JP2023148550A - 回転電気機械、圧縮機、冷凍装置、及び車両 - Google Patents

回転電気機械、圧縮機、冷凍装置、及び車両 Download PDF

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能成 浅野
Yoshinari Asano
義仁 三箇
Yoshihito Sanga
卓 小坂
Suguru Kosaka
裕明 松盛
Hiroaki Matsumori
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Abstract

【課題】ロータコアの凹部に流体が流れるのを抑え、風損を低減できるようにする。【解決手段】ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられ、外周面の少なくとも一部に前記ロータコア(11)が露出する。第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられ、凹部(14)が外周面に形成されず、外周面の少なくとも一部にロータコア(11)が露出する。【選択図】図1

Description

本開示は、回転電気機械、圧縮機、冷凍装置、及び車両に関するものである。
特許文献1には、複数の突極を有するロータコアと、ロータコアの軸方向両端部に設けられた円盤状の端板と、を備えた電気モータの突極ロータが開示されている。特許文献1の発明では、ロータコアの軸方向の溝端部を端板で閉じることで、ロータコアの突極間の凹部で生じる風損を抑えるようにしている。
特開平11-069674号公報
ところで、特許文献1の発明では、ロータの軸方向長さがステータの軸方向長さよりも長くなっている。そのため、ロータコアの軸方向の溝端部を端板で閉じただけでは、ステータコアから軸方向に突出したロータコアの突極間の凹部が、ステータコアの側面から露出した状態となり、風損を十分に低減できないという問題がある。
本開示の目的は、ロータコアの凹部に流体が流れるのを抑え、風損を低減できるようにすることにある。
本開示の第1の態様は、回転軸心(O)まわりに配置されたステータコア(6)を有するステータ(5)と、前記ステータ(5)の内径側に配置されたロータコア(11)を有するロータ(10)と、を備えた回転電気機械であって、前記ロータコア(11)の軸方向長さは、前記ステータコア(6)の軸方向長さより長く、前記ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有し、前記第1ロータ部(31)の外接円の直径は、前記第2ロータ部(32)の外径以下であり、前記第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されて前記ステータコア(6)に対向する位置に設けられ、外周面の少なくとも一部に前記ロータコア(11)が露出し、前記第2ロータ部(32)は、前記ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられ、前記凹部(14)が外周面に形成されず、外周面の少なくとも一部に前記ロータコア(11)が露出する。
第1の態様では、外周面に凹部(14)が形成された第1ロータ部(31)を有するロータ(10)において、ステータコア(6)から突出した位置に略円形状の第2ロータ部(32)を設けることで、凹部(14)に流体が流れるのを抑え、風損を低減することができる。
本開示の第2の態様は、第1の態様の回転電気機械において、前記第2ロータ部(32)の一部は、径方向で前記ステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
第2の態様では、第2ロータ部(32)の一部をステータコア(6)内に入り込ませた構成とすることで、凹部(14)に流体が流れるのを抑え、風損をさらに低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。
本開示の第3の態様は、第1又は2の態様の回転電気機械において、前記ロータ(10)は、前記ロータコア(11)の軸方向の端部に配置された略円形状の端板(20)を有し、前記ロータコア(11)は、前記凹部(14)を有し、前記端板(20)は、前記凹部(14)に挿入される凸部(22)を有し、前記第1ロータ部(31)は、前記ロータコア(11)において前記ステータコア(6)に対向する部分を含み、前記第2ロータ部(32)は、前記端板(20)と、前記ロータコア(11)において前記ステータコア(6)から軸方向に突出した軸方向端部と、前記ロータコア(11)における軸方向端部の前記凹部(14)に挿入された前記凸部(22)と、を含む。
第3の態様では、端板(20)の凸部(22)を、ロータコア(11)の軸方向端部の凹部(14)に挿入するだけで、略円形状の第2ロータ部(32)を構成することができる。凸部(22)は、風損を低減するのに必要な長さだけあればよく、凹部(14)全体を塞ぐ必要は無い。
本開示の第4の態様は、第3の態様の回転電気機械において、前記端板(20)は、非磁性体かつ非導電体の材料で構成される。
第4の態様では、端板(20)を非磁性体とすることで、異なる磁極に向かって磁束が漏れるのを抑え、さらに非導電体とすることで、渦電流の発生を防ぐことができる。
本開示の第5の態様は、第1~4の態様の何れか1つの回転電気機械において、前記ロータコア(11)は、周方向に間隔をあけて配置された複数の突起部(13)を有し、前記凹部(14)は、前記突起部(13)の間に形成される。
第5の態様では、複数の突起部(13)を有するフラックススイッチングモータ、又はリラクタンスモータ等において、風損を低減することができる。
本開示の第6の態様は、第1~4の態様の何れか1つの回転電気機械において、前記ロータ(10)は、前記ロータコア(11)内部に、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)を有する。
第6の態様では、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータにおいて、風損を低減することができる。
本開示の第7の態様は、第1又は2の態様の回転電気機械において、前記ロータコア(11)は、前記凹部(14)を有する第1ロータコア(41)と、前記第1ロータコア(41)の軸方向の端部に一体形成された略円形状の第2ロータコア(42)と、を有し、前記第1ロータ部(31)は、前記第1ロータコア(41)を含み、前記第2ロータ部(32)は、前記第2ロータコア(42)を含む。
第7の態様では、凹部(14)を有する第1ロータコア(41)と、略円形状の第2ロータコア(42)とが一体化されたロータ(10)において、風損を低減することができる。
本開示の第8の態様は、第7の態様の回転電気機械において、前記ロータ(10)は、前記ロータコア(11)内部に、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)を有する。
第8の態様では、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータにおいて、風損を低減することができる。
本開示の第9の態様は、第1~8の態様の何れか1つの回転電気機械(1)を備える圧縮機である。
第9の態様では、回転電気機械(1)を備えた圧縮機を提供できる。
本開示の第10の態様は、第1~8の態様の何れか1つの回転電気機械(1)を備える冷凍装置である。
第10の態様では、回転電気機械(1)を備えた冷凍装置を提供できる。
本開示の第11の態様は、第1~8の態様の何れか1つの回転電気機械(1)を備える車両である。
第11の態様では、回転電気機械(1)を備えた車両を提供できる。
図1は、本実施形態1に係る回転電気機械の構成を示す側面断面図である。 図2は、ロータの構成を示す斜視図である。 図3は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図4は、本実施形態1の変形例に係る回転電機機械の構成を示す側面断面図である。 図5は、本実施形態2に係る回転電気機械の構成を示す側面断面図である。 図6は、ロータの構成を示す斜視図である。 図7は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図8は、本実施形態2の変形例1に係る回転電機機械の構成を示す側面断面図である。 図9は、本実施形態2の変形例2に係るロータの構成を示す斜視図である。 図10は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図11は、本実施形態3に係るロータの構成を示す斜視図である。 図12は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図13は、本実施形態4に係る回転電気機械の構成を示す側面断面図である。 図14は、ロータの構成を示す斜視図である。 図15は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図16は、本実施形態4の変形例に係る回転電機機械の構成を示す側面断面図である。 図17は、本実施形態5に係るロータの構成を示す斜視図である。 図18は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図19は、本実施形態6に係るロータの構成を示す斜視図である。 図20は、ロータの構成を示す分解斜視図である。 図21は、圧縮機の構成を例示する縦断面図である。 図22は、冷凍装置の構成を例示する配管系統図である。 図23は、車両の構成を例示する概略図である。
《実施形態1》
図1に示すように、回転電気機械(1)は、シャフト(2)と、ステータ(5)と、ロータ(10)と、を備える。回転電気機械(1)は、自動車や空気調和装置などに用いることができ、ロータ(10)に連結されたシャフト(2)により自動車のトランスミッションや空気調和機の圧縮機などを駆動する。
なお、以下の説明において、「軸方向」は、ロータ(10)の回転軸心(O)の方向のことであり、具体的には、シャフト(2)の軸心の方向のことである。「径方向」は、軸方向と直交する方向のことであり、「周方向」とは、ロータ(10)の回転方向に沿う方向のことである。「径方向外側」は、回転軸心(O)からより遠い側のことであり、「径方向内側」は、回転軸心(O)により近い側のことである。また、縦断面とは、軸方向に沿った断面をいう。横断面とは、軸方向に直交する断面をいう。
〈ステータ〉
ステータ(5)は、ステータコア(6)と、コイル(7)と、を有する。ステータコア(6)は、回転軸心(O)まわりに配置される。ステータコア(6)は、軟磁性体で構成され、略円環状に形成される。例えば、ステータコア(6)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて作製した多数のコア部材を軸方向に積層した積層コアによって構成される。
〈ロータ〉
ロータ(10)は、ステータ(5)の内径側に配置される。ロータ(10)は、ロータコア(11)と、端板(20)と、を有する。ロータコア(11)は、軟磁性体で構成される。例えば、ロータコア(11)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて作製した多数のコア部材を軸方向に積層した積層コアにより構成される。
ロータコア(11)の軸方向長さL1は、ステータコア(6)の軸方向長さL2より長く、軸方向でステータコア(6)の中心とロータコア(11)の中心が略一致するように配置される。そのため、ロータコア(11)の軸方向の両端部は、ステータコア(6)よりも軸方向外側にそれぞれ突出している。
図2及び図3に示すように、ロータコア(11)は、軸方向から見て歯車状に形成される。具体的に、ロータコア(11)は、ロータヨーク(12)と、複数の突起部(13)とを有する。本実施形態では、回転電気機械(1)は、複数の突起部(13)を有するフラックススイッチングモータ、又はリラクタンスモータを構成する。
ロータヨーク(12)は、略円筒状に形成される。ロータヨーク(12)の中心部には、シャフト孔(15)が設けられる。シャフト孔(15)には、シャフト(2)が挿入されて固定される。
突起部(13)は、ロータヨーク(12)から径方向外側へ向けて突出する。突起部(13)は、周方向に間隔をあけて配置される。突起部(13)は、僅かなギャップを隔ててステータ(5)と対向する。
ロータコア(11)の外周面には、軸方向に沿って延びる複数の凹部(14)が形成される。凹部(14)は、隣接する突起部(13)の間でロータコア(11)の外周面が相対的に窪むことで形成される。
端板(20)は、非磁性体、望ましくは非導電体の材料で構成される。端板(20)は、例えば、樹脂材、アルミニウム、ステンレス等で構成される。端板(20)は、ロータコア(11)の軸方向の両端部にそれぞれ配置される。端板(20)は、蓋部(21)と、軸方向に突出する複数の凸部(22)と、を有する。端板(20)を非磁性体にすることで、ロータ(10)の突極性を低下させることを回避でき、非導電体とすれば、磁束が端板(20)に流れたとしても渦電流が発生しない。
蓋部(21)は、略円形状に形成される。蓋部(21)は、ロータコア(11)の軸方向端部を覆う。蓋部(21)の中心部には、シャフト孔(23)が設けられる。シャフト孔(23)には、シャフト(2)が挿入される。
凸部(22)は、蓋部(21)の片面から軸方向に延びる。凸部(22)は、周方向に間隔をあけて配置される。凸部(22)は、ロータコア(11)の凹部(14)に対応する位置に設けられる。凸部(22)は、ロータコア(11)における軸方向端部の全ての凹部(14)に挿入される。
図1に仮想枠線で示すように、ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。
第1ロータ部(31)は、ロータコア(11)においてステータコア(6)に対向する部分で構成される。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられる。第1ロータ部(31)の外周面の少なくとも一部には、ロータコア(11)が露出する。望ましくは、突起部(13)の外周面(ステータコア(6)と径方向で対向する面)の全てで、ロータコア(11)が露出している。これにより、磁気的エアギャップを小さくすることができる。第1ロータ部(31)の外接円の直径D1は、第2ロータ部(32)の外径D2以下である。望ましくは、第1ロータ部(31)の外接円の直径D1と第2ロータ部(32)の外径D2が同一である。
第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)には、凹部(14)が外周面に形成されず、外周面の少なくとも一部にロータコア(11)が露出する。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。ここで、第2ロータ部(32)における径方向でステータコア(6)に対向する部分の軸方向長さは、電磁鋼板1枚~5枚程度であり、電磁鋼板の厚みが0.3mmであれば、0.3mm~1.5mm程度であれば十分であるが、それ以上であっても良い。
第2ロータ部(32)は、端板(20)の蓋部(21)と、ロータコア(11)においてステータコア(6)から軸方向に突出した軸方向端部と、ロータコア(11)における軸方向端部の凹部(14)に挿入された凸部(22)と、を含む。
-実施形態1の効果-
本実施形態1の特徴によれば、外周面に凹部(14)が形成された第1ロータ部(31)を有するロータ(10)において、ステータコア(6)から突出した位置に略円形状の第2ロータ部(32)を設けることで、凹部(14)に流体が流れるのを抑え、風損を低減することができる。
本実施形態1の特徴によれば、第2ロータ部(32)の一部をステータコア(6)内に入り込ませた構成とすることで、凹部(14)に流体が流れるのを抑え、風損をさらに低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。
本実施形態1の特徴によれば、端板(20)の凸部(22)を、ロータコア(11)の軸方向端部の凹部(14)に挿入するだけで、略円形状の第2ロータ部(32)を構成することができる。凸部(22)は、風損を低減するのに必要な長さだけあればよく、凹部(14)全体を塞ぐ必要は無い。
本実施形態1の特徴によれば、端板(20)を非磁性体とすることで、異なる磁極に向かって磁束が漏れるのを抑え、さらに非導電体とすることで、渦電流の発生を防ぐことができる。
本実施形態1の特徴によれば、複数の突起部(13)を有するフラックススイッチングモータ、又はリラクタンスモータ等において、風損を低減することができる。
-実施形態1の変形例-
図4に示すように、ロータ(10)の軸方向の片端部のみを、ステータコア(6)から軸方向外側に突出させた構成としてもよい。
図4に示す例では、ロータ(10)は、軸方向の上端部のみが、ステータコア(6)から軸方向外側に突出している。図4で下側の端板(20)の凸部(22)の長さは、前記実施形態1の凸部(22)の長さと同じである。図4で下側の第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出しておらず、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
図4で上側の端板(20)の凸部(22)の長さは、下側の端板(20)の凸部(22)の長さよりも長い。凸部(22)は、ロータコア(11)における軸方向上端部の凹部(14)に挿入される。図4で上側の第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。なお、下側(片側)において、ロータコア(11)がステータコア(6)から突出しない場合においては、下側の端板(20)には、凸部(22)がなくてもよい。
《実施形態2》
以下、前記実施形態1と同じ部分については同じ符号を付し、相違点についてのみ説明する。
図5に示すように、ステータ(5)は、ステータコア(6)と、コイル(7)と、を有する。 ロータ(10)は、ステータ(5)の内径側に配置される。ロータ(10)は、ロータコア(11)と、端板(20)と、永久磁石(35)と、を有する。
ロータコア(11)の軸方向長さL1は、ステータコア(6)の軸方向長さL2より長く、軸方向でステータコア(6)の中心とロータコア(11)の中心が略一致するように配置される。そのため、ロータコア(11)の軸方向の両端部は、ステータコア(6)よりも軸方向外側にそれぞれ突出している。
ロータコア(11)は、軟磁性体で構成される。例えば、ロータコア(11)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて作製した多数のコア部材を軸方向に積層した積層コアにより構成される。
図6及び図7に示すように、ロータコア(11)は、略円筒状に形成される。ロータコア(11)の中心部には、シャフト孔(15)が設けられる。シャフト孔(15)には、シャフト(2)が挿入されて固定される。
ロータコア(11)の外周面には、軸方向に沿って延びる複数の凹部(14)が形成される。凹部(14)は、軸方向から見て略三角形状に形成される。ロータコア(11)には、複数の磁石挿入孔(36)が形成される。磁石挿入孔(36)は、軸方向に沿って延びる。磁石挿入孔(36)は、隣接する凹部(14)の間に形成される。凹部(14)は、磁極間の漏れ磁束を低減するために形成される。
永久磁石(35)は、板状に形成される。永久磁石(35)は、例えば、フェライトやボンド磁石、または、ネオジム磁石などの希土類磁石で構成される。永久磁石(35)は、ロータコア(11)の磁石挿入孔(36)に挿入される。これにより、ロータコア(11)内部には、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)が設けられる。本実施形態では、回転電気機械(1)は、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータを構成する。
端板(20)は、非磁性体、望ましくは非導電体の材料で構成される。端板(20)は、ロータコア(11)の軸方向の両端部にそれぞれ配置される。端板(20)は、蓋部(21)と、複数の凸部(22)と、を有する。
蓋部(21)は、略円形状に形成される。蓋部(21)は、ロータコア(11)の軸方向端部を覆う。蓋部(21)の中心部には、シャフト孔(23)が設けられる。シャフト孔(23)には、シャフト(2)が挿入される。
凸部(22)は、蓋部(21)の片面から軸方向に延びる。凸部(22)は、周方向に間隔をあけて配置される。凸部(22)は、ロータコア(11)の凹部(14)に対応する位置に設けられる。凸部(22)は、略三角形状に形成された凹部(14)に嵌合されるように、略三角形状に形成される。凸部(22)は、ロータコア(11)における軸方向端部の全ての凹部(14)に挿入される。
図5に仮想枠線で示すように、ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられる。第1ロータ部(31)の外周面の少なくとも一部には、ロータコア(11)が露出する。望ましくは、第1ロータ部(31)の外周面(ステータコア(6)と径方向で対向する面)の全てで、ロータコア(11)が露出している。これにより、磁気的エアギャップを小さくすることができる。第1ロータ部(31)は、ロータコア(11)においてステータコア(6)に対向する部分を含む。第1ロータ部(31)の外接円の直径D1は、第2ロータ部(32)の外径D2以下である。望ましくは、第1ロータ部(31)の外接円の直径D1と第2ロータ部(32)の外径D2が同一である。
第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)には、凹部(14)が外周面に形成されず、外周面の少なくとも一部にロータコア(11)が露出する。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
第2ロータ部(32)は、端板(20)と、ロータコア(11)においてステータコア(6)から軸方向に突出した軸方向端部と、ロータコア(11)における軸方向端部の凹部(14)に挿入された凸部(22)と、を含む。
-実施形態2の効果-
本実施形態2の特徴によれば、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータにおいて、風損を低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。
-実施形態2の変形例1-
図8に示すように、ロータ(10)の軸方向の片端部のみを、ステータコア(6)から軸方向外側に突出させた構成としてもよい。
図8に示す例では、ロータ(10)は、軸方向の上端部のみが、ステータコア(6)から軸方向外側に突出している。図8で下側の端板(20)は、蓋部(21)のみを有し、凸部(22)が設けられていない。図8で下側の第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出しておらず、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
図8で上側の端板(20)の凸部(22)の長さは、前記実施形態2における端板(20)の凸部(22)の長さよりも長い。凸部(22)は、ロータコア(11)における軸方向上端部の凹部(14)に挿入される。図8で上側の第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
-実施形態2の変形例2-
図9及び図10に示すように、端板(20)の凸部(22)の径方向厚みを薄くした構成としてもよい。
ロータコア(11)の外周面に形成された凹部(14)は、軸方向から見て略三角形状に形成される。前記実施形態2では、略三角形状に形成された凹部(14)に嵌合するために、端板(20)には、略三角形状の凸部(22)を設けるようにしていた。
しかしながら、第2ロータ部(32)は、外周面が略円形状に形成されていれば、風損を十分に低減することができる。そのため、凸部(22)を、端板(20)の外周縁に沿って立設する壁状に形成した構成としてもよい。これにより、端板(20)の凸部(22)の厚みを薄くして、凸部(22)を構成する材料を少なくすることで、軽量化を図るとともにコストを低減することができる。
なお、ここではIPMモータについて説明したが、ロータコア(11)外周部に、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)が設けられるSPMモータであっても良い。この場合、隣り合う永久磁石(35)の隙間に、端板(20)の凸部(22)を嵌合させるようにすれば良い。
《実施形態3》
図11及び図12に示すように、ロータ(10)は、ロータコア(11)と、端板(20)と、永久磁石(35)と、を有する。ロータコア(11)は、略円筒状に形成される。ロータコア(11)の外周面には、軸方向に沿って延びる複数の凹部(14)が形成される。凹部(14)は、軸方向から見て径方向内側に湾曲して窪んだ形状に形成される。
ロータコア(11)には、複数の磁石挿入孔(36)が形成される。磁石挿入孔(36)は、軸方向に沿って延びる。凹部(14)は、特定の次数のトルクリプルを消すために、永久磁石(35)の磁極内の所定の位置に形成される。
永久磁石(35)は、ロータコア(11)の磁石挿入孔(36)に挿入される。本実施形態では、回転電気機械(1)は、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータを構成する。
端板(20)は、非磁性体かつ非導電体の材料で構成される。端板(20)は、ロータコア(11)の軸方向の両端部にそれぞれ配置される。端板(20)は、蓋部(21)と、複数の凸部(22)と、を有する。
蓋部(21)は、略円形状に形成される。蓋部(21)は、ロータコア(11)の軸方向端部を覆う。凸部(22)は、蓋部(21)の片面から軸方向に延びる。凸部(22)は、周方向に間隔をあけて配置される。凸部(22)は、ロータコア(11)の凹部(14)に対応する位置に設けられる。凸部(22)は、湾曲状に形成された凹部(14)に全てに嵌合されるように、湾曲状に形成される。凸部(22)は、ロータコア(11)における軸方向端部の凹部(14)に挿入される。
図11に仮想枠線で示すように、ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられる。第1ロータ部(31)の外周面の少なくとも一部には、ロータコア(11)が露出する。第1ロータ部(31)は、ロータコア(11)においてステータコア(6)に対向する部分を含む。
第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)には、凹部(14)が外周面に形成されず、外周面の少なくとも一部にロータコア(11)が露出する。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
第2ロータ部(32)は、端板(20)と、ロータコア(11)においてステータコア(6)から軸方向に突出した軸方向端部と、ロータコア(11)における軸方向端部の凹部(14)に挿入された凸部(22)と、を含む。
-実施形態3の効果-
本実施形態3の特徴によれば、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータにおいて、風損を低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。
また、図12に示すように、凹部(14)の断面積が小さい場合であっても、凹部(14)に嵌め込まれる凸部(22)の強度を確保することができる。具体的に、凹部(14)の断面積が小さい場合、凸部(22)の断面積も小さくなる。そのため、例えば、凹部(14)の軸方向全体を塞ぐように、凸部(22)の長さを延ばした構成を採用した場合、凸部(22)が折れやすくなる。
これに対し、本実施形態では、ロータコア(11)における軸方向端部の凹部(14)の比較的短い範囲のみに、凸部(22)を嵌め込むようにしているので、凸部(22)の長さが短くて済み、凸部(22)が折れやすくなるのを抑えることができる。
《実施形態4》
図13に示すように、ステータ(5)は、ステータコア(6)と、コイル(7)と、を有する。 ロータ(10)は、ステータ(5)の内径側に配置される。ロータ(10)は、ロータコア(11)と、永久磁石(35)と、端板(20)と、を有する。
ロータコア(11)の軸方向長さL1は、ステータコア(6)の軸方向長さL2より長く、軸方向でステータコア(6)の中心とロータコア(11)の中心が略一致するように配置される。そのため、ロータコア(11)の軸方向の両端部は、ステータコア(6)よりも軸方向外側にそれぞれ突出している。
ロータコア(11)は、軟磁性体で構成される。例えば、ロータコア(11)は、電磁鋼板をプレス加工によって打ち抜いて作製した多数のコア部材を軸方向に積層した積層コアにより構成される。ロータコア(11)の中心部には、シャフト孔(15)が設けられる。シャフト孔(15)には、シャフト(2)が挿入されて固定される。
図14及び図15に示すように、ロータコア(11)は、第1ロータコア(41)と、第2ロータコア(42)と、を有する。第1ロータコア(41)は、略円筒状に形成される。第1ロータコア(41)の外周面には、軸方向に沿って延びる複数の凹部(14)が形成される。凹部(14)は、軸方向から見て略三角形状に形成される。
第1ロータコア(41)には、複数の磁石挿入孔(36)が形成される。磁石挿入孔(36)は、軸方向に沿って延びる。磁石挿入孔(36)は、隣接する凹部(14)の間に形成される。凹部(14)は、磁極間の漏れ磁束を低減するために形成される。
第2ロータコア(42)は、略円形状に形成される。第2ロータコア(42)は、第1ロータコア(41)の軸方向の両端部にそれぞれ一体形成される。第2ロータコア(42)には、第1ロータコア(41)の磁石挿入孔(36)に対応して磁石挿入孔(36)が形成される。第2ロータコア(42)には、隣接する磁石挿入孔(36)の間に、貫通孔(37)が形成される。貫通孔(37)は、軸方向から見て略三角形状に形成される。貫通孔(37)は、磁極間の漏れ磁束を低減するために形成される。
永久磁石(35)は、板状に形成される。永久磁石(35)は、ロータコア(11)の磁石挿入孔(36)に挿入される。これにより、ロータコア(11)内部には、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)が設けられる。本実施形態では、回転電気機械(1)は、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータを構成する。永久磁石(35)は、第1ロータコア(41)及び第2ロータコア(42)に連続して設けられた磁石挿入孔(36)に挿入され、第1ロータコア(41)及び第2ロータコア(42)にわたってほぼ全長に埋設される。
端板(20)は、非磁性体かつ非導電体の材料で構成される。端板(20)は、ロータコア(11)の軸方向の両端部にそれぞれ配置される。端板(20)は、蓋部(21)を有する。
蓋部(21)は、略円形状に形成される。蓋部(21)は、ロータコア(11)の軸方向端部を覆う。蓋部(21)は、ロータコア(11)から永久磁石(35)が脱落しないように、磁石挿入孔(36)を塞いでいる。
図13に仮想枠線で示すように、ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。第1ロータ部(31)は、第1ロータコア(41)を含む。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられる。第1ロータ部(31)の外接円の直径D1は、第2ロータ部(32)の外径D2以下である。望ましくは、第1ロータ部(31)の外接円の直径D1と第2ロータ部(32)の外径D2が同一である。
第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)は、第2ロータコア(42)を含む。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
-実施形態4の効果-
本実施形態4の特徴によれば、凹部(14)を有する第1ロータコア(41)と、略円形状の第2ロータコア(42)とが一体化されたロータ(10)において、風損を低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。
-実施形態4の変形例-
図16に示すように、ロータ(10)の軸方向の片端部のみを、ステータコア(6)から軸方向外側に突出させた構成としてもよい。
図16に示す例では、ロータ(10)は、軸方向の上端部のみが、ステータコア(6)から軸方向外側に突出している。第1ロータコア(41)は、ステータコア(6)に対向する位置に設けられる。第2ロータコア(42)は、第1ロータコア(41)の軸方向の上端部に一体形成される。第2ロータコア(42)の軸方向の上端部には、端板(20)が設けられる。
第1ロータコア(41)の軸方向の下端部には、端板(20)が設けられる。図16で下側の第2ロータ部(32)は、端板(20)で構成される。図16で下側の第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出しておらず、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
図16で上側の第2ロータコア(42)の長さは、前記実施形態4における第2ロータコア(42)の凸部(22)の長さよりも長い。図16で上側の第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
《実施形態5》
図17及び図18に示すように、ロータコア(11)は、第1ロータコア(41)と、第2ロータコア(42)と、を有する。第1ロータコア(41)は、略円筒状に形成される。第1ロータコア(41)の外周面には、軸方向に沿って延びる複数の凹部(14)が形成される。凹部(14)は、軸方向から見て径方向内側に湾曲して窪んだ形状に形成される。
第1ロータコア(41)には、複数の磁石挿入孔(36)が形成される。磁石挿入孔(36)は、軸方向に沿って延びる。磁石挿入孔(36)は、軸方向に沿って延びる。凹部(14)は、特定の次数のトルクリプルを消すために、永久磁石(35)の磁極内の所定の位置に形成される。
第2ロータコア(42)は、略円形状に形成される。第2ロータコア(42)は、第1ロータコア(41)の軸方向の両端部にそれぞれ一体形成される。第2ロータコア(42)には、第1ロータコア(41)の磁石挿入孔(36)に対応して磁石挿入孔(36)が形成される。
永久磁石(35)は、板状に形成される。永久磁石(35)は、ロータコア(11)の磁石挿入孔(36)に挿入される。これにより、ロータコア(11)内部には、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)が設けられる。本実施形態では、回転電気機械(1)は、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータを構成する。
図17に仮想枠線で示すように、ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。第1ロータ部(31)は、第1ロータコア(41)を含む。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)は、第2ロータコア(42)を含む。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。なお、ロータコア(11)の両端には、永久磁石(35)を押さえるための端板(20)が設けられるが、図では省略している。
-実施形態5の効果-
本実施形態5の特徴によれば、凹部(14)を有する第1ロータコア(41)と、略円形状の第2ロータコア(42)とが一体化されたロータ(10)において、風損を低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。さらに、第2ロータコア(42)は、ステータ(5)と対向しない、または、対向する部分は少ないため、凹部(14)を設けることによるトルクリプル低減効果をほとんど減らすことがない。
《実施形態6》
図19に示すように、ロータコア(11)は、第1ロータコア(41)と、第2ロータコア(42)と、を有する。第1ロータコア(41)は、略円筒状に形成される。第1ロータコア(41)には、複数の磁石挿入孔(36)が形成される。磁石挿入孔(36)は、軸方向に沿って延びる。
図20に示すように、第1ロータコア(41)の外周面には、軸方向に沿って延びる複数の凹部(14)が形成される。凹部(14)は、磁極の中心となる磁石挿入孔(36)の周方向の中心位置に近いほど窪み量が最も小さく、隣接する磁石挿入孔(36)間の位置の窪み量が最も大きくなるように、連続的に窪んだ形状に形成される。凹部(14)は、ギャップ磁束密度を正弦波化するために、極中心に近いほどエアギャップが小さくなる不等ギャップを採用している。
第2ロータコア(42)は、略円形状に形成される。第2ロータコア(42)は、第1ロータコア(41)の軸方向の両端部にそれぞれ一体形成される。第2ロータコア(42)には、第1ロータコア(41)の磁石挿入孔(36)に対応して磁石挿入孔(36)が形成される。
永久磁石(35)は、板状に形成される。永久磁石(35)は、ロータコア(11)の磁石挿入孔(36)に挿入される。これにより、ロータコア(11)内部には、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)が設けられる。本実施形態では、回転電気機械(1)は、複数の永久磁石(35)を有するIPMモータを構成する。
図19に仮想枠線で示すように、ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有する。第1ロータ部(31)は、第1ロータコア(41)を含む。第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されてステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
第2ロータ部(32)は、ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられる。第2ロータ部(32)は、第2ロータコア(42)を含む。第2ロータ部(32)の一部は、径方向でステータコア(6)に対向する位置に設けられる。
-実施形態6の効果-
本実施形態6の特徴によれば、凹部(14)を有する第1ロータコア(41)と、略円形状の第2ロータコア(42)とが一体化されたロータ(10)において、風損を低減することができる。また、ロータ(10)とステータ(5)との隙間にギャップゲージを挿入して行うエアギャップの計測が容易となる。
《その他の実施形態》
〈圧縮機〉
図21は、圧縮機(CC)の構成を例示する。圧縮機(CC)は、回転電気機械(1)と、ケーシング(CC1)と、圧縮機構(CC2)と、を備える。
ケーシング(CC1)は、圧縮機構(CC2)と、回転電気機械(1)と、を収容する。この例では、ケーシング(CC1)は、上下方向に延びて両端が閉塞された円筒状に形成される。ケーシング(CC1)には、吸入管(CC11)と、吐出管(CC12)と、が設けられる。吸入管(CC11)は、ケーシング(CC1)の胴部を貫通して圧縮機構(CC2)に接続される。吐出管(CC12)は、ケーシング(CC1)の上部を貫通してケーシング(CC1)の内部空間と連通する。
圧縮機構(CC2)は、流体を圧縮する。この例では、圧縮機構(CC2)は、回転電気機械(1)の下方に配置される。圧縮機構(CC2)は、吸入管(CC11)を通じて吸入した流体を圧縮し、圧縮された流体をケーシング(CC1)の内部空間に吐出する。ケーシング(CC1)の内部空間に吐出された流体は、吐出管(CC12)を通じて吐出される。この例では、圧縮機構(CC2)は、ロータリ式の圧縮機構である。
シャフト(2)は、回転電気機械(1)と圧縮機構(CC2)とを連結する。この例では、シャフト(2)は、上下方向に延びる。回転電気機械(1)は、シャフト(2)を回転駆動する。シャフト(2)の回転駆動により、圧縮機構(CC2)が駆動する。
〈冷凍装置〉
図22は、冷凍装置(RR)の構成を例示する。冷凍装置(RR)は、冷媒が循環する冷媒回路(RR1)を備える。この例では、冷凍装置(RR)は、空気調和機を構成する。具体的には、冷媒回路(RR1)は、回転電気機械(1)を有する圧縮機(CC)と、第1熱交換器(RR5)と、第2熱交換器(RR6)と、膨張機構(RR7)と、四方切換弁(RR8)と、を有する。
圧縮機(CC)は、冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒を吐出する。圧縮機(CC)の吐出側は、四方切換弁(RR8)の第1ポート(P1)に接続される。圧縮機(CC)の吸入側は、四方切換弁(RR8)の第2ポート(P2)に接続される。
第1熱交換器(RR5)は、冷媒と空気とを熱交換させる。第1熱交換器(RR5)のガス端は、四方切換弁(RR8)の第3ポート(P3)に接続される。第1熱交換器(RR5)の液端は、膨張機構(RR7)を経由して第2熱交換器(RR6)の液端に接続される。例えば、第1熱交換器(RR5)は、熱源熱交換器であり、室外に設けられる。
第2熱交換器(RR6)は、冷媒と空気とを熱交換させる。第2熱交換器(RR6)のガス端は、四方切換弁(RR8)の第4ポート(P4)に接続される。例えば、第2熱交換器(RR6)は、利用熱交換器であり、室内に設けられる。
膨張機構(RR7)は、冷媒を膨張させて減圧する。例えば、膨張機構(RR7)は、電子膨張弁である。
四方切換弁(RR8)は、第1ポート(P1)と第3ポート(P3)とが連通し且つ第2ポート(P2)と第4ポート(P4)とが連通する第1状態(図22の実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポート(P4)とが連通し且つ第2ポート(P2)と第3ポート(P3)とが連通する第2状態(図22の破線で示す状態)とに切り換え可能である。
四方切換弁(RR8)が第1状態である場合、圧縮機(CC)から吐出された冷媒は、第1熱交換器(RR5)において放熱し、膨張機構(RR7)において減圧された後に、第2熱交換器(RR6)において吸熱する。第2熱交換器(RR6)から流出した冷媒は、圧縮機(CC)に吸入される。
四方切換弁(RR8)が第2状態である場合、圧縮機(CC)から吐出された冷媒は、第2熱交換器(RR6)において放熱し、膨張機構(RR7)において減圧された後に、第1熱交換器(RR5)において吸熱する。第1熱交換器(RR5)から流出した冷媒は、圧縮機(CC)に吸入される。
〈車両〉
図23は、車両(VV)の構成を例示する。車両(VV)は、回転電気機械(1)と、車輪(VV1)と、動力伝達機構(VV2)と、を備える。動力伝達機構(VV2)は、回転電気機械(1)の回転力を車輪(VV1)に伝達する。回転電気機械(1)が回転駆動すると、回転電気機械(1)の回転力が動力伝達機構(VV2)を通じて車輪(VV1)に伝達され、車輪(VV1)が回転駆動する。
以上、実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態、変形例、その他の実施形態に係る要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。また、明細書及び特許請求の範囲の「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、回転電気機械、圧縮機、冷凍装置、及び車両について有用である。
1 回転電機機械
5 ステータ
6 ステータコア
10 ロータ
11 ロータコア
13 突起部
14 凹部
20 端板
22 凸部
31 第1ロータ部
32 第2ロータ部
35 永久磁石
41 第1ロータコア
42 第2ロータコア
CC 圧縮機
RR 冷凍装置
VV 車両

Claims (11)

  1. 回転軸心(O)まわりに配置されたステータコア(6)を有するステータ(5)と、前記ステータ(5)の内径側に配置されたロータコア(11)を有するロータ(10)と、を備えた回転電気機械であって、
    前記ロータコア(11)の軸方向長さは、前記ステータコア(6)の軸方向長さより長く、
    前記ロータ(10)は、第1ロータ部(31)と、略円形状に形成された第2ロータ部(32)と、を有し、
    前記第1ロータ部(31)の外接円の直径は、前記第2ロータ部(32)の外径以下であり、
    前記第1ロータ部(31)は、軸方向に沿って延びる凹部(14)が外周面に形成されて前記ステータコア(6)に対向する位置に設けられ、外周面の少なくとも一部に前記ロータコア(11)が露出し、
    前記第2ロータ部(32)は、前記ステータコア(6)から軸方向に突出した位置に設けられ、前記凹部(14)が外周面に形成されず、外周面の少なくとも一部に前記ロータコア(11)が露出する
    回転電気機械。
  2. 請求項1の回転電気機械において、
    前記第2ロータ部(32)の一部は、径方向で前記ステータコア(6)に対向する位置に設けられる
    回転電気機械。
  3. 請求項1又は2の回転電気機械において、
    前記ロータ(10)は、前記ロータコア(11)の軸方向の端部に配置された略円形状の端板(20)を有し、
    前記ロータコア(11)は、前記凹部(14)を有し、
    前記端板(20)は、前記凹部(14)に挿入される凸部(22)を有し、
    前記第1ロータ部(31)は、前記ロータコア(11)において前記ステータコア(6)に対向する部分を含み、
    前記第2ロータ部(32)は、前記端板(20)と、前記ロータコア(11)において前記ステータコア(6)から軸方向に突出した軸方向端部と、前記ロータコア(11)における軸方向端部の前記凹部(14)に挿入された前記凸部(22)と、を含む
    回転電気機械。
  4. 請求項3の回転電気機械において、
    前記端板(20)は、非磁性体かつ非導電体の材料で構成される
    回転電気機械。
  5. 請求項1~4の何れか1つの回転電気機械において、
    前記ロータコア(11)は、周方向に間隔をあけて配置された複数の突起部(13)を有し、
    前記凹部(14)は、前記突起部(13)の間に形成される
    回転電気機械。
  6. 請求項1~4の何れか1つの回転電気機械において、
    前記ロータ(10)は、前記ロータコア(11)内部に、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)を有する
    回転電気機械。
  7. 請求項1又は2の回転電気機械において、
    前記ロータコア(11)は、前記凹部(14)を有する第1ロータコア(41)と、前記第1ロータコア(41)の軸方向の端部に一体形成された略円形状の第2ロータコア(42)と、を有し、
    前記第1ロータ部(31)は、前記第1ロータコア(41)を含み、
    前記第2ロータ部(32)は、前記第2ロータコア(42)を含む
    回転電気機械。
  8. 請求項7の回転電気機械において、
    前記ロータ(10)は、前記ロータコア(11)内部に、周方向に間隔をあけて配置された複数の永久磁石(35)を有する
    回転電気機械。
  9. 請求項1~8の何れか1つの回転電気機械(1)を備える
    圧縮機。
  10. 請求項1~8の何れか1つの回転電気機械(1)を備える
    冷凍装置。
  11. 請求項1~8の何れか1つの回転電気機械(1)を備える
    車両。
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