JP2023163436A - 電子モジュール及び組合体 - Google Patents

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悦宏 神山
Netsuhiro Kamiyama
悟 仙田
Satoru Senda
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Abstract

【課題】裏面露出部に対する電子素子の絶縁性を保ち、かつ、放熱効果の高い裏面露出部に電子素子を精度よく位置決めすることができる電子モジュール及び当該電子モジュールを用いた組合体を提供する。
【解決手段】電子モジュールは、おもて面側に設けられた電極15を有する複数の電子素子10と、複数の電子素子10を封止する封止部90と、複数の電子素子10がおもて面に配置されるとともに、裏面が封止部90から露出した裏面露出部40と、を有している。電子素子10は、非導電性の電子素子基板510を有している。裏面露出部40のおもて面には、凹部450が設けられている。電子素子基板510の厚みが凹部450の深さ以上の厚さとなっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、裏面露出部を有する電子モジュール及び組合体に関する。
従来から、自動車等の乗り物に用いられるインバータ回路やリレー回路に使用され、複数の半導体素子を用いた半導体モジュールが知られている。また近年ではGaN基板、Ga23基板やサファイア基板といった基板の利用も試みられている(例えば特許文献1参照)。半導体モジュールといった電子モジュールでは複数の電子素子を用いることから発熱が高くなる。またGaN基板、Ga23基板やサファイア基板といった基板では熱が逃げにくいことから、より高い放熱効果の実現が必要になる(特にGa23基板では放熱性が悪い。)。
また、電子モジュールの小型化に伴い、電子モジュールに含まれる電子素子の位置決めを精度よく行うことが求められている上、半導体素子といった電子素子を実装する際に用いるはんだ等の導電性接着剤の量を減らしたいという要望もある。
WO2019/163075
本発明は、裏面露出部に対する電子素子の絶縁性を保ち、かつ放熱効果の高い裏面露出部に電子素子を精度よく位置決めすることができる電子モジュールと、当該電子モジュールを用いた組合体を提供する。
[概念1]
本発明による電子モジュールは、
おもて面側に設けられた電極を有する複数の電子素子と、
複数の前記電子素子を封止する封止部と、
複数の前記電子素子がおもて面に配置されるとともに、裏面が前記封止部から露出した裏面露出部と、
を備え、
前記電子素子は非導電性の電子素子基板を有し、
前記裏面露出部のおもて面に凹部が設けられ、
前記電子素子基板の厚みが前記凹部の深さ以上の厚さとなってもよい。
[概念2]
概念1による電子モジュールにおいて、
前記電子素子基板はサファイア又はガリウムを主たる材料とする基板であり、
前記基板のおもて面に前記電極としてソース電極、ドレイン電極及びゲート電極が設けられる、又はアノード電極及びカソード電極が設けられてもよい。
[概念3]
概念1又は2による電子モジュールにおいて、
前記電子素子基板の厚みが前記凹部の深さよりも厚くなってもよい。
[概念4]
概念1乃至3のいずれか1つによる電子モジュールにおいて、
2個以上の電子素子が設けられ、
電子素子の各々に対応する凹部が設けられてもよい。
[概念5]
概念1乃至4のいずれか1つによる電子モジュールにおいて、
前記裏面露出部に屈曲部を介して裏面非露出部が設けられてもよい。
[概念6]
概念1乃至5のいずれか1つによる電子モジュールにおいて、
前記封止部の一方側から電源端子及びグランド端子が外部に突出し、
前記封止部の他方側から出力端子、第一ゲート端子及び第二ゲート端子が外部に突出し、
前記第一ゲート端子と前記第二ゲート端子との間で前記出力端子が前記封止部から外部に突出してもよい。
[概念7]
概念1乃至6のいずれか1つによる組合体は、
前述したいずれかの電子モジュールと、
前記封止部のおもて面に設けられた基板と、
前記裏面露出部の裏面に設けられたヒートシンクと、
を備え、
前記端子部は前記基板に設けられた導体層に接続されてもよい。
裏面露出部のおもて面に凹部が設けられ、非導電性の電子素子基板の厚みが凹部の深さ以上の厚さとなっている態様を採用することで、裏面露出部に対する電子素子の絶縁性を保ち、かつ放熱効果の高い裏面露出部に電子素子を精度よく位置決めすることができる。また、電子素子を固定するために必要な導電性接着剤の量を減らすことができ、製造コストを下げることも期待できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる電子モジュールの側方断面図であって、電子素子の側方及び底面に導電性接着剤が設けられている態様を示した側方断面図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる電子モジュールの側方断面図であって、電子素子の底面に導電性接着剤が設けられている態様を示した側方断面図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる電子モジュールの側方断面図であって、電子素子の裏面メタル及び電子素子基板の全てが凹部内に収容されている態様を示した側方断面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態において、電子素子が裏面露出部内に収容されている態様を示した平面図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態において、電子素子の厚みと裏面露出部の凹部の深さとの関係を示した斜視図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態における電極の一態様を示した側方断面図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態における電極の別の態様を示した側方断面図である。 図8は、本発明の第1の実施の形態における電極のさらに別の態様を示した側方断面図である。 図9は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる電子モジュールを第一方向に沿って見た平面図であって、封止部の内部を示した図である(封止部は点線で示されている)。 図10は、本発明の第1の実施の形態で用いられうる第一裏面露出部、屈曲部及び裏面非露出部を示した平面図である。 図11Aは、図10で示した第一裏面露出部、屈曲部及び裏面非露出部を直線A1-A1で切断した側方断面図である。 図11Bは、図10で示した第二裏面露出部を直線A2-A2で切断した概略側方断面図である。 図12は本発明の第1の実施の形態の電子モジュールの回路図である。 図13は、本発明の第1の実施の形態の電子モジュールを用いた組合体を示した概略側方図である。 図14は、本発明の第2の実施の形態で用いられうる電子モジュールの斜視図であって、封止部の内部を示した図である。 図15は、本発明の第2の実施の形態で用いられうる電子モジュールを第一方向に沿って見た平面図であって、封止部の内部を示した図である。 図16Aは、本発明の第2の実施の形態で用いられうる封止部及び凹部を示した平面図である。 図16Bは、図16Aの直線B-Bで切断した断面の概略図である。 図16Cは、図16Aの直線C-Cで切断した断面の概略図である。 図17は、本発明の第2の実施の形態で用いられうる電子モジュールを第一方向に沿って見た底面図であって、封止部の内部を示した図である。 図18は本発明の実施の形態の周縁領域を示した概略側方断面図である。 図19は本発明の実施の形態で用いられうる第二接続子を示した側方図である。 図20Aは本発明の実施の形態で用いられうる第一接続子を示した平面図である。 図20Bは本発明の実施の形態で用いられうる第一接続子を示した側方図である。
第1の実施の形態
《構成》
本実施の形態において、「一方側」は図1乃至図3の上方側を意味し、「他方側」は図1乃至図3の下方側を意味する。図1乃至図3の上下方向を「第一方向」と呼び、左右方向を「第二方向」と呼び、紙面の表裏方向を「第三方向」と呼ぶ。第二方向及び第三方向を含む面内方向を「面内方向」という。なお、図面内で括弧を用いて示している符号は、当該符号の部材にも合致していることを意味している。例えば「11(10)」であれば、当該部材は「第一電子素子11」であるとともに「電子素子10」にも該当することを示している。
図1乃至図3に示すように、本実施の形態の電子モジュールは、おもて面側に設けられた電極15を有する1又は複数の電子素子10と、電子素子10を封止する封止部90と、電子素子10がおもて面に配置されるとともに、裏面が封止部90から露出した裏面露出部40を含む導体部30と、を有している。導体部30は例えば銅からなっている。
電子素子10の各々は非導電性の電子素子基板510を有してもよい。電子素子基板510のおもて面には電極(おもて面電極メタル)15が設けられ、電子素子基板510の裏面には裏面メタル530が設けられてもよい。裏面露出部40のおもて面には凹部450が設けられており、電子素子基板510の厚みが凹部450の深さ以上の厚さとなってもよい。なお、本実施の形態での「非導電性」とは抵抗率が108Ω・m以上であることを意味している。
電子素子基板510の厚みは凹部450の深さよりも厚くなってもよく、一例としては、電子素子基板510の厚みは450μm以上となり、凹部450の深さは430μm以下となってもよく、例えば電子素子基板510の厚みは500μm以上となり、凹部450の深さは400μm以下となってもよい。凹部450の深さは350μm以上となってもよい。図5では電子素子10の厚みをh1とし、凹部450の深さをh2として示しているが、電子素子基板510の厚みが凹部450の深さ以上の厚さとなる場合には、h1≧h2となる。なお、電子素子基板510はむき出しとなっており、凹部450の内側面と電子素子基板510の側面とは接触してもよいし(図2には凹部450の内側面と電子素子基板510の側面との間に間隙が設けられているが、当該間隙が無い態様となってもよいし)、凹部450の内側面と電子素子基板510の側面と間で電子素子基板510の側面は導電性接着剤190と接触してもよい(図1及び図3参照)。
裏面メタル530が設けられている場合には、裏面メタル530及び電子素子基板510を合計した厚みが凹部450の深さより大きくなってもよいし(図1及び図2参照)、裏面メタル530及び電子素子基板510を合計した厚みが凹部450の深さと等しくなってもよい(図3参照)。裏面メタル530ははんだや銀ペースト等の導電性接着剤との接合性を高めるものであり、電極としての機能を有していなくてもよい。
電子素子基板510と凹部450との間には導電性接着剤190が設けられてもよい(図1乃至図3参照)。導電性接着剤190は電子素子基板510の裏面側(裏面メタル530の裏面)と凹部450の底面との間だけに設けられてもよいし(図2参照)、電子素子基板510の裏面側(裏面メタル530の裏面)と凹部450の底面との間に加え、電子素子基板510の側面と凹部450の側面との間に設けられてもよい(図1及び図3参照)。電子素子基板510の側面と凹部450の側面とは接触する又は数μmだけ離間してもよい(図2参照)。電子素子基板510がGa23、GaNといったガリウム等やサファイアを主たる材料とし、電子素子基板510が非導電性となっている場合には、裏面露出部40と電子素子基板510が直接接触したり導電性接着剤190を介して接触したりしても電気的な問題は生じない。電子素子10は平面視した際に正方形や長方形となってもよい(図4参照)。なお、本実施の形態において主たる材料というのは質量%において50%超過で含有することを意味し、ガリウムやサファイアが電子素子基板510の主たる材料となるということは、ガリウムやサファイアが50質量%超過で電子素子基板510の材料として含まれることを意味している。
電子素子10は例えばMOSFET等の半導体素子であり、電子モジュールは例えば半導体モジュールであってもよい。図6に示すように、電子素子基板510のおもて面に薄膜511を介して、ソース電極10s、ドレイン電極10d及びゲート電極10gが設けられてもよい。また、別の例としては、基板のおもて面に電極としてアノード電極10a及びカソード電極10cが設けられてもよい(図7参照)。また、電子素子10のおもて面にソース電極10s及びゲート電極10gが設けられ、裏面にドレイン電極10dが設けられてもよい(図8参照)。
電子素子10と接続子200又はワイヤ等からなる接続部材を介して接続されてもよい。電子素子10と接続部材との間、及び端子部110と接続部材との間にも導電性接着剤190が設けられてもよい(図8参照)。以下では、接続部材として接続子200が用いられる態様を用いて説明するが、これに限られることはなく、接続子200の代わりにワイヤが用いられてもよい。なお、接続子200としては例えば銅クリップを用いることができ、ワイヤとしては例えばアルミワイヤを用いることができる。なお、幅の太い接続子200を用いることで流れる電流量を上げることができる。
図9乃至図11Bに示すように、裏面露出部40は、裏面非露出部49と一体になった第一裏面露出部51と、裏面非露出部49とは一体になっていない第二裏面露出部52とを有してもよい。第一裏面露出部51と裏面非露出部49との間には封止部90の内方に屈曲した屈曲部45が設けられてもよい。この場合、第一裏面露出部51、屈曲部45及び裏面非露出部49は一体となり、一体部材を構成してもよい。図9及び図10に示すように、この裏面非露出部49に封止部90の側面から外方に突出した出力端子110が設けられてもよく、この場合には、第一裏面露出部51、屈曲部45、裏面非露出部49及び出力端子110が一体に構成されることになる。
電子素子10は、第一裏面露出部51のおもて面に設けられた第一電子素子11と、第二裏面露出部52のおもて面に設けられた第二電子素子12を有してもよい。
第一裏面露出部51及び第二裏面露出部52の各々に凹部450が設けられてもよい(図11A及び図11B参照)。図9に示す態様では6個の電子素子10が設けられているが、3個の第一電子素子11の各々は第一裏面露出部51のおもて面に形成された凹部450内に設けられ、3個の第二電子素子12の各々は第二裏面露出部52のおもて面に形成された凹部450内に設けられてもよい。
図9に示すように、端子部100は、出力端子110の他、電源端子120、グランド端子130、第一ゲート端子140及び第二ゲート端子150を有してもよい。一例として、封止部90の一側方(図9の右側)から電源端子120及びグランド端子130が外部に突出し、封止部90の他側方(図9の左側)から出力端子110、第一ゲート端子140及び第二ゲート端子150が外部に突出してもよい。第一ゲート端子140と第二ゲート端子150との間で出力端子110が封止部90から外部に突出してもよい。
接続子200は第一接続子210及び第二接続子220を有してもよい。本実施の形態の第一接続子210は出力端子110、電源端子120又はグランド端子130と電子素子10とを電気的に接続し、第二接続子220は第一ゲート端子140又は第二ゲート端子150と電子素子10とを電気的に接続してもよい。一例として、図9に示すように、第一接続子210は、第一電子素子11のおもて面に設けられたソース電極11sとグランド端子130とを導電性接着剤190(図8参照)を介して接続してもよい。また、第一接続子210は、第二電子素子12のおもて面に設けられたソース電極12sと出力端子110とを導電性接着剤190を介して接続してもよい。また第二接続子220は、第一電子素子11のおもて面に設けられたゲート電極11gと第二ゲート端子150とを導電性接着剤190を介して接続してもよい。また第二接続子220は、第二電子素子12のおもて面に設けられたゲート電極12gと第一ゲート端子140とを導電性接着剤190を介して接続してもよい。
図13に示すように、封止部90のおもて面(図13では下側の面)に基板310が設けられてもよい。端子部100は基板310に設けられた導体層320に接続されてもよい。裏面露出部40の裏面(図13では上側の面)にヒートシンク300が設けられてもよい。本実施の形態では、本実施の形態による電子モジュールと、基板310と、ヒートシンク300によって、組合体が構成される。なお、端子部100と導体層320は導電性接着剤190を介して接続されてもよい。
図9に示す態様では、裏面露出部40だけが封止部90の裏面から露出し、裏面非露出部49、出力端子110、電源端子120、グランド端子130、第一ゲート端子140及び第二ゲート端子150は封止部90の裏面から露出していない。なお、出力端子110、電源端子120、グランド端子130、第一ゲート端子140及び第二ゲート端子150は封止部90の側方から外部に突出している。
電子モジュールとしては、例えばパワー電子モジュールを用いてもよい。第一電子素子11及び第二電子素子12としては、例えばGaN-HEMTを用いてもよい。本実施の形態による電子モジュールの回路図は例えば図12に示すようになっている。図9に示す態様では第一電子素子11及び第二電子素子12がMOSFETであり、図9において、第一電子素子11であるMOSFETのドレイン電極11d(図8参照)が第一裏面露出部51側に位置し、ソース電極11sが第一裏面露出部51と反対側(おもて面側)に位置し、また、第二電子素子12であるMOSFETのドレイン電極12d(図8参照)が第二裏面露出部52側に位置し、ソース電極12sが第二裏面露出部52と反対側(おもて面側)に位置する。
本実施の形態の電子モジュールは3相ブリッジ回路となっていてもよい。3つある出力端子110のうちのいずれかがU相コイルに接続され、別の1つがV相コイルに接続され、残りの1つがW相コイルに接続されてもよい(図12参照)。第一電子素子11と第二電子素子12との接続点は、モータのU相コイル、V相コイル又はW相コイルに接続されてもよい。
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による効果の一例について説明する。なお、「効果」で説明するあらゆる態様を、上記構成で採用することができる。
図1乃至図8に示すように、裏面露出部40のおもて面に凹部450が設けられ、非導電性の電子素子基板510の厚みが凹部450の深さ以上の厚さとなっている態様を採用することで、裏面露出部40に対する電子素子10の絶縁性を保ち、かつ放熱効果の高い裏面露出部40に電子素子10を精度よく位置決めすることができる。また、電子素子10を固定するために必要な導電性接着剤の量を減らすことができ、製造コストを下げることも期待できる。また、熱的な変形による応力を受けた場合には、ヘテロ構造素子(電子素子基板510を構成する下地基板とエピ膜の材料が異なるもの、例えば下地基板であるサファイア基板上にGaN層が設けられている態様)では電気特性が劣化するが、本態様のような基板埋め込み方式を用いることで、モールド樹脂等からなる封止部90による熱的な変形による応力を受けない態様とすることができる点でも優れている。また電素素子10のおもて面側に電極15が設けられている場合には、凹部450内に電子素子10を嵌め込むことで、当該電極15と裏面露出部40との距離を近接させることができ、放熱効果を高めることができる。
電子素子基板510の厚さが大部分を示す横型デバイス(例えば電子素子基板510の厚みが400μm~600μmからなり、電極15の厚みが0.5~1.5μm程度からなるデバイス)、さらに電子素子基板510としてサファイアのような熱伝導の悪い材料を用いているデバイスでは、動作中に熱的影響で電気特性の悪化を生じる。対策として、電子素子基板510の薄片化を行って、放熱を行うことも考えられるが、サファイア基板を用いたデバイスにとって、電子素子基板510が絶縁性を有することを長所になっていることもあることから、電子素子基板510の薄片化を行うことはその長所をなくしてしまうことになり、好ましいことではない。また下地基板とエピ膜の材料が異なるヘテロ接合からなる電子素子基板510(例えば下地基板であるサファイア基板上にGaN層又はGa23層が設けられて構成される電子素子基板510)の薄片化は電気特性に劣化させる場合もある。
また、電極15を下方に位置させることで放熱効果を高めることも考えられるが(図8参照)、サファイア基板等を用い横型デバイスでは、一般的には実装時に基板の裏面にメタルを蒸着(メッキ)し、サファイア基板の上層部をフローティングさせることで利用されていることから、汎用性の高い横型デバイスを利用できるという観点からは、電子素子基板510のおもて面に電極15が設けられ、裏面には電極15が設けられていない態様でも適用できることが好ましい(図1乃至図4、図6及び図7参照)。このような態様としては、電子素子基板510のおもて面に電極15としてソース電極10s、ドレイン電極10d及びゲート電極10gが設けられる、又はアノード電極10a及びカソード電極10cが設けられる態様を挙げることができる。
熱の発生源は、デバイス動作時の電極メタル等からなる電極15であることから、如何に電極15を放熱させることが安定したデバイス動作を可能とする。
また、材料が有する熱抵抗値は、
裏面露出部40<電子素子基板510(サファイア、GaN、Ga23)<封止部90
となることから、熱はより抵抗の少ない裏面露出部40を介して伝わろうとする(なお、典型的には裏面露出部40は金属からなり、封止部90はモールド樹脂からなっている。)。
このため、本実施の形態のように銅等の金属からなる裏面露出部40に電子素子10を埋め込むことは、電極15と裏面露出部40を近づけることに繋がり、より放熱性を向上することに繋がる。電極15と裏面露出部40を近づける観点からは、電子素子基板510の厚みが凹部450と等しくなることが有益であるが(図3参照)、製造誤差も鑑みると、電子素子基板510の厚みが凹部450の深さよりも大きくなるように設計されていることが有益である。この際、凹部450の深さは電子素子基板510の厚みの0.90~0.99倍程度となってもよい(ちなみに430μm/450μm=0.96となる。)。また、電極15の厚みが電子素子基板510の厚みよりもかなり小さく、電極15の厚みが電子素子基板510の厚みの0.1~0.3%程度しかない場合には、凹部450の深さと電子素子基板510の厚みの差をより小さくしてもよく、凹部450の深さは電子素子基板510の厚みの0.98~0.99倍程度となってもよい。なお、裏面メタル530が設けられている場合には、凹部450の深さと裏面メタル530及び電子素子基板510を合計した厚みが比較されてもよく、例えば凹部450の深さは裏面メタル530及び電子素子基板510を合計した厚みの0.90~0.99倍程度となってもよい。また電極15の厚みが電子素子基板510の厚みよりもかなり小さく電極15の厚みが電子素子基板510の厚みの0.1~0.3%程度しかない場合には、凹部450の深さは裏面メタル530及び電子素子基板510を合計した厚みの0.98~0.99倍程度となってもよい。
2個以上、特に6個以上の電子素子10が設けられ、電子素子10の各々に対応する凹部450が設けられる態様では(図9参照)、電子素子10の各々に対応する凹部450で前述した放熱効果や製造コストの削減を期待できる点で有益である。
裏面露出部40と裏面非露出部49とを屈曲部45を介して一体とする態様を採用する場合には(図10及び図11A参照)、裏面に露出する領域を抑えてバリ等が発生することを防止しつつ、裏面露出部40を介して裏面からの放熱効果を実現できる。また、当該態様を採用することで樹脂内部剥離も起きにくくなるため、信頼性を向上させることができる。
図9で示すように、封止部90の一側方から電源端子120及びグランド端子130が外部に突出し、封止部90の他側方から出力端子110、第一ゲート端子140及び第二ゲート端子150が外部に突出し、第一ゲート端子140と第二ゲート端子150との間で出力端子110が封止部90から外部に突出する態様を採用する場合には、長手方向(第三方向:図9の上下方向)における電子モジュールの大きさを小さくすることができ、また配線経路を短縮することもできる。
図13に示されるように封止部90のおもて面に設けられた基板310が設けられ、端子部100が基板310に設けられた導体層320に接続されつつ、他方で裏面露出部40の裏面にヒートシンク300が設けられる態様を採用する場合には、端子部100を介して熱を導体層320に逃がすとともに、裏面露出部40を介して熱をヒートシンク300に逃がすことができ、高い放熱効果を期待できる。
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
本実施の形態では、後述する周縁領域51c,52c、突出部51b,52b、封止凹部80等が設けられた態様となっているが、その他の構成については、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態で説明したあらゆる態様を採用することができる。第1の実施の形態で説明した部材については同じ符号を用いて説明する。
図14及び図15に示すように、裏面露出部40は、本体部51a,52aと、本体部51a,52aから側方に突出する突出部51b,52bを有してもよい。より具体的には、第一裏面露出部51は、第一本体部51aと、第一本体部51aから側方に突出する第一突出部51bを有してもよい。第二裏面露出部52は、第二本体部52aと、第二本体部52aから側方に突出する第二突出部52bを有してもよい。
図16A乃至図16Cに示すように、封止部90のおもて面には、側面から内部に向かって延在する封止凹部80が設けられており、図16Aで示す態様で言えば左右方向に延在する6個の封止凹部80が封止部に設けられてもよい。図16B及び図16Cで示すように封止凹部80は突出部51b,52bのおもて面側に位置付けられてもよい。封止凹部80は押圧部(図示せず)によって裏面露出部40を押圧した結果として形成されるものであるが、封止部90のおもて面に側面から内部に向かって延在する封止凹部80が設けられることで、封止凹部80内に水等がついても当該水等を排出できる構成とすることができる。
図14及び図15に示すように、裏面露出部40の各々が突出部51b,52bを有してもよい。そして、各突出部51b,52bに対応して封止凹部80が設けられてもよい。このような態様を採用することで、裏面露出部40の各々を押圧部によって押圧することができ、樹脂が裏面に回り込んでしまってバリ等が発生することをより確実に防止できる。
図18に示すように、裏面露出部40の本体部51a,52aは、封止部90で裏面が覆われた周縁領域51c,52cを有してもよい(図17も参照)。このような周縁領域51c,52cが設けられる態様を採用した場合には、裏面露出部40における樹脂内部剥離を防止することができ、信頼性をさらに向上させることができる。周縁領域51c,52cと裏面非露出部49との高さ位置は対応してもよい。本実施の形態において高さ位置が「対応する」とは、電子モジュールの第一方向における厚みの5%以内の範囲で中心位置の高さ位置が合致することを意味している。このため、周縁領域51c,52cと裏面非露出部49との高さ位置が対応するとは、周縁領域51c,52cの厚み方向(第一方向)における中心位置と裏面非露出部49厚み方向(第一方向)における中心位置とが合致するか又は電子モジュール厚みの5%以内の範囲に収まっていることを意味している。
裏面露出部40(第一裏面露出部51及び第二裏面露出部52)の各々のおもて面には凹部450が設けられているが(図11A及び図11Bも参照)、このような凹部450に加え、図14及び図15に示すように、裏面露出部40のおもて面には導電性接着剤190が外方に漏れ出すことを防止するためのストッパとして機能する堰き止め部43が設けられてもよい。第一ゲート端子140及び第二ゲート端子150の各々にもストッパとして機能する堰き止め部(図示せず)が設けられてもよい。図示していないが電源端子120及びグランド端子130の各々にもストッパとして機能する堰き止め部が設けられてもよい。
図20A及び図20Bに示すように、第一接続子200は他方側に凹んだ第一接続凹部211と、当該第一接続凹部211に設けられ、他方側に突出した第一接続突出部212を有してもよい。この第一接続突出部212は第一接続凹部211の角部に設けられてもよく、本実施の形態では4つの第一接続突出部212が設けられている。図19に示すように、第二接続子220は他方側に凹んだ第二接続凹部221を有し、この第二接続凹部221に対応して他方側に突出した第二接続突出部222を有してもよい。第一接続子210の厚みは第二接続子220の厚みよりも厚くなってもよい。一例として、第一接続子210の厚みは第二接続子220の厚みの1.2倍以上1.5倍以下となってもよい。
上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した各実施の形態の記載又は図面の開示によって請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。また、出願当初の請求項の記載はあくまでも一例であり、明細書、図面等の記載に基づき、請求項の記載を適宜変更することもできる。
10 電子素子
15 電極
40 裏面露出部
45 屈曲部
49 裏面非露出部
90 封止部
110 出力端子
120 電源端子
130 グランド端子
140 第一ゲート端子
150 第二ゲート端子
300 ヒートシンク
310 基板
320 導体層
450 凹部
510 電子素子基板

Claims (7)

  1. おもて面側に設けられた電極を有する複数の電子素子と、
    複数の前記電子素子を封止する封止部と、
    複数の前記電子素子がおもて面に配置されるとともに、裏面が前記封止部から露出した裏面露出部と、
    を備え、
    前記電子素子は非導電性の電子素子基板を有し、
    前記裏面露出部のおもて面に凹部が設けられ、
    前記電子素子基板の厚みが前記凹部の深さ以上の厚さとなっている、電子モジュール。
  2. 前記電子素子基板はサファイア又はガリウムを主たる材料とする基板であり、
    前記基板のおもて面に前記電極としてソース電極、ドレイン電極及びゲート電極が設けられる、又はアノード電極及びカソード電極が設けられる請求項1に記載の電子モジュール。
  3. 前記電子素子基板の厚みが前記凹部の深さよりも厚くなっている、請求項1又は2に記載の電子モジュール。
  4. 2個以上の電子素子が設けられ、
    電子素子の各々に対応する凹部が設けられる、請求項1又は2に記載の電子モジュール。
  5. 前記裏面露出部に屈曲部を介して裏面非露出部が設けられる、請求項1又は2に記載の電子モジュール。
  6. 前記封止部の一方側から電源端子及びグランド端子が外部に突出し、
    前記封止部の他方側から出力端子、第一ゲート端子及び第二ゲート端子が外部に突出し、
    前記第一ゲート端子と前記第二ゲート端子との間で前記出力端子が前記封止部から外部に突出する、請求項1又は2のいずれか1項に記載の電子モジュール。
  7. 請求項1又は2に記載の電子モジュールと、
    前記封止部のおもて面に設けられた基板と、
    前記裏面露出部の裏面に設けられたヒートシンクと、
    を備え、
    前記端子部は前記基板に設けられた導体層に接続される組合体。
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