JP2023165266A - 樹脂成形品の製造装置、学習装置および推論装置 - Google Patents

樹脂成形品の製造装置、学習装置および推論装置 Download PDF

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徳佳 原
Noriyoshi Hara
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翔 後藤
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Abstract

【課題】金型の形状によらず高精度にバリの発生を検知する技術を提供する。【解決手段】固定側金型105および可動側金型104の形状によらず樹脂製品のバリを高精度に検出するための樹脂成形品の製造装置であって、製造装置は、固定側金型105と、可動側金型104と、固定側金型105および可動側金型104により形成されるキャビティ205のゲート近傍に設けられた第1のセンサ206と、第1のセンサ206により検知した固定側金型105および可動側金型の間105のクリアランスに基づいて、バリの発生を検知する判定部321とを備える。【選択図】図3

Description

本開示は、樹脂成形品の製造装置に関し、より特定的には、樹脂成形品のバリを検出する技術に関する。
樹脂成形品(以下、「成形品」と呼ぶこともある)の製造方法として、加熱融解させた樹脂を金型内に注入して冷却することで成形品を得る射出成形が知られている。射出成形用の金型は、樹脂成形の過程でモータ等の機械および樹脂等から外力を受ける。外力に金型が耐えきれない場合、パーティング面に隙間が生じ、当該隙間から樹脂が漏れ出る。その結果、バリが成形品に発生する。そのため、成形品の製造現場では、製造された成形品にバリが存在するか否かを確認するための検査工程およびバリ取り作業工程が必要となり、これらの工程が成形品の生産性を低下させる要因となっている。そこで、成形品のバリの発生を高精度に把握するための技術が必要とされている。
成形品のバリの発生を検知する技術に関し、例えば、特開2008-249612号公報(特許文献1)は、「固定型に可動型を密着させ所定の型締め力で保持した成形金型内に材料を供給して加圧成形する際に発生するバリを検出するバリ発生の検知方法において、成形金型内に供給した材料の加圧成形時に成形金型の外側面の変位を測定し、変位が予め設定した基準値を超えた時点でバリが発生したと判断する」バリの検知方法を開示している([要約]参照)。
特開2008-249612号公報
発明者らが検討を進めた結果、金型は樹脂を充填されて内側から圧力を受けると、型開き方向に変位(もしくは湾曲)することを見出した。より具体的には、金型のゲートを起点として金型にたわみが発生することを見出した。より具体的には、金型のゲートを起点として金型にたわみが発生する。特許文献1に開示された技術によると、金型のたわみが金型全体で均一に発生するのではなくゲートを起点に発生することについては考慮されていない。そのため、特許文献1に開示された技術では、金型の形状およびセンサの配置位置によっては、バリの検知精度が低下する可能性がある。したがって、金型の形状によらず高精度にバリの発生を検知するための技術が必要とされている。
本開示は、上記のような背景に鑑みてなされたものであって、ある局面における目的は、金型の形状によらず高精度にバリの発生を検知する技術を提供することにある。
ある実施の形態に従うと、樹脂成形品の製造装置が提供される。製造装置は、固定側金型と、可動側金型と、固定側金型および可動側金型からなるキャビティのゲート近傍に設けられた第1のセンサと、第1のセンサにより検知した固定側金型および可動側金型の間のクリアランスに基づいて、バリの発生を検知する判定部とを備える。
ある実施の形態に従うと、金型の形状によらず高精度にバリの発生を検知することが可能である。
この開示内容の上記および他の目的、特徴、局面および利点は、添付の図面と関連して理解される本開示に関する次の詳細な説明から明らかとなるであろう。
ある実施の形態に従う製造装置100の外観の一例を示す図である。 製造装置100のバリの検知に関連する主な構成の一例を示す図である。 金型103に接続される周辺機器および回路の一例を示す図である。 判定部321の詳細な回路構成の一例を示す図である。 金型103にかかる圧力の推移の一例を示す図である。 金型103のキャビティ205周辺を拡大した図である。 センサ206の第1の例を示す図である。 センサ206の第2の例を示す図である。 センサ206の出力値の変位の一例を示す図である。 センサ206の配置の第1の例を示す図である。 センサ206の配置の第2の例を示す図である。 センサ206の配置の第3の例を示す図である。 製造装置100においてバリの検知を行うためのモデルを生成するための学習装置420の構成の一例を示す図である。 学習装置420の内部処理の手順の一例を示すフローチャートである。 製造装置100の成形処理において、学習済モデルを用いて成形不良の検知を行うための推論装置430の構成の一例を示す図である。 推論装置430の内部処理の手順の一例を示すフローチャートである。 学習装置420により使用されるニューラルネットワークモデルの一例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示に係る技術思想の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<A.樹脂成形品の製造装置の構成>
最初に、図1~図3を参照して、本実施の形態に従う樹脂成形品の製造装置の構成について説明する。本実施の形態に従う樹脂成形品の製造装置は、射出成形により樹脂成形品を製造する。さらに、本実施の形態に従う樹脂成形品の製造装置は、金型のゲート近傍に設けられたセンサ206(図2参照)の出力値に基づいて、バリの検知を行う。さらに、本実施の形態に従う樹脂成形品の製造装置は、製造工程の改善(樹脂の射出速度、金型温度、樹脂温度の調整等)の提示または自動実行を行い得る。
図1は、本実施の形態に従う製造装置100の外観の一例を示す図である。図1を参照して、製造装置100の構成および射出成形の手順について説明する。製造装置100は、主な構成として、金型103と、射出ユニット110とを備える。金型103は、可動側金型104と、固定側金型105とを備える。可動側金型104は、モータ112によって駆動される。射出ユニット110は、ホッパー101と、シリンダー102と、モータ111とを備える。
射出ユニット110は、樹脂を融解させて、当該融解した樹脂を金型103に流し込む。ホッパー101は、樹脂材料をセットされる。樹脂材料は、例えば、樹脂のペレット等である。ある局面において、ホッパー101は、手動で樹脂を補給されてもよいし、外部のタンク等から樹脂を自動で補給する機構を備えていてもよい。
シリンダー102は、ホッパー101と繋がっており、ホッパー101から流れ込んできた樹脂を金型103に運ぶための通り道になる。より具体的には、シリンダー102の内部には、スクリュー346(図3参照)が設けられており、スクリュー346が回転することにより、シリンダー102内部の樹脂は、金型103に運ばれていく。シリンダー102には、樹脂が固まらないように、樹脂を加熱するためのヒーター345(図3参照)が設けられている。
金型103は、樹脂を流し込まれる型であり、樹脂を製品の形状に変形させる。可動側金型104は、モータ112によって駆動する型であり、可動側金型104が移動することで、金型103が開閉する。可動側金型104には、エジェクターピン208(図2参照)が設けられている。金型103が開くと(可動側金型104が移動すると)、エジェクターピン208が金型103(可動側金型104)に張り付いた樹脂成形品を押し出す。固定側金型105は、シリンダー102と接続されている。樹脂は、一例として、固定側金型105から、スプルー、ランナー、ゲートを介して、キャビティに流れ込む。キャビティとは、金型に設けられた製品が成形される隙間であり、可動側金型104および固定側金型105の間に設けられる。
モータ111は、スクリュー346を駆動させる。ある局面において、製造装置100は、モータ111およびモータ111を制御するモータドライバ(図示せず)を備えていてもよい。他の局面において、製造装置100は、モータ111を備えて、モータドライバを備えなくてもよい。この場合、製造装置100は、外部のモータドライバと接続され得る。
モータ112は、動力伝達部品を介して、可動側金型104を駆動させる。ある局面において、製造装置100は、モータ112およびモータ112を制御するモータドライバ(図示せず)を備えていてもよい。他の局面において、製造装置100は、モータ112を備えて、モータドライバを備えなくてもよい。この場合、製造装置100は、外部のモータドライバと接続され得る。
次に、樹脂成形の手順について説明する。最初に、射出ユニット110は、金型103に加熱された融解した樹脂(以降、「融解樹脂」と呼ぶこともある)を流し込む。より具体的には、射出ユニット110は、ホッパー101内の樹脂材料(ペレット等)を加熱して融解させる。融解樹脂は、ホッパー101からシリンダー102内部に流れ込む。シリンダー102内部に流れ込んだ融解樹脂は、シリンダー102内部のスクリュー346の先端347(図3参照)により、ノズル348(図3参照)を通って、固定側金型105に流し込まれる。スクリュー346は、モータ111によって回転する。
固定側金型105に射出された融解樹脂はスプルー203(図2参照)を通過する。スプルー203を通過した溶融樹脂は、固定側金型105および可動側金型104で形成されたキャビティ205(図2参照)内に流入する。本明細書における「キャビティ205」は、可動側金型104および固定側金型105の間に形成された成形品の形状をした隙間と、凹型の金型(通常は固定側金型105)とを包含する。また、凸型の金型(通常は可動側金型104)はコアと呼ばれることもある。
キャビティ205内は、ランナー、ゲート204および成形品部に分かれており、ランナー、ゲート204、成形品部の順で融解樹脂が充填される。成形品部は、樹脂によって成形される製品の形状をした隙間である。ランナーは、スプルー203から成形品部までの融解樹脂の通り道である。ゲート204は、ランナーおよび成形品部の間に設けられており、成形品部への樹脂の入り口になる。また、ゲート204は、樹脂の流入圧力、流入速度、温度等の調整、逆流防止の役割等を有することもある。また、キャビティ205は、樹脂の充填時に発生するガスを外部に逃がすためのガスベント(エアベント)(図示せず)と呼ばれる隙間を備えていてもよい。ある局面において、金型103は、ガスベント(エアベント)のガスの詰まりを検出するセンサ(図示せず)を備えていてもよい。この場合、判定部321は、当該ガスの詰まりを検出するセンサの出力値(ガス圧等)と、センサ206の出力値(金型103の変位、すなわち固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランス(隙間))とに基づいて、バリを検出してもよい。例えば、判定部321は、当該ガスの詰まりを検出するセンサの出力値が予め定められた第1の閾値を上回る(または下回る)(ガス詰まりが検知された)か、およびセンサ206の出力値が予め定められた第2の閾値を上回る(または下回る)(クリアランスが検知された)場合に、バリが発生していると判定してもよい。別の例として、判定部321は、当該ガスの詰まりを検出するセンサの出力値およびセンサ206の出力値の各々が、第1および第2の閾値の各々を上回る(または下回る)(ガス詰まりおよびクリアランスの両方が検知された)場合に、バリが発生していると判定してもよい。
キャビティ205内に溶融樹脂が充填された後、融解樹脂は、金型103(可動側金型104および固定側金型105)の表面に接触することで、冷却されて固まり、キャビティ205に成形品が成形される。樹脂が固まった後に、可動側金型104は、モータ112によって駆動されることで、固定側金型105から離れ、金型103が開く。このとき、成形品は、一般的に、可動側金型104に張り付いた状態となる。可動側金型104に設けられたエジェクターピン208(図2参照)は、可動側金型104の動作方向(開方向)とは逆向(閉方向)に成形品を押し出すことで、成形品を可動側金型104から剥がす。なお、可動側金型104から成形品が剥がれることを離型と呼ぶこともある。
なお、射出成形時の各工程は、可動側金型104および固定側金型105をパーティング面209(図2参照)で合せて閉じる工程(型締め工程)、金型103に樹脂を流し込む工程(射出工程)、金型103により一定の圧量で樹脂を加圧する工程(保圧工程)、樹脂を冷却する工程(冷却工程)、金型103を開く工程(型開き工程)、および、エジェクターピン208によって成形品を金型103(可動側金型104)から押し出す工程(離型工程)に分けることができる。
図2は、製造装置100のバリの検知に関連する主な構成の一例を示す図である。製造装置100は、バリの検知に関連する主な構成として、金型103上に、センサ206と、ケーブル孔210とを備える。
センサ206は、金型103の内部の圧力により、金型103がどれだけ変形または動いたかを示す金型103の変位を検出する。ここでの金型103の変位は、例えば、可動側金型104の移動により、および/または、各金型(可動側金型104および/または固定側金型105)の変形により生じた固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランスを示す。センサ206は、金型103の変位(すなわち固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランス)または金型103(可動側金型104および/または固定側金型105)にかかる圧力を検知してもよい。すなわち、センサ206の出力値は、金型103の変位(固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランス)もしくは金型103にかかる圧力を示す。ある局面において、センサ206は、電磁誘導式変位センサ、または、レーザセンサであってもよい。各センサの詳細については図7および図8を参照して説明する。
ケーブル孔210は、センサ206のケーブルを通すための孔である。センサ206のケーブルは、ケーブル孔210を通り、アンプ320(図3参照)または判定部321(図3参照)に接続される。製造装置100(判定部321)は、ゲート204の近傍(以降、ゲート204の近傍を「ゲート近傍」と呼ぶ)に設けられたセンサ206の出力値(金型103の変位量、すなわち固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランス)に基づいて、成形品のバリの発生を検知する。
<B.回路構成>
次に、図3および図4を参照して、製造装置100における、バリ検知に関連する回路について説明する。
図3は、金型103に接続される周辺機器および回路の一例を示す図である。製造装置100は、バリ検知に関連する主な回路として、アンプ320と、判定部321と、表示装置322と、型締め検知センサ331とを備える。また、製造装置100は、金型103と、射出ユニット110と、制御部340とを備える。射出ユニット110は、ホッパー101と、シリンダー102と、ヒーター345と、スクリュー346と、射出モータ342とを備える。
射出ユニット110は、樹脂を金型103に射出する。ホッパー101は、ペレット等の樹脂材料の投入場所である。シリンダー102は、内部のスクリュー346により、ホッパー101から供給された樹脂を融解させて、当該樹脂を金型103に運ぶ。型締め検知センサ331は、金型103が閉じると(可動側金型104および固定側金型105がパーティング面209で接触すると)、型締完了信号323を出力する。型締完了信号323は、判定部321により、バリの検知処理の実行のタイミングを測るために使用され得る。制御部340は、製造装置100の動作全体(金型103の動作および射出ユニット110の動作等)を制御する。
アンプ320は、センサ206の出力信号および型締完了信号323を増幅し、当該増幅した信号を判定部321に出力する。一例として、アンプ320は、オペアンプ素子およびその周辺回路等により実現されてもよい。
判定部321は、アンプから受信した各センサの出力値(信号)を取得する。判定部321は、センサ206の出力値に基づいて、バリの発生を検知する。より具体的には、判定部321は、センサ206の出力値が示す金型103の変位(固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランス)に基づいて、バリの発生を検知する。さらに、判定部321は、バリの発生を検知したことに基づいて、バリの原因、成形条件を改善するための情報(金型温度の調整情報、樹脂温度の調整情報、樹脂の射出速度の調整情報等の少なくとも一部または全て)を生成してもよい。判定部321は、バリの有無の判定、バリの原因の特定、および、成形条件を改善するための情報の一部または全てを含む情報を表示装置322に出力する。ある局面において、判定部321は、バリの判定結果に基づいて、フィードバック信号(成形条件の改善情報)を生成して、当該フィードバック信号を制御部340に送信してもよい。制御部340は、フィードバック信号に基づいて、成形条件(金型温度、樹脂温度、樹脂の射出速度等)を変更または改善し得る。一例として、判定部321は、1つ以上のセンサ206の各々の出力値と、予め定められた閾値との差分に基づいて、成形条件(金型温度、樹脂温度、樹脂の射出速度等)を変更または改善してもよい。
また、判定部321は、型締め検知信号を取得することで、金型103が締まったタイミングを容易に検知し得る。これにより、製造装置100は、射出成形中における、射出成形の計量工程、型締め工程、射出工程、保圧工程、冷却工程、成形品の取出し工程、型開き工程の全ての状態で、バリの検知処理を行う必要はなく、例えば、型締め検知信号の取得から一定時間(射出工程および保圧工程のみ等)だけバリの検知処理を行うことができる。すなわち、判定部321は、型締め検知信号を取得したタイミングに基づいて、センサ206の出力値を取り込むことができる。
表示装置322は、判定部321から取得した情報を表示する。ある局面において、判定部321はPC(Personal Computer)であり、表示装置322はディスプレイであってもよい。他の局面において、判定部321は、マイクロコンピュータ、SoC(System on Chip)等を搭載した装置であってもよい。この場合、表示装置322は、判定部321から情報または映像を受信して表示できるディスプレイ、タブレット、PC等の任意の装置であってもよい。
ある局面において、アンプ320、判定部321および表示装置322の一部または全ては、別々の装置または部品として実現されてもよいし、一体型の装置として実現されてもよい。また、他の局面において、アンプ320、判定部321および表示装置322の一部または全ては、製造装置100に組み込まれてもよい。
図4は、判定部321の詳細な回路構成の一例を示す図である。判定部321は、プロセッサ401と、メモリ402と、ストレージ403と、外部機器IF(Interface)404と、入力IF405と、出力IF406と、通信IF407とを含む。これらの各回路は、バス408により相互に接続される。
プロセッサ401は、判定部321の各種機能を実現するためのプログラムを実行し得る。プロセッサ401は、例えば、少なくとも1つの集積回路によって構成される。集積回路は、例えば、少なくとも1つのCPU(Central Processing Unit)、少なくとも1つのGPU(Graphics Processing Unit)、少なくとも1つのFPGA(Field Programmable Gate Array)、少なくとも1つのASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはこれらの組み合わせ等によって構成されてもよい。
メモリ402は、プロセッサ401によって実行されるプログラムと、プロセッサ401によって参照されるデータとを格納する。ある局面において、メモリ402は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)等によって実現されてもよい。
ストレージ403は、不揮発性メモリであり、プロセッサ401によって実行されるプログラムおよびプロセッサ401によって参照されるデータを格納する。その場合、プロセッサ401は、ストレージ403からメモリ402に読み出されたプログラムを実行し、ストレージ403からメモリ402に読み出されたデータを参照する。ある局面において、ストレージ403は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)またはフラッシュメモリー等によって実現されてもよい。
外部機器IF404は、任意の外部機器に接続され得る。外部機器IF404は、アンプ320と接続され、アンプ320を介して、各センサの出力値を受信する。外部機器IF404は、受信した各センサの出力値をメモリ402またはストレージ403に書き込む。ある局面において、外部機器IF404は、USB(Universal Serial Bus)端子等によって実現されてもよい。
入力IF405は、キーボード、マウス、タッチパッドまたはゲームパッド等の任意の入力装置に接続され得る。ある局面において、ユーザは、入力IF405に接続された入力装置410を介して、判定部321にバリ検知の監視機能のオン・オフを入力してもよい。他の局面において、ユーザは、入力装置410を介して、に表示された1つ以上の成形条件の改善策を選択してもいし、判定部321に改善策の実行指示を入力してもよい。この場合、判定部321は、選択された改善策のパラメータ(フィードバック信号)を製造装置100の制御部340に出力してもよい。制御部340は、パラメータ(フィードバック信号)に基づいて、成形条件を調整し得る。ある局面において、入力IF405は、USB端子、PS/2端子およびBluetooth(登録商標)モジュール等によって実現されてもよい。
出力IF406は、ブラウン管ディスプレイ、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の任意の出力装置に接続され得る。出力IF406は、表示装置322と接続される。出力IF406は、表示装置322に、バリの有無、バリの原因、成形条件の改善策の一部または全てを含む情報を出力する。ある局面において、出力IF406は、USB端子、D-sub端子、DVI(Digital Visual Interface)端子およびHDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)端子等によって実現されてもよい。ある局面において、表示装置322がPC等である場合、判定部321は、外部機器IF404または通信IF407を介して、表示装置322に接続されてもよい。
通信IF407は、有線または無線のネットワーク機器と接続される。通信IF407は、外部の学習装置420および推論装置430と接続され得る。ある局面において、通信IF407は、有線LAN(Local Area Network)ポートおよびWi-Fi(登録商標)(Wireless Fidelity)モジュール等によって実現されてもよい。他の局面において、通信IF407は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)、UDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルを用いてデータを送受信してもよい。
学習装置420は、事前に用意されたセンサ206の出力値およびバリの判定結果を学習データとして取込み、機械学習によって、バリの判定用の学習済モデルを生成する。ある局面において、判定部321は、通信IF407を介して、学習装置420にバリの判定結果を学習データとして送信してもよい。
推論装置430は、学習済モデルを用いて、判定部321から得たセンサ206の出力値に基づいて、バリの有無、バリの原因、および成形条件の改善策を出力する。この場合、判定部321は、通信IF407を介して、推論装置430から、バリの有無、バリの原因、および成形条件の改善策を受信して、これらの情報を表示装置322に表示し得る。ある局面において、判定部321は、アンプ320から取得した信号を自装置で分析する代わりに推論装置430に転送し、推論装置430からバリの有無、バリの原因、および成形条件の改善策を受信してもよい。他の局面において、判定部321が、学習装置420から受信した学習済モデルを用いて、バリの有無、バリの原因、および成形条件の改善策を出力してもよい。
<C.バリの発生タイミングおよびバリ検知の仕組み>
次に、図5および図6を参照して、バリの発生するタイミングおよびバリ検知の仕組みについて説明する。
(a.バリの発生タイミング)
図5は、金型103にかかる圧力の推移の一例を示す図である。金型103にかかる圧力は、射出成形の各工程により変化する。グラフ500は、射出成形の一連の工程を通して金型103にかかる圧力の推移を示している。
区間501は、樹脂成形品の一連製造工程内の射出工程における金型103内部の圧力を示している。射出工程において、キャビティ205に樹脂が充填されることにより、金型103の内部圧力は上昇してピークに達する。キャビティ205内への樹脂の充填が完了すると、樹脂成形品の製造工程は、保圧工程に移行する。
区間502は、樹脂成形品の一連の製造工程内の保圧工程における金型103内部の圧力を示している。保圧工程において、金型103の内部圧力は一定となる。樹脂への加圧(保圧)が完了すると、樹脂成形品の製造工程は、冷却工程に移行する。
区間503は、冷却工程における金型103内部の圧力を示している。樹脂が冷却されると、金型103の内部の圧力は低下する。樹脂の冷却が完了すると、樹脂成形品の製造工程は、型開き工程および離型工程へと移行する。
グラフ500に示されるように、金型103にかかる圧力が最も大きくなるのは、射出工程(区間501)および保圧工程(区間502)である。そのため、判定部321は、射出工程(区間501)および保圧工程(区間502)におけるセンサ206の出力値に基づいて、バリの発生を検知することが望ましい。
(b.バリの発生原因)
次に、射出工程(区間501)および保圧工程(区間502)の各々において、バリが発生する原因について説明する。
射出工程(区間501)では、シリンダー102からキャビティ205内に勢いよく融解した樹脂が充填される。そのため、キャビティ205内に流れ込む樹脂により、金型103内部の圧力は上昇する。金型103内の圧力が、金型103の型締め力を超えると、可動側金型104は後退して、パーティング面209にクリアランスが発生する。当該クリアランスに樹脂が流れ込むことで、成形品にバリが発生する。
保圧工程(区間502)では、キャビティ205内の樹脂が固まるまでの間、モータ112によって、金型103には一定の圧力がかけられる。このとき、金型103の内部圧力(キャビティ205内の樹脂から受ける圧力)が、金型103の型締め力を超えると、可動側金型104は後退して、パーティング面209にクリアランスが発生する。当該クリアランスに樹脂が流れ込むことで、成形品にバリが発生する。
その他、射出工程(区間501)および保圧工程(区間502)において、金型103内部の圧力により、金型103(可動側金型104および/または固定側金型105)が変形することがある。金型103が変形することにより、パーティング面209に隙間が発生し、当該隙間から樹脂が流れ出ることで、成形品にバリが発生することがある。
さらに、バリは、ショット毎のバラつき(樹脂の温度、樹脂の射出速度のバラつき等)、樹脂のロットごとの材料特性のバラつき(粘度のバラつき等)、金型の摩耗もしくは劣化等の多岐にわたる要因により、突発的に発生する。
そこで、金型103内のクリアランスが最も大きく発生しやすいゲート近傍にセンサ206を配置することで、製造装置100はクリアランスの発生を高精度に検知し得る。その結果として、製造装置100は、頻繁なバリ検査およびバリ取り作業等の工数を削減し得る。
(c.バリ検知の仕組み)
図6は、金型103のキャビティ205周辺を拡大した図である。図6の例では、可動側金型104および固定側金型105が合わさることにより、パーティング面209が形成されている。
射出ユニット110から金型103に射出された樹脂は、スプルー203を通過し、キャビティ205内に流入する。より具体的には、樹脂は、キャビティ205内で、ランナー、ゲート204を通過して、成形品部に流入する。樹脂の体積がキャビティ205の体積と同程度になるまで、樹脂がキャビティ205内に充填されると、キャビティ205内(金型103内)の圧力が増加する。当該圧力が金型103の型締め力を超えると、パーティング面209にクリアランスが発生する。クリアランスは、特にゲート近傍を中心として発生しやすい。
センサ206は、クリアランスが発生しやすいゲート近傍に配置される。ある局面において、センサ206は、金型103のゲート近傍の位置に埋め込まれてもよい。他の局面において、センサ206は、可動側金型104に埋め込まれていてもよいし、固定側金型105に埋め込まれていてもよい。ケーブル孔210は、センサ206が埋め込まれた金型に設けられる。また、他の局面において、センサ206は、金型103の側面(金型103の上面、底面、横面等)に設けられてもよい。この場合も、センサ206は、可能な限りゲート近傍に配置されることが望ましい。
ゲート204は、最も圧力が上がりやすくクリアランスが発生しやすい。すなわち、ゲート204は、金型103の他の部分よりもクリアランスが大きくなる傾向がある。そのため、パーティング面209でクリアランスが発生した場合、ゲート近傍のクリアランス量は、ゲート204から遠い位置のクリアランス量よりも大きくなる傾向がある。ゲート近傍にセンサ206を配置することで、クリアランス発生時にセンサ206の出力値は大きく変位する。製造装置100は、ゲート近傍に配置されたセンサ206の出力値の変位を確認することで、例えわずかなクリアランスしか発生していない場合でも、高精度(もしくは高感度)にクリアランスの発生を検知し得る。
<D.センサの種類または配置のバリエーション>
次に、図7~図12を参照して、本実施の形態に従う製造装置100における、センサ206の種類および配置のバリエーションについて説明する。なお、図7~図12に示される構成は適宜組み合わせて使用されてもよい。また、図7~図12に示される各構成およびこれらの組合せは、図1~図6を参照して説明された構成および技術と任意に組み合わせて使用され得る。
(a.センサの種類)
図7は、センサ206の第1の例を示す図である。図7の例において、センサ206は、電磁誘導式変位センサである。電磁誘導式変位センサは、金型103に埋め込まれて使用されるセンサであり、変換回路、一次巻線コイル、二次巻線コイル、およびコイル内を移動する磁性体から構成される。電磁誘導式変位センサは、基準となる一次交流信号により一次巻線コイルを励磁することで、交流磁場を発生させる。そして、電磁誘導式変位センサは、交流磁場内の2組のコイルおよび3個の磁性体の位置に対応した誘導出力を検知し、初期状態との位相差から磁性体の位置を計測する。
電磁誘導式変位センサは、金型103のキャビティ(特にゲート204)の近傍に設置することが可能であり、成形品またはゲート204の近傍のパーティング面209で発生したクリアランスを検知できる。そのため、製造装置100は、電磁誘導式変位センサをゲート近傍に備えることで、バリを高精度に検知し得る。
センサ206(電磁誘導式変位センサ)は凸形状等のボタンを備える。センサ206は、可動側金型104および固定側金型105がパーティング面209で密着している場合はボタンが正常に沈み込む。パーティング面209にクリアランスが発生した場合、センサ206のボタンの押し込み量が変位する。
センサ206は、金型103内で最も圧力が上がりやすくクリアランスが発生しやすいゲート近傍に配置される。そのため、例えわずかなクリアランスしか発生していない場合でも、ボタンの押し込み量は大きく変位する。センサ206は、このボタンの押し込み量の変位に応じて、出力する電圧および/または電流を変位させる。ある局面において、センサ206(電磁誘導式変位センサ)は、可動側金型104に埋め込まれていてもよいし、固定側金型105に埋め込まれていてもよい。いずれの場合も、センサ206は、ゲート近傍にあることが好ましい。また、センサ206の公差域は可能な限り小さい、もしくは、公差の影響が小さいことが望ましい。センサ206がゲート近傍(クリアランスが大きくなる場所)に埋め込まれることで、センサ206の公差の影響は小さくなり得る。
図8は、センサ206の第2の例を示す図である。図8の例において、センサ206は、レーザセンサである。レーザセンサは、投光器の発光素子により発光し(レーザを出力し)、受光器の受光素子により受光する(レーザを検知する)。レーザセンサは、この発光と受光の時差を利用して変位(金型のクリアランス)を検知する。レーザセンサには、一例として、投光器および受光器が一体型のタイプ、投光器と受光器が別体のタイプ、投光器と受光器が向かい合いその間に検知物体がある透過型等のタイプ等がある。製造装置100は、いずれのタイプのレーザセンサを備えていてもよい。レーザセンサは金型内部に埋め込まれている必要はなく、金型103の側面(上面、底面、横面等)に設置されてもよい。
センサ206は、投光器および受光器を備える。一例として、投光器は可動側金型104に設けられ、受光器は固定側金型105に設けられてもよい。他の例として、受光器は固定側金型105に設けられ、投光器は可動側金型104に設けられてもよい。センサ206が一体型のレーザセンサである場合、投光器および受光器は可動側金型104に設けられてもよいし、投光器および受光器は固定側金型105に設けられてもよい。
センサ206は、金型103内で最も圧力が上がりやすくクリアランスが発生しやすいゲート近傍に配置される。そのため、例えわずかなクリアランスしか発生していない場合でも、投光器および受光器間の距離810は大きく変位し、レーザ801の投光から受光までの時間差も大きく変位する。センサ206は、レーザ801の投光から受光までの時間差の変位に応じて、出力する電圧および/または電流を変位させる。ある局面において、センサ206(レーザセンサ)は、金型103に埋め込まれていてもよいし、金型103の側面(上面、底面、横面等)に設置されてもよい。いずれの場合も、センサ206は、ゲート近傍にあることが好ましい。
図9は、センサ206の出力値の変位の一例を示す図である。グラフ900Aは、バリのない成形品を成形したときのセンサ206による出力値の推移を示す。また、グラフ900Bは、バリがある成形品を成形したときのセンサ206による出力値の推移を示す。横軸は時間(s(second))を、縦軸はクリアランス(μm(micrometer))をそれぞれ示している。なお、各軸の単位は一例であり、センサ206による出力値は、任意の時間間隔における任意の単位のクリアランスを示していてもよい。ある局面において、判定部321がセンサ206の出力値(電圧、電流、またはデジタル値)に基づいて、クリアランスを算出してもよい。センサ206に電磁誘導式変位センサおよびレーザセンサのいずれが使用された場合でも、センサ206の出力値の変位は、図9に示すような形状となる。
グラフ900Aによると、バリが発生していない場合でも、ポイント910Aにおいて、クリアランスはLとなり、0ではなくなっている。なぜならば、金型103の内部の圧力により、可動側金型104および固定側金型105は湾曲(変形)するためである。変形量は、ゲート204で最大となる。クリアランスLはバリが発生しない程度のクリアランスである。
グラフ900Bによると、ポイント910Bにおいて、クリアランスLよりも大きなクリアランスLが発生している。これは、金型103に想定以上の内圧が発生したことにより、金型103が通常よりもより大きく湾曲したためである。このように金型103の内圧が大きくなった場合も、ゲート近傍でのクリアランスが最も大きく変化する。
一例として、判定部321は、バリの有無の判定用のクリアランスの閾値をストレージ等に403に保持していてもよい。判定部321は、センサ206から取得したクリアランスの値(もしくはセンサ206の出力値から算出したクリアランスの値)が、当該閾値を上回るか否かを判定してもよい。図9の例では、判定部321は、クリアランスLは閾値を下回るのでバリは発生していないと判定し、クリアランスLは閾値を上回るのでバリが発生していると判定し得る。
(b.センサの配置)
次に、図10~図12を参照して、センサ206の配置のバリエーションについて説明する。金型103の形状に応じて、センサ206の配置場所および/または配置個数は更されてもよい。
図10は、センサ206の配置の第1の例を示す図である。可動側金型104および/または固定側金型105には、1つまたは複数のセンサ206が配置されてもよい。また、金型103の形状に応じて、センサ206の位置は適宜変更され得る。図10を参照して、センサ206の配置の一例について説明する。金型1010,1020,1030は、可動側金型104のバリエーションであり、パーティング面209から見た可動側金型104を示している。なお、図中では、ゲート204およびキャビティ205を分けているが、ゲート204は、キャビティ205に含まれていてもよい。また、スプルー203およびゲート204の間にはランナーが存在し得る。
金型1010は、1つのセンサ206をゲート204の近傍に備えている。金型1010の例では、センサ206は、左右から見て金型1010の中心軸上に設けられているが、センサ206の配置場所はこれに限られない。ある局面において、センサ206は、左右にずれてよりゲート204に近い場所に配置されてもよい。
金型1020は、複数のセンサ206をゲート204の近傍に備えている。金型1020の例では、2つのセンサ206がゲート204から見て左右に配置されているが、センサ206の個数および配置場所はこれに限られない。ある局面において、各センサ206は、ゲート204から見て上下に配置されてもよいし、環状に任意の数が配置されてもよいし、ゲート204近傍の任意の場所に任意の数のセンサ206が配置されてもよい。
ある局面において、ゲート近傍にセンサ206が複数ある場合、判定部321は、複数のセンサ206のうち、いずれか1つの出力値が閾値を超えたことに基づいて、バリが発生したと判定してもよい。他の局面において、ゲート近傍にセンサ206が複数ある場合、判定部321は、複数のセンサ206のうち、予め定められた数以上のセンサ206または全てのセンサ206の出力値が閾値を超えたことに基づいて、バリが発生したと判定してもよい。
金型1030は、複数のセンサ206が、ゲート近傍およびゲート204から遠い位置に配置されている。一例として、1つ以上のセンサ206がゲート近傍に、1つ以上のセンサ206が成形品部の末端近傍(成形品部のゲート204から遠く樹脂の薄い部分の近傍)に設けられていてもよい。
ある局面において、ゲート近傍およびゲート204から遠い位置にそれぞれ1つのセンサ206が配置されている場合、判定部321は、各センサ206の出力値の差分に基づいて、バリの有無を判定してもよい。他の局面において、ゲート近傍およびゲート204から遠い位置にそれぞれ複数のセンサ206が配置されている場合、判定部321は、ゲート近傍の各センサ206の出力値の平均値と、ゲート204から遠い位置の各センサ206の出力値の平均値との差分に基づいて、バリの有無を判定してもよい。
図11は、センサ206の配置の第2の例を示す図である。金型1100は、可動側金型104の一例であり、パーティング面209から見た可動側金型104を示している。なお、キャビティ205内は、ランナー、ゲート204、成形品部の各々に分かれていてもよい。図11に示される例では、センサ206の配置可能場所は、可動側金型104および/または固定側金型105のゲート204からの距離に応じて決まる。一例として、センサ206の配置場所は、ゲート204から予め定められた距離内の領域1110となる。ある局面において、領域1110は、ゲート204の中心から予め定められた半径の円内であってもよい。例えば、領域1110は、ゲート204の径(ゲート径)に基づいて決定され得る。領域1110は、ゲート径(直径または半径)に対する比率が予め定められた比率となる径(直径または半径)を有する円であってもよい。他の局面において、領域1110は、四角形であってもよいし、その他の任意の形状であってもよい。領域1110(センサ206がゲート204から離れてもよい限界距離)は、予め行われたセンサ206の感度の実験等によって決定されてもよい。領域1110(センサ206がゲート204から離れてもよい限界距離)は、パーティング面209上で、可動側金型104および固定側金型105の間でクリアランスが発生しやすく、センサ206がバリの発生を検知しやすい領域である。ゲート204から予め定められた距離内に1つ以上のセンサ206を配置することで、製造装置100は、高精度(高感度)にバリの発生を検知し得る。
図12は、センサ206の配置の第3の例を示す図である。金型1200は、可動側金型104の一例であり、パーティング面209から見た可動側金型104を示している。図12に示される例では、ゲート近傍およびタイバー1210近傍にセンサ206が配置される。タイバー1210は、製造装置100が備える金型103の開閉をガイドする支柱であり、金型103の内圧を受ける役割を有する。
上述のように、ゲート近傍ではクリアランスが発生しやすいため、製造装置100はゲート近傍におけるバリを高精度(高感度)に検知しやすい。しかしながら、ゲート204から遠くなるほどクリアランスは発生しにくくなる。そのため、センサ206は、ゲート近傍において高精度にバリの発生を検知し得るが、ゲート204から離れた場所ではバリの発生を検知しにくくなる。そこで、ゲート204から離れた位置でのバリも高精度に検知するために、製造装置100は、ゲート近傍だけでなくタイバー1210近傍にもセンサ206を備えていてもよい。こうすることで、製造装置100は、ゲート204から遠い位置にある(タイバー1210近傍にある)複数のセンサ206の出力値の変位(金型103の変位、すなわち固定側金型105および可動側金型104の間のクリアランス)を確認することで、ゲート近傍以外でのバリの有無も高精度(高感度)に検知し得る。
ある局面において、図10~図12に示されるセンサ206の配置手法は組み合わされて使用されてもよい。また、他の局面において、センサ206の種類または金型の形状に応じて、センサ206は、可動側金型104および固定側金型105の両方またはいずれか片方に配置されてもよい。
<E.機械学習を用いた応用>
次に、図13~図17を参照して、本実施の形態に従う製造装置100に機械学習を組み込んで、バリの検知および成形条件の改善を行う例について説明する。
図13は、製造装置100においてバリの検知を行うためのモデルを生成するための学習装置420の構成の一例を示す図である。学習装置420は、主な構成として、データ取得部1310と、モデル生成部1320と、学習済モデル記憶部1330とを備える。ある局面において、データ取得部1310、モデル生成部1320および学習済モデル記憶部1330の一部または全ては、プログラムとして実現されてもよい。この場合、例えば、学習装置420は、プロセッサ(図示せず)、メモリ(図示せず)およびストレージ(図示せず)を備え、これらのハードウェア上でプログラムを実行してもよい。
データ取得部1310は、学習データとして、センサ206の出力値、バリの発生有無の情報(解答)を関連付けた情報を取得する。また、当該情報は、樹脂の成形条件も含んでいてもよい。センサ206の出力値は、例えば、可動側金型104および/または固定側金型105に設けられた1つ以上のセンサ206の出力値を示す。一例として、製造装置100は、図10~図12に示されるような1つ以上のセンサ206を設けられた金型103を有していてもよい。
モデル生成部1320は、データ取得部1310から出力される学習データを用いて、各センサ206の出力値に基づくバリの有無の判定、バリの原因の推定(特定)、バリ発生時の成形条件の調整について学習する。また、モデル生成部1320は、センサ206の出力値、成形条件およびバリの有無(解答)の組合せ等に基づいて、成形条件(金型温度、樹脂温度、樹脂の射出速度等)の調整を学習する。
ある局面において、学習装置420は、ユーザにより、媒体を介してまたはネットワークを介して、学習データを入力されてもよい。他の局面において、学習装置420は、ネットワークを介して、判定部321から、過去の成形不良の有無の判定に用いたデータを学習データとして受信してもよい。
また、他の局面において、学習装置420は、サーバ、クラウド環境上の仮想マシン、コンテナ、アプリケーション等の任意の形態で実現されてもよい。また、他の局面において、学習装置420は、製造装置または判定部と一体型として実現されてもよい。
モデル生成部1320は、学習アルゴリズムとして、教師あり学習、教師なし学習、強化学習等の任意のアルゴリズムを用いてもよい。モデル生成部1320は、学習が完了すると、学習済モデルを出力し、当該学習済モデルを学習済モデル記憶部1330に格納する。
図14は、学習装置420の内部処理の手順の一例を示すフローチャートである。ある局面において、学習装置420のプロセッサは、ストレージから図14に示される処理を実行するためのプログラムをメモリ上に読み出して、当該プログラムを実行してもよい。
ステップS1410において、学習装置420は、学習データを取得する。学習データは、例えば、成形条件、1つ以上のセンサ206の出力値、バリの発生有無の情報(解答)を関連付けた情報である。学習装置420は、媒体またはネットワークを介して、ユーザから学習データを入力されてもよし、製造装置100から、過去の成形不良の有無の判定に用いたデータを学習データとして受信してもよい。
ステップS1420において、学習装置420は、モデル生成部1320により、学習データを使用した学習処理を実行する。モデル生成部1320は、学習が完了すると、学習済モデルを出力する。
ステップS1430において、学習装置420は、学習済モデルを学習済モデル記憶部1330に格納する。ある局面において、学習装置420は、新しい学習済モデルを生成すると、当該学習済モデルを推論装置430に送信してもよい。他の局面において、学習装置420は、推論装置430から要求を受信したことに基づいて、学習済モデルを推論装置430に送信してもよい。
図15は、製造装置100の成形処理において、学習済モデルを用いて成形不良の検知を行うための推論装置430の構成の一例を示す図である。推論装置430は、主な構成として、データ取得部1510と、推論部1520と、学習済モデル記憶部1530とを備える。ある局面において、データ取得部1510、推論部1520および学習済モデル記憶部1530の一部または全てはプログラムとして実現されてもよい。この場合、例えば、推論装置430は、プロセッサ(図示せず)、メモリ(図示せず)およびストレージ(図示せず)を備え、これらのハードウェア上でプログラムを実行してもよい。
データ取得部1510は、推論用の入力として、金型103に設けられた1つ以上のセンサ206の出力値を取得する。言い換えれば、データ取得部1510は、判定部321が取得するデータと同様のデータを取得する。また、データ取得部1510は、成形条件の調整のために、製造装置100から成形条件の情報も取得してもよい。
推論部1520は、モデル生成部1320によって生成された学習済モデルに、データ取得部1510から転送されたデータを入力する。学習済モデルは、入力されたデータに基づいて、推論結果を出力する。当該推論結果は、バリの有無の判定結果、バリの原因の推定結果、成形条件の調整情報等である。推論部1520は、推論結果を判定部321に出力する。ある局面において、推論部1520は、バリの有無の判定結果のみを出力してもよい。他の局面において、推論部1520は、バリの有無の判定結と共に、バリの原因の推定結果および成形条件の調整情報を出力してもよい。
図9等を参照して説明したバリ不良の判定処理では、判定部321は、センサ206の出力値を閾値と比較しているが、推論部1520は、センサ206の出力値を学習済モデルの入力として使用する。そのため、判定部321が、推論装置430を内蔵するか、または、判定処理を外部の推論装置430に依頼する場合、判定部321は、閾値を保有しなくてもよい。
学習済モデル記憶部1530は、学習済モデルを格納する。ある局面において、推論装置430は、定期的または不定期に、学習装置420から学習済モデルを受信し、当該学習済モデルを学習済モデル記憶部1530に格納してもよい。他の局面において、学習済モデル記憶部1530は、学習済モデル記憶部1330と同一の記憶部であってもよい。
ある局面において、学習装置420および推論装置430は、同一の装置であってもよい。また、他の局面において、推論装置430は、サーバ、クラウド環境上の仮想マシン、コンテナ、アプリケーション等の任意の形態で実現されてもよい。また、他の局面において、推論装置430は、製造装置または判定部と一体型として実現されてもよい。
図16は、推論装置430の内部処理の手順の一例を示すフローチャートである。ある局面において、推論装置430のプロセッサは、ストレージから図16に示される処理を実行するためのプログラムをメモリ上に読み出して、当該プログラムを実行してもよい。
ステップS1610において、推論装置430は、バリの検知およびバリの原因の特定に使用する情報を取得する。当該情報は、判定部321が、バリの検知およびバリの原因の特定に使用する情報と同一のものである。ある局面において、推論装置430は、アンプ320を介してまたは直接に、情報(製造装置に設けられた1つ以上のセンサ206の出力値)を取得してもよい。他の局面において、推論装置430は、判定部321から、情報(製造装置に設けられた1つ以上のセンサ206の出力値)を取得してもよい。また、他の局面において、推論装置430は、制御部340または判定部321から、成形条件を取得してもよい。推論装置430は、成形条件の改善のパラメータを生成するために取得した成形条件を使用し得る。
ステップS1620において、推論装置430は、バリの検知およびバリの原因の特定に使用する情報を学習済モデルに入力する。
ステップS1630において、推論装置430は、データ(推論結果)を出力する。データ(推論結果)は、バリの検知結果、バリの原因の特定結果、成形条件の改善のパラメータ等を含み得る。
ステップS1640において、推論装置430は、推論結果を参照して、バリの発生を検知する。ある局面において、推論装置430は、推論結果を判定部321に送信してもよい。他の局面において、推論装置430は、推論結果を参照して、バリの発生通知等を判定部321に送信してもよい。なお、判定部321が、推論装置430の機能を備えていてもよい。この場合、判定部321は、閾値を用いた判定の代わりに、学習済モデルを用いて、図16に示される処理手順を実行する。
図17は、学習装置420により使用されるニューラルネットワークモデルの一例を示す図である。ニューラルネットワークモデルは、教師あり学習に使用される。教師あり学習とは、入力と結果(ラベル)のデータの組を学習装置に与えることで、それらの学習用データにある特徴を学習し、入力から結果を推論する手法をいう。なお、学習装置420は、ニューラルネットワーク以外の任意の手法を用いて学習を行ってもよい。
ニューラルネットワークは、複数のニューロンからなる入力層、複数のニューロンからなる中間層(隠れ層)、及び複数のニューロンからなる出力層で構成される。中間層は、1層、又は2層以上でもよい。
例えば、図17に示されるような3層のニューラルネットワークであれば、複数の入力が入力層(X1‐X3)に学習データとして入力されると、学習データの値に重みW1(w11‐w16)を掛けて中間層(Y1‐Y2)に入力され、その結果にさらに重みW2(w21‐w26)を掛けて出力層(Z1‐Z3)から出力される。この出力結果は、重みW1とW2の値によって変化する。本実施の形態に従う学習装置420は、学習データとして、成形条件、1つ以上のセンサ206の出力値等をニューラルネットワークに入力して、学習処理を繰り返し実行する。
以上説明した通り、本実施の形態に従う製造装置100は、ゲート近傍に設けられた1つ以上のセンサ206の出力値を分析して、樹脂成形品のバリの発生を検知し得る。さらに、本実施の形態に従う製造装置100は、ゲート近傍に設けられた1つ以上のセンサ206の出力値を分析することで、バリ不良の原因を特定し、成形条件の改善の指示およびそのためのパラメータを生成および出力することができる。また、本開示の技術は、例えば、ダイキャストによる金型を用いた金属の鋳造にも応用可能である。
今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内で全ての変更が含まれることが意図される。また、実施の形態および各変形例において説明された開示内容は、可能な限り、単独でも、組合わせても、実施することが意図される。
100 製造装置、101 ホッパー、102 シリンダー、103,1010,1020,1030,1100,1200 金型、104 可動側金型、105 固定側金型、110 射出ユニット、111,112 モータ、203 スプルー、204 ゲート、205 キャビティ、206 センサ、208 エジェクターピン、209 パーティング面、210 ケーブル孔、320 アンプ、321 判定部、322 表示装置、331 型締め検知センサ、340 制御部、342 射出モータ、345 ヒーター、346 スクリュー、347 先端、348 ノズル、401 プロセッサ、402 メモリ、403 ストレージ、404 外部機器IF、405 入力IF、406 出力IF、407 通信IF、408 バス、410 入力装置、420 学習装置、430 推論装置、500,900A,900B グラフ、501,502,503 区間、801 レーザ、810 距離、910A,910B ポイント、1110 領域、1210 タイバー、1310,1510 データ取得部、1320 モデル生成部、1330,1530 学習済モデル記憶部、1520 推論部。

Claims (7)

  1. 固定側金型と、
    可動側金型と、
    前記固定側金型および前記可動側金型により形成されるキャビティのゲート近傍に設けられた第1のセンサと、
    前記第1のセンサにより検知した前記固定側金型および前記可動側金型の間のクリアランスに基づいて、バリの発生を検知する判定部とを備える、樹脂成形品の製造装置。
  2. 前記第1のセンサは、前記ゲートのゲート径に基づいて決定される領域内に配置される、請求項1に記載の樹脂成形品の製造装置。
  3. 前記領域は、前記ゲート径に対する比率が予め定められた比率となる径を有する円である、請求項2に記載の樹脂成形品の製造装置。
  4. 前記第1のセンサは、前記可動側金型に設けられる、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂成形品の製造装置。
  5. 前記可動側金型の移動方向のガイドとなる複数のタイバーをさらに備え、
    前記第1のセンサは複数個あり、
    前記複数のタイバーの各々の近傍に、複数の前記第1のセンサの各々が設けられ、
    前記第1のセンサにより検知した前記固定側金型および前記可動側金型の間のクリアランスに基づいて、バリの発生を検知することは、前記ゲート近傍および前記複数のタイバーの各々の近傍に設けられた前記第1のセンサの各々の出力値に基づいて、前記固定側金型および前記可動側金型の間のクリアランスを検知することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂成形品の製造装置。
  6. 樹脂成形品の製造装置の金型のゲート近傍に設けられたセンサによって得られた固定側金型および可動側金型の間のクリアランス、前記樹脂成形品の成形条件、および、記樹脂成形品のバリの有無の判定結果とを学習用データとして取得するデータ取得部と、
    前記学習用データを用いて、前記樹脂成形品の成形条件およびバリの有無を推論するための学習済モデルを生成するモデル生成部とを備える、学習装置。
  7. 前記製造装置から、前記金型の前記ゲート近傍に設けられた前記センサによって得られた前記固定側金型および前記可動側金型の間のクリアランスを入力データとして取得するデータ取得部と、
    前記入力データを請求項6に記載の前記学習済モデルに入力し、前記樹脂成形品のバリの有無の情報を出力する推論部とを備える、推論装置。
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