JP2023172113A - 人流予測装置、人流予測プログラム、および、人流予測方法 - Google Patents

人流予測装置、人流予測プログラム、および、人流予測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】限定された時間帯でしか実施しない施策が人流に与える効果を適切に評価する。【解決手段】サーバ計算機103は、予測対象領域内の発生交通量を取得する発生交通量抽出部112と、評価対象となる施策を、実施時間帯における予測対象領域内の実施地点の特徴量に反映する施策登録部111と、時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報と予測対象領域内の各地点の特徴量とを対応付けて学習した時系列考慮型経路選択モデル110に、施策登録部11により設定された時間帯ごとにおける予測対象領域内の特徴量、および、発生交通量抽出部112により取得された予測対象の時間帯の発生交通量を入力し、予測対象領域の各予測対象者の移動経路または各地点の交通量を予測する人流予測部113を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、人流予測装置、人流予測プログラム、および、人流予測方法に関する。
近年、都市空間の一時的利用が盛んに行われている。人口減少が進む昨今、キッチンカーの出店や、道路空間を一時的に占有して人のための空間とするパークレットなど、需要に合わせて時間帯を限定した施策の実施は、より重要になると考えられる。このように時間帯を限定した施策を、需要に合わせて実施するためには、施策を実施した効果を事前に検証することが必要となる。
特許文献1には、学習モデルを用いた人流予測システムとして、あるフィールド上で観測した人流データに対し、フィールドを格子状などにゾーニングしたのち、各ゾーン間における人の流入出情報を用いることで、同フィールド上における予測時点より前の時点におけるデータを根拠として現在時点における人流を予測する手法が開示されている。
これに対し、特許文献2には、予測対象の周囲の環境を特徴量化し、その特徴量と予測対象の移動・停滞行動との関係性を学習したモデルを用いることで、従来手法で前提とされる予測対象時刻より前の時刻の交通量を把握できているといった特定の条件下でなくとも、人流分布を予測可能な手法が記載されている。
特開2020-9124号公報 特開2020-194255号公報
特許文献1に記載の発明は、時間帯による人流の傾向変化を予測できるが、前時間帯の交通量を入力情報として必要とし、かつ施策が人流に与える影響を考慮できない。一方で特許文献2に記載の発明は、人流予測時、前時間帯の交通量を入力情報として必要としないが、時間帯を限定して実施する施策が人流に与える影響を評価できず、その施策がその実施場所付近にいない人々の行動に及ぼす影響も考慮できない。
そこで、本発明は、前時間帯の交通量を入力情報として用いず、限定された時間帯でしか実施しない施策が人流に与える効果を適切に評価することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明の人流予測装置は、予測対象領域内の発生交通量を取得する発生交通量抽出部と、評価対象となる施策を、実施時間帯における前記予測対象領域内の実施地点の特徴量に反映する施策登録部と、時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報と前記予測対象領域内の各地点の特徴量とを対応付けて学習したモデルに、前記施策登録部により設定された時間帯ごとにおける前記予測対象領域内の特徴量、および、前記発生交通量抽出部により取得された予測対象の時間帯の発生交通量を入力し、前記予測対象領域の各予測対象者の移動経路または各地点の交通量を予測する人流予測部と、を含む。
本発明の人流予測プログラムは、コンピュータに、予測対象領域内の発生交通量を抽出する手順、評価対象となる施策を実施時間帯における前記予測対象領域内の実施地点の特徴量に反映する手順、時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報と前記予測対象領域内の各地点の特徴量とを対応付けて学習したモデルと、時間帯ごとにおける前記予測対象領域内の特徴量と、抽出された予測対象時間帯の発生交通量に基づいて、前記予測対象領域の各予測対象者の移動経路または各地点の交通量を予測する手順、を実行させるためのものである。
本発明の人流予測方法は、入力装置において施策情報を受けつけるステップと、前記施策情報と予測対象領域内の発生交通量を入力として、経路選択モデルを用いて各予測対象者の移動経路および各地点の交通量を予測するステップと、予測された前記移動経路または前記交通量を表示するように、前記予測対象領域を示す地図上に、前記予測対象領域内の予測された前記移動経路または前記交通量に応じた表示態様で、予測対象時間帯を明示した形式で表示した予測結果画面を表示するステップと、を含む。
その他の手段については、発明を実施するための形態のなかで説明する。
本発明によれば、前時間帯の交通量を入力情報として用いず、限定された時間帯でしか実施しない施策が人流に与える効果を適切に評価することが可能となる。
本実施形態に係る人流予測システムの全体構成を示すブロック図である。 人流予測システムのハードウェア構成を示すブロック図である。 ネットワークデータベースの構成およびデータ例の説明図である。 人流データベースの構成およびデータ例の説明図である。 人流予測システムが実行するモデル学習処理のフローチャートである。 再帰型ニューラルネットワークの一例を示す図である。 人流予測システムが実行する人流予測処理のフローチャートである。 人流予測システムによって出力される施策登録画面の説明図である。 人流予測システムによって出力される予測結果画面の説明図の一例である。 人流予測システムによって出力される予測結果画面の説明図の別例である。
以降、本発明を実施するための形態を、各図と数式を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る人流予測システム100の全体構成を示すブロック図である。実際のハードウェア構成については、図2を用いて後述する。
本実施形態の人流予測システム100は、入力装置101、表示装置102、および、サーバ計算機103を備える情報処理システムである。
入力装置101は、マウス、キーボード、タッチデバイスなど、ユーザの操作をサーバ計算機103に伝えるための入力インタフェースである。表示装置102は、液晶ディスプレイなどの出力インタフェースであり、サーバ計算機103の予測結果の表示、ユーザとの対話的操作などのために用いられる。入力装置101と表示装置102とは、一体化されたタッチパネルディスプレイとして構成されていてもよい。表示装置102は、後述する図8に示す施策登録画面701を表示する。施策登録画面701中のボタンに対する操作は、ユーザが入力装置101を操作することによって行われる。
サーバ計算機103は、人流予測装置として機能するコンピュータであり、機能構成として、学習部104と、予測部105と、学習部104が生成する時系列考慮型経路選択モデル110を含んで構成される。
学習部104は、ネットワークデータベース106と人流データベース107とマップマッチング部108とモデル学習部109とを含んで構成される。予測部105は、施策登録部111と、発生交通量抽出部112と、人流予測部113とを含んで構成される。また、サーバ計算機103の所定の記憶領域には、時系列考慮型経路選択モデル110が記憶される。
以下、学習部104の各機能構成について説明する。
人流データベース107には、各観測対象者の位置座標点の時系列データである軌跡データが保管されている。ネットワークデータベース106には、予測対象領域のネットワークデータが保管されている。
マップマッチング部108は、人流データベース107の軌跡データと、ネットワークデータベース106の予測対象領域のネットワークデータを入力として受けつけ、位置座標点の時系列データである軌跡データを、ネットワーク上の通過リンクの時系列データ(以下、リンク遷移系列)に変換する
軌跡データは、観測時刻ごとの人の位置座標、速度を含む観測情報の時系列データである。ここで、軌跡データは、各観測対象者が保持する携帯電話等の通信機器の位置を、GPS(Global Positioning System)やWi-fi(登録商標)測位等により観測したものを想定する。また、ネットワークデータは、予測対象領域内の交差点をノード、道路をリンクとして張られるグラフであり、時間帯ごとのノードの座標情報、ノード固有の特徴量(以下、ノード特徴量)、ノード間を結ぶリンクデータ、リンク固有の特徴量(以下、リンク特徴量)とを含む。以降、各地点とは、このネットワーク上の各ノードまたは各リンクのことをいう。
予測対象領域とは、利用者が予測を行いたい領域のことをいう。予測対象領域とは、ノードやリンクが取得可能な領域であり、学習に使用可能な軌跡データが存在し、かつ取得可能なノード特徴量およびリンク特徴量(以下、ネットワーク特徴量)が存在する領域である。
ここでノード特徴量とは、ノードに対応する交差点の信号の有無や、接続する道路数等のように、ノードに紐づく環境情報を指す。またリンク特徴量とは、リンクに対応する道路の幅員や道路長、道路に隣接する店舗数や公園数等のように、リンクに紐づく環境情報を指す。なお、ノード特徴量とリンク特徴量のデータ構造等については後述する。
マップマッチング部108は、予測対象領域内において軌跡データとネットワークデータを対応させ、座標情報である軌跡データをネットワーク上の通過リンク、または通過ノードの遷移系列に変換する。その際、マップマッチング部108は、各個人の一連の通過リンク、または通過ノードの遷移系列とその各通過時間をまとめた情報(以下、トリップ情報)を管理するため、識別可能なID(以下、トリップID)を振る。
この処理は公知の方法など、任意の方法を用いて実現することができる。例えば、観測誤差を含む軌跡データのマップマッチング手法として以下の例が挙げられる。
軌跡データに観測誤差が含まれている場合、人流予測システム100は、通過リンクを1つに判定できない。軌跡の座標点が欠測している場合、人流予測システム100は、通過リンクの判定が不可能な場合が存在する。これに対し、人流予測システム100は、各個人の通過リンクを、その後の通過リンクと接続させるか、また接続軌跡データ内の座標点と候補リンクとの距離の総和が小さいリンクを通過リンクと接続させるとするというルールベースのアルゴリズムにより対処する。
マップマッチング部108は、作成した各個人の一連の通過リンク、または通過ノードの遷移系列と各通過時間をモデル学習部109へ、各トリップ情報のうち、トリップデータ管理情報420を人流データベース107へそれぞれ受け渡す。
モデル学習部109は、マップマッチング部108から受け渡された時間帯を出発時間に持つトリップ情報と、ネットワークデータベース106から受け渡された各時間帯のネットワーク特徴量とを対応付けて、時系列考慮型経路選択モデル110のパラメータを学習して、この時系列考慮型経路選択モデル110を生成する。トリップ情報は、時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報である。ネットワークデータベース106から受け渡された各時間帯のネットワーク特徴量は、予測対象領域内の各地点の特徴量である。
モデル学習部109は、ノードに紐づく環境情報を扱うノードの特徴量、および、リンクに紐づく環境情報を扱うリンクの特徴量を、モデルを学習するための各地点の特徴量として用いる。ノードの特徴量は、ノードに対応する交差点の信号の有無、接続する道路数を含む前記ノードに紐づく環境情報である。リンクの特徴量は、リンクに対応する道路の幅員、道路長、道路に隣接する店舗数、道路に隣接する公園数のうち何れかを含むリンクに紐づく環境情報である。
なお、モデル学習部109は、任意の構成要素である。人流予測システム100は、モデル学習部109を備えず、代わりに学習済みの時系列考慮型経路選択モデル110が設定されていてもよく、限定されない。
本実施形態の時系列考慮型経路選択モデル110は、中間特徴量を抽出するためのグラフ畳み込み層を有する。時系列考慮型経路選択モデル110では、時間帯ごとに、各地点の特徴量からネットワークグラフ上の周囲との関係性に係る中間特徴量を計算するため、グラフ畳み込み層に時間帯ごとの各地点の特徴量を入力する。
次に、モデル学習部109は、時間帯ごとのグラフ畳み込み層の出力を、対応するタイムステップの再帰型ニューラルネットワークへ入力する。これにより、時間帯ごとの中間特徴量と時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報を対応付けて学習する。本実施形態ではLong-Short Term Memory(LSTM) のモデル構造を用いる場合について説明する。
従来のLSTM等の再帰型ニューラルネットワークを用いた手法の多くは、モデルのタイムステップと時系列データの1ステップとを対応させる。一方で、特に屋外の人の移動はリンク、またはノードの遷移数が多くなる傾向がある。そして、再帰型ニューラルネットワークは、遷移数が多くなるほど学習が困難になる課題がある。この課題に対し、本発明では、同一時間帯の人の行動選好は一定であるという仮定を行うことで、各時間帯間の関係性を学習することとする。
モデル学習部109は、この遷移確率分布と観測したリンク遷移系列から得られる遷移確率分布を近づけるようグラフ畳み込み層、LSTMのパラメータを学習させる。
具体的には、出発時間が同一時間帯であるトリップ内のリンク遷移系列を、全て同一タイムステップの再帰型ニューラルネットワークの教師データとして用いることとし、それらと時間帯ごとのグラフプーリング層の出力を対応付けることで、各層のパラメータおよび再帰型ニューラルネットワークのパラメータを同時学習させる。具体の計算フローは、図5の説明の中で詳述する。
次に、予測部105の各機能構成について説明する。
施策登録部111は、入力装置101から評価対象となる施策情報を取得し、評価対象となる施策を実施時間帯における予測対象領域内の実施地点の特徴量に反映する。ここで、施策情報とは、施策の種類、施策実施時間帯、施策実施箇所、施策実施規模の何れかを含んで構成される。なお、評価対象となる施策の種類は、事前に学習した各地点の特徴量に含まれている項目に限られる。
施策登録部111は、ネットワークデータベース106からネットワークデータを取得し、入力装置101から取得した施策情報をネットワークデータに反映して、人流予測部113へ受け渡す。
発生交通量抽出部112は、人流データベース107からトリップ情報を取得し、各時間帯の各地点を起点とするトリップ数を集計し、人流予測部113へ受け渡す。ここでトリップ情報とは、発生交通量抽出部112により取得された予測対象時間帯の発生交通量である。
この際、各地点の発生交通量が全数把握できている場合、人流予測部113は、各時間帯における各リンク、または各ノードの通過交通量を予測することができる。また、マップマッチング部108で加工したトリップ情報などのように、サンプリングされた発生交通量を集計する場合は、各時間帯における各リンク、または各ノードの通過交通分布を予測することができる。また、ある一地点のみ各時間帯の発生交通量が把握できる場合、その地点を出発地とする人々の各リンク、または各ノードの通過交通量を予測するという使用方法も可能である。具体の予測方法は、人流予測部113の説明と図5の説明にて後述する。
人流予測部113は、施策登録部111から受け渡されたネットワークデータと、発生交通量抽出部112から受け渡された予測対象の各時間帯の発生交通量情報とを時系列考慮型経路選択モデル110に入力し、時間帯ごとに人流情報を予測する。施策登録部111から受け渡されたネットワークデータは、時間帯ごとにおける予測対象領域内の特徴量である。
人流予測部113は、特徴量として、予測対象領域内の交差点をノード、道路をリンクとするネットワークグラフを構築し、各ノードまたは各リンクを各地点として扱う。ノードの特徴量は、ノードに対応する交差点の信号の有無、または、ノードに接続する道路数を含むノードに紐づく環境情報である。リンクの特徴量は、リンクに対応する道路の幅員、道路の長さ、道路に隣接する店舗数、道路に隣接する公園数のうち何れかを含み、リンクに紐づく環境情報である。
はじめに、人流予測部113は、モデル学習部109で学習された時系列考慮型経路選択モデル110のパラメータと、予測対象の時間帯ごとの発生交通量情報とを、時系列考慮型経路選択モデル110に入力し、各リンク遷移確率を予測する。各リンク遷移確率とは、予測対象領域の各エージェント(予測対象者)の移動経路または各地点の交通量の予測である。
人流予測部113は、時間帯ごとのリンク遷移確率と、各地点の発生交通量、または発生交通量分布より、時間帯ごとの各リンクまたは各ノードの通過交通量、または通過交通量分布を計算することができる。この計算は、公知の方法など、任意の方法を用いて実現することができる。
次に、人流予測部113は、時間帯ごとの各出発地に移動経路の選択確率から、各予測対象者が選択する経路の予測を行う。人流予測部113は、時間帯ごとの各出発地ごとに移動経路の選択確率から、その確率に従い、経路を各発生交通量に比例する数だけランダムに生成する。このとき人流予測部113は、計算量に応じて、生成する経路のパターンを調節してもよい。その場合、人流予測部113は、各パターンの経路を選択したエージェント(予測対象者)の数の合計が、各発生交通量と一致するように定数倍する。
次に、人流予測部113は、生成した経路上をエージェント(予測対象者)が等速移動すると仮定し、所定の時間間隔でその経路上の通過位置の座標とその通過時間情報(以下、移動点情報)を計算する。なお、人流予測部113が、移動経路の予測処理を行うか否かは予め設定で変更可能であり、必ずしも経路を予測しなくてもよい。
具体の計算フローは、図6の説明の中で詳述する。
人流予測部113は、予測された時間帯ごとの各リンクおよび各ノードの通過交通量、または、通過交通量分布、もしくは移動点情報を、表示装置102に出力する。
具体的には、リンク交通量を表示する場合、例えばリンクの太さや色の濃さなどで交通量の大小を表現する方法等が考えられる。また、経路を表示する場合、例えば選択経路上を等速運動する点をアニメーションで表現する方法等が考えられる。画面構成の詳細は、図9と図10を用いて後述する。
図2は、人流予測システム100のハードウェア構成を示すブロック図である。
サーバ計算機103は、例えば、相互に接続されたプロセッサ201および記憶装置202を有する一般的な計算機である。記憶装置202は、任意の種類の記憶媒体によって構成される。例えば、記憶装置202は、半導体メモリおよびハードディスクドライブを含んでもよい。
この例において、図1に示したマップマッチング部108、モデル学習部109、施策登録部111、発生交通量抽出部112および人流予測部113といった機能部は、プロセッサ201が記憶装置202に格納された処理プログラム203を実行することによって実現される。
言い換えると、この実施例において、上記の各機能部が実行する処理は、実際には、処理プログラム203に記述された命令に従うプロセッサ201によって実行される。また、ネットワークデータベース106および人流データベース107は、記憶装置202に含まれる。また、表示装置102による表示は、プロセッサ201が表示のためのデータを生成して表示装置102に出力し、表示装置102がそのデータに従って表示を行うことによって実行される。
サーバ計算機103は、更に、プロセッサ201に接続されたネットワークインタフェース装置204を含む。
図3は、ネットワークデータベース106の構成およびデータ例の説明図である。ここではテーブル形式の構成例を示すが、データ形式はテーブル形式に限らず、任意でよい。
ネットワークデータベース106は、図3に示すノード情報300とリンク情報310、を含む。図3のテーブル構成および各テーブルのフィールド構成は、本発明を実施する上で必要となる構成であり、アプリケーションに応じてテーブルおよびフィールドを追加してもよい。
ノード情報300は、ノードIDフィールド301、緯度フィールド302、経度フィールド303、ノード特徴量フィールド304を有する。
ノードIDフィールド301は、各ノードの識別情報(以下、ノードID)を保持する。
緯度フィールド302は、各ノードの位置座標の緯度情報を保持する。
経度フィールド303は、各ノードの位置座標の経度情報を保持する。
ノード特徴量フィールド304は、各ノードに紐づけられる特徴量(以下、ノード特徴量)を保持する。時間帯ごとにノード特徴量が異なる場合、時間帯別にノード特徴量フィールド304を追加してもよい。
ここでノード特徴量には、例として各ノードに対応する交差点の信号の有無や、接続する道路数、横断歩道の有無等が挙げられる。ノード特徴量フィールド304の1行目[0, 3, 0]は、ノードIDが1のノードには信号が無く、接続する道路が3本の三叉路であり、横断歩道が存在しないことを示している。
リンク情報310は、リンクIDフィールド311、起点ノードフィールド312、終点ノードフィールド313、リンク特徴量フィールド314を有する。
リンクIDフィールド311は、各リンクの識別情報(以下、リンクID)を保持する。起点ノードフィールド312は、各リンクの起点ノードのノードIDを保持する。終点ノードフィールド313は、各リンクの終点ノードのノードIDを保持する。
リンク特徴量フィールド314は、各リンクに紐づけられる特徴量(以下、リンク特徴量)を保持する。時間帯ごとにリンク特徴量が異なる場合は、リンク特徴量フィールド314を時間帯別に追加してもよい。
ここでリンク特徴量には、例として各リンクに対応する道路の幅員や道路長、前記道路に隣接する店舗数や公園数等が挙げられる。リンク特徴量フィールド314の1行目の[10, 150, 15, 1]は、リンクIDが1のリンクの幅員が10m、道路長150m、隣接する店舗数15件、隣接する公園数1か所ということを示している。
図4は、人流データベース107の構成およびデータ例の説明図である。ここではテーブル形式の構成例を示すが、データ形式はテーブル形式に限らず、任意でよい。
人流データベース107は、図4に示す軌跡データ管理情報400、リンク遷移データ管理情報410およびトリップデータ管理情報420を含む。図4のテーブル構成および各テーブルのフィールド構成は、本発明を実施する上で必要となる構成であり、アプリケーションに応じてテーブルおよびフィールドが追加されてもよい。
軌跡データ管理情報400は、エージェントIDフィールド401、データ取得時間フィールド402、緯度フィールド403および経度フィールド404を有する。
エージェントIDフィールド401は、各軌跡データを取得した対象者の識別情報(以下、エージェントID)を保持する。
データ取得時間フィールド402は、軌跡点が取得された時刻の情報を保持する。
緯度フィールド403は、軌跡点が取得された位置の緯度情報を保持する。
経度フィールド404は、軌跡点が取得された位置の経度情報を保持する。
リンク遷移データ管理情報410は、トリップIDフィールド411、リンクIDフィールド412、リンク出発時刻フィールド413、所要時間フィールド414、速度フィールド415を有する。
トリップIDフィールド411は、各リンク遷移系列が所属するトリップの識別情報(以下、トリップID)を保持する。
リンクIDフィールド412は、エージェントが通過した各リンクの識別情報であるリンクIDを保持する。
リンク出発時刻フィールド413は、エージェントが各通過リンクの始点を出発した時刻を保持する。
所要時間フィールド414は、エージェントが各リンクの通過に要した時間を保持する。ここでは、所要時間の単位は秒を採用しているが、観測している対象の交通手段等に応じて変更してもよい。
速度フィールド415は、各エージェントが各リンクを通過した時の速度を保持する。ここで速度フィールド415の速度の単位は、km/hを採用しているが、観測している対象の交通手段等に応じて変更してもよい。
トリップデータ管理情報420は、エージェントIDフィールド421、トリップIDフィールド422、移動開始時刻フィールド423、移動終了時刻フィールド424、出発リンクフィールド425、到着リンクフィールド426を有する。
エージェントIDフィールド421は、各トリップIDのトリップを行ったエージェントのエージェントIDを保持する。
トリップIDフィールド422は、各トリップのトリップIDを保持する。
移動開始時刻フィールド423は、各トリップがトリップを開始した時刻を保持する。
移動終了時刻フィールド424は、各トリップがトリップを終了した時刻を保持する。
出発リンクフィールド425は、各トリップの出発地であるリンクの識別子であるリンクIDを保持する。
到着リンクフィールド426は、各トリップの到着地であるリンクの識別子であるリンクIDを保持する。
図5は、人流予測システム100が実行するモデル学習処理のフローチャートである。
本発明の実施例では、以降リンク遷移系列を学習、予測する方法について説明する。しかしながら、ノード遷移系列を学習、予測することも同様の方法で可能である。
最初に、モデル学習部109は、マップマッチング部108からリンク遷移データを取得する(ステップS501)。次に、モデル学習部109は、ネットワークデータベース106からネットワーク特徴量としてノード情報とリンク情報を取得する(ステップS502)。次に、人流予測システム100は、予め定められた時間帯tに係る処理であるステップS504~S507を繰り返し実行する(ステップS503とS508)。
ここで時間帯幅の決定方法として、複数の時間帯幅でそれぞれモデルの学習を行い、学習後の推定精度を時間帯幅間で比較して推定精度の最も良い時間帯幅に決定するようなグリッドサーチを行う方法や、分析対象である街の特徴から、例えば通勤時間帯、ランチ時間帯、帰宅時間帯というように人手で解釈したうえで決定する方法等が考えられる。
最初に、人流予測システム100は、グラフ畳み込み層においてグラフ畳み込み処理を行う。グラフ畳み込み回数をLと与え、l(l∈A,0≦l≦L)回目のグラフ畳み込み処理は以下のように計算する(ステップS504)。
Figure 2023172113000002
ここで、関数fは以下のように定義される。
Figure 2023172113000003
ここで、
A^:時間帯tのリンクの接続関係を表す隣接行列
D^ :対角成分が各リンクの次数でそれ以外0である次数行列
σ :ReLU(Rectified Linear Unit)のような非線形な活性化関数
(l):時系列考慮型経路選択モデルの学習対象である第1のパラメータ
なお、l=0のとき、H (0)はXと等しい時間帯tの各リンクの特徴量を表す特徴行列である。
次に、本実施形態に係るLSTMのネットワーク構成を示した例を、図6に示す。
図6にて情報は、下から上へと流れる。中央にセルと書いてある部分にリカレント結合(再帰結合)がある。マルで囲まれた+は各成分の和を取る演算、マルで囲まれた×は、各成分の積を取る演算を表している。実線は即時的に働く流れである。点線は時間遅延を表し、次の時刻に影響を及ぼすことを示している。
LSTMは、メモリセルと呼ばれる記憶素子と、ブロック入力901と、入力ゲート902と、出力ゲート903と、忘却ゲート904から構成されている。
入力ゲート902には、入力に対応する重みであるWinと、再帰入力に対応する重みであるRinとがそれぞれ対応する入力と乗算され、その結果を加算された後、シグモイド関数で処理される。
出力ゲート903には、入力に対応する重みであるWoutと、再帰入力に対応する重みであるRoutとがそれぞれ対応する入力と乗算され、その結果を加算された後、シグモイド関数で処理される。
忘却ゲート904には、入力であるWと、再帰入力であるRとが入力されて加算され、シグモイド関数で処理される。
セルへの入力は、通常のニューラルネットワークの入力である。この他に3つのゲートにも入力が加わる。3つのゲートへの入力はゲートの開閉のために使われる。
3つのゲートは情報をどの程度通すのかの制御に使われる。ゲートが閉じていれば、すなわち0に近づくので、情報は通りにくくなる。一方、ゲートが開いている状態は、正の状態でありシグモイド関数が1に近い場合である。忘却ゲート904が開いていると、1時刻前のセル自身の状態が自分の状態に影響を及ぼすことになる。すなわち忘却ゲート904の役割は、直前の影響をどの程度考慮するかを定めることになる。通常のリカレントネットにはゲートがない。LSTMでは、ゲートに積極的な役割を与えて、ゲート自身が結合係数を学習することで、情報の流れを制御する。
図5に戻り説明を続ける。人流予測システム100は、下記の式(3)から式(8)を用いて、時間帯tのLSTMの出力を計算する(ステップS505)。
Figure 2023172113000004
ここで、
:LSTMのブロック入力の入力値に対応する重み
:LSTMのブロック入力の再帰入力値に対応する重み
:時間帯tにおけるLSTMのブロック入力の出力値
Figure 2023172113000005
ここで、
in:LSTMの入力ゲートの入力値に対応する重み
in:LSTMの入力ゲートの再帰入力値に対応する重み
:時間帯tにおけるLSTMの入力ゲートの出力値
σs:シグモイド関数
Figure 2023172113000006
ここで、
:LSTMの忘却ゲートの入力値に対応する重み
:LSTMの忘却ゲートの再帰入力値に対応する重み
:時間帯tにおけるLSTMの忘却ゲートの出力値
Figure 2023172113000007
ここで、
:時間帯tにおけるLSTMの一時値
t―1:時間帯tー1におけるLSTMの一時値
Figure 2023172113000008
ここで、
out:LSTMの出力ゲートの入力値に対応する重み
out:LSTMの出力ゲートの再帰入力値に対応する重み
:LSTMの出力ゲートの出力値である。
Figure 2023172113000009
ここで、
,Win,W,Wout,R,Rin,R,Rout:学習対象である第2のパラメータ
(k):LSTMの時間帯tの出力のk番目の要素であるリンクkの評価値

このように時間帯ごとの各リンクの評価値は、以上で示した手法であるLSTM等再帰型ニューラルネットワークの公知のモデル構造により定義されるものを用いることができる。
次に、各リンクへの遷移確率を計算する。リンクkから、このリンクkに接続するリンクa(a∈A(k))への遷移確率は、下記の式(9)のようにソフトマックス関数を用いて計算する(ステップS506)。
Figure 2023172113000010
ここで、
A(k):リンクkに接続するリンク集合
そして、計算された各リンクへの遷移確率と観測したリンク遷移系列を用いて、損失関数LLを、下記の式(10)のように計算する(ステップS507)。
Figure 2023172113000011
ここで、
:時間帯tをリンク出発時刻にもつトリップに所属するリンク遷移のインデックス
(nt):時間帯tをリンク出発時刻にもつトリップに所属するリンク遷移の遷移前に存在するリンク
(nt):当該リンク遷移の遷移後に存在するリンク

全ての時間帯に関する処理であるステップS504~S507を終了すると、モデル学習部109は、損失関数の計算を終了して、ステップS509に進む。これに基づいて、モデル学習部109は、学習対象であるW(l),W,Win,W,WoutとR,Rin,R,Routの第2のパラメータを更新する(ステップS509)。
ステップS510において、モデル学習部109は、学習が収束したか否かを判定する。学習が収束していない場合(No)、モデル学習部109は、ステップS503に戻り、再度パラメータ更新を行う。一方、学習が収束した場合(Yes)、モデル学習部109は、ステップS511に進む。
ステップS511において、モデル学習部109は、上記の学習により得られたモデルの学習パラメータを、時系列考慮型経路選択モデル110に格納すると、図6の処理を終了する。
つまりモデル学習部109は、時間帯ごとにおける各地点の特徴量が、各地点から隣接する地点への移動、または地点に滞在する確率を表す確率分布に与える影響度を示す第1のパラメータ、および、予測対象時間帯より前の各地点の特徴量とそれに対応する時間帯の前記確率の関係性が、予測対象時間帯の確率分布に与える影響度を示す第2のパラメータを、対象領域内の時間帯ごと、各地点の特徴量から予測される予測対象時間帯の確率分布と、教師データである観測された人流に関する情報から得られる対象時間帯の確率分布とが一致するように学習する。この教師データは、観測時刻ごとの位置座標と速度を含む観測情報の時系列で表される複数の軌跡データを、ネットワークグラフ上の位置に対応付け、ノードまたはリンクの遷移系列に変換したものである。
図7は、人流予測システム100が実行する人流予測処理のフローチャートである。
最初に、人流予測部113は、施策登録部111からネットワーク特徴量として検討施策が反映されたノード情報とリンク情報を取得し、発生交通量抽出部112から時間帯ごとの各地点の発生交通量を取得する(ステップS601)。
次に、人流予測システム100は、予め定められた時間帯の処理であるステップS603~S608を実行する(ステップS602とS609)。
人流予測部113は、最初にネットワーク特徴量と時系列考慮型経路選択モデル110を用いて、各リンクの評価値を、前述した式(8)のように計算する。これにより人流予測部113は、リンクkから、このリンクkに接続するリンクa(a∈A(k))への遷移確率を、前述した式(9)のように計算する(ステップS603)。
次に、人流予測部113は、発生交通量と各リンク遷移確率を保管したリンク遷移確率行列から、各リンクの交通量を計算する(ステップS604)。人流予測部113は、発生交通量とリンク遷移確率行列から、例えば吸収マルコフ過程による交通量配分やその他公知の方法など、任意の方法を用いてリンク交通量の計算を実現できる。
ステップS605において、人流予測部113は、経路まで予測するか否かを判定して分岐する。なお、この判定フラグは、事前に指定しておくこととする。人流予測部113は、経路までは予測しない場合(No)、ステップS609へ進む。一方、人流予測部113は、経路を含めて予測する場合(Yes)、ステップS606に進む。
ステップS606からS608にて、人流予測部113は、交通量発生地点ごとに、ステップS607の処理を実行する。
ステップS607にて、人流予測部113は、リンク遷移確率行列に従い、発生交通量の数だけ経路をランダム生成する。そしてステップS608にて、人流予測部113は、全ての交通量発生地点を繰り返したならば、ステップS609に進む。人流予測部113は、未処理の交通量発生地点があったならば、ステップS606に戻る。
ステップS609にて、人流予測部113は、全ての時間帯の処理を繰り返したならば、ステップS610に進む。人流予測部113は、未処理の時間帯の処理があったならば、ステップS602に戻る。
ステップS610にて、人流予測部113は、予測結果を表示すると、図7の処理を終了する。人流予測部113がリンク交通量を表示する場合、例えばリンクの太さや色の濃さなどで交通量の大小を表現する方法等が考えられる。また、経路を表示する場合、例えば選択経路上を等速運動する点をアニメーションで表現する方法等が考えられる。面構成の詳細は、図9と図10を用いて後述する。
図8は、人流予測システム100によって表示装置102に出力される施策登録画面701の説明図である。
人流予測部113は、予測対象領域を示す地図上に、施策の情報を入力可能な施策登録画面701を表示する。
図8に示す施策登録画面701は、地図エリア702と、施策登録エリア703と、縮尺管理エリア704を含む。
地図エリア702には、予測対象領域を示す地図が表示されており、更に施策登録ピン702Aとシミュレーション開始ボタン702Bが表示されている。この地図エリア702には、施策の情報を入力可能である。
施策登録ピン702Aは、施策登録順を識別番号(実施施策ID)とする番号が表示されている。施策登録ピン702Aは、ユーザが施策を実施したい箇所を選択することにより表示される。
施策登録エリア703にて、登録した施策全ての内容の設定が完了すると、シミュレーション開始ボタン702Bが操作可能となる。シミュレーション開始ボタン702Bがユーザにより操作されたとき、人流予測部113が人流の予測処理を実行し、図9と図10で示す予測結果画面801に遷移する。またユーザが地図エリア自体を操作することで、縮尺や表示位置を変更できる。このとき、表示する地図の角度が変更できてもよい。これによって、主要施設や川など特徴的な場所の位置に合わせて、施策を検討することが可能になり、検討が容易になる。
施策登録エリア703には、地図エリア702で登録した施策に応じて、実施施策IDごとに実施施策ID703Aと、施策種別選択ボタン703Bと、実施時間帯選択ボタン703Cと、施策規模選択ボタン703Dなどが表示される。
ユーザは、各実施施策ID703Aに対応する施策登録ピン702Aの位置に実施したい施策種別を、施策種別選択ボタン703Bを操作して選択する。ここで、選択可能な施策種別は、学習部104で学習に用いたネットワーク特徴量に含まれるものに限られる。この選択により施策規模選択ボタン703Dの選択肢が施策に応じたものに確定され、ユーザは、施策規模選択ボタン703Dを操作することにより、施策の実施規模を選択する。また、ユーザは実施時間帯選択ボタン703Cを操作し、学習部104が予め設定した時間帯枠の中から、実施する時間帯を選択する。この際、複数の時間帯を選択することも可能である。
縮尺管理エリア704は、地図エリア702で表示する地図の縮尺を管理する。縮尺の大小を変更可能なボタンと地図エリア702で表示中の地図の縮尺を表示する。
ここで、地図エリア702で表示中の地図における方位を示す表示が存在してもよい。これによって、方角を考慮した施策検討が容易になる。
図9と図10は、人流予測システム100によって表示装置102に出力される予測結果画面801の説明図の別例である。
図9と図10に示す予測結果画面801は、予測結果表示エリア802と、アニメーション制御エリア803と、施策登録エリア703と、縮尺管理エリア704を含む。
図9で示す予測結果表示エリア802には、表示したい形式に応じて、予測結果の街路ごとの交通量に応じて線の太さ、または色の濃淡等を変化させた交通量ライン802Aが表示される。つまり人流予測部113は、予測対象領域を示す地図上に、予測対象領域の各リンクを、予測された時間帯ごと、各地点の交通量に応じた表示態様で表示した予測結果画面801を表示する。
図10で示す予測結果表示エリア802には、予測された経路上を動く移動点802Bと、数m前の移動軌跡802Cが表示される。つまり人流予測部113は、予測対象領域を示す地図上に、予測対象領域の予測された時間帯ごとの各予測対象者の移動経路を、前記移動経路に応じた表示態様で表示した予測結果画面801を表示する。移動経路に応じた表示態様は、動経路の各時点での位置を示す点とその位置までの軌跡を用いて移動経路を表示する。
アニメーション制御エリア803には、時系列で変化する交通量ライン802A、移動点802B、移動軌跡802Cを制御するためアニメーションの再生・停止を制御する再生ボタン803Aと、表示するタイミングを表示し、指定することが可能なシークバー803B、アニメーションの巻き戻しが可能な移動軌跡803C、表示する時間帯を選択可能な時間帯指定ボタン803Dが表示される。交通量に応じた表示態様は、予測箇所の道路上における線の太さまたは色の変化で表現される。
これにより、予測対象時刻より前の時刻の交通量を把握できているといった特定の条件下でなくとも、施策の実施時間帯による人流変化、または、実施場所から離れた位置の人流に与える影響が評価可能である。
(変形例)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば上記した実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
上記の各構成、機能、処理部、処理手段などは、それらの一部または全部を、例えば集積回路などのハードウェアで実現してもよい。上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈して実行することにより、ソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイルなどの情報は、メモリ、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)などの記録装置、または、フラッシュメモリカード、DVD(Digital Versatile Disk)などの記録媒体に置くことができる。
各実施形態に於いて、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には、殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
100 人流予測システム
101 入力装置
102 表示装置
103 サーバ計算機 (人流予測装置)
104 学習部
105 予測部
106 ネットワークデータベース
107 人流データベース
108 マップマッチング部
109 モデル学習部
110 時系列考慮型経路選択モデル (経路選択モデル)
111 施策登録部
112 発生交通量抽出部
113 人流予測部
201 プロセッサ
202 記憶装置
203 処理プログラム
204 ネットワークインタフェース装置
300 ノード情報
310 リンク情報
301 ノードIDフィールド
302 緯度フィールド
303 経度フィールド
304 ノード特徴量フィールド
311 リンクIDフィールド
312 起点ノードフィールド
313 終点ノードフィールド
314 リンク特徴量フィールド
400 軌跡データ管理情報
401 エージェントIDフィールド
402 データ取得時間フィールド
403 緯度フィールド
404 経度フィールド
410 リンク遷移データ管理情報
411 トリップIDフィールド
412 リンクIDフィールド
413 リンク出発時刻フィールド
414 所要時間フィールド
415 速度フィールド
420 トリップデータ管理情報
421 エージェントIDフィールド
422 トリップIDフィールド
423 移動開始時刻フィールド
424 移動終了時刻フィールド
425 出発リンクフィールド
426 到着リンクフィールド
701 施策登録画面
702 地図エリア
702A 施策登録ピン
702B シミュレーション開始ボタン
703 施策登録エリア
703A 実施施策ID
703B 施策種別選択ボタン
703C 実施時間帯選択ボタン
703D 施策規模選択ボタン
704 縮尺管理エリア
801 予測結果画面
802 予測結果表示エリア
802A 交通量ライン
802B 移動点
802C 移動軌跡
803 アニメーション制御エリア
803A 再生ボタン
803B シークバー
803D 時間帯指定ボタン
901 ブロック入力
902 入力ゲート
903 出力ゲート
904 忘却ゲート

Claims (16)

  1. 予測対象領域内の発生交通量を取得する発生交通量抽出部と、
    評価対象となる施策を、実施時間帯における前記予測対象領域内の実施地点の特徴量に反映する施策登録部と、
    時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報と前記予測対象領域内の各地点の特徴量とを対応付けて学習したモデルに、前記施策登録部により設定された時間帯ごとにおける前記予測対象領域内の特徴量、および、前記発生交通量抽出部により取得された予測対象の時間帯の発生交通量を入力し、前記予測対象領域の各予測対象者の移動経路または各地点の交通量を予測する人流予測部と、
    を含む人流予測装置。
  2. 前記人流予測部は、前記特徴量として、前記予測対象領域内の交差点をノード、道路をリンクとするネットワークグラフを構築し、各前記ノードまたは各前記リンクを各地点として扱い、
    前記ノードの特徴量は、前記ノードに対応する交差点の信号の有無、または、前記ノードに接続する道路数を含む前記ノードに紐づく環境情報であり、
    前記リンクの特徴量は、前記リンクに対応する道路の幅員、道路の長さ、道路に隣接する店舗数、道路に隣接する公園数のうち何れかを含む前記リンクに紐づく環境情報である、
    請求項1に記載の人流予測装置。
  3. 前記モデルは、時間帯間の関係性を学習した再帰型ニューラルネットワークである、
    請求項1に記載の人流予測装置。
  4. 前記モデルは、時間帯ごとに、各地点の前記特徴量からネットワークグラフ上の関係性に係る中間特徴量を計算し、時間帯ごとの前記中間特徴量と時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報を対応付けて学習したものである、
    請求項2に記載の人流予測装置。
  5. 前記モデルは、前記中間特徴量を抽出するためのグラフ畳み込み層を有する、
    請求項4に記載の人流予測装置。
  6. 前記モデルを学習させる学習部を更に備える、
    請求項1に記載の人流予測装置。
  7. 前記学習部は、
    前記予測対象領域内の交差点をノード、道路をリンクとするネットワークグラフを構築し、各前記ノードまたは各前記リンクを各地点として扱う、
    請求項6に記載の人流予測装置。
  8. 前記学習部は、時間帯ごとにおける各地点の前記特徴量が、各地点から隣接する地点への移動、または前記地点に滞在する確率を表す確率分布に与える影響度を示す第1のパラメータ、および、予測対象時間帯より前の各地点の特徴量とそれに対応する時間帯の前記確率の関係性が、予測対象時間帯の前記確率分布に与える影響度を示す第2のパラメータを、対象領域内の時間帯ごとに各地点の特徴量から予測される予測対象時間帯の前記確率分布と、教師データである観測された人流に関する情報から得られる対象時間帯の前記確率分布とが一致するように学習する、
    請求項7に記載の人流予測装置。
  9. 前記教師データは、観測時刻ごとの位置座標と速度を含む観測情報の時系列で表される複数の軌跡データを、前記ネットワークグラフ上の位置に対応付け、前記ノードまたは前記リンクの遷移系列に変換したものである、
    請求項8に記載の人流予測装置。
  10. 前記人流予測部は、前記予測対象領域を示す地図上に前記施策の情報を入力可能な施策登録画面を表示する、
    請求項1から9のうち何れか1項に記載の人流予測装置。
  11. 前記人流予測部は、前記予測対象領域を示す地図上に前記予測対象領域の各リンクを、予測された時間帯ごと、各地点の交通量に応じた表示態様で表示した予測結果画面を表示する、
    請求項1から9のうち何れか1項に記載の人流予測装置。
  12. 前記人流予測部は、前記予測対象領域を示す地図上に前記予測対象領域の予測された時間帯ごとの各予測対象者の移動経路を、前記移動経路に応じた表示態様で表示した予測結果画面を表示する、
    請求項1から9のうち何れか1項に記載の人流予測装置。
  13. コンピュータに、
    予測対象領域内の発生交通量を抽出する手順、
    評価対象となる施策を実施時間帯における前記予測対象領域内の実施地点の特徴量に反映する手順、
    時間帯ごとの移動および停滞を含む人流情報と前記予測対象領域内の各地点の特徴量とを対応付けて学習したモデルと、時間帯ごとにおける前記予測対象領域内の特徴量と、抽出された予測対象時間帯の発生交通量に基づいて、前記予測対象領域の各予測対象者の移動経路または各地点の交通量を予測する手順、
    を実行させるための人流予測プログラム。
  14. 入力装置において施策情報を受けつけるステップと、
    前記施策情報と予測対象領域内の発生交通量を入力として、経路選択モデルを用いて各予測対象者の移動経路および各地点の交通量を予測するステップと、
    予測された前記移動経路または前記交通量を表示するように、前記予測対象領域を示す地図上に、前記予測対象領域内の予測された前記移動経路または前記交通量に応じた表示態様で、予測対象時間帯を明示した形式で表示した予測結果画面を表示するステップと、
    を含む人流予測方法。
  15. 前記移動経路に応じた表示態様とは、前記移動経路の各時点での位置を示す点とその位置までの軌跡を用いて移動経路を表示する、
    請求項14に記載の人流予測方法。
  16. 前記交通量に応じた表示態様とは、予測箇所の道路上における線の太さまたは色の変化で表現される、
    請求項14または請求項15に記載の人流予測方法。
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