JP2023168944A - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023168944000001
【課題】照明光のムラが生じにくい内視鏡を提供すること。
【解決手段】内視鏡は、挿入部の先端に配置された透光性を有する筒状の先端カバー31と、前記先端カバー31が先端側に固定された筒状の固定枠32と、前記固定枠の内周面に固定されており、先端に光源を保持する筒状の照明枠33とを備え、前記先端カバー31の内面と、前記照明枠33および前記光源の表面との間には、所定の隙間が設けられている。前記先端カバー31から突出する観察窓43を備え、前記先端カバー31は、前記光源から放射された照明光を透過して前記観察窓の視野方向を照明する照明レンズ部328を有する。
【選択図】図6

Description

本発明は、内視鏡に関する。
先端に照明用の発光素子を有する内視鏡が提案されている(特許文献1)。
特開平10-216085号公報
内視鏡検査での病変の見落としを防ぐには、広い範囲を観察可能な広視野角の観察光学系を使用することが望ましい。消化管の内部は暗闇であるため、内視鏡は照明光により観察視野を照明する機能を備える必要がある。特許文献1の内視鏡では、先端に配置された発光素子から放射された照明光が、観察視野を照明する。
しかしながら、照明光の配光にムラが存在する場合、内視鏡画像にも照明光に起因する明るさのムラが発生する。明るさのムラは、内視鏡観察中の胃壁等の凹凸等との混同を招き易いため、内視鏡検査を行なう医師に負担をかける。
一つの側面では、照明光のムラが生じにくい内視鏡を提供することを目的とする。
内視鏡は、挿入部の先端に配置された透光性を有する筒状の先端カバーと、前記先端カバーが先端側に固定された筒状の固定枠と、前記固定枠の内周面に固定されており、先端に光源を保持する筒状の照明枠とを備え、前記先端カバーの内面と、前記照明枠および前記光源の表面との間には、所定の隙間が設けられている。
一つの側面では、照明光のムラが生じにくい内視鏡を提供できる。
内視鏡の外観図である。 先端部の拡大斜視図である。 図1におけるIII矢視図である。 図3におけるIV矢視図である。 図3におけるV-V線による先端部の部分断面図である。 図3におけるVI-VI線による先端部の部分断面図である。 図6におけるVII部拡大図である。 図5におけるVIII-VIII線による先端部の部分断面図である。 図5におけるIX-IX線による先端部の部分断面図である。 先端カバーの背面図である。 図10におけるXI-XI線による先端カバーの断面図である。 先端カバーを背面側からみた斜視図である。 光源が放射する光のスペクトルを示すグラフである。
[実施の形態1]
図1は、内視鏡10の外観図である。本実施の形態の内視鏡10は、消化管向けの軟性鏡である。内視鏡10は、挿入部14、操作部20、ユニバーサルコード25およびコネクタ部24を有する。操作部20は、湾曲ノブ21およびチャンネル入口22を有する。
挿入部14は長尺であり、一端が折止部16を介して操作部20に接続されている。挿入部14は、操作部20側から順に軟性部11、湾曲部12および先端部13を有する。湾曲部12は、湾曲ノブ21の操作に応じて湾曲する。
チャンネル入口22から先端部13まで、挿入部14を貫通するチャンネル15が設けられている。チャンネル入口22には、処置具等を挿入する挿入口を有する鉗子栓23が取り付けられている。
以後の説明では、挿入部14の長手方向を挿入方向と記載する。同様に、挿入方向に沿って操作部20に近い側を操作部側、操作部20から遠い側を先端側と記載する。
ユニバーサルコード25は長尺であり、第一端が操作部20に、第二端がコネクタ部24にそれぞれ接続されている。コネクタ部24は、略直方体のコネクタケース26に覆われている。コネクタケース26の一つの面から、スコープコネクタ27が突出している。コネクタ部24は、図示を省略する内視鏡用プロセッサ等に接続される。
図2は、先端部13の拡大斜視図である。図3は、図1におけるIII矢視図である。図4は、図3におけるIV矢視図である。
先端部13は、固定枠32と、固定枠32の先端側に配置された先端カバー31とを備える。先端カバー31は透光性を有する。先端カバー31の材料については後述する。固定枠32の操作部側は、湾曲部12の外装部材である湾曲ゴム121により覆われている。湾曲ゴム121を含め、湾曲部12から操作部側の構成部材については、図3以降の図面では図示を省略する。
先端カバー31の端面は、略円錐形状である。略円錐形状の頂部に、観察窓43が配置されている。観察窓43は、観察光学系を構成するレンズ群のうち、最も物体側に位置するレンズである。観察窓43の縁と先端カバー31との間は、なだらかな形状に形成されて硬化した接着剤51により、水密が確保されている。
先端カバー31の端面に、空気および水を吐出する吐出口を観察窓43に向けた送気送水ノズル37が配置されている。送気送水ノズル37は、内視鏡10の使用中における観察窓43の清掃に使用される。
先端カバー31の端面に、チャンネル出口152および先端送水孔38が開口している。チャンネル出口152は、チャンネル15の先端側の端部である。鉗子栓23から挿入された処置具は、チャンネル15を介してチャンネル出口152から突出する。
図3に示すように、先端カバー31の底面は図3における左右方向に長軸を有する略楕円形である。図3および図4に示すように、観察窓43の中心は、先端カバー31の左側に寄った位置に配置されている。送気送水ノズル37、先端送水孔38およびチャンネル出口152は、先端カバー31の右側に寄った位置に配置されている。
なお、図2から図4は先端部13の端面の外観の一例であり、各部材の配置は図2に限定されない。たとえば、送気送水ノズル37の代わりに、独立した送気ノズルと送水ノズルとが設けられていても良い。
図5は、図3におけるV-V線による先端部13の部分断面図である。図6は、図3におけるVI-VI線による先端部13の部分断面図である。図7は、図6におけるVII部拡大図である。図8は、図5におけるVIII-VIII線による先端部13の部分断面図である。図9は、図5におけるIX-IX線による先端部13の部分断面図である。図10は、先端カバー31の背面図である。図11は、図10におけるXI-XI線による先端カバー31の断面図である。図12は、先端カバー31を背面側からみた斜視図である。
固定枠32は、略円筒形状である。固定枠32の先端側には、階段状に先細りになった係合面が周状に形成されている。先端カバー31の操作部側は、固定枠32の係合面と係合する階段状の係合面を内面に有する略円筒形状である。先端カバー31の先端側は内向きに突出し、先端側の端面は前述の通り略円錘面である。図10に示すように、先端カバー31は、突出した部分の内面に観察孔323を有する。
固定枠32と先端カバー31とは、階段状の係合面同士で全周にわたって突き当てられて、接着剤52により水密に接着されている。接着面の外周部には、接着剤52による接着剤溜まりが全周にわたって形成されており、固定枠32の外周面と先端カバー31の外周面とが滑らかに繋げられている。
なお、固定枠32と先端カバー31とが粘性の低い接着剤を用いて接着固定された後に、粘性の高い接着剤により固定枠32の外周面と先端カバー31の外周面とが滑らかに繋げられていてもよい。
図5および図6に示すように、前述の観察窓43の操作部側には複数のレンズが配置されて、観察窓43と共に対物光学系を構成している。それぞれのレンズは、鏡枠の機能を有する第1レンズ枠411に固定されている。第1レンズ枠411の操作部側に、筒状の第2レンズ枠412が配置されている。第1レンズ枠411の外周面には雄ネジが形成されており、第2レンズ枠412の内周面には雌ネジが形成されている。第1レンズ枠411と第2レンズ枠412とは、ネジにより結合されてレンズ枠41を形成する。
対物光学系の操作部側に、撮像素子42が配置されている。撮像素子42の表面には、マイクロレンズアレイおよびカバーガラス等の光学素子が配置されている。撮像素子42は、撮像素子基板421に実装されており、撮像素子基板421を介して撮像素子ケーブル423に接続されている。撮像素子42の側面および撮像素子ケーブル423の接続部は、電磁ノイズシールドの機能を果たすシールド筒44に覆われている。シールド筒44は、第2レンズ枠412の外周面に固定されている。
レンズ枠41は、対物光学系の焦点が撮像素子42に合うように、第1レンズ枠411の雄ネジと第2レンズ枠412の雌ネジとの勘合長が調整された状態で、接着剤により固定されている。第1レンズ枠411の先端側の外周と、先端カバー31の観察孔323とは、接着剤により水密に固定されている。前述の、観察窓43の縁と先端カバー31との間を固定する接着剤51により、第1レンズ枠411と観察孔323との固定も行なわれていてもよい。
第1レンズ枠411、第2レンズ枠412およびシールド筒44は遮光性を有する。したがって、対物光学系を通過しない光が撮像素子42に入射することによる光学的なアーティファクトが防止されている。
先端カバー31および固定枠32の内側に、筒状の照明枠33が配置されている。照明枠33の先端面に、光源基板332が保持されている。図8に断面を示すように、光源基板332は環状である。光源基板332は、チャンネル出口152との干渉を避ける凹部を、外周の一か所に有する。
光源基板332に複数の光源331が環状に搭載されている。光源331は、LED(Light Emitting Diode)等の半導体発光素子を、蛍光体で覆った構成である。半導体発光素子は、光源基板332に環状に実装されており、光源基板332を介して図示を省略する照明ケーブルに接続されている。
半導体発光素子は狭帯域の光を放射する。蛍光体は、半導体発光素子から放射された光により励起されて、半導体発光素子に比べると広帯域の光を放射する。したがって、光源331が放射する光のスペクトルと、半導体発光素子が放射する光のスペクトルとは一致しない。
図13は、光源331が放射する光のスペクトルを示すグラフである。本実施の形態においては、半導体発光素子は405ナノメートル、すなわち単一波長の紫色光を放射する。半導体発光素子を覆う蛍光体は、βサイアロン蛍光体である。図13の横軸は光の波長であり、単位はナノメートルである。図13の縦軸は、光の強度である。図13の縦軸は、最大値が1になるように無次元化されている。
図13に示すように、光源331は400から420ナノメートル程度の波長、すなわち紫色の光を強く放射する。光源331は、530ナノメートル程度の波長、すなわち緑色の光も放射する。405ナノメートル程度の波長の照明光は、粘膜表面付近の血管を強調する。530ナノメートル程度の波長の照明光は、粘膜内部の血管を強調する。したがって、図13に示すスペクトル特性を有する光源331は、いわゆる特殊光観察に適している。
なお、図示を省略するが、光源基板332には白色光観察に使用する白色光光源も搭載されている。医師は、操作部20に設けられたスイッチを操作して、特殊光観察と白色光観察とを適宜切り替えながら内視鏡検査を行なう。
図5から図7に示すように、先端カバー31は光源331に対向する面に照明凹部328を有する。照明凹部328は、図10および図12に示すように観察孔323を囲むC字型の溝である。照明凹部328の底面は、略円筒状である。
図7および図10に示すように、先端カバー31は、照明凹部328の内周に環状の平面部329を有する。平面部329は、照明枠33の先端面と平行な平面部を有する。図7に示すように、平面部329は照明枠33の先端面に対して平行に配置される。
観察光学系の周囲に環状に配置された光源331から放射された照明光は、凹レンズ形状を有する照明凹部328により拡散されて、撮像素子42の視野をほぼ均一に照明する。したがって、照明光の配光ムラが少ない内視鏡10を提供できる。照明凹部328は、光源331から放射された照明光を透過して、観察窓43の視野方向を照明する照明レンズ部の機能を実現する。
図9から図12に示すように、先端カバー31は操作部側に開口する3個の吸収部321を有する。吸収部321はいずれも先端カバー31を貫通しない凹部である。2個の吸収部321の開口部は略三角形であり、1個の吸収部321の開口部は略四角形である。図11に示すように、吸収部321の底部は、先端カバー31の先端側の端面と略平行である。
図10および図12に示すように、先端カバー31の操作部側の端部には内向きに突出する板状のカバー爪35が設けられている。カバー爪35は、固定枠32の側面に設けられた図示を省略する窪みと係合する。そのため先端カバー31は、所定の向きで固定枠32に取り付けられる。
図7および図9に示すように、照明枠33の先端側に設けられた太径部の外周面と、先端カバー31の内面との間には、全周にわたって隙間が設けられている。先端カバー31は、たとえば射出成型により製造されるため、内面には抜きテーパが設けられている。抜きテーパの影響により、照明枠33と先端カバー31との間の隙間は、先端側ほど狭くなっている。図7では、照明枠33の外周面と先端カバー31の内面とが最も近接した位置における、両者の隙間をAで示す。
図7および図8に示すように、光源基板332の外周面と、先端カバー31の内面との間にも、全周にわたって隙間が設けられている。図7では、光源基板332照明枠33の外周面と先端カバー31の内面とが最も近接した位置における、両者の隙間をBで示す。隙間Aと隙間Bとの関係は、A≦Bであることが望ましい。
図7に示すように、光源331の先端側の表面と平面部329との間にも、隙間が設けられている。両者の隙間をCで示す。なお図7においては、光源331の先端側の表面は、半導体発光素子を覆う蛍光体の表面を示すが、先端側の表面の定義はこれに限らない。
たとえば蛍光体と半導体素子とが、透明樹脂製のケースに封入されている場合、光源331の先端側の表面はケースの表面を示す。半導体発光素子が蛍光体で覆われない場合、光源331の先端側の表面は半導体発光素子の表面を示す。
隙間A、隙間Bおよび隙間Cは、なるべく小さい寸法であることが、先端部13の細経化および内視鏡10先端の硬質部の短縮化により、内視鏡検査を受ける患者の苦痛を低減する観点から望ましい。隙間A、隙間Bおよび隙間Cをゼロにすることは望ましくなく、隙間が必要である理由については、後述する。
隙間Aは、50マイクロメートル以上、250マイクロメートル以下であることが望ましい。隙間Aは、50マイクロメートル以上、140マイクロメートル以下であることがさらに望ましい。
隙間Bは、50マイクロメートル以上、250マイクロメートル以下であることが望ましい。隙間Bは、90マイクロメートル以上、140マイクロメートル以下であることがさらに望ましい。
隙間Cは、50マイクロメートル以上、250マイクロメートル以下であることが望ましい。隙間Cは、50マイクロメートル以上、140マイクロメートル以下であることがさらに望ましい。
半導体発光素子は、供給された電気エネルギーの一部を熱に変換する。そのため、内視鏡10の使用中に、光源331は発熱する。光源331から発生した熱は、熱伝導により光源基板332および照明枠33に伝わり、熱輻射により先端カバー31に伝わる。
図10から図12に示すように、先端カバー31は比較的複雑な形状であるため、製造コストの面から射出成型により製造することが望ましい。したがって、先端カバー31は射出成型可能な樹脂材料製であることが望ましい。
先端カバー31の素材について説明する。前述のとおり先端カバー31は、光源331から放射された照明光を透過させる透光性を有する必要がある。具体的には先端カバー31は、図13に示すグラフにおいて、照明光の強度が高い380ナノメートルから、可視光の上限である800ナノメートル程度までの範囲の光を十分に透過することが望ましい。
樹脂材料の光透過率は、JIS(Japanese Industrial Standards) R 3106:2019「板ガラスの透過率・反射率・放射率の試験方法及び建築用板ガラスの日射熱取得率の算定方法」を準用して測定できる。先端カバー31は、たとえば厚さ4ミリメートルの平板形状の試験片を使用した場合に、上記の範囲の波長の光を70パーセント以上、さらに望ましくは80パーセント以上の光透過率を有する材料製であることが望ましい。
図13に示すように、光源331が放射する照明光は、波長が315~400ナノメートルであるUV(Ultraviolet)-A領域の紫外線を含む。紫外線耐性の低い樹脂材料は、紫外線照射により変色および脆化等の劣化を生じることが知られている。先端カバー31が変色した場合、光源331から放射される照明光にムラが生じる。先端カバー31が脆化した場合、内視鏡検査中またはリプロセス中に割れが発生する等、内視鏡10の機能および安全性に支障を生じるおそれがある。したがって、先端カバー31は、紫外線耐性を有する必要がある。
先端カバー31は、挿入部14の先端に配置される。したがって、内視鏡検査中に胃壁等に押し付けられた場合であっても破損しない程度の強度を有する必要がある。内視鏡10のリプロセス時に行なわれるブラッシング等の機械的な擦過により、先端カバー31の表面に擦過傷が生じた場合には、照明光の透光性が低下してしまう。したがって、先端カバー31には、ブラッシング等により擦過傷が生じない程度の硬度も必要である。先端カバー31は、内視鏡10のリプロセスに使用する各種薬剤への耐性も有する必要がある。
さらに先端カバー31は前述のとおり固定枠32、第1レンズ枠411および観察窓43に対して水密に接着される。すなわち、先端カバー31は接着可能な材質である必要がある。
なお、上述した種々の条件は、先端カバー31を構成する材料と、先端カバー31の表面に施されたコーティングとの組み合わせにより実現されてもよい。
出願人の調査によると、以上に例示したような種々の条件を満たす可能性がある材料として、表1に示す材料が挙げられる。
Figure 2023168944000002
表1に示す各樹脂について、各樹脂メーカから様々な商品が提供されている。たとえばポリアミドについては表2に示す商品が先端カバー31の材料として有望である。
Figure 2023168944000003
グリルアミドは、脂肪族ポリアミドであるポリアミド12の例示である。リルサンは、脂肪族ポリアミドであるポリアミド11の例示である。トロガミドは、非晶性ポリアミドおよび微結晶性ポリアミドの例示である。ユニチカナイロン6は、半結晶ポリアミドの例示である。
各樹脂メーカからは、それぞれの商品についてさらに様々なグレードの樹脂が供給されている。先端カバー31の材料に採用できるか否かは、グレードごとに試験を行ない、判断する必要がある。
一般的に樹脂材料は、ステンレスおよびガラス等の材料に比べると、吸水率および線膨張率が高いことが知られている。さらに表1および表2に例示した材料は、従来から内視鏡10に使用されてきたエンジニアリングプラスチックよりも、吸水率および線膨張率が高い。材料ごとの吸水率および線膨張率の例を、表3に示す。
表3において、ガラスフィラー入りノリルは、従来から内視鏡10に使用されてきたエンジニアリングプラスチックの例示である。ポリアミドは、表1に示す樹脂材料の一例である。なお、材料の特性はグレードにより異なる。表3では各材料から適宜選択した代表的なグレードを用いて測定した例である。
吸水率は、ASTM D570(Standard Test Method for Water Absorption of Plastics:プラスチックの吸水標準試験法)に沿って測定した値である。線膨張率は、ASTM D696(Standard Test Method for Coefficient of Linear Thermal Expansion of Plastics Between -30°C and 30°C with a Vitreous Silica Dilatometer:硝子質シリカ膨張計を用いた、-30℃から30℃までの温度におけるプラスチックの線熱膨張係数の標準試験法)に沿って測定した値である。
Figure 2023168944000004
表3に示すように、樹脂材料であるガラスフィラー入りノリルは、ガラスおよびステンレスに比べて吸水率、線膨張率ともに大きい。ポリアミドの吸水率および線膨張率は、ガラスフィラー入りノリルの吸水率および線膨張率よりも大きい。データを省略するが、表1および表2に挙げた各樹脂は、いずれもガラスフィラー入りノリルに比べて大きな吸水率および線膨張率を示す。
図6および図7に戻って説明を続ける。固定枠32および照明枠33は、ガラスフィラー入りノリル等の、従来から内視鏡10に使用されている材料製である。光源基板332は、たとえばガラスエポキシ基板、または、セラミック基板である。先端カバー31は、ポリアミド等の、表1および表2に例示した材料製である。
先端カバー31が吸水および熱膨張した場合であっても先端カバー31の変形量の多くは、吸収部321により吸収される。隙間A、隙間Bおよび隙間Cの存在により、先端カバー31に吸水および熱膨張が生じ、照明枠33および光源基板332に熱膨張が生じた場合であっても、先端カバー31と照明枠33または光源基板332とは接触しない。さらに、熱膨張率の相違に起因する接着剤51および接着剤52の剥離も回避できる。
したがって、たとえば薬液および温水に浸漬された状態でリプロセスされた内視鏡10がすぐに内視鏡検査に使用され、光源331が発熱した場合であっても、吸水および熱膨張により破損しない内視鏡10を提供できる。
本実施の形態によると、透光性等の特性を優先して先端カバー31の材料を選定できる。したがって、照明光のムラが生じにくい内視鏡10を提供できる。
なお、内視鏡10は消化管用の軟性鏡に限定しない。内視鏡10は、たとえば呼吸器用内視鏡、または、泌尿器用内視鏡等であってもよい。内視鏡10は、硬性鏡であってもよい。内視鏡10は、配管等の検査に使用される工業用内視鏡であってもよい。観察窓43の視野方向は、挿入部14の前方に限定しない。すなわち、内視鏡10は側視形、前方斜視形または後方斜視形であってもよい。
各実施例で記載されている技術的特徴(構成要件)はお互いに組合せ可能であり、組み合わせすることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 内視鏡
11 軟性部
12 湾曲部
121 湾曲ゴム
13 先端部
14 挿入部
15 チャンネル
152 チャンネル出口
16 折止部
20 操作部
21 湾曲ノブ
22 チャンネル入口
23 鉗子栓
24 コネクタ部
25 ユニバーサルコード
26 コネクタケース
27 スコープコネクタ
31 先端カバー
32 固定枠
321 吸収部
323 観察孔
328 照明凹部(照明レンズ部)
329 平面部
33 照明枠
331 光源
332 光源基板
35 カバー爪
37 送気送水ノズル
38 先端送水孔
41 レンズ枠
411 第1レンズ枠
412 第2レンズ枠
42 撮像素子
421 撮像素子基板
423 撮像素子ケーブル
43 観察窓
44 シールド筒
51 接着剤
52 接着剤

Claims (11)

  1. 挿入部の先端に配置された透光性を有する筒状の先端カバーと、
    前記先端カバーが先端側に固定された筒状の固定枠と、
    前記固定枠の内周面に固定されており、先端に光源を保持する筒状の照明枠とを備え、
    前記先端カバーの内面と、前記照明枠および前記光源の表面との間には、所定の隙間が設けられている
    内視鏡。
  2. 前記先端カバーから突出する観察窓を備え、
    前記先端カバーは、前記光源から放射された照明光を透過して前記観察窓の視野方向を照明する照明レンズ部を有する
    請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記先端カバーは、前記照明レンズ部と前記観察窓との間に平面部を備え、
    前記平面部と、前記光源の表面との間の隙間は、50マイクロメートル以上、250マイクロメートル以下である
    請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記先端カバーの内周面と、前記照明枠の外周面との間の隙間は、50マイクロメートル以上、250マイクロメートル以下である
    請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記光源は、発光素子と、前記発光素子を覆う蛍光体とを備え、
    前記照明枠の先端面に、前記発光素子が実装された光源基板が保持されている
    請求項1に記載の内視鏡。
  6. 前記光源基板は環状であり、
    前記先端カバーの内周面と、前記光源基板の外周面との間の隙間は、50マイクロメートル以上、250マイクロメートル以下である
    請求項5に記載の内視鏡。
  7. 前記発光素子は、紫色の光を放射し、
    前記蛍光体は、前記発光素子から放射された光により励起されて緑色の光を放射する
    請求項5に記載の内視鏡。
  8. 前記先端カバーは、前記固定枠を構成する材料に比べて吸水率が高い材料製である
    請求項1に記載の内視鏡。
  9. 前記先端カバーは、前記固定枠を構成する材料に比べて線膨張率が高い材料製である
    請求項1に記載の内視鏡。
  10. 前記先端カバーは、ポリアミド、ポリカーボネート、コポリエステルまたはシクロオレフィンポリマー製である
    請求項1に記載の内視鏡。
  11. 前記先端カバーは、グリルアミド(登録商標)、リルサン(登録商標)、トロガミド(登録商標)またはユニチカナイロン6製である
    請求項1から請求項9のいずれか一つに記載の内視鏡。
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