特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月2日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=gD36OG7dXD0[機動戦士ガンダムアーセナルベース]遊び方説明PV)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月2日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=oCFdeSU9W6o[機動戦士ガンダムアーセナルベース]商品紹介PV)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月28日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=Ys1QwNxm2JA「機動戦士ガンダムアーセナルベース」オペレーターpresentsスターターデッキ紹介番組<前編>)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年1月14日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=VaKQafw450M「機動戦士ガンダムアーセナルベース」オペレーターpresentsスターターデッキ紹介番組<後編>)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年1月27日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=ysBhAeyQo2Q「機動戦士ガンダムアーセナルベース」最新情報配信番組第2回)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年2月17日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=A2vuciRuv-A「機動戦士ガンダムアーセナルベース」『機動戦士ガンダムSEED』シリーズ訴求PV(「INVOKE」Ver.))において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年2月23日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=thaADARlbh8「機動戦士ガンダムアーセナルベース」稼働開始直前特番SEASON:01デッキでガチバトル!)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月9日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=75iNAQWbI-8「機動戦士ガンダムアーセナルベース」ザクとは違うのだよ!ザクとは!キャンペーン訴求PV)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月31日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=6ZbLrBx6YDI「機動戦士ガンダムアーセナルベース」初公開の「アーセナルレア後半」を使ってバトル!)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年3月31日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=J-g60PPU8tw「機動戦士ガンダムアーセナルベース」ビギニングカップ記念映像)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年4月22日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=jQNH1Xy6dPQ「機動戦士ガンダムアーセナルベース」『機動戦士ガンダム00』先行体験キャンペーン訴求PV)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年4月27日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=_4xwdhyRdQo「機動戦士ガンダムアーセナルベース」SEASON:01シーズン大会告知映像(2022/4/27訂正版))において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年4月28日 ウェブサイト(https://www.youtube.com/watch?v=LzK-PKUR_Bk[ゲスト:#檜山修之さん]「アーセナルベース情報局」#1SEASON:02情報大公開)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年2月24日 ウェブサイト(https://www.4gamer.net/games/550/G055044/20220221085/)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和3年12月2日 ウェブサイト(https://www.gundam-ab.com/機動戦士ガンダムアーセナルベース公式サイト)において公開
特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年1月27日 ウェブサイト(https://twitter.com/gundam_ab機動戦士ガンダムアーセナルベース公式twitterアカウント)において公開
本発明の実施の形態を説明する。
<全体構成>
図1は本実施形態に係るゲームシステムのシステム構成を示した図である。図1に示すように、ゲームシステムは、1以上のゲーム装置1とサーバ2とを備えて構成される。1以上のゲーム装置1とサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
ゲーム装置1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、サーバ2とデータ通信を行うことができる。ゲーム装置1は、例えば、業務用ゲーム装置(アーケードゲーム装置)、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。ゲーム装置1は、基本的には、複数存在し、各プレイヤにより操作される。
サーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。サーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、ゲーム装置1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。また詳細は後述するが、サーバ2は、ゲーム装置1の利用に際してプレイヤが識別された場合、即ち、いずれのプレイヤであるかが識別された状態で、対戦ゲームのサービス提供が行われた場合に、その利用内容(ゲームのプレイ履歴)に基づいて各プレイヤについて管理する情報を更新する。
本実施形態では、このようなシステム構成により、サーバ2及び通信回線Nを介して、複数のゲーム装置1を利用するプレイヤ間での対戦ゲームが実現可能に構成されるものであるが、プレイヤ間(対人間)での対戦ゲームに限られるものではなく、プレイヤの一方がノンプレイヤキャラクターである場合も含む。また、ゲーム装置1においてプレイ体験が提供されるゲームは、プレイヤ間の対戦ゲームに限られるものではなく、1人用に構成されたゲームを含むものであってよい。
以下に説明する実施の形態において、ゲーム装置の一例としての、ゲームフィールドにゲーム要素を配置した画面を表示させて進行する対戦ゲームを実行するゲーム装置に、本発明を適用した例を説明する。しかし、本発明は、ゲームフィールドにゲーム要素を配置した画面を表示して進行するゲームを実行することが可能な任意の機器に適用可能である。
<ゲーム要素及び対戦ゲームの概要>
以下の本実施形態における構成などの理解を容易にするために、本実施の形態に係る対戦ゲームに使用されるゲーム要素及び対戦ゲームの概要について説明する。
本実施形態に係るゲームには複数のゲーム要素が登場する。ゲーム要素はキャラクター(人物、搭乗物、アイテム等)である。そして、ゲーム要素は、物品に対応付けられる第1ゲーム要素と、物品に対応付けられない第2ゲーム要素と、に区別される。
物品に対応付けられる第1ゲーム要素は、対戦プレイにおいて主要的な役割を果たし、対戦プレイにおいて欠かすことができないゲーム要素であり、そのゲーム要素が存在しなければ対戦プレイ自体が成立しないゲーム要素である。また、物品に対応付けられるゲーム要素は、各種のキャラクター情報(レベル、ヒットポイント、攻撃力、防御力、地形適正、使用武器等)を持ち、対戦プレイにおいてプレイヤの主たる配置又は移動の操作対象となるゲーム要素とも言える。
更に、物品に対応付けられる第1ゲーム要素は各種のキャラクター情報の相違から複数の種類があり、複数の種類の中でも特別な種別(例えば、対戦プレイを有利に進めることができるキャラクター情報を持つ種別)はその希少性から特別な価値がある。それ故、プレイヤの所有欲を満たすため、仮想的ではなく、現実的にプレイヤが認知可能な実体のある有体物たる物品に、第1ゲーム要素を化体させて(対応付けて)プレイヤに提供することが好ましい。実体のある実物品の一例としては、例えば、物理的な体積を有する物品(現実物品)であるゲームカードである。尚、物品は、ゲームカードに限られることなく、物品に対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、ゲームカードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
本実施形態では、ゲーム装置1が提供するゲームに登場する複数種類の第1ゲーム要素が対応付けられている物品は、いずれも有体物であるゲームカードであるものとして説明する。また、ゲームカード(実物品)と第1ゲーム要素との対応関係であるが、1枚のゲームカードに一つの第1ゲーム要素が対応付けられても良いし、2枚以上のゲームカードに一つの第1ゲーム要素が対応付けられても良い。本実施の形態に係る対戦ゲームは、第1種別のゲームカード(実物品)と第2種別のゲームカード(実物品)との組み合わせから、ひとつの第1ゲーム要素が構成される場合を例にする。具体的には、本実施の形態では、第1種別の実物品はパイロットのゲームカードであり、第2種別の実物品はパイロットが搭乗する搭乗機体のゲームカードである。
第1種別のゲームカードのパイロットは属性を持つ。パイロットの属性としては、例えば、殲滅タイプ、制圧タイプ、防衛タイプがあり、各属性は他の属性に対して優劣が存在する。殲滅タイプは、対戦プレイヤの搭乗機体を優先して攻撃するタイプである。対戦プレイヤの搭乗機体が存在しない場合には、後述する拠点と称される敵拠点や戦艦を攻撃するタイプである。制圧タイプは、敵の拠点や戦艦を攻撃するタイプである。防衛タイプは、拠点/戦艦を防衛する。図2は、パイロットのゲームカードであり、その属性が殲滅タイプである場合のゲームカードP1の一例を示した図である。ゲームカードP1に記載されている識別情報等を読み取ることで、ゲーム装置1は、そのゲームカードP1のキャラクター情報を取得可能である。尚、ゲームカードP1のコストについては後述する。
第2種別のゲームカードの搭乗機体は攻撃属性を持つ。搭乗機体の属性としては、例えば、近距離タイプ、遠距離タイプ、機動タイプがある。近距離タイプは、近距離攻撃を得意とし、遠距離タイプは遠距離から攻撃を得意とし、機動タイプは機動戦を得意とする。図3は、搭乗機体のゲームカードであり、その種別が機動タイプのキャラクター情報を持つ場合のゲームカードM1の一例を示した図である。ゲームカードM1に記載さている識別情報等を読み取ることで、ゲーム装置1は、そのゲームカードM1のキャラクター情報を取得可能である。尚、ゲームカードM1のコストについては後述する。
本実施の形態における対戦ゲームでは、第1種別のゲームカードのパイロットと第2種別のゲームカードの搭乗機体との組み合わせにより、ひとつの第1ゲーム要素が構成される。第1種別のゲームカードのパイロットと第2種別のゲームカードの搭乗機体との組み合わせにより構成された第1ゲーム要素を、以下、ユニット(部隊)と記載する。このユニット(部隊)は、パイロットのキャラクターと搭乗機体のキャラクターとを構成要素とし、その組み合わせにより構成されるものである。すなわち、プレイヤは、対戦ゲームにおいて該搭乗機体を作動させる要素としてパイロットを関連付けて登録することができる。これにより、プレイヤは、搭乗機体とパイロットとを一組とするユニット(部隊)を対戦ゲームに登場させることができる。また、本実施形態の対戦ゲームにおいて、各プレイヤは複数のユニット(部隊)を使用することが可能であり、ゲームの開始に先立って(実際に第1ゲーム要素(ユニット)を操作して進行するシーケンスが開始する前に)、ゲームカードから情報を取得させることで、該ゲームカードに対応付けられたユニット(部隊)を、ゲームに登場させる(プレイヤが使用する)ことができる。
ユニット(部隊)の能力は、例えば、ユニット(部隊)を構成するパイロットのキャラクター情報(各種パラメータ)と、搭乗機体のキャラクター情報(各種パラメータ)と、の合計値とすることができる。更に、ユニット(部隊)は、対戦ゲームの対戦において、どのような行動を取ることができるかを規定(又は行動の制限)する行動特性を持つ。そのユニット(部隊)の行動特性は、構成要素である、パイロットのタイプ(属性)と搭乗機体のタイプ(属性)とに依存する。例えば、パイロットが殲滅タイプであり、搭乗機体が機動タイプである場合、ユニット(部隊)は殲滅タイプと機動タイプとの特性を持つ行動特性(属性)のユニット(部隊)となる。これらのユニット(部隊)の行動特性(属性)は、少なくとも一つの他のユニット(部隊)の属性に対して有利又は不利が存在する。
また、ユニット(部隊)は、後述する対戦フィールドに配置されるものであるが、配置するためには、一定の条件を満たさなければならない。代表的な例としては、ユニット(部隊)の無制限な対戦フィールドへの配置を防止するために、対戦フィールドに配置するために必要となるコストがユニット(部隊)毎に定められている。ユニット(部隊)のコストは、ユニット(部隊)を構成するパイロットのコストと搭乗機体のコストとの合計値となる。このコストは、後述する第2ゲーム要素の一つである。
物品に対応付けられない第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素又はプレイヤの情報(レベル、経験値等)に影響を与えるキャラクター情報を持つ。例えば、物品に対応付けられない第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素のキャラクター情報やプレイヤの情報に対して、対戦プレイを有利に進めるような影響を与える副次的なゲーム要素である。すなわち、第1ゲーム要素のように、対戦プレイにおいてプレイヤの主たる配置又は移動の操作対象となるゲーム要素ではなく(配置又は移動の操作が不可能)、第1ゲーム要素又はプレイヤの情報(レベル、経験値等)に影響を与えるゲーム要素である。それ故、そのようなゲーム要素は、必ずしも、現実的にプレイヤが認知可能な実体のある有体物たる物品等に化体させる必要はなく、無体物の情報(データ)として、プレイヤに提供することができる。但し、これらのゲーム要素は物品等に化体して表現することを排除するものではなく、物品等に化体して表現し、提供することも可能である。本実施の形態では、ユニット(部隊)を対戦フィールドに配置し、又は、対戦フィールド上で移動するのに必要なコストは、第2ゲーム要素であるものとして説明する。
次に、対戦ゲームの概略を説明する。
本実施形態の対戦ゲームは、各プレイヤにより登録されたユニット(部隊)を所定の広さの対戦フィールドに展開(配置)させながら、移動・攻撃行動を行う(これら行動の実施は後述する操作入力部が受け付ける)ことで進行する。
図4は本実施形態の対戦ゲームにおける対戦画面の一例を示した図である。図4に示されるように、1人のプレイヤに対して表示される対戦画面50は、配置マップ51と、プレイヤの各ユニット52と、対戦プレイヤの各ユニット53と、プレイヤの総コスト54と、対戦ゲージ55と、が表示される。配置マップ51は、対戦フィールドの拠点の位置を容易に確認可能なマップである。配置マップ51には、プレイヤの拠点61と、対戦プレイヤの拠点62と、が表示される。また、配置マップ51には、プレイヤがユニット52を配置可能なエリアを示す配置可能エリア63も示される。
プレイヤの各ユニット(部隊)52と対戦プレイヤの各ユニット(部隊)53とは、図5に示されるように、パイロットのキャラクター画像と搭乗機体のキャラクター画像とを含むカード画像で表示される。図5のユニット(部隊)のカード型画像において、出撃コストと記載されている数値は、そのユニット(部隊)を対戦フィールドに配置させるために必要なコスト(第2ゲーム要素)である。
総コスト54は、プレイヤが現在保有するコストを示しており、プレイヤは、このコスト内で自ユニット52を拠点61,62に配置することができる。総コストは、ユニット(部隊)を出撃(配置)する毎に、そのユニット(部隊)の出撃コスト分が減少する。但し、総コストは、時間の経過とともに回復していく。尚、コストは数値であり、キャラクター画像としては表示されない。
対戦ゲージ55は、ユニット(部隊)による攻撃等により減少していき、対戦ゲージ55がゼロとなったプレイヤが敗北となる。
対戦画面50において、対戦フィールドには、各プレイヤに対応付けられた拠点61,62が設けられており、いずれかのユニット(部隊)52,53による攻撃行動の結果として相手方の拠点61,62を全て破壊させた(対戦ゲージが0)プレイヤが、対戦ゲームの勝者となる。故に、各プレイヤは、自身に対応付けられた拠点61に対して攻撃行動を行おうとする対戦プレイヤのユニット(部隊)に対して、当該攻撃行動を妨害するためにユニット(部隊)を配置して迎撃行動を行う、あるいは、相手プレイヤの部隊よりも早く対戦プレイヤの拠点62を破壊するためにユニット(部隊)の攻撃行動を制御することが必要になる。行動の成否や攻撃行動により与えられるダメージは、該当のユニット(部隊)のパラメータによって決定される。即ち、対戦ゲームの実行中、登録されたユニット(部隊)のパラメータ、及び、対戦画面に対してなされた操作入力に応じて、ゲームの進行は制御される。
ユニット(部隊)の属性は、上述したように、パイロットの属性に基づいて、殲滅タイプ、制圧タイプ、防衛タイプがある。そして、殲滅タイプのユニット(部隊)は、防衛タイプのユニット(部隊)に対して有利である。防衛タイプのユニット(部隊)は、殲滅タイプのユニット(部隊)に対して不利であるが、制圧タイプのユニット(部隊)に対して有利である。制圧タイプのユニット(部隊)は、対戦プレイヤの拠点に対して有利である。一方、各プレイヤの拠点は制圧タイプのユニット(部隊)に対して不利である。このように、攻撃又は防御する拠点、対戦するユニット(部隊)の属性を考慮し、ユニット(部隊)を対戦フィールドに配置することが、対戦ゲームに勝利するための戦略上重要な要素となる。
対戦ゲームの開始時点では、対戦プレイヤの登録したユニット(部隊)の情報は判明していない状態となっている。プレイヤは、対戦ゲームの開始後の任意のタイミングで、自身の登録したユニット52のそれぞれを対戦フィールドに配置可能であり、対戦プレイヤには、対戦フィールドへのユニット52の配置がなされた時点で、ユニット52の配置位置、ユニット52がどのようなユニット(部隊)であるかが通知される。このように構成することで、相手プレイヤのユニット(部隊)や行動を見極めながら戦略的にゲームを展開させる興趣性をプレイヤに提供することができる。
一方で、本実施の形態の対戦ゲームは、リアルタイム進行型の対戦ゲームであるので、先攻又は後攻という概念がない。プレイヤは、対戦ゲームの開始後の任意のタイミングで、自身について登録したユニット(部隊)のそれぞれを対戦フィールドに配置可能である。それ故、プレイヤは、対戦プレイヤがどのようなユニット(部隊)をどの拠点に配置したかを知った後であれば、ユニット(部隊)の属性の有利又は不利を考慮した自ユニット(部隊)を効果的に対戦フィールドに配置することができ、ゲームを有利に展開することができる。
しかし、このような戦略上の理由から、互いに相手プレイヤよりも先に自ユニット(部隊)を拠点等に配置することを躊躇い、対戦ゲームの進行が滞る場合が多かった。特に、対戦フィールドに、いずれのプレイヤのユニット(部隊)も、対戦フィールドに配置されていない状況においては、その傾向が顕著となる。ここで、いずれのプレイヤのユニット(部隊)も対戦フィールドに配置されていない状況とは、例えば、対戦ゲーム開始直後におけるユニット(部隊)の無配置状況のみならず、ゲームの進行(攻撃又は防御によるユニットの破壊・消滅)によって、対戦フィールドにひとつのユニット(部隊)も存在しない場合も含む。
そこで、本実施の形態では、このような状況において、対戦相手よりも先に、ユニット(部隊)を対戦フィールドに配置したプレイヤに、その行為に対するインセンティブ又は補償として、ユニット(部隊)の出撃に必要なコスト(第2ゲーム要素)を提供する。これにより、コスト(第2ゲーム要素)を取得することにより対戦プレイヤよりも優位に立てる可能性ができ、ユニット(部隊)の配置状況を先に対戦プレイヤに知らせることを躊躇することがなくなり、対戦ゲームの進行が滞ることがなくなる。
配置されたユニット(部隊)による攻撃又は防御により、対戦ゲージ55が0になったプレイヤが敗者となる。尚、対戦ゲームはゲーム開始から所定時間実行されるが、所定時間内で決着がつかない場合(いずれのプレイヤの対戦ゲージ55も0にならない場合)は、所定時間経過後の時点で対戦ゲージ55の残量が多いプレイヤを勝者とする。
以上が、本実施形態における対戦ゲームの概略である。
<ゲーム装置1の構成>
本実施の形態におけるゲーム装置1の構成を説明する。図6は本発明の実施形態に係るゲーム装置1の正面の外観図である。
ゲーム装置1は、メニュー等のゲームに進行に必要な情報やゲームフィールド等が表示される表示部11(ディスプレイ11)と、プレイヤが保有するゲームカードから、対戦ゲームに登場させるユニット(第1ゲーム要素)を構成するパイロットを登録するための第1読取部121~125と、プレイヤが保有するゲームカードから、対戦ゲームに登場させるユニット(第1ゲーム要素)を構成する搭乗機体を登録するための第2読取部131~135と、を備えている。
第1読取部121~125は、ゲームカードからパイロットのキャラクター情報を読み取るリーダである。本実施形態のゲーム装置1は、最大(上限)5体までのパイロットを登録可能とするため、5つの第1読取部121~125が設置されている。プレイヤは、保有するゲームカードから対戦ゲームに登場させるパイロットのゲームカードPを、第1読取部121~125にセット(配置)することによって、第1読取部121~125はパイロットのゲームカードPの識別情報等を読み取ることができる。
第2読取部131~135は、ゲームカードから搭乗機体のキャラクター情報を読み取るリーダである。本実施形態のゲーム装置1は、最大(上限)5体までの搭乗機体を使用ゲーム要素として登録可能とするため、5つの第2読取部131~135が設置されている。プレイヤは、保有するゲームカードから対戦ゲームに登場させる搭乗機体のゲームカードMを、第2読取部131~135にセット(配置)することによって、第2読取部131~135は搭乗機体のゲームカードMの識別情報等を読み取ることができる。
そして、登録されたパイロット1体と搭乗機体1体とを一組とする第1ゲーム要素であるユニット(部隊)を最大5組編成して、対戦ゲームを開始することができる。尚、例えば、プレイヤがゲーム装置1の利用を開始して間もない場合やプレイヤがゲームカードを携行していなかった場合等、情報取得可能なゲームカードの数が搭乗機体やパイロットそれぞれの最大数(上限数)に満たない場合には、ゲーム装置1側で用意したゲーム要素が追加で登録され、搭乗機体とパイロットのいずれも最大数が登録され、5組のユニット(部隊)が構成されるようにする。
また、本実施形態では1体の搭乗機体に対して、1人のパイロットを関連付けて1ユニット(部隊)として登録するものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。即ち、1ユニット(部隊)を構成するゲーム要素は、1体の搭乗機体に対して複数人のパイロットが、あるいは、複数体の搭乗機体に対して1人のパイロットが関連付けられるものであってもよい。また、1ユニット(ひとつの第1ゲーム要素)とひとつのゲームカードとが関連付けられるものであっても良い。
図7は本発明の実施形態に係るゲーム装置1の機能構成を示すブロック図である。
ゲーム装置1は、処理部10と、表示部11と、第1読取部121~125と、第2読取部131~135と、操作入力部14と、代価検出部15と、ユーザ情報読取部16と、音出力部17と、通信部18と、記憶部19と、を備える。
処理部10は、記憶部19に格納されるプログラムやデータ、第1読取部12、第2読取部13、操作入力部14からの操作入力信号等に基づいてゲーム装置1の動作を統括的に制御する。処理部10の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。具体的には制御部10は、例えば記録部19に記録されている各部の動作プログラムを読み出し、メモリに展開して実行することにより各部の動作を制御する。処理部10は、主な機能部として、キャラクター情報取得部110と、ユニット構成部111と、表示制御部112と、ユニット制御部113と、コスト提供部114と、ゲーム実行部115と、を備える。これらの部については後述する。
表示部11は、処理部10から出力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。表示部11の機能は、例えば、液晶などのフラットパネルディスプレイ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。図6では、表示部は、ディスプレイ11に該当する。
第1読取部121~125は、上述した通り、登録数の上限に対応した五つの第1読取部であり、プレイヤが保有するゲームカードからゲームに登場させるパイロットの識別情報を読み取るリーダである。ゲームカードの識別情報(キャラクターID)の読み取りは、例えば、ゲームカードの識別情報(キャラクターID)等を変換して得られた1次元又は多次元のコードがゲームカードに印刷等され、その1次元又は多次元のコードを読み取ることにより可能である。また、ゲームカードの識別情報(キャラクターID)等がゲームカードに内包される近距離通信(NFC:Near Field Communication)用のタグやICチップに記録されている場合は、それらのタグやICチップから読み取る。読み取った情報は、自装置の識別情報である読取部ID(例えば、読取部ID=121等)とともに処理部10に出力される。
第2読取部131~135は、上述した通り、登録数の上限に対応した五つの第2読取部であり、プレイヤが保有するゲームカードからゲームに登場させる搭乗機体の識別情報(キャラクターID)を読み取るリーダである。ゲームカードの識別情報(キャラクターID)の読み取りは、例えば、ゲームカードの識別情報(キャラクターID)等を変換して得られた1次元又は多次元のコードがゲームカードに印刷等され、その1次元又は多次元のコードを読み取ることにより可能である。また、ゲームカードの識別情報(キャラクターID)等がゲームカードに内包される近距離通信(NFC:Near Field Communication)用のタグやICチップに記録されている場合は、それらのタグやICチップから読み取る。読み取った情報は、自装置の識別情報である読取部ID(例えば、読取部ID=131等)とともに処理部10に出力される。
第1読取部121~125が読み取った識別情報(キャラクターID)と第2読取部131~135が読み取った識別情報(キャラクターID)とからユニット(部隊)が構成されるのであるが、上述したしたように、一つのユニット(部隊)は一つのパイロットと一つの搭乗機体との組み合わせである。そこで、ユニット(部隊)を構成するパイロットと搭乗機体との組み合わせが、プレイヤに対して識別し易いように、第1読取部121~125と第2読取部131~135とは、組となる第1読取部121~125の一辺と第2読取部131~135の一辺とが少なくとも隣接するように配置される。例えば、第1読取部121の下辺と第2読取部131の上辺とが隣接して上下で一組となるように配置されている。これにより、第1読取部121により読み取られたゲームカードのパイロットと第2読取部131により読み取られたゲームカードの搭乗機体とが一組となり、ユニット(部隊)が構成されることが、プレイヤに容易に理解できる。他の第1読取部122~125と第2読取部132~135との組み合わせも同様である。
操作入力部14は、プレイヤがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部10に出力する。操作入力部14の機能は、例えば、タッチパネル、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接プレイヤが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。本実施形態では、表示部11に添えつけられたタッチ操作パネルがこれに該当する。
代価検出部15は、ゲーム装置1において代価の支払いがなされたことを検出する。代価の支払いは、例えばゲーム装置1が有する不図示の投入口に所定の金額の硬貨や相当するコインが投入されたこと、あるいは所定の電子マネーに係るチップとの通信に基づく決算処理の完了等を検出することにより判断されるものであってよい。本実施形態のゲーム装置1は、サービス提供開始に係る代価の支払いに基づいて、一連のゲームのプレイ体験の提供を含むサービスの提供を開始するものとして説明する。また代価の支払いは、サービス提供の開始後も検出可能に構成される。
ユーザ情報読取部16は、ゲーム装置1を利用するプレイヤを識別するために、プレイヤID(プレイヤ識別情報)を記録した物品からの情報取得を行う。本実施形態ではプレイヤIDを記録した物品は、カードの態様で構成されたプレイヤカードである。
音出力部17は、処理部10から出力される音信号に基づいてゲームに関する効果音等を音出力するためのスピーカ等である。
通信部18は、外部装置との通信インタフェースである。通信部18は、通信回線N(有線・無線を問わない)を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。通信部18は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、通信回線Nを介してサーバ2等の外部装置に送信する。また通信部18は、例えば通信回線Nを介して外部装置から情報を受信する。
記録媒体19は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、データを保持可能な記録装置である。記録媒体19は、ゲーム装置1が有する各部の動作プログラムに加え、各部の動作において必要となるパラメータの情報や、ゲーム装置1が実行する対戦ゲームに使用される各種のグラフィックスデータ等を記憶する。
また、記録媒体19には、キャラクター情報データベース190(キャラクター情報DB190)が格納されている。キャラクター情報DB190は、ゲームに登場するキャラクターの各々についての情報(要素情報)を管理するデータベースである。本実施形態のゲーム装置1では、プレイヤはゲームプレイ時にゲームカードを、第1読取部121~125及び第2読取部132~135に配置して識別情報(キャラクターID)の取得を行わせることで、該ゲームカードに対応付けられたキャラクターをゲームに登場させることができる。1体のキャラクターについて管理される情報は、例えば、図8に示されるキャラクター情報DB190ように、キャラクターを一意に特定するキャラクターID(識別情報)191に関連付けて、該キャラクターに対して割り当てられたゲームにおける属性(タイプ)を示す属性情報192、該キャラクターをゲームに登場させる際の画面生成に用いられるグラフィックスデータ等を含む描画用情報193、及び該キャラクターの名称、パラメータや該キャラクターを使用することで発動する効果等を記述したパラメータ情報(キャラクタ情報)194を含む。パラメータ情報194は、ゲーム要素を登場させるゲームにおいて参照される情報であり、該ゲームの進行制御に関与する。尚、本実施形態ではキャラクター情報DB190に、グラフィックスデータ、パラメータ情報等が格納され、キャラクター情報がこれらのデータを含むものとして説明するが、本発明の実施はこれに限られるものではない。キャラクター情報には、各情報のデータの格納場所を示す情報が含まれるものであってもよい。
次に、処理部10の主な機能部である、キャラクター情報取得部110と、ユニット構成部111と、表示制御部112と、ユニット制御部113と、コスト提供部114と、ゲーム実行部115と、について説明する。
キャラクター情報取得部110は、第1読取部121~125及び第2読取部131~135が読み取ったゲームカードのキャラクターID191を取得する。このとき、ゲームカードのキャラクターID191を読み取った第1読取部121~125及び第2読取部131~135を識別する読取部ID(以下、第1読取部121~125の読取部IDを121~125とし、第2読取部131~135の読取部IDを131~135として説明する)も取得する。キャラクター情報取得部110は、取得したゲームカードのキャラクターID191に関連付けられている属性情報192、描画用情報193及びパラメータ情報194を、キャラクター情報DB190から取得する。そして、キャラクター情報取得部110は、読取部IDとキャラクターID191と属性情報192と描画用情報193とパラメータ情報194とを関連付けて、ユニット構成部111に出力する。
ユニット構成部111は、キャラクター情報取得部110から、読取部ID、キャラクターID191、属性情報192、描画用情報193及びパラメータ情報194を受信し、組となるパイロットのキャラクターと搭乗機体のキャラクターとから一つのユニット(部隊)を構成する。ユニット構成部111は、読取部IDから組となるパイロットのキャラクターと搭乗機体のキャラクターとを特定する。本実施形態においては、(読取部ID:121,読取部ID:131)、(読取部ID:122,読取部ID:132)、(読取部ID:123,読取部ID:133)、(読取部ID:124,読取部ID:134)、(読取部ID:125,読取部ID:135)の読取部IDの組合せが、一つのユニット(部隊)を構成する要素に対応する。ユニット構成部111は、各組の読取部IDに関連付けられたキャラクターID191を特定することによって、組となるパイロットのキャラクターと搭乗機体のキャラクターとを特定する。そして、ユニット構成部111は、そのキャラクターID191に関連付けられた属性情報192、描画用情報193及びパラメータ情報194を用いて、ユニットを構成する。ユニットの能力は、例えば、ユニットを構成するパイロットのキャラクター情報(各種パラメータ)と、搭乗機体のキャラクター情報(各種パラメータ)と、の合計値となる。更に、ユーザ情報読取部16によりプレイヤカードから読み出されたプレイヤIDに関連付けられている他の情報、例えば、プレイヤのレベル、各ゲーム要素の補正パラメータ等を、ユニット(部隊)の能力に反映させるようにしても良い。また、ユニット(部隊)の属性は、構成要素である、パイロット及び搭乗機体の属性に従属(依存)する。例えば、パイロットの属性が殲滅タイプであり、搭乗機体の属性が機動タイプである場合、ユニット(部隊)の属性は、殲滅・機動タイプとなる。また、ユニット(部隊)を対戦フィールドに配置させるために必要なコスト(第2ゲーム要素)である出撃コストは、パイロットのコスト搭乗機体のコストとの合計値となる。
表示制御部112は、上述した対戦画面50を表示する。対戦画面50には、配置マップ(対戦フィールド)51と、プレイヤ及び対戦プレイヤのユニット52,53、プレイヤの総コスト54、対戦ゲージ55等が表示される。プレイヤ及び対戦プレイヤのユニット52,53は、図5に示されるようなカード型のキャラクター画像として表示される。また、表示制御部112は、の配置後のユニット(部隊)の攻撃又は防御のシーンの表示も行う。
ユニット制御部113は、操作入力部14によって検出されたユニット(部隊)に対するプレイヤの操作により、プレイヤのユニット52の対戦フィールドへの配置、移動等を制御する。ユニット52の対戦フィールドへの配置、移動等は、プレイヤが配置又は移動の対象となるユニット52をドラッグし、所望の拠点61,62にドロップすることにより、行われる。ユニット制御部113は、操作入力部14により検出された、プレイヤのドラッグ・アンド・ドロップに基づいて、ユニット52を移動し、拠点61,62に配置する。
コスト提供部114は、対戦ゲーム開始後のプレイヤ及び対戦プレイヤのいずれのユニット(部隊)も対戦フィールドに配置されていない状況(ユニット無配置状況)において、ユニット制御部113からのユニット(部隊)の配置情報を受けて、先にユニット(部隊)を配置したプレイヤに、その補償としてコストを提供する。本実施の形態では、対戦ゲーム開始直後のユニット無配置状況において、先にユニット(部隊)を配置したプレイヤにのみ、一度、コストを提供するものとするが、これに限られない。また、コスト提供部114は、プレイヤがユニット(部隊)を最初に対戦フィールドに配置した後、プレイヤがユニット(部隊)を最初に対戦フィールドに配置したことに対するインセンティブ又は補償としてコスト(以下、先行出撃ボーナスと記載する)を提供する旨を、対戦画面50に表示をする。
ゲーム実行部115は、対戦ゲームの開始から終了までの一連のゲームを制御するのであり、代価検出部15が代価の支払いを検出すると、対戦ゲームを開始する。ゲーム実行部115は、対戦ゲーム中のユニット(部隊)及び拠点における攻撃又は防御によるダメージを計算し、その結果を反映させる。そして、ゲーム実行部115は、対戦ゲームの勝敗を決定する。
次に、本実施形態に係るサーバ2について説明する。図9は本発明の実施形態に係るサーバ2の機能構成を示すブロック図である。サーバ2は、処理部20と、記憶部21と、通信部22と、を備える。
処理部20は、例えばCPUであり、サーバ2が有する各ブロックの動作を制御する。具体的には処理部20は、例えば、記録部21に記録されている各ブロックの動作プログラムを読み出し、メモリに展開して実行することにより各ブロックの動作を制御する。処理部20は、主な機能部として、マッチング処理部201と、管理部202と、を備える。
マッチング処理部201は、本実施形態のゲームシステムにおいて提供されるプレイヤ間の対戦ゲーム(対人対戦)について、マッチングの処理を行う。マッチングの処理により、サーバ2に接続中のゲーム装置1のうち、例えば同時期にマッチング要求を送信した2台のゲーム装置1についてセッションを設けられ、対戦ゲームに係る情報通信が可能な状態に遷移される。
管理部202は、ゲーム装置1において行われたゲームのプレイ内容に基づいて、ゲームに係るプレイヤの評価を管理する。より詳しくは、管理部202は、1回の対戦ゲームプレイごとにプレイ内容に基づいてプレイヤの評価を行い、後述する該プレイヤに係るプレイヤ情報の評価情報を生成または更新する。
記録部21は、例えば不揮発性メモリやHDD等の、データを保持可能な記録装置である。記録部21は、サーバ2が有する各ブロックの動作プログラムに加え、各ブロックの動作において必要となるパラメータ等の情報を記憶する。また、記録部21は、プレイヤデータベース210(プレイヤDB210)を記憶している。
プレイヤDB210は、本実施形態のゲームシステムにおいて、ゲーム装置1でプレイ体験が提供されるゲームについて、各利用者(プレイヤ)に対応付けられたゲームに係る利用状況を示す情報(プレイヤ情報)を管理するデータベースである。プレイヤ情報は、各プレイヤについて、ゲームプレイの機能の利用履歴や、該プレイヤについて使用可能となっている各種ゲーム要素を管理するための情報である。プレイヤ情報は、ゲーム装置1においてプレイヤカードを使用した上で行われたゲームのプレイ結果に応じて順次更新され、該プレイヤカードが再度使用される際にはゲーム装置1に提供される。これにより、当該ゲーム装置1において、先のゲームプレイを反映した状態でのゲームプレイが提供可能となる。
プレイヤDB210は、例えば、図10に示されるように、プレイヤを識別するプレイヤID211に関連付けて、該プレイヤのゲームプレイの進行状況を示す進行状況情報212、該プレイヤについてゲームで使用可能となっているゲーム要素を示す所有情報213、使用可能となっているゲーム要素各々の強化状況を示す強化状況情報214、及び、該プレイヤに対して付与された報酬(他の種別のゲーム要素であってもよい)を示す報酬情報215を含むものであってよい。
ここで、進行状況情報212は、所定のストーリーのいずれの段階まで進行したかを示す進行情報、対戦ゲームの戦績を示す戦績情報等に加え、プレイヤのプレイ状況を評価した評価情報を含むものであってよい。所有情報213は、プレイヤがゲームプレイに際して使用したゲームカードに対応付けられたゲーム要素、即ち、該プレイヤが使用可能な状態にあるキャラクターID191が順次追加されて構成され、強化状況情報214は、少なくとも強化が行われている(初期状態からの変更がなされている)キャラクターについて、該キャラクターID191に関連付けて、強化により変動したパラメータを示す指標としての要素レベルを管理するように構成されるものであってよい。強化状況情報214は、本実施形態では発明の理解を容易にならしめるべく、ゲーム装置1において行われたゲームのプレイ結果が得られた場合に、内容の更新がなされるものとして説明するが、例えばゲーム装置1に際して育成に係る機能が利用されたことによる育成結果の情報が得られたこと等に応じて更新がなされるものであってよい。
通信部22は、外部装置との通信インタフェースである。通信部22は、通信回線N(有線・無線を問わない)を介して外部装置と接続し、データの送受信を可能とすることができる。通信部22は、例えば送信対象として入力された情報を所定の形式のデータに変換し、通信回線Nを介してゲーム装置1等の外部装置に送信する。また通信部22は、例えば通信回線Nを介して外部装置から情報を受信する。
<ゲーム装置1の動作>
ゲーム装置1の動作を説明する。図11はゲーム装置1の動作フローチャートである。尚、以下の説明において、対戦ゲームに登録できるカードの最大枚数(上限数)は、パイロットカードP、搭乗機体カードMともに、5枚とする。
プレイヤは、対戦ゲームの開始にあたり、ゲーム装置1が有する投入口に、対戦ゲームのサービス実行の代価となる所定の金額の硬貨や相当するコインを投入する。代価検出部15が代価を検出すると(Step 100)、ゲーム実行部115が対戦ゲームのサービスの実行を開始する(Step 101)。
続いて、プレイヤはプレイヤカードを、ユーザ情報読取部16に読み取らせる(Step 102)。ユーザ情報読取部16は、プレイヤのプレイヤカードから、プレイヤID211を読み取り、プレイヤID211をサーバ2に送信することにより、サーバ2から、プレイヤID211に関連付けられている進行状況情報212、所有情報213、強化状況情報214、報酬情報215等を受信する。これらの情報は、処理部10に渡される。
プレイヤは、対戦モードを選択する(Step 103)。本実施の形態では、対戦モードは、対戦プレイヤが実プレイヤのマッチング対戦モードと、対戦プレイヤがノンプレイヤキャラクターの通常対戦モードとがあるものとする。マッチング対戦モードが選択された場合、ゲーム実行部115は、マッチング要求をゲームサーバ2に送信し、ゲームサーバ2のマッチング部201がプレイヤのマッチングを行う。マッチング後は、ゲームサーバ2を介して、マッチングされたプレイヤのゲーム装置1間でデータの送受信が行われる。通常対戦モードが選択された場合、対戦プレイヤがノンプレイヤキャラクターであるので、ゲーム装置1が単独で対戦ゲームを実行しても良いが、ノンプレイヤキャラクターの役割をゲームサーバ2が実行しても良い。
次に、ゲーム実行部115は、ゲームカード登録画面を表示する(Step 104)。プレイヤは、自己が保有するゲームカードのうち、対戦ゲームに登場させたいパイロットのゲームカードを第1読取部121~125にセット(配置)し、対戦ゲームに登場させたい搭乗機体のゲームカードを第2読取部131~135にセット(配置)する。
ゲームカードのセットが完了すると(Step 105)、第1読取部121~125及び第2読取部131~135はゲームカードに印刷されたキャラクターID191を読み取り、読み取ったキャラクターID191はその第1読取部121~125及び第2読取部131~135の読取部IDとともに、キャラクター情報取得部110に出力される(Step 106)。
キャラクター情報取得部110は、セット(配置)されたゲームカードのキャラクターID及び読取部IDを取得する。そして、キャラクター情報取得部110は、第1読取部121~125の読取部IDの個数と第2読取部131~135の読取部IDの個数とをカウントし、ゲームカードが登録可能な最大数(上限数)に達しているかを判定する(Step 107)。セットされたゲームカードが最大数(上限数)に達していない場合、足りないゲームカード数分のキャラクターの補充処理を行う(Step 111)。キャラクターの補充処理は、キャラクター情報取得部110が予め定められたキャラクターのキャラクターID191を取得することにより行われる。
セットされたゲームカードが最大数(上限数)に達している場合、又は、キャラクターの補充処理が行われた後、キャラクター情報取得部110は、取得したキャラクターID191に関連付けられている種別情報192、描画用情報193及びパラメータ情報194を、キャラクター情報DB190から取得する(Step 108)。そして、キャラクター情報取得部110は、読取部IDと、キャラクターID191と、種別情報192と、描画用情報193と、パラメータ情報194と、を関連付けて、ユニット構成部111に出力する。
ユニット構成部111は、組となるキャラクターのキャラクターID191を取得する。本実施形態においては、(読取部ID:121,読取部ID:131)、(読取部ID:122,読取部ID:132)、(読取部ID:123,読取部ID:133)、(読取部ID:124,読取部ID:134)、(読取部ID:125,読取部ID:135)の読取部IDの組合せが、一つのユニット(部隊)を構成するキャラクターに対応する。ユニット構成部111は、各組の読取部IDに関連付けられたキャラクターID191を取得する。ユニット構成部111は、取得したキャラクターID191に関連付けられた種別情報192、描画用情報193及びパラメータ情報194に基づいて、ひとつのユニット(部隊)を構成する(Step 109)。構成されるユニット(部隊)の能力は、例えば、ユニットを構成するパイロットのキャラクター情報(各種パラメータ)と、搭乗機体のキャラクター情報(各種パラメータ)と、の合計値となる。また、ユニット(部隊)の属性は、構成要素である、パイロット及び搭乗機体の属性に従属(依存)する。例えば、パイロットの属性が殲滅タイプであり、搭乗機体の属性が機動タイプである場合、ユニット(部隊)の属性は、殲滅・機動タイプとなる。また、ユニット(部隊)を対戦フィールドに配置させるために必要なコスト(第2ゲーム要素)である出撃コストは、パイロットのコスト搭乗機体のコストとの合計値となる。
そして、表示制御部112、ユニット制御部113、コスト提供部114及びゲーム実行部115は対戦処理を実行する(Step 110)。
次に、対戦処理(Step 110)について説明する。図12は対戦処理(Step 110)のフローチャートである。
まず、表示制御部112は、対戦画面50を表示部11に表示する(Step 200)。図5に示すように、対戦画面50には、配置マップ(対戦フィールド)51と、プレイヤ及び対戦プレイヤのユニット52,53、プレイヤの総コスト54、対戦ゲージ55等が表示される。
ゲーム実行部115は、対戦ゲームを開始する(Step 201)。
操作入力部14は、プレイヤによるユニット52への操作を検出する(Step 202)。操作入力部14によってプレイヤによるユニット52への操作が検出されると(Step 203)、ユニット制御部113は、ユニット52の対戦フィールドに配置(移動)であるかを判定する(Step 204)。ユニット制御部113は、ユニット52の配置である場合、ユニット52を、プレイヤが指定した拠点61,62等に配置する(Step 205)。
続いて、コスト提供部114は、その配置が無配置状況における配置(Step 206)、すなわち、対戦フィールドに、いずれのプレイヤのユニット52,53も配置されていない状況下における最初の配置である場合、先にユニット(部隊)を配置したプレイヤの対戦画面50に、先行出撃ボーナスを提供する旨の表示を行う(Step 207)。図13は対戦画面に表示される先行出撃ボーナスを提供する旨の表示例である。図13の例では、先行出撃ボーナスとして、+2のコストが提供される旨の先行出撃ボーナス表示64が表示されている。コスト提供部114は、先行出撃ボーナスを提供する旨の表示の終了後、先行出撃ボーナス分のコストを総コストに付与する(Step 208)。
ゲーム実行部115は、配置されたユニット52,53による攻撃、防御を実行し、ダメージ等の結果を計算する(Step 209)。そして、ゲーム実行部115は、いずれかのプレイヤの対戦ゲージ55が0になった場合、又は、対戦実行時間の終了した場合、対戦ゲームを終了し、その結果を対戦画面50に表示する(Step 210)。
以上により、対戦処理の説明を終了する。
本実施の形態は、第1ゲーム要素であるユニット(部隊)が対戦フィールドに配置されていない状況下において、先にユニット(部隊)を対戦フィールドに配置したプレイヤに、第2ゲーム要素であるコストを提供するように構成している。このような構成により、先にユニット(部隊)を配置したプレイヤが不利となる状況を改善することができる。特に、第1ゲーム要素であるユニット(部隊)が属性を備え、その属性に応じてユニット間の有利又は不利(優劣)が発生する場合などは、対戦プレイヤよりも先に自ユニット(部隊)を拠点等に配置することを躊躇い、対戦ゲームの進行が滞る場合が多いが、このような構成を採用することにより、先に配置したプレイヤの不利を解消してゲームバランスを取り、結果として、プレイヤのゲームに対する興趣性を向上させることができる。
<本実施の形態の変形例>
本実施の形態の変形例を説明する。
上述した実施の形態では、第1ゲーム要素であるユニット(部隊)が対戦フィールドに配置されていない状況下において、先にユニット(部隊)を対戦フィールドに配置したプレイヤに、第2ゲーム要素であるコストを提供するように構成した。これは、先にユニット(部隊)を配置することにより、配置した第1ゲーム要素であるユニット(部隊)の属性が対戦プレイヤに判明してしまうという状況に対する補償としての意味がある。しかし、配置されたユニット(部隊)の属性に有利な属性を持つユニット(部隊)を、直ちに理解できるプレイヤは上級者のプレイヤである。そこで、先に配置したプレイヤの不利を解消してゲームバランスを保ちながら、第1ゲーム要素であるユニット(部隊)の属性の有利不利のアドバイスを提示する例を説明する。
本実施の形態の変形例のゲーム装置1のゲーム実行部115は、対戦ゲーム開始後のプレイヤ及び対戦プレイヤのいずれのユニット(部隊)も対戦フィールドに配置されていない状況(ユニット無配置状況)において、ユニット制御部113からのユニット(部隊)の配置情報を受けて、先にユニット(部隊)を配置したプレイヤの対戦プレイヤに対し、対戦プレイヤのユニット(部隊)のうち、プレイヤが配置したユニット(部隊)の属性に対して有利な属性を持つユニット(部隊)についてのアドバイスを提示する。
図14は対戦プレイヤのゲーム装置1の表示部11に表示される対戦画面50の一例を示す図である。図14の対戦画面50の例では、ユニット無配置状況において、対戦プレイヤが自己の拠点62に属性が防衛タイプのユニット(部隊)を配置した場合に、プレイヤ側の対戦画面50に表示されるアドバイス情報の例を示している。ゲーム実行部115は、プレイヤに対して、防衛タイプのユニット(部隊)が対戦プレイヤの拠点62に配置されたことを提示するアドバイス情報70と、プレイヤのユニット52のうち防衛タイプのユニット(部隊)に対して有利な殲滅タイプのユニット(部隊)を拠点62に配置すると有利に対戦が行えることを提示するアドバイス情報71と、を対戦画面50に表示している。
本実施の形態の変形例は、ユニット(部隊)を先に配置したプレイヤにコスト等の第2ゲーム要素を提供することによりゲームバランスを保ち、かつ、第2ゲーム要素を提供することなく、配置された対戦プレイヤのユニット(部隊)を考慮したアドバイスをプレイヤに提示することにより、ゲームの初心者にとっても利便性の高いゲームを提供することができる。
上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
[付記1]
対戦ゲームをコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
第1ゲーム要素が配置される対戦フィールドを表示する表示制御手段、
プレイヤの操作により、前記対戦フィールドに、第1ゲーム要素を配置する第1ゲーム要素制御手段、
前記対戦フィールドに、前記第1ゲーム要素を先に配置したプレイヤに、第2ゲーム要素を提供する提供制御手段、
として機能させるプログラム。
[付記2]
前記提供制御手段は、前記対戦フィールドに、いずれのプレイヤの第1ゲーム要素も配置されていない状況において、前記対戦フィールドに、第1ゲーム要素を先に配置したプレイヤに、第2ゲーム要素を提供する、
付記1に記載のプログラム。
[付記3]
前記提供制御手段は、前記対戦ゲームの開始から最も早く、前記第1ゲーム要素を前記対戦フィールドに配置したプレイヤに、第2ゲーム要素を提供する、
付記1又は付記2に記載のプログラム。
[付記4]
前記提供制御手段は、一つの対戦ゲームにおいて、一度のみ第2ゲーム要素を提供する、
付記1から付記3のいずれかに記載のプログラム。
[付記5]
前記提供制御手段は、前記対戦フィールドに、第1ゲーム要素を先に配置したプレイヤに、第2ゲーム要素を提供する旨を提示する、
付記1から付記4のいずれかに記載のプログラム。
[付記6]
前記第1ゲーム要素は、前記対戦フィールド上で移動操作可能なゲーム要素であり、
前記第2ゲーム要素は、前記対戦フィールド上で移動操作不可能なゲーム要素である、
付記1から付記5のいずれかに記載のプログラム。
[付記7]
前記第2ゲーム要素は、前記対戦ゲームでの使用又は前記対戦ゲームの進行に応じて消費するゲーム要素である、
付記1から付記6のいずれかに記載のプログラム。
[付記8]
前記第1ゲーム要素は、キャラクター画像として表示され、
前記第2ゲーム要素は、キャラクター画像として表示されない、
付記1から付記7のいずれかに記載のプログラム。
[付記9]
前記第1ゲーム要素は、カード型画像として表示される、
付記1から付記8のいずれかに記載のプログラム。
[付記10]
前記第1ゲーム要素は、実物品が対応付けられ、
前記第2ゲーム要素は、実物品が対応付けられていない、
付記1から付記9のいずれかに記載のプログラム。
[付記11]
前記プログラムは、前記コンピュータを、前記実物品のキャラクター情報を取得する取得手段として機能させ、
前記第1ゲーム要素制御手段は、取得された前記実物品のキャラクター情報に対応する第1ゲーム要素を対戦ゲームに使用可能に制御する、
付記10に記載のプログラム。
[付記12]
前記第1ゲーム要素は、第1種別の実物品と第2種別の実物品とに対応付けられている、
付記10又は付記11に記載のプログラム。
[付記13]
前記プログラムは、前記コンピュータを、前記第1種別の実物品のキャラクター情報と、前記第2種別の実物品のキャラクター情報と、を取得する取得手段として機能させ、
前記第1ゲーム要素制御手段は、前記第1種別の実物品のキャラクター情報と、前記第2種別の実物品のキャラクター情報と、の組合せに対応する第1ゲーム要素を対戦ゲームに使用可能に制御する、
付記12に記載のプログラム。
[付記14]
前記第1ゲーム要素は、複数の属性情報のうちの何れかの属性情報を含む、
付記1から付記13のいずれかに記載のプログラム。
[付記15]
前記属性情報は、少なくとも第1属性、第2属性及び第3属性のいずれかの属性を含み、
前記第1属性、前記第2属性及び第3属性は、少なくとも一つの他の属性に対して有利又は不利が存在する、
付記14に記載のプログラム。
[付記16]
前記プログラムは、前記コンピュータを、
前記第1ゲーム要素を配置したプレイヤの対戦プレイヤに対し、前記プレイヤが配置した第1ゲーム要素の属性に対して有利な属性を含む、前記対戦プレイヤの第1ゲーム要素に関するアドバイス情報を提示するアドバイス情報提示手段として機能させる、
付記14に記載のプログラム。
[付記17]
対戦ゲームを実行するゲーム装置であって、
第1ゲーム要素が配置される対戦フィールドを表示する表示制御手段と、
プレイヤの操作により、前記対戦フィールドに、第1ゲーム要素を配置する第1ゲーム要素制御手段と、
前記対戦フィールドに、前記第1ゲーム要素を先に配置したプレイヤに、第2ゲーム要素を提供する提供制御手段と、
を備えるゲーム装置。
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。