JP2023152170A - 液体吐出装置および廃液タンク - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、液体吐出装置および廃液タンクに関する。
従来、液体吐出ヘッドから液体を吐出することでシートに印刷を行う液体吐出装置において、液体吐出ヘッドから吐出された廃液を収容するための廃液タンクを備えた液体吐出装置がある。例えば、特許文献1には、筐体内に廃液収容体が着脱可能に装着された液体噴射装置について開示されている。
特許文献1に記載の液体噴射装置が備える廃液収容体は、メンテナンス部からの廃液を回収するタンクであるが、このようなタンクと共に、液体吐出ヘッドから液体を吐出させるフラッシング処理により排出される液体を回収するタンクを備える液体吐出装置がある。このような液体吐出装置においては、フラッシング処理により排出される液体を回収するタンクが着脱可能となっておらず、フラッシング処理により排出される液体がタンクに溜まると液体吐出装置が使用できなくなっていた。
本開示は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、フラッシング処理により排出される液体が収容タンクに溜まった場合であっても、使用可能な液体吐出装置を実現することにある。
本発明の液体吐出装置は、用紙搬送路を備える液体吐出装置であって、液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドを覆うキャップと、前記キャップとは別の位置に設けられ、前記液体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける液体受け部と、本体筐体に挿抜可能に設けられ、液体受け部に吐出された液体を溜める廃液タンクと、を備えている。
上記の構成によれば、液体吐出ヘッドからインクを吐出するフラッシング処理により排出された液体を溜める廃液タンクを本体筐体から抜き出して交換することができる。これにより、フラッシング処理により排出された液体を溜める廃液タンクに液体が溜まった場合であっても、液体吐出装置を使用可能である。
本発明の液体吐出装置において、前記液体受け部は、前記液体吐出ヘッドから吐出された液体を、前記廃液タンクへ案内する傾斜面を備えた廃液ガイドを含んでもよい。
上記の構成によれば、フラッシング処理により液体吐出ヘッドから吐出された液体が廃液ガイドを介して廃液タンクに収容される。これにより、液体吐出ヘッドと廃液タンクとの間が離れていても、液体吐出ヘッドから吐出された液体が廃液タンクへ案内され、廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液ガイドは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記液体吐出ヘッドと前記廃液タンクとの間に設けられていてもよい。
上記の構成によれば、フラッシング処理により液体吐出ヘッドから吐出された液体が廃液ガイドを伝って廃液タンクに収容される。これにより、液体吐出ヘッドから吐出された液体が廃液タンクへ案内され、廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液ガイドは、前記廃液タンクに固定されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液ガイドが廃液タンクに固定されているので、廃液タンクを挿抜する場合に廃液ガイドも共に挿抜される。これにより、廃液タンクの抜去時に廃液ガイドからたれた液体が廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液ガイドは、前記本体筐体内のフレームに固定されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液ガイドが本体筐体内のフレームに固定されているので、廃液タンクを交換する度に廃液ガイドを交換する必要がなく、消耗品量を削減することが可能であり、製造コストを低減することができる。また、液体吐出ヘッドに対する廃液ガイドの位置合わせが不要であり、液体吐出ヘッドと廃液ガイドとの位置ズレによる液体の漏れを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液ガイドは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記廃液タンクと少なくとも一部が重なる位置に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液ガイドの少なくとも一部が上下方向に廃液タンクと重なる位置に配置される。これにより、廃液ガイドと廃液タンクとの距離が近づき、廃液ガイドが短い場合であっても、液体吐出ヘッドから吐出された液体は、廃液ガイドを伝って廃液タンクに案内され、廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。また、廃液タンクの抜去時に、本体筐体内に接続された廃液ガイドの下端部が廃液タンク上面に設けられる当接部材を当接させることにより、廃液ガイドの下端部に付着する液体をフォームにより拭き取ることができる。よって、廃液タンクを抜き取ったあと、廃液ガイドからの液だれによる汚れを防止できる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液ガイドの下端は、前記廃液タンクにおける前記液体吐出ヘッドのノズル面と対向する端面よりも上方に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクを挿抜する場合に、廃液タンクが廃液ガイドに接触しない。これにより、廃液ガイドが廃液タンクの挿抜の邪魔にならず、廃液タンクの挿抜が容易である。
本発明の液体吐出装置は、前記廃液タンクにおける前記液体吐出ヘッドのノズル面と対向する端面に、前記廃液タンクの挿抜時に前記廃液ガイドの下端部に当接可能に設けられている当接部をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクの抜去時に、本体筐体内に接続された廃液ガイドの下端部が廃液タンク上面に設けられた当接部材に当接し、廃液ガイドの下端部に付着する液体を当接部材により拭き取ることができる。よって、廃液タンクを抜き取ったあと、廃液ガイドからの液だれによる汚れを防止できる。
本発明の液体吐出装置は、前記廃液ガイドからの液体を前記廃液タンクに伝達する吸収体をさらに備え、前記吸収体は、前記廃液ガイドの下端部の少なくとも一部に当接していてもよい。
上記の構成によれば、廃液ガイドと廃液タンクとの間に、廃液ガイドの下端部に当接する吸収体が配置されている。これにより、廃液タンク内の液体が泡立っている場合でも、泡立った液体が廃液ガイドの下端部よりも下側に抑えられる。つまり、廃液ガイドを伝った液体が廃液ガイド内の液体と接した場合に生じるミストの飛散を防止することができる。
本発明の液体吐出装置は、前記本体筐体内に設けられ、前記廃液タンクの挿抜時に前記廃液ガイドの傾斜角度を変更する傾斜角度変更機構をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクの挿抜時に廃液ガイドの傾斜角度を変更することができる。つまり、廃液ガイドが廃液タンクの挿抜の邪魔にならないように廃液ガイドの傾斜角度を変更することができる。また、廃液タンクを抜き取った後に、廃液ガイドから液だれしないように廃液ガイドの傾斜角度を変更することができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記液体吐出ヘッドよりも下方に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、液体吐出ヘッドから吐出される液体が廃液タンクに収容されやすい。これにより、液体吐出ヘッドから吐出される液体が廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記液体吐出ヘッドのノズル面と少なくとも一部が重なる位置に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、液体吐出ヘッドのノズル面の少なくとも一部が、廃液タンク上に位置する。これにより、廃液ガイドが無い場合であっても、液体吐出ヘッドから吐出される液体が廃液タンクに収容され、廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。また、廃液ガイドを設ける場合であっても、廃液ガイドを短くすることができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドの走査方向において、前記用紙搬送路の外に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクは、液体吐出ヘッドの走査方向において、用紙搬送路外に設けられるため、廃液タンクが用紙の搬送を妨げない。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドの走査方向において、前記用紙搬送路を挟んで前記キャップの反対に配置されていてもよい。
上記の構成によれば、用紙搬送路を挟んでキャップの反対側に廃液タンクが配置される。これにより、液体吐出装置の内部において、キャップが配置されている側のスペースとは反対側のスペースに廃液タンクを配置することができる。よって、従来よりも液体吐出装置の内部スペースを有効活用できる液体吐出装置を実現できる。
本発明の液体吐出装置は、前記キャップが受けた前記液体吐出ヘッドからの液体を前記廃液タンクへ移送する廃液流路であって、前記キャップと前記廃液タンクとを接続する廃液流路をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、キャップは液体吐出ヘッドからの液体を受け、キャップに溜まった液体は、フラッシング処理により排出された液体を溜める廃液タンクに移送される。つまり、キャップに溜まった液体と、フラッシング処理により排出された液体とを1つの廃液タンクにまとめて溜めることができる。これにより、キャップに溜まった液体を回収するためのタンクを別に設ける必要がなくなり、製造コストを低減しつつ、従来よりも液体吐出装置の内部スペースを有効活用できる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクは、前記廃液流路の端部に接続されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクに廃液流路が接続される。これにより、キャップが受けた液体吐出ヘッドからの液体を廃液タンクへ溜めることができる。また、廃液流路が廃液タンクに接続されていることにより、廃液流路において移送された液体が廃液タンク外に漏れることを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記当接部材は、前記廃液タンクが挿入された場合に、前記廃液ガイドの下端部に嵌合可能な形状であってもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクを挿入した場合に、廃液タンクに設けられた当接部材と、本体筐体内に接続された廃液ガイドとが嵌合する。これにより、廃液タンクの挿入がガイドされる。また、廃液タンクを抜去時には、廃液ガイドの下端部に付着した液体が当接部材により拭き取られるため、廃液タンクを抜き取ったあと、廃液ガイドからの液だれによる汚れを防止できる。
本発明の液体吐出装置は、前記本体筐体内に設けられ、前記廃液タンクの挿入方向の手前から奥に向かって漸次高さが高くなるように傾斜したガイドレールと、前記廃液タンクに設けられ、前記廃液タンクを前記本体筐体内に挿入した場合に前記ガイドレールに当接し、前記ガイドレールに沿った前記廃液タンクの移動を可能にするガイドレール当接部と、をさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクを挿入する場合に、その挿入方向の手前側から奥に挿入するにしたがって、廃液タンクの位置が高くなる。これにより、廃液タンクの挿入方向前側の側壁が廃液ガイドの下に達した位置においては廃液タンクの位置が低く、廃液タンクと廃液ガイドとが当接しない。つまり、廃液ガイドが廃液タンクの挿入を妨げない。そして、廃液タンクの収容部が廃液ガイドの下に達する位置まで廃液タンクが挿入された場合には、廃液タンクの位置が高くなり、廃液ガイドと廃液タンクとの距離が近づき、廃液ガイドを伝う液体が廃液タンクに収容されやすい。つまり、廃液ガイドに対して廃液タンクが位置決めされ、廃液タンクと廃液ガイドとの位置ズレによる液体の漏れを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置は、前記液体吐出ヘッドが搭載されたキャリッジが走査するレールまたは当該レールを支持するフレームに設けられた本体側位置決め部と、前記廃液ガイドを保持する保持部材に設けられ、前記廃液タンクを前記本体筐体内に挿入した場合に前記本体側位置決め部に当接する廃液ガイド側位置決め部とをさらに備えていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクの挿入時に、廃液ガイド側位置決め部が本体側位置決め部に当接する。つまり、廃液ガイド側位置決め部が本体側位置決め部に当接するまで廃液タンクを挿入することにより、液体吐出ヘッドに対して廃液ガイドが位置決めされる。これにより、廃液ガイドと液体吐出ヘッドとの位置ズレによる液体の漏れを防ぐことができる。
本発明の液体吐出装置において、前記本体側位置決め部は、前記液体吐出ヘッドの走査方向、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向、および、前記用紙搬送路における用紙の搬送方向における前記廃液ガイド側位置決め部の移動をそれぞれ制限する当接面を有していてもよい。
上記の構成によれば、本体側位置決め部の当接面に廃液ガイド側位置決め部が当接することにより、液体吐出ヘッドの走査方向、液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向、及び、用紙搬送路における用紙の搬送方向における廃液ガイド側位置決め部の可動がそれぞれ制限される。つまり、液体吐出ヘッドの走査方向、液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向、及び、用紙搬送路における用紙の搬送方向のそれぞれにおいて、液体吐出ヘッドに対して廃液ガイドを位置決めすることができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液ガイドの保持部材は、付勢部材により前記液体吐出ヘッドの走査方向および前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に付勢されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液ガイドの保持部材は、液体吐出ヘッドの走査方向及び液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に付勢されているので、廃液ガイド側位置決め部の当接面に対して、液体吐出ヘッドの走査方向及び液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に廃液ガイド側位置決め部を当接させることができる。これにより、液体吐出ヘッドに対して、液体吐出ヘッドの走査方向及び液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に廃液ガイドを位置決めすることができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクと前記廃液ガイドの保持部材とは、前記液体吐出ヘッドの走査方向、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向、および、前記用紙搬送路における用紙の搬送方向に間隙を有して接続されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクと廃液ガイドの保持部材とが間隙を有して接続されているため、その間隙の分だけ廃液タンクの可動が許容され、廃液ガイドの位置決めにより廃液タンクの位置がずれることを防ぐことができる。つまり、液体吐出ヘッドに対して、廃液ガイド及び廃液タンクをそれぞれ位置決めすることができる。
本発明の液体吐出装置において、前記本体側位置決め部および前記廃液ガイド側位置決め部は、互いに嵌合可能な形状であってもよい。
上記の構成によれば、本体側位置決め部と廃液ガイド側位置決め部とを嵌合させることで、液体吐出ヘッドに対して廃液ガイドを位置決めすることができる。
本発明の液体吐出装置において、前記廃液タンクは、前記廃液ガイド側位置決め部が前記本体側位置決め部に当接した位置において、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に付勢されていてもよい。
上記の構成によれば、廃液タンクは、廃液ガイド側位置決め部が本体側位置決め部に当接した位置において、液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に付勢されるため、当該方向に廃液ガイド側位置決め部を本体側位置決め部に当接させることができる。これにより、廃液ガイドは、液体吐出ヘッドの走査方向、用紙の搬送方向、及び液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に、液体吐出ヘッドに対して位置決めすることができる。
本発明の廃液タンクは、液体吐出ヘッドから吐出された液体を溜める収容部と、液体吐出ヘッドから吐出された液体を受けて、前記収容部へ案内する傾斜面を備えた廃液ガイドとを備え、液体吐出装置の本体筐体内に挿抜可能に設けられる。
上記の構成によれば、液体吐出装置の本体筐体内に挿抜可能に設けることができる廃液タンクを提供することができる。これにより、フラッシング処理により液体吐出ヘッドから吐出される液体がたまった廃液タンクを交換することができるので、液体吐出装置の使用を継続することができる。また、液体吐出ヘッドから吐出された液体が廃液ガイドを介して収容部に収容される。これにより、液体吐出ヘッドから吐出された液体が収容部へ案内され、収容部外に漏れることを防ぐことができる。
本発明の一態様によれば、フラッシング処理により排出される液体が収容タンクに溜まった場合であっても、使用可能な液体吐出装置を実現できる。
〔インクジェットプリンタ1〕
(構成概要)
以下、インクジェットプリンタ1の構成概要について、図1~図3を用いて説明する。図1は、インクジェットプリンタ1の外観斜視図である。図2は、インクジェットプリンタ1の内部構成の概略を示す断面図である。図3は、インクジェットプリンタ1の上面視における断面図である。
(構成概要)
以下、インクジェットプリンタ1の構成概要について、図1~図3を用いて説明する。図1は、インクジェットプリンタ1の外観斜視図である。図2は、インクジェットプリンタ1の内部構成の概略を示す断面図である。図3は、インクジェットプリンタ1の上面視における断面図である。
図1に示すインクジェットプリンタ1は、液体吐出装置の一例である。以下の説明では、図1に示すようにインクジェットプリンタ1が使用可能に設置された状態を基準として、設置面側を下として上下方向を定義し、開口20が設けられている側を前として前後方向を定義し、前方からインクジェットプリンタ1を視て左側を左として左右方向を定義する。なお、左右方向は後述するキャリッジ40(図2参照)の移動方向である走査方向と称する場合がある。
図1に示すように、インクジェットプリンタ1は、本体筐体11とインクジェットプリンタ1の上方に積層されたスキャナ筐体12とによって、全体として略直方体形状を形成している。
本体筐体11の前面には、操作パネル13と、カートリッジカバー14と、タンク交換部15と、が設けられている。操作パネル13は、各種操作ボタンおよび液晶表示部を有する。カートリッジカバー14は、本体筐体11に対して、回動可能に設けられている。カートリッジカバー14の内部には、図3に示すように、カートリッジケース140に装着されたインクカートリッジ141が配置されている。図1に戻り、本体筐体11の前面には、開口20が形成されており、シート収容部の一例である給送トレイ21および排出トレイ22は、本体筐体11の前面に形成された開口20を通じてインクジェットプリンタ1に対して着脱可能に設けられている。スキャナ筐体12は、シートPに記録された画像を読み取るスキャナ(図示せず)を有している。
タンク交換部15は、本体筐体11の左右方向における側面に設けられている。本実施形態においては左側面に設けられている。タンク交換部15は、本体筐体11に対して、回動可能な蓋部151と、蓋部151を開くと露出する廃液タンク60が収容可能な収容部152(図3参照)と、により構成されている。つまり、タンク交換部15は、蓋部151を開閉することにより、本体筐体11に対して廃液タンク60の挿抜が可能となるように構成されている。
収容部152は、廃液タンク60の形状にあわせて構成されており、挿抜方向における本体筐体11の内部側には、廃液タンク60の側面が当接する壁を備えている。この壁により、廃液タンク60の内側方向への移動を規制する。
なお、タンク交換部15は、蓋部151を開閉する構成に限定するものではない。例えば、廃液タンク60と、蓋部151を有する廃液タンク60のタンク保持部と、により本体筐体11に対して着脱可能な廃液タンクユニットを挿抜する構成であってもよい。この場合、廃液タンクユニットを本体筐体11から抜き取ると、タンク交換部15には廃液タンクユニットの形状に対応する開口が露出する。また、露出した開口に対して廃液タンクユニットを挿入すると、廃液タンクユニットが有する蓋部151により、露出した開口は塞がれる。なお、タンク交換部15が設けられる位置は、本体筐体11の左右方向における側面に限られるものではない。例えば、本体筐体11の前後方向における面に設けられていてもよいし、本体筐体11の上下方向における面に設けられていてもよい。また、以下の説明では、廃液タンク60を挿抜する方向を挿抜方向と称する場合がある。
(内部構成)
次に、インクジェットプリンタ1の内部構成について、図2を用いて説明する。
次に、インクジェットプリンタ1の内部構成について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、インクジェットプリンタ1は、給送部3と、記録部4と、搬送機構5と、制御装置100と、を備えている。
給送部3は、軸30と、給送アーム31と、給送ローラ32と、を有している。給送部3は、給送ローラ32の正回転によって、給送トレイ21に収容されたシートPを用紙搬送路の一例である搬送路Rへ給送する。給送ローラ32は、給送アーム31の先端部に回転可能に支持されている。給送アーム31は、インクジェットプリンタ1のフレームに支持された軸30に回動可能に支持されている。給送アーム31は、自重またはバネ等による弾性力によって、給送トレイ21へ向けて回動付勢されている。
搬送路Rは、給送トレイ21の後端部から上方に延び、ガイド部材33で区画される領域にて湾曲し、記録部4の位置を経由して、排出トレイ22に至る経路である。
給送ローラ32は、制御装置100により給送モータ(不図示)が駆動されると、給送トレイ21からシートPを1枚ずつ取り出す。給送トレイ21から取り出されたシートPは、搬送路Rに沿って送り出され、記録部4へと供給される。
記録部4は、給送部3の上方に配置されている。記録部4は、キャリッジ40と、液体吐出ヘッドの一例である記録ヘッド41と、複数のノズル42と、プラテン43とを有している。キャリッジ40は、左右方向に延びたガイドレール9Aと、ガイドレール9Bとに支持されている。ガイドレール9Aおよびガイドレール9Bは、前後方向に延びたフレーム9Cに支持されている。フレーム9Cは、また、後述する搬送ローラ50および排出ローラ52を支持している。キャリッジ40は、キャリッジモータ(不図示)の駆動力が伝達されて、左右への移動方向である走査方向、すなわち、搬送されるシートPの幅方向に往復移動する。シートPへの画像記録において、インクジェットプリンタ1の制御装置100は、シートPが停止している状態でキャリッジ40をシートPの幅方向に移動させながら記録ヘッド41のノズル42からインクを吐出させ、1行分の画像をシートPに記録させる記録処理と、搬送ローラ50および排出ローラ52を駆動させてシートPを所定の改行量だけ搬送する搬送処理とを繰り返す。
キャリッジ40には、記録ヘッド41が搭載されている。記録ヘッド41の下面には、複数のノズル42が設けられている。複数のノズル42は、前後方向に配列されることにより、ノズル列を形成しており、ノズル面421には、左右方向に並んだ4つのノズル列が形成されている。複数のノズル42からは、右側に位置するノズル列を形成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。なお、ノズル列の配置順はこれに限られるものではなく、製品ごとに適宜変更されてもよい。
記録ヘッド41は、ピエゾ素子等の振動素子を振動させることによって、ノズル42からインク滴を吐出する。
プラテン43は、記録ヘッド41の下方に位置しており、左右方向におけるシートPの全長にわたって延びている。プラテン43は、記録処理時に、シートPを下側から支持する。プラテン43に支持されたシートPに対して、キャリッジ40が移動する過程において、記録ヘッド41がインク滴を選択的に吐出することによって、シートPに画像が記録される。
搬送機構5は、前後方向において、キャリッジ40およびプラテン43を挟むように前後に配置された搬送ローラ50と、排出ローラ52と、を有する。搬送ローラ50の下方には、搬送ローラ50と対向する位置にピンチローラ51が設けられている。搬送ローラ50は、搬送モータ(不図示)によって駆動される。ピンチローラ51は、搬送ローラ50の回転に伴って回転する。搬送ローラ50およびピンチローラ51が正回転することにより、シートPは、搬送ローラ50およびピンチローラ51に挟持されて、搬送路Rに沿って記録部4へと搬送される。
排出ローラ52は、キャリッジ40およびプラテン43を挟んで搬送ローラ50よりも下流側に位置するように設けられている。排出ローラ52の上方には、排出ローラ52と対向する位置に拍車ローラ53が設けられている。排出ローラ52は、搬送モータ(不図示)によって駆動される。拍車ローラ53は、排出ローラ52の回転に伴って回転する。排出ローラ52および拍車ローラ53が正回転することにより、シートPは、排出ローラ52および拍車ローラ53に挟持されて、排出トレイ22へ排出される。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory
)、RAM(Random Access Memory)、および、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。制御装置100は、記録ヘッド41や搬送機構5の搬送モータ等のインクジェットプリンタ1を構成する様々な装置と接続されている。また、制御装置100は、操作パネル13、および、外部機器であるPC等とも接続されている。
)、RAM(Random Access Memory)、および、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。制御装置100は、記録ヘッド41や搬送機構5の搬送モータ等のインクジェットプリンタ1を構成する様々な装置と接続されている。また、制御装置100は、操作パネル13、および、外部機器であるPC等とも接続されている。
制御装置100は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUおよびASICにより、記録ヘッド41や後述のメンテナンスユニット8、および、フラッシングと呼ばれるノズル42からのインク滴の吐出等の動作を制御する各種処理を実行する。制御装置100は、PC等の外部機器から送信された印刷指令に基づいて、記録ヘッド41や搬送モータ等を制御して、シートPに画像を印刷する印刷処理を実行する。メンテナンスユニット、および、フラッシング動作については後述する。なお、本実施形態では、制御装置100は、CPU、ROM、RAM、およびASICを備えたものとして説明するが、これに限るものではなく、制御装置100はいかなるハードウェア構成で実現してもよい。
以上の構成において、インクジェットプリンタ1は、搬送機構5によってシートPを搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ40とともに記録ヘッド41を走査方向に移動させながらインクを吐出させることにより、シートPに画像を印刷する。
(カートリッジケース140)
次に、カートリッジケース140について、図3を用いて説明する。図3に示すように、カートリッジケース140は、左右方向に並ぶ4つのインクカートリッジ141を備えている。各インクカートリッジ141は、カートリッジケース140に対して取り外し可能に設けられている。インクカートリッジ141には、それぞれ、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが貯留されている。各インクカートリッジ141に貯留されたインクは、廃液流路の一例であるチューブ142を介して、記録ヘッド41に供給される。
次に、カートリッジケース140について、図3を用いて説明する。図3に示すように、カートリッジケース140は、左右方向に並ぶ4つのインクカートリッジ141を備えている。各インクカートリッジ141は、カートリッジケース140に対して取り外し可能に設けられている。インクカートリッジ141には、それぞれ、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが貯留されている。各インクカートリッジ141に貯留されたインクは、廃液流路の一例であるチューブ142を介して、記録ヘッド41に供給される。
(メンテナンスユニット8)
次に、メンテナンスユニット8について、図3を用いて説明する。図3に示すように、インクジェットプリンタ1は、メンテナンスユニット8を備える。メンテナンスユニット8は、キャップ80と、ポンプ81と、廃液流路の一例であるチューブ82とを備えている。メンテナンスユニット8は、キャリッジ40の走査経路よりも下方に位置し、走査方向においてプラテン43よりも外側となる位置に配置されている。本実施形態においては、左右方向における右側に配置されている。なお、メンテナンスユニット8が配置される位置は右側に限定するものではなく、左側に配置されてもよい。この場合、廃液タンク60とフラッシングユニット70とが配置される位置が右側となる。
次に、メンテナンスユニット8について、図3を用いて説明する。図3に示すように、インクジェットプリンタ1は、メンテナンスユニット8を備える。メンテナンスユニット8は、キャップ80と、ポンプ81と、廃液流路の一例であるチューブ82とを備えている。メンテナンスユニット8は、キャリッジ40の走査経路よりも下方に位置し、走査方向においてプラテン43よりも外側となる位置に配置されている。本実施形態においては、左右方向における右側に配置されている。なお、メンテナンスユニット8が配置される位置は右側に限定するものではなく、左側に配置されてもよい。この場合、廃液タンク60とフラッシングユニット70とが配置される位置が右側となる。
キャップ80は、ゴム素材により構成されている。キャップ80は、記録ヘッド41よりも下方に位置し、走査方向においてプラテン43よりも外側となる位置に配置されている。キャリッジ40をプラテン43よりも外側のメンテナンス位置に移動させると、キャップ80とノズル面421とが対向する。
キャップ80は、例えば、昇降機構(不図示)により上下方向に移動可能に構成されている。キャップ80は、メンテナンス位置において上方向に移動することで、ノズル面421と密着する。キャップ80は、ノズル面421と密着することにより記録ヘッド41を覆い、記録ヘッド41からのインクを受ける機能、ノズル面421の乾燥を防ぐ機能等を有する。
ポンプ81は、モータ(不図示)に駆動されることによって、ノズル42内のインク等をキャップ80およびチューブ82を通じて吸引し、チューブ82を通じて廃液タンク60に排出する。
チューブ82は、メンテナンスユニット8から排出されたインクを移送する流路であって、メンテナンスユニット8と廃液タンク60とを接続する。チューブ82は、可撓性を有する素材で構成されており、キャップ80からポンプ81を経由して廃液タンク60へとインクを移送する。
メンテナンスユニット8は、以上の構成により、記録ヘッド41のメンテナンスを行うものである。より詳細には、メンテナンスユニット8は、ノズル42内のインクや空気、およびノズル42の下面に形成されている開口に付着した異物を吸引するパージ動作を実行する。なお、ノズル42内のインクや空気、およびノズル42の開口に付着した異物のことを、以下では「インク等」と称する。メンテナンスユニット8によって吸引除去されたインク等は、廃液タンク60に貯留される。
(廃液タンク60)
次に、廃液タンク60について、図3および図4を用いて説明する。なお、図4は、廃液ガイド71と廃液タンク60との配置の一例を示す模式図である。フラッシングユニット70については後述する。
次に、廃液タンク60について、図3および図4を用いて説明する。なお、図4は、廃液ガイド71と廃液タンク60との配置の一例を示す模式図である。フラッシングユニット70については後述する。
図3に示すように、インクジェットプリンタ1は、廃液タンク60を備えている。廃液タンク60は、記録ヘッド41から吐出されたインクを受ける液体受け部となる開口に吐出されたインクを溜めるものである。廃液タンク60は、メンテナンスユニット8のキャップ80とは別の位置に設けられている。廃液タンク60は、蓋部151を開閉することにより、本体筐体11に対して挿抜が可能となるように設けられている。廃液タンク60は、図4に示すように、廃液ケース61と、インク吸収フォーム62と、接続部63と、を有している。
廃液ケース61は、合成樹脂材料等からなる。廃液ケース61は、上方に開口を形成しており、上面視において、略矩形形状の箱体により構成されている。つまり、廃液ケース61は、底面と、底面の各辺から上方に伸びる側面とにより構成されている。廃液ケース61の内部には、インク吸収フォーム62が設けられている。廃液ケース61には、廃液タンク60を本体筐体11に対して挿抜する場合に把持するための取手が設けられていてもよい。このような取手は、廃液ケース61の挿入方向の手前側の側壁に設けられていてもよい。また、挿抜方向が左右方向である場合、廃液ケース61の前後方向の側壁には、収容部152へ廃液タンク60を誘い込むためのガイドが設けられていてもよい。この場合、収容部152側にも当該ガイドに対応する受部が設けられている。さらに、廃液ケース61には、収容部152の所定の位置に廃液タンク60が挿入された場合、クリック感を生じさせる機構が設けられていてもよい。この場合、収容部152側にも当該機構に対応する受部が設けられている。
インク吸収フォーム62は、例えば、インクを吸収することができる不織布、スポンジ、もしくは綿などで構成されている。インク吸収フォーム62は、廃液ケース61の内側に収容されている。
接続部63は、廃液ケース61に対してチューブ82を接続する部分である。接続部63を介して、廃液タンク60はチューブ82の端部に接続されている。接続部63は、廃液ケース61における左右方向の右側側面から右方向へ突出する形状により構成されている。接続部63は、右側側面において、上下方向の中央部近傍に設けられている。接続部63は、左右方向において、廃液ケース61の内部と外部とを連通する連通孔を形成している。接続部63は、チューブ82が接続可能に構成されており、メンテナンスユニット8のキャップ80と接続部63とをチューブ82により接続することで、キャップ80が受けた記録ヘッド41からのインクを廃液タンク60へ移送するようになっている。チューブ82によりキャップ80から廃液タンク60へ移送されたインクは、廃液タンク60に貯留される。なお、接続部63が形成されるのは廃液ケース61に対して左右方向の右側側面としているが、これに限定するものではない。例えば、前側側面であってもよいし、左側側面であってもよい。すなわち、廃液ケース61の何れかの側面に設けられていればよい。
(フラッシングユニット70)
フラッシングユニット70は、図4に示すように、廃液ガイド71と、廃液ガイド71を固定するためのガイド固定枠72と、を備えている。フラッシングユニット70は、フラッシング処理時にノズル42から排出されるインクのミスト飛散を防止するとともに、廃液タンク60へインクを案内するように構成されている。
フラッシングユニット70は、図4に示すように、廃液ガイド71と、廃液ガイド71を固定するためのガイド固定枠72と、を備えている。フラッシングユニット70は、フラッシング処理時にノズル42から排出されるインクのミスト飛散を防止するとともに、廃液タンク60へインクを案内するように構成されている。
フラッシング処理とは、キャリッジ40をフラッシングユニット70と対向する位置であるフラッシング位置に移動させた状態で、記録ヘッド41を駆動させることにより、シートPに向けたインクの吐出とは別に、複数のノズル42から廃液ガイド71に向けてインクを吐出させる動作である。
廃液ガイド71は、フラッシング処理により排出されるインクのミスト飛散を防止するために、インクの吐出方向である上下方向に対して交差するように傾斜面710を有している。傾斜面710は、例えば、図4に示すように、上方に向けて左側から右側へ登り勾配となるように構成されている。
図4に示すように、廃液タンク60は、上下方向において、フラッシングユニット70よりも下方に位置するように配置されている。そして、廃液ガイド71は、記録ヘッド41のノズル面421と直交する上下方向において、記録ヘッド41と廃液タンク60との間に設けられている。したがって、フラッシング処理により排出されたインクは、廃液ガイド71が有する傾斜面710に当たると、傾斜面710に沿って廃液タンク60に設けられた、インク吸収フォーム62へ案内される。このように、廃液ガイド71が設けられている場合、廃液ガイド71が、記録ヘッド41から吐出されたインクを受ける液体受け部となる。
ガイド固定枠72は、廃液ガイド71を保持する保持部の一例である。ガイド固定枠72は、廃液ガイド71を固定する枠体であり、上面視において略矩形の形状により構成されている。廃液ガイド71は、例えば、ガイド固定枠72を廃液タンク60の固定部610にネジ締結することにより、廃液タンク60に固定されている。廃液ガイド71を保持するガイド固定枠72は、廃液ケース61の側壁と一体成型されていてもよい。すなわち、廃液タンク60は、記録ヘッド41から吐出されたインクを溜める廃液ケース61と、記録ヘッド41から吐出されたインクを受けて、廃液ケース61へ案内する傾斜面710を備えた廃液ガイド71とにより構成され、インクジェットプリンタ1の本体筐体11内に挿抜可能に設けられる物であってもよい。
なお、本実施形態においては、ガイド固定枠72は廃液タンク60の左右方向における左側に固定されているが、ガイド固定枠72を廃液タンク60に固定する位置はこれに限られるものではない。すなわち、ガイド固定枠72は、廃液タンク60の左右方向における右側に固定されていてもよいし、廃液タンク60の前後方向の前側または後側に固定されていてもよい。
(廃液タンク60およびフラッシングユニット70の配置)
次に、廃液タンク60およびフラッシングユニット70の配置について、図3および図4を用いて説明する。図3に示すように、廃液タンク60およびフラッシングユニット70は、走査方向においてプラテン43よりも外側となる位置に配置されている。
次に、廃液タンク60およびフラッシングユニット70の配置について、図3および図4を用いて説明する。図3に示すように、廃液タンク60およびフラッシングユニット70は、走査方向においてプラテン43よりも外側となる位置に配置されている。
より詳細には、廃液タンク60およびフラッシングユニット70は、図3に示すように、搬送路Rを挟んでメンテナンスユニット8の反対に配置されている。そして、廃液タンク60は、記録ヘッド41の走査方向において、搬送路Rの外に配置されている。廃液タンク60、搬送路Rおよびメンテナンスユニット8がそれぞれ配置されている位置をインクジェットプリンタ1の上方側から視ると、図3に示すように、右側から左側に向けて順番にメンテナンスユニット8、搬送路Rおよび廃液タンク60が横並びに並んで配置されている。なお、メンテナンスユニット8、搬送路Rおよび廃液タンク60が横並びに並んで配置されていれば、上下方向におけるそれぞれの位置は揃っていなくてもよい。つまり、例えば、インクジェットプリンタ1の上下方向において、メンテナンスユニット8は、搬送路Rより下方に位置するように設けられ、廃液タンク60は、搬送路Rより上方に位置するように設けられてもよい。
本実施形態においては、廃液タンク60およびフラッシングユニット70は、搬送路Rを挟んでメンテナンスユニット8が左右方向における右側に配置され、その反対側である左側に廃液タンク60およびフラッシングユニット70が配置されている。なお、廃液タンク60とフラッシングユニット70との配置はこれに限られるものではない。すなわち、搬送路Rを挟んで一方側と他方側とにそれぞれ配置されていればよい。なお、このように、廃液タンク60と、メンテナンスユニット8とが配置されているため、チューブ82は、図3に示すように、搬送路Rを横断して廃液タンク60と、メンテナンスユニット8と、を接続している。
また、図4に示すように、廃液タンク60およびフラッシングユニット70は、記録ヘッド41よりも下方に位置している。さらに、廃液タンク60は、記録ヘッド41のノズル面421と直交する方向、すなわち、上下方向において、記録ヘッド41のノズル面421と少なくとも一部が重なる位置に配置されている。具体的には、例えば、キャリッジ40をフラッシング位置に移動させた状態において、ノズル面421の左右方向に並んだ4つのノズル列のうち、少なくとも1つのノズル列が廃液タンク60と重なる位置に配置されている。また、キャリッジ40をフラッシング位置に移動させた状態において、ノズル面421の左右方向に並んだ4つのノズル列の全てが廃液タンク60と重なる位置に配置されていてもよい。
なお、本実施形態においては、メンテナンスユニット8のキャップ80が受けた記録ヘッド41からのインクを廃液タンク60へ移送する構成であるが、メンテナンスユニット8側に別途廃液タンクが設けられていてもよい。すなわち、廃液タンクを2つ備え、そのうちのメンテナンスユニット8とは異なる位置に設けられた廃液タンク60が少なくとも挿抜可能になっていてもよい。
(本実施形態の作用効果)
上記の構成によれば、記録ヘッド41からインクを吐出するフラッシング処理により排出されたインクを溜める廃液タンク60を本体筐体11から抜き出して交換することができる。これにより、フラッシング処理により排出されたインクを溜める廃液タンク60にインクが溜まった場合であっても、インクジェットプリンタ1を使用可能である。
上記の構成によれば、記録ヘッド41からインクを吐出するフラッシング処理により排出されたインクを溜める廃液タンク60を本体筐体11から抜き出して交換することができる。これにより、フラッシング処理により排出されたインクを溜める廃液タンク60にインクが溜まった場合であっても、インクジェットプリンタ1を使用可能である。
また、上記の構成によれば、フラッシング処理により記録ヘッド41から吐出されたインクが廃液ガイド71を介して廃液タンク60に収容される。これにより、記録ヘッド41と廃液タンク60との間が離れていても、記録ヘッド41から吐出されたインクが廃液タンク60へ案内され、廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。
また、上記の構成によれば、廃液ガイド71は、上下方向において、記録ヘッド41と廃液タンク60との間に設けられているので、フラッシング処理により記録ヘッド41から吐出されたインクが廃液ガイド71を伝って廃液タンク60に収容される。これにより、記録ヘッド41から吐出されたインクが廃液タンク60へ案内され、廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。
上記の構成によれば、廃液ガイド71が廃液タンク60に固定されているので、廃液タンク60を挿抜する場合に廃液ガイド71も共に挿抜される。これにより、廃液タンク60の抜去時に廃液ガイド71からたれたインクが廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。
また、上記の構成によれば、廃液タンク60は、上下方向において、フラッシングユニット70よりも下方に位置するように配置されているので、記録ヘッド41から吐出されるインクが廃液タンク60に収容されやすい。これにより、記録ヘッド41から吐出されるインクが廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。
上記の構成によれば、記録ヘッド41のノズル面421の少なくとも一部が、廃液タンク60上に位置する。これにより、廃液ガイド71が無い場合であっても、記録ヘッド41から吐出されるインクが廃液タンク60に収容され、廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。また、廃液ガイド71を設ける場合であっても、廃液ガイド71を短くすることができる。
上記の構成によれば、廃液タンク60は、記録ヘッド41の走査方向において、搬送路R外に設けられるため、廃液タンク60が用紙の搬送を妨げない。
上記の構成によれば、搬送路Rを挟んでキャップ80の反対側に廃液タンク60が配置される。これにより、インクジェットプリンタ1の内部において、キャップ80が配置されている側のスペースとは反対側のスペースに廃液タンク60を配置することができる。よって、従来よりもインクジェットプリンタ1の内部スペースを有効活用できる。
上記の構成によれば、キャップ80は記録ヘッド41からのインクを受け、キャップ80に溜まったインクは、フラッシング処理により排出されたインクを溜める廃液タンク60に移送される。つまり、キャップ80に溜まったインクと、フラッシング処理により排出されたインクとを1つの廃液タンク60にまとめて溜めることができる。これにより、キャップ80に溜まったインクを回収するためのタンクを別に設ける必要がなくなり、製造コストを低減しつつ、従来よりもインクジェットプリンタ1の内部スペースを有効活用できる。
上記の構成によれば、廃液タンク60とキャップ80とがチューブ82により接続される。これにより、キャップ80が受けた記録ヘッド41からのインクを廃液タンク60へ溜めることができる。また、チューブ82が廃液タンク60に接続されていることにより、チューブ82において移送されたインクが廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。
また、上記の構成によれば、インクジェットプリンタ1の本体筐体11内に挿抜可能に設けることができる廃液タンク60を提供することもできる。これにより、フラッシング処理により記録ヘッド41から吐出されるインクがたまった廃液タンク60を交換することができるので、インクジェットプリンタ1の使用を継続することができる。また、記録ヘッド41から吐出されたインクは、廃液ガイド71を介して、収容部である廃液ケース61に収容される。これにより、記録ヘッド41から吐出されたインクが廃液ケース61へ案内され、廃液ケース61外に漏れることを防ぐことができる。
(変形例1)
上述した実施形態では、フラッシングユニット70が有する廃液ガイド71は、廃液タンク60に固定されている、と説明した。しかしながら、廃液ガイド71を固定する位置はこれに限るものではない。
上述した実施形態では、フラッシングユニット70が有する廃液ガイド71は、廃液タンク60に固定されている、と説明した。しかしながら、廃液ガイド71を固定する位置はこれに限るものではない。
そこで、廃液ガイド71を固定する位置の変形例について、図5を用いて説明する。図5は、廃液ガイド71を固定する位置の一例を示す模式図である。
図5に示すように、廃液ガイド71は、例えば、ガイド固定枠72を、固定部720を介して本体筐体11内のフレーム9Cに固定することにより、本体筐体11内に固定されていてもよい。固定部720は、例えば、フレーム9Cにネジ締結することにより、固定されている。フレーム9Cは、キャリッジ40を支持するガイドレール9Aを支持している。したがって、廃液ガイド71がフレーム9Cに固定されていることにより、キャリッジ40に搭載された記録ヘッド41と廃液ガイド71とが位置決めされる。なお、廃液ガイド71が固定される位置はフレーム9Cに限定されず、例えば、収容部152を構成する壁のように、本体筐体11内の他の位置に固定されてもよい。
すなわち、上記の構成によれば、記録ヘッド41に対する廃液ガイド71の位置合わせが不要であり、記録ヘッド41と廃液ガイド71との位置ズレにより、記録ヘッド41から吐出されたインクが廃液タンク60の外に漏れることを防ぐことができる。また、廃液ガイド71が本体筐体11内のフレーム9Cに固定されているので、廃液タンク60を交換する度に廃液ガイド71を交換する必要がなく、消耗品量を削減することが可能であり、製造コストを低減することができる。
また、廃液ガイド71が本体筐体11内のフレーム9Cに固定されている場合、廃液ガイド71の下端711は、廃液タンク60における記録ヘッド41のノズル面421と対向する端面611よりも上方に配置されていてもよい。すなわち、上下方向において、廃液ガイド71の下端711と廃液タンク60の端面611との間には間隙があってもよい。これにより、本体筐体11に対して廃液タンク60を挿抜する場合に、廃液タンク60が廃液ガイド71に接触しないため、廃液ガイド71が廃液タンク60の挿抜の邪魔にならず、廃液タンク60の挿抜が容易である。
(変形例2)
上述した実施形態では、廃液タンク60は、上下方向において、フラッシングユニット70よりも下方に位置するように配置されている、と説明した。しかしながら、フラッシングユニット70と廃液タンク60との配置関係はこれに限るものではない。
上述した実施形態では、廃液タンク60は、上下方向において、フラッシングユニット70よりも下方に位置するように配置されている、と説明した。しかしながら、フラッシングユニット70と廃液タンク60との配置関係はこれに限るものではない。
そこで、フラッシングユニット70と廃液タンク60との配置関係の変形例について、図6を用いて説明する。図6は、廃液ガイド71と廃液タンク60との配置の一例を示す模式図である。本変形例における廃液ガイド71は、図6に示すように、本体筐体11内に固定されている。
図6に示すように、フラッシングユニット70が有する廃液ガイド71は、ノズル面421と直交する方向、すなわち上下方向において、廃液タンク60と少なくとも一部が重なる位置に配置されている構成としてもよい。具体的には、廃液ガイド71の下端711が廃液ケース61の側面よりも内側の位置に配置されるように構成されていればよい。図6においては、2つの廃液ガイド71のうち、左右方向における右側に設けられている廃液ガイド71の下端711が廃液ケース61よりも内側の位置に配置されている。
上記の構成によれば、廃液ガイド71と廃液タンク60との距離が近づき、廃液ガイド71が短い場合であっても、記録ヘッド41から吐出されたインクは、廃液ガイド71を伝って廃液タンク60に案内され、廃液タンク60外に漏れることを防ぐことができる。また、廃液タンク60を本体筐体11から抜き取る場合に、本体筐体11内に接続された廃液ガイド71の下端711が廃液タンク60上面に設けられる当接部64(図7)を当接させることにより、廃液ガイド71の下端711に付着するインクを当接部64により拭き取ることができる。よって、廃液タンク60を抜き取ったあと、廃液ガイド71からの液だれによる汚れを防止できる。
また、上記の構成によれば、フラッシングユニット70の配置を左右方向における右側、すなわち、本体筐体11における内側に寄せることができる。よって、例えば、フラッシング処理時のキャリッジ40の走査方向における走査距離を短くできる。キャリッジ40の走査方向における走査距離が短くなると、例えば、図6に示すLの長さ分、廃液タンク60の左右方向の長さを短くすることもできる。よって、インクジェットプリンタ1の小型化が可能となる。
(変形例3)
次に、廃液タンク60の変形例について図7を用いて説明する。図7は、廃液タンク60の変形例を示す模式図であり、(A)が本体筐体11に対して廃液タンク60を挿入している状態を示す図、(B)が本体筐体11から廃液タンク60を抜き取る途中段階を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、図7に示すように、本体筐体11内に固定されている。
次に、廃液タンク60の変形例について図7を用いて説明する。図7は、廃液タンク60の変形例を示す模式図であり、(A)が本体筐体11に対して廃液タンク60を挿入している状態を示す図、(B)が本体筐体11から廃液タンク60を抜き取る途中段階を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、図7に示すように、本体筐体11内に固定されている。
図7に示すように、廃液タンク60は、ノズル面421と対向する端面に廃液ガイド71の下端711と当接可能に設けられている当接部64をさらに備える構成としてもよい。
より詳細には、当接部64は、廃液ケース61を形成する各側面のうち、廃液タンク60の挿抜方向における奥側に形成されている側面の上端面に設けられている。当接部64は、例えば、インクを吸収することができる不織布、スポンジ、もしくは綿などで構成されている。
上記の構成によれば、廃液ケース61の上端面である端面611に廃液ガイド71の下端711と当接可能な当接部64を備える。これにより、例えば、図8の(B)に示すように、廃液タンク60を本体筐体11から抜き取る動作にともない、廃液ガイド71の下端711に付着した廃液を当接部64にて回収できる。よって、廃液タンク60を抜き取ったあと、廃液ガイド71から本体筐体11の内部へのインクだれによる汚れを防止できる。
(変形例4)
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図8を用いて説明する。図8は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152に対して廃液タンク60が挿入されている状態を示す図、(B)が収容部152から廃液タンク60を抜き取っている状態を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、図8に示すように、本体筐体11内に固定されている。
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図8を用いて説明する。図8は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152に対して廃液タンク60が挿入されている状態を示す図、(B)が収容部152から廃液タンク60を抜き取っている状態を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、図8に示すように、本体筐体11内に固定されている。
本変形例における収容部152は、廃液タンク60の挿抜時に廃液ガイド71の傾斜角度を変更する傾斜角度変更機構をさらに備えている。収容部152は、図8に示すように、廃液タンク60が有する側面のうち、挿抜方向における奥側の側面に対向する壁1521に、傾斜角度変更機構として、付勢部153と、規制凸部154と、を備えている。また、本変形例における廃液ガイド71は、傾斜角度変更機構を介して、本体筐体11の壁1521に固定されている。なお、壁1521は、本体筐体11のフレーム9Cに接続されていてもよい。
付勢部153は、ガイド固定枠72に対して、廃液タンク60を挿抜する挿抜方向において一方側から他方側に向けてガイド固定枠72を付勢する。付勢部153は、例えば、弾性を有するバネで構成されている。より詳細には、付勢部153は、挿抜方向における右側から左側に向かう方向へガイド固定枠72を付勢している。付勢部153は、後述の受壁723に対して接続されている。すなわち、付勢部153は、壁1521と受壁723との間に設けられている。
規制凸部154は、壁1521から左側、すなわち、本体筐体11の内部から外部へ向かう方向へ突出するように形成されている。規制凸部154は、後述の回動規制部722が当接することにより、ガイド固定枠72の回動を規制する。
本変形例におけるガイド固定枠72は、本体筐体11に対して、挿抜方向と直交する方向を軸線方向として回動可能に設けられている。より詳細には、図8に示すように、軸721と、回動規制部722と、受壁723と、を有している。
軸721は、左右方向において、ガイド固定枠72の右側、すなわち、本体筐体11の内部側に設けられている。ガイド固定枠72に設けられた軸721は、本体筐体11に対して回動可能となるようにガイド固定枠72を軸支している。
回動規制部722は、ガイド固定枠72における本体筐体11の内部側の端部から上方に向けて突出するように形成されている。より詳細には、回動規制部722は、本体筐体11の内部側の端部から上方に向けて右側から左側への登り勾配となるように形成されている。
受壁723は、上下方向において、ガイド固定枠72を挟んで回動規制部722の反対に設けられている。受壁723は、ガイド固定枠72から下方に向けて突出するように形成されている。受壁723は、廃液タンク60を収容部152に収容した状態において、廃液ケース61を形成する各側面のうち、廃液タンク60の挿抜方向における本体筐体11の内部側に形成されている側面と当接する。
上記の構成によれば、例えば、図8の(A)に示すように、廃液タンク60を収容部152に収容すると、廃液タンク60が受壁723に当接する。廃液タンク60が受壁723に当接した状態から、さらに本体筐体11の内部側へ廃液タンク60を挿入すると、ガイド固定枠72が反時計回りに回動し、ガイド固定枠72の下面と廃液タンク60の底面とが平行となる位置で廃液タンク60が収まる。
一方、図8の(B)に示すように、廃液タンク60を収容部152に収まった状態から本体筐体11の外部へ抜き取ると、廃液タンク60が受壁723から離れる。廃液タンク60が受壁723から離れると、付勢部1521の付勢力により、回動規制部722を介して、回動規制部722と規制凸部154とが当接する位置まで、ガイド固定枠72が時計回りに回動する。ガイド固定枠72が時計回りに回動すると、ガイド固定枠72に設けられた廃液ガイド71の傾斜面710が廃液タンクの底面に対して略平行の位置となる。よって、廃液タンク60を抜き取ったあと、廃液ガイド71からの液だれを防止できる。
上記の構成によれば、廃液タンク60の挿抜時に廃液ガイド71の傾斜角度を変更することができる。つまり、廃液ガイド71が廃液タンク60の挿抜を妨げないように廃液ガイド71の傾斜角度を変更することができる。また、廃液タンク60を抜き取った後に、廃液ガイド71から液だれしないように廃液ガイド71の傾斜角度を変更することができる。
(変形例5)
次に、廃液タンク60の変形例について図9を用いて説明する。図9は、廃液タンク60の変形例を示す模式図である。図9に示すように、廃液タンク60は、廃液ガイド71からのインクを廃液タンク60に伝達する吸収体65をさらに備える構成としてもよい。図9に示すように、吸収体65は、廃液ガイド71の下端の少なくとも一部に当接している。本変形例における廃液ガイド71は、図9に示すように、本体筐体11内に固定されている。
次に、廃液タンク60の変形例について図9を用いて説明する。図9は、廃液タンク60の変形例を示す模式図である。図9に示すように、廃液タンク60は、廃液ガイド71からのインクを廃液タンク60に伝達する吸収体65をさらに備える構成としてもよい。図9に示すように、吸収体65は、廃液ガイド71の下端の少なくとも一部に当接している。本変形例における廃液ガイド71は、図9に示すように、本体筐体11内に固定されている。
より詳細には、吸収体65は、廃液ガイド71の下端とインク吸収フォーム62とに接するように設けられている。吸収体65は、廃液ケース61に取り付けられている。吸収体65は、例えば、インクを吸収することができる不織布、スポンジ、もしくは綿などで構成されている。これにより、廃液ガイド71が受けたインクは吸収体65に吸収され、吸収体65からインク吸収フォーム62へと伝って、廃液タンク60に収容される。
上記の構成によれば、廃液タンク60内のインクが泡立っている場合でも、泡立ったインクが廃液ガイド71の下端部よりも下側に抑えられる。また、廃液ガイド71を伝ったインクが廃液タンク60内のインクと接した場合に生じるミストの飛散を防止することができる。
(変形例6)
次に、廃液タンク60の変形例について図10を用いて説明する。図10は、廃液タンク60の変形例を示す模式図である。図10は、廃液ガイド71が固定された本体筐体11に対して、廃液タンク60を挿入している途中段階を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、本体筐体11内に固定されている。
次に、廃液タンク60の変形例について図10を用いて説明する。図10は、廃液タンク60の変形例を示す模式図である。図10は、廃液ガイド71が固定された本体筐体11に対して、廃液タンク60を挿入している途中段階を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、本体筐体11内に固定されている。
本変形例においても、変形例3と同様に、廃液タンク60のノズル面421と対向する端面に、当接部64が、廃液ガイド71の下端711と当接可能に設けられている。当接部64は、廃液タンク60の廃液ケース61上に設けられている。本変形例における当接部64は、廃液タンク60が本体筐体11に挿入された場合に、廃液ガイド71の下端711に嵌合可能な形状である。
より詳細には、廃液ガイド71の傾斜面710の下端711の形状は、その前後方向の中央近傍を先端とする先細り形状である。そして、当接部64において、廃液ガイド71の下端711に対向する上面641は、下端711の先細り形状に対応する窪みを有している。これにより、廃液ガイド71の下端711と当接部64の上面641とが嵌合する。
上記の構成によれば、廃液タンク60を本体筐体11に挿入する場合に、廃液ガイド71の下端711と廃液タンク60の当接部64の上面とが嵌合するように廃液タンク60を挿入することで、廃液タンク60の挿入がガイドされる。また、廃液タンク60を本体筐体11から抜き取る場合には、廃液ガイド71の下端711に付着したインクが当接部64により拭き取られるため、廃液タンク60を抜き取ったあと、廃液ガイド71からの液だれによる汚れを防止できる。
(変形例7)
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図11および12を用いて説明する。図11は、収容部152の変形例を示す模式図であり、収容部152に対して廃液タンク60が挿入されている状態を示す図である。図12は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152に対して廃液タンク60を挿入し始めた段階を示す図であり、(B)が収容部152に対して廃液タンク60を挿入している途中段階を示す図であり、(C)が収容部152に対して廃液タンク60が挿入された状態を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、本体筐体11内の収容部152に固定されている。
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図11および12を用いて説明する。図11は、収容部152の変形例を示す模式図であり、収容部152に対して廃液タンク60が挿入されている状態を示す図である。図12は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152に対して廃液タンク60を挿入し始めた段階を示す図であり、(B)が収容部152に対して廃液タンク60を挿入している途中段階を示す図であり、(C)が収容部152に対して廃液タンク60が挿入された状態を示す図である。本変形例における廃液ガイド71は、本体筐体11内の収容部152に固定されている。
本変形例における収容部152は、本体筐体11内に設けられ、廃液タンク60の挿入方向の手前から奥(左側から右側)に向かって漸次高さが高くなるように傾斜したガイドレール120を備えている。すなわち、ガイドレール120は、廃液タンク60の挿入方向の手前から奥に向かって登り勾配となるように設けられている。ガイドレール120には、後述するガイドレール当接部66を当接させた状態で、ガイドレール120に沿って廃液タンク60を移動させるための溝(図示せず)が設けられている。
廃液タンク60には、ガイドレール120に当接するガイドレール当接部66が設けられている。ガイドレール当接部66は、廃液タンク60の前後方向の前側の側面から前方に向けて突出するように設けられている。ガイドレール当接部66は、廃液タンク60の側面の上下方向の中央または中央よりも下側に設けられている。
また、ガイドレール120には、ガイドレール120に沿ったガイドレール当接部66の左方向、すなわち、下り方向の移動を規制する規制部121が設けられている。収容部152に対する廃液タンク60の挿抜動作に伴うガイドレール当接部66の移動は規制部121により規制されず、ガイドレール当接部66は規制部121を超える移動が可能である。一方、廃液タンク60の自重による下り方向の移動に関して、ガイドレール当接部66が規制部121を超える移動は規制され、廃液タンク60の自重による下り方向の移動は制限される。
さらに、収容部152の底面には、廃液タンク60の挿入方向の手前から奥に向かって漸次高さが高くなる傾斜面を有するガイド122が設けられている。ガイドレール120の傾斜角度とガイド122の傾斜面の傾斜角度は概ね一致している。すなわち、ガイド122の傾斜面は、廃液タンク60の挿入方向の手前から奥に向かって登り勾配となっている。廃液タンク60が収容部152に挿入された場合、廃液タンク60の底面の少なくとも一部はガイド122の傾斜面に当接する。ガイド122の傾斜面の前後方向の長さは、少なくとも廃液タンク60の前後方向の長さと同一であり、好ましくは、廃液タンク60の前後方向の長さよりも長い。
収容部152に対して廃液タンク60を挿入する場合、廃液タンク60の底面において左右方向の右側の端部がガイド122に到達する位置において、ガイドレール当接部66がガイドレール120に当接する。そして、廃液タンク60をさらに奥に向かって挿入することで、廃液タンク60はガイド122の傾斜面上を挿入方向の手前から奥に向かって移動し、ガイドレール当接部66はガイドレール120に沿って挿入方向の手前から奥に向かって移動する。
そして、ガイドレール120およびガイド122の傾斜面は、挿入方向の手前から奥に向かって登り勾配となっているので、廃液タンク60およびガイドレール当接部66は、挿入方向の手前から奥に向かって移動するにつれて、上下方向の位置が上方向に移動する。ガイドレール当接部66がガイドレール120の規制部121を超える位置まで廃液タンク60を挿入すると、廃液タンク60の自重によりガイドレール当接部66の挿入方向手前側が規制部121の挿入方向奥側に当接し、ガイドレール当接部66および廃液タンク60の挿入方向手前側への移動が制限される。これにより、収容部152に対して廃液タンク60が位置決めされる。
上述したように、収容部152に対して廃液タンク60を挿入する場合、その挿入方向の手前側から奥に挿入するにしたがって、廃液タンク60の上下方向の位置が高くなり、所定の位置まで挿入された位置において、廃液タンク60の手前側への移動が制限される。これにより、収容部152に対して廃液タンク60が位置決めされ、廃液タンク60の位置ズレによるインクの漏れを防ぐことができる。
また、本変形例においては、図12に示すように、本体筐体11内に設けられた廃液ガイド71に妨げられることなく、収容部152に対して廃液タンク60を挿入することができる。なお、図12においては、説明の便宜上、ガイドレール120を示していない。図12の(A)に示すように、収容部152に対して廃液タンク60を挿入し始めた段階では、廃液タンク60の上下方向の位置は廃液ガイド71よりも下側であり、廃液タンク60と廃液ガイド71とは当接しない。つまり、この位置において、廃液ガイド71は廃液タンク60の挿入を妨げない。
次に、図12の(B)に示すように、収容部152に対して廃液タンク60をさらに奥側に挿入した途中段階では、廃液タンク60の上下方向の位置が高くなり、廃液タンク60の当接部64に廃液ガイド71が当接する。当接部64は廃液ガイド71が当接することにより上側から加わる力に対して変形し、廃液タンク60のさらに奥側への移動が許容される。
そして、図12の(C)に示すように、収容部152に対して廃液タンク60をさらに奥側に挿入し、廃液タンク60が収容部152に挿入された段階では、2つの廃液ガイド71が廃液タンク60の廃液ケース61の奥側の側面を超え、廃液ケース61の内側に入る。廃液タンク60の上下方向の位置はさらに高くなり、廃液ガイド71の下端の上下方向の位置は、少なくとも当接部64の上面よりも下側になる。
このように、廃液ケース61の挿抜方向の奥側の側面が廃液ガイド71の下に達した位置においては廃液タンク60の上下方向の位置が低く、廃液タンク60と廃液ガイド71とが当接しない。つまり、廃液ガイド71が廃液タンク60の挿入を妨げない。そして、廃液ケース61の内側と廃液ガイド71とが上下方向に重なる位置まで廃液タンク60が挿入された段階では、廃液タンク60の位置がさらに高くなり、廃液ガイド71と廃液タンク60との距離が近づき、廃液ガイド71を伝うインクが廃液タンク60に収容されやすい。つまり、廃液ガイド71に対して廃液タンク60が位置決めされ、廃液タンク60と廃液ガイド71との位置ズレによるインクの漏れを防ぐことができる。
(変形例8)
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図13を用いて説明する。図13は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152を左右方向の左側から見た斜視図であり、(B)が(A)に示す廃液タンク60の上面拡大図であり、(C)が(A)に示す廃液タンク60のA-A矢視断面拡大図である。本変形例における廃液ガイド71は、廃液タンク60に固定されている。
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図13を用いて説明する。図13は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152を左右方向の左側から見た斜視図であり、(B)が(A)に示す廃液タンク60の上面拡大図であり、(C)が(A)に示す廃液タンク60のA-A矢視断面拡大図である。本変形例における廃液ガイド71は、廃液タンク60に固定されている。
本変形例における収容部152は、廃液タンク60の挿入時に廃液タンク60を記録ヘッドに対して位置決めする位置決め機構をさらに備えている。収容部152は、図13の(A)に示すように、位置決め機構として、本体側位置決め部130と、廃液ガイド側位置決め部131とを備えている。なお、図13の(A)においては、説明の便宜上、ガイドレール9Aの左右方向の左側を省略して示しているが、ガイドレール9Aの左右方向の左側端部は、上下方向において、廃液タンク60に重なる位置にある。
本体側位置決め部130は、記録ヘッドが搭載されたキャリッジが走査するガイドレール9Aを支持するフレーム9Cに設けられている。本体側位置決め部130は、フレーム9Cから左右方向の左側に向けて突出する凸部を有している。本体側位置決め部130は、例えば、合成樹脂材料からなり、フレーム9Cの左側面に取り付けられている。図13の(A)において、本体側位置決め部130は2つの凸部を有しているが、凸部の数はこれに限定されず、廃液ガイド側位置決め部131の凹部に対応していれば、1つであっても、3つであってもよい。
廃液ガイド側位置決め部131は、廃液ガイド71を保持する保持部材であるガイド固定枠72に設けられている。廃液ガイド側位置決め部131は、ガイド固定枠72の本体側位置決め部130に対向する面から窪んだ凹形状を有している。図13の(A)において、廃液ガイド側位置決め部131は2つの凹部を有しているが、凹部の数はこれに限定されず、本体側位置決め部130の凸部に対応していれば、1つであっても、3つであってもよい。
なお、本体側位置決め部130および廃液ガイド側位置決め部131の形状は、図13の(A)に示す形状に限定されず、本体側位置決め部130が凹形状であり、廃液ガイド側位置決め部131が凸形状であってもよい。すなわち、本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131とが互いに嵌合可能な形状であればよい。
本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131との上下方向の位置は、本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131とが当接可能なように、一致している。本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131との前後方向の位置を併せて、収容部152に対して廃液タンク60を挿入方向の手前から奥へ挿入すると、廃液ガイド側位置決め部131が本体側位置決め部130に当接する。そして、廃液ガイド側位置決め部131の凹部に本体側位置決め部130の凸部が侵入して、本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131とが嵌合する。これにより、記録ヘッドに対して廃液タンク60が位置決めされる。そして、廃液タンク60に固定された廃液ガイド71と記録ヘッド41とが位置決めされ、これらの位置ズレによるインクの漏れを防ぐことができる。なお、収容部152は、例えば、本体筐体11の底面に、本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131との前後方向の位置を併せて廃液タンク60を挿入するためのガイドを有していてもよい。
本体側位置決め部130は、記録ヘッド41のノズル面421と直交する方向である上下方向の面130a、搬送路Rにおける用紙の搬送方向である前後方向の面130b、および記録ヘッド41の走査方向である左右方向の面130cを有している。そして、廃液ガイド側位置決め部131は、これらの面に対応する面を有している。廃液ガイド側位置決め部131が本体側位置決め部130に当接すると、上下方向の面130aにより廃液ガイド側位置決め部131の上下方向の移動が制限される。また、前後方向の面130bにより廃液ガイド側位置決め部131の前後方向の移動が制限される。さらに、左右方向の面130cにより廃液ガイド側位置決め部131の右方向の移動が制限される。すなわち、本体側位置決め部130の各当接面により、上下方向、前後方向、および左右方向の廃液ガイド側位置決め部131の移動が制限される。これにより、上下方向、前後方向、および左右方向における廃液タンク60の移動が制限され、記録ヘッドに対して廃液タンク60が位置決めされる。
ガイド固定枠72は、廃液ガイド71の周囲に設けられ、上面視において、本体側位置決め部130側が開口した略U字の形状であり、その中央近傍に廃液ガイド71を保持する。ガイド固定枠72は、廃液タンク60の上面に、接続部67を介して接続されている。接続部67は、上面視において、本体側位置決め部130側が開口した略U字形状であり、その開口した部分にガイド固定枠72が位置している。廃液タンク60の上面は、廃液ガイド71に対向する部分が開口しており、廃液ガイド71が受けたインクを廃液タンク60内に収容するように構成されている。
図13の(A)~(C)に示すように、ガイド固定枠72と廃液タンク60の接続部67とは、上下方向、前後方向、および、左右方向に間隙Gを有して接続されている。すなわち、ガイド固定枠72は、上下方向、前後方向、および、左右方向に遊びを持って廃液タンク60に接続されている。これにより、間隙Gの分だけ廃液タンク60の移動が許容され、廃液タンク60の位置の微調整が可能である。したがって、例えば、本体側位置決め部130と廃液ガイド側位置決め部131との嵌合により、廃液タンク60が本体側位置決め部130の方向に引っ張られて廃液タンク60が傾くことを防ぎ、廃液タンク60を位置決めすることができる。
図13の(B)に示すように、ガイド固定枠72と接続部67との間の左右方向の間隙Gには、付勢部材731が設けられており、ガイド固定枠72が左右方向に付勢されている。図13の(B)においては、図13の(A)に示す廃液タンク60の上面図において、ガイド固定枠72及び接続部67部分を拡大した図を示している。ガイド固定枠72および接続部67には、ガイド固定枠72の左右方向の移動を制限するための制限構造が設けられている。図13の(A)及び(B)においては、ガイド固定枠72の前後方向の面に凹形状が設けられ、接続部67の前後方向の面には、当該凹形状に対応する凸形状が設けられている。図13の(C)に示すように、ガイド固定枠72と接続部67との間の上下方向の間隙Gには、付勢部材732が設けられており、ガイド固定枠72が上下方向に付勢されている。図13の(C)においては、図13の(A)に示す廃液タンク60のA-A矢視断面図において、ガイド固定枠72及び接続部67部分を拡大した図を示している。ガイド固定枠72の上下方向の移動を制限するために、ガイド固定枠72は、ネジ止め部734により廃液タンク60の上面に、上下方向に遊びを持って固定されている。付勢部材731および付勢部材732は、例えば、弾性を有するバネで構成されている。
これにより、廃液ガイド側位置決め部130の上下方向の面130aおよび左右方向の面130cに対して廃液ガイド側位置決め部131が付勢され、本体側位置決め部130に対して上下方向および左右方向に廃液ガイド側位置決め部131が当接する。そして、上下方向および左右方向において廃液タンク60が位置決めされる。
(変形例9)
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図14を用いて説明する。図14は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152を左右方向の左側から見た斜視図であり、(B)が収容部152を前後方向の前側から見た側面図である。本変形例における廃液ガイド71は、廃液タンク60に固定されている。
次に、図3に示す収容部152の変形例について、図14を用いて説明する。図14は、収容部152の変形例を示す模式図であり、(A)が収容部152を左右方向の左側から見た斜視図であり、(B)が収容部152を前後方向の前側から見た側面図である。本変形例における廃液ガイド71は、廃液タンク60に固定されている。
本変形例における収容部152は、廃液タンク60の挿入時に廃液タンク60を記録ヘッド41に対して位置決めする位置決め機構として、本体側位置決め部140を備えている。また、廃液タンク60は、廃液ガイド側位置決め部141を備えている。
本体側位置決め部140は、図14の(A)に示すように、記録ヘッド41が搭載されたキャリッジを走査するためのガイドレール9Aの底面に設けられている。本体側位置決め部140を左右方向の左側から見ると、ガイドレール9Aの底面側を底とする凹形状の部分を有している。本体側位置決め部140は、図14の(A)及び(B)に示すように、上下方向の上側の面140aと、前後方向の面140bと、左右方向の面140cとを有している。なお、図14の(A)においては、説明の便宜上、ガイドレール9Aの左右方向の左側を省略して示しているが、ガイドレール9Aの左右方向の左側端部は、上下方向において、廃液タンク60に重なる位置にある。
廃液タンク側位置決め部141は、図14の(A)に示すように、廃液タンク60の上面に位置するガイド固定枠72の上面に設けられている。廃液タンク側位置決め部141は、ガイド固定枠72上に固定されていてもよいし、ガイド固定枠72と一体成型されていてもよい。廃液タンク側位置決め部141は、ガイド固定枠72の上面から突出するように設けられており、本体側位置決め部140の凹形状の部分に嵌合する形状を有している。
本体側位置決め部140と廃液ガイド側位置決め部141との上下方向の位置は、本体側位置決め部140と廃液ガイド側位置決め部141とが当接可能なように、一致している。図14の(A)に示すように、本体側位置決め部140と廃液ガイド側位置決め部141との前後方向の位置を併せて、収容部152に対して廃液タンク60を挿入方向の手前から奥(左側から右側)へ挿入すると、廃液ガイド側位置決め部141が本体側位置決め部140に当接する。そして、廃液ガイド側位置決め部141が本体側位置決め部140の凹形状の部分に侵入して、本体側位置決め部140と廃液ガイド側位置決め部141とが嵌合する。
廃液ガイド側位置決め部141は、本体側位置決め部140の各面に対応する面を有している。廃液ガイド側位置決め部141と本体側位置決め部140とが当接すると、上下方向の上側面140aにより廃液ガイド側位置決め部141の上方向の移動が制限される。また、前後方向の面140bにより廃液ガイド側位置決め部141の前後方向の移動が制限される。さらに、左右方向の右側の面140cにより廃液ガイド側位置決め部141の右方向の移動が制限される。すなわち、本体側位置決め部140の各当接面により、上方向、前後方向、および右方向の廃液ガイド側位置決め部141の移動が制限される。これにより、上方向、前後方向、および右方向における廃液タンク60の移動が制限され、記録ヘッドに対して廃液タンク60が位置決めされる。
本変形例において収容部152は、図14の(B)に示すように、廃液タンク60を付勢する付勢板144および付勢部材143を備えている。付勢部材143は、例えば、弾性を有するバネで構成されており、付勢板144上に挿入された廃液タンク60を上下方向の上側に付勢する。廃液タンク60は、廃液ガイド側位置決め部141が本体側位置決め部140に当接した位置において、上下方向の上側に付勢され、廃液ガイド側位置決め部141が本体側位置決め部140に当接する。これにより、廃液タンク60が位置決めされる。そして、廃液タンク60に固定された廃液ガイド71と記録ヘッド41とが位置決めされ、これらの位置ズレによるインクの漏れを防ぐことができる。なお、収容部152が付勢板144および付勢部材143を備える構成に替えて、ガイド固定枠72が遊びを持って廃液タンク60に接続されている形態としてもよい。これにより、変形例8と同様に、廃液タンク60を位置決めするように構成してもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 インクジェットプリンタ
8 メンテナンスユニット
80 キャップ
11 本体筐体
41 記録ヘッド
42 ノズル
60 廃液タンク
70 フラッシングユニット
71 廃液ガイド
8 メンテナンスユニット
80 キャップ
11 本体筐体
41 記録ヘッド
42 ノズル
60 廃液タンク
70 フラッシングユニット
71 廃液ガイド
Claims (25)
- 用紙搬送路を備える液体吐出装置であって、
液体を吐出するノズルを有する液体吐出ヘッドと、
前記液体吐出ヘッドを覆うキャップと、
前記キャップとは別の位置に設けられ、前記液体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける液体受け部と、
本体筐体に挿抜可能に設けられ、液体受け部に吐出された液体を溜める廃液タンクと、
を備えている、ことを特徴とする液体吐出装置。 - 前記液体受け部は、前記液体吐出ヘッドから吐出された液体を、前記廃液タンクへ案内する傾斜面を備えた廃液ガイドを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記液体吐出ヘッドと前記廃液タンクとの間に設けられている、
ことを特徴とする請求項2に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドは、前記廃液タンクに固定されている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドは、前記本体筐体内のフレームに固定されている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記廃液タンクと少なくとも一部が重なる位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドの下端は、前記廃液タンクにおける前記液体吐出ヘッドのノズル面と対向する端面よりも上方に配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクにおける前記液体吐出ヘッドのノズル面と対向する端面に、前記廃液タンクの挿抜時に前記廃液ガイドの下端部に当接可能に設けられている当接部をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドからの液体を前記廃液タンクに伝達する吸収体をさらに備え、
前記吸収体は、前記廃液ガイドの下端部の少なくとも一部に当接している、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記本体筐体内に設けられ、前記廃液タンクの挿抜時に前記廃液ガイドの傾斜角度を変更する傾斜角度変更機構をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記液体吐出ヘッドよりも下方に配置されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向において、前記液体吐出ヘッドのノズル面と少なくとも一部が重なる位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドの走査方向において、前記用紙搬送路の外に配置されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクは、前記液体吐出ヘッドの走査方向において、前記用紙搬送路を挟んで前記キャップの反対に配置されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の液体吐出装置。 - 前記キャップが受けた前記液体吐出ヘッドからの液体を前記廃液タンクへ移送する廃液流路であって、前記キャップと前記廃液タンクとを接続する廃液流路をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項14に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクは、前記廃液流路の端部に接続されている、
ことを特徴とする請求項15に記載の液体吐出装置。 - 前記当接部は、前記廃液タンクが挿入された場合に、前記廃液ガイドの下端部に嵌合可能な形状である、
ことを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。 - 前記本体筐体内に設けられ、前記廃液タンクの挿入方向の手前から奥に向かって漸次高さが高くなるように傾斜したガイドレールと、
前記廃液タンクに設けられ、前記廃液タンクを前記本体筐体内に挿入した場合に前記ガイドレールに当接し、前記ガイドレールに沿った前記廃液タンクの移動を可能にするガイドレール当接部と、をさらに備えている、
ことを特徴とする請求項5に記載の液体吐出装置。 - 前記液体吐出ヘッドが搭載されたキャリッジが走査するレールまたは当該レールを支持するフレームに設けられた本体側位置決め部と、
前記廃液ガイドを保持する保持部材に設けられ、前記廃液タンクを前記本体筐体内に挿入した場合に前記本体側位置決め部に当接する廃液ガイド側位置決め部と
をさらに備えている、
ことを特徴とする、請求項4に記載の液体吐出装置。 - 前記本体側位置決め部は、前記液体吐出ヘッドの走査方向、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向、および、前記用紙搬送路における用紙の搬送方向における前記廃液ガイド側位置決め部の移動をそれぞれ制限する当接面を有している、
ことを特徴とする、請求項19に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液ガイドの保持部材は、付勢部材により前記液体吐出ヘッドの走査方向および前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に付勢されている、
ことを特徴とする、請求項20に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクと前記廃液ガイドの保持部材とは、前記液体吐出ヘッドの走査方向、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向、および、前記用紙搬送路における用紙の搬送方向に間隙を有して接続されている、
ことを特徴とする、請求項21に記載の液体吐出装置。 - 前記本体側位置決め部および前記廃液ガイド側位置決め部は、互いに嵌合可能な形状である、
ことを特徴とする、請求項19に記載の液体吐出装置。 - 前記廃液タンクは、前記廃液ガイド側位置決め部が前記本体側位置決め部に当接した位置において、前記液体吐出ヘッドのノズル面と直交する方向に付勢される、
ことを特徴とする、請求項19に記載の液体吐出装置。 - 液体吐出ヘッドから吐出された液体を溜める収容部と、
液体吐出ヘッドから吐出された液体を受けて、前記収容部へ案内する傾斜面を備えた廃液ガイドと
を備え、
液体吐出装置の本体筐体内に挿抜可能に設けられる、
ことを特徴とする廃液タンク。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022062146A JP2023152170A (ja) | 2022-04-01 | 2022-04-01 | 液体吐出装置および廃液タンク |
US18/192,923 US20230311515A1 (en) | 2022-04-01 | 2023-03-30 | Liquid discharging apparatus and waste liquid tank |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022062146A JP2023152170A (ja) | 2022-04-01 | 2022-04-01 | 液体吐出装置および廃液タンク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023152170A true JP2023152170A (ja) | 2023-10-16 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2022062146A Pending JP2023152170A (ja) | 2022-04-01 | 2022-04-01 | 液体吐出装置および廃液タンク |
Country Status (2)
Country | Link |
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US (1) | US20230311515A1 (ja) |
JP (1) | JP2023152170A (ja) |
-
2022
- 2022-04-01 JP JP2022062146A patent/JP2023152170A/ja active Pending
-
2023
- 2023-03-30 US US18/192,923 patent/US20230311515A1/en active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20230311515A1 (en) | 2023-10-05 |
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