JP2023161179A - 弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁 - Google Patents

弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁 Download PDF

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Abstract

Figure 2023161179000001
【課題】金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に溶接により固定した弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁につき弁体に伝わる溶接熱を低減し、弁体の過熱を抑制すること。
【解決手段】弁部品30は、金属製の弁体5が金属製の弁軸6の先端部に溶接により固定されている。弁体5は、中心に形成された貫通孔5aと、外周面5bと、上底面5cと、下底面5dとを含む。弁体5の貫通孔5aに弁軸6の先端部が挿入され、弁体5の下底面5dと弁軸6の先端6aとの間で溶接による溶接部21が形成されている。溶接部21は、複数の溶接痕23を含み、各溶接痕23の一部が互いに重なることで形成されている。弁軸6の先端6aの全周は溶接部21に内包されている。
【選択図】 図7

Description

この明細書に開示される技術は、金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に溶接により固定した弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される弁部品及びその弁部品を備えたEGR弁が知られている。この弁部品において、弁体は、略円錐形状をなし、中心に形成された貫通孔、外周面、上底面及び下底面を含み、下底面が上底面より大きい外径を有する。そして、弁体の貫通孔に弁軸の先端部が挿入され、弁体の下底面と弁軸の先端との間で溶接による溶接部が一箇所形成されている。
特開2019-173853号公報
ところが、特許文献1に記載の弁部品では、弁体の下底面と弁軸の先端とが一箇所の溶接部で溶接されている。そして、所要の溶接強度を得るためには、一箇所の溶接部での溶接時間を連続的に長くとる必要があるので、過剰な溶接熱によって弁体が過熱するおそれがあった。ここで、弁体を樹脂製の弁座に着座させた状態で弁体と弁軸の溶接を行う場合を想定することができる。この場合、弁体と弁軸の溶接を行うと、過剰な溶接熱が弁体から弁座に伝わり、樹脂製の弁座が溶融し、弁座が弁体に溶着するおそれがある。
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に溶接により固定した弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁につき、弁体に伝わる溶接熱を低減し、弁体の過熱を抑制することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に溶接により固定した弁部品において、弁体は、中心に形成された貫通孔と、外周面と、上底面と、下底面とを含み、弁体の貫通孔に弁軸の先端部が挿入され、弁体の下底面と弁軸の先端との間で溶接による溶接部が形成されており、溶接部は、複数の溶接痕を含み、各溶接痕の一部が互いに重なることで形成され、弁軸の先端の全周が溶接部に内包されていることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、弁体の下底面と弁軸の先端との間で形成される溶接部は、複数の溶接痕を含み、各溶接痕の一部が互いに重なることで形成されている。また、弁軸の先端の全周が溶接部に内包されている。従って、所定の溶接強度を有する溶接部を形成するために溶接痕一つ当たりの溶接時間が短くなり、一つの溶接部により弁軸と弁体が確実に接合される。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の弁部品において、複数の溶接痕は、弁軸の先端の周方向において一定の間隔をもって形成されていることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、複数の溶接痕が、弁軸の先端の周方向において一定の間隔をもって形成されているので、複数の溶接痕による弁軸と弁体の溶接が均等化する。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項1又は2に記載の弁部品において、弁体の下底面には、軸方向へ突出する凸部が形成され、貫通孔が凸部を貫通するように形成され、弁体の貫通孔に弁軸の先端部が挿入され、凸部の端面と弁軸の先端との間で溶接部が形成されていることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1又は2に記載の技術の作用に加え、弁体の下底面に凸部が形成され、その凸部の端面と弁軸の先端との間で溶接部が形成されている。従って、その溶接時には、凸部の長さの分だけ凸部の端面から弁体の外周面へ溶接の熱が伝わり難くなる。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項3に記載の弁部品において、凸部は略円筒形状をなすことを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項3に記載の技術の作用に加え、凸部が略円筒形状をなすので、弁体を鋳造等するときの凸部の成形が容易となる。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の技術は、請求項1又は2に記載の弁部品と、流体の流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁体を弁座に対し移動させるために弁軸を運動させるための駆動手段とを備え、弁座に対する弁体の開度を調節することにより流路における流体の流量を制御するように構成したことを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、流体制御弁の弁部品につき、請求項1又は2に記載の技術と同等の作用が得られる。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の技術は、請求項3に記載の弁部品と、流体の流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁体を弁座に対し移動させるために弁軸を運動させるための駆動手段とを備え、弁座に対する弁体の開度を調節することにより流路における流体の流量を制御するように構成したことを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、流体制御弁の弁部品につき、請求項3に記載の技術と同等の作用が得られる。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の技術は、請求項4に記載の弁部品と、流体の流路を有するハウジングと、流路に設けられた弁座と、弁体を弁座に対し移動させるために弁軸を運動させるための駆動手段とを備え、弁座に対する弁体の開度を調節することにより流路における流体の流量を制御するように構成したことを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、流体制御弁の弁部品につき、請求項4に記載の技術と同等の作用が得られる。
請求項1に記載の技術によれば、金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に溶接により固定した弁部品につき、弁体に伝わる溶接熱を低減することができ、弁体の過熱を抑制することができる。
請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、弁体と弁軸との溶接を弁軸の周方向において安定させることができる。
請求項3に記載の技術によれば、請求項1又は2に記載の技術の効果に加え、弁体の外周面に伝わる溶接熱を更に低減することができ、弁体の外周面の過熱を更に抑制することができる。
請求項4に記載の技術によれば、請求項3に記載の技術の効果に加え、弁体の成形性を向上させることができる。
請求項5に記載の技術によれば、流体制御弁の弁部品につき、請求項1又は2に記載の技術と同等の効果を得ることができる。
請求項6に記載の技術によれば、流体制御弁の弁部品につき、請求項3に記載の技術と同等の効果を得ることができる。
請求項7に記載の技術によれば、流体制御弁の弁部品につき、請求項4に記載の技術と同等の効果を得ることができる。
第1実施形態に係り、全閉状態のEGR弁を示す正断面図。 第1実施形態に係り、図1の1点鎖線四角で囲んだ部分を拡大して示す断面図。 第1実施形態に係り、弁部品を一部破断して示す断面図。 第1実施形態に係り、弁体の下底面を、図3の矢印の方向から視て示す図。 第1実施形態に係り、弁部品の製造方法を構成する工程の一部を示す図2に対応した断面図。 第1実施形態に係り、弁部品の製造方法を構成する工程の一部を示す図2に対応した断面図。 第1実施形態に係り、弁部品の製造方法を構成する工程の一部を示す斜視図。 第1実施形態の対比例に係り、弁部品の溶接工程を示す図7に準ずる斜視図。 第1実施形態の対比例に係り、弁部品の溶接部を示す図4に準ずる図。 第2実施形態に係り、弁部品を示す図3に準ずる断面図。 第2実施形態に係り、弁体の下底面を図10の矢印の方向から視て示す図。 第2実施形態に係り、弁部品の製造方法を構成する一工程を示す図6に準ずる断面図。 第2実施形態に係り、EGRガス流量解析につき、仕様A(第1実施形態)と仕様B(第2実施形態)とを対比して示す表。
以下、弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁を排気還流弁(EGR弁)に具体化した実施形態について説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
[EGR弁の構成について]
先ず、EGR弁の構成について説明する。図1に、全閉状態のEGR弁1を正断面図により示す。図2に、図1の1点鎖線四角S1で囲んだ部分を拡大して断面図により示す。EGR弁1は、エンジンから排出される排気ガスの一部をEGRガスとして吸気通路へ流すためのEGR通路に設けられ、EGRガス流量を調節するために使用され、この開示技術の流体制御弁の一例に相当する。
図1に示すように、EGR弁1は、ポペット弁構造をなし、EGRガスを流体とする流路2を含む樹脂製のハウジング3と、流路2に設けられ、ハウジング3と一体に成形された樹脂製の弁座4と、弁座4に着座可能に設けられ、弁座4との間でEGRガスの計量部を形成する金属製の弁体5と、弁体5を弁座4に対して往復運動させるための金属製の弁軸6と、弁軸6を弁体5と共に駆動するためのアクチュエータ7とを備える。アクチュエータ7は、この開示技術の駆動手段の一例に相当し、例えば、ステップモータにより構成される。アクチュエータ7は、弁軸6を弁体5と共に軸方向へ往復運動(ストローク運動)させるように構成される。この実施形態では、弁体5を弁軸6の先端部に固定することで、この開示技術の弁部品30が構成される。EGR弁1は、アクチュエータ7により弁体5を弁座4に対して移動させて計量部の開口面積を変化させることにより、流路2におけるEGRガス流量を調節するようになっている。流路2の両端は、EGRガスが導入される入口2aと、EGRガスが導出される出口2bとなっている。この実施形態では、アクチュエータ7の構成の詳しい説明は省略する。
図1に示すように、弁軸6は、ハウジング3を垂直に貫通して配置され、その基端部(上端部)がアクチュエータ7にねじ機構を介して駆動連結される。ハウジング3と弁軸6との間には、弁軸6をストローク運動可能に支持するためのスラスト軸受8が設けられる。スラスト軸受8は、略筒形をなし、ハウジング3の中心に形成された組付孔3aに固定される。
[弁部品の構成について]
図3に、この実施形態の弁部品30を一部破断して断面図により示す。弁軸6は、断面円形状をなす。弁座4は、略円環状をなし、その中心に弁孔4aが形成される。弁体5は、略円錐台形状をなし、中心に形成された貫通孔5aと、異なる角度で多段に傾斜した外周面5bと、上底面5cと、下底面5dとを含む。下底面5dは上底面5cより大きい外径を有する。弁体5の貫通孔5aに弁軸6の先端部(下端部)が挿入され、その弁体5の下底面5dと弁軸6の先端6aとの間で溶接による溶接部21が形成され、この溶接部21により弁体5が弁軸6に対し固定される。
この実施形態では、弁体5の材質として「オーステナイトステンレス」を使用することができる。この材質は、耐溶接及び耐応力腐食割れ性を考慮して選定される。また、弁軸6の材質として同じく「オーステナイトステンレス」を使用することができる。これらの材質は、易溶接性のものである。
図4に、弁体5の下底面5dを、図3の矢印X1の方向から視た図により示す。図4に示すように、溶接部21は、円形状をなす複数(この実施形態では3つ)の溶接痕23を含み、各溶接痕23の一部が互いに重なることで形成されている。弁軸6の先端6aの全周は、溶接部21に内包されている。この実施形態で、3つの溶接痕23は、その中心をずらしながら、弁軸6の先端6aの周方向において一定の間隔、すなわち等角度間隔をもって形成され、一つの溶接部21を構成している。溶接部21は、平面視で、図4に示すように円弧が三方へ放射状に並ぶ形状を有する。
[弁部品の製造方法]
次に、弁部品30の製造方法、すなわち弁体5と弁軸6の固定方法について説明する。図5~図7に、その製造方法を構成する一連の工程の一部を断面図により示す。ここで、図5及び図6は、図2の断面図に準ずるが、弁部品30の製造時には、EGR弁1を上下逆さに配置することから、図5及び図6は、図2の配置に対し上下が逆となっている。
先ず最初の組み付け工程では、図5に示すように、弁体5の貫通孔5aに弁軸6の先端部を挿入して嵌め込む。このとき、弁軸6の先端6aを弁体5の下底面5dから若干突出させる。
次に、溶接工程では、図6に示すように、弁体5の下底面5dの周縁に対し治具40の下端面40aを当接させる。この治具40は、例えば、内部に中空を有する円錐台形状をなし、下端面40aから上端面40bにかけて外径が徐々に拡大する形状を有する。このとき、治具40の内側を非酸化雰囲気に維持すると共に、治具40の外側を酸化雰囲気に維持する。治具40の内側を非酸化雰囲気とするために、その内側に、例えば、シールドガス(アルゴンガス)を充填する。また、治具40の外側は大気に曝す。
次に、弁軸6の先端6aと弁体5の下底面5dとの間で溶接部21を形成する。すなわち、図6に示すように、治具40の中に溶接電極41を配置し、その電極41から弁体5の下底面5d及び弁軸6の先端6aへ向けて電圧を印加する。このとき、電圧印加は、図7に斜視図で示すように、溶接電極41を所定時間だけ間隔をあけながら弁軸6の先端6aの円周に沿って移動させながら3回行う。すなわち、溶接電極41の中心をずらしながら弁軸6の先端6aの周方向において3箇所に電圧を印加する。このときの各1箇所に対する電圧の印加エネルギーは、従来行われてきた1箇所への電圧の印加エネルギーよりも小さく設定される。このときの溶接条件として、溶接時間と電流値をそれぞれ所定値に設定することができる。例えば、1回の電圧印加時間を「0.3秒」とし、「4~5秒間隔」で3回の電圧印加を行うことができる。この溶接により、図1~図4に示すように、弁体5の下底面5dと弁軸6の先端6aとの間で、所定の厚みを有する一つの溶接部21を形成する。
その後、 溶接電極41と治具40をEGR弁1から取り除き、所定の後工程を経ることにより、EGR弁1につき、図2に示す状態が得られる。
[弁部品の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態における弁部品30の構成によれば、弁体5の下底面5dと弁軸6の先端6aとの間で形成される溶接部21は、複数の溶接痕23を含み、各溶接痕23の一部が互いに重なることで形成される。また、弁軸6の先端6aの全周が溶接部21に内包されている。従って、所定の溶接強度を有する溶接部21を形成するために溶接痕23一つ当たりの溶接時間が短くなり、一つの溶接部21により弁軸6と弁体5が確実に接合される。すなわち、溶接痕23を3つに分割することで、1回当たりの溶接エネルギー(入熱量)が小さくなる。このため、金属製の弁体5を金属製の弁軸6の先端部に溶接により固定した弁部品30につき、弁体5に伝わる溶接熱を低減することができ、弁体5の過熱を抑制することができる。そして、この実施形態のように、弁体5を樹脂製の弁座4に着座させた状態で弁体5と弁軸6の溶接を行う場合、過剰な溶接熱が弁体5から弁座4へ伝わることを抑制することができ、樹脂製の弁座4の溶融を抑制し、弁体5への弁座4の溶着を抑止することができる。
この実施形態の構成によれば、3つの溶接痕23が、弁軸6の先端6aの周方向において一定の間隔をもって形成されるので、3つの溶接痕23による弁軸6と弁体5の溶接が均等化する。このため、弁体5と弁軸6との溶接を弁軸6の周方向において安定させることができる。
ここで、図8に、対比例の弁部品60(弁体61、弁軸62及び溶接部63より構成される)の溶接工程を図7に準ずる斜視図により示す。図9に、対比例の弁部品60につき溶接部63を、図4に準ずる図により示す。この対比例では、図9に示すように、弁体61の下底面61dに形成される溶接部63は、弁軸62の先端62aを中心に単に円形状に形成されるだけである。ただし、この対比例でも、本実施形態と同様、弁軸62の先端62aを溶接部63に内包するために、溶接部63の面積や厚みにつきある程度の大きさにする必要がある。例えば、対比例の弁部品60では、溶接電極41からの1回の電圧印加に「0.6秒」の時間を要した。これと比べると、本実施形態では、溶接に必要なエネルギーを六分の一に削減することができた。
[EGR弁の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGR弁1(流体制御弁)の構成によれば、EGR弁1の弁部品30につき、上記と同等の作用と効果を得ることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同等の構成要素については同一の符号を付して説明を省略し、異なった点を中心に説明する。
[弁部品の構成について]
この実施形態では、主として弁部品の構成の点で第1実施形態と異なる。図10に、この実施形態の弁部品50を図3に準ずる断面図により示す。図11に、弁体5の下底面5dを、図10の矢印X2の方向から視て示す。図10、図11に示すように、この実施形態で、弁体5の下底面5dには、軸方向へ突出する略円筒形状の凸部5eが形成され、貫通孔5aがその凸部5eを貫通するように形成される。そして、弁体5の貫通孔5aに弁軸6の下端部が挿入され、凸部5eの端面5fと弁軸6の先端6aとの間で溶接部21が形成されている。図11に示すように、この実施形態の溶接部21は、第1実施形態と同様に3つの溶接痕23により形成されている。
[弁部品の製造方法]
次に、弁部品50の製造方法(固定方法)について説明する。図12に、その製造方法を構成する一工程を、図6に準ずる断面図により示す。この実施形態では、図12に示すように、治具40の中に溶接電極41を配置し、その電極41から弁体5の凸部5eの端面5f(下底面5dの一部でもある)及び弁軸6の先端6aへ向けて電圧を印加する。このときの電圧印加の方法は、第1実施形態のそれに準ずる。
[弁部品の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態における弁部品50の構成によれば、第1実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。加えて、この実施形態では、弁体5の下底面5dに凸部5eが形成され、その凸部5eの端面5fと弁軸6の先端6aとの間で溶接部21が形成されている。従って、その溶接時には、凸部5eの長さの分だけ凸部5eの端面5fから弁体5の外周面5bへ溶接の熱が伝わり難くなる。このため、弁体5の外周面5bに伝わる溶接熱を更に低減することができ、弁体5の外周面5bの過熱を更に抑制することができる。
この実施形態では、弁体5の下底面5dに凸部5eが設けられ、その端面5fにて弁体5が弁軸6に溶接により固定される。そして、溶接工程では、図12に示すように、弁体5の下底面5dに凸部5eがあることから、溶接電極41が電圧を印加する入熱箇所、すなわち凸部5eの端面5fから弁座4の外周面5bまでの距離が、第1実施形態のそれよりも長くなり、入熱箇所から弁座4の外周面5bへ溶接の熱が伝わり難くなる。第1実施形態では、上記と同等の効果を得るために、例えば、弁体5の外径を増し体格を大きくしなければならなかった。これに対し、この実施形態では、弁体5の下底面5dに凸部5eを設けることで、溶接部21のみを弁座4の外周面から遠ざけることができるので、弁体5や弁座4の外径を大きくする必要がない。
また、この実施形態では、弁体5に凸部5eを設けたので、EGR弁1をEGR装置で使用し、凸部5eをEGR弁1の流路2の入口2aの側(排気通路に通じる側)に配置することで、次のような作用及び効果が得られる。すなわち、EGR弁1が全閉(EGRカット)となるときには、排気脈動により弁体5の下底面5dの側にEGRガスが接触するので、凸部5eの表面積の分だけ弁体5の昇温効果を高めることができる。また、EGR弁1が開弁するときには、流路2にてEGRガスの流れが凸部5eにより案内されて整流効果がえられ、EGRガスの圧損を低減することができる。
図13に、上記したEGRガス流量解析につき、仕様A(第1実施形態)と仕様B(第2実施形態)とを対比して表に示す。図13において、「step」の数字の大小はEGR弁の開度の大小に相当する。図13に示すように、わずかではあるが仕様B(第2実施形態)の方が仕様A(第1実施形態)よりもEGRガス流量が大きくなることがわかる。
また、この実施形態では、凸部5eが略円筒形状をなすので、弁体5を鋳造等するときの凸部5eの成形が容易となる。このため、弁体5の成形性を向上させることができる。
[EGR弁の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態におけるEGR弁1(流体制御弁)の構成によれば、EGR弁1の弁部品50につき、上記と同等の作用と効果を得ることができる。
<別の実施形態>
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記各実施形態では、溶接部21を構成する溶接痕23の数を3つとしたが、溶接痕の数は2つ以上の複数であれば適宜変更することができる。
(2)前記各実施形態では、本開示技術の流体制御弁をEGR弁1に具体化したが、所定の流体の流量を制御する弁であればEGR弁1に限られるものではない。
この開示技術は、金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に固定した弁部品及びその弁部品を備えた流体制御弁に適用できる。
1 EGR弁
2 流路
3 ハウジング
4 弁座
5 弁体
5a 貫通孔
5b 外周面
5c 上底面
5d 下底面
5e 凸部
5f 端面
6 弁軸
6a 先端
21 溶接部
23 溶接痕
30 弁部品
50 弁部品

Claims (7)

  1. 金属製の弁体を金属製の弁軸の先端部に溶接により固定した弁部品において、
    前記弁体は、中心に形成された貫通孔と、外周面と、上底面と、下底面とを含み、前記弁体の前記貫通孔に前記弁軸の先端部が挿入され、前記弁体の前記下底面と前記弁軸の先端との間で溶接による溶接部が形成されており、
    前記溶接部は、複数の溶接痕を含み、前記各溶接痕の一部が互いに重なることで形成され、前記弁軸の前記先端の全周が前記溶接部に内包されている
    ことを特徴とする弁部品。
  2. 請求項1に記載の弁部品において、
    複数の前記溶接痕は、前記弁軸の前記先端の周方向において一定の間隔をもって形成されている
    ことを特徴とする弁部品。
  3. 請求項1又は2に記載の弁部品において、
    前記弁体の前記下底面には、軸方向へ突出する凸部が形成され、前記貫通孔が前記凸部を貫通するように形成され、
    前記弁体の前記貫通孔に前記弁軸の先端部が挿入され、前記凸部の端面と前記弁軸の前記先端との間で前記溶接部が形成されている
    ことを特徴とする弁部品。
  4. 請求項3に記載の弁部品において、
    前記凸部は略円筒形状をなす
    ことを特徴とする弁部品。
  5. 請求項1又は2に記載の弁部品と、
    流体の流路を有するハウジングと、
    前記流路に設けられた弁座と、
    前記弁体を前記弁座に対し移動させるために前記弁軸を運動させるための駆動手段と
    を備え、
    前記弁座に対する前記弁体の開度を調節することにより前記流路における流体の流量を制御するように構成した
    ことを特徴とする流体制御弁。
  6. 請求項3に記載の弁部品と、
    流体の流路を有するハウジングと、
    前記流路に設けられた弁座と、
    前記弁体を前記弁座に対し移動させるために前記弁軸を運動させるための駆動手段と
    を備え、
    前記弁座に対する前記弁体の開度を調節することにより前記流路における流体の流量を制御するように構成した
    ことを特徴とする流体制御弁。
  7. 請求項4に記載の弁部品と、
    流体の流路を有するハウジングと、
    前記流路に設けられた弁座と、
    前記弁体を前記弁座に対し移動させるために前記弁軸を運動させるための駆動手段と
    を備え、
    前記弁座に対する前記弁体の開度を調節することにより前記流路における流体の流量を制御するように構成した
    ことを特徴とする流体制御弁。
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