JP2023172414A - 演算装置及び演算方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来に対して計算量を削減可能とする。【解決手段】、第1のデジタル信号における特徴点を抽出する第1の特徴点抽出部101と、第2のデジタル信号における特徴点を抽出する第2の特徴点抽出部102と、第1のデジタル信号から、第1の特徴点抽出部101により抽出された特徴点を含むデジタル信号を切り出す第1の切り出し部103と、第2のデジタル信号から、第2の特徴点抽出部102により抽出された特徴点を含むデジタル信号を切り出す第2の切り出し部104と、第1の切り出し部103による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算する第1の乗算器106と、第2の切り出し部104による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算する第2の乗算器107と、位相関係導出部111により導出された位相関係、第1の切り出し部103及び第2の切り出し部104における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差を導出する時間差導出部112とを備えた。【選択図】図1

Description

本開示は、2つの信号の時間差を導出する演算装置及び演算方法に関する。
流量計の一つとして、超音波が媒体中を伝搬する際に生じる伝搬時間差を利用した超音波流量計が知られている。なお、媒体としては、気体又は液体等が挙げられる。
この超音波流量計では、例えば図6に示すように、媒体が流れる流路2における上流側に第1の超音波送受信機3が配置され、当該流路2における下流側に第2の超音波送受信機4が配置される。
そして、この超音波流量計は、第1の超音波送受信機3により超音波を上流から送信して第2の超音波送受信機4により下流で受信した第1の受信信号の伝搬時間と、第2の超音波送受信機4により超音波を下流から送信して第1の超音波送受信機3により上流で受信した第2の受信信号の伝搬時間との差(伝搬時間差)に基づいて、流路2を流れる媒体の流速又は流量を計測する。なお、図6において、太い矢印は媒体の進行方向を示し、細い矢印は第1の超音波送受信機3と第2の超音波送受信機4との間での超音波の伝搬方向を示している。
この伝搬時間差の計測では、サブnsオーダー以下の計測ばらつきが要求されることがある。
一方、超音波流量計で用いられる超音波は数十kHz~数MHz程度の周波数を有するため、信号の一周期は1μsのオーダーかそれ以上となり、要求される伝搬時間差の計測ばらつきに比べて超音波信号の周期ははるかに長く、伝搬時間差の計測ばらつきはノイズ等の影響を受けやすい。また、超音波の振幅は、流路を流れる媒体の流速又は媒体の状態によって影響を受ける。このため、受信信号に対してしきい値を設定することで、超音波の到達を判断するようなこともあるが、この場合、受信信号の振幅が変化した際に計測される到達時間が変化してしまう。
一方、受信信号の振幅の変化に影響されない測定方法として、相関法がある。相関法では、第1の受信信号と第2の受信信号との間の相関を求め、この相関のピーク位置(最大位置)から伝搬時間差を求める。この相関はデジタル信号処理によって求められるため、受信信号のサンプリング周期と同じ間隔で離散化されている。
また、この相関法のうち、高精度な計測を実現するための方法として、ヒルベルト変換を用いた相関法が知られている。このヒルベルト変換を用いた相関法は、相関ピーク位置を正確に算出することを可能とする計算アルゴリズムである。なお、以下では、このヒルベルト変換を用いた相関を、ヒルベルト変換と相互相関とを掛け合わせた造語である「ヒルベルト相関」と称する場合もある。
また、ここでは、ヒルベルト相関の最初の部分である相互相関については、相関の対象となる信号をフーリエ変換により周波数領域に変換した後に合成して逆フーリエ変換するという方法を対象とする。
以下に、このヒルベルト相関を行う従来の演算装置の構成例について説明する。
従来の演算装置1bは、図7に示すように、A/D変換部101b、A/D変換部102b、相関演算部103b、ヒルベルト変換部104b、逆フーリエ変換部105b、位相関係導出部106b、及び、時間差導出部107bを備えている。
A/D変換部101bは、第1のアナログ信号を所定の周波数でサンプリングすることで第1のデジタル信号に変換する。
例えば、演算装置が図6に示す超音波流量計に適用された場合には、第1のアナログ信号は、流路2の上流側に配置された第1の超音波送受信機3により送信されて下流側に配置された第2の超音波送受信機4により受信された受信信号である。なお、この第1のアナログ信号は、周期性を有し且つ振幅が変化する波形の信号である。
例えば、A/D変換部101bには、図8Aに示すような時系列信号である第1のアナログ信号が入力される。なお、図8Aでは、周波数が1.32MHzである受信信号の疑似信号を示している。また、ここでは、サンプリング周波数が50MHz(サンプリング周期は20ns)でデータ数は1024点であるとする。
A/D変換部102bは、第2のアナログ信号を所定の周波数でサンプリングすることで第2のデジタル信号に変換する。
例えば、演算装置が図6に示す超音波流量計に適用された場合には、第2のアナログ信号は、流路2の下流側に配置された第2の超音波送受信機4により送信されて上流側に配置された第1の超音波送受信機3により受信された受信信号である。なお、この第2のアナログ信号は、周期性を有し且つ振幅が変化する波形の信号である。また、この第2のアナログ信号は、下流から上流に向かって送信された信号であるため、流路2を流れる媒体の影響により、第1のアナログ信号と比較して遅延した信号になる。
例えば、A/D変換部102bには、図8Bに示すような時系列信号である第2のアナログ信号が入力される。なお、図8Bでは、周波数が1.32MHzである受信信号の疑似信号を示している。また、ここでは、サンプリング周波数が50MHz(サンプリング周期は20ns)でデータ数は1024点であるとする。
そして、図8Bに示す第2のアナログ信号は、図8Aに示す第1のアナログ信号に対して、時間軸方向にΔtだけずれている。すなわち、時間10μsの軸の部分でのグラフを見ると、図8Aに対して図8Bの方が少し右にずれていることがわかる。なお、図8Bでは、Δt=15nsの場合を示している。
相関演算部103bは、A/D変換部101bによる変換結果である第1のデジタル信号及びA/D変換部102bによる変換結果である第2のデジタル信号に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との相関を演算する。
この相関演算部103bは、図7に示すように、フーリエ変換部1031b、フーリエ変換部1032b、複素共役導出部1033b、乗算器1034b、及び、逆フーリエ変換部1035bを備えている。
フーリエ変換部1031bは、A/D変換部101bによる変換結果である第1のデジタル信号をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する。この際、フーリエ変換部1031bは、上記フーリエ変換として、例えば高速フーリエ変換(FFT)を行う。
フーリエ変換部1032bは、A/D変換部102bによる変換結果である第2のデジタル信号をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する。この際、フーリエ変換部1032bは、上記フーリエ変換として、例えば高速フーリエ変換(FFT)を行う。
複素共役導出部1033bは、フーリエ変換部1031bによるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出する。
乗算器1034bは、複素共役導出部1033bにより導出された複素共役と、フーリエ変換部1032bによるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力する。
逆フーリエ変換部1035bは、乗算器1034bによる乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する。
この逆フーリエ変換部1035bによる逆フーリエ変換後の値は、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との相関を表す。
この相関演算部103bの出力(逆フーリエ変換部1035bによる変換後の値)は、例えば図9において実線で示す波形となる。
ヒルベルト変換部104bは、相関演算部103bが有する乗算器1034bによる乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行う。
逆フーリエ変換部105bは、ヒルベルト変換部104bによるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する。
この逆フーリエ変換部105bによる変換後の値は、例えば図9において破線で示す波形となる。この破線で示す波形は、実線で示す波形に対して90°位相がずれている。
位相関係導出部106bは、相関演算部103bの出力値(逆フーリエ変換部1035bによる逆フーリエ変換後の値)、及び、逆フーリエ変換部105bによる逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との位相関係を導出する。この際、位相関係導出部106bは、逆フーリエ変換部1035bによる逆フーリエ変換後の値と逆フーリエ変換部105bによる逆フーリエ変換後の値に対して逆正接関数を用いることで、位相を求める。
この位相関係導出部106bにより導出される位相関係は、第1のアナログ信号と第2のアナログ信号との位相関係に対応する。
この位相関係導出部106bにより導出された位相関係は、例えば図10に示すような波形となる。すなわち、図9における実線の波形と破線の波形に対して逆正接関数を用いて位相を求めると、例えば図10に示すような波形が得られる。
時間差導出部107bは、位相関係導出部106bにより導出された位相関係に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差(伝搬時間差)を導出する。
この時間差導出部107bにより導出される時間差は、第1のアナログ信号と第2のアナログ信号との時間差(伝搬時間差)に対応する。
すなわち、図10において、位相が0となる点が求めるべき時間差となる。図10では位相が0となる点は複数存在するが、別の知見により時間差に制約条件があれば、その範囲の時間差だけに限定して計算することができる。図11Aでは、図10に示す波形のうち、伝播時間差を0付近に限定した場合での波形を拡大して示している。
また、図11Aのうちの実線のグラフは、位相が0付近となるいくつかの点を使って直線近似したものである。そして、この直線の式から位相が0となる時間差軸の切片を求めることができ、これが求めるべき時間差となる。図11Bでは、図11Aの中から直線近似により得られた直線のみを示している。
図11Bの例では、直線近似により得られた直線の式は下式(1)のようになる。なお、式(1)において、θは位相を表し、Δtは時間差を表す。
θ=0.12441-8.294×10Δt (1)
そして、θ=0とすると、Δtは下式(2)のようになる。
Δt=0.12441/(8.294×10)=15.000[ns] (2)
よって、信号作成時のΔtと一致することがわかる。
特開2011-180077号公報
上記のように、演算装置1bにより、高精度な計測を実現可能となる。しかしながら、この従来の演算装置1bのように、相互相関にフーリエ変換を用いた相関演算方法を用いる場合、フーリエ変換ではその特徴からフーリエ変換の対象となる信号の最初と最後がつながって循環しているものと仮定して計算する。そのため、従来の演算装置1bでは、対象となる信号の最初と最後の部分にギャップがあると、適切でない結果が生じることがある。
このため、従来の演算装置1bでは、無信号状態から始め、信号が大きくなった後、十分減衰するまでを計算の対象としていた。その結果、この従来の演算装置1bでは、計算対象のデータ量が大きくなり、メモリの制約を受けやすい小型のマイコンでは処理できなくなる場合があった。
例えば、従来の演算装置1bでは、図8に示すように、対象となる波形が小さいところから始まり大きくなって、その後再び小さくなるところまでを使って時間差を計算できると精度のよい計算ができる。
ここで、図8に示す形状の波形を用い、2つの波形の時間差を変化させていった場合での時間差算出誤差を図12に示す。
この図12では、求める時間差(数nsのオーダ)に対してはるかに小さな誤差(100fs=0.1psのオーダ)しか生じておらず、精度良く計算できていることがわかる。
しかしながら、このような計算を行うためにはデータ数が多くなってしまい、小規模のマイコンでは負担が大きい場合がある。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたもので、従来に対して計算量を削減可能となる演算装置を提供することを目的としている。
本開示に係る演算装置は、第1のデジタル信号に基づいて、当該第1のデジタル信号における特徴点を抽出する第1の特徴点抽出部と、第2のデジタル信号に基づいて、当該第2のデジタル信号における特徴点を抽出する第2の特徴点抽出部と、第1の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す第1の切り出し部と、第2の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す第2の切り出し部と、第1の切り出し部による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する第1の乗算器と、第2の切り出し部による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する第2の乗算器と、第1の乗算器による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する第1のフーリエ変換部と、第2の乗算器による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する第2のフーリエ変換部と、第1のフーリエ変換部によるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出する複素共役導出部と、複素共役導出部により導出された複素共役と、第2のフーリエ変換部によるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力する第3の乗算器と、第3の乗算器による乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する第1の逆フーリエ変換部と、第3の乗算器による乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行うヒルベルト変換部と、ヒルベルト変換部によるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する第2の逆フーリエ変換部と、第1の逆フーリエ変換部による逆フーリエ変換後の値、及び、第2の逆フーリエ変換部による逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との位相関係を導出する位相関係導出部と、位相関係導出部により導出された位相関係、第1の切り出し部における切り出し位置、及び、第2の切り出し部における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差を導出する時間差導出部とを備えたことを特徴とする。
本開示によれば、上記のように構成したので、従来に対して計算量を削減可能となる。
実施の形態1に係る演算装置の構成例を示す図である。 実施の形態1に係る演算装置の動作例を示すフローチャートである。 実施の形態1における第1の切り出し部により切り出された信号の一例を示す図である。 実施の形態1における第1の乗算器による乗算後の信号の一例を示す図である。 実施の形態1に係る演算装置での時間差算出誤差の一例を示す図である。 超音波流量計の構成例を示す図である。 従来の演算装置の構成例を示す図である。 図8Aは、従来の演算装置における一方のA/D変換部に入力される信号の一例を示す図であり、図8Bは、従来の演算装置における他方のA/D変換部に入力される信号の一例を示す図である。 従来の演算装置における2つの逆フーリエ変換部による変換結果の一例を示す図である。 従来の演算装置における位相関係導出部による導出結果の一例を示す図である。 図11Aは、図10に示す信号のうちの一部を抽出した図であり、図11Bは、図11Aのうちの直線近似により得られた直線を抽出した図である。 従来の演算装置での時間差算出誤差の一例を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は実施の形態1に係る演算装置1の構成例を示す図である。
演算装置1は、2つの信号の時間差を導出する。この演算装置1は、例えば超音波流量計に適用可能である。演算装置1が超音波流量計に適用される場合、演算装置1は、2つの信号の時間差を導出し、その時間差に基づいて、流路を流れる媒体の流速又は流量を導出可能な機能部(流速導出部又は流量導出部)を更に有するように構成される。なお、上記時間差を用いた媒体の流速又は流量の演算方法については、既存の演算方法を適用可能である。
この演算装置1は、図1に示すように、第1の特徴点抽出部101、第2の特徴点抽出部102、第1の切り出し部103、第2の切り出し部104、窓関数設定部105、第1の乗算器106、第2の乗算器107、相関演算部108、ヒルベルト変換部109、第2の逆フーリエ変換部110、位相関係導出部111、及び、時間差導出部112を備えている。
なお、演算装置1は、システムLSI(Large Scale Integration)等の処理回路、又はメモリ等に記憶されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等により実現される。
第1の特徴点抽出部101は、第1のデジタル信号(第1の時系列信号)に基づいて、当該第1のデジタル信号における特徴点を抽出する。ここで、第1の特徴点抽出部101が抽出対象とする特徴点としては、最大値又は最小値等のように、処理が容易且つ振幅が大きい点を使うことが望ましい。
例えば、演算装置1が図6に示す超音波流量計に適用された場合には、第1の特徴点抽出部101が用いる第1のデジタル信号は、流路2の上流側に配置された第1の超音波送受信機3により送信されて下流側に配置された第2の超音波送受信機4により受信された受信信号である第1のアナログ信号がA/D変換された(所定の周波数でサンプリングされた)デジタル信号である。なお、この第1のアナログ信号は、周期性を有し且つ振幅が変化する波形の信号である。
第2の特徴点抽出部102は、第2のデジタル信号(第2の時系列信号)に基づいて、当該第2のデジタル信号における特徴点を抽出する。ここで、第2の特徴点抽出部102が抽出対象とする特徴点としては、最大値又は最小値等のように、処理が容易且つ振幅が大きい点を使うことが望ましい。
例えば、演算装置1が図6に示す超音波流量計に適用された場合には、第2の特徴点抽出部102が用いる第2のデジタル信号は、流路2の下流側に配置された第2の超音波送受信機4により送信されて上流側に配置された第1の超音波送受信機3により受信された受信信号である第2のアナログ信号がA/D変換された(所定の周波数でサンプリングされた)デジタル信号である。なお、この第2のアナログ信号は、周期性を有し且つ振幅が変化する波形の信号である。また、この第2のアナログ信号は、下流から上流に向かって送信された信号であるため、流路2を流れる媒体の影響により、第1のアナログ信号と比較して遅延した信号になる。
第1の切り出し部103は、第1の特徴点抽出部101により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す。この際、例えば、第1の切り出し部103は、上記特徴点を中心とした所定の範囲のデジタル信号を切り出す。
第2の切り出し部104は、第2の特徴点抽出部102により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す。この際、例えば、第2の切り出し部104は、上記特徴点を中心とした所定の範囲のデジタル信号を切り出す。
窓関数設定部105は、窓関数を設定する。なお、窓関数設定部105で設定される窓関数としては、例えばハン窓のようにフーリエ変換で一般に広く用いられているものが使用可能である。
第1の乗算器106は、第1の切り出し部103による切り出し後のデジタル信号に対して、窓関数設定部105により設定された窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する。
第2の乗算器107は、第2の切り出し部104による切り出し後のデジタル信号に対して、窓関数設定部105により設定された窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する。
相関演算部108は、第1の乗算器106による乗算後の値及び第2の乗算器107による乗算後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との相関を演算する。
相関演算部108は、図1に示すように、第1のフーリエ変換部1081、第2のフーリエ変換部1082、複素共役導出部1083、第3の乗算器1084、及び、第1の逆フーリエ変換部1085を備えている。
第1のフーリエ変換部1081は、第1の乗算器106による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する。
なお、以下では、第1のフーリエ変換部1081は、上記フーリエ変換として高速フーリエ変換(FFT)を行うものとして説明を行うが、これに限らない。
第2のフーリエ変換部1082は、第2の乗算器107による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する。
なお、以下では、第2のフーリエ変換部1082は、上記フーリエ変換として高速フーリエ変換(FFT)を行うものとして説明を行うが、これに限らない。
複素共役導出部1083は、第1のフーリエ変換部1081によるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出する。
第3の乗算器1084は、複素共役導出部1083により導出された複素共役と、第2のフーリエ変換部1082によるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力する。
第1の逆フーリエ変換部1085は、第3の乗算器1084による乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する。
なお、以下では、第1の逆フーリエ変換部1085は、上記逆フーリエ変換として高速逆フーリエ変換(IFFT)を行うものとして説明を行うが、これに限らない。
この第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値は、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との相関を表す。
ヒルベルト変換部109は、相関演算部108が有する第3の乗算器1084による乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行う。
第2の逆フーリエ変換部110は、ヒルベルト変換部109によるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する。
なお、以下では、第2の逆フーリエ変換部110は、上記逆フーリエ変換として高速逆フーリエ変換(IFFT)を行うものとして説明を行うが、これに限らない。
位相関係導出部111は、相関演算部108の出力値(第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値)、及び、第2の逆フーリエ変換部110による逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との位相関係を導出する。この際、位相関係導出部111は、第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値と第2の逆フーリエ変換部110による逆フーリエ変換後の値に対して逆正接関数を用いることで、位相を求める。
ここで、相関演算部108の出力値(第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値)をcとし、第2の逆フーリエ変換部110による逆フーリエ変換後の値をsとすると、第1の切り出し部103により切り出されたデジタル信号及び第2の切り出し部104により切り出されたデジタル信号の位相関係(位相)であるθは、下式(3)で表される。
θ=tan-1(s/c) (3)
時間差導出部112は、位相関係導出部111により導出された位相関係、第1の切り出し部103における切り出し位置、及び、第2の切り出し部104における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差(伝搬時間差)を導出する。この時間差導出部112により導出される時間差は、第1のアナログ信号と第2のアナログ信号との時間差(伝搬時間差)に対応する。
時間差導出部112は、図1に示すように、直線近似部1121、切片計算部1122、及び、加算器1123を備えている。
直線近似部1121は、位相関係導出部111により導出された位相関係に対して直線近似を行う。
切片計算部1122は、直線近似部1121による直線近似の結果(直線近似部1121により得られた直線近似の式)に対して、位相関係が0になる点の切片を計算する。
加算器1123は、切片計算部1122により計算された切片に対し、第2の切り出し部104における切り出し位置から第1の切り出し部103における切り出し位置を差し引いた値を、加算し、加算後の値を出力する。この加算器1123による出力値が第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との時間差となる。
ここで、切片計算部1122により計算された切片(時間差)をΔt’とし、第1の切り出し部103における切り出し位置をtとし、第2の切り出し部104における切り出し位置をtとすると、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との時間差であるΔtは、下式(4)で表される。
Δt=Δt’+(t-t) (4)
次に、図1に示す実施の形態1に係る演算装置1の動作例について、図2を参照しながら説明する。
なお、窓関数設定部105は、窓関数を設定している。この際、窓関数設定部105は、窓関数として例えばハン窓を設定する。
図1に示す実施の形態1に係る演算装置1の動作例では、図2に示すように、まず、第1の特徴点抽出部101及び第2の特徴点抽出部102は、対象となるデジタル信号に基づいて、当該デジタル信号における特徴点を抽出する(ステップST201)。すなわち、第1の特徴点抽出部101は、第1のデジタル信号に基づいて、当該第1のデジタル信号における特徴点を抽出する。また、第2の特徴点抽出部102は、第2のデジタル信号に基づいて、当該第2のデジタル信号における特徴点を抽出する。ここで、第1の特徴点抽出部101及び第2の特徴点抽出部102が抽出対象とする特徴点としては、最大値又は最小値等のように、処理が容易且つ振幅が大きい点を使うことが望ましい。
次いで、第1の切り出し部103及び第2の切り出し部104は、対象となるデジタル信号の中から、特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す(ステップST202)。すなわち、第1の切り出し部103は、第1の特徴点抽出部101により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す。また、第2の切り出し部104は、第2の特徴点抽出部102により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す。この際、例えば、第1の切り出し部103及び第2の切り出し部104は、上記特徴点を中心とした所定の範囲のデジタル信号を切り出す。
次いで、第1の乗算器106及び第2の乗算器107は、切り出し後のデジタル信号に対して、窓関数設定部105により設定された窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する(ステップST203)。すなわち、第1の乗算器106は、第1の切り出し部103による切り出し後のデジタル信号に対して、窓関数設定部105により設定された窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する。また、第2の乗算器107は、第2の切り出し部104による切り出し後のデジタル信号に対して、窓関数設定部105により設定された窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する。
次いで、相関演算部108は、第1の乗算器106による乗算後の値及び第2の乗算器107による乗算後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との相関を演算する(ステップST204)。
この際、まず、第1のフーリエ変換部1081は、第1の乗算器106による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する。
また、第2のフーリエ変換部1082は、第2の乗算器107による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する。
次いで、複素共役導出部1083は、第1のフーリエ変換部1081によるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出する。
次いで、第3の乗算器1084は、複素共役導出部1083により導出された複素共役と、第2のフーリエ変換部1082によるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力する。
次いで、第1の逆フーリエ変換部1085は、第3の乗算器1084による乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する。
この第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値は、第1の切り出し部103により切り出されたデジタル信号と第2の切り出し部104により切り出されたデジタル信号との相関を表す。
また、ヒルベルト変換部109は、相関演算部108が有する第3の乗算器1084による乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行う(ステップST205)。
次いで、第2の逆フーリエ変換部110は、ヒルベルト変換部109によるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する(ステップST206)。
次いで、位相関係導出部111は、相関演算部108の出力値(第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値)、及び、第2の逆フーリエ変換部110による逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1の切り出し部103により切り出されたデジタル信号と第2の切り出し部104により切り出されたデジタル信号との位相関係を導出する(ステップST207)。この際、位相関係導出部111は、式(3)に従い、位相を求める。
次いで、時間差導出部112は、位相関係導出部111により導出された位相関係、第1の切り出し部103における切り出し位置、及び、第2の切り出し部104における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差(伝搬時間差)を導出する(ステップST208)。この時間差導出部112により導出される時間差は、第1のアナログ信号と第2のアナログ信号との時間差(伝搬時間差)に対応する。
この際、まず、直線近似部1121は、位相関係導出部111により導出された位相関係に対して直線近似を行う。
次いで、切片計算部1122は、直線近似部1121による直線近似の結果に対して、位相関係が0になる点の切片を計算する。
次いで、加算器1123は、式(4)に従い、切片計算部1122により計算された切片に対し、第2の切り出し部104における切り出し位置から第1の切り出し部103における切り出し位置を差し引いた値を加算し、加算後の値を出力する。この加算器1123による出力値が第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との時間差となる。
ここで、従来の演算装置1bでは、例えば図8に示すように、対象となる波形が小さいところから始まり大きくなって、その後再び小さくなるところまでを使って時間差を計算できると精度のよい計算ができる。しかしながら、このような計算を行うためにはデータ数が多くなってしまい、小規模のマイコンでは負担が大きい場合がある。そこで、実施の形態1に係る演算装置1では、図8に示す波形のうちの一部を使って時間差を計算する。
なお、以下では、演算装置1が従来の演算装置1bと同様の条件(図8~11と同様の条件)で各処理を行った場合について示す。
例えば、図8に示す波形では、最小値のピークが特徴的である。そこで、第1の切り出し部103は、例えば図3に示すように、最小値を中心として所定の範囲の信号を切り出す。図3では、第1の切り出し部103が、最小値を取る点を中心として128点を切り出した場合(時系列波形)を示している。なお、図3ではそれぞれの値が連続値であるように示されているが、実際には離散値になっている。また、第1の切り出し部103における切り出し位置は、上記切り出した範囲のうちの任意の位置(例えば特徴点である最小値の位置)である。
第2の切り出し部104についても、第1の切り出し部103と同様に、第2のデジタル信号から最小値を中心として128点を切り出す。また、第2の切り出し部104における切り出し位置は、上記切り出した範囲のうちの任意の位置(例えば特徴点である最小値の位置)である。
なお、図3に示す波形は、最初と最後の部分が0近くになっていない。そのため、このような波形のままヒルベルト相関を行うと、最初のフーリエ変換の部分(第1のフーリエ変換部1081及び第2のフーリエ変換部1082による処理)で波形の最初と最後を無理やりつなげた波形に対してフーリエ変換を行うこととなり、適切でない結果が得られる。そこで、実施の形態1に係る演算装置1では、適切な窓関数をかけてからフーリエ変換を行う。窓関数としては例えばハン窓を用いる。図4に、図3に示す第1のデジタル信号に対して窓関数(ハン窓)を乗算した結果の一例を示す。なお、図4ではそれぞれの値が連続値であるように示されているが、実際には離散値になっている。
そして、実施の形態1に係る演算装置1において、上記のような切り出し及び窓関数処理を行った信号について、2つの信号の波形の間の時間差を変化させていった場合でのヒルベルト相関による時間差算出誤差は、図5に示すようになる。
ここで、2つの時系列波形の最小値を取る点を中心に波形を切り出しているため、サンプリング周期である20ns毎に切り出された波形が同じとなり、サンプリング周期での繰り返し関数となる。
そして、元の波形の1024点に比べて128点と1/8のデータ量となっているものの、誤差は倍程度にしか増えておらず計算量削減の効果が大きいことがわかる。
その後、実施の形態1に係る演算装置1は、切り出し位置の差を考慮して伝播時間差を補正し、切り出す前の元の波形に対する伝播時間差を求める。
このように、実施の形態1に係る演算装置1では、第1のデジタル信号及び第2のデジタル信号からそれぞれ、特徴点を含む所定の範囲の信号のみを切り出して用いることとした。これにより、実施の形態1に係る演算装置1では、従来に対して、第1のデジタル信号及び第2のデジタル信号のうちの一部の信号のみを切り出してデータ量を減らすことによって計算負荷を減少させることが可能となるとともに、少ないデータ量であっても高精度に計算可能となる。よって、実施の形態1に係る演算装置1では、少ないデータ量で演算可能であるため、メモリ容量に制限を受けるマイコン等でも計算が可能となる。
なお、実施の形態1に係る演算装置1では、切り出した信号の最初と最後の部分にギャップが生じるため、切り出した信号に対して窓関数をかけることでそのギャップをなくす。また、実施の形態1に係る演算装置1では、切り出した信号間での時間差を算出した後、切り出し位置を元に計算された時間差を使って補正することで、切り出す前の信号に対する時間差を算出する。
なお、実施の形態1に係る演算装置1は、汎用的な技術であり、幅広い用途に適用可能である。例えば、実施の形態1に係る演算装置1は、超音波流量計における伝播時間差の計算に利用可能である。
また、実施の形態1に係る演算装置1は、小規模のマイコン等でも計算可能であるため、装置の小型化、低消費電力化、及び、バッテリー駆動等が実現可能となる。
また、実施の形態1に係る演算装置1は、計算量が減るため、計測及び計算の回数を増やすことができるようになり、平均化等により計測精度の向上を図ることも可能となる。
なお、上記では、第1の特徴点抽出部101及び第2の特徴点抽出部102が、対象であるデジタル信号における特徴点として、最大値又は最小値を抽出する場合を例に説明を行った。しかしながら、これに限らず、第1の特徴点及び第2の特徴点抽出部102は、対象であるデジタル信号における特徴点として、例えば、予め決められた固定のしきい値を最初に越えた点、又は、最大値に対して予め決められた比率となる値を最初に越えた点を抽出してもよい。
また、上記では、第1の切り出し部103及び第2の切り出し部104が、対象であるデジタル信号の中から、特徴点を中心とした所定の範囲のデジタル信号を切り出す場合を例に説明を行った。しかしながら、これに限らず、切り出す範囲としては、厳密に特徴点を中心とした所定の範囲である必要はなく、例えば、第1の切り出し部103及び第2の切り出し部104は、対象であるデジタル信号の波形形状に応じて、特徴点が切り出す範囲のうちの前方から1/3の位置となるような範囲を切り出すようにしてもよい。
また、上記では、窓関数設定部105が、窓関数としてハン窓を用いた場合を例に説明を行った。しかしながら、これに限らず、窓関数設定部105は、窓関数として、例えば、ハミング窓、又は、ブラックマン-ハリス窓を用いてもよい。
以上のように、この実施の形態1によれば、演算装置1は、第1のデジタル信号に基づいて、当該第1のデジタル信号における特徴点を抽出する第1の特徴点抽出部101と、第2のデジタル信号に基づいて、当該第2のデジタル信号における特徴点を抽出する第2の特徴点抽出部102と、第1の特徴点抽出部101により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す第1の切り出し部103と、第2の特徴点抽出部102により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す第2の切り出し部104と、第1の切り出し部103による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する第1の乗算器106と、第2の切り出し部104による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する第2の乗算器107と、第1の乗算器106による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する第1のフーリエ変換部1081と、第2の乗算器107による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する第2のフーリエ変換部1082と、第1のフーリエ変換部1081によるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出する複素共役導出部1083と、複素共役導出部1083により導出された複素共役と、第2のフーリエ変換部1082によるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力する第3の乗算器1084と、第3の乗算器1084による乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する第1の逆フーリエ変換部1085と、第3の乗算器1084による乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行うヒルベルト変換部109と、ヒルベルト変換部109によるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する第2の逆フーリエ変換部110と、第1の逆フーリエ変換部1085による逆フーリエ変換後の値、及び、第2の逆フーリエ変換部110による逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との位相関係を導出する位相関係導出部111と、位相関係導出部111により導出された位相関係、第1の切り出し部103における切り出し位置、及び、第2の切り出し部104における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差を導出する時間差導出部112とを備えた。これにより、実施の形態1に係る演算装置1は、従来に対して計算量を削減可能となる。
なお、実施の形態の任意の構成要素の変形、若しくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 演算装置
101 第1の特徴点抽出部
102 第2の特徴点抽出部
103 第1の切り出し部
104 第2の切り出し部
105 窓関数設定部
106 第1の乗算器
107 第2の乗算器
108 相関演算部
109 ヒルベルト変換部
110 第2の逆フーリエ変換部
111 位相関係導出部
112 時間差導出部
1081 第1のフーリエ変換部
1082 第2のフーリエ変換部
1083 複素共役導出部
1084 第3の乗算器
1085 第1の逆フーリエ変換部
1121 直線近似部
1122 切片計算部
1123 加算器

Claims (6)

  1. 第1のデジタル信号に基づいて、当該第1のデジタル信号における特徴点を抽出する第1の特徴点抽出部と、
    第2のデジタル信号に基づいて、当該第2のデジタル信号における特徴点を抽出する第2の特徴点抽出部と、
    前記第1の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す第1の切り出し部と、
    前記第2の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出す第2の切り出し部と、
    前記第1の切り出し部による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する第1の乗算器と、
    前記第2の切り出し部による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力する第2の乗算器と、
    前記第1の乗算器による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する第1のフーリエ変換部と、
    前記第2の乗算器による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力する第2のフーリエ変換部と、
    前記第1のフーリエ変換部によるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出する複素共役導出部と、
    前記複素共役導出部により導出された複素共役と、前記第2のフーリエ変換部によるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力する第3の乗算器と、
    前記第3の乗算器による乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する第1の逆フーリエ変換部と、
    前記第3の乗算器による乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行うヒルベルト変換部と、
    前記ヒルベルト変換部によるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力する第2の逆フーリエ変換部と、
    前記第1の逆フーリエ変換部による逆フーリエ変換後の値、及び、前記第2の逆フーリエ変換部による逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との位相関係を導出する位相関係導出部と、
    前記位相関係導出部により導出された位相関係、前記第1の切り出し部における切り出し位置、及び、前記第2の切り出し部における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差を導出する時間差導出部と
    を備えた演算装置。
  2. 前記時間差導出部は、
    前記位相関係導出部により導出された位相関係に対して直線近似を行う直線近似部と、
    前記直線近似部による直線近似の結果に対し、位相関係が0になる点の切片を計算する切片計算部と、
    前記切片計算部により計算された切片に対し、前記第2の切り出し部における切り出し位置から前記第1の切り出し部における切り出し位置を差し引いた値を加算し、乗算後の値を出力する加算器とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載の演算装置。
  3. 前記第1の特徴点抽出部は、第1のデジタル信号に基づいて、当該第1のデジタル信号における最大値又は最小値を抽出し、
    前記第2の特徴点抽出部は、第2のデジタル信号に基づいて、当該第2のデジタル信号における最大値又は最小値を抽出する
    ことを特徴とする請求項1記載の演算装置。
  4. 前記第1の切り出し部は、前記第1の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を中心とした所定の範囲のデジタル信号を切り出し、
    前記第2の切り出し部は、前記第2の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を中心とした所定の範囲のデジタル信号を切り出す
    ことを特徴とする請求項1記載の演算装置。
  5. 窓関数は、ハン窓、ハミング窓、又は、ブラックマン-ハリス窓である
    ことを特徴とする請求項1記載の演算装置。
  6. 第1の特徴点抽出部が、第1のデジタル信号に基づいて、当該第1のデジタル信号における特徴点を抽出するステップと、
    第2の特徴点抽出部が、第2のデジタル信号に基づいて、当該第2のデジタル信号における特徴点を抽出するステップと、
    第1の切り出し部が、前記第1の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第1のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出すステップと、
    第2の切り出し部が、前記第2の特徴点抽出部により抽出された特徴点に基づいて、第2のデジタル信号の中から、当該特徴点を含む所定の範囲のデジタル信号を切り出すステップと、
    第1の乗算器が、前記第1の切り出し部による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力するステップと、
    第2の乗算器が、前記第2の切り出し部による切り出し後のデジタル信号に対して窓関数を乗算し、乗算後の値を出力するステップと、
    第1のフーリエ変換部が、前記第1の乗算器による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力するステップと、
    第2のフーリエ変換部が、前記第2の乗算器による乗算後の値をフーリエ変換して、フーリエ変換後の値を出力するステップと、
    複素共役導出部が、前記第1のフーリエ変換部によるフーリエ変換後の値に基づいて、当該値の複素共役を導出するステップと、
    第3の乗算器が、前記複素共役導出部により導出された複素共役と、前記第2のフーリエ変換部によるフーリエ変換後の値とを乗算し、乗算後の値を出力するステップと、
    第1の逆フーリエ変換部が、前記第3の乗算器による乗算後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力するステップと、
    ヒルベルト変換部が、前記第3の乗算器による乗算後の値に対して周波数領域でのヒルベルト変換を行うステップと、
    第2の逆フーリエ変換部が、前記ヒルベルト変換部によるヒルベルト変換後の値を逆フーリエ変換し、逆フーリエ変換後の値を出力するステップと、
    位相関係導出部が、前記第1の逆フーリエ変換部による逆フーリエ変換後の値、及び、前記第2の逆フーリエ変換部による逆フーリエ変換後の値に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との位相関係を導出するステップと、
    時間差導出部が、前記位相関係導出部により導出された位相関係、前記第1の切り出し部における切り出し位置、及び、前記第2の切り出し部における切り出し位置に基づいて、第1のデジタル信号と第2のデジタル信号との間の時間差を導出するステップと
    を有する演算方法。
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