JP2023172433A - マルチ荷電粒子ビーム照射装置及びマルチ荷電粒子ビーム照射方法 - Google Patents

マルチ荷電粒子ビーム照射装置及びマルチ荷電粒子ビーム照射方法 Download PDF

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Abstract

【目的】大電流量モードと小電流量モードとを選択的に切り換えることが可能なマルチビーム照射装置を提供する。【構成】本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム照射装置は、荷電粒子ビームのマルチビームアレイを形成する成形アパーチャアレイ基板203と、マルチビームアレイの各ビームの少なくとも一部が通過可能な、複数の通過孔が形成され、複数の通過孔の一部の通過孔の形状が他の通過孔と異なる制限アパーチャアレイ基板212と、マルチビームアレイと制限アパーチャアレイ基板との相対位置が変化するように、マルチビームの軌道中心軸と直交する方向に、成形アパーチャアレイ基板と、制限アパーチャアレイ基板と、マルチビームアレイと、の少なくともいずれかを移動させる駆動機構214と、マルチビームアレイのうち、移動によりマルチビームアレイとの相対位置を所定の位置とした制限アパーチャアレイ基板を通過したビームアレイを試料に照射する光学系と、を備えたことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチ荷電粒子ビーム照射装置及びマルチ荷電粒子ビーム照射方法に係り、例えば、マルチビーム描画装置における基板に照射されるビームアレイの電流量を選択する手法に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、ウェハ等へ電子線を使って描画することが行われている。
例えば、マルチビームを使った描画装置がある。1本の電子ビームで描画する場合に比べて、マルチビームを用いることで一度に多くのビームを照射できるのでスループットを大幅に向上させることができる。
ここで、マルチビーム描画では、全電流量を大きくするほど、照射時間を短縮できる或いは照射面積を大きくできるので、スループットを高めることができる。しかし、その反面、クーロン効果が大きくなるため描画精度は劣化する。逆に、全電流量を小さくするほどクーロン効果を小さくできるため描画精度を向上させることができる。しかし、その反面、照射時間が長くなる或いは照射面積が小さくなるので、スループットは劣化する。このように、スループットと描画精度はトレードオフの関係にある。しかし、描画装置では、描画精度を犠牲にしてもスループットを高めることが求められる処理と、スループットを犠牲にしても描画精度を高めることが求められる処理と、の両方が行われ得る。よって、大電流量モードと小電流量モードとの切り換えが可能な構成が望ましい。かかる問題は、マルチビーム描画装置に限るものではなく、例えば、マルチビーム検査装置等のマルチビームを照射する照射装置において同様に生じ得る。全電流量を小さくする手法として、ビームサイズを小さくすること、或いはビーム本数を少なくすることが挙げられる。
ここで、ビームサイズを小さくする手法として、第1と第2の成形アパーチャアレイを配置して、第1の成形アパーチャアレイで成形されたマルチビームを第1と第2の成形アパーチャアレイの間に配置された偏向器で偏向することで第2の成形アパーチャアレイでマルチビームを成形し直す手法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
次に、ビーム本数を少なくする手法として、マルチビーム全体が通過可能な大開口が形成されたシャッターの位置をずらすことで、マルチビームの矩形外周部の1辺側のビーム列を遮蔽するといったことが考えられる。ここで、マルチビームのうち外周側のビームほどクロスオーバ位置でのビーム径が大きくなり、ブランキング偏向する際に漏れビームが生じやすい。そのため、ビーム本数を少なくする場合、できるだけ中央部のビームアレイを使用することが望まれる。しかしながら、かかる手法ではマルチビームの外周部全体を遮蔽することが困難であるばかりか、両サイドを同時に遮蔽することも困難である。
特開2018-098242号公報
本発明の一態様は、大電流量モードと小電流量モードとを選択的に切り換えることが可能なマルチビーム照射装置及び方法を提供する。
本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム照射装置は、
荷電粒子ビームのマルチビームアレイを形成する成形アパーチャアレイ基板と、
マルチビームアレイの各ビームの少なくとも一部が通過可能な、複数の通過孔が形成され、複数の通過孔の一部の通過孔の形状が他の通過孔と異なる制限アパーチャアレイ基板と、
マルチビームアレイと制限アパーチャアレイ基板との相対位置が変化するように、マルチビームの軌道中心軸と直交する方向に、成形アパーチャアレイ基板と、制限アパーチャアレイ基板と、マルチビームアレイと、の少なくともいずれかを移動させる機構と、
マルチビームアレイのうち、移動によりマルチビームアレイとの相対位置を所定の位置とした制限アパーチャアレイ基板を通過したビームアレイを試料に照射する光学系と、
を備えたことを特徴とする。
また、制限アパーチャアレイ基板は、マルチビームアレイの一部が通過可能な大通過孔と、マルチビームアレイの一部以外のビームアレイが通過可能な、複数の小通過孔とが形成されると好適である。
また、制限アパーチャアレイ基板は、相対位置を変化させることで、マルチビームアレイと、前記マルチビームアレイの一部と、の一方を選択的に通過させると好適である。
また、複数の通過孔は、3つ以上の形状の複数のグループのうちいずれかのグループの形状に形成されると好適である。
また、制限アパーチャアレイ基板は、マルチビームアレイの一部を通過させる場合に、マルチビームアレイのうち中央部のビームアレイを通過させると好適である。
また、制限アパーチャアレイ基板は、マルチビームアレイの少なくとも一部を通過させるとき、マルチビームアレイの各ビームのそれぞれ一部を通過させて可変成形すると好適である。
本発明の一態様のマルチ荷電粒子ビーム照射方法は、
複数の成形開口部が形成された成形アパーチャアレイによりマルチビームアレイを形成する工程と、
成形アパーチャアレイ基板と、マルチビームアレイの各ビームが通過可能な、複数の通過孔が形成され、複数の通過孔形状が領域毎に異なる制限アパーチャアレイ基板との相対位置が変化するように、マルチビームの軌道中心軸と直交する方向に成形アパーチャアレイ基板、制限アパーチャアレイ基板と、マルチビームアレイと、の少なくとも一方を移動させることにより、マルチビームアレイと制限アパーチャアレイ基板との相対位置を変動させる工程と、
マルチビームアレイのうち、移動によりマルチビームアレイとの相対位置を所定の位置とした制限アパーチャアレイ基板を通過したビームアレイを試料に照射する工程と、
を備えたことを特徴とする。
また、制限アパーチャアレイ基板は、マルチビームアレイの一部が通過可能な大通過孔と、マルチビームアレイの一部を除くビームアレイが通過可能な、複数の小通過孔とが形成されると好適である。
本発明の一態様によれば、大電流量モードと小電流量モードとを選択的に切り換えることが可能なマルチビーム照射ができる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板と制限アパーチャアレイ基板との相対位置に応じたマルチビームの状態を説明するための図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状と通過するビームアレイとの一例を示す図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状と通過するビームアレイとの他の一例を示す図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状と通過するビームアレイとの他の一例を示す図である。 実施の形態1におけるビームアレイ領域と通過領域との関係の一例を示す図である。 実施の形態1におけるビームアレイ領域のサブ領域と通過領域との関係テーブルの一例を示す図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状の一例を示す図である。 実施の形態1におけるビームアレイ領域と通過領域との関係の他の一例を示す図である。 実施の形態1におけるビームアレイ領域のサブ領域と通過領域との関係テーブルの他の一例を示す図である。 実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状の他の一例を示す図である。 実施の形態1におけるブランキングアパーチャアレイ機構のメンブレン領域内の構成の一部を示す上面概念図である。 実施の形態1における描画される領域の一例を説明するための概念図である。 実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と描画対象画素との一例を示す図である。 実施の形態2における制限アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。 実施の形態2における成形アパーチャアレイ基板と制限アパーチャアレイ基板との相対位置に応じたマルチビームの状態を説明するための図である。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、マルチ荷電粒子ビーム照射装置の一例として、マルチ電子ビーム描画装置について説明する。照射装置は描画装置に限るものではなく、露光装置、若しくは検査装置等であっても良い。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画機構150と制御系回路160を備えている。描画装置100は、マルチ荷電粒子ビーム描画装置の一例であると共に、マルチ荷電粒子ビーム照射装置の一例である。描画機構150は、電子鏡筒102(電子ビームカラム)と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、成形アパーチャアレイ基板203、制限アパーチャアレイ基板212、ブランキングアパーチャアレイ機構204、縮小レンズ205、制限アパーチャ基板206、対物レンズ207、主偏向器208、副偏向器209、及び駆動回路214が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時(露光時)には描画対象基板となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスク、或いは、半導体装置が製造される半導体基板(シリコンウェハ)等が含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。XYステージ105上には、さらに、XYステージ105の位置測定用のミラー210が配置される。
制御系回路160は、制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、アパーチャアレイ制御回路131、デジタル・アナログ変換(DAC)アンプユニット132,134、レンズ制御回路136、ステージ制御機構138、ステージ位置測定器139及び磁気ディスク装置等の記憶装置140,142を有している。制御計算機110、メモリ112、偏向制御回路130、アパーチャアレイ制御回路131、レンズ制御回路136、ステージ制御機構138、ステージ位置測定器139及び記憶装置140,142は、図示しないバスを介して互いに接続されている。偏向制御回路130には、DACアンプユニット132,134及びブランキングアパーチャアレイ機構204が接続されている。副偏向器209は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ132を介して偏向制御回路130により制御される。主偏向器208は、4極以上の電極により構成され、電極毎にDACアンプ134を介して偏向制御回路130により制御される。レンズ制御回路136には、照明レンズ202、縮小レンズ205、及び対物レンズ207が接続され、それぞれ制御される。ステージ位置測定器139は、ミラー210からの反射光を受光することによって、レーザ干渉法の原理でXYステージ105の位置を測長する。アパーチャアレイ制御回路131には、駆動回路214が接続される。駆動回路214は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させる。図1の例では、駆動回路214が制限アパーチャアレイ基板212を移動させる場合について示している。
制御計算機110内には、ショットデータ生成部62、データ加工部64、モード選択部66、転送制御部79、及び描画制御部80が配置されている。ショットデータ生成部62、データ加工部64、モード選択部66、転送制御部79、及び描画制御部80といった各「~部」は、処理回路を有する。かかる処理回路は、例えば、電気回路、コンピュータ、プロセッサ、回路基板、量子回路、或いは、半導体装置を含む。各「~部」は、共通する処理回路(同じ処理回路)を用いても良いし、或いは異なる処理回路(別々の処理回路)を用いても良い。ショットデータ生成部62、データ加工部64、モード選択部66、転送制御部79、及び描画制御部80に入出力される情報および演算中の情報はメモリ112にその都度格納される。
描画装置100の描画動作は、描画制御部80によって制御される。また、各ショットの照射時間データの偏向制御回路130への転送処理は、転送制御部79によって制御される。
また、描画装置100の外部からチップデータ(描画データ)が入力され、記憶装置140に格納される。チップデータには、描画されるためのチップを構成する複数の図形パターンの情報が定義される。具体的には、図形パターン毎に、例えば、図形コード、座標、及びサイズ等が定義される。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。
図2は、実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図2において、成形アパーチャアレイ基板203には、横(x方向)p列×縦(y方向)q段(p,q≧2)の開口部(成形開口部)22が所定の配列ピッチでマトリクス状に形成されている。図2の例では、例えば、横縦(x,y方向)に8列×7段の開口部22が形成される場合を示している。開口部22の数は、これに限るものではない。例えば、512列×512段の開口部22が形成される場合であっても構わない。各開口部22は、共に同じ寸法形状の矩形で形成される。或いは、同じ直径の円形であっても構わない。これらの複数の開口部22を電子ビーム200の一部がそれぞれ通過することで、マルチビーム20が形成されることになる。言い換えれば、成形アパーチャアレイ基板203は、マルチビーム20を形成する。
図3は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図3において、制限アパーチャアレイ基板212には、マルチビーム20のビーム本数と同じ数の複数の通過孔21,23が形成される。複数の通過孔21,23は、制限アパーチャアレイ基板212上でのマルチビーム20のビームピッチ(Px,Py)で配列される各位置(起点)において、ビームが通過可能に形成される。図3において、複数の通過孔の一部の通過孔23の形状が他の通過孔21とは異なる。図3の例では、マルチビーム20の複数の通過孔のうち、中央部のビームアレイ用の中央部の複数の通過孔23の形成が、周囲のビーム群用の周囲の複数の通過孔21の形成とは異なる。基本形となる複数の通過孔21の形状として、例えば、1ビームサイズ+マージン分のサイズの正方形が用いられる。これに対して、異形となる複数の通過孔23の形状として、例えば、x方向に横長の長方形が用いられる。長方形の長手方向(x方向)の長さは、各ビームのx方向のサイズの2倍以上になるように形成される。例えば、基本形のサイズに対してさらに+x方向に1ビームサイズ+マージン分が加算されたサイズの長方形が用いられる。
次に、描画機構150の動作の具体例について説明する。電子銃201(放出源)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202によりほぼ垂直に成形アパーチャアレイ基板203全体を照明する。成形アパーチャアレイ基板203には、矩形の複数の開口部22が形成され、電子ビーム200は、すべての複数の開口部22が含まれる領域を照明する。複数の開口部22の位置に照射された電子ビーム200の各一部が、かかる成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22をそれぞれ通過することによって、例えば矩形形状のマルチビーム(複数の電子ビーム)20が形成される。成形アパーチャアレイ基板203を通過したマルチビーム20は、制限アパーチャアレイ基板212に進む。駆動機構214は、試料101に照射されるビームアレイの電流量の異なる複数のモードとのうち、選択されるモードに応じて、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置が変化するように、マルチビーム20の軌道中心軸と直交する方向に成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させる。
図4は、実施の形態1における成形アパーチャアレイ基板と制限アパーチャアレイ基板との相対位置に応じたマルチビームの状態を説明するための図である。駆動機構214が成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させることによって、制限アパーチャアレイ基板212は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置に応じて、マルチビーム20全体とマルチビーム20全体のうちの一部のビームアレイとの一方を選択的に通過させる。図4(a)の例では、マルチビーム20全体を選択的に通過させる場合を示している。図4(a)の例では、成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22を通過したマルチビーム200のすべてのビーム13が、制限アパーチャアレイ基板212の複数の通過孔21,23のいずれかの通過孔内の領域の位置と重なる場合を示している。図4(a)の例では、マルチビーム20のすべてのビーム13が、制限アパーチャアレイ基板212を通過できる。言い換えれば、大電流量のビームアレイで試料101が照射される。
図4(b)の例では、駆動機構214が成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させることによって、制限アパーチャアレイ基板212は、マルチビーム20のサイズを可変成形する。図4(b)の例では、例えば、制限アパーチャアレイ基板212をマルチビーム20の軌道中心軸に直交する方向に移動させることにより、成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22を通過したマルチビーム200の各ビーム13が、制限アパーチャアレイ基板212の複数の通過孔21,23とそれぞれ一部ずつ重なるように相対位置をずらした場合を示している。これにより、図4(b)の例では、各ビーム13が、複数の通過孔21,23の左上の角部と重なり、各ビーム13の一部がそれぞれ制限アパーチャアレイ基板212を通過できる。言い換えれば、成形アパーチャアレイ基板203によって成形されたマルチビーム20が、制限アパーチャアレイ基板212によって、ビームサイズが小さくなるように成形し直される(2段成形される)。図4(b)の例では、2段成形により、マルチビーム20のビームサイズを例えば1/4にできる。成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置の関係を調整することで各ビーム13を可変成形できる。これにより、マルチビーム20の各ビームのビームサイズを小さくできる。よって、マルチビーム20の全電流量を小さくできる。
図4(c)の例では、駆動機構214が成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させることによって、制限アパーチャアレイ基板212は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置に応じて、マルチビーム20全体のうちの一部のビームアレイを選択的に通過させる場合を示している。制限アパーチャアレイ基板212は、かかる一部のビームアレイを通過させる場合に、マルチビーム20全体のうち中央部のビームアレイを通過させる。図4(c)の例では、例えば、制限アパーチャアレイ基板212をx方向にマルチビーム20のビームサイズよりも大きくずらした場合を示している。これにより、図4(c)の例では、成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22を通過したマルチビーム200のうち、制限アパーチャアレイ基板212のx方向に横長の通過孔23に対応するビーム13は通過孔23を通過できる。しかし、正方形の通過孔21に対応するビーム13は通過孔21から位置が外れるため制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。図4(c)の例では、マルチビーム200のうち、中央部のビームアレイはそれぞれ通過孔23を通過できる。しかし、周辺部のビーム群は通過孔21を通過できずに遮蔽される。これにより、マルチビーム20のビーム本数を少なくすることができる。図4(c)の例では、8×7本のビームアレイを4×5本のビームアレイに制限できる。よって、マルチビーム20の全電流量を小さくできる。さらに、中央部のビームアレイを選択的に抽出できる。
上述したマルチビームの状態は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212の少なくとも一方を駆動回路214により移動させることにより達成できる。上述した例では、制限アパーチャアレイ基板212を通過するビームアレイをマルチビーム200全体の場合とマルチビーム200の中央部のビームアレイとの2つのグループのいずれか1つを選択する場合を説明した。制限アパーチャアレイ基板212における異形の通過孔の形状をさらに細分化することで、選択可能なビームアレイのグループをさらに増やすことができる。なお、駆動機構214により機械的に成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置を変化させているが、駆動機構214により電子ビーム200を偏向させることによって、相対位置を変えてもよい。
図5は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状と通過するビームアレイとの一例を示す図である。図5の例では、制限アパーチャアレイ基板212上に照射される512×512本のマルチビーム20のうち中央部の例えば256×256本のビームアレイが通過する領域から領域R1と、中央部の例えば384×384本のビームアレイが通過する領域から領域R1を除いた領域R2と、領域R2を取り囲む残りの領域R3と、の3つのグループに、制限アパーチャアレイ基板212上のビームアレイ領域を分ける。512×512本のマルチビーム20が照射される制限アパーチャアレイ基板212上のビームピッチで配列された各位置を起点として、起点から、例えば、-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置を384×384本のビームアレイに制限する位置に設定する。起点から、例えば、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置を256×256本のビームアレイに制限する位置に設定する。領域R1に形成される256×256個の通過孔23bについては、ビームピッチで配列された起点と、起点から-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置とのすべてにおいて、ビームが通過可能な形状に形成される。ここでは、x方向に(1ビームサイズ+マージン)の3倍以上の長さの長方形に形成される。領域R2に形成される各通過孔23aについては、ビームピッチで配列された起点と、-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置とにおいて、ビームが通過可能であって、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置ではビームが通過できない形状に形成される。ここでは、各通過孔23aは、x方向に(1ビームサイズ+マージン)の2倍以上の長さであって通過孔23bよりも短い長さの長方形に形成される。領域R3に形成される各通過孔21については、ビームピッチで配列された起点でだけでビームが通過可能な形状に形成される。ここでは、各通過孔21は、例えば(1ビームサイズ+マージン)のサイズの正方形に形成される。なお、各通過孔21,23a,23bのy方向のサイズは1ビームサイズ+マージンの同じサイズで形成されればよい。図5の例では、成形アパーチャアレイ基板203を通過した512×512本のマルチビーム20のすべてのビーム13が、それぞれの領域の対応する通過孔21(23a或いは23b)を通過可能な位置に制限アパーチャアレイ基板212が調整されている場合を示している。
図6は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状と通過するビームアレイとの他の一例を示す図である。図5に示した状態から、制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置が-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的にずれた位置、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212をx方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた状態を示す。或いは、成形アパーチャアレイ基板203を-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合であっても良い。或いは、制限アパーチャアレイ基板212をx方向に(1ビームサイズ+マージン分)×L(但し、Lは、0<L<1)だけ移動させると共に、成形アパーチャアレイ基板203を-x方向に(1ビームサイズ+マージン分)×(1-L)だけ移動させた場合であっても良い。これにより、領域R3では、通過孔21の位置がビーム13の位置から外れるので、領域R3の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。領域R1,R2では、通過孔23b,23aがビーム13を通過孔内に含む位置なので、領域R1,R2の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212を通過する。よって、512×512本のマルチビーム20を中央部の384×384本のビームアレイに制限できる。
また、図5に示した状態から、制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置がx方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的にずれた位置、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212を-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合、領域R3,R2では、通過孔21,23aの位置がビーム13の位置から外れるので、領域R3,R2の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。領域R1では、通過孔23bがビーム13を通過孔内に含む位置なので、領域R1の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212を通過する。或いは、成形アパーチャアレイ基板203を+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合であっても良い。或いは、制限アパーチャアレイ基板212を-x方向に(1ビームサイズ+マージン分)×L(但し、Lは、0<L<1)だけ移動させると共に、成形アパーチャアレイ基板203を+x方向に(1ビームサイズ+マージン分)×(1-L)だけ移動させた場合であっても良い。これにより、512×512本のマルチビーム20を中央部の256×256本のビームアレイに制限できる。
上述した図5及び図6の例では、制限アパーチャアレイ基板212(或いは成形アパーチャアレイ基板203)をx方向に移動させることにより、制限アパーチャアレイ基板212を通過するビームアレイをマルチビーム200全体の場合と中央部の384×384本のビームアレイの場合と中央部の256×256本のビームアレイとの3つのグループのいずれか1つを選択可能な場合を説明した。制限アパーチャアレイ基板212における異形の通過孔の形状をさらに改良することで、選択可能なビームアレイのグループをさらに増やすことができる。
図7は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状と通過するビームアレイとの他の一例を示す図である。図7では、制限アパーチャアレイ基板212(或いは成形アパーチャアレイ基板203)をx,y方向に移動させることにより、制限アパーチャアレイ基板212を通過するビームアレイを5つのグループのいずれか1つを選択可能にする。図7の例では、制限アパーチャアレイ基板212上に照射される512×512本のマルチビーム20のうち中央部の例えば128×128本のビームアレイが通過する領域r1と、中央部の例えば256×256本のビームアレイが通過する領域から領域r1を除いた領域r2と、中央部の例えば384×384本のビームアレイが通過する領域から領域r1,r2を除いた領域r3と、中央部の例えば448×448本のビームアレイが通過する領域から領域r1,r2,r3を除いた領域r4と、領域r4を取り囲む残りの領域r5と、の5つのグループに、制限アパーチャアレイ基板212上のビームアレイ領域を分ける。512×512本のマルチビーム20が照射される制限アパーチャアレイ基板212上のビームピッチで配列された各位置を起点として、起点から、例えば、+y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置を128×128本のビームアレイに制限する位置に設定する。また、起点から、例えば、-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置を256×256本のビームアレイに制限する位置に設定する。また、起点から、例えば、-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置を384×384本のビームアレイに制限する位置に設定する。また、起点から、例えば、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置を448×448本のビームアレイに制限する位置に設定する。
領域r1に形成される128×128個の通過孔23eについては、ビームピッチで配列された起点と、起点から+y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、のすべてにおいて、ビームが通過可能な形状に形成される。図7の例では、通過孔23eは十字形に形成される。
領域r2に形成される各通過孔23dについては、ビームピッチで配列された起点と、起点から-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、において、ビームが通過可能な形状に形成される。図7の例では、通過孔23dは-y方向に凸の凸形状に形成される。
領域r3に形成される各通過孔23cについては、ビームピッチで配列された起点と、起点から-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、起点から+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、において、ビームが通過可能な形状に形成される。図7の例では、通過孔23cは+x方向と-y方向に延びるL字形状に形成される。
領域r4に形成される各通過孔23aについては、ビームピッチで配列された起点と、起点から+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置と、において、ビームが通過可能な形状に形成される。図7の例では、通過孔23aは+x方向に延びる長方形に形成される。
領域r5に形成される各通過孔21については、ビームピッチで配列された起点において、ビームが通過可能な形状に形成される。図7の例では、通過孔21は正方形に形成される。
制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置がビームピッチで配列された各起点である場合、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212を各起点に合わせた位置に調整した場合、r1~r5の512×512本のマルチビーム20全体が制限アパーチャアレイ基板212を通過する。
制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置がビームピッチで配列された各起点から、例えば、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212を起点から-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合、領域r5では、通過孔21の位置がビーム13の位置から外れるので、領域r5の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。領域r1~r4では、通過孔23e,23d,23c,23aがビーム13を通過孔内に含む位置なので、領域r1~r4の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212を通過する。よって、512×512本のマルチビーム20を中央部の448×448本のビームアレイに制限できる。或いは、成形アパーチャアレイ基板203を+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合であっても良い。或いは、制限アパーチャアレイ基板212を-x方向に(1ビームサイズ+マージン分)×L(但し、Lは、0<L<1)だけ移動させると共に、成形アパーチャアレイ基板203を+x方向に(1ビームサイズ+マージン分)×(1-L)だけ移動させた場合であっても良い。成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置をずらす移動手法については、以下、同様である。
制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置がビームピッチで配列された各起点から、例えば、-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212を起点から+y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合、領域r5,r4では、通過孔21,23aの位置がビーム13の位置から外れるので、領域r5,r4の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。領域r1~r3では、通過孔23e,23d,23cがビーム13を通過孔内に含む位置なので、領域r1~r3の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212を通過する。よって、512×512本のマルチビーム20を中央部の384×384本のビームアレイに制限できる。
制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置がビームピッチで配列された各起点から、例えば、-x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212を起点から+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合、領域r5,r4,r3では、通過孔21,23a,23cの位置がビーム13の位置から外れるので、領域r5,r4,r3の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。領域r1~r2では、通過孔23e,23dがビーム13を通過孔内に含む位置なので、領域r1~r2の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212を通過する。よって、512×512本のマルチビーム20を中央部の256×256本のビームアレイに制限できる。
制限アパーチャアレイ基板212上での各ビームの照射位置がビームピッチで配列された各起点から、例えば、+y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置、すわなち、制限アパーチャアレイ基板212を起点から-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ移動させた場合、領域r5~r2では、通過孔21,23a,23c,23dの位置がビーム13の位置から外れるので、領域r5~r2の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。領域r1では、通過孔23eがビーム13を通過孔内に含む位置なので、領域r1の各ビーム13は制限アパーチャアレイ基板212を通過する。よって、512×512本のマルチビーム20を中央部の128×128本のビームアレイに制限できる。
次に、制限アパーチャアレイ基板212に形成される通過孔の形状を決めるための手法の一例を説明する。
図8は、実施の形態1におけるビームアレイ領域と通過領域との関係の一例を示す図である。図8において、マルチビーム20全体のビームアレイ領域31をサブ領域1~9に分割する。サブ領域1は、ビームアレイ領域31の左上の角部の領域である。サブ領域3は、ビームアレイ領域31の右上の角部の領域である。サブ領域7は、ビームアレイ領域31の左下の角部の領域である。サブ領域9は、ビームアレイ領域31の右下の角部の領域である。サブ領域2は、ビームアレイ領域31の上端部の領域からサブ領域1,3を除いた領域である。サブ領域4は、ビームアレイ領域31の左端部の領域からサブ領域1,7を除いた領域である。サブ領域6は、ビームアレイ領域31の右端部の領域からサブ領域3,9を除いた領域である。サブ領域8は、ビームアレイ領域31の下端部の領域からサブ領域7,9を除いた領域である。サブ領域5は、ビームアレイ領域31の周囲のサブ領域1~4,6~9を除いた中央部の領域である。そして、制限アパーチャアレイ基板212を通過させるビームアレイを決定する通過領域A~Dを設定する。通過領域Aでは、マルチビーム20全体(例えば512×512本のビームアレイ)を通過させる。通過領域Bでは、マルチビーム20のうち上下左右の端部のビームの通過を制限した中央部のビームアレイを通過させる(例えば384×384本のビームアレイ)。通過領域Cでは、マルチビーム20のうち上下端部のビームの通過を制限した中央部のビームアレイを通過させる(例えば512×384本のビームアレイ)。通過領域Dでは、マルチビーム20のうち左右端部のビームの通過を制限した中央部のビームアレイ(例えば384×512本のビームアレイ)を通過させる。
図9は、実施の形態1におけるビームアレイ領域のサブ領域と通過領域との関係テーブルの一例を示す図である。図9において、縦軸に図8に示したサブ領域を示す。横軸に図8に示した通過領域を示す。図9において、サブ領域1,3,7,9のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域Aが設定されることが必要であり、通過領域B~Dでは通過できない(off)。サブ領域2,8のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域A又はDが設定されることが必要であり、通過領域B,Cでは通過できない(off)。サブ領域4,6のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域A又はCが設定されることが必要であり、通過領域B,Dでは通過できない(off)。サブ領域5のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域A~Dのいずれが設定されても構わない。
図10は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状の一例を示す図である。制限アパーチャアレイ基板212上の通過孔の形状を決定する場合には、例えば、以下の手法で決定すると好適である。図10の例では、まず、マルチビーム20が照射される制限アパーチャアレイ基板212上のビームピッチで配列される各位置(起点)に図8の通過領域Aを設定する。そして、起点から、例えば、+y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図8の通過領域Bを設定する。起点から、例えば、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図8の通過領域Cを設定する。起点から、例えば、-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図8の通過領域Dを設定する。
図9の関係テーブルを参照して、サブ領域5のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域A)と、起点から、例えば、+y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域B)と、起点から、例えば、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域C)と、起点から、例えば、-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域D)と、のすべてにおいて、ビームが通過可能な形状に形成される。図10(d)の例では、通過孔は、+x方向に凸の凸形状に形成される。
図9の関係テーブルを参照して、サブ領域2,8のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域A)と、起点から、例えば、-y方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域D)と、において、ビームが通過可能な形状に形成される。図10(b)の例では、通過孔は、-y方向に延びる長方形に形成される。
図9の関係テーブルを参照して、サブ領域4,6のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域A)と、起点から、例えば、+x方向に1ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域C)と、において、ビームが通過可能な形状に形成される。図10(c)の例では、通過孔は、+x方向に延びる長方形に形成される。
図9の関係テーブルを参照して、サブ領域1,3,7,9のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域A)だけビームが通過可能な形状に形成される。図10(a)の例では、通過孔は正方形に形成される。
次に、さらに、通過領域を細分化させた場合における制限アパーチャアレイ基板212に形成される通過孔の形状を決めるための手法の一例を説明する。
図11は、実施の形態1におけるビームアレイ領域と通過領域との関係の他の一例を示す図である。図11において、マルチビーム20全体のビームアレイ領域31をサブ領域1~25に分割する。ビームアレイ領域31をx方向に、64本目のビーム、128本目のビーム、384本目のビーム、及び448本目のビームの各位置で分割する。同様に、y方向に、64本目のビーム、128本目のビーム、384本目のビーム、及び448本目のビームの各位置で分割する。これにより、例えば、サブ領域1は、ビームアレイ領域31の左上の角部の領域である。具体的には、x方向に1本目~64本目までのビーム、及びy方向に449本目~512本目までのビームが対象となる。サブ領域2は、ビームアレイ領域31の上部の領域であって、x方向に65本目~128本目までのビーム、及びy方向に449本目~512本目までのビームが対象となる。サブ領域3は、ビームアレイ領域31の上部の領域であって、x方向に129本目~384本目までのビーム、及びy方向に449本目~512本目までのビームが対象となる。サブ領域4は、ビームアレイ領域31の上部の領域であって、x方向に385本目~448本目までのビーム、及びy方向に449本目~512本目までのビームが対象となる。サブ領域5は、ビームアレイ領域31の上部の領域であって、x方向に449本目~512本目までのビーム、及びy方向に449本目~512本目までのビームが対象となる。以下、それぞれに通過可能な領域が制限される。例えば、サブ領域13は、ビームアレイ領域31の中央部の領域であって、x方向に129本目~384本目までのビーム、及びy方向に129本目~384本目までのビームが対象となる。サブ領域25は、ビームアレイ領域31の右下の角部の領域であって、x方向に449本目~512本目までのビーム、及びy方向に1本目~64本目までのビームが対象となる。
そして、図11において、制限アパーチャアレイ基板212を通過させるビームアレイを決定する複数の通過領域を設定する。通過領域(512)では、マルチビーム20全体を通過させる。通過領域(384)では、マルチビーム20のうち中央部の384×384本のビームアレイを通過させる。通過領域(256)では、マルチビーム20のうち中央部の256×256本のビームアレイを通過させる。通過領域(384’)では、マルチビーム20のうちx方向に中央部の384×512本のビームアレイを通過させる。通過領域(256’)では、マルチビーム20のうちx方向に中央部の256×512本のビームアレイを通過させる。通過領域(384”)では、マルチビーム20のうちy方向に中央部の512×384本のビームアレイを通過させる。通過領域(256”)では、マルチビーム20のうちy方向に中央部の512×256本のビームアレイを通過させる。
図12は、実施の形態1におけるビームアレイ領域のサブ領域と通過領域との関係テーブルの他の一例を示す図である。図12において、縦軸に図11に示したサブ領域を示す。横軸に図11に示した通過領域を示す。図12において、サブ領域1,5,21,25のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域2,4,22,24のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)又は(384’)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域3,23のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)、(384’)、又は(256’)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域6,10,16,20のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)、又は(384”)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域7,9,17,19のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)、(384)、(384’)又は(384”)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域8,18のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)、(384)、(384’)、(256’)、又は(384”)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域11,15のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)、(384”)、又は(256”)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域12,14のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512)、(384)、(384’)、(384”)、又は(256”)が設定されることが必要であり、その他の通過領域では通過できない(off)。
サブ領域13のビーム群が制限アパーチャアレイ基板212を通過するためには、通過領域(512),(384),(256),(384’),(256’),(384”),(256”)のいずれが設定されても構わない。
図13は、実施の形態1における制限アパーチャアレイ基板の通過孔の形状の他の一例を示す図である。制限アパーチャアレイ基板212上の通過孔の形状を決定する場合には、例えば、以下の手法で決定すると好適である。図13の例では、まず、マルチビーム20が照射される制限アパーチャアレイ基板212上のビームピッチで配列される各位置(起点)に図11の通過領域(512)を設定する。図13の例では、7つの制限アパーチャアレイ基板212の配置位置が必要であるため、通過領域(512)の各辺のサイズを(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズに設定する。起点は、通過領域(512)の中心に設定すればよい。
そして、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図11の通過領域(384)を設定する。そして、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図11の通過領域(256)を設定する。
そして、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図11の通過領域(384’)を設定する。そして、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図11の通過領域(256’)を設定する。
そして、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図11の通過領域(384”)を設定する。そして、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置に図11の通過領域(256”)を設定する。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域1,5,21,25のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))だけビームが通過可能な形状に形成される。図13(a)の例では、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域2,4,22,24のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384’))とにおいてビームが通過可能な形状に形成される。図13(b)の例では、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の右辺の上半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がつながった形状に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域3,23のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384’))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256’))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13の例では、図示しないが、通過孔は、x方向に(1ビームサイズ+マージン分)の3倍のサイズ、及びy方向に(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズの長方形に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域6,10,16,20のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384”))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13の例では、図示しないが、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の下辺の左半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がつながった形状に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域7,9,17,19のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384’))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384”))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13の例では、図示しないが、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の上辺の左半分、右辺の上半分、及び下辺の左半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がそれぞれつながった形状に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域8,18のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384’))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256’))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384”))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13の例では、図示しないが、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の上辺の左半分、右辺の上半分、右辺の下半分、及び下辺の左半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がそれぞれつながった形状に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域11,15のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384”))と、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256”))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13の例では、図示しないが、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の下辺の左半分、及び下辺の右半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がそれぞれつながった形状に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域12,14のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384’))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384”))と、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256”))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13の例では、図示しないが、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の上辺の左半分、右辺の上半分、下辺の左半分、及び下辺の右半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がそれぞれつながった形状に形成される。
図12の関係テーブルを参照して、サブ領域#13のビーム用に制限アパーチャアレイ基板212に形成される各通過孔については、ビームピッチで配列された位置(起点)(通過領域(512))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384))と、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び+y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384’))と、起点から、例えば、+x方向に1.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に0.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256’))と、起点から、例えば、-x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(384”))と、起点から、例えば、+x方向に0.5ビームサイズ+マージン分、及び-y方向に1.5ビームサイズ+マージン分だけ相対的に照射位置がずれた位置(通過領域(256”))と、においてビームが通過可能な形状に形成される。図13(c)の例では、通過孔は(1ビームサイズ+マージン分)の2倍のサイズを1辺とする正方形及びかかる正方形の上辺の左半分、上辺の右半分、右辺の上半分、右辺の下半分、下辺の左半分、及び下辺の右半分に(1ビームサイズ+マージン分)のサイズを1辺とする正方形がそれぞれつながった形状に形成される。
以上のように図13の例では、制限アパーチャアレイ基板212(或いは成形アパーチャアレイ基板203)をx,y方向に移動させることにより、制限アパーチャアレイ基板212を通過するビームアレイを512×512本のビームアレイと、x,y方向に中央部の384×384本のビームアレイと、x,y方向に中央部の256×256本のビームアレイと、x方向に中央部の384×512本のビームアレイと、x方向に中央部の256×512本のビームアレイと、y方向に中央部の512×384本のビームアレイと、y方向に中央部の512×256本のビームアレイと、との7つのグループのいずれか1つを選択できる。
以上のように、マルチビームアレイ(マルチビーム20)のうち、移動によりマルチビームアレイとの相対位置を所定の位置とした制限アパーチャアレイ基板212を通過したビームアレイ(マルチビーム20)により、試料101は照射される。言い換えれば、制限アパーチャアレイ基板212(或いは成形アパーチャアレイ基板203)の移動による成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置に応じて制限アパーチャアレイ基板212を通過したビームアレイ(マルチビーム20)で、例えば、ブランキングアパーチャアレイ機構204、縮小レンズ205、制限アパーチャ基板206、対物レンズ207、主偏向器208、及び副偏向器209といった電子光学系によって試料101は照射される。まず、制限アパーチャアレイ基板212を通過したビームアレイ(マルチビーム20)は、ブランキングアパーチャアレイ機構204に進む。制限アパーチャアレイ基板212を通過したマルチビーム20は、ブランキングアパーチャアレイ機構204のそれぞれ対応するブランカー(第1の偏向器:個別ブランキング機構47)内を通過する。かかるブランカーは、それぞれ、設定された描画時間(照射時間)の間、ビームがON状態になるように個別に通過するビームをブランキング制御する。
図14は、実施の形態1におけるブランキングアパーチャアレイ機構のメンブレン領域内の構成の一部を示す上面概念図である。ブランキングアパーチャアレイ機構204は、基板の中央部を薄くしたメンブレン領域に、制限アパーチャアレイ基板212の各通過孔に対応する位置にマルチビームのそれぞれのビームの通過用の通過孔25(開口部)が設けられる。例えば、ビームピッチで配列された位置(起点)に合わせて通過孔25が設けられる。そして、複数の通過孔25のうち対応する通過孔25を挟んで対向する位置に制御電極24と対向電極26の組(ブランカー:ブランキング偏向器)がそれぞれ配置される。また、各通過孔25の近傍のブランキングアパーチャアレイ基板31内部には、各通過孔25用の制御電極24に偏向電圧を印加する制御回路41(ロジック回路;セル)が配置される。各ビーム用の対向電極26は、グランド接続される。各ビームは、制御回路41から制御電極24に印加される制御電位が切り換えられることによりブランキング制御が成される。
ブランキングアパーチャアレイ機構204を通過したマルチビーム20は、縮小レンズ205によって、縮小され、制限アパーチャ基板206に形成された中心の穴に向かって進む。ここで、ブランキングアパーチャアレイ機構204のブランカーにおける制御電極24に印加される制御電位と対向電極26のグランド電位との電位差によって偏向された電子ビームは、制限アパーチャ基板206の中心の穴から位置がはずれ、制限アパーチャ基板206によって遮蔽される。一方、ブランキングアパーチャアレイ機構204のブランカーによって偏向されなかった電子ビームは、図1に示すように制限アパーチャ基板206の中心の穴を通過する。このように、制限アパーチャ基板206は、個別ブランキング機構47によってビームOFFの状態になるように偏向された各ビームを遮蔽する。そして、ビームONになってからビームOFFになるまでに形成された、制限アパーチャ基板206を通過したビームにより、1回分のショットの各ビームが形成される。制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20は、対物レンズ207により焦点が合わされ、所望の縮小率のパターン像となり、主偏向器208及び副偏向器209によって、制限アパーチャ基板206を通過したマルチビーム20全体が同方向にまとめて偏向され、各ビームの試料101上のそれぞれの照射位置に照射される。そして、各ショットにおいて、主偏向器208或いは副偏向器209によって、当該ショットのシフト量(Dx,Dy)だけさらにマルチビーム20全体が偏向される。一度に照射されるマルチビーム20は、理想的には成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22の配列ピッチに上述した所望の縮小率を乗じたピッチで並ぶことになる。
図15は、実施の形態1における描画される領域の一例を説明するための概念図である。図15に示すように、試料101の描画領域30は、例えば、y方向に向かって所定の幅で短冊状の複数のストライプ領域32に仮想分割される。描画領域30は、チップデータに定義されたチップ領域が相当する。描画装置100で描画領域30にパターンを描画する場合には、例えば、まず、XYステージ105を移動させて、第1番目のストライプ領域32の左端、或いはさらに左側の位置に一回のマルチビーム20のショットで照射可能な照射領域34が位置するように調整し、描画が開始される。第1番目のストライプ領域32を描画する際には、XYステージ105を例えば-x方向に移動させることにより、相対的にx方向へと描画を進めていく。XYステージ105は例えば等速で連続移動させる。第1番目のストライプ領域32の描画終了後、ステージ位置を-y方向に移動させて、今度は、XYステージ105を例えばx方向に移動させることにより、-x方向に向かって同様に描画を行う。かかる動作を繰り返し、各ストライプ領域32を順に描画する。交互に向きを変えながら描画することで描画時間を短縮できる。但し、かかる交互に向きを変えながら描画する場合に限らず、各ストライプ領域32を描画する際、同じ方向に向かって描画を進めるようにしても構わない。1回のショットでは、成形アパーチャアレイ基板203の各開口部22を通過することによって形成されたマルチビームによって、最大で各開口部22と同数の複数のショットパターンが一度に形成される。
図16は、実施の形態1におけるマルチビームの照射領域と描画対象画素との一例を示す図である。図16において、ストライプ領域32は、例えば、マルチビーム20のビームサイズでメッシュ状の複数のメッシュ領域に分割される。かかる各メッシュ領域が、描画対象の画素36(単位照射領域、照射位置、或いは描画位置)となる。描画対象画素36のサイズは、ビームサイズに限定されるものではなく、ビームサイズとは関係なく任意の大きさで構成されるものでも構わない。例えば、ビームサイズの1/n(nは1以上の整数)のサイズで構成されても構わない。図12の例では、試料101の描画領域が、例えばy方向に、1回のマルチビーム20の照射で照射可能な照射領域34(描画フィールド)のサイズと実質同じ幅サイズで複数のストライプ領域32に分割された場合を示している。矩形の照射領域34のx方向のサイズは、x方向のビーム数×x方向のビーム間ピッチで定義できる。矩形の照射領域34のy方向のサイズは、y方向のビーム数×y方向のビーム間ピッチで定義できる。図16の例では、例えば512×512列のマルチビームの図示を8×8列のマルチビームに省略して示している。そして、照射領域34内に、1回のマルチビーム20のショットで照射可能な複数の画素28(ビームの描画位置)が示されている。隣り合う画素28間のピッチが試料101面上におけるマルチビームの各ビーム間のピッチとなる。x,y方向にビームピッチのサイズで囲まれた矩形の領域で1つのサブ照射領域29(ピッチセル)を構成する。図16の例では、各サブ照射領域29は、例えば4×4画素で構成される場合を示している。各サブ照射領域29内は、それぞれ、複数のビームによって照射されることにより各サブ照射領域29内のすべての画素36が描画可能になるように描画シーケンスが設定される。
次に、実施の形態1における描画方法の要部工程について説明する。
モード選択部66は、複数の描画モードの中から1つを選択する。各描画モードでは、描画に使用するビームアレイが設定される。各描画モードには、例えば、図5の例で示した512×512本のビームアレイ、384×384本のビームアレイ、及び256×256本のビームアレイの3つのグループのうち、他とは異なる1つが設定される。512×512本のビームアレイが設定される描画モードは、スループット重視の高速描画モードとなる。256×256本のビームアレイが設定される描画モードは、描画精度重視の高精度描画モードとなる。384×384本のビームアレイが設定される描画モードは、これらの中間の例えば中間描画モードとなる。予め用意された複数の描画モードの中から当該チップの描画処理に使用する描画モードをユーザがGUI(グラフィックユーザインタフェース)等の図示しないインターフェースを用いて選択する。或いは、記憶装置140に格納される、チップデータ或いは描画パラメータのデータに使用する描画モードを定義しておいても良い。その他、図4(b)に示す可変成形を行う場合には、さらに可変成形描画モードが追加される。描画モードは1基板毎に変更することとして、同一基板上の全チップは同じ描画モードになるように設定してもよいし、同一基板上のチップ毎、または領域毎に異なる描画モードを設定できるようにしてもよい。
或いは、複数の描画モードをさらに細分化して、各描画モードには、例えば、図7の例で示した512×512本のビームアレイ、448×448本のビームアレイ、384×384本のビームアレイ、256×256本のビームアレイ、及び128×128本のビームアレイの5つのグループのうち、他とは異なる1つが設定されるようにしても好適である。
或いは、各描画モードには、例えば、x方向或いはy方向の両側のビーム列を制限する場合を含めた図8の例で示した512×512本のビームアレイ(A)、384×384本のビームアレイ(B)、512×384本のビームアレイ(C)、及び384×512本のビームアレイ(D)の4つのグループのうち、他とは異なる1つが設定されるようにしても好適である。
或いは、複数の描画モードをさらに細分化して、各描画モードには、例えば、x方向或いはy方向の両側のビーム列を制限する場合を含めた図11の例で示した512×512本のビームアレイ、384×384本のビームアレイ、256×256本のビームアレイ、384×512本のビームアレイ、256×512本のビームアレイ、512×384本のビームアレイ、及び512×256本のビームアレイの7つのグループのうち、他とは異なる1つが設定されるようにしても好適である。
描画制御部80による制御のもと、アパーチャアレイ制御回路131は、駆動回路214を制御する。駆動回路214は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板214との相対位置が変化するように、マルチビーム20の軌道中心軸と直交する方向に成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させる。ここでは、駆動回路214は、選択された描画モードに設定されるビームアレイが制限アパーチャアレイ基板212を通過するように、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させる。例えば制限アパーチャアレイ基板212を移動させる。これにより、選択された描画モードに応じた電流量に制限されたビームアレイで描画処理を行うことができる。
ショットデータ生成部62は、記憶装置140からチップデータ(描画データ)を読み出し、画素36毎の照射時間データ(ショットデータ)を生成する。照射時間は、画素内に描画されるパターン密度、及び/或いは近接効果等を考慮して求めると好適である。これらの計算手法は従来と同様の手法で構わない。
データ加工部64は、得られた照射時間データをショット順に並び替える。ショットの順序は描画制御部80によって制御される描画シーケンスによって定まる。得られた照射時間データは記憶装置142に格納される。
転送制御部79は、ショット順に偏向制御回路130へと照射時間データを転送する。そして、偏向制御回路130は、DACアンプユニット132,134及びブランキングアパーチャアレイ機構204をショットに応じて制御する。描画機構150は、移動による成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置に応じて制限アパーチャアレイ基板212を通過したビームアレイで試料101を照射する。
なお、描画制御部80によって制御される描画シーケンスにおいて、例えばXYステージ105が連続移動している時、ビームの照射位置がXYステージ105の移動に追従するように主偏向器208によってトラッキング制御が行われる。そして、各サブ照射領域29は、予め設定された複数のビームによって自己のサブ照射領域29内のすべての画素36が照射され得るように偏向される。各サブ照射領域29が、例えば、4×4の画素36で構成され、いずれかの4つのビームで全画素を照射する場合、1回のトラッキング制御で、各サブ照射領域29内の1/4の画素(4画素)が1つのビームによる例えば4ショットで描画される。各回のトラッキング制御において照射するビームを交代させることで、4回のトラッキング制御で、4×4の画素36すべてが照射され得ることになる。
以上のように実施の形態1によれば、大電流量モードと小電流量モードとを選択的に切り換えることが可能なマルチビーム照射ができる。
実施の形態2.
実施の形態1では、マルチビーム20のビーム本数と同じ数の通過孔が制限アパーチャアレイ基板212に形成される構成について説明したが、これに限るものではない。実施の形態2では、マルチビーム20のビーム本数と異なる数の通過孔が制限アパーチャアレイ基板212に形成される構成について説明する。実施の形態2における描画装置100の構成は図1と同様である。以下、特に説明する点以外の内容は実施の形態1と同様である。
図17は、実施の形態2における制限アパーチャアレイ基板の構成を示す概念図である。図17において、制限アパーチャアレイ基板212には、マルチビーム20のうち一部のビームアレイ全体が通過可能な大通過孔19と、マルチビーム20の残りのビーム群が通過可能な、残りのビーム群の数と同じ数の複数の(小)通過孔21とが形成される。大通過孔19と複数の通過孔21は、制限アパーチャアレイ基板212上でのマルチビーム20のビームピッチ(Px,Py)で配列される各位置(起点)において、全ビームが通過可能に形成される。図17の例では、例えば、8×7本のマルチビームのうち、中央部の4×5本のビームアレイ全体が通過可能に、大通過孔19が形成される場合を示している。また、周囲の残りの例えば36本のビームがそれぞれ通過可能に、36個の(小)通過孔21が形成される場合を示している。なお、成形アパーチャアレイ基板203は、図2と同様である。基本形となる複数の通過孔21の形状として、例えば、1ビームサイズ+マージン分のサイズの正方形が用いられる。これに対して、大通過孔19の形状として、(1ビームサイズ+マージン分)に通過するx方向のビーム本数を乗じたサイズに、さらに例えば(1ビームサイズ+マージン分)以上のサイズを加算したサイズをx方向サイズとし、(1ビームサイズ+マージン分)に通過するy方向のビーム本数を乗じたサイズをy方向サイズとした矩形が用いられる。但し、加算する(1ビームサイズ+マージン分)以上のサイズは、隣り合う(小)通過孔21間の隙間より小さいサイズに設定する。
図18は、実施の形態2における成形アパーチャアレイ基板と制限アパーチャアレイ基板との相対位置に応じたマルチビームの状態を説明するための図である。図18(a)では、成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22を通過したマルチビーム20のすべてのビーム13が、制限アパーチャアレイ基板212の大通過孔19と複数の通過孔21のいずれかの通過孔内の領域の位置と重なる場合を示している。図18(a)の例では、マルチビーム20のすべてのビーム13が、制限アパーチャアレイ基板212を通過できる。言い換えれば、大電流量のビームアレイで試料101が照射される。
図18(b)の例では、駆動機構214が成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との少なくとも一方を移動させることによって、制限アパーチャアレイ基板212は、成形アパーチャアレイ基板203と制限アパーチャアレイ基板212との相対位置に応じて、マルチビーム20全体とマルチビーム20全体のうちの一部のビームアレイとの一方を選択的に通過させる。制限アパーチャアレイ基板212は、かかる一部のビームアレイを通過させる場合に、マルチビーム20全体のうち中央部のビームアレイを通過させる。図18(b)の例では、例えば、制限アパーチャアレイ基板212をx方向にマルチビーム200のビームサイズよりも大きくずらした場合を示している。これにより、図18(b)の例では、成形アパーチャアレイ基板203の複数の開口部22を通過したマルチビーム200のうち、制限アパーチャアレイ基板212の大通過孔19に対応するビーム13は大通過孔19を通過できる。しかし、正方形の通過孔21に対応するビーム13は通過孔21から位置が外れるため制限アパーチャアレイ基板212によって遮蔽される。図18(b)の例では、マルチビーム200のうち、中央部のビームアレイはそれぞれ大通過孔19を通過できる。しかし、周辺部のビーム群は通過孔21を通過できずに遮蔽される。これにより、マルチビーム20のビーム本数を少なくすることができる。図18(b)の例では、8×7本のビームアレイを4×5本のビームアレイに制限できる。よって、マルチビーム20の全電流量を小さくできる。さらに、中央部のビームアレイを選択的に抽出できる。
以上のように実施の形態2によれば、大通過孔19を用いる場合でも、大電流量モードと中央部のビームアレイを用いた小電流量モードとを選択的に切り換えることが可能なマルチビーム照射ができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
また、駆動機構214が、制限アパーチャアレイ基板212の代わりに、成形アパーチャアレイ基板203を移動させる場合、マルチビーム20の軌道中心軸も同様に移動する。そのため、図示しないアライメントコイルを配置して一段以上のビーム偏向を行い、ずらした軌道中心軸を元に戻すと好適である。例えば、制限アパーチャアレイ基板212とブランキングアパーチャアレイ機構204との間に図示しないアライメントコイルを配置して、ずらした軌道中心軸を元に戻すと好適である。或いは、成形アパーチャアレイ基板203と共にブランキングアパーチャアレイ機構204も一緒に移動させても構わない。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全てのマルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法は、本発明の範囲に包含される。
10 大通過孔
13 ビーム
20 マルチビーム
22 開口部
21,23 通過孔
24 制御電極
25 通過孔
26 対向電極
28,36 画素
29 サブ照射領域
30 描画領域
31 ビームアレイ領域
32 ストライプ領域
34 照射領域
41 制御回路
47 個別ブランキング機構
62 ショットデータ生成部
64 データ加工部
66 モード選択部
79 転送制御部
80 描画制御部
100 描画装置
101 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
106 ファラデイカップ
110 制御計算機
112 メモリ
130 偏向制御回路
131 アパーチャアレイ制御回路
132,134 DACアンプユニット
136 レンズ制御回路
138 ステージ制御機構
139 ステージ位置測定器
140,142 記憶装置
150 描画機構
160 制御系回路
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203 成形アパーチャアレイ基板
204 ブランキングアパーチャアレイ機構
205 縮小レンズ
206 制限アパーチャ基板
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
210 ミラー
212 制限アパーチャアレイ基板
214 駆動回路

Claims (8)

  1. 荷電粒子ビームのマルチビームアレイを形成する成形アパーチャアレイ基板と、
    前記マルチビームアレイの各ビームの少なくとも一部が通過可能な、複数の通過孔が形成され、前記複数の通過孔の一部の通過孔の形状が他の通過孔と異なる制限アパーチャアレイ基板と、
    前記マルチビームアレイと前記制限アパーチャアレイ基板との相対位置が変化するように、前記マルチビームの軌道中心軸と直交する方向に、前記成形アパーチャアレイ基板と、前記制限アパーチャアレイ基板と、前記マルチビームアレイと、の少なくともいずれかを移動させる機構と、
    前記マルチビームアレイのうち、前記移動により前記マルチビームアレイとの前記相対位置を所定の位置とした前記制限アパーチャアレイ基板を通過したビームアレイを試料に照射する光学系と、
    を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム照射装置。
  2. 前記制限アパーチャアレイ基板は、前記マルチビームアレイの一部が通過可能な大通過孔と、前記マルチビームアレイの前記一部以外のビームアレイが通過可能な、複数の小通過孔とが形成されたことを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム照射装置。
  3. 前記制限アパーチャアレイ基板は、前記相対位置を変化させることで、前記マルチビームアレイと、前記マルチビームアレイの一部と、の一方を選択的に通過させることを特徴とする請求項1又は2記載のマルチ荷電粒子ビーム照射装置。
  4. 前記複数の通過孔は、3つ以上の形状の複数のグループのうちいずれかのグループの形状に形成されることを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム照射装置。
  5. 前記制限アパーチャアレイ基板は、前記マルチビームアレイの一部を通過させる場合に、前記マルチビームアレイのうち中央部のビームアレイを通過させることを特徴とする請求項3記載のマルチ荷電粒子ビーム照射装置。
  6. 前記制限アパーチャアレイ基板は、前記マルチビームアレイの少なくとも一部を通過させるとき、前記マルチビームアレイの各ビームのそれぞれ一部を通過させて可変成形することを特徴とする請求項1記載のマルチ荷電粒子ビーム照射装置。
  7. 複数の成形開口部が形成された成形アパーチャアレイによりマルチビームアレイを形成する工程と、
    前記成形アパーチャアレイ基板と、前記マルチビームアレイの各ビームが通過可能な、複数の通過孔が形成され、前記複数の通過孔形状が領域毎に異なる制限アパーチャアレイ基板との相対位置が変化するように、前記マルチビームの軌道中心軸と直交する方向に前記成形アパーチャアレイ基板、前記制限アパーチャアレイ基板と、前記マルチビームアレイと、の少なくとも一方を移動させることにより、前記マルチビームアレイと前記制限アパーチャアレイ基板との相対位置を変動させる工程と、
    前記マルチビームアレイのうち、前記移動により前記マルチビームアレイとの前記相対位置を所定の位置とした前記制限アパーチャアレイ基板を通過したビームアレイを試料に照射する工程と、
    を備えたことを特徴とするマルチ荷電粒子ビーム照射方法。
  8. 前記制限アパーチャアレイ基板は、前記マルチビームアレイの一部が通過可能な大通過孔と、前記マルチビームアレイの前記一部を除くビームアレイが通過可能な、複数の小通過孔とが形成されたことを特徴とする請求項7のマルチ荷電粒子ビーム照射方法。
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