JP2023153232A - 手術用インストルメント - Google Patents
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Abstract
【課題】腹腔鏡手術、またはさまざまな多様な手術に使用するために、手動で作動可能な手術用インストルメントを提供する。【解決手段】少なくとも2以上の方向に回転自在に形成されるエンドツール120、エンドツールのピッチ運動を制御するピッチ操作部111と、エンドツールのヨー運動を制御するヨー操作部112と、エンドツールのアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部113と、を含む操作部110、該操作部の動作を前記エンドツールに伝達する動力伝達部、及び第1方向Xに延長して形成され、一端部には、エンドツールが結合され、他端部には、操作部が結合され、該操作部と該エンドツールとを連結する連結部140、を含み、該操作部の少なくとも一部は、該エンドツール側に延長して形成されることを特徴とする手術用インストルメント100。【選択図】図2
Description
本発明は、手術用インストルメントに係り、詳細には、腹腔鏡手術、またはさまざまな多様な手術に使用するために手動で作動可能な手術用インストルメントに関する。
医学的に手術とは、肌や粘膜、その他組織を、医療機器を使用して切ったり裂いたりするような操作を加え、病気を直すことをいう。特に、手術部位の皮膚を切開して開き、その内部にある器官などを治療、成形したり除去する開腹手術などは、出血、副作用、患者の苦痛、傷痕などの問題を引き起こす。従って、最近では、皮膚に所定の孔を形成し、医療機器、例えば、腹腔鏡、手術用インストルメント、微細手術用顕微鏡などしか挿入せずに遂行する手術、またはロボット(robot)を使用した手術が代案として脚光を浴びている。
手術用インストルメントは、皮膚に穿孔された孔を通過するシャフトの一端に具備されたエンドツールを、所定の駆動部を使用して、医師が直接手で操作したり、ロボットアームを使用して操作することにより、手術部位を手術するための道具である。手術用インストルメントに具備されたエンドツール所定の構造を介した、回転動作、つまみ動作(gripping)、切断動作(cutting)などを遂行する。
ところで、既存の手術用インストルメントは、エンドツール部分が屈曲されず、手術部位への接近、及びさまざまな手術動作の遂行において、容易ではないという問題点が存在した。それを補完するために、エンドツール部分が反ることができる手術用インストルメントが開発されたが、エンドツールを屈曲させたり、手術動作を行うための操作部の作動が、実際エンドツールが屈曲されたり手術動作を遂行したりする動作と直観的に一致せず、手術者の立場において、直観的な作動が容易ではなく、使用方法の熟練に長時間が必要となるという問題点が存在した。
前述の背景技術は、発明者が、本発明の導出のために保有していたり、本発明の導出過程で習得したりした技術情報であり、必ずしも、本発明の出願前に一般公衆に公開された公知技術とすることはできない。
本発明の目的は、前述の問題点を解決するためのものであり、実際エンドツールが屈曲したり手術動作を遂行したりする動作と、それに対応する操作部の作動を直観的に一致させるための手術用インストルメントを提供することを目的にする。さらに具体的には、そのために、さまざまな自由度を有するエンドツール、エンドツールの動作を直観的に操作させる構造を有する操作部、操作部の操作通りエンドツールの動作が可能になるように、操作部の駆動力をエンドツールに伝達する動力伝達部を提供する。
本発明は、少なくとも2以上の方向に回転自在に形成されるエンドツール(end tool);前記エンドツールのピッチ(pitch)運動を制御するピッチ操作部(pitch operator)と、前記エンドツールのヨー(yaw)運動を制御するヨー操作部(yaw operator)と、前記エンドツールのアクチュエーション(actuation)運動を制御するアクチュエーション操作部(actuation operator)と、を含み、前記ピッチ操作部または前記ヨー操作部のうち少なくとも一つは、1以上の方向に曲がる関節部材によって形成される操作部;前記操作部の動作を前記エンドツールに伝達する動力伝達部;及び第1方向(X軸)に延長して形成され、一端部には、前記エンドツールが結合され、他端部には、前記操作部が結合され、前記操作部と前記エンドツールとを連結する連結部;を含み、前記操作部の少なくとも一部は、前記エンドツール側に延長して形成されることを特徴とする手術用インストルメントを提供する。
かような本発明によって、手術者による操作部の操作方向と、エンドツールの作動方向とが直観的に同一方向であるために、手術者の便宜性が向上し、手術の正確性、信頼性及び迅速性などが向上するという効果を得ることができる。
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、それについて詳細に説明する。しかし、それらは、本発明を特定の実施形態について限定するのではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物ないし代替物を含むものであると理解されなければならない。本発明についての説明において、関連公知技術に係わる具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
第1、第2のような用語は、多様な構成要素についての説明に使用されるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみに使用される。
本出願で使用した用語は、ただ特定の実施形態についての説明に使用されたものであり、本発明を限定する意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。本出願において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれら組み合わせが存在するということを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品、またはそれら組み合わせの存在または付加の可能性をあらかじめ排除するものではないと理解されなければならない。
以下、本発明の実施形態について、添付した図面を参照して詳細に説明するが、添付図面を参照しての説明において、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面番号を付し、それに係わる重複説明は省略する。
また、本発明の多様な実施形態についての説明において、各実施形態が、独立して解釈されたり実施されたりしなければならないものではなく、各実施形態において説明される技術的思想が、個別的に説明される他の実施形態に組み合わされて解釈されたり実施されたりするということが理解されなければならない。
<手術用インストルメントの第1実施形態>(E1+H1a)
本発明による手術用インストルメントは、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作のうち少なくともいずれか1以上の動作について、操作部をいずれかの一方向に回転させれば、エンドツールが操作部の操作方向と直観的に同一方向に回転することを一特徴とする。
本発明による手術用インストルメントは、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作のうち少なくともいずれか1以上の動作について、操作部をいずれかの一方向に回転させれば、エンドツールが操作部の操作方向と直観的に同一方向に回転することを一特徴とする。
図1Aは、従来の手術用インストルメントのピッチ動作概念図であり、図1Bは、ヨー動作概念図である。
図1Aを参照すれば、従来の手術用インストルメントのピッチ動作遂行において、エンドツール120aは、エンドツールの回転中心121aより先方に形成され、操作部110aは、操作部の回転中心111aより後ろ側に形成された状態で、操作部110aを時計回り方向に回転させれば、エンドツール120aも、時計回り方向に回転し、操作部120aを反時計回り方向に回転させれば、エンドツール120aも、反時計回り方向に回転するように形成される。一方、図1Bを参照すれば、従来の手術用インストルメントのヨー動作遂行において、エンドツール120aは、エンドツールの回転中心121aより先方に形成され、操作部110aは、操作部の回転中心111aより後ろ側に形成された状態で、操作部110aを時計回り方向に回転させれば、エンドツール120aも、時計回り方向に回転し、操作部120aを反時計回り方向に回転させれば、エンドツール120aも、反時計回り方向に回転するように形成される。その場合、ユーザの左右方向という観点から見たとき、ユーザが操作部110aを左に動かせば、エンドツール120aは、右側に動き、ユーザが操作部110aを右側に動かせば、エンドツール120aは、左に動くようになる。結果的に、ユーザの操作方向とエンドツールの動作方向とが反対になることにより、ユーザの操作が容易ではないという問題点が存在した。
図1Cは、他の従来の手術用インストルメントのピッチ動作概念図であり、図1Dは、ヨー動作概念図である。
図1Cを参照すれば、従来の手術用インストルメントのうち一部は、ミラー対称形態に形成され、ピッチ動作遂行において、エンドツール120bは、エンドツールの回転中心121bより先方に形成され、操作部110bは、操作部の回転中心111bより後ろ側に形成された状態で、操作部110bを時計回り方向に回転させれば、エンドツール120bは、反時計回り方向に回転し、操作部110bを反時計回り方向に回転させれば、エンドツール120bは、時計回り方向に回転するように形成される。その場合、操作部、及びエンドツールの回転方向という観点から見たとき、ユーザが操作部110bを回転させる回転方向と、それによるエンドツール120bの回転方向は、互いに反対になる。結果的に、ユーザに操作方向の混乱をもたらし、関節の動作が直観的ではなく、過ちを誘発するという問題点が存在した。また、図1Dを参照すれば、ヨー動作遂行において、エンドツール120bは、エンドツールの回転中心121bより先方に形成され、操作部110bは、操作部の回転中心111bより後ろ側に形成された状態で、操作部110bを時計回り方向に回転させれば、エンドツール120bは、反時計回り方向に回転し、操作部110bを反時計回り方向に回転させれば、エンドツール120bは、時計回り方向に回転するように形成される。その場合、操作部、及びエンドツールの回転方向という観点から見たとき、ユーザが操作部110bを回転させる回転方向と、それによるエンドツール120bの回転方向は互いに反対になる。結果的に、ユーザに操作方向の混乱をもたらし、関節の動作が直観的ではなく、過ちを誘発するという問題点が存在した。
かような問題点を解決するために、図1E及び図1Fに図示された本発明の一実施形態による手術用インストルメントは、エンドツール120cを、エンドツールの回転中心121cより先方に形成し、操作部110cも、操作部の回転中心111cより先方に形成し、操作部110cとエンドツール120cとの動作を直観的に一致させることを一特徴とする。
それについて異なって説明すれば、図1A、図1B、図1C及び図1Dのような従来の手術用インストルメントの場合には、エンドツールが自体の回転中心より先方に位置するのに比べ、操作部は、自体の回転中心より後ろ側に形成され、先方が固定された状態で後ろ側を動かす操作部の動作を介して、後ろ側が固定された状態で先方を動かすエンドツールを動かすことになるので、構造上、直観的に一致しない構造である。それにより、操作部の操作と、エンドツールの動作とにおいて、左右方向の観点、または回転方向の観点において不一致が発生し、ユーザに混乱をもたらし、操作部の操作を直観的に迅速に遂行し難くなり、過ちを誘発するという問題点が存在した。それに反し、本発明の一実施形態による手術用インストルメントは、エンドツール及び操作部が、いずれも後ろ側に形成された回転中心を基準に動くために、構造上、直観的に動作が互いに一致するといえるのである。それにより、ユーザは、エンドツール方向の操縦を直観的に迅速に遂行することができ、過ちが誘発される可能性が顕著に下がるという長所がある。以下では、それについてさらに詳細に説明する。
図2は、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100を示す側面図であり、図3は、図2の手術用インストルメント100の内部詳細図であり、図4は、図3において、手術用インストルメント100のヨー操作部112を示す内部詳細図であり、図5は、図3において、手術用インストルメント100のアクチュエーション操作部113を示す内部詳細図である。
図2ないし図5を参照すれば、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100は、操作部110、エンドツール(end tool)120、動力伝達部130及び連結部140を含む。ここで、連結部140は、中空のシャフト(shaft)形状に形成され、その内部に、1本以上のワイヤ(後述する)が収容され、その一端部には、操作部110が結合され、他端部には、エンドツール120が結合され、操作部110とエンドツール(end tool)120とを連結する役割を行う。
詳細には、操作部110は、連結部140の一端部に形成され、医師が直接操ることができるインターフェース、例えば、つまみ形状、スティック形状、レバー形状などによって具備され、それを医師が操れば、当該インターフェースに連結され、手術患者の体内に挿入されるエンドツール120が、所定作動を行うことにより、手術を遂行することになる。ここで、図2には、操作部110がつまみ形状に形成されるように図示されているが、本発明の思想は、それに制限されるものではなく、エンドツール120と連結されてエンドツール120を操作することができる多様な形態の操作部が可能である。
エンドツール120は、連結部140の他端部に形成され、手術部位に挿入されて手術に必要な動作を行う。かようなエンドツール120の一例として、図2に図示されているように、グリップ(grip)動作を行うための1対のジョー(jaw)121,122(図7A)が使用される。ただ、本発明の思想は、それに制限されるものではなく、手術のための多様な装置がエンドツール120として使用されるであろう。例えば、片腕が焼灼器のような構成も、エンドツールとして使用されるであろう。かようなエンドツール120は、操作部110と、動力伝達部130によって連結され、操作部110の駆動力を、動力伝達部130を介して伝達されることにより、グリップ(grip)動作、切断(cutting)動作、縫合(suturing)動作など手術に必要な動作を行うことになる。
ここで、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100のエンドツール120は、少なくとも2以上の方向に回転自在に形成され、例えば、エンドツール120は、図2のY軸を中心に、ピッチ(pitch)運動を行うと同時に、図2のZ軸を中心に、ヨー(yaw)運動及びアクチュエーション(actuation)運動を行うように形成される。それについては、詳細に後述する。
動力伝達部130は、操作部110とエンドツール120とを連結して、操作部110の駆動力をエンドツール120に伝達する役割を行い、多数のワイヤ、プーリー、リンク、節、ギアなどを含んでもよい。
以下では、図2の手術用インストルメント100の操作部110、エンドツール120、動力伝達部130などについて、さらに詳細に説明する。
(操作部)
図2ないし図5を参照すれば、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100の操作部110は、エンドツール120のピッチ(pitch)運動を制御するピッチ操作部(pitch operator)111と、エンドツール120のヨー(yaw)運動を制御するヨー操作部(yaw operator)112と、エンドツール120のアクチュエーション(actuation)運動を制御するアクチュエーション操作部(actuation operator)113と、を含む。
図2ないし図5を参照すれば、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100の操作部110は、エンドツール120のピッチ(pitch)運動を制御するピッチ操作部(pitch operator)111と、エンドツール120のヨー(yaw)運動を制御するヨー操作部(yaw operator)112と、エンドツール120のアクチュエーション(actuation)運動を制御するアクチュエーション操作部(actuation operator)113と、を含む。
図2の手術用インストルメント100の使用状態を例示すれば、ユーザは、手の平でピッチ操作部111のピッチ駆動取っ手1112を手にしている状態で、ピッチ駆動取っ手1112を回転させてピッチ運動を行い、人差し指をヨー操作部112に挟みこんだ状態で、ヨー操作部112を回転させてヨー運動を行い、親指をアクチュエーション操作部113に挟みこんだ状態で、アクチュエーション操作部113を回転させ、アクチュエーション運動を行う。
ここで、本発明で使用されるピッチ(pitch)とヨー(yaw)とアクチュエーション(actuation)との動作それぞれについて定義すれば、次の通りである。
まず、ピッチ(pitch)動作は、連結部140の延長方向(図2のX軸方向)に対して上下方向への運動、すなわち、図2のY軸を中心に回転する動作を意味する。言い換えれば、連結部140の延長方向(図2のX軸方向)に延長して形成されているエンドツール120が、Y軸を中心に上下に回転する運動を意味する。次に、ヨー(yaw)動作は、連結部140の延長方向(図2のX軸方向)に対して左右方向への運動、すなわち、図2のZ軸を中心に回転する動作を意味する。言い換えれば、連結部140の延長方向(図2のX軸方向)に延長して形成されているエンドツール120が、Z軸を中心に左右に回転する運動を意味する。一方、アクチュエーション(actuation)動作は、ヨー(yaw)動作と同一回転軸を中心に回転するが、2つのジョー(jaw)121,122(図7A)が互いに反対方向に回転しながら、ジョー(jaw)がすぼんだり開いたりする動作を意味する。すなわち、エンドツール120に形成された2つのジョー(jaw)121,122(図7A)が、Z軸を中心に互いに反対方向に回転する運動を意味する。
ここで、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100は、操作部110をいずれかの一方向に回転させれば、エンドツール120が、前記操作部110の操作方向と直観的に同一方向に回転することを一特徴とする。言い換えれば、操作部110のピッチ操作部111をいずれかの一方向に回転させれば、エンドツール120も前記一方向と直観的に同一方向に回転してピッチ運動を行い、操作部110のヨー操作部112をいずれかの一方向に回転させれば、エンドツール120も、前記一方向と直観的に同一方向に回転してヨー動作を行うのである。ここで、直観的に同一方向というのは、操作部110を把持しているユーザの人差し指の移動方向と、エンドツール120の末端部の移動方向とが実質的に同一方向をなすことであると敷衍説明することができるであろう。ただ、ここで、同一方向というのは、三次元座標上で完璧に一致する方向でもなく、例えば、ユーザの人差し指が左に移動すれば、エンドツール120の末端部も左に移動し、ユーザの人差し指が右側に移動すれば、エンドツール120の末端部も右側に移動するというような同一性であると理解することができるということは いうまでもない。
そして、そのために、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100は、操作部110とエンドツール120とが、連結部140の延長軸(X軸)に垂直である平面を基準に、同一方向に形成されることを一特徴とする。すなわち、図2のYZ平面を基準にして見たとき、操作部110は、+X軸方向に延長して形成されており、同時に、エンドツール120も、+X軸方向に延長して形成されているのである。それを他の言葉で表現すれば、連結部140の一端部でのエンドツール120の形成方向と、連結部140の他端部での操作部110の形成方向とが、YZ平面を基準に同一方向であるともいえるのである。または、それを他の言葉で表現すれば、操作部110が、それを把持するユーザの体から遠くなる方向、すなわち、エンドツール120が形成された方向に形成されたということもできるであろう。
詳細には、従来の手術用インストルメントの場合、ユーザが操作部を操作する方向と、エンドツールの実際作動方向とが互いに異なっていて直観的に一致しないために、手術者の立場で直観的な作動が容易ではなく、エンドツールが所望方向に動くように熟練するのに長時間が必要となり、場合によっては、誤動作が発生し、患者に被害を与えてしまうような問題点が存在した。
かような問題点を解決するために、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100は、操作部110の操作方向と、エンドツール120の作動方向とが直観的に同一方向になるようにし、そのために、操作部110とエンドツール120とが、ピッチ駆動関節1111を含むYZ平面を基準にして見たとき、同じ側に形成されることを一特徴とする。それについてさらに詳細に説明すれば、次の通りである。
図2ないし図5を参照すれば、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100の操作部110は、エンドツール120のピッチ(pitch)運動を制御するピッチ操作部(pitch operator)111と、エンドツール120のヨー(yaw)運動を制御するヨー操作部(yaw operator)112と、エンドツール120のアクチュエーション(actuation)運動を制御するアクチュエーション操作部(actuation operator)113と、を含む。
ピッチ操作部111は、ピッチ駆動関節(pitch operating joint)1111と、ピッチ駆動取っ手(pitch operating grip)1112と、を含む。ここで、ピッチ駆動関節1111は、Y軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ駆動取っ手1112は、ピッチ駆動関節1111と連結され、ピッチ駆動関節1111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ駆動関節は、屈曲型関節であるので、ピッチ駆動取っ手がY軸を中心に回転すれば、ピッチ駆動関節は、それによって、曲がったり折れたりするともいえるが、説明の便宜上、以下では、ピッチ駆動関節が折れることを、ピッチ駆動関節が回転すると表現する。
例えば、ユーザが、ピッチ駆動取っ手1112を手にしている状態で、ピッチ駆動取っ手1112を回転させれば、ピッチ駆動取っ手1112と連結されたピッチ駆動関節1111が共に回転し、かような回転力が、動力伝達部130を介して、エンドツール120に伝達され、エンドツール120が、ピッチ駆動関節1111の回転方向と同一方向に回転するのである。すなわち、ピッチ操作部111が、ピッチ駆動関節1111を中心に時計回り方向に回転すれば、エンドツール120も、ピッチ駆動関節1111の回転軸と平行な軸を中心に時計回り方向に回転し、反対に、ピッチ操作部111がピッチ駆動関節1111を中心に反時計回り方向に回転すれば、エンドツール120も、ピッチ駆動関節1111の回転軸と平行な軸を中心に反時計回り方向に回転することになるのである。
ここで、ピッチ駆動関節1111は、屈曲型関節部材でもある。詳細には、ピッチ駆動関節1111は、中空の円筒形状に形成され、外周面には、多数個の溝1111aが一方向(図2のX軸方向)に沿って形成され、屈曲自在に形成される。そのとき、それぞれの溝1111aの中間には、ピッチ駆動関節1111の屈曲方向を決定するためのリブ1111bが形成される。すなわち、リブ1111bが形成された位置においては、屈曲が行われず、リブ1111bが形成されていない部分で屈曲が行われる。すなわち、図2で見たとき、ピッチ駆動関節1111の両横面に沿ってリブ1111bが形成されているが、ピッチ駆動関節1111は、リブ1111bが形成されていない上下方向に屈曲される。従って、ピッチ駆動関節1111には、実際の回転軸が存在しないが、図4のP軸を中心に、上下に回転すると想定することができるであろう。従って、ピッチ駆動関節1111は、屈曲型関節部材によって形成され、ピッチ運動の回転中心になることができるのである。
一方、ヨー操作部112とアクチュエーション操作部113は、ピッチ操作部111のピッチ駆動取っ手1112の一端部上に形成されている。従って、ピッチ操作部111がピッチ駆動関節1111を中心に回転すれば、ヨー操作部112及びアクチュエーション操作部113も、ピッチ操作部111と共に回転することになる。
それにより、ヨー操作部112とアクチュエーション操作部113との座標系は、固定されているのではなく、ピッチ操作部111の回転によって、相対的に続けて変化することになる。すなわち、図2には、ヨー操作部112のヨー駆動軸1121は、Z軸と平行であり、アクチュエーション操作部113のアクチュエーション駆動軸1131は、Y軸と平行であるように図示されている。しかし、ピッチ操作部111が回転すれば、ヨー操作部112のヨー駆動軸1121と、アクチュエーション操作部113のアクチュエーション駆動軸1131とがZ軸、Y軸と平行ではなくなる。すなわち、ヨー操作部112とアクチュエーション操作部113との座標系が、操作部111の回転によって変化したのである。ただし、本明細書では、説明の便宜のために、別途の説明がない以上、ヨー操作部112とアクチュエーション操作部113との座標系は、図2のように、ピッチ駆動取っ手1112が連結部140に対して垂直に位置した状態を基準にして説明する。
ヨー操作部112は、ヨー駆動軸(yaw rotating axis)1121と、ヨー駆動部(yaw rotating member)1122とを含む。ここで、ヨー駆動軸1121は、連結部140が形成されているXY平面と所定角度をなすように形成される。例えば、ヨー駆動軸1121は、図2に図示されているように、Z軸と平行な方向に形成され、この状態でピッチ操作部111が回転する場合、前述のように、ヨー操作部112の座標系は、相対的に変わるのである。ただ、本発明の思想は、それに制限されるものではなく、人体工学的(ergonomic)設計によって、ヨー操作部112を把持するユーザの手構造に適するように、ヨー駆動軸1121が多様な方向に形成されるということはいうまでもない。
一方、ヨー駆動部1122は、ヨー駆動軸1121と連結され、ヨー駆動軸1121と共に回転するように形成される。例えば、ユーザが、ヨー駆動部1122に人差し指を挟んだ状態で、ヨー駆動部1122を回転させれば、ヨー駆動部1122と連結されたヨー駆動軸1121が共に回転し、かような回転力が、動力伝達部130を介して、エンドツール120に伝達され、エンドツール120の2つのジョー(jaw)121,122(図7A)が、ヨー駆動軸1121の回転方向と同一方向に左右に回転するのである。そのために、ヨー駆動軸(yaw rotating axis)1121には、プーリー1121aが形成される。そして、プーリー1121aには、ヨーワイヤ132Wが連結される。かようなヨーワイヤ132Wは、図7Aで後述するエンドツール120の関節部材125と連結され、関節部材125を回転させる。
アクチュエーション操作部113は、アクチュエーション駆動軸(actuation rotating axis)1131と、アクチュエーション駆動部(actuation rotating member)1132とを含む。ここで、アクチュエーション駆動軸1131は、連結部140が形成されているXY平面と所定角度をなすように形成される。例えば、アクチュエーション駆動軸1131は、図2に図示されているように、Y軸と平行な方向に形成され、この状態で、ピッチ操作部111が回転する場合、前述のように、アクチュエーション操作部113の座標系は、相対的に変わる。ただ、本発明の思想は、それに制限されるものではなく、人体工学的(ergonomic)設計によって、アクチュエーション操作部113を把持するユーザの手構造に適するように、アクチュエーション駆動軸1131が多様な方向に形成されるであろうということはいうまでもない。
一方、アクチュエーション駆動部1132は、アクチュエーション駆動軸1131と連結され、アクチュエーション駆動軸1131と共に回転するように形成される。例えば、ユーザが、アクチュエーション駆動部1132に親指を挟んだ状態で、アクチュエーション駆動部1132を回転させれば、アクチュエーション駆動部1132と連結されたアクチュエーション駆動軸1131が共に回転し、かような回転力が、動力伝達部130を介して、エンドツール120に伝達され、エンドツール120の2つのジョー(jaw)121,122(図7A)がアクチュエーション動作を行う。ここで、アクチュエーション動作とは、前述のように、2つのジョー(jaw)121,122(図7A)が互いに反対方向に回転しながら、ジョー(jaw)121,122(図7A)を開閉させる動作を意味する。すなわち、アクチュエーション操作部113を一方向に回転させれば、第1ジョー(jaw)121(図7A)は、反時計回り方向に回転し、第2ジョー(jaw)122(図7A)は、時計回り方向に回転しながら、エンドツール120が閉じ、反対に、アクチュエーション操作部113を反対方向に回転させれば、第1ジョー(jaw)121(図7A)は、時計回り方向に回転し、第2ジョー(jaw)122(図7A)は、反時計回り方向に回転しながら、エンドツール120が開かれるのである。
一方、アクチュエーション駆動軸(actuation operating axis)1131の一端部には、第1アクチュエーションリンク133L1が連結され、第1アクチュエーションリンク133L1の一端部には、第2アクチュエーションリンク133L2が連結され、第2アクチュエーションリンク133L2の一端部には、第3アクチュエーションリンク133L3が連結される。そのとき、第3アクチュエーションリンク133L3には、ピボットポイント133L3Pが形成され、第3アクチュエーションリンク133L3の移動中心点役割を行う。一方、第3アクチュエーションリンク133L3の一端部には、ガイド突起133L3eが形成され、ピッチ駆動取っ手1112には、ガイド溝1112hが形成される。
従って、アクチュエーション駆動軸1131が回転すれば、それと連結された第1アクチュエーションリンク133L1が回転し、第1アクチュエーションリンク133L1が回転すれば、それと連結された第2アクチュエーションリンク133L2は、Z軸方向に上下移動することになる。そして、第2アクチュエーションリンク133L2がZ軸方向に上下移動を行えば、それと連結された第3アクチュエーションリンク133L3は、ピボットポイント133L3Pを中心に回転し、従って、第3アクチュエーションリンク133L3のガイド突起133L3eは、ピッチ駆動取っ手1112のガイド溝1112hに従って、X軸方向に直線運動を行うことになる。一方、第3アクチュエーションリンク133L3のガイド突起133L3eには、アクチュエーションワイヤ133Wが連結され、ガイド突起133L3eがX軸方向に直線運動を行えば、それと共にX軸方向に直線運動を行う。そして、かようなアクチュエーションワイヤ133Wは、図7Aないし図7Cなどで後述するエンドツール120のアクチュエーションガイドピン133WGに連結され、ジョー(jaw)121,122のアクチュエーション動作を制御するのである。
続けて、図2ないし図5を参照すれば、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100において、ピッチ操作部111とエンドツール120とが同一であるか、あるいは平行な軸(X軸)上に形成される。すなわち、連結部140の一端部には、ピッチ操作部111のピッチ駆動関節1111が形成され、連結部140の他端部には、エンドツール120が形成されるのである。ここで、図面には、連結部140が直線に形成されるように図示されているが、本発明の思想は、それに制限されるものではなく、連結部140が、必要によっては、所定曲率を有するように湾曲したり、1回以上曲折されたりして形成され、かような場合にも、ピッチ操作部111とエンドツール120は、実質的に同一または平行な軸上に形成されるといえるであろう。また、図2には、ピッチ操作部111とエンドツール120とが同一軸(X軸)上に形成されるように図示されているが、本発明の思想は、それに制限されるものではなく、ピッチ操作部111とエンドツール120とが互いに異なる軸上に形成されもするであろう。それについては、後述する。
図6Aないし図6Dは、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100の操作部110の多様な変形例を示している。
図6AのH1は、図2などで説明したように、操作部110のピッチ操作部111とヨー操作部112とが互いに独立して形成され、ピッチ操作部111とヨー操作部112とが互いに機能的に分離される。かようなH1は、本発明の第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態などに見られる。
図6BのH21は、1)操作部410のピッチ操作部とヨー操作部とが一体に形成されたピッチ/ヨー操作部411を具備し、ピッチ操作部とヨー操作部との役割を同時に行うように形成される。2)そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部411がエンドツール420の延長線上より上側に形成される。3)そして、アクチュエーション操作部413は、ピッチ/ヨー操作部411上に形成され、ピッチ/ヨー操作部411上で独立して回転自在に形成される。かようなH21は、本発明の第4実施形態などに見られる。
図6CのH22は、1)操作部510のピッチ操作部とヨー操作部とが一体に形成されたピッチ/ヨー操作部511を具備し、ピッチ操作部とヨー操作部との役割を同時に行うように形成される。2)そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部511がエンドツール520の延長線上に形成される。3)そして、アクチュエーション操作部513は、ピッチ/ヨー操作部511上に形成され、ピッチ/ヨー操作部511が回転すれば、それと共に回転し、またピッチ/ヨー操作部511上で独立して回転自在に形成される。かようなH22は、本発明の第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態などに見られる。
図6DのH23は、1)操作部810のピッチ操作部とヨー操作部とが一体に形成されたピッチ/ヨー操作部811を具備し、ピッチ操作部とヨー操作部との役割を同時に行うように形成される。2)そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部811がエンドツール820の延長線上に形成されるが、連結部840が直線型ではなく、少なくとも1回以上屈曲された形態に形成される。3)そして、アクチュエーション操作部813は、ピッチ/ヨー操作部811上に形成され、ピッチ/ヨー操作部811が回転すれば、それと共に回転し、またピッチ/ヨー操作部111上で独立して回転自在に形成される。かようなH23は、本発明の第8実施形態、第9実施形態、第10実施形態などに見られる。
それ以外にも、前述の各変形例を含んだ多様な操作部の変形例が本発明の手術用インストルメントに適用可能である。
(エンドツール)-屈曲型
図7Aは、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100に適用されるエンドツールの結合斜視図であり、図7Bは、図7Aのエンドツールの分解斜視図であり、図7Cは、図7Aのエンドツールにおいて、ジョーベース123及び関節部材125が省略された様子を示す斜視図であり、図7Dは、図7Aのエンドツールの関節部材125の正面図である。
図7Aは、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100に適用されるエンドツールの結合斜視図であり、図7Bは、図7Aのエンドツールの分解斜視図であり、図7Cは、図7Aのエンドツールにおいて、ジョーベース123及び関節部材125が省略された様子を示す斜視図であり、図7Dは、図7Aのエンドツールの関節部材125の正面図である。
図7Aないし図7Dを参照すれば、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100に適用されるエンドツール120は、関節部材125として、屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール120は、第1ジョー(jaw)121、第2ジョー(jaw)122、ジョーベース(jaw base)123、関節部材125を含む。一方、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100に適用される動力伝達部130は、1本以上のピッチワイヤ(pitch wire)131W、1本以上のヨーワイヤ(yaw wire)132W、アクチュエーションワイヤ(actuation wire)133Wを含む。
本実施形態において、ピッチ動作は、関節部材に連結されたピッチワイヤの移動を介して行われ、ヨー動作は、関節部材に連結されたヨーワイヤの移動を介して行われる。そのとき、アクチュエーションワイヤは、ピッチワイヤ及びヨーワイヤの間を横切ってエンドツール側に延長して具備されており、2つのジョーにそれぞれ形成された溝に連結される。そして、アクチュエーションワイヤの引き押しによって、2つのジョー開閉されるアクチュエーション動作が行われる。そのとき、アクチュエーションワイヤは、ピッチワイヤ及びヨーワイヤのそれぞれの間を横切って中央に具備されるので、ピッチ動作及びヨー動作によって、ピッチワイヤとヨーワイヤとが移動しても、アクチュエーションワイヤは、影響を受けない構造である。
一方、ピッチワイヤの両側の長さが異なりつつピッチ動作が行われるときは、両側のピッチワイヤの中央を通るヨーワイヤは、ピッチ動作の影響を受けず、同様に、ヨーワイヤの両側の長さが異なりつつヨー動作が行われるときは、両側のヨーワイヤの中央を通るピッチワイヤは、ヨー動作の影響を受けない。それについては、後にさらに詳細に説明する。
エンドツール120の全体構成について、さらに詳細に説明する。
詳細には、連結部140の一端部には、関節部材125が形成される。ここで、本発明の第1実施形態による手術用インストルメントは、エンドツール120の関節部材125として、屈曲型関節部材を適用することができる。すなわち、本実施形態においては、屈曲型関節部材を適用し、ピッチ動作及びヨー動作を行うための関節部材125を構成することを一特徴とする。
屈曲型に形成された関節部材125は、中空の円筒形状に形成され、外周面には、多数個の溝125aが、一方向(図7AのX軸方向)に沿って形成され、屈曲自在に形成される。そのとき、それぞれの溝125aの中間には、関節部材125の屈曲方向をガイドするためのリブ125P,125Yが形成される。すなわち、リブ125P,125Yが形成された位置においては、屈曲が良好に行われず、リブ125P,125Yが形成されていない部分において、主に屈曲が行われる。
そのとき、関節部材125には、関節部材125の第1方向への屈曲(すなわち、ピッチ運動)をガイドする第1リブ125Pと、関節部材125の第2方向への屈曲(すなわち、ヨー運動)をガイドする第2リブ125Yと、が形成される。そのとき、第2リブ125Yは、第1リブ125Pに対して、一定程度オフセット(offset)されて形成される。また、偶数番目の溝125aに、は第1リブ125Pが形成され、奇数番目の溝125aには、第2リブ125Yが形成される方式で、第1リブ125Pと第2リブ125Yとが互いに交互に形成される。
すなわち、図7Aで見たとき、関節部材125の両横面に沿って、第1リブ125Pが形成されているが、関節部材125は、上下方向に屈曲される。従って、関節部材125には、実際の回転軸が存在しないが、図7AのY軸を中心に上下に回転すると想定することができるであろう。従って、関節部材125は、ピッチ運動の回転中心になるのである。
また、関節部材125の上下面に沿って、第2リブ125Yが形成されているが、関節部材125は、左右方向に屈曲される。従って、関節部材125には、実際の回転軸が存在しないが、図7AのZ軸を中心に左右に回転すると想定することができるであろう。従って、関節部材125は、ヨー運動の回転中心になるのである。ここで、第1リブ125P及び第2リブ125Yは、必ずしも関節部材125の垂直平面上または水平平面上に形成されなければならないものではなく、関節部材125の垂直平面または水平平面から一定程度オフセットされるように形成されもする。
一方、関節部材125の第1ジョー121側及び第2ジョー122側の端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチワイヤ131Wのいずれか一端部が引っ張れれば、それと連結された関節部材125の一端部も、引っ張られ、従って、関節部材125は、図7AのY軸を中心に回転し、ピッチ運動が行われるのである。同様に、ヨーワイヤ132Wのいずれか一端部が引っ張れれば、それと連結された関節部材125の一端部も引っ張られ、従って、関節部材125は、図7AのZ軸を中心に回転し、ヨー運動が行われるのである。
一方、連結部の一端部(図示せず)、及びそれと対向する関節部材125の一端部には、ピッチワイヤ貫通ホール125PH、ヨーワイヤ貫通ホール125YH、アクチュエーションワイヤ貫通ホール125AHが形成される。一方、ピッチワイヤ貫通ホール125PHを貫通し、ピッチワイヤ131Wが連結部140からエンドツール120側に延長して形成され、関節部材125の他端部に結合される。一方、ヨーワイヤ貫通ホール125YHを貫通し、ヨーワイヤ132Wが連結部140からエンドツール120側に延長して形成され、関節部材125の他端部に結合される。一方、アクチュエーションワイヤ貫通ホール125AHを貫通し、ヨーワイヤ132Wが連結部140からエンドツール120側に延長して形成される。そして、アクチュエーションワイヤ貫通ホール125AHを貫通したアクチュエーションワイヤ133Wは、アクチュエーションガイドピン133WGに連結される。
そのとき、ピッチワイヤ貫通ホール125PHは、図7Dに図示されているように、関節部材125のZ軸方向直径の両端部に形成され、ピッチ運動を制御する。一方、ヨーワイヤ貫通ホール125YHは、図7Dに図示されているように、関節部材125のY軸方向直径の両端部に形成され、ヨー運動を制御する。一方、アクチュエーションワイヤ貫通ホール125AHは、図7Dに図示されているように、関節部材125の中心部に形成され、アクチュエーション運動を制御する。
前述のように、ヨーワイヤは、その両端部のうちいずれか一側が引っ張られることにより、ヨー動作が行われ、そのとき、ヨーワイヤの両端部の中央を通るアクチュエーションワイヤ及びピッチワイヤは、長さ変化がないので、ヨー動作は、アクチュエーション動作及びピッチ動作から分離して独立して行われるのである。同様に、ピッチワイヤは、その両端部のうちいずれか一側が引っ張られることにより、ピッチ動作が行われ、そのとき、ピッチワイヤの両端部の中央を通るアクチュエーションワイヤ及びヨーワイヤは、長さ変化がないので、ピッチ動作は、アクチュエーション動作及びヨー動作から分離して独立して行われるのである。
一方、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122には、それぞれ軸貫通ホール121a,122aが形成され、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122の軸貫通ホール121a,122aを貫通し、アクチュエーション軸120AXが挿入される。かようなアクチュエーション軸120AXを中心、に第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が回転することになる。
一方、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122のそれぞれの軸貫通ホール121a,122aの一側には、それぞれガイドホール121b,122bが形成され、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122のガイドホール121b,122bを貫通し、アクチュエーションガイドピン133WGが挿入される。かようなアクチュエーションガイドピン133WGには、アクチュエーションワイヤ(actuation wire)133Wが結合され、アクチュエーションワイヤ(actuation wire)133WがX軸に沿って直線往復運動を行えば、それと連結されたアクチュエーションガイドピン133WGが、ガイドホール121b,122bに沿って往復運動を行い、それによって、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が、アクチュエーション軸120AXを中心に回転し、アクチュエーション動作が行われるのである。すなわち、2つのジョーが、同時にすぼんだり同時に開かれたりするアクチュエーション動作は、1つのアクチュエーションワイヤの前進動作または後進動作によって行われる。
このように、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100のエンドツール120は、ピッチ動作のためのワイヤと、ヨー動作のためのワイヤと、アクチュエーション動作のためのワイヤとがそれぞれ別途に形成され、いずれか一動作が他の動作に影響を及ぼさないように形成されることを一特徴とする。
まず、本実施形態のヨー動作について説明する。
図4、図8及び図9を共に参照すれば、エンドツール120のヨー動作のためのヨーワイヤ(yaw wire)132Wは、操作部110のヨー操作部112と、エンドツール120の関節部材125とを連結する。従って、ヨー操作部112が、ヨー駆動軸1121を中心に反時計回り方向に回転すれば、操作部110の方のヨーワイヤ132Wは、図4の矢印方向に全体的に移動し、従って、それと連結されたエンドツール120側のヨーワイヤ132Wは、図8で見たとき、左側のヨーワイヤ132Wは、操作部側からエンドツール側に押され、右側のヨーワイヤ132Wは、引っ張られ、図9の矢印Y1方向に移動し、従って、ヨーワイヤ132Wと連結される関節部材125、及びそれと連結された第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が関節部材125を中心に、図9の矢印Y方向に回転し、ヨー動作が行われるのである。言い換えれば、ヨー操作部112を、ヨー駆動軸1121を中心に一方向に回転させれば、エンドツール120の関節部材125、及びそれと連結された第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122も、それと同一方向に回転し、操作部110の操作方向と、エンドツール120の作動方向とが直観的に一致することになるのである。
次に、本実施形態のピッチ動作について説明する。
前述のヨー動作と同様に、エンドツール120のピッチ動作のためのピッチワイヤ(pitch wire)131Wは、操作部110(図2)のピッチ操作部111(図2)、及びエンドツール120の関節部材125を連結する。従って、ピッチ操作部111(図2)が、ピッチ駆動関節1111(図2)を中心に回転すれば、それと連結されたピッチワイヤ131Wが移動し、従って、ピッチワイヤ131Wと連結される関節部材125、及びそれと連結された第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が、関節部材125を中心に回転し、ピッチ動作が行われるのである。言い換えれば、ピッチ操作部111(図2)を、ピッチ駆動関節1111(図2)を中心に一方向に回転させれば、エンドツール120の関節部材125、及びそれと連結された第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122も、それと同一方向に回転し、操作部110の操作方向と、エンドツール120の作動方向とが直観的に一致することになるのである。
次に、本実施形態のアクチュエーション動作について説明する。
図5及び図8を共に参照すれば、エンドツール120のアクチュエーション動作のためのアクチュエーションワイヤ(actuation wire)133Wは、操作部110のアクチュエーション操作部113、及びエンドツール120のアクチュエーションガイドピン133WGを連結する。従って、アクチュエーション操作部113が、アクチュエーション駆動軸1131を中心に、図5の矢印A方向に回転すれば、それと順に連結された第1アクチュエーションリンク133L1、第2アクチュエーションリンク133L2及び第3アクチュエーションリンク133L3が、それぞれ移動することになる。そのとき、第3アクチュエーションリンク133L3には、ピボットポイント133L3Pが形成され、第3アクチュエーションリンク133L3の回転の中心点役割を行う。そして、このように、第3アクチュエーションリンク133L3が、ピボットポイント133L3Pを中心に回転すれば、第3アクチュエーションリンク133L3のガイド突起133L3eが、図5の矢印C方向に直線運動を行い、それと連結されたアクチュエーションワイヤ133Wが、図7Aのような状態で、図10の矢印A方向に直線運動を行う。従って、アクチュエーションワイヤ133Wと連結されたアクチュエーションガイドピン133WGが、ガイドホール121b,122bに沿って移動しながら、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122は、アクチュエーション軸120AXを中心に回転し、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が互いにすぼむアクチュエーション動作が行われるのである。
かようなエンドツールの適用可能な多様な変形例については、図33ないし図36で後述する。
(第1実施形態の全体動作)
以下では、前述のところを参照し、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100のピッチ(pitch)動作、ヨー(yaw)動作及びアクチュエーション(actuation)動作の全体的な構成を整理する。
以下では、前述のところを参照し、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100のピッチ(pitch)動作、ヨー(yaw)動作及びアクチュエーション(actuation)動作の全体的な構成を整理する。
まず、ピッチ(pitch)動作は、次の通りである。
前述のように、ユーザが、操作部110のピッチ操作部111のピッチ駆動取っ手1112を手にしている状態で、ピッチ駆動関節1111を中心に、ピッチ駆動取っ手1112を図4の矢印P(pitch)方向に回転させれば、ピッチ操作部111と、ピッチワイヤ(pitch wire)131Wを介して連結されている関節部材125、及び関節部材と連結されているジョー(jaw)121,122がY軸を中心に回転し、ピッチ動作が行われるのである。言い換えれば、ピッチ操作部111をピッチ駆動関節1111を中心に一方向に回転させれば、エンドツール120の関節部材125、及びそれと連結されたジョー(jaw)121,122も、それと同一方向に回転し、操作部110の操作方向と、エンドツール120の作動方向とが直観的に一致することになるのである。
次に、本実施形態のヨー動作について説明する。
ユーザがヨー駆動部1122に人差し指を挟んだ状態で、ヨー駆動部1122を、図4の矢印Y方向に回転させれば、ヨー駆動部1122がヨー駆動軸1121を中心に回転し、かような回転力が、ヨー操作部112と、ヨーワイヤ132Wを介して連結されている関節部材125、及び関節部材と連結されているジョー(jaw)121,122をZ軸を中心に回転させることにより、ヨー動作が行われるのである。言い換えれば、ヨー操作部112をヨー駆動軸1121を中心に一方向に回転させれば、エンドツール120の関節部材125、及びそれと連結されたジョー(jaw)121,122も、それと同一方向に回転し、操作部110の操作方向と、エンドツール120の作動方向とが直観的に一致することになるのである。
次に、本実施形態のアクチュエーション動作について説明する。
ユーザが、アクチュエーション駆動部1132に親指を挟んだ状態で、アクチュエーション駆動部1132を図5の矢印A方向に回転させれば、アクチュエーション駆動部1132がアクチュエーション駆動軸1131を中心に回転し、従って、アクチュエーション駆動軸1131と連結された第1アクチュエーションリンク133L1が、アクチュエーション駆動軸1131と共に回転し、第1アクチュエーションリンク133L1と連結された第2アクチュエーションリンク133L2が、図5の矢印B方向に下降する。そして、第2アクチュエーションリンク133L2が、図5の矢印B方向に下降すれば、それと連結された第3アクチュエーションリンク133L3は、ピボットポイント133L3Pに沿って反時計回り方向に回転し、従って、第3アクチュエーションリンク133L3のガイド突起133L3eは、ピッチ駆動取っ手1112のガイド溝1112hに従って、図5の矢印C方向にX軸に沿って直線運動を行うことになる。従って、第3アクチュエーションリンク133L3のガイド突起133L3eに連結されたアクチュエーションワイヤ133Wも、共に矢印C方向にX軸に沿って直線運動を行い、かようなアクチュエーションワイヤ133Wは、エンドツール120(図7)のアクチュエーションガイドピン133WG(図7)を直線運動させることにより、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が互いに反対方向に回転しながらジョー(jaw)がつぼむアクチュエーション動作が行われるのである。反対に、アクチュエーション駆動部1132を、図5の矢印Aの反対方向に回転させれば、結果的に、第1ジョー(jaw)121及び第2ジョー(jaw)122が、前記と反対方向に回転しながらジョー(jaw)が開くアクチュエーション動作が行われるのである。
<手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態の概念区分>
以下では、本発明の第2実施形態、第3実施形態による手術用インストルメントを記述するに先立ち、本発明の手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態を特徴づける基準について簡略に説明する。
以下では、本発明の第2実施形態、第3実施形態による手術用インストルメントを記述するに先立ち、本発明の手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態を特徴づける基準について簡略に説明する。
図11A、図11B及び図11Cは、それぞれ本発明の手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態のピッチ動作を概略的に示す図面であり、図11Dは、本発明の手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態のヨー動作を概略的に示す図面である。
まず、本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態のヨー動作について説明する。
本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態は、共通してヨー動作を人差し指を利用して行う。すなわち、図11Dに図示されているように、本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態においては、人差し指でヨー動作を行うために、自然にピボットポイントが動く部分の後に位置し、従って、ユーザが操作部を操作する方向と、エンドツールの実際作動方向とが互いに直観的に一致させる効果を得ることができる。
次に、本発明の第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態のピッチ動作について説明する。ここで、本発明の手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態は、ピッチ駆動取っ手のZ軸方向の仮想の中心軸と、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想の中心軸との位置関係において、特徴をもって区分される。
ここで、「ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想の中心軸X2」とは、ピッチ駆動関節が屈曲されていない状態でのX軸方向における大体の中心地点と垂直に出合うZ軸方向の仮想の軸、あるいはピッチ駆動関節のY軸方向の仮想回転中心軸を含むYZ平面上において、ピッチ駆動関節のY軸方向の仮想回転中心軸と垂直である軸を意味する。以下では、かような軸を「ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸」と記述する。
図11Aを参照すれば、本発明の手術用インストルメントの第1実施形態の場合、ピッチ駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸よりエンドツール側に近く形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント100のピッチ駆動取っ手1112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節1111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール側に近く形成されるのである。その場合、ピッチ動作のために動くピッチ駆動取っ手1112(または、それを取った手、または取っ手)が、ピッチ関節ポイントより前方(すなわち、エンドツール側)に位置し、従って、図11Aのように、ユーザの手首部位に関節の回転中心が置かれ、ユーザの手部分が回転することになるので、操作が直観的であって楽であるという長所がある。すなわち、実際エンドツール120が回転するように、ユーザの手首が基準になって、前方に位置した手を動かしてエンドツールを操作することができ、手術用インストルメントのピッチ操作が直観的に一致する。
図11Bを参照すれば、本発明の手術用インストルメントの第2実施形態の場合、ピッチ駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸と、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸とが同一線上に形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント200のピッチ駆動取っ手2112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2と、エンドツールから同一距離に形成されるのである。その場合、ピッチ動作のために動くピッチ駆動取っ手2112(または、それを取った手、または取っ手)がピッチ関節ポイント上に位置し、従って、図11Bのように、ユーザがピッチ駆動取っ手2112を取る部位に関節の回転中心が置かれるのである。
図11Cを参照すれば、本発明の手術用インストルメントの第3実施形態の場合、ピッチ駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸よりエンドツールから遠く形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント300のピッチ駆動取っ手3112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2より、エンドツールから遠く形成されるのである。その場合、ピッチ動作のために動くピッチ駆動取っ手3112(または、それを取った手、または取っ手)がピッチ関節ポイントより後方(すなわち、エンドツールの反対側)に位置することになる。
前述の本発明の手術用インストルメントの第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態において共通する点は、少なくともピッチ操作部111のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ駆動取っ手1112が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール120に近く形成されるという点である。
例えば、図11Aに図示された本発明の手術用インストルメントの第1実施形態においては、ピッチ駆動取っ手1112のZ軸方向の仮想中心軸X1自体が、ピッチ駆動関節1111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール120側に近く形成されているが、ピッチ操作部111のほとんど全ての動作状態において、ピッチ駆動取っ手1112が、ピッチ駆動関節1111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール120に近く形成される。
一方、図11Bに図示された本発明の手術用インストルメントの第2実施形態においては、ピッチ駆動取っ手2112のZ軸方向の仮想中心軸X1と、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2とが同一線上に形成されているが、ピッチ操作部211が、図11Bのような状態で、ピッチ駆動関節2111を中心に前方へ少しでも回転すれば、ピッチ駆動取っ手2112が、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール220に近く形成される。
一方、図11Cに図示された本発明の手術用インストルメントの第3実施形態においては、ピッチ駆動取っ手3112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成されている。従って、図11Cのような状態では、ピッチ駆動取っ手3112が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール320に遠く位置している。しかし、ピッチ動作を行うために、ピッチ操作部311を、ピッチ駆動関節3111を中心に前方へ一定角度以上回転させれば、ピッチ駆動取っ手3112の一部分が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール320に近く形成される。
このように、ピッチ操作部111,211,311の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ駆動取っ手1112,2112,3112がピッチ駆動関節1111,2111,3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール120,220,320に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節よりその先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定されて手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的な操作が困難になる。しかし、本発明の実施形態は、前述の特性によって既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントの第2実施形態>(E1+H1b)
以下では、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200について説明する。ここで、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、手術用インストルメント200のピッチ駆動取っ手2112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2と同一線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
以下では、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200について説明する。ここで、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、手術用インストルメント200のピッチ駆動取っ手2112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2と同一線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
図12及び図13は、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200を示す図面である。図12及び図13を参照すれば、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200は、操作部210、エンドツール220、動力伝達部230及び連結部240を含む。
手術用インストルメント200の操作部210は、エンドツール220のピッチ運動を制御するピッチ操作部211と、エンドツール220のヨー運動を制御するヨー操作部212と、エンドツール220のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部213と、を含む。
ピッチ操作部211は、ピッチ駆動関節2111及びピッチ駆動取っ手2112を含む。ここで、ピッチ駆動関節2111は、Y軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ駆動取っ手2112は、ピッチ駆動関節2111と連結され、ピッチ駆動関節2111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ駆動関節2111は、屈曲型関節部材でもある。
一方、ヨー操作部212とアクチュエーション操作部213は、ピッチ操作部211のピッチ駆動取っ手2112の一端部上に形成されている。
ヨー操作部212は、ヨー駆動軸2121及びヨー駆動部2122を含む。ここで、ヨー駆動部2122は、ヨー駆動軸2121と連結され、ヨー駆動軸2121と共に回転するように形成される。例えば、ユーザが、ヨー駆動部2122に人差し指を挟んだ状態で、ヨー駆動部2122を回転させれば、ヨー駆動部2122と連結されたヨー駆動軸2121が共に回転し、かような回転力が、動力伝達部230を介して、エンドツール220に伝達され、エンドツール220の2つのジョー(jaw)221,222がヨー駆動軸2121の回転方向と同一方向に回転するのである。そのために、ヨー駆動軸2121には、プーリー2121aが形成される。そして、プーリー2121aには、ヨーワイヤ232Wが連結される。かようなヨーワイヤ232Wは、エンドツール220と連結され、エンドツール220を回転させる。
アクチュエーション操作部213は、アクチュエーション駆動軸2131及びアクチュエーション駆動部2132を含む。一方、アクチュエーション駆動軸2131の一端部には、第1アクチュエーションリンク(図示せず)が連結され、第1アクチュエーションリンク(図示せず)の一端部には、第2アクチュエーションリンク233L2が連結され、第2アクチュエーションリンク233L2の一端部には、第3アクチュエーションリンク233L3が連結される。そのとき、第3アクチュエーションリンク233L3には、ピボットポイント233L3Pが形成され、第3アクチュエーションリンク233L3の移動の中心点役割を行う。一方、第3アクチュエーションリンク233L3の一端部には、ガイド突起233L3eが形成され、ピッチ駆動取っ手2112には、ガイド溝2112hが形成される。
一方、手術用インストルメント200のエンドツール220は、関節部材225として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール220は、第1ジョー(jaw)(図示せず)、第2ジョー(jaw)222、ジョーベース(jaw base)223、関節部材225を含む。一方、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント200に適用される動力伝達部230は、1本以上のピッチワイヤ(pitch wire)(図示せず)、1本以上のヨーワイヤ(yaw wire)232W、アクチュエーションワイヤ(actuation wire)233Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第2実施形態の場合、ピッチ駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸と、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸とが同一線上に形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント200のピッチ駆動取っ手2112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2と、エンドツールから同一距離に形成されるのである。ここで、本発明の手術用インストルメントの第2実施形態は、少なくともピッチ操作部211のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ駆動取っ手2112が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール220に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第2実施形態は、ピッチ駆動取っ手2112のZ軸方向の仮想中心軸X1と、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2とが同一線上に形成されているが、ピッチ操作部211が、図12のような状態で、ピッチ駆動関節2111を中心に少しでも回転すれば、ピッチ駆動取っ手2112が、ピッチ駆動関節2111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール220に近く形成される。
<手術用インストルメントの第3実施形態>(E1+H1c)
以下では、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300について説明する。ここで、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、手術用インストルメント300のピッチ駆動取っ手3112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、ヨー操作部312も、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べて異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
以下では、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300について説明する。ここで、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、手術用インストルメント300のピッチ駆動取っ手3112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、ヨー操作部312も、本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べて異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
図14及び図15は、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300を示す図面である。図14及び図15を参照すれば、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300は、操作部310、エンドツール320、動力伝達部330及び連結部340を含む。
手術用インストルメント300の操作部310は、エンドツール320のピッチ運動を制御するピッチ操作部311と、エンドツール320のヨー運動を制御するヨー操作部312と、エンドツール320のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部313と、を含む。
ピッチ操作部311は、ピッチ駆動関節3111及びピッチ駆動取っ手3112を含む。ここで、ピッチ駆動関節3111は、Y軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ駆動取っ手3112は、ピッチ駆動関節3111と連結され、ピッチ駆動関節3111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ駆動関節3111は、屈曲型関節部材でもある。
一方、ヨー操作部312は、ヨー駆動関節3121及びヨー駆動部3122を含む。ここで、ヨー駆動部3122は、ヨー駆動関節3121と連結され、ヨー駆動関節3121と共に回転するように形成される。例えば、ユーザが、ヨー駆動部3122に人差し指を挟んだ状態で、ヨー駆動部3122を回転させれば、ヨー駆動部3122と連結されたヨー駆動関節3121が共に回転し、かような回転力が、動力伝達部330を介して、エンドツール320に伝達され、エンドツール320の2つのジョー(jaw)が、ヨー駆動関節3121の回転方向と同一方向に左右に回転するのである。
すなわち、第3実施形態においては、ヨー操作部312として、屈曲型関節部材が使用され、それは、ヨー操作による回転を与えるという点において、前述の実施形態のヨー操作部と同一目的を有する均等な構成要素として、かような目的のために、本実施形態の屈曲型関節部材外にも、多様な構成が適用可能である。本実施形態においては、ヨー操作部312は、中空の円筒形状に形成され、外周面には、多数個の溝3121aが一方向(X軸方向)に沿って形成され、屈曲自在に形成される。そのとき、それぞれの溝3121aの中間には、ヨー駆動関節3121の屈曲方向を決定するためのリブ3121bが形成される。すなわち、リブ3121bが形成された位置においては、屈曲が行われず、リブ3121bが形成されていない部分で屈曲が行われる。すなわち、ヨー駆動関節3121の上下面に沿って、リブ3121bが形成されているが、ヨー駆動関節3121は、リブ3121bが形成されていない左右方向に屈曲される。従って、ヨー駆動関節3121には、実際の回転軸が存在しないが、Z軸を中心に左右に回転すると想定することができるであろう。従って、ヨー駆動関節3121は、屈曲型関節部材によって形成され、ヨー運動の回転中心になるのである。
アクチュエーション操作部313は、アクチュエーション駆動軸3131及びアクチュエーション駆動部3132を含む。一方、アクチュエーション駆動軸3131の一端部には、第1アクチュエーションリンク333L1が連結され、第1アクチュエーションリンク333L1の一端部には、第2アクチュエーションリンク333L2が連結され、第2アクチュエーションリンク333L2の一端部には、第3アクチュエーションリンク333L3が連結される。そのとき、第3アクチュエーションリンク333L3には、ピボットポイント333L3Pが形成され、第3アクチュエーションリンク333L3の移動の中心点役割を行う。一方、第3アクチュエーションリンク333L3の一端部には、ガイド突起333L3eが形成され、ピッチ駆動取っ手3112には、ガイド溝(図示せず)が形成される。
一方、手術用インストルメント300のエンドツール320は、関節部材325として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール320は、第1ジョー(jaw)(図示せず)、第2ジョー(jaw)322、ジョーベース(jaw base)323、関節部材325を含む。一方、本発明の第3実施形態による手術用インストルメント300に適用される動力伝達部330は、1本以上のピッチワイヤ(pitch wire)331W、1本以上のヨーワイヤ(yaw wire)332W、アクチュエーションワイヤ(actuation wire)(図示せず)を含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第3実施形態の場合、ピッチ駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸よりエンドツールから遠く形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント300のピッチ駆動取っ手3112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成されるのである。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第3実施形態は、少なくともピッチ操作部311のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ駆動取っ手3112が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール320に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第3実施形態は、ピッチ駆動取っ手3112が、ピッチ駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール320に遠く位置している。しかし、ピッチ動作を行うために、ピッチ操作部311をピッチ駆動関節3111を中心に一定角度以上回転させれば、ピッチ駆動取っ手3112の一部分が、ピッチ駆動関節3111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール220に近く形成される。
<手術用インストルメントの第4実施形態>(E1+H21)
以下では、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400について説明する。ここで、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、操作部410のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部411を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成され、そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部411が、エンドツール420の延長線上より上側に形成されるという点で、特徴をもって異なる。それによって、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400は、ピッチ/ヨー操作部411を、ユーザの手首ではない指で操作することになる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
以下では、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400について説明する。ここで、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、操作部410のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部411を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成され、そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部411が、エンドツール420の延長線上より上側に形成されるという点で、特徴をもって異なる。それによって、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400は、ピッチ/ヨー操作部411を、ユーザの手首ではない指で操作することになる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
図16及び図17は、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400を示す図面である。図16及び図17を参照すれば、本発明の第4実施形態による手術用インストルメント400は、操作部410、エンドツール420、動力伝達部430及び連結部440を含む。
手術用インストルメント400の操作部410は、エンドツール420のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部411と、エンドツール420のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部413と、を含む。
ピッチ/ヨー操作部411は、ピッチ/ヨー駆動関節4111と、ピッチ/ヨー駆動部4112とを含む。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節4111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動部4112は、ピッチ/ヨー駆動関節4111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節4111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節4111は、屈曲型関節部材でもある。
屈曲型に形成されたピッチ/ヨー駆動関節4111は、中空の円筒形状に形成され、外周面には、多数個の溝4111aが一方向(X軸方向)に沿って形成され、屈曲自在に形成される。そのとき、それぞれの溝4111aの中間には、ピッチ/ヨー駆動関節4111の屈曲方向をガイドするためのリブ4111P,4111Yが形成される。すなわち、リブ4111P,4111Yが形成された位置においては、屈曲が良好に行われず、リブ4111P,4111Yが形成されていない部分において、主に屈曲が行われる。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節4111には、ピッチ/ヨー駆動関節4111の第1方向への屈曲(すなわち、ピッチ運動)をガイドする第1リブ4111Pと、ピッチ/ヨー駆動関節4111の第2方向への屈曲(すなわち、ヨー運動)をガイドする第2リブ4111Yとが形成される。そのとき、第2リブ4111Yは、第1リブ4111Pに対して、一定程度オフセット(offset)されて形成される。また、偶数番目の溝4111aには、第1リブ4111Pが形成され、奇数番目の溝4111aには、第2リブ4111Yが形成される方式で、第1リブ4111P及び第2リブ4111Yが互いに交互に形成される。
すなわち、図17で見たとき、ピッチ/ヨー駆動関節4111の両横面に沿って、第1リブ4111Pが形成されているが、ピッチ/ヨー駆動関節4111は、上下方向に屈曲される。従って、ピッチ/ヨー駆動関節4111には、実際の回転軸が存在しないが、図17のY軸を中心に上下に回転すると想定することができるであろう。従って、ピッチ/ヨー駆動関節4111は、ピッチ運動の回転中心になるのである。
また、ピッチ/ヨー駆動関節4111の上下面に沿って、第2リブ4111Yが形成されているが、ピッチ/ヨー駆動関節4111は、左右方向に屈曲される。従って、ピッチ/ヨー駆動関節4111には、実際の回転軸が存在しないが、図17のZ軸を中心に左右に回転すると想定することができるであろう。従って、ピッチ/ヨー駆動関節4111は、ヨー運動の回転中心になるのである。
ここで、第1リブ4111P及び第2リブ4111Yは、必ずしもピッチ/ヨー駆動関節4111の垂直平面上または水平平面上に形成されなければならないのではなく、ピッチ/ヨー駆動関節4111の垂直平面または水平平面から一定程度オフセットされるように形成されもする。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節4111のピッチ/ヨー駆動部4112側端部には、ピッチワイヤ431Wとヨーワイヤ432Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動部4112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節4111が回転し、ピッチ/ヨー駆動関節4111が回転しながら、ピッチワイヤ431Wまたはヨーワイヤ432Wのいずれか一端部を押し、他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール420のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
それについて異なって説明すれば、エンドツールも、ピッチ運動及びヨー運動の回転中心(すなわち、関節部材)が、エンドツール(第1ジョー及び第2ジョー)の後ろ側に形成され、操作部も、ピッチ運動及びヨー運動の回転中心(すなわち、ピッチ/ヨー駆動関節)が操作部(ピッチ/ヨー駆動部)の後ろ側に形成され、エンドツールと操作部は、いずれもその後ろ側に形成された回転中心を基準に動くために、構造上直観的に動作が互いに一致するといえるのである。
アクチュエーション操作部413は、アクチュエーション駆動軸4131及びアクチュエーション駆動部4132を含む。一方、アクチュエーション駆動軸4131の一端部には、アクチュエーションワイヤ433Wが連結される。そして、アクチュエーションワイヤ433Wの他端部は、エンドツール420のアクチュエーションガイドピン133WG(図8)に連結される。
一方、手術用インストルメント400のエンドツール420は、関節部材425として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール420は、第1ジョー(jaw)(図示せず)、第2ジョー(jaw)422、ジョーベース(jaw base)423、関節部材425を含む。一方、本発明の第2実施形態による手術用インストルメント400に適用される動力伝達部430は、1本以上のピッチワイヤ431W、1本以上のヨーワイヤ432W、アクチュエーションワイヤ433Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第4実施形態の場合、前述のように、1)操作部410のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部411を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成される。2)そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部411が、エンドツール420の延長線上より上側に形成されることを特徴とする。
<手術用インストルメントの第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態の概念区分> 以下では、本発明の第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態による手術用インストルメントを記述するに先立ち、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態を特徴づける基準について簡略に説明する。
図18Aは、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態のピッチ動作概念図であり、図18Bは、ヨー動作概念図であり、図18Cは、本発明の手術用インストルメントの第6実施形態のピッチ動作概念図であり、図18Dは、ヨー動作概念図であり、図18Eは、本発明の手術用インストルメントの第7実施形態のピッチ動作概念図であり、図18Fは、ヨー動作概念図である。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸と、ピッチ/ヨー駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸との位置関係において、特徴をもって区分される。
図18A及び図18Bを参照すれば、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態の場合、ピッチ/ヨー駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸が、ピッチ/ヨー駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸よりエンドツール側に近く形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント500のピッチ/ヨー駆動取っ手5112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール側に近く形成されるのである。
その場合、ピッチ動作のために動くピッチ/ヨー駆動取っ手5112(または、それを取った手、または取っ手)がピッチ/ヨー関節ポイントより前方(すなわち、エンドツール側)に位置し、従って、図18Aのように、ユーザの手首部位に関節の回転中心が置かれ、ユーザの手部分が回転することになるので、操作が直観的であって楽であるという長所がある。すなわち、実際エンドツール520が回転するように、ユーザの手首が基準になり、前方に位置した手を動かしてエンドツールを操作することができ、手術用インストルメントのピッチ操作が直観的に一致する。
また、ヨー(yaw)動作のために動くピッチ/ヨー駆動取っ手5112(または、それを取った手、または取っ手)が、ピッチ/ヨー関節ポイントより前方(すなわち、エンドツール側)に位置し、従って、図18Bのように、ユーザの手首部位に関節の回転中心が置かれ、ユーザの手部分が回転することになるので、操作が直観的であって楽であるという長所がある。すなわち、実際エンドツール520が回転するように、ユーザの手首が基準になって前方に位置した手を動かしてエンドツールを操作することができ、手術用インストルメントのヨー操作が直観的に一致する。かような構成は、後述する第8実施形態にも同一に適用される。
図18C及び図18Dを参照すれば、本発明の手術用インストルメントの第6実施形態の場合、ピッチ/ヨー駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸と、ピッチ/ヨー駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸とが同一線上に形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント600のピッチ/ヨー駆動取っ手6112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2と、エンドツールから同一距離に形成されるのである。
その場合、ピッチ動作のために動くピッチ/ヨー駆動取っ手6112(または、それを取った手、または取っ手)が、ピッチ/ヨー関節ポイント上に位置し、従って、図18Cのように、ユーザが、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112を取る部位に、関節の回転中心が置かれるのである。
また、ヨー(yaw)動作のために動くピッチ/ヨー駆動取っ手6112(または、それを取った手、または取っ手)が、ピッチ/ヨー関節ポイント上に位置し、従って、図18Dのように、ユーザが、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112を取る部位に、関節の回転中心が置かれるのである。従って、かような場合には、手の先部分と後部分とがいずれも動くようになる。かような構成は、後述する第9実施形態にも同一に適用される。
図18E及び図18Fを参照すれば、本発明の手術用インストルメントの第7実施形態の場合、ピッチ/ヨー駆動取っ手のZ軸方向の仮想中心軸が、ピッチ/ヨー駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸よりエンドツールから遠く形成されることを特徴とする。すなわち、手術用インストルメント700のピッチ/ヨー駆動取っ手7112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成されるのである。
その場合、ピッチ動作のために動くピッチ/ヨー駆動取っ手7112(または、それを取った手、または取っ手)が、ピッチ/ヨー関節ポイントより後方(すなわち、エンドツールの反対側)に位置する。
また、ヨー(yaw)動作のために動くピッチ/ヨー駆動取っ手7112(または、それを取った手、または取っ手)が、ピッチ/ヨー関節ポイントより後方(すなわち、エンドツールの反対側)に位置し、従って、図18Eのように、ユーザの手の先側が固定され、それを基準に、腕の後ろ部分(手首など)が動くようになる。
前述の本発明の手術用インストルメントの第5実施形態、第6実施形態、第7実施形態において共通する点は、少なくとも、ピッチ操作部のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手が、ピッチ/ヨー駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールに近く形成されるという点である。
例えば、図18A及び図18Bに図示された本発明の手術用インストルメントの第5実施形態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112のZ軸方向の仮想中心軸X1自体が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520側に近く形成されているが、ピッチ/ヨー操作部511のほとんど全ての動作状態において、ピッチ駆動/ヨー取っ手5112が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520に近く形成される。
一方、図18C及び図18Dに図示された本発明の手術用インストルメントの第6実施形態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112のZ軸方向の仮想中心軸X1と、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2とが同一線上に形成されているが、ピッチ/ヨー操作部611が、図18Cのような状態で、ピッチ/ヨー駆動関節6111を中心に前方へ少しでも回転すれば、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール620に近く形成される。
一方、図18E及び図18Fに図示された本発明の手術用インストルメントの第7実施形態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成されている。従って、図18Eのような状態では、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112が、ピッチ/ヨー駆動関節のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720に遠く位置している。しかし、ピッチ動作を行うために、ピッチ/ヨー操作部711を、ピッチ/ヨー駆動関節7111を中心に前方へ一定角度以上回転させれば、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112の一部分が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部511,611,711の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112,6112,7112が、ピッチ/ヨー駆動関節5111,6111,7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520,620,720に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節よりその先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的な操作が困難になる。しかし、本発明の実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントの第5実施形態>(E1+H22a)
以下では、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500について説明する。ここで、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、操作部510のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部511を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成され、そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部511が、エンドツール520の延長線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500は、手術用インストルメント500のピッチ/ヨー駆動取っ手5112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520側に近く形成されるという点で、特徴をもって異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
以下では、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500について説明する。ここで、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、操作部510のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部511を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成され、そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部511が、エンドツール520の延長線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500は、手術用インストルメント500のピッチ/ヨー駆動取っ手5112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520側に近く形成されるという点で、特徴をもって異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
図19A及び図19Bは、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500を示す図面である。図19A及び図19Bを参照すれば、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500は、操作部510、エンドツール520、動力伝達部530及び連結部540を含む。
手術用インストルメント500の操作部510は、エンドツール520のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部511と、エンドツール520のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部513と、を含む。
ピッチ/ヨー操作部511は、ピッチ/ヨー駆動関節5111と、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112とを含む。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節5111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112は、ピッチ/ヨー駆動関節5111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節5111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節5111は、屈曲型関節部材でもある。
屈曲型に形成されたピッチ/ヨー駆動関節5111は、中空の円筒形状に形成され、外周面には、多数個の溝5111aが一方向(X軸方向)に沿って形成され、屈曲自在に形成される。そのとき、それぞれの溝5111aの中間には、ピッチ/ヨー駆動関節5111の屈曲方向をガイドするためのリブ5111P,5111Yが形成される。すなわち、リブ5111P,5111Yが形成された位置においては、屈曲が良好に行われず、リブ5111P,5111Yが形成されていない部分において、主に屈曲が行われる。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節5111の第1方向への屈曲(すなわち、ピッチ運動)をガイドする第1リブ5111Pによって、ピッチ/ヨー駆動関節5111がY軸を中心に上下に回転し、ピッチ/ヨー駆動関節5111は、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節5111の第2方向への屈曲(すなわち、ヨー運動)をガイドする第2リブ5111Yによって、ピッチ/ヨー駆動関節5111が、Z軸を中心に左右に回転し、ピッチ/ヨー駆動関節5111は、ヨー運動の回転中心になる。
言い換えれば、図19Bに図示されているように、第1リブ5111Pは、ピッチ運動の回転中心になるために、ピッチ/ヨー駆動関節5111のY軸方向直径上に形成され、第2リブ5111Yは、ヨー運動の回転中心になるために、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向直径上に形成される。さらに、ピッチ/ヨー駆動関節5111には、第1リブ5111P及び第2リブ5111Y以外にも、多様な位置のリブが追加して形成され、かようなリブは、ピッチ/ヨー駆動関節5111の屈曲をさらに柔らかにする役割を行う。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節5111において、エンドツール520側端部には、ピッチワイヤ531Wとヨーワイヤ532Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節5111が回転し、ピッチ/ヨー駆動関節5111が回転しながら、ピッチワイヤ531Wまたはヨーワイヤ532Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール520のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
アクチュエーション操作部513は、アクチュエーション駆動軸5131とアクチュエーション駆動部5132とを含む。一方、アクチュエーション駆動軸5131の一端部には、第1アクチュエーションリンク533L1が連結され、第1アクチュエーションリンク533L1の一端部には、第2アクチュエーションリンク533L2が連結され、第2アクチュエーションリンク533L2の一端部には、第3アクチュエーションリンク533L3が連結される。そのとき、第3アクチュエーションリンク533L3には、ピボットポイント533L3Pが形成され、第3アクチュエーションリンク533L3の移動の中心点役割を行う。一方、第3アクチュエーションリンク533L3の一端部には、ガイド突起533L3eが形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112には、ガイド溝5112hが形成される。一方、ガイド突起533L3eには、アクチュエーションワイヤ533Wが連結される。そして、アクチュエーションワイヤ533Wの他端部は、エンドツール520のアクチュエーションガイドピン133WG(図8)に連結される。
一方、手術用インストルメント500のエンドツール520は、関節部材525として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール520は、第1ジョー(jaw)(図示せず)、第2ジョー(jaw)522、ジョーベース(jaw base)523、関節部材525を含む。一方、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500に適用される動力伝達部530は、1本以上のピッチワイヤ531W、1本以上のヨーワイヤ532W、アクチュエーションワイヤ533Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態の場合、前述のように、1)操作部510のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部511を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成される。2)そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部511が、エンドツール520の延長線上に形成されることを特徴とする。
また、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態の場合、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520側に近く形成されることを特徴とする。
従って、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態は、少なくともピッチ/ヨー操作部511のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール120に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第5実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112のZ軸方向の仮想中心軸X1自体が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520側に近く形成されているが、ピッチ/ヨー操作部511のほとんど全ての動作状態において、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部511の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手5112が、ピッチ/ヨー駆動関節5111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール520に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節より先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的に操作が困難になる。しかし、本実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントの第6実施形態>(E1+H22b)
以下では、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600について説明する。ここで、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600は、先立って記述した本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500(図19A)に比べ、手術用インストルメント600のピッチ/ヨー駆動取っ手6112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2と同一線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。
以下では、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600について説明する。ここで、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600は、先立って記述した本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500(図19A)に比べ、手術用インストルメント600のピッチ/ヨー駆動取っ手6112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2と同一線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。
図20及び図21は、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600を示す図面である。図20及び図21を参照すれば、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600は、操作部610、エンドツール620、動力伝達部630及び連結部640を含む。
手術用インストルメント600の操作部610は、エンドツール620のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部611と、エンドツール620のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部613と、を含む。ここで、ピッチ/ヨー操作部611は、ピッチ/ヨー駆動関節6111とピッチ/ヨー駆動取っ手6112とを含む。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節6111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112は、ピッチ/ヨー駆動関節6111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節6111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節6111は、屈曲型関節部材でもある。
一方、手術用インストルメント600のエンドツール620は、関節部材625として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール620は、第1ジョー(jaw)(図示せず)、第2ジョー(jaw)622、ジョーベース(jaw base)623、関節部材625を含む。一方、本発明の第6実施形態による手術用インストルメント600に適用される動力伝達部630は、1本以上のピッチワイヤ631W、1本以上のヨーワイヤ632W、アクチュエーションワイヤ633Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第6実施形態は、手術用インストルメント600のピッチ/ヨー駆動取っ手6112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2と、エンドツールから同一距離に形成されるのである。その場合、ユーザが、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112を取る部位に、関節の回転中心が置かれるのである。
また、本発明の手術用インストルメントの第6実施形態は、少なくともピッチ/ヨー操、作部611のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール620に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第6実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112のZ軸方向の仮想中心軸X1と、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2とが同一線上に形成されているが、ピッチ/ヨー操作部611が、図20のような状態において、ピッチ/ヨー駆動関節6111を中心に少しでも回転すれば、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール620に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部611の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手6112が、ピッチ/ヨー駆動関節6111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール620に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節より先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的に操作が困難になる。しかし、本実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントの第7実施形態>(E1+H22c)
以下では、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700について説明する。ここで、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700は、先立って記述した本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500(図19A)に比べ、手術用インストルメント700のピッチ/ヨー駆動取っ手7112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720から遠く形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、アクチュエーション操作部713も、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500(図19A)に比べて異なる。このように、第5実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
以下では、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700について説明する。ここで、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700は、先立って記述した本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500(図19A)に比べ、手術用インストルメント700のピッチ/ヨー駆動取っ手7112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720から遠く形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、アクチュエーション操作部713も、本発明の第5実施形態による手術用インストルメント500(図19A)に比べて異なる。このように、第5実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
図22、図23及び図24は、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700を示す図面である。図22、図23及び図24を参照すれば、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700は、操作部710、エンドツール720、動力伝達部730及び連結部740を含む。
手術用インストルメント700の操作部710は、エンドツール720のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部711と、エンドツール720のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部713と、を含む。
ここで、ピッチ/ヨー操作部711は、ピッチ/ヨー駆動関節7111と、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112とを含む。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節7111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112は、ピッチ/ヨー駆動関節7111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節7111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節7111は、屈曲型関節部材とボールジョイントとの結合型でもある。かような屈曲型関節部材とボールジョイントとの結合型関節については、図46で後述する。
一方、アクチュエーション操作部713は、アクチュエーション駆動軸7131、第1アクチュエーション駆動部7132、第2アクチュエーション駆動部7133及びアクチュエーションガイドピン713WGを含む。詳細には、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133には、それぞれ軸貫通ホール(図示せず)が形成され、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133の軸貫通ホール(図示せず)を貫通し、アクチュエーション駆動軸7131が挿入される。かようなアクチュエーション駆動軸7131を中心に、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133が回転することになる。
一方、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133のそれぞれの軸貫通ホール(図示せず)の一側には、それぞれガイドホール7133bが形成され、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133のガイドホール7133bを貫通し、アクチュエーションガイドピン713WGが挿入される。そして、かようなアクチュエーションガイドピン713WGには、アクチュエーションワイヤ733Wが結合される。従って、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133が回転すれば、それと連結されたアクチュエーションガイドピン713WGがガイドホール7133bに沿って移動し、それによって、アクチュエーションワイヤ733Wが直線並進運動を行い、アクチュエーション動作が行われるのである。
例えば、図23のような状態において、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133のうちいずれか一側、または両側を、いずれも図24のA1及び/またはA2の方向に回転させれば、アクチュエーションガイドピン713WGが矢印B方向に直線移動し、従って、それと連結されたアクチュエーションワイヤ733Wが矢印C方向に直線移動し、それと連結されたエンドツール720の第1ジョー721及び第2ジョー722が両側に開くのである。すなわち、それは、アクチュエーション運動の伝達のための多様な変形例のうち一つであり、前述のリンク構造だけではなく、簡単なワイヤ構造だけでも、アクチュエーション操作部713の運動がエンドツール720に伝達されるという一例であり、それ以外にも、同一目的を遂行するための多様な構造が可能である。
ただし、図22ないし図24には、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700のアクチュエーション操作部713が、第1アクチュエーション駆動部7132及び第2アクチュエーション駆動部7133を具備し、2本の指でアクチュエーション動作を行うように図示されているが、本実施形態は、それに制限されるものではなく、図19Bまたは図21などに図示されているように、1本の指でアクチュエーション動作を行うアクチュエーション操作部519(図19B)または613(図21)も、当然のこととして、本実施形態に適用可能である。
一方、手術用インストルメント700のエンドツール720は、関節部材725として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール720は、第1ジョー(jaw)721、第2ジョー(jaw)722、ジョーベース(jaw base)723、関節部材725を含む。一方、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント700に適用される動力伝達部730は、1本以上のピッチワイヤ731W、1本以上のヨーワイヤ732W、アクチュエーションワイヤ733Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第7実施形態は、手術用インストルメント700のピッチ/ヨー駆動取っ手7112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成される。その場合、ユーザの手の先側が固定され、それを基準に、腕の後ろ部分(ヒジなど)が動くようになる。
また、本発明の手術用インストルメントの第7実施形態は、少なくともピッチ/ヨー操作部711のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第7実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720に遠く位置している。しかし、ピッチ動作またはヨー動作を行うために、ピッチ/ヨー操作部711を、ピッチ/ヨー駆動関節7111を中心に一定角度以上回転させれば、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112の一部分が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部711の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手7112が、ピッチ/ヨー駆動関節7111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール720に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節より先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的に操作が困難になる。しかし、本実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントの第8実施形態>(E1+H23a)
以下では、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800について説明する。ここで、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、操作部810のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部811を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成され、そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部811がエンドツール820の延長線上に形成されるが、連結部840が直線型ではなく、少なくとも1回以上屈曲された形態に形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800は、手術用インストルメント800のピッチ/ヨー駆動取っ手8112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820側に近く形成されるという点で、特徴をもって異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
以下では、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800について説明する。ここで、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800は、先立って記述した本発明の第1実施形態による手術用インストルメント100(図2)に比べ、操作部810のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部811を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成され、そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部811がエンドツール820の延長線上に形成されるが、連結部840が直線型ではなく、少なくとも1回以上屈曲された形態に形成されるという点で、特徴をもって異なる。また、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800は、手術用インストルメント800のピッチ/ヨー駆動取っ手8112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820側に近く形成されるという点で、特徴をもって異なる。このように、第1実施形態に比べて異なる構成は、詳細に後述する。
図25、図26A及び図26Bは、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800を示す図面である。図25、図26A及び図26Bを参照すれば、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800は、操作部810、エンドツール820、動力伝達部830及び連結部840を含む。
手術用インストルメント800の操作部810は、エンドツール820のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部811と、エンドツール820のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部813と、を含む。
ここで、ピッチ/ヨー操作部811は、ピッチ/ヨー駆動関節8111と、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112とを含む。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節8111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112は、ピッチ/ヨー駆動関節8111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節8111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節8111は、屈曲型関節部材でもある。
一方、アクチュエーション操作部813は、アクチュエーション駆動軸8131、第1アクチュエーション駆動部8132、第2アクチュエーション駆動部8133及びアクチュエーションガイドピン813WGを含む。かようなアクチュエーション操作部813は、前述の第7実施形態のアクチュエーション操作部713(図23)と実質的に同一構成を有する。
すなわち、第1アクチュエーション駆動部8132及び第2アクチュエーション駆動部8133が回転すれば、それと連結されたアクチュエーションガイドピン813WGがガイドホール8133bに沿って移動し、それによって、アクチュエーションワイヤ833Wが直線並進運動を行い、アクチュエーション動作が行われるのである。
ただし、図25ないし図27には、本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800のアクチュエーション操作部813が、第1アクチュエーション駆動部8132及び第2アクチュエーション駆動部8133を具備し、2本の指でアクチュエーション動作を行うように図示されているが、本実施形態は、それに制限されるものではなく、図19Bまたは図21などに図示されているように、1本の指でアクチュエーション動作を行うアクチュエーション操作部519(図19B)または613(図21)も、当然のこととして、本実施形態に適用可能である。
一方、手術用インストルメント800のエンドツール820は、関節部材825として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール820は、第1ジョー(jaw)821、第2ジョー(jaw)822、ジョーベース(jaw base)823、関節部材825を含む。一方、本発明の第7実施形態による手術用インストルメント800に適用される動力伝達部830は、1本以上のピッチワイヤ831W、1本以上のヨーワイヤ832W、アクチュエーションワイヤ833Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第8実施形態の場合、前述のように、1)操作部810のピッチ操作部及びヨー操作部が一体に形成されたピッチ/ヨー操作部811を具備し、ピッチ操作部及びヨー操作部の役割を同時に行うように形成される。2)そして、そのとき、ピッチ/ヨー操作部811がエンドツール820の延長線上に形成されるが、連結部840が直線型ではなく、少なくとも1回以上屈曲された形態に形成されることを特徴とする。
また、本発明の手術用インストルメントの第8実施形態の場合、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820側に近く形成されることを特徴とする。
従って、本発明の手術用インストルメントの第8実施形態は、少なくともピッチ/ヨー操作部811のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第8実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112のZ軸方向の仮想中心軸X1自体が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820側に近く形成されているが、ピッチ/ヨー操作部811のほとんど全ての動作状態において、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部811の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手8112が、ピッチ/ヨー駆動関節8111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール820に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節より先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的に操作が困難になる。しかし、本実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
図27A及び図27Bは、本発明の第8実施形態の一変形例による手術用インストルメント800を示す図面である。ここで、本発明の第8実施形態の一変形例による手術用インストルメント800が、先立って記述した本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800(図25)に比べ、特徴をもって異なる点は、アクチュエーション動作を2本の指ではない1本の指で行うというものである。
詳細には、手術用インストルメント800の操作部810は、エンドツール820のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部811と、エンドツール820のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部813と、を含む。アクチュエーション操作部813は、アクチュエーション駆動軸8131と、アクチュエーション駆動部8132とを含む。一方、アクチュエーション駆動軸8131の一端部には、第1アクチュエーションリンク8131が連結され、第1アクチュエーションリンク8131の一端部には、アクチュエーションワイヤ813が連結される。そして、アクチュエーションワイヤ813の他端部は、エンドツール820のアクチュエーションガイドピン(図示せず)に連結される。かような構成によって、1本の指だけでアクチュエーション運動を行うことができるのである。それは、アクチュエーション操作部813が、最終的にアクチュエーションワイヤ813を押して引く動作を行うための一変形例であり、かような動作の遂行のための他の構成も可能であろう。
<手術用インストルメントの第9実施形態>(E1+H23b)
以下では、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900について説明する。ここで、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900は、先立って記述した本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800(図25)に比べ、手術用インストルメント900のピッチ/ヨー駆動取っ手9112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2と同一線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。
以下では、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900について説明する。ここで、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900は、先立って記述した本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800(図25)に比べ、手術用インストルメント900のピッチ/ヨー駆動取っ手9112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2と同一線上に形成されるという点で、特徴をもって異なる。
図28、図29及び図30は、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900を示す図面である。図28、図29及び図30を参照すれば、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900は、操作部910、エンドツール920、動力伝達部930及び連結部940を含む。
手術用インストルメント900の操作部910は、エンドツール920のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部911と、エンドツール920のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部913と、を含む。
ここで、ピッチ/ヨー操作部911は、ピッチ/ヨー駆動関節9111と、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112とを含む。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節9111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112は、ピッチ/ヨー駆動関節9111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節9111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節9111は、屈曲型関節部材でもある。
一方、アクチュエーション操作部913は、アクチュエーション駆動軸9131、第1アクチュエーション駆動部9132、第2アクチュエーション駆動部9133及びアクチュエーションガイドピン913WGを含む。かようなアクチュエーション操作部913は、前述の第7実施形態のアクチュエーション操作部713(図23)と実質的に同一構成を有する。
すなわち、第1アクチュエーション駆動部9132及び第2アクチュエーション駆動部9133が回転すれば、それと連結されたアクチュエーションガイドピン913WGがガイドホール9133bに沿って移動し、それによって、アクチュエーションワイヤ933Wが直線並進運動を行い、アクチュエーション動作が行われるのである。すなわち、図29は、第1ジョー921及び第2ジョー922が開かれた状態でのアクチュエーション操作部913を示す図面であり、図30は、第1ジョー921及び第2ジョー922が閉じた状態でのアクチュエーション操作部913を示す図面である。
ただし、図28ないし図30には、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900のアクチュエーション操作部913が、第1アクチュエーション駆動部9132及び第2アクチュエーション駆動部9133を具備し、2本の指でアクチュエーション動作を行うように図示されているが、本実施形態は、それに制限されるものではなく、図19Bまたは図21などに図示されているように、1本の指でアクチュエーション動作を行うアクチュエーション操作部519(図19B)または613(図21)も、当然のこととして、本実施形態に適用可能である。
一方、手術用インストルメント900のエンドツール920は、関節部材925として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール920は、第1ジョー(jaw)921、第2ジョー(jaw)922、ジョーベース(jaw base)923、関節部材925を含む。一方、本発明の第9実施形態による手術用インストルメント900に適用される動力伝達部930は、1本以上のピッチワイヤ931W、1本以上のヨーワイヤ932W、アクチュエーションワイヤ933Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第9実施形態は、手術用インストルメント900のピッチ/ヨー駆動取っ手9112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2と、エンドツールから同一距離に形成されるのである。その場合、ユーザが、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112を取る部位に、関節の回転中心が置かれるのである。
また、本発明の手術用インストルメントの第9実施形態は、少なくともピッチ/ヨー操作部911のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112が、ピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール920に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第9実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112のZ軸方向の仮想中心軸X1と、ピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2とが同一線上に形成されているが、ピッチ/ヨー操作部911が、図25のような状態において、ピッチ/ヨー駆動関節9111を中心に少しでも回転すれば、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112がピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール920に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部911の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手9112が、ピッチ/ヨー駆動関節9111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール920に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節より先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的に操作が困難になる。しかし、本実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントの第10実施形態>(E1+H23c)
以下では、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000について説明する。ここで、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000は、先立って記述した本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800(図25)に比べ、手術用インストルメント1000のピッチ/ヨー駆動取っ手10112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール1020から遠く形成されるという点で、特徴をもって異なる。
以下では、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000について説明する。ここで、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000は、先立って記述した本発明の第8実施形態による手術用インストルメント800(図25)に比べ、手術用インストルメント1000のピッチ/ヨー駆動取っ手10112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール1020から遠く形成されるという点で、特徴をもって異なる。
図31及び図32は、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000を示す図面である。図31及び図32を参照すれば、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000は、操作部1010、エンドツール1020、動力伝達部1030及び連結部1040を含む。
手術用インストルメント1000の操作部1010は、エンドツール1020のピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部1011と、エンドツール1020のアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部1013と、を含む。
ここで、ピッチ/ヨー操作部1011は、ピッチ/ヨー駆動関節10111と、ピッチ/ヨー駆動取っ手10112とを含む。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節10111は、Y軸及びZ軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ/ヨー駆動取っ手10112は、ピッチ/ヨー駆動関節10111と連結され、ピッチ/ヨー駆動関節10111と共に回転するように形成される。ここで、ピッチ/ヨー駆動関節10111は、屈曲型関節部材でもある。
一方、アクチュエーション操作部1013は、アクチュエーション駆動軸10131、第1アクチュエーション駆動部10132、第2アクチュエーション駆動部10133及びアクチュエーションガイドピン1013WGを含む。かようなアクチュエーション操作部1013は、前述の第7実施形態のアクチュエーション操作部713(図23)と実質的に同一構成を有する。
すなわち、第1アクチュエーション駆動部10132及び第2アクチュエーション駆動部10133が回転すれば、それと連結されたアクチュエーションガイドピン1013WGがガイドホール10133bに沿って移動し、それによって、アクチュエーションワイヤ1033Wが直線並進運動を行い、アクチュエーション動作が行われるのである。ここで、図32は、第1ジョー1021と第2ジョー1022とが閉じた状態でのアクチュエーション操作部1013を示す図面である。
ただし、図31及び図32には、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000のアクチュエーション操作部1013が、第1アクチュエーション駆動部10132及び第2アクチュエーション駆動部10133を具備し、2本の指でアクチュエーション動作を行うように図示されているが、本実施形態は、それに制限されるものではなく、図19Bまたは図21などに図示されているように、1本の指でアクチュエーション動作を行うアクチュエーション操作部519(図19B)または613(図21)も、当然のこととして、本実施形態に適用可能である。
一方、手術用インストルメント1000のエンドツール1020は、関節部材1025として、図7Aないし図7Dで記述した屈曲型関節部材を適用する。すなわち、エンドツール1020は、第1ジョー(jaw)1021、第2ジョー(jaw)1022、ジョーベース(jaw base)1023、関節部材1025を含む。一方、本発明の第10実施形態による手術用インストルメント1000に適用される動力伝達部1030は、1本以上のピッチワイヤ1031W、1本以上のヨーワイヤ1032W、アクチュエーションワイヤ1033Wを含む。
ここで、本発明の手術用インストルメントの第10実施形態は、手術用インストルメント1000のピッチ/ヨー駆動取っ手10112のZ軸方向の仮想中心軸X1が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツールから遠く形成される。その場合、ユーザの手の先側が固定され、それを基準に、腕の後ろ部分(ヒジなど)が動くようになる。
また、本発明の手術用インストルメントの第10実施形態は、少なくともピッチ/ヨー操作部1011のいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手10112が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール1020に近く形成される。すなわち、本発明の手術用インストルメントの第10実施形態は、ピッチ/ヨー駆動取っ手10112が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール1020に遠く位置している。しかし、ピッチ動作またはヨー動作を行うために、ピッチ/ヨー操作部1011をピッチ/ヨー駆動関節10111を中心に一定角度以上回転させれば、ピッチ/ヨー駆動取っ手10112の一部分が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール1020に近く形成される。
このように、ピッチ/ヨー操作部1011の少なくともいずれか1つの動作状態においては、ピッチ/ヨー駆動取っ手10112が、ピッチ/ヨー駆動関節10111のZ軸方向の仮想中心軸X2よりエンドツール1020に近く形成されることにより、ピッチ操作を行うユーザの手首関節より先側に位置した指及び手などがさらに多く動く。すなわち、図1Aないし図1Dで例示した既存の場合は、手の先側が固定され、手首や腕など後ろ部分が大きく動かなければならない状況であり、エンドツールの動作と差が大きく、それほど直観的に操作が困難になる。しかし、本実施形態は、かような特性によって、既存の器具とは異なり、エンドツール操縦のための操作部の操作において、その直観性が大きく向上する効果を得ることができるのである。
<手術用インストルメントのエンドツールの変形例>
本発明のエンドツールの特徴は、次の通りである。エンドツール関節の断面両端に、ワイヤが位置し、一方を引っ張る場合、そちら側に反る特性を有している。すなわち、断面の4方向にピッチワイヤ、ヨーワイヤが位置し、中間をアクチュエーションワイヤが貫通することにより、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作を行うことができ、各動作は、他の動作に影響を及ぼさずに、独立して行われるということを大きい特徴とする。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、次に具体的な変形例を挙げる。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されていないとしても、本発明を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
本発明のエンドツールの特徴は、次の通りである。エンドツール関節の断面両端に、ワイヤが位置し、一方を引っ張る場合、そちら側に反る特性を有している。すなわち、断面の4方向にピッチワイヤ、ヨーワイヤが位置し、中間をアクチュエーションワイヤが貫通することにより、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作を行うことができ、各動作は、他の動作に影響を及ぼさずに、独立して行われるということを大きい特徴とする。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、次に具体的な変形例を挙げる。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されていないとしても、本発明を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
以下では、本発明の手術用インストルメントのエンドツールの多様な変形例について説明する。本発明の手術用インストルメントのエンドツールにおいては、図2などで説明した屈曲型関節部材以外にも、節型関節部材、ギア型関節部材などが適用される。かような節型またはギア型の関節部材を使用することができる理由は、本発明の手術用インストルメントのエンドツールの構成が、それぞれのワイヤを押して引くことにより、ピッチ運動またはヨー運動を行う構成だからである。すなわち、ピッチワイヤまたはヨーワイヤを引っ張ったり押したりすれば、関節部材において、ピッチまたはヨーに該当する回転が起こるのである。以下では、それについてさらに詳細に説明する。
図33は、図2などに図示された手術用インストルメントのエンドツールの第1変形例を示す図面である(節型1)。
図33を参照すれば、手術用インストルメントのエンドツールの第1変形例は、エンドツール120の関節部材126として、節型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図7に図示された手術用インストルメントのエンドツール120(図7)では、屈曲型関節部材を利用し、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作を行うための関節部材120(図7)を構成したのに比べ、本実施形態においては、節型関節部材を適用し、ピッチ動作及びヨー動作を行うための関節部材126を構成することを一特徴とする。
詳細には、関節部材126は、ピッチ軸の役割を行う1以上のピッチ節126Pと、ヨー軸の役割を行う1以上のヨー節126Yと、を含む。ここで、ピッチ節126Pは、隣接する節と連結されるように、ピッチ節126PのY軸方向直径上で、エンドツール120側に突出して形成されるピッチ連結部126PCを具備し、ヨー節126Yは、隣接する節と連結されるように、ヨー節126YのZ軸方向直径上で、エンドツール120側に突出して形成されるヨー連結部126YCを具備する。
従って、図33で見たとき、節型関節部材126のピッチ節126Pは、Y軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ運動の回転中心になる。また、節型関節部材126のヨー節126Yは、Z軸を中心に回転自在に形成され、ヨー運動の回転中心になる。
また、本変形例は、弾性部材126Sをさらに具備することができる。すなわち、弾性部材126Sは、ピッチ節126Pとヨー節126Yとの内部に収容され、節型関節部材126が原位置方向に所定弾性力を提供する役割を行うのである。
図34及び図35は、図2などに図示された手術用インストルメントのエンドツールの第2変形例を示す図面である(節型2)。
図34及び図35を参照すれば、手術用インストルメントのエンドツールの第2変形例は、エンドツール120の関節部材127として、節型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図7に図示された手術用インストルメントのエンドツール120(図7)においては、屈曲型関節部材を利用し、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作を行うための関節部材120(図7)を構成したのに比べ、本実施形態においては、節型関節部材を適用し、ピッチ動作及びヨー動作を行うための関節部材126を構成することを一特徴とする。
詳細には、節型関節部材127は、ピッチ軸の役割を行う1以上のピッチ節127Pと、ヨー軸の役割を行う1以上のヨー節127Yと、を含む。ここで、ピッチ節127Pは、隣接する節と連結されるように、ピッチ節127PのY軸方向直径上において、エンドツール120側に突出して形成されるピッチ連結部127PCを具備し、ヨー節127Yは、隣接する節と連結されるように、ヨー節127YのZ軸方向直径上において、エンドツール120側に突出して形成されるヨー連結部127YCを具備する。
従って、図34で見たとき、節型関節部材127のピッチ節127Pは、Y軸を中心に上下に回転自在に形成され、ピッチ運動の回転中心になる。また、節型関節部材127のヨー節127Yは、Z軸を中心に左右に回転自在に形成され、ヨー運動の回転中心になる。
そのとき、本変形例は、ピッチ節127P及びヨー節127Yが互いにかわるがわる形成されることを一特徴とする。すなわち、図34に図示されているように、ピッチ節127P、ヨー節127Y、ピッチ節127P、ヨー節127Yが交互に形成されるのである。また、本変形例は、弾性部材127Sをさらに具備することができる。すなわち、弾性部材127Sは、ピッチ節127Pとヨー節127Yとの内部に収容され、節型関節部材127が、原位置方向に所定弾性力を提供する役割を行うのである。
図36ないし図38は、図2などに図示された手術用インストルメントのエンドツールの第3変形例を示す図面である(ギア型)。
図36ないし図38を参照すれば、手術用インストルメントのエンドツールの第3変形例は、エンドツール120の関節部材128として、ギア型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図7に図示された手術用インストルメントのエンドツール120(図7A)においては、屈曲型関節部材を利用して、ピッチ動作、ヨー動作、アクチュエーション動作を行うための関節部材125(図7A)を構成したのに比べ、本実施形態においては、ギア型関節部材を適用し、ピッチ動作及びヨー動作を行うための関節部材128を構成することを一特徴とする。
詳細には、関節部材128は、ピッチ動作を行うピッチギア128P1,128P2と、ヨー動作を行うヨーギア128Y1,128Y2と、を含む。また、連結部140とジョーベース123とを連結するエンドツール連結部材128Cをさらに含む。そのとき、第2ピッチギア128P2は、ピッチ動作を行うように、第1ピッチギア128P1の軸を中心に回転自在に形成され、第2ヨーギア128Y2は、ヨー動作を行うように、第1ヨーギア128Y1の軸を中心に回転自在に形成される。
ここで、第1ヨーギア128Y1は、連結部140の一端部に固定されて形成される。そして、エンドツール連結部材128Cには、第2ヨーギア128Y2が固定されて形成され、ヨーワイヤの両側が引っ張られて押されることにより、第2ヨーギア128Y2は、第1ヨーギア128Y1に対して回転し、エンドツール連結部材128Cと連結されたジョーベース123、第1ジョー121及び第2ジョー122を、第1ヨーギア128Y1の軸を中心に回転させる役割を行う。
一方、第1ピッチギア128P1は、エンドツール連結部材128Cに固定されて形成される。そして、ジョーベース123には、第2ピッチギア128P2が固定されて形成され、ピッチワイヤの両側が引っ張られて押されることにより、第2ピッチギア128P2は、第1ピッチギア128P1に対して回転し、ジョーベース123、第1ジョー121及び第2ジョー122を第1ピッチギア128P1の軸をを中心に回転させる役割を行う。
従って、関節部材128の第2ピッチギア128P2は、第1ピッチギア128P1の軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ運動の回転中心になる。また、関節部材128の第2ヨーギア128Y2は、第1ヨーギア128Y1の軸を中心に回転自在に形成され、ヨー運動の回転中心になる。
<手術用インストルメントの操作部関節の変形例>
図2に図示されているように、本発明のピッチ駆動関節の特徴は、Y軸方向への回転を介して、ピッチ方向に動作することができ、関節断面の4方向に、ピッチワイヤ、ヨーワイヤが位置し、中間にアクチュエーションワイヤが位置するものであり、ピッチ駆動関節によるピッチ動作、ヨー操作部の動作によるヨー動作、アクチュエーション操作部の動作によるアクチュエーション動作が、他の動作に影響を及ぼさずに独立して行われることができるというのである。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、以下では、その具体的な変形例を挙げる。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されないとしても、本特徴を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
図2に図示されているように、本発明のピッチ駆動関節の特徴は、Y軸方向への回転を介して、ピッチ方向に動作することができ、関節断面の4方向に、ピッチワイヤ、ヨーワイヤが位置し、中間にアクチュエーションワイヤが位置するものであり、ピッチ駆動関節によるピッチ動作、ヨー操作部の動作によるヨー動作、アクチュエーション操作部の動作によるアクチュエーション動作が、他の動作に影響を及ぼさずに独立して行われることができるというのである。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、以下では、その具体的な変形例を挙げる。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されないとしても、本特徴を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
図39は、図2などに図示された手術用インストルメントのピッチ駆動関節1111(図2)の第1変形例を示す図面である(ギア型-G)。
図39を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ駆動関節の第1変形例は、操作部110のピッチ駆動関節1111Gとして、ギア型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図3に図示された手術用インストルメントの操作部110(図2)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ動作を行うためのピッチ駆動関節1111(図2)を構成したのに比べ、本変形例においては、ギア型関節部材を適用し、ピッチ動作を行うためのピッチ駆動関節1111Gを構成することを一特徴とする。
詳細には、ピッチ駆動関節1111Gは、ピッチ駆動関節役割を行うためのピッチギア1111G1,1111G2を含む。そのとき、第1ピッチギア1111G1及び第2ピッチギア1111G2は、ピッチ動作を行うように、互いの軸を中心に回転自在に形成される。
ここで、第1ピッチギア1111G1は、ピッチ駆動関節1111Gの一端部に固定されて形成され、第2ピッチギア1111G2は、連結部140の一端部に固定されて形成され、ピッチ駆動取っ手1112を回転させれば、第1ピッチギア1111G1、及びそれと連結されたエンドツール120がY軸を中心に回転することになる。
すなわち、ピッチ駆動関節1111Gの第1ピッチギア1111G1は、第2ピッチギア1111G2に沿って、第2ピッチギア1111G2の軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ運動の回転中心になる。
そのとき、アクチュエーションワイヤ(図示せず)は、互いに平行な2本のピッチワイヤ131Wの中心、及び互いに平行な2本のヨーワイヤ132Wの中心をそれぞれ貫通して過ぎるので、ピッチ運動及びヨー運動の影響を受けない。
図40は、図2などに図示された手術用インストルメントのピッチ駆動関節1111(図2)の第2変形例を示す図面である(節型-J)。
図40を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ駆動関節の第2変形例は、操作部110のピッチ駆動関節1111Jとして、節型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図3に図示された手術用インストルメントの操作部110(図2)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ動作を行うためのピッチ駆動関節1111(図2)を構成したのに比べ、本変形例においては、節型関節部材を適用し、ピッチ動作を行うためのピッチ駆動関節1111Jを構成することを一特徴とする。
詳細には、ピッチ駆動関節1111Jは、ピッチ駆動関節役割を行うためのピッチ節1111J1,1111J2を含む。そのとき、第1ピッチ節1111J1及び第2ピッチ節1111J2は、ピッチ動作を行うように、Y軸を中心にそれぞれ回転自在に形成される。
ここで、第1ピッチ節1111J1は、隣接する節と連結されるように、第1ピッチ節1111J1のY軸方向直径上において、エンドツール120側に突出して形成されるピッチ連結部1111J1Cを具備し、第2ピッチ節1111J2は、隣接する節と連結されるように、第2ピッチ節1111J2のY軸方向直径上において、エンドツール120側に突出して形成されるピッチ連結部1111J2Cを具備する。
ここで、第1ピッチ節1111J1及び第2ピッチ節1111J2は、連結部140とピッチ駆動関節1111Jとを連結するように形成され、ピッチ駆動取っ手1112を回転させれば、第1ピッチ節1111J1、及びそれと連結されたエンドツール120がY軸を中心に回転することになる。そのとき、第1ピッチ節1111J1及び第2ピッチ節1111J2それぞれの回転量が合わせられ、ピッチ駆動関節1111J全体の回転量になるのである。
すなわち、ピッチ駆動関節1111Jのピッチ節1111J1,1111J2は、Y軸を中心に回転自在に形成され、ピッチ運動の回転中心になる。
そのとき、アクチュエーションワイヤ(図示せず)は、互いに平行な2本のピッチワイヤ131Wの中心、及び互いに平行な2本のヨーワイヤ132Wの中心をそれぞれ貫通して過ぎるので、ピッチ運動及びヨー運動の影響を受けない。
<手術用インストルメントのヨー操作部の変形例>
図2に図示されているように、本発明のヨー操作部は、Z軸を中心に回転し、両側に連結されたヨーワイヤを引っ張ったり押したりする動作を行うことを特徴とする。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、以下では、その具体的な変形例について説明する。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されないとしても、本特徴を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
図2に図示されているように、本発明のヨー操作部は、Z軸を中心に回転し、両側に連結されたヨーワイヤを引っ張ったり押したりする動作を行うことを特徴とする。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、以下では、その具体的な変形例について説明する。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されないとしても、本特徴を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
図41は、図2などに図示された手術用インストルメントのヨー操作部112(図2)の第1変形例を示す図面である(屈曲型-S)。
図41を参照すれば、手術用インストルメントのヨー操作部の第1変形例は、操作部110のヨー操作部112Sとして、屈曲型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図4に図示された手術用インストルメントの操作部110(図4)においては、、ヨー駆動軸1121(図4)とプーリー1121a(図4)とを利用して、操作部のヨー動作を行うためのヨー操作部112(図4)を構成したのに比べ、本変形例においては、屈曲型関節部材を適用してヨー動作を行うためのヨー操作部112Sを構成することを一特徴とする。
詳細には、ヨー操作部112Sは、ヨー駆動関節役割を行うための屈曲型関節部材形態のヨー関節部材1121Sと、ヨー関節部材1121Sの一端部に形成されたヨー駆動部1122と、を含む。そのとき、ヨー関節部材1121Sは、ヨー動作を行うように、Z軸を中心に回転自在に形成され、ヨー運動の回転中心になる。
図42は、図2などに図示された手術用インストルメントのヨー操作部112(図2)の第2変形例を示す図面である(ギア型-G)。
図42を参照すれば、手術用インストルメントのヨー操作部の第2変形例は、操作部110のヨー操作部112Gとして、ギア型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図4に図示された手術用インストルメントの操作部110(図4)においては、ヨー駆動軸1121(図4)とプーリー1121a(図4)とを利用して、操作部のヨー動作を行うためのヨー操作部112(図4)を構成したのに比べ、本変形例においては、ギア型関節部材を適用してヨー動作を行うためのヨー操作部112Gを構成することを一特徴とする。
詳細には、ヨー操作部112Gは、ヨー駆動関節役割を行うためのギア型関節部材形態のヨー関節部材1121Gと、ヨー関節部材1121Gの一端部に形成されたヨー駆動部1122と、を含む。
詳細には、ヨー操作部112Gは、ヨー駆動関節役割を行うためのヨーギア1121G1,1121G2を含む。そのとき、第2ヨーギア1121G2は、ヨー動作を行うように、Z軸を中心に回転自在に形成される。
ここで、第1ヨーギア1121G1)、ピッチ駆動取っ手1112の一端部に固定されて形成され、第2ヨーギア1121G2は、ヨー駆動部1122の一端部に固定されて形成され、ヨー駆動部1122を回転させれば、第1ヨーギア1121G1に沿って、第2ヨーギア1121G2が、第1ヨーギア1121G1の軸を中心に回転することになる。すなわち、ヨー操作部112Gは、Z軸を中心に回転自在に形成され、ヨー運動を行う。
図43は、図2などに図示された手術用インストルメントのヨー操作部112(図2)の第3変形例を示す図面である(節型-J)。
図43を参照すれば、手術用インストルメントのヨー操作部の第3変形例は、操作部110のヨー操作部112Jとして、節型関節部材を適用する。すなわち、図2及び図4に図示された手術用インストルメントの操作部110(図4)においては、ヨー駆動軸1121(図4)とプーリー1121a(図4)とを利用して、操作部のヨー動作を行うためのヨー操作部112(図4)を構成したのに比べ、本変形例においては、節型関節部材を適用してヨー動作を行うためのヨー操作部112Jを構成することを一特徴とする。
詳細には、ヨー操作部112Jは、ヨー駆動関節役割を行うための節型関節部材形態のヨー関節部材1121Jと、ヨー関節部材1121Jの一端部に形成されたヨー駆動部1122と、を含む。
詳細には、ヨー操作部112Jは、ヨー駆動関節役割を行うためのヨー節1121J1,1121J2を含む。そのとき、第1ヨー節1121J1及び第2ヨー節1121J2は、ヨー動作を行うように、Z軸を中心に、それぞれ回転自在に形成される。そのとき、第1ヨー節1121J1及び第2ヨー節1121J2それぞれの回転量が合わせられ、ヨー関節部材1121J全体の回転量になるのである。
ここで、第1ヨー節1121J1は、ピッチ駆動取っ手1112の一端部に形成され、第2ヨー節1121J2は、ヨー駆動部1122の一端部に形成され、ヨー駆動部1122を回転させれば、第1ヨー節1121J1及び第2ヨー節1121J2がZ軸を中心に回転し、ヨーワイヤ(図示せず)の一側を押して反対側を引っ張る。すなわち、ヨー操作部112Jは、Z軸を中心に回転自在に形成され、ヨー運動を行う。
<手術用インストルメントのピッチ/ヨー関節の変形例>
図19Aに図示されているように、本発明のピッチ/ヨー関節の特徴は、ピッチワイヤ、ヨーワイヤが4方向に位置し、その中心にアクチュエーションワイヤが位置し、ピッチ/ヨー関節が、ピッチ動作、ヨー動作を行うにおいて、各ピッチ動作、ヨー動作は、他の動作に影響を及ぼさず、またアクチュエーション操作部によるアクチュエーション動作も、他の動作に互いに影響を及ぼさないのである。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、以下では、その具体的な変形例を挙げる。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されないとしても、本特徴を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
図19Aに図示されているように、本発明のピッチ/ヨー関節の特徴は、ピッチワイヤ、ヨーワイヤが4方向に位置し、その中心にアクチュエーションワイヤが位置し、ピッチ/ヨー関節が、ピッチ動作、ヨー動作を行うにおいて、各ピッチ動作、ヨー動作は、他の動作に影響を及ぼさず、またアクチュエーション操作部によるアクチュエーション動作も、他の動作に互いに影響を及ぼさないのである。かような特徴を具現することができる具体的な構造は、さまざまがあり、以下では、その具体的な変形例を挙げる。ただし、後述する変形例は、前述の基本特徴を具現することができるさまざまな変形例の一部を言及するものであり、たとえここで言及されないとしても、本特徴を遂行することができるさまざまな多様な例が可能であり、それら例は、いずれも本発明の内容に含まれるといえるであろう。
図44は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)の第1変形例を示す図面である(ボールジョイント-B)。
図44を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節の第1変形例は、操作部110のピッチ/ヨー駆動関節1111Bとして、ボールジョイントを適用する。すなわち、図19Aに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ/ヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を構成したのに比べ、本変形例においては、ボールジョイントを適用してピッチ及びヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節1111Bを構成することを一特徴とする。ここで、ボールジョイント自体は、既公知技術であり、本明細書では、その詳細な説明は省略する。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節1111Bは、Y軸を中心に上下に回転し、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節1111Bは、Z軸を中心に左右に回転し、ヨー運動の回転中心になる。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節1111B内部の一端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手1112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節1111Bが回転し、ピッチ/ヨー駆動関節1111Bが回転しながら、ピッチワイヤ131Wまたはヨーワイヤ132Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール120のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
図45は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)の第2変形例を示す図面である(ユニバーサル・ジョイント-U)。
図45を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節の第2変形例は、操作部110のピッチ/ヨー駆動関節1111Uとして、ユニバーサルジョイントを適用する。すなわち、図19Aに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ/ヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を構成したのに比べ、本変形例においては、ユニバーサルジョイントを適用してピッチ及びヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節1111Uを構成することを一特徴とする。ここで、ユニバーサルジョイント自体は、既公知技術であり、本明細書では、その詳細な説明は省略する。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節1111Uは、Y軸を中心に上下に回転し、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節1111Uは、Z軸を中心に左右に回転し、ヨー運動の回転中心になる。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節1111U内部の一端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手1112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節1111Uが回転し、ピッチ/ヨー駆動関節1111Uが回転しながら、ピッチワイヤ131Wまたはヨーワイヤ132Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール120のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
図46は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)の第3変形例を示す図面である(SB)。
図46を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節の第3変形例は、操作部110のピッチ/ヨー駆動関節1111SBとして、屈曲型関節部材とボールジョイントとの結合型関節を適用する。すなわち、図19Aに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ/ヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を構成したのに比べ、本変形例においては、屈曲型関節部材1111Sと、ボールジョイント1111Bとを共に適用してピッチ及びヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節1111SBを構成することを一特徴とする。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節1111SBは、Y軸を中心に上下に回転し、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節1111SBは、Z軸を中心に左右に回転し、ヨー運動の回転中心になる。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節1111SB内部の一端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手1112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節1111SBが回転し、ピッチ/ヨー駆動関節1111SBが回転しながら、ピッチワイヤ131Wまたはヨーワイヤ132Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール120のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
そのとき、アクチュエーションワイヤ(図示せず)は、互いに平行な2本のピッチワイヤ131Wの中心、及び互いに平行な2本のヨーワイヤ132Wの中心をそれぞれ貫通して過ぎるので、ピッチ運動及びヨー運動の影響を受けない。
図47は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)の第4変形例を示す図面である(SU)。
図47を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節の第4変形例は、操作部110のピッチ/ヨー駆動関節1111SUとして、屈曲型関節部材とユニバーサルジョイントとの結合型関節を適用する。すなわち、図19Aに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ/ヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を構成したのに比べ、本変形例においては、屈曲型関節部材1111Sとユニバーサルジョイント1111Uとを共に適用してピッチ及びヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節1111SUを構成することを一特徴とする。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節1111SUは、Y軸を中心に上下に回転し、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節1111SUは、Z軸を中心に左右に回転し、ヨー運動の回転中心になる。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節1111SU内部の一端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手1112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節1111SUが回転し、ピッチ/ヨー駆動関節1111SUが回転しながら、ピッチワイヤ131Wまたはヨーワイヤ132Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール120のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
図48は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)の第5変形例を示す図面である(JB)。
図48を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節の第5変形例は、操作部110のピッチ/ヨー駆動関節1111JBとして、節型関節部材とボールジョイントとの結合型関節を適用する。すなわち、図19Aに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ/ヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を構成したのに比べ、本変形例においては、節型関節部材1111Jとボールジョイント1111Bとを共に適用してピッチ及びヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節1111JBを構成することを一特徴とする。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節1111JBは、Y軸を中心に上下に回転し、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節1111JBは、Z軸を中心に左右に回転し、ヨー運動の回転中心になる。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節1111JB内部の一端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手1112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節1111JBが回転し、ピッチ/ヨー駆動関節1111JBが回転しなが、ピッチワイヤ131Wまたはヨーワイヤ132Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール120のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
図49は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)の第6変形例を示す図面である(JU)。
図49を参照すれば、手術用インストルメントのピッチ/ヨー駆動関節の第6変形例は、操作部110のピッチ/ヨー駆動関節1111JUとして、節型関節部材とユニバーサルジョイントとの結合型関節を適用する。すなわち、図19Aに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)においては、屈曲型関節部材を利用して、操作部のピッチ/ヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を構成したのに比べ、本変形例においては、節型関節部材1111Jとユニバーサルジョイント1111Uとを共に適用してピッチ及びヨー動作を行うためのピッチ/ヨー駆動関節1111JU)を構成することを一特徴とする。
そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節1111JUは、Y軸を中心に上下に回転し、ピッチ運動の回転中心になる。また、ピッチ/ヨー駆動関節1111JUは、Z軸を中心に左右に回転し、ヨー運動の回転中心になる。
一方、ピッチ/ヨー駆動関節1111JU内部の一端部には、ピッチワイヤ131Wとヨーワイヤ132Wとの両端部がそれぞれ結合される。従って、ピッチ/ヨー駆動取っ手1112が回転すれば、それと連結されたピッチ/ヨー駆動関節1111JUが回転し、ピッチ/ヨー駆動関節1111JUが回転しながら、ピッチワイヤ131Wまたはヨーワイヤ132Wのいずれか一端部を押して他の他端部を引っ張ることにより、それと連結されたエンドツール120のピッチ運動またはヨー運動を行うのである。
<手術用インストルメントのロール動作の変形例>
図50は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントにおいて、ロール(roll)機能が追加された手術用インストルメントの斜視図であり、図51Aないし図51Eは、図50の手術用インストルメントがロール動作を行う様子を示す斜視図である。
図50は、図19Aなどに図示された手術用インストルメントにおいて、ロール(roll)機能が追加された手術用インストルメントの斜視図であり、図51Aないし図51Eは、図50の手術用インストルメントがロール動作を行う様子を示す斜視図である。
図50を参照すれば、本変形例による手術用インストルメント500Rは、ロール(roll)動作のためのロール操作部550をさらに具備することを特徴とする。すなわち、図19Aなどに図示された手術用インストルメントの操作部510(図19A)のピッチ/ヨー駆動関節5111(図19A)を覆い包むボールジョイント形態のロール操作部550をさらに具備し、手術用インストルメント500Rとして、ロール動作まで行わせる。ここで、ロール動作とは、ロール操作部550を回転させれば、連結部540の中心軸と、エンドツール520の中心軸との相対的な角度は、そのまま維持された状態で、エンドツール520と連結部540とがそれぞれ自体の中心軸を基準に回転する動作を意味する。
すなわち、図51Aないし図51Eに図示されているように、操作部510の他の部分は固定されている状態で、ロール操作部550を回転させれば、関節部材525の屈折角度は、維持された状態で、それと連結された第1ジョー521及び第2ジョー522、並びにそれと連結されたジョーベース523が、ロール操作部550の回転によって共に回転することになる。そして、第1ジョー521及び第2ジョー522が回転するにおいて、第1ジョー521及び第2ジョー522の相対的な位置は、一定に維持される。すなわち、エンドツール520のジョー521,522がその開いた角度を維持しながら、ジョーベース523の中心軸を基準に回転するのである。それについてさらに詳細に説明すれば、次の通りである。
エンドツール520は、操作部のピッチ/ヨー関節の回転によって、ピッチ方向、ヨー方向に回転する。すなわち、操作部の連結部に対する相対的なピッチ方向、ヨー方向の回転によって、操作部のピッチ/ヨー駆動関節が回転し、それによって、最終的に、エンドツール520も、連結部との相対的なピッチ方向、ヨー方向に屈折される。
そのとき、エンドツール520のピッチ屈折角度決定は、操作部のピッチ/ヨー駆動関節の連結部側への断面上の上下に位置する2本のピッチワイヤの相対的な引っ張りと押されとの差である。同様に、エンドツール520のヨー屈折角度決定は、操作部のピッチ/ヨー駆動関節の連結部側への断面上左右に位置する2本のヨーワイヤの相対的な引っ張りと押されとの差である。
操作部のピッチ/ヨー駆動関節は、連結部と操作部取っ手とを連結し、ピッチ方向及びヨー方向への屈折を行うが、そのとき、前記ピッチ/ヨー駆動関節が、連結部には、断面上に固定されているが、前記ピッチ/ヨー駆動関節の操作部側端の部分が、操作部及び断面上に固定されておらず、回転自在に構成され、エンドツール520が屈折されている角度状態で、2つのジョーだけ回転可能なロール機能を遂行することができる。
さらに詳細に説明すれば、右側図面のように、操作部が連結部に対して相対的にヨー方向に屈折され、それによって、最終的に、エンドツール520も同じ方向に屈折されているとき、操作部のピッチ/ヨー駆動関節は、連結部とは固定されているが、操作部側への終断面が操作部取っ手と固定されて連結されておらず、回転が可能であるので、ロール取っ手、及びそれに連結された連結部を、連結部中心軸を基準に回転させれば、ここに連結されたピッチ/ヨー駆動関節は、連結部と操作部取っ手との相対的な回転によって決定され、折れられた形態を維持しながら回転することになる。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節の断面相4方向端に位置が決まった4本のピッチワイヤ、ヨーワイヤも共に回転することになる。かように、ピッチ/ヨー駆動関節が回転すれば、ピッチ/ヨー駆動関節の断面上4方向端に位置する各ピッチワイヤ、ヨーワイヤは、共に回転し、それぞれが本来のところを離れ、他のワイヤの位置で回転することができる。
さらに詳細に説明すれば、右側図面のように、操作部が連結部に対して相対的にヨー方向に屈折され、それによって、最終的に、エンドツール520も同じ方向に屈折されているとき、操作部のピッチ/ヨー駆動関節は、連結部とは固定されているが、操作部側への終断面が操作部取っ手と固定されて連結されておらず、回転が可能であるので、ロール取っ手、及びそれに連結された連結部を、連結部中心軸を基準に回転させれば、ここに連結されたピッチ/ヨー駆動関節は、連結部と操作部取っ手との相対的な回転によって決定され、折れられた形態を維持しながら回転することになる。そのとき、ピッチ/ヨー駆動関節の断面相4方向端に位置が決まった4本のピッチワイヤ、ヨーワイヤも共に回転することになる。かように、ピッチ/ヨー駆動関節が回転すれば、ピッチ/ヨー駆動関節の断面上4方向端に位置する各ピッチワイヤ、ヨーワイヤは、共に回転し、それぞれが本来のところを離れ、他のワイヤの位置で回転することができる。
すなわち、かような場合、ピッチ/ヨー駆動関節の断面上で左右方向に位置したヨーワイヤも、回転を介して、上下方向に位置したピッチワイヤのところへも行き、最初に上下方向に位置したピッチワイヤも、回転を介して、左右方向に位置したヨーワイヤのところへも行く。従って、かように、ピッチ/ヨー駆動関節の回転が可能であるならば、4本のワイヤを、ピッチワイヤ及びヨーワイヤに区分することが意味がなく、断面上4方向に4本のワイヤが位置し、いかなるワイヤでも、断面上左右方向に位置すれば、ヨーワイヤの役割を行い、上下方向に位置すれば、ピッチワイヤの役割を行うことになる。
従って、ピッチ/ヨー駆動関節が、連結部及びロール取っ手と共に回転しても、連結部及び操作部取っ手によって、相対的にピッチ屈折またはヨー屈折が決定されているならば、それによる連結部とエンドツール520との相対的なピッチ屈折またはヨー屈折が影響を受けずに維持される。そのとき、エンドツール520の2つのつまみは、エンドツール520のピッチ/ヨー駆動関節の2つのつまみ側端の部分によって決定される中心軸を基準に回転することになる。
そのとき、アクチュエーションワイヤは、ピッチ/ヨー駆動関節の断面上中心を通り過ぎるように位置し、ピッチ/ヨー駆動関節と固定されておらず、ピッチ/ヨー駆動関節が回転しても、共に回転せず、独立してアクチュエーション動作が遂行可能である。
そのとき、ロール取っ手の位置は、連結部と操作部取っ手との相対的な屈折角度が維持されながら、連結部及び操作部のピッチ/ヨー駆動関節の回転を可能にしたり妨害しなかったりする位置にいずれも来るようにする。すなわち、連結部上に固定されて位置することもでき、操作部のピッチ/ヨー駆動関節に固定されて位置することもでき、操作部ピッチ/ヨー駆動関節の操作部側に延長されて固定されて位置することも可能である。
一方、そのとき、操作部のピッチ/ヨー駆動関節としては、前述のところを満足する多様なスネーク、節、ボールジョイントなどが可能であり、それらに係わる詳細な説明は省略する。
本明細書では、本発明について、限定された実施形態を中心に説明したが、本発明の範囲内で多様な実施形態が可能である。また、説明されていないが、均等な手段も、本発明にそのまま結合されるものである。従って、本発明の真の保護範囲は、特許請求の範囲によって決まるものである。
本発明は、腹腔鏡手術、またはさまざまな多様な手術に使用するために、手動で作動可能な手術用インストルメントに利用可能である。
Claims (24)
- 少なくとも第2方向(Y軸)に曲がるピッチ運動と、第3方向(Z軸)に曲がるヨー運動を行うエンドツールと、
前記エンドツールのピッチ運動とヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部と、前記エンドツールのアクチュエーション運動を制御するアクチュエーション操作部と、を含み、前記ピッチ/ヨー操作部は、1以上の方向に曲がる屈曲型関節部材によって形成される操作部と、
前記操作部の動作を前記エンドツールに伝達する動力伝達部と、
第1方向(X軸)に延長して形成され、一端部には、前記エンドツールが結合され、他端部には、前記操作部が結合され、前記操作部と前記エンドツールとを連結する連結部と、を含み、
前記操作部の少なくとも一部は、前記エンドツール側に延長して形成され、
前記ピッチ/ヨー操作部は、
1以上の方向に曲がる屈曲型関節部材であるピッチ/ヨー駆動関節と、
前記ピッチ/ヨー駆動関節と連結されて、前記ピッチ/ヨー駆動関節と共に移動自在に形成されたピッチ/ヨー駆動取っ手と、を含み、
前記ピッチ/ヨー操作部は、前記連結部の延長線上に形成され、
前記連結部の延長線上を基準に前記アクチュエーション操作部は前記ピッチ/ヨー操作部から離隔されるように形成され、
前記ピッチ/ヨー駆動取っ手の前記第3方向の仮想中心軸が、前記ピッチ/ヨー駆動関節の前記第3方向の仮想中心軸より、前記エンドツールに近く形成されるまたは前記ピッチ/ヨー駆動取っ手の前記第3方向の仮想中心軸が、前記ピッチ/ヨー駆動関節の前記第3方向の仮想中心軸と前記エンドツールから実質的に同一距離に形成されることを特徴とする手術用インストルメント。 - 前記操作部はピッチ操作のために前記第2方向を中心に所定角度回転された1以上の動作状態において、前記操作部の少なくとも一部が、前記ピッチ/ヨー駆動関節の前記第3方向の仮想中心軸より前記エンドツールに近く形成されることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記第3方向において、少なくとも前記ピッチ/ヨー操作部のいずれか1つの動作状態において、前記ピッチ/ヨー駆動取っ手の少なくとも一部が、前記ピッチ/ヨー駆動関節の前記第3方向の仮想中心軸より前記エンドツールに近く形成されることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記操作部を、前記2以上の方向にそれぞれ曲げたりすれば、前記エンドツールが、前記操作部の操作方向と実質的に同一方向に曲がったりすることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記連結部の前記一端部での前記エンドツールの形成方向と、前記連結部の前記他端部での前記操作部の形成方向とが、前記第1方向を基準に同一方向であることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記操作部は、前記手術用インストルメントを把持するユーザから遠くなる方向に延長して形成されることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記操作部の端部は、前記操作部を把持するユーザの指の端部が、前記エンドツールを向くように、前記エンドツール側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記エンドツールは、それぞれ回転自在に形成される第1ジョー及び第2ジョーと、前記第1ジョー及び第2ジョーのピッチ動作及び/またはヨー動作を行うために1以上の方向に曲がるエンドツール関節部材と、を含み、
前記操作部は、前記エンドツールの前記2つのジョーの動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。 - 前記動力伝達部は、
前記操作部と連結され、前記操作部のピッチ運動を前記エンドツールに伝達するピッチワイヤ、
前記操作部と連結され、前記操作部のヨー運動を前記エンドツールに伝達するヨーワイヤと、
前記操作部と連結され、前記操作部のアクチュエーション運動を前記エンドツールに伝達するアクチュエーションワイヤと、を含み、
前記ピッチワイヤ、前記ヨーワイヤ及び前記アクチュエーションワイヤの動作は、それぞれ独立して行われることを特徴とする請求項8に記載の手術用インストルメント。 - 前記アクチュエーションワイヤの往復直線運動によって、前記エンドツールのアクチュエーション運動が行われることを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。
- 前記アクチュエーションワイヤの往復直線運動によって、それと連結された前記第1ジョー及び第2ジョーが回転することを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。
- 前記ピッチワイヤの両端それぞれの一端部は、前記エンドツールにそれぞれ結合され、前記操作部側に延長され、
前記アクチュエーションワイヤは、前記両端のピッチワイヤ間に形成されることを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。 - 前記ヨーワイヤの両端それぞれの一端部は、前記エンドツールにそれぞれ結合され、前記操作部側に延長され、
前記アクチュエーションワイヤは、前記両端のヨーワイヤ間に形成されることを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。 - 前記ピッチワイヤの両端それぞれの一端部は、前記エンドツールにそれぞれ結合され、前記操作部側に延長され、
前記ヨーワイヤの両端それぞれの一端部は、前記エンドツールにそれぞれ結合され、前記操作部側に延長され、
前記両端のピッチワイヤを連結する線と、前記両端のヨーワイヤを連結する線とが垂直になるように形成されることを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。 - 前記第1ジョーの一端部、及び前記第2ジョーの一端部には、それぞれガイドホールが形成され、
前記第1ジョー及び第2ジョーのガイドホールを貫通し、アクチュエーションガイドピンが挿入され、
前記アクチュエーションガイドピンに、前記アクチュエーションワイヤが結合され、
前記アクチュエーションワイヤが並進運動を行えば、それと連結された前記アクチュエーションガイドピンが、前記ガイドホールに沿って並進運動をしながら、前記第1ジョー及び第2ジョーのアクチュエーション動作が行われることを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。 - 前記アクチュエーション操作部が、アクチュエーション駆動軸を中心に回転すれば、前記第1ジョー及び第2ジョーが互いに反対方向に回転することを特徴とする請求項8に記載の手術用インストルメント。
- 前記エンドツール関節部材は、
前記エンドツールと前記連結部とを連結し、
外周面に、多数個の溝が、前記第1方向に沿って形成され、前記各溝には、エンドツール関節部材の屈曲方向をガイドするための1以上のリブが形成される屈曲型関節部材であることを特徴とする請求項8に記載の手術用インストルメント。 - 前記アクチュエーション操作部は、
アクチュエーション駆動軸と、
前記アクチュエーション駆動軸を中心に回転自在に、前記アクチュエーション駆動軸にそれぞれ挿入され、一端部には、それぞれガイドホールが形成された第1アクチュエーション駆動部及び第2アクチュエーション駆動部と、
前記第1アクチュエーション駆動部及び第2アクチュエーション駆動部のガイドホールに貫通挿入されるアクチュエーションガイドピンと、を含み、
前記アクチュエーションガイドピンに、前記アクチュエーションワイヤが結合され、
前記第1アクチュエーション駆動部または第2アクチュエーション駆動部が回転すれば、それと連結されたアクチュエーションワイヤが並進運動を行うことを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。 - 前記アクチュエーション操作部は、
アクチュエーション駆動軸と、
前記アクチュエーション駆動軸を中心に回転自在に形成されたアクチュエーション駆動部と、
前記アクチュエーション駆動軸及び前記アクチュエーションワイヤとそれぞれ連結され、前記アクチュエーション駆動部が回転すれば、それと連結されたアクチュエーションワイヤが並進運動を行うように連結するアクチュエーションリンクと、を含むことを特徴とする請求項9に記載の手術用インストルメント。 - 前記ピッチ/ヨー駆動関節は、
外周面に、多数個の溝が、前記第1方向に沿って形成され、前記各溝には、ピッチ/ヨー操作部の屈曲方向をガイドするための1以上のリブが形成される屈曲型関節部材を含むことを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。 - 前記ピッチ/ヨー操作部が、前記ピッチ/ヨー駆動関節を中心に曲がれば、前記ピッチ/ヨー駆動関節を基準に、前記エンドツールが、前記ピッチ/ヨー操作部と同一方向に曲がることを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記ピッチ/ヨー操作部がピッチ/ヨー駆動軸を中心に回転すれば、前記ピッチ/ヨー駆動軸を基準に、前記エンドツールが、前記ピッチ/ヨー操作部と同一方向に回転することを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。
- 前記操作部に連結されて形成されるロール操作部をさらに含み、
前記ロール操作部を回転させれば、前記連結部の中心軸と、前記エンドツールの中心軸との相対的な角度は、そのまま維持された状態で、前記エンドツールだけがその中心軸を中心に回転することを特徴とする請求項1に記載の手術用インストルメント。 - 前記動力伝達部は、前記操作部と連結され、前記操作部のピッチ運動を前記エンドツールに伝達するピッチワイヤ、前記操作部と連結され、前記操作部のヨー運動を前記エンドツールに伝達するヨーワイヤ、及び前記操作部と連結され、前記操作部のアクチュエーション運動を前記エンドツールに伝達するアクチュエーションワイヤを含み、
前記操作部は、前記エンドツールのピッチ運動及びヨー運動を制御するピッチ/ヨー操作部と、前記エンドツールの前記2つのジョーが互いに反対方向に回転するように制御するアクチュエーション操作部と、を含むが、前記ピッチ/ヨー操作部と、前記アクチュエーション操作部は、独立して作動自在に形成され、
前記ピッチ/ヨー操作部が曲がれば、前記ピッチ/ヨー操作部の回転が、前記ピッチワイヤまたは前記ヨーワイヤを介して、前記エンドツール関節部材、並びにそれと連結された前記第1ジョー及び第2ジョーに伝達され、前記第1ジョー及び前記第2ジョーが、前記ピッチ/ヨー操作部の回転方向と同一方向に回転し、
前記アクチュエーション操作部が回転すれば、前記アクチュエーション操作部の回転が、前記アクチュエーションワイヤを介して、第1ジョー及び前記第2ジョーに伝達され、前記第1ジョー及び前記第2ジョーが互いに反対方向に回転し、
前記ピッチ/ヨー操作部は、前記連結部の延長線上に形成され、
前記ピッチ/ヨー駆動取っ手の前記第3方向の仮想中心軸が、前記ピッチ/ヨー駆動関節の前記第3方向の仮想中心軸より前記エンドツールに近く形成されるまたは前記ピッチ/ヨー駆動取っ手の前記第3方向の仮想中心軸が、前記ピッチ/ヨー駆動関節の前記第3方向の仮想中心軸と前記エンドツールから実質的に同一距離に形成されることを特徴とする請求項8に記載の手術用インストルメント。
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