JP2023163599A - 空調システム及び空調システムの制御方法 - Google Patents

空調システム及び空調システムの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】消費するエネルギー量が低減された空調システム及び空調システムの制御方法を提供する。【解決手段】空調システム1は、冷温水が流通する複数の空調機40と、各空調機40を流通する冷温水の流量を制御する制御弁50と、複数の空調機40に冷温水を供給する冷温水ポンプ20と、空調機40の運転条件が予め設定された要素の状態に適合していることを検出する検出部と、冷温水ポンプ20の差圧を設定する設定部90と、設定部90が設定した冷温水ポンプ20の出力で冷温水ポンプ20を駆動する制御部70とを備え、設定部90は、検出部が、空調機40の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出したときに、冷温水ポンプの出力を第2の出力に設定する。【選択図】図1

Description

この発明は空調システム及び空調システムの制御方法に関する。
従来の空調システムとして、例えば特許文献1に記載されているような空調システムが知られている。また、従来の空調システムとして、熱源と、室内に設けられ、熱源に冷温水配管により接続された複数の空調機と、冷温水配管に設けられ熱源と空調機との間で冷温水を循環させるポンプとを有しているものが知られている。
また、従来の空調システムにおいて、各空調機に要求される空調機能力に対応して各空調機に流通する冷温水の流量が不足しないように、各空調機に流通する冷温水量にあわせてポンプの回転数を変動させて省エネルギーを図る変流量制御を実施することが知られている。
特開2018-173221号公報
しかしながら、従来の空調システムにおいて変流量制御を実施する場合には、ポンプの冷温水差圧を各空調機への冷温水循環のための必要差圧が不足しないように大きな差圧として、各空調機に対する制御弁により必要な冷温水流量に対応する圧力に減圧する制御を行うが、この圧力が必要差圧に対して大きすぎるため空調システムが消費するエネルギー量が大きくなるという問題点があった。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、消費するエネルギー量が低減された空調システム及び空調システムの制御方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る空調システムは、冷温水を加熱又は冷却する熱源と、内部に冷温水が流通する複数の空調機と、各空調機にそれぞれ接続され、各空調機を流通する冷温水の流量を制御する複数の制御弁と、各空調機に冷温水を供給する冷温水ポンプと、熱源と、冷温水ポンプと、各空調機と、各制御弁とを順次接続する配管と、空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出する検出部と、冷温水ポンプの上流側と下流側との差圧が、少なくとも各空調機と配管とを含む系が必要とする合計空調機流量の流通のために必要な差圧となるように冷温水ポンプの出力を設定する設定部と、設定部が設定した冷温水ポンプの出力で冷温水ポンプを制御する制御部とを備え、検出部が、空調機の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していないことを検出したときに、設定部は、冷温水ポンプ出力を第1の出力に設定し、検出部が、空調機の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出したときに、設定部は、冷温水ポンプ出力を第2の出力に設定する。
また、検出部は、複数の空調機毎の空調機流量をそれぞれ測定する空調機流量検出部を含み、予め設定された要素の状態は、複数の空調機毎の空調機流量が全て所定の値以下であってもよい。
また、検出部は、複数の空調機が設けられている室内の電気機器の電力使用量を検出する電力検出部を含み、予め設定された要素の状態は、複数の空調機が設けられている室内の電気機器の電力使用量が所定の値以下であってもよい。
また、複数の空調機は、全て外気が導入される空調機であって、検出部は、外気比エンタルピー検出部を含み、予め設定された要素の状態は、外気の外気比エンタルピーが所定の値以下であってもよい。
また、検出部は、複数の空調機の出入口に設けられている、空気温湿度と風量を検出する空調負荷検出部を含み予め設定された要素の状態は、複数の空調機の出入口の空気温湿度と風量の積が所定の値以下であってもよい。
また、上記の課題を解決するために、この発明に係る空調システムの制御方法は、冷温水を加熱又は冷却する熱源と、内部に冷温水が流通する複数の空調機と、各空調機にそれぞれ接続され、各空調機を流通する冷温水の流量を制御する複数の制御弁と、各空調機に冷温水を供給する冷温水ポンプと、熱源と、冷温水ポンプと、各空調機と、各制御弁とを順次接続する配管とを備える空調システムの制御方法において、検出部により、空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出するステップと、空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していない場合には、設定部が、冷温水ポンプ出力を第1の出力に設定するステップと、空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合している場合には、設定部が、冷温水ポンプ出力を第2の出力に設定するステップと、冷温水ポンプ出力により冷温水ポンプを制御するステップとを有する。
この発明に係る空調システム及び空調システムの制御方法は、検出部が、空調機の運転条件が予め設定された要素の状態に適合していることを検出し、設定部が、冷温水ポンプの上流側と下流側との差圧が、少なくとも各空調機と配管とを含む系が必要とする合計空調機流量の流通のために必要な差圧となるように冷温水ポンプの出力を設定し、制御部が、設定部が設定した冷温水ポンプの出力で冷温水ポンプを制御し、検出部が、空調機の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していないことを検出したときに、設定部は、冷温水ポンプ出力を第1の出力に設定し、また、検出部が、空調機の運転条件が予め設定された運転条件に適合していることを検出したときに、設定部は、冷温水ポンプ出力を第2の出力に設定することにより、空調システム及びその制御方法において消費するエネルギー量を低減することができる。
この発明の実施の形態1の空調システムの概略図である。 図1に示す空調システムにおける変流量制御の差圧の第1の検討モデルである。 図1に示す空調システムにおける変流量制御の差圧の第2の検討モデルである。 図1に示す空調システムにおける流量比と差圧比、抵抗比との関係を示すグラフである。 図1に示す空調システムにおける流量比と動力との関係を示すグラフである。 空調機コイルに流通するコイルチューブ当たりの冷温水の水量と、1パス当たりの水側抵抗との関係の例を示すグラフである。 空調機コイルに流通するコイルチューブ内の冷温水の水速と、チューブ抵抗との関係の例を示すグラフである。 コイルチューブ当たりの冷温水の水量と、正面面積当たりの熱透過率との関係の例を示すグラフである。 図1に示す空調システムにおける空調機コイル機器特性の例を示すグラフである。 図9に示すグラフの、伝熱係数比90%~100%の部分を拡大して示すグラフである。 図4に示す空調システムに対して、空調機のうち最大の循環抵抗となる空調機40の抵抗比を40%に低減した場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係を示すグラフである。 図5に示す空調システムに対して、空調機のうち最大の循環抵抗となる空調機40の抵抗比を40%に低減した場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係を示すグラフである。
(空調システムの構成)
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を添付図面の図1~図12に基づいて説明する。図1は、本実施の形態1の空調システムの概略図である。図示しない施設または建物に設けられた空調システム1は、熱源60と、熱源60から流出した冷温水を循環させるための冷温水ポンプ20と、冷温水ポンプ20が設けられ冷温水が内部に流通する配管30とを有している。配管30は、入口側配管31及び出口側配管32を有している。入口側配管31は分岐を有し、建物内の例えば各階又は各部屋等にそれぞれ設けられた、複数の空調機40の入口側にそれぞれ接続される。なお、熱源60としては、例えばヒートポンプチラー、冷温水機、ターボ冷凍機及びボイラー等を含む任意の熱源を用いてもよいし、建物の外部から供給される冷温水等の熱交換器や冷温水等の受け入れ部分を用いてもよい。
空調機40は、周囲の空気を取り込む空気取込口41と、ファン42と、空調機コイル43と、冷風又は温風を送風する吹出口44とを有している。空気取込口41は、取り込む空気の空気温湿度及び風量を検出する取込口センサ46を有している。吹出口44は、送風空気の空気温湿度及び風量を検出する吹出口センサ47を有している。なお、取込口センサ46と吹出口センサ47とは、空調負荷検出部を構成している。
空調機コイル43の入口側には、入口側配管31が接続されており、入口側配管31から冷温水が流入する。また、各空調機コイル43の出口側には出口側配管32がそれぞれ接続されている。出口側配管32は、合流して熱源60に接続されており、空調機コイル43から流出した冷温水は、出口側配管32を経由して合流した後、熱源60に流入する。出口側配管32には、各空調機40の空調機コイル43の冷温水流量を制御するための制御弁50が、各空調機40に対してそれぞれ設けられている。各制御弁50は、各空調機40に設けられた空調機制御部45により開度が制御される。また、出口側配管32の合流部には、各空調機40の空調機コイル43を流れた冷温水が、合流後に熱源60に流入するときの冷温水流量を測定するための検出器80が設けられている。なお、冷温水ポンプ20と、配管30と、入口側配管31と、出口側配管32と、空調機コイル43と、制御弁50と、熱源60は、空調システム1における冷温水系を構成している。また、各制御弁50は、制御弁50の内部の差圧を測定して制御弁50を流れる冷温水の流量を検出する、図示しない流量検出部を有する。すなわち、制御弁50は空調機流量検出部を構成している。制御部70は、電気的に接続された空調機制御部45を介して流量検出部の検出結果を得ることができる。
冷温水ポンプ20には、冷温水ポンプ20を制御するインバータ21が接続されている。インバータ21には、空調システム1全体を制御する制御部70が接続されている。制御部70は、例えば既知のビルエネルギー管理システム(Building Energy Management System:BEMS)を構成するものであってもよい。制御部70には、外気の外気比エンタルピーを検出する外気温湿度検出部等からなる外気比エンタルピー検出部81と、各空調機40の取込口センサ46と吹出口センサ47とに接続され、各空調機40の空調負荷を検出する空調負荷検出部82と、各空調機40が設置された建物内の空調機の空調範囲で使用される電気機器の電力使用量を検出する電力検出部83と冷温水ポンプ20の出力を設定する設定部90と、空調機制御部45とが接続されている。設定部90には、冷温水ポンプ20の各空調機40に冷温水を供給する配管系流路の流量と必要差圧の設定テーブルが記録されており、この設定テーブルに基づいて目標のポンプ流量に対するポンプ回転数と、そのポンプ回転数で冷温水ポンプ20を制御するためのインバータ21の制御値を設定する。なお、末端の空調機40の差圧を検出している場合は設定テーブルを設けず、末端の差圧設定のみとする場合がある。また、検出器80、外気温湿度検出部等からなる外気比エンタルピー検出部81、空調負荷検出部82及び電力検出部83は条件検出部を構成している。また、制御部70と空調機制御部45とは、制御部を構成している。なお、冷温水ポンプ20のポンプ回転数は、冷温水ポンプ20の出力に相関する。一例を挙げると、冷温水ポンプ20のポンプ回転数の三乗に構成機器の効率低下を除した値が、冷温水ポンプ20の出力に対応する。
空調システム1を運転するときには、熱源60から流出した冷温水を冷温水ポンプ20が各空調機40に循環させ、各空調機40を流通した冷温水が制御弁50を流通して熱源60に流入することで、冷温水が冷温水系を循環する。このとき、冷温水ポンプ20が冷温水を循環させる差圧は、設定部90が設定したポンプ出力及びインバータ21の制御値に基づいて、制御部70がインバータ21を制御することにより制御される。
(空調システムにおける変流量制御の必要差圧の検討)
図2は、図1に示す空調システム1における変流量制御の必要差圧の検討モデル図である。ここで、本発明における差圧とは、配管30、入口側配管31及び出口側配管32を含む冷温水流路の一定区間における上流側と下流側との冷温水圧力の差を指す。各空調機40に対して適切な量の冷温水を流通、循環するためには、冷温水ポンプ20の上流側と下流側との差圧である冷温水ポンプ差圧が、空調システム1の冷温水流路全体における冷温水系における抵抗である、流路抵抗以上であることが必要である。ここで、流路抵抗は、配管30、入口側配管31及び出口側配管32の抵抗である配管抵抗と、各空調機40の図示しない空調機コイルの及び各制御弁50の抵抗等を合計した抵抗である。なお、各空調機40の空調機コイルの抵抗と、各空調機40に対する各制御弁50の抵抗とを合計して、以下、空調機抵抗という。また、この空調機抵抗に抗して冷温水を流通させるための差圧を、以下、空調機用差圧という。
図2に示すモデルにおいては、冷温水ポンプ20に対して10基の空調機40が並列に接続されている。また、各空調機40に対して制御弁50がそれぞれ設けられている。各空調機40に要求される冷却性能を発揮するために、各空調機40に流通させるべき冷温水流量である空調機流量の設計最大空調機流量に対する空調機流量比を、空調機40内に%を除いた数値で記載している。なお、以降の説明において、空調機流量比に限らず数値を示す場合には、その数値は概数を含むものとして示している。図2に示すモデルでは、各空調機40は設計最大値で運転しているため、各空調機40の空調機流量比は100%であり、全ての空調機40の空調機流量比が均等である。このモデルにおいては、各空調機40に接続される出口側配管32をm~m10の符号でそれぞれ示し、各空調機40に接続される入口側配管31をn~n10の符号でそれぞれ示している。また、冷温水ポンプ20が設けられている配管30をmの符号で示している。
本モデルにおいては、m~mの間の配管長、m~mの間の配管長……m~m10の間の配管長はそれぞれ同じ長さであり、m~nの間の配管長、n~nの間の配管長……n~n10の間の配管長はそれぞれ同じ長さである。また、各空調機40及びこれに接続される配管のうち、冷温水ポンプ20に対して近い側を手前側といい、冷温水ポンプ20に対して遠い側を末端側という。
配管30の冷温水ポンプ20上流側と下流側との差圧である冷温水ポンプ差圧を、Ptの符号で示す。空調機抵抗を斜線を付した矢印Raとして示し、制御弁50の制御弁抵抗を無地の矢印Rcとして示す。また、入口側配管31及び出口側配管32の往復抵抗すなわち配管抵抗をRpとして示し、空調システム1における空調機抵抗の最大値をRmとして示す。差圧Pt、空調機抵抗Ra、制御弁抵抗Rc、配管抵抗Rp及び最大値Rmの大きさは、それぞれ図2における横方向長さに対応するものとして示す。
図3に示すモデルは、図2に示すモデルに対して、全ての空調機40が設計最大値で運転していない点が異なる。具体的には、空調システム1b全体の冷温水流量比が50%であり、各空調機40の空調機流量比が、末端側から数えて1~4基目については100%であり、末端側から数えて5~8基目については20%であり、9~10基目については10%である場合の検討モデル図である。
次に、図3に示す空調システム1bの検討モデルにおいて、空調システム全体の配管抵抗を検討する。このモデルでは空調システム1全体の配管抵抗Rpに対して空調システム1b全体の配管抵抗Rpは38%である。
次に、図3に示す検討モデルにおいて、空調システムの空調機抵抗の設計最大値を検討する。空調システム1bでは空調機抵抗の最大値Rmは、末端側から1基目~4基目の空調機流量比が100%の空調機40の空調機抵抗である。各空調機40の空調機流量は空調システム全体の冷温水流量に関わらず独立して流量変動するため、図3に示す空調システム1bのように各空調機40の中に設計最大値で運転しており空調機流量比が100%の空調機40がある場合には、配管抵抗の変動よりも空調機抵抗の変動の方が空調システム全体の冷温水流路の抵抗に対する影響が大きい。
一般的には空調システムにおいて、設計最大値で運転する空調機が含まれる可能性がある場合には、その設計最大値で運転する空調機が空調システムのどこに発生するかが不明であり、最も空調機抵抗が大きい空調機40が手前側に位置する場合又は末端側に位置する場合のいずれも考えられる。図3に示す検討モデルのように、最も空調機抵抗が大きい空調機40が末端側に位置しているときには、冷温水流路において最大抵抗となる。そのため、従来の空調システムでは、全ての空調機40が設計最大値で運転するときの差圧と同じ差圧となるように制御せざるを得ない。なお、図3に示す検討モデルは、空調システム1において最も空調機抵抗が大きい空調機40が末端側に位置しているときのモデルであるが、この空調システム1においては、最も空調機抵抗が大きい空調機40は他の位置にあってもよい。
(空調システムにおける変流量制御方法)
次に、図1及び図2に示す空調システム1における冷温水の変流量制御の方法を説明する。図4は、空調システム1において、横軸を冷温水の最大流量に対する流量比とし、縦軸を冷温水ポンプ20の冷温水ポンプ差圧の最大差圧に対する差圧比、及び空調システム1における冷温水流路の全体抵抗最大値に対する全体抵抗の抵抗比として、全ての空調機40の空調機流量比が、均等に変動して偏在がない場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係を示すグラフである。図5は、空調システム1において、横軸を冷温水の最大流量に対する流量比とし、縦軸を冷温水ポンプ20の動力として流量比と動力との関係を示すグラフである。
空調システム1(図1及び図2参照)の冷温水の変流量制御方法としては、全制御弁監視による最小差圧制御、差圧一定制御、推定差圧制御、末端差圧制御を用いることができる。また、本実施の形態1においては、この空調システム1の全ての空調機40の空調機流量比が、均等に変動して偏在がない場合について検討する。図4において全制御弁開度監視による全制御弁監視による最小差圧制御の場合の冷温水の流量比と全体抵抗の抵抗比との関係を符号Aの曲線で示す。また、図5においてこの全制御弁監視による最小差圧制御の場合の冷温水の流量比と冷温水ポンプ20との動力との関係を符号Aの曲線で示す。全制御弁監視による最小差圧制御は、空調機制御部45による各空調機40の制御弁50の開度制御情報から、対応する空調機40の運転状態を検出して、制御部70による冷温水ポンプ20の制御にフィードバックする制御である。後に詳しく説明するが、全制御弁監視による最小差圧制御は、空調システム1の冷温水の変流量制御方法としては最も空調機用差圧を必要とする空調機の差圧を満たす最小差圧とすることができる。
全ての空調機の流量比が、均等に変動して偏在がない場合、図4の符号Aの曲線に示すように、空調機流量比が100%から減少すると、空調システム1の冷温水流路の抵抗比と、この抵抗に対抗して冷温水を循環させるために必要な差圧Ptの差圧比とが低下する。また、図5の符号Aの曲線に示すように各空調機40の空調機流量比が減少すると、冷温水を循環させるための冷温水ポンプ20の動力が低下する。
差圧一定制御は、冷温水の流量比に関わらず差圧Ptが一定の最大値とする制御方法である。そのため、図4の符号Bの直線で示す通り、流量比と差圧比が一定となり、符号Bの直線で示す差圧比と符号Aの曲線で示す差圧比との差が、横軸で示す流量比に対する余剰な差圧比となる。また、差圧一定制御における流量比と動力との関係は図5の符号Bの直線で示す通りである。
推定差圧制御は、図2に示すモデルにおいて、全ての空調機40の中で1台でも設計最大水量100%が必要となった場合に差圧が不足しないように、最も流路で必要差圧が最大となる末端側から数えて1基目の空調機40の空調機流量比のみを100%とする場合に必要な差圧Ptを予め設定する制御方法である。図4に示す例では、差圧Ptに対する差圧比は30%である。なお、この差圧比30%は例示であって、差圧比は他の値を取り得る。この差圧比30%を流量比が0%のときの差圧比とし、流量比が100%の場合の差圧比100%と流量比が0%の時の差圧比30%との間を結ぶ符号Cの直線に沿って、流量比に対する差圧を推定した設定テーブルで制御する制御である。なお、この直線は流量に従って二次的に配管抵抗が減少するように二次曲線で設定しても良い。また、この推定差圧制御における流量比と動力との関係は図5の符号Cの曲線で示す。図4の符号Cの直線で示す差圧比と二次曲線で設定された符号Dで示す差圧比と符号Aの曲線で示す差圧比との差が、横軸で示す流量比に対する余剰な差圧比である。推定差圧制御では差圧一定制御よりも余剰な差圧が低減されるため、図5の符号Cの直線で示すように冷温水ポンプ20の動力を削減することができる。
末端差圧一定制御は、末端の空調機40において測定される末端差圧が、予め設定した末端差圧となるように制御する制御方法である。この末端差圧一定制御においては、図4の符号Dの曲線で示すように、流量比が0%であっても、差圧比Peとなるように制御部70が冷温水ポンプ20を制御する。これは、空調システム1において何れの空調機40が最大流量を流すことが必要になっても、これに対応して必要な冷温水流量を循環させることが可能であるように制御するからである。これにより、図4及び図5の符号Dの曲線で示すように、符号Cの曲線で示す差圧制御に対して、流量比に対する差圧Ptを低くして冷温水ポンプ20の動力を削減することができる。図4は、全ての空調機40の流量比が均等に変動して偏在がない場合を示しており、これ以外の場合では偏在によって符号Dの曲線は変動するものの、末端差圧制御では実際の末端差圧を計測しているため追随することができる。
符号Aで示す全制御弁監視による最小差圧制御においては冷温水の流量比と冷温水ポンプの差圧との関係において、差圧一定制御、推定差圧制御、末端差圧一定制御よりもさらに余剰な差圧Ptを低減して冷温水ポンプ20の動力を削減することができるため、全制御弁監視による最小差圧制御は理想的な制御であるということができる。この全制御弁監視による最小差圧制御においては、各空調機40に対応する空調機制御部45による、制御弁50の開度制御情報を制御部70に入力し、制御弁50の開度が低く絞られていることが検出された場合には、対応する空調機40の差圧が不足していないと判断し、全ての制御弁の中で最大開度または最大開度に近い弁が出るまで制御部70は冷温水ポンプの差圧を下げるように制御する。そのため、制御部70に空調機制御部45による制御弁50の開度制御情報を入力するための、制御部70と空調機制御部45との配線工事負担コストが増大するという課題及びアナログ/デジタルデータ変換工数が増大するという課題が存在する。
次に、図1に示す空調機40の空調機コイル43の冷温水流量と抵抗との関係を検討する。空調機コイル43に冷温水の必要流量を供給するためには、空調機40における冷温水に対する抵抗以上の差圧を空調機コイル43に与える必要がある。図6は、空調機コイル43に流通するコイルチューブ当たりの冷温水の水量と、1パス当たりの水側抵抗との関係の例を示すグラフである。冷温水の水量に対して、1パス当たりの水側抵抗は、水量のほぼ二乗に比例する。図7は、空調機コイル43に流通するコイルチューブ内の冷温水の水速と、チューブ抵抗との関係の例を示すグラフである。チューブ抵抗は、コイルチューブ内のコイルチューブ内の冷温水の水速のほぼ二乗に比例する。したがって、空調機コイル43における必要差圧は、冷温水の流量比のほぼ二乗に比例することが理解できる。
次に、図1に示す空調機40の空調機コイル43の冷温水の流量と空調機コイル43を通過する空気の冷却能力との関係を検討する。図8は、コイルチューブ当たりの冷温水の水量と、正面面積当たりの熱透過率との関係の例を示すグラフである。図8の実線の曲線Eは、空調機コイルを通過する空気の面速が2.5m/sの場合を示し、破線の曲線Fは、冷温水の面速が2.0m/sの場合を示す。例えば、曲線Fに記載の通り、冷温水の面速が2.0m/sのときに、空調機コイルの流量が24ml/minであるときには、熱透過率は810W/m(FA)・K・列であり、空調機コイルの流量が24ml/minの60%の14.4l/minであるときには、熱透過率は810W/mの94%である760W/m(FA)・K・列である。
図9は、空調機40(図1参照)に用いられる空調機コイル機器特性の例を示すグラフである。このグラフは、空調機コイル機器特性の冷温水の水速、面速毎の伝熱係数を、空調機コイルの抵抗比に対する伝熱係数に置き換えて示したものである。横軸に示す抵抗比は、ある伝熱係数比であるときに、空調機40の入口側と出口側との間の最大差圧に対して必要な必要差圧比であるということもできる。縦軸に示す空調機コイルの伝熱係数比は、空調機40の最大冷却能力に対する冷却能力の比率に対応する。図10は、図9に示すグラフのうち、伝熱係数比90%~100%の部分を拡大して示すグラフである。図10を参照すると、空調機コイルの伝熱係数比が90%であるときに必要な空調機40の抵抗比は20%であり、空調機コイルの伝熱係数比が95%であるときに必要な空調機40の抵抗比は40%である。すなわち、空調機40の空調機コイルの必要冷却能力が、最大能力の90%以下である場合には、空調機40の抵抗比を20%以下に低減することが可能であり、最大能力の95%以下である場合には、空調機40の抵抗比を40%以下に低減することが可能である。なお、この図9に示す空調機40の空調機コイルにおいて、最大能力の90%以下である場合には、空調機40の抵抗比を20%以下に低減することが可能であり、最大能力の95%以下である場合には、空調機40の抵抗比を40%以下に低減することが可能であることは一般的な、空気側への冷却、加温を行う冷温水を用いた空調機コイルの特性の例示であって、空調機コイルは、これと異なる特性を有していてもよい。
次に、図9、図10を参照して検討したように、空調システム1(図1参照)において、全空調機40のうち最大の循環抵抗となる空調機40(以降最大抵抗の空調機と呼ぶ)のの空調機コイルの必要冷却能力が最大能力の95%以下であって、上述した図4を用いて検討した空調システム1に対して最大抵抗の空調機40の抵抗比を40%に低減した場合の、流量比と差圧比、抵抗比との関係を検討する。図11は、図4に示す空調システムに対して、最大の循環抵抗となる空調機40の抵抗比を40%に低減した場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係を示すグラフである。
図11に示すように、全制御弁監視による最小差圧制御を用いる場合であって、流量比と差圧比、抵抗比との関係について、最大抵抗の空調機40(図2参照)の抵抗比が100%の場合を符号Aの曲線で示し、最大抵抗の空調機40の抵抗比を40%に低減した場合を符号A1の破線の曲線で示す。また、差圧一定制御を用いる場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係について、最大抵抗の空調機40の抵抗比が100%の場合を符号Bの直線で示し、最大抵抗の空調機40の抵抗比を40%に低減した場合を符号B1の破線の直線で示す。また、推定差圧制御を用いる場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係について、最大抵抗の空調機40の抵抗比が100%の場合を符号Cの直線で示し、最大抵抗の空調機40の抵抗比を40%に低減した場合を符号C1の破線の直線で示す。さらに、末端差圧一定制御を用いる場合の流量比と差圧比、抵抗比との関係について、最大抵抗の空調機40の抵抗比が100%の場合を符号Dの曲線で示し、最大抵抗の空調機40の抵抗比を40%に低減した場合を符号D1の破線の曲線で示す。最大抵抗の空調機40の抵抗比を40%に低減することで、全制御弁監視による最小差圧制御、差圧一定制御、推定差圧制御、末端差圧一定制御のいずれの場合も、矢印A2、B2、C2、D2で示すように空調システム1の差圧Ptが低減される。
図12は、図5に示す空調システムに対して、最大の循環抵抗となる空調機40の抵抗比を40%に低減した場合の流量比と動力比との関係を示すグラフである。に示す、最大抵抗の空調機40(図2参照)の抵抗比を40%に低減した場合の、全制御弁監視による最小差圧制御を用いる場合の流量比と動力との関係を示す符号A1の曲線、差圧一定制御を用いる場合の流量比と動力との関係を示す符号B1の直線、推定差圧制御を用いる場合の流量比と動力との関係を示す符号C1の曲線、末端差圧一定制御を用いる場合の流量比と動力との関係を示す符号D1の曲線と、図5に示す最大抵抗の空調機40の抵抗比が100%である場合の、符号Aの曲線、符号Bの直線、符号Cの曲線、符号Dの曲線とを比較すると、矢印A2、B2、C2、D2で示すように全制御弁監視による最小差圧制御、差圧一定制御、推定差圧制御、末端差圧一定制御のいずれの場合も冷温水ポンプ20の動力が低減される。
すなわち、最大抵抗の空調機40(図2参照)の抵抗比を40%に低減することにより、空調システム1の差圧Pt及び冷温水ポンプ20の動力が低減されるため、空調システム1全体として消費エネルギー量が低減される。
(空調機負荷が高くなる場合の検討)
次に、図1に示す空調システム1において、各空調機40に要求される冷却能力の増加により空調機40にかかる負荷の総和である空調機負荷が高くなる場合の発生頻度を検討する。建物内に設けられた空調機40に要求される冷却能力が増加すると、空調機40の空調機負荷が高くなり、空調機40の空調機抵抗が増加する。図2~図3に示して上述したように、空調機40の空調機抵抗が増加することは、空調システム1全体の抵抗の増加への影響が大きい。
しかしながら、空調システム1が設置された建物によっては、空調機負荷率が設計最大に近い状態で空調機40を運転する可能性が低い場合がある。例えば、建物に設けられた空調機40の空調機負荷率が設計最大の90%以下である場合には、上述したとおり図11に示すように空調機40の抵抗比を20%以下に低減することが可能であり、空調機負荷率が設計最大の95%以下である場合には、空調機40の抵抗比を40%以下に低減することが可能である。特に、全ての空調機40の空調機負荷が常時90%、又は95%以下であることが確認された場合には、推定差圧制御及び末端差圧一定制御における末端差圧の差圧比を、20%、又は40%に設定しても、空調機40の能力が不足することがないものと考えられる。
(空調機負荷を検出するための方法)
次に、建物内に設けられた空調システム1の各空調機40の空調機負荷を検出するための方法を検討する。空調システム1の各空調機40の空調機負荷を検出するための方法としては、以下の方法を用いることができる。
図1に示す建物内部の各空調機40が冷房運転を行う場合に、運転開始当初は、各空調機40の空調機負荷が、設計最大値の100%であるものとして、設定部90はこの空調機負荷に対応した冷温水ポンプ20の出力を設定する。そして、制御部90が設定した冷温水ポンプ20の第1の出力に基づいて、制御部70により冷温水ポンプ20が制御される。
各空調機40の冷房運転中に、制御弁50の図示しない流量検出部が制御弁50を流れる冷温水の流量を検出することで、制御部70は各空調機40の空調機流量を検出し、各空調機40の空調機流量が予め設定した閾値以下であれば、設計最大空調機負荷に対して空調機負荷が所定の割合以下であることを確認することができる。次に、制御部90は、少なくとも各空調機40、配管30、入口側配管31及び出口側配管32を含む系が必要とする空調機流量の合計値に対して必要な差圧となるように、且つ最大空調機用差圧の差圧比が上述した所定の割合以下となるように、冷温水ポンプ20の第2の出力を設定する。次に、制御部70は、設定部90が設定した冷温水ポンプ20の第2の出力に基づいて冷温水ポンプ20を制御する。これにより、空調システム1の最大空調機用差圧の差圧比を低減して、冷温水ポンプ20の消費エネルギー量を低減することができる。
このように、本実施の形態1に係る空調システム1は、冷温水を加熱又は冷却する熱源60と、内部に冷温水が流通する複数の空調機40と、各空調機40にそれぞれ接続され、各空調機40を流通する冷温水の流量を制御する複数の制御弁50と、各空調機40に冷温水を供給する冷温水ポンプ20と、熱源60と、冷温水ポンプ20と、各空調機40と、各制御弁50とを順次接続する配管30、入口側配管31及び出口側配管32と、空調機40の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出する検出部と、冷温水ポンプ20の上流側と下流側との差圧が、少なくとも各空調機40と配管30とを含む系が必要とする合計空調機流量の流通のために必要な差圧となるように冷温水ポンプの出力を設定する設定部90と、設定部90が設定した冷温水ポンプ20の出力で冷温水ポンプ20を制御する制御部70とを備え、検出部が、空調機40の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していないことを検出したときに、設定部90は、冷温水ポンプ20の出力を第1の出力に設定し、検出部が、空調機40の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出したときに、設定部90は、冷温水ポンプ20の出力を第2の出力に設定するため、消費するエネルギー量が低減された空調システム1を提供することができる。
また、本実施の形態1に係る空調システム1の制御方法は、冷温水を加熱又は冷却する熱源60と、内部に冷温水が流通する複数の空調機40と、各空調機40にそれぞれ接続され、各空調機40を流通する冷温水の流量を制御する複数の制御弁50と、各空調機40に冷温水を供給する冷温水ポンプ20と、熱源60と、冷温水ポンプ20と、各空調機40と、各制御弁50とを順次接続する配管30、入口側配管31及び出口側配管32とを備える空調システム1の制御方法において、検出部により、空調機40の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出するステップと、空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していない場合には、設定部90が、冷温水ポンプ出力を第1の出力に設定するステップと、空調機40の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合している場合には、設定部90が、冷温水ポンプ出力を第2の出力に設定するステップと、冷温水ポンプ出力により冷温水ポンプ20を制御するステップとを有するため、消費するエネルギー量が低減された空調システム1を提供することができる。
また、検出部は、複数の空調機40毎の空調機流量をそれぞれ測定する制御弁50の流量検出部を含み、予め設定された要素の状態は、複数の空調機40毎の空調機流量が全て所定の値以下であるため、各空調機40の空調機負荷を検出することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2に係る空調システム1について説明する。なお、以下の実施の形態において、実施の形態1の図1~図12の符号と同一の符号を付した構成は、同一又は同様の構成であるのでその詳細な説明は省略する。実施の形態2は実施の形態1に対して、各空調機40が設けられた室内の照明及び電気機器による電力消費量に基づいて、最大空調機用差圧の差圧比を低減するものである。
各空調機40の冷房運転中に、各空調機40が設けられた室内の照明及びコンセントに接続された電気機器が電力消費量に対応して発熱するため、照明及び電気機器による負荷が空調機負荷の一部となる。空調システム1における照明及び電気機器負荷の設計最大値は、照明及び電気機器の電力消費量が最大値である場合に基づいて設定される。しかしながら、空調システム1の冷房運転の実使用上の照明及び電気機器の電力消費量は設計最大電力消費量よりも小さい。よって、空調システム1の冷房運転の実使用上の照明及び電気機器負荷は、設計上の照明及び電気機器負荷よりも小さくなる。そのため、空調機40の空調機流量を予め計測せず、建物内部の室内の照明及びコンセント等の電力使用量を検討することで、設計最大空調機負荷に対して空調機負荷が所定の割合以下であることを確認することができる。
具体的には、制御部70には予め、各空調機40の空調機負荷が設計最大値の90%以下、又は95%以下となる場合の、照明及び電気機器負荷とその照明及び電気機器負荷に対応する電力消費量が閾値として記録されている。次に、空調システム1の冷房運転時に、電力検出部83が、現在における各空調機40が設けられた室内の照明及び電気機器による電力消費量を検出する。次に、制御部70は、電力検出部83が検出した現在の各空調機40が設けられた室内の照明及び電気機器による電力消費量が、空調機40の空調機負荷が設計最大値の90%以下、又は95%以下となる場合の電力消費量の閾値以下であるかを判定する。
現在の各空調機40が設けられた室内の照明及び電気機器による電力消費量が、各空調機40の空調機負荷が設計最大値の90%以下となる場合の電力消費量の閾値以下であれば、図10に示すように最大空調機用差圧の差圧比を20%とすることができる。また、現在の各空調機40が設けられた室内の照明及び電気機器による電力消費量が、各空調機40の空調機負荷が設計最大値の95%以下になる場合の電力消費量の閾値以下であれば、図10に示すように最大空調機用差圧の差圧比を40%とすることができる。
次に、制御部70が、現在の空調機40が設けられた室内の照明及び電気機器による電力消費量が、空調機40の空調機負荷が設計最大値の90%以下、又は95%以下となる場合の電力消費量の閾値以下であると判定した場合には、空調機制御部45は、各空調機40の最大空調機負荷を設計最大値の90%以下、又は95%以下の範囲となるように設定する。次に、設定部90は、少なくとも各空調機40、配管30、入口側配管31及び出口側配管32を含む系が必要とする空調機流量の合計値に対して必要な差圧となるように、且つ最大空調機用差圧の差圧比が20%、又は40%となるように、冷温水ポンプ20の出力を設定する。次に、設定部90が新たに設定した冷温水ポンプ20の第2の出力に基づいて、制御部70により冷温水ポンプ20が制御される。
上述したように空調機40が設けられた室内の照明及びコンセント等の電力使用量を検討することで、設定部90により冷温水ポンプ20の出力を設定する場合には、空調機40の能力が不足するリスクを回避するために、最大空調機用差圧の差圧比を20%まで低減するのではなく、余裕を持たせた最大空調機用差圧の差圧比を設定し、空調機40の能力に支障がないことを確認して最大空調機用差圧の差圧比を順次低減する等の検討が必要である。また、空調機40の中で、電気関係諸室空調機など照明及びコンセントによる負荷を含まない空調機40や外調機を含む場合等には、空調機40の送風の温度による空調機能力確認も併せて行う必要がある。
このように、本実施の形態2に係る空調システム1では、条件検出部は、複数の空調機40が設けられている室内の電気機器の電力使用量を検出する電力検出部83を含み、予め設定された要素の状態は、複数の空調機40が設けられている室内の電気機器の電力使用量が所定の値以下であるため、各空調機40の空調機流量を測定することなく簡易な方法で各空調機40の空調機負荷を検出することができる。
なお、本実施の形態2では、空調機40の最大装置負荷が設計容量の90%以下であること又は95%以下であることを電力使用量に基づいて電力検出部83により検出していたが、空調機40の最大装置負荷の値は例示であってこれに限定されるものではない。図9に示すように、空調機40の最大装置負荷が設計容量の0%を超え100%以下の任意の値であることを電力使用量に基づいて電力検出部83により検出してもよい。また、例えば、図10に示すように空調機40の最大装置負荷が設計容量の98%である場合には、設定部90は最大空調機用差圧の差圧比が70%となるように、冷温水ポンプ20の出力を設定することができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3に係る空調システムについて説明する。実施の形態3は実施の形態1に対して、空調システムの設けられた施設又は建物の外気比エンタルピーを検出することにより最大空調機用差圧の差圧比を低減するものである。
図1に示す空調システム1の全ての空調機40に外気が導入されている場合には、空調機40の最大空調機負荷は以下の式(1)により表される。
AC=q+q+q+q・・・(1)
ここで、
AC:空調機40に要求される処理熱量(最大空調機負荷) (W)
:室内負荷 (W)
:外気負荷 (W)
:送風機による熱負荷 (W)
:ダクト通過熱負荷 (W)
である。
広く採用される変風量空調方式では室内状態は変風量ゾーンごとに異なるために一般的には空調機入口出口でレタン空気状態、送風空気状態が計測される。この計測点ではレタン空気はダクトからの通過熱とファンで有効に使われた動力による温度上昇が加わり、モータ発熱が空調機に内部にあり負荷となる場合は送風温度上昇が空調機出口温度に加わっている。室内負荷を空調機出入口状態で計算した場合は空調機出入口間で発生する負荷を含む負荷となり(以降 内部負荷と呼ぶ)下記の式(2)に表すqRACとなる。また、空調機40の最大空調機負荷は以下の式(3)により表される。
RAC=q+q+q ・・・(2)
AC=qRAC+q ・・・(3)
ここで、
RAC :空調機出入口状態による内部負荷 (W)
である。
さらに、上記の式(2)、(3)を、下記の式(4)、(5)、(6)で表すことができる。
RAC=1.2QΔhRAC ・・・(4)
=1.2QΔh ・・・(5)
AC=1.2(QΔhRAC+QΔh) ・・・(6)
ここで、
ΔhRAC :空調機出入口エンタルピー差 (J/g)
Q :空調機送風量 (l/s)
:取り入れ外気量 (l/s)
Δh :室内外エンタルピー差 (J/g)
である。
最大空調機負荷を式(6)にて計算するためには、空調機出入口エンタルピー差、風量、外気量、外気エンタルピー差を制御部70で把握できていれば空調機の最大能力からの減少幅を計算できる。空調システム1の全ての空調機40に外気が導入されている場合には、全ての空調機40に共通する外気条件のみで判断すると簡易に差圧を低減できる。外気負荷のみで空調機負荷が目標以下である状態を確認するには、外気の状態が低減すべき最大空調機用差圧の差圧比を外気負荷率で除算した比率の状態であることを確認すれば良い。
例えば最大空調機用差圧の差圧比を5%低減することを目標とする場合には、外気の状態が低減する差圧比の値5%を外気負荷率で除算した比率の状態であるかを確認すればよい。外気負荷率が30%の場合には、差圧比の値-5%を外気負荷率30%で除算した-16.7%の状態であるかを確認すればよい。このとき、例えば外気が34.8℃58%であるときの比エンタルピーは87.5j/g、室内気が26.0℃50%であるときの比エンタルピーは52.9J/gであるから、外気と室内気との比エンタルピー差は
87.5-52.9=34.6J/g・・・(7)
であり、上述した-16.7%の外気負荷となる外気比エンタルピーは、81.93J/gである。この-16.7%の外気負荷となる外気比エンタルピーでは、相対湿度が55%のとき温度が34.1℃である。すなわち、外気の状態が上述した-16.7%の外気負荷となる81.93J/g以下の外気比エンタルピーであれば、空調機40の最大空調機用差圧の差圧比を5%低減することができるから、空調機負荷を5%低減することができる。なお、本実施の形態3において、上述した各種数値条件は例示であって、これ以外の数値条件を用いて最大空調機負荷を算出してもよい。
外気比エンタルピーは、外気温及び外気湿度により決まるため、図1に示す空調システム1において設定部90が設定した、第1の出力に基づいて制御部70が冷温水ポンプ20を運転しているときに、外気比エンタルピー検出部81が外気温及び外気湿度を検出し、外気温及び外気湿度から外気比エンタルピーを検出する。次に、制御部70が外気比エンタルピーに基づいて、空調システム1の運転時の空調機40の空調機負荷を得て、最大空調機負荷からの空調機負荷減少率を算出することができる。次に、設定部90により、この空調機負荷減少率に対応する差圧を発生するための冷温水ポンプ20の出力を設定する。次に、設定部90が設定した冷温水ポンプ20の第2の出力に基づいて、制御部70により冷温水ポンプ20が制御される。これにより、最大空調機負荷で空調システム1を運転し、冷温水ポンプ20を第1の出力に設定する場合と比べ、最大空調機用差圧が低減され、冷温水ポンプ20の出力が低減されるために、空調システム1の消費エネルギー量が低減される。
このように、本実施の形態3に係る空調システム1では、複数の空調機40は、全て外気が導入される空調機40であって、検出部は、外気比エンタルピー検出部81を含み、予め設定された要素の状態は、外気の外気比エンタルピーが所定の値以下であるため、各空調機40の空調機流量を測定しなくとも、簡単な方法で空調システム1が消費するエネルギー量を低減することができる。
次に、本実施の形態3に係る空調システム1の変形例について説明する。日本において外気比エンタルピーは同一の建物では特に夏季において大きな値となり、逆に夏季以外の季節においては外気比エンタルピーが小さくなる。よって、制御部70に、夏季と判定するときの外気比エンタルピーを閾値として記録しておき、この閾値と外気比エンタルピー検出部81が検出した外気比エンタルピーとを比較して、外気比エンタルピーが閾値よりも小さい場合には、設定部90が、冷温水ポンプ20の出力の設定値を、夏季の設定値よりも低い値に自動的に再設定してもよいし、空調システム1の管理者が設定部90に設定された冷温水ポンプ20の出力の設定値を手動操作により夏季以外の設定値に再設定してもよい。また、外気比エンタルピーが閾値以上の場合には、設定部90が、冷温水ポンプ20の出力の設定値を、夏季の設定値に自動的に再設定してもよいし、空調システム1の管理者が設定部90に設定された冷温水ポンプ20の出力の設定値を手動操作により夏季の設定値に再設定してもよい。
なお、本実施の形態3の変形例において、冷温水ポンプ20の出力の設定値の再設定の要素として、夏季と判定するときの外気比エンタルピーを閾値としたのは例示であって、これ以外の条件により冷温水ポンプの出力の設定値を再設定してもよい。例えば、冬季における外気比エンタルピーを閾値としてもよいし、年間において2種類以上の外気比エンタルピーを閾値としてもよい。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4に係る空調システム1について説明する。実施の形態4は実施の形態3に対して、空調機出入口エンタルピー差に基づいて最大空調機用差圧の差圧比を低減するものである。
図1に示す空調システム1において、設定部90が設定した、第1の出力に基づいて制御部70が冷温水ポンプ20を運転しているときに、空気取込口41の取込口センサ46が取り込む空気の空気温湿度及び風量を検出し、吹出口44の吹出口センサ47が、送風空気の空気温湿度及び風量を検出する。これにより、空調負荷検出部82が、ΔhRAC(空調機出入口エンタルピー差)、Q(空調機送風量)、Q (取り入れ外気量)、Δh(室内外エンタルピー差)が得られるため、上記式(6)により、制御部70はqRAC(空調機出入口状態による内部負荷)を得ることができる。
これにより、制御部70は空調システム1の運転時の空調機40の空調機負荷を得ることができ、設計上の最大空調機負荷からの空調機負荷減少率を算出することができる。そして、この空調機負荷減少率に基づいて、設定部90により、冷温水ポンプ20の第2の出力を設定する。次に、設定部90が設定した冷温水ポンプ20の第2の出力に基づいて、冷温水ポンプ20が制御される。
このように、本実施の形態4に係る空調システム1では、検出部は、複数の空調機40の空気取込口41及び吹出口44に設けられている、空気温湿度と風量を検出する取込口センサ46、吹出口センサ47及び空調負荷検出部82を含み、予め設定された要素の状態は、複数の空調機40の空気取込口41及び吹出口44の空気温湿度と風量の積が所定の値以下であるため、各空調機40の空調機流量を測定しなくとも、簡単な方法で空調システム1が消費するエネルギー量を低減することができる。
次に、本実施の形態4の変形例について説明する。ΔhRAC(空調機出入口エンタルピー差)については、例えば、空調機40の最大負荷率時の運転時の送風空気の状態は、冷房時においては相対湿度90%程度であることから、相対湿度を90%と仮定すると送風温度のみに基づいて空調機出入口エンタルピー差を得ることができる。具体的には、空調負荷検出部82が、各空調機40の吹出口センサ47が測定した吹出口44の送風温度と風量の積が、所定の閾値以下であるか否かを判定することにより、各空調機40の設計上の最大空調機負荷からの空調機負荷減少率が所定の値以下であるか否かを判定することができる。なお、ここでは冷房時の相対湿度を90%と仮定したが、この値は例示であって、実際の空調機40の送風空気の状態に合わせて他の値を設定してもよい。
また、本発明の実施の形態1~4の変形例として、空調システム1において各空調機40の予冷運転時間を延長することにより、最大空調機用差圧の差圧比を低下させてもよい。
空調システム1が設けられた施設又は建物において、予冷運転時に最も空調機40の負荷が大きくなる場合には、予冷時間を延長することにより空調機負荷及び最大空調機用差圧の差圧比を低減することが可能であると考えられる。一例では、空調機40の予冷時間を30分から40分に延長することにより、空調機40の最大負荷が95W/mから80W/mに低減され、最大空調機用差圧の差圧比が16%低減される。
このように、空調システム1の予冷時間を延長することにより、簡単な方法で空調システム1の最大空調機用差圧の差圧比を低減して空調システム1の消費エネルギー量を低減することができる。
本発明の実施の形態1~4に係る空調システム1及びその制御方法は、新たな設備を導入する必要がなく既存設備、建物において用いることができるため、空調システム1及びその制御方法に係るコストを低減することができる。
なお、本発明の実施の形態1~4で説明した空調システム1,1bの構成は例示であって、これ以外の構成であってもよい。例えば、空調システム1,1bが有する空調機40及び制御弁50の数は、10基以上であってもよいし、冷温水ポンプ20を複数台設けてもよいし、熱源60と冷温水ポンプ20との間の配管30にバイパスとなる配管を設けてもよい。また、本発明の実施の形態1~4で説明した空調システム1,1bの制御方法は例示であって、適当に制御方法を変更してもよいし、本発明の実施の形態1~4で説明した空調システム1,1bの制御方法を適当に組み合わせて用いてもよい。
また、本発明の実施の形態1、3~4では、空調システム1,1bは冷房運転を行っていたが、暖房運転を行ってもよい。
また、本発明の実施の形態1~4では、空調システム1は冷温水ポンプ20を有していたが、これに加えてさらに熱源用の熱源ポンプを有していてもよい。
20 冷温水ポンプ、30 配管、31 入口側配管、32 出口側配管、40 空調機、41 空気取込口(出入口)、42 吹出口(出入口)、46 取込口センサ(空調負荷検出部)、47 吹出口センサ(空調負荷検出部)、50 制御弁(空調機流量検出部)、60 熱源、70 制御部、80 検出器(検出部)、81 外気比エンタルピー検出部(検出部)、82 空調負荷検出部(検出部)、83 電力検出部(検出部)、90 設定部。

Claims (6)

  1. 冷温水を加熱又は冷却する熱源と、
    内部に前記冷温水が流通する複数の空調機と、
    前記各空調機にそれぞれ接続され、前記各空調機を流通する前記冷温水の流量を制御する複数の制御弁と、
    前記各空調機に前記冷温水を供給する冷温水ポンプと、
    前記熱源と、前記冷温水ポンプと、前記各空調機と、前記各制御弁とを接続する配管と、
    前記空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出する検出部と、
    前記冷温水ポンプの上流側と下流側との差圧が、少なくとも前記各空調機と前記配管とを含む系が必要とする合計空調機流量の流通のために必要な差圧となるように前記冷温水ポンプの冷温水ポンプ出力を設定する設定部と、
    前記設定部が設定した前記冷温水ポンプ出力で前記冷温水ポンプを制御する制御部と
    を備え、
    前記検出部が、前記空調機の要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していないことを検出したときに、前記設定部は、前記冷温水ポンプ出力を第1の出力に設定し、
    前記検出部が、前記空調機の要素の状態が前記予め設定された要素の状態に適合していることを検出したときに、前記設定部は、前記冷温水ポンプ出力を第2の出力に設定する空調システム。
  2. 前記検出部は、前記複数の空調機毎の空調機流量をそれぞれ測定する空調機流量検出部を含み、
    前記予め設定された要素の状態は、前記複数の空調機毎の空調機流量が全て所定の値以下である、請求項1に記載の空調システム。
  3. 前記検出部は、前記複数の空調機が設けられている室内の電気機器の電力使用量を検出する電力検出部を含み、
    前記予め設定された要素の状態は、前記複数の空調機が設けられている室内の電気機器の電力使用量が所定の値以下である、請求項1に記載の空調システム。
  4. 前記複数の空調機は、全て外気が導入される空調機であって、
    前記検出部は、外気比エンタルピー検出部を含み、
    前記予め設定された要素の状態は、前記外気の外気比エンタルピーが所定の値以下である、請求項1に記載の空調システム。
  5. 前記検出部は、前記複数の空調機の出入口に設けられている、空気温湿度と風量を検出する空調負荷検出部を含み、
    前記予め設定された要素の状態は、前記複数の空調機の出入口の空気温湿度と風量の積が所定の値以下である、請求項1に記載の空調システム。
  6. 冷温水を加熱又は冷却する熱源と、
    内部に冷温水が流通する複数の空調機と、
    前記各空調機にそれぞれ接続され、前記各空調機を流通する前記冷温水の流量を制御する複数の制御弁と、
    前記各空調機に前記冷温水を供給する冷温水ポンプと、
    前記熱源と、前記冷温水ポンプと、前記各空調機と、前記各制御弁とを接続する配管と、
    を備える空調システムの制御方法において、
    検出部により、前記空調機の運転に関する要素の状態が予め設定された要素の状態に適合していることを検出するステップと、
    前記空調機の運転に関する要素の状態が前記予め設定された要素の状態に適合していない場合には、設定部が、前記冷温水ポンプの冷温水ポンプ出力を第1の出力に設定するステップと、
    前記空調機の運転に関する要素の状態が前記予め設定された要素の状態に適合している場合には、前記設定部が、前記冷温水ポンプ出力を第2の出力に設定するステップと、
    前記冷温水ポンプ出力により前記冷温水ポンプを制御するステップとを有する空調システムの制御方法。
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