JP2023167979A - 放射線硬化型のインクを用いた印刷装置及びそのインク硬化促進方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送される容器の表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する用途に適した印刷装置を提供する。【解決手段】搬送装置10にて搬送される複数のボトル2のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する印刷装置1において、各ボトル2のインクが塗布された印刷領域に対して、インクの硬化を促すための紫外光等の放射線を照射する照射ユニット15と、インクに対して不活性な窒素ガス等のガスを、照射ユニット15による照射領域に対して搬送装置10の搬送方向TDにおける上流側から供給するガス供給装置20とを設ける。【選択図】図1
Description
本発明は、放射線硬化型のインクを用いて容器の表面に印刷領域を形成するための装置等に関する。
連続的に走行するフィルムシートにインクジェット方式の印刷技術を利用して印刷領域を形成する印刷装置として、インクが塗布された後のフィルムに対してインクの硬化促進作用をもつ放射線、例えば紫外光を印刷領域に照射してインクの早期硬化を図るようにした印刷装置が提案されている(例えば特許文献1~3参照)。放射線硬化型のインクは、紫外光等の放射線によりインク中のモノマーが急速に重合して瞬間的に硬化する性質を有する。しかしながら、空気中で紫外線等を照射した場合、酸素が重合反応を阻害することがあり、特にラジカル重合タイプのインクではその傾向が高い。重合反応が阻害されると、インク中に含まれるモノマーの一部が未反応で残り、臭気の原因となるといった不都合がある。そのため、上述した特許文献記載の装置では、インク塗布後のフィルムの走行経路の一部において、インクに対して不活性なガス、例えば窒素を供給して酸素と置換した低酸素領域を設け、その低酸素領域内で放射線を照射して重合阻害の発生を抑えている。
樹脂ボトル、ガラス壜といった容器類に関して、シュリンクフィルムを用いたラベルに代えて、放射線硬化型のインクを用いて容器の表面に各種の表示物を印刷領域として直接的に形成することが検討されている。それらの容器に飲料等の内容物を充填するといった製造ラインでは、多数の容器が高速で連続的に搬送されることが通例であり、放射線の照射によるインクの硬化促進処理も、容器の搬送に同期して連続的に行う必要がある。上述した特許文献記載の印刷装置は、いずれも連続走行するロールフィルムを対象としたものであって、個別独立的に搬送される多数の容器を対象とするものではない。そして、搬送中の各容器に対して低酸素濃度下で逐次的に放射線を照射してインクの硬化を促進するに適した技術、手法はこれまで検討されていない。
そこで、本発明は、搬送される容器の表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する用途に適した印刷装置、及びそれに用いるインク硬化促進方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る印刷装置は、複数の容器を連続的に搬送する搬送手段を有し、前記搬送手段にて搬送される複数の容器のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する印刷装置であって、前記搬送手段にて搬送される各容器の前記インクが塗布された印刷領域に対して、前記インクの硬化を促すための放射線を照射する照射手段と、前記インクに対して不活性なガスを、前記照射手段による前記放射線の照射領域に対して前記搬送手段の搬送方向における上流側から供給するガス供給手段と、を備えたものである。
本発明の一態様に係るインク硬化促進方法は、複数の容器を連続的に搬送する搬送手段を有し、前記搬送手段にて搬送される複数の容器のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する印刷装置に適用されるインク硬化促進方法であって、前記搬送手段にて搬送される各容器の前記インクが塗布された印刷領域に対して、前記インクの硬化を促すための放射線を照射する手順と、前記インクに対して不活性なガスを、前記放射線の照射領域に対して前記搬送手段の搬送方向における上流側から供給する手順と、を備えたものである。
図1~図3を参照して、本発明の一形態に係る印刷装置及びそれを用いた印刷方法を説明する。本形態の印刷装置1は、容器の一例として、図3に示したボトル2を印刷対象とし、そのボトル2の胴部2aの外周の少なくとも一部に印刷領域PAを直接的に形成するものである。ボトル2は、一例としてPET樹脂等を素材とする樹脂製ボトルであって、その軸線AXに対して回転対称性(軸対称の場合を含む。)を有する形状に形成されている。なお、印刷対象の容器は樹脂製ボトルに限らず、ガラス壜その他の各種の容器が対象とされてよい。ボトル2には、飲料その他の各種の液種が充填されるが、内容物も液体に限らない。
図1に示すように、印刷装置1は、印刷部3と硬化部4とを含んでいる。なお、図1は印刷部3を簡略化して示す一方で、硬化部4を拡大して示したものであり、両部3、4の位置関係や大小関係までを表現したものではない。印刷部3は、所定の搬送装置によって連続的に搬送される複数のボトル2のそれぞれに対して、放射線硬化型のインクを吐出することにより各ボトル2の胴部2aの外周に印刷領域PAを形成するインクジェット方式のプリンタとして構成される。例えば、印刷部3は、ボトル2の搬送方向に沿って配置されたCMYの3色(あるいはCMYKの4色でもよい。)の色別のノズル群を含み、それらのノズル群から適宜のパターンで各色のインクを吐出することにより、ボトル2の胴部2aの外周に所望のカラー印刷を施すように設けられる。なお、印刷部3における印刷はカラー印刷に限らず、単色印刷であってもよい。
印刷部3の構成はロールフィルム用に構成されたインクジェット方式の印刷装置等と同様でよく、その詳細は省略する。印刷に用いられるインクは一例として紫外光硬化型のインクである。ただし、紫外域の放射線に加えて、又は代えて他の波長域の放射線がインクの硬化に利用されてもよい。印刷部3には、ボトル2に塗布された各色のインクに対して硬化促進作用をもつ紫外光等の放射線を照射して各色のインクを半硬化させる照射部が設けられてもよい。
印刷部3にて形成される印刷領域PAは、一例として、ボトル2に巻き付けられるシュリンクフィルムによって実現されていたラベル等の表示物を代替するものであってよい。ただし、各種の表示物が印刷部3にて印刷されてよく、印刷領域PAの位置、大きさ及び形状は適宜に変更されてよい。印刷部3における印刷は、ボトル2をその軸線AXの回りに自転させつつ行われてもよい。
硬化部4は、印刷部3を経由した各ボトル2を搬送する搬送装置10を含んでいる。搬送装置10は、例えば所定の回転中心RCの回りに旋回するホイール11の外周に一定間隔で設けられた支持部12にてボトル2をその軸線AXの回りに自転可能な状態で支持しつつ、各ボトル2をホイール11の旋回方向TDに所定速度で連続的に搬送するロータリー型の搬送装置として構成される。旋回方向TDはボトル2の搬送方向に相当し、以下では搬送方向TDと表現することがある。支持部12は、一例としてホイール11の外周に等間隔で設けられた支持台、支持枠等の支持構造体により、ボトル2を軸線AXの回りに自転可能な状態で支持するように設けられる。なお、ボトル2の胴部2aを支持する場合には、例えば硬化前のインクと接しないように、印刷領域PAを避けてボトル2の支持位置が設定されてもよい。
搬送装置10は、さらに各ボトル2を軸線AXの回りに自転させる自転機構を含む。自転機構は、公知の各種のロータリー型搬送装置における自転機構と同様の構成によって実現されてよい。例えば、支持部12にて支持されたボトル2に対してベルト、ローラ等の回転体を接触させてボトル2に回転運動を伝達し、あるいはボトル2の支持部12としての支持台、支持枠等の部材をボトル2の軸線AXの回りに回転駆動するといった手段によってボトル2の自転が実現されてよい。ボトル2の自転方向は、矢印RDで示したように、ホイール11の外周側から回転中心RCに向かってボトル2を観察したときに搬送方向TDの上流側から下流側に向けてボトル2が回転するように定められている。
搬送装置10は、印刷部3における搬送装置と共用されてもよいし、印刷部3の搬送装置とは別装置として設けられてもよい。印刷部3と硬化部4とで搬送装置10を共用する場合には、図1に示した硬化部4よりも上流側の位置に印刷部3の各色のノズル群を配置すればよい。一方、印刷部3と硬化部4とで搬送装置を分ける場合には、印刷部3の搬送装置と搬送装置10との間にボトル2を受け渡すための中間的な搬送装置等を介在させればよい。
搬送装置10のホイール11の外側には、搬送方向TDに一定の間隔を空けて複数の照射領域RAが設定されている。図示例では三つの照射領域RAが設定されている。各照射領域RAには、照射手段の一例としての照射ユニット15が設けられている。照射ユニット15は、照射領域RAにてボトル2の胴部2aの外周と対向するように設けられている。したがって、照射ユニット15側からみた場合も、ボトル2は搬送方向TD上流側から下流側に向かうように自転しつつ搬送方向TDの下流側へと搬送される。
照射ユニット15は、印刷部3にてボトル2に塗布されたインクの硬化を促すための放射線としての紫外光をボトル2に向けて照射する。一例として、照射ユニット15は紫外光を射出するLED素子を光源に用いた照明装置として構成される。照射ユニット15の照射方向は、搬送装置10のホイール11の回転中心RCに向けられている。つまり、照射ユニット15の照射方向はホイール11の半径方向と概ね一致する。照射ユニット15から照射される紫外光は、一例としてホイール11の半径方向と概ね平行な光線束であり、その紫外光の照射領域RAはボトル2と照射ユニット15とが最も接近する位置を挟んで搬送方向TDの上流側及び下流側にほぼ均等となるように設定される。
硬化部4には、各照射領域RAに対して所定のガスを供給するガス供給手段の一例としてのガス供給装置20が設けられている。図2に示したように、ガス供給装置20は、所定のガス源21から導かれるガスを、照射領域RAごとに設けられたノズル22から照射領域RAに向けて噴出させることにより、照射領域RAの空気をガス源21からのガスで置換する。ガス源21とノズル22との間には、各ノズル22に分配されるガスの圧力、流量等を調整するための制御回路23といった付属装置類が適宜に設けられてよい。
ガス源21のガスは、印刷部3にてボトル2に塗布されるインクに対して不活性なガスである。すなわち、ガス源21のガスは、照射ユニット15からの紫外光の照射によるインクの重合反応を阻害しないガスである。一例として、窒素ガスがガス源21から供給される。照射領域RAの空気をガスで置換することにより照射領域RAにおける酸素濃度を空気中のそれよりも低下させて酸素の存在によるインクの重合阻害の発生を抑えることができる。それにより、紫外光によるインクの硬化促進作用を十分に引き出してインクを早期に硬化させることが可能である。
ノズル22は、照射領域RAに対して、搬送装置10の搬送方向TDにおける上流側からガスを供給するようにその位置及び向きが調整されている。また、図3から明らかなように、ノズル22は、ボトル2の軸線方向(軸線AXの方向)に関して印刷領域PAに沿って延びるように設けられている。そのため、ボトル2の軸線方向に関し、印刷領域PAの全体がノズル22から噴出するガスに満遍なく触れるようにガスを供給し、ガスによる酸素濃度の低減効果の均質化を図ることができる。なお、ボトル2の軸線方向に関するノズル22の全長(正確にはノズル22の開口部の全長)は、同方向における印刷領域PAの全長以上であることを必ずしも要しない。照射領域RAにおける酸素濃度を重合阻害が生じない程度まで低減できる限りにおいて、ノズル22の全長は適宜に設定されてよい。
以上の構成の硬化部4によってボトル2の印刷領域PAのインクを硬化させるためには、インクが塗布されたボトル2を搬送装置10によって照射領域RAに順次送り込むとともに、ノズル22からガスを照射領域RAに供給しつつ照射ユニット15からボトル2の印刷領域PAに向けて紫外光を照射すればよい。その場合、照射領域RAに対して搬送方向TDの上流側からガスを供給しているため、ボトル2の搬送に伴う巻き込み効果を利用してガスを照射領域RAに効率よく引き込み、照射領域RAの酸素濃度を効果的に低下させることが可能である。加えて、ボトル2が搬送方向TDの上流側から下流側に向かうように自転させているため、ガスの巻き込み効果をさらに高めて照射領域RAの酸素をさらに効率よくガスで置換することが可能である。
搬送方向TDに沿って複数の照射領域RAを設定し、各照射領域RAの酸素濃度をガス供給装置20によって低下させつつ照射ユニット15から紫外光を照射しているため、連続的に搬送される複数のボトル2が照射領域RAを通過するごとに紫外光による硬化促進作用を漸次生じさせてインクを効率よく硬化させることができる。したがって、単一の照射領域RAのみを設定する場合と比較して、ボトル2に塗布されたインクを確実かつ円滑に硬化させることが可能である。よって、高速かつ連続的に搬送される多数のボトル2への印刷領域PAの形成に適した印刷装置1を実現することが可能である。
図4は、ガス供給装置20のノズル22から窒素ガスを照射領域RAに供給した場合の酸素濃度の低減効果をシミュレーションによって確認した結果の一例を示している。シミュレーションの条件は、ボトル2として容量450mLのPETボトルを試用し、照射領域RAにおけるボトル2と照射ユニット15との間のギャップ(最短距離)を10mm、ノズル22から吐出させる窒素ガスの流量を毎分79.2L、ボトル2の自転速度を毎分200回転に設定した。ノズル22の形状、大きさ及び位置を適宜に設定してシミュレーションを実施し、ボトル2の外周における窒素ガスの濃度を計測することにより酸素濃度の低減効果を評価した。図4はその一例であって、窒素ガスは図中の右方から供給されるものとした。つまり、図4では右側が搬送方向上流側、左側が搬送方向下流側である。図4に示した白抜きの矩形領域は紫外光が照射される範囲を示している。図4では窒素ガスの濃度をグレースケールで示し、黒に近いほど窒素ガスの濃度が高いことを示す。この例では、最も黒に近い部分で窒素ガス濃度が概ね100体積%であり、グレースケール領域の外縁部分でも窒素ガス濃度は95体積%程度確保されている。したがって、紫外光の照射範囲ではほぼ完全に窒素ガスへの置換が実現されることが確認でき、酸素濃度を0.1体積%程度、あるいはそれよりもさらに低濃度まで低減できることが判明した。
本発明は、上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上記の形態では、硬化部4における搬送装置10をロータリー型の搬送装置として構成したが、ボトル2を直線的に搬送する直線搬送型の搬送装置を用いる場合であっても、紫外光の照射領域RAに対して搬送方向上流側にノズル22を配置して窒素ガスを供給し、さらにはボトル2を照射ユニット15からみて搬送方向上流側から下流側に向かうように自転させることにより、上記の形態と同様に低酸素濃度下でインクに紫外光を照射してその硬化促進作用を有効に引き出すことが可能である。
上記の形態では、ボトルを所定方向に搬送しつつ自転させているが、ボトルを自転させなくともその印刷領域の全体を紫外光等の放射線の照射範囲に含めることが可能な場合には、ボトルの自転が省略されてもよい。その場合でも、搬送方向上流側から窒素ガス等の不活性なガスを供給することにより、紫外光等の照射領域における酸素濃度を低減させてインクの硬化に対しての重合阻害を抑えることが可能である。
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下、に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する構成要素を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の一態様に係る印刷装置(1)は、複数の容器(2)を連続的に搬送する搬送手段(10)を有し、前記搬送手段にて搬送される複数の容器のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域(PA)を形成する印刷装置であって、前記搬送手段にて搬送される各容器の前記インクが塗布された印刷領域に対して、前記インクの硬化を促すための放射線を照射する照射手段(15)と、前記インクに対して不活性なガスを、前記照射手段による前記放射線の照射領域(RA)に対して前記搬送手段の搬送方向における上流側から供給するガス供給手段(20)と、を備えたものである。
上記態様の印刷装置によれば、容器の搬送方向上流側からガスを供給することにより、容器の照射領域への搬入に伴ってガスの巻き込み効果が生じる。そのため、照射領域の空気をインクに対して不活性なガスで置換して当該領域の酸素濃度を低下させ、重合阻害の発生を抑えてインクを早期に硬化させることが可能である。したがって、連続的に搬送される容器の表面に印刷領域を形成する用途に適した印刷装置を実現することができる。
上記態様の印刷装置において、前記照射手段は前記容器の外周と対向するように配置され、前記搬送手段は、前記容器を、前記照射手段側からみて前記搬送方向上流側から下流側に向かうように自転させつつ搬送するものであってもよい。これによれば、容器の自転を利用して照射領域へのガスの巻き込み効果を高めることができる。
前記ガス供給手段は、前記容器の軸線方向に関して前記印刷領域に沿って延びるように設けられたノズル(22)から前記ガスを供給してもよい。これによれば、容器の軸線方向に関し、印刷領域の全体がノズルから噴出するガスに満遍なく触れるようにガスを供給し、ガスによる酸素濃度の低減効果の均質化を図ることができる。
前記搬送方向に沿って複数の照射領域が設定され、前記複数の照射領域のそれぞれに前記照射手段が設けられ、前記ガス供給手段は前記複数の照射領域のそれぞれに対して前記ガスを供給するように設けられてもよい。これによれば、容器が複数の照射領域を通過するごとに放射線による硬化促進作用を漸次生じさせてインクを効率よく硬化させることができる。
本発明の一態様に係るインク硬化促進方法は、複数の容器(2)を連続的に搬送する搬送手段(10)を有し、前記搬送手段にて搬送される複数の容器のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域(PA)を形成する印刷装置(1)に適用されるインク硬化促進方法であって、前記搬送手段にて搬送される各容器の前記インクが塗布された印刷領域に対して、前記インクの硬化を促すための放射線を照射する手順と、前記インクに対して不活性なガスを、前記放射線の照射領域(RA)に対して前記搬送手段の搬送方向における上流側から供給する手順と、を備えたものである。
上記態様のインク硬化促進方法によれば、上述した態様の印刷装置と同様に、容器の照射領域への搬入に伴ってガスの巻き込み効果を生じさせて照射領域の酸素濃度を低下させ、重合阻害の発生を抑えてインクを早期に硬化させることが可能である。
上記態様のインク硬化促進方法においても、上記態様の印刷装置と同様の付加的な特徴を備えてもよい。すなわち、前記照射する手順では、前記容器の外周と対向するように配置された照射手段(15)から前記放射線を照射し、前記搬送手段は、前記容器を、前記照射手段側からみて前記搬送方向上流側から下流側に向かうように自転させつつ搬送するものであってもよい。前記供給する手順では、前記容器の軸線方向に関して前記印刷領域に沿って延びるように設けられたノズル(22)から前記ガスを供給してもよい。前記搬送方向に沿って複数の照射領域(RA)を設定し、前記複数の照射領域のそれぞれにて、前記放射線を照射する手順及び前記供給する手順を実施してもよい。それらの特徴を付加する利点は上記態様の印刷装置と同様である。
1 印刷装置
2 ボトル(容器)
10 搬送装置(搬送手段)
15 照射ユニット(照射手段)
20 ガス供給装置(ガス供給手段)
22 ノズル
PA 印刷領域
RA 照射領域
RD 自転方向
TD 搬送方向
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Claims (8)
- 複数の容器を連続的に搬送する搬送手段を有し、前記搬送手段にて搬送される複数の容器のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する印刷装置であって、
前記搬送手段にて搬送される各容器の前記インクが塗布された印刷領域に対して、前記インクの硬化を促すための放射線を照射する照射手段と、
前記インクに対して不活性なガスを、前記照射手段による前記放射線の照射領域に対して前記搬送手段の搬送方向における上流側から供給するガス供給手段と、
を備えた印刷装置。 - 前記照射手段は前記容器の外周と対向するように配置され、
前記搬送手段は、前記容器を、前記照射手段側からみて前記搬送方向上流側から下流側に向かうように自転させつつ搬送する請求項1に記載の印刷装置。 - 前記ガス供給手段は、前記容器の軸線方向に関して前記印刷領域に沿って延びるように設けられたノズルから前記ガスを供給する請求項1に記載の印刷装置。
- 前記搬送方向に沿って複数の照射領域が設定され、
前記複数の照射領域のそれぞれに前記照射手段が設けられ、
前記ガス供給手段は前記複数の照射領域のそれぞれに対して前記ガスを供給するように設けられている請求項1~3のいずれか一項に記載の印刷装置。 - 複数の容器を連続的に搬送する搬送手段を有し、前記搬送手段にて搬送される複数の容器のそれぞれの表面に放射線硬化型のインクによる印刷領域を形成する印刷装置に適用されるインク硬化促進方法であって、
前記搬送手段にて搬送される各容器の前記インクが塗布された印刷領域に対して、前記インクの硬化を促すための放射線を照射する手順と、
前記インクに対して不活性なガスを、前記放射線の照射領域に対して前記搬送手段の搬送方向における上流側から供給する手順と、
を備えたインク硬化促進方法。 - 前記照射する手順では、前記容器の外周と対向するように配置された照射手段から前記放射線を照射し、
前記搬送手段は、前記容器を、前記照射手段側からみて前記搬送方向上流側から下流側に向かうように自転させつつ搬送する請求項5に記載のインク硬化促進方法。 - 前記供給する手順では、前記容器の軸線方向に関して前記印刷領域に沿って延びるように設けられたノズルから前記ガスを供給する請求項5に記載のインク硬化促進方法。
- 前記搬送方向に沿って複数の照射領域を設定し、
前記複数の照射領域のそれぞれにて、前記放射線を照射する手順及び前記供給する手順を実施する請求項5~7のいずれか一項に記載のインク硬化促進方法。
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JP (1) | JP2023167979A (ja) |
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2022
- 2022-05-13 JP JP2022079555A patent/JP2023167979A/ja active Pending
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