JP2023152512A - アンテナ構造体、及びアンテナアレイ構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】アンテナ装置の小型化を容易にするアンテナ構造体を提供する。【解決手段】アンテナ構造体21は、第1表面と、第2表面とを有するアンテナ基板1と、アンテナ基板の第1表面に配列される複数のパッチアンテナ素子2と、アンテナ基板の第2表面に形成され、複数のパッチアンテナ素子の各々に電気的に接続される給電電極3と、アンテナ基板の第2表面から離れて配置され、アンテナ基板の第2表面と交差する方向に延び、接続端子7を含む電源制御基板6と、アンテナ基板と電源制御基板との間に配置され、給電電極と電源制御基板とを電気的に接続する接続部材11と、を備える。接続部材は、電源制御基板からアンテナ基板に向かう方向に窪む凹部が形成された本体部4と、本体部の表面に形成された電極部5と、電極部と給電電極とを金属接合によって接合する第1接合部8と、電極部と接続端子とを金属接合によって接合する第2接合部9と、を含む。【選択図】図1
Description
本開示は、アンテナ構造体、及びアンテナアレイ構造体に関する。
近年、第五世代(5G)の移動通信システムによる商用サービスが開始され、産業や社会を支える基盤技術として、マルチメディアサービスの高度化を更に加速し、新たな価値を提供することが期待されている。
5Gは、10GHzを超えるミリ波のような高周波数帯を扱う移動通信システムである。送受信アンテナには、誘電体基板と、その両面に配線形成された放射素子と、地導体板とを構成要素とする、平面アンテナの一種である、パッチアンテナ(マイクロストリップアンテナ)が一般的に用いられる。
また、所望の放射指向性(放射パターン)を得る為に、複数個のパッチアンテナを規則的に直線状、あるいは平面状などに配列した、多素子のアンテナアレイとして用いられることが多い。多素子のアンテナアレイとすることで、大容量通信が可能となる。パッチアンテナ等のアンテナ素子は、各種の信号処理回路や給電回路と接続され、アンテナ構造体(アンテナモジュール)を構成する。そして、ケースやカバー等の筐体に収納され、通信用のアンテナユニットとして実用的に利用される。
例えば、特許文献1には、アンテナ素子部と、アンテナ素子部で変換された電気信号を増幅する回路部とによって構成された、アンテナ構造体、及びアンテナユニットが開示されている。
特許文献1において、アンテナ素子部と回路部とは、それぞれ別体で構成され、ケーブルにより互いに接続され、外部ケース内に並設され、収納されることで、アンテナユニットを構成している。
近年、大容量通信に対応するため、複数のアンテナ素子を含むアンテナ構造体が利用されるが、その設置場所が限定される為、アンテナ構造体の小型化に対する要求が高まっている。
そこで、例えば、特許文献2には、アンテナ装置の小型化を実現するためのアンテナ構造体が示されている。特許文献2のアンテナ構造体は、地導体と、当該地導体の上面に第1の誘電体基板を介して形成されたアンテナ素子部と、地導体の下面に第2の誘電体基板を介して形成された回路パターン及び実装される回路部品等を含む回路部とにより構成されている。
しかしながら、特許文献1のアンテナ構造体の構造では、アンテナ素子部と回路部とがともに平面方向に設けられている。アンテナ素子部と回路部とを併設する面積を平面方向において確保する構成では、装置の小型化が困難である。
また、アンテナ構造体の全体の大きさは、誘電体基板のアンテナ素子部が配置されている面の反対面側に実装されている回路部品の実装面積によって決まる。このため、特許文献2に示すアンテナ構造体の構造では、アンテナ素子を小型化しても、回路部品の実装面積以下の小型アンテナ構造体の実現は困難である。
また、アンテナ素子を複数並べて、アンテナアレイ構造体を形成する場合においても、アンテナ素子を並べる間隔は、誘電体基板のアンテナ素子部が配置されている面の反対面側に実装されている回路部品の実装面積により制約を受ける。このため、小型のアンテナ素子を狭隣接な実装で複数並べたアンテナアレイ構造体を実現することは困難である。
そこで、本開示の目的は、アンテナ装置の小型化を容易にするアンテナ構造体を提供することである。
前記目的を達成するために、本開示の一態様に係るアンテナ構造体は、第1表面と、第1表面の反対側に位置する第2表面と、を有するアンテナ基板と、アンテナ基板の第1表面に配列される複数のパッチアンテナ素子と、アンテナ基板の第2表面に形成され、複数のパッチアンテナ素子の各々に電気的に接続される給電電極と、アンテナ基板の第2表面から離れて配置され、アンテナ基板の第2表面と交差する方向に延びる電源制御基板と、アンテナ基板と電源制御基板との間に配置され、給電電極と電源制御基板とを電気的に接続する接続部材と、を備え、電源制御基板は、接続端子を含み、接続部材は、絶縁性を有し、電源制御基板からアンテナ基板に向かう方向に窪む凹部が形成された本体部と、本体部の表面に形成された電極部と、電極部と給電電極とを金属接合によって接合する第1接合部と、電極部と接続端子とを金属接合によって接合する第2接合部と、を含み、電源制御基板の端部は、本体部の凹部に配置される。
本開示の一態様に係るアンテナ構造体によれば、アンテナ装置の小型化を容易にすることができる。
本開示の第1態様によれば、第1表面と、第1表面の反対側に位置する第2表面と、を有するアンテナ基板と、アンテナ基板の第1表面に配列される複数のパッチアンテナ素子と、アンテナ基板の第2表面に形成され、複数のパッチアンテナ素子の各々に電気的に接続される給電電極と、アンテナ基板の第2表面から離れて配置され、アンテナ基板の第2表面と交差する方向に延びる電源制御基板と、アンテナ基板と電源制御基板との間に配置され、給電電極と電源制御基板とを電気的に接続する接続部材と、を備え、電源制御基板は、接続端子を含み、接続部材は、絶縁性を有し、電源制御基板からアンテナ基板に向かう方向に窪む凹部が形成された本体部と、本体部の表面に形成された電極部と、電極部と給電電極とを金属接合によって接合する第1接合部と、電極部と接続端子とを金属接合によって接合する第2接合部と、を含み、電源制御基板の端部は、本体部の凹部に配置される、アンテナ構造体を提供する。
この態様によれば、アンテナ装置の小型化を容易にするアンテナ構造体を提供することができる。
本開示の第2態様によれば、凹部は、複数のパッチアンテナ素子の配列される方向に沿って形成されている、第1態様に記載のアンテナ構造体を提供する。
本開示の第3態様によれば、接続部材の本体部は、樹脂素材で構成され、樹脂素材は、LCPと、PPAと、ABSと、PEEKと、PCとのうちのいずれか1つを含む、第1又は第2態様に記載のアンテナ構造体を提供する。
本開示の第4態様によれば、第1接合部の組成と第2接合部の組成とが異なる、第1又は第2態様に記載のアンテナ構造体を提供する。
本開示の第5態様によれば、第1又は第2態様に記載のアンテナ構造体を複数備え、複数のパッチアンテナ素子は、アンテナ基板の第1表面において、第1方向に沿って配列され、複数のアンテナ構造体は、第1方向と直交する第2方向に沿って配列されている、アンテナアレイ構造体を提供する。
本開示の第6態様によれば、複数のアンテナ構造体の配列の方向において、隣接するアンテナ基板の隣り合う端面間の間隔は、0mmより大きく10m以下である、第5態様に記載のアンテナアレイ構造体を提供する。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
以下、適宜図面を参照しながら、実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
本発明の実施の形態1に係るアンテナ構造体、アンテナアレイ構造体、及びその製造方法について、図1乃至図11Fを参照しながら説明する。添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供するものであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。なお、図面において実質的に同一の部材については、同一の符号を付している。
《実施の形態1》
(アンテナ構造体の構成)
本開示の実施の形態1に係るアンテナ構造体の全体構成について、図1乃至図3を参照しながら説明する。図1は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の構成の一例を示すX-Z平面における端面図である。図2は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の構成の一例を示す斜視図である。図3は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の構成の一例を示すY-Z平面における正面図である。
(アンテナ構造体の構成)
本開示の実施の形態1に係るアンテナ構造体の全体構成について、図1乃至図3を参照しながら説明する。図1は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の構成の一例を示すX-Z平面における端面図である。図2は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の構成の一例を示す斜視図である。図3は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の構成の一例を示すY-Z平面における正面図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るアンテナ構造体21は、アンテナ基板1と、電源制御基板6と、接続部材11とを備えている。本実施の形態では、アンテナ基板1は、X-Y平面と平行に配置され、電源制御基板6は、アンテナ基板1のX-Y平面に平行する上表面(図示+Z側の表面)から離れて配置され、アンテナ基板1の上表面と交差する方向に延びることができる。図1-3に示す実施の形態では、電源制御基板6は、アンテナ基板1と直交するY-Z平面に平行して延びている。接続部材11は、アンテナ基板1と電源制御基板6との間に配置され、アンテナ基板1と電源制御基板6とを接続している。接続部材11の構成については、後段において詳述する。なお、本明細書では、アンテナ基板1のX-Y平面に平行する図示-Z側の表面を、「下表面」又は「第1表面」といい、その反対側の表面(図示+Z側の表面)を、「上表面」又は「第2表面」という。
アンテナ基板1は、本実施の形態において、パナソニック製の多層基板材料「MEGTRON7」が基材として用いられている。「MEGTRON7」は低伝送損失特性を有する多層基板材料である。これを用いて、高効率なアンテナ性能を実現するとともに、自由度の高い基板設計を行うことができる。しかしながら、アンテナ基板1は、「MEGTRON7」に限定するものではなく、例えば、その他のガラスエポキシ素材やセラミック素材であってもよい。また、アンテナ基板1の形状及び寸法は、用途に応じて作製することができる。本実施の形態では、図2-3に示すように、アンテナ基板1は、X-Y平面において矩形状を有し、図示X方向の幅が3mm、Y方向の長さが22mm、Z方向の厚みが0.8mmで作製されている。
図2に示すように、アンテナ基板1の下表面(第1表面)には、複数のパッチアンテナ素子2が図示Y方向に沿って配列されている。本実施の形態では、パッチアンテナ素子2は、厚み18μmの銅箔で構成され、寸法が2mm×2mmの矩形状を有している。また、本実施の形態では、図2に示すように、アンテナ構造体21は、7個の矩形状のパッチアンテナ素子2を備え、これらのパッチアンテナ素子2は、図示Y方向に沿って直線状に1mm間隔の等間隔で配列されている。このように、複数のパッチアンテナ素子2を、矩形状のアンテナ基板1の長手方向(図示Y方向)に沿って直線状に配列することによって、コンパクトなアンテナ構造体を構成することができる。
なお、本開示は、アンテナ構造体に含まれるパッチアンテナ素子の形状、数、又は配列の間隔等を限定しない。パッチアンテナ素子2は、例えば、円形状等の他の形状であってもよく、アンテナ構造体21を構成するパッチアンテナ素子の数は、アンテナ構造体の用途に応じて設けられてもよい。更に、複数のパッチアンテナ素子2は、等間隔に配列されてもよく、異なる間隔に配列することもできる。
図1及び図3に示すように、アンテナ基板1のパッチアンテナ素子2が配置されている表面の反対側の上表面(第2表面)には、複数の給電電極3が配置されている。給電電極3は、例えば、スルーホールによって複数のパッチアンテナ素子2と導通され、パッチアンテナ素子2に給電するために用いられる。本実施の形態では、図3に示すように、給電電極3は、アンテナ基板1の上表面において、下表面におけるパッチアンテナ素子2の配列に対向して、図示Y方向に沿って配列された複数個の電極を含む。これによって、給電電極3は、複数のパッチアンテナ素子2の各々に対し、別々に給電することができる。また、給電電極3に含まれる個々の電極がパッチアンテナ素子2の配列方向に沿って配列することによって、よりコンパクトなアンテナ構造体を構成することができる。
電源制御基板6は、例えば、両面プリント基板に、信号回路や給電回路を構成する回路部品(図示せず)を実装して構成することができる。電源制御基板6は、接続端子7を有し、本実施の形態では、接続端子7は、図示Y方向に沿って設けられた複数の端子を含む。複数の端子のそれぞれは、接続部材11の電極部5(後段に説明する)及び給電電極3を通して、パッチアンテナ素子2のそれぞれに電気的に接続されている。これによって、電源制御基板6は、各々のパッチアンテナ素子2に所定の励振振幅位相分布を与え、アンテナ構造体21の所望の放射指向性を実現することができる。電源制御基板6は、アンテナ基板1の上表面と交差する方向に延びるように配置することができる。本実施の形態では、電源制御基板6は、パッチアンテナ素子2の配列方向と平行して、Y-Z平面に配置されている。これによって、アンテナ構造体を更にコンパクトに構成することができる。
電源制御基板6の形状及び寸法は、用途に応じて作製することができる。本実施の形態では、図示のように、電源制御基板6は、パッチアンテナ素子2の配列方向に平行するY-Z平面に配置され、Y-Z平面において矩形状を有している。また、本実施の形態では、電源制御基板6は、図示Y方向の長さが22mm、Z方向の長さが25mm、X方向の厚みが1.6mmで作製されている。
アンテナ基板1と電源制御基板6とは、接続部材によって接続されている。以下、図1-3に併せ、更に図4を参照し、接続部材の構成について説明する。図4は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の接続部材11の構成の一例を示す図1の部分Aの拡大図である。
(接続部材の構成)
接続部材11は、アンテナ基板1と電源制御基板6との間に配置され、絶縁性を有する本体部4と、本体部4の表面に形成された電極部5と、第1接合部8と、第2接合部9と、によって構成されている。第1接合部8は、電極部5と給電電極3とを接合し、第2接合部9は、電極部5と電源制御基板の接続端子7とを接合している。また、第1接合部8と第2接合部9とは、ともに金属接合により構成されている。このように、接続部材11は、電源制御基板6と給電電極3とを、電気的接続するとともに、機械的に接合させることで、アンテナ基板1の上表面と交差する方向に延びている電源制御基板6を支持することができる。
接続部材11は、アンテナ基板1と電源制御基板6との間に配置され、絶縁性を有する本体部4と、本体部4の表面に形成された電極部5と、第1接合部8と、第2接合部9と、によって構成されている。第1接合部8は、電極部5と給電電極3とを接合し、第2接合部9は、電極部5と電源制御基板の接続端子7とを接合している。また、第1接合部8と第2接合部9とは、ともに金属接合により構成されている。このように、接続部材11は、電源制御基板6と給電電極3とを、電気的接続するとともに、機械的に接合させることで、アンテナ基板1の上表面と交差する方向に延びている電源制御基板6を支持することができる。
接続部材11の形状及び寸法は、用途に応じて作製することができる。本実施の形態では、図2に示すように、接続部材11は、長手方向が図示Y方向に延びる直方体の外形を有し、パッチアンテナ素子2の配列方向に沿って、電源制御基板6と平行に配置されている。これによって、コンパクトなアンテナ構造体21を構成することができる。
接続部材11の本体部4は、本実施の形態では、図示X方向の幅Wcが2.5mm、Z方向の高さHcが3.0mm、Y方向の長さLc(図3に示す)が22mmで作製されている。なお、本実施の形態では、電源制御基板6と接続部材11の本体部4とは、Y方向において概ね同一の長さを有するように作製されているが、本開示は、これに限定されない。電源制御基板6と本体部4とは、Y方向において異なる長さを有してもよい。
図4に示しているように、接続部材11の本体部4は、アンテナ基板1に向かう方向(本実施の形態では、図示-Z方向)に窪む凹部10を有している。電源制御基板6のアンテナ基板1に近接の端部6aは、少なくとも一部が凹部10に配置されている。また、これに限定されないが、本実施の形態では、電源制御基板6の端部6a付近に、接続端子7が配置され、図示のように、接続端子7が、電源制御基板6のY-Z平面と平行する面6A,6Bのそれぞれに設けられている。電源制御基板6の両側の面6A,6Bに設けられた接続端子7が、第2接合部9によって接続部材11に接合されている。これによって、電源制御基板6を安定的に保持することができ、振動や衝撃に対して強い構造を持つアンテナ構造体21を構成することができる。なお、電源制御基板6は、接続端子7が両側の面6A,6Bに設けられ、接続部材11に接続するものに限定されない。例えば、接続端子7が電源制御基板6のY-Z平面と平行するいずれかの面に設けられ、第2接合部9によって接続部材11に接続されてもよい。
凹部10は、アンテナ基板1の下表面のパッチアンテナ素子2の配列方向に沿って形成することができる。これによって、アンテナ構造体を更にコンパクトに構成することができる。凹部10の形状及び寸法は、用途に応じて作製することができる。電源制御基板6の端部6aを凹部に配置するために、図示X方向において、凹部10の幅Lは、少なくとも電源制御基板6の厚さTよりも大きく、例えば、1.7mm以上2.0mm以下であってもよい。本実施の形態では、凹部10は、X方向の幅Lが1.7mm、Z方向の深さDが2.0mmで形成されている。
電源制御基板6の端部6aは、凹部10の内側の底部10aと接して配置されてもよく、底部10aから所定の距離を離れて配置されてもよい。本実施の形態では、図4に示すように、電源制御基板6の端部6aは、凹部10の内側の底部10aから距離dだけ離れて配置されている。距離dは、例えば、0mm以上1.5mm以下であってもよい。電源制御基板6を、凹部10の内側の底部10aから離れて配置することによって、電源制御基板6と接続部材11との間に空気が流れる経路を確保することができる。これによって、電源制御基板6に搭載される電子部品から発せられる熱を散熱させ、電子部品の発熱による電源制御基板6又はアンテナ基板1の温度上昇を抑制することができる。
接続部材11の本体部4は、絶縁性を有する樹脂素材で構成されている。本実施の形態では、本体部4は、誘電率が4.3、誘電正接が0.015のLCP(液晶ポリマー)を用いているが、これに限定されるものではなく、LCP(液晶ポリマー)と、PPA(ポリフタルアミド)と、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合合成樹脂)と、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン樹脂)と、PC(ポリカーボネート樹脂)とのうちのいずれか1つを含むことができる。
電極部5は、本体部4の表面の全体又は任意の一部に形成することができる。図4に示す一例において、電極部5は、本体部4の上表面4bと、下表面4aの一部と、電源制御基板6に対向する内側の面4Aの一部と、電源制御基板6の反対側に面する外側の面4Bとにおいて形成されている。しかしながら、電極部5はこれに限定されることなく、用途に応じて、図4に示す例と異なる形態で形成されてもよい。
本実施の形態では、電極部5は、メッキ法によって、厚さ10μmの銅(Cu)と、厚さ0.2μmのニッケル(Ni)と、厚さ0.05μmの金(Au)とを順次に形成されている。電極部5は、メッキ法により形成したものに限定されることなく、導電性樹脂の印刷やディスペンス塗布等、その他の素材又は工法により形成されてもよい。
電極部5と給電電極3とを接合する第1接合部8と、電極部5と電源制御基板の接続端子7とを接合する第2接合部9とは、ともに金属接合により構成されている。これによって、第1接合部8と第2接合部9とは、電気伝導性と機械的強度との両方を備えることができる。本実施の形態では、第1接合部8は、Sn-3.0Ag-0.5Cu組成のはんだを用いて構成され、第2接合部9は、Sn-Bi系はんだを用いて構成されている。なお、第1接合部8と第2接合部9とを構成する金属接合材は、これに限定されるものではなく、例えば、AgやCuなどの導電性ペースト、又はその他の接合材料を用いてもよい。更に、第1接合部8を構成する金属接合材の組成と第2接合部9を構成する金属接合材の組成とは、異なるものを採用することができる。これについて、後段において詳述する。
このように、X-Y平面と平行に配置されたアンテナ基板1と、アンテナ基板1の上表面と交差する方向に延びる電源制御基板6とを、接続部材11で接続することによって、本開示の実施の形態1に係るアンテナ構造体21が構成されている。
このような構成によれば、パッチアンテナ素子2と、信号回路や給電回路を構成する回路部品が実装されている電源制御基板6とは、互いに交差する方向に配置されるため、例えば、信号回路や給電回路を構成する回路部品の実装面積により、アンテナ素子の配置が制約されることなく、アンテナ装置の小型化を容易にするアンテナ構造体21を提供することができる。
次に図5乃至図7を参照して、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成について説明する。
(アンテナアレイ構造体の構成)
図5は、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成の一例を示すX-Z平面における端面図である。図6は、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成の一例を示す斜視図である。図7は、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成の一例を示すX-Y平面における平面図である。
図5は、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成の一例を示すX-Z平面における端面図である。図6は、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成の一例を示す斜視図である。図7は、実施の形態1に係るアンテナアレイ構造体の構成の一例を示すX-Y平面における平面図である。
図5-7に示すように、アンテナアレイ構造体22は、複数のアンテナ構造体21によって構成される。各々のアンテナ構造体21の複数のパッチアンテナ素子2は、本実施の形態では、アンテナ基板の下表面(第1表面)において、図示Y方向に沿って配列されている。また、複数のアンテナ構造体21は、パッチアンテナ素子2の配列の方向に直交する方向、本実施の形態では、図示X方向に沿って配列されている。このように、マトリックス状に配置されたパッチアンテナ素子2のアレイを備えるアンテナアレイ構造体22が構成されている。
アンテナアレイ構造体22を構成するアンテナ構造体21の数は、アンテナアレイ構造体の用途に応じて設けることができる。本実施の形態では、図6-7に示すように、アンテナアレイ構造体22は、6つのアンテナ構造体21を備え、各々のアンテナ構造体21が7つのパッチアンテナ素子2を備えるように構成されている。このように構成されたアンテナアレイ構造体22は、7×6個のパッチアンテナ素子2を有している。例えば、m個のアンテナ構造体21を設け、それぞれのアンテナ構造体21がn個のパッチアンテナ素子2を備える場合、n×m個のパッチアンテナ素子2を含むアンテナアレイ構造体22が構成される。多数のパッチアンテナ素子を含むアンテナアレイ構造体を利用することによって、大容量通信が実現可能となる。
アンテナアレイ構造体22において、各々のアンテナ構造体21が等間隔に配列されてもよく、異なる間隔に配列することもできる。本実施の形態では、図5-7に示すように、6つのアンテナ構造体21が配列されたX方向において、個々のアンテナ基板1が等間隔に配置されている。また、これに限定されないが、本実施の形態では、アンテナアレイ構造体22を構成する各々のアンテナ構造体21は、X-Y平面において矩形状のアンテナ基板1を備えている。アンテナ構造体21の配列の方向(本実施の形態では、図示X方向)において、隣接するアンテナ基板1の隣り合う端面間の間隔Sが0.5mmで構成されている。間隔を設けてアンテナ基板1を配列することによって、各々のアンテナ構造体21の電源制御基板6に実装されている回路部品が発する熱を散熱させ、回路部品の発熱による電源制御基板6の温度上昇を抑制することができる。アンテナ構造体21の配列の方向において、隣接するアンテナ基板1の隣り合う端面間の間隔Sは、例えば、0mmより大きく10mm以下であってもよい。
本開示によるアンテナ構造体21の構成によれば、パッチアンテナ素子2と、信号回路や給電回路を構成する回路部品が実装されている電源制御基板6とは、互いに交差する方向に配置されている。そのため、アンテナアレイ構造体22において、複数のアンテナ構造体21を配置するとき、例えば、電源制御基板6、又は電源制御基板6に実装されている回路部品により、間隔Sが制約されることなく、複数のアンテナ構造体21を配列することができる。従って、各々のアンテナ構造体のパッチアンテナ素子2が狭隣接でマトリクス上に並んだアンテナアレイ構造体22を構成することができ、これによって、小型のアンテナアレイ装置を提供することが可能となる。
アンテナアレイ構造体は、更に筐体と組み立てることによってアンテナユニットを構成することができる。アンテナユニットの構成について、図8-9を参照して説明する。
(アンテナユニットの構成)
図8は、図5のアンテナアレイ構造体22と筐体12aとを組み立てたアンテナユニットの構成の一例23aを示す斜視図である。図9は、図5のアンテナアレイ構造体22と筐体12a,12bとを組み立てたアンテナユニットの構成の他の一例23bを示す斜視図である。
図8は、図5のアンテナアレイ構造体22と筐体12aとを組み立てたアンテナユニットの構成の一例23aを示す斜視図である。図9は、図5のアンテナアレイ構造体22と筐体12a,12bとを組み立てたアンテナユニットの構成の他の一例23bを示す斜視図である。
図8に示すアンテナユニット23aは、アンテナアレイ構造体22の複数の電源制御基板6のアンテナ基板1に近接の端部6aの反対側の端部6b(図示+Z側の上端部)を、筐体12aに取り付けて構成されている。図9に示すアンテナユニット23bは、アンテナアレイ構造体22の複数の電源制御基板6の端部6bが筐体12aに取り付けられている。更に、アンテナアレイ構造体22の配列方向(図示X方向)に沿って、個々の電源制御基板6の端部6aと端部6bとを接続する両側の部分6c,6dのうちの片方又は両方(図示せず)を、筐体12bに取り付けて構成することができる。
アンテナユニットは、アンテナアレイ構造体と筐体とを組み立てる構成によって、アンテナアレイ構造体の強度を確保することができ、組立性を向上させることができる。
次に図10乃至図11Fを参照して、アンテナ構造体の製造工程について説明する。図10は、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の製造工程の一例を示すフローチャートである。図11A-11Fは、実施の形態1に係るアンテナ構造体21の製造工程の一例を示す模式図である。なお、アンテナ基板1にパッチアンテナ素子2の実装及び給電電極3の作製については、従来知られている工法を採用することができるため、以下の製造方法において説明を省略する。
(アンテナ構造体の製造方法)
図10に示すように、アンテナ構造体21の製造方法は、ステップS1からステップS6の工程を含むことができる。以下に、図11A-11Fに示す模式図を参照しながらそれぞれの工程について説明する。
図10に示すように、アンテナ構造体21の製造方法は、ステップS1からステップS6の工程を含むことができる。以下に、図11A-11Fに示す模式図を参照しながらそれぞれの工程について説明する。
(ステップS1)
図11Aに示すように、アンテナ基板1の給電電極3上に、第1クリームはんだ13を適用する。第1クリームはんだ13は、例えば、Sn-3.0Ag-0.5Cuの組成を有するものを用いて、スクリーン印刷法を利用して供給することができる。スクリーン印刷に用いたメタルマスクは、例えば、厚み80μmのものを用いてもよい。なお、第1クリームはんだ13の供給は、スクリーン印刷法に限定されるものではなく、ディスペンス法やインクジェット法等、その他の工法を用いて供給してもよい。
図11Aに示すように、アンテナ基板1の給電電極3上に、第1クリームはんだ13を適用する。第1クリームはんだ13は、例えば、Sn-3.0Ag-0.5Cuの組成を有するものを用いて、スクリーン印刷法を利用して供給することができる。スクリーン印刷に用いたメタルマスクは、例えば、厚み80μmのものを用いてもよい。なお、第1クリームはんだ13の供給は、スクリーン印刷法に限定されるものではなく、ディスペンス法やインクジェット法等、その他の工法を用いて供給してもよい。
(ステップS2)
図11Bに示すように、ステップS1で第1クリームはんだ13が適用されたアンテナ基板1に、接続部材11を配置する。ここでは、凹部10及び複数の表面電極を含む電極部5が本体部4に形成された接続部材11を用いて、電極部5の表面電極のそれぞれとアンテナ基板1に形成された給電電極3のそれぞれとが対応するように、接続部材11をアンテナ基板1に対して位置決めして取り付ける。図11Bに示す実施の形態では、接続部材11は、長手方向が図示Y方向に沿って配置されている。
図11Bに示すように、ステップS1で第1クリームはんだ13が適用されたアンテナ基板1に、接続部材11を配置する。ここでは、凹部10及び複数の表面電極を含む電極部5が本体部4に形成された接続部材11を用いて、電極部5の表面電極のそれぞれとアンテナ基板1に形成された給電電極3のそれぞれとが対応するように、接続部材11をアンテナ基板1に対して位置決めして取り付ける。図11Bに示す実施の形態では、接続部材11は、長手方向が図示Y方向に沿って配置されている。
(ステップS3)
図11Cに示すように、電極部5と給電電極3とを接合する第1接合部8を形成する。ここでは、ステップS2で得られた、接続部材11が配置されたアンテナ基板1に対して、例えば、ピーク温度240℃の加熱リフロー処理を行い、第1クリームはんだ13を溶融、凝固させて、アンテナ基板1の給電電極3と接続部材11の電極部5とを接合する第1接合部8を、金属接合として形成する。
図11Cに示すように、電極部5と給電電極3とを接合する第1接合部8を形成する。ここでは、ステップS2で得られた、接続部材11が配置されたアンテナ基板1に対して、例えば、ピーク温度240℃の加熱リフロー処理を行い、第1クリームはんだ13を溶融、凝固させて、アンテナ基板1の給電電極3と接続部材11の電極部5とを接合する第1接合部8を、金属接合として形成する。
(ステップS4)
次に、図11Dに示すように、電源制御基板6を位置決めする。ここでは、複数の端子を含む接続端子7を備えている電源制御基板6を用いることができる。図11Dに示す実施の形態では、電源制御基板6が配置されているY-Z平面において、ステップS3で得られたアンテナ基板1に対して、電源制御基板6の接続端子のそれぞれと接続部材11の電極部5の表面電極のそれぞれとが対応するように、電源制御基板6を位置決めする。更に、アンテナ基板1が配置されているX-Y平面において、電源制御基板6の端部6aの少なくとも一部を接続部材11の凹部10に配置するように、電源制御基板6を位置決めする。
次に、図11Dに示すように、電源制御基板6を位置決めする。ここでは、複数の端子を含む接続端子7を備えている電源制御基板6を用いることができる。図11Dに示す実施の形態では、電源制御基板6が配置されているY-Z平面において、ステップS3で得られたアンテナ基板1に対して、電源制御基板6の接続端子のそれぞれと接続部材11の電極部5の表面電極のそれぞれとが対応するように、電源制御基板6を位置決めする。更に、アンテナ基板1が配置されているX-Y平面において、電源制御基板6の端部6aの少なくとも一部を接続部材11の凹部10に配置するように、電源制御基板6を位置決めする。
(ステップS5)
次に、図11Eに示すように、電源制御基板6の接続端子7のそれぞれと接続部材11の電極部5の表面電極のそれぞれとの接点に、第2クリームはんだ14を適用する。ここでは、ステップS4で得られた、電源制御基板6が位置決めされたアンテナ基板1に対して、例えば、ディスペンス法を用いて、第2クリームはんだ14を供給することができる。
次に、図11Eに示すように、電源制御基板6の接続端子7のそれぞれと接続部材11の電極部5の表面電極のそれぞれとの接点に、第2クリームはんだ14を適用する。ここでは、ステップS4で得られた、電源制御基板6が位置決めされたアンテナ基板1に対して、例えば、ディスペンス法を用いて、第2クリームはんだ14を供給することができる。
第2クリームはんだ14は、後続の加熱リフロー処理(後段のステップS6)により、接続端子7と電極部5とを接合する第2接合部9を形成する。後続の加熱リフロー処理時に、第1接合部8を構成する第1クリームはんだ13が処理中の熱伝導により再溶融する場合がある。これを防ぐ為に、第1接合部の金属接合材の組成と前記第2接合部の金属接合材の組成とは、異なるものを採用することができる。例えば、第2クリームはんだ14は、第1クリームはんだ13よりも低い融点を有する。例えば、Sn-Biの組成のものを第2クリームはんだ14として用いることができる。なお、第2クリームはんだ14は、Sn-Bi系の組成に限定されるものではなく、第1クリームはんだ13よりも融点が低い組成であれば適用できる。
また、必ずしも融点が第1クリームはんだ13の融点よりも低いものを第2クリームはんだ14の組成とする必要はない。例えば、製造工程により、熱伝導による第1クリームはんだ13の再溶融が発生しない場合、第2クリームはんだ14は、第1クリームはんだ13と同じ融点(組成)を有する材料であってもよい。
(ステップS6)
次に、図11Fに示すように、接続端子7と電極部5とを接合する第2接合部を形成する。ここでは、ステップS5で得られた、第2クリームはんだ14が適用されたアンテナ基板1に対して、例えば、ピーク温度180℃の加熱リフロー処理を行い、第2クリームはんだ14を溶融、凝固させて、電源制御基板6の接続端子7と接続部材11の電極部5とを接合する第2接合部9を、金属接合として形成する。
次に、図11Fに示すように、接続端子7と電極部5とを接合する第2接合部を形成する。ここでは、ステップS5で得られた、第2クリームはんだ14が適用されたアンテナ基板1に対して、例えば、ピーク温度180℃の加熱リフロー処理を行い、第2クリームはんだ14を溶融、凝固させて、電源制御基板6の接続端子7と接続部材11の電極部5とを接合する第2接合部9を、金属接合として形成する。
以上の工程によって、アンテナ構造体21を製造することができる。なお、上記S1からS6を経てアンテナ構造体21を製造する方法はあくまで一例であり、アンテナ構造体21の製造は、この方法に限定されるものではない。また、上記アンテナ構造体21の製造工程において、用いられる材料又は作製条件も一例であり、上述した内容に限定されるものではない。
上記実施の形態において、パッチアンテナ素子が平面状に配列されたアンテナ構造体を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、アンテナ構造体は、曲面状に配列されたパッチアンテナ素子により構成されてもよい。
また、上記実施の形態において、同様な構成を有するアンテナ構造体により構成されたアンテナアレイ構造体を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、アンテナアレイ構造体は、互いに異なる構成を有するアンテナ構造体を含むことができる。
以上のように、本開示における技術の例示としての実施の形態を説明するために、添付図面及び詳細な説明を提供した。したがって、添付図面及び詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。したがって、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。そのような変更、及び異なる実施の形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施の形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
本開示は、アンテナ構造体やアンテナアレイ構造体を含むアンテナ装置に適用可能である。
1 アンテナ基板
2 パッチアンテナ素子
3 給電電極
4 接続部材の本体部
5 接続部材の電極部
6 電源制御基板
7 接続端子
8 第1接合部
9 第2接合部
10 凹部
11 接続部材
12a,12b 筐体
13 第1クリームはんだ
14 第2クリームはんだ
21 アンテナ構造体
22 アンテナアレイ構造体
23a,23b アンテナユニット
2 パッチアンテナ素子
3 給電電極
4 接続部材の本体部
5 接続部材の電極部
6 電源制御基板
7 接続端子
8 第1接合部
9 第2接合部
10 凹部
11 接続部材
12a,12b 筐体
13 第1クリームはんだ
14 第2クリームはんだ
21 アンテナ構造体
22 アンテナアレイ構造体
23a,23b アンテナユニット
Claims (6)
- 第1表面と、前記第1表面の反対側に位置する第2表面と、を有するアンテナ基板と、
前記アンテナ基板の前記第1表面に配列される複数のパッチアンテナ素子と、
前記アンテナ基板の前記第2表面に形成され、前記複数のパッチアンテナ素子の各々に電気的に接続される給電電極と、
前記アンテナ基板の前記第2表面から離れて配置され、前記アンテナ基板の前記第2表面と交差する方向に延びる電源制御基板と、
前記アンテナ基板と前記電源制御基板との間に配置され、前記給電電極と前記電源制御基板とを電気的に接続する接続部材と、
を備え、
前記電源制御基板は、接続端子を含み、
前記接続部材は、
絶縁性を有し、前記電源制御基板から前記アンテナ基板に向かう方向に窪む凹部が形成された本体部と、
前記本体部の表面に形成された電極部と、
前記電極部と前記給電電極とを金属接合によって接合する第1接合部と、
前記電極部と前記接続端子とを金属接合によって接合する第2接合部と、
を含み、
前記電源制御基板の端部は、前記本体部の前記凹部に配置される、
アンテナ構造体。 - 前記凹部は、前記複数のパッチアンテナ素子の配列される方向に沿って形成されている、
請求項1に記載のアンテナ構造体。 - 前記接続部材の本体部は、樹脂素材で構成され、
前記樹脂素材は、LCPと、PPAと、ABSと、PEEKと、PCとのうちのいずれか1つを含む、
請求項1又は2に記載のアンテナ構造体。 - 前記第1接合部の組成と前記第2接合部の組成とが異なる、
請求項1又は2に記載のアンテナ構造体。 - 請求項1又は2に記載の前記アンテナ構造体を複数備え、
前記複数のパッチアンテナ素子は、前記アンテナ基板の前記第1表面において、第1方向に沿って配列され、
複数の前記アンテナ構造体は、前記第1方向と直交する第2方向に沿って配列されている、
アンテナアレイ構造体。 - 複数の前記アンテナ構造体において、隣接する前記アンテナ基板の隣り合う端面間の間隔は、0mmより大きく10m以下である、
請求項5に記載のアンテナアレイ構造体。
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