JP2023151292A - 交通安全支援システム及びその学習方法 - Google Patents

交通安全支援システム及びその学習方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2023151292A
JP2023151292A JP2022060838A JP2022060838A JP2023151292A JP 2023151292 A JP2023151292 A JP 2023151292A JP 2022060838 A JP2022060838 A JP 2022060838A JP 2022060838 A JP2022060838 A JP 2022060838A JP 2023151292 A JP2023151292 A JP 2023151292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
risk
traffic
area
information
notification
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022060838A
Other languages
English (en)
Inventor
亮人 木俣
Akihito Kimata
宏和 徳島
Hirokazu Tokushima
茂 井上
Shigeru Inoue
悠至 高木
Yuji Takagi
嘉崇 味村
Yoshitaka Ajimura
洋治 笹渕
Yoji Sasabuchi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2022060838A priority Critical patent/JP2023151292A/ja
Priority to CN202310306140.0A priority patent/CN116895183A/zh
Priority to US18/190,137 priority patent/US20230316898A1/en
Publication of JP2023151292A publication Critical patent/JP2023151292A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • G08G1/0104Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions
    • G08G1/0108Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions based on the source of data
    • G08G1/0116Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions based on the source of data from roadside infrastructure, e.g. beacons
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/01Detecting movement of traffic to be counted or controlled
    • G08G1/0104Measuring and analyzing of parameters relative to traffic conditions
    • G08G1/0125Traffic data processing
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems
    • G08G1/164Centralised systems, e.g. external to vehicles
    • GPHYSICS
    • G08SIGNALLING
    • G08GTRAFFIC CONTROL SYSTEMS
    • G08G1/00Traffic control systems for road vehicles
    • G08G1/16Anti-collision systems
    • G08G1/166Anti-collision systems for active traffic, e.g. moving vehicles, pedestrians, bikes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)

Abstract

【課題】対象交通エリアにおける複数の交通参加者による交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上できる交通安全支援システムを提供すること。【解決手段】交通安全支援システムは、対象交通エリアにおける交通参加者等に関する認識情報を取得する対象交通エリア認識ユニットと、認識情報に基づいて対象交通エリアにおけるリスクを予測する予測ユニット62と、支援対象へ協調支援情報を送信する協調支援情報通知ユニット65と、を備える。予測ユニット62は、認識情報に統計処理を施して得られる情報に基づいて、対象交通エリアを細分化した複数のローカルエリアの中から高リスクエリアを抽出するエリアリスク予測ユニット620と、認識情報のうち高リスクエリアと関連する情報に基づいて、この高リスクエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを予測する交通参加者リスク予測ユニット625と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、交通安全支援システム及びその学習方法に関する。より詳しくは、人又は移動体としての交通参加者の安全な移動を支援する交通安全支援システム及びその学習方法に関する。
公共交通では、四輪自動車、自動二輪車、及び自転車等の移動体や歩行者等、様々な交通参加者が各々の意思に基づき各々異なった速度で移動する。このような公共交通における交通参加者の安全性や利便性等を向上するための技術として、例えば特許文献1には、車両の運転者による安全な運転を支援する運転支援装置が示されている。
特許文献1に示された運転支援装置では、車両の走行状態や周囲環境の情報に基づいて車両の危険度を予測する危険予測部と、予測された危険度の評価結果に基づいて、音声やテキスト表示等によって運転者に対する警告動作を行う警告制御部と、を備える。特許文献1に示された運転支援装置によれば、何らかの危険が予測された場合、運転者に対し予測される危険を回避するための運転操作を促すことができるので、運転者による安全な運転を支援することができる。
特開2021-136001号公報
しかしながら特許文献1に示された発明では、自車に搭載されたカメラやレーダ等の車載センサによって取得される周囲環境の情報に基づいて危険度を予測しているため、車載センサの検出範囲外に存在する潜在的なリスクについては把握することができない。
そこでこのような潜在的なリスクに対しても適切な支援をできるようにするため、例えば所定の対象交通エリアに存在する交通参加者に関する情報を、各交通参加者と通信可能に接続されたサーバに集約し、この対象交通エリアにおける交通参加者の流れをサーバで俯瞰的に把握することが考えられる。
しかしながらこのように対象交通エリアに存在する膨大な数の交通参加者にサーバに集約すると、それだけサーバにおける処理負荷が高くなってしまうため、対象交通エリアにおける各交通参加者に対し適切な支援をリアルタイムで提供できなくなってしまうおそれがある。
本発明は、対象交通エリアにおける複数の交通参加者による交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上できる交通安全支援システムを提供することを目的とする。
(1)本発明に係る交通安全支援システムは、対象交通エリアにおける人又は移動体としての交通参加者及び各交通参加者の交通環境を含む認識対象を認識するとともに、これら認識対象に関する認識情報を取得する認識手段と、前記認識情報に基づいて前記対象交通エリアにおけるリスクを予測する予測手段と、前記対象交通エリアにおける複数の交通参加者の中から定められた支援対象へ、前記認識情報及び前記予測手段による予測結果に基づいて生成した支援情報を送信する送信手段と、を備え、前記予測手段は、前記認識情報に統計処理を施して得られる情報に基づいて、前記対象交通エリアを細分化した複数のローカルエリアの中の少なくとも1つを高リスクエリアとして抽出するエリアリスク予測手段と、前記認識情報のうち前記高リスクエリアと関連する情報に基づいて、前記高リスクエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを予測する交通参加者リスク予測手段と、を備えることを特徴とする。
(2)この場合、前記交通参加者リスク予測手段は、複数の前記ローカルエリアのうち前記エリアリスク予測手段によって前記高リスクエリアとして抽出されなかったローカルエリアに対しては、前記予測する処理を行わないことが好ましい。
(3)この場合、前記エリアリスク予測手段は、個々の前記ローカルエリア毎にリスク度合いを推定し、前記送信手段は、複数の前記支援対象のうち、前記高リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、前記交通参加者リスク予測手段による予測結果に基づいて生成した第1支援情報を送信し、前記高リスクエリア外の低リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、前記エリアリスク予測手段による推定結果に基づいて生成した第2支援情報を送信することが好ましい。
(4)本発明に係る交通安全支援システムの学習方法は、(1)から(3)の何れかに記載の交通安全支援システムの学習方法であって、前記エリアリスク予測手段は、前記認識情報に統計処理を施して得られる情報を入力すると複数の前記ローカルエリア毎のリスク度合いを出力するマクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアを抽出し、前記交通参加者リスク予測手段は、前記認識情報のうち所定のローカルエリアと関連する情報を入力すると当該ローカルエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを出力するミクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測し、前記認識情報に基づいて生成した前記マクロリスク推定モデルに対する入力データと、前記認識情報を前記ミクロリスク推定モデルに入力した時の当該ミクロリスク推定モデルの出力と、を用いることによって学習データを準備する工程と、前記学習データを用いて前記マクロリスク推定モデルを学習する工程と、を備えることを特徴とする。
(5)本発明に係る交通安全支援システムの学習方法は、(1)から(3)の何れかに記載の交通安全支援システムの学習方法であって、前記エリアリスク予測手段は、前記認識情報に統計処理を施して得られる情報を入力すると複数の前記ローカルエリア毎のリスク度合いを出力するマクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアを抽出し、前記交通参加者リスク予測手段は、前記認識情報のうち所定のローカルエリアと関連する情報を入力すると当該ローカルエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを出力するミクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測し、所定の第1期間において取得された第1認識情報に基づいて生成した前記マクロリスク推定モデルに対する入力データと、前記第1期間の直後の第2期間において取得された第2認識情報に基づいて生成した前記ミクロリスク推定モデルの出力に対する正解データと、を用いることによって学習データを準備する工程と、前記学習データを用いて前記マクロリスク推定モデル及び前記ミクロリスク推定モデルを組み合わせた全体モデルを学習する工程と、を備えることを特徴とする。
(1)本発明に係る交通安全支援システムは、対象交通エリアにおける交通参加者(人及び移動体を含む)及び各交通参加者の交通環境を含む認識対象を認識するとともに、これら認識対象に関する認識情報を取得する認識手段と、認識情報に基づいて対象交通エリアにおけるリスクを予測する予測手段と、対象交通エリアにおける複数の交通参加者の中から定められた支援対象へ、認識情報及び予測手段による予測結果に基づいて生成した支援情報を送信する送信手段と、を備える。また予測手段では、エリアリスク予測手段によって、対象交通エリアを細分化した複数のローカルエリアの中の少なくとも1つを高リスクエリアとして抽出し、交通参加者リスク予測手段によって、高リスクエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを予測する。ここでエリアリスク予測手段では、複数のローカルエリアの中から高リスクエリアを抽出する際、認識情報に対し統計処理を施して得られる情報を用いることにより、対象交通エリアにおける認識対象に関する膨大な量の認識情報をそのまま利用する場合と比較して、少ない負荷で高リスクエリアを抽出することができる。また交通参加者リスク予測手段では、高リスクエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測する際、対象交通エリア全体の認識対象に関する認識情報の中から高リスクエリアと関連する情報を用いることにより、対象交通エリアにおける認識対象に関する膨大な量の認識情報をそのまま利用する場合と比較して、少ない負荷で交通参加者の将来のリスクを予測することができる。よって発明によれば、高リスクエリアにおける交通参加者に対し、予測結果に基づいて生成した適切な支援情報をリアルタイムで提供することができるので、対象交通エリアにおける交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上することができる。
(2)本発明において、交通参加者リスク予測手段は、複数のローカルエリアのうちエリアリスク予測手段によって高リスクエリアとして抽出されなかった他のローカルエリアに対しては、これら他のローカルエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測しない。よって本発明によれば、交通参加者リスク予測手段によって、全てのローカルエリアに対して予測処理を行った場合と比較して演算にかかる負荷を軽減することができる。また本発明によれば、予測処理を行うローカルエリアの数を絞ることによって演算にかかる負荷を軽減できるので、その分だけ、高リスクエリアにおける交通参加者のリスクの予測精度を向上することができる。よって本発明によれば、高リスクエリアにおける交通参加者に対し、精度の高い予測結果に基づいて生成した適切な支援情報をリアルタイムで提供することができるので、対象交通エリアにおける交通の安全性、利便性、及び円滑性をさらに向上することができる。
(3)本発明において、エリアリスク予測手段は、個々のローカルエリア毎にリスク度合いを推定し、このリスク度合いの推定結果に基づいて複数のローカルエリアの中から高リスクエリアを抽出する。また送信手段は、対象交通エリア全体における複数の支援対象のうち、高リスクエリアに存在する支援対象に対しては、交通参加者リスク予測手段による比較的詳細な予測結果に基づいて生成した第1支援情報を送信する。これにより、高リスクエリアにおける交通参加者の交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上することができる。また送信手段は、対象交通エリア全体における複数の支援対象のうち、高リスクエリア外の低リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、エリアリスク予測手段によるローカルエリア毎の推定結果に基づいて生成した第2支援情報を送信する。これにより、低リスクエリアにおける交通参加者の交通の安全性、利便性、及び円滑性も向上することができる。このように本発明では、個々のローカルエリア毎のリスク度合いに応じて支援情報を変えることにより、対象交通エリア全体における交通参加者の交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上することができる。
(4)本発明に係る交通安全支援システムの学習方法は、認識情報に基づいて生成したマクロリスク推定モデルに対する入力データと、この認識情報をミクロリスク推定モデルに入力した時のこのミクロリスク推定モデルの出力と、を利用することによって学習データを準備し、さらにこの学習データを用いてマクロリスク推定モデルを学習する。一般的なモデルの学習では、モデルの出力に対する正誤を評価するための正解データを準備する必要がある。これに対し本発明では、マクロリスク推定モデルを学習するための学習データとして、ミクロリスク推定モデルの出力を利用することができるので、比較的簡易な方法で高精度なマクロリスク推定モデルを構築することができる。よって本発明によれば、各交通参加者へ支援情報を提供するサービスを運用しながら、マクロリスク推定モデルの精度を向上することができる。
(5)本発明に係る交通安全支援システムの学習方法は、第1期間において取得された第1認識情報に基づいて生成したマクロリスク推定モデルに対する入力データと、第1期間の直後の第2期間において取得された第2認識情報に基づいて生成したミクロリスク推定モデルの出力に対する正解データと、を用いることによって学習データを準備し、さらにこの学習データを用いてマクロリスク推定モデルとミクロリスク推定モデルとを組み合わせた全体モデルを学習する。よって本発明によれば、第1期間の直後の第2期間において得られた第2認識情報を、第1認識情報を入力した時における全体モデルの出力の正誤を評価するためのデータとして利用することができるので、マクロリスク推定モデルとミクロリスク推定モデルとを合わせた全体モデルの精度を向上することができる。よって本発明によれば、各交通参加者へ支援情報を提供するサービスを運用しながら、全体モデルの精度を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る交通安全支援システム及びこの交通安全支援システムが支援対象とする対象交通エリアの一部の構成を示す図である。 協調支援装置及びこの協調支援装置と通信可能に接続されている複数のエリア端末の構成を示すブロック図である。 四輪自動車に搭載される通知装置の構成を示すブロック図である。 自動二輪車に搭載される通知装置の構成を示すブロック図である。 歩行者が所有する携帯情報処理端末に搭載される通知装置の構成を示すブロック図である。 予測ユニットの具体的な構成を示す機能ブロック図である。 リスク通知設定ユニットにおけるリスク通知最適化処理の概念を模式的に示す図である。
以下、本発明の一実施形態に係る交通安全支援システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る交通安全支援システム1及びこの交通安全支援システム1が支援対象とする交通参加者が存在する対象交通エリア9の一部の構成を模式的に示す図である。
交通安全支援システム1は、対象交通エリア9を移動する人である歩行者4や移動体である四輪自動車2及び自動二輪車3等を個々の交通参加者として認識するとともに、この認識を介して生成した支援情報を各交通参加者へ通知し、各々の意思に基づいて移動する各交通参加者の間のコミュニケーション(具体的には、例えば各交通参加者の間の相互認識)や周囲の交通環境の認識を促すことによって対象交通エリア9における各交通参加者の安全かつ円滑な交通を支援する。
図1には、車道51、交差点52、歩道53、及び信号機54を交通インフラ設備として含む、市街地の交差点52付近を対象交通エリア9とした場合について説明する。図1には、車道51及び交差点52内を計7台の四輪自動車2及び計2台の自動二輪車3が移動し、また歩道53及び交差点52内を計3組の歩行者4が移動している場合を示す。また図1には、計3台のインフラカメラ56が設置されている場合を示す。
交通安全支援システム1は、個々の四輪自動車2とともに移動する車載装置群20(四輪自動車2に搭載された車載装置の他、四輪自動車2を運転する運転者が保有又は装着する携帯情報処理端末を含む)と、個々の自動二輪車3とともに移動する車載装置群30(自動二輪車3に搭載された車載装置の他、自動二輪車3を運転者が保有又は装着する携帯情報処理端末を含む)と、各歩行者4が保有又は装着する携帯情報処理端末40と、対象交通エリア9に設けられた複数のインフラカメラ56と、信号機54を制御する信号制御装置55と、これら車載装置群20,30、携帯情報処理端末40、インフラカメラ56、及び信号制御装置55等の対象交通エリア9に存在する複数の端末(以下、単に「エリア端末」ともいう)と通信可能に接続された協調支援装置6と、を備える。
協調支援装置6は、上述の複数のエリア端末に対し基地局57を介して通信可能に接続された1台又は複数台のコンピュータによって構成される。より具体的には、協調支援装置6は、複数のエリア端末に対し基地局57、ネットワークコア及びインターネットを介して接続されたサーバや、複数のエリア端末に対し基地局57及びMEC(Mulch-access Edge Computing)コアを介して接続されたエッジサーバ等によって構成される。
図2は、協調支援装置6及びこの協調支援装置6と通信可能に接続されている複数のエリア端末の構成を示すブロック図である。
対象交通エリア9における四輪自動車2に搭載される車載装置群20は、例えば、運転者による運転を支援する車載運転支援装置21、運転者に各種情報を通知する通知装置22、運転中の運転者の状態を検出する運転主体状態センサ23、自車と協調支援装置6や自車近傍の他車との間の無線による通信を行う車載通信装置24、及び運転者が所有又は装着する携帯情報処理端末25等を含む。
車載運転支援装置21は、外界センサユニット、自車状態センサ、ナビゲーション装置、及び運転支援ECU等を備える。外界センサユニットは、自車の周囲を撮影する車外カメラユニットと、電磁波を用いることによって車外の対象を検出するレーダユニットやライダー(Light Detection and Ranging(LIDAR))ユニット等の自車に搭載された複数の車載外界センサと、これら車載外界センサによる検出結果に対してセンサフュージョン処理を行うことにより自車の周囲の状態に関する情報を取得する外部認識装置と、を備える。自車状態センサは、車速センサ、加速度センサ、舵角センサ、ヨーレートセンサ、位置センサ、及び方位センサ等、自車の走行状態に関する情報を取得するセンサによって構成される。ナビゲーション装置は、例えば、GNSS(Global Navigation Satelite System)衛星から受信した信号に基づいて自車の現在位置を特定するGNSS受信機や、地図情報を記憶する記憶装置等を備える。
運転支援ECUは、外界センサユニット、自車状態センサ、及びナビゲーション装置等によって取得した情報に基づいて、車線逸脱抑制制御、車線変更制御、先行車追従制御、誤発進抑制制御、衝突軽減ブレーキ制御、及び衝突回避制御等の運転支援制御を実行する。また運転支援ECUは、外界センサユニット、自車状態センサ、及びナビゲーション装置等によって取得した情報に基づいて、運転者による安全な運転を支援するための運転支援情報を生成し、通知装置22へ送信する。
ここで運転支援ECUは、自車を中心とした所定の衝突軽減ブレーキ作動範囲内に自車と接触可能性のある移動体が存在することを条件として、自車と他の移動体との接触による被害が軽減されるように自車の制動装置を自動で操作する衝突軽減ブレーキ制御を開始する。また運転支援ECUは、自車を中心とした所定の衝突回避操舵作動範囲内に自車と接触可能性のある移動体が存在することを条件として、自車と他の移動体との接触が回避されるように自車の操舵装置を自動で操作する衝突回避制御を開始する。以下では、衝突軽減ブレーキ作動範囲や衝突回避操舵操作範囲をまとめて「ADAS作動範囲」ともいう。
運転主体状態センサ23は、運転中の運転者の運転能力と相関のある情報の経時データを取得する様々な装置によって構成される。運転主体状態センサ23は、例えば、運転中の運転者の視線の向きや開眼の有無等を検出する車内カメラや、運転者が装着するシートベルトに設けられ運転者の脈拍や呼吸の有無等を検出するシートベルトセンサや、運転者が把持するステアリングに設けられ運転者の皮膚電位を検出するステアリングセンサや、運転者と同乗者との間の会話の有無を検出する車内マイク等によって構成される。
車載通信装置24は、運転支援ECUによって取得した情報(外界センサユニット、自車状態センサ、及びナビゲーション装置等によって取得した情報や、実行中の運転支援制御に関する制御情報等を含む)や、運転主体状態センサ23によって取得した運転主体に関する情報等を協調支援装置6へ送信する機能と、協調支援装置6から送信される協調支援情報を受信し、受信した協調支援情報を通知装置22へ送信する機能と、を備える。
通知装置22は、車載運転支援装置21から送信される運転支援情報や協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づいて定められた態様でマンマシンインターフェース(以下、「HMI(Human Machine Interface)」との略称で表記する場合もある)を作動させることにより、運転者の聴覚、視覚、及び触覚等を通じ、運転者に各種情報を通知する様々な装置によって構成される。
図3Aは、四輪自動車に搭載される通知装置22の構成を示すブロック図である。なお図3Aには、通知装置22のうち、特に協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づく制御に関わるブロックのみを図示する。
通知装置22は、運転者が認知可能な態様で作動するHMI220と、協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づいてHMI220を作動させるHMI制御装置225と、を備える。
HMI220は、運転者が聴覚によって認知可能な態様で作動する音響装置221と、運転者が視覚によって認知可能な態様で作動するヘッドアップディスプレイ222と、運転者が触覚によって認知可能な態様で作動するシートベルト制御装置223及び座席振動装置224と、を備える。
音響装置221は、運転者が着座する運転席のヘッドレストに設けられ、指向性のあるバイノーラルサウンドを発音させることが可能なヘッドレストスピーカ221aと、運転席や助手席の近傍に設けられたメインスピーカ221bと、を備える。これらヘッドレストスピーカ221aやメインスピーカ221bは、HMI制御装置225からの指令に応じた音を発音する。ヘッドアップディスプレイ222は、運転中の運転者の視野内(例えば、フロントガラス)に、HMI制御装置225からの指令に応じた映像を表示する。シートベルト制御装置223は、HMI制御装置225からの指令に応じて運転者が装着するシートベルトの張力を変化させる。座席振動装置224は、HMI制御装置225からの指令に応じた振幅及び/又は振動数で運転者が着座する座席を振動させる。
HMI制御装置225は、運転者の運転能力(特に、認知能力)を健全化させるために定められた態様でHMI220を作動させる健全化通知を行う健全化制御装置226と、運転者に対し身近に迫るリスクの存在を認知させるために定められた態様でHMI220を作動させるリスク通知を行うリスク通知制御装置227と、運転者に対しエリア単位でのリスクに関する情報を認知させるために定められた態様でHMI220を作動させるリスクエリア通知を行うリスクエリア通知制御装置228と、を備える。後に説明するように、協調支援装置6から四輪自動車2に送信される協調支援情報には、健全化制御装置226による健全化通知のオン/オフを設定するための健全化通知設定値に関する情報や、リスク通知制御装置227によるリスク通知のオン/オフや後述の通知モードの種類を設定するためのリスク通知設定値に関する情報や、運転者に対し身近に迫るリスクに関する情報(以下、「リスク情報」ともいう)や、リスクエリア通知制御装置228によるリスクエリア通知に用いられるリスクエリア情報等が含まれる。
健全化制御装置226に入力される健全化通知設定値は、健全化制御装置226による健全化通知をオフに設定する“0”、及び健全化制御装置226による健全化通知をオンにする“1”の何れかの値に設定される。
健全化制御装置226は、健全化通知設定値が“0”である場合、健全化通知をオフに設定する。すなわち健全化制御装置226は、健全化通知設定値が“0”である場合、HMI220を作動させない。なおこれは、リスク通知制御装置227によるHMI220の作動を妨げるものではない。
健全化制御装置226は、健全化通知設定値が“1”である場合、健全化通知をオンに設定する。より具体的には、健全化制御装置226は、例えばヘッドレストスピーカ221aやメインスピーカ221bによって運転者が興味、関心を引く楽曲を発音させることによって運転者の運転能力を健全化させる。なおこの際、運転者の覚醒度合いを高めるため、楽曲のBPM(Beats Per Minute)を変化させたり、低音を強調させたりしてもよい。
このように健全化制御装置226は、運転者の運転能力を健全化させるためにHMI220を作動させることから、後述のリスク通知制御装置227によるリスク通知がオンに設定されている場合(すなわち、リスク通知設定値が“1”又は“2”である場合)、運転者が煩わしく感じないように、健全化通知をオフにしてもよい。また本実施形態では、健全化制御装置226は、ヘッドレストスピーカ221aやメインスピーカ221bを作動させることにより、主に運転者の聴覚を介してその運転能力を健全化させる場合について説明するが、本発明はこれに限らない。健全化制御装置226は、例えばシートベルト制御装置223や座席振動装置224を、作動させてもよい。
リスク通知制御装置227では、HMI220の作動対象装置及び作動態様の少なくとも何れかが異なる複数の通知モードの下でリスク通知を行うことが可能となっている。より具体的には、リスク通知制御装置227では、運転者に潜在的なリスクの存在を認知させることを目的とした気配通知モード、運転者に顕在化したリスクの存在及び/又はこのリスクの度合いを認知させることを目的としたアナログ通知モード、及び運転者に予測されるリスクを回避するために有益な情報を通知することを目的とした予測支援通知モードのうち少なくとも何れかの通知モードの下でリスク通知を行うことが可能となっている。このため、リスク通知制御装置227に入力されるリスク通知設定値は、リスク通知をオフに設定する“0”と、気配通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“1”と、アナログ通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“2”と、予測支援通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“3”と、気配通知モード及び予測支援通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“4”と、アナログ通知モード及び予測支援通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“5”と、の何れかの値に設定される。
リスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“0”である場合、リスク通知をオフに設定する。すなわちリスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“0”である場合、HMI220を作動させない。なおこれは、健全化制御装置226によるHMI220の作動を妨げるものではない。
リスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“1”である場合、通知モードを気配通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
リスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“2”である場合、通知モードをアナログ通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
リスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“3”である場合、通知モードを予測支援通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
リスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“4”である場合、通知モードを気配通知モード及び予測支援通知モードに設定するとともに、これら設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
またリスク通知制御装置227は、リスク通知設定値が“5”である場合、通知モードをアナログ通知モード及び予測支援通知モードに設定するとともに、これら設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
ここでリスク通知制御装置227は、通知モードが予測支援通知モードに設定されている場合、協調支援装置6から送信されるリスク情報に基づいて、運転者に対し身近に迫るリスクを回避するために有益なリスク回避支援情報を生成するとともに、このリスク回避支援情報を運転者が聴覚や視覚によって認知可能な態様でHMI220の音響装置221やヘッドアップディスプレイ222を作動させる。ここでリスク回避支援情報には、自車と接触する可能性がある交通参加者(以下、「リスク対象」ともいう)の位置に関する情報や、自車とリスク対象とが接触する可能性のある地点(以下、「リスク発生地点」ともいう)に関する情報や、運転者に対しリスク対象に対する注意を喚起する内容の情報が含まれる。
より具体的には、リスク通知制御装置227は、運転者が運転する四輪自動車の前方に不健全な状態のライダーが運転する自動二輪車が存在する場合、この自動二輪車との接触を回避するためのリスク回避支援情報として、「二輪の危険な右折に注意して下さい」といった内容のメッセージを音響装置221によって発音したりヘッドアップディスプレイ222に表示させたりする。またこの際、リスク通知制御装置227は、この自動二輪車との接触を回避するためのリスク回避支援情報として、この自動二輪車の現在位置や予測位置を指し示す矢印の画像をヘッドアップディスプレイ222によって表示させてもよい。
またリスク通知制御装置227は、通知モードが気配通知モードに設定されている場合、運転者に煩わしさを感じさせない態様でHMI220を作動させることにより、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象の存在を運転者に自然に認知させる。このように気配通知モードでは、リスク対象の存在を運転者に煩わしさを感じさせないよう自然に認知させるため、リスク通知制御装置227は、HMI220に含まれる複数の装置のうち、特に運転者の聴覚に訴えるヘッドレストスピーカ221aを作動させることが好ましい。より具体的には、リスク通知制御装置227は、通知モードが気配通知モードに設定されている場合、ヘッドレストスピーカ221aによって、リスク対象の位置又はリスク発生地点の位置へ向けられた指向性のあるバイノーラルサウンドによる耳慣れた効果音を小音量で発音させることにより、運転者の視線をリスク対象の位置又はリスク発生地点へ自然に向けさせる。
またリスク通知制御装置227は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、上述の気配通知モードとは異なる態様でHMI220を作動させることにより、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象の存在及びこのリスク対象に対するリスク度合いを運転者に強く認知させる。このようにアナログ通知モードでは、リスク対象の存在を運転者に強く認知させるため、リスク通知制御装置227は、気配通知モードで定められる態様よりも通知強度が高い態様でHMI220を作動させる。ここで通知強度とは、運転者の関心や注意を引き付ける強さをいう。より具体的には、リスク通知制御装置227は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、ヘッドレストスピーカ221aやメインスピーカ221bによって、気配通知モードの下で発音される効果音よりも大きな音量のブザー音やパルス音を発音させる。これらブザー音やパルス音は、気配通知モードの下で発音される効果音と比較して運転者にとって耳慣れない音でありかつ大音量であるため、気配通知モードの下で発音される効果音よりも通知強度が高い。
なお本実施形態では、リスク通知制御装置227は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、音響装置221を作動させる場合について説明するが、本発明はこれに限らない。リスク通知制御装置227は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、音響装置221を作動させる代わりに、シートベルト制御装置223を作動させ、シートベルトの張力を変化させたり、座席振動装置224を作動させ、座席を振動させたりしてもよい。このようにシートベルト制御装置223や座席振動装置224は、運転者の触覚に訴える態様で作動することから、気配通知モードの下で発音される効果音よりも通知強度が高い。またリスク通知制御装置227は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、音響装置221、シートベルト制御装置223、及び座席振動装置224を組み合わせて作動させてもよい。
また上述のようにアナログ通知モードでは、リスク対象の存在に加えて、このリスク対象に対するリスク度合いを運転者に強く認知させるため、リスク通知制御装置227は、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象に対するリスク度合い(例えば、リスク対象に対する衝突予測時間)に応じて通知強度を変化させることが好ましい。具体的には、リスク通知制御装置227は、リスク度合いが高くなるほど(すなわち、衝突予測時間が短くなるほど)、ブザー音の音量を大きくしたり、パルス音の音量を大きくしたり、パルス音の間隔を短くしたりし、通知強度を高くしてもよい。上述のようにシートベルト制御装置223を作動させる場合、リスク通知制御装置227は、リスク度合いが高くなるほどシートベルトの張力を大きくし、通知強度を高くしてもよい。また上述のように座席振動装置224を作動させる場合、リスク通知制御装置227は、リスク度合いが高くなるほど座席の振動の振幅を大きくし、通知強度を高くしてもよい。
またリスク通知制御装置227は、このようにリスク度合いに応じて通知強度を変化させる場合、上述の運転支援ECUによる衝突軽減ブレーキ制御や衝突回避操舵制御の実行が開始される時点、換言すればリスク対象が自車のADAS作動範囲に侵入する時点において、通知強度が最大になるようにHMI220を作動させることが好ましい。
リスクエリア通知制御装置228は、協調支援装置6から逐次送信されるリスクエリア情報に基づいてHMI220を作動させることにより、運転者に現在のリスクエリアに関する情報を通知するリスクエリア通知を行う。後述のようにリスクエリア情報には、対象交通エリアを細分化した個々のローカルエリア毎の現在のリスク度合いに関する情報が含まれる。このためリスクエリア通知制御装置228は、リスクエリア情報に基づいて自車がリスク度合いの高いローカルエリア内を走行中であると判定した場合には、例えば「リスクの高いエリアを走行中です。周囲に注意して下さい。」といったメッセージをメインスピーカ221bで発音したり、ヘッドアップディスプレイ222に表示したりする。
図2に戻り、携帯情報処理端末25は、例えば、四輪自動車2の運転者が装着するウェアラブル端末や、運転者が保有するスマートフォン等によって構成される。ウェアラブル端末は、心拍数、血圧及び血中酸素飽和度等の運転者の生体情報を測定し、この生体情報の測定データを協調支援装置6へ送信する機能や、協調支援装置6から送信される協調支援情報を受信し、この協調支援情報に応じたメッセージを、画像、音声、警告音、及び振動等によって運転者に通知する機能を備える。またスマートフォンは、運転者の位置情報、移動加速度、及びスケジュール情報等の運転者に関する情報を協調支援装置6へ送信する機能や、協調支援装置6から送信される協調支援情報を受信し、この協調支援情報に応じたメッセージを、画像、音声、警告音、メロディ、及び振動等によって運転者に通知する機能を備える。
対象交通エリア9における自動二輪車3に搭載される車載装置群30は、例えば、ライダーによる運転を支援する車載運転支援装置31、ライダーに各種情報を通知する通知装置32、運転中のライダーの状態を検出するライダー状態センサ33、自車と協調支援装置6や自車近傍の他車との間の無線による通信を行う車載通信装置34、及びライダーが所有又は装着する携帯情報処理端末35等を含む。
車載運転支援装置31は、外界センサユニット、自車状態センサ、ナビゲーション装置、及び運転支援ECU等を備える。外界センサユニットは、自車の周囲を撮影する車外カメラユニットと、電磁波を用いることによって車外の対象を検出するレーダユニットやライダーユニット等の自車に搭載された複数の車載外界センサと、これら車載外界センサによる検出結果に対してセンサフュージョン処理を行うことにより自車の周囲の状態に関する情報を取得する外部認識装置と、を備える。自車状態センサは、車速センサ、及び5軸又は6軸の慣性計測装置等、自車の走行状態に関する情報を取得するセンサによって構成される。ナビゲーション装置は、例えば、GNSS衛星から受信した信号に基づいて現在位置を特定するGNSS受信機や、地図情報を記憶する記憶装置等を備える。
運転支援ECUは、外界センサユニット、自車状態センサ、及びナビゲーション装置等によって取得した情報に基づいて、車線維持制御、車線逸脱抑制制御、車線変更制御、先行車追従制御、誤発進抑制制御、及び衝突軽減ブレーキ制御等の運転支援制御を実行する。また運転支援ECUは、外界センサユニット、自車状態センサ、及びナビゲーション装置等によって取得した情報に基づいて、ライダーによる安全な運転を支援するための運転支援情報を生成し、通知装置32へ送信する。
ここで運転支援ECUは、自車を中心とした所定の衝突軽減ブレーキ作動範囲(以下、四輪自動車2に対して定義される用語と合わせて「ADAS作動範囲」ともいう)内に自車と接触可能性のある移動体が存在することを条件として、自車と他の移動体との接触による被害が軽減されるように自車の制動装置を自動で操作する衝突軽減ブレーキ制御を開始する。
ライダー状態センサ33は、運転中のライダーの運転能力と相関のある情報を取得する様々な装置によって構成される。ライダー状態センサ33は、例えば、ライダーが着座するシートに設けられライダーの脈拍や呼吸の有無等を検出するシートセンサや、ライダーが装着するヘルメットに設けられ、ライダーの脈拍、呼吸の有無、及び皮膚電位等を検出するヘルメットセンサ等によって構成される。
車載通信装置34は、運転支援ECUによって取得した情報(外界センサユニット、自車状態センサ、及びナビゲーション装置等によって取得した情報や、実行中の運転支援制御に関する制御情報等を含む)や、ライダー状態センサ33によって取得したライダーに関する情報等を協調支援装置6へ送信する機能と、協調支援装置6から送信される協調支援情報を受信し、受信した協調支援情報を通知装置32へ送信する機能と、を備える。
通知装置32は、車載運転支援装置21から送信される運転支援情報や協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づいて定められた態様でHMIを作動させることにより、ライダーの聴覚、視覚、及び触覚等を通じ、ライダーに各種情報を通知する様々な装置によって構成される。
図3Bは、自動二輪車に搭載される通知装置32の構成を示すブロック図である。なお図3Bには、通知装置32のうち、特に協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づく制御に関わるブロックのみを図示する。
通知装置32は、ライダーが認知可能な態様で作動するHMI320と、協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づいてHMI320を作動させるHMI制御装置325と、を備える。
HMI320は、ライダーが聴覚によって認知可能な態様で作動するヘッドマウントスピーカ321と、ライダーが視覚によって認知可能な態様で作動するヘッドアップディスプレイ322と、を備える。
ヘッドマウントスピーカ321は、ライダーが装着するヘルメットに設けられ、指向性のあるバイノーラルサウンドを発音させることが可能となっている。ヘッドマウントスピーカ321は、HMI制御装置325からの指令に応じた音を発音する。ヘッドアップディスプレイ322は、運転中のライダーの視野内(例えば、ヘルメットのシールド)に、HMI制御装置325からの指令に応じた映像を表示する。
HMI制御装置325は、ライダーの運転能力(特に、認知能力)を健全化させるために定められた態様でHMI320を作動させる健全化通知を行う健全化制御装置326と、ライダーに対し身近に迫るリスクの存在を認知させるために定められた態様でHMI320を作動させるリスク通知を行うリスク通知制御装置327と、ライダに対しエリア単位でのリスクに関する情報を認知させるために定められた態様でHMI320を作動させるリスクエリア通知を行うリスクエリア通知制御装置328と、を備える。後に説明するように、協調支援装置6から自動二輪車3に送信される協調支援情報には、健全化制御装置326による健全化通知のオン/オフを設定するための健全化通知設定値に関する情報や、リスク通知制御装置327によるリスク通知のオン/オフや通知モードの種類を設定するためのリスク通知設定値に関する情報や、ライダーに対し身近に迫るリスクに関するリスク情報や、リスクエリア通知制御装置328によるリスクエリア通知に用いられるリスクエリア情報等が含まれる。
健全化制御装置326に入力される健全化通知設定値は、健全化制御装置326による健全化通知をオフに設定する“0”、及び健全化制御装置326による健全化通知をオンにする“1”の何れかの値に設定される。
健全化制御装置326は、健全化通知設定値が“0”である場合、健全化通知をオフに設定する。すなわち健全化制御装置326は、健全化通知設定値が“0”である場合、HMI320を作動させない。なおこれは、リスク通知制御装置327によるHMI320の作動を妨げるものではない。
健全化制御装置326は、健全化通知設定値が“1”である場合、健全化通知をオンに設定する。より具体的には、健全化制御装置326は、例えばヘッドマウントスピーカ321によってライダーが興味、関心を引く楽曲を発音させることによってライダーの運転能力を健全化させる。なおこの際、ライダーの覚醒度合いを高めるため、楽曲のBPMを変化させたり、低音を強調させたりしてもよい。
このように健全化制御装置326は、ライダーの運転能力を健全化させるためにHMI320を作動させることから、後述のリスク通知制御装置327によるリスク通知がオンに設定されている場合(すなわち、リスク通知設定値が“1”又は“2”である場合)、ライダーが煩わしく感じないように、健全化通知をオフにしてもよい。
リスク通知制御装置327では、HMI320の作動対象装置及び作動態様の少なくとも何れかが異なる複数の通知モードの下でリスク通知を行うことが可能となっている。より具体的には、リスク通知制御装置327では、ライダーに潜在的なリスクの存在を認知させることを目的とした気配通知モード、ライダーに顕在化したリスクの存在及び/又はこのリスクの度合いを認知させることを目的としたアナログ通知モード、及びライダーに予測されるリスクを回避するために有益な情報を通知することを目的とした予測支援通知モードのうち少なくとも何れかの通知モードの下でリスク通知を行うことが可能となっている。このため、リスク通知制御装置327に入力されるリスク通知設定値は、リスク通知をオフに設定する“0”と、気配通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“1”と、アナログ通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“2”と、予測支援通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“3”と、気配通知モード及び予測支援通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“4”と、アナログ通知モード及び予測支援通知モードの下でのリスク通知をオンに設定する“5”と、の何れかの値に設定される。
リスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“0”である場合、リスク通知をオフに設定する。すなわちリスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“0”である場合、HMI320を作動させない。なおこれは、健全化制御装置326によるHMI320の作動を妨げるものではない。
リスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“1”である場合、通知モードを気配通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
リスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“2”である場合、通知モードをアナログ通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
リスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“3”である場合、通知モードを予測支援通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
リスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“4”である場合、通知モードを気配通知モード及び予測支援通知モードに設定するとともに、これら設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
またリスク通知制御装置327は、リスク通知設定値が“5”である場合、通知モードをアナログ通知モード及び予測支援通知モードに設定するとともに、これら設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
ここでリスク通知制御装置327は、通知モードが予測支援通知モードに設定されている場合、協調支援装置6から送信されるリスク情報に基づいて、ライダーに対し身近に迫るリスクを回避するために有益なリスク回避支援情報を生成するとともに、このリスク回避支援情報をライダーが聴覚や視覚によって認知可能な態様でHMI320のヘッドマウントスピーカ321やヘッドアップディスプレイ322を作動させる。ここでリスク回避支援情報には、自車と接触する可能性があるリスク対象の位置に関する情報や、リスク発生地点に関する情報や、ライダーに対しリスク対象に対する注意を喚起する内容の情報が含まれる。
より具体的には、リスク通知制御装置327は、ライダーが運転する自動二輪車の前方に不健全な状態の運転者が運転する四輪自動車が存在する場合、この四輪自動車との接触を回避するためのリスク回避支援情報として、「四輪の危険な右折に注意して下さい」といった内容のメッセージをヘッドマウントスピーカ321によって発音したりヘッドアップディスプレイ322に表示させたりする。またこの際、リスク通知制御装置327は、この四輪自動車との接触を回避するためのリスク回避支援情報として、この四輪自動車の現在位置や予測位置を指し示す矢印の画像をヘッドアップディスプレイ322によって表示させてもよい。
またリスク通知制御装置327は、通知モードが気配通知モードに設定されている場合、ライダーに煩わしさを感じさせない態様でHMI320を作動させることにより、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象の存在をライダーに自然に認知させる。このように気配通知モードでは、リスク対象の存在をライダーに煩わしさを感じさせないよう自然に認知させるため、リスク通知制御装置327は、HMI320に含まれる複数の装置のうち、特にライダーの聴覚に訴えるヘッドマウントスピーカ321を作動させることが好ましい。より具体的には、リスク通知制御装置327は、通知モードが気配通知モードに設定されている場合、ヘッドマウントスピーカ321によって、リスク対象の位置又はリスク発生地点の位置へ向けられた指向性のあるバイノーラルサウンドによる耳慣れた効果音を小音量で発音させることにより、ライダーの視線をリスク対象の位置又はリスク発生地点へ自然に向けさせる。
またリスク通知制御装置327は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、上述の気配通知モードとは異なる態様でHMI320を作動させることにより、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象の存在及びこのリスク対象に対するリスク度合いをライダーに強く認知させる。このようにアナログ通知モードでは、リスク対象の存在をライダーに強く認知させるため、リスク通知制御装置327は、気配通知モードで定められる態様よりも通知強度が高い態様でHMI320を作動させる。より具体的には、リスク通知制御装置327は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、ヘッドマウントスピーカ321によって、気配通知モードの下で発音される効果音よりも大きな音量のブザー音やパルス音を発音させる。これらブザー音やパルス音は、気配通知モードの下で発音される効果音と比較してライダーにとって耳慣れない音でありかつ大音量であるため、気配通知モードの下で発音される効果音よりも通知強度が高い。
また上述のようにアナログ通知モードでは、リスク対象の存在に加えて、このリスク対象に対するリスク度合いをライダーに強く認知させるため、リスク通知制御装置327は、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象に対するリスク度合い(例えば、リスク対象に対する衝突予測時間)に応じて通知強度を変化させることが好ましい。具体的には、リスク通知制御装置327は、リスク度合いが高くなるほど(すなわち、衝突予測時間が短くなるほど)、ブザー音の音量を大きくしたり、パルス音の音量を大きくしたり、パルス音の間隔を短くしたりし、通知強度を高くしてもよい。
またリスク通知制御装置327は、このようにリスク度合いに応じて通知強度を変化させる場合、上述の運転支援ECUによる衝突軽減ブレーキ制御の実行が開始される時点、換言すればリスク対象が自車のADAS作動範囲に侵入する時点において、通知強度が最大になるようにHMI320を作動させることが好ましい。
リスクエリア通知制御装置328は、協調支援装置6から逐次送信されるリスクエリア情報に基づいてHMI320を作動させることにより、運転者に現在のリスクエリアに関する情報を通知するリスクエリア通知を行う。リスクエリア通知制御装置328は、リスクエリア情報に基づいて自車がリスク度合いの高いローカルエリア内を走行中であると判定した場合には、例えば「リスクの高いエリアを走行中です。周囲に注意して下さい。」といったメッセージをヘッドマウントスピーカ321で発音したり、ヘッドアップディスプレイ322に表示したりする。
図2に戻り、対象交通エリア9における歩行者4が所有又は装着する携帯情報処理端末40は、例えば、歩行者4が装着するウェアラブル端末や、歩行者4が保有するスマートフォン等によって構成される。ウェアラブル端末は、心拍数、血圧及び血中酸素飽和度等の歩行者4の生体情報を測定し、この生体情報の測定データを協調支援装置6へ送信したり、協調支援装置6から送信される協調支援情報を受信したりする機能を備える。またスマートフォンは、歩行者4の位置情報、移動加速度、及びスケジュール情報等の歩行者4に関する歩行者情報を協調支援装置6へ送信したり、協調支援装置6から送信される協調支援情報を受信したりする機能を備える。
また携帯情報処理端末40は、受信した協調支援情報に基づいて定められた態様でHMIを作動させることにより、歩行者の聴覚、視覚、及び触覚等を通じ、歩行者に各種情報を通知する通知装置42を備える。
図3Cは、携帯情報処理端末40に搭載される通知装置42の構成を示すブロック図である。なお図3Cには、通知装置42のうち、特に協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づく制御に関わるブロックのみを図示する。
通知装置42は、歩行者が認知可能な態様で作動するHMI420と、協調支援装置6から送信される協調支援情報に基づいてHMI420を作動させるHMI制御装置425と、を備える。
HMI420は、歩行者が聴覚によって認知可能な態様で作動するスピーカ421と、歩行者が触覚によって認知可能な態様で作動する加振装置424と、を備える。
スピーカ421は、HMI制御装置425からの指令に応じた音を発音する。加振装置424は、HMI制御装置425からの指令に応じた態様で振幅及び/又は振動数で携帯情報処理端末40の本体を振動させる。
後に説明するように、協調支援装置6から歩行者が所有する携帯情報処理端末40に送信される協調支援情報には、HMI制御装置425によるリスク通知のオン/オフや通知モードの種類を設定するためのリスク通知設定値に関する情報や、歩行者に対し身近に迫るリスクに関するリスク情報等が含まれる。
HMI制御装置425では、HMI420の作動対象装置及び作動態様の少なくとも何れかが異なる複数の通知モードの下でリスク通知を行うことが可能となっている。より具体的には、HMI制御装置425では、歩行者に潜在的なリスクの存在を認知させることを目的とした気配通知モード、及び歩行者に顕在化したリスクの存在及び/又はこのリスクの度合いを認知させることを目的としたアナログ通知モードのうち少なくとも何れかの通知モードの下でリスク通知を行うことが可能となっている。このため、HMI制御装置425に入力されるリスク通知設定値は、HMI制御装置425によるリスク通知をオフに設定する“0”と、HMI制御装置425によるリスク通知をオンに設定するとともに通知モードを気配通知モードに設定する“1”と、HMI制御装置425によるリスク通知をオンに設定するとともに通知モードをアナログ通知モードに設定する“2”と、の何れかの値に設定される。
HMI制御装置425は、リスク通知設定値が“0”である場合、リスク通知をオフに設定する。すなわちHMI制御装置425、リスク通知設定値が“0”である場合、HMI420を作動させない。
HMI制御装置425は、リスク通知設定値が“1”である場合、通知モードを気配通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でリスク通知をオンにする。
またHMI制御装置425は、リスク通知設定値が“2”である場合、通知モードをアナログ通知モードに設定するとともに、設定された通知モードの下でのリスク通知をオンにする。
ここでHMI制御装置425は、通知モードが気配通知モードに設定されている場合、歩行者に煩わしさを感じさせない態様でHMI420を作動させることにより、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象の存在を歩行者に自然に認知させる。より具体的には、HMI制御装置425は、通知モードが気配通知モードに設定されている場合、加振装置424を作動させることにより、携帯情報処理端末40の本体を所定の振幅及び周波数の下で振動させる。
またHMI制御装置425は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、上述の気配通知モードとは異なる態様でHMI420を作動させることにより、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク態様の存在及びこのリスク対象に対するリスク度合いを歩行者に強く認知させる。このようにアナログ通知モードでは、リスク対象の存在を歩行者に強く認知させるため、HMI制御装置425は、気配通知モードで定められる態様よりも通知強度が高い態様でHMI420を作動させる。より具体的には、HMI制御装置425は、通知モードがアナログ通知モードに設定されている場合、スピーカ421によってブザー音、パルス音、及びリスクが存在する旨のメッセージ等を発音させる。
また上述のようにアナログ通知モードでは、リスク対象の存在に加えて、このリスク対象に対するリスク度合いを歩行者に強く認知させるため、HMI制御装置425は、協調支援装置6から送信されるリスク情報から抽出されるリスク対象に対するリスク度合い(例えば、リスク対象に対する衝突予測時間)に応じて通知強度を変化させることが好ましい。具体的には、HMI制御装置425は、リスク度合いが高くなるほど(すなわち、衝突予測時間が短くなるほど)、ブザー音の音量を大きくしたり、パルス音の音量を大きくしたり、パルス音の間隔を短くしたり、メッセージの音量を大きくしたり、メッセージの内容を変化させたりし、通知強度を高くしてもよい。
図2に戻り、インフラカメラ56は、対象交通エリアにおける車道、交差点、及び歩道を含む交通インフラ設備や、これら車道、交差点、及び歩道等を移動する移動体や歩行者の画像を撮影し、得られた画像情報を協調支援装置6へ送信する。
信号制御装置55は、信号機を制御するとともに、対象交通エリアに設けられた信号機の現在の点灯色や点灯色を切り替えるタイミング等に関する信号機状態情報を協調支援装置6へ送信する。
協調支援装置6は、上述のような対象交通エリアに存在する複数のエリア端末から取得した情報に基づいて、各交通参加者の間のコミュニケーションや周囲の交通環境の認識を促すための協調支援情報を支援対象とする交通参加者毎に生成し、各交通参加者に通知することにより、対象交通エリアにおける交通参加者の安全かつ円滑な交通を支援するコンピュータである。なお本実施形態では、対象交通エリアに存在する複数の交通参加者のうち、協調支援装置6において生成した協調支援情報を受信し、受信した協調支援情報に基づいて定められた態様でHMIを作動させる手段(例えば、車載装置群20,30、携帯情報処理端末40、通知装置22,32,42)を備える交通参加者を協調支援装置6の支援対象とする。
協調支援装置6は、対象交通エリアにおける人及び移動体を個々の交通参加者として認識する対象交通エリア認識ユニット60と、対象交通エリア認識ユニット60によって交通参加者として認識されている移動体の運転主体の運転能力と相関のある運転主体状態情報を取得する運転主体情報取得ユニット61と、対象交通エリアにおける交通参加者の将来を予測する予測ユニット62と、対象交通エリア認識ユニット60により支援対象として認識されている個々の交通参加者毎に健全化通知のオン/オフを設定する健全化通知設定ユニット63と、対象交通エリア認識ユニット60により支援対象として認識されている個々の交通参加者毎にリスク通知の通知モードを設定するリスク通知設定ユニット64と、対象交通エリア認識ユニット60により支援対象として認識されている個々の交通参加者毎に生成した協調支援情報を送信する協調支援情報通知ユニット65と、対象交通エリアの交通環境に関する情報が蓄積された交通環境データベース67と、予め登録された運転主体による過去の運転履歴に関する情報が蓄積された運転履歴データベース68と、を備える。
交通環境データベース67には、予め登録された対象交通エリアの地図情報(例えば、車道の幅、車線数、制限速度、歩道の幅、車道と歩道との間のガードレールの有無、及び横断歩道の位置等)や、対象交通エリアのうち特に危険度の高いエリアに関する危険エリア情報等、対象交通エリアにおける交通参加者の交通環境に関する情報が記憶されている。以下では、交通環境データベース67に記憶されている情報を登録交通環境情報ともいう。なおこの交通環境データベース67に記憶される危険エリア情報は、数時間~数日程度の周期で更新される情報であるのに対し、後述のリスクエリア情報は、ほぼリアルタイムで更新される情報である点で異なる。
運転履歴データベース68には、予め登録された運転主体の過去の運転履歴に関する情報が、この運転主体が所有する移動体の登録ナンバーと関連付けられた状態で記憶されている。このため、後述の対象交通エリア認識ユニット60により、認識している移動体の登録ナンバーを特定することができれば、この登録ナンバーに基づいて運転履歴データベース68を検索することにより、認識している移動体の運転主体の過去の運転履歴を取得することができる。以下では、運転履歴データベース68に記憶されている情報を登録運転履歴情報ともいう。
対象交通エリア認識ユニット60は、対象交通エリアにおける上記エリア端末(車載装置群20,30、携帯情報処理端末40、インフラカメラ56、及び信号制御装置55)から送信される情報、及び交通環境データベース67から読み込んだ登録交通環境情報に基づいて、対象交通エリアにおける人又は移動体である各交通参加者及びこの対象交通エリアにおける各交通参加者の交通環境を含む認識対象を認識するとともに、これら認識対象に関する認識情報を取得する。
ここで車載装置群20に含まれる車載運転支援装置21及び車載通信装置24から対象交通エリア認識ユニット60へ送信される情報や、車載装置群30に含まれる車載運転支援装置31及び車載通信装置34から対象交通エリア認識ユニット60へ送信される情報には、外界センサユニットによって取得した自車の周囲の交通参加者や交通環境に関する状態に関する情報や、自車状態センサやナビゲーション装置等によって取得した一交通参加者としての自車の状態に関する情報等が含まれている。また携帯情報処理端末40から対象交通エリア認識ユニット60へ送信される情報には、位置や移動加速度等の一交通参加者としての歩行者の状態に関する情報が含まれている。またインフラカメラ56から対象交通エリア認識ユニット60へ送信される画像情報には、対象交通エリアにおける車道、交差点、及び歩道等の交通インフラ設備の外観や、この対象交通エリアを移動する交通参加者の外観等、各交通参加者やその交通環境に関する情報が含まれる。また信号制御装置55から対象交通エリア認識ユニット60へ送信される信号機状態情報には、信号機の現在の点灯色や点灯色を切り替えるタイミング等の各交通参加者の交通環境に関する情報が含まれる。また対象交通エリア認識ユニット60が交通環境データベース67から読み込む登録交通環境情報には、対象交通エリアの地図情報や危険エリア情報等の各交通参加者の交通環境に関する情報が含まれる。
したがって対象交通エリア認識ユニット60では、これらエリア端末から送信される情報に基づいて、対象交通エリアにおける各交通参加者の対象交通エリアにおける位置、移動速度、移動加速度、移動の向き、移動体の車種、移動体の車格、移動体の登録ナンバー、歩行者の構成人数、及び歩行者の年齢層等を各交通参加者の認識情報(以下、「交通参加者認識情報」ともいう)を取得することができる。また対象交通エリア認識ユニット60では、これらエリア端末から送信される情報に基づいて、車道の幅、車線数、制限速度、歩道の幅、車道と歩道との間のガードレールの有無、信号機の点灯色及びその切り替えタイミング、天候、照度、路面状態、並びに危険エリア情報等を対象交通エリアにおける各交通参加者の交通環境の認識情報(以下、「交通環境認識情報」ともいう)を取得することができる。
従って本実施形態において、対象交通エリアにおける交通参加者及び交通環境を認識する認識手段は、対象交通エリア認識ユニット60と、四輪自動車2の車載装置群20に含まれる車載運転支援装置21、車載通信装置24及び携帯情報処理端末25と、自動二輪車3の車載装置群30に含まれる車載運転支援装置31、車載通信装置34及び携帯情報処理端末35と、歩行者4の携帯情報処理端末40と、インフラカメラ56と、信号制御装置55と、交通環境データベース67と、によって構成される。
対象交通エリア認識ユニット60は、以上のようにして取得した交通参加者認識情報及び交通環境認識情報を、運転主体情報取得ユニット61、予測ユニット62、健全化通知設定ユニット63、リスク通知設定ユニット64、及び協調支援情報通知ユニット65等へ送信する。
運転主体情報取得ユニット61は、対象交通エリアにおける上記エリア端末(特に、車載装置群20,30)から送信される情報及び運転履歴データベース68から読み込んだ登録運転履歴情報に基づいて、対象交通エリア認識ユニット60によって交通参加者として認識されている移動体の運転主体の現在の運転能力と相関のある運転主体状態情報及び運転主体特性情報を取得する。
より具体的には、運転主体情報取得ユニット61は、対象交通エリア認識ユニット60によって交通参加者として認識されている四輪自動車の運転主体が人である場合、この四輪自動車に搭載される車載装置群20から送信される情報を運転者の運転主体状態情報として取得する。また運転主体情報取得ユニット61は、対象交通エリア認識ユニット60によって交通参加者として認識されている自動二輪車の運転主体が人である場合、この自動二輪車に搭載される車載装置群30から送信される情報をライダーの運転主体状態情報として取得する。
ここで車載装置群20に含まれる運転主体状態センサ23及び車載通信装置24から運転主体情報取得ユニット61へ送信される情報には、運転中の運転者の視線の向き及び開眼の有無等の外観情報や、脈拍、呼吸の有無、及び皮膚電位等の生体情報や、会話の有無等の音声情報等に関する経時データであって、運転中の運転者の運転能力と相関のある情報が含まれる。また車載装置群30に含まれるライダー状態センサ33及び車載通信装置34から運転主体情報取得ユニット61へ送信される情報には、ライダーの脈拍、呼吸の有無、及び皮膚電位等の生体情報に関する経時データであって、運転中のライダーの運転能力と相関のある情報が含まれる。また車載装置群20,30に含まれる携帯情報処理端末25,35から運転主体情報取得ユニット61へ送信される情報には、運転者やライダー個人のスケジュール情報が含まれる。運転者やライダーは、例えば逼迫したスケジュールの下で移動体を運転している場合、焦りが生じてしまい、運転能力が低下する場合がある。このため運転者やライダー個人のスケジュール情報は、自身の運転能力と相関のある情報であるといえる。
運転主体情報取得ユニット61は、以上の手順によって取得した運転主体に対する運転主体状態情報及び運転履歴データベース68から読み込んだ登録運転履歴情報の両方又は何れかを用いることにより、運転中の運転主体の現在の運転能力と相関のある運転主体の運転に関する特性(例えば、急な車線変更の過多、及び急な加減速の過多等)に関する運転主体特性情報を取得する。
運転主体情報取得ユニット61は、以上のようにして取得した運転主体の運転主体状態情報及び運転主体特性情報を、予測ユニット62、健全化通知設定ユニット63、リスク通知設定ユニット64、及び協調支援情報通知ユニット65等へ送信する。
予測ユニット62は、対象交通エリア認識ユニット60によって取得された交通参加者認識情報及び交通環境認識情報(以下、これらをまとめて「認識情報」ともいう)並びに運転主体情報取得ユニット61によって取得される運転主体状態情報及び運転主体特性情報(以下、これらをまとめて「運転主体情報」ともいう)に基づいて、対象交通エリア全体におけるリスクを予測する。
図4は、予測ユニット62の具体的な構成を示す機能ブロック図である。
予測ユニット62は、対象交通エリアを細分化して得られる複数のローカルエリア単位で交通参加者に対するリスクを予測するエリアリスク予測ユニット620と、各ローカルエリア内に存在する個々の交通参加者毎のリスクを予測する交通参加者リスク予測ユニット625と、を備える。
ここで対象交通エリアは、例えば市町村単位で定められる比較的広範囲の交通エリアである。これに対し、対象交通エリアを細分化して得られる個々のローカルエリアは、例えば交差点や特定施設の近傍等、四輪自動車が法定速度で移動した場合に数十秒程度で通過し得る交通エリアである。すなわち、個々のローカルエリアは、対象交通エリアより狭いが、各移動体に搭載される運転支援ECUによるADAS作動範囲よりも広く設定されている。なお個々のローカルエリアの範囲は、一定としてもよいし、状況に応じて変化させてもよい。また個々のローカルエリアの範囲の一部は、隣接する他のローカルエリアの範囲の一部と重複していてもよい。
エリアリスク予測ユニット620は、統計処理演算部621と、データ前処理演算部622と、マクロリスク推定モデル623と、高リスクエリア抽出部624と、を備え、これらを用いることによって、個々のローカルエリア毎のリスクを予測する。
統計処理演算部621は、対象交通エリア全体に関する認識情報及び運転主体情報に対し所定の統計処理を施すことにより、個々のローカルエリア毎のリスク度合いと相関のある情報を抽出する。
データ前処理演算部622は、統計処理演算部621による統計処理を経た情報に基づいて、マクロリスク推定モデル623に対する入力データを生成し、マクロリスク推定モデル623に入力する。
マクロリスク推定モデル623は、例えば、データ前処理演算部622による処理を経た入力データが入力されると、個々のローカルエリア毎のリスク度合いを出力するように機械学習によって構築されたDNNを備える。マクロリスク推定モデル623によって算出される個々のローカルエリア毎のリスク度合いに関する情報は、高リスクエリア抽出部624及び協調支援情報通知ユニット65へ送信される。
高リスクエリア抽出部624は、マクロリスク推定モデル623によって算出される個々のローカルエリア毎のリスク度合いに基づいて、対象交通エリアを構成する複数のローカルエリアの中から少なくとも1つを高リスクエリアとして抽出する。より具体的には、高リスクエリア抽出部624は、例えば複数のローカルエリアのうち、マクロリスク推定モデル623によって算出されるリスク度合いが所定の閾値より高いローカルエリアを高リスクエリアとして抽出する。高リスクエリア抽出部624によって抽出された高リスクエリアに関する情報は、交通参加者リスク予測ユニット625へ送信される。
交通参加者リスク予測ユニット625は、監視エリア情報抽出部626と、データ前処理演算部627と、ミクロリスク推定モデル628と、を備え、これらを用いることによって、エリアリスク予測ユニット620によって抽出された高リスクエリアのみを監視エリアとし、この監視エリアにおける個々の交通参加者の将来におけるリスクを予測する。すなわち交通参加者リスク予測ユニット625では、全てのローカルエリアのうち、エリアリスク予測ユニット620によって高リスクエリアとして抽出されなかったローカルエリア(以下、「低リスクエリア」ともいう)については監視エリアとせず、以下で示す処理を行わない。
監視エリア情報抽出部626は、認識情報及び運転主体情報のうちエリアリスク予測ユニット620によって高リスクエリアとして抽出された監視エリアと関連する情報(すなわち、認識情報のうち監視エリア内に存在する交通参加者及びその交通環境に関する情報、運転主体情報のうち監視エリア内に存在する移動体の運転主体に関する情報)を抽出する。
データ前処理演算部627は、監視エリア情報抽出部626によって抽出された監視エリアに関する認識情報及び運転主体情報に基づいて、ミクロリスク推定モデル628に対する入力データを生成し、ミクロリスク推定モデル628に入力する。
ミクロリスク推定モデル628は、例えば、データ前処理演算部622による処理を経た監視エリアに関する入力データが入力されると、この監視エリアにおける各交通参加者の将来におけるリスクに関する情報(より具体的には、個々の交通参加者の動線に関する情報、各交通参加者の接触リスクに関する情報、及び接触リスクが発生するまでの衝突予測時間等)を出力するように機械学習によって構築されたDNNを備える。ミクロリスク推定モデル628によって算出される監視エリア内の交通参加者のリスクに関する情報は、リスク通知設定ユニット64、及び協調支援情報通知ユニット65へ送信される。
以上のようにマクロリスク推定モデル623とミクロリスク推定モデル628とを組み合わせて利用することによって対象交通エリアにおけるリスクを予測する予測ユニット62では、交通安全支援システム1によって協調支援情報を各交通参加者に対し提供するサービスを運用しながらこれらマクロリスク推定モデル623及びミクロリスク推定モデル628を以下の二通りの手順で学習し、その予測精度を向上させることができる。
<第1の学習方法>
第1の学習方法では、サービスの運用中に取得された認識情報及び運転主体情報に基づいて生成したマクロリスク推定モデル623に対する入力データと、これと同じ認識情報及び運転主体情報を用いて準備した入力データをミクロリスク推定モデル628に入力した時のこのミクロリスク推定モデル628の出力と、を用いることによって学習データを準備する工程と、この学習データを用いてマクロリスク推定モデル623を学習する工程と、を備える。この第1の学習方法では、ミクロリスク推定モデル628の出力を正解データとして用いることから、ミクロリスク推定モデル628として予め精度の高いものが得られている場合に有用である。
<第2の学習方法>
第2の学習方法では、サービスの運用中の所定の第1期間において取得された第1認識情報及び第1運転主体情報に基づいて生成したマクロリスク推定モデル623に対する入力データと、この第1期間の直後の第2期間において取得された第2認識情報及び第2運転主体情報に基づいて生成したミクロリスク推定モデル628の出力に対する正解データと、を用いることによって学習データを準備する工程と、この学習データを用いて、マクロリスク推定モデル623及びミクロリスク推定モデル628を組み合わせた全体モデルを学習する工程と、を備える。この第2の学習方法では、第2認識情報に基づいて手作業で正解データを準備する必要があるため、第1の学習方法よりも手間がかかるものの、マクロリスク推定モデル623及びミクロリスク推定モデル628の両方を学習できるため、第1の学習方法よりも予測ユニット62全体での予測精度を向上することができる。
図2に戻り、健全化通知設定ユニット63は、対象交通エリアに存在する複数の交通参加者のうち、対象交通エリア認識ユニット60によって支援対象かつ移動体として認識されている交通参加者を設定対象とし、個々の設定対象毎に健全化通知のオン/オフを設定する。なお後に詳述するように、上述の予測ユニット62によって発生すると予測される接触リスクの当事者となる交通参加者は、リスク通知設定ユニット64によるリスク通知の設定対象となる。このため健全化通知設定ユニット63の設定対象からは、リスク通知設定ユニット64の設定対象を除くことが好ましい。
より具体的には、始めに健全化通知設定ユニット63は、運転主体情報取得ユニット61から移動体である各設定対象の運転主体と関連付けられた運転主体状態情報及び運転主体特性情報を取得する。また健全化通知設定ユニット63は、取得した運転主体状態情報及び運転主体特性情報に基づいて、個々の設定対象毎にその運転主体の現在の健全度を算出する。また健全化通知設定ユニット63は、各設定対象に対して算出した健全度が所定の健全度閾値未満である場合、その設定対象の運転主体は不健全な状態であると判断し、その設定対象の健全化通知をオンに設定するべく、その設定対象に対する健全化通知設定値を“1”に設定する。また健全化通知設定ユニット63は、各設定対象に対して算出した健全度が健全度閾値以上である場合、その設定対象の運転主体は健全な状態であると判断し、その設定対象の健全化通知をオフに設定するべく、その設定対象に対する健全化通知設定値を“0”に設定する。
健全化通知設定ユニット63は、以上のような手順によって対象交通エリア内における複数の設定対象に対する健全化通知をオン又はオフに設定する。健全化通知設定ユニット63によって各設定対象に対して設定された健全化通知設定値に関する情報は、協調支援情報通知ユニット65へ送信される。
リスク通知設定ユニット64は、予測ユニット62において対象交通エリアの中から高リスクエリアとして抽出された監視エリアに存在する複数の交通参加者のうち、対象交通エリア認識ユニット60によって支援対象として認識されている交通参加者を設定対象とし、個々の設定対象毎にリスク通知の作動態様(すなわち、通知モードの種類、及びリスク通知のオン/オフ)を、予測ユニット62の交通参加者リスク予測ユニット625による予測結果、対象交通エリア認識ユニット60によって取得された認識情報、及び運転主体情報取得ユニット61によって取得された運転主体情報等に基づいて設定する。
より具体的には、リスク通知設定ユニット64は、対象交通エリア認識ユニット60によって取得された認識情報のうち監視エリアと関連する情報と、運転主体情報取得ユニット61によって取得された運転主体情報のうち監視エリアと関連する情報と、交通参加者リスク予測ユニット625による監視エリアに対する予測結果と、に基づいて、監視エリアに存在する個々の設定対象のリスク通知の作動態様を設定する。すなわち、リスク通知設定ユニット64は、個々の設定対象毎にリスク通知設定値を“0”、“1”、“2”、“3”、及び“4”のうちの何れかに設定する。
このようにリスク通知設定ユニット64では、監視エリアに存在する個々の設定対象毎にリスク通知の作動態様を設定するため、例えば交通参加者リスク予測ユニット625によって監視エリア内で複数の設定対象を当事者とする接触リスクの発生が予測された場合、この接触リスクに関与すると予測される複数の予測当事者に対し、それぞれ異なるタイミングでリスク通知をオン/オフにしたり、それぞれ同時に異なる通知モードでリスク通知を行ったりすることができる。以下では、このリスク通知設定ユニット64における、個々の設定対象毎に適したリスク通知の作動態様を設定する処理のことを「リスク通知最適化処理」ともいう。
図5は、リスク通知設定ユニット64におけるリスク通知最適化処理の概念を模式的に示す図である。なお以下では、リスク通知最適化処理の手順について、例えば交通参加者リスク予測ユニット625により2者(すなわち、第1の設定対象(移動体)及び第2の設定対象(移動体))を当事者とする2者間の接触リスクの発生が予測された場合を例に説明するが、本発明はこれに限らない。2者のうち何れか一方を歩行者とする接触リスクが予測される場合や、3者間の接触リスクの発生が予測された場合への一般化は容易であるので、説明を省略する。
また図5の左側は第1の設定対象におけるリスク通知の作動態様の遷移を模式的に示し、図5の右側は第2の設定対象におけるリスク通知の作動態様の遷移を模式的に示す。また図5の最上段の2本の矢印は、それぞれ交通参加者リスク予測ユニット625によって初めて接触リスクが発生すると予測されてから第1の設定対象と第2の設定対象とが接触するまでにかかる時間、すなわち衝突予測時間を概念的に示すものである。ただしこれら2本の矢印は、あくまでも衝突予測時間を概念的に示すものであるので、リスク通知設定ユニット64におけるリスク通知最適化処理は、交通参加者リスク予測ユニット625において衝突予測時間が明確に算出されていなければ実行できないことを意味するものではない。リスク通知設定ユニット64におけるリスク通知最適化処理は、交通参加者リスク予測ユニット625によって明確な衝突予測時間が算出される前の段階から実行可能である。また図5には、交通参加者リスク予測ユニット625によって接触リスクが発生すると初めて予測された時点では、第1の設定対象及び第2の設定対象のリスク通知はオフ(すなわち、リスク通知設定値は“0”)に設定されていた場合を示す。
リスク通知設定ユニット64は、交通参加者リスク予測ユニット625によって監視エリア内において複数の支援対象を当事者とする接触リスクの発生が予測された場合、初めに交通参加者リスク予測ユニット625によって予測される接触リスクの内容に基づいて、この接触リスクに関わる複数の予測当事者(図5の例では、第1の設定対象及び第2の設定対象)に対し優先度を設定する。この優先度は、後に詳述するようにリスク通知(特に、気配通知モードの下でのリスク通知)をオンに設定する順序を規定するものであり、優先度が高い設定対象に対しては、優先度が低い設定対象よりも先にリスク通知がオンに設定される。なお図5には、第1の設定対象の優先度を、第2の設定対象の優先度よりも高く設定した場合を図示する。
ここでリスク通知設定ユニット64は、予測される接触リスクの顕在化又は発生が回避され、かつこれら設定対象の間の交通流が乱れないように、個々の設定対象毎に優先度を設定する。より具体的には、リスク通知設定ユニット64は、交通参加者リスク予測ユニット625による予測結果、対象交通エリア認識ユニット60による認識情報、及び運転主体情報取得ユニット61による運転主体情報等を参照することにより、例えば接触リスクに関わる複数の予測当事者の中から接触リスクを誘発するリスク誘発者を特定し、このリスク誘発者に対しては、このリスク誘発者を除く他の予測当事者よりも優先度を高く設定してもよい。このようなリスク誘発者の優先度を高く設定し、他の設定対象よりも先にリスク通知をオンに設定することにより、他の設定対象に対するリスク通知をオンに設定する前にリスク誘発者の行動を改めさせることができるので、当初予測されていた接触リスクの顕在化又は発生を回避することができる。
ここでリスク誘発者とは、例えば上記のような接触リスクを誘発する可能性が高い行動(例えば、急な加速、急な減速、急な車線変更、割り込み、前走車又は後続車に対する車間距離を詰める行為、車線を跨いで走行し続ける行為、蛇行走行、逆走、信号無視、周囲の移動体よりも所定速度以上速い速度で走行する行為、周囲の移動体よりも所定速度以上遅い速度で走行する行為、制限速度よりも所定速度以上速い速度で走行する行為、制限速度よりも所定速度以上遅い速度で走行する行為、及び周囲の交通参加者の移動を妨げる行為)を行う者が挙げられる。
またリスク通知設定ユニット64は、個々の設定対象の交通環境に基づいて優先度を設定してもよい。より具体的には、複数の予測当事者のうち、自身を除く他の予測当事者の存在を認識しにくい交通環境に置かれている予測当事者に対しては、他の予測当事者よりも優先度を高くし、他の設定対象よりも先にリスク通知をオンに設定してもよい。これにより優先度が高く設定された設定対象の認知能力を向上させることができるので、当初予測されていた接触リスクの顕在化又は発生を回避することができる。
リスク通知設定ユニット64は、交通参加者リスク予測ユニット625によって接触リスクの発生が予測されたことに応じて、以上のような手順によって個々の設定対象毎に優先度を設定した以降、所定の周期で当初予測された接触リスクが顕在化したか否かを判定する。より具体的には、リスク通知設定ユニット64は、例えば交通参加者リスク予測ユニット625によって接触リスクが発生すると予測されている場合でありかつこの接触リスクに対する衝突予測時間が所定の顕在化閾値以上である場合(交通参加者リスク予測ユニット625により明確な衝突予測時間が算出されていない場合を含む)、接触リスクは顕在化していない(すなわち、接触リスクは潜在的である)と判定する。またリスク通知設定ユニット64は、例えば交通参加者リスク予測ユニット625によって算出される衝突予測時間が上記顕在化閾値未満になった場合、接触リスクは顕在化したと判定する。ここで衝突予測時間に対する閾値である顕在化閾値は、図5に示すように、ADAS作動範囲より広くなるように、換言すれば各々の移動体に搭載された運転支援ECUによって衝突軽減ブレーキ制御や衝突回避操舵制御等の実行が開始される衝突予測時間より長くなるように設定される。
またリスク通知設定ユニット64は、当初予測された接触リスクが顕在化したと判定する前の間、すなわち接触リスクは潜在的であると判定されている間は、優先度が高く設定された設定対象(図5の例では、第1の設定対象)から先に気配通知モードの下でのリスク通知を開始する。すなわち、リスク通知設定ユニット64は、優先度が高く設定された設定対象から先にリスク通知設定値を“1”又は“3”に設定する。これにより、この気配通知モードの下でのリスク通知を受けた設定対象の運転者は、自車と接触する可能性がある移動体(図5の例では、第2の設定対象)の存在を認知することにより、予測される接触リスクを回避する行動を行う場合がある。このようなリスク通知を受けた運転者が接触リスクを回避する行動を行った場合、交通参加者リスク予測ユニット625は、当初発生すると予測していた接触リスクは、これが顕在化する前に発生しないと予測する場合がある。
また、リスク通知設定ユニット64は、優先度が低く設定された設定対象(図5の例では、第2の設定対象)については、優先度が高く設定された設定対象において気配通知モードの下でのリスク通知を開始してから、所定時間後に気配通知モードの下でのリスク通知を開始する。すなわち、リスク通知設定ユニット64は、優先度が高く設定された設定対象に対するリスク通知設定値を“1”又は“3”に設定してから、所定時間後に優先度が低く設定された設定対象に対するリスク通知設定値を“1”又は“3”に設定する。なおリスク通知設定ユニット64は、優先度が低く設定された設定対象の交通流の乱れを防止するため、この優先度が低く設定された設定対象については、接触リスクが顕在化するまでの間、気配通知モードの下でのリスク通知を行わないようにしてもよい。また上述のように優先度が高く設定された設定対象に対して先行して気配通知モードの下でのリスク通知を行うことにより、接触リスクの発生が回避される場合があることから、リスク通知設定ユニット64は、優先度が高く設定された設定対象に対して気配通知モードの下でのリスク通知を開始した後、この設定対象の運転者が所定時間経過しても接触リスクを回避する行動を行わなかった場合、優先度が低く設定された設定対象において気配通知モードの下でのリスク通知を開始してもよい。
またリスク通知設定ユニット64は、当初予測された接触リスクが顕在化したと判定した後は、接触リスクに関わる全ての予測当事者に対し、アナログ通知モードの下でのリスク通知を開始する。すなわちリスク通知設定ユニット64は、接触リスクが顕在化したと判定した後は、全ての予測当事者に対するリスク通知設定値を、“2”又は“4”に設定する。上述のようにアナログ通知モードの下では、衝突予測時間が短くなるほど通知強度が高くなるので、接触リスクに関与する全ての予測当事者に対し身近に迫る接触リスクに対する危機感を持たせ、接触リスクを回避するための行動を起こさせることができる。
図2に戻り、協調支援情報通知ユニット65は、対象交通エリア認識ユニット60によって取得された認識情報と、運転主体情報取得ユニット61によって取得された運転主体情報と、交通参加者リスク予測ユニット625による監視エリア内に関する予測結果と、エリアリスク予測ユニット620による個々のローカルエリア毎のリスク度合いに関する情報(以下、「リスクエリア情報」ともいう)と、健全化通知設定ユニット63によって設定された健全化設定値に関する情報と、リスク通知設定ユニット64によって設定されたリスク通知設定値に関する情報と、に基づいて、対象交通エリア認識ユニット60によって支援対象として認識されている個々の交通参加者に対し、周囲の交通参加者との間のコミュニケーションや周囲の交通環境の認識を促すための協調支援情報を生成し、生成した協調支援情報を各交通参加者へ送信する。
ここで協調支援情報通知ユニット65は、対象交通エリア全体に存在する複数の支援対象のうち、交通参加者リスク予測ユニット625が対象とする監視エリア(すなわち、高リスクエリア)内に存在する支援対象に対しては、交通参加者リスク予測ユニット625による予測結果に基づいて設定したリスク通知設定値に関する情報と、エリアリスク予測ユニット620による推定結果に基づいて生成されるリスクエリア情報と、を含む協調支援情報を送信する。
また協調支援情報通知ユニット65は、対象交通エリア全体に存在する複数の支援対象のうち、エリアリスク予測ユニット620によって高リスクエリアとして抽出されなかった低リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、エリアリスク予測ユニット620による推定結果に基づいて生成されるリスクエリア情報を含む協調支援情報を送信する。
本実施形態に係る交通安全支援システム1及びその学習方法によれば、以下の効果を奏する。
(1)交通安全支援システム1は、対象交通エリア9における交通参加者(人及び移動体を含む)及び各交通参加者の交通環境を含む認識対象を認識するとともに、これら認識対象に関する認識情報を取得する対象交通エリア認識ユニット60と、認識情報に基づいて対象交通エリア9におけるリスクを予測する予測ユニット62と、対象交通エリア9における複数の交通参加者の中から定められた支援対象へ、認識情報及び予測ユニット62による予測結果に基づいて生成した支援情報を送信する協調支援情報通知ユニット65と、を備える。また予測ユニット62では、エリアリスク予測ユニット620によって、対象交通エリア9を細分化した複数のローカルエリアの中の少なくとも1つを高リスクエリアとして抽出し、交通参加者リスク予測ユニット625によって、高リスクエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを予測する。ここでエリアリスク予測ユニット620では、複数のローカルエリアの中から高リスクエリアを抽出する際、認識情報に対し統計処理を施して得られる情報を用いることにより、対象交通エリア9における認識対象に関する膨大な量の認識情報をそのまま利用する場合と比較して、少ない負荷で高リスクエリアを抽出することができる。また交通参加者リスク予測ユニット625では、高リスクエリアを監視エリアとし、この監視エリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測する際、対象交通エリア9全体の認識対象に関する認識情報の中から監視エリアと関連する情報を用いることにより、対象交通エリア9における認識対象に関する膨大な量の認識情報をそのまま利用する場合と比較して、少ない負荷で交通参加者の将来のリスクを予測することができる。よって交通安全支援システム1によれば、高リスクエリアにおける交通参加者に対し、予測結果に基づいて生成した適切な支援情報をリアルタイムで提供することができるので、対象交通エリア9における交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上することができる。
(2)交通安全支援システム1において、交通参加者リスク予測ユニット625は、複数のローカルエリアのうちエリアリスク予測ユニット620によって高リスクエリアとして抽出されなかった他の低リスクエリアに対しては、これら低リスクエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測しない。よって交通安全支援システム1によれば、交通参加者リスク予測ユニット625によって、全てのローカルエリアに対して予測処理を行った場合と比較して演算にかかる負荷を軽減することができる。また交通安全支援システム1によれば、予測処理を行うローカルエリアの数を絞ることによって演算にかかる負荷を軽減できるので、その分だけ、高リスクエリアにおける交通参加者のリスクの予測精度を向上することができる。よって交通安全支援システム1によれば、高リスクエリアにおける交通参加者に対し、交通参加者リスク予測ユニット625による精度の高い予測結果に基づいて生成した適切な支援情報をリアルタイムで提供することができるので、対象交通エリア9における交通の安全性、利便性、及び円滑性をさらに向上することができる。
(3)交通安全支援システム1において、エリアリスク予測ユニット620は、個々のローカルエリア毎にリスク度合いを推定し、このリスク度合いの推定結果に基づいて複数のローカルエリアの中から高リスクエリアを抽出する。また協調支援情報通知ユニット65は、対象交通エリア9全体における複数の支援対象のうち、高リスクエリアに存在する支援対象に対しては、交通参加者リスク予測ユニット625による比較的詳細な予測結果に基づいてリスク通知設定ユニット64において生成したリスク通知設定値に関する情報を含む協調支援情報を送信する。これにより、高リスクエリアにおける交通参加者の交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上することができる。また協調支援情報通知ユニット65は、対象交通エリア9全体における複数の支援対象のうち、高リスクエリア外の低リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、エリアリスク予測ユニット620によるローカルエリア毎の推定結果に基づいて生成したリスクエリア情報を含む協調支援情報を送信する。これにより、低リスクエリアにおける交通参加者の交通の安全性、利便性、及び円滑性も向上することができる。このように交通安全支援システム1では、個々のローカルエリア毎のリスク度合いに応じて協調支援情報の内容を変えることにより、対象交通エリア9全体における交通参加者の交通の安全性、利便性、及び円滑性を向上することができる。
(4)第1の学習方法は、認識情報に基づいて生成したマクロリスク推定モデル623に対する入力データと、この認識情報をミクロリスク推定モデル628に入力した時のこのミクロリスク推定モデル628の出力と、を利用することによって学習データを準備し、さらにこの学習データを用いてマクロリスク推定モデル623を学習する。一般的なモデルの学習では、モデルの出力に対する正誤を評価するための正解データを準備する必要がある。これに対し第1の学習方法では、マクロリスク推定モデル623を学習するための学習データとして、ミクロリスク推定モデル628の出力を利用することができるので、比較的簡易な方法で高精度なマクロリスク推定モデル623を構築することができる。よって第1の学習方法によれば、各交通参加者へ協調支援情報を提供するサービスを運用しながら、マクロリスク推定モデルの精度を向上することができる。
(5)第2の学習方法は、第1期間において取得された第1認識情報に基づいて生成したマクロリスク推定モデル623に対する入力データと、第1期間の直後の第2期間において取得された第2認識情報に基づいて生成したミクロリスク推定モデル628の出力に対する正解データと、を用いることによって学習データを準備し、さらにこの学習データを用いてマクロリスク推定モデル623とミクロリスク推定モデル628とを組み合わせた全体モデルを学習する。よって第2の学習方法によれば、第1期間の直後の第2期間において得られた第2認識情報を、第1認識情報を入力した時における全体モデルの出力の正誤を評価するためのデータとして利用することができるので、マクロリスク推定モデル623とミクロリスク推定モデル628とを合わせた全体モデルの精度を向上することができる。よって交通安全支援システム1によれば、各交通参加者へ協調支援情報を提供するサービスを運用しながら、全体モデルの精度を向上することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限らない。本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜変更してもよい。
1…交通安全支援システム
9…対象交通エリア
2…四輪自動車(移動体、交通参加者)
3…自動二輪車(移動体、交通参加者)
4…歩行者(人、交通参加者)
6…協調支援装置
60…対象交通エリア認識ユニット(認識手段)
61…運転主体情報取得ユニット
62…予測ユニット(予測手段)
620…エリアリスク予測ユニット(エリアリスク予測手段)
621…統計処理演算部
623…マクロリスク推定モデル
624…高リスクエリア抽出部
625…交通参加者リスク予測ユニット(交通参加者リスク予測手段)
626…監視エリア情報抽出部
628…ミクロリスク推定モデル
63…健全化通知設定ユニット
64…リスク通知設定ユニット
65…協調支援情報通知ユニット(送信手段)
67…交通環境データベース
68…運転履歴データベース

Claims (5)

  1. 対象交通エリアにおける人又は移動体としての交通参加者及び各交通参加者の交通環境を含む認識対象を認識するとともに、これら認識対象に関する認識情報を取得する認識手段と、
    前記認識情報に基づいて前記対象交通エリアにおけるリスクを予測する予測手段と、
    前記対象交通エリアにおける複数の交通参加者の中から定められた支援対象へ、前記認識情報及び前記予測手段による予測結果に基づいて生成した支援情報を送信する送信手段と、を備える交通安全支援システムであって、
    前記予測手段は、
    前記認識情報に統計処理を施して得られる情報に基づいて、前記対象交通エリアを細分化した複数のローカルエリアの中の少なくとも1つを高リスクエリアとして抽出するエリアリスク予測手段と、
    前記認識情報のうち前記高リスクエリアと関連する情報に基づいて、前記高リスクエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを予測する交通参加者リスク予測手段と、を備えることを特徴とする交通安全支援システム。
  2. 前記交通参加者リスク予測手段は、複数の前記ローカルエリアのうち前記エリアリスク予測手段によって前記高リスクエリアとして抽出されなかったローカルエリアに対しては、前記予測する処理を行わないことを特徴とする請求項1に記載の交通安全支援システム。
  3. 前記エリアリスク予測手段は、個々の前記ローカルエリア毎にリスク度合いを推定し、
    前記送信手段は、複数の前記支援対象のうち、前記高リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、前記交通参加者リスク予測手段による予測結果に基づいて生成した第1支援情報を送信し、前記高リスクエリア外の低リスクエリア内に存在する支援対象に対しては、前記エリアリスク予測手段による推定結果に基づいて生成した第2支援情報を送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の交通安全支援システム。
  4. 請求項1から3の何れかに記載の交通安全支援システムの学習方法であって、
    前記エリアリスク予測手段は、前記認識情報に統計処理を施して得られる情報を入力すると複数の前記ローカルエリア毎のリスク度合いを出力するマクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアを抽出し、
    前記交通参加者リスク予測手段は、前記認識情報のうち所定のローカルエリアと関連する情報を入力すると当該ローカルエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを出力するミクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測し、
    前記認識情報に基づいて生成した前記マクロリスク推定モデルに対する入力データと、前記認識情報を前記ミクロリスク推定モデルに入力した時の当該ミクロリスク推定モデルの出力と、を用いることによって学習データを準備する工程と、
    前記学習データを用いて前記マクロリスク推定モデルを学習する工程と、を備えることを特徴とする交通安全支援システムの学習方法。
  5. 請求項1から3の何れかに記載の交通安全支援システムの学習方法であって、
    前記エリアリスク予測手段は、前記認識情報に統計処理を施して得られる情報を入力すると複数の前記ローカルエリア毎のリスク度合いを出力するマクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアを抽出し、
    前記交通参加者リスク予測手段は、前記認識情報のうち所定のローカルエリアと関連する情報を入力すると当該ローカルエリアにおける交通参加者の将来におけるリスクを出力するミクロリスク推定モデルを利用することによって前記高リスクエリアにおける交通参加者の将来のリスクを予測し、
    所定の第1期間において取得された第1認識情報に基づいて生成した前記マクロリスク推定モデルに対する入力データと、前記第1期間の直後の第2期間において取得された第2認識情報に基づいて生成した前記ミクロリスク推定モデルの出力に対する正解データと、を用いることによって学習データを準備する工程と、
    前記学習データを用いて前記マクロリスク推定モデル及び前記ミクロリスク推定モデルを組み合わせた全体モデルを学習する工程と、を備えることを特徴とする交通安全支援システムの学習方法。
JP2022060838A 2022-03-31 2022-03-31 交通安全支援システム及びその学習方法 Pending JP2023151292A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022060838A JP2023151292A (ja) 2022-03-31 2022-03-31 交通安全支援システム及びその学習方法
CN202310306140.0A CN116895183A (zh) 2022-03-31 2023-03-27 交通安全辅助系统及其学习方法
US18/190,137 US20230316898A1 (en) 2022-03-31 2023-03-27 Traffic safety support system and learning method executable by the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022060838A JP2023151292A (ja) 2022-03-31 2022-03-31 交通安全支援システム及びその学習方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2023151292A true JP2023151292A (ja) 2023-10-16

Family

ID=88193297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022060838A Pending JP2023151292A (ja) 2022-03-31 2022-03-31 交通安全支援システム及びその学習方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20230316898A1 (ja)
JP (1) JP2023151292A (ja)
CN (1) CN116895183A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
US20230316898A1 (en) 2023-10-05
CN116895183A (zh) 2023-10-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7173105B2 (ja) 自動運転制御装置、自動運転制御方法、プログラム、および自動運転制御システム
US9815478B2 (en) Driving assistance system and driving assistance method
JP7080598B2 (ja) 車両制御装置および車両制御方法
EP3675121B1 (en) Computer-implemented interaction with a user
JP2023151292A (ja) 交通安全支援システム及びその学習方法
JP7422177B2 (ja) 交通安全支援システム
JP7372381B2 (ja) 交通安全支援システム
US20230316923A1 (en) Traffic safety support system
JP7372382B2 (ja) 交通安全支援システム
JP2023151291A (ja) 交通安全支援システム
JP2023151656A (ja) 交通安全支援システム
JP2023151659A (ja) 交通安全支援システム
JP2023151647A (ja) 交通安全支援システム
JP7469358B2 (ja) 交通安全支援システム
JP2023151645A (ja) 交通安全支援システム
JP2023151648A (ja) 交通安全支援システム
JP7469359B2 (ja) 交通安全支援システム
WO2023089823A1 (ja) 交通安全支援システム及び交通安全支援方法
US20240112581A1 (en) Traffic safety support system and storage medium
JP7171225B2 (ja) 運転支援装置、運転支援装置の制御方法、及び運転支援システム
JP2022020742A (ja) 情報処理装置、情報処理方法、プログラム、及び、情報処理システム
KR20200096547A (ko) 증강 전환 경고를 적응시키기 위한 방법 및 시스템