JP2023167173A - 電子装置、電子装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】電子装置の推定動作時間を従来よりも正確にかつ必要に応じて即時に計算する。【解決手段】記憶装置23は、蓄電池12の残り電力量の予め決められた複数の値について、蓄電池12の電力により動作しているときの残り電力量と電子装置1の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納する。電力管理回路14は、蓄電池12の現在の残り電力量を検出する。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、現在の残り電力量に基づいて電力テーブルを参照して電子装置1の推定消費電力を計算し、推定消費電力に基づいて電子装置1の推定動作時間を計算する。表示装置24は推定動作時間を表示する。【選択図】図1
Description
本開示は、電子装置、電子装置の制御方法、及びプログラムに関する。
携帯型のパーソナルコンピュータなどの電子装置は、装着又は接続された蓄電池によって供給される電力により動作する。このような電子装置は、蓄電池の電力により動作するとき、その推定動作時間をユーザに提示することが求められる。
特許文献1は、電源の電力供給能力に応じて電力の供給元の電源を選択する電子機器において、ユーザが電子機器の電源状況をより正確に把握することのできる電子機器を開示している。
特許文献1は、バッテリーから消費電流及び放電可能残量を取得し、放電可能残量を消費電流で除算することにより電子機器の駆動可能時間を計算することを開示している。しかしながら、特許文献1のような推定動作時間の計算方法は、電子装置の実際の使用状況を反映せず、不正確になる可能性がある。従って、電子装置の推定動作時間を従来よりも正確に計算することが求められる。また、外部電源からの電力供給が停止して電子装置が蓄電池の電力による動作を開始した場合など、必要に応じて即時に、電子装置の推定動作時間を計算することが求められる。
本開示の目的は、電子装置の推定動作時間を従来よりも正確にかつ必要に応じて即時に計算することができる電子装置を提供することにある。また、本開示の目的は、そのような電子装置の制御方法及びプログラムを提供することにある。
本開示の一態様によれば、
前記蓄電池と、
前記蓄電池の残り電力量の予め決められた複数の値について、前記蓄電池の電力により動作しているときの前記残り電力量と前記電子装置の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納した記憶装置と、
前記蓄電池の現在の残り電力量を検出する電力管理回路と、
前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作しているとき、前記現在の残り電力量に基づいて前記電力テーブルを参照して前記電子装置の推定消費電力を計算し、前記推定消費電力に基づいて前記電子装置の推定動作時間を計算する演算回路と、
前記推定動作時間を表示する表示装置とを備える。
前記蓄電池と、
前記蓄電池の残り電力量の予め決められた複数の値について、前記蓄電池の電力により動作しているときの前記残り電力量と前記電子装置の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納した記憶装置と、
前記蓄電池の現在の残り電力量を検出する電力管理回路と、
前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作しているとき、前記現在の残り電力量に基づいて前記電力テーブルを参照して前記電子装置の推定消費電力を計算し、前記推定消費電力に基づいて前記電子装置の推定動作時間を計算する演算回路と、
前記推定動作時間を表示する表示装置とを備える。
本開示の一態様によれば、電子装置の推定動作時間を従来よりも正確にかつ必要に応じて即時に計算することができる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者(ら)は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
[実施形態]
[実施形態の構成]
図1は、実施形態に係る電子装置の構成を示すブロック図である。電子装置1は、蓄電池12を備え、蓄電池12によって供給される電力により動作可能である。電子装置1は、例えば、携帯型のパーソナルコンピュータ(例えば、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ)、携帯電話機などであってもよい。電子装置1は、AC/DC変換器3を介して交流電源2に接続される。AC/DC変換器3は、交流電源2から供給される交流電力を直流電力に変換して電子装置1に供給し、電子装置1は、AC/DC変換器3から供給された電力により動作し、また、内部の蓄電池12に充電する。
[実施形態の構成]
図1は、実施形態に係る電子装置の構成を示すブロック図である。電子装置1は、蓄電池12を備え、蓄電池12によって供給される電力により動作可能である。電子装置1は、例えば、携帯型のパーソナルコンピュータ(例えば、ノートブック型コンピュータ、タブレット型コンピュータ)、携帯電話機などであってもよい。電子装置1は、AC/DC変換器3を介して交流電源2に接続される。AC/DC変換器3は、交流電源2から供給される交流電力を直流電力に変換して電子装置1に供給し、電子装置1は、AC/DC変換器3から供給された電力により動作し、また、内部の蓄電池12に充電する。
交流電源2及びAC/DC変換器3は、外部電源の一例である。
電子装置1は、充電回路11、蓄電池12、DC/DC変換器13、電力管理回路14、スイッチSW、及び負荷装置20を備える。
図1において、太線は電力線を示し、細線は信号線を示す。
充電回路11は、AC/DC変換器3から供給された電力により、蓄電池12に充電する。充電回路11は、蓄電池12の充電率に応じて可変な電圧及び可変な電流で、例えば、定電流モード、定電圧モード、及び定電力モードのいずれかで、蓄電池12に電力を供給する。
蓄電池12は、複数のセル12a、電流センサ12b、電圧センサ12c、及び不揮発性メモリ12dを備える。各セル12aは、充放電可能な二次電池である。複数のセル12aは、互いに直列及び/又は並列に接続される。電流センサ12bは、充電回路11から蓄電池12に供給される電流(以下、蓄電池12の「充電電流」ともいう)を検出して充電回路11及び電力管理回路14に通知する。また、電流センサ12bは、蓄電池12からDC/DC変換器13を介して負荷装置20に供給される電流(以下、蓄電池12の「放電電流」ともいう)を検出して電力管理回路14に通知する。電圧センサ12cは、蓄電池12の正極及び負極にわたる電圧を検出して充電回路11及び電力管理回路14に通知する。以下、充電時及び放電時における蓄電池12の電圧をそれぞれ、蓄電池12の「充電電圧」及び「放電電圧」ともいう。不揮発性メモリ12dは、蓄電池12の識別情報、例えば製造シリアル番号などを格納する。
蓄電池12は、電子装置1に対して着脱可能であるように構成されてもよく、電子装置1に内蔵されてもよい。
スイッチSWは、AC/DC変換器3から供給された電力と、蓄電池12から放電された電力とのうちの一方を、電力管理回路14の制御下で選択的に、DC/DC変換器13に供給する。
DC/DC変換器13は、AC/DC変換器3から供給された電力又は蓄電池12から放電された電力により、1つの直流電圧又は互いに異なる複数の直流電圧を発生し、発生した直流電圧を負荷装置20に供給する。
電力管理回路14は、充電回路11、スイッチSW、及び負荷装置20の中央処理装置(CPU)21の動作を制御する。また、電力管理回路14は、蓄電池12から、充電電流、放電電流、充電電圧、放電電圧、及び識別情報を取得する。また、電力管理回路14は、充電率検出器14a、消費電力検出器14b、及び外部電源検出器14cを備える。充電率検出器14aは、蓄電池12の充電電圧又は放電電圧に基づいて、蓄電池12の充電率及び残り電力量を計算する。基本的に、蓄電池の電圧と充電率とには一定の関係があるので、電圧から充電率を概算することができる。充電率検出器14aは、蓄電池12の充電率を計算することにより、等価的に、蓄電池12の残り電力量を計算することができる。消費電力検出器14bは、蓄電池12の放電電流及び放電電圧に基づいて、蓄電池12の電力により動作しているときの電子装置1の消費電力を計算する。消費電力検出器14bは、蓄電池12の放電電力を、電子装置1が蓄電池12により駆動しているときの電子装置1の消費電力として計算する。外部電源検出器14cは、電子装置1がAC/DC変換器3から供給された電力により動作しているか、それとも、蓄電池12から放電された電力により動作しているかを検出する。
電力管理回路14は、例えば、コンピュータのためのEC(Embedded Controller)と呼ばれるタイプのマイクロコントローラであってもよい。
負荷装置20は、中央処理装置(CPU)21、メモリ22、記憶装置23、表示装置24、入力装置25、及び通信インターフェース(I/F)26を備える。CPU21は、記憶装置23に格納されたプログラムを実行し、負荷装置20の他の構成要素22~26の動作を制御する。メモリ22は、電子装置1の動作に必要なプログラム及びデータを一時的に記憶する。記憶装置23は、電子装置1の動作に必要なプログラム及びデータを格納する。記憶装置23に格納されるプログラムは、電子装置1のオペレーティングシステムを含み、また、図3及び図4を参照して後述する処理のアプリケーションプログラムを含む。また、記憶装置23は、例えば、充電率の予め決められた複数の値について、充電率と、蓄電池12の電力により動作しているときの電子装置1の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納する。電力テーブルは、等価的に、蓄電池12の残り電力量と、電子装置1の消費電力との関係を示す。記憶装置23は、例えば、ソリッドステートドライブ又はハードディスクドライブを含んでもよい。表示装置24は、CPU21によって実行されたプログラムの結果を表示する。入力装置25は、電子装置1の動作を制御するユーザ入力を受ける。ユーザ入力は、例えば、電子装置1にログインして使用中であるユーザの識別情報を含む。入力装置25は、例えば、キーボード及びポインティングデバイスを含む。通信インターフェース26は、有線回線及び/又は無線回線を介して外部装置に通信可能に接続される。通信インターフェース26は、USB(Universal Serial Bus)など、周辺機器に接続するためのインターフェースを含んでもよい。
CPU21は、演算回路の一例である。
CPU21は、オペレーティングシステムを介して、電力管理回路14から、電子装置1に装着された蓄電池12の識別情報及び状態情報を取得する。識別情報は、例えば、蓄電池12の製造シリアル番号を含む。状態情報は、例えば、蓄電池12の満電力量(mWh)、残り電力量(mWh)、及び放電電力(mW)などを含む。満電力量は、蓄電池12の劣化などを反映した、現在の値である。また、CPU21は、オペレーティングシステムから、蓄電池12の状態情報を取得したときの時刻情報をさらに取得してもよい。時刻情報は、例えば、UNIX(登録商標)時間、すなわち、1970年1月1日午前0時0分0秒(UNIXエポック)からの経過秒数である。
CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、電力管理回路14から充電率検出器14aによって検出された現在の充電率及び現在の残り電力量と、消費電力検出器14bによって検出された現在の消費電力とを取得し、現在の充電率及び現在の消費電力に基づいて電力テーブルを更新する。CPU21は、現在の消費電力を電力管理回路14から取得することに代えて、電力管理回路14から取得された現在の残り電力量の時間的変化に基づいて現在の消費電力を計算してもよい。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、充電率検出器14aによって検出された現在の充電率に基づいて、電力テーブルを参照して電子装置1の推定消費電力を計算し、推定消費電力に基づいて電子装置1の推定動作時間を計算する。
図2は、図1の記憶装置23に格納される電力テーブルの例を示す図である。図2の電力テーブルは、充電率の互いに異なる複数の区間と、各区間に対応する消費電力(前述したように、蓄電池12の電力により動作しているときの電子装置1の消費電力)との関係を示す。図2の電力テーブルは、充電率の10個の区間を有する。例えば、CPU21は、充電率の10個の区間のそれぞれについて、充電率が当該区間内にあるときの対応する消費電力を取得し、取得された消費電力の平均値により電力テーブルを更新してもよい。この場合、例えば、充電率79~70%の区間では、CPU21は、充電率79%、78%、77%、…70%にそれぞれ対応する消費電力を取得し、これらの消費電力の平均値により電力テーブルを更新する。
また、CPU21は、蓄電池12の残り電力量に基づいて、充電率の各区間に対応する消費電力を計算してもよい。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作し、かつ、充電率がある区間内にあるとき、第1の時点t1における残り電力量P1を電力管理回路14から取得し、その後、第2の時点t2における残り電力量P2を電力管理回路14から取得する。CPU21は、Pave1=(P1-P2)/(t1-t2)により、充電率の現在の区間に対応する消費電力Pave1を計算する。P1及びt1は、現在の区間の上限値に対応する残り電力量及び時刻であってもよく、電子装置1が蓄電池12の電力による動作を開始したときの残り電力量及び時刻であってもよい。また、P2及びt2は、現在の区間の下限値に対応する残り電力量及び時刻であってもよく、電子装置1が外部電源からの電力による動作を再開したときの残り電力量及び時刻であってもよい。蓄電池12の残り電力量に基づいて消費電力を計算することにより、消費電力を常にモニタリング及び記録する必要がなくなる。従って、消費電力自体を取得する場合よりも、電力テーブルの生成及び更新を簡単化することができる。
また、図2の電力テーブルは、充電率の各区間について、消費電力の過去の記録回数を有する。ある区間の記録回数は、当該区間に含まれるすべて又は一部の充電率について、対応する消費電力を取得し、取得された消費電力に基づいて電力テーブルを更新した場合、「1回」とカウントされる。CPU21は、消費電力の過去の記録回数nに基づいて、過去に取得された消費電力Poldと、新たに取得された消費電力Pnewとの平均値Pave2=(Pnew+n×Pold)/(n+1)により電力テーブルを更新する。
CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、充電率検出器14aによって検出された現在の充電率を取得し、現在の充電率以下の充電率に対応する消費電力を電力テーブルから読み出し、電力テーブルから読み出された消費電力の平均値を推定消費電力として計算する。例えば、現在の充電率が55%である場合、CPU21は、充電率59~0%の各区間に対応する消費電力の平均値、すなわち、(18000+17000+16000+14000+12000+10000)/6=14500mWを推定消費電力として計算する。現在の充電率が区間の上限又は下限ではない場合、このことを反映するように、各区間に対応する消費電力に重み付けしてもよい。上述の例では、CPU21は、(0.5×18000+17000+16000+14000+12000+10000)/5.5=14200mWを推定消費電力として計算してもよい。
CPU21は、蓄電池12の現在の残り電力量を推定消費電力で除算することにより、電子装置1の推定動作時間を計算することができる。
電子装置1が複数のユーザによって使用される場合、CPU21は、ユーザごとに電力テーブルを生成して記憶装置23に格納してもよい。この場合、CPU21は、電子装置1を使用中であるユーザの識別情報を取得し、ユーザの識別情報に対応する電力テーブルを参照して推定消費電力を計算する。
蓄電池12が電子装置1に対して着脱可能に構成される場合、CPU21は、蓄電池12ごとに電力テーブルを生成して記憶装置23に格納してもよい。この場合、CPU21は、電子装置1に装着された蓄電池12の識別情報を取得し、蓄電池12の識別情報に対応する電力テーブルを参照して推定消費電力を計算する。
[実施形態の動作]
図3は、図1のCPU21によって実行される電力テーブル生成処理を示すフローチャートである。電力テーブル生成処理は、オペレーティングシステム上で実行されるアプリケーションプログラムとして実装される。
図3は、図1のCPU21によって実行される電力テーブル生成処理を示すフローチャートである。電力テーブル生成処理は、オペレーティングシステム上で実行されるアプリケーションプログラムとして実装される。
ステップS1において、CPU21は、外部電源(すなわち、交流電源2及びAC/DC変換器3)からの電力供給が停止したか否かを判断し、YESのときはステップS2に進み、NOのときはステップS1を繰り返す。
ステップS2において、CPU21は、オペレーティングシステムから、電子装置1にログインして使用中であるユーザの識別情報を取得する。
ステップS3において、CPU21は、オペレーティングシステムから、電子装置1に装着された蓄電池12の識別情報及び状態情報を取得する。
ステップS4において、CPU21は、電力テーブルにおいて、現在の充電率を含む充電率の現在の区間を設定する。
ステップS5において、CPU21は、オペレーティングシステムから、蓄電池12の状態情報を取得する。
ステップS6において、CPU21は、充電率の現在の区間に対応する消費電力を計算する。
ステップS7において、CPU21は、ステップS6で計算された消費電力により電力テーブルを更新する。
ステップS8において、CPU21は、外部電源からの電力供給が再開されたか否かを判断し、YESのときはステップS11に進み、NOのときはステップS9に進む。
ステップS9において、CPU21は、蓄電池12の放電により充電率が区間の下限に達したか否かを判断し、YESのときはステップS10に進み、NOのときはステップS5に戻る。
ステップS10において、CPU21は、電力テーブルにおいて、充電率の次の区間を設定し、ステップS5に戻る。
ステップS11において、CPU21は、オペレーティングシステムから、蓄電池12の状態情報を取得する。
ステップS12において、CPU21は、充電率の現在の区間に対応する消費電力を計算する。
ステップS13において、CPU21は、ステップS12で計算された消費電力により電力テーブルを更新する。
図3の電力テーブル生成処理を実行することにより、充電率の予め決められた複数の値について、充電率に対応する消費電力の期待値を取得することができる。消費電力の期待値を参照することにより、電子装置1が蓄電池12の電力により動作している場合に、蓄電池12がある充電率にあるときの推定消費電力及び推定動作時間を高精度に計算することができる。
図4は、図1のCPU21によって実行される動作時間推定処理を示すフローチャートである。動作時間推定処理は、オペレーティングシステム上で実行されるアプリケーションプログラムとして実装される。
ステップS21において、CPU21は、外部電源からの電力供給が停止したか否かを判断し、YESのときはステップS22に進み、NOのときはステップS21を繰り返す。
ステップS22において、CPU21は、オペレーティングシステムから、電子装置1にログインして使用中であるユーザの識別情報を取得する。
ステップS23において、CPU21は、オペレーティングシステムから、電子装置1に装着された蓄電池12の識別情報及び状態情報を取得する。
ステップS24において、CPU21は、記憶装置23から、ユーザ及び蓄電池12に対応する電力テーブルを読み出す。
ステップS25において、CPU21は、電力テーブルから、現在の充電量以下の充電量に対応する消費電力を読み出し、消費電力の平均値を計算する。
ステップS26において、CPU21は、現在の残り電力量を、ステップS25において計算された消費電力の平均値により除算することで、推定動作時間を計算する。
ステップS27において、CPU21は、ステップS26において計算された推定動作時間を表示装置24に表示する。
図4の動作時間推定処理を実行することにより、電子装置1の推定動作時間を計算してユーザに提示することができる。
図4の例は、外部電源からの電力供給が停止したときに1度だけ、推定動作時間を表示装置24に表示する場合を示す。それに加えて、CPU21は、充電率が予め決められた値(例えば、10%又は5%など)まで低下したとき、図4のステップS22~S27を実行して推定動作時間を表示装置24に表示してもよい。
CPU21は、図3の電力テーブル生成処理と図4の動作時間推定処理とを並列に実行する。
図5は、図1の表示装置24に表示される推定動作時間を含むポップアップウィンドウの例を示す図である。表示された推定動作時間を確認したユーザは、ウィンドウ内の「OK」ボタンを押下してポップアップウィンドウを閉じてもよく、ウィンドウ内の「設定」ボタンを押下して電源管理のためのアプリケーションプログラムを起動してもよい。
実施形態に係る電子装置1によれば、充電率及び消費電力の関係を示す電力テーブルを参照することにより、電子装置1の推定動作時間を従来よりも正確に計算することができる。詳しくは、電力テーブルは、ユーザによる電子装置1の過去の実際の使用状況を反映しているので、本実施形態によれば、特許文献1のように放電可能残量を消費電流で除算する場合よりも、電子装置1の推定動作時間を正確に計算することができる新規な方法が提供される。
実施形態に係る電子装置1によれば、外部電源からの電力供給が停止したとき、推定動作時間を即時(例えば1秒以内)に計算してユーザに提示することができる。例えば、ユーザの自席から会議室又は外出先に移動するために、外部電源から電子装置1への電力供給を停止した場合、推定動作時間が1時間であると表示装置24に表示される。この場合、ユーザは、会議室又は外出先にAC/DC変換器3を持参することができる。従って、外出時などのモバイルワークにおいて想定外のバッテリー切れを生じにくくすることができる。
実施形態に係る電子装置1によれば、ユーザごとに、また、蓄電池12ごとに、電子装置1の実際の使用状況を反映して推定動作時間を正確に計算することができる。
[実施形態の効果等]
本開示の第1の態様に係る電子装置1は、蓄電池12の電力により動作可能な電子装置1であって、蓄電池12、記憶装置23、第1の検出器14a、CPU21、及び表示装置24を備える。記憶装置23は、蓄電池12の残り電力量の予め決められた複数の値について、蓄電池12の電力により動作しているときの残り電力量と電子装置1の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納する。電力管理回路14は、蓄電池12の現在の残り電力量を検出する。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、現在の残り電力量に基づいて電力テーブルを参照して電子装置1の推定消費電力を計算し、推定消費電力に基づいて電子装置1の推定動作時間を計算する。表示装置24は推定動作時間を表示する。
本開示の第1の態様に係る電子装置1は、蓄電池12の電力により動作可能な電子装置1であって、蓄電池12、記憶装置23、第1の検出器14a、CPU21、及び表示装置24を備える。記憶装置23は、蓄電池12の残り電力量の予め決められた複数の値について、蓄電池12の電力により動作しているときの残り電力量と電子装置1の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納する。電力管理回路14は、蓄電池12の現在の残り電力量を検出する。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、現在の残り電力量に基づいて電力テーブルを参照して電子装置1の推定消費電力を計算し、推定消費電力に基づいて電子装置1の推定動作時間を計算する。表示装置24は推定動作時間を表示する。
これにより、電子装置の推定動作時間を従来よりも正確にかつ必要に応じて即時に計算することができる。
本開示の第2の態様に係る電子装置1によれば、第1の態様に係る電子装置1がさらに下記のように構成されてもよい。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているときの現在の残り電力量を取得し、現在の残り電力量の時間的変化に基づいて現在の消費電力を計算し、現在の残り電力量及び現在の消費電力に基づいて電力テーブルを更新する。
これにより、電力テーブルを生成及び更新することができる。
本開示の第3の態様に係る電子装置1によれば、第2の態様に係る電子装置1がさらに下記のように構成されてもよい。電力テーブルは、残り電力量の互いに異なる複数の区間と、各区間に対応する消費電力との関係を示す。CPU21は、残り電力量の互いに異なる複数の区間のそれぞれについて、現在の残り電力量が当該区間内にあるときに計算された現在の消費電力により電力テーブルを更新する。
これにより、残り電力量を少ない個数(例えば10個)の区間に分割することで、電力テーブルのデータ量を削減することができる。
本開示の第4の態様に係る電子装置1によれば、第1~第3のうちの1つの態様に係る電子装置1がさらに下記のように構成されてもよい。CPU21は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作しているとき、現在の残り電力量を取得し、現在の残り電力量以下の残り電力量に対応する消費電力を電力テーブルから読み出し、電力テーブルから読み出された消費電力の平均値を推定消費電力として計算する。
これにより、蓄電池12の残り電力量がゼロになるまでの推定動作時間を高精度に計算することができる。
本開示の第5の態様に係る電子装置1によれば、第1~第4のうちの1つの態様に係る電子装置1がさらに下記のように構成されてもよい。記憶装置23は、電子装置1のユーザごとに電力テーブルを格納する。CPU21は、電子装置1を使用中であるユーザの識別情報を取得し、ユーザの識別情報に対応する電力テーブルを参照して推定消費電力を計算する。
これにより、ユーザごとに電子装置1の実際の使用状況を反映して推定動作時間を正確に計算することができる。
本開示の第6の態様に係る電子装置1によれば、第1~第5のうちの1つの態様に係る電子装置1がさらに下記のように構成されてもよい。蓄電池12は、電子装置1に対して着脱可能に構成される。記憶装置23は、蓄電池12ごとに電力テーブルを格納する。CPU21は、電子装置1に装着された蓄電池12の識別情報を取得し、蓄電池12の識別情報に対応する電力テーブルを参照して推定消費電力を計算する。
これにより、蓄電池12ごとに電子装置1の実際の使用状況を反映して推定動作時間を正確に計算することができる。
本開示の第7の態様に係る制御方法は、蓄電池12の電力により動作可能な電子装置1の制御方法である。本方法は、蓄電池12の残り電力量の予め決められた複数の値について、蓄電池12の電力により動作しているときの残り電力量と電子装置1の消費電力との関係を示す電力テーブルを記憶装置23から読み出すステップを含む。本方法は、蓄電池12の現在の残り電力量を検出するステップを含む。本方法は、電子装置1が蓄電池12の電力により動作していることに応答して、現在の残り電力量に基づいて電力テーブルを参照して電子装置1の推定消費電力を計算し、推定消費電力に基づいて電子装置1の推定動作時間を計算するステップを含む。本方法は、推定動作時間を表示装置24に表示するステップを含む。
これにより、電子装置の推定動作時間を従来よりも正確にかつ必要に応じて即時に計算することができる。
本開示の第8の態様に係るプログラムは、蓄電池12の電力により動作可能な電子装置1に実装されたCPU21によって実行される命令を含むプログラムである。本命令は、CPU21に、蓄電池12の残り電力量の予め決められた複数の値について、蓄電池12の電力により動作しているときの残り電力量と電子装置1の消費電力との関係を示す電力テーブルを記憶装置23から読み出すステップを実行させる。本命令は、CPU21に、蓄電池12の現在の残り電力量を検出するステップを実行させる。本命令は、CPU21に、電子装置1が蓄電池12の電力により動作していることに応答して、現在の残り電力量に基づいて電力テーブルを参照して電子装置1の推定消費電力を計算し、推定消費電力に基づいて電子装置1の推定動作時間を計算するステップを実行させる。本命令は、CPU21に、推定動作時間を表示装置24に表示するステップを実行させる。
これにより、電子装置の推定動作時間を従来よりも正確にかつ必要に応じて即時に計算することができる。
[他の実施形態]
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施形態にも適用可能である。また、上記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施形態とすることも可能である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示の一態様は、例えば、蓄電池の電力により動作する携帯型のパーソナルコンピュータの推定動作時間を計算してユーザに提示するために適用可能である。
1 電子装置
2 交流電源
3 AC/DC変換器
11 充電回路
12 蓄電池
12a セル
12b 電流センサ
12c 電圧センサ
12d 不揮発性メモリ
13 DC/DC変換器
14 電力管理回路
14a 充電率検出器
14b 消費電力検出器
14c 外部電源検出器
20 負荷装置
21 中央処理装置(CPU)
22 メモリ
23 記憶装置
24 表示装置
25 入力装置
26 通信インターフェース(I/F)
2 交流電源
3 AC/DC変換器
11 充電回路
12 蓄電池
12a セル
12b 電流センサ
12c 電圧センサ
12d 不揮発性メモリ
13 DC/DC変換器
14 電力管理回路
14a 充電率検出器
14b 消費電力検出器
14c 外部電源検出器
20 負荷装置
21 中央処理装置(CPU)
22 メモリ
23 記憶装置
24 表示装置
25 入力装置
26 通信インターフェース(I/F)
Claims (8)
- 蓄電池の電力により動作可能な電子装置であって、
前記蓄電池と、
前記蓄電池の残り電力量の予め決められた複数の値について、前記蓄電池の電力により動作しているときの前記残り電力量と前記電子装置の消費電力との関係を示す電力テーブルを格納した記憶装置と、
前記蓄電池の現在の残り電力量を検出する電力管理回路と、
前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作しているとき、前記現在の残り電力量に基づいて前記電力テーブルを参照して前記電子装置の推定消費電力を計算し、前記推定消費電力に基づいて前記電子装置の推定動作時間を計算する演算回路と、
前記推定動作時間を表示する表示装置とを備える、
電子装置。 - 前記演算回路は、前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作しているときの前記現在の残り電力量を取得し、
前記現在の残り電力量の時間的変化に基づいて現在の消費電力を計算し、
前記現在の残り電力量及び前記現在の消費電力に基づいて前記電力テーブルを更新する、
請求項1記載の電子装置。 - 前記電力テーブルは、前記残り電力量の互いに異なる複数の区間と、前記各区間に対応する前記消費電力との関係を示し、
前記演算回路は、前記残り電力量の互いに異なる複数の区間のそれぞれについて、前記現在の残り電力量が当該区間内にあるときに計算された前記現在の消費電力により前記電力テーブルを更新する、
請求項2記載の電子装置。 - 前記演算回路は、前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作しているとき、
前記現在の残り電力量を取得し、
前記現在の残り電力量以下の残り電力量に対応する消費電力を前記電力テーブルから読み出し、
前記電力テーブルから読み出された消費電力の平均値を前記推定消費電力として計算する、
請求項1~3のうちの1つに記載の電子装置。 - 前記記憶装置は、前記電子装置のユーザごとに前記電力テーブルを格納し、
前記演算回路は、前記電子装置を使用中であるユーザの識別情報を取得し、前記ユーザの識別情報に対応する前記電力テーブルを参照して前記推定消費電力を計算する、
請求項1記載の電子装置。 - 前記蓄電池は、前記電子装置に対して着脱可能に構成され、
前記記憶装置は、前記蓄電池ごとに前記電力テーブルを格納し、
前記演算回路は、前記電子装置に装着された前記蓄電池の識別情報を取得し、前記蓄電池の識別情報に対応する前記電力テーブルを参照して前記推定消費電力を計算する、
請求項1記載の電子装置。 - 蓄電池の電力により動作可能な電子装置の制御方法であって、
前記蓄電池の残り電力量の予め決められた複数の値について、前記蓄電池の電力により動作しているときの前記残り電力量と前記電子装置の消費電力との関係を示す電力テーブルを記憶装置から読み出すステップと、
前記蓄電池の現在の残り電力量を検出するステップと、
前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作していることに応答して、前記現在の残り電力量に基づいて前記電力テーブルを参照して前記電子装置の推定消費電力を計算し、前記推定消費電力に基づいて前記電子装置の推定動作時間を計算するステップと、
前記推定動作時間を表示装置に表示するステップとを含む、
電子装置の制御方法。 - 蓄電池の電力により動作可能な電子装置に実装された演算回路によって実行される命令を含むプログラムであって、前記命令は、前記演算回路に、
前記蓄電池の残り電力量の予め決められた複数の値について、前記蓄電池の電力により動作しているときの前記残り電力量と前記電子装置の消費電力との関係を示す電力テーブルを記憶装置から読み出すステップと、
前記蓄電池の現在の残り電力量を検出するステップと、
前記電子装置が前記蓄電池の電力により動作していることに応答して、前記現在の残り電力量に基づいて前記電力テーブルを参照して前記電子装置の推定消費電力を計算し、前記推定消費電力に基づいて前記電子装置の推定動作時間を計算するステップと、
前記推定動作時間を表示装置に表示するステップとを実行させる、
プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022078142A JP2023167173A (ja) | 2022-05-11 | 2022-05-11 | 電子装置、電子装置の制御方法、及びプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022078142A JP2023167173A (ja) | 2022-05-11 | 2022-05-11 | 電子装置、電子装置の制御方法、及びプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023167173A true JP2023167173A (ja) | 2023-11-24 |
Family
ID=88838152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2022078142A Pending JP2023167173A (ja) | 2022-05-11 | 2022-05-11 | 電子装置、電子装置の制御方法、及びプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023167173A (ja) |
-
2022
- 2022-05-11 JP JP2022078142A patent/JP2023167173A/ja active Pending
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