JP2023148348A - 医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム - Google Patents

医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】臓器の部分切除による不全領域を可視化できる医用画像処理装置を提供する。【解決手段】臓器の可視化を行う医用画像処理装置であって、処理部を備え、処理部は、臓器を含むボリュームデータを取得し、臓器に含まれる管状組織を指定し、管状組織を含み、臓器において切除対象の領域である第1の切除領域を指定し、指定された第1の切除領域に基づいて、管状組織が切断される第1の切断位置を導出し、管状組織と第1の切断位置とに基づいて、臓器に含まれ、切断対象の管状組織内での流通が滞ることにより組織が機能しなくなると予測される第1の不全領域を導出し、臓器と第1の切除領域と第1の不全領域とを表示部に表示させる。【選択図】図13

Description

本開示は、医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムに関する。
従来、臓器の切除時には、血管を含む管状組織を結紮切離することが知られている。従来、結紮切離箇所を強調表示する医用画像処理装置が知られている(特許文献1参照)。
特開2020-120827号公報
特許文献1の技術では、血管の切断面を可視化することができる。しかし、血管を含む臓器の部分切除については考慮されていない。また、血管の切断による血流の滞りにより組織が機能しなくなることが十分に想定されていない。機能しなくなる領域が大きいと、患者の負担が大きくなる。そのため、血管の切断により組織が機能しなくなると予想される不全領域が可視化され、好適な手術計画に立案されることが好ましい。
本開示は、上記事情に鑑みてされたものであって、臓器の部分切除による不全領域を可視化できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラムを提供する。
本開示の一態様は、臓器を含むボリュームデータを取得し、前記臓器に含まれる管状組織を指定し、前記管状組織を含み、前記臓器において切除対象の領域である第1の切除領域を指定し、指定された前記第1の切除領域に基づいて、前記管状組織が切断される第1の切断位置を導出し、前記管状組織と前記第1の切断位置とに基づいて、前記臓器に含まれ、切断対象の前記管状組織内での流通が滞ることにより組織が機能しなくなると予測される第1の不全領域を導出し、前記臓器と前記第1の切除領域と前記第1の不全領域とを表示部に表示させる、医用画像処理装置である。
本開示の一態様は、臓器の可視化を行う医用画像処理方法であって、臓器を含むボリュームデータを取得するステップと、前記臓器に含まれる管状組織を指定するステップと、前記管状組織を含み、前記臓器において切除対象の領域である第1の切除領域を指定するステップと、指定された前記第1の切除領域に基づいて、前記管状組織が切断される第1の切断位置を導出するステップと、前記管状組織と前記第1の切断位置とに基づいて、前記臓器に含まれ、切断対象の前記管状組織内での流通が滞ることにより組織が機能しなくなると予測される第1の不全領域を導出するステップと、前記臓器と前記第1の切除領域と前記第1の不全領域とを表示部に表示させるステップと、有する医用画像処理方法である。
本開示の一態様は、上記の医用画像処理方法をコンピュータに実行させるための医用画像処理プログラムである。
本開示によれば、臓器の部分切除による不全領域を可視化できる。
第1の実施形態における医用画像処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図 医用画像処理装置の機能構成例を示すブロック図 被検体の体内の一例を示す図 肝臓における切除領域の一例を示す図 肝臓における切除領域に基づく門脈と静脈との切断位置の一例を示す図 肝臓における門脈と静脈との切断位置に基づく壊死領域の一例を示す図 肝臓における修正切除領域の一例を示す図 肝臓における修正切除領域に基づく門脈と静脈との修正切断位置の一例を示す図 肝臓における修正切断位置に基づく修正壊死領域の一例を示す図 肝臓における再修正切除領域の一例を示す図 門脈及び静脈の切断位置を説明するための図 肝臓の切除領域と壊死領域と腫瘍と門脈と静脈との表示例を示す図 医用画像処理装置の動作例を示すフローチャート 医用画像処理装置の動作例を示すフローチャート(図13の続き)
以下、本開示の実施形態について、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における医用画像処理装置100の構成例を示すブロック図である。医用画像処理装置100は、ポート110、UI120、ディスプレイ130、プロセッサ140、及びメモリ150を備える。
医用画像処理装置100には、CT装置200が接続される。医用画像処理装置100は、CT装置200からボリュームデータを取得し、取得されたボリュームデータに対して処理を行う。医用画像処理装置100は、PCとPCに搭載されたソフトウェアにより構成されてもよい。
CT装置200は、被検体へX線を照射し、体内の組織によるX線の吸収の違いを利用して、画像(CT画像)を撮像する。被検体は、生体、人体、又は動物等を含んでよい。CT装置200は、被検体内部の任意の箇所の情報を含むボリュームデータを生成する。CT装置200は、CT画像としてのボリュームデータを医用画像処理装置100へ、有線回線又は無線回線を介して送信する。CT画像の撮像には、CT撮像に関する撮像条件や造影剤の投与に関する造影条件が考慮されてよい。なお、造影は、臓器の動脈、門脈、又は静脈等に対して行われてよい。造影は、臓器の特性に応じて異なるタイミングで複数回実施されてよい。
医用画像処理装置100内のポート110は、通信ポート、外部装置接続ポート、又は組み込みデバイスへの接続ポート等を含み、CT画像から得られたボリュームデータを取得する。取得されたボリュームデータは、直ぐにプロセッサ140に送られて各種処理されてもよいし、メモリ150において保管された後、必要時にプロセッサ140へ送られて各種処理されてもよい。また、ボリュームデータは、記録媒体や記録メディアを介して取得されてもよい。また、ボリュームデータは中間データ、圧縮データ、又はシノグラム等の形で取得されてもよい。また、ボリュームデータは医用画像処理装置100に取り付けられたセンサーデバイスからの情報から取得されてもよい。ポート110は、ボリュームデータ等の各種データを取得する取得部として機能する。
UI120は、タッチパネル、ポインティングデバイス、キーボード、又はマイクロホンを含んでよい。UI120は、医用画像処理装置100のユーザから、任意の入力操作を受け付ける。ユーザは、医師、放射線技師、学生、又はその他医療従事者(Paramedic Staff)を含んでよい。
UI120は、各種操作を受け付ける。例えば、ボリュームデータやボリュームデータに基づく画像(例えば後述する3次元画像、2次元画像)における、関心領域(ROI)の指定や輝度条件の設定等の操作を受け付ける。関心領域は、各種組織(例えば、血管、気管支、臓器、器官、骨、脳)の領域を含んでよい。組織は、病変組織、正常組織、又は腫瘍組織等を含んでよい。
ディスプレイ130は、例えばLCDを含んでよく、各種情報を表示する。各種情報は、ボリュームデータから得られる3次元画像や2次元画像を含んでよい。3次元画像は、ボリュームレンダリング画像、サーフェスレンダリング画像、仮想内視鏡画像、仮想超音波画像、又はCPR画像等を含んでもよい。ボリュームレンダリング画像は、レイサム(RaySum)画像、MIP画像、MinIP画像、平均値画像、又はレイキャスト画像等を含んでもよい。2次元画像は、アキシャル画像、サジタル画像、コロナル画像、又はMPR画像等を含んでよい。
メモリ150は、各種ROMやRAMの一次記憶装置を含む。メモリ150は、HDDやSSDの二次記憶装置を含んでもよい。メモリ150は、USBメモリやSDカードの三次記憶装置を含んでもよい。メモリ150は、各種情報やプログラムを記憶する。各種情報は、ポート110により取得されたボリュームデータ、プロセッサ140により生成された画像、プロセッサ140により設定された設定情報、各種プログラムを含んでもよい。メモリ150は、プログラムが記録される非一過性の記録媒体の一例である。
プロセッサ140は、CPU、DSP、又はGPUを含んでもよい。プロセッサ140は、メモリ150に記憶された医用画像処理プログラムを実行することにより、各種処理や制御を行う処理部160として機能する。
図2は、処理部160の機能構成例を示すブロック図である。
処理部160は、領域処理部161、画像生成部162、切断位置処理部163と、及び表示制御部165を備える。処理部160は、医用画像処理装置100の各部を統括する。処理部160は、臓器や組織の可視化に関する処理を行う。なお、処理部160に含まれる各部は、1つのハードウェアにより異なる機能として実現されてもよいし、複数のハードウェアにより異なる機能として実現されてもよい。また、処理部160に含まれる各部は、専用のハードウェア部品により実現されてもよい。
領域処理部161は、例えばポート110を介して、被検体のボリュームデータを取得する。領域処理部161は、ボリュームデータに含まれる任意の領域を抽出する。領域処理部161は、例えばボリュームデータのボクセル値に基づいて、自動で関心領域を指定し、関心領域を抽出してよい。領域処理部161は、例えばUI120を介して、手動で関心領域を指定し、関心領域を抽出してよい。関心領域は、肝臓、肺、気管支、肺動脈、肺静脈、門脈、肝静脈、等の領域を含んでよい。関心領域は、被検体から切除する臓器の少なくとも一部であってよい。また、関心領域は、管状組織(例えば、血管(例えば門脈、動脈、静脈)、気管支、胆管)の少なくとも一部であってよい。領域処理部161は、管状組織の領域に基づいて、管状組織の走行状態を示す木構造(ツリー)を生成してよい。
領域処理部161は、被検体の臓器を区域によって分割してよい。区域は、解剖学的な区域と少なくとも大まかに一致してよい。臓器は、肝臓、腎臓、肺、その他の臓器を含んでよい。区域は、複数の区域の組み合わせの少なくとも一部の領域であってもよい。区域は、区域よりも細かな範囲の単位でもよい。区域の分割では、ボロノイ分割が行われてもよく、例えば門脈又は動脈をシードとしたボロノイ分割が行われ、臓器の各区域が導出されてよい。
領域処理部161は、管状組織の1つである門脈又は動脈(門脈等とも称する)の走行状態(門脈ツリー等)に基づいて、その門脈等の支配領域を決定してよい。門脈等の支配領域は、腫瘍を栄養する(栄養を運搬する)門脈又は動脈が栄養している領域を指す。腫瘍を栄養する門脈等を、責任血管とも称する。領域処理部161は、例えば、門脈又は動脈をシードとして、ボロノイ分割することによって、門脈等の支配領域を算出してよい。
領域処理部161は、管状組織の1つである静脈の走行状態(静脈ツリー)に基づいて、その静脈の支配領域を決定してよい。静脈の支配領域は、静脈が灌流している灌流領域である。領域処理部161は、例えば、静脈をシードとして、ボロノイ分割することによって、静脈の灌流領域を算出してよい。静脈の灌流領域は、門脈等の支配領域と重複してもよいし重複しなくてもよい。
領域処理部161は、門脈等の支配領域と静脈の支配領域(灌流領域)とに基づいて、壊死領域を算出してよい。壊死領域は、動脈ないし門脈が永続的に阻血される領域に加え、静脈が切断されて血流が滞ることにより、組織が壊死すると予測される領域である。壊死領域は、管状組織が切断されることで影響を受ける影響領域の1つである。壊死領域は、例えば、門脈等の切断により血流が滞る門脈等の支配領域と、静脈の切断により血流が滞る静脈の灌流領域と、を統合した領域である。よって、壊死領域は、門脈等又は静脈の切断位置よりも血流において下流側に位置する支配領域を含むことになる。血流が滞ることは、切断対象の管状組織内での流通が滞ることの一例である。
領域処理部161は、ボロノイ分割では、基準となる線又はこの線上の点との距離を基に、臓器を複数の区域に分割したり、支配領域及び灌流領域を算出したりしてよい。基準となる線は、血管、気管支、等の管状組織の走行を表す線であってよい。例えば、領域処理部161は、抽出された、臓器の区域の中心部を走行し易い木構造T1(例えば門脈、動脈、又は気管支のツリー)に基づいて、臓器の区域を分割したり、支配領域及び灌流領域を決定したりしてよい。領域処理部161は、この区域分割の結果である区域や支配領域を、区域や支配領域の端部、又は境界を走行し易い木構造T2(例えば、静脈又はリンパ管のツリー)等、に基づいて補正してよい。また、領域処理部161は、抽出された木構造T1及び木構造T2に基づいて、臓器を区域で分割してよいし、支配領域を決定してよい。なお、区域分割の例については、参考特許文献1に開示されている。
(参考特許文献1:特開2020-120828号公報)
領域処理部161は、臓器における切除対象の領域である切除領域を導出してよい。切除領域は、例えば、臓器から腫瘍部分を切除するための腫瘍を含む領域である。切除領域は、決定された支配領域と同じであってもよいし、異なっていてもよい。切除領域は、腫瘍を含む分割された区域と同じであってもよいし、異なっていてもよい。領域処理部161は、UI120を介して手動で切除領域を指定してもよいし、所定のアルゴリズムに従って自動で切除領域を指定してもよい。切除領域は、臓器のうちの部分切除手術等により切除対象となる領域でよい。
例えば、領域処理部161は、UI120を介して、臓器表面における切除を開始する中心点とその切除範囲の径とを指定することにより、腫瘍を含む単純な図形(例えば円錐台形状)を切除領域の全体を生成してよい。また、領域処理部161は、臓器の表面上の点(制御点)を1つ以上指定した場合、指定された1つ以上の制御点を結んだ線を切除領域の外周線として、切除領域を導出してよい。つまり、UI120を介してユーザが臓器のこの辺からアプローチするという簡単な指示(制御点の指定の指示)を行うだけで、切除領域を導出できる。
領域処理部161は、臓器内の任意の点、例えば臓器内を走行する管状組織上の点を切除面として、曲面を生成してよい。切除領域は、上述した臓器の区域、門脈等の支配領域、及び静脈の灌流領域のいずれにも依存しなくてよい。
領域処理部161は、導出済みの切除領域を修正(再導出)してもよい。例えば、領域処理部161は、UI120を介して切除領域を手動で修正してよい。領域処理部161は、導出された壊死領域に基づいて、切除領域を自動で修正してもよい。例えば、所定の(例えば重要な)門脈又は静脈が切除領域外となるように、切除領域を修正してよい。例えば、壊死領域が拡大せずに切除領域を拡大するよう修正してよい。
画像生成部162は、各種画像を生成する。画像生成部162は、取得されたボリュームデータの少なくとも一部(例えば抽出された領域、区域のボリュームデータ)に基づいて、3次元画像や2次元画像を生成する。画像生成部162は、切除領域に含まれる臓器の一部が除外された画像を生成してよい。この場合、臓器内の切除領域が除外されるが、切除領域内の管状組織の少なくとも一部が残存した画像を生成してもよいし、切除領域内の管状組織の少なくとも一部も除外された画像を生成してもよい。
画像生成部162は、各種レンダリング(例えばボリュームレンダリング又はサーフィスレンダリング)を行って、画像を生成してよい。画像生成部162は、マスクを利用して画像を生成してよい。マスクを利用すると、マスク領域のボクセルに限定して画像内に描画され、非マスク領域のボクセルは、画像内に描画されない。また、マスクは領域毎に複数利用できる。マスクを利用した画像生成については、例えば参考特許文献2に開示されている。なお、画像生成部162は、マスクを使用せずに画像を生成してもよい。
(参考特許文献2:特許第4188900号公報)
切断位置処理部163は、管状組織(例えば門脈、動脈、又は静脈)が切断される位置(切断位置、切断点)を決定する。切断位置処理部163は、UI120を介して、管状組織の切断位置を手動で決定してよい。切断位置処理部163は、臓器の切除領域に基づいて、臓器の周辺又は臓器内を走行する管状組織の切断位置を算出してよい。管状組織の切断位置は、管状組織のツリー上の切断位置と同義である。
切断される管状組織は、結紮切離される管状組織でよい。結紮切離は、臓器の腫瘍摘出、臓器の区域切除、臓器の楔形切除、等に伴って実施されてよい。
表示制御部165は、各種データ、情報、又は画像をディスプレイ130に表示させる。画像は、画像生成部162で生成された画像を含む。表示制御部165は、切除領域、支配領域、灌流領域、又は壊死領域等を表示させてよい。この場合、切除領域、支配領域、灌流領域、又は壊死領域等の少なくとも1つを異なる表示態様で表示させてよい。また、表示制御部165は、レンダリング画像に、切断位置(切断位置)を強調する情報(強調情報)を重畳して表示させてよい。強調情報は、切断位置の輪郭を強調して示す輪郭強調情報、又は切断面を強調して示す面強調情報を含んでよい。
図3は、被検体の体内の一例を示す図である。図3では、被検体の体内として、肝臓10と腫瘍20と門脈12と静脈14とが示されている。肝臓10の表面11の内部に、門脈12と静脈14とが存在する。門脈12の一部は、責任血管12aとなっており、腫瘍20に対して栄養している。なお、図3では、説明のため、門脈12が実線で示され、静脈14が点線(破線)で示されている。以降の図でも同様である。
図4は、肝臓10における切除領域17の一例を示す図である。領域処理部161は、責任血管12aを含む門脈12に基づいて、ボロノイ分割等により、責任血管12aが栄養する領域である門脈等の支配領域を決定する。領域処理部161は、責任血管12aを含む門脈12と静脈14とに基づいて、ボロノイ分割等により、門脈等の支配領域を決定してもよい。図4では、相互に近くに位置する複数の門脈12からの距離をおよそ等距離として、門脈等の支配領域の外周部が形成されてよい。また、静脈14の走行に沿って、支配領域の外周部が形成されてもよい。領域処理部161は、手動又は自動で、腫瘍20を含む切除領域17を指定する。図4では、切除領域17の周端付近に静脈が含まれている。領域処理部161は、例えば、UI120を介して、円錐台形状の切除領域17を指定してよい。
図5は、肝臓10における切除領域17に基づく門脈12と静脈14との切断位置12p,14pの一例を示す図である。切断位置12pは門脈12(責任血管12a)が切断される位置である。切断位置14pは静脈14が切断される位置である。切断位置12p,14pは、例えば2次元の切断面で示される。切断位置12pは、門脈12(責任血管12a)と切除領域17の外周面との交点でよい。切断位置14pは、静脈14と切除領域17の外周面との交点でよい。
図6は、肝臓10における門脈12と静脈14との切断位置12p,14pに基づく壊死領域19の一例を示す図である。壊死領域19は、切断位置12pよりも下流にある門脈12の支配領域と、切断位置14pよりも下流にある静脈14の灌流領域と、を含む領域である。領域処理部161は、責任血管12aを含む門脈12と門脈12の切断位置12pとに基づいて、ボロノイ分割等により、切除領域17によって灌流が絶たれ壊死する壊死領域19を決定する。領域処理部161は、責任血管12aを含む門脈12と門脈12の切断位置12pと静脈14と静脈14の切断位置14pとに基づいて、ボロノイ分割等により、切除領域17によって灌流が絶たれ壊死する壊死領域19を決定してもよい。また、静脈14と切断位置14pとの走行に沿って、壊死領域19の外周部が形成されてもよい。図6では、門脈12の切断位置12pでの切断により除去される門脈除去部分12cと、静脈14の切断位置14pでの切断により除去される静脈除去部分14cと、が示されている。門脈除去部分12cと静脈除去部分14cとは、壊死領域19に含まれる。壊死領域19に、切除領域17が含まれる。
図7は、肝臓10における修正切除領域の一例を示す図である。領域処理部161は、切除領域17を修正して修正切除領域17mを生成する。修正切除領域17mでは、切除領域17の周端部付近を沿って走行する静脈14が、修正切除領域17mの外側となるよう修正されている。
図8は、肝臓10における修正切除領域17mに基づく門脈12と静脈14との修正切断位置12mp,14mpの一例を示す図である。修正切断位置12mpは、切除領域17が修正されて修正切除領域17mが形成されたことにより、門脈12(責任血管12a)の切断位置12pが修正された位置である。修正切断位置14mpは、切除領域17が修正されて修正切除領域17mが導出されたことにより、静脈14の切断位置14pが修正された位置である。修正切断位置12mp,14mpは、例えば2次元の切断面で示される。修正切断位置12mpは、門脈12(責任血管12a)と修正切除領域17mの外周面との交点でよい。修正切断位置14mpは、静脈14と修正切除領域17mの外周面との交点でよい。
図9は、肝臓10における門脈12と静脈14との修正切断位置12mp,14mpに基づく修正壊死領域19mの一例を示す図である。修正壊死領域19mは、切断位置12p,14pが修正されて修正切断位置12mp,14mpが導出されたことにより、壊死領域19が修正された領域である。修正壊死領域19mは、修正切断位置12mpよりも下流にある門脈12の支配領域と、修正切断位置14mpよりも下流にある静脈14の灌流領域と、を含む領域である。図9では、門脈12の修正切断位置12mpでの切断により除去される修正門脈除去部分12mcと、静脈14の修正切断位置14mpでの切断により除去される修正静脈除去部分14mcと、が示されている。修正門脈除去部分12mcと修正静脈除去部分14mcとは、修正壊死領域19mに含まれる。修正壊死領域19mに、修正切除領域17mが含まれる。
領域処理部161は、図4に示した切除領域17の指定と同様に、手動又は自動で修正切除領域17mを生成してよい。修正切除領域17mは、切除領域17よりも小さくてよい。これにより、壊死領域19の体積が小さくなり、患者への負担を低減可能である。なお、肝臓10の壊死領域19の体積の大きさは、例えば肝機能の良好さに反比例する。また、領域処理部161は、壊死領域19の体積に基づいて、例えば壊死領域19の体積又は残存領域に対する壊死領域の割合(体積率)が所定値以下となるように、修正切除領域17mを生成してもよい。この場合、処理部160は、修正切除領域17mの生成、修正壊死領域19mの生成、修正壊死領域19mの体積判定、を反復して実施してよい。なお、残存領域は、肝臓10から切除領域17が除かれた領域であり、部分切除手術等により肝臓10の一部として残される領域である。
図10は、肝臓10における再修正切除領域17m2の一例を示す図である。領域処理部161は、修正切除領域17mを修正して再修正切除領域17m2を生成する。図10では、壊死領域19が拡大しないように修正切除領域17mが拡大されて再修正切除領域17m2が生成されている。領域処理部161は、図4に示した切除領域17の指定と同様に、手動又は自動で再修正切除領域17m2を生成してよい。再修正切除領域17m2は、切除領域17よりも小さく、修正切除領域17mより大きくてよい。例えば、領域処理部161は、修正切除領域17mにおける肝臓10の表面11の開口部を大きくすることで、再修正切除領域17m2を生成してよい。これにより、患者への負担を低減しつつ、医師による手技(例えば腫瘍20を含む領域の切除)をし易くできる。
図11は、門脈12及び静脈14の切断位置12p,14pを説明するための図である。門脈12は、肝臓における所定の区域(図11では区域Z1)の中心に向かい、腫瘍20を栄養する。そのため、切断位置処理部163は、門脈12の根本から切断するよう切断位置12pを決定してよい。一方、静脈14は、肝臓における所定の区域Z1,Z2の端部周辺(境界付近)を走行する。また、ステージ(病気の進行度)の低い腫瘍20が区域の境界をまたぐ可能性は低い。そのため、切断位置処理部163は、静脈14の本管は温存し、区域の中に入り込む枝管を切断するよう、切断位置14pを決定してよい。修正切断位置12mp,14mpの決定においても同様である。よって、門脈等と静脈は異なる判断基準によって切断する。
図12は、肝臓10の切除領域17と壊死領域19と腫瘍20と門脈12と静脈14との表示例を示す図である。画像生成部162は、肝臓10に含まれる切除領域17、壊死領域19、残存領域、動脈、門脈12又は静脈14等の領域の少なくとも一部をレンダリングしてレンダリング画像を生成してよい。表示制御部165は、レンダリング画像を表示させてよい。また、レンダリング対象に関する付加情報をあわせて表示させてもよい。
図12では、肝臓10において、壊死領域19以外の領域では肝臓10の表面11に覆われている。表示制御部165は、切除領域17と壊死領域19とを異なる表示態様で表示させ、ユーザによって識別可能としてよい。さらに、表示制御部165は、切除領域17と壊死領域19と腫瘍20と門脈12と静脈14とを異なる表示態様で表示させ、ユーザによってそれぞれ識別可能としてよい。
なお、図12では、壊死領域19が半透明で表示されており、壊死領域19として壊死領域19A,19Bが表示されている。壊死領域19Aは、壊死領域19Aの紙面奥側に、壊死していない肝臓10の部分が残存していない、つまり壊死領域19Aが肝臓10を貫通していることを示している。壊死領域19Bは、壊死領域19Bの紙面奥側に、壊死していない肝臓10の部分が残存していることを示している。
また、表示制御部165は、肝臓全体、切除領域17、壊死領域19、又は残存領域等の体積に関する体積情報を表示させてもよい。体積情報は、肝臓全体、切除領域17、壊死領域19、又は残存領域の体積値を含んでよい。体積情報は、肝臓全体に対する切除領域17の割合(切除領域17の体積率)、肝臓全体に対する壊死領域19の割合(壊死領域19の体積率)、又は肝臓全体に対する残存領域の割合(残存領域の体積率)を含んでよい。体積情報は、切除領域17と壊死領域19と残存領域とに含まれるいずれか2つの体積比を含んでもよい。
なお、処理部160は、複数の領域(例えば切除領域17、壊死領域19、門脈12、及び静脈14)の可視化(表示)には、参考特許文献3に記載された技術を適用可能である。つまり、2次元の表示面に示される画像において複数の領域が重複する場合でも、各領域が色付けされることによって、ユーザは、複数の領域を区別可能に認識できる。
(参考特許文献3:特開2016-202319号公報)
なお、画像生成部162により実施されるレンダリングでは、腫瘍20、切除領域17、壊死領域19、残存領域、門脈12、又は静脈14等は、それぞれボリュームレンダリングされてもよいし、サーフィスレンダリングされてもよいし、両者の組み合わせてであってもよい。画像生成部162は、ボリュームデータからマスクを生成することによって各種領域の画像を生成してもよいし、ソリッド又はサーフィス等によって各種領域の画像を生成してもよい。また、画像生成部162は、サーフィスレンダリングとボリュームレンダリングとを混然一体としてレンダリング画像を生成してよい(参考特許文献4参照)。また、画像生成部162は、切除領域17又は壊死領域19又は残存領域の境界を半透明として、境界を介して、切除領域17又は壊死領域19又は残存領域の内部の血管走行が確認できるようにしてもよい。また、画像生成部162は、切除領域17又は壊死領域19又は残存領域の境界の陰影のみを描画して、切除領域17又は壊死領域19又は残存領域の内部の血管走行が確認できるようにしてもよい(参考特許文献5参照)。
(参考特許文献4:特開2018-121857号公報)
(参考特許文献5:特開2017-189460号公報)
次に、医用画像処理装置100の動作例について説明する。
図13及び図14は、医用画像処理装置100の動作例を示すフローチャートである。図13の処理は、例えば処理部160内の各部によって行われる。
まず、ポート110は、被検体のボリュームデータ(門脈相、静脈相)を取得する(S11)。領域処理部161は、ボリュームデータから肝臓領域(肝臓10)を抽出し、腫瘍領域(腫瘍20)を抽出する(S12)。領域処理部161は、ボリュームデータから門脈領域(門脈12)を抽出し、ボリュームデータから静脈領域(静脈14)を抽出する(S13)。領域処理部161は、門脈領域に基づいて門脈ツリーを生成し、静脈領域に基づいて静脈ツリーを生成する(S14)。領域処理部161は、UI120を介して、切除領域を指定する(S15)。切断位置処理部163は、切除領域と門脈ツリーとに基づいて門脈ツリー上の切断位置を算出し、切除領域と静脈ツリーとに基づいて静脈ツリー上の切断位置を算出する(S16)。
領域処理部161は、門脈ツリー、静脈ツリー、門脈ツリー上の切断位置、及び静脈ツリー上の切断位置に基づいて、壊死領域を算出する(S17)。この場合、門脈ツリーとその切断位置に基づいて門脈の支配領域を算出し、静脈ツリーとその切断位置に基づいて静脈の灌流領域を算出し、門脈の支配領域と静脈の灌流領域とに基づいて壊死領域を算出してよい。
表示制御部165は、肝臓領域と腫瘍領域と切除領域と壊死領域とを含むレンダリング画像をディスプレイ130に表示させる(S18)。表示制御部165は、肝臓領域と、壊死領域と、残存領域と、の体積を表示させてよい(S19)。また、表示制御部165は、肝臓領域に対する壊死領域の体積比、肝臓領域に対する残存領域の体積比、等を表示させてよい(S19)。
ステップS19の処理後に、図14に進む。切断位置処理部163は、門脈の切断位置又は静脈の切断位置の修正指示があるか否かを判定する(S21)。例えば、UI120を介して、ユーザの操作に基づいて切断位置の修正指示を行ってよい。いずれかの切断位置の修正指示がある場合(ステップS21のYes)、切断位置処理部163は、上記の修正指示に基づいて、門脈の修正切断位置12mp2又は静脈の修正切断位置14mp2を導出する(S22)。領域処理部161は、導出された修正切断位置12mp2,14mp2を基に、修正切除領域17m3を算出する(S23)。ステップS23の処理後、図13のステップS17に進み、ステップS17以降の処理を行う。例えば、領域処理部161は、門脈ツリー、静脈ツリー、門脈の修正された切断位置(門脈の修正切断位置112mp2)、及び静脈の修正された切断位置(静脈の修正切断位置14mp2)に基づいて、修正された壊死領域(修正壊死領域19m2)を算出する(S17)。
ステップS21においていずれの切断位置の修正指示もない場合、領域処理部161は、切除領域の修正指示があるか否かを判定する(S24)。この場合、UI120を介して、ユーザの操作に基づいて切除領域の修正指示を行ってよい。切除領域の修正指示がある場合(ステップS24のYes)、領域処理部161は、この修正指示に基づいて、修正された切除領域(修正切除領域17m)を導出する(S25)。ステップS25の処理後、図13のステップS16に進み、ステップS16以降の処理を行う。例えば、切断位置処理部163は、修正切除領域17mに基づいて、門脈の修正された切断位置(門脈の修正切断位置12mp)及び静脈の切断位置(静脈の修正切断位置14mp)を算出する(S16)。
次に、本実施形態のバリエーションについて説明する。
切除領域17は、円錐台形状以外の形状でもよい。領域処理部161は、例えばUI120を介して、プリミティブ形状で指定してから、細かく形状を修正することで、切除領域17を導出してもよい。また、領域処理部161は、UI120を介して、肝臓10の表面11の切断位置を2次元的な操作により指定することで、切除領域17を指定又は修正してもよい。領域処理部161は、UI120を介して、血管(例えば門脈12又は静脈14)上の切断位置12p又は切断位置14pを1次元的な操作により指定することで、切除領域17を指定又は修正してもよい。この場合、ユーザは、領域画像加工ツールを用いて3次元画像上で簡単に切除領域17を指定又は修正可能である。
また、腫瘍20は、2次元平面又は3次元空間上の広がりを有さずに、点で表現されてもよい。腫瘍20からの安全距離は調整可能であってよい。腫瘍20からの安全距離が加味されて、切除領域16が決定されてよい。腫瘍20は、臓器内に存在しなくてもよいし、他の病変の領域であってもよい。
また、領域処理部161は、門脈等を用いて静脈を用いずに門脈等の支配領域を導出してもよいし、門脈等と静脈との双方を加味して門脈等の支配領域を導出してもよい。この場合、領域処理部161は、門脈等のツリーと静脈のツリーとを別々に計算してもよいし、門脈等のツリーと静脈のツリーとを合わせたグラフ構造を元に、計算してもよい。また、表示制御部165は、支配領域計算された後に、切除領域17と支配領域とを合算した部分の輪郭を表示(例えば強調表示)させてもよい。
また、領域処理部161は、例えばUI120を介して、温存する(切除対象外の)血管を指定してもよい。また、領域処理部161は、血管上の切断位置(例えば切断位置12p,14p)の指定に基づいて、門脈等の支配領域又は静脈等の灌流領域を再計算してもよい。また、切断位置処理部163は、ディスプレイ130に表示された血管を含む3次元画像に対して、例えばUI120を介してドラッグ操作を行うことで、血管の切断位置を調整してよい。この場合、切断位置処理部163は、切断位置が血管パス上を移動するよう制御してよい。これにより、ユーザは、ディスプレイ130に表示された血管を含む3次元画像上において、UI120を介して切断位置を間単に操作できる。例えば、過大な切除領域17が導出された場合に、ユーザ操作により、静脈14の切断位置14pを静脈14の下流側に移動させることで、壊死領域19を小さくできる。また、例えば、過小な切除領域17が導出された場合に、ユーザ操作により、静脈14の切断位置14pを静脈14の上流側に移動させることで、切除領域17を大きくして切除領域17に確実に腫瘍20が含まれるように調整可能である。
また、臓器が肝臓10であることを例示したが、その他の臓器や器官(例えば肺又は脳)でもよい。また、管状組織は、肝臓10の門脈、肝臓10若しくは肺若しくは腎臓の動脈、肝臓10若しくは肺若しくは腎臓の静脈14、肺の気管支、又は、脳神経を含んでよい。脳神経は、トラクトグラフィーを用いて抽出されてよい。また、画像生成部162は、ボリュームレンダリングとサーフィスレンダリングとを混合することで、観察対象の3次元画像を生成してもよい。また、血管等の管状組織は、木構造(ツリー)を有しない組織(例えば腸)を含んでもよい。この場合、管状組織における流れの方向が識別可能であればよい。また、処理部160は、管状組織として、動脈と静脈、気管支と静脈、気管支と動脈と静脈、神経繊維と動脈、繊維と動脈と静脈、など発達の異なる2つ以上の管状組織を用いて、優位な領域の算出を行ってよい。また、処理部160は、発達の異なる2つ以上の管状組織を用いる場合は、切断箇所の設定に異なる方法を用いてよい。それぞれの性質を利用できるからである。
また、処理部160が、肝臓10の壊死領域19を求めることを例示したが、壊死領域19以外の不全領域を導出してもよい。不全領域は、切断対象の管状組織内での流通が滞ることにより組織が機能しなくなると予測される領域、つまり機能不全となることが予測される領域である。不全領域は、気管支の支配領域のように気流を絶たれても不全となるだけで、壊死するとまでは言えない領域を含んでよい。また、不全領域は、例えば、血管であっても阻血されることによって一時的に不全となるも、後に血流が戻ったり、血管を再建したりすることによって、壊死するとまでは言えない領域を含んでよい。
また、領域処理部161は、静脈の走行を利用して、門脈等の支配領域を、補正してよい。これにより、門脈等の支配領域の導出精度を向上できる。切除領域17は、壊死領域19に含まれることが必須ではなく、壊死領域19に含まれなくてもよい。
このような本実施形態の医用画像処理装置100によれば、例えば、被検体内の肝臓10の腫瘍20に対して、簡単な形状を基に、ユーザが大まかに肝臓を切除する位置を指定したときに、どこまでを切除領域17とするかを導出できる。また、医用画像処理装置100は、静脈14を切除した場合の壊死領域19の推定も実施でき、門脈12だけではなく静脈14の切断を加味して、肝臓機能が低下し得る範囲を可視化できる。また、医用画像処理装置100は、例えばUI120を介して1つの門脈12の切断位置12pを指定することで、切断位置12pを基に切除領域17を導出でき、切除領域17に基づいて切除領域17を通る他の門脈12や静脈14の切断位置12p,14pも導出できる。よって、ユーザは、1つの切断による影響を様々な観点で確認できる。よって、ユーザは、腫瘍20に至る門脈12を大きく除去し、静脈14をなるべく傷つけない手術をできることを確認できる。また、静脈14が切除領域17に含まれると壊死領域19が広くなるので、例えばUI120を介して静脈14が切除領域17の外側となるように調整することで、壊死領域19を縮小できる。この場合、手術に係る患者の負担が低減可能である。
また、医用画像処理装置100は、可能な限り肝機能を温存しつつ、手技の行いやすい手術計画を立案(切除領域を決定)でき、例えば切除領域17と切除のためのアプローチ方向とを決定できる。また、手術計画に含まれる切除領域17等の指定は、簡単な図形を用いて指定可能であってよい。また、医用画像処理装置100は、手術計画によって影響を受ける肝機能(体積)の数値と肝臓10の画像との両方を表示でき、ユーザに提示できる。また、手術計画における切除領域17の修正によって、肝機能が受ける影響(例えば壊死)を改善できる。つまり、最初にユーザが任意の切除領域17を指定した後に、壊死領域19を加味した切除領域17(修正切除領域17m)に修正できる。また、医用画像処理装置100は、壊死領域19が変化しないように、例えばより臓器へアプローチし易いように臓器表面側が広くなるよう切除領域17(再修正切除領域17m2)を修正することもできる。よって、医用画像処理装置100は、肝機能への影響を抑制して、より実施し易い手術計画を立案できる。
切除領域17の周端部に位置する静脈14を切除すると、切除領域17の外側にある合残存領域において血液が滞留し、残存領域の一部の領域(壊死領域19)の組織が機能しなくなることがあり得る。これに対し、医用画像処理装置100は、壊死領域19を可視化することで、切除領域17の大きさの調整を支援できる。また、切除領域17の導出、切断位置12p,14pの導出、及び壊死領域19の導出を繰り返すことで、切除領域17の大きさを最適化できる。したがって、医用画像処理装置100は、腫瘍20の全体を含みつつ切除領域17をなるべく小さくすることで、病変を不足なく切除しつつ、患者の負担を小さくできる。
以上、図面を参照しながら各種の実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、医用画像処理装置100は、少なくともプロセッサ140及びメモリ150を備えてよい。ポート110、UI120、及びディスプレイ130は、医用画像処理装置100に対して外付けであってもよい。
また、撮像されたCT画像としてのボリュームデータは、CT装置200から医用画像処理装置100へ送信されることを例示した。この代わりに、ボリュームデータが一旦蓄積されるように、ネットワーク上のサーバ(例えば画像データサーバ(PACS)(不図示))等へ送信され、保管されてもよい。この場合、必要時に医用画像処理装置100のポート110が、ボリュームデータを、有線回線又は無線回線を介してサーバ等から取得してもよいし、任意の記憶媒体(不図示)を介して取得してもよい。
また、撮像されたCT画像としてのボリュームデータは、CT装置200から医用画像処理装置100へポート110を経由して送信されることを例示した。これは、実質的にCT装置200と医用画像処理装置100とを併せて一製品として成立している場合も含まれるものとする。また、医用画像処理装置100がCT装置200のコンソールとして扱われている場合も含む。
また、CT装置200により画像を撮像し、被検体内部の情報を含むボリュームデータを生成することを例示したが、他の装置により画像を撮像し、ボリュームデータを生成してもよい。他の装置は、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置、PET(Positron Emission Tomography)装置、血管造影装置(Angiography装置)、又はその他のモダリティ装置を含む。また、PET装置は、他のモダリティ装置と組み合わせて用いられてもよい。
また、医用画像処理装置100における動作が規定された医用画像処理方法として表現可能である。また、コンピュータに医用画像処理方法の各ステップを実行させるためのプログラムとして表現可能である。
(上記実施形態の概要)
上記実施形態の一態様は、臓器(例えば肝臓10)の可視化を行う医用画像処理装置100であって、処理部160を備える。処理部160は、臓器を含むボリュームデータを取得し、臓器に含まれる管状組織を指定し、管状組織を含み、臓器において切除対象の領域である切除領域17(第1の切除領域の一例)を指定してよい。処理部160は、指定された切除領域17に基づいて、管状組織が切断される切断位置12p,14p(第1の切断位置の一例)を導出してよい。処理部160は、管状組織と切断位置12p,14pとに基づいて、臓器に含まれ、切断対象の管状組織内での流通が滞ることにより組織が壊死すると予測される壊死領域19(組織が機能しなくなると予測される第1の不全領域の一例)を導出してよい。処理部160は、臓器と切除領域17と壊死領域19とをディスプレイ130(表示部の一例)に表示させる。
これにより、医用画像処理装置100は、臓器の部分切除による壊死領域19を可視化できる。よって、ユーザは、切除領域17とともに壊死領域19を視認でき、手術計画に役立てることができる。例えば、ユーザは、手術計画において、切除領域17をなるべく大きくし、壊死領域19をなるべく小さくするよう手術計画を立案できる。
また、処理部160は、切除領域17を変更することで管状組織を含む修正切除領域17m(第2の切除領域の一例)を導出し、修正切除領域17mに基づいて、管状組織が切断される修正切断位置12mp,14mp(第2の切断位置の一例)を導出してよい。管状組織と修正切断位置12mp,14mpとに基づいて、臓器に含まれる修正壊死領域(第2の不全領域の一例)を導出し、臓器と修正切除領域17mと修正壊死領域19mとをディスプレイ130に表示させてよい。
これにより、医用画像処理装置100は、切除領域17を調整することで壊死領域19の範囲を調整できる。よって、例えば、壊死領域19が大きく患者への負担が大きいと考えられる場合、ユーザは、切除領域17を小さくすることで壊死領域19を小さくできる。また、医用画像処理装置100は、腫瘍20等の病変が切除領域17に確実に含まれるように調整することも可能である。よって、医用画像処理装置100は、可能な限り臓器の機能を温存しつつ、患者への負担を低減した手術計画を立案できる。
また、修正壊死領域19mのサイズは、壊死領域19のサイズ以下であってよい。これにより、患者の負担が低減される。また、修正切除領域17mのサイズは、切除領域17のサイズ以上であってよい。これにより、ユーザは、大まかな手技で済むことにより手術し易くなったり、病変をなるべく大きく除去したりできる。
また、処理部160は、修正壊死領域19mに基づいて、修正切除領域17mよりも大きく修正壊死領域19mよりも小さい再修正切除領域17m2(第3の切除領域の一例)を生成してよい。これにより、医用画像処理装置100は、修正壊死領域19mのサイズが変更されない範囲で、ユーザは、大まかな手技で済むことにより手術し易く、又は病変をなるべく大きく除去可能な再修正切除領域17m2を自動生成できる。
また、処理部160は、切断位置12p,14pを変更することで修正切断位置12mp2,14mp2(第3の切断位置の一例)を指定し、管状組織とこの修正切断位置12mp2,14mp2とに基づいて、臓器に含まれる修正切除領域17m3(第4の切除領域の一例)と修正壊死領域19m2(第3の不全領域の一例)とを導出し、臓器とこの修正切除領域17m3とこの修正壊死領域19m2とをディスプレイ130に表示させてよい。
これにより、医用画像処理装置100は、管状組織上の切断位置を修正することに起因して、修正切断位置に基づく第3の切除領域と第3の不全領域とを調整できる。例えば、医用画像処理装置100は、任意の位置の血管を温存するために切断位置を変更する場合に、切除領域17と壊死領域19とにどの程度影響するかをユーザに提示できる。
また、臓器は、肝臓10であってよい。管状組織は、動脈、門脈、及び静脈のうち少なくとも2つを含んでよい。これにより、医用画像処理装置100は、医用画像処理装置100は、複数の管状組織のそれぞれの支配領域を加味した壊死領域19を導出できる。例えば、静脈14を加味して壊死領域19が導出されて表示されることで、ユーザは、静脈14上のどの位置に切断位置14pを修正すべきか、静脈14を切除領域17から除外するか否かを判断し易くなる。
本開示は、臓器の部分切除による不全領域を可視化できる医用画像処理装置、医用画像処理方法、及び医用画像処理プログラム等に有用である。
10 肝臓
11 表面
12 門脈
12a 責任血管
12c 門脈除去部分
12mc 修正門脈除去部分
12mp 修正切断位置
12p 切断位置
14 静脈
14c 静脈除去部分
14mc 修正静脈除去部分
14mp 修正切断位置
14p 切断位置
17 切除領域
17m 修正切除領域
17m2 再修正切除領域
19 壊死領域
19m 修正壊死領域
20 腫瘍
100 医用画像処理装置
110 ポート
120 ユーザインタフェース(UI)
130 ディスプレイ
140 プロセッサ
150 メモリ
160 処理部
161 領域処理部
162 画像生成部
163 切断位置処理部
165 表示制御部
200 CT装置

Claims (11)

  1. 臓器の可視化を行う医用画像処理装置であって、
    処理部を備え、
    前記処理部は、
    臓器を含むボリュームデータを取得し、
    前記臓器に含まれる管状組織を指定し、
    前記管状組織を含み、前記臓器において切除対象の領域である第1の切除領域を指定し、
    指定された前記第1の切除領域に基づいて、前記管状組織が切断される第1の切断位置を導出し、
    前記管状組織と前記第1の切断位置とに基づいて、前記臓器に含まれ、切断対象の前記管状組織内での流通が滞ることにより組織が機能しなくなると予測される第1の不全領域を導出し、
    前記臓器と前記第1の切除領域と前記第1の不全領域とを表示部に表示させる、
    医用画像処理装置。
  2. 前記処理部は、
    前記第1の切除領域を変更することで前記管状組織を含む第2の切除領域を導出し、
    前記第2の切除領域に基づいて、前記管状組織が切断される第2の切断位置を導出し、
    前記管状組織と前記第2の切断位置とに基づいて、前記臓器に含まれる第2の不全領域を導出し、
    前記臓器と前記第2の切除領域と前記第2の不全領域とを表示部に表示させる、
    請求項1に記載の医用画像処理装置。
  3. 前記第2の不全領域のサイズは、前記第1の不全領域のサイズ以下である、
    請求項2に記載の医用画像処理装置。
  4. 前記第2の切除領域のサイズは、前記第1の切除領域のサイズ以上である、
    請求項2又は3に記載の医用画像処理装置。
  5. 前記処理部は、前記第2の不全領域に基づいて、前記第2の切除領域より大きく前記第2の不全領域よりも小さい第3の切除領域を生成する、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  6. 前記処理部は、
    前記第1の切断位置を変更することで第3の切断位置を指定し、
    前記管状組織と前記第3の切断位置とに基づいて、前記臓器に含まれる第4の切除領域と第3の不全領域を導出し、
    前記臓器と前記第4の切除領域と前記第3の不全領域とを表示部に表示させる、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  7. 前記管状組織は、2種類の異なる管状組織からなる、
    請求項1から6のいずれか1項に記載の医用画像処理装置。
  8. 前記2種類の異なる管状組織のうちの一方は、静脈である、
    請求項7に記載の医用画像処理装置。
  9. 前記臓器は、肝臓であり、
    前記管状組織は、動脈又は門脈と静脈とを含む、
    請求項8に記載の医用画像処理装置。
  10. 臓器の可視化を行う医用画像処理方法であって、
    臓器を含むボリュームデータを取得するステップと、
    前記臓器に含まれる管状組織を指定するステップと、
    前記管状組織を含み、前記臓器において切除対象の領域である第1の切除領域を指定するステップと、
    指定された前記第1の切除領域に基づいて、前記管状組織が切断される第1の切断位置を導出するステップと、
    前記管状組織と前記第1の切断位置とに基づいて、前記臓器に含まれ、切断対象の前記管状組織内での流通が滞ることにより組織が機能しなくなると予測される第1の不全領域を導出するステップと、
    前記臓器と前記第1の切除領域と前記第1の不全領域とを表示部に表示させるステップと、
    有する医用画像処理方法。
  11. 請求項10に記載の医用画像処理方法をコンピュータに実行させるための医用画像処理プログラム。
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