JP2023148367A - 紫外線照射装置の設定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】室内の処理に適した紫外線が効率よく照射される紫外線照射装置の設定方法を提供すること。【解決手段】実施形態によれば、紫外線照射装置の設定方法は、紫外線を照射する紫外線照射部をそれぞれ備える1つ以上の紫外線照射装置の設定方法であって、紫外線照射装置の1つの紫外線照射部の中心と面中心が一致する1辺が1mの仮想面を備えていて1つの紫外線照射部を内側に含まないように設定された1辺が1mの仮想立方体空間に対する紫外線の強度が5μW/cm2以上である領域の割合が49.8%以上となるように、1つ以上の紫外線照射装置を設定する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、紫外線照射装置の設定方法に関する。
室内に存在する細菌及びウイルス等を紫外線の照射によって処理する紫外線照射装置が用いられている。紫外線は、細菌及びウイルス等の処理に効果的である。その一方で、長時間の紫外線の照射は、人体にも影響を与え得る。したがって、人のいる室内で紫外線照射装置が用いられる場合では、室内の処理に適した紫外線が効率よく照射されることが求められる。
特開2022-36703号公報
本発明が解決しようとする課題は、室内の処理に適した紫外線が効率よく照射される紫外線照射装置の設定方法を提供することである。
実施形態によれば、紫外線照射装置の設定方法は、紫外線を照射する紫外線照射部をそれぞれ備える1つ以上の紫外線照射装置の設定方法であって、紫外線照射装置の1つの紫外線照射部の中心と面中心が一致する1辺が1mの仮想面を備えていて1つの紫外線照射部を内側に含まないように設定された1辺が1mの仮想立方体空間に対する紫外線の強度が5μW/cm以上である領域の割合が49.8%以上となるように、1つ以上の紫外線照射装置を設定する。
本発明によれば、室内の処理に適した紫外線が効率よく照射される紫外線照射装置の設定方法が提供される。
図1は、紫外線照射装置の設定方法の一例としての、紫外線照射装置の配設方法の一例について示す概略図である。 図2Aは、紫外線の照射量と、照射時間と、強度との関係を示す図である。 図2Bは、紫外線の照射量と、照射時間と、強度との関係を示す図である。 図2Cは、紫外線の照射量と、照射時間と、強度との関係を示す図である。 図3は、1つの紫外線照射装置の配設例を示す図である。 図4Aは、紫外線照射部からの鉛直方向の距離が0cmの仮想面での小空間毎の強度を示す図である。 図4Bは、紫外線照射部からの鉛直方向の距離が50cmの仮想面での小空間毎の強度を示す図である。 図4Cは、紫外線照射部からの鉛直方向の距離が100cmの仮想面での小空間毎の強度を示す図である。 図5は、図3の配設例における閾値と割合の関係の一例を示す図である。 図6は、図5の関係を表すグラフである。 図7は、2つの紫外線照射部が平面距離で縦横1mの間隔を空けて配設された配設例を示す図である。 図8は、紫外線照射部からの鉛直方向の距離が50cmの仮想面での小空間毎の強度を示す図である。 図9は、図7の配設例における閾値と割合の関係の一例を示す図である。 図10は、図9の関係を表すグラフである。 図11は、9個の紫外線照射部が配設された配設例を示す図である。 図12Aは、紫外線照射部からの鉛直方向の距離が50cmの仮想面での小空間毎の強度を示す図である。 図12Bは、紫外線照射部からの鉛直方向の距離が100cmの仮想面での小空間毎の強度を示す図である。 図13は、図11の配設例における閾値と割合の関係の一例を示す図である。 図14は、図13の関係を表すグラフである。
実施形態に係る紫外線照射装置は、紫外線を照射対象物(例えば、細菌及びウイルス等が少なくとも1つ以上付着している箇所)に照射することで、照射対象物を殺菌、除菌又は滅菌することが可能である。ここで、以下の実施形態における用語「除菌」は、用語「滅菌」又は「殺菌」に置き換えられ得る。
実施形態の紫外線照射装置の設定方法は、紫外線を照射する紫外線照射部(11)をそれぞれ備える1つ以上の紫外線照射装置の設定方法であって、紫外線照射装置の1つの紫外線照射部(11)の中心と面中心が一致する1辺が1mの仮想面を備えていて1つの紫外線照射部(11)を内側に含まないように設定された1辺が1mの仮想立方体空間(VS)に対する紫外線の強度が5μW/cm以上である領域の割合が49.8%以上となるように、1つ以上の紫外線照射装置を設定する。
実施形態の紫外線照射装置の設定方法は、仮想立方体空間(VS)に対する、紫外線の強度が5μW/cm以上である領域の割合が49.8%以上となるように、2つ以上の紫外線照射部(11-19)を配設する。これにより、室内の処理に適した紫外線の照射が効率よく行われる。
実施形態の紫外線照射装置の設定方法では、2つ以上の紫外線照射部(11-19)は、それぞれから照射される紫外線が仮想立方体空間(VS)に入射するように配設される。これにより、室内の処理に適した紫外線の照射が効率よく行われる。
実施形態の紫外線照射装置の設定方法は、紫外線を照射する紫外線照射部(11-19)をそれぞれ備える2つ以上の紫外線照射装置の設定方法であって、予め定められた仮想立方体空間(VS)に対する紫外線の強度が閾値以上である領域の割合である第1の割合が、紫外線照射装置が1つだけ配設されているときの領域の割合である第2の割合よりも大きくなるように、2つ以上の紫外線照射装置を設定し、閾値は、仮想立方体空間における除菌の程度と紫外線照射装置の動作モードとによって決まる。これにより、室内の処理に適した紫外線の照射が効率よく行われる。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、紫外線照射装置の設定方法の一例としての、紫外線照射装置の配設方法の一例について示す概略図である。実施形態に係る紫外線照射装置は、部屋Rに配設される。部屋Rは、1辺が1mの立方体空間よりも大きい空間を有していれば、特に限定されるものではない。部屋Rは、オフィス環境、カフェ、貸会議室、ファミリーレストランといった場所に設けられ得る。さらに、ここでは、「部屋」と記載しているが、実施形態に係る部屋Rは、スタジアム、競技場、コンサート会場といった空間であってもよい。
図1に示すように、部屋Rには、人Hが滞在し得る。人Hは、部屋Rに出入りできる。部屋Rにおける人Hが触れた箇所等は、人Hに付着していた細菌やウイルス等により汚染されることがある。このような汚染箇所は、適切かつ速やかに除菌されることが好ましい。また、例えば、人Hが部屋Rに持ち込み、部屋Rの空気内に滞在している(漂っている)細菌やウイルス等も、適切かつ速やかに除菌されることが好ましい。
実施形態では、部屋Rの例えば天井に紫外線照射装置が配設される。紫外線照射装置は、紫外線照射装置が備える紫外線照射部11が部屋R内の空間に面する若しくは露出するように配設される。紫外線照射部11は、部屋Rの天井から下方、すなわち部屋Rの床面に向けて紫外線を照射できるように配設される。紫外線照射部11は、光源及び電源を備える。光源は、非LED(Light Emitting Diode)のランプ(例えば、水銀ランプ、メタルハライドランプ、蛍光形紫外線ランプ、エキシマランプ等)であってもよく、LEDであってもよい。光源は、例えば、UV-LEDを用いた発光回路を含み、少なくとも波長が380nm以下の紫外線を照射できるように構成されている。紫外線照射部11は、人Hが部屋Rに居るときであっても、居ないときであっても紫外線を照射し得る。ここで、紫外線照射装置は、必ずしも部屋Rの天井に配設される必要はなく、部屋Rの任意の場所に配設され得る。
ここで、実施形態においては、紫外線照射装置の設定(設置)を決めるに当たり、仮想立方体空間VSが定義される。仮想立方体空間VSは、紫外線照射部11における紫外線の照射の程度を評価するための空間であって、紫外線照射部11の紫外線照射中心と面中心が一致する1辺が1mの仮想面を備えていて紫外線照射部11を内側に含まないように、すなわち紫外線照射部11が仮想面に外接するように設定された1辺が1mの仮想立方体空間である。
紫外線の照射による除菌の程度は、一般に紫外線の照射量によって決まる。一例では、ウイルスを99.99%程度除菌できる照射量は4000μJ/cmであり、ウイルスを99.90%程度除菌できる照射量は3000μJ/cmであり、ウイルスを99.00%程度除菌できる照射量は2000μJ/cmであり、ウイルスを90.00%程度除菌できる照射量は1000μJ/cmであるとされている。
紫外線の照射量(照度)は、紫外線の強度と紫外線の照射時間との積で決まる。したがって、強度が強い程、また、照射時間が長い程、紫外線による除菌の効果は高まる。一方で、紫外線は、人体にも影響を与えるものである。このため、安全上の観点から、人への紫外線暴露量には、上限値が定められている。例えば、1日当たりの人への紫外線暴露量については、米国産業衛生専門家会議(ACGIH)及び日本産業規格(JIS Z 8812)等で、許容限界値(Threshold Limited Values:TLV)が規定されている。例えば、波長222nmの紫外線のTLVは、22mJ/cmである。このように、人の居る環境下で除菌が行われるためには、TLVを超えないように紫外線の強度と照射時間とが設定される必要がある。
また、空気除菌の観点で室内の換気が1時間に2回行われることが推奨されている。つまり、時間平均として30分間に1回の換気が行われればよい。したがって、この30分の間に空気除菌が完了するように紫外線が照射されることが望ましい。
図2A、図2B、図2Cは、紫外線の照射量と、照射時間と、強度との関係を示す図である。ここで、図2A、図2B、図2Cの「定義」はどの程度の除菌を目的とするかを示す。また、図2A、図2B、図2Cの「照射量」は「定義」の除菌を実施するために必要な紫外線の照射量を示す。照射量の単位はμJ/cmである。図2A、図2B、図2Cの「照射時間」は、「定義」の除菌を実施するために必要な紫外線の照射時間を示す。照射時間の単位はsec(秒)である。図2A、図2B、図2Cの「閾値」は、「定義」の除菌を実施するために必要な紫外線の強度を示す。閾値、すなわち強度の単位は、μW/cmである。
図2Aは、紫外線照射部11の動作モードとして30分間の紫外線の連続照射をする第1のモードがある場合の関係を示す図である。30分間の紫外線の連続照射ができる場合、照射時間は、1800秒に固定され得る。前述したように、ウイルスを99.99%程度除菌できる照射量は4000μJ/cmであるから、ウイルスを99.99%程度除菌できる単位時間あたりの照射強度の閾値は、4000/1800≒2.22μW/cmである。同様に、ウイルスを99.90%程度除菌できる閾値は3000/1800≒1.67μW/cmであり、ウイルスを99.00程度%除菌できる閾値は2000/1800≒1.11μW/cmであり、ウイルスを90.00%程度除菌できる閾値は1000/1800≒0.56μW/cmである。これらの閾値に従って30分間の紫外線の照射が行われれば、所望のウイルス除菌を行いつつ、紫外線の照射量が22mJ/cmを上回ることはない。
図2Bは、紫外線照射部11の動作モードとして1分おきの紫外線の間欠照射(つまり、1分点灯、1分消灯を繰り返す)をする第2のモードがある場合の関係を示す図である。1分おきの間欠照射の場合、1分毎に紫外線の照射されない期間が存在する。したがって、30分での除菌が完了するためには照射時間は、900秒に固定され得る。これにより、ウイルスを99.99%程度除菌できる単位時間あたりの照射強度の閾値は、4000/900≒4.44μW/cmである。同様に、ウイルスを99.90%程度除菌できる閾値は3000/900≒3.33μW/cmであり、ウイルスを99.00程度%除菌できる閾値は2000/900≒2.22μW/cmであり、ウイルスを90.00%程度除菌できる閾値は1000/900≒1.11μW/cmである。これらの閾値に従って1分毎の間欠照射が行われれば、所望のウイルス除菌を行いつつ、紫外線の照射量が22mJ/cmを上回ることはない。
図2Cは、紫外線照射部11の動作モードとして1分の紫外線の照射と2分の紫外線の照射停止とを繰り返すモードがある場合の関係を示す図である。この場合、30分での除菌が完了するためには照射時間は、600秒に固定され得る。これにより、ウイルスを99.99%程度除菌できる単位時間あたりの照射強度の閾値は、4000/600≒6.67μW/cmである。同様に、ウイルスを99.90%程度除菌できる閾値は3000/600≒5.00μW/cmであり、ウイルスを99.00程度%除菌できる閾値は2000/600≒3.33μW/cmであり、ウイルスを90.00%程度除菌できる閾値は1000/600≒1.67μW/cmである。これらの閾値に従って1分間の照射と2分間の照射停止とが行われれば、所望のウイルス除菌を行いつつ、紫外線の照射量が22mJ/cmを上回ることはない。
このように、30分での除菌を目的とする場合、閾値は、必要とされる除菌の程度を満足できる紫外線の照射量と紫外線照射部11の動作モードとによって変化する。紫外線照射部11からの紫外線の照射の結果、閾値以上となる領域がなるべく多くなるように紫外線照射装置の設定がされることが望ましい。この設定のための評価が仮想立方体空間VSを用いて行われる。以下、詳しく説明される。
図3は、1つの紫外線照射装置の配設例を示す図である。ここで、図3は、紫外線照射装置の紫外線照射部11を部屋Rの天井から見たときの図である。図3に示すように、仮想立方体空間VSの1つの仮想面の面中心は、1つの紫外線照射部11の紫外線照射中心と一致している。
ここで、ある強度Iの紫外線をある配光角θで照射する1つの紫外線照射部11だけが配設されている状態を考える。仮想立方体空間VSにおける閾値以上の強度の領域の割合が大きいほどに、仮想立方体空間VSの中の多くの領域が除菌され、部屋Rを効率良く除菌し得ることを意味している。この割合は、例えば仮想立方体空間VSを100mm×100mm×100mmの小空間に分割し、閾値以上の強度を有する小空間の数をカウントすることによって計算される。なお、カウントする小空間の数は、小空間内に照射される紫外線の平均強度が閾値以上の小空間の数であってもよいし、小空間内に照射される紫外線の最大強度(若しくは最小強度)が閾値以上の小空間の数であってもよい。また、小空間内の積算強度で閾値との比較がされてもよい。
例えば、図1に示す仮想立方体空間VSにおいて、紫外線照射部11からの鉛直方向の距離が0cm、50cm、100cmの仮想面P0、P50、P100での小空間毎の強度がそれぞれ図4A、図4B、図4Cで示すものである。ここで、図4A、図4B、図4Cにおける領域A1は、強度が閾値以上である小空間の領域である。また、図4A、図4B、図4Cにおける領域A2は、強度が0よりも大きくて閾値未満の小空間の領域である。さらに、図4Aにおける領域A3は、強度が0の小空間の領域である。強度が0の小空間の領域は、紫外線が全く照射されていない領域である。
例えば、紫外線照射部11の直下である0cmの仮想面では、図4Aに示すように、領域A1に含まれる小空間の数が4個、領域A2に含まれる小空間の数が12個、領域A3に含まれる小空間の数が84個である。
同様に、紫外線照射部11から50cmの仮想面では、図4Bに示すように、領域A1に含まれる小空間の数が32個、領域A2に含まれる小空間の数が68個である。また同様に、紫外線照射部11から100cmの仮想面では、図4Cに示すように、領域A1に含まれる小空間の数が88個、領域A2に含まれる小空間の数が12個である。図4B及び図4Cにおいて、領域A1に含まれる小空間の数が多くなるのは、紫外線照射部11から照射される紫外線の配光により、紫外線が広がって照射されるためである。
以上のようにしてカウントされる領域A1に含まれる小空間の総数を仮想立方体空間VSに含まれる小空間の総数、すなわち1000で除することによって、閾値以上の強度の領域の割合が計算される。
図5は、図3の配設例における閾値と割合の関係の一例を示す図である。ここで、図5で示される割合は、図2Cの場合、すなわち紫外線照射部11の動作モードとして1分の紫外線の照射と2分の紫外線の照射停止とを繰り返すモードがある場合の閾値に対して計算される割合である。また、図5の閾値の単位は、mW/cmである。つまり、図5は、単位面積あたりに、閾値の強度以上の紫外線が照射される小空間の割合を示す図である。図5からも明らかなように、閾値が大きくなると割合は小さくなる。図6は、図5の関係を表すグラフである。ここで、図6の横軸は閾値を示し、図6の縦軸は割合を示す。図6に示すように、図5に示す閾値と割合とはy=-0.0421x+0.703の1次関数で近似され得る。したがって、紫外線の照射の条件が同じであれば、閾値が決められることで割合が決められる。
例えば、図6に示す割合を基準として紫外線の照射の条件が適切であるか否かが判定され得る。つまり、1つの紫外線照射部11だけが配設されていて閾値が5.00μW/cmに決められている場合、そのときに計算される割合である第2の割合が図6で示した第1の割合としての49.8%よりも大きい場合には、そのときの紫外線照射部11の紫外線の照射の条件は、仮想立方体空間VSの中が効率良く空気除菌され、部屋Rを効率良く空気除菌する条件となる。なお、第1の割合としての49.8%に達していない場合でも、例えば、強度Iを増加させることにより、強度が閾値以上となる領域の割合は増加し、閾値を満たす小空間の割合が49.8%以上を満たすことで、部屋Rを効率良く空気除菌することが可能となる。また例えば、配光角θを変えることによっても領域の割合は変化する。例えば、図4Aに示した領域A1は、紫外線が全く照射されていない領域である。しかしながら、配光角θを変えることによって、領域A1の小空間の強度が閾値以上となり、閾値を満たす小空間の割合が49.8%以上を満たすことで、部屋Rを効率良く空気除菌することが可能となる。このような強度Iの条件及び配光角θの条件は、シミュレーション等で決められてもよい。
さらに、1つの紫外線照射部だけでなく、2つ以上の紫外線照射部が組み合わせられることによって割合の増加が見込める場合もある。図7は、2つの紫外線照射部11、12が平面距離で縦横1mの間隔を空けて配設された配設例を示す図である。図7では、仮想立方体空間VSの仮想面の中心は、紫外線照射部11の紫外線照射中心と一致している。紫外線照射部11、12は、ともに強度Iの紫外線を配光角θで照射する。なお、紫外線照射部12は、紫外線照射部11を備える紫外線照射装置とは異なる紫外線照射装置が備える紫外線照射部であり、紫外線照射部11と同様の形態で、部屋Rに配設される。
図8は、紫外線照射部11からの鉛直方向の距離が50cmの仮想面P50での小空間毎の強度を示す図である。紫外線照射部11に加えて紫外線照射部12から照射される紫外線も仮想立方体空間VSに入射することにより、領域A1に含まれる小空間の数が49個に増加する。
図9は、図7の配設例における閾値と割合の関係の一例を示す図である。図9で示される割合は、図5と同様、すなわち紫外線照射部11及び紫外線照射部12の動作モードとして1分の紫外線の照射と2分の紫外線の照射停止とを繰り返すモードがある場合の閾値に対して計算される割合である。図9からも明らかなように、図5の場合よりもそれぞれの閾値に対する割合が増加している。つまり、紫外線照射部11及び12が図8のように配設されることで部屋Rの空気除菌効率は改善される。図10は、図9の関係を表すグラフである。図10に示すように、図9に示す閾値と割合とはおよそy=-0.0415x+0.753の1次関数で近似され得る。
図11は、9個の紫外線照射部が配設された配設例を示す図である。図11では、紫外線照射部11を中心としてその周囲に1m又は縦横1mの間隔を空けて8個の紫外線照射部12-19が配置されている。図11では、仮想立方体空間VSの仮想面の中心は、紫外線照射部11の紫外線照射中心と一致している。紫外線照射部11-19は、何れも強度Iの紫外線を配光角θで照射する。なお、紫外線照射部13-19は、紫外線照射部11を備える紫外線照射装置、紫外線照射部12を備える紫外線照射装置、とはそれぞれ異なる紫外線照射装置が備える紫外線照射部であり、紫外線照射部11や紫外線照射部12と同様の形態で、部屋Rに配設される。
図12Aは、紫外線照射部11からの鉛直方向の距離が50cmの仮想面P50での小空間毎の強度を示す図である。紫外線照射部11に加えて紫外線照射部12-19から照射される紫外線も仮想立方体空間VSに入射することにより、領域A1に含まれる小空間の数が88個に増加する。また、図12Bは、紫外線照射部11からの鉛直方向の距離が100cmの仮想面P100での小空間毎の強度を示す図である。紫外線照射部11に加えて紫外線照射部12-19から照射される紫外線も仮想立方体空間VSに入射することにより、領域A1に含まれる小空間の数が100個に増加する。つまり、100cmの仮想面では、すべての小空間が閾値以上の強度を有する。
図13は、図11の配設例における閾値と割合の関係の一例を示す図である。図13で示される割合は、図5と同様、すなわち紫外線照射部11-紫外線照射部19の動作モードとして1分の紫外線の照射と2分の紫外線の照射停止とを繰り返すモードがある場合の閾値に対して計算される割合である。図13からも明らかなように、図9の場合よりもそれぞれの閾値に対する割合が増加している。つまり、紫外線照射部11-19が図11のように配設されることで部屋Rの空気除菌効率はさらに改善される。図14は、図13の関係を表すグラフである。図14に示すように、図13に示す閾値と割合とはおよそy=-0.0337x+0.7755の1次関数で近似され得る。
ここで、2つ以上の紫外線照射部が組み合わせて配設される場合、それぞれの紫外線照射部から照射される紫外線が仮想立方体空間VSに入射するようにそれぞれの紫外線照射部の配置の間隔が決められる。好ましくは、1つの紫外線照射部11が配設されているときの条件での評価の結果、強度が閾値未満となった小空間に紫外線が入射するようにそれぞれの紫外線照射部の配置の間隔が決められる。この場合において、紫外線照射部の配置の間隔は、必ずしも等間隔である必要はない。このような間隔の条件は、シミュレーション等で決められてもよい。また、2つ以上の紫外線照射部が配設される場合、それぞれの紫外線照射部は、共通の紫外線照射装置に搭載されていてもよいし、別々の紫外線照射装置に搭載されていてもよい。
以上説明したように実施形態によれば、1つの紫外線照射部から強度Iの紫外線が配光角θで仮想立方体空間VSに照射された際の仮想立方体空間VSにおける紫外線の強度が5μW/cm以上である領域の割合を基準にしてその割合が増加するように紫外線照射部の設定が行われる。これにより、仮想立方体空間VSの中の処理に適した紫外線の照射が効率よく行われる。なお、この紫外線強度の設定値である5μW/cmは所望の空間除菌の度合いに応じて適宜設定されうる。そして、紫外線強度の設定値の設定に応じて、空間Rを効率よく空気除菌可能な小空間の割合の閾値も、例えば、図6、図10、図14に示す関係式に則って適宜設定されうる。
さらに、2つ以上の紫外線照射部が組み合わせて配設されることにより、1つの紫外線照射部だけでは強度が閾値以上とならない領域の強度も閾値以上となり得る。これにより、さらなる効率化が図られる。
ここで、前述した実施形態においては、仮想立方体空間VSは紫外線照射部11の直下に設定されている。しかしながら、仮想立方体空間VSは、例えば1つの仮想面の中心が紫外線照射部11の紫外線照射中心と一致するように設定されればよい。例えば、紫外線照射部11が斜め方向に紫外線を照射するように構成されている場合には、仮想立方体空間VSもそれに応じて斜めに傾くように設定され得る。この場合、紫外線照射部11の照射面と平行な1面を含む仮想立方体空間VSが設定される。さらには、仮想立方体空間VSは、必ずしも1つの仮想面の中心が紫外線照射部11の紫外線照射中心と一致していなくてもよい。例えば、仮想立方体空間VSは、紫外線照射部11から離れた場所に設定されてもよい。
また、2つ以上の紫外線照射部が組み合わせて使用される場合、それぞれの紫外線照射部から照射される紫外線の強度、配光及びそれぞれの紫外線照射部の動作モードは必ずしも同一である必要はない。また、紫外線照射部の配置も図7又は図11で示した配置に限定されるものではない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11,12,13,14,15,16,17,18,19…紫外線照射部。

Claims (4)

  1. 紫外線を照射する紫外線照射部をそれぞれ備える1つ以上の紫外線照射装置の設定方法であって、
    前記紫外線照射装置の1つの前記紫外線照射部の中心と面中心が一致する1辺が1mの仮想面を備えていて1つの前記紫外線照射部を内側に含まないように設定された1辺が1mの仮想立方体空間に対する紫外線の強度が5μW/cm以上である領域の割合が49.8%以上となるように、前記1つ以上の紫外線照射装置を設定する
    紫外線照射装置の設定方法。
  2. 前記仮想立方体空間に対する、前記紫外線の強度が5μW/cm以上である領域の割合が49.8%以上となるように、2つ以上の前記紫外線照射部を配設する
    請求項1に記載の紫外線照射装置の設定方法。
  3. 前記2つ以上の紫外線照射部は、それぞれから照射される紫外線が前記仮想立方体空間に入射するように配設される
    請求項2に記載の紫外線照射装置の設定方法。
  4. 紫外線を照射する紫外線照射部をそれぞれ備える2つ以上の紫外線照射装置の設定方法であって、
    予め定められた仮想立方体空間に対する前記紫外線の強度が閾値以上である領域の割合である第1の割合が、前記紫外線照射装置が1つだけ配設されているときの前記領域の割合である第2の割合よりも大きくなるように、前記2つ以上の紫外線照射装置を設定し、
    前記閾値は、前記仮想立方体空間における除菌の程度と前記紫外線照射装置の動作モードとによって決まる
    紫外線照射装置の設定方法。

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