JP2023147843A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】酸化触媒で未燃燃料を反応させて排気を昇温する場合において、運転状態に応じた排気の偏流によって温度分布のばらつきが発生している酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる、内燃機関の制御システムを提供する。【解決手段】制御装置は、粒子状物質捕集フィルタの再生の必要が有るか否かを判定するフィルタ再生判定部と、運転状態に応じた目標触媒床温を設定する目標触媒床温設定部と、運転状態と目標触媒床温に基づいて燃料添加量を求める燃料添加量算出部と、燃料添加量に基づいて燃料添加弁から燃料を添加する燃料添加実行部とを有し、目標触媒床温を設定する際、運転状態に応じて設定された理想目標触媒床温を、運転状態に応じて設定された触媒床温ばらつき温度を用いて補正して目標触媒床温を設定する。【選択図】図8

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気には、炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM:Particulate Matter)等が含まれている。例えば、内燃機関としてディーゼルエンジンを搭載した車両では、排気浄化装置として、排気の上流側から下流側に向かって、第1酸化触媒(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)、粒子状物質捕集フィルタ(DPF:Diesel Particulate Filter)、SCR触媒(SCR:Selective Catalytic Reduction)、第2酸化触媒等が搭載されている。炭化水素(HC)は、酸化機能を有する第1酸化触媒、粒子状物質捕集フィルタでの酸化反応によって、水(H2O)と二酸化炭素(CO2)へと浄化される。一酸化炭素(CO)は、酸化機能を有する第1酸化触媒、粒子状物質捕集フィルタでの酸化反応によって、二酸化炭素(CO2)へと浄化される。粒子状物質(PM)は、粒子状物質捕集フィルタにて捕集され、大気中に放出されない。窒素酸化物(NOx)は、排気管内に添加(噴射)した尿素水から生成されたアンモニアと、還元機能を有する尿素SCRでの還元反応によって、窒素(N2)と水(H2O)へと浄化され、余剰アンモニアが発生した場合は第2酸化触媒での酸化反応によって浄化される。なお、DPFとSCR触媒を別々に設けることなく、SCR触媒とDPFを一体化したSCR-DPFを設ける場合もある。
排気中の粒子状物質は、粒子状物質捕集フィルタに捕集され、当該粒子状物質捕集フィルタ内に堆積していく。粒子状物質捕集フィルタに所定量以上の粒子状物質が堆積した場合、粒子状物質捕集フィルタが目詰まりして内燃機関の排気に影響が出る。そこで、粒子状物質捕集フィルタに所定量以上の粒子状物質が堆積した場合では、一時的に排気温度を強制的に上昇させて粒子状物質捕集フィルタに捕集されている粒子状物質を燃焼焼却しており、いわゆる「DPF再生」を行っている。
DPF再生の際の排気の昇温方法の一つとして、酸化触媒の上流側の排気経路に設けられた燃料添加弁から排気経路内に未燃燃料を添加(噴射)し、当該未燃燃料を酸化触媒で反応(酸化)させて排気を強制的に昇温する方法がある。この方法では、酸化触媒で昇温した排気で、酸化触媒の下流側に配置されたDPFに堆積している粒子状物質を燃焼焼却している。この排気の強制的な昇温については、燃料添加弁から添加する燃料が不足している場合では排気温度が所望する温度まで上昇しなかったりDPF再生の時間が非常に長くなったりするので好ましくない。また燃料添加弁から添加する燃料が過剰の場合では酸化触媒の温度(触媒床温)や排気温度が必要以上に上昇し、触媒の蒸散や劣化等を招くので好ましくない。従って、燃料添加弁から供給する燃料量を過不足なく適切に求める必要がある。
例えば特許文献1には、酸化触媒が劣化した場合であっても、PMフィルタ(粒子状物質捕集フィルタ)の再生のために酸化触媒に供給する未燃燃料の供給量を適正化することができる排気浄化装置の制御装置が開示されている。制御装置は、酸化触媒に供給された未燃燃料のうち、酸化触媒からスリップしてPMフィルタに到来するHCスリップ量を推定するHCスリップ量推定部と、PMフィルタを排気の流れ方向に沿って仮想的に複数のセルに分割してPMフィルタに流入する排気の温度及び流量とHCスリップ量とに基づいて複数のセルのそれぞれの温度を推定する温度分布推定部と、それぞれのセルの推定温度と目標温度に対する偏差とに基づいて酸化触媒に供給する未燃燃料の供給量を算出する目標燃料供給量算出部と、を備えている。
特開2021-124043号公報
特許文献1に記載の排気浄化装置の制御装置では、PMフィルタ(粒子状物質捕集フィルタ)における排気の流入側の端面の全面に対して、流入される排気の温度が均一の温度であると想定している。つまり、酸化触媒から流出される排気の温度は、排気の流れ方向に直交する面内で均一の温度であると想定している。
しかし実際には、燃料添加弁から排気経路内に燃料を添加して酸化触媒で反応させて排気を昇温する場合、運転状態に応じた排気の偏流によって、添加した燃料が均一に分散されずに偏りが発生し、酸化触媒の面方向(排気の流れ方向に対して直交する方向)で「温度のむら」が発生している(触媒床温分布のばらつきが発生している)。この「触媒床温分布のばらつき」によって、酸化触媒の面方向において、周囲の床温よりも温度が高い部分と、周囲の床温よりも温度が低い部分と、が発生する。そして、排気の流れ方向に直交する面内において温度の高い部分と低い部分が生じている排気がDPFに流入され、DPF再生の再生性の低下を招いている。
このDPF再生の再生性をより向上させるために、周囲の床温よりも温度が低い部分をより高い温度にするように、燃料添加弁から添加する燃料量を増量する方法が考えられる。しかし、添加する燃料量を増量した場合、周囲の床温よりも温度が高い部分の温度がさらに上昇し、酸化触媒の貴金属の蒸散等が助長され、酸化触媒の性能低下を招く可能性があるので好ましくない。従来では、燃料添加弁から添加する燃料量は、「触媒床温分布のばらつき」で最も大きなばらつき温度(ばらつき温度=触媒床温分布中での最高温度-触媒床温分布中での平均温度)を考慮して決定されている。具体的には、従来では、燃料添加弁からの燃料量を決める際の触媒床温の目標温度である目標触媒床温は、理想的な目標触媒床温から最も大きなばらつき温度を減算した温度に設定され、この目標触媒床温に基づいて燃料添加弁からの燃料量が決められている。
なお、触媒床温分布のばらつき温度は、排気の偏流に起因するので、排気の流量や温度の変化に応じて変化する。すなわち、触媒床温分布のばらつき温度は、内燃機関の運転状態に応じて変化する(運転状態が変化すると排気の流量や温度が変化し、触媒床温分布のばらつき温度が変化する)。一般的に、排気流量が多いほどばらつき温度は小さくなる。また一般的に、目標触媒床温は、排気流量が多いほど高い温度に設定されている。しかし従来では、上述したように、目標触媒床温を、理想的な目標触媒床温から最も大きなばらつき温度を減算した温度に設定しているので、ばらつき温度が小さな運転状態の場合では、目標触媒床温を必要以上に低い温度に設定してしまっており、DPF再生の再生性の低下を招いている。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、酸化触媒で未燃燃料を反応させて排気を昇温する場合において、運転状態に応じた排気の偏流によって温度分布のばらつきが発生している酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる、内燃機関の制御システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、第1の発明は、内燃機関の排気経路に設けられた酸化触媒と、前記排気経路における前記酸化触媒の下流側に設けられた粒子状物質捕集フィルタと、前記酸化触媒の上流側の前記排気経路内に燃料を添加可能な燃料添加弁と、前記燃料添加弁を制御する制御装置と、を有する、内燃機関の排気浄化システムである。前記制御装置は、前記内燃機関の排気温度を上昇させて前記粒子状物質捕集フィルタを再生する必要が有るか否かを判定するフィルタ再生判定部と、前記粒子状物質捕集フィルタを再生する必要が有ると判定した場合に、前記内燃機関の運転状態に応じた前記酸化触媒の目標温度である目標触媒床温を設定する目標触媒床温設定部と、前記運転状態と前記目標触媒床温に基づいて前記燃料添加弁からの燃料の添加量である燃料添加量を求める燃料添加量算出部と、算出した前記燃料添加量に基づいて前記燃料添加弁から燃料を添加する燃料添加実行部と、を有している。そして前記制御装置は、前記目標触媒床温設定部にて前記目標触媒床温を設定する際、前記運転状態に応じて設定された理想的な前記目標触媒床温である理想目標触媒床温を、前記運転状態に応じて設定された触媒床温ばらつき温度であって前記燃料添加弁から燃料を添加した場合において前記酸化触媒の位置に応じた触媒温度の温度分布に基づいたばらつき温度である前記触媒床温ばらつき温度、を用いて補正して前記目標触媒床温を設定することで、前記燃料添加弁からの燃料の添加によって前記運転状態に応じた触媒床温のばらつきが発生しても、前記酸化触媒のいずれの位置であっても前記理想目標触媒床温を超えないように前記燃料添加弁から燃料を添加する、内燃機関の排気浄化システムである。
次に、第2の発明は、上記第1の発明に係る内燃機関の排気浄化システムであって、前記制御装置は、さらに前記目標触媒床温設定部にて、前記触媒床温ばらつき温度で補正した前記目標触媒床温を、時刻に対応させて記憶装置に記憶し、所定時間間隔に対する前記運転状態の変動量である過渡変動量に応じた前記触媒床温の温度変化の遅れ時間を算出し、算出した前記遅れ時間に対応する前記目標触媒床温を前記記憶装置から読み出して前記目標触媒床温に設定する、内燃機関の排気浄化システムである。
次に、第3の発明は、上記第2の発明に係る内燃機関の排気浄化システムであって、前記過渡変動量は、前記内燃機関の排気流量の変動量と、前記内燃機関の排気温度の変動量と、の少なくとも一方を含む、内燃機関の排気浄化システムである。
第1の発明によれば、運転状態に応じた理想目標触媒床温を、運転状態に応じた触媒床温ばらつき温度で補正した目標触媒床温と、内燃機関の運転状態とに基づいて燃料添加量を算出する。これにより、酸化触媒で未燃燃料を反応させて排気を昇温する場合において、運転状態に応じた排気の偏流によって温度分布のばらつきが発生している酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えないように燃料添加量を適切に求めることができる。また、運転状態に応じた触媒床温ばらつき温度で理想目標触媒床温を補正するので、必要以上に低い温度へと補正することがないので、目標触媒床温をできるだけ高い温度へと補正することが可能であり、燃料添加弁から添加する燃料添加量を適切に求めることができる。
運転状態が変動する過渡状態では、排気温度や排気流量が変動するが、排気温度や排気流量は、運転状態の変動に応じて瞬時に変化するものではなく、過渡の変動量に応じた遅れ時間を伴って滑らかに変動する。第2の発明によれば、過渡状態では、過渡変動量に応じた遅れ時間を考慮して目標触媒床温を設定する。これにより、過渡状態であっても、温度分布のばらつきが発生している酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる、
第3の発明によれば、過渡変動量を適切に求めることが可能となり、遅れ時間を適切に求めることができる。
内燃機関システムの全体構成の例を説明する図である。 図1に示すII-II断面図であり、図1に示す内燃機関システムの酸化触媒の面方向において、燃料添加弁から燃料を添加した際の触媒床温分布のばらつきの例を説明する図である。 内燃機関の運転状態(回転数、燃料噴射量)に応じた理想的な目標触媒床温が設定された[理想目標触媒床温]の例を説明する図である。 内燃機関の運転状態(回転数、燃料噴射量)に応じた触媒床温のばらつき温度が設定された[触媒床温ばらつき温度]の例を説明する図である。 図3の[理想目標触媒床温]と図4の[触媒床温ばらつき温度]に基づいた、本願の[目標触媒床温]の例を説明する図である。 図5に対して、従来の[目標触媒床温]の例を説明する図である。 燃料添加弁から燃料を添加した際の触媒床温の変化の例を説明する図である。 第1の実施の形態の、燃料添加弁からの燃料添加量の算出等を行う、制御装置の処理手順の例を説明するフローチャートである。 内燃機関の運転状態の変動量である過渡変動量(排気流量変動量、排気温度変動量)に応じた遅れ時間が設定された[過渡時遅れ時間]の例を説明する図である。 第1の実施の形態における減速時の動作の例を説明する図である。 第1の実施の形態における加速時の動作の例を説明する図である。 第2の実施の形態の、燃料添加弁からの燃料添加量の算出等を行う、制御装置の処理手順の例を説明するフローチャートである。 第2の実施の形態における減速時の動作の例を説明する図である。
●[内燃機関システム1の全体構成(図1)]
以下、本発明の排気浄化システム2を含む内燃機関システム1について、図面を参照しながら説明する。まず図1を用いて、内燃機関システム1の全体構成の例について説明する。なお図1の例における内燃機関システム1の内燃機関10は、ディーゼルエンジンを例としている。また排気浄化システム2は、制御装置50と、第1酸化触媒42と、粒子状物質捕集フィルタ43と、燃料添加弁61Aとを有する。以下、内燃機関システム1の構成等について、吸気側から排気側へと順に説明する。
吸気管11Aには、空気流量検出装置31が設けられている。空気流量検出装置31は、例えば吸気流量センサであり、内燃機関10が吸入した空気の流量に応じた検出信号を制御装置50に出力する。また空気流量検出装置31には、吸気温度検出装置32A、大気圧検出装置33Aが設けられている。吸気温度検出装置32Aは、例えば吸気温度センサであり、吸気(この場合、外気)の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。大気圧検出装置33Aは、例えば圧力センサであり、大気圧に応じた検出信号を制御装置50に出力する。また吸気管11Aは、過給機80のコンプレッサ82に接続されている。
過給機80のコンプレッサ82の流入側には吸気管11Aが接続されており、コンプレッサ82の吐出側には吸気管11Cが接続されている。コンプレッサ82は、排気によって回転駆動されるタービン81によって回転駆動され、吸気管11Aから流入された吸気を、吸気管11Cへと圧送する。またコンプレッサ82の上流側となる吸気管11Aには圧力検出装置33Bが設けられている。圧力検出装置33Bは、コンプレッサ82にて圧縮する前の空気の圧力に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
吸気管11Cの下流側は吸気マニホルド11Dに接続されている。吸気管11Cには、圧力検出装置33C、インタークーラ84、スロットル装置64、吸気温度検出装置32Bが設けられている。圧力検出装置33Cは、例えば圧力センサであり、コンプレッサ82にて圧送した吸気の圧力に応じた検出信号を制御装置50に出力する。またインタークーラ84は、コンプレッサ82から圧送された吸気の温度を低下させて酸素密度を大きくする。またスロットル装置64は、制御装置50からの制御信号に基づいて目標スロットル開度へとスロットル弁の開度を調整する。また吸気温度検出装置32Bは、例えば吸気温度センサであり、インタークーラ84にて低下された吸気の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
吸気マニホルド11Dの下流側は内燃機関10の各シリンダへと吸気を導く吸気ポートに接続されている。吸気マニホルド11Dへと導かれた吸気は、内燃機関10の各シリンダに吸引されて、インジェクタから噴射された燃料とともに燃焼に使用される。また吸気マニホルド11Dには、圧力検出装置33Dが設けられている。圧力検出装置33Dは、例えば圧力センサであり、吸気マニホルド11D内の吸気の圧力に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
内燃機関10には、回転検出装置34A、気筒検出装置34Bが設けられている。回転検出装置34Aは、例えばクランクシャフトの回転センサであり、内燃機関10のクランクシャフトの回転角度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。また気筒検出装置34Bは、例えばカムシャフトの回転センサであり、例えば1番気筒のピストンが圧縮上死点に達した時点で検出信号を制御装置50に出力する。また内燃機関10には、内燃機関10の負荷を調整可能な負荷装置63が設けられている。負荷装置63は、例えばオルタネータであり、制御装置50からの負荷制御信号(発電制御信号)に基づいて、内燃機関10の負荷を変更する。また内燃機関10には、クーラント温度検出装置32Cが設けられている。クーラント温度検出装置32Cは、例えば水温センサであり、内燃機関を冷却するクーラント(冷却水)の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。
アクセル踏込量検出装置38は、例えば、アクセル踏込量センサであり、運転者が操作するアクセルペダルの踏込量に応じた検出信号を制御装置50に出力する。またイグニションスイッチ39は、運転者からの内燃機関の始動や停止の指示の入力装置であり、運転者は、停止中の内燃機関を始動させる場合や、運転状態の内燃機関を停止させる場合に、イグニションスイッチ39を操作する。
制御装置50は、回転検出装置34Aからの検出信号に基づいた内燃機関の回転数と、アクセル踏込量検出装置38からの検出信号に基づいたアクセルペダルの踏込量に基づいて要求負荷を算出し、要求負荷に応じた燃料量を算出する。そして制御装置50は、回転検出装置34Aと気筒検出装置34Bからの検出信号に基づいて、所定のタイミングでインジェクタを制御して、要求負荷に応じた燃料量を内燃機関10のシリンダ内に噴射する。
内燃機関10の排気ポートには、排気マニホルド12Aが接続されている。内燃機関10からの排気は、排気マニホルド12A、排気管12B、過給機80のタービン81、へと導かれてタービン81を回転駆動して排気管12Cへ吐出される。内燃機関10(この場合、ディーゼルエンジン)からの排気には、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、粒子状物質(PM)、窒素酸化物(NOx)が含まれている。
排気マニホルド12Aまたは排気管12Bには、排気の一部を吸気に戻すためのEGR配管13の流入側が接続されている。そしてEGR配管13の流出側は、吸気管11Cまたは吸気マニホルド11Dに接続されている。そしてEGR配管13には、EGR配管の開度を調整するEGR弁13Aが設けられている。制御装置50は、内燃機関10の運転中は、EGR弁13Aの開度を調整することで、EGRガスの流量を調整することができる。
排気マニホルド12Aの流出側には排気管12Bが接続されている。また排気管12Bの下流側には過給機80のタービン81の流入側が接続されている。そしてタービン81の流出側には排気管12Cが接続されており、排気管12Cの下流側には排気浄化装置40が接続されている。
排気浄化装置40は、EGR配管13と排気管12B(または排気マニホルド12A)との接続個所よりも下流側の排気管(この場合、排気管12Bの下流側)に設けられている。そして排気浄化装置40は、上流側排気浄化装置41と、上流側排気浄化装置41の下流側に配置される下流側排気浄化装置45とから構成されている。上流側排気浄化装置41は、上流側から、第1酸化触媒42(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)、粒子状物質捕集フィルタ43(DPF:Diesel Particulate Filter)を有している。下流側排気浄化装置45は、上流側から、尿素SCR46(SCR:Selective Catalytic Reduction、SCR触媒)、第2酸化触媒47(DOC:Diesel Oxidation Catalyst)を有している。
第1酸化触媒42は、排気に含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)等を酸化反応させて浄化する。粒子状物質捕集フィルタ43は、排気に含まれている粒子状物質(PM)を捕集し、排気のみを下流側へと流出させる。なお粒子状物質捕集フィルタ43は、一酸化炭素や炭化水素を酸化反応させて浄化する機能も有している。
第1酸化触媒42の上流側(上流側排気浄化装置41の上流側)の排気管12Cには、燃料添加弁61Aと、排気温度検出装置36A(例えば、排気温度センサ)等が設けられている。燃料添加弁61Aは、燃料を添加可能(噴射可能)であり、捕集した粒子状物質が堆積した粒子状物質捕集フィルタ43を再生する際(粒子状物質を燃焼焼却する際)に、第1酸化触媒42内で酸化反応させて排気の温度を上昇させるための燃料(反応液に相当)を、排気管12C内に噴射する。また燃料添加弁61Aから噴射された燃料を衝突させて分散させる分散装置61Bが、排気管12C内に配置されている。なお燃料添加弁61Aには、図示省略した燃料タンクから燃料が供給されている。また、第1酸化触媒42の下流側、且つ、粒子状物質捕集フィルタ43の上流側には、排気温度検出装置36B(例えば、排気温度センサ)が設けられている。
粒子状物質捕集フィルタ43の下流側には、排気温度検出装置36C(例えば、排気温度センサ)が設けられている。また、上流側排気浄化装置41内における、第1酸化触媒42の下流側、且つ、粒子状物質捕集フィルタ43の上流側の排気圧力と、粒子状物質捕集フィルタ43の下流側の排気圧力と、の差圧(圧力差)を検出する差圧検出装置35(例えば、差圧センサ)が設けられている。
制御装置50は、差圧検出装置35からの検出信号に基づいて粒子状物質捕集フィルタ43の上流側と下流側の圧力差を検出し、検出した圧力差に応じて粒子状物質捕集フィルタ43内に捕集されている粒子状物質の堆積量を推定することができる。そして制御装置50は、推定した堆積量が閾値を超えた場合に、燃料添加弁61Aから燃料(反応液に相当)を噴射して排気温度を上昇させて粒子状物質捕集フィルタ43内に堆積している粒子状物質を燃焼焼却して粒子状物質捕集フィルタ43を再生する。その際、後述するように、制御装置50は、内燃機関10の運転状態に応じた、第1酸化触媒42の床温の目標温度である目標触媒床温を求め、求めた目標触媒床温となるように燃料添加弁61Aから燃料を噴射する。
また、下流側排気浄化装置45は、上流側から、尿素水添加弁62A、分散装置62B、尿素SCR46、第2酸化触媒47等が設けられている。尿素SCR46は、粒子状物質捕集フィルタ43の下流側に排気管12Dを介して連結されている。尿素水添加弁62Aは、尿素水を添加可能(噴射可能)であり、粒子状物質捕集フィルタ43の下流側、且つ、尿素SCR46の上流側、となる排気管12Dに配置されて、所定のタイミングにて、排気中に尿素水(反応液に相当)を噴射する。噴射された尿素水(液体の添加剤)は、分散装置62Bに衝突して飛散して微粒化され、排気管12D内で拡散して尿素SCR46に達する。なお尿素水添加弁62Aには、図示省略した尿素水タンクから尿素水が供給されている。尿素SCR46は、添加された尿素水から生成されたアンモニアガスを用いて、排気に含まれている窒素酸化物(NOx)を還元して浄化する。
また尿素SCR46の上流側の排気管12Dには、NOx検出装置37A(例えばNOxセンサ)が設けられている。また尿素SCR46の下流側の排気管12Eには、NOx検出装置37B(例えばNOxセンサ)、排気温度検出装置36D(例えば排気温度センサ)が設けられている。NOx検出装置37A、37Bは、排気中のNOxの濃度に応じた検出信号を制御装置50に出力し、排気温度検出装置36Dは、排気の温度に応じた検出信号を制御装置50に出力する。制御装置50は、NOx検出装置37A、37B、排気温度検出装置36Dらの検出信号に基づいて、尿素SCR46のNOx浄化率を算出し、算出したNOx浄化率に基づいて尿素水添加弁62Aを制御する。
第2酸化触媒47は、尿素SCR46の下流側に、排気管12Eを介して連結されている。第2酸化触媒47は、排気中に残留するアンモニアガスを酸化して浄化する。なお第2酸化触媒47は、一酸化炭素や炭化水素を酸化反応させて浄化する機能も有している。
制御装置50は、CPU51、RAM52、ROM53(記憶装置)、タイマ54、EEPROM55等を備えた公知のものである。CPU51は、ROM53に記憶された各種プログラムやマップに基づいて、種々の演算処理を実行する。また、RAM52は、CPUでの演算結果や各検出装置から入力されたデータ等を一時的に記憶し、EEPROM55は、不揮発性記憶装置であり、例えば、内燃機関10の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する。
そして、制御装置50は、入力された検出信号に基づいて内燃機関10の運転状態を検出することができる。また、制御装置50は、検出した内燃機関10の運転状態や、アクセル踏込量検出装置38からの検出信号に基づいた運転者からの要求に応じて、燃料をシリンダ内に噴射するインジェクタ、燃料添加弁61A、尿素水添加弁62A、EGR弁13A等の各種のアクチュエータを制御する制御信号を出力する。なお制御装置50(CPU51)は、フィルタ再生判定部51A、目標触媒床温設定部51B、燃料添加量算出部51C、燃料添加実行部51D等を有しているが、これらの詳細については後述する。
制御装置50は、粒子状物質捕集フィルタ43に捕集された粒子状物質が所定量以上堆積したと判定した場合、燃料添加弁61Aから燃料を添加し、添加した燃料を第1酸化触媒42にて酸化反応させて排気の温度を上昇させる。そして温度が上昇された排気は、粒子状物質捕集フィルタ43に流入して、堆積している粒子状物質を燃焼焼却する。このとき、燃料添加弁61Aから添加された燃料は分散装置61Bにて分散されて第1酸化触媒42の流入面に到達する。第1酸化触媒42の流入面に到達した燃料は、分散装置61Bにて分散されているが、排気の偏流によって第1酸化触媒42の流入面に均一には分散されない。
●[第1酸化触媒42の温度分布の例(図2)]
図2は、ケース42Cに収容された図1に示す第1酸化触媒42のII-II断面を示している。そして図2は、所定の運転状態であるときに燃料添加弁61Aから燃料を添加した場合の温度分布の例を示しており、点線は等温線を示している。図2に示す例では、符号A1の周囲の領域の温度が最も高く、符号A2の周囲の領域の温度が最も低く、数10℃の温度差がある。この温度分布は、第1酸化触媒42の軸方向におけるどの断面も、ほぼ同様となっている。従って、第1酸化触媒42から流出されて粒子状物質捕集フィルタ43に流入する排気も、この温度分布とほぼ同様の状態で流入される。このように第1酸化触媒42の面方向(排気の流れる方向に直交する方向)において、周囲の温度(床温)よりも温度が高い部分と、周囲の温度(床温)よりも温度が低い部分とが発生している。そして、この排気が粒子状物質捕集フィルタ43に流入され、粒子状物質捕集フィルタの再生性の低下を招いている。
●[第1酸化触媒42の目標触媒床温など(図3~図7)]
なお、燃料を添加して第1酸化触媒42で排気を昇温する際、触媒を劣化させないために、第1酸化触媒42の床温の上限が設定されている。この上限を超えないように、内燃機関の運転状態に応じた、理想的な目標触媒床温である[理想目標触媒床温]が設定されている。例えば図3の例に示す[理想目標触媒床温]マップは、実際の車両やシミュレーション等を用いて、運転状態(この場合、内燃機関の回転数と、インジェクタからの燃料噴射量)に応じた、理想的な目標触媒床温である理想目標触媒床温(TRmn)が設定されている。なお、触媒床温は、触媒温度と同義語である。
内燃機関の運転状態に応じた[理想目標触媒床温]と、運転状態(排気温度等)から、燃料添加弁からの燃料添加量を求め、求めた燃料添加量を燃料添加弁から添加すればよいのであるが、実際には上述したように第1酸化触媒にて温度分布が発生しており、均一な温度になっていない。つまり、第1酸化触媒の面方向において、一部の領域では理想目標触媒床温になっているが、一部の領域では理想目標触媒床温を超える温度となっており、一部の領域では理想目標触媒床温よりも低い温度となっている。最も温度が高い領域の温度が、理想目標触媒床温を超えないように燃料添加量を求めるために、図4に示す[触媒床温ばらつき温度]を用いる。
図4の例に示す[触媒床温ばらつき温度]マップは、実際の車両やシミュレーション等を用いて、運転状態(この場合、内燃機関の回転数と、インジェクタからの燃料噴射量)に応じた、第1酸化触媒の面方向における温度分布のばらつきである触媒床温ばらつき温度(ΔTmn)が設定されている。なお[触媒床温ばらつき温度]マップ中の触媒床温ばらつき温度ΔTmnには、「第1酸化触媒の面方向における床温最高温度」から「第1酸化触媒の面方向における床温平均温度」を減算した値が設定されている。例えば図2の温度分布(第1酸化触媒の面方向における温度分布)の例において、符号A1の位置の床温が最高温度であり、全体の平均温度がTavであるとき、この場合の触媒床温ばらつき温度(ΔTmn)=「符号A1の位置の温度(床温最高温度)」-Tav(床温平均温度)、とされている。
図5の例に示すように、本願の[目標触媒床温]マップは、運転状態に応じた[理想目標触媒床温](図3参照)の値(TRmn)を、運転状態に応じた[触媒床温ばらつき温度](図4参照)の値(ΔTmn)で補正している。例えば運転状態(回転数、燃料噴射量)が(N2、Q2)の場合、図5に示す本願の[目標触媒床温]からTR22-ΔT22が求められる。この目標触媒床温TR22-ΔT22の温度と、運転状態(排気温度など)に基づいて燃料添加弁からの燃料添加量を求めれば、触媒床温ばらつき温度による最も温度が高い領域ではΔT22だけ温度が高くなるので、(TR22-ΔT22)+ΔT22=TR22となり、その運転状態における理想目標触媒床温TR22を超えない。
従来では、図4に示す[触媒ばらつき温度]のΔTmnの中で最大の触媒床温ばらつき温度であるΔTmaxを抽出して、図3に示す[理想目標触媒床温]のTRmnを、このΔTmaxで一律補正して、図6に示す従来の[目標触媒床温]マップを設定していた。この従来の方法では、どのような運転状態であっても、理想目標触媒床温を超えることはないが、運転状態によっては、必要以上に目標触媒床温が低くなる場合がある。
図7の例は、運転状態(回転数、燃料噴射量)=(N2、Q2)の場合の例を示しており、時刻Z1以降にて燃料添加弁から燃料を添加した場合の例を示している。なお、(回転数、燃料噴射量)=(N2、Q2)の場合、理想目標触媒床温=TR22(図3参照)であり、触媒床温ばらつき温度=ΔT22(図4参照)である。また図7は、ΔTmax(触媒床温ばらつき温度の最大値)>ΔT22の場合の例を示している。
図7中に実線にて示す「G1」は、本願の例を示している。燃料添加弁からの燃料添加量は、図5に示す本願の[目標触媒床温]から求めたTR22-ΔT22と、運転状態(排気温度など)に基づいて求められている。この場合、第1酸化触媒の温度分布における最も温度の高い領域の温度は、理想目標触媒床温TR22(図3参照)を超えず、かつ、ほぼ理想目標触媒床温TR22と同じ温度となる。
図7中に一点鎖線にて示す「G2」では、燃料添加弁からの燃料添加量は、図3に示す[理想目標触媒床温]から求めたTR22と、運転状態(排気温度など)に基づいて求められており、触媒床温ばらつき温度の補正を行わない例を示している。この場合、第1酸化触媒の温度分布における最も温度の高い領域の温度は、理想目標触媒床温TR22(図3参照)を超えて、この運転状態の触媒床温ばらつき温度であるΔT22(図4参照)だけ高い温度となるので好ましくない。
図7中に二点鎖線にて示す「G3」は、従来の例を示している。燃料添加弁からの燃料添加量は、図6に示す従来の[目標触媒床温]から求めたTR22-ΔTmaxと、運転状態(排気温度など)に基づいて求められている。この場合、第1酸化触媒の温度分布における最も温度の高い領域の温度は、理想目標触媒床温TR22(図3参照)を超えないが、理想目標触媒床温TR22よりもかなり低い温度となる(ΔTmax>ΔT22より)ので好ましくない。
●[第1の実施の形態における制御装置50の処理手順など(図8~図11)]
次に図8に示すフローチャートを用いて、第1の実施の形態における、制御装置50の処理手順の例について説明する。制御装置50(CPU51)は、所定時間間隔(例えば、数10[ms]~数100[ms]間隔)にて、図8に示す処理を起動し、ステップS110に処理を進める。
ステップS110にて制御装置50は、DPF再生実行フラグがONであるか否かを判定する。なおDPF再生実行フラグは、図8のステップS125にてONに設定され、ステップS135またはステップS185にてOFFに設定されるフラグであり、粒子状物質捕集フィルタの再生(粒子状物質の燃焼焼却)を開始する際(ステップS125)にONに設定され、再生が完了(ステップS185)または中止(ステップS135)の際にOFFに設定されるフラグである。制御装置50は、DPF再生実行フラグがONに設定されている場合(Yes)はステップS130へ処理を進め、DPF再生実行フラグがONに設定されていない場合(No)はステップS120へ処理を進める。
ステップS120へ処理を進めた場合、制御装置50は、DPF再生実行条件が成立しているか否かを判定する。制御装置50は、DPF再生実行条件が成立している場合(Yes)はステップS125へ処理を進め、DPF再生実行条件が成立していない場合(No)は図8に示す処理を終了する。なおDPF再生実行条件は、粒子状物質捕集フィルタに所定量以上の粒子状物質が堆積している、などをはじめとして複数の条件があるが、既存の条件と同様であるので詳細な説明は省略する。
ステップS125へ処理を進めた場合、制御装置50は、DPF再生実行フラグをONに設定してステップS140へ処理を進める。
ステップS130へ処理を進めた場合、制御装置50は、DPF再生中止条件が成立しているか否かを判定する。制御装置50は、DPF再生中止条件が成立している場合(Yes)はステップS135へ処理を進め、DPF再生中止条件が成立していない場合(No)はステップS140へ処理を進める。なおDPF再生中止条件は、複数の条件があるが、既存の条件と同様であるので詳細な説明は省略する。
ステップS135へ処理を進めた場合、制御装置50は、DPF再生実行フラグをOFFに設定して図8に示す処理を終了する。
ステップS140へ処理を進めた場合、制御装置50は、内燃機関の運転状態に基づいて目標触媒床温を設定し、ステップS145へ処理を進める。
例えば、制御装置50の記憶装置に、図3に示す[理想目標触媒床温]マップと図4に示す[触媒床温ばらつき温度]マップが記憶されている場合、制御装置50は、内燃機関の運転状態(この場合、内燃機関の回転数とインジェクタからの燃料噴射量)と、[理想目標触媒床温]マップとに基づいて、まず理想目標触媒床温(TRmn)を求める。次に制御装置50は、内燃機関の運転状態(この場合、内燃機関の回転数とインジェクタからの燃料噴射量)と、[触媒床温ばらつき温度]マップとに基づいて、触媒床温ばらつき温度(ΔTmn)を求める。そして制御装置50は、「理想目標触媒床温(TRmn)」-「触媒床温ばらつき温度(ΔTmn)」を求めて目標触媒床温(TRmn-ΔTmn)を求める。
また例えば、制御装置50の記憶装置に、図5に示す本願の[目標触媒床温]マップが記憶されている場合、制御装置50は、内燃機関の運転状態(この場合、内燃機関の回転数とインジェクタからの燃料噴射量)と、[目標触媒床温]マップとに基づいて、目標触媒床温(TRmn-ΔTmn)を求める。
ステップS145にて制御装置50は、時刻に対応させて目標触媒床温を記憶装置に記憶し、ステップS150へ処理を進める。例えば、現在時刻が「Zab」、ステップS140にて求めた目標触媒床温が「TRab-ΔTab」の場合、制御装置50は、時刻に対応させた目標触媒床温(Zab、TRab-ΔTab)を記憶装置に記憶する。
ステップS150にて制御装置50は、所定時間間隔に対する運転状態の変動量である過渡変動量と、当該過渡変動量に応じた触媒床温の遅れ時間(TDmn)を算出してステップS155へ処理を進める。
例えば制御装置50の記憶装置には、図9に示す[過渡時遅れ時間]マップが記憶されている。[過渡時遅れ時間]マップには、過渡変動量に対応させて触媒床温の温度変化の遅れ時間が設定されており、図9の例では、|排気流量変動量(ΔEQm)|と|排気温度変動量(ΔETn)|に対応させて遅れ時間(TDmn)が設定されている。この場合、制御装置50は、内燃機関の運転状態から排気流量を推定(算出)し、所定時間間隔に対する|排気流量変動量(ΔEQm)|と、|排気温度変動量(ΔETn)|を求め、これらと[過渡時遅れ時間]マップに基づいて、遅れ時間(TDmn)を求める。
ステップS155にて制御装置50は、現在時刻から遅れ時間TDmnだけ前の時刻に対応する目標触媒床温を記憶装置から読み出し、ステップS160へ処理を進める。
ステップS160にて制御装置50は、読み出した目標触媒床温と、内燃機関の運転状態(排気温度など)に基づいて燃料添加弁からの燃料添加量を算出し、ステップS165へ処理を進める。
例えば図10に示す[減速時の動作]の例は、運転者が時刻Z11にてアクセルペダルの踏込量を減少させた減速時(減速する過渡時)の例を示している。減速による内燃機関の「回転数」と「インジェクタからの燃料噴射量」の減少に伴って、「理想目標触媒床温」と「目標触媒床温」と「燃料添加弁からの燃料添加量」が減少し、「触媒床温ばらつき温度」が増加している。減速した場合には回転数が減少するので排気流量が減少する。そして一般的に、排気流量が減少すると理想目標触媒床温及び目標触媒床温は減少し、触媒床温ばらつき温度は増加することに起因する。
そして制御装置50は、上述したように数10[ms]~数100[ms]の時間間隔で図8の処理を起動しており、例えば図10中の時刻Z12から時刻Z13の時間間隔よりも非常に短い時間間隔で図8の処理を起動している。
図10の例では、制御装置50は、時刻Z12に図8の処理を起動した際、ステップS145にて時刻「Z12」に対応させた目標触媒床温「TS12」である(Z12、TS12)を記憶装置に記憶している。そして制御装置50は、時刻Z13に図8の処理を起動した際、ステップS145にて時刻「Z13」に対応させた目標触媒床温「TS13」である(Z13、TS13)を記憶装置に記憶する。しかし制御装置50は、時刻「Z13」では、この「TS13」を用いて燃料添加弁からの燃料添加量を求めず、遅れ時間「TDab」を求め、時刻「Z13」よりも遅れ時間「TDab」だけ前の時刻となる「時刻Z12」に対応する(Z12、TS12)を記憶装置から読み出し、読み出した(Z12、TS12)における目標触媒床温「TS12」と、運転状態と、に基づいて燃料添加弁からの燃料添加量を算出する。
減速時の過渡(図10参照)では、排気温度が徐々に減少するので、触媒床温も徐々に減少するが、瞬時に減少するのではなく、所定時間間隔の変動量である過渡変動量に応じて徐々に減少するので、過渡変動量に応じた遅れ時間を伴って減少する。目標触媒床温の変化も過渡変動量に応じた遅れ時間だけ遅れて変化しており、これをステップS145~S155にて実現している。これにより、図10に示すように「目標触媒床温」及び「燃料添加弁からの燃料添加量」を、「本願」では「従来」よりも高い適切な値に設定することが可能となり、「PM堆積量」は、「本願」では「従来」よりも速く減少し、DPFの再生性が向上している。
また、例えば図11に示す[加速時の動作]の例は、運転者が時刻Z21にてアクセルペダルの踏込量を増加させた加速時(加速する過渡時)の例を示している。加速による内燃機関の「回転数」と「インジェクタからの燃料噴射量」の増加に伴って、「理想目標触媒床温」と「目標触媒床温」と「燃料添加弁からの燃料添加量」が増加し、「触媒床温ばらつき温度」が減少している。加速した場合には回転数が増加するので排気流量が増加する。そして一般的に、排気流量が増加すると理想目標触媒床温及び目標触媒床温は増加し、触媒床温ばらつき温度は減少することに起因する。
そして制御装置50は、上述したように数10[ms]~数100[ms]の時間間隔で図8の処理を起動しており、例えば図11中の時刻Z22から時刻Z23の時間間隔よりも非常に短い時間間隔で図8の処理を起動している。
図11の例では、制御装置50は、時刻Z22に図8の処理を起動した際、ステップS145にて時刻「Z22」に対応させた目標触媒床温「TS22」である(Z22、TS22)を記憶装置に記憶している。そして制御装置50は、時刻Z23に図8の処理を起動した際、ステップS145にて時刻「Z23」に対応させた目標触媒床温「TS23」である(Z23、TS23)を記憶装置に記憶する。しかし制御装置50は、時刻「Z23」では、この「TS23」を用いて燃料添加弁からの燃料添加量を求めず、遅れ時間「TDcd」を求め、時刻「Z23」よりも遅れ時間「TDcd」だけ前の時刻となる「時刻Z22」に対応する(Z22、TS22)を記憶装置から読み出し、読み出した(Z22、TS22)における目標触媒床温「TS22」と、運転状態と、に基づいて燃料添加弁からの燃料添加量を算出する。
加速時の過渡(図11参照)では、排気温度が徐々に増加するので、触媒床温も徐々に増加するが、瞬時に増加するのではなく、所定時間間隔の変動量である過渡変動量に応じて徐々に増加するので、過渡変動量に応じた遅れ時間を伴って増加する。目標触媒床温の変化も過渡変動量に応じた遅れ時間だけ遅れて変化しており、これをステップS145~S155にて実現している。これにより、図11に示すように「目標触媒床温」及び「燃料添加弁からの燃料添加量」を、「本願」では「従来」よりも低い適切な値に設定することが可能となり、第1酸化触媒の面方向における床温の温度分布におけるいずれの位置であっても「理想目標触媒床温」を超えないようにすることができる。
ステップS165にて制御装置50は、算出した燃料添加量を最終燃料添加量に設定してステップS170へ処理を進める。
ステップS170にて制御装置50は、最終燃料添加量の燃料を燃料添加弁から添加(噴射)し、ステップS175へ処理を進める。なおステップS170の燃料添加弁から燃料を添加(噴射)する処理は、既存の処理と同等であるので説明を省略する。
ステップS175にて制御装置50は、燃料添加弁からの燃料の添加によって上昇された排気温度によるPM(Particulate Matter:粒子状物質)の減量分であるPM減量分(粒子状物質捕集フィルタ内に堆積しているPM堆積量の中で燃焼焼却されたPM量)を算出する。そして制御装置50は、「PM堆積量」-「PM減量分」を新たな「PM堆積量」へと更新してステップS180へ処理を進める。なおステップS175のPM堆積量を減算する処理は、既存の処理と同等であるので説明を省略する。
ステップS180にて制御装置50は、更新したPM堆積量が再生終了堆積量未満であるか否かを判定する。なお再生終了堆積量は、予め設定された値であり、燃焼焼却によって減少されたPM堆積量が、ここまで減少すればDPF再生を終了するべき、として設定された値である。制御装置50は、PM堆積量が再生終了堆積量未満である場合(Yes)はステップS185へ処理を進め、PM堆積量が再生終了堆積量以上である場合(No)は図8に示す処理を終了する。
ステップS185へ処理を進めた場合、制御装置50は、DPF再生実行フラグをOFFに設定して、図8に示す処理を終了する。
以上、第1の実施の形態では、運転状態に応じた排気の偏流によって温度分布のばらつきが発生している第1酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる。なお、内燃機関の運転状態が定常状態(過渡状態ではない状態)の場合は、ステップS140にて、温度分布のばらつきが発生している第1酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる。さらに、内燃機関の運転状態が過渡状態の場合は、排気温度や触媒床温の応答遅れ時間を考慮して、ステップS145~S170にて、温度分布のばらつきが発生している第1酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる。
●[第2の実施の形態における制御装置50の処理手順など(図12~図13)]
次に図12に示すフローチャートを用いて、第2の実施の形態における、制御装置50の処理手順について説明する。制御装置50(CPU51)は、所定時間間隔(例えば、数10[ms]~数100[ms]間隔)にて、図12に示す処理を起動し、ステップS110に処理を進める。
第1の実施の形態では、記憶装置に(時刻、目標触媒床温)を記憶したが、第2の実施の形態では、記憶装置に(時刻、燃料添加量、排気温度)を記憶する点が異なる。このため、図12に示す第2の実施の形態のフローチャートは、図8に示す第1の実施の形態のフローチャートに対して、ステップS142Bが追加されている。また、ステップS145がステップS145Bに変更され、ステップS155がステップS155Bに変更され、ステップS160がステップS160Bに変更され、ステップS165がステップS165Bに変更されている。以下、これらの変更点について主に説明する。
ステップS142Bに処理を進めた場合、制御装置50は、ステップS140にて求めた目標触媒床温と、内燃機関の運転状態(排気温度など)に基づいて燃料添加弁からの燃料添加量を算出し、ステップS145Bへ処理を進める。
ステップS145Bにて制御装置50は、時刻に対応させて燃料添加量及び排気温度を記憶装置に記憶し、ステップS150へ処理を進める。例えば、現在時刻が「Zab」、ステップS142Bにて求めた燃料添加量が「QSab」、排気温度が「ETab」の場合、制御装置50は、時刻に対応させた燃料添加量及び排気温度(Zab、QSab、ETab)を記憶装置に記憶する。
ステップS155Bにて制御装置50は、現在時刻から遅れ時間TDmnだけ前の時刻に対応する燃料添加量及び排気温度を記憶装置から読み出し、ステップS160Bへ処理を進める。
ステップS160Bにて制御装置50は、読み出した排気温度と現在の排気温度との差に基づいて、読み出した燃料添加量を補正し、ステップS165Bへ処理を進める。
例えば図13に示す[減速時の動作]の例は、運転者が時刻Z31にてアクセルペダルの踏込量を減少させた減速時(減速する過渡時)の例を示している。減速による内燃機関の「回転数」と「インジェクタからの燃料噴射量」の減少に伴って、「理想目標触媒床温」と「目標触媒床温」と「燃料添加弁からの燃料添加量」が減少し、「触媒床温ばらつき温度」が増加している。減速した場合には回転数が減少するので排気流量が減少する。そして一般的に、排気流量が減少すると理想目標触媒床温及び目標触媒床温は減少し、触媒床温ばらつき温度は増加することに起因する。
そして制御装置50は、上述したように数10[ms]~数100[ms]の時間間隔で図12の処理を起動しており、例えば図13中の時刻Z32から時刻Z33の時間間隔よりも非常に短い時間間隔で図12の処理を起動している。
図13の例では、制御装置50は、時刻Z32に図12の処理を起動した際、ステップS145Bにて時刻「Z32」に対応させた燃料添加量「QS12」及び排気温度「ET32」である(Z32、QS32、ET32)を記憶装置に記憶している。そして制御装置50は、時刻Z33に図12の処理を起動した際、ステップS145Bにて時刻「Z33」に対応させた燃料添加量「QS33」及び排気温度「ET33」である(Z33、QS33、ET33)を記憶装置に記憶する。しかし制御装置50は、時刻「Z33」では、この「QS33」の燃料添加量を用いず、遅れ時間「TDef」を求め、時刻「Z33」よりも遅れ時間「TDef」だけ前の時刻となる「時刻Z32」に対応する(Z32、QS32、ET32)を記憶装置から読み出し、読み出した(Z32、QS32、ET32)における燃料添加量「QS32」を、読み出した排気温度「ET32」と現在の運転状態の排気温度との差に基づいて補正する。
減速時の過渡(図13参照)では、排気温度が徐々に減少するので、触媒床温も徐々に減少するが、瞬時に減少するのではなく、所定時間間隔の変動量である過渡変動量に応じて徐々に減少するので、過渡変動量に応じた遅れ時間を伴って減少する。目標触媒床温の変化及び燃料添加量の変化も過渡変動量に応じた遅れ時間だけ遅れて変化しており、これをステップS145B~S155Bにて実現している。これにより、図13に示すように「目標触媒床温」及び「燃料添加弁からの燃料添加量」を、「本願」では「従来」よりも高い適切な値に設定することが可能となり、「PM堆積量」は、「本願」では「従来」よりも速く減少し、DPFの再生性が向上している。
ステップS165Bにて制御装置50は、ステップS160Bにて補正した燃料添加量を最終燃料添加量に設定してステップS170へ処理を進める。
なお、ステップS145Bにて、記憶装置には時刻に対応させた燃料添加量及び排気温度(時刻、燃料添加量、排気温度)を記憶したが、排気温度を省略して、ステップS160Bの補正を省略してもよい。この場合、ステップS165Bでは読み出した燃料添加量を最終燃料添加量に設定する。
以上、第2の実施の形態も、第1の実施の形態と同様に、運転状態に応じた排気の偏流によって温度分布のばらつきが発生している第1酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる。また、定常状態、さらに過渡状態においても、第1の実施の形態と同様に、運転状態に応じた排気の偏流によって温度分布のばらつきが発生している第1酸化触媒のいずれの位置であっても目標触媒床温を超えることなく、かつ、できるだけ高い温度となるように、燃料添加弁から添加する燃料量を適切な燃料量とすることができる。
なお、図8及び図12におけるステップS120の処理を実行している制御装置50(CPU51)は、内燃機関の排気温度を上昇させて粒子状物質捕集フィルタを再生する必要が有るか否かを判定する、フィルタ再生判定部51A(図1参照)に相当している。
また、図8におけるステップS140~S155の処理を実行している制御装置50(CPU51)、図12におけるステップS140の処理を実行している制御装置50(CPU51)は、粒子状物質捕集フィルタを再生する必要が有ると判定した場合に、内燃機関の運転状態に応じた(第1)酸化触媒の目標温度である目標触媒床温設定する、目標触媒床温設定部51B(図1参照)に相当している。
また、図8におけるステップS160の処理を実行している制御装置50(CPU51)、図12におけるステップS142B~S160Bの処理を実行している制御装置50(CPU51)は、運転状態と目標触媒床温に基づいて燃料添加弁からの燃料の添加量である燃料添加量を求める、燃料添加量算出部51C(図1参照)に相当している。
また、図8及び図12におけるステップS170の処理を実行している制御装置50(CPU51)は、算出した燃料添加量に基づいて燃料添加弁から燃料を添加する、燃料添加実行部51D(図1参照)に相当している。
●[その他]
本発明の、内燃機関の排気浄化システム2は、本実施の形態で説明した構成、外観、構造、処理手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
本実施の形態の説明では、運転状態に応じた[理想目標触媒床温]、[触媒床温ばらつき温度]、[目標触媒床温]を、内燃機関の回転数とインジェクタからの燃料噴射量に応じて設定したが、内燃機関の回転数とインジェクタからの燃料噴射量に限定せず、どのような運転状態に応じて設定してもよい。また過渡変動量に応じた[過渡時遅れ時間]を、排気流量の変動量と排気温度の変動量に応じて設定したが、排気流量の変動量と排気温度の変動量の少なくとも一方を含む過渡変動量に応じて設定するようにしてもよい。
本実施の形態の説明では、燃料添加弁から添加する燃料噴射量について説明したが、燃料添加弁を省略し、インジェクタからのアフタ噴射(燃焼されずに未燃燃料として排気経路に流出される噴射)の噴射量に、本発明を適用してもよい。
本発明の、内燃機関の排気浄化システム2は、ディーゼルエンジンを搭載した車両に限定されず、ディーゼルエンジンを搭載した種々の機器に、本発明を適用することができる。
また、以上(≧)、以下(≦)、より大きい(>)、未満(<)等が記載してある場合、等号を含んでも含まなくてもよい。
1 内燃機関システム
2 排気浄化システム
10 内燃機関
11A、11C 吸気管
11D 吸気マニホルド
12A 排気マニホルド
12B、12C、12D、12E 排気管
13 EGR配管
13A EGR弁
31 空気流量検出装置
32A、32B 吸気温度検出装置
32C クーラント温度検出装置
33A 大気圧検出装置
33B、33C、33D 圧力検出装置
34A 回転検出装置
34B 気筒検出装置
35 差圧検出装置
36A~36D 排気温度検出装置
37A、37B NOx検出装置
38 アクセル踏込量検出装置
39 イグニションスイッチ
40 排気浄化装置
41 上流側排気浄化装置
42 第1酸化触媒
43 粒子状物質捕集フィルタ
45 下流側排気浄化装置
46 尿素SCR
47 第2酸化触媒
50 制御装置
51 CPU
51A フィルタ再生判定部
51B 目標触媒床温設定部
51C 燃料添加量算出部
51D 燃料添加実行部
61A 燃料添加弁
61B 分散装置
62A 尿素水添加弁
62B 分散装置
63 負荷装置(オルタネータ)
80 過給機
81 タービン
82 コンプレッサ
84 インタークーラ

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気経路に設けられた酸化触媒と、
    前記排気経路における前記酸化触媒の下流側に設けられた粒子状物質捕集フィルタと、
    前記酸化触媒の上流側の前記排気経路内に燃料を添加可能な燃料添加弁と、
    前記燃料添加弁を制御する制御装置と、
    を有する、内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記制御装置は、
    前記内燃機関の排気温度を上昇させて前記粒子状物質捕集フィルタを再生する必要が有るか否かを判定するフィルタ再生判定部と、
    前記粒子状物質捕集フィルタを再生する必要が有ると判定した場合に、前記内燃機関の運転状態に応じた前記酸化触媒の目標温度である目標触媒床温を設定する目標触媒床温設定部と、
    前記運転状態と前記目標触媒床温に基づいて前記燃料添加弁からの燃料の添加量である燃料添加量を求める燃料添加量算出部と、
    算出した前記燃料添加量に基づいて前記燃料添加弁から燃料を添加する燃料添加実行部と、
    を有しており、
    前記制御装置は、
    前記目標触媒床温設定部にて前記目標触媒床温を設定する際、
    前記運転状態に応じて設定された理想的な前記目標触媒床温である理想目標触媒床温を、前記運転状態に応じて設定された触媒床温ばらつき温度であって前記燃料添加弁から燃料を添加した場合において前記酸化触媒の位置に応じた触媒温度の温度分布に基づいたばらつき温度である前記触媒床温ばらつき温度、を用いて補正して前記目標触媒床温を設定することで、前記燃料添加弁からの燃料の添加によって前記運転状態に応じた触媒床温のばらつきが発生しても、前記酸化触媒のいずれの位置であっても前記理想目標触媒床温を超えないように前記燃料添加弁から燃料を添加する、
    内燃機関の排気浄化システム。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記制御装置は、
    さらに前記目標触媒床温設定部にて、
    前記触媒床温ばらつき温度で補正した前記目標触媒床温を、時刻に対応させて記憶装置に記憶し、
    所定時間間隔に対する前記運転状態の変動量である過渡変動量に応じた前記触媒床温の温度変化の遅れ時間を算出し、
    算出した前記遅れ時間に対応する前記目標触媒床温を前記記憶装置から読み出して前記目標触媒床温に設定する、
    内燃機関の排気浄化システム。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の排気浄化システムであって
    前記過渡変動量は、
    前記内燃機関の排気流量の変動量と、前記内燃機関の排気温度の変動量と、の少なくとも一方を含む、
    内燃機関の排気浄化システム。
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