JP2023173355A - 人体サポート装置 - Google Patents

人体サポート装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2023173355A
JP2023173355A JP2022085545A JP2022085545A JP2023173355A JP 2023173355 A JP2023173355 A JP 2023173355A JP 2022085545 A JP2022085545 A JP 2022085545A JP 2022085545 A JP2022085545 A JP 2022085545A JP 2023173355 A JP2023173355 A JP 2023173355A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wire
tension spring
human body
user
support device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022085545A
Other languages
English (en)
Inventor
宏 小林
Hiroshi Kobayashi
友輔 山口
Yusuke Yamaguchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Innophys Co Ltd
Original Assignee
Innophys Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Innophys Co Ltd filed Critical Innophys Co Ltd
Priority to JP2022085545A priority Critical patent/JP2023173355A/ja
Publication of JP2023173355A publication Critical patent/JP2023173355A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manipulator (AREA)
  • Prostheses (AREA)

Abstract

【課題】圧縮空気が封入された状態の人工筋肉により構成される引張バネのサポート力が、歩行をする等の使用者の動きに抗して作用する大きな反力となることが抑えられた人体サポート装置を提供すること。【解決手段】第1軸C1の位置に設けられたワイヤガイドは、連結部12に回転可能に支持され、脚部装着部16と一体で回転し、ワイヤ48が固定され、ワイヤ48が巻き取られる胴部282を有する第1軸プーリ28により構成され、ワイヤ48を巻き取る第1軸プーリ28の胴部282の半径は、胴部282の全周にわたって一定ではなく変化している人体サポート装置10である。【選択図】図9

Description

本発明は、人体サポート装置に関する。
従来より、人工筋肉を用いた人体サポート装置としての腰部補助装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。腰部補助装置は、使用者の腰部の側方側に配置される左右一対のサイド部に傾動可能に取付けられていると共に使用者の背部に装着される背中フレームを備えている。また、腰部補助装置は、左右一対のサイド部に傾動可能に取付けられていると共に使用者の大腿部に当接される大腿プレートが固定された下肢フレームを備えている。さらに、腰部補助装置は、一端部が背中フレームに係止されていると共に他端部がワイヤを介して下肢フレームに係止された人工筋肉を備えている。そして、コンプレッサやタンク内からチューブを介して人工筋肉内へ圧縮空気が供給されることで、人工筋肉が収縮する。これにより、使用者の上体に起立方向へのサポート力(人体を引き起こす方向への付勢力)が加わり、重量物を持ち上げる際の使用者の腰部の負荷を低減することを可能とする。
また、コンプレッサやタンク内からチューブを介して人工筋肉内へ圧縮空気が供給され封入された後に、その封入された状態が維持されて引張バネとされて用いられて、使用者の人体をサポートする装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2013-75078号公報 特開2017-93505号公報
上述した特許文献2に記載の従来の人体サポート装置では、人工筋肉内へ圧縮空気が封入された状態が維持されて引張バネとされているため、人体が、例えば歩行をする際には、人工筋肉のサポート力が人体の脚の動きに抗する反力となる。
本発明は、圧縮空気が封入された状態の人工筋肉により構成される引張バネのサポート力が、歩行をする等の使用者の動きに抗して作用する大きな反力となることが抑えられた人体サポート装置を提供することを目的とする。
本発明は、使用者の背部において使用者の上体に沿って配置された上体装着部と、前記使用者の脚部に装着された脚部装着部と、荷重が入力される荷重入力部と、内部にガスが封入される密閉空間を有し、前記荷重入力部が引張られることで引張方向への寸法が増加されると共に前記密閉空間内の体積が減少され、該密閉空間内に閉じ込められた一定質量のガスが圧縮されることで前記引張方向とは反対方向への復元力を前記荷重入力部に生じさせるガス封入部と、を有する引張バネと、前記上体装着部と前記脚部装着部とを連結し、人体の脚軸に対応する第1軸を備え、前記第1軸の位置にワイヤガイドが設けられた連結部と、前記引張バネと前記脚部装着部との間に設けられ、前記ワイヤガイドにガイドされ、前記引張バネの前記復元力により前記荷重入力部が引張られて前記脚部装着部を前記引張バネの方向へ引いて、前記上体装着部を前記連結部に対して傾動させ、前記脚部装着部を前記連結部に対して傾動させることで、人体を引き起こす方向への付勢力を、前記上体装着部及び前記脚部装着部を介して人体へ伝達する左右一対のワイヤと、を備え、前記引張バネにおいては、前記ガス封入部の両端が互いに離れる側へ引っ張られることで、引張方向と直交する方向への前記ガス封入部の寸法が全体にわたって小さくなり体積が減少して前記復元力が生じる人体サポート装置であって、前記第1軸の位置に設けられた前記ワイヤガイドは、前記連結部に回転可能に支持され、前記脚部装着部と一体で回転し、前記ワイヤが固定され、前記ワイヤが巻き取られる胴部を有する第1軸プーリにより構成され、前記ワイヤを巻き取る前記第1軸プーリの胴部の半径は、前記胴部の全周にわたって一定ではなく変化している人体サポート装置に関する。
前記ワイヤの先端部を巻き取る前記第1軸プーリの胴部の部分である先端部巻き取り部の半径は、前記ワイヤにおける前記先端部よりも前記引張バネ寄りの部分を巻き取る前記第1軸プーリの胴部の部分である引張バネ側巻取り部の半径よりも小さいことが好ましい。
前記先端部巻き取り部は、前記人体が歩行している状態のときに前記ワイヤの先端部を巻き取る部分であることが好ましい。
前記第1軸プーリの胴部において前記先端部巻き取り部から前記引張バネ側巻取り部に至るまでの部分の半径は、徐々に拡大していることが好ましい。
本発明によれば、圧縮空気が封入された状態の人工筋肉により構成される引張バネのサポート力が、歩行をする等の使用者の動きに抗して作用する大きな反力となることが抑えられた人体サポート装置を提供することができる。
本発明の一実施形態による人体サポート装置を示す側面図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置を示す背面図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置からカバー、腰部ベルト、上側腰部ベルトが取り外された様子を示す背面図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置からカバー、腰部ベルト、上側腰部ベルトが取り外された様子を示す正面図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置からカバー、腰部ベルト、上側腰部ベルトが取り外された様子を示す側面図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置を使用者が使用している様子を示す側面図である。 (A)は自然長の引張バネを示す側面図であり、(B)は(A)に示された状態の引張バネの弾性チューブ及びメッシュスリーブを模式的に示す模式図である。 (A)は引張試験機にセットされた自然長の引張バネを示す説明図であり、(B)は自然長に対して引張られた引張バネを示す説明図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置の第1プーリを示す第1の説明図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置の第1プーリを示す第2の説明図である。 本発明の一実施形態による人体サポート装置のアシスト力(反力)を示すグラフである。
本発明の一実施形態に係る人体サポート装置について、図面を参照して説明する。
以下の説明においては、人体サポート装置を装着している状態であって直立した状態の使用者から見た前後方向前方側を矢印FRで示し、右側及び左側をそれぞれ矢印RH及び矢印LHで示し、上下方向上側を矢印UPで示す。また、以下の説明で、単に前後、左右、上下の方向を示す場合は、人体サポート装置を装着している状態でかつ直立した状態の使用者から見た前後、左右、上下を示すものとする。
図2、図3等に示すように、人体サポート装置10は、連結部を構成し使用者の腰部の側方側に配置される左右一対のベース部12と、ベース部12に取付けられ、使用者の腰部(骨盤近傍)に装着される腰部ベルト14と、左右一対のベース部12を支持する上体装着部としての上体側フレーム18と、左右一対のベース部12に対して傾動可能に取付けられた脚部装着部としての大腿アーム16と、引張バネ20を構成し上体側フレーム18に格納された人工筋肉と、を備えている。ベース部12及び上体側フレーム18は、カバー101により覆われている。
ベース部12は、板状に形成された外側プレート22及び内側プレート24と、を備えている。外側プレート22と内側プレート24とは、側面視で(右側又は左側から見て)ほぼ同一の形状に形成されている。外側プレート22と内側プレート24とは、複数の接続ピン26(図5参照)等を介して接続されており、左右方向に所定の間隔で平行に配置されている。
外側プレート22と内側プレート24との間には、ワイヤガイドとしての第1プーリ28、第2プーリ30、及び、第3プーリ385が回転可能に支持されている。第1プーリ28は、外側プレート22及び内側プレート24の下部に、左右方向に回転軸が指向する位置関係で取付けられている。第1プーリ28の回転軸は、使用者の脚軸としての股関節に対応する第1軸C1とされている。また、第1プーリ28には、後述するワイヤ48の一部が係止されるワイヤ係止部28Aと、後述する大腿アーム16とが取付けられ、第1軸C1を中心に回動可能な大腿アーム取付部28Bと、ワイヤ48の長手方向の中間部が巻き取られる胴部282と、が設けられており、これらは第1軸C1を中心に一体的に回動する。
第1プーリ28は第1軸プーリを構成し、ワイヤ係止部28A(図4等)は、胴部282の端部を構成する。具体的には、第1プーリ28は図9、図10に示すように、円盤状の側板281と、側板281の周縁に沿って設けられた胴部282とを有している。ベース部12に対して大腿アーム16が傾動して、第1プーリ28が回転することにより、ワイヤ48の先端部が胴部282の部分である先端部巻き取り部2821に巻き取られ、当該ワイヤ48の先端部よりも引張バネ20の部分が、第1引張バネ側巻取り部2822、第2引張バネ側巻取り部2823、第3引張バネ側巻取り部2824、第4引張バネ側巻取り部2825に、この順で巻き取られていくように構成されている。
先端部巻き取り部2821は、第1プーリ28の中心角で胴部282の端部から図9、図10において反時計回りに20度までの部分であり、この部分は、図6のように人体サポート装置10を装着した使用者Pが歩行をしている状態のときに、ベース部12に対して、大腿アーム16が傾動して第1プーリ28が回転してワイヤ48の先端部を巻き取る範囲である。
先端部巻き取り部2821の半径は、第1引張バネ側巻取り部2822、第2引張バネ側巻取り部2823、第3引張バネ側巻取り部2824、第4引張バネ側巻取り部2825のいずれの半径よりも小さく、図9、図10における最下部で20mmである。そして先端部巻き取り部2821は、第1引張バネ側巻取り部2822に接続され、図9、図10において反時計回りに進むにつれて大きくなり、22mmまで大きくなる。同様に、第2引張バネ側巻取り部2823の半径は、第1引張バネ側巻取り部2822に接続されている部分では22mmであるが、図9、図10において反時計回りに進むにつれて大きくなり、24mmまで大きくなる。同様に、第3引張バネ側巻取り部2824の半径は、第2引張バネ側巻取り部2823に接続されている部分では24mmであるが、図9、図10において反時計回りに進むにつれて大きくなり、27mmまで大きくなる。そして、第4引張バネ側巻取り部2825の半径は、第3引張バネ側巻取り部2824に接続されている部分から図9、図10において反時計回りに進んでも、27mmのまま一定である。このように、胴部282において先端部巻き取り部2821から第4引張バネ側巻取り部2825に至るまでの部分の半径は、徐々に拡大している。
第2プーリ30は、外側プレート22及び内側プレート24の上部、且つ、第1プーリ28の後側の位置に、左右方向に回転軸が指向する位置関係で取付けられている。第2プーリ30の回転軸は、使用者の腰軸としての仙腸関節に対応する第2軸C2とされている。また、第2プーリ30の外周部には、後述するワイヤ48の長手方向の中間部をガイドするためのガイド溝30Aが形成されている。第2プーリ30を支持する外側プレート22及び内側プレート24の部分は、上体側フレーム18に取付けられる被接続部を構成する。
腰部ベルト14は、被固定部としての基部パッド141と、上側腰部ベルト142と、下側腰部ベルト143と、を有している。基部パッド141は、ベース部12の内側プレート24に、内側プレート24に平行な位置関係で固定されている。上側腰部ベルト142の両端部は、それぞれ基部パッド141の上部に、長さ調整不能に固定されている。これにより、上側腰部ベルト142は、基部パッド141の上部同士を繋いでおり、上側腰部ベルト142の長さは一定である。このように長さが一定の上側腰部ベルト142は、図6に示すように、使用者Pの大殿筋の上部の上側に配置される。
下側腰部ベルト143の両端部は、それぞれ基部パッド141の下部に、長さ調整可能に固定されている。これにより、下側腰部ベルト143は、基部パッド141の下部同士を繋いでいる。下側腰部ベルト143の両端部の近傍には、それぞれバックル144が設けられており、バックル144の部分において、下側腰部ベルト143の長さを調整可能である。下側腰部ベルト143の長さが調整されて、下側腰部ベルト143は、使用者Pの大殿筋の後部の下部に隣接して配置される。
大腿アーム16は、図2~図4等に示すように、使用者Pの大腿部に沿って延びるアーム本体32と、アーム本体32に取付けられカバー341で覆われた腿パッド34と、を有している。アーム本体32は、剛性を高めるためのリブ32Bが設けられた延在部32Aを有しており、延在部32Aの基部は、大腿アーム取付部28Bに対してほぼ前後方向に指向する軸を中心として回動可能とするヒンジ36を介して大腿アーム取付部28Bに取り付けられている。ヒンジ36が左右方向に回動可能に構成されていることにより、大腿アーム16がベース部12に対して左右方向にも傾動可能とされている。
延在部32Aの先端部には、使用者Pの脚部に装着される腿パッド34が固定されている。腿パッド34は、使用者Pの大腿部の前方側の面に沿う湾曲形状に形成されている。また、腿パッド34は、左右方向に指向する軸を中心としてアーム本体32に対して所定の角度で回動可能に支持されている。これにより、腿パッド34と使用者Pの大腿部の前方側の面との接触状態を、適切な接触状態にすることを可能とする。
図3及び図4に示すように、上体側フレーム18は、正面視で(使用者Pの正面側から見て)下方側が開放され中央に頂点部を有する逆V字状に形成されている。この上体側フレーム18は、左右方向に間隔を空けて配置されていると共に内部に引張バネ20が配置される引張バネ収容部38Aを有する一対の引張バネ取付部38と、一対の引張バネ取付部38の上方側の部位を左右方向に繋ぐ接続部40と、を有しており、これらは、射出成形により一体成形された樹脂製の1つの部品により構成されている。
上体側フレーム18の左右の下端部は、下方向へ開放されたコの字に形成されたベース部取付部382を有しており、ベース部取付部382の間には、第2プーリ30を支持する外側プレート22及び内側プレート24の部分により構成される被接続部が配置され、ベース部12はベース部取付部382に対して回動可能に支持されている。即ち、上体側フレーム18の左右の下端部は、左右一対のベース部12に直接接続されており、上体側フレーム18は、ベース部12に対して第2軸C2を傾動(回動)軸として傾動可能に取り付けられている。
一対の引張バネ取付部38は、正面視で上方側から下方側に向かうにつれて使用者Pの右側及び左側にそれぞれ傾斜している。引張バネ取付部38には、後側において開口する断面がコの字形状の図示しない溝が形成されており、この溝が形成された部分が引張バネ収容部38Aを構成し、この溝に引張バネ20が収容されている。後側の開口は蓋381により閉塞されている。接続部40は、十字形状のリブ401を有しており、高い剛性を有して一対の引張バネ取付部38を接続している。
図7(A)及び(B)に示されるように、引張バネ20は、所謂McKibben型の人工筋肉と同様に構成されている。この引張バネ20の長手方向一方側の端部は、上体側フレーム18の引張バネ取付部38(図3等参照)の上端部に係止されるフレーム係止部20A(図8参照)とされており、引張バネ20の長手方向他方側の端部は、後述するワイヤ48(図3等参照)が係止される荷重入力部としてのワイヤ係止部20B(図8参照)とされている。また、引張バネ20は、ゴム等の弾性材料を用いて管状に形成されたガス封入部としての弾性チューブ44と、弾性チューブ44を覆うカバー部材としての筒状のメッシュスリーブ46と、を含んで構成されており、弾性チューブ44をメッシュスリーブ46で被覆して両端をかしめた構造となっている。
弾性チューブ44は、内部にガス(空気)が封入される密閉空間を有しており、この弾性チューブ44は、フレーム係止部20Aとワイヤ係止部20Bとの間に配置されている。この弾性チューブ44の内部には、管部材を通して接続されたポンプ211を介して空気が供給されるように構成されている。管部材には、弾性チューブ44に供給された空気の量を調整可能な調整バルブ212が設けられている。調整バルブ212により、弾性チューブ44内の密閉空間内に予め封入されるガスの量適宜空気の量を調整して付勢力を調整することにより、全身の筋力が強くないシニアや女性等の使用者が使用する場合や、全身の筋力が強い男性等の使用者が使用する場合等、場合に応じて適切に、弾性チューブ44内の密閉空間内に予め封入されるガスの量(ガスの質量)が調節可能となっている。
メッシュスリーブ46は、例えば伸縮性の小さい高張力繊維等の線材が織り上げられること等により形成されている。また、メッシュスリーブ46の長さ(軸)方向の両端部は、フレーム係止部20A及びワイヤ係止部20Bにそれぞれ固定されている。そして、図8(A)に示された自然長の状態から図8(B)に示された状態まで引張バネ20が引張られると(ワイヤ係止部20Bがフレーム係止部20Aから離間する方向へ移動されると)、メッシュスリーブ46の引張方向(図7における矢印A1方向)への寸法が増加されると共に当該引張方向と直交する方向(図7における矢印B方向)への寸法が減少するようになっている。これにより、当該メッシュスリーブ46内に配置された弾性チューブ44の引張方向(図7における矢印A1方向)への寸法が増加されると共に当該引張方向と直交する方向(図7における矢印B方向)への寸法が減少されるようになっている。その結果、弾性チューブ44内の密閉空間内の体積が減少されて、当該密閉空間内のガスが圧縮される。これにより、引張方向とは反対方向(図7における矢印A2方向)への復元力がワイヤ係止部20Bに生じるようになっている。
引張バネ20の説明のために図8(A)に示す引張試験にセットされた引張バネ20においては、弾性チューブ44の長さは250mmであり、自然長及び引張られた状態におけるフレーム係止部20Aとワイヤ係止部20Bとの間の長さLは、270mmである。また、自然長の状態における弾性チューブ44の長手方向の中央部の外径Dは、36mmである。ここで、弾性チューブ44とメッシュスリーブ46とは密着されているため、弾性チューブ44の外径とメッシュスリーブ46の外径とは一致する。
本実施形態の人体サポート装置10は、以上説明した2本の引張バネ20を備えている。一対の引張バネ取付部38内にそれぞれ1本ずつの引張バネ20が設けられる。また、人体サポート装置は、以上説明した引張バネ20を4本備えていてもよい。4本の引張バネ20を備えた構成では、一対の引張バネ取付部38内にそれぞれ2本ずつ引張バネ20が設けられればよい。
図2に示されるように、上体側フレーム18の引張バネ収容部38A内に配置された引張バネ20の下端部(ワイヤ係止部20B)には、ワイヤ48の一端部が係止されている。また、ワイヤ48は、上体側フレーム18の下端側から導出されている。ワイヤ48は、上体側フレーム18下端部に設けられたプーリ385の後側と、第2プーリ30の後側と、第1プーリ28の後側とにこの順でそれぞれ掛けられてこれらにガイドされ、ワイヤ48の他端部は、第1プーリ28のワイヤ係止部28Aに係止されている。
逆V字状の上体側フレーム18の中央の頂点部の位置には、使用者Pの上体に装着される上体装着ベルト42の端部が取付けられる上体装着ベルト取付部38Bが、上体側フレーム18に固定されて設けられている。図6等に示すように、上体装着ベルト42は、使用者Pの右肩に装着される右側装着ベルト42Rと、使用者Pの左肩に装着される左側装着ベルト42Lと、を有しており、右側装着ベルト42R及び左側装着ベルト42Lの長さは、それぞれバックル421により調整可能とされている。上体側フレーム18は、右側装着ベルト42Rが使用者Pの右肩に装着され、左側装着ベルト42Lが使用者Pの左肩に装着されて、上体装着ベルト取付部38Bの部分が、使用者Pの背部から離れた位置関係とされて、使用者Pの背部において使用者Pの上体に沿って配置される。即ち、使用者Pが人体サポート装置10を装着した初期状態のときには、上体側フレーム18は、図6に示すように、使用者Pの腰の位置から、上方向に向かって使用者Pの背中から離れるように傾斜した状態とされるように、引張バネ20は設定されている。この状態とされることにより、第1軸C1、第2軸C2が、使用者Pの脚軸、腰軸(股関節、仙腸関節)に完全に一致していないにも関わらず、人体サポート装置10が使用者Pの動作をアシストしているときに、使用者Pに対して位置ずれすることを抑えることが可能とされる。
次に、人体サポート装置10による使用者Pのサポートについて説明する。
図6に示されるように、本実施形態では、腰部ベルト14、上体装着ベルト42及び大腿アーム16が、使用者Pの腰部P1、上体P2及び大腿部にそれぞれ装着されることで、人体サポート装置10が使用者Pに装着される。
より具体的には、長さが一定の腰部ベルト14の上側腰部ベルト142が、図6に示すように、使用者Pの大殿筋の上部の上側、即ち、ズボンのベルトの位置に相当する位置に配置される。そしてこの位置を基準として、腰部ベルト14の下側腰部ベルト143の長さが調整されて、下側腰部ベルト143は、使用者Pの大殿筋の後部の下部に隣接して配置される。この結果、図6に示すように、上側腰部ベルト142と下側腰部ベルト143とによって、大殿筋が上下方向から挟まれたような状態となり、人体サポート装置10は、使用者Pが動いた場合であっても、使用者Pの人体に対してずれにくい状態となる。この状態で上体装着ベルト42及び大腿アーム16が使用者Pの腰部P1、上体P2及び大腿部にそれぞれ装着されて、人体サポート装置10が使用者Pに装着される。
使用者Pが床面に置かれた重量物を持ち上げる際には、引き延ばされた引張バネ20の収縮によりワイヤ48が引張バネ20に引き寄せられることにより、ベース部12に対して上体側フレーム18が回動して前傾した使用者Pの上体P2を引き起こす方向へのサポート力が生じる。また、大腿アーム16がベース部12に対して回動させられて、使用者Pの屈曲した状態の脚がまっすぐとされる方向へのサポート力が生じる。これにより、使用者Pが床面に置かれた重量物を持ち上げる際に当該使用者Pの腰部P1に生じる負荷を低減することができる。
使用者Pが歩行をしている際には、ワイヤ48は、半径の小さな先端部巻き取り部2821にのみ巻き取られるため、引張バネ20から大腿アーム16に作用する反力は弱く、歩行の妨げとならない。
次に、上述の実施形態による人体サポート装置10から人体が受ける反力の強さについて試験を行った。試験においては、上述の実施形態による人体サポート装置10を本発明品とした。また、人体サポート装置10の第1プーリ28に代えて、ワイヤ48が巻き取られる胴部の半径が一律に27mmである第1プーリを備え、他の構成について全て人体サポート装置10と同一の人体サポート装置を従来品とした。試験結果は、図11に示すとおりである。
図11に示すように、本発明品においては、使用者Pが歩行をしている際の、ワイヤ48が巻き取られる部分である胴部282の、20度以下の部分である先端部巻き取り部2821の半径が小さい。このため、従来品と比較して、反力の値が小さくなっていることが分かる。この結果、使用者Pが歩行をしている際には、引張バネ20から大腿アーム16に作用する反力は弱く、歩行の妨げとならないことが分かる。
また、本発明品においては、使用者Pの上体P2が大きく前傾した状態であるときの、ワイヤ48が巻き取られる部分である胴部282の、120度の近くの部分である第4引張バネ側巻取り部2825の部分の半径が大きい。このため、ベース部12に対して上体側フレーム18が回動して前傾した使用者Pの上体P2を引き起こす方向へのサポート力が、従来品と同程度であり、十分なサポート力によりサポートされていることが分かる。
上述の実施形態によれば、以下のような効果を発揮することができる。
本実施形態においては、ワイヤ48を巻き取る第1プーリ28の胴部282の半径は、胴部282の全周にわたって一定ではなく変化している。これにより、半径の小さい胴部282の部分にワイヤ48が巻き取られるときには、使用者Pは、弱い反力を人体サポート装置10から受けることが可能となり、また、半径の大きい胴部282の部分にワイヤ48が巻き取られるときには、使用者Pは、強いサポート力を人体サポート装置10から受けることが可能となる。
また、本実施形態においては、ワイヤ48の先端部を巻き取る第1プーリ28の胴部282の部分である先端部巻き取り部2821の半径は、ワイヤ48における先端部よりも引張バネ20寄りの部分を巻き取る第1プーリ28の胴部282の部分である引張バネ側巻取り部(第4引張バネ側巻取り部2825等)の半径よりも小さい。そして先端部巻き取り部2821は、使用者Pが歩行している状態のときにワイヤ48の先端部を巻き取る部分である。
これにより、使用者Pが歩行をしている際には、引張バネ20からの反力は弱く、歩行の妨げとならず、また、前傾した使用者Pの上体P2を引き起こす方向へのサポート力を、従来品と同程度として、十分なサポート力により人体をサポートすることが可能である。
また、本実施形態においては、第1プーリ28の胴部282において先端部巻き取り部2821から引張バネ側巻取り部(第4引張バネ側巻取り部2825等)に至るまでの部分の半径は、徐々に拡大している。これにより、徐々に使用者Pの上体P2があまり前傾していない状態から、前傾の角度が大きくなるにつれて、滑らかに徐々に、前傾した使用者Pの上体P2を引き起こす方向へのサポート力を大きくすることが可能となる。この結果、使用者Pにおいて違和感なくサポート力を利用することが可能となる。
本発明は、上述した実施形態に制限されることなく、請求の範囲に記載した範囲において、様々な形態で実施することができる。例えば、人体サポート装置の各部の構成は、人体サポート装置10の各部の構成に限定されない。即ち、ベース部、上体装着部、脚部装着部、腰部ベルト、引張バネ、ワイヤ等の構成は、本実施形態におけるベース部12、上体側フレーム18、大腿アーム16、腰部ベルト14、引張バネ20、ワイヤ48等の構成に限定されない。
10 人体サポート装置
12 ベース部
14 腰部ベルト
16 大腿アーム(脚部装着部)
18 上体側フレーム(上体装着部)
20 引張バネ
28 第1プーリ(第1軸プーリ)
30 第2プーリ(第2軸プーリ)
48 ワイヤ
282 胴部
2821 先端部巻き取り部
2822 第1引張バネ側巻取り部
2823 第2引張バネ側巻取り部
2824 第3引張バネ側巻取り部
2825 第4引張バネ側巻取り部
C1 第1軸
C2 第2軸

Claims (4)

  1. 使用者の背部において使用者の上体に沿って配置された上体装着部と、
    前記使用者の脚部に装着された脚部装着部と、
    荷重が入力される荷重入力部と、内部にガスが封入される密閉空間を有し、前記荷重入力部が引張られることで引張方向への寸法が増加されると共に前記密閉空間内の体積が減少され、該密閉空間内に閉じ込められた一定質量のガスが圧縮されることで前記引張方向とは反対方向への復元力を前記荷重入力部に生じさせるガス封入部と、を有する引張バネと、
    前記上体装着部と前記脚部装着部とを連結し、人体の脚軸に対応する第1軸を備え、前記第1軸の位置にワイヤガイドが設けられた連結部と、
    前記引張バネと前記脚部装着部との間に設けられ、前記ワイヤガイドにガイドされ、前記引張バネの前記復元力により前記荷重入力部が引張られて前記脚部装着部を前記引張バネの方向へ引いて、前記上体装着部を前記連結部に対して傾動させ、前記脚部装着部を前記連結部に対して傾動させることで、人体を引き起こす方向への付勢力を、前記上体装着部及び前記脚部装着部を介して人体へ伝達する左右一対のワイヤと、
    を備え、
    前記引張バネにおいては、前記ガス封入部の両端が互いに離れる側へ引っ張られることで、引張方向と直交する方向への前記ガス封入部の寸法が全体にわたって小さくなり体積が減少して前記復元力が生じる人体サポート装置であって、
    前記第1軸の位置に設けられた前記ワイヤガイドは、前記連結部に回転可能に支持され、前記脚部装着部と一体で回転し、前記ワイヤが固定され、前記ワイヤが巻き取られる胴部を有する第1軸プーリにより構成され、
    前記ワイヤを巻き取る前記第1軸プーリの胴部の半径は、前記胴部の全周にわたって一定ではなく変化している人体サポート装置。
  2. 前記ワイヤの先端部を巻き取る前記第1軸プーリの胴部の部分である先端部巻き取り部の半径は、前記ワイヤにおける前記先端部よりも前記引張バネ寄りの部分を巻き取る前記第1軸プーリの胴部の部分である引張バネ側巻取り部の半径よりも小さい請求項1に記載の人体サポート装置。
  3. 前記先端部巻き取り部は、前記人体が歩行している状態のときに前記ワイヤの先端部を巻き取る部分である請求項2に記載の人体サポート装置。
  4. 前記第1軸プーリの胴部において前記先端部巻き取り部から前記引張バネ側巻取り部に至るまでの部分の半径は、徐々に拡大している請求項2又は請求項3に記載の人体サポート装置。
JP2022085545A 2022-05-25 2022-05-25 人体サポート装置 Pending JP2023173355A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022085545A JP2023173355A (ja) 2022-05-25 2022-05-25 人体サポート装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022085545A JP2023173355A (ja) 2022-05-25 2022-05-25 人体サポート装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023173355A true JP2023173355A (ja) 2023-12-07

Family

ID=89030830

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022085545A Pending JP2023173355A (ja) 2022-05-25 2022-05-25 人体サポート装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2023173355A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10524973B2 (en) Movement assistance device
US8876741B2 (en) Body weight support device
US10188577B2 (en) Elastic force generating device
JP7374524B2 (ja) 人体屈伸補助装置
EP3545917B1 (en) Device for assisting human body bending/stretching using elastic body
JP5943470B2 (ja) 片脚式歩行支援機
JP2011087926A (ja) 腰部補助装置
US20160184111A1 (en) Joint power control device
CN106109067A (zh) 腰椎支撑器
JP6721318B2 (ja) 人体サポート装置及び人体サポート装置の使用方法
JP2018130268A (ja) 腰部補助装置
JP2023173355A (ja) 人体サポート装置
US20230363934A1 (en) Medical device for relaxing spine
JP2017055793A (ja) 腿上げサポート装置
JP6963656B2 (ja) 引張バネ及び人体サポート装置
JP2024058073A (ja) 付勢装置及び人体サポート装置
WO2021084767A1 (ja) 人体サポート装置
KR20230017848A (ko) 부세 유닛 및 요부 보조 장치
KR102079426B1 (ko) 인체허리의 직립과 굴 신 보조 장치
CN108839002B (zh) 穿戴式外骨骼肩部助力设备
JP7154502B2 (ja) 骨盤及び臀部に作用する負荷軽減装具
WO2023038041A1 (ja) 引張バネの設計方法、及び、引張バネ
JP7489738B2 (ja) 脊椎弛緩用医療器具
CN213259479U (zh) 拉伸弹簧以及人体支撑装置
KR20190108864A (ko) 근력 보조 로봇용 자세 복원 유닛