JP2023156000A - キノコ栽培用培地 - Google Patents

キノコ栽培用培地 Download PDF

Info

Publication number
JP2023156000A
JP2023156000A JP2022065561A JP2022065561A JP2023156000A JP 2023156000 A JP2023156000 A JP 2023156000A JP 2022065561 A JP2022065561 A JP 2022065561A JP 2022065561 A JP2022065561 A JP 2022065561A JP 2023156000 A JP2023156000 A JP 2023156000A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
section
medium
fibers
web
supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022065561A
Other languages
English (en)
Inventor
尚志 小池
Hisashi Koike
俊一 関
Shunichi Seki
彰雄 伊藤
Akio Ito
俊明 御子柴
Toshiaki Mikoshiba
佐登美 吉岡
Satomi Yoshioka
拓也 宮川
Takuya Miyagawa
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2022065561A priority Critical patent/JP2023156000A/ja
Priority to US18/297,666 priority patent/US20230320286A1/en
Publication of JP2023156000A publication Critical patent/JP2023156000A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01GHORTICULTURE; CULTIVATION OF VEGETABLES, FLOWERS, RICE, FRUIT, VINES, HOPS OR SEAWEED; FORESTRY; WATERING
    • A01G18/00Cultivation of mushrooms
    • A01G18/20Culture media, e.g. compost

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Mushroom Cultivation (AREA)
  • Dry Formation Of Fiberboard And The Like (AREA)

Abstract

【課題】形状が維持され易く取り扱いが容易なキノコ栽培用培地を提供すること。【解決手段】キノコ栽培用培地Sは、セルロース繊維Fと、セルロース繊維Fを結合させる結合材Bと、セルロース繊維Fに混合された木片チップCと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、キノコ栽培用培地に関する。
従来、キノコを人工栽培するための培地が知られていた。例えば、特許文献1には、大鋸屑などの基材を含む培地構成物と空隙とから成る構造のバカマツタケ用菌床培地が開示されている。
特開2020-178686号公報
しかしながら、特許文献1に記載のキノコ栽培用培地では、成形して用いると形状を維持することが難しいという課題があった。詳しくは、大鋸屑などの基材は粒状であるため、互いの結び付きが弱くなり易い。そのため、シート状や塊状の成形体とした場合に形状が崩れやすくなり、取り扱いが困難になる場合があった。すなわち、形状が維持され易く取り扱いが容易なキノコ栽培用培地が求められていた。
キノコ栽培用培地は、セルロース繊維と、前記セルロース繊維を結合させる結合材と、前記セルロース繊維に混合された木片チップと、を有する。
実施形態に係るキノコ栽培用培地の構成を示す模式断面図。 キノコと栽培に適した樹木との対比表。 キノコ栽培用培地の形態を示す模式平面図。 キノコ栽培用培地の形態を示す模式平面図。 キノコ栽培用培地の使用形態を示す模式図。 キノコ栽培用培地の製造に用いる成形体製造装置の構成を示す模式図。 搬送部、篩部、および第2ウェブ形成部の構成を示す模式図。
以下に述べる実施の形態では、乾式にて成形されるシート状のキノコ栽培用培地、およびその製造装置を例示し、図面を参照して説明する。本明細書において、乾式とは、水などの液体の中ではなく、大気などの気中で処理を行うことをいう。なお、本発明のキノコ栽培用培地は、シート状に限定されず、例えば、塊状、錘状、柱状、および不定形状などであってもよい。
以下の各図においては、必要に応じて相互に直交する座標軸としてXYZ軸を付し、各矢印が指す方向を+方向とし、+方向と反対の方向を-方向とする。Z軸は鉛直方向に沿う仮想軸であって、+Z方向を上方とし、-Z方向を下方とする。なお、図示の便宜上、各部材の大きさを実際とは異ならせている。
1.キノコ栽培用培地
図1に示すように、本実施形態に係るキノコ栽培用培地Sでは、上方から下方に向かって、第1層L1、第2層L2、および第3層L3がこの順に積層されて成る。キノコ栽培用培地Sはシート状である。また、キノコ栽培用培地Sは、上下方向に対向する2つの面を有する。以下の説明では、キノコ栽培用培地Sを単に培地Sということもある。培地Sにおいて、第2層L2は培地Sの主要な構成であり、第1層L1および第3層L3は必須の構成ではない。
第2層L2は、セルロース繊維F、結合材B、および木片チップCを含む。複数の木片チップCは、複数のセルロース繊維Fに混合されている。すなわち、第2層L2では、複数のセルロース繊維Fが絡み合った中に複数の木片チップCが混在している。なお、第2層L2には、僅かな空隙が存在してもよい。
セルロース繊維Fは第2層L2の主成分の一つである。セルロース繊維Fは、植物由来であって、比較的に豊富な天然素材である。セルロース繊維Fは、紙、段ボール、パルプ、パルプシート、大鋸屑、鉋屑、および木材などの原料に解繊処理を施すことによって得られる。なお、セルロース繊維Fは、木片チップCと同様な後述する理由から、培地Sによって栽培されるキノコの種類に対応した樹木を原料としてもよい。
セルロース繊維Fは、主としてセルロースで形成されたものであるが、セルロース以外の成分を含んでもよい。セルロース以外の成分としては、例えば、ヘミセルロース、リグニンなどが挙げられる。
セルロース繊維Fの平均繊維長は、0.5mm以上2.0mm以下であることが好ましい。これによれば、セルロース繊維F同士が適度に絡み合って、培地Sの形状がさらに維持され易くなる。セルロース繊維Fの平均繊維長は、ステープルダイヤグラム法により測定される。
セルロース繊維Fを用いることにより、環境問題や埋蔵資源の節約などへの対応が促進される。セルロース繊維Fは、原材料の調達やコストの点でも優位である。また、セルロース繊維Fは、各種繊維の中でも、理論上の強度が高く、培地Sの強度向上にも寄与する。
木片チップCは、第2層L2の主成分の一つであり、培地Sにて栽培されるキノコの栄養源となる。木片チップCは、培地Sにて栽培されるキノコの種類に対応した樹木の木片を含むことが好ましい。具体的には、例えば図2に示すように、キノコの種類ごとに栽培に適した樹木は異なる。そのため、キノコの種類に応じた樹木の木片チップCを用いることにより、キノコの食味や生育性を向上させることができる。
図1に戻り、第2層L2における木片チップCの含有量は、第2層L2の全体積に対して、10vol%以上50vol%以下であることが好ましい。これにより、培地Sにて栽培されるキノコに十分な養分が供給されると共に、セルロース繊維Fの含有量が確保される。
木片チップCは、例えば、以下の方法により作製される。樹木の原木を粗砕した後に、粉砕機によって粉砕して木片チップCとする。粉砕機はせん断力にて原木を細片化するものであり、例えば、カッターミルなどの公知の粉砕機が適用可能である。カッターミル型の粉砕機は、回転刃と固定刃とによって連続的にせん断して粉砕する。このような粉砕機では、木片チップCが所定の大きさにまで細片化されると、スクリーンメッシュの穴を通過して回収される。
粉砕機には、カッターミル型に代えて、複数のロール刃を備える2軸式または3軸式の粉砕機や、シュレッダーなどを適用してもよい。
結合材Bは複数のセルロース繊維F同士を結合させる。これにより、培地S中において、セルロース繊維F同士の結び付きが強まり、培地Sの形状が維持され易くなる。結合材Bは、複数のセルロース繊維F同士を結合させることに加えて、セルロース繊維Fと木片チップCとを結合させてもよく、複数の木片チップC同士を結合させてもよい。
結合材Bとしては、環境負荷低減の観点から天然物由来であることが好ましく、例えば、澱粉、たんぱく質系接着剤、木材成分系接着剤などが挙げられる。たんぱく質系接着剤は、膠、カゼイングルー、および大豆グルーなどである。木材成分系接着剤は、漆、セルロース系接着剤、およびリグニン系接着剤などである。
上述した化合物の中でも、澱粉が結合材Bに適している。澱粉は、水分および熱が付与されると糊化して結合力が発現する。澱粉は、天然物由来であるため環境負荷の低減に有利であることに加えて、キノコの栄養源や培地Sの保水剤としても機能する。
第2層L2は、セルロース繊維F、木片チップC、および結合材Bの他に、各種添加剤を含んでもよい。各種添加剤としては、例えば、肥料、土質改良剤、害虫忌避剤や殺虫剤、保水剤、乳酸菌や発酵促進剤、灰などが挙げられる。
肥料としては、例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウムなどの窒素肥料、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔成リン肥などのリン酸肥料、および塩化カリウム、硝酸カリウムなどのカリ肥料、大豆かす、鶏糞や馬糞などが挙げられる。
土質改良剤としては、例えば、有機石灰、草木灰、生石灰、および消石灰などのpH調整剤が挙げられる。
害虫忌避剤や殺虫剤としては、例えば、樟脳、ナフタレンなどの化学的に合成された公知の薬剤、およびクスノキの木粉やヒノキの木粉などの天然材料が挙げられる。これらの薬剤や天然材料は、単独または複数種を組み合わせて用いてもよい。
保水剤としては、アクリル酸-ビニルアルコール共重合体、澱粉-アクリロニトリルグラフト共重合体のアルカリ加水分解物、アクリル酸ナトリウムの重合体、複数種類の吸水性ポリマーの混合物などが挙げられる。
乳酸菌は、腐敗の原因となるカビや好気性菌類の活動を抑制する。発酵促進剤は、培地Sにて乳酸菌などの微生物の働きを促進させる。
灰としては、例えば、木炭、竹炭、ヤジガラ炭などが挙げられる。灰は、培地Sにて雑菌や虫の発生を抑制する。
第1層L1は、培地Sの上記2つの面のうち、一方の面である上方の面に備わる。第1層L1は、保水性を有する繊維シートであって、第3層L3との間に第2層L2を挟み込んでいる。第1層L1が保水性を有することにより、第1層L1に供給され保持される水分が、適宜第2層L2に供給される。そのため、キノコの栽培に必要な水分を継続的に補給することができる。
繊維シートは複数の繊維を含む。繊維シートでは、複数の繊維が一方向に配向した構成であってもよく、複数の繊維がランダムに折り重なった構成であってもよい。繊維シートに含まれる複数の繊維は、互いに絡み合っていることが好ましく、結着材料などによって互いに結着されていることも好ましい。繊維シートの具体例としては、不織布やウェブなどが挙げられる。
結着材料としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が適用される。結着材料としては、例えば、上述した結合材Bの他に、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリオキシメチレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンーテル、ポリエーテルエーテルケトン、アクリロニトリル-スチレンコポリマー、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレンコポリマーなどが挙げられる。上記結着材料のうち、環境負荷低減の観点から天然物由来の結合材Bを適用することが好ましい。
繊維シートとしては、培地Sの第2層L2において、木片チップCや各種添加剤などを省略したものを用いてもよい。繊維シートは、後述する培地Sを製造する成形体製造装置500にて製造されてもよい。
第3層L3は、培地Sの上記2つの面のうち、一方の面である下方の面に備わる。第3層L3は、非透水性を有する層であって、例えば樹脂シートである。第3層L3が非透水性を有することから、第3層L3が鉛直方向側になるように培地Sを用いると、培地Sの下方に水分が透過せずに第2層L2が保水される。これにより、第2層L2の乾燥を抑制して、キノコ栽培に必要な水分を保持することができる。
樹脂シートとしては、例えば、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリテトラフルオロエチレンなどの公知の樹脂シートや樹脂フィルムが挙げられる。また、第3層L3は、透水性の紙などに柿渋などによって非透水性を付与したものであってもよい。
なお、本明細書において非透水性とは、耐水圧300mm以上の防水性をいう。耐水圧300mmの防水性とは、具体的には、高さ300mmで断面積が1平方cmの筒状の四角柱を樹脂シート上に立てて置き、該四角柱に純水を入れた際に樹脂シートが水圧に耐えて水分を透過しない特性である。
図3に示すように、培地Sは、上方からの平面視にて略矩形である。培地Sの第1層L1の上方の表面には、複数の加工部601が備わる。複数の加工部601は、X軸およびY軸に沿ってマトリクス状に配列される。なお、培地Sにおいて、第1層L1を省く場合には、加工部601は第2層L2に設けられる。
加工部601は、上方からの平面視にて略円形である。加工部601の内側は下方に窪んでいる。そのため、加工部601の窪みにキノコの菌糸が保持され易くなり、加工部601を含む領域にてキノコを成長させることができる。
培地Sには複数の切断部605が備わる。切断部605は、所謂ミシン目であって、ミシン目にて、培地Sを任意の数に分割することが可能である。複数の切断部605は、X軸に沿う複数の切断部605と、Y軸に沿う複数の切断部605とから成る。切断部605にて分割される最小単位の培地Sには、1個の加工部601が備わる。これにより、所望の大きさや所望の加工部601の数などに対応させて、培地Sを分割して使用することができる。
図4に示すように、培地Sは、上述した加工部601に代えて、複数の加工部603を備えてもよい。複数の加工部603は、X軸およびY軸に沿ってマトリクス状に配列される。なお、培地Sにおいて、第1層L1を省く場合には、加工部603は第2層L2に設けられる。
加工部603は、上方からの平面視にて+状である。加工部603は、第1層L1に形成された部分的な切れ目である。該切れ目の深さは、栽培するキノコの種類などに応じて、適宜変更が可能である。加工部603により、切れ目にキノコの菌糸が保持され易くなり、加工部603を含む領域にてキノコを成長させることができる。
上述した複数の加工部601,603および複数の切断部605の形態、数、および配置は、一例であって上記に限定されるものではない。
図5に示すように、培地Sは鉢などの容器620に入れて使用されてもよい。詳しくは、培地Sと、培地Sの下方に敷設される繊維凝集体FCとから成る繊維加工物610を容器620に設置してもよい。容器620に培地Sを入れて使用する場合には、上述した切断部605によって分割される培地Sの形状を容器620に対応させる。
繊維凝集体FCは、セルロース繊維Fを含む綿状の凝集体である。繊維凝集体FCは、肥料などの添加剤を含んでもよい。繊維凝集体FCに含まれる肥料は、培地Sに含まれる肥料と同一でもよく、異なっていてもよい。また、繊維凝集体FC中の肥料の含有量は、培地Sの第2層L2中の肥料の含有量よりも多いことが好ましい。繊維凝集体FCに含まれる肥料以外の添加剤は、培地Sに含まれるものと同一でもよく、異なっていてもよい。
なお、培地Sの使用形態は上記に限定されず、例えば、培地Sを単体で栽培に使用してもよい。
2.キノコ栽培用培地の製造装置
成形体製造装置500では、セルロース繊維Fの原料を乾式にて解繊して繊維化した後、木片チップCおよび結合材Bなどを混合してから加圧、加熱、切断することにより、培地Sが製造される。以下の説明では、セルロース繊維Fを単に繊維ともいい、セルロース繊維Fの原料を単に原料ともいう。なお、成形体製造装置500にて、上述した繊維凝集体FCを製造してもよい。また、成形体製造装置500は、一例であってこれに限定されるものではない。
図6に示すように、成形体製造装置500は、ウェブ形成装置1、移送部79、成形体形成部80、切断部90、および受け部96を備える。ウェブ形成装置1は、原料供給部10、粗砕部12、解繊部20、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、搬送部50、篩部60、第2ウェブ形成部70、第1供給部100、第2供給部200、第3供給部300、および第4供給部400を備える。
成形体製造装置500は、原料や第2ウェブW2などを加湿する加湿機構を備える。加湿機構は、第1加湿部31、第2加湿部32、第3加湿部33、第4加湿部34、第5加湿部35、および第6加湿部36を含む。加湿機構は、加湿によって上記原料や第2ウェブW2などの帯電を抑える。これにより、上記原料などの成形体製造装置500内への付着が抑制される。第1加湿部31、第2加湿部32、第3加湿部33、および第4加湿部34は、例えば、気化式または温風気化式の加湿器を含む。第5加湿部35、および第6加湿部36は、例えば、超音波式加湿器を含む。
成形体製造装置500は制御部450を備える。制御部450は、ウェブ形成装置1に備わる各構成の他、移送部79、成形体形成部80、切断部90、および加湿機構などを総合的に制御する。
原料供給部10は、粗砕部12に上記原料を供給する。粗砕部12に供給される上記原料は、セルロース繊維Fを含むものであればよい。原料供給部10は、一例として、古紙などの紙を重ねて蓄積するスタッカーと、スタッカーから紙を粗砕部12に送り出す自動投入装置と、を有する。
粗砕部12は、一対の粗砕刃14と、図示しない粗砕刃駆動部を有する。粗砕部12は、原料供給部10から供給された上記原料を一対の粗砕刃14で裁断して粗砕片にする。一対の粗砕刃14は、大気などの気中にて上記原料を挟んで裁断する。粗砕片の形状や大きさは、特に限定されず、解繊部20での解繊処理に適していればよい。粗砕部12は、上記原料を、例えば1cmから数cm四方、またはそれ以下のサイズの紙片に裁断する。粗砕部12にて裁断された粗砕片は、シュート9を介して第1管2を通り、解繊部20に搬送される。
解繊部20は、粗砕部12にて裁断された粗砕片を解繊する。解繊部20は、粗砕片を解繊処理することにより解繊物を生成する。ここで、解繊とは、複数の繊維が結着されている粗砕片を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。解繊部20は、粗砕片に付着した樹脂粒やインク、トナー、にじみ防止剤などの樹脂粒を、繊維から分離する機能も備える。
解繊部20で生成された解繊物は、解きほぐされた繊維の他に、繊維を解きほぐす際に繊維から分離した樹脂粒を含む場合がある。解きほぐされた解繊の形状は、ひも状や平ひも状である。解繊物には、複数の繊維が絡み合っていない、つまり独立した繊維の繊維群が含まれていてもよく、複数の解繊が絡み合って塊状となった、つまりダマを形成した繊維群が含まれていてもよい。
解繊部20では、乾式にて解繊が行われる。解繊部20は、例えば、インペラーミルを有する。図示を省略するが、インペラーミルは、高速回転するローターと、ローターの外周に位置するライナーと、を備える。粗砕部12で裁断された粗砕片は、解繊部20のローターとライナーとの間に挟まれて解繊される。
解繊部20では、上記ローターの回転により気流が発生する。該気流によって、解繊部20では、粗砕片が第1管2から粗砕片導入口22を介して吸引され、解繊物が解繊物排出口24から排出される。解繊物は、解繊物排出口24から第2管3に送り出され、第2管3を介して選別部40に搬送される。また、成形体製造装置500は、気流発生装置である解繊ブロアー26を有する。解繊ブロアー26が発生させる気流により、解繊物の選別部40への搬送が促進される。
選別部40には解繊物導入口42が設けられる。解繊物導入口42には、第2管3から解繊物が流入する。選別部40は、解繊物導入口42から流入した解繊物を、解繊物の大きさに応じて選別する。
詳しくは、選別部40は、解繊物のうち、予め定められた大きさ以下の解繊物を第1選別物とし、第1選別物より大きい解繊物を第2選別物として、各々選別する。第1選別物は、所定の長さよりも短い繊維または粒子などを含む。第2選別物は、所定の長さよりも大きい繊維、未解繊片、十分に解繊されていない粗砕片、解繊された繊維の再凝集物、複数の繊維が絡まったダマなどのいずれか1つ以上を含む。
選別部40は、第1ドラム部41と、第1ドラム部41を収容する第1ハウジング43と、を有する。第1ドラム部41は、図示しない網を有し、モーターによって回転駆動される円筒の篩である。第1ドラム部41では、解繊物が、網の目開きより小さい第1選別物と、網の目開きより大きい第2選別物と、に選別される。
解繊物導入口42から流入した解繊物は、第1ドラム部41の内部に送り込まれる。第1ドラム部41の回転によって第1選別物が第1ドラム部41の網の目から下方に落下する。第1ドラム部41の網目を通過できない第2選別物は、解繊物導入口42から第1ドラム部41に流入する気流により流されて選別物排出口44に導かれ、第3管4に送り出される。第3管4は、第1ドラム部41の内部と第1管2とを連結する。第3管4に送り出された第2選別物は、解繊部20に戻されて、再度、解繊処理が施される。
第1ドラム部41にて選別された第1選別物は、第1ドラム部41の網目を通過して空気中に分散される。分散された第1選別物は、第1ドラム部41の下方に位置する第1ウェブ形成部45の第1メッシュベルト46に向けて重力によって降下する。
第1ウェブ形成部45は、第1メッシュベルト46、複数のベルト搬送ローラー47、および第1吸引部48を有する。第1メッシュベルト46は無端ベルトである。第1メッシュベルト46は、3つのベルト搬送ローラー47によって懸架される。第1メッシュベルト46は、ベルト搬送ローラー47の回転により、第1矢印A1で示す方向に回動される。
第1メッシュベルト46の表面は、所定のサイズの開口が並ぶ網で構成される。選別部40から降下する第1選別物のうち、開口を通過する大きさの解繊物は、第1メッシュベルト46の下方に落下する。開口を通過しない大きさの解繊物は、第1メッシュベルト46上に堆積する。これにより、第1メッシュベルト46上に第1ウェブW1が形成される。
第1ウェブW1は、第1メッシュベルト46の回動に伴って、第1矢印A1で示す方向に搬送される。第1メッシュベルト46から落下する微粒子は、解繊物に含まれる所定の大きさよりも小さい粒子などである。上記粒子は、繊維と繊維との間に残留した樹脂粒などであって、培地Sの製造には不要な除去物となる。
第1メッシュベルト46は、培地Sを製造する通常動作中には、所定の第1速度V1で回動する。通常動作とは、成形体製造装置500の始動制御および停止制御を除く動作を指す。
第1吸引部48は、第1メッシュベルト46の下方から空気を吸引する。第1吸引部48は、吸引管23を介して集塵部27に連結される。集塵部27は、フィルター式あるいはサイクロン式の集塵ユニットである。集塵部27は、気流から微粒子を分離して集める。集塵部27の下流には捕集ブロアー28が設置される。捕集ブロアー28は、集塵部27から空気を吸引する集塵用吸引機構として機能する。捕集ブロアー28が排出する空気は、排出管29を経て成形体製造装置500の外に排出される。
第1メッシュベルト46上の第1ウェブW1には、第5加湿部35から水のミストを含む空気が供給される。第5加湿部35が生成したミストは、第1ウェブW1に向けて降下して、第1ウェブW1を加湿する。第5加湿部35にて第1ウェブW1が含む水分量を調整することにより、第1メッシュベルト46への静電気による繊維や微粒子などの付着が抑制される。
成形体製造装置500は、第1ウェブW1を分断する回転体49を有する。第1ウェブW1は、第1メッシュベルト46がベルト搬送ローラー47により折り返す位置にて、第1メッシュベルト46から剥離される。剥離された第1ウェブW1は、回転体49によって分断される。
回転体49は、板状の羽根を有する回転部材を含む。該回転部材では、上記羽根が、第1メッシュベルト46から剥離した第1ウェブW1と接触する位置に設けられる。回転体49は、回転方向Rへの回転により、第1ウェブW1に羽根を衝突させて分断する。第1ウェブW1が分断されて細分体Pが生成される。細分体Pは、後述する第2ウェブW2、つまり培地Sの第2層L2の主原料である繊維の一例である。細分体Pは、第4管7の内部を流れる気流によって搬送部50へ搬送される。
搬送部50は、結合材供給部52、第1搬送管54、および混合ブロアー53を有する。結合材供給部52は、細分体Pに結合材Bを供給する。第1搬送管54は第4管7と連通する。第1搬送管54の内側には細分体Pを含む気流が流れる。混合ブロアー53は第1搬送管54に設けられる。
結合材供給部52には、結合材Bを収容する図示しないカートリッジが接続される。結合材供給部52は、カートリッジ内の結合材Bを第1搬送管54に供給する。結合材供給部52は、カートリッジから供給される結合材Bを貯留する。結合材供給部52は、貯留した結合材Bを第1搬送管54に送り出す排出部52aを有する。
混合ブロアー53は、図示しない羽根等の回転部を有する。混合ブロアー53は、第4管7内、および搬送部50内に気流を発生させる。混合ブロアー53は、回転部の回転によって、細分体Pと結合材Bとを混合する。また、混合ブロアー53が発生させる気流により、第4管7内を降下する細分体Pおよび結合材Bが第1搬送管54内に吸引される。
図6および図7に示すように、搬送部50は、第2搬送管55、第3搬送管56、2つの第2供給部200、第1ブロアー57、および第2ブロアー59を有する。ここで、図7では、搬送部50、篩部60、および第2ウェブ形成部70を-Y方向から見た状態を示し、第3搬送管56および第4搬送管58の一部と、篩部60の第2ハウジング61内とを断面で示している。
第2搬送管55は、第1搬送管54と連通し、X軸に沿って延在する。第3搬送管56は、+X方向にて第2搬送管55と連通し、下方に延在する。2つの第2供給部200のうちの一方は、第3搬送管56に設けられる。第1ブロアー57は、上記一方の第2供給部200の下方にて第3搬送管56と接続する。
搬送部50は、第4搬送管58、および第2ブロアー59を有する。第4搬送管58は、-X方向にて第2搬送管55と連通し、下方に延在する。2つの第2供給部200のうち他方は、第4搬送管58に設けられる。第2ブロアー59は、上記他方の第2供給部200の下方にて、第4搬送管58と接続する。
搬送部50では、混合ブロアー53によって第1搬送管54内に気流が発生する。搬送部50は、細分体Pと供給された結合材Bとを、発生した気流で混合すると共に篩部60に向けて搬送する。細分体Pおよび結合材Bは、混合ブロアー53および第2搬送管55を介して篩部60へ搬送される。
細分体Pと結合材Bとの混合物には、第3搬送管56内および第4搬送管58内にて、2つの第2供給部200から各々木片チップCが供給される。詳しくは、一方の第2供給部200は、第3搬送管56内に連通して接続される。他方の第2供給部200は、第4搬送管58内に連通して接続される。2つの第2供給部200の各々は、収容体201、貯留室202、および接続管路204を備える。
収容体201は、貯留室202の上方に設けられる。収容体201は、木片チップCを収容すると共に、木片チップCを貯留室202に供給する。貯留室202は収容体201から供給された木片チップCを貯留する。貯留室202には、送り機構203が設けられる。
送り機構203は、貯留室202内の木片チップCを攪拌し、接続管路204に搬送する。一方の第2供給部200は、接続管路204を介して第3搬送管56内に木片チップCを供給する。他方の第2供給部200は、接続管路204を介して第4搬送管58内に木片チップCを供給する。
図示を省略するが、木片チップCは、成形体製造装置500とは別の粉砕機などにて作製されてから各収容体201に補充されてもよく、2つの第2供給部200に敷設される粉砕機にて作製されたものが直接的に補充されてもよい。細分体P、結合材B、および木片チップCの混合物は、第3搬送管56および第4搬送管58を介して、篩部60内の収容室66へ向けて搬送される。
第3搬送管56および第4搬送管58は、篩部60に向かって下方に延在する。第3搬送管56内および第4搬送管58内に供給される上記混合物は、重力によって降下する。第1ブロアー57および第2ブロアー59の吸引力は、混合ブロアー53の吸引力と比較して小さくてもよい。
篩部60は、第2ドラム部62と、第2ドラム部62を収容する第2ハウジング61とを有する。第2ドラム部62は円筒形状の収容室66を含む。収容室66は、第3搬送管56と連通する第1導入口63と、第4搬送管58と連通する第2導入口64とを備える。
収容室66は、第1導入口63や第2導入口64を介して導入された細分体Pと結合材Bとの混合物と、第2供給部200から供給される木片チップCと、第1供給部100から供給される添加剤とを収容する。ここでいう添加剤とは、上述した各種添加剤のうち、粉末状の各種添加剤の1種類以上を指す。
第2ドラム部62は、図示しないモーターによって回転駆動される円筒形状の篩である。第2ドラム部62は、篩の中心軸を回転中心として、第2ハウジング61に回転可能に保持される。篩の中心軸はX軸に沿う仮想軸である。第2ドラム部62は、第2ハウジング61に設けられる第1導入口63と、第2導入口64とによって、回転可能に保持されてもよい。
第2ドラム部62は、篩として機能する網65を有する。網65は、収容室66を形成する周面である。第2ドラム部62は、網65の網目67によって、網目67の目開きより小さい繊維や粒子を通過させる。通過した繊維や粒子は、第2ドラム部62から下方に落ちる。第2ドラム部62の構成は、第1ドラム部41の構成と同じであってもよい。第2ドラム部62の網65には、金網、切れ目が入った金属板を引き延ばしたエキスパンドメタル、金属板にプレス機で貫通孔を形成したパンチングメタルなどが適用される。
搬送部50を通過した細分体Pと結合材Bとの混合物、および第2供給部200から供給される木片チップCは、図7の白抜き矢印で示す軌跡にて、第1導入口63や第2導入口64から収容室66に導入される。
篩部60は、絡み合った繊維などをほぐして、空気中で分散させる。分散された繊維などは、第2メッシュベルト72へ向かって降下する。篩部60では、第1供給部100から供給される添加剤が、網65の網目67を介して収容室66に導入される。そして、第2ウェブ形成部70の第2メッシュベルト72上にて、細分体P、結合材B、木片チップC、および添加剤の混合物が篩部60によって篩われる。
第1供給部100は、第2ドラム部62の収容室66に添加剤を供給可能に設けられる。第1供給部100が供給する添加剤は、上述した各種添加剤のうち、粉末状の各種添加剤の1種類以上を指す。
第1供給部100は、第1収容体101および供給機構102を有する。第1収容体101は、第1供給部100が第2ドラム部62の収容室66に供給する添加剤を収容する。図示を省略するが、第1収容体101の下方の底面には、収容する添加剤を導出する導出口が設けられる。第1収容体101は、収容する添加剤を攪拌する攪拌機構104を備える。
供給機構102は、第1収容体101の導出口から導出される添加剤を貯留する。供給機構102は、添加剤を攪拌する攪拌機構112を備える。供給機構102は、下方に供給ローラー109を備える。供給ローラー109は、篩部60へ添加剤を供給する。供給ローラー109は、図示しないモーターによって回転駆動される。供給ローラー109は、X軸に沿う軸を回転中心として回転する。供給ローラー109において、X軸に沿う距離は、第2ウェブW2のX軸に沿う距離と同じか、長いことが好ましい。
第2ドラム部62の下方には、第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、第1基材供給機構150、第2メッシュベルト72、複数の張架ローラー74、および第1サクション機構76を有する。
第2ウェブ形成部70は、篩部60を通過した細分体P、結合材B、第2供給部200から供給される木片チップC、および第1供給部100から供給される添加剤の混合物を堆積させる。これにより、第2ウェブW2が形成される。
第1基材供給機構150は、第2メッシュベルト72上に第1基材M3を供給する。第1基材M3は、培地Sにおいて上述した第3層L3となる。
第1基材供給機構150は、第1支持ローラー152を有する。第1支持ローラー152は、ロール状の第1基材M3を支持する。第1支持ローラー152は、図示しない駆動機構によって回転駆動されて、第1基材M3を第2メッシュベルト72上に供給する。第3層L3を備えない培地Sを製造する場合には、第1基材供給機構150において第1基材M3の供給は省略される。
第2メッシュベルト72は、無端ベルトであって、複数の張架ローラー74に張架される。第2メッシュベルト72は、張架ローラー74の回転により、図6の第2矢印A2で示す方向に搬送される。
第2メッシュベルト72は、所定のサイズの開口が並ぶ網などで構成されている。第2メッシュベルト72は、例えば、金属、樹脂、布、あるいは不織布で構成される。第2メッシュベルト72の網目は、第2ドラム部62から落下する混合物を通過させないサイズに構成される。第2メッシュベルト72は、培地Sを製造する通常動作中には、第2速度V2で移動する。第2ウェブ形成部70において、第2ウェブW2は第1基材M3上に形成される。
第1サクション機構76は、第2メッシュベルト72の下方に設けられる。第1サクション機構76は、吸引流路78にサクションブロアー77を備える。第1サクション機構76は、サクションブロアー77の吸引力によって、下方に向かう気流を発生させる。なお、第1基材M3上にて第2ウェブW2を形成する場合には、第1サクション機構76を稼働させなくてもよい。
第2ウェブW2は空気を多く含む綿状体である。第2メッシュベルト72は、第1基材M3と共に第2ウェブW2を成形体形成部80に向けて搬送する。
図6に示すように、第2メッシュベルト72の搬送経路上において、篩部60の+Y方向に第3供給部300が設けられる。第3供給部300は、第2ウェブW2の上方の表面に添加剤を供給する。第3供給部300が供給する添加剤は、上述した各種添加剤のうち、粉末状の各種添加剤の1種類以上を指す。第1供給部100が供給する添加剤と、第3供給部300が供給する添加剤とは、同一であってもよく、各々異なっていてもよい。
第2メッシュベルト72の搬送経路上において、第3供給部300の+Y方向に第4供給部400が設けられる。第4供給部400は第2ウェブW2に添加剤を供給する。第4供給部400が供給する添加剤は、上述した各種添加剤のうち、液状の各種添加剤の1種類以上を指す。なお、ここでいう液状の各種添加剤とは、上述した各種添加剤を水などの液体に溶解または分散させたものを含む。
第2メッシュベルト72の搬送経路上において、第4供給部400の+Y方向に第6加湿部36が設けられる。第6加湿部36は、ミストを含む空気を第2ウェブW2に供給する。ミストが第2ウェブW2に供給されることで、第2ウェブW2に含まれる水分量が調整される。
第2メッシュベルト72の搬送経路上において、第4供給部400と第6加湿部36との間に第2基材供給機構160が設けられる。第2基材供給機構160は、第2メッシュベルト72で搬送される第2ウェブW2の上方から第2基材M1を供給する。第2基材M1は、培地Sにおいて上述した第1層L1となる。
第2基材供給機構160は、第2支持ローラー162および基材搬送ローラー164を有する。第2支持ローラー162は、ロール状の第2基材M1を支持する。第2支持ローラー162は、図示しない駆動機構により回転駆動される。これにより、第2基材M1が第2ウェブW2上に供給される。
基材搬送ローラー164は、第2ウェブW2の上方の面に第2基材M1沿わせて搬送する。第1層L1を備えない培地Sを製造する場合には、第2基材供給機構160において第2基材M1の供給は省略される。
第2基材供給機構160の位置は、第4供給部400と第6加湿部36との間に限定されない。第2基材供給機構160の位置は、第6加湿部36と移送部79との間であってもよい。
成形体製造装置500は移送部79を有する。移送部79は、第2メッシュベルト72上を搬送されてきた第1基材M3、第2ウェブW2、および第2基材M1から成る複層体を、成形体形成部80に移送する。移送部79は、第3メッシュベルト79a、移送ローラー79b、および第2サクション機構79cを有する。
第2サクション機構79cは、図示しない吸引ポンプを備える。第2サクション機構79cは、吸引ポンプの吸引力によって第3メッシュベルト79aに上方へ向かう気流を発生させる。これにより、第2サクション機構79cは、上記複層体を上方へ吸引する。そのため、上記複層体は、第2メッシュベルト72から離れて第3メッシュベルト79aに吸着される。第3メッシュベルト79aは、移送ローラー79bの回転によって回転駆動されて、上記複層体を成形体形成部80に移送する。
成形体形成部80は、加圧部82および加熱部84を有する。成形体形成部80は、移送部79によって移送されてきた上記複層体を、加圧および加熱して培地Sを成形する。なお、成形体形成部80は、上述した繊維凝集体FCを成形してもよい。
加圧部82は、一対のカレンダーローラー85を含む。一対のカレンダーローラー85は、上記複層体を所定のニップ圧で挟んで加圧する。上記複層体は、加圧されることにより、厚さが薄くなる。そのため、第2ウェブW2の密度が高くなる。上記複層体は、加圧部82から加熱部84に搬送されて熱が付与される。
一対のカレンダーローラー85のうちの一方のローラーは、図示しないモーターにより駆動される駆動ローラーである。一対のカレンダーローラー85のうちの他方のローラーは従動ローラーである。カレンダーローラー85は、モーターの駆動により回転して、加圧された上記複層体を、加熱部84に向けて搬送する。なお、繊維凝集体FCを成形する場合には、加圧部82による加圧は省略してもよい。
加熱部84では、上記複層体に熱が付与されて、第2ウェブW2中の結合材Bが溶融する。溶融した結合材Bは、第2ウェブW2中の複数の繊維の間に濡れ広がる。上記複層体が加熱部84を通過して温度が低下すると、溶融していた結合材Bが固化して、結合材Bを介して複数の繊維同士が結合される。なお、結合材Bは、複数の繊維同士のみならず、繊維と木片チップCとを、あるいは複数の木片チップC同士を結合させてもよい。
加熱部84としては、例えば、加熱ローラー、熱プレス成形機、ホットプレート、温風ブロアー、赤外線加熱器、およびフラッシュ定着器などが挙げられる。成形体製造装置500は、加熱部84として加熱ローラー対86を備える。
加熱ローラー対86のうちの一方のローラーは、図示しないモーターにより駆動される駆動ローラーである。加熱ローラー対86のうちの他方のローラーは従動ローラーである。加熱ローラー対86は、ローラーの内部または外部に設置されるヒーターによって、予め設定された温度に昇温される。これにより、加熱ローラー対86は、カレンダーローラー85によって加圧された上記複層体を挟んで加熱する。加熱ローラー対86は、モーターの駆動によって回転して、上記複層体を切断部90に向けて搬送する。
成形体製造装置500にて繊維凝集体FCを成形する場合には、加熱部84として温風ブロアーを用いてもよい。温風ブロアーにて第2ウェブW2が加熱されることにより、複数の繊維が結着材料で結合された繊維凝集体FCが成形される。
ここで、成形体形成部80を経た上記複層体は、培地Sと同様な層構造が形成されている。すなわち、略矩形の単票に切断される前段階の培地Sであるともいえる。
切断部90は、第1切断部92および第2切断部94を有する。切断部90は、成形体形成部80によって成形された培地Sを切断する。第1切断部92は、Y軸と交差する方向に培地Sを切断する。第2切断部94は、第1切断部92を経た培地Sを、Y軸に沿う方向に切断する。これにより、培地Sが単票状に加工される。そして、培地Sは受け部96へ排出される。図示を省略するが、受け部96は、所定サイズの培地Sを載せるトレイあるいはスタッカーを有する。
成形体製造装置500は、図示しない加工ユニットを有してもよい。加工ユニットは、上述した複数の加工部601,603および複数の切断部605を培地Sに形成する。複数の加工部601,603の形成には、例えば、プレス機などが適用される。切断部605の形成には、例えば、ホイールカッターやパーシャルカッターなどが適用される。これらの加工ユニットは、成形体形成部80と切断部90との間に配置されてもよく、切断部90と受け部96との間に配置されてもよい。
本実施形態によれば以下の効果を得ることができる。培地Sの形状が維持され易くなり、培地Sの取り扱いを容易にすることができる。詳しくは、木片チップCにセルロース繊維Fが絡まり易くなるため、複数の木片チップC同士の結び付きが強くなる。また、結合材Bによって複数のセルロース繊維F同士が結合されるため、上記結び付きが促進される。これらにより、形状が維持され易く取り扱いが容易なキノコ栽培用培地Sを提供することができる。
また、培地Sが加圧部82を経て成形されるため、第2層L2内の空隙が比較的に小さくなり、キノコの菌糸の増殖を促進させることができる。成形体製造装置500を用いて培地Sを製造することから、木片チップCの種類を容易に変更することが可能となる。そのため、多種多様な培地Sの生産に対応し易くなる。
B…結合材、C…木片チップ、F…セルロース繊維、L1…繊維シートとしての第1層、L3…非透水性を有する層としての第3層、S…キノコ栽培用培地。

Claims (5)

  1. セルロース繊維と、前記セルロース繊維を結合させる結合材と、前記セルロース繊維に混合された木片チップと、を有するキノコ栽培用培地。
  2. 前記木片チップは、栽培されるキノコの種類に対応した樹木の木片を含む、請求項1に記載のキノコ栽培用培地。
  3. 対向する2つの面を有し、
    前記2つの面のうち、一方の面に非透水性を有する層を備える、請求項1に記載のキノコ栽培用培地。
  4. 対向する2つの面を有し、
    前記2つの面のうち、一方の面に保水性を有する繊維シートを備える、請求項1に記載のキノコ栽培用培地。
  5. 前記セルロース繊維の平均繊維長は、0.5mm以上2.0mm以下である、請求項1に記載のキノコ栽培用培地。
JP2022065561A 2022-04-12 2022-04-12 キノコ栽培用培地 Pending JP2023156000A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022065561A JP2023156000A (ja) 2022-04-12 2022-04-12 キノコ栽培用培地
US18/297,666 US20230320286A1 (en) 2022-04-12 2023-04-10 Mushroom cultivation medium

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022065561A JP2023156000A (ja) 2022-04-12 2022-04-12 キノコ栽培用培地

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023156000A true JP2023156000A (ja) 2023-10-24

Family

ID=88240797

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022065561A Pending JP2023156000A (ja) 2022-04-12 2022-04-12 キノコ栽培用培地

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20230320286A1 (ja)
JP (1) JP2023156000A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
US20230320286A1 (en) 2023-10-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI720414B (zh) 片材製造裝置及片材製造方法
US4382758A (en) Apparatus for manufacturing cellulosic fibrous material which can be pressed into molded parts
CN114318676B (zh) 成形体的制造方法
CN113463269B (zh) 复合体、成形体及成形体的制造方法
US20070292217A1 (en) Corn stover blanket and method of making the same
WO2004098270A1 (en) Improved hydroponic growth medium
JP2020084395A (ja) 繊維材料堆積装置およびシート製造装置
JP2023156000A (ja) キノコ栽培用培地
JP2023096582A (ja) 栽培キット
JP7130969B2 (ja) シート製造装置、および、シート製造方法
JP2021155657A (ja) 複合体、成形体および成形体の製造方法
JP2023037784A (ja) 栽培シート、栽培キット、及び栽培シートの製造方法
JP2023102844A (ja) 培地シート
JP2024075151A (ja) 培地
US20220106739A1 (en) Method for manufacturing injection molding material and injection molding material
EP3592889A1 (en) Nonwoven biofabrics
CN114381041A (zh) 注射成型用材料的制造方法以及注射成型用材料
JP2007124941A (ja) 育苗用構造体及びその製造方法
JP2023019437A (ja) 緩衝材
JP2022035102A (ja) 繊維体製造方法、及び繊維体製造装置
JP2022055783A (ja) 成形体の製造方法
CN115488987B (zh) 料片形成装置、成形体制造装置
US20230203724A1 (en) Nonwoven biofabrics
JP7069755B2 (ja) シート製造装置
US20240024885A1 (en) Refining device