JP2023173173A - 不正監視装置及びそのプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】決済端末の操作に関して不正行為のおそれがある場合に決済を行えないようにする。【解決手段】不正監視装置は、不正検出手段と、受付手段と、禁止手段とを備える。不正検出手段は、決済端末に対する操作者の不正を検出する。受付手段は、不正に対して検証済の指示を受け付ける。禁止手段は、検証済の指示を受け付けていない不正が残っている決済端末の決済処理を禁止する。【選択図】 図2

Description

本発明の実施形態は、不正監視装置及びそのプログラムに関する。
セルフPOS端末は、買上商品の登録から決済までの各種の操作を原則として客が行うようにしたフルセルフタイプの決済端末である。このような決済端末では、客が買上商品群に加えた商品を買上商品として正しく登録しない等の不正行為が行われてしまうことがあり得る。そこで、カメラにより客の行動を撮影し、撮影された動画を店員等が確認することで、不正行為が行われたか否かを検証することは既に行われている。
しかしながら、客の行動を撮影した動画から客の不正行為を店員が見つけ出すには、長い時間を要する場合があった。このため、店員が客の不正行為を見つけ出してもすでに客が決済を済ませており、不正を正すことができない場合があった。このような事情から、決済端末の操作に関して不正行為のおそれがある場合に決済を行えないようにすることが望まれていた。
特開2021-135620号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、決済端末の操作に関して不正行為のおそれがある場合に決済を行えないようにできる不正監視装置及びそのプログラムを提供しようとするものである。
一実施形態において、不正監視装置は、不正検出手段と、受付手段と、禁止手段とを備える。不正検出手段は、決済端末に対する操作者の不正を検出する。受付手段は、不正に対して検証済の指示を受け付ける。禁止手段は、検証済の指示を受け付けていない不正が残っている決済端末の決済処理を禁止する。
図1は、セルフPOS端末が導入された店舗のシステム構成図である。 図2は、不正監視装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 図3は、セルフPOS端末とカメラとの位置関係を説明するための図である。 図4は、アテンダント端末の概略構成を示す模式図である。 図5は、アテンダント端末の表示デバイスに表示される監視画像の一例を示す模式図である。 図6は、不正監視装置の要部回路構成を示すブロック図である。 図7は、不正監視装置におけるプロセッサの不正監視モードに係る情報処理の要部手順を示す流れ図である。 図8は、不正監視装置におけるプロセッサの不正検証モードに係る情報処理の要部手順を示す流れ図である。 図9は、不正行為検証前の監視画像領域の動画再生領域と進行状況バー領域とを示す模式図である。 図10は、不正行為検証後の監視画像領域の動画再生領域と進行状況バー領域とを示す模式図である。
以下、不正監視装置の一実施形態について、図面を用いて説明する。
この実施形態は、セルフPOS端末11(図1を参照)を決済端末の一例とする。そして、セルフPOS端末11の操作に関して不正行為のおそれがある場合に、そのセルフPOS端末11において決済を行えないようにする不正監視装置24(図1を参照)を例示するものである。はじめに、不正監視装置24を備えた店舗のシステム構成について説明する。
[店舗のシステム構成説明]
図1は、セルフPOS端末11が導入された店舗のシステム構成図である。本システムは、セルフPOSシステム100と、不正行為監視システム200とを含む。セルフPOSシステム100は、複数台のセルフPOS端末11と、POSサーバ12と、表示制御装置13と、アテンダント端末14と、通信ネットワーク15と、を備える。複数台のセルフPOS端末11と、POSサーバ12と、表示制御装置13とは、通信ネットワーク15に接続する。アテンダント端末14は、表示制御装置13に接続する。通信ネットワーク15は、典型的にはLAN(Local Area Network)である。LANは、有線LANであってもよいし、無線LANであってもよい。
セルフPOS端末11は、買上商品の登録から決済までの操作を客が自ら行うようにしたフルセルフタイプの決済端末である。すなわち客は、セルフPOS端末11に対する操作者となり得る。なお、客に代わって店員が操作者となる場合もあり得る。
POSサーバ12は、各セルフPOS端末11の動作を一元的に制御するためのサーバ用コンピュータである。POSサーバ12の制御により、各セルフPOS端末11においては、同一の条件で買上商品の登録処理、決済処理等が行われる。
POSサーバ12は、会員データベース121と不正データベース122とを管理する。会員データベース121は、店舗の会員毎に作成される会員データの集合体である。会員は、例えば既知のポイント会員である。会員データは、各会員を個々に識別するために会員毎に設定された一意の会員IDを含む。また会員データは、会員が保有する累計ポイント、来店回数等を含む。各会員は、自らの会員IDが記録された会員カードを所有する。あるいは会員は、会員専用のアプリケーションソフトウェアをスマートフォン等の情報端末にインストールする。このアプリケーションソフトウェアを起動することによって、情報端末の表示デバイスには、会員IDを示すバーコード又は二次元コードが表示される。
不正データベース122は、セルフPOS端末11の操作に関して不正行為が店員により認定される毎に作成される不正データの集合体である。不正データは、例えば不正行為が認定された日時、不正行為が認定されたセルフPOS端末11の識別情報であるレジ番号等を含む。不正データは、セルフPOS端末11の操作者が会員である場合にはその会員IDも含む。不正データは、アテンダント端末14を介して入力されたコメントを含む場合もある。
表示制御装置13は、各セルフPOS端末11から出力されるデータ信号等を基に、セルフPOS端末11毎に監視画像を作成して、アテンダント端末14の表示デバイスに表示させるコントローラである。アテンダント端末14は、アテンダントと称される店員が、監視画像を基に各セルフPOS端末11の状態を監視するための端末である。アテンダント端末14と監視画像の詳細については後述する。
不正行為監視システム200は、複数のカメラ21と、画像記憶装置22と、動画再生装置23と、不正監視装置24とを備える。また不正行為監視システム200は、アテンダント端末14を利用する。
複数のカメラ21は、それぞれ複数のセルフPOS端末11と1対1で対応している。カメラ21は、対応するセルフPOS端末11を操作する操作者を撮影するためのものである。カメラ21で撮影された撮影データは、操作者の動作を表す動画データである。従ってカメラ21としては、例えば動画撮影の機能を備えたビデオカメラが用いられる。カメラ21は、撮影デバイスの一例である。
画像記憶装置22は、内蔵する記憶デバイスに、各カメラ21から出力される撮影データを、各カメラ21が対応するセルフPOS端末11のレジ番号と関連付けて記憶する。画像記憶装置22としては、SSD(Solid State Drive)又はHDD(Hard Disc Drive)などの大容量の記憶装置を単独又は組み合わせて用いることができる。
動画再生装置23は、画像記憶装置22により記憶されている撮影データに基づく動画を再生する装置である。動画再生装置23によって再生された動画は、表示制御装置13の制御によりアテンダント端末14において表示される。
不正監視装置24は、複数のセルフPOS端末11と、表示制御装置13と、アテンダント端末14と、画像記憶装置22と、動画再生装置23と、を接続する。不正監視装置24は、セルフPOS端末11を操作する操作者を監視し、不正行為が認識されるとアテンダント端末14を介して店員に報知して不正行為の検証を促す装置である。また、不正監視装置24は、不正行為の検証が済んでいないセルフPOS端末11での決済処理を禁止する装置でもある。
図2は、不正監視装置24の主要な機能構成を示すブロック図である。不正監視装置24は、行動認識部301、操作認識部302、不正検出部303、チャプタ処理部304、報知部305、操作受付部306、検証処理部307、保存部308、検索部309及び決済制御部310としての機能を有する。
行動認識部301は、画像記憶装置22により記憶されている撮影データを基に、セルフPOS端末11に対する客の行動を認識する機能である。操作認識部302は、各セルフPOS端末11から表示制御装置13へと入力されるデータ信号を基に、セルフPOS端末11に対する客の操作を認識する機能である。不正検出部303は、行動認識部301による認識結果と操作認識部302による認識結果とを基に、セルフPOS端末11を操作する客の不正な行動、いわゆる不正行為を検出する機能である。ここに、行動認識部301、操作認識部302及び不正検出部303は、セルフPOS端末11に対する操作者の不正を検出する不正検出手段を構成する。
チャプタ処理部304は、不正検出部303によりセルフPOS端末11に対する不正行為が検出された時点において、そのセルフPOS端末11に対応したカメラ21で撮影されている操作者の撮影データにチャプタ(区切り)を付与する機能である。チャプタは、不正行為が検出された時点の動画の撮影時刻に相当する部分に付与される。不正監視装置24は、チャプタが付与された撮影時刻の例えば前後10秒間の計20秒の動画を、不正行為検証用の動画としてアテンダント端末14に表示させることができる。ここに、チャプタ処理部304は、不正検出部303により検出された不正行為の行動が映っている撮影データの範囲を識別可能とするチャプタを記録する記録手段を構成する。
報知部305は、不正検出部303により不正行為が検出された場合にアテンダント端末14を介して店員に報知する機能である。この報知により不正行為が検出されたことを確認した店員は、その不正行為に係る検証用の動画を見て、不正行為が本当にあったのか否かを検証する。ここに、報知部305は、不正検出部303により不正行為が検出されたことを報知する報知手段を構成する。
操作受付部306は、アテンダント端末14に対する店員の操作入力を受け付ける機能である。例えば店員は、不正行為が検出された場合にその不正行為の検証を指示するための操作入力をアテンダント端末14に対して行う。そして、アテンダント端末14に表示される検証用の動画等により不正行為を検証した店員は、その検証結果を不正監視装置24に通知するための操作入力をアテンダント端末14に対して行う。ここに、操作受付部306は、不正に対して検証済の指示を受け付ける受付手段を構成する。
検証処理部307は、操作受付部306で受け付けた操作入力に従い、不正行為の検証に係る種々の処理を行う機能である。例えば検証処理部307は、不正行為の検証を指示するための操作入力を受け付けると、画像記憶装置22に記憶されている撮影データに基づき不正行為検証用の動画をアテンダント端末14で再生させるための処理を行う。
例えば検証処理部307は、不正行為の検証結果を示す操作入力を受け付けると、チャプタ処理部304及び報知部305に検証済を通知するための処理を行う。この通知を受けて、チャプタ処理部304は、撮影データの不正行為検出箇所に付与されたチャプタを取り除く。報知部305は、不正行為の検証が済んだことを店員に報知する。
例えば検証処理部307は、不正行為の検証結果が不正有を示す操作入力を受け付けると、不正データを作成するための処理を行う。不正データは、前述したように、セルフPOS端末11の操作者が会員である場合にその会員を識別するための会員IDを含む。保存部308は、検証処理部307で作成された不正データを不正データベース122に保存する機能である。ここに、検証処理部307及び保存部308は、受付手段により不正有りの指示を受け付けた操作者に関する情報を保存する保存手段を構成する。
検索部309は、会員IDを検索用のキーとして会員データベース121及び不正データベース122を検索し、検出した会員データ及び不正データを検証処理部307に与える機能である。検証処理部307は、検索部309から与えられた会員データと不正データとにより不正行為の検証に必要な会員情報をアテンダント端末14に出力するための情報処理を行う。会員情報は、会員の来店回数とその会員の不正データ件数とを含む。ここに、検索部309及び検証処理部307は、保存手段により保存された操作者の情報を出力する出力手段を構成する。
検証処理部307は、セルフPOS端末11から表示制御装置13に出力されるデータ信号により、そのセルフPOS端末11において決済に移行するための操作入力が行われたことを検知すると、そのセルフPOS端末11で検出された不正行為の検証作業が残っているか否かを確認する。具体的には、検証処理部307は、そのセルフPOS端末11のレジ番号と関連付けて画像記憶装置22に記憶されている撮影データにチャプタが付与されている場合、不正行為の検証作業が残っていると判定する。同撮影データにチャプタが付与されていない場合には、検証処理部307は、不正行為の検証作業が残っていないと判定する。決済制御部310は、検証処理部307において不正行為の検証作業が残っていないと判定されたセルフPOS端末11においての決済処理を許容する。決済制御部310は、検証処理部307において不正行為の検証作業が残っていると判定されたセルフPOS端末11においての決済処理を禁止する。ここに、検証処理部307及び決済制御部310は、検証済の指示を受け付けていない不正が残っているセルフPOS端末11の決済処理を禁止する禁止手段を構成する。
[セルフPOS端末とカメラとの位置関係の説明]
図3は、セルフPOS端末11とカメラ21との位置関係を説明するための図である。始めに、セルフPOS端末11の外観構成について説明する。
セルフPOS端末11は、床面に設置された本体40と、この本体40の脇に設置された袋詰め台50とを備える。本体40は、その上部にタッチパネル41を取り付けている。タッチパネル41は、ディスプレイとタッチセンサとで構成される。タッチパネル41は、表示部の一例である。ディスプレイは、セルフPOS端末11を操作する操作者に対して種々の画面を表示するためのデバイスである。タッチセンサは、操作者による画面へのタッチ入力を検知するためのデバイスである。セルフPOS端末11において操作者は、通常は客である。
本体40は、袋詰め台50が設置された側とは反対側の側面中央部に籠台60を設けている。籠台60は、売場から来た客が買上商品を入れた籠等を置くためのものである。客は、タッチパネル41の画面が見えるように、図2において本体40の手前側に立って作業を行う。このため客から見ると、本体40を挟んで右側に籠台60があり、左側に袋詰め台50がある。本実施形態では、客が立つ側を本体40の正面とし、袋詰め台50が設置されている側を本体40の左側とし、籠台60が設けられている側を本体40の右側とする。
本体40は、その内部にスキャナ、カードリーダ、レシートプリンタ、現金処理機等を備える。そして本体40の正面に、スキャナの読取窓42、カード挿入口43、レシート発行口44、硬貨投入口45、硬貨払出口46、紙幣投入口47及び紙幣払出口48を形成する。また、本体40の右側面から外部へと通信ケーブルが延びており、この通信ケーブルの先端にハンディスキャナ61が接続されている。また、図示しないが、電子マネー媒体用のリーダ・ライタも本体40に備えられている。
本体40は、その上面に表示ポール64を取り付けている。表示ポール64は、その先端部に発光部65を備える。発光部65は、例えば青色と赤色とを選択的に発光する。表示ポール64は、発光部65の発光色によってセルフPOS端末11の状態、例えば待機中、動作中、呼出中、エラー中、不正行為発生中等を表示する。表示ポール64は、発光部65の点滅によってセルフPOS端末11の状態を表示してもよい。
袋詰め台50は、その上部に袋保持具52を取り付けた構造となっている。袋保持具52は、一対の保持アーム53を備えており、この保持アーム53で店舗備え付けのレジ袋又は客が持参した買物袋いわゆるマイバッグ等を保持する。
次に、セルフPOS端末11とカメラ21との位置関係を説明する。
図3に示すように、カメラ21は、セルフPOS端末11の正面に立って、本体40、袋詰め台50及び籠台60等の部品と対峙する客を上方から撮影可能な位置に設置されている。
セルフPOS端末11の正面に立った客は、先ず、向かって右側の籠台60に買上商品を入れた籠等を書き、左側の保持アーム53にレジ袋又はマイバッグ等を保持させる。次いで、客は、タッチパネル41に表示されるガイダンスに従い、タッチパネル41を操作して、セルフPOS端末11の利用開始を宣言する。
その後、客は、籠台60に置かれた籠から買上商品を1点ずつ手に取る。そして、その買上商品にバーコードが付されている場合には、客は、そのバーコードを読取窓42に翳してスキャナで読み取らせることで、商品登録を行う。買上商品にバーコードが付されていない場合には、客は、タッチパネル41を操作してバーコード無し商品のリストから買上商品を選択することで、商品登録を行う。客は、登録を終えた買上商品をレジ袋又はマイバッグ等に入れる。
全ての買上商品を登録し終えた客は、タッチパネル41を操作して、買上商品の決済を宣言し、決済方法を選択する。例えば現金決済を選択した場合には、客は、紙幣投入口47又は硬貨投入口45に紙幣又は硬貨を投入し、紙幣払出口48又は硬貨払出口46から払い出された釣銭を取り出す。例えば電子マネー決済を選択したならば、客は、リーダ・ライタに電子マネー媒体を翳す。例えばクレジットカード決済を選択したならば、客は、カード挿入口43にクレジットカードを挿入する。こうして、決済を終えたならば、客は、レシート発行口44から発行されるレシートを受け取り、保持アーム53から外したレジ袋又はマイバッグを持って退店する。
カメラ21は、セルフPOS端末11の正面で上記の如く行動する客の手の動きを撮影可能な位置に設置されている。
[アテンダント端末と監視画像の説明]
図4は、アテンダント端末14の概略構成を示す模式図である。アテンダント端末14は、タッチパネル式のディスプレイ141とテキスト入力用のキーボード142とを備える。ディスプレイ141の画面は、複数(図4では4つ)の監視画像領域ARaと、動画検証領域ARbと、テキスト領域ARcとを有する。また、動画検証領域ARbとテキスト領域ARcとの間に、不正無ボタンTBa、不正有ボタンTBb、及び、コメントボタンTBcが配置されている。
動画検証領域ARbは、不正行為検証用の動画が再生される領域である。不正無ボタンTBaは、アテンダント端末14の操作者である店員が、動画検証領域ARbで再生される動画等から不正行為無しと認定した場合にタッチするためのボタン画像である。不正有ボタンTBbは、店員が動画検証領域ARbで再生される動画等から不正行為有りと認定した場合にタッチするためのボタン画像である。コメントボタンTBcは、店員がコメント入力を必要とする場合にタッチするボタン画像である。コメントボタンTBcにタッチすることで、店員は、キーボード142からコメントとなるテキストを入力することができる。入力されたテキストは、テキスト領域ARcに表示される。また、テキスト領域ARcには、前述した会員情報も表示される。
複数の監視画像領域ARaは、それぞれ1つのセルフPOS端末11に対応している。したがって図4においては、4台のセルフPOS端末11にそれぞれ対応した監視画像領域ARaを表示した例を示している。例えばアテンダント端末14が6台のセルフPOS端末11に対応している場合、6つの監視画像領域ATaがディスプレイ141に表示される。
監視画像領域ARaは、図5に示すように、登録明細領域ARaaと動画再生領域ARabと進行状況バー領域ARacとに区分される。登録明細領域ARaaは、対応するセルフPOS端末11において登録された買上商品の商品名、点数、金額、合計金額等を表示するための領域である。動画再生領域ARabは、対応するセルフPOS端末11に対して設けられたカメラ21で撮影される動画を再生するための領域である。進行状況バー領域ARacは、動画再生領域ARabで再生される動画の進行状況を示すバーを表示するための領域である。
監視画像領域ARaに表示される画像は、表示制御装置13によって制御される。すなわち、登録明細領域ARaaに対しては、セルフPOS端末11から表示制御装置13へと出力されるデータ信号を基に買上商品の情報が表示される。動画再生領域ARabに対しては、動画再生装置23から表示制御装置13へと出力される撮影データを基にセルフPOS端末11を操作する操作者の動画が再生される。
[不正監視装置の構成説明]
図6は、不正監視装置24の要部回路構成を示すブロック図である。不正監視装置24は、プロセッサ31、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34、ネットワークインターフェース35、通信インターフェース36及びシステム伝送路37を備える。システム伝送路37は、アドレスバス、データバス等を含む。不正監視装置24は、プロセッサ31と、メインメモリ32、補助記憶デバイス33、時計34、ネットワークインターフェース35及び通信インターフェース36とを、システム伝送路37で接続することにより、コンピュータを構成する。
プロセッサ31は、上記コンピュータの中枢部分に相当する。プロセッサ31は、オペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムに従って、不正監視装置24としての各種の機能を実現するべく各部を制御する。プロセッサ31は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
メインメモリ32は、上記コンピュータの主記憶部分に相当する。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域及び揮発性のメモリ領域を含む。メインメモリ32は、不揮発性のメモリ領域ではオペレーティングシステム又はアプリケーションプログラムを記憶する。メインメモリ32は、揮発性のメモリ領域では、プロセッサ31が各部を制御するための処理を実行する上で必要なデータを記憶する。この種のデータは、不揮発性のメモリ領域で記憶される場合もある。メインメモリ32は、揮発性のメモリ領域を、プロセッサ31によってデータが適宜書き換えられるワークエリアとして使用する。不揮発性のメモリ領域は、例えばROM(Read Only Memory)である。揮発性のメモリ領域は、例えばRAM(Random Access Memory)である。
補助記憶デバイス33は、上記コンピュータの補助記憶部分に相当する。補助記憶デバイス33としては、例えばSSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disc Drive)又はEEPROM(Electric Erasable Programmable Read-Only Memory)等の周知の記憶デバイスを単独で、あるいは複数組み合わせて用いられる。補助記憶デバイス33は、プロセッサ31が各種の処理を行う上で使用するデータ、プロセッサ31での処理によって生成されたデータ等を保存する。補助記憶デバイス33は、アプリケーションプログラムを記憶する場合もある。
時計34は、不正監視装置24の時刻情報源として機能する。プロセッサ31は、時計34によって計時される時刻情報を基に、現在の日付及び時刻を取得する。
ネットワークインターフェース35は、通信ネットワーク15を介してPOSサーバ12等とデータ通信を行うためのインターフェースである。不正監視装置24は、ネットワークインターフェース35を介してPOSサーバ12とデータ通信を行い、POSサーバ12によって管理されている会員データベース121及び不正データベース122にアクセスすることができる。
通信インターフェース36は、各セルフPOS端末11、表示制御装置13、アテンダント端末14、画像記憶装置22及び動画再生装置23の各部と通信するためのインターフェースである。
かかる構成の不正監視装置24において、プロセッサ31は、前述した行動認識部301、操作認識部302、不正検出部303、チャプタ処理部304、報知部305、操作受付部306、検証処理部307、検索部309、保存部308及び決済制御部310としての機能を実現するために、不正監視モード311及び不正検証モード312の各動作モードを有する。これらの動作モードは、メインメモリ32又は補助記憶デバイス33に記憶されるアプリケーションプログラムの一種である制御プログラムに従ったものである。
制御プログラムをメインメモリ32又は補助記憶デバイス33にインストールする方法は特に限定されない。リムーバブルな記録媒体に制御プログラムを記録して、あるいはネットワークを介した通信により制御プログラムを配信して、メインメモリ32又は補助記憶デバイス33にインストールすることができる。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のようにプログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能であれば、その形態は問わない。
[不正監視モードの動作説明]
図7は、1台のセルフPOS端末11に対するプロセッサ31の不正監視モードに係る情報処理の要部手順を示す流れ図である。プロセッサ31は、他のセルフPOS端末11に対しても同様な手順で不正監視モードに係る情報処理を並列的に実行することができる。
プロセッサ31は、待機中の状態にあるセルフPOS端末11に対して、図7の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。プロセッサ31は、ACT1としてそのセルフPOS端末11において買上商品の登録開始操作が行われるのを待ち受ける。
待機中の状態にあるセルフPOS端末11のタッチパネル41には、スタートキーを含む初期画面が表示されている。売場での買い物を終えた客は、空いているセルフPOS端末11の正面へと移動し、買上商品を入れた籠等を籠台60に置く。そして客は、初期画面のスタートキーにタッチする。スタートキーがタッチされると、セルフPOS端末11から表示制御装置13に登録開始信号が出力される。通信インターフェース36を介して表示制御装置13から登録開始信号が不正監視装置24に入力されると、プロセッサ31は、ACT1においてYESと判定し、ACT2へと進む。プロセッサ31は、ACT2として会員登録が行われるか否かを確認する。
会員である客は、会員カードのデータをセルフPOS端末11のカードリーダで読み取らせる。あるいは客は、スマートフォン等の表示デバイスに表示される会員IDを示すバーコード又は二次元コードをセルフPOS端末11のスキャナで読み取らせる。会員がいずれかの操作を行うことにより、セルフPOS端末11から表示制御装置13に会員IDを含むデータ信号が出力される。通信インターフェース36を介して表示制御装置13から会員IDを含むデータ信号が不正監視装置24に入力されると、プロセッサ31は、ACT2において会員登録が行われたと認識する。
会員登録が行われた場合、プロセッサ31は、ACT2においてYESと判定し、ACT3へと進む。プロセッサ31は、ACT3として検索部309の機能により、会員データベース121及び不正データベース122を検索する。プロセッサ31は、会員データベース121から、会員IDで識別される会員の会員データを検出する。また、不正データベース122に会員IDで識別される会員の不正データがある場合には、プロセッサ31は、その不正データを検出する。そしてプロセッサ31は、会員の来店回数とその会員の不正データ件数とを含む会員情報を取得する。プロセッサ31は、ACT4として、対応するセルフPOS端末11のレジ番号と関連付けて会員情報をメインメモリ32に記憶する。
一方、会員登録が行われなかった場合には、プロセッサ31は、ACT3及びACT4の処理をスキップする。
プロセッサ31は、ACT5として行動認識部301の機能により、セルフPOS端末11に対する客の行動を認識する。またプロセッサ31は、ACT6として操作認識部302の機能により、セルフPOS端末11に対する客の操作を認識する。そしてプロセッサ31は、ACT7として不正検出部303の機能により、行動認識結果と操作認識結果とを基に、セルフPOS端末11を操作する客の不正行為を検出する。
スタートキーがタッチされたセルフPOS端末11においては、タッチパネル41の画面が初期画面から登録画面へと遷移する。登録画面へと遷移したことを確認した客は、セルフPOS端末11に対して買上商品を登録するための操作を行う。具体的には、客は、籠台60に置いた籠等から1品目の買上商品を取り出す。そして、その買上商品にバーコードが付されている場合には、客は、そのバーコードをスキャナの読取窓42に翳す。バーコードが付されていない場合には、客は、タッチパネル41の画面に表示されるバーコード無し商品のリストから買上商品を選択する。読取窓42に翳されたバーコードがスキャナで正しく読み取られるか、バーコード無し商品のリストから買上商品が選択されると、セルフPOS端末11から表示制御装置13に対してその買上商品の商品名、点数、金額等を含む登録商品データが出力されて、アテンダント端末14の監視画像領域ARaにおける登録明細領域ARaa表示される。こうして、1品目の買上商品の登録を終えた客は、その買上商品を袋詰め台50に用意したレジ袋又はマイバッグ等に入れる。そして客は、2品目の買上商品の登録操作へと移行する。
このような買上商品の登録操作に対し、不正監視装置24の行動認識部301においては、客が籠台60から買上商品を取り出す取り出し動作と、客が買上商品をレジ袋又はマイバッグ等に入れる袋詰め動作とを認識する。また、操作認識部302においては、セルフPOS端末11から表示制御装置13へと出力された登録商品データを検出することにより、買上商品の登録操作を認識する。不正検出部303においては、取り出し動作と袋詰め動作との間に買上商品の登録操作を認識し得なかった場合、不正行為を検出する。すなわち、客が籠台60から取り出した商品をセルフPOS端末11に登録しないで袋詰めした場合に、不正監視装置24は不正行為を検出する。
ACT7の処理を終えたプロセッサ31は、ACT8として不正行為を検出したか否かを判定する。不正行為を検出していない場合、プロセッサ31は、ACT8においてNOと判定し、ACT11へと進む。
不正行為を検出した場合には、プロセッサ31は、ACT8においてYESと判定し、ACT9へと進む。プロセッサ31は、ACT9としてチャプタ処理部304の機能により、不正行為が検出された時点の撮影データにチャプタを付与する。
撮影データは、カメラ21に対応するセルフPOS端末11のレジ番号と関連付けて画像記憶装置22に記憶されている。そして、この撮影データに基づく動画は、レジ番号で識別されるセルフPOS端末11に対応した監視画像領域ARaの動画再生領域ARabで再生されている。プロセッサ31は、不正行為が検出された時点において動画再生領域ARabで再生されている動画に対応した撮影データにチャプタを付与する。またプロセッサ31は、ACT10として報知部305の機能により、不正行為を検出したことをアテンダント端末14から報知する。その後、プロセッサ31は、ACT11へと進む。
図9は、不正行為が検出されたセルフPOS端末11に対する監視画像領域ARaの動画再生領域ARabと進行状況バー領域ARacとを示す模式図である。進行状況バー領域ARacには、動画再生領域ARabで再生される動画の進行状況を示すバーが表示される。バーは、動画再生時間の経過とともに図9において左端から右端へと延伸していく。そして、撮影データにチャプタが付与されると、その時点でバーにチャプタマークCHa、CHb,CHcが表示される。図9においては、先ず、チャプタマークCHaが表示された第1の時点で1回目の不正行為が検出され、チャプタマークCHbが表示された第2の時点で2回目の不正行為が検出され、チャプタマークCHcが表示された第3の時点で3回目の不正行為が検出された場合を示している。このように、チャプタマークCHa、CHb,CHcの表示によって、不正行為が検出されたことが店員に報知される。
因みに、チャプタマークCHa、CHb,CHcは、第1の色、例えば赤色で表示されている。後述する不正検証モードの処理において検証され、不正無しと確認されてチャプタが取り除かれると、チャプタマークCHa、CHb,CHcは、第2の色、例えば青色で表示される。
図10は、チャプタマークCHaに対応した不正行為とチャプタマークCHbに対応した不正行為とについて検証が終わって不正無しと判定されたが、チャプタマークCHcに対応した不正行為については、検証が終わっていないか、不正有りと判定された場合を示している。このように、チャプタマークCHa、CHb,CHcの色によって、不正行為が検出されたか否か、またその不正行為に対する検証が済んでいるか否かを、店員は知ることができる。なお、チャプタマークCHa、CHb,CHcの色の違いではなく、形状、点灯と点滅等の違いにより不正行為に対する検証が済んでいるか否かを店員が認識できるようにしてもよい。
図7の説明に戻る。
ACT8において不正行為を検出していない場合、あるいは不正行為を検出したためにAct9及びACT10の処理を実行した場合、プロセッサ31は、ACT11へと進む。プロセッサ31は、ACT11としてセルフPOS端末11において会計を指示するための操作が行われたか否かを確認する。
全ての買上商品の登録操作を終えた客は、登録画面に表示されている支払キーにタッチする。支払キーがタッチされると、セルフPOS端末11から表示制御装置13に会計指令信号が出力される。この会計指令信号を検出したプロセッサ31は、ACT11においてYESと判定し、ACT12へと進む。これに対し、会計指令信号を検出していない場合には、プロセッサ31は、ACT11においてNOと判定し、ACT2へと戻る。そしてプロセッサ31は、ACT2乃至ACT11の処理を前述したのと同様に実行する。
会計指令信号を検出したプロセッサ31は、ACT12としてセルフPOS端末11の撮影データを検索する。プロセッサ31は、ACT13として撮影データにチャプタが付与されているか否かを確認する。撮影データにチャプタが付与されている場合、プロセッサ31は、ACT13においてYESと判定し、ACT14へと進む。プロセッサ31は、ACT14として決済制御部310の機能により、セルフPOS端末11に対して決済禁止信号を出力する。不正監視装置24から決済禁止信号を受信したセルフPOS端末11においては、決済処理が禁止される。
ACT14の処理を終えたプロセッサ31は、ACT11へと戻る。したがって、撮影データにチャプタが付与されている間は、セルフPOS端末11の決済処理が禁止される。
一方、撮影データにチャプタが付与されていない場合には、プロセッサ31は、ACT13においてNOと判定し、ACT15へと進む。プロセッサ31は、ACT15として決済制御部310の機能により、セルフPOS端末11に対して決済許諾信号を出力する。不正監視装置24から決済許諾信号を受信したセルフPOS端末11においては、決済処理が可能となる。ACT15の処理を終えると、プロセッサ31は、図7の流れ図に示す手順の情報処理を終了する。
[不正検証モードの動作説明]
図8は、1台のセルフPOS端末11に対するプロセッサ31の不正検証モードに係る情報処理の要部手順を示す流れ図である。プロセッサ31は、他のセルフPOS端末11に対しても同様な手順で不正検証モードに係る情報処理を並列的に実行することができる。
プロセッサ31は、不正行為が検出されたセルフPOS端末11に対して、図8の流れ図に示す手順の情報処理を開始する。プロセッサ31は、ACT21としてチャプタマークが選択操作されるのを待ち受ける。
アテンダント端末14の店員は、監視画像領域ARaの進行状況バー領域ARacにチャプタマークが表示されたことを確認すると、その監視画像領域ARaに対応したセルフPOS端末11に対して不正行為が検出されたと認識する。店員は、不正行為を検証するために、チャプタマークにタッチする選択操作を行う。
プロセッサ31は、操作受付部306の機能により、チャプタマークが選択操作されたことを認識すると、ACT21においてYESと判定し、ACT22へと進む。プロセッサ31は、ACT22として検証処理部307の機能により、選択操作されたチャプタマークが表示されている監視画像領域ARaに対応するセルフPOS端末11のレジ番号を取得する。そしてプロセッサ31は、ACT23としてそのレジ番号と関連付けて画像記憶装置22に記憶されている撮影データから不正行為検証用の動画となる撮影データを抽出する。すなわちプロセッサ31は、選択操作されたチャプタマークに対応するチャプタが付与された撮影時刻の例えば前後10秒間の撮影データを抽出する。そしてプロセッサ31は、ACT24としてこの不正行為検証用の動画を動画検証領域ARbで再生する。
プロセッサ31は、ACT25としてレジ番号で識別されるセルフPOS端末11の操作者が会員であるか否かを確認する。会員である場合、プロセッサ31は、ACT25においてYESと判定し、ACT26へと進む。プロセッサ31は、ACT26として当該会員に対する会員情報をテキスト領域ARcに表示する。会員情報は、前述した不正監視モードの処理のACT4においてメインメモリ32に記憶されている情報である。会員でない場合には、プロセッサ31は、ACT26の処理をスキップする。
このように、店員が不正行為を検証するために、チャプタマークにタッチすると、そのチャプタマークに対応するチャプタが付与された撮影時刻の例えば前後10秒間の動画が、不正行為検証用の動画として動画検証領域ARbで再生される。この動画は、セルフPOS端末11において不正行為が検出された時点の操作者の行動を示す動画である。また操作者が会員である場合、会員情報として例えば来店回数と不正データ件数もテキスト領域ARcに表示される。
そこで店員は、動画検証領域ARbで再生される動画を見て、不正行為が実際に行われたか否かを検証する。その際、テキスト領域ARcに会員情報が表示されている場合には、その会員情報も参考する。例えば、動画からは不正行為が行われたか否かの判断が難しいが、100回以上来店していて不正データ件数が0件の場合には、操作者は信用性が高い会員であるので、不正はないと認定する。したがって、動画を詳細に検証しなくてもよいので、検証に要する時間を短縮できる。逆に、来店回数が少ない会員、過去に不正があったと認定された会員、あるいは非会員である場合には、動画を詳細に検証する。このとき、不正行為が行われたか否かの判断が難しい場合には、店員は、操作者の元に出向いて確認してもよい。
このような検証の結果、不正行為無しと認定したならば、店員は、不正無ボタンTBaにタッチする。不正行為有りと認定したならば、店員は、不正有ボタンTBbを入力する。また、例えば不正行為有り認定した操作者が非会員である場合には、操作者の特徴をコメントとして残したい。その場合には、店員は、コメントボタンTBcにタッチしてキーボード142からコメントを入力する。
プロセッサ31は、ACT27としてコメントボタンTBcが入力されるか、ACT28として不正有ボタンTBbが入力されるか、ACT29として不正無ボタンTBaが入力されるのを待ち受ける。この待ち受け状態において、コメントボタンTBcが入力されると、プロセッサ31は、ACT27においてYESと判定し、ACT30へと進む。プロセッサ31は、ACT30としてキーボード142のキー操作により入力されたテキストをコメントとして取得する。その後、プロセッサ31は、不正有ボタンTBb又は不正無ボタンTBaが入力されるのを待ち受ける。
ACT27乃至ACT29の待ち受け状態において、不正有ボタンTBbが入力されると、プロセッサ31は、ACT28においてYESと判定し、ACT31へと進む。プロセッサ31は、ACT31として不正データを作成し、不正データベース122に保存する。そしてプロセッサ31は、選択されたチャプタマークで特定される不正行為に対する不正検証モードの処理を終了する。
ACT27乃至ACT29の待ち受け状態において、不正無ボタンTBaが入力されると、プロセッサ31は、ACT29においてYESと判定し、ACT32へと進む。プロセッサ31は、ACT32として選択されたチャプタマークで特定される不正行為を検出したときに付与したチャプタを取り除く。そしてプロセッサ31は、不正検証モードの処理を終了する。
[不正監視装置の効果説明]
以上、詳述したように、セルフPOS端末11が導入された店舗において不正監視装置24を備えることにより、以下の作用効果を奏し得る。
すなわち、セルフPOS端末11の操作に関して不正行為のおそれがある場合には、その不正行為検証用の動画がアテンダント端末14で再生される。したがって、店員は、この動画を見ることにより、不正行為が実際に行われたか否かを検証することができる。そして、この検証の結果、不正行為がなかったと認定されたセルフPOS端末11においては決済処理が許容される。これに対し、不正行為の検証が行われていない場合、あるいは不正行為がなかったと認定されたセルフPOS端末11においては決済処理が禁止される。したがって、セルフPOS端末11の操作に関して不正行為のおそれがある場合には、決済を行えないようにすることができる。その結果、店員が客の不正行為を見つけ出した場合には、確実にその不正を正すことができる。
[変形例]
前記実施形態では、不正検出部303は、行動認識部301による認識結果と操作認識部302による認識結果とを基に、セルフPOS端末11を操作する操作者の不正行為を検出した。不正検出部303は、例えば、カメラ21で撮影された画像から操作者が不審な行動をしたことを検知した場合に不正行為を検出してもよい。また、画像以外の情報を用いて、操作者の不正行為を検出してもよい。
報知部305は、不正検出部303により不正行為が検出された場合に店員が携帯するスマートフォン、タブレット端末等の情報端末を利用して店員に報知してもよい。
決済制御部310は、少なくとも不正無しの指示を受け付けていない不正が残っているセルフPOS端末11の決済処理を禁止した。この点に関しては、不正行為の検証さえ終わっていれば、不正の有無に関わらずセルフPOS端末11の決済処理を許容してもよい。
前記実施形態では、会員IDを利用して操作者である客を識別する場合を例示した。この点に関しては、例えばカメラ21で撮影される操作者の顔等の外観特徴データを利用して客を識別してもよい。こうすることにより、非会員であっても客を特定して不正データを残すことができる。
この他、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態及びその変形は、発明の範囲に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…セルフPOS端末、12…POSサーバ、13…表示制御装置、14…アテンダント端末、15…通信ネットワーク、21…カメラ、22…画像記憶装置22…動画再生装置、24…不正監視装置、31…プロセッサ、32…メインメモリ、33…補助記憶デバイス、34…時計、35…ネットワークインターフェース、36…通信インターフェース、37…システム伝送路、100…セルフPOSシステム、121…会員データベース、122…不正データベース、200…不正行為監視システム、301…行動認識部、302…操作認識部、303…不正検出部、304…チャプタ処理部、305…報知部、306…操作受付部、307…検証処理部、308…保存部、309…検索部、310…決済処理部。

Claims (6)

  1. 決済端末に対する操作者の不正を検出する不正検出手段と、
    前記不正に対して検証済の指示を受け付ける受付手段と、
    前記検証済の指示を受け付けていない不正が残っている前記決済端末の決済処理を禁止する禁止手段と、
    を具備する不正監視装置。
  2. 前記不正検出手段は、前記操作者の行動を撮影する撮影デバイスにより得られた動画に基づいて前記操作者の不正を検出し、
    前記受付手段は、前記操作者の不正が検出された場面の動画を表示デバイスで再生して前記検証済の指示を受け付ける、請求項1記載の不正監視装置。
  3. 前記受付手段は、不正有りか不正無しかの指示を受け付け、
    前記禁止手段は、少なくとも不正無しの指示を受け付けていない不正が残っている前記決済端末の決済処理を禁止する、請求項2記載の不正監視装置。
  4. 前記受付手段により不正有りの指示を受け付けた操作者に関する情報を保存する保存手段、
    をさらに具備する請求項3記載の不正監視装置。
  5. 前記保存手段により保存された前記操作者の情報を出力する出力手段、
    をさらに具備する請求項4記載の不正監視装置。
  6. 不正監視装置のコンピュータを、
    決済端末に対する操作者の不正を検出する不正検出手段、
    前記不正に対して検証済の指示を受け付ける受付手段、及び、
    前記検証済の指示を受け付けていない不正が残っている前記決済端末の決済処理を禁止する禁止手段、
    として機能させるためのプログラム。
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