JP2023149975A - システムおよび方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポンプにおける薬液の最初の投与開始操作を精度良く記録可能とする。【解決手段】輸液ポンプ70Aは、第1操作を受け付けると、投与薬液の投与と、投与に関するログの記録とを開始し、かつ、第2操作を受け付けると、投与薬液の投与と、ログの記録とを終了する。ログは、電子カルテに投与状況を記録するために利用される。端末装置60は、所定入力を受け付けると、輸液ポンプ70Aに処方オーダを送信する。輸液ポンプ70Aは、処方オーダを受信した場合、第1操作を受け付けていることを条件に、処方オーダに基づき投与薬液を患者に投与する。輸液ポンプ70Aは、第1操作を受け付ける度に、第1操作が処方オーダにおける投与薬液の最初の投与開始操作か否かをユーザに問い合わせる。輸液ポンプ70Aは、問い合せの後と第3操作を受け付けると、第1操作を処方オーダにおける投与薬液の最初の投与開始操作として記憶する。【選択図】図14

Description

本開示は、システムおよび方法に関する。
従来、患者に薬液を投与する各種の医療用ポンプが知られている。
国際公開第2017/150480号(特許文献1)には、操作部と、操作部の操作に基づいて輸液を行なう輸液部と、輸液の完了前に輸液開始時とは異なる処方を実施する切換操作が行われたか否かを判定する切換操作判定部と、輸液部の輸液履歴を記録する輸液履歴記録部とを備えた医療用ポンプが開示されている。輸液履歴記録部は、切換操作が行われたときの輸液履歴を記録可能に構成されている。
国際公開第2017/150480号
薬液がポンプにセットされ、かつポンプを稼働させるボタンが押下された後、異常の発生等により、ポンプを停止させる場合がある。この場合、投薬を再開するために、再度、ポンプを稼働させるボタンが押下される。このように、複数回にわたりポンプを稼働させるボタンが押下され得る。
また、ポンプによる薬液の投与に関する操作ログ(「実施記録」とも称される)を、情報処理装置を介してサーバに記憶された電子カルテに自動で書き込むことが求められている。
それゆえ、電子カルテの記載内容の精度を高めるには、ポンプにおいて、薬液に関し、最初の投与開始操作を精度良く記録する必要がある。
本開示は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、ポンプにおける薬液の最初の投与開始操作を精度良く記録可能なシステムおよび方法を提供することにある。
本開示のある局面に従うと、システムは、患者に対して投与する投与薬液に関する処方オーダを記憶した情報処理装置と、第1の操作を受け付けたことに基づき、投与薬液の患者への投与と、投与に関するログの記録とを開始し、かつ、第2の操作を受け付けたことに基づき、投与薬液の患者への投与と、ログの記録とを終了するポンプとを備える。ログは、電子カルテに投与薬液の投与状況を記録するために、電子カルテを記憶した外部装置に送信される。情報処理装置は、所定の入力を受け付けたことに基づき、ポンプに処方オーダを送信する処理を実行する。ポンプは、処方オーダを受信した場合、第1の操作を受け付けていることを条件に、処方オーダに基づき投与薬液を患者に投与する。ポンプは、第1の操作を受け付ける度に、第1の操作が処方オーダにおける投与薬液の最初の投与開始操作か否かをユーザに問い合わせる第1の報知を行なう。ポンプは、第1の報知後に第3の操作を受け付けたことに基づき、第1の操作を処方オーダにおける投与薬液の最初の投与開始操作として記憶する。
本開示の他の局面に従うと、方法は、患者に対して投与する投与薬液に関する処方オーダを記憶した情報処理装置と、第1の操作を受け付けたことに基づき、投与薬液の患者への投与と、投与に関するログの記録とを開始し、かつ、第2の操作を受け付けたことに基づき、投与薬液の患者への投与と、ログの記録とを終了するポンプとを備えたシステムにおける方法である。ログは、電子カルテに投与薬液の投与状況を記録するために、電子カルテを記憶した外部装置に送信される。方法は、情報処理装置が、所定の入力を受け付けたことに基づき、ポンプに処方オーダを送信する処理を実行するステップと、ポンプが、処方オーダを受信した場合、第1の操作を受け付けていることを条件に、処方オーダに基づき投与薬液を患者に投与するステップと、ポンプが、第1の操作を受け付ける度に、第1の操作が処方オーダにおける投与薬液の最初の投与開始操作か否かをユーザに問い合わせる第1の報知を行なうステップと、ポンプが、第1の報知後に第3の操作を受け付けたことに基づき、第1の操作を処方オーダにおける投与薬液の最初の投与開始操作として記憶するステップとを備える。
本開示によれば、ポンプにおける薬液の最初の投与開始操作を精度良く記録可能となる。
ネットワークシステムの概略構成を示した図である。 通信システムにおける通信の概要を説明するための図である。 薬剤ライブラリデータの概略構成を示した図である。 処方リストデータの概略構成を示した図である。 サーバのハードウェア構成例を示した図である。 端末装置のハードウェア構成例を示した図である。 ポンプのハードウェア構成例を示した図である。 ポンプの操作パネルの一例を示した図である。 通信システムにおいて実行される処理の流れを説明するためのシーケンス図である。 処方オーダと輸液ポンプとの関連付けが開始ボタンの押下よりも先になされた場合における、ログの記録および送信を説明するシーケンス図である。 ログを記録する周期と、ログを送信する周期とを説明するための図である。 処方オーダと輸液ポンプとの関連付けが開始ボタンの押下よりも後になされた場合における、ログの記録および送信を説明するシーケンス図である。 処方オーダに基づく処置の間に、開始ボタンおよび停止ボタンの各々が2回操作されたときの処理の流れを説明するための図である。 輸液ポンプで行なわれる処理を説明するためのフロー図である。 投与開始についての確認操作を求める画面例を表した図である。 投与終了についての確認操作を求める画面例を表した図である。 変形例における、輸液ポンプで行なわれる処理を説明するためのフロー図である。 輸液ポンプで表示されるメニュー画面の例を表した図である。 メニュー画面において1つの項目が選択された後に表示される操作画面を表した図である。 他の変形例における、輸液ポンプで行なわれる処理を説明するためのフロー図である。
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。また、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
以下、図面を参照しつつ、本開示の各実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。また、以下に説明する実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。
<A.システム構成>
図1は、本実施の形態のネットワークシステム1の概略構成を示した図である。
図1に示されるように、ネットワークシステム1は、端末装置10と、電子カルテを記録するサーバ20と、薬剤部門のサーバ30と、薬剤部門とは異なる部門のサーバ40と、通信システム2とを備える。通信システム2は、サーバ50と、ラックシステム(システム)3とを含む。ラックシステム3は、端末装置(情報処理装置)60と、複数の輸液ポンプ70A,70Bと、複数のシリンジポンプ70C,70D,70Eとを有する。ラックシステム3は、看護師9または医師によって操作される。
端末装置10は、典型的には有線にて、サーバ20と通信可能に接続されている。サーバ20は、典型的には有線にて、端末装置10とサーバ30とに通信可能に接続されている。サーバ30は、典型的には有線にて、サーバ20とサーバ50とに通信可能に接続されている。
サーバ50は、典型的には有線にて、サーバ30とサーバ40とに通信可能に接続されている。サーバ50は、典型的には無線にて、ラックシステム3の端末装置60と通信可能にさらに接続されている。
端末装置10は、典型的には、医師によって利用される。端末装置10は、患者に対して処方される1つ以上の薬剤に関する情報の入力を、患者毎に受け付ける。以下では、端末装置10を用いて一人の患者に対して入力された情報(処方された1以上の薬剤に関する情報)を、便宜上、「処方リストデータ」とも称する。すなわち、端末装置10は、患者別に処方リストデータの入力を受け付ける。端末装置10は、入力された処方リストデータをサーバ20に送信する。なお、処方リストデータの具体的構成については、後述する(図4)。
サーバ20は、処方リストデータを端末装置10から受信する。サーバ20は、患者の電子カルテに、受信した処方リストデータの内容を記録する。
サーバ30は、薬剤ライブラリデータ(薬液データ)を予め記憶している。サーバ30は、薬剤ライブラリデータをサーバ50に送信する。サーバ30において薬剤ライブラリの更新がなされると、サーバ30は、サーバ50の薬剤ライブラリを更新するための更新用データをサーバ50に送る。サーバ30は、更新用データとして、更新後の薬剤ライブラリデータそのものを送信してもよいし、更新がされた箇所のみのデータを送信してもよい。
サーバ30は、薬剤師等の入力操作に基づき、指定された患者の処方リストデータをサーバ20から取得する。サーバ30は、これから治療を開始する患者(以下、「対象患者」とも称する)の処方リストデータをサーバ50に送信する。
以上の処理により、サーバ50には、対象患者の処方リストデータと、最新の薬剤ライブラリデータとが記憶される。なお、サーバ50は、サーバ40から他の各種のデータを取得する。たとえば、サーバ50は、サーバ40から、対象患者の麻酔に関するデータを取得する。
本例では、シリンジポンプ70C,70Eにシリンジ90がセットされている。シリンジ90は、バレル91と、プランジャロッド92とを含む。プランジャロッド92は、フランジ921を有する。シリンジポンプ70C,70D,70Eは、押圧面741を有する駆動部74を備える。輸液ポンプ70A,70Bおよびシリンジポンプ70C,70D,70Eの各々は、ディスプレイ772,773を有する。
図2は、図1に示した通信システム2における通信の概要を説明するための図である。
図2に示されるように、サーバ50は、本例では無線にて端末装置60と通信する。サーバ50は、典型的には、無線LAN(Local Area Network)にて端末装置60と通信する。
端末装置60は、本例では無線にて、輸液ポンプ70A,70Bと、シリンジポンプ70C,70D,70Eと通信する。詳しくは、端末装置60は、無線LANまたはNFC(Near Field Communication)によって、輸液ポンプ70A,70Bと、シリンジポンプ70C,70D,70Eと通信する。なお、以下では、輸液ポンプ70A,70Bおよびシリンジポンプ70C,70D,70Eのうち任意の1つのポンプ(医療用ポンプ)を、「ポンプ70」とも称する。
サーバ50は、サーバ20から各々取得した薬剤ライブラリデータと対象患者の処方リストデータとを、端末装置60に送信する。これにより、ラックシステム3の端末装置60に、薬剤ライブラリデータと対象患者の処方リストデータとが記憶される。
サーバ50の薬剤ライブラリデータが更新されると、端末装置60の薬剤ライブラリデータも更新される。これにより、サーバ20(図1)、サーバ50、端末装置60の各々において、同じ薬剤ライブラリデータが記憶されることになる。なお、サーバ20の薬剤ライブラリデータがマスタデータである。
<B.データ>
図3は、図1で示した薬剤ライブラリデータの概略構成を示した図である。
図3に示されるように、薬剤ライブラリデータD3には、少なくとも、薬剤識別情報に関連付けて、少なくとも、流量(mL/h)の閾値と、投与量(mL)の閾値と、投与速度(μg/kg/min)の閾値とが記憶されている。投与量は、「予定量」とも称される。
薬剤識別情報は、たとえば、薬剤番号と薬剤名(薬液名)とを含む。流量の閾値は、流量の上限値と、流量の下限値とを含む。投与量の閾値は、投与量の上限値と、投与量の下限値とを含む。投与速度の閾値は、投与速度の上限値と、投与速度の下限値とを含む。なお、薬剤ライブラリデータD3は、各薬液に関して、各上限値および各下限値の全てが必ずしも記憶されている必要はない。
このような薬剤ライブラリデータD3は、上述したように、サーバ20と、サーバ50と、端末装置60とに記憶される。上述したように、サーバ20の薬剤ライブラリデータD3が更新されると、サーバ50の薬剤ライブラリデータD3と端末装置60の薬剤ライブラリデータD3とが更新される。
図4は、図1で示した処方リストデータの概略構成を示した図である。
図4に示されるように、処方リストデータD41は、対象患者を識別するための患者IDと、1つ以上の処方オーダ#1,#2,#3…を含む。
本例では、処方オーダ#1,#2,#3…の各々は、薬剤識別情報と、流量の設定値と、投与量の設定値とを含む。流量の設定値および投与量の設定値は、医師によって指定された設定値である。当該設定値は、端末装置10において入力された値である。処方オーダ#1,#2,#3…の各々は、投与速度の設定値を含んでいてもよい。
処方オーダとしては、「生理食塩水500mLを20mL/hで投与」のような例が挙げられる。この場合、薬剤識別情報としての「生理食塩水」と、流量の設定値としての「20mL/h」と、投与量の設定値としての「500mL」とが処方オーダに含まれる。
薬剤部門は、流量の設定値(あるいは投与速度の設定値)および投与量の設定値の各々が、予め定められた範囲内であるか否かをチェックする。仮に設定値が適切でない場合には、薬剤部門は、担当医師(処方リストデータを作成した医師)に数値の確認を行ない、担当医師に設定値の修正を促す。それゆえ、サーバ50および端末装置60に送信される流量の設定値(あるいは投与速度の設定値)と投与量の設定値とは、通常、上記予め定められた範囲内となる。
詳しくは、上記予め定められた範囲は、下限値と上限値との少なくとも一方で規定される。薬剤ライブラリデータD3(図3参照)には、このような上限値と下限値とが、薬液毎に記録されている。
<C.装置構成>
通信システム2(図1参照)を構成する、サーバ50と、端末装置60と、ポンプ70との具体的構成について説明する。
(c1.サーバ)
図5は、サーバ50のハードウェア構成例を示した図である。
図5に示されるように、サーバ50は、制御ユニット51と、通信IF(Interface)52と、時計53とを備える。制御ユニット51は、プロセッサ511と、メモリ512とを含む。プロセッサ511と、メモリ512と、通信IF52と、時計53とは、典型的には、マザーボード(図示せず)に取り付けられている。
メモリ512は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶媒体で構成される。メモリ512は、対象患者毎に作成された処方リストデータD41,D42,D43,D44…を記憶している。
処方リストデータD41は、患者IDが「0001」の患者のデータである。同様に、処方リストデータD42は、たとえば患者IDが「0002」の患者のデータである。処方リストデータD43は、たとえば患者IDが「0003」の患者のデータである。
通信IF52は、サーバ30,40および端末装置60との間で通信するためのインターフェイスである。通信IF52によって、サーバ50は、薬剤ライブラリデータD3、および処方リストデータD41等を取得することができる。
時計53は、時刻を計時する。計時された時刻の情報は、制御ユニット51に送られる。
制御ユニット51は、サーバ50の全体的な動作を制御する。具体的には、プロセッサ511が、メモリ512に記憶されたオペレーティングシステム(図示せず)および各種のアプリケーションプログラム(図示せず)を実行することにより、サーバ50は各種の動作を実行する。
(c2.端末装置)
図6は、端末装置60のハードウェア構成例を示した図である。
図6に示されるように、端末装置60は、制御ユニット61と、タッチスクリーン62と、通信IF(Interface)63と、時計64とを備える。制御ユニット61は、プロセッサ611と、メモリ612とを含む。タッチスクリーン62は、タッチパネル621と、ディスプレイ622とを含む。タッチパネル621は、ディスプレイ622上に設置されている。プロセッサ611と、メモリ612と、通信IF63と、時計64とは、典型的には、マザーボード(図示せず)に取り付けられている。
メモリ612は、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶媒体で構成される。メモリ612は、一人の対象患者(本例の局面では、患者IDが「0003」の患者)の処方リストデータD43を記憶している。詳しくは、看護師9が、患者IDが「0003」の患者の処方リストデータD43をサーバ50から取得する操作を端末装置60にて行なったため、端末装置60のメモリ612には処方リストデータD43が記憶されている。
端末装置60が、処方リストデータD43そのものを取得する必要はなく、処方オーダ#1と処方オーダ#2とを別々に、患者IDと関連付けて取得してもよい。少なくとも、端末装置60が、処方オーダ#1と、処方オーダ#2とを、サーバ50から取得できればよい。取得の際のユーザ操作については特に限定されるものではない。以下の説明では、端末装置60が、処方オーダ#1と処方オーダ#2とを個別に取得する場合を例に挙げて説明する。
通信IF63は、サーバ50および複数のポンプ70との間で通信するためのインターフェイスである。通信IF63によって、端末装置60は、薬剤ライブラリデータD3と、処方リストデータD43とを取得することができる。
時計64は、時刻を計時する。計時された時刻の情報は、制御ユニット61に送られる。
タッチスクリーン62は、ユーザの入力を受け付け、かつ、各種の表示を行なう。ディスプレイ622は、プロセッサ611からの出力に基づき、各種の画面を表示する。タッチパネル621は、当該画面が表示されている状態でユーザ入力(典型的には、看護師9によるタッチ操作)を受け付けと、当該入力基づく信号をプロセッサ611に送信する。
制御ユニット61は、端末装置60の全体的な動作を制御する。具体的には、プロセッサ611が、メモリ612に記憶されたオペレーティングシステム(図示せず)および各種のアプリケーションプログラム(図示せず)を実行することにより、端末装置60は各種の動作を実行する。
(c3.ポンプ)
図7は、ポンプ70のハードウェア構成例を示した図である。
図7に示されるように、制御ユニット71と、通信IF72と、時計73と、駆動部74と、スピーカ75と、警報ランプ76と、操作パネル77とを備える。制御ユニット71は、プロセッサ711と、メモリ712とを含む。操作パネル77は、操作ボタン771と、ディスプレイ772,773とを含む。プロセッサ711と、メモリ712と、通信IF72と、時計73とは、典型的には、マザーボード(図示せず)に取り付けられている。
メモリ712は、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の記憶媒体で構成される。メモリ712は、一人の対象患者(本例の局面では、患者IDが「0003」の患者)の処方リストデータD43に含まれている処方オーダ#1(図6参照)を記憶している。詳しくは、看護師9が、処方リストデータD43の処方オーダ#1をポンプ70に送信する操作を端末装置60にて行なったため、ポンプ70のメモリ712には処方リストデータD43の処方オーダ#1が記憶されている。
さらに、メモリ712は、処方リストデータD43の処方オーダ#1に記載された薬液(以下、「投与薬液」とも称する)の流量の閾値と当該投与薬液の投与量の閾値とが記憶されている。なお、1つの処方オーダには、上述したように、1つの薬液の情報が記載されている。
詳しくは、看護師9が、処方リストデータD43の処方オーダ#1をポンプ70に送信する操作を端末装置60にて行なったことに基づき、当該処方オーダ#1に記載された投与薬液の流量の閾値と当該投与薬液の投与量の閾値とが端末装置60からポンプ70に送信され、かつメモリ712に記憶される。
制御ユニット71は、ポンプ70の全体的な動作を制御する。具体的には、プロセッサ711が、メモリ712に記憶されたオペレーティングシステム(図示せず)および各種のアプリケーションプログラム(図示せず)を実行することにより、ポンプ70は各種の動作を実行する。
通信IF72は、端末装置60と通信するためのインターフェイスである。通信IF72によって、ポンプ70は、処方オーダ#1と、流量の閾値と、投与量の閾値とを取得することができる。
時計73は、時刻を計時する。計時された時刻の情報は、制御ユニット71に送られる。
駆動部74は、ポンプ70にセットされた薬液を患者に投与するための機構である。駆動部74は、制御ユニット71からの指令により動作する。ポンプ70がシリンジポンプである場合、駆動部74は、シリンジ90(図1参照)のプランジャロッド92をシリンジ90のバレル91内で移動させるための機構である。詳しくは、駆動部74は、フランジ921を押圧面741で押すことにより、プランジャロッド92をバレル91方向に移動させる。これにより、薬液が患者に投与される。
スピーカ75は、制御ユニット71からの指令により所定の報知(音声での報知)を行なう。
警報ランプ76は、制御ユニット71からの指令により所定の報知(発光による報知)を行なう。警報ランプ76は、インジケータとも称される。
操作パネル77は、看護師9による操作を受け付け、かつ、各種の表示を行なう。詳しくは、操作ボタン771は、看護師9による操作を受け付ける。操作ボタン771は、典型的には、複数の操作ボタンを含む。受け付けた操作内容に応じた指示が操作パネル77から制御ユニット71に送られる。
ディスプレイ772,773(図1参照)は、プロセッサ711からの出力に基づき、各種の画面を表示する。ディスプレイ772には、たとえば、投与速度等が表示される。ディスプレイ773には、たとえば、流量等の情報が表示される。
図8は、ポンプ70の操作パネル77の一例を示した図である。
図8に示されているように、操作パネル77は、上述した操作ボタン771の具体例として、電源ボタン771Aと、メニューボタン771B,771Cと、積算量クリアボタン771Dと、流量設定ボタン771E,771Fと、ボーラスボタン771Gと、開始ボタン771Hと、停止または消音ボタン771Iとを含む。操作パネル77は、上述したように、ディスプレイ772と、ディスプレイ773とを備える。
ポンプ70は、操作パネル77の両側に、2つの警報ランプ76を備える。なお、警報ランプ76の位置は、当該位置に限定されず、ポンプのユーザに発光していることを視認可能となる位置であればよい。
電源ボタン771Aは、ポンプ70の電源をオンおよびオフさせるためのボタンである。メニューボタン771Bは、ディスプレイ772に各種のメニューを表示させるためのボタンである。メニューボタン771Cは、ディスプレイ773に各種のメニューを表示させるためのボタンである。
積算量クリアボタン771Dは、投与された薬液の投与量の積算値のデータ(ログデータ)を、ポンプのメモリから消去するためのボタンである。流量設定ボタン771Eは、薬液の流量の設定値を上げるためのボタンである。流量設定ボタン771Fは、薬液の流量の設定値を下げるためのボタンである。ポンプ70に、ボーラス投与を実行させるためのボタンである。
開始ボタン771Hは、ポンプによる薬液の投与を開始させるためのボタンである。開始ボタン771Hの押下により、駆動部74(図7)が動作する。停止または消音ボタン771Iは、薬液の投与を停止させ、またはスピーカ75が音を発しないようにするためのボタンである。停止または消音ボタン771Iの押下により、どちらの機能が実行されるかは、ポンプ70の状態に基づく。
ディスプレイ772,773上には、タッチパネルが設置されてもよい。すなわち、操作パネル77は、ディスプレイ772とタッチパネルとを有するタッチスクリーンと、ディスプレイ773とタッチパネルとを有するタッチスクリーンとを備えていてもよい。タこのような構成によれば、ディスプレイ772,773に表示された各種の項目(メニュー内の項目)をタッチ操作により選択することが可能となる。また、操作パネル77は、メニュー内の項目を選択するための物理的なボタンを別途備えていてもよい。
<D.処理の流れ>
(d1.処理オーダおよび流量の閾値の送信)
以下では、説明の便宜上、患者IDが「0003」の患者の処方リストデータD43に着目して説明する。また、説明の便宜上、5つのポンプ70のうち、輸液ポンプ70Aと輸液ポンプ70Bとに着目して説明する。処方リストデータD43および輸液ポンプ70A,70Bは、一例であって、これらに限定されるものではない。
また、以下の例では、説明を簡略化する観点から、図3に示した流量の閾値と投与量の閾値と投与速度の閾値とのうち、流量の閾値に着目して説明する。なお、流量の下限値と、投与量の閾値と、投与速度の閾値についても、端末装置60は、同様の処理を実行し得る。
図9は、通信システム2において実行される処理の流れを説明するためのシーケンス図である。
図9に示されるように、シーケンスSQ1において、サーバ50は、処方リストデータD43に含まれる処方オーダ#1を端末装置60に送信する。なお、処方オーダ#1は、上述したように、少なくとも薬剤識別情報と流量の設定値(医師によって設定された値)とを含む。
シーケンスSQ2において、端末装置60は、受信した処方オーダ#1に記載された薬液#1の流量の閾値をメモリ612から読み出す。具体的には、端末装置60は、メモリ612に記憶された薬剤ライブラリデータD3(図6参照)から薬液#1の流量の閾値を読み出す。
シーケンスSQ3において、端末装置60は、看護師9の入力操作に基づき、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとを関連付ける。すなわち、端末装置60は、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとを紐付ける。シーケンスSQ4において、端末装置60は、看護師9の入力操作に基づき、処方オーダ#1と薬液#1の流量の閾値とを、処方オーダ#1に関連付けられた輸液ポンプ70Aに送信する。
以上により、輸液ポンプ70Aに、処方オーダ#1と、処方オーダ#1に記載された薬液#1の流量の閾値とが設定される。輸液ポンプ70Aは、看護師9等によって薬液#1の流量の設定値が変更されない限り、開始ボタンの押下をトリガーとして、薬液#1の流量の設定値に基づいて薬液#1を患者に投与することを開始する。
シーケンスSQ5において、サーバ50は、処方リストデータD43に含まれる処方オーダ#2を端末装置60に送信する。なお、処方オーダ#2は、上述したように、少なくとも薬剤識別情報と流量の設定値とを含む。
シーケンスSQ6において、端末装置60は、受信した処方オーダ#2に記載された薬液#2の流量の閾値をメモリ612から読み出す。具体的には、端末装置60は、メモリ612に記憶された薬剤ライブラリデータD3から薬液#2の流量の閾値を読み出す。
シーケンスSQ7において、端末装置60は、看護師9の入力操作に基づき、処方オーダ#2と輸液ポンプ70Bとを関連付ける。すなわち、端末装置60は、処方オーダ#2と輸液ポンプ70Bとを紐付ける。シーケンスSQ8において、端末装置60は、看護師9の入力操作に基づき、処方オーダ#2と薬液#2の流量の閾値とを、処方オーダ#2に関連付けられた輸液ポンプ70Bに送信する。
以上により、輸液ポンプ70Bに、処方オーダ#2と、処方オーダ#2に記載された薬液#2の流量の閾値とが設定される。輸液ポンプ70Bは、看護師9等によって薬液#2の流量の設定値が変更されない限り、開始ボタンの押下をトリガーとして、薬液#2の流量の設定値に基づいて薬液#2を患者に投与することを開始する。
ラックシステム3について小括すると、以下のとおりである。ラックシステム3は、薬液を患者に投与可能なポンプ70(たとえば、輸液ポンプ70A)と、ポンプ70と通信可能であって、かつ、複数の薬液の各々の識別情報に流量の閾値が関連付けられた薬剤ライブラリデータD3を記憶した端末装置60とを備える。
端末装置60は、ラックシステム3の外部機器であるサーバ50から、上記複数の薬液のうち患者(たとえば、患者IDが「0003」の患者)に対して投与する投与薬液(たとえば、薬液#1)の識別情報と、上記患者に対して設定された投与薬液の流量の設定値とを含む処方オーダ(たとえば、処方オーダ#1)を取得する。端末装置60は、薬剤ライブラリデータD3から、投与薬液の流量の閾値を取得する(具体的には、閾値を読み出す)。端末装置60は、ポンプ70に対して、処方オーダと、投与薬液の流量の閾値とを送信する。
このような構成によれば、薬剤ライブラリデータD3を各ポンプ70に送信する必要はなくなる。それゆえ、各ポンプ70における薬液データの更新処理が不要となる。さらに、各ポンプ70は、処方オーダのみならず、ポンプ70にセットされる投与薬液の流量の閾値も得ることができる。
(d2.ログの取得)
以下では、説明の便宜上、複数のポンプ70のうち輸液ポンプ70Aを例に挙げて説明する。本例では、図9のシーケンスSQ3に示したように、看護師9の入力操作に基づき、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとが互いに関連付け(紐付け)られる。
以下では、まず、このような関連付けが輸液ポンプ70Aの稼働前に行われた場合を、図10および図11に基づき説明する。すなわち、関連付けの後に投薬を開始した場合を説明する。具体的には、関連付けの後に開始ボタン771H(図9参照)が押下された場合を説明する。次いで、関連付けが輸液ポンプ70Aの稼働後に行われた場合を、図12に基づき説明する。詳しくは、投薬中に端末装置60において上記関連付けがなされた場合について説明する。
本実施の形態では、ログは時刻情報を含む。ログは、たとえば、ボタンの押下等のイベントの発生時刻の情報を含む。本例では、ログとして、少なくとも、ユーザの操作に基づく操作ログと、上述した積算値のログとを含む。操作ログは、少なくとも、薬液投与の開始を示す操作ログと、薬液投与の完了を示す操作ログと、流量の設定値の変更操作に関する操作ログとを含む。なお、積算値とは、薬液の投与が開始された直後からログを取るときまで、当該薬液の投与量の総計である。
図10は、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとの関連付けが開始ボタン771Hの押下よりも先になされた場合における、ログの記録およびログの送信を説明するシーケンス図である。すなわち、図10は、正しい手順で投薬の処置が行われた場合を示している。
図10に示すように、シーケンスSQ11において、端末装置60は、ユーザ操作に基づき、処方オーダ#1を輸液ポンプ70Aに関連付ける。なお、シーケンスSQ11の処理は、図9のシーケンスSQ3に対応する。
シーケンスSQ12において、端末装置60は、処方オーダ#1を輸液ポンプ70Aに送る。詳しくは、端末装置60は、図9のシーケンスSQ4に示したように、薬液#1の流量の閾値も輸液ポンプ70Aに送る。
シーケンスSQ13において、輸液ポンプ70Aは、操作パネル77の開始ボタン771Hの押下操作を受け付ける。輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を受け付けると、シーケンスSQ14において、投与開始の操作ログをメモリ712に記憶するとともに、シーケンスSQ15において、処方オーダ#1に規定された流量(すなわち、設定値)で投薬を開始する。
輸液ポンプ70Aは、投薬を開始すると、シーケンスSQ16において、薬液#1の投与量の積算値を時刻に関連付けて周期的にログとして記録する。本例では、輸液ポンプ70Aは、積算値のログを予め定められた周期Taで記録する。シーケンスSQ15において薬液の投与を開始後、所定の期間(周期Tb)が経過すると、シーケンスSQ17において、輸液ポンプ70Aは、投与開始の操作ログと、未送信の積算値のログとを、端末装置60に送信する。以降、シーケンスSQ17、SQ18,SQ19,SQ20として示すように、輸液ポンプ70Aは、予め定められた周期Tb(Tb≧Ta)毎に、未送信の積算値のログを端末装置60に送信する。
図11は、ログを記録する周期Taと、ログを送信する周期Tbとを説明するための図である。図11は、周期Tbが周期Taよりも長い場合を示している。
図11に示されるように、時刻t0において開始ボタン771Hが押下されると、輸液ポンプ70Aは投与開始の操作ログを記憶する。時刻t0から時間Taが経過した後に、当該タイミングにおける投与量の積算値を記録する。その後、周期Taが到来する度に、当該タイミングにおける投与量の積算値を記録する。
輸液ポンプ70Aは、時刻t0から時間Tbが経過した後に、時刻t0から時刻t0+Tbまでの間に記録されたログを端末装置60に対して送信する。その後、周期Tbが到来する度に、未送信のログを端末装置60に対して送信する。
なお、TaとTbとが同じ値に設定されているときには、端末装置60に対する一回のデータ送信で、1つの積算値のログが送信される。TaおよびTbは、適宜設定される。
端末装置60は、投与開始の操作ログを輸液ポンプ70Aから取得するにより、薬液#1の投与が開始された時刻を知ることができる。したがって、電子カルテを記録しているサーバ20に投与開始の時刻を通知することができる。
また、端末装置60は、輸液ポンプ70Aから積算値のログを周期的に取得することができる。積算値のログは、時刻情報を含む。それゆえ、端末装置60は、輸液ポンプ70Aにおける、薬液#1の投与状態(積算値の推移)を判断することができる。たとえば、端末装置60は、流量の設定値が変更され場合等においても、実際の流量を判断できる。端末装置60は、電子カルテを記録しているサーバ20に対して、これらの情報を通知することができる。
図12は、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとの関連付けが開始ボタン771Hの押下よりも後になされた場合における、ログの記録およびログの送信を説明するシーケンス図である。すなわち、図12は、正しくない手順で投薬の処置が行われた場合を示している。
図12に示すように、シーケンスSQ101において、輸液ポンプ70Aは、操作パネル77の開始ボタン771Hの押下操作を受け付ける。輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を受け付けると、シーケンスSQ102において、投与開始の操作ログをメモリ712に記憶するとともに、シーケンスSQ103において、設定された流量で投薬を開始する。典型的には、輸液ポンプ70Aは、看護師9等によって輸液ポンプ70Aに直接入力された値の流量で、投薬を開始する。
輸液ポンプ70Aは、投薬を開始すると、シーケンスSQ104において、薬液#1の投与量の積算値を時刻に関連付けて周期的にログとして記録する。輸液ポンプ70Aは、積算値のログを予め定められた周期Taで記録する。なお、この時点では、輸液ポンプ70Aと処方オーダ#1とは関連付けられていない。このため、輸液ポンプ70Aは、処方オーダ#1のみならず、いずれの処方オーダも端末装置60から受け取っていない。それゆえ、輸液ポンプ70Aは、記憶したログを送信する処理を行なわない。
シーケンスSQ105において、端末装置60は、ユーザ操作に基づき、処方オーダ#1を輸液ポンプ70Aに関連付ける。シーケンスSQ106において、端末装置60は、処方オーダ#1を輸液ポンプ70Aに送る。これにより、輸液ポンプ70Aは、処方オーダ#1を取得する。以後、シーケンスSQ107において、処方オーダ#1に規定された流量で投薬を開始する。
シーケンスSQ107において処方オーダ#1で規定された流量で投薬を開始後、所定の期間(周期Tb)が経過すると、シーケンスSQ108において、輸液ポンプ70Aは、投与開始の操作ログと、未送信の積算値のログとを、端末装置60に送信する。輸液ポンプ70Aと処方オーダ#1とが関連付けられた結果、輸液ポンプ70Aは、ログの送信を開始する。
詳しくは、シーケンスSQ108では、過去に未送信であったログを全て端末装置60に送信する。具体的には、輸液ポンプ70Aは、シーケンスSQ102で記録した操作ログ、シーケンスSQ104で記録した1以上の積算値のログ、シーケンスSQ107以降の積算値のログ等を、端末装置60に送信する。
以降、シーケンスSQ109、SQ110,SQ111として示すように、輸液ポンプ70Aは、予め定められた周期Tb(Tb≧Ta)毎に、未送信の積算値のログを端末装置60に送信する。
このように輸液ポンプ70Aは、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとの関連付けが端末装置60においてなされたことを条件に、ログの送信を開始する。
(d3.投与開始および投与終了タイミングの記録)
ところで、看護師9等によって開始ボタン771Hが押下されたことに基づき投薬が開始され(図10のシーケンスSQ13,SQ15)、何らかの原因(たとえば、異常の発生)により、看護師9等が停止または消音ボタン771I(図9)を押す場合がある。この場合において、投薬を再開するときには、看護師9等は、再度、開始ボタン771Hを押下することになる。なお、以下では、説明の便宜上、停止または消音ボタン771Iを、「停止ボタン771I」とも称する。
図13は、処方オーダ#1に基づく処置の間に、開始ボタン771Hおよび停止ボタン771Iの各々が2回操作されたときの処理の流れを説明するための図である。
図13に示されるように、薬液#1を輸液ポンプ70Aにセットした後、開始ボタン771Hが押下される。これにより、輸液ポンプ70Aにおいて、薬液#1の投薬が開始される。輸液ポンプ70Aが警報を発したことに基づき、看護師9等が停止ボタン771Iを押下する。その後、警報の原因を取り除く処理等が行なわれる。
警報への対処が完了すると、看護師9等によって、再び、開始ボタン771Hが押下される。その後、看護師9等は、薬液#1の投薬が完了したと判断すると、再び、停止ボタン771Iを押下する。看護師9等は、停止ボタン771Iを押下した後、薬液#1を輸液ポンプ70Aから取り外す。典型的には、看護師9等は、薬液#1が入った容器を輸液ポンプ70Aから取り外す。
このように、1つの処方オーダに基づき輸液ポンプ70Aで投薬する際に、輸液ポンプ70Aの開始ボタン771Hが複数回操作されることがある。同様に、1つの処方オーダに基づき輸液ポンプ70Aで投薬する際に、輸液ポンプ70Aの停止ボタン771Iが複数回操作されることがある。
開始ボタン771Hが複数回押下された場合、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hが押下された回数だけ、投与開始の操作ログを記憶する。すなわち、輸液ポンプ70Aに関連付けられた1つの処方オーダ#1に対して、輸液ポンプ70Aは、複数の投与開始の操作ログをメモリ712に記憶する。
このため、正確なログを電子カルテに記憶させるためには、複数の投与開始の操作ログのうち、いずれの操作ログが本当の投与開始を表したログであるかを、輸液ポンプ70Aにおいて記録する必要がある。すなわち、輸液ポンプ70Aは、「薬液#1の最初の投与開始操作」がいつ行なわれたのかを事後的に判断できるように、記録を残す必要がある。
同様に、処方オーダ#1に対して、輸液ポンプ70Aは、複数の投与終了の操作ログをメモリ712に記憶する。このため、正確なログを電子カルテに記憶させるためには、複数の投与終了の操作ログのうち、いずれの操作ログが本当の投与終了を表したログであるかを、輸液ポンプ70Aにおいて記録する必要がある。すなわち、輸液ポンプ70Aは、「薬液#1の最後の投与終了操作」がいつ行なわれたのかを事後的に判断できるように、記録を残す必要がある。
特に、処方オーダ#1と輸液ポンプ70Aとの関連付けが開始ボタン771Hの押下よりも後になされた場合(図12)には、輸液ポンプ70Aにおける処方オーダ#1の受信よりも前に、投与薬液の最初の投与開始操作が行なわれている。このため、端末装置60等は、薬液#1の最初の投与開始操作がいつ行なわれたのかを確定できない。
また、端末装置60等は、どのタイミングの停止ボタン771Iの押下操作が、薬液#1の最後の投与終了操作であるかは判断が難しい。停止ボタン771Iの押下操作後に、再度、開始ボタン771Hが押下される可能性があるためである。
そこで、本実施の形態の輸液ポンプ70Aは、以下のような処理を実行する。
図14は、輸液ポンプ70Aで行なわれる処理を説明するためのフロー図である。
図14に示されるように、ステップS1において、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を受け付けたか否かを判断する。押下操作を受け付けたと判断された場合(ステップS1においてYES)、輸液ポンプ70Aは、ステップS2において、開始ボタン771Hの押下操作が処方オーダ#1における投与薬液の最初の投与開始操作であるか否かを輸液ポンプ70Aのユーザに問い合せる。典型的には、輸液ポンプ70Aは、ディスプレイ773(図9)に、投与開始についての確認操作を求める画面を表示する。詳しくは、ステップS1において肯定的な判断がなされた場合、輸液ポンプ70Aは、ユーザ操作を介することなく、処理を自動的にステップS2に進める。なお、押下操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS1においてNO)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS1に戻す。
ステップS3において、輸液ポンプ70Aは、最初の投与開始操作であることを指定する操作を受け付けたか否かを判断する。具体的には、輸液ポンプ70Aは、確認操作を求める画面において、最初の投与開始操作であることを指定するための項目(典型的には、画像)が選択されたか否かを判断する。
操作を受け付けた判断された場合(ステップS3においてYES)、ステップS4において、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を投与薬液の最初の投与開始操作として記録する。具体的には、輸液ポンプ70Aは、当該押下操作に基づく操作ログを、投与開始の操作ログとしてメモリ712に記録する。当該操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS3においてNO)には、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS6に進める。
ステップS5において、輸液ポンプ70Aは、処方オーダ#1に規定された流量で薬液#1の投薬を開始する。ステップS6において、輸液ポンプ70Aは、薬液#1の投与量の積算値を時刻に関連付けて周期的に記録する。すなわち、上述したように、輸液ポンプ70Aは、積算値のログを周期Taで記録する。
ステップS7において、輸液ポンプ70Aは、停止ボタン771Iの押下操作を受け付けたか否かを判断する。押下操作を受け付けたと判断された場合(ステップS7においてYES)、輸液ポンプ70Aは、ステップS8において、停止ボタン771Iの押下操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作であるか否かを輸液ポンプ70Aのユーザに問い合せる。典型的には、輸液ポンプ70Aは、ディスプレイ773(図9)に、投与終了についての確認操作を求める画面を表示する。詳しくは、ステップS7において肯定的な判断がなされた場合、輸液ポンプ70Aは、ユーザ操作を介することなく、処理を自動的にステップS8に進める。なお、押下操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS7においてNO)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS6に進める。
ステップS9において、輸液ポンプ70Aは、最後の投与終了操作であることを指定する操作を受け付けたか否かを判断する。具体的には、輸液ポンプ70Aは、確認操作を求める画面において、最後の投与終了操作であることを指定するための項目(典型的には、画像)が選択されたか否かを判断する。
操作を受け付けた判断された場合(ステップS9においてYES)、ステップS10において、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を投与薬液の最後の投与終了操作として記録する。具体的には、輸液ポンプ70Aは、当該押下操作に基づく操作ログを、投与終了の操作ログとしてメモリ712に記録する。当該操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS9においてNO)には、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS1に進める。
図15は、投与開始についての確認操作を求める画面例を表した図である。図15に示されるように、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を受け付けたことに基づき、ディスプレイ773に画面7010を表示する。画面7010は、選択可能なオブジェクト画像7011,7012を含む。画面7010は、典型的には、ポップアップ表示される。
オブジェクト画像7011がユーザ操作に基づき選択されると(図14のステップS3でYES)、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を投与薬液の最初の投与開始操作として記録する(図14のステップS4)。オブジェクト画像7012がユーザ操作に基づき選択されると(図14のステップS3でNO)、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を投与薬液の最初の投与開始操作として記録しない。
図16は、投与終了についての確認操作を求める画面例を表した図である。図16に示されるように、輸液ポンプ70Aは、停止ボタン771Iの押下操作を受け付けたことに基づき、ディスプレイ773に画面7020を表示する。画面7020は、選択可能なオブジェクト画像7021,7022を含む。画面7020は、典型的には、ポップアップ表示される。
オブジェクト画像7021がユーザ操作に基づき選択されると(図14のステップS9でYES)、輸液ポンプ70Aは、停止ボタン771Iの押下操作を投与薬液の最後の投与終了操作として記録する(図14のステップS10)。オブジェクト画像7022がユーザ操作に基づき選択されると(図14のステップS9でNO)、輸液ポンプ70Aは、停止ボタン771Iの押下操作を投与薬液の最後の投与終了操作として記録しない。
なお、輸液ポンプ70Aは、ディスプレイ773の代わりに、ディスプレイ772に画面7010,7020を表示してもよい。
(d4.小括)
以上の図1~図16(特に、図13~図16)に基づき説明した処理を小括すると、以下のとおりである。
ラックシステム3は、患者に対して投与する投与薬液に関する処方オーダ#1を記憶した端末装置60と、第1の操作(本例では、開始ボタン771Hの押下操作)を受け付けたことに基づき、投与薬液(本例では、薬液#1)の患者への投与と、投与に関するログの記録とを開始し、かつ、第2の操作(本例では、停止ボタン771Iの押下操作)を受け付けたことに基づき、投与薬液の前記患者への投与と、ログの記録とを終了する輸液ポンプ70Aをさらに備える。当該ログは、サーバ20の電子カルテに投与薬液の投与状況を記録させるために利用される。当該ログは、電子カルテに投与薬液の投与状況を記録させるために、電子カルテを記憶したサーバ20に送信される。当該ログは、サーバ50を介して、電子カルテを記憶したサーバ20に送信される。
端末装置60は、所定の入力(本例では、看護師9による入力)を受け付けたことに基づき、輸液ポンプ70Aに処方オーダ#1を送信する処理を実行する。具体的には、「第3の操作」とは、たとえば、複数のポンプ70を示す画像が表示されたポンプ選択画面(端末装置60に表示される画面)おいて、看護師9等が処方オーダ#1の送信先のポンプ70として輸液ポンプ70Aを指定する操作と、処方オーダ#1を送信するための操作とを含む。
輸液ポンプ70Aは、処方オーダ#1を受信した場合、上記第1の操作を受け付けていることを条件に、処方オーダ#1に基づき投与薬液を患者に投与する。輸液ポンプ70Aは、上記第1の操作を受け付ける度に、上記第1の操作が処方オーダ#1における投与薬液の最初の投与開始操作か否かをユーザに問い合わせる第1の報知(本例では、画面7010の表示)を行なう。輸液ポンプ70Aは、上記第1の報知後に第3の操作(本例では、オブジェクト画像7011を選択する入力操作)を受け付けたことに基づき、上記第1の操作を処方オーダ#1における投与薬液の最初の投与開始操作として記憶する。
このように、輸液ポンプ70Aは、輸液ポンプ70Aのユーザに投与薬液の最初の投与開始操作か否かを問い合わせるため、輸液ポンプ70Aにおける薬液#1の最初の投与開始操作を精度良く記録可能となる。それゆえ、電子カルテの記載内容の精度を高めることができる。
さらに、輸液ポンプ70Aは、上記第2の操作を受け付けた後に第4の操作(本例では、オブジェクト画像7021を選択する入力)を受け付けたことに基づき、当該第2の操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させる。
詳しくは、輸液ポンプ70Aは、上記第2の操作を受け付ける度に、当該第2の操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作か否かをユーザに問い合わせる第2の報知(本例では、画面7020の表示)を行なう。輸液ポンプ70Aは、上記第2の報知後に上記第4の操作を受け付けたことに基づき、当該第2の操作を処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作として記憶する。
このように、輸液ポンプ70Aは、輸液ポンプ70Aのユーザに投与薬液の最後の投与終了操作か否かを問い合わせるため、輸液ポンプ70Aにおける薬液#1の最後の投与終了操作を精度良く記録可能となる。それゆえ、電子カルテの記載内容の精度を高めることができる。
上記においては、輸液ポンプ70Aを例に挙げて説明したが、図10から図16の処理は、他のポンプ70(輸液ポンプ70B、シリンジポンプ70C,70D,70E)においても輸液ポンプ70Aと同様に行なわれる。
<E.変形例>
(e1.第1の変形例)
投与開始タイミングおよび投与終了タイミングの記録の変形例について説明する。具体的には、図14および図15の変形例について説明する。
上記の実施の形態においては、図14のシーケンスSQ7において停止ボタン771Iの押下操作を受け付けると、画面7020(図16)を自動的に表示する構成を例に示した。本変形例では、自動ではなく、ユーザ操作に基づき、投与終了についての確認操作を求めるメニュー画面を表示する構成について説明する。
図17は、第1の変形例における、輸液ポンプ70Aで行なわれる処理を説明するためのフロー図である。図17に示されるように、ステップS1~S7,S10の各処理は、図14に示した処理と同じである。そこで、以下では、ステップS101~S104の4つの処理に着目して説明する。
ステップS7において肯定的な判断がなされた場合(ステップS7においてYES)、ステップS101において、輸液ポンプ70Aは、所定のメニュー画面を開く操作を受け付けたか否かを判断する。当該操作を受け付けたと判断した場合(ステップS101においてYES)、輸液ポンプ70Aは、当該メニュー画面をディスプレイ773に表示するとともに、ステップS102において、メニュー画面またはメニュー画面に対する操作に基づき表示された操作画面において、最後の投与終了操作であることを指定する操作を受け付けたか否かを判断する。
所定のメニュー画面を開く操作を受け付けていないと判断した場合(ステップS101においてNO)、輸液ポンプ70Aは、ステップS103において、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を受け付けたか否かを判断する。開始ボタン771Hの押下操作を受け付けたと判断された場合(ステップS103においてYES)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS2に進める。開始ボタン771Hの押下操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS103においてNO)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS101に進める。
最後の投与終了操作であることを指定する操作を受け付けたと判断された場合(ステップS102においてYES)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS10に進める。当該操作を受け付けていないと判断された場合(ステップS102においてNO)、輸液ポンプ70Aは、ステップS104において、メニュー画面を閉じる操作を受け付けたか否かを判断する。すなわち、輸液ポンプ70Aは、メニュー画面を非表示とする操作を受け付けたか否かを判断する。
メニュー画面を閉じる操作を受け付けたと判断された場合(ステップS104においてYES)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS103に進める。メニュー画面を閉じる操作を受け付けていないと判断した場合(ステップS104においてNO)、輸液ポンプ70Aは、処理をステップS102に進める。
図18は、輸液ポンプ70Aで表示されるメニュー画面の例を表した図である。
図18に示されるように、輸液ポンプ70Aは、ディスプレイ773にメニュー画面7030を表示する。メニュー画面7030は、複数の項目を含む。複数の項目の各々は、番号と処理とを含む。たとえば、5番目の項目7031においては、「終了」といった処理が記載されている。看護師9等が当該5番目の項目を選択すると(図17のステップS102においてYES)、画面を遷移させる。
図19は、メニュー画面7030において5番目の項目が選択された後に表示される操作画面7040を表した図である。すなわち、操作画面7040は、メニュー画面に対する操作に基づき表示された画面である。
図19に示されるように、操作画面7040は、本当に終了するか否かをユーザに問い合せる画面である。操作画面7040は、2つの選択可能なオブジェクト画像7041,7042を含む。オブジェクト画像7041が選択されると、輸液ポンプ70Aは、開始ボタン771Hの押下操作を投与薬液の最後の投与終了操作として記録する(図17のステップS10)。オブジェクト画像7042が選択されると、操作画面7040とメニュー画面7030とを閉じる。すなわち、輸液ポンプ70Aは、操作画面7040とメニュー画面7030とを非表示とする。
このように、輸液ポンプ70Aは、上記第2の操作(本例では、停止ボタン771Iの押下操作)を受け付けた後に第4の操作(本例では、メニュー画面7030において「終了」の項目を選択する操作)を受け付けたことに基づき、当該第2の操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させる操作画面(本例では、操作画面7040)を表示する。輸液ポンプ70Aは、当該操作画面において確定操作(本例では、オブジェクト画像7041を選択する操作)が行なわれたことに基づき、当該第2の操作を処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作として記憶する。
輸液ポンプ70Aは、輸液ポンプ70Aのユーザに投与薬液の最後の投与終了操作か否かを問い合わせるため、輸液ポンプ70Aにおける薬液#1の最後の投与終了操作を精度良く記録可能となる。それゆえ、電子カルテの記載内容の精度を高めることができる。
また、本変形例では、停止ボタン771Iが押下されても、自動的に、投与終了についての確認操作を求める画面7020(図16)がポップアップ表示されることはない。それゆえ、本変形例の処理は、ポップアップ表示が煩わしいと感じるユーザにとっては、好適である。
上記のようにメニュー画面7030を表示させないで、投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させることもできる。たとえば、輸液ポンプ70Aは、停止ボタン771Iの押下操作(第2の操作)を受け付けた後に他の操作ボタンの押下操作(第4の操作)を受け付けたことを条件に、停止ボタン771Iの押下操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させてもよい。あるいは、輸液ポンプ70Aは、停止ボタン771Iの押下操作(第2の操作)と同時に他の操作ボタンの押下操作(第4の操作)を受け付けたことを条件に、停止ボタン771Iの押下操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させてもよい。
輸液ポンプ70Aは、「終了」を示す項目7031(図18)が選択された場合、操作画面7040(図19)を表示させることなく、第2の操作(本例では、停止ボタン771Iの押下操作)を処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作として記憶してもよい。この場合には、輸液ポンプ70Aは、以下のような構成を有すると言える。
輸液ポンプ70Aは、上記第2の操作(本例では、停止ボタン771Iの押下操作)を受け付けた後に第4の操作(本例では、メニュー画面7030を表示させる操作)を受け付けたことに基づき、当該第2の操作が処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させる操作画面(本例では、メニュー画面7030)を表示する。輸液ポンプ70Aは、当該操作画面において確定操作(本例では、項目7031を選択する操作)が行なわれたことに基づき、当該第2の操作を処方オーダ#1における投与薬液の最後の投与終了操作として記憶する。
上記においては、輸液ポンプ70Aを例に挙げて説明したが、図10から図16の処理は、他のポンプ70(輸液ポンプ70B、シリンジポンプ70C,70D,70E)においても輸液ポンプ70Aと同様に行なわれる。
(e2.第2の変形例)
本変形例でも、第1の変形例と同様、投与開始タイミングおよび投与終了タイミングの記録の変形例について説明する。具体的には、図14の変形例について説明する。
図20は、第2の変形例における、輸液ポンプ70Aで行なわれる処理を説明するためのフロー図である。図20に示されるように、ステップS1~S7の各処理は、図14に示した処理と同じである。そこで、以下では、ステップS201,S10Aの2つの処理に着目して説明する。
ステップS7において肯定的な判断がなされた場合(ステップS7においてYES)、ステップS201において、輸液ポンプ70Aは、輸液ポンプ70Aの電源をオフする操作を受け付けたか否かを判断する。当該操作を受け付けたと判断された場合(ステップS201においてYES)、輸液ポンプ70Aは、ステップS10Aにおいて、電源をオフする直前の停止ボタン771Iの押下操作を投与薬液の最後の投与終了操作として記録する。具体的には、輸液ポンプ70Aは、当該押下操作に基づく操作ログを、投与終了の操作ログとしてメモリ712に記録する。
このような構成とすることにより、輸液ポンプ70Aの電源をオフする場合には、看護師9等は、投与薬液の最後の投与終了操作を記録させるためだけの操作を行なわなくてよくなる。よって、上述した実施の形態で述べた輸液ポンプ70Aおよび第1の変形例で述べた輸液ポンプ70Aに比べて、輸液ポンプ70Aのユーザの手間を省くことができる。
(e3.第3の変形例)
異常によりポンプ(70A,70B,70C,70D,70E)が自動停止した場合には、上述した第2の操作(本例では、停止ボタン771Iの押下操作)を受け付けていなくても、投与薬液の前記患者への投与と、ログの記録とを終了するするように、ポンプ(70A,70B,70C,70D,70E)を構成することが好ましい。
なお、異常による自動停止のトリガとしては、たとえば、薬液がなくなったことに基づく、気泡警報あるいは空液警報の出力が挙げられる。
(e4.第4の変形例)
図9においては、流量の上限値および下限値をポンプ70に送信する場合を例に挙げて説明したが、上限値および下限値のうちの一方の値を送信するように、端末装置60を構成してもよい。
また、図9においては、「流量の閾値」と「投与量の閾値」と「投与速度の閾値」との3種類の閾値のうち、流量の閾値のみをポンプ70に送信する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。当該3種類の閾値のうち、少なくとも1種類の閾値を端末装置60がポンプ70に送信する構成であればよい。たとえば、流量の閾値と投与量の閾値とをポンプ70に送信するように、端末装置60を構成してもよい。
流量の閾値と同様、投与量の閾値のうち上限値および下限値の少なくとも一方をポンプ70に送信するように、端末装置60を構成してもよい。同様に、投与速度の閾値のうち上限値および下限値の少なくとも一方をポンプ70に送信するように、端末装置60を構成してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ネットワークシステム、2 通信システム、3 ラックシステム、4 0、9 看護師、10,60 端末装置、20,30,40,50 サーバ、51,61,71 制御ユニット、53,64,73 時計、62 タッチスクリーン、70 ポンプ、70A,70B 輸液ポンプ、70C,70D,70E シリンジポンプ、74 駆動部、75 スピーカ、76 警報ランプ、77 操作パネル、90 シリンジ、91 バレル、92 プランジャロッド、511,611,711 プロセッサ、512,612,712 メモリ、621 タッチパネル、622,772,773 ディスプレイ、741 押圧面、771 操作ボタン、771A 電源ボタン、771B,771C メニューボタン、771D 積算量クリアボタン、771E,771F 流量設定ボタン、771G ボーラスボタン、771H 開始ボタン、771I 停止または消音ボタン、921 フランジ、7010,7020 画面、7011,7012,7021,7022,7041,7042 オブジェクト画像、7030 メニュー画面、7040 操作画面、D3 薬剤ライブラリデータ、D41,D42,D43,D44 処方リストデータ。

Claims (8)

  1. 患者に対して投与する投与薬液に関する処方オーダを記憶した情報処理装置と、
    第1の操作を受け付けたことに基づき、前記投与薬液の前記患者への投与と、前記投与に関するログの記録とを開始し、かつ、第2の操作を受け付けたことに基づき、前記投与薬液の前記患者への投与と、前記ログの記録とを終了するポンプとを備え、前記ログは、電子カルテに前記投与薬液の投与状況を記録するために、前記電子カルテを記憶した外部装置に送信され、
    前記情報処理装置は、所定の入力を受け付けたことに基づき、前記ポンプに前記処方オーダを送信する処理を実行し、
    前記ポンプは、
    前記処方オーダを受信した場合、前記第1の操作を受け付けていることを条件に、前記処方オーダに基づき前記投与薬液を前記患者に投与し、
    前記第1の操作を受け付ける度に、前記第1の操作が前記処方オーダにおける前記投与薬液の最初の投与開始操作か否かをユーザに問い合わせる第1の報知を行ない、
    前記第1の報知後に第3の操作を受け付けたことに基づき、前記第1の操作を前記処方オーダにおける前記投与薬液の最初の投与開始操作として記憶する、システム。
  2. 前記ポンプは、前記第2の操作を受け付けた後に第4の操作を受け付けたことに基づき、前記第2の操作が前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させる、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記ポンプは、
    前記第2の操作を受け付ける度に、前記第2の操作が前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作か否かをユーザに問い合わせる第2の報知を行ない、
    前記第2の報知後に前記第4の操作を受け付けたことに基づき、前記第2の操作を前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作として記憶する、請求項2に記載のシステム。
  4. 前記ポンプは、
    前記第2の操作を受け付けた後に前記第4の操作を受け付けたことに基づき、前記第2の操作が前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させる操作画面を表示し、
    前記操作画面において確定操作が行なわれたことに基づき、前記第2の操作を前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作として記憶する、請求項2に記載のシステム。
  5. 前記ポンプは、前記第2の操作と同時に第4の操作を受け付けたことに基づき、前記第2の操作が前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作であることを確定させる、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記ポンプは、
    電源と前記電源のオンおよびオフをするスイッチとを含み、
    前記スイッチによって前記電源がオフされると、前記電源がオフされる直前の前記第2の操作を前記処方オーダにおける前記投与薬液の最後の投与終了操作として記憶する、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記ポンプは、異常により前記ポンプが自動停止した場合には、前記第2の操作を受け付けていなくても、前記投与薬液の前記患者への投与と、前記ログの記録とを終了する、請求項2から4のいずれか1項に記載のシステム。
  8. 患者に対して投与する投与薬液に関する処方オーダを記憶した情報処理装置と、第1の操作を受け付けたことに基づき、前記投与薬液の前記患者への投与と、前記投与に関するログの記録とを開始し、かつ、第2の操作を受け付けたことに基づき、前記投与薬液の前記患者への投与と、前記ログの記録とを終了するポンプとを備えたシステムにおける方法であって、前記ログは、電子カルテに前記投与薬液の投与状況を記録するために、前記電子カルテを記憶した外部装置に送信され、
    前記情報処理装置が、所定の入力を受け付けたことに基づき、前記ポンプに前記処方オーダを送信する処理を実行するステップと、
    前記ポンプが、前記処方オーダを受信した場合、前記第1の操作を受け付けていることを条件に、前記処方オーダに基づき前記投与薬液を前記患者に投与するステップと、
    前記ポンプが、前記第1の操作を受け付ける度に、前記第1の操作が前記処方オーダにおける前記投与薬液の最初の投与開始操作か否かをユーザに問い合わせる第1の報知を行なうステップと、
    前記ポンプが、前記第1の報知後に第3の操作を受け付けたことに基づき、前記第1の操作を前記処方オーダにおける前記投与薬液の最初の投与開始操作として記憶するステップとを備える、方法。
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