JP2023148609A - 欠点の発生傾向解析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート状製品の欠点発生の原因を十分に究明し、シート状製品の歩留まり向上に十分に資することが可能な欠点の発生傾向解析方法を提供する。【解決手段】本発明は、長尺の原反S1を切断等して製造される複数のシート状製品S2に発生した欠点に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する方法であって、切断前の原反S1等に対して、原反における長手方向及び幅方向の位置情報を表す位置情報マークMが複数のシート状製品のそれぞれに存在するように、位置情報マークをマーキングする工程ST11と、シート状製品を検査する工程ST12と、シート状製品にマーキングされた位置情報マークを読み取ることで、シート状製品の原反における位置情報を取得する読み取り工程ST13と、シート状製品に存在する欠点の原反における位置情報を特定し、この特定された位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する工程ST14と、を有する。【選択図】 図4

Description

本発明は、偏光フィルムや位相差フィルム等、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して切断して製造されるか、又は、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して大型シート状の中間体を切り出し、前記中間体を切断して製造される、複数のシート状製品に発生した欠点に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する欠点の発生傾向解析方法に関する。特に、本発明は、シート状製品に欠点が発生した場合の原因究明を十分に行うことができ、シート状製品の歩留まり向上に十分に資することが可能な欠点の発生傾向解析方法に関する。
従来、偏光フィルムや位相差フィルム等のシート状製品は、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して切断するか、又は、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して大型シート状の中間体を切り出し、この中間体を切断することで、複数のシート状製品として製造される。そして、製造された各シート状製品が液晶パネル等の光学表示ユニットに貼り合わせられることで、液晶表示装置等の光学表示装置が製造される。
ここで、光学表示ユニットに貼り合わせられた後のシート状製品が、切断前の原反又は中間体を切り出す前の原反のどの位置にあったのかが分かれば、シート状製品に欠点が発生した場合の原因究明や、シート状製品の歩留まり向上に資することが、ある程度可能であると考えられる。
このため、例えば、特許文献1には、切断前の原反に対して、原反における位置情報を表すマークをマーキングする方法が提案されている。
具体的には、特許文献1には、シート状製品(特許文献1では、光学フィルム)に切断する前の原反(特許文献1では、ロール原反)に対して、シート状製品の原反における長手方向の位置情報(特許文献1では、ロール情報)を表すマーク(特許文献1では、ロール情報保持手段)をマーキングする方法が提案されている(例えば、特許文献1の段落0131~0133等参照)。
特許文献1に記載の方法によれば、シート状製品に異常が生じた場合の原因究明や、シート状製品の歩留まり向上に資することが、ある程度可能であると考えられる。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、シート状製品にマーキングされたマークが表す位置情報が原反における長手方向の位置情報のみである(特許文献1の段落0131)ため、欠点発生の原因究明を十分に行うことができず、ひいてはシート状製品の歩留まり向上に十分に資することができないという問題がある。
また、シート状製品にマーキングされたマークが表す位置情報が、原反における長手方向の位置情報のみではなく、原反の幅方向の位置情報を含む場合であったとしても、それらをどのように利用して欠点発生の原因究明に資するのかについて、従来、何ら提案されていない。
特開2009-294645号公報
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、シート状製品に欠点が発生した場合の原因究明を十分に行うことができ、シート状製品の歩留まり向上に十分に資することが可能な欠点の発生傾向解析方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して切断して製造されるか、又は、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して大型シート状の中間体を切り出し、前記中間体を切断して製造される、複数のシート状製品に発生した欠点に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する欠点の発生傾向解析方法であって、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反、前記中間体、又は、複数の前記シート状製品に対して、前記原反における長手方向及び幅方向の位置情報を表すマークである位置情報マークが複数の前記シート状製品のそれぞれに存在するように、前記位置情報マークをマーキングする位置情報マーキング工程と、複数の前記シート状製品を検査するシート状製品検査工程と、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された前記シート状製品にマーキングされた前記位置情報マークを読み取ることで、前記シート状製品の前記原反における前記位置情報を取得する読み取り工程と、前記読み取り工程で取得した前記シート状製品の前記原反における前記位置情報に基づき、前記シート状製品検査工程で検出された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報を特定し、前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する解析工程と、を有する、欠点の発生傾向解析方法を提供する。
本発明によれば、位置情報マーキング工程において、原反における長手方向及び幅方向の位置情報を表すマークである位置情報マークが複数のシート状製品のそれぞれに存在するように、位置情報マークが複数のシート状製品にマーキングされる。このため、読み取り工程において、各シート状製品にマーキングされた位置情報マークを読み取ることで、各シート状製品の原反における位置情報(長手方向及び幅方向の位置情報)を取得することができる。
そして、解析工程では、読み取り工程で取得した各シート状製品の原反における位置情報に基づき、シート状製品検査工程で検出された各シート状製品に存在する欠点の原反における位置情報を特定することができる。例えば、各シート状製品を基準とする各シート状製品に存在する欠点の位置情報が不明である場合には、各シート状製品の中心位置を各シート状製品に存在する欠点の原反における位置情報として特定することができる。また、各シート状製品を基準とする各シート状製品に存在する欠点の位置情報が分かる場合には、読み取り工程で取得した各シート状製品の原反における位置情報と、各シート状製品を基準とする各シート状製品に存在する欠点の位置情報とに基づき、各シート状製品に存在する欠点の原反における位置情報を特定可能である。このため、解析工程では、特定されたシート状製品に存在する欠点の原反における位置情報(長手方向及び幅方向の位置情報)に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析することが可能である。
したがって、シート状製品に欠点が発生した場合の原因究明を十分に行うことができ、シート状製品の歩留まり向上に十分に資することが可能である。
なお、本発明の位置情報マークが表す「原反における長手方向及び幅方向の位置情報」は、少なくとも原反の長手方向(搬送方向)及びこれに直交する幅方向についての位置を含む情報を意味する。原反の長手方向についての位置は、原反の長手方向(搬送方向)先端(搬送方向下流端)からの距離で表されていてもよいし、原反の長手方向(搬送方向)先端からの距離に応じて連番で付された番号で表されていてもよい。位置情報マークには、複数の原反を互いに識別するための原反に関する情報が表されていてもよい。また、位置情報マークには、その他の付随的な情報が表されていてもよい。
また、本発明において、位置情報マークは、通常の有色インクや透明インクを用いてマーキングしてもよいし、レーザ刻印によってマーキングしてもよい。透明インクは、通常の照明下では人間の目で視認できず、特定波長の光を照射することで蛍光発光して、視認できるようになるインクである。透明インクとしては、紫外線を照射することで蛍光発光するUVインクを例示できる。透明インクを用いて位置情報マークをマーキングすれば、通常の照明下では、位置情報マークが不可視となり、シート状製品の外観を損ねることがないという利点を有する。位置情報マークとしては、1次元コード(バーコード)又は2次元コードを例示できる。2次元コードとしては、DataMatrix(登録商標)やQRコード(登録商標)を例示できる。なお、位置情報マークは、シート状製品が、使用する際に取り除かれる保護フィルム等の層(すなわち、シート状製品の使用時に影響を受けない層)を有する場合には、当該層にマーキングすることが好ましい。
さらに、本発明の「欠点の発生に関わる傾向」とは、欠点の発生(発生パターン)の傾向そのものの他、シート状製品では欠点が検出されるが原反では欠点が検出され難い傾向、シート状製品で欠点が検出され易い原反の製造工程履歴情報の傾向、欠点が検出され易いシート状製品の品種(原反の品種)の傾向、原反を検査する場合に欠点が検出され易い検査方式や検査条件の傾向など、広く欠点の発生に関連する傾向を意味する。
本発明は、原反の検査結果を利用しない場合(シート状製品の検査結果のみを利用する場合)と、原反の検査結果を利用する場合(シート状製品の検査結果及び原反の検査結果の双方を利用する場合)とが考えられる。
本発明が原反の検査結果を利用しない場合、好ましくは、前記解析工程は、前記特定されたシート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報に基づき、前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における位置がプロットされた画像であるマップ画像を生成するマップ画像生成手順と、前記マップ画像と、予め用意したテンプレート画像とをパターンマッチングすることで、前記マップ画像にプロットされた前記欠点の位置のうち、前記テンプレート画像にマッチングする前記欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像を、欠点の発生に関わる傾向を表す画像として生成するマッチング画像生成手順と、を有する。
上記の好ましい方法において、「マップ画像を生成する」とは、マップ画像がモニタ等の表示装置に実際に表示された状態にする場合に限られるものではなく、欠点の原反における位置(原反における長手方向及び幅方向の位置)が特定されて、マップ画像を表示可能な状態にする場合を含む概念である。
上記の好ましい方法によれば、解析工程のマップ画像生成手順において、シート状製品に存在する欠点の原反における位置がプロットされた画像であるマップ画像が生成され、マッチング画像生成手順において、マップ画像にプロットされた欠点の位置のうち、テンプレート画像にマッチングする欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像が生成される。したがって、例えば、マッチング画像を視認することで、シート状製品について検出された欠点の発生に関わる傾向(欠点の発生(発生パターン)の傾向)を把握することが可能である。
なお、「テンプレート画像」としては、例えば、原反を搬送するニップローラの周期(外周長)に応じて、長手方向に一定の周期で画素をプロットした画像など、マップ画像から抽出したいパターンを反映した画像を用意すればよい。
本発明が原反の検査結果を利用する場合、好ましくは、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反を検査する原反検査工程と、前記原反検査工程で検出された、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反に存在する欠点の前記位置情報と、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所とを、前記位置情報マークに紐付けて記憶する紐付け工程と、を更に有し、前記解析工程は、前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報と、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている前記原反に存在する欠点の前記位置情報とが合致するか否かを判定し、合致する場合に、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所との組み合わせを特定する組み合わせ特定手順と、前記組み合わせ特定手順で特定された前記種類及び前記実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する抽出条件決定手順と、前記原反検査工程で検出された前記原反に存在する全ての欠点のうち、前記抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の前記原反における前記位置情報に基づき、当該欠点の前記原反における位置がプロットされた画像であるマップ画像を生成するマップ画像生成手順と、前記マップ画像と、予め用意したテンプレート画像とをパターンマッチングすることで、前記マップ画像にプロットされた前記欠点の位置のうち、前記テンプレート画像にマッチングする前記欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像を、欠点の発生に関わる傾向を表す画像として生成するマッチング画像生成手順と、を有する。
上記の好ましい方法において、原反を検査する原反検査工程は、原反の製造工程における単一の場所で実行する場合に限られるものではなく、複数の場所で実行することも可能である。
上記の好ましい方法によれば、紐付け工程において、原反検査工程で検出された原反に存在する欠点の位置情報と、原反に存在する欠点の種類と、原反に存在する欠点が検出された原反検査工程の実行場所とが、位置情報マークに紐付けられて記憶される。具体的には、例えば、原反検査工程で検出された欠点が位置するシート状製品と同じシート状製品にマーキングされた位置情報マークに紐付けられて記憶される。
そして、解析工程の組み合わせ特定手順では、前述のようにして特定されたシート状製品に存在する欠点の原反における位置情報(すなわち、読み取り工程で取得したシート状製品の原反における位置情報に基づき特定されたシート状製品に存在する欠点の原反における位置情報であり、以下、適宜、これを「位置情報A」と称する)と、読み取り工程で読み取った位置情報マークに紐付けて記憶されている原反に存在する欠点の位置情報(すなわち、原反検査工程で検出された原反に存在する欠点の位置情報であり、以下、適宜、これを「位置情報B」と称する)とが合致するか否かを判定する。ここで、位置情報Aと位置情報Bとが合致するとは、位置情報Aに含まれる原反の長手方向及び幅方向についての位置と、位置情報Bに含まれる原反の長手方向及び幅方向についての位置とが完全に一致する場合に限らず、位置情報Aに含まれる原反の長手方向及び幅方向についての位置の予め決めた近傍領域に、位置情報Bに含まれる原反の長手方向及び幅方向についての位置がある場合も含む概念である。そして、組み合わせ特定手順では、位置情報Aと位置情報Bとが合致する場合(換言すれば、シート状製品について検出された欠点と同等の位置に、原反検査工程で検出された原反の欠点が存在する場合、すなわち、シート状製品及び原反の双方で同じ欠点が検出されたと考えられる場合)に、読み取り工程で読み取った位置情報マークに紐付けて記憶されている、原反に存在する欠点の種類と、原反に存在する欠点が検出された原反検査工程の実行場所との組み合わせを特定する。なお、位置情報Bが複数存在する(すなわち、読み取り工程で読み取った位置情報マークに紐付けて記憶されている原反に存在する欠点の位置情報が複数存在する)場合には、例えば、最も面積の大きな欠点の位置情報Bと、位置情報Aとが合致するか否かを判定すればよい。
解析工程の抽出条件決定手順では、組み合わせ特定手順で特定された種類及び実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する。
そして、マップ画像生成手順では、原反検査工程で検出された原反に存在する全ての欠点のうち、抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の原反における位置情報に基づき、当該欠点の原反における位置がプロットされた画像であるマップ画像を生成する。換言すれば、上記の好ましい方法のマップ画像生成手順では、原反に存在する全ての欠点のうち、シート状製品について検出された欠点(これに対応する原反について検出された欠点)と同様の条件(欠点の種類及び原反検査工程の実行場所の組み合わせ)となる欠点の原反における位置のみがプロットされたマップ画像が生成されることになる。
したがって、例えば、マッチング画像生成手順でこのマップ画像から生成されたマッチング画像を視認することで、シート状製品について検出される可能性のある欠点の発生に関わる傾向(欠点の発生(発生パターン)の傾向)を把握することが可能である。
上記の好ましい方法において、シート状製品検査工程で欠点が検出された複数のシート状製品の数が多い場合には、例えば、前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、前記抽出条件決定手順において、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせのうち、過半数の組み合わせを、前記抽出条件として決定する、ことが好ましい。
上記のように、特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせのうち、過半数の組み合わせを、抽出条件として決定することで、シート状製品検査工程で欠点が検出された複数のシート状製品の数が多く、なお且つ、原反検査工程で検出された欠点の数が多い場合であっても、傾向を把握する上で適切な数の欠点の位置がプロットされたマップ画像・マッチング画像が生成され、シート状製品について最も検出される可能性のある欠点の発生に関わる傾向を適切に把握できることが期待できる。
なお、シート状製品検査工程で欠点が検出された複数のシート状製品の数が多い場合とは、解析工程の演算負荷を考慮して決めれば良いが、例えば、50枚以上である場合や、100枚以上である場合を挙げることができる。また、複数のシート状製品の数が多いか否かを判断する単位期間(換言すれば、過半数の組み合わせを抽出条件として決定する単位期間)としては、例えば、1日単位や、1週間単位を挙げることができる。
一方、上記の好ましい方法において、シート状製品検査工程で欠点が検出された複数のシート状製品の数が少ない場合には、例えば、前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、前記抽出条件決定手順において、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせの全てを、前記抽出条件として決定することも可能である。
シート状製品検査工程で欠点が検出された複数のシート状製品の数が少ない場合には、組み合わせ特定手順で特定される複数の種類及び実行場所の組み合わせの数も少なくなると考えられるため、上記のように、特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの全てを抽出条件として決定しても、傾向を把握する上で適切な数の欠点の位置がプロットされたマップ画像・マッチング画像が生成され、シート状製品について検出される可能性のある欠点の発生に関わる傾向を適切に把握できることが期待できる。
また、上記の好ましい方法において、シート状製品検査工程で検出された欠点が原反検査工程で検出されていないことが多い場合(換言すれば、シート状製品検査工程で検出された欠点が原反検査工程でも検出されていることが少ない場合)には、マップ画像やマッチング画像を生成することなく、この状況を欠点の発生に関わる傾向として出力することが考えられる。
すなわち、上記の好ましい方法において、例えば、前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、前記解析工程は、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせの数が、前記複数の前記シート状製品について前記シート状製品検査工程で検出された欠点の総数の過半数未満である場合、前記抽出条件決定手順、前記マップ画像生成手順及び前記マッチング画像生成手順を実行することなく、過半数未満であること(すなわち、シート状製品検査工程で検出された欠点が原反検査工程でも検出されていることが少ないこと)を、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力する指標出力手順を有することが好ましい。
上記のように、抽出条件決定手順、マップ画像生成手順及びマッチング画像生成手順を実行することなく、指標出力手順において、組み合わせ特定手順で特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの数(換言すれば、シート状製品及び原反の双方で同じ欠点が検出されたと考えられる数)が、複数のシート状製品について検出された欠点の総数の過半数未満であることを欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力することで、無駄にマップ画像やマッチング画像を生成することなく、シート状製品では欠点が検出されるが原反では検出できないことを的確に把握して、その原因究明に資することが可能である。
また、本発明が原反の検査結果を利用する場合、好ましくは、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反を検査する原反検査工程と、前記原反検査工程で検出された、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反に存在する欠点の前記位置情報と、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報とを、前記位置情報マークに紐付けて記憶する紐付け工程と、を更に有し、前記解析工程は、前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報と、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている前記原反に存在する欠点の前記位置情報とが合致するか否かを判定し、合致する場合に、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報との組み合わせを特定する組み合わせ特定手順と、前記組み合わせ特定手順で特定された前記種類及び前記実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する抽出条件決定手順と、前記原反検査工程で検出された前記原反に存在する全ての欠点のうち、前記抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の存在する前記原反の前記組み合わせ特定手順で特定された前記製造工程履歴情報を、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力する指標出力手順と、を有する。
上記の好ましい方法によれば、前述の好ましい方法と異なり、紐付け工程において、原反検査工程で検出された原反に存在する欠点の位置情報と、原反に存在する欠点の種類と、原反に存在する欠点が検出された原反検査工程の実行場所とに加えて、原反の製造工程履歴情報が位置情報マークに紐付けられて記憶される。また、前述の好ましい方法と異なり、解析工程の組み合わせ特定手順において、原反に存在する欠点の種類と、原反に存在する欠点が検出された原反検査工程の実行場所と、原反の製造工程履歴情報との組み合わせが特定される。そして、抽出条件決定手順において、特定された種類及び実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件が決定され、指標出力手順において、原反に存在する全ての欠点のうち、抽出条件に適合する欠点の存在する原反の特定された製造工程履歴情報が、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力される。
したがって、上記の好ましい方法によれば、シート状製品で欠点が検出される可能性のある原反の製造工程履歴情報の傾向を適切に把握できることが期待できる。
上記の好ましい方法において、シート状製品検査工程で欠点が検出された複数のシート状製品の数が多い場合には、例えば、前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、前記抽出条件決定手順において、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせのうち、過半数の組み合わせを、前記抽出条件として決定する、ことが好ましい。
本発明が原反の検査結果を利用する場合、好ましくは、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反を検査する原反検査工程と、前記原反検査工程で検出された、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反に存在する欠点の前記位置情報と、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報とを、前記位置情報マークに紐付けて記憶する紐付け工程と、を更に有し、前記解析工程は、前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報と、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている前記原反に存在する欠点の前記位置情報とが合致するか否かを判定し、合致する場合に、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報との組み合わせを特定する組み合わせ特定手順と、前記組み合わせ特定手順で特定された前記種類及び前記実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する抽出条件決定手順と、欠点の発生に関わる傾向の判定として、学習モデルを用いた判定を行う判定手順と、を有し、前記判定手順において、前記原反検査工程で検出された前記原反に存在する全ての欠点のうち、前記抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の存在する前記原反の前記組み合わせ特定手順で特定された前記製造工程履歴情報が、前記学習モデルに入力され、前記抽出条件に適合する前記原反に存在する欠点が前記シート状製品の欠点として検出されるか否かの判定結果が、前記学習モデルから出力される。
上記の好ましい方法によれば、判定手順において、原反に存在する全ての欠点のうち、抽出条件に適合する欠点の存在する原反の特定された製造工程履歴情報が、学習モデルに入力され、抽出条件に適合する原反に存在する欠点がシート状製品の欠点として検出されるか否かの判定結果が、学習モデルから出力される。
したがって、上記の好ましい方法によれば、原反の製造工程履歴情報に応じて、シート状製品で欠点が検出される(発生する)可能性を評価(判定)することができる。
なお、上記の好ましい方法において、学習モデルは、既知の入力と出力との組み合わせを教師データとする教師あり学習で生成されたものであってもよいし、教師なし学習で生成されたものであってもよい。
本発明によれば、シート状製品に欠点が発生した場合の原因究明を十分に行うことができ、シート状製品の歩留まり向上に十分に資することが可能である。
本発明の一実施形態に係る解析方法を実行するためのシステムの概略構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る解析方法を適用するシート状製品の製造方法の概略工程を示すフロー図である。 図2に示す製造方法における原反S1及びシート状製品S2の状態を模式的に説明する図である。 第1実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。 マップ画像及びテンプレート画像の例を模式的に示す図である。 第2実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。 第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26の内容を模式的に説明する図である。 第3実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。 第4実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。 第5実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。 本発明の変形例に係る解析方法を実行するための製造装置の概略構成を示す図である。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明の実施形態(第1実施形態~第5実施形態)に係る欠点の発生傾向解析方法(以下、適宜、単に「解析方法」という)について、切断前の原反に対して位置情報マークをマーキングする場合を例に挙げて説明する。
本実施形態に係る解析方法の適用対象とするシート状製品としては、例えば、偏光フィルム、位相差フィルム、視覚補償フィルム、輝度向上フィルム、これらのフィルムの2種類以上を積層した積層フィルム等の光学フィルムを例示できる。本実施形態では、シート状製品が、偏光フィルムに位相差フィルム等が積層された積層フィルムである場合を例に挙げて説明する。
なお、各フィルムの構成は公知であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
<システム構成>
図1は、本実施形態に係る解析方法を実行するためのシステムの概略構成を模式的に示す図である。図1において、矢符Xはシート状製品S2を製造するための原反S1の搬送方向(水平方向)を、矢符Yは原反S1の幅方向(搬送方向に直交する水平方向)を、矢符Zは原反S1の表面の法線方向(鉛直方向)を、それぞれ意味する。
図1に示すように、本実施形態のシステム100は、シート状製品S2を製造するシート状製品製造工程に配置されたシート状製品S2の製造装置100aと、シート状製品S2の検査を行うシート状製品検査工程に配置された読み取り装置6と、を備える。
本実施形態の製造装置100aは、検査装置1と、マーキング装置2と、切断装置3と、制御解析装置4と、を備える。制御解析装置4は、検査装置1、マーキング装置2及び切断装置3に電気的に接続されている。また、本実施形態の製造装置100aは、繰出ローラR1と、ニップローラR2と、コンベアR3と、を備える。
本実施形態の製造装置100aは、繰出ローラR1にロール状に巻回された長尺の原反S1を繰り出して、ニップローラR2やコンベアR3等によってX方向に搬送し、切断装置3によって切断して、複数のシート状製品S2を製造する装置である。
原反S1は、偏光フィルムに位相差フィルム等が積層された長尺の積層フィルムであり、延伸工程、粘着工程、貼合工程等の公知の工程によって製造される。
検査装置1は、切断前の原反S1を検査することで、原反S1に存在する欠点を検出する装置である。図1に示す検査装置1は、原反S1に対してZ方向の一方側(図1に示す例では原反S1の下方)に配置され、原反S1に向けて光を出射する光源11と、原反S1に対してZ方向の他方側(図1に示す例では原反S1の上方)に配置され、原反S1を透過した光を受光して結像(撮像)することで透過画像を生成する撮像手段12と、撮像手段12から入力された透過画像に対して、他の画素領域と輝度値が異なる画素領域を抽出する2値化等の公知の画像処理を適用することで、欠点を検出する画像処理手段13と、を具備する。本実施形態では、制御解析装置4が、検査装置1の画像処理手段13としての機能も奏するが、制御解析装置4とは別に画像処理手段13を設けることも可能である。
検査装置1としては、上記のように、透過画像に基づき欠点を検出する構成に限るものではなく、原反S1に対してZ方向の一方側に光源及び撮像手段を配置することで生成される反射画像に基づき欠点を検出する構成を採用することも可能である。
また、原反S1(シート状製品S2)が偏光フィルムである場合には、検査装置1として、原反S1に対してZ方向の一方側に光源及び検査用偏光フィルタを配置し、原反S1に対してZ方向の他方側に撮像手段を配置するか、又は、原反S1に対してZ方向の一方側に光源を配置し、原反S1に対してZ方向の他方側に検査用偏光フィルタ及び撮像手段を配置することで生成されるクロスニコル画像に基づき欠点を検出する構成を採用することも可能である。
さらに、検査装置1として、透過画像、反射画像及びクロスニコル画像のうちの2つ以上の画像を組み合わせることで欠点を検出する構成を採用することも可能である。
図1では、便宜上、1台の検査装置1を用いて、単一の場所で原反S1を検査する場合を図示しているが、本発明はこれに限るものではなく、製造装置100aよりも前の工程にも検査装置1を配置して、複数の場所で原反S1を検査することも可能である。
検査装置1の一部を構成する制御解析装置4(画像処理手段13)は、透過画像内での欠点の位置(XY座標)を認識可能である。したがって、例えば、制御解析装置4は、認識した透過画像内での欠点の位置(XY座標)と、繰出ローラR1及び検査装置1のX方向の離隔距離L1と、ニップローラR2に取り付けたエンコーダ(図示せず)等によって測定した原反S1の搬送量とに基づき、原反S1に存在する欠点の原反S1における位置を認識可能である。
マーキング装置2は、切断前の原反S1に対して、原反S1における位置情報を表すマークである位置情報マークをマーキングする装置である。具体的には、制御解析装置4がマーキング装置2を制御することで、切断後の複数のシート状製品S2のそれぞれに複数の位置情報マークが存在するように、位置情報マークがマーキングされる。
本実施形態のマーキング装置2は、透明インク(具体的には、UVインク)を用いたインクジェット方式のマーキング装置であり、Y方向に沿って並べられた多数のノズルから透明インクを吐出することで、位置情報マークをマーキングする構成である。ただし、マーキング装置2として、通常の有色インクを用いたインクジェット方式でマーキングする構成や、レーザ刻印によってマーキングする構成を採用することも可能である。また、インクを用いる場合に、インクジェット方式に限らず、ペン方式でマーキングする構成を採用することも可能である。これらのマーキング装置の具体的な構成は公知であるため、ここではその詳細な説明を省略する。
切断装置3は、打ち抜き加工やレーザ加工等の公知の加工方法によって原反S1を切断することで、複数のシート状製品S2を製造する装置である。具体的には、制御解析装置4が切断装置3を制御することで、予め決定された切断予定線に沿って原反S1が切断される。
制御解析装置4は、マーキング装置2及び切断装置3の動作を制御するためのプログラムや、後述の解析方法を実行するためのプログラムがインストールされたコンピュータから構成される。
なお、製造装置100aは、切断前の原反S1に対して、検査装置1等によって原反S1を検査することで検出された欠点の存在する位置にマーク(欠点マーク)をマーキングするマーキング装置(図示省略)を備えてもよい。具体的には、検査装置1等によって原反S1を検査することで検出された欠点の存在する位置を制御解析装置4が認識し、制御解析装置4が上記のマーキング装置を制御することで、欠点の存在する位置に欠点マークをマーキングしてもよい。上記のマーキング装置としては、マーキング装置2と同様に、通常の有色インクを用いたインクジェット方式でマーキングする構成や、レーザ刻印によってマーキングする構成を採用することが可能である。
[シート状製品の製造方法]
以下、上記の構成を有する製造装置100aを用いてシート状製品S2を製造する方法について説明する。
図2は、本実施形態に係る解析方法を適用するシート状製品の製造方法の概略工程を示すフロー図である。図2に示すように、本実施形態の製造方法は、位置情報マーキング工程ST1と、切断工程ST2と、回収工程ST3と、を有する。なお、ここで説明する位置情報マーキング工程ST1は、後述の第1実施形態~第5実施形態の位置情報マーキング工程ST11、ST22、ST32、ST42及びST52と同一である。
図3は、図2に示す製造方法における原反S1及びシート状製品S2の状態を模式的に説明する図である。図3(a)は、位置情報マーキング工程ST1を実行する前の原反S1の状態を模式的に示す図である。図3(b)は、位置情報マーキング工程ST1を実行した直後の原反S1の状態を模式的に示す図である。図3(c)は、切断工程ST2を実行した直後の原反S1(シート状製品S2)の状態を模式的に示す図である。図3(d)は、回収工程ST3を実行する過程でのシート状製品S2の状態を模式的に示す図である。
以下、各工程ST1~ST3について、順に説明する。
[位置情報マーキング工程ST1]
図3(a)に示すように、切断前の原反S1を検査装置1で検査することで、欠点F(図3(a)では、便宜上、いずれの欠点Fも黒丸で図示している)が検出されているものとする。図3(b)に示すように、位置情報マーキング工程ST1では、切断前の原反S1に対して、マーキング装置2によって、原反S1における位置情報を表す位置情報マークMをマーキングする。位置情報マークMが表す位置情報は、少なくとも原反S1の長手方向(搬送方向、X方向)及び幅方向(Y方向)についての位置(すなわち、XY座標)を含む情報を意味する。原反S1の長手方向についての位置は、原反S1の長手方向(搬送方向)先端からの距離で表されていてもよいし、原反S1の長手方向(搬送方向)先端からの距離に応じて連番で付された番号で表されていてもよい。位置情報マークMが表す位置情報には、原反S1の搬送方向についての位置に加えて、位置情報マークMには、複数の原反S1を互いに識別するための原反S1に関する情報が表されていてもよいし、その他の付随的な情報が表されていてもよい。
本実施形態の位置情報マークMは、2次元コードの一種であるDataMatrix(登録商標)である。ただし、本発明はこれに限るものではなく、QRコード(登録商標)などの他の2次元コードや、1次元コード(バーコード)の他、原反S1における位置情報を表すことができる限りにおいて、位置情報マークMとして、種々の形態のマークを採用可能である。
位置情報マーキング工程ST1では、マーキング装置2によって、切断後の複数のシート状製品S2のそれぞれに位置情報マークMが存在するように、切断前の原反S1に対して位置情報マークMをマーキングする。具体的には、シート状製品S2の寸法・形状に応じて、図3(b)に破線で示す切断予定線CLが予め決定され、制御解析装置4に記憶されている。切断予定線CLは、原反S1に実際に描かれているものではなく、例えば、原反S1の搬長手方向先端を基準としたXY座標で記憶されている。図3(b)に示す例では、切断予定線CLは格子状であり、切断予定線CLで区画された各矩形(図3(b)では、18個の矩形を図示している)内に位置する原反S1の部位が、切断後にそれぞれシート状製品S2となる。したがって、位置情報マーキング工程ST1では、マーキング装置2によって、切断予定線CLで区画された各矩形内に位置情報マークMが存在するように、そして、切断予定線CLに重ならないように、位置情報マークMをマーキングする。図3(b)に示す例では、各矩形内に1つの位置情報マークMをマーキングしており、切断予定線CLを基準とした位置情報マークMの位置は、何れの矩形についても同一(各矩形の中心)に設定されている。ただし、本発明はこれに限るものではない。例えば、欠点の存在する位置に欠点マークをマーキングする場合には、位置情報マークと欠点マークとが重なって位置情報マークを読み取ることができなくなる可能性を低減するために、各矩形内に複数の位置情報マークMをマーキングしてもよい。また、複数のシート状製品S2同士を積層して使用する場合に、各シート状製品S2における位置情報マークが重なり合うことでその重なり部分に打痕が生じるおそれを低減するために、各矩形内にマーキングする位置情報マークMの位置が互いに異なるものを含むようにしてもよい。
位置情報マーキング工程ST1を実行する際、例えば、制御解析装置4は、繰出ローラR1及びマーキング装置2のX方向の離隔距離L2と、ニップローラR2に取り付けたエンコーダ(図示せず)等によって測定した原反S1の搬送量とに基づき、原反S1の所定の部位がマーキング装置2に到達するタイミングを演算可能である。そして、例えば、制御解析装置4は、切断予定線CLを基準とした所定のXY座標を有する部位(各矩形内の位置情報マークMをマーキングする部位)がマーキング装置2に到達するタイミングで、前記所定のXY座標のY座標に対応するマーキング装置2のノズルから透明インクを噴射するように、マーキング装置2を制御する。これにより、各矩形内にそれぞれ位置情報マークMがマーキングされる。
[切断工程ST2]
図3(c)に示すように、切断工程ST2では、位置情報マークMがマーキングされた原反S1を切断装置3によって切断予定線CL(図3(b)参照)に沿って切断し、複数のシート状製品S2を製造する。切断装置3として、打ち抜き加工装置を適用する場合には、原反S1の切断予定線CLが切断装置3に到達するタイミングで、原反S1の搬送をいったん停止して、原反S1を切断することになる。切断装置3として、レーザ加工装置を適用する場合には、原反S1の搬送を停止することなく、原反S1を搬送しながら切断することも可能である。
切断工程ST2を実行する際、例えば、制御解析装置4は、繰出ローラR1及び切断装置3のX方向の離隔距離L3と、ニップローラR2に取り付けたエンコーダ(図示せず)等によって測定した原反S1の搬送量とに基づき、制御解析装置4に記憶された原反S1の切断予定線CLが切断装置3に到達するタイミングを演算可能である。そして、制御解析装置4は、原反S1の切断予定線が切断装置3に到達するタイミングで切断装置3を制御して駆動する。これにより、原反S1が切断予定線CLに沿って切断され、複数のシート状製品S2が製造される。
[回収工程ST3]
図3(d)に示すように、回収工程ST3では、切断された原反S1をコンベアR3で搬送しながら、シート状製品S2にならない不要な部分S11(図3(c)参照)を公知の除去装置(図示せず)で除去する。その後、コンベアR3でシート状製品S2を搬送し、コンベアR3の搬送方向下流端から重力落下させることで、シート状製品S2を回収する。
以上のようにして製造されたシート状製品S2は、図1に示すように、シート状製品検査工程に搬出され、例えば、検査員5によって目視検査される。ただし、これに限るものではなく、光学式の自動検査装置(図示せず)を用いて検査することも可能である。また、例えば、シート状製品製造工程が、シート状製品製造工場で実行され、シート状製品検査工程が、シート状製品製造工場から出荷されたシート状製品S2を用いて光学表示装置を製造する光学表示装置製造工場で実行される場合も考えられる。光学表示装置製造工場でシート状製品S2を検査する場合、これに限られるものではないが、例えば、シート状製品S2が光学表示ユニットに貼り合わされた状態で点灯検査等の公知の検査を行うことが可能である。検査によって欠点が検出された場合には、読み取り装置6によって、シート状製品S2にマーキングされた位置情報マークMが読み取られる。
読み取り装置6は、シート状製品S2にマーキングされた位置情報マークMを読み取る装置であり、読み取り装置6として、公知の2次元コードリーダ等が用いられる。
読み取り装置6によって位置情報マークMを読み取ることで、シート状製品S2の原反S1における位置情報(XY座標)が取得される。取得された位置情報は、制御解析装置4に入力される。
なお、取得された位置情報の制御解析装置4への入力は、人間が手動で行ってもよいし、読み取り装置6と制御解析装置4とを無線通信回線等によって電気的に接続し、読み取り装置6から制御解析装置に自動的に入力されるようにしてもよい。
<解析方法>
以下、以上に説明した構成を有するシステム100を用いた本実施形態(第1実施形態~第5実施形態)に係る解析方法の内容について説明する。
<第1実施形態>
図4は、第1実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。
図4に示すように、第1実施形態に係る解析方法は、位置情報マーキング工程ST11と、シート状製品検査工程ST12と、読み取り工程ST13と、解析工程ST14と、を有する。第1実施形態に係る解析方法は、原反S1の検査結果を利用しない方法である。すなわち、第1実施形態に係る解析方法を実行する上で、検査装置1は不要である。
以下、各工程ST12~ST14について、順に説明する。
[位置情報マーキング工程ST11]
位置情報マーキング工程ST11では、マーキング装置2を用いて、切断前の原反S1に対して、原反S1における長手方向及び幅方向の位置情報を表すマークである位置情報マークMが複数のシート状製品S2のそれぞれに存在するように、位置情報マークMをマーキングする。
[シート状製品検査工程ST12]
シート状製品検査工程ST12では、検査員5が、複数のシート状製品S2を検査する。
[読み取り工程ST13]
読み取り工程ST13では、読み取り装置6を用いて、シート状製品検査工程ST12で欠点が検出されたシート状製品S2にマーキングされた位置情報マークMを読み取ることで、シート状製品S2の原反S1における位置情報を取得する。
[解析工程ST14]
解析工程ST14では、読み取り工程ST13で取得された位置情報が制御解析装置4に入力され、制御解析装置4が、読み取り工程ST13で取得したシート状製品S2の原反S1における位置情報に基づき、シート状製品検査工程ST12で検出されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報を特定する。具体的には、各シート状製品S2を基準とする各シート状製品S2に存在する欠点の位置情報が不明である場合(各シート状製品S2の原反S1における位置情報しか分からない場合)には、制御解析装置4は、例えば、各シート状製品S2の中心位置を各シート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報として特定する。また、各シート状製品S2を基準とする(各シート状製品S2の4辺を基準とする)各シート状製品S2に存在する欠点の位置情報が分かる場合には、制御解析装置4は、読み取り工程ST13で取得した各シート状製品S2の原反S1における位置情報と、各シート状製品S2を基準とする各シート状製品S2に存在する欠点の位置情報とに基づき、各シート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報を特定可能である。
そして、解析工程ST14では、制御解析装置4を用いて、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する。
具体的には、図4に示すように、第1実施形態に係る解析方法の解析工程ST14は、マップ画像生成手順ST141と、マッチング画像生成手順ST142と、を有する。
図5は、マップ画像及びテンプレート画像の例を模式的に示す図である。図5(a)~図5(d)はマップ画像の例を、図5(e)~図5(i)はテンプレート画像の例を示す。
(マップ画像生成手順ST141)
マップ画像生成手順ST141では、制御解析装置4が、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報に基づき、シート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置がプロットされた画像であるマップ画像MPを生成する。図5(a)~図5(d)に示すマップ画像MPにおいて、各矩形で区画された領域が原反S1に相当し、シート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置が黒丸及び白丸で示されている。実際のマップ画像MPでは、黒丸及び白丸で示す画素が他の画素と異なる輝度値(画素値)を有するものとされる。なお、図5(a)~図5(d)に示す例では、連続的に製造された複数の原反S1(原反S1a~原反S1d)をX方向に結合してマップ画像MPを生成しているが、これに限るものではなく、単一の原反S1毎にマップ画像MPを生成してもよい。
(マッチング画像生成手順ST142)
マッチング画像生成手順ST142では、制御解析装置4が、マップ画像MPと、図5(e)~図5(i)に示すような予め用意したテンプレート画像TEとをパターンマッチングすることで、マップ画像MPにプロットされた欠点の位置のうち、テンプレート画像TEにマッチングする欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像を、欠点の発生に関わる傾向を表す画像として生成する。すなわち、制御解析装置4は、マップ画像MP上でテンプレート画像TEを走査し、マップ画像MPとテンプレート画像TEとの一致度が予め決めたしきい値以上となるマップ画像MPの画素領域を抽出して、マッチング画像を生成する。
図5(e)に示すテンプレート画像TEは、X方向に一定の周期Pで白丸で示す画素をプロットした画像であり、この周期Pは、繰出ローラR1やニップローラR2等の周期(外周長)に応じて設定される。シート状製品S2の製造工程で使用される各ローラの周期に応じて、周期Pの異なる複数のテンプレート画像TEを用意することが好ましい。実際のテンプレート画像TEでは、白丸で示す画素が他の画素と異なる輝度値(画素値)であって、マップ画像MPの黒丸及び白丸で示す画素と同一の輝度値を有するものとされる。図5(f)~図5(i)に示すテンプレート画像についても同様である。
例えば、図5(e)に示すテンプレート画像TEを、図5(a)に示すマップ画像MP上でX方向及びY方向に走査してパターンマッチングすることで、図5(a)に示すマップ画像MPにおける白丸の画素が抽出され、この白丸の画素のみがプロットされた(黒丸の画素はプロットされていない)マッチング画像が生成されることになる。
図5(f)に示す3つのテンプレート画像TEは、何れも所定の形状で密集する白丸で示す画素をプロットした画像である。図5(f)の最も上側に示すテンプレート画像TEは、平行四辺形状に密集する画素をプロットした画像の例を、図5(f)の中央に示すテンプレート画像TEは、直線状に密集する画素をプロットした画像の例を、図5(f)の最も下側に示すテンプレート画像TEは、ひし形状に密集する画素をプロットした画像の例を示しているが、これらに限るものではなく、三角形状、正方形状、十字形状など、任意の形状で密集する画素をプロットした画像をテンプレート画像TEとして用いることができる。
例えば、図5(f)の最も上側に示すテンプレート画像TEを、図5(b)に示すマップ画像MP上でX方向及びY方向に走査してパターンマッチングすることで、図5(b)に示すマップ画像MPにおける白丸の画素が抽出され、この白丸の画素のみがプロットされた(黒丸の画素はプロットされていない)マッチング画像が生成されることになる。
図5(g)に示すテンプレート画像TEは、特定のY座標(Y1)や特定のX座標(X1)に白丸で示す画素をプロットした画像である。
例えば、図5(g)の上側に示すテンプレート画像TEを、図5(c)に示すマップ画像MP上でX方向に走査してパターンマッチングすることで、図5(c)に示すマップ画像MPにおける白丸の画素(Y座標がY1である画素)が抽出され、この白丸の画素のみがプロットされた(黒丸の画素はプロットされていない)マッチング画像が生成されることになる。
図5(h)に示すテンプレート画像TEは、マップ画像MPのX方向先端(原反S1の長手方向先端に相当)や、マップ画像MPのX方向後端(原反S1の長手方向後端に相当)に対して適用される画像である。換言すれば、図5(h)に示すテンプレート画像TEは、マップ画像MPの先端や後端に存在する欠点を抽出するための画像である。
例えば、図5(h)に示すテンプレート画像TEを、図5(d)に示すマップ画像MPのX方向先端(図5(d)の上側の端部)上でY方向に走査してパターンマッチングすることで、図5(d)に示すマップ画像MPにおける白丸の画素が抽出され、この白丸の画素のみがプロットされた(黒丸の画素はプロットされていない)マッチング画像が生成されることになる。
図5(i)に示すテンプレート画像TEは、何れもY方向に揺動するように白丸で示す画素をプロットした画像である。
具体例は省略するが、このテンプレート画像TEをパターンマッチングに用いることで、原反S1の蛇行等に起因して原反S1の幅方向に揺動する位置に発生する欠点に対応するマッチング画像を生成することが可能である。
以上に説明したように、第1実施形態に係る解析方法によれば、解析工程ST14のマップ画像生成手順ST141において、シート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置がプロットされた画像であるマップ画像MPが生成され、マッチング画像生成手順ST142において、マップ画像MPにプロットされた欠点の位置のうち、テンプレート画像TEにマッチングする欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像が生成される。したがって、例えば、マッチング画像を視認することで、シート状製品S2について検出された欠点の発生に関わる傾向(欠点の発生(発生パターン)の傾向)を把握することが可能である。
<第2実施形態>
図6は、第2実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。
図6に示すように、第2実施形態に係る解析方法は、原反検査工程ST21と、位置情報マーキング工程ST22と、紐付け工程ST23と、シート状製品検査工程ST24と、読み取り工程ST25と、解析工程ST26と、を有する。第2実施形態に係る解析方法は、第1実施形態に係る解析方法と異なり、原反S1の検査結果を利用する方法である。このため、第2実施形態に係る解析方法は、第1実施形態に係る解析方法が有しない、原反検査工程ST21及び紐付け工程ST23を有する。また、解析工程ST26の内容も、第1実施形態に係る解析方法の解析工程ST14と異なる。
以下、各工程ST21~ST26について、順に説明する。
[原反検査工程ST21]
原反検査工程ST21では、検査装置1を用いて、切断前の原反S1を検査し、原反S1に存在する欠点を検出する。前述のように、検査装置1を複数の場所に配置することができるし、検査装置1としては、透過画像、反射画像又はクロスニコル画像に基づき欠点を検出する構成を用いることができる。このため、制御解析装置4は、欠点が何れの画像に基づき検出されたのか、何れの場所に配置された検査装置1で検出されたのか、原反S1における欠点の位置情報等によって、欠点の種類を判定可能である。
[位置情報マーキング工程ST22]
位置情報マーキング工程ST22では、第1実施形態に係る解析方法の位置情報マーキング工程ST11と同様に、マーキング装置2を用いて、切断前の原反S1に対して、原反S1における長手方向及び幅方向の位置情報を表すマークである位置情報マークMが複数のシート状製品S2のそれぞれに存在するように、位置情報マークMをマーキングする。
[紐付け工程ST23]
紐付け工程ST23では、制御解析装置4が、原反検査工程ST21で検出された、切断前の原反S1に存在する欠点の位置情報と、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST21の実行場所(検査装置1の配置場所)とを、位置情報マークMに紐付けて記憶する。具体的には、制御解析装置4は、原反検査工程ST21で検出された欠点が位置するシート状製品S2と同じシート状製品S2にマーキングされた位置情報マークMに紐付けて記憶する。
[シート状製品検査工程ST24]
シート状製品検査工程ST24では、第1実施形態に係る解析方法のシート状製品検査工程ST12と同様に、検査員5が、複数のシート状製品S2を検査する。
[読み取り工程ST25]
読み取り工程ST25では、第1実施形態に係る解析方法の読み取り工程ST13と同様に、読み取り装置6を用いて、シート状製品検査工程ST24で欠点が検出されたシート状製品S2にマーキングされた位置情報マークMを読み取ることで、シート状製品S2の原反S1における位置情報を取得する。
[解析工程ST26]
解析工程ST26では、第1実施形態に係る解析方法の解析工程ST14と同様に、読み取り工程ST25で取得された位置情報が制御解析装置4に入力され、制御解析装置4が、読み取り工程ST25で取得したシート状製品S2の原反S1における位置情報に基づき、シート状製品検査工程ST24で検出されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報を特定する。
そして、解析工程ST26では、第1実施形態に係る解析方法の解析工程ST14と同様に、制御解析装置4を用いて、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する。
ただし、第2実施形態では、原反S1の検査結果を利用するため、解析工程ST26の具体的内容は、原反S1の検査結果を利用しない第1実施形態と異なる。
具体的には、図6に示すように、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26は、組み合わせ特定手順ST261と、抽出条件決定手順ST262と、マップ画像生成手順ST263と、マッチング画像生成手順ST264と、を有する。
図7は、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26の内容を模式的に説明する図である。
(組み合わせ特定手順ST261)
組み合わせ特定手順ST261では、制御解析装置4が、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報(すなわち、読み取り工程ST25で取得したシート状製品S2の原反S1における位置情報に基づき特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報(位置情報A))と、読み取り工程ST25で読み取った位置情報マークMに紐付けて記憶されている原反S1に存在する欠点の位置情報(すなわち、原反検査工程ST21で検出された原反S1に存在する欠点の位置情報(位置情報B))とが合致するか否かを判定する。
具体的には、原反検査工程ST21で検出された全ての欠点の原反S1における位置がプロットされた画像(以下、これを「原画像」と称する)を生成するとすれば、図7(a)に示すような原画像GIが生成される場合を考える。図7(a)に示す黒丸が欠点である。また、図7に示す例では、5つの位置情報Aが特定された場合を考える。この場合、図7(b)に示すように、組み合わせ特定手順ST261では、位置情報Aに含まれる原反S1のX方向及びY方向についての位置の予め決めた近傍領域(図7(b)において破線で示す5つの領域A1~A5)に、位置情報Bに含まれる原反S1のX方向及びY方向についての位置があるか否かを判定する。図7(b)に示す例では、領域A3を除く、領域A1、A2、A4、A5に黒丸が存在する、すなわち、領域A1、A2、A4、A5に、位置情報Bに含まれる原反S1のX方向及びY方向についての位置がある(すなわち、領域A1、A2、A4、A5に対応する位置情報Aと位置情報Bとが合致する)と判定することになる。
そして、組み合わせ特定手順ST261では、位置情報Aと位置情報Bとが合致する場合(換言すれば、シート状製品S2について検出された欠点と同等の位置に、原反検査工程ST21で検出された原反S1の欠点が存在する場合、すなわち、シート状製品S2及び原反S1の双方で同じ欠点が検出されたと考えられる場合)に、制御解析装置4が、読み取り工程ST25で読み取った位置情報マークMに紐付けて記憶されている、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST21の実行場所との組み合わせを特定する。
例えば、No.1~No.11の11枚のシート状製品S2にそれぞれ欠点が検出され、各欠点が原反検査工程ST21においても検出されたか否か(位置情報Aと位置情報Bとが合致したか否か)と、原反検査工程ST21においても検出された場合に、その欠点の種類及び原反検査工程ST21の実行場所とが、以下の表1に示すようになった場合を考える。
Figure 2023148609000002
上記の表1の場合、原反検査工程ST21において欠点が検出されなかったNo.3及びNo.9を除くシート状製品S2に対応する、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST21の実行場所との組み合わせ(表1においてハッチングを施した9組の組み合わせ)が、組み合わせ特定手順ST261で特定されることになる。
(抽出条件決定手順ST262)
抽出条件決定手順ST262では、制御解析装置4が、組み合わせ特定手順ST261で特定された種類及び実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する。
具体的には、制御解析装置4は、例えば、組み合わせ特定手順ST261で特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせのうち、過半数の組み合わせを、抽出条件として決定する。過半数の組み合わせを抽出条件として決定する方法は、シート状製品検査工程ST24で欠点が検出された複数のシート状製品S2の数が多い場合に好適に用いられる。
前述の表1に示す場合、特定された9組の種類及び実行場所の組み合わせのうち、欠点の種類が「異物」で、実行場所が「延伸工程」である組み合わせの数が5組で過半数であるため、「異物」及び「延伸工程」の組み合わせが抽出条件として決定されることになる。
なお、例えば、No.1、No.2の2枚のシート状製品S2にそれぞれ欠点が検出され、各欠点が原反検査工程ST21においても検出されたか否か(位置情報Aと位置情報Bとが合致したか否か)と、原反検査工程ST21においても検出された場合に、その欠点の種類及び原反検査工程ST21の実行場所とが、以下の表2に示すようになった場合を考える。
Figure 2023148609000003
上記の表2の場合、原反検査工程ST21において欠点が検出されなかったNo.3を除くシート状製品S2に対応する、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST21の実行場所との組み合わせ(表2においてハッチングを施した2組の組み合わせ)が、組み合わせ特定手順ST261で特定されることになる。
そして、抽出条件決定手順ST262では、例えば、組み合わせ特定手順ST261で特定された2組の種類及び実行場所の組み合わせの全てを、抽出条件として決定する組み合わせ特定手順ST261で特定された種類及び実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定することができる。全ての組み合わせを抽出条件として決定する方法は、シート状製品検査工程ST24で欠点が検出された複数のシート状製品S2の数が少ない場合に好適に用いられる。
上記の表2に示す場合、特定された2組の種類及び実行場所の組み合わせ、すなわち、欠点の種類が「異物」で、実行場所が「延伸工程」である組み合わせと、欠点の種類が「凹み」で、実行場所が「延伸工程」である組み合わせとが、抽出条件として決定されることになる。
抽出条件決定手順ST262では、以上に説明した、過半数の組み合わせを抽出条件として決定する方法と、全ての組み合わせを抽出条件として決定する方法との何れか一方のみを固定して用いて抽出条件を決定してもよいし、シート状製品検査工程ST24で欠点が検出された複数のシート状製品S2の数に応じて、両方法を切り替える態様を採用することも可能である。
(マップ画像生成手順ST263)
マップ画像生成手順ST263では、制御解析装置4が、原反検査工程ST21で検出された原反S1に存在する全ての欠点(図7(a)、図7(b)の黒丸)のうち、抽出条件決定手順ST262で決定された抽出条件に適合する欠点の原反S1における位置情報に基づき、図7(c)に示すような、当該欠点の原反S1における位置がプロットされた画像であるマップ画像MPを生成する。
例えば、前述の表1に示す場合には、抽出条件として「異物」及び「延伸工程」の組み合わせが抽出条件として決定されるため、原反検査工程ST21で検出された原反S1に存在する全ての欠点のうち、欠点の種類が「異物」で、その欠点が検出された原反検査工程ST21の実行場所が「延伸工程」であるものが選択され、選択された欠点の原反S1における位置がプロットされたマップ画像MPが生成される。
(マッチング画像生成手順ST264)
マッチング画像生成手順ST264では、制御解析装置4が、図7(c)に示すようなマップ画像MPと、予め用意したテンプレート画像TE(図5(e)~図5(i)参照)とをパターンマッチングすることで、図7(d)に示すように、マップ画像MPにプロットされた欠点の位置のうち、テンプレート画像TEにマッチングする欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像MAを、欠点の発生に関わる傾向を表す画像として生成する。
マッチング画像生成手順ST264の具体的な内容については、第1実施形態に係る解析方法のマッチング画像生成手順ST142と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
以上に説明したように、第2実施形態に係る解析方法によれば、解析工程ST26のマップ画像生成手順ST263において、原反S1に存在する全ての欠点のうち、シート状製品S2について検出された欠点(これに対応する原反S1について検出された欠点)と同様の条件(欠点の種類及び原反検査工程ST21の実行場所の組み合わせ)となる欠点の原反S1における位置のみがプロットされたマップ画像MPが生成されることになる。したがって、例えば、マッチング画像生成手順ST264でこのマップ画像MPから生成されたマッチング画像MAを視認することで、シート状製品S2について検出される可能性のある欠点の発生に関わる傾向(欠点の発生(発生パターン)の傾向)を把握することが可能である。
<第3実施形態>
図8は、第3実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。
図8に示すように、第3実施形態に係る解析方法は、原反検査工程ST31と、位置情報マーキング工程ST32と、紐付け工程ST33と、シート状製品検査工程ST34と、読み取り工程ST35と、解析工程ST36と、を有する。第3実施形態に係る解析方法も、第2実施形態に係る解析方法と同様に、原反S1の検査結果を利用する方法である。
第3実施形態に係る解析方法の原反検査工程ST31、位置情報マーキング工程ST32、紐付け工程ST33、シート状製品検査工程ST34及び読み取り工程ST35の内容は、それぞれ第2実施形態に係る解析方法の原反検査工程ST21、位置情報マーキング工程ST22、紐付け工程ST23、シート状製品検査工程ST24及び読み取り工程ST25の内容と同様である。このため、以下では、主として、解析工程ST36の第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と異なる部分を説明し、その他の工程の詳細な説明は省略する。
[解析工程ST36]
解析工程ST36では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と同様に、読み取り工程ST35で取得された位置情報が制御解析装置4に入力され、制御解析装置4が、読み取り工程ST35で取得したシート状製品S2の原反S1における位置情報に基づき、シート状製品検査工程ST34で検出されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報を特定する。
そして、解析工程ST36では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と同様に、制御解析装置4を用いて、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する。
ただし、解析工程ST36は、以下の点が解析工程ST26と異なる。
解析工程ST36では、制御解析装置4が、第2実施形態に係る解析方法の組み合わせ特定手順ST261と同様の組み合わせ特定手順ST361で特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの数が、複数のシート状製品S2についてシート状製品検査工程ST34で検出された欠点の総数の過半数未満であるか否かを判定する(図8のST362)。
そして、特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの数が過半数未満でない(すなわち、過半数である)場合(図8のST362で「No」の場合)、制御解析装置4は、抽出条件決定手順ST364、マップ画像生成手順ST365及びマッチング画像生成手順ST366を実行する。抽出条件決定手順ST364、マップ画像生成手順ST365及びマッチング画像生成手順ST366の内容は、それぞれ第2実施形態に係る解析方法の抽出条件決定手順ST262、マップ画像生成手順ST263及びマッチング画像生成手順ST264の内容と同様である。
一方、特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの数が過半数未満である(すなわち、過半数である)場合(図8のST362で「Yes」の場合)、制御解析装置4は、抽出条件決定手順ST364、マップ画像生成手順ST365及びマッチング画像生成手順ST366を実行することなく、過半数未満であることを、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力する指標出力手順ST363を実行する。
例えば、No.1~No.11の11枚のシート状製品S2にそれぞれ欠点が検出され、各欠点が原反検査工程ST31においても検出されたか否か(位置情報Aと位置情報Bとが合致したか否か)と、原反検査工程ST31においても検出された場合に、その欠点の種類及び原反検査工程ST31の実行場所とが、以下の表3に示すようになった場合を考える。
Figure 2023148609000004
上記の表3の場合、原反検査工程ST31において欠点が検出されなかったNo.2、No.3、No.5、No.7、No.9及びNo.11を除くシート状製品S2に対応する、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST31の実行場所との組み合わせ(表3においてハッチングを施した5組の組み合わせ)が、組み合わせ特定手順ST361で特定されることになる。すなわち、組み合わせ特定手順ST361で特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの数(5組)が、複数のシート状製品S2についてシート状製品検査工程ST34で検出された欠点の総数(11個)の過半数未満である。
このため、制御解析装置4は、抽出条件決定手順ST364、マップ画像生成手順ST365及びマッチング画像生成手順ST366を実行することなく、指標出力手順ST363を実行し、過半数未満であることを、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力することになる。
以上に説明したように、第3実施形態に係る解析方法によれば、特定の条件を満足する場合(図8のST362で「Yes」の場合)に、抽出条件決定手順ST364、マップ画像生成手順ST365及びマッチング画像生成手順ST366を実行することなく、指標出力手順ST363において、組み合わせ特定手順ST361で特定された複数の種類及び実行場所の組み合わせの数(換言すれば、シート状製品S2及び原反S1の双方で同じ欠点が検出されたと考えられる数)が、複数のシート状製品S2について検出された欠点の総数の過半数未満であることを欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力することになる。このため、無駄にマップ画像やマッチング画像を生成することなく、シート状製品S2では欠点が検出されるが原反S1では検出できないことを的確に把握して、その原因究明に資することが可能である。
<第4実施形態>
図9は、第4実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。
図9に示すように、第4実施形態に係る解析方法は、原反検査工程ST41と、位置情報マーキング工程ST42と、紐付け工程ST43と、シート状製品検査工程ST44と、読み取り工程ST45と、解析工程ST46と、を有する。第4実施形態に係る解析方法も、第2実施形態に係る解析方法と同様に、原反S1の検査結果を利用する方法である。
第4実施形態に係る解析方法の原反検査工程ST41、位置情報マーキング工程ST42、シート状製品検査工程ST44及び読み取り工程ST45の内容は、それぞれ第2実施形態に係る解析方法の原反検査工程ST21、位置情報マーキング工程ST22、シート状製品検査工程ST24及び読み取り工程ST25の内容と同様である。このため、以下では、主として、紐付け工程ST43及び解析工程ST46の第2実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST23及び解析工程ST26と異なる部分を説明し、その他の工程の詳細な説明は省略する。
[紐付け工程ST43]
紐付け工程ST43では、制御解析装置4が、原反検査工程ST41で検出された、切断前の原反S1に存在する欠点の位置情報と、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST41の実行場所(検査装置1の配置場所)と、原反S1の製造工程履歴情報とを、位置情報マークMに紐付けて記憶する。
すなわち、第4実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST43では、第2実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST23と異なり、原反検査工程ST41で検出された原反S1に存在する欠点の位置情報と、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST41の実行場所とに加えて、原反S1の製造工程履歴情報が位置情報マークMに紐付けられて記憶される。製造工程履歴情報としては、延伸工程、粘着工程、貼合工程等の原反S1の製造工程において設定又は測定される各種のパラメータの値を例示できる。
[解析工程ST46]
解析工程ST46では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と同様に、読み取り工程ST45で取得された位置情報が制御解析装置4に入力され、制御解析装置4が、読み取り工程ST45で取得したシート状製品S2の原反S1における位置情報に基づき、シート状製品検査工程ST44で検出されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報を特定する。
そして、解析工程ST46では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と同様に、制御解析装置4を用いて、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する。
ただし、解析工程ST46は、以下の点が解析工程ST26と異なる。
解析工程ST46の組み合わせ特定手順ST461では、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報と、読み取り工程ST45で読み取った位置情報マークMに紐付けて記憶されている原反S1に存在する欠点の位置情報とが合致するか否かを判定する。この点は、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26の組み合わせ特定手順ST261と同様である。
しかしながら、第4実施形態の組み合わせ特定手順ST461では、制御解析装置4が、合致する場合に、読み取り工程ST45で読み取った位置情報マークMに紐付けて記憶されている、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST41の実行場所と、原反S1の製造工程履歴情報との組み合わせを特定する点が、第2実施形態の組み合わせ特定手順ST261と異なる。すなわち、組み合わせ特定手順ST461では、組み合わせ特定手順ST261と異なり、原反S1の製造工程履歴情報も特定する。
解析工程ST46の抽出条件決定手順ST462では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26の抽出条件決定手順ST262と同様に、制御解析装置4が、組み合わせ特定手順ST461で特定された種類及び実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する。すなわち、抽出条件の決定の際には、特定された原反S1の製造工程履歴情報は用いない。
そして、解析工程ST46の指標出力手順ST463では、制御解析装置4が、原反検査工程ST41で検出された原反S1に存在する全ての欠点のうち、抽出条件決定手順ST462で決定された抽出条件に適合する欠点の存在する原反S1の組み合わせ特定手順ST461で特定された製造工程履歴情報を、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力する。
例えば、前述の表1の場合であれば、「異物」及び「延伸工程」の組み合わせが抽出条件として決定され、この抽出条件に適合する欠点の存在する原反S1についての製造工程履歴情報が、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力されることになる。また、前述の表2の場合であれば、「異物」及び「延伸工程」の組み合わせと、「凹み」及び「延伸工程」の組み合わせが抽出条件として決定され、この抽出条件に適合する欠点の存在する原反S1についての製造工程履歴情報が、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力されることになる。
以上に説明したように、第4実施形態に係る解析方法によれば、原反S1に存在する全ての欠点のうち、抽出条件に適合する欠点の存在する原反S1の特定された製造工程履歴情報が、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力される。このため、シート状製品S2で欠点が検出される可能性のある原反S1の製造工程履歴情報の傾向を適切に把握できることが期待できる。
<第5実施形態>
図10は、第5実施形態に係る解析方法の概略工程を示すフロー図である。
図10に示すように、第5実施形態に係る解析方法は、原反検査工程ST51と、位置情報マーキング工程ST52と、紐付け工程ST53と、シート状製品検査工程ST54と、読み取り工程ST55と、解析工程ST56と、を有する。第5実施形態に係る解析方法も、第2実施形態に係る解析方法と同様に、原反S1の検査結果を利用する方法である。
第5実施形態に係る解析方法の原反検査工程ST51、位置情報マーキング工程ST52、シート状製品検査工程ST54及び読み取り工程ST55の内容は、それぞれ第2実施形態に係る解析方法の原反検査工程ST21、位置情報マーキング工程ST22、シート状製品検査工程ST24及び読み取り工程ST25の内容と同様である。このため、以下では、主として、紐付け工程ST53及び解析工程ST56の第2実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST23及び解析工程ST26と異なる部分を説明し、その他の工程の詳細な説明は省略する。
[紐付け工程ST53]
紐付け工程ST53では、制御解析装置4が、原反検査工程ST51で検出された、切断前の原反S1に存在する欠点の位置情報と、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST51の実行場所(検査装置1の配置場所)と、原反S1の製造工程履歴情報とを、位置情報マークMに紐付けて記憶する。
すなわち、第5実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST53では、第2実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST23と異なり、原反検査工程ST51で検出された原反S1に存在する欠点の位置情報と、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST51の実行場所とに加えて、原反S1の製造工程履歴情報が位置情報マークMに紐付けられて記憶される。この点は、第4実施形態に係る解析方法の紐付け工程ST43と同様である。
[解析工程ST56]
解析工程ST56では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と同様に、読み取り工程ST55で取得された位置情報が制御解析装置4に入力され、制御解析装置4が、読み取り工程ST55で取得したシート状製品S2の原反S1における位置情報に基づき、シート状製品検査工程ST54で検出されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報を特定する。
そして、解析工程ST56では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と同様に、制御解析装置4を用いて、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する。
ただし、解析工程ST56は、以下の点が解析工程ST26と異なる。
解析工程ST56の組み合わせ特定手順ST561では、特定されたシート状製品S2に存在する欠点の原反S1における位置情報と、読み取り工程ST55で読み取った位置情報マークMに紐付けて記憶されている原反S1に存在する欠点の位置情報とが合致するか否かを判定する。この点は、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26の組み合わせ特定手順ST261と同様である。
しかしながら、第5実施形態の組み合わせ特定手順ST561では、制御解析装置4が、合致する場合に、読み取り工程ST55で読み取った位置情報マークMに紐付けて記憶されている、原反S1に存在する欠点の種類と、原反S1に存在する欠点が検出された原反検査工程ST51の実行場所と、原反S1の製造工程履歴情報との組み合わせを特定する点が、第2実施形態の組み合わせ特定手順ST261と異なる。すなわち、組み合わせ特定手順ST561では、組み合わせ特定手順ST261と異なり、原反S1の製造工程履歴情報も特定する。この点は、第4実施形態に係る解析方法の組み合わせ特定手順ST461と同様である。
解析工程ST56の抽出条件決定手順ST562では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26の抽出条件決定手順ST262と同様に、制御解析装置4が、組み合わせ特定手順ST561で特定された種類及び実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する。すなわち、抽出条件の決定の際には、特定された原反S1の製造工程履歴情報は用いない。
そして、解析工程ST56では、第2実施形態に係る解析方法の解析工程ST26と異なり、制御解析装置4が、欠点の発生に関わる傾向の判定として、学習モデルを用いた判定を行う判定手順ST563を有する。学習モデルは、制御解析装置4に更新可能に記憶されている。学習モデルは、既知の入力と出力との組み合わせを教師データとする教師あり学習で生成されたものであってもよいし、教師なし学習で生成されたものであってもよい。学習モデルとしては、ニューラルネットワークやサポートベクターマシンなど、公知の学習モデルを適宜用いればよい。
具体的には、判定手順ST563において、原反検査工程ST51で検出された原反S1に存在する全ての欠点のうち、抽出条件決定手順ST562で決定された抽出条件に適合する欠点の存在する原反S1の組み合わせ特定手順ST561で特定された製造工程履歴情報が、学習モデルに入力され、抽出条件に適合する原反S1に存在する欠点がシート状製品S2の欠点として検出されるか否かの判定結果(検出される確率等)が、学習モデルから出力される。
以上に説明したように、第5実施形態に係る解析方法によれば、判定手順ST563において、原反S1に存在する全ての欠点のうち、抽出条件に適合する欠点の存在する原反S1の特定された製造工程履歴情報が、制御解析装置4に記憶されている学習モデルに入力され、抽出条件に適合する原反S1に存在する欠点がシート状製品S2の欠点として検出されるか否かの判定結果が、学習モデルから出力される。このため、原反S1の製造工程履歴情報に応じて、シート状製品S2で欠点が検出される(発生する)可能性を評価(判定)することができる。
以上のように、本実施形態(第1実施形態~第5実施形態)に係る解析方法によれば、シート状製品S2に欠点が発生した場合の原因究明を十分に行うことができ、シート状製品S2の歩留まり向上に十分に資することが可能である。
なお、本実施形態では、ロール状に巻回された長尺の原反S1を繰り出して搬送して切断し、複数のシート状製品S2を製造する場合を例に挙げて説明したが、本発明の適用対象はこれに限るものではない。ロール状に巻回された長尺の原反S1を繰り出して搬送して、位置情報マークMをマーキングした後、大型シート状の中間体(複数のシート状製品S2よりも寸法の大きなシート状の中間体)をいったん切り出し、この中間体を切断して、複数のシート状製品S2を製造する場合に適用することも可能である。なお、中間体の切断は、コンベアR3等で搬送して切断してもよいし、所定の切断台に載置した状態で切断することも可能である。
また、本実施形態では、切断前の原反S1に対して位置情報マークMをマーキングする場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、原反S1から切り出した中間体や、切断後の複数のシート状製品S2に対して位置情報マークMをマーキングすることも可能である。
図11は、本発明の変形例(切断後の複数のシート状製品S2に対して位置情報マークMをマーキングする構成)に係る解析方法を実行するための製造装置の概略構成を示す図である。図11において、図1に示す製造装置100aと同様の構成要素には、同一の符号を付している。
図11に示すように、変形例の製造装置100a’では、マーキング装置2が切断装置3よりも下流側(シート状製品S2の搬送方向下流側)のコンベアR3上に配置され、シート状製品S2の回収前に、マーキング装置2が、シート状製品S2に対して、位置情報マークMをマーキングする。
具体的には、例えば、制御解析装置4は、繰出ローラR1及びマーキング装置2のX方向の離隔距離L2’と、ニップローラR2に取り付けたエンコーダ(図示せず)等によって測定した原反S1の搬送量と、コンベアR3が具備するローラに取り付けたエンコーダ(図示せず)等によって測定したシート状製品S2の搬送量と、に基づき、原反S1の所定の部位が、シート状製品S2に切断された後、マーキング装置2に到達するタイミングを演算可能である。そして、例えば、制御解析装置4は、原反S1の切断予定線CL(シート状製品S2に切断後は、シート状製品S2のエッジとなる切断線)を基準とした所定のXY座標を有する部位(図3に示す例では、各矩形内の位置情報マークMをマーキングする部位)がマーキング装置2に到達するタイミングで、前記所定のXY座標のY座標に対応するマーキング装置2のノズルから透明インクを噴射するように、マーキング装置2を制御する。これにより、図3に示す例では、各矩形内(シート状製品S2内)にそれぞれ位置情報マークMがマーキングされることになる。
また、位置情報マークMをマーキングする方法としては、特開2005-114624号公報に記載の識別情報を用いる方法を採用することも可能である。
具体的には、上記公報に記載のように、原反S1の幅方向(Y方向)端部(シート状製品S2として用いられない端部)に、原反S1の搬送方向の位置を表す識別情報を記録しておき、例えば、この識別情報を切断装置3の直前に配置された所定の読取装置で読み取って、制御解析装置4に入力する。制御解析装置4は、読み取った識別情報と、コンベアR3が具備するローラに取り付けたエンコーダ(図示せず)等によって測定したシート状製品S2の搬送量と、に基づき、切断後のシート状製品S2の、原反S1における搬送方向の位置を認識し、切断後に順に搬送されるシート状製品S2のエッジを基準とした所定のXY座標を有する部位(図3に示す例では、各矩形内の位置情報マークMをマーキングする部位)がマーキング装置2に到達するタイミングを演算可能である。そして、制御解析装置4は、上記のタイミングで、前記所定のXY座標のY座標に対応するマーキング装置2のノズルから透明インクを噴射するように、マーキング装置2を制御することも可能である。
また、本実施形態では、位置情報マーキング工程ST1、切断工程ST2及び回収工程ST3を単一の製造装置100a(換言すれば、単一の製造ライン)で実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、位置情報マーキング工程ST1を実行した後、位置情報マークMがマーキングされた原反S1をいったん巻取ローラ(図示せず)に巻き取り、別の製造ラインに搬送して、切断工程ST2及び回収工程ST3を実行する態様を採用することも可能である。換言すれば、位置情報マーキング工程ST1、切断工程ST2及び回収工程ST3の一連の工程を、位置情報マーキング工程ST1と切断工程ST2との間で分断することも可能である。
また、第2実施形態~第5実施形態では、原反検査工程(ST21、ST31、ST41、ST51)、位置情報マーキング工程(ST22、ST32、ST42、ST52)順に実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、位置情報マーキング工程を先に実行した後、原反検査工程を実行する態様を採用することも可能である。
さらに、本実施形態では、解析工程(ST14、ST26、ST36、ST46、ST56)を独立別個に実行する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、制御解析装置4が、各実施形態で説明した解析工程の少なくとも2つ以上を実行可能なように構成しておき、何れの解析工程を実行するかを選択可能にする態様を採用することも可能である。
1・・・検査装置
2・・・マーキング装置
3・・・切断装置
4・・・制御解析装置
100・・・システム
100a・・・製造装置
F・・・欠点
M・・・位置情報マーク
S1・・・原反
S2・・・シート状製品

Claims (9)

  1. ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して切断して製造されるか、又は、ロール状に巻回された長尺の原反を繰り出して搬送して大型シート状の中間体を切り出し、前記中間体を切断して製造される、複数のシート状製品に発生した欠点に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する欠点の発生傾向解析方法であって、
    切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反、前記中間体、又は、複数の前記シート状製品に対して、前記原反における長手方向及び幅方向の位置情報を表すマークである位置情報マークが複数の前記シート状製品のそれぞれに存在するように、前記位置情報マークをマーキングする位置情報マーキング工程と、
    複数の前記シート状製品を検査するシート状製品検査工程と、
    前記シート状製品検査工程で欠点が検出された前記シート状製品にマーキングされた前記位置情報マークを読み取ることで、前記シート状製品の前記原反における前記位置情報を取得する読み取り工程と、
    前記読み取り工程で取得した前記シート状製品の前記原反における前記位置情報に基づき、前記シート状製品検査工程で検出された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報を特定し、前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報に基づき、欠点の発生に関わる傾向を解析する解析工程と、
    を有する、欠点の発生傾向解析方法。
  2. 前記解析工程は、
    前記特定されたシート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報に基づき、前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における位置がプロットされた画像であるマップ画像を生成するマップ画像生成手順と、
    前記マップ画像と、予め用意したテンプレート画像とをパターンマッチングすることで、前記マップ画像にプロットされた前記欠点の位置のうち、前記テンプレート画像にマッチングする前記欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像を、欠点の発生に関わる傾向を表す画像として生成するマッチング画像生成手順と、
    を有する請求項1に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  3. 切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反を検査する原反検査工程と、
    前記原反検査工程で検出された、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反に存在する欠点の前記位置情報と、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所とを、前記位置情報マークに紐付けて記憶する紐付け工程と、を更に有し、
    前記解析工程は、
    前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報と、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている前記原反に存在する欠点の前記位置情報とが合致するか否かを判定し、合致する場合に、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所との組み合わせを特定する組み合わせ特定手順と、
    前記組み合わせ特定手順で特定された前記種類及び前記実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する抽出条件決定手順と、
    前記原反検査工程で検出された前記原反に存在する全ての欠点のうち、前記抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の前記原反における前記位置情報に基づき、当該欠点の前記原反における位置がプロットされた画像であるマップ画像を生成するマップ画像生成手順と、
    前記マップ画像と、予め用意したテンプレート画像とをパターンマッチングすることで、前記マップ画像にプロットされた前記欠点の位置のうち、前記テンプレート画像にマッチングする前記欠点の位置のみがプロットされた画像であるマッチング画像を、欠点の発生に関わる傾向を表す画像として生成するマッチング画像生成手順と、
    を有する請求項1に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  4. 前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、
    前記抽出条件決定手順において、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせのうち、過半数の組み合わせを、前記抽出条件として決定する、
    請求項3に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  5. 前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、
    前記抽出条件決定手順において、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせの全てを、前記抽出条件として決定する、
    請求項3に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  6. 前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、
    前記解析工程は、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせの数が、前記複数の前記シート状製品について前記シート状製品検査工程で検出された欠点の総数の過半数未満である場合、前記抽出条件決定手順、前記マップ画像生成手順及び前記マッチング画像生成手順を実行することなく、過半数未満であることを、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力する指標出力手順を有する、
    請求項3に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  7. 切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反を検査する原反検査工程と、
    前記原反検査工程で検出された、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反に存在する欠点の前記位置情報と、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報とを、前記位置情報マークに紐付けて記憶する紐付け工程と、を更に有し、
    前記解析工程は、
    前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報と、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている前記原反に存在する欠点の前記位置情報とが合致するか否かを判定し、合致する場合に、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報との組み合わせを特定する組み合わせ特定手順と、
    前記組み合わせ特定手順で特定された前記種類及び前記実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する抽出条件決定手順と、
    前記原反検査工程で検出された前記原反に存在する全ての欠点のうち、前記抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の存在する前記原反の前記組み合わせ特定手順で特定された前記製造工程履歴情報を、欠点の発生に関わる傾向を表す指標として出力する指標出力手順と、
    を有する請求項1に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  8. 前記組み合わせ特定手順において、前記シート状製品検査工程で欠点が検出された複数の前記シート状製品のそれぞれについて、複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせを特定し、
    前記抽出条件決定手順において、前記組み合わせ特定手順で特定された複数の前記種類及び前記実行場所の組み合わせのうち、過半数の組み合わせを、前記抽出条件として決定する、
    請求項7に記載の欠点の発生傾向解析方法。
  9. 切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反を検査する原反検査工程と、
    前記原反検査工程で検出された、切断前又は前記中間体を切り出す前の前記原反に存在する欠点の前記位置情報と、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報とを、前記位置情報マークに紐付けて記憶する紐付け工程と、を更に有し、
    前記解析工程は、
    前記特定された前記シート状製品に存在する欠点の前記原反における前記位置情報と、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている前記原反に存在する欠点の前記位置情報とが合致するか否かを判定し、合致する場合に、前記読み取り工程で読み取った前記位置情報マークに紐付けて記憶されている、前記原反に存在する欠点の種類と、前記原反に存在する欠点が検出された前記原反検査工程の実行場所と、前記原反の製造工程履歴情報との組み合わせを特定する組み合わせ特定手順と、
    前記組み合わせ特定手順で特定された前記種類及び前記実行場所の組み合わせに基づき、抽出条件を決定する抽出条件決定手順と、
    欠点の発生に関わる傾向の判定として、学習モデルを用いた判定を行う判定手順と、を有し、
    前記判定手順において、前記原反検査工程で検出された前記原反に存在する全ての欠点のうち、前記抽出条件決定手順で決定された抽出条件に適合する欠点の存在する前記原反の前記組み合わせ特定手順で特定された前記製造工程履歴情報が、前記学習モデルに入力され、前記抽出条件に適合する前記原反に存在する欠点が前記シート状製品の欠点として検出されるか否かの判定結果が、前記学習モデルから出力される、
    請求項1に記載の欠点の発生傾向解析方法。
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