JP2023147565A - 計測システム及び計測方法 - Google Patents

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Takayuki Ishiwatari
裕輔 渡邊
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Abstract

【課題】機能試験において軸受の異常温度上昇に伴って軸受が影響を受ける事象の発生を抑える。【解決手段】ポンプの主軸の周囲に設けられ当該主軸の表面の温度を非接触で計測する放射温度計と、前記主軸の周囲に設けられた軸受の中心軸と前記放射温度計の位置とを通る直線上に設けられ且つ前記主軸の前記直線上における変位を検出する第1の変位センサと、前記放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応した温度補正値が記憶されている記憶装置と、前記記憶装置を参照して、前記第1の変位センサによって計測された前記放射温度計と測定対象点との距離と基準距離との差に応じた温度補正値で、前記放射温度計で計測された温度を補正するプロセッサと、を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、計測システム及び計測方法に関する。
河川水や排水などの液体を揚水する立軸ポンプは、ポンプ井の水を揚水するために、羽根車の位置が水中に位置するような軸が長い構造となっている。ポンプの全長が長くなることから、輸送上、工場で組立てた一体物で運ぶことが出来ないため、分解して出荷して現場で組み立てることになる。一般に工場からの出荷においては工場内で排水を伴った機能試験(排水試験)を行い、その健全性を確認する。しかしながら上記の如く、輸送上の問題で機能確認を行ったポンプを一度分解し、現場で再組立することになる。組立するため、再度現地での機能試験(排水試験)をすることは、組立不良を確認する上でも欠かすことはできない。
現地での機能試験(排水試験)を行う際には、一般に軸受カバー表面に「熱電対」や「棒温度計」を接着させ、運転時間に対する温度上昇を確認する。立軸ポンプでは主軸の軸方向が重力方向に位置するため、主軸が理想的に廻るならば極論では軸受は不要であるが、現実的にはアンバランスの影響により、振れ廻るため軸受が必要になる。主軸が振れ廻ると、主軸と軸受との接触点で発熱を起こし、軸受の温度が上がっていくが、正常時では発熱量と軸受カバー表面からの放熱により、ある温度で平衡となる。
一方で、仮に、組立不良などにより主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれている状態または主軸の横断面形状において主軸の軸対称性が崩れている状態(以下、アンバランスな状態ともいう)が生じていた場合は軸受への当たりが強くなり、接触点がより高い発熱を起こすため軸受カバーの表面温度は平衡にならないまま上がり続け、場合によっては軸受が焼付く恐れがある。
実開昭59―49018号公報
これまでは、上記組立不良またはアンバランス等を確認するため、機能試験で軸受カバーの温度を測るが、立軸ポンプが大型になるほど軸受と軸受カバーとの距離は遠くなり、構造も複雑になるため軸受カバーへ伝熱するまでに時間がかかることになる。よって温度を測っている軸受カバーの温度値と接触点のある軸受との温度値との間で温度上昇の時間差が生じ、異常の判断が遅くなることで軸受に影響を及ぼす可能性がある。また大型になるほど軸受は一般の汎用品ではなっていくため、一度壊れると納期がかかり、復旧が長期間となる。
また、これまで主軸と軸受が異常発熱する場合において、組立不良などにより主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれている状態であるのか、主軸の重心が回転中心からずれている状態(以下、アンバランスな状態ともいう)であるのかが不明であり、主軸と軸受が異常発熱する原因(もしくは主軸が軸受に接触しながら回転する原因)が不明であった。アンバランスな状態では、横断面形状において軸受の中心軸を中心として主軸の中心軸が回転するが、この現象のことを主軸の振れ廻りという。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、機能試験において軸受の異常温度上昇に伴って軸受が影響を受ける事象の発生を抑えることを可能とする、または主軸と軸受が異常発熱する原因を把握可能にする計測システム及び計測方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係る計測システムは、ポンプの主軸の周囲に設けられ当該主軸の表面の温度を非接触で計測する放射温度計と、前記主軸の周囲に設けられた軸受の中心軸と前記放射温度計の位置とを通る直線上に設けられ且つ前記主軸の前記直線上における変位を検出する第1の変位センサと、前記放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応付けられて温度補正値が記憶されている記憶装置と、前記記憶装置を参照して、前記第1の変位センサによって計測された前記放射温度計と測定対象点との距離と基準距離との差に応じた温度補正値で、前記放射温度計で計測された温度を補正するプロセッサと、を備える。
本発明の第2の態様に係る計測システムは、第1の態様に係る計測システムであって、前記軸受の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられ前記主軸の変位を検出する第2の変位センサを備え、前記放射温度計は、予め決められた周期で温度を計測しており、前記プロセッサは、前記主軸の回転数を用いて前記予め決められた周期で温度計測された計測対象点それぞれの主軸の外周周りの位置を表す回転角度を決定し、前記第2の変位センサによって検出された変位に応じて当該決定した回転角度を補正し、前記プロセッサは、補正後の回転角度と計測された温度の組を用いて、前記主軸の周方向における温度分布を表す情報を出力してもよい。
本発明の第3の態様に係る計測システムは、第2の態様に係る計測システムであって、前記プロセッサは、前記主軸の周方向における温度分布を表す情報として、第1の軸を前記主軸の回転角度であり第2の軸を前記放射温度計の計測温度とするグラフを表す情報を出力してもよい。
本発明の第4の態様に係る計測システムは、第1から3のいずれかの態様に係る計測システムであって、前記プロセッサは、前記放射温度計の前記主軸における計測対象点の温度、前記主軸の材料の熱伝導率、前記主軸の形状パラメータ、及び前記放射温度計の前記主軸における計測対象点の位置と前記主軸と前記軸受の接触部との間の距離を用いて、前記主軸と前記軸受の接触部における温度を推定してもよい。
本発明の第5の態様に係る計測システムは、第4の態様に係る計測システムであって、前記プロセッサは、前記主軸と前記軸受の接触部の温度が許容温度を超えたら、報知してもよい。
本発明の第6の態様に係る計測システムは、第4または5の態様に係る計測システムであって、前記プロセッサは、前記主軸と前記軸受の接触部の温度を用いて、当該軸受の損傷を判定してもよい。
本発明の第7の態様に係る計測システムは、ポンプの主軸が回転中において当該主軸の変位を検出する第1の変位センサと、軸受の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられており前記主軸が回転中において前記主軸の変位を検出する第2の変位センサと、前記主軸が回転中において前記第1の変位センサによって検出された変位の時系列情報と前記第2の変位センサによって検出された変位の時系列情報とを用いて、前記主軸と前記軸受が異常発熱する原因もしくは前記主軸が前記軸受に接触しながら回転する原因が、前記主軸の横断面形状において主軸の軸対称性が崩れていることか、または前記主軸の中心軸が前記軸受の中心軸からずれていることかを判定するプロセッサと、を備える。
本発明の第8の態様に係る計測システムは、第7の態様に係る計測システムであって、前記プロセッサは、前記判定する際に、第1の軸を前記第1の変位センサによって検出された変位とし第2の軸を前記第2の変位センサによって検出された変位とするリサージュの形に応じて、前記主軸が前記軸受に接触しながら回転する原因が、前記主軸の重心が回転中心からずれていることか、または前記主軸の中心軸が前記軸受の中心軸からずれている状態であることを判定してもよい。
本発明の第9の態様に係る計測方法は、放射温度計が、ポンプの主軸の周囲に設けられ当該主軸の表面の温度を非接触で計測する手順と、第1の変位センサが、前記主軸の周囲に設けられた軸受の中心軸と前記放射温度計の位置とを通る直線上に設けられ且つ前記主軸の前記直線上における変位を検出する手順と、プロセッサが、前記放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応した温度補正値が記憶されている記憶装置を参照して、前記第1の変位センサによって計測された前記放射温度計と測定対象点との距離と基準距離との差に応じた温度補正値で、前記放射温度計で計測された温度を補正する手順と、を有する。
本発明の第10の態様に係る計測方法は、第1の変位センサがポンプの主軸が回転中において当該主軸の変位を検出する手順と、軸受の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられた第2の変位センサが、前記主軸が回転中において前記主軸の変位を検出する手順と、プロセッサが、前記主軸が回転中において前記第1の変位センサによって検出された変位の時系列情報と前記第2の変位センサによって検出された変位の時系列情報とを用いて、前記主軸と前記軸受が異常発熱する原因もしくは前記主軸が前記軸受に接触しながら回転する原因が、前記主軸の重心が回転中心からずれていることか、または前記主軸の中心軸が前記軸受の中心軸からずれていることかを判定する手順と、を有する。
本発明の一態様によれば、主軸に垂直な断面で主軸の軸対称性が崩れている状態にあるのに起因して、主軸が回転する際に主軸と放射温度計の測定対象点との距離が変動する場合であっても、放射温度計で計測された主軸の温度を正しい温度に補正することができる。これにより、機能試験中において主軸の正しい温度が分かるので、機能試験における軸受の異常温度上昇の判断を早めることができるので、軸受の温度異常上昇に伴って軸受が影響を受ける事象の発生を抑えることができる。
本発明の別態様によれば、主軸と軸受が異常発熱する原因(もしくは主軸が軸受に接触しながら回転する原因)が、主軸の重心が回転中心からずれていること(アンバランス)か、または主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれているかが判明するので、主軸と軸受が異常発熱する原因(もしくは主軸が軸受に接触しながら回転する原因)を把握することができる。
立軸ポンプの回転時における主軸と軸受との理想的な位置関係を示す横断面模式図である。 主軸が軸に垂直な断面で軸対称性が崩れている状態における主軸と軸受との位置関係を示す横断面模式図である。 主軸の外周の接触部が軸受に接触しながら回転した場合の主軸横断面の温度分布を示す模式図である。 図3Aに場合において、放射温度計にて軸受近傍の軸の表面を測った場合の温度と時間との関係を示すプロット図である。 主軸に垂直な断面で主軸の軸対称性が崩れている状態で、主軸が回転する場合の主軸の位置の変遷を示す横断面模式図である。 第1の実施形態における計測システムの概略構成図である。 記憶装置に記憶されているデータベースのテーブルの一例である。 本実施形態に係る放射温度計の位置の一例を示す模式図である。 第1の変位センサ21と放射温度計23の相対位置を固定するための固定部材を上から見た図である。 固定部材を横から見た図である。 図8Bにおいて矢印A21の向きで見た場合の図である。 第1の軸を主軸の回転角度であり第2の軸を温度とするグラフの一例である。 第1の変位センサ21と放射温度計23の配置の一例を示す縦断面図である。 第1の実施形態における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 主軸の重心が回転中心からずれている状態を示す模式的な横断面図である。 組立不良などにより主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれている状態を示す模式的な横断面図である。 第2の実施形態における処理の流れの一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態及び第2の実施形態共通の変形例において、放射温度計と第1の変位センサのペアを上下2ヶ所に配置した模式的な縦断面図である。
以下、各実施形態について、図面を参照しながら説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。各実施形態ではポンプの一例として立軸ポンプについて説明する。
<第1の実施形態>
上述したように、従来方法では軸受カバーの表面温度を測っているため、実際の接触している箇所(軸と軸受の接触点)との温度上昇の時間差が生じてしまう。一方、軸受近くの軸の温度を測れば同一金属であることも有り、軸受カバーよりも伝熱しやすいため大きな時間差がなく測ることができる。しかしながら軸は回転するため一般に用いられている「熱電対」や「棒温度計」を接着させることはできない。そこで、本願の発明者らは、非接触で温度を計測可能な放射温度計を利用することに着想した。
近年、応答性が高速(例えば0.1ms)の放射温度計が販売されるようになっている。仮に直径200mm、回転速度1000min-1の主軸周りの温度を測った場合周長は約680mmで1回廻る時間は0.06秒(60ms)なので0.1msの放射温度
計を利用すると1周あたり60ms/0.1ms=600回測定ができるので、主軸の外周に対して、1.1(=680mm/600)mm毎の温度分布を測ることができる。すなわち、主軸の周方向の温度分布を細かく計測することができる。
図1は、立軸ポンプの回転時における主軸と軸受との理想的な位置関係を示す横断面模式図である。図1に示すように、主軸11が矢印A1の向きに回転時に、主軸11の外周はどこも軸受と接触せずに離れている。このように立軸ポンプにおける主軸において回転時には軸受との位置が図1の様に接触しないで回るのが理想的である。
図2は、主軸が軸に垂直な断面で軸対称性が崩れている状態における主軸と軸受との位置関係を示す横断面模式図である。図2に示すように、主軸11が矢印A2の向きに回転時に、主軸11の外周の点P1aが軸受12に常に接触しながら回転する場合がある。
図3Aは、主軸の外周の接触部が軸受に接触しながら回転した場合の主軸横断面の温度分布を示す模式図である。図3Aでは主軸11の外周の位置を示す破線11vと、軸受12の内周の位置を示す破線12vが示されており、黒色が濃くなるほど温度が高いことを示している。図3Aに示すように、主軸の外周の接触部の異常加熱を起こして温度が上昇する場合がある。図3Bは、図3Aに場合において、放射温度計にて軸受近傍の軸の表面を測った場合の温度と時間との関係を示すプロット図である。図3Bに示すように、主軸11の1回転あたりの時間でみると、特定の時間で温度が上昇していることを確認できる。放射温度計が高応答になるほど温度分布の偏り(偏熱具合)が鮮明に見ることが可能になる。
主軸の周方向の温度分布が分かれば、組立不良などによる片当たりの兆候や箇所を特定することができ、早期の判断と対策を施すことが可能になる。例えば機能試験で、軸受に対し悪影響を及ぼさない時点で合否判断ができ、軸受に影響を及ぼさない内に(例えば軸受が損傷しない内に)、主軸の回転を停止できるメリットがある。
図4は、主軸に垂直な断面で主軸の軸対称性が崩れている状態で、主軸が回転する場合の主軸の位置の変遷を示す横断面模式図である。図4では、矢印A10に示すように時計方向に回っている主軸の振れ周りを示しているものであり、片当たりしている箇所が矢印A11~A15で示されており、片当たりしている箇所が45度ずつ回転している。点P11、P12、P13、P14、P15は、応答速度から算出した等しい間隔で、主軸の回転角度に相当する位置を示している。
主軸11と軸受12の隙間分、主軸11の回転軸が動くため、図4に示す様に、点P11が軸受12に接触している場合を基準として接触点の位置を示す角度θを0度とし、放射温度計をこの角度θが0度の方向に配置した場合を想定する。この場合、接触点の位置を示す角度θが90度までは、放射温度計で本来測りたいポイントは左方向にずれていく。また角度θが180度になると軸受12の隙間分だけ測定ポイントが奥に移動してしまう。つまり1台の放射温度計で軸周りの温度分布を測る場合、下記2点の課題が生じる。
(1)放射温度計は一態様として予め決められた周期で温度を計測している場合、主軸の周方向の計測間隔が変わる(等間隔ではない)。
(2)測定対象との距離が変わる(奥行方向のずれが生じる)。
一方、一態様に係る放射温度計は測定対象との測定距離が決まっており、この測定距離からずれると温度が低めに出てしまい正確な温度値を測定することができない。ここで、この決まっている測定距離を「基準距離」と定義する。
図5は、第1の実施形態における計測システムの概略構成図である。図5に示すように、計測システム5は、入力インタフェース31、記憶装置32、表示装置33、これらのデバイスに接続されたプロセッサ34、プロセッサ34に接続される第1の変位センサ21、プロセッサ34に接続される第2の変位センサ22、プロセッサ34に接続される放射温度計23を備える。
入力インタフェース31は例えば、放射温度計23の主軸11における計測対象点の位置と、主軸11の軸受12と接触する部分との間の距離(軸受と測定位置との距離ともいう)を受け付ける。この情報を受け付けるのは、計測対象点の位置の温度から、主軸11の軸受12と接触する部分の温度を推定するためである。
また入力インタフェース31は例えば、主軸11の材料の熱伝導率及び放射率を受け付ける。ここでこの主軸11の材料の熱伝導率を受け付けるのは、放射温度計23の主軸11における計測対象点の位置から、主軸11の軸受12と接触する部分への熱伝導を推定するのに用いるためである。ここでこの主軸11の材料の放射率を受け付けるのは、放射温度計における温度計測の精度を担保するために放射温度計の放射率を設定するためである。なお、放射温度計に予め主軸11の材料の放射率が設定されていれば、放射率は受付なくてもよく、主軸11の材料の熱伝導率が受付られればよい。
なお、入力インタフェース31は主軸11の材料の熱伝導率及び放射率を受け付ける代わりに、主軸11の材料の名称など主軸11を識別する情報を受け付けてもよい。この場合、記憶装置32には、主軸11を識別する情報に関連付けて主軸11の材料の熱伝導率及び放射率が記憶されており、プロセッサ34は、記憶装置32を参照して入力された主軸11を識別する情報に対応する主軸11の材料の熱伝導率及び放射率を取得してもよい。
計測システム5は、一例として主軸11の回転数を計測する回転計25を備える。回転計25は、プロセッサ34に接続され、計測した回転数をプロセッサ34に出力する。
なお、回転数が予め決まっていれば、計測システム5は回転計25を備えていなくてもよく、入力インタフェース31が設定された回転数を受け付けてもよい。
図6は、記憶装置に記憶されているデータベースのテーブルの一例である。図6に示すように、一例として放射率毎にテーブルT1-1、T1-2、…、T1-N(Nは自然数)が記憶されている。各テーブルには、放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応付けられて温度補正値が記憶されている。
なお、主軸11の材料が予め決まっていれば、テーブルは複数記憶されていなくてもよく、その材料の放射率に対応するテーブルが一つ記憶されていてもよい。
図7は、本実施形態に係る放射温度計の位置の一例を示す模式図である。図7において、主軸11の横断面が示されており、軸受12の内周面の輪郭が破線12iで示されている。上記(2)で説明したように主軸は回転により振れ回るっているため、図7に示すように計測上固定された放射温度計23と主軸11との相対距離は変動することになるが、上述したように、放射温度計は測定対象との測定距離が基準距離からずれると正確の温度を測定することができず、主軸11の周方向に対する正確な温度分布を測ることができないという課題がある。
本実施形態では、測定対象との距離が変わり正確な温度値を測定することができないという課題を解決するために、図7に示すように、主軸11の周囲に設けられた軸受12の中心軸P0と放射温度計23の位置とを通る直線L1上に設けられ且つ主軸11の当該直線L1上における変位を検出する第1の変位センサ21が設けられている。第1の変位センサ21は例えば渦電流式変位センサなどである。また放射温度計23は、ポンプの主軸11の周囲に設けられ当該主軸11の表面の温度を非接触で計測する。
図8Aは、第1の変位センサ21と放射温度計23の相対位置を固定するための固定部材を上から見た図である。図8Bは、固定部材を横から見た図である。図8Cは、図8Bにおいて矢印A21の向きで見た場合の図である。図8A~図8Cに示すように、第1の変位センサ21と放射温度計23の相対位置を固定するための固定部材24は、放射温度計23が固定されたベース部材241と、ベース部材241の一端部に連結され且つ第1の変位センサ21が固定された連結部材242を有する。
図6で上述したように、記憶装置32には、放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応付けられて放射温度計23の温度補正量が記憶されている。
プロセッサ34は、記憶装置32を参照して、第1の変位センサ21によって計測された主軸の当該直線L1上における変位に対応する温度補正量を取得し、放射温度計23で計測された温度を温度補正量で補正する。
上述した(1)の「放射温度計は一態様として予め決められた周期で温度を計測している場合に主軸の周方向の計測間隔が変わる」という問題に対しては、軸受12の中心軸P0を基準に第1の変位センサ21に対して略90度の位置に設けられ主軸11の変位を検出する第2の変位センサ22が設けられる。後述するようにリサージュを生成する場合には、第2の変位センサ22の設置位置は軸受12の中心軸P0を基準に第1の変位センサ21に対して90度が好ましいが、その場合でも、例えば80~89度または91~100度など若干の設置誤差が生じることはおこり得る。略90度とは、90度だけに限らず、例えば80~89度、例えば91~100度も該当する。第2の変位センサ22は例えば渦電流式変位センサなどである。ここで放射温度計は一態様として予め決められた周期で温度を計測しているものとする。また一例として第1の変位センサ21と第2の変位センサ22は同じ高さに配置されている。
プロセッサ34は、当該周期毎に、第1の変位センサ21によって検出された変位と第2の変位センサ22によって検出された変位を用いて主軸11の中心軸位置C0を決定し当該決定した主軸11の中心軸位置C0に応じて、前記放射温度計の計測周期それぞれにおける前記主軸上の計測対象点の回転角度を決定する。
より詳細には、例えば、1つ前の計測周期から対象の計測周期の間における中心軸位置C0の位置の変化によって、回転角度が進んだり遅れたりするので、プロセッサ34は、1つ前の計測周期から対象の計測周期の間における中心軸位置C0の位置の変化に応じて、主軸上の計測対象点の回転角度を早めたり遅らせたりする。
具体的には例えば、図4の場合、角度θが0度から90度の場合には、計測周期に応じた回転角度よりも回転角度が進むため、プロセッサ34は、1つ前の計測周期から対象の計測周期の間に中心軸位置C0の位置がずれた分だけ、回転角度を進める。一方、角度θが90度から180度の場合には、計測周期に応じた回転角度よりも回転角度が遅れるため、プロセッサ34は、1つ前の計測周期から対象の計測周期の間に中心軸位置C0の位置がずれた分だけ、回転角度を遅らせる。
そして一態様に係るプロセッサ34は、主軸の周方向における温度分布を表す情報を出力してもよい。具体的には例えば、プロセッサは、前記主軸の周方向における温度分布を表す情報として、第1の軸を前記主軸の回転角度であり第2の軸を温度とするグラフ(例えば図9参照)を表す情報を出力してもよい。ここで、図9は、第1の軸を主軸の回転角度であり第2の軸を温度とするグラフの一例である。
なお、主軸11が円筒形状であるので、第1の変位センサ21と第2の変位センサ22の高さは異なっていても、第1の変位センサ21が主軸11との距離を計測し、第2の変位センサ22が主軸11との距離を計測できていれば、主軸11の中心軸位置C0は推定することができるので、第1の変位センサ21と第2の変位センサ22の高さは異なっていてもよい。
図10は、第1の変位センサ21と放射温度計23の配置の一例を示す縦断面図である。図10に示すように、一例として放射温度計23で、軸受12の上側の主軸11を計測対象点として温度を計測するように、第1の変位センサ21と放射温度計23が軸受12の上方に設けられている。なお、これに限らず、第1の変位センサ21と放射温度計23が軸受12の下方に設けられていてもよい。
図10において、破線L11、L12、L13、L14は、主軸11と軸受12との接触部で発生した熱が、同心円状に広がっていく様子を表している。
続いて第1の実施形態における処理の流れを図11を用いて説明する。図11は、第1の実施形態における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
(ステップS10)まずプロセッサ34は、主軸材料の熱伝導率、放射率を取得する。
(ステップS20)次にプロセッサ34は、第1の変位センサ21、第2の変位センサ22、放射温度計23、回転計25から入力された計測信号を用いて、当該計測値を記憶装置32に記録する。
(ステップS30)次にプロセッサ34は、例えば図7に示す位置に主軸11が位置する場合(角度θが0度)において変位センサ21によって計測された放射温度計23と測定対象点との距離と基準距離との差を取得する。一例として、この基準距離で計測した放射温度計が計測した場合、温度の誤差はないものとする。具体的には例えばプロセッサ34は、所定のサンプリングレートで、第1の変位センサ21からの信号を用いて、放射温度計23の設置位置と主軸の計測対象点との距離の基準距離からの差を取得する。このサンプリングレートは例えば、放射温度計23のサンプリングレートと同じである。
(ステップS40)次にプロセッサ34は、記憶装置32のデータベースを参照して、取得した差に対応する温度補正値を取得し、取得した温度補正値を用いて放射温度計23の温度測定値を補正する。
なお、これに限らず、記憶装置32のデータベースには、放射温度計23の設置位置と主軸11の計測対象点との距離と温度補正値が関連付けられていてもよく、プロセッサ34は、第1の変位センサ21によって計測された距離に対応する温度補正値を用いて放射温度計23の温度測定値を補正してもよい。
(ステップS50)次にプロセッサ34は、例えば回転計25で取得された主軸11の回転数(なお、予め回転数が設定されている場合にはその回転数)を用いて予め決められた周期(サンプリングレートともいう)で温度計測された計測対象点それぞれの主軸11の外周周りの位置を表す回転角度を決定し、第2の変位センサの計測値に応じて当該決定した回転角度を補正する。この補正は、グラフ(例えば図9のグラフ)でプロットする際の回転角度を補正することを意味する。
(ステップS60)次にプロセッサ34は例えば、主軸の1周あたりの温度分布を表示する。このように一態様におけるプロセッサ34は、補正後の回転角度と計測された温度の組を用いて、主軸11の周方向における温度分布を表す情報を出力する。その具体的な例としてプロセッサ34は、主軸の周方向における温度分布を表す情報として、第1の軸を主軸11の回転角度であり第2の軸を放射温度計23の計測温度とするグラフを表す情報を出力する。
(ステップS70)次にプロセッサ34は、主軸11における測定対象点の温度、主軸11の熱伝導率、主軸11の形状パラメータ(例えば、直径)、放射温度計23の主軸における計測対象点の位置と主軸11と軸受12の接触部との間の距離を用いて、主軸11と軸受12の接触部における温度を推定する。この推定は、主軸11と軸受12との接触部で発生した熱が、主軸11の熱伝導によって伝わっていくことによって、主軸11における測定対象点の温度が上昇しているので、それを利用して、主軸11の熱伝導率から主軸11と軸受12との接触部を推定するものである。この推定方法は例えば公知の温度シミュレーション技術が利用可能である。
(ステップS80)次にプロセッサ34は例えば、ステップS70で推定された接触部の温度が軸受の許容温度以上であるか否か判定する。
(ステップS90)ステップS80で軸受の許容温度以上である場合、プロセッサ34は報知の一例として警報するための情報を表示装置33に表示する。
このように一態様におけるプロセッサ34は、主軸11と軸受12の接触部の温度が許容温度を超えたら、報知する。
(ステップS100)ステップS80で軸受の許容温度未満の場合、プロセッサ34は通常通りの情報(例えば、放射温度計23の計測温度及び/または接触部の推定温度)を表示装置33に表示する。
更に、プロセッサ34は、主軸11と軸受12の接触部の温度を用いて、当該軸受12の損傷を判定してもよい。
以上、第1の実施形態に係る計測システムは、ポンプの主軸11の周囲に設けられ当該主軸11の表面の温度を非接触で計測する放射温度計23と、主軸11の周囲に設けられた軸受12の中心軸と放射温度計23の位置とを通る直線上に設けられ且つ主軸11の前記直線上における変位を検出する第1の変位センサ21と、放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応付けられて温度補正値が記憶されている記憶装置32と、記憶装置32を参照して、第1の変位センサ21によって計測された前記放射温度計と測定対象点との距離と基準距離との差に応じて温度補正値を取得し、放射温度計23で計測された温度を温度補正値で補正するプロセッサと、を備える。
この構成により、主軸の重心が回転中心からずれている状態にあるのに起因して、主軸11が回転する際に主軸11と放射温度計の測定対象点との距離が変動する場合であっても、放射温度計23で計測された主軸の温度を正しい温度に補正することができる。これにより、機能試験中において主軸11の正しい温度が分かるので、機能試験における軸受の異常温度上昇の判断を早めることができるので、軸受の温度異常上昇に伴って軸受が影響を受ける事象の発生を抑えることができる。
<第2の実施形態>
続いて第2の実施形態について説明する。主軸と軸受が異常発熱する主な原因としては次の2種類が考えられ、主軸の重心が回転中心からずれていることが原因の場合と、組立不良などにより主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれていることが原因の場合がある。本実施形態では、第1の実施形態の処理に加えてまたは替えて、この原因を2つの原因のうちの一つを特定する。
図12Aは、主軸の重心が回転中心からずれている状態を示す模式的な横断面図である。図12Aにおいて、2つの時刻t1、t2における主軸11a、11bの位置を表しており、矢印A21の方向に回転するため、主軸と軸受の接触部は常に特定の一箇所であるが、時刻t1の主軸11aにおける接触部の位置P21aが、時刻t2では位置P21bとなっている。このように主軸の重心が回転中心からずれているために、例えば特定の一箇所だけが軸受12に接触しながら回転する。そのため、当該接触する特定の一か所が異常に発熱し、主軸11の周方向にみると当該接触する特定の一か所付近に偏って熱が発生する。一方で、軸受12は全周に渡って擦れるため内周方向に渡ってほぼ一様に発熱し偏熱は発生しない。
図12Bは、組立不良などにより主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれている状態を示す模式的な横断面図である。主軸11が軸受12の特定の一部分P22に接触しながら矢印A22の方向に回転する。主軸11の中心位置は変わらず回転し全周で当たるので、主軸11の周方向に偏熱は発生しない。一方で、軸受12は、内周方向において一部だけ当たっているので偏熱が発生する。
続いて図13を用いて第2の実施形態における処理の流れを説明する。図13は、第2の実施形態における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図13のステップS210~S300は、図11のステップS10~S100と同様であるのでその説明を省略する。
90度異なる2つの変位センサを用いていることから、第1の変位センサが検出した距離の変位を第1の軸に第2の変位センサが検出した距離の変位を第2の軸にしたリサージュを取得可能である。主軸11の重心が回転中心からずれている状態で主軸11が振れ周ると、リサージュの形が円状になる。一方、組立不良などにより主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれている状態で主軸11が回転した場合、主軸11の位置が一定であるので、第1の変位センサが検出した距離の変位も第2の変位センサが検出した距離の変位もなく、リサージュの形は点である。よって、温度異常した際に、このリサージュの形を確認することで発生原因の推定が可能である。
(ステップS310)例えばプロセッサ34は、第1の変位センサが検出した距離の変位を第1の軸に第2の変位センサが検出した距離の変位を第2の軸にしたリサージュを出力する。
(ステップS320)例えばプロセッサ34は、リサージュの形を判定する。
(ステップS330)リサージュの形が円状である場合、主軸と軸受が異常発熱する原因(もしくは主軸が軸受に接触しながら回転する原因)を、例えば主軸の重心が回転中心からずれていること(アンバランス)であると判定する。
(ステップS340)リサージュの形が点である場合、主軸と軸受が異常発熱する原因(もしくは主軸が軸受に接触しながら回転する原因)を、例えば組立不良と判定する。なお、これに限らず、当該原因を、主軸の中心軸が軸受の中心軸からずれていることと判定してもよい。
このように一態様におけるプロセッサ34は、第1の軸を第1の変位センサ21によって検出された変位とし第2の軸を第2の変位センサ22によって検出された変位とするリサージュの形に応じて、主軸11と軸受12が異常発熱する原因(もしくは主軸が軸受に接触しながら回転する原因)が、主軸11の重心が回転中心からずれていること(アンバランス)か、及び/または主軸11の中心軸が軸受12の中心軸からずれていることかを判定する。
以上、第2の実施形態における計測システムは、ポンプの主軸が回転中において当該主軸の変位を検出する第1の変位センサ21と、軸受12の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられており前記主軸が回転中において前記主軸の変位を検出する第2の変位センサ22と、主軸11が回転中において前記第1の変位センサによって検出された変位の時系列情報と第2の変位センサ22によって検出された変位の時系列情報とを用いて、主軸11と軸受12が異常発熱する原因(もしくは主軸11が軸受12に接触しながら回転する原因)が、主軸11の重心が回転中心からずれていること(アンバランス)か、または主軸11の中心軸が軸受12の中心軸からずれていることかを判定するプロセッサ34と、を備える。
を備える。
この構成により、主軸11と軸受12が異常発熱する原因(もしくは主軸11が軸受12に接触しながら回転する原因)が、主軸11の重心が回転中心からずれていること(アンバランス)か、または主軸11の中心軸が軸受12の中心軸からずれているかが判明するので、主軸11と軸受12が異常発熱する原因(もしくは主軸11が軸受12に接触しながら回転する原因)を把握することができる。
<第1の実施形態及び第2の実施形態共通の変形例>
なお、周方向の温度勾配から熱膨張によって軸に曲りが生じる。その際の変形量についても基本構成を複数点設けることで推定が可能である。図14は、第1の実施形態及び第2の実施形態共通の変形例において、放射温度計と第1の変位センサのペアを上下2ヶ所に配置した模式的な縦断面図である。図14において、放射温度計23と第1の変位センサ21のペアが軸受12の上側に設けられ、放射温度計23bと第1の変位センサ21bのペアが軸受12の下側に設けられている。図14に示すように、上下2ヶ所の温度分布から軸受周辺の温度分布を推定することで、熱膨張による曲りを推定することができる。外形が破線81で表された領域は、主軸11の熱膨張による曲りの方向を表している。また図14において、破線L21、L22、L23、L24は、主軸11と軸受12との接触部で発生した熱が、同心円状に広がっていく様子を表している。
以上、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
5 計測システム
11 主軸
12 軸受
21 第1の変位センサ
22 第2の変位センサ
23 放射温度計
24 固定部材
241 ベース部材
242 連結部材
25 回転計
31 入力インタフェース
32 記憶装置
33 表示装置
34 プロセッサ

Claims (10)

  1. ポンプの主軸の周囲に設けられ当該主軸の表面の温度を非接触で計測する放射温度計と、
    前記主軸の周囲に設けられた軸受の中心軸と前記放射温度計の位置とを通る直線上に設けられ且つ前記主軸の前記直線上における変位を検出する第1の変位センサと、
    前記放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応付けられて温度補正値が記憶されている記憶装置と、
    前記記憶装置を参照して、前記第1の変位センサによって計測された前記放射温度計と測定対象点との距離と基準距離との差に応じた温度補正値で、前記放射温度計で計測された温度を補正するプロセッサと、
    を備える計測システム。
  2. 前記軸受の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられ前記主軸の変位を検出する第2の変位センサを備え、
    前記放射温度計は、予め決められた周期で温度を計測しており、
    前記プロセッサは、前記主軸の回転数を用いて前記予め決められた周期で温度計測された計測対象点それぞれの主軸の外周周りの位置を表す回転角度を決定し、前記第2の変位センサによって検出された変位に応じて当該決定した回転角度を補正し、
    前記プロセッサは、補正後の回転角度と計測された温度の組を用いて、前記主軸の周方向における温度分布を表す情報を出力する
    請求項1に記載の計測システム。
  3. 前記プロセッサは、前記主軸の周方向における温度分布を表す情報として、第1の軸を前記主軸の回転角度であり第2の軸を前記放射温度計の計測温度とするグラフを表す情報を出力する
    請求項2に記載の計測システム。
  4. 前記プロセッサは、前記放射温度計の前記主軸における計測対象点の温度、前記主軸の材料の熱伝導率、前記主軸の形状パラメータ、及び前記放射温度計の前記主軸における計測対象点の位置と前記主軸と前記軸受の接触部との間の距離を用いて、前記主軸と前記軸受の接触部における温度を推定する
    請求項1から3のいずれか一項に記載の計測システム。
  5. 前記プロセッサは、前記主軸と前記軸受の接触部の温度が許容温度を超えたら、報知する
    請求項4に記載の計測システム。
  6. 前記プロセッサは、前記主軸と前記軸受の接触部の温度を用いて、当該軸受の損傷を判定する
    請求項4または5に記載の計測システム。
  7. ポンプの主軸が回転中において当該主軸の変位を検出する第1の変位センサと、
    軸受の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられており前記主軸が回転中において前記主軸の変位を検出する第2の変位センサと、
    前記主軸が回転中において前記第1の変位センサによって検出された変位の時系列情報と前記第2の変位センサによって検出された変位の時系列情報とを用いて、前記主軸と前記軸受が異常発熱する原因もしくは前記主軸が前記軸受に接触しながら回転する原因が、前記主軸の横断面形状において主軸の重心が回転中心からずれていることか、または前記主軸の中心軸が前記軸受の中心軸からずれていることかを判定するプロセッサと、
    を備える計測システム。
  8. 前記プロセッサは、前記判定する際に、第1の軸を前記第1の変位センサによって検出された変位とし第2の軸を前記第2の変位センサによって検出された変位とするリサージュの形に応じて、前記主軸が前記軸受に接触しながら回転する原因が、前記主軸の重心が回転中心からずれていることか、または前記主軸の中心軸が前記軸受の中心軸からずれている状態であることを判定する
    請求項7に記載の計測システム。
  9. 放射温度計が、ポンプの主軸の周囲に設けられ当該主軸の表面の温度を非接触で計測する手順と、
    第1の変位センサが、前記主軸の周囲に設けられた軸受の中心軸と前記放射温度計の位置とを通る直線上に設けられ且つ前記主軸の前記直線上における変位を検出する手順と、
    プロセッサが、前記放射温度計と測定対象点との距離と当該放射温度計について予め決められた基準距離との差に対応した温度補正値が記憶されている記憶装置を参照して、前記第1の変位センサによって計測された前記放射温度計と測定対象点との距離と基準距離との差に応じた温度補正値で、前記放射温度計で計測された温度を補正する手順と、
    を有する計測方法。
  10. 第1の変位センサがポンプの主軸が回転中において当該主軸の変位を検出する手順と、
    軸受の中心軸を基準に前記第1の変位センサに対して略90度の位置に設けられた第2の変位センサが、前記主軸が回転中において前記主軸の変位を検出する手順と、
    プロセッサが、前記主軸が回転中において前記第1の変位センサによって検出された変位の時系列情報と前記第2の変位センサによって検出された変位の時系列情報とを用いて、前記主軸と前記軸受が異常発熱する原因もしくは前記主軸が前記軸受に接触しながら回転する原因が、前記主軸の重心が回転中心からずれていることか、または前記主軸の中心軸が前記軸受の中心軸からずれていることかを判定する手順と、
    を有する計測方法。
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