JP2023152674A - 処理装置、および温度調整方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】処理容器の冷却の均一化を促進することができる技術を提供する。【解決手段】処理装置は、基板を収容する処理容器と、前記処理容器の周囲を覆い、前記処理容器に収容された前記基板を加熱する炉本体と、前記処理容器と前記炉本体との間の温調空間に冷却用の気体を供給する気体供給部と、前記温調空間から前記気体を排出する気体排出部と、を備える。前記気体排出部は、前記炉本体の側壁において当該炉本体の軸方向に沿った複数箇所に、前記温調空間の気体を排出する複数の排気孔を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、処理装置、および温度調整方法に関する。
特許文献1には、複数の基板を収容する処理容器と、処理容器の周囲に設けられて処理容器内に収容された複数の基板を加熱する炉本体と、を有する熱処理装置が開示されている。この炉本体は、処理容器内に収容された基板の強制冷却を行うために、強制冷却手段(気体供給部)および排熱系(気体排出部)を備える。気体供給部は、気体(冷媒)を噴出する複数の冷媒吹出孔を炉本体の側壁に備える一方で、気体排出部は、炉本体内の空間に供給された気体を排出する排気口を炉本体の上部に備える。
特開2020-167422号公報
本開示は、処理容器の冷却の均一化を促進することができる技術を提供する。
本開示の一態様によれば、基板を収容する処理容器と、前記処理容器の周囲を覆い、前記処理容器に収容された前記基板を加熱する炉本体と、前記処理容器と前記炉本体との間の温調空間に冷却用の気体を供給する気体供給部と、前記温調空間から前記気体を排出する気体排出部と、を備え、前記気体排出部は、前記炉本体の側壁において当該炉本体の軸方向に沿った複数箇所に、前記温調空間の前記気体を排出する複数の排気孔を備える、処理装置が提供される。
一態様によれば、処理容器の冷却の均一化を促進することができる。
第1実施形態に係る処理装置の構成を概略的に示す縦断面図である。 図2(A)は、図1の炉本体によるエアの流通を概略的に示す縦断面図である。図2(B)は、図1の炉本体によるエアの流通を概略的に示す平面断面図である。 図3(A)は、第1変形例に係る炉本体を概略的に示す縦断面図である。図3(B)は、第2変形例に係る炉本体を概略的に示す縦断面図である。図3(C)は、第3変形例に係る炉本体を概略的に示す縦断面図である。 図4(A)は、第4変形例に係る炉本体を概略的に示す平面断面図である。図4(B)は、第5変形例に係る炉本体を概略的に示す平面断面図である。図4(C)は、第6変形例に係る炉本体を概略的に示す平面断面図である。 図5(A)は、第7変形例に係る炉本体を概略的に示す平面断面図である。図5(B)は、第8変形例に係る炉本体を概略的に示す平面断面図である。図5(C)は、第9変形例に係る炉本体を概略的に示す平面断面図である。 第2実施形態に係る処理装置の構成を概略的に示す縦断面図である。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
図1は、第1実施形態に係る処理装置1の構成例を概略的に示す説明図である。図1に示すように、第1実施形態に係る処理装置1は、複数の基板Wを鉛直方向(軸方向:上下方向)に並べて配置し、これら各基板Wに対して成膜等の基板処理を行う縦型処理装置である。基板Wは、例えば、シリコンウエハ、もしくは化合物半導体ウエハ等の半導体基板、またはガラス基板があげられる。
処理装置1は、複数の基板Wを収容する処理容器10と、処理容器10の周囲を覆う筒状の炉本体50と、を有する。また、処理装置1は、当該処理装置1の各構成の動作を制御する制御部90を備える。
処理容器10は、複数の基板Wを鉛直方向に並べて配置するために、鉛直方向に延在する中心軸を有する筒状に形成されている。例えば、処理容器10は、天井を有する一方で下端が開放された円筒状の内筒11と、この内筒11の外側を覆うと共に天井を有する一方で下端が開放された円筒状の外筒12と、を含む。内筒11および外筒12は、石英等の耐熱性材料により形成されており、互いに同軸上に配置された2重構造を呈している。なお、処理容器10は、2重構造に限らず、単筒構造でもよく、あるいは3以上の筒からなる多重構造でもよい。
内筒11は、平坦状の天井を有する一方で、外筒12は、ドーム状の天井を有する。内筒11の所定の周方向位置には、鉛直方向に沿ってガスノズル31を収容する収容部13が形成されている。一例として、収容部13は、内筒11の側壁の一部を径方向外側に突出させた凸部14の内側に形成される。
内筒11において収容部13に対向する反対側の側壁には、鉛直方向に長い開口15が形成されている。開口15は、内筒11内のガスを、内筒11と外筒12の間の空間Pに排気する。開口15の鉛直方向の長さは、ウエハボート16の鉛直方向の長さと同一に、またはウエハボート16よりも鉛直方向に長く形成されているとよい。
処理容器10の下端は、例えば、ステンレス鋼により形成される円筒状のマニホールド17によって支持されている。マニホールド17の上端にはフランジ18が形成されており、フランジ18は外筒12の下端のフランジ12fを支持する。フランジ12fとフランジ18との間には、外筒12およびマニホールド17の内部を気密にシールするシール部材19が設けられる。
マニホールド17の上部の内壁には、環状の支持部20が径方向内側に突出しており、支持部20は、内筒11の下端を支持している。マニホールド17の下端の開口には、シール部材22を介して蓋体21が気密に取り付けられている。すなわち、蓋体21は、マニホールド17の下端側の開口を気密に塞いでいる。蓋体21は、例えば、ステンレス鋼により平板状に形成される。
蓋体21の中央部には、磁性流体シール部23を介してウエハボート16を回転可能に支持する回転軸24が貫通している。回転軸24の下部は、ボートエレベータ等により構成される昇降機構25のアーム25Aに支持されている。処理装置1は、昇降機構25のアーム25Aを昇降することで、蓋体21とウエハボート16と一体に上下動させ、処理容器10内に対してウエハボート16を挿入および離脱させることができる。
回転軸24の上端には回転プレート26が設けられており、この回転プレート26上には、断熱ユニット27を介して基板Wを保持するウエハボート16が載置される。ウエハボート16は、鉛直方向の所定間隔毎に基板Wを保持する基板保持具である。ウエハボート16により、各基板Wは水平方向に沿うように保持される。
処理ガス供給部30は、マニホールド17を介して処理容器10の内部に挿入されている。処理ガス供給部30は、処理ガス、パージガス、クリーニングガス等のガスを内筒11の内部に導入する。例えば、処理ガス供給部30は、処理ガス、パージガス、クリーンガスを導入する1以上のガスノズル31を有する。
ガスノズル31は、石英製のインジェクタ管であり、内筒11内の鉛直方向に沿って延びると共に、下端においてL字状に屈曲してマニホールド17の内外を貫通するように設けられている。ガスノズル31は、鉛直方向に沿って所定の間隔毎に複数のガス孔31hを備えており、各ガス孔31hを介して水平方向にガスを放出する。所定の間隔は、例えば、ウエハボート16に支持される各基板Wの間隔と同じになるように設定される。また、ガス孔31hの鉛直方向の位置は、鉛直方向に隣り合う基板W間の中間に位置するように設定されており、各基板W間の空間にガスを円滑に流通できるようになっている。
処理ガス供給部30は、処理容器10の外部において流量を制御しながら処理ガスおよびパージガスを処理容器10内のガスノズル31に供給する。処理ガスは、基板Wに成膜する膜種に応じて適宜のものが選択されるとよい。一例として、シリコン酸化膜を形成する場合、処理ガスとしては、例えば、ジクロロシラン(DCS)ガス等のシリコン含有ガスと、オゾン(O)ガス等の酸化ガスとを利用できる。パージガスは、例えば、窒素(N)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガスを利用できる。
処理ガス排気部40は、処理容器10内のガスを外部に排気する。処理ガス供給部30により供給されたガスは、内筒11の開口15から内筒11と外筒12との間の空間Pに流出し、ガス出口41を介して排気される。ガス出口41は、マニホールド17の上部の側壁であって、支持部20の上方に形成されている。ガス出口41には、処理ガス排気部40の排気路42が接続されている。処理ガス排気部40は、排気路42の上流から下流に向かって順に、圧力調整弁43、真空ポンプ44を備える。処理ガス排気部40は、処理容器10内のガスを真空ポンプ44により吸引すると共に、圧力調整弁43により排気するガスの流量を調整することで、処理容器10内の圧力を調整する。
また、処理容器10(内筒11)の内部には、処理容器10内の温度を検出する温度センサ80が設けられている。温度センサ80は、後述する複数のゾーンZに対応して、複数(本実施形態では5つ)の測温子81~85を鉛直方向の異なる位置に有する。複数の測温子81~85は、熱電対、測温抵抗体等を適用し得る。温度センサ80は、複数の測温子81~85毎に検出した温度を、制御部90にそれぞれ送信する。
一方、炉本体50は、処理容器10の周囲を覆うように設置され、処理容器10内の基板Wを加熱および冷却する。具体的には、炉本体50は、天井を有する円筒状の筐体51と、筐体51に設けられるヒータ52と、を備える。
筐体51は、直径および鉛直方向(軸方向)の長さが処理容器10よりも長く形成され、その中心軸が処理容器10の中心軸と同じ位置となるように設置される。例えば、筐体51は、外筒12のフランジ12fを支持するベースプレート54に取り付けられる。筐体51は、処理容器10の外周面に対して非接触となるように取り付けられることで、処理容器10との間に温調空間53を形成する。温調空間53は、処理容器10の側方および上方を連続するように設けられる。
筐体51は、天井部を有する筒状に形成されて処理容器10全体を覆う断熱部51aと、断熱部51aの外周側において断熱部51aを補強する補強部51bと、有する。すなわち、筐体51の側壁は、断熱部51aと補強部51bとの積層構造を呈している。断熱部51aは、例えば、シリカ、アルミナ等を主成分として形成され、当該断熱部51a内での熱伝達を抑制する。補強部51bは、ステンレス鋼等の金属により形成されている。また、炉本体50の外部への熱影響を抑制するために、補強部51bの外周側は、図示しない水冷ジャケットで覆われている。
炉本体50のヒータ52は、処理容器10内の複数の基板Wを加熱する適宜の構成を適用することができる。例えば、ヒータ52としては、赤外線を放射して処理容器10を加熱する赤外線ヒータを用いるとよい。この場合、ヒータ52は、線状に形成され、断熱部51aの内壁面に保持部(不図示)を介して、螺旋状、環状、円弧状、シャンク形状または蛇行するように断熱部51aに保持される。
そして、本実施形態に係る炉本体50は、処理容器10内の基板Wを冷却するために、温調空間53に冷却用の気体を供給する気体供給部60と、温調空間53内の気体を排出する気体排出部70と、を備える。なお、温調空間53に供給される気体は、本実施形態ではエアであるが、特に限定されるものではなく、不活性ガス等を適用してもよい。
気体供給部60は、例えば、基板処理(熱処理)の後に基板Wを強制冷却させる際に、処理容器10にエアを噴出する。気体供給部60は、炉本体50の外部に設けられる外部供給経路61および流量調整部62と、補強部51bに設けられる給気流路63と、断熱部51aに設けられる給気孔64と、を有する。
外部供給経路61は、図示しないブロアに接続されており、炉本体50に向けてエアを供給する。また、外部供給経路61には、供給するエアの温度を調整する温度調整部(熱交換器、ラジエータ等)が設けられてもよい。外部供給経路61は、途中位置で複数の分岐経路61aに分岐している。複数の分岐経路61aは、鉛直方向に並ぶように設けられて筐体51の補強部51bに接続されている。各分岐経路61aは、ブロアから供給されたエアを鉛直方向に沿って分流させる。
流量調整部62は、複数の分岐経路61a毎に設けられ、各分岐経路61aを流通するエアの流量を調整する。複数の流量調整部62は、制御部90の制御下に、相互に独立してエアの流量を変えることができる。なお、流量調整部62は、制御部90によらず、ユーザの手動等によってエアの流量を調整する構成でもよい。
給気流路63は、筐体51の側壁を構成する補強部51bの軸方向(鉛直方向)に沿って複数箇所に形成されている。複数の給気流路63の各々は、平面断面視で、円筒状の補強部51b内を周方向に沿って延在する円弧状を呈している(図2(B)も参照)。各給気流路63の円弧長は、補強部51bの円周の半分よりも短い。
給気孔64は、筐体51の側壁を構成する断熱部51aの軸方向(鉛直方向)に沿って複数形成されると共に、断熱部51aの周方向に沿って複数形成される(図2(A)および図2(B)も参照)。軸方向に並ぶ各給気孔64は、軸方向に並ぶ各給気流路63と同じ軸方向位置に配置されることで、水平方向に沿って各給気流路63と連通している。同じ軸方向位置で周方向に並ぶ各給気孔64は、1つの給気流路63に連通している。すなわち、複数の給気孔64は、断熱部51aの側周部においてマトリックス状に設けられている。各給気孔64は、断熱部51aを貫通するように形成され、各給気流路63に導入されたエアを温調空間53に向けて噴出する。
一方、気体排出部70は、強制冷却において温調空間53のエアを排気することで、炉本体50内の排熱および温調空間53の内圧の調整を行う。気体排出部70は、炉本体50の外部に設けられた外部排気経路71と、補強部51bに設けられた排気流路72と、断熱部51aに設けられた排気孔73と、を有する。
外部排気経路71は、炉本体50から合流位置までは複数の分岐経路71aを有し、合流位置からは1つの合流経路71bに統一されている。複数の分岐経路71aの各々または合流経路71bには、排気するエアの流量を調整する調整弁等が設けられてもよい。制御部90またはユーザは、調整弁によってエアの流量を調整することにより、気体排出部70において温調空間53の圧力を変化させることができる。また、合流経路71bには、排気するエアを冷却する図示しない冷却器やエアを吸引するポンプが設けられてもよい。さらに、合流経路71bの下流端は、外部供給経路61に接続されてもよい。これにより、気体供給部60および気体排出部70は、炉本体50を冷却するエアを循環させることができる。あるいは、外部排気経路71は、炉本体50から排出されたエアを再利用することなく廃棄してもよい。
排気流路72は、給気流路63と同様に、筐体51の側壁を構成する補強部51bの軸方向(鉛直方向)に沿って複数形成されている。複数の排気流路72の各々は、平面断面視で、円筒状の補強部51b内を周方向に沿って延在する円弧状を呈している(図2(B)も参照)。
そして、本実施形態に係る排気孔73は、筐体51の側壁を構成する断熱部51aの軸方向に沿って複数形成されると共に、断熱部51aの周方向に沿って複数形成される(図2(A)および図2(B)も参照)。軸方向に並ぶ各排気孔73は、軸方向に沿って設けられた各排気流路72と同じ軸方向位置に配置されることで、水平方向に沿って各排気流路72と連通している。同じ軸方向位置で周方向に並ぶ各排気孔73は、1つの排気流路72に連通している。すなわち、複数の排気孔73も、断熱部51aの側周部においてマトリックス状に設けられている。
より詳細には、炉本体50は、図2(B)に示すように、平面断面視で、複数の給気孔64を有する給気領域SAと、複数の排気孔73を有する排気領域EAと、孔を備えない分離領域DAと、を有している。給気領域SAと排気領域EAとは、炉本体50の中心軸を基点として、相互に反対位置に設けられて対称の領域形状を形成している。そして、給気領域SAと排気領域EAの間に、一対(2つ)の分離領域DAが配置されている。
図2(B)において、給気領域SA、排気領域EAおよび2つの分離領域DAは、炉本体50の周方向に沿って相互に90°間隔の範囲に設定されている。なお、給気領域SA、排気領域EAおよび2つの分離領域DAの範囲は、特に限定されない。例えば、給気領域SAおよび排気領域EAが90°以上の範囲に設定され、分離領域DAが90°未満の範囲に設定されてもよい。逆に、給気領域SAおよび排気領域EAが90°未満の範囲に設定され、分離領域DAが90°以上の範囲に設定されてもよい。
給気領域SAは、炉本体50の断熱部51aの周方向に沿って複数の給気孔64を備えることで、給気領域SAの全域から温調空間53にエアを噴出する。各給気孔64の外側は、周方向に延在する給気流路63に連通しており、各給気孔64の内側は、温調空間53に連通している。各給気孔64は、炉本体50の径方向に沿って直線状に延在している。また、各給気孔64は、給気領域SA内において、互いに等間隔に並んでいる。なお、図2(B)中の給気領域SAは、8つの給気孔64を有しているが、給気孔64の数は特に限定されないことは勿論である。
排気領域EAは、炉本体50の断熱部51aの周方向に沿って複数の排気孔73を備えることで、温調空間53内のエアを排気領域EAの全域から排出する。各排気孔73の外側は、周方向に延在する排気流路72に連通しており、各排気孔73の内側は、温調空間53に連通している。各排気孔73は、炉本体50の径方向に沿って直線状に延在している。また、各給気孔64は、排気領域EA内において、互いに等間隔に並んでいる。なお、図2(B)中の排気領域EAは、給気領域SAの各給気孔64と同数(8つ)の排気孔73を有しているが、排気孔73の数も特に限定されないことは勿論である。
図2(A)に示すように、炉本体50の側壁において軸方向に沿って並ぶ各給気孔64と各排気孔73とは、処理容器10(温調空間53)の軸方向に設定された複数のゾーンZ毎にそれぞれ設けられている。図2(A)中において、ゾーンZは、温度センサ80の測温子81~85に応じて5つに設定されている。ゾーンZの境界は、軸方向に並ぶ各測温子81~85同士の略中間位置(軸方向に並ぶ各排気孔73同士の中間位置)に設定されている。ただし、この実施形態における温調空間53の各ゾーンZは、仕切られているわけではなく、相互に連通した仮想的なものである。
炉本体50の軸方向に並ぶ各ゾーンZにおいて、給気孔64の軸方向位置と排気孔73の軸方向位置とは、互いに同位置に設定されている。なお、本明細書における「同位置」とは、鉛直方向に沿って若干(例えば、5cmの範囲内)ずれた位置に配置されることを含む概念である。例えば、各給気孔64と各排気孔73とは、断熱部51aの内壁面のヒータ52の配置によって、ヒータ52を避けるように配置することで、相互にずれてよい。ヒータ52が螺旋状に設けられる場合に、各給気孔64および各排気孔73は、螺旋に沿って鉛直方向の位置が徐々に変化しても1周回る間は同位置とみなし得る。このように各給気孔64および各排気孔73を同位置に位置することで、処理装置1は、各給気孔64から温調空間53に供給されたエアを、炉本体50の軸方向と直交する水平方向に移動させて、各排気孔73からエアを排出することができる。
さらに、軸方向に配置される各給気孔64および各排気孔73の設置範囲は、処理容器10内の軸方向の各基板Wが全て入るように設けられるとよい。言い換えれば、各給気孔64および各排気孔73は、複数の基板Wの最上部よりも高い位置と、複数の基板Wの最下部よりも低い位置とに配置される。これにより、処理装置1は、各基板Wの配置位置に対応する処理容器10の軸方向位置にエアを満遍なく当てることができる。
図1に戻り、処理装置1の制御部90は、プロセッサ91、メモリ92、図示しない入出力インタフェース等を有するコンピュータを適用することができる。プロセッサ91は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、複数のディスクリート半導体からなる回路等のうち1つまたは複数を組み合わせたものである。メモリ92は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ(例えば、コンパクトディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、ハードディスク、フラッシュメモリ等)を適宜組み合わせたものである。
メモリ92は、処理装置1を動作させるプログラム、基板処理のプロセス条件等のレシピを記憶している。プロセッサ91は、メモリ92のプログラムを読み出して実行することで、処理装置1の各構成を制御する。なお、制御部90は、ネットワークを介して情報通信するホストコンピュータまたは複数のクライアントコンピュータにより構成されてもよい。
第1実施形態に係る処理装置1は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下その動作について説明する。
処理装置1の制御部90は、基板処理において、まず複数の基板Wを搭載したウエハボート16を処理容器10内に搬入する。搬入に伴って、マニホールド17の下端の開口を蓋体21により閉じることで、処理容器10内が密閉空間となる。密閉空間の形成後、処理装置1は、所定の基板処理を行う。
例えば、基板処理として成膜処理を行う場合、制御部90は、炉本体50のヒータ52を制御して、ヒータ52を設定温度まで上昇させることで、処理容器10内の各基板Wを成膜処理に必要な温度に加熱する(アニール工程:(a)の工程)。さらにアニール工程と共に、制御部90は、処理ガス供給部30の動作を制御して、ガスノズル31を介して処理容器10の内部に成膜処理用の処理ガスを供給しつつ、処理ガス排気部40により処理容器10内の処理ガスを排気する(処理ガス流通工程)。これにより、処理容器10内の圧力が設定圧に維持された状態で、処理容器10内に処理ガスが充満し、各基板Wの表面に膜が形成される。また、処理装置1は、成膜処理において、処理ガスの種類を変えることで、複数の膜の積層または膜の酸化や窒化等の反応を行うことができる。
成膜処理後または成膜処理時に、制御部90は、炉本体50に設けられた気体供給部60や気体排出部70を制御して、処理容器10の強制冷却を行い、各基板Wの温度を低下させる(冷却工程:(b)の工程)。この際、制御部90は、ブロアから外部供給経路61を介してエアを供給し、各流量調整部62にて温調空間53に供給するエアの流量を調整する。これにより、炉本体50に流入したエアは、給気流路63を通って各給気孔64から温調空間53に流入する。
図2(A)に示すように、炉本体50の軸方向に沿って複数設けられた給気孔64は、温調空間53の複数のゾーンZ毎にエアを噴出する。一方、炉本体50の軸方向に沿って複数設けられた排気孔73は、温調空間53の複数のゾーンZ毎にエアを排気する。また、図2(B)に示すように、炉本体50の同じ軸方向位置において給気領域SAの周方向に沿って複数設けられた給気孔64は、給気領域SAの全域から同じゾーンZにエアを噴出する。さらに、炉本体50の同じ軸方向位置において排気領域EAの周方向に沿って複数設けられた排気孔73は、排気領域EAの全域からエアを排気することができる。
温調空間53に供給されたエアは、各ゾーンZを水平方向に移動して、給気領域SA側から処理容器10の外周面に当たる。また、エアは、処理容器10の外周面を回り込むように流れて排気領域EAに向かって移動していく。すなわち、処理装置1は、処理容器10の外周面の周方向を流れるようにエアを継続的に供給しつつ、エアを継続的に排気することで、エアの水平方向の流れを維持して、処理容器10を効率的に冷却することができる。
ここで、従来の炉本体は、炉本体の天井部または上部側に1つの排気口を備えていた。この場合、温調空間に供給されたエアは、温調空間の上方向に導かれることになり、処理容器10の上方向へ行くほどエアが温められてしまう。特に、基板処理において基板W同士の温度のバラツキ、温度制御のゾーンZのバラツキ等により処理容器10の鉛直方向に機差(温度差)が生じる場合でも、エアが上方向へ流れると、処理容器10の外周面に温度が低いエアを充分に当てることできなくなる。そのため、従来の炉本体は、強制冷却において処理容器10の均一的な温度調整が困難となり、各基板Wに温度ムラが生じる不都合が生じていた。仮に、温度ムラが大きい場合には、基板処理にもムラが発生してしまう可能性があった。
これに対して、本実施形態に係る処理装置1は、炉本体50の軸方向に複数の排気孔73を備えることで、各給気孔64から各排気孔73にかけて温調空間53の略水平方向にエアを流通させる。これにより、処理装置1は、処理容器10の軸方向に沿った外周面にエアを満遍なく吹き付けることができ、処理容器10の軸方向に沿って温度を均一的に下げることが可能となる。換言すれば、処理装置1は、炉本体50の構成によって、各装置の部品個体差、組立誤差、装置設置環境等の影響を吸収して、強制冷却の目標温度に対する再現性を高めることができる。
また、処理装置1は、各流量調整部62により軸方向に並ぶ各給気孔64から流量調整したエアを噴出することで、温度が高い箇所に多量のエアを供給する一方で、温度が低い箇所に少量のエアを供給する等の詳細な制御を行うことができる。そのため例えば、処理装置1は、基板処理時またはプロセス移行に伴う温度変更時等において、ヒータ52の加熱に加えて温調空間53に供給するエアの流量を調整することで、基板処理時のゾーンZ毎の温度調整幅を広げることが可能となる。
なお、本開示に係る処理装置1は、上記の実施形態に限定されず、種々の変形例をとり得る。例えば、各給気孔64、各排気孔73の向きは、相互に平行であったり、外側を向いていたりしてもよい。また例えば、各給気孔64、各排気孔73は、水平方向のゾーンZ内において千鳥状に配置されていてもよい。以下、図3~図5を参照して、処理装置1の変形例について幾つか例示していく。
図3(A)に示すように、第1変形例に係る炉本体50Aは、各給気孔64の軸方向位置に対して各排気孔73の軸方向位置を異ならせた点で、上記の炉本体50と異なる。このように各排気孔73の軸方向位置がずれていても、炉本体50Aは、処理容器10の軸方向の全体にわたって外周面を回り込むようにエアを当てることができる。よって、処理容器10全体および処理容器10内の基板Wを効果的に温度調整することが可能となる。なお、図3(A)中では、各排気孔73は、炉本体50の軸方向に並ぶ2つの給気孔64の中間位置に配置されているが、各給気孔64に対する各排気孔73の軸方向位置は、特に限定されないことは勿論である。
図3(B)に示すように、第2変形例に係る炉本体50Bは、処理容器10および炉本体50Bの軸方向に設定したゾーンZ毎に給気孔64および排気孔73を備えると共に、各ゾーンZを仕切り部材55により隔てた点で、上記の炉本体50と異なる。これにより、複数の仕切り部材55の間の各ゾーンZには、給気孔64から排気孔73にエアが向かうまでの間に、当該ゾーンZの水平方向に沿ってエアが流通することになる。したがって、処理装置1は、複数のゾーンZ毎に一層詳細に温度を調整することができ、処理容器10内の各基板Wの温度の均一化を促進することができる。なお、図3(B)では、各ゾーンZの軸方向に沿って1つの給気孔64および1つの排気孔73を備えた構成であるが、炉本体50Bは、各ゾーンZの軸方向に沿って複数の給気孔64または複数の排気孔73を備えた構成でもよい。また、仕切り部材55は、処理容器10の外周面と炉本体50の側壁の間を完全に密閉する構成でもよく、処理容器10の外周面や炉本体50の側壁との間に隙間が生じるように設置されてもよい。
図3(C)に示すように、第3変形例に係る炉本体50Cは、軸方向における排気孔73の数を、軸方向における給気孔64の数と異ならせた点で、上記の炉本体50とは異なる。つまり、排気孔73は、炉本体50の軸方向に沿って複数設けられれば、その数は限定されない。軸方向に沿った排気孔73の数は、図3(C)に示すように軸方向に沿った給気孔64の数より少なくてもよく、逆に給気孔64の数より多くてもよい。
図4(A)に示すように、第4変形例に係る炉本体50Dは、分離領域DAを備えず、断熱部51aの周方向の一方の半分に給気領域SAを備える一方で、断熱部51aの周方向の他方の半分に排気領域EAを備える点で、上記の炉本体50とは異なる。このように分離領域DAを備えない構成でも、炉本体50Dは、処理容器10へのエアの噴出と、処理容器10に当たったエアの排気とを、炉本体50と同じように実施することができる。
図4(B)に示すように、第5変形例に係る炉本体50Eは、断熱部51aの周方向に沿って給気領域SAと排気領域EAを交互に複数繰り返している点で、上記の炉本体50と異なる。このように炉本体50Eは、給気領域SAおよび排気領域EAの配置について特に限定されず、自由に設計することができる。例えば、処理容器10において温度が上昇し易い部分には、給気領域SAを対向配置させる一方で、他の部分には排気領域EAを対向配置させることで、目標箇所にエアを直接当てて温度低下させ易くすることが可能となる。
図4(C)に示すように、第6変形例に係る炉本体50Fは、断熱部51aの周方向に沿って給気孔64と排気孔73とを交互に備えた点で、上記の炉本体50と異なる。このように、交互に給気孔64と排気孔73とを備える構成でも、炉本体50Fは、処理容器10へのエアの噴出と、処理容器10に当たったエアの排気とを、炉本体50と同じように実施することができる。
図5(A)に示すように、第7変形例に係る炉本体50Gは、断熱部51aに1つの給気孔64を備える一方で、断熱部51aの周方向に沿って複数の排気孔73を備える点で、上記の炉本体50と異なる。この場合でも、炉本体50Gは、1つの給気孔64から供給されたエアを、処理容器10の外周面上に回り込ませて、複数の排気孔73から排気することができる。したがって炉本体50と同様の効果を得ることができる。
図5(B)に示すように、第8変形例に係る炉本体50Hは、断熱部51aの周方向に複数の給気孔64を備える一方で、断熱部51aの周方向に沿って1つの排気孔73を備える点で、上記の炉本体50と異なる。ただし、炉本体50Hの軸方向には複数の排気孔73が設けられている。この場合でも炉本体50Hは、複数の給気孔64から供給されたエアを、処理容器10の外周面上に回り込ませて、1つの排気孔73から排気することで、炉本体50と同様の効果を得ることができる。要するに、断熱部51aの周方向に設けられる排気孔73の数は、給気孔64と同数である必要はなく、給気孔64の数より多くてもよく、または少なくもてよい。
図5(C)に示すように、第9変形例に係る炉本体50Iは、断熱部51aの周方向に沿って長孔に形成された排気孔74を備える点で、上記の炉本体50と異なる。このように、炉本体50Iは、長孔の排気孔74を備えることで、周方向の排気性能を高めることができる。要するに、排気孔73、74の形状も、特に限定されるものではない。例えば、炉本体50Iは、軸方向に沿って給気孔64よりも縦長の排気孔74を備えてもよい。あるいは、給気孔64の形状も、自由に設計し得ることは勿論である。
図6は、第2実施形態に係る処理装置1Aの構成を概略的に示す縦断面図である。第2実施形態に係る処理装置1Aは、第1実施形態に係る処理装置1の気体供給部60と異なる気体供給部60Aを備えている。なお、処理装置1Aの他の構成については、処理装置1と同一であり、その詳細な説明については省略する。
気体供給部60Aは、炉本体50の外部に設けられる外部供給経路61および複数のブロア(送風部)65と、補強部51bに設けられる複数の給気流路63と、断熱部51aに設けられる複数の給気孔64と、を含む。外部供給経路61は、第1実施形態と同様に、途中位置で分岐して各給気流路63および各給気孔64に接続される複数の分岐経路61aを有する。複数の分岐経路61aは、鉛直方向に並ぶように設けられて筐体51の補強部51bに接続されている。外部供給経路61において途中位置よりも上流側の合流経路61bは、例えば、気体排出部70の外部排気経路71(合流経路71b)に接続される。外部供給経路61が外部排気経路71に接続されることで、処理装置1Aは、冷却用のエアを循環させることができ、循環したエアにより温調空間53の温度を良好に調整でき、また環境への影響を低減することが可能となる。なお、合流経路61b、71bの適宜の箇所には、エアの温度を調整するための熱交換器等が設けられてもよい。あるいは、合流経路61bは、図示しないエア源や大気開放部に接続されてもよい。
複数のブロア65は、複数の分岐経路61a毎に設けられる。各ブロア65は、外部供給経路61の上流側からエア(気体)を吸引して、設置されている分岐経路61aの下流側に対して調整した流量のエアを送風する。各ブロア65は、制御部90により相互に独立して制御することが可能であり、各分岐経路61aのエアの流量を個別に調整できる。なお、送風部の構成は、ブロア65のみに限定されず、例えば、エアの流量をより詳細に調整可能な流量調整器をブロア65の下流側に備えてもよい。
また、気体供給部60Aにおいて、ブロア65の下流側の各分岐経路61aが接続される給気流路63および給気孔64は、第1実施形態と同様に構成される。
第2実施形態に係る処理装置1Aは、基本的には以上のように構成される。この処理装置1Aは、第1実施形態と同様に、成膜処理後または成膜処理時に、制御部90により気体供給部60Aや気体排出部70を制御して処理容器10の強制冷却を行い、各基板Wの温度を低下させる(冷却工程)。この際、制御部90は、各ブロア65により複数のゾーンZ毎に調整した流量のエアを供給できる。各ブロア65は、上流側のエアを安定的に吸引して下流側に圧送することが可能であり、温調空間53内の各ゾーンにおけるエアの不足または過剰を確実に防止することができる。
各ブロア65の動作に基づいて、各給気孔64は、温調空間53の複数のゾーンZ毎に(同じ軸方向位置の給気領域SAの周方向に沿って)エアを良好に噴出できる。一方、炉本体50の軸方向に沿って複数設けられた排気孔73は、温調空間53の複数のゾーンZ毎に(同じ軸方向位置において排気領域EAの周方向に沿って)エアを良好に排気できる。これにより、処理装置1Aは、処理容器10の外周面の周方向を流れるようにエアを継続的に供給しつつ、エアを継続的に排気することで、エアの水平方向の流れを維持して、処理容器10を効率的に冷却することができる。
以上の実施形態で説明した本開示の技術的思想および効果について以下に記載する。
本発明の第1の態様に係る処理装置1は、基板Wを収容する処理容器10と、処理容器10の周囲を覆い、処理容器10に収容された基板Wを加熱する炉本体50と、処理容器10と炉本体50との間の温調空間53に冷却用の気体を供給する気体供給部60と、温調空間53から気体を排出する気体排出部70と、を備え、気体排出部70は、炉本体50の側壁において当該炉本体50の軸方向に沿った複数箇所に、温調空間53の気体を排出する複数の排気孔73を備える。
上記によれば、処理装置1は、炉本体50の軸方向に沿って複数の排気孔73を備えることで、温調空間53において軸方向に並ぶ複数の排気孔73に気体を流通させることができる。この際、温調空間53では、処理容器10の上方への気体の上昇を抑えて、処理容器10の軸方向と直交する方向に沿って気体が流れるようになり、処理装置1の機差や設置環境等による温度ムラを低減することができる。そのため、処理装置1は、処理容器10の冷却の均一化を促進することができ、基板処理時の温度調整能力を高めることが可能となる。
また、気体供給部60は、炉本体50の側壁において当該炉本体50の軸方向に沿って、温調空間53に気体を供給する複数の給気孔64を備え、複数の給気孔64および複数の排気孔73は、温調空間53の軸方向に設定された複数のゾーンZ毎にそれぞれ設けられている。これにより、処理装置1は、各ゾーンZ内において、給気孔64から温調空間53に気体を供給しつつ排気孔73を介して気体を排出することが可能となり、処理容器10の軸方向と直交する方向に沿った気体の流れを円滑に形成できる。
また、処理容器10の軸および炉本体50の軸は、鉛直方向に沿って延在し、複数の給気孔64および複数の排気孔73は、炉本体50の同じ鉛直方向の位置に配置されている。これにより、処理装置1は、温調空間53において略水平方向に沿って気体を安定的に移動させることができ、処理容器10の冷却の均一化を一層促進することが可能となる。
また、温調空間53は、複数の仕切り部材55によって複数のゾーンZ毎に区画されている。これにより、処理装置1は、複数のゾーンZ毎の温度調整を良好に行うことができる。
また、炉本体50の軸方向に並ぶ複数の排気孔73のうち1つは、処理容器10に収容された複数の基板Wの最上部以上の位置に配置され、炉本体50の軸方向に並ぶ複数の排気孔73のうち別の1つは、複数の基板Wの最下部以下の位置に配置されている。これにより、処理装置1は、軸方向に並ぶ複数の基板W全体について温度を安定的に低下させることが可能となり、基板W毎の基板処理の処理ムラを低減することが可能となる。
また、炉本体50は、当該炉本体50の同じ軸方向位置の周方向に沿って、複数の給気孔64を有する給気領域SAと、複数の排気孔73を有する排気領域EAと、を備える。これにより、処理装置1は、給気領域SAから多量の気体を供給しつつ、排気領域EAから多量の気体を排出することができる。
また、給気領域SAと排気領域EAとは、炉本体50の中心を挟んで互いに反対の位置に配置されている。これにより、処理装置1は、温調空間53内において給気領域SAから供給された気体を反対側の排気領域EAに導くことで、その過程で処理容器10の外周面に気体を容易に当てることができ、処理容器10内の基板Wの冷却をより効率的に行うことが可能となる。
また、給気領域SAと排気領域EAとの間には、当該給気領域SAおよび当該排気領域EAを分離する分離領域DAが設けられる。これにより、処理装置1は、処理容器10の外周面をより確実に回り込むように気体を流通させて、処理容器10内の基板Wを良好に冷却することができる。
また、気体供給部60Aは、炉本体50の軸方向に沿って設けられる複数の給気孔64の各々に接続される複数の分岐経路61aを備えると共に、流量を調整しながら複数の給気孔64の各々に気体を送風する送風部(ブロア65)を複数の分岐経路61a毎に備える。これにより、処理装置1Aは、炉本体50内の各ゾーンに対して、各ブロア65によって目標の流量の気体を安定して供給することができる。
また、気体供給部60Aは、複数の分岐経路61aが合流する合流経路61bを備え、合流経路61bは、気体排出部70において複数の排気孔73に接続される外部排気経路71に接続されている。これにより、処理装置1Aは、気体供給部60Aと気体排出部70との間で気体を循環させることが可能となり、温調空間53を効果的に温度調整できると共に、環境に対する影響を可及的に低減できる。
また、炉本体50は、当該炉本体50の同じ軸方向位置の周方向に沿って複数の排気孔73を備える。これにより、処理装置1は、周方向の複数の排気孔73を用いて温調空間53の気体をスムーズに排出することができる。
また、本開示の第2の態様に係る温度調整方法は、(a)処理容器10の周囲を覆う炉本体50により、処理容器10に収容された基板Wを加熱する工程と、(b)処理容器10と炉本体50との間の温調空間53に冷却用の気体を供給すると共に、温調空間53から気体を排出する工程と、を有し、(b)の工程では、炉本体50の側壁において当該炉本体50の軸方向に沿った複数箇所に設けられた排気孔73から、温調空間53の気体を排出する。上記の温度調整方法でも、処理容器の冷却の均一化を促進することができる。
今回開示された実施形態に係る処理装置1および温度調整方法は、すべての点において例示であって制限的なものではない。実施形態は、添付の請求の範囲およびその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形および改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
処理装置1は、処理容器10内の構成について特に限定されるものではない。一例として、処理装置1は、処理容器10内において複数の基板Wを鉛直方向と直交する水平方向に並べた横型処理装置であってもよい。この場合でも、処理容器10の外側に設けられた炉本体50は、処理容器10内の基板Wの冷却を均一化することができる。あるいは、処理装置1は、枚葉式の処理容器10の外側に炉本体50を備える場合等において、同様の構成をとることができる。
1、1A 処理装置
10 処理容器
50 炉本体
53 温調空間
60、60A 気体供給部
70 気体排出部
73 排気孔
W 基板

Claims (12)

  1. 基板を収容する処理容器と、
    前記処理容器の周囲を覆い、前記処理容器に収容された前記基板を加熱する炉本体と、
    前記処理容器と前記炉本体との間の温調空間に冷却用の気体を供給する気体供給部と、
    前記温調空間から前記気体を排出する気体排出部と、を備え、
    前記気体排出部は、前記炉本体の側壁において当該炉本体の軸方向に沿った複数箇所に、前記温調空間の前記気体を排出する複数の排気孔を備える、
    処理装置。
  2. 前記気体供給部は、前記炉本体の側壁において当該炉本体の軸方向に沿って、前記温調空間に前記気体を供給する複数の給気孔を備え、
    前記複数の給気孔および前記複数の排気孔は、前記温調空間の軸方向に設定された複数のゾーン毎にそれぞれ設けられている、
    請求項1に記載の処理装置。
  3. 前記処理容器の軸および前記炉本体の軸は、鉛直方向に沿って延在し、
    前記複数の給気孔および前記複数の排気孔は、前記炉本体の同じ鉛直方向の位置に配置されている、
    請求項2に記載の処理装置。
  4. 前記温調空間は、複数の仕切り部材によって前記複数のゾーン毎に区画されている、
    請求項2に記載の処理装置。
  5. 前記炉本体の軸方向に並ぶ前記複数の排気孔のうち1つは、前記処理容器に収容された複数の前記基板の最上部以上の位置に配置され、前記炉本体の軸方向に並ぶ前記複数の排気孔のうち別の1つは、複数の前記基板の最下部以下の位置に配置されている、
    請求項2に記載の処理装置。
  6. 前記炉本体は、当該炉本体の同じ軸方向位置の周方向に沿って、前記複数の給気孔を有する給気領域と、前記複数の排気孔を有する排気領域と、を備える、
    請求項2乃至5のいずれか1項に記載の処理装置。
  7. 前記給気領域と前記排気領域とは、前記炉本体の中心を挟んで互いに反対の位置に配置されている、
    請求項6に記載の処理装置。
  8. 前記給気領域と前記排気領域との間には、当該給気領域および当該排気領域を分離する分離領域が設けられる、
    請求項6に記載の処理装置。
  9. 前記気体供給部は、
    前記炉本体の軸方向に沿って設けられる前記複数の給気孔の各々に接続される複数の分岐経路を備えると共に、流量を調整しながら前記複数の給気孔の各々に前記気体を送風する送風部を前記複数の分岐経路毎に備える、
    請求項2乃至5のいずれか1項に記載の処理装置。
  10. 前記気体供給部は、前記複数の分岐経路が合流する合流経路を備え、
    前記合流経路は、前記気体排出部において前記複数の排気孔に接続される外部排気経路に接続されている、
    請求項9に記載の処理装置。
  11. 前記炉本体は、当該炉本体の同じ軸方向位置の周方向に沿って前記複数の排気孔を備える、
    請求項1に記載の処理装置。
  12. (a)処理容器の周囲を覆う炉本体により、前記処理容器に収容された基板を加熱する工程と、
    (b)前記処理容器と前記炉本体との間の温調空間に冷却用の気体を供給すると共に、前記温調空間から前記気体を排出する工程と、を有し、
    前記(b)の工程では、前記炉本体の側壁において当該炉本体の軸方向に沿った複数箇所に設けられた排気孔から、前記温調空間の前記気体を排出する、
    温度調整方法。
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