JP2023144859A - 積層体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シーラントを含む樹脂フィルムの端部をカールさせずに紙基材を貼り合わせることができる積層体の製造方法を提供すること。【解決手段】少なくともシーラント層を含む樹脂フィルムが接着剤を介して紙基材に貼り合わされた積層体の製造方法であって、前記接着剤を前記樹脂フィルムの一方の面に塗布する塗布工程と、前記接着剤が塗布された前記樹脂フィルムを70℃以下の温度で乾燥する乾燥工程と、乾燥した前記樹脂フィルムの前記一方の面に前記紙基材を貼り合わせる貼合工程と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、積層体の製造方法に関する。
特許文献1には、紙基材と、ポリエチレンを含むシーラント層とを有し、該紙基材とシーラント層の間には、紙基材側に設けられた接着剤層と、シーラント層が積層されたプラスチックフィルムを含むガスバリア層を有する、積層体が開示されている。また、特許文献1には、接着剤層の形成に、押し出しまたはドライラミネートを用いることが記載されている。
特開2019-202788号公報
しかしながら、押し出しにより形成された接着剤層では、シーラント層を含む樹脂フィルムと紙基材との接着性が十分に得られない。また、ドライラミネートによる貼り合せでは、紙基材が接着剤を吸収して、紙基材に接着剤を塗布することができない。さらに、フィルムに接着剤を塗布すると、フィルムに含まれるシーラント層の融点が低いため、ドライラミネートの乾燥時にフィルムの端部がカールして、紙基材の貼り合わせが困難になる。
本発明の課題は、シーラントを含む樹脂フィルムの端部をカールさせずに紙基材を貼り合わせることができる積層体の製造方法を提供することである。
本発明の一態様に係る積層体の製造方法は、少なくともシーラント層を含む樹脂フィルムが接着剤を介して紙基材に貼り合わされた積層体の製造方法であって、前記接着剤を前記樹脂フィルムの一方の面に塗布する塗布工程と、前記接着剤が塗布された前記樹脂フィルムを70℃以下の温度で乾燥する乾燥工程と、乾燥した前記樹脂フィルムの前記一方の面に前記紙基材を貼り合わせる貼合工程と、を有する。
本発明の一態様によれば、シーラントを含むフィルムの端部をカールさせずに紙基材を貼り合わせることができる積層体の製造方法を提供することができる。
積層体の断面図である。 積層体の製造方法を示すフローチャートである。 積層体の製造方法を実施する装置の模式図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分については、同一の符号を付して説明を省略する場合がある。また、各図において、各部材の縮尺は実際とは異なる場合がある。
<積層体>
図1は、本実施形態の製造方法により得られる積層体の断面図である。本実施形態の製造方法で製造される積層体は、例えば、図1に示す積層体61である。積層体61は、樹脂フィルム層11が接着剤層31Aを介して紙基材層51に貼付されている。
樹脂フィルム層11は、少なくともシーラント層を含む。すなわち、樹脂フィルム層11は、シーラント層のみで構成してもよく、また、シーラント層とその他の層を任意に積層したものでもよい。本実施形態では、樹脂フィルム層11の具体例として、バリア層11A、中間層11B、シーラント層11Cがこの順で積層されたものが例示される。
バリア層11Aは、任意に積層され、積層体61に高い水蒸気バリア性、ガスバリア性を付与するものである。バリア層11Aとしては、金属箔や、樹脂フィルムに金属または金属酸化物を蒸着した蒸着フィルムや、バリア性を有する樹脂層を使用することができる。金属箔としては、アルミニウム箔等を挙げることができ、その厚みを5μm以上20μm以下とすることができる。
蒸着フィルムとしては、アルミニウム蒸着層またはシリカ蒸着層を有する2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(VMPET)、アルミニウム蒸着層またはシリカ蒸着層を有する2軸延伸ポリプロピレン(VMOPP)等を用いることができる。本実施形態では、バリア層11Aとして、例えば、アルミニウムが蒸着されているポリエチレンテレフタレート(PET)が用いられる。
バリア性を有する樹脂としては、エチレンビニルアルコール共重合体(EVOH)や、ポリビニルアルコール、環状オレフィン等を挙げることができる。バリア性を有する樹脂の厚みは、5μm以上20μm以下とすることができる。
中間層11Bは、任意に積層され、樹脂フィルム層11の強度を向上させる等の諸機能を付与するものである。中間層11Bは、バリア層11Aとシーラント層11Cの間に積層されている。
中間層11Bとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム等、またはこれらの2種以上の複合樹脂フィルムを用いることができる。
なお、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムには、環境配慮の観点からは、植物由来のアルコール成分を含むPET樹脂を用いることが好ましい。
中間層11Bは、バリア層11Aとの間に接着剤層31Bを介して積層され、シーラント層11Cとの間に接着剤層31Cを介して積層されている。接着剤層31Bおよび接着剤層31Cは、特に限定されず、同じ成分でもよく、また異なる成分でもよい。
シーラント層11Cは、ポリオレフィン系樹脂を含むシーラントフィルムである。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)等が挙げられる。なお、シーラント層11Cは、積層体を構成する樹脂フィルムに含まれるシーラント層の一例である。
シーラント層11Cに用いられるポリオレフィン系樹脂は、バイオマス由来のポリオレフィン系樹脂を用いることができる。バイオマス由来のポリオレフィン系樹脂は、トウモロコシ、サトウキビ、ビート、マニオク等の植物原料から得られるエタノールを原料として製造される。
シーラント層11Cは、バイオマス由来のポリオレフィン系樹脂と石油由来のポリオレフィン系樹脂との混合物によって形成することもでき、それらのポリオレフィン系樹脂を単独で用いて形成することもできる。これらの中でも、環境配慮の観点から、バイオマス由来のポリオレフィン系樹脂を単独で用いて形成するのが好ましい。
接着剤層31Aは、溶剤系の接着剤を用いたドライラミネート法により形成することができる。接着剤層31Aをドライラミネート法で形成することにより、押し出しにより接着剤層を形成する場合に比べて、接着剤層の形成が容易で、しかも接着剤層の樹脂量を抑えることができ、相対的に積層体の紙分比率を高めることができる。
溶剤系の接着剤としては、例えば、二液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤、アクリル系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、エポキシ系接着剤等を使用することができる。これらの中でも、接着性の観点から、二液硬化型ウレタン系接着剤、ポリエステルウレタン系接着剤、ポリエーテルウレタン系接着剤のいずれかを用いることが好ましく、二液硬化型ウレタン系接着剤がより好ましい。また、二液硬化型ウレタン系接着剤としては、植物性由来の成分を含むものを用いることもできる。
溶剤系の接着剤に用いられる溶剤は、例えば、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、エタノール、イソプロピルアルコール等の有機溶媒である。
シーラント層11Cは、2つ以上の層で構成してもよい。この場合、シーラント層11Cは、樹脂フィルム層11が接着剤層31Aを介して紙基材層51に接する側と反対側に露出する外側シーラント層と、その内側の中間シーラント層と、紙基材層51に接する側の基材側シーラント層とを順に積層してなる3層構造の積層フィルム(図示せず)、または必要に応じて5層構造(図示せず)などを用いることができる。
シーラント層11Cの厚みは、10μm以上200μm以下とすることができ、好ましくは20μm以上150μm以下、より好ましくは30μm以上100μm以下である。
また、シーラント層11Cは、樹脂フィルム層11の厚みに対するシーラント層11Cの厚みの比が0.4以上1.0以下であり、好ましくは0.45以上0.75以下、より好ましくは0.5以上0.7以下である。
なお、本実施形態では、上述のように、樹脂フィルム層11が、シーラント層11Cの他に、バリア層11A、中間層11Bが積層されているが、樹脂フィルム層11をシーラント層11Cのみで構成してもよい。
紙基材層51は、紙で構成されている。紙基材層51を構成する紙(以下、紙層という場合がある)は、植物繊維を膠着させたもの(パルプ)である。紙におけるパルプ組成は、限定されず、例えば、広葉樹パルプと針葉樹パルプの比が0:100~70:30であり、好ましくは広葉樹パルプに対して針葉樹パルプの比率がより多いパルプ組成である。また、パルプには、古紙パルプが用いられていても良い。
紙層の材質は、特に限定されないが、例えば、クラフト紙で形成することができる。ここで、クラフト紙は、クラフトパルプを原料とする紙であり、晒クラフト紙と未晒クラフト紙がある。なお、本実施形態では、積層体61の伸びと強度を両立させる観点から、紙基材層51の材質は未晒クラフト紙が好ましい。
紙層の坪量は、限定されないが、例えば、10g/m以上200g/m以下であり、好ましくは15g/m以上180g/m以下、より好ましくは20g/m以上150g/m以下である。なお、坪量は、JIS P 8124(2011)の規定に準拠して測定される。
また、紙層の厚みは、限定されないが、例えば、20μm以上400μm以下である。なお、厚みは、JIS P 8118(2014)の規定に準拠して測定される。
本実施形態では、積層体61における紙基材層(紙層)51の比率は、例えば、30%以上であり、好ましくは40%以上、より好ましくは51%以上である。なお、積層体61における紙基材層51の比率が高い程、積層体41の紙としての再利用率が高くなる点で好ましい。
紙基材層51は、単層でも積層体でも良く、紙層の他に樹脂層が積層されていてもよい。紙層に積層される樹脂層としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂フィルム、ポリアクリロニトリル(PAN)樹脂フィルム、ポリカーボネート(PC)樹脂フィルム、ポリイミド(PI)樹脂フィルム等を使用することができる。これらの中でもポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルム、ポリアミド(PA)樹脂フィルムを用いることが好ましい。
また、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂フィルムは、植物由来のアルコール成分を含むPET樹脂を用いたものとすると、環境配慮の観点から好ましい。
<積層体の製造方法>
本実施形態に係る積層体の製造方法について説明する。図2は、本実施形態に係る積層体の製造方法を示すフローチャートである。図3は、本実施形態に係る積層体の製造方法を実施する装置の模式図である。
本実施形態に係る積層体の製造方法は、少なくともシーラント層を含む樹脂フィルムが接着剤を介して紙基材に貼り合わされた積層体の製造方法である。この積層体の製造方法は、図2に示すフローチャートにより実行され、図3に示す積層体を製造する装置100によって実現することができる。なお、本実施形態に係る積層体の製造方法は、本発明に係る積層体の製造方法の一例である。
図3に示す装置100は、樹脂フィルム供給部10、搬送部20、接着剤塗工部30、乾燥部40、紙基材供給部50、積層体巻取部60を備える。ここでは、図3に示す装置100を用いて、図2に示す積層体の製造方法を具体的に説明する。
樹脂フィルム供給部10は、図2のステップS1が実行され、樹脂フィルム11を製造ラインに投入する。具体的には、樹脂フィルム供給部10で、供給ロールFRに巻き取られたウェブ状の樹脂フィルム11が製造ラインに連続的に投入される。樹脂フィルム11は、上述のように、バリア層11A、中間層11B、シーラント層11Cを含む(図1)。
搬送部20は、製造ラインに投入された樹脂フィルム11を搬送する。搬送部20は、製造ラインに配置された複数のロール21~25で構成されている。各ロール21~25は、フリーで回転する。樹脂フィルム11は、塗工ロール32、貼合ロール52、および積層体巻取部(巻取ロール)60の駆動でロール21~25が回転することで、図3の矢印の方向に搬送される。
搬送速度は、任意であるが、例えば、100m/分以下であり、好ましくは60m/分以上100m/分以下、より好ましく70m/分以上100m/分以下である。
接着剤塗工部30は、図2のステップS2が実行され、樹脂フィルム11の一方の面に接着剤31を塗布する。具体的には、接着剤塗工部30で、搬送された樹脂フィルム11が塗工ロール32(上部ロール32A、下部ロール32B)を通過させる。このとき、容器Cに溜めた接着剤31に塗工ロール32の下部ロール32Bを浸し、接着剤31が下部ロール32Bから樹脂フィルム11に転写され、樹脂フィルム11に接着剤31が塗工される。
なお、樹脂フィルム11は、接着剤31が塗布される一方の面に、バリア層11Aが積層され、接着剤31が塗布されない他方の面(接着剤31が塗布される一方の面と反対側の面)に、シーラント層11Cが積層されていることが好ましい。また、シーラント層11Cには、上述のように、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が含まれており、中でもポリエチレンが含まれていることが好ましい。
また、樹脂フィルム11に含まれるシーラント層11Cは、上述のように、樹脂フィルム層11の厚みに対するシーラント層11Cの厚みの比が0.4以上1.0以下であり、好ましくは0.45以上0.75以下、より好ましくは0.5以上0.7以下である。
なお、接着剤塗工部30は、本発明に係る積層体の製造方法における塗布工程の一例である。
乾燥部40は、図2のステップS3が実行され、接着剤31が塗布された樹脂フィルム11を乾燥する。具体的には、温度制御可能なオーブン40内に、接着剤31が塗布された樹脂フィルム11を通過させて、乾燥することにより、樹脂フィルム11に塗布された接着剤31の溶剤を除去する。オーブン40の態様は、特に限定されないが、例えば、内部が複数のセグメントで構成されていてもよい。
乾燥部40において乾燥温度は、70℃以下であり、好ましくは60℃以下、より好ましくは50℃以下に調整されている。なお、オーブン40内が、複数のセグメントで構成されている場合は、各セグメントで温度制御が可能であるが、全てのセグメントで同じ温度に調整することが好ましい。
乾燥部40において乾燥速度は、樹脂フィルム11を100m/分以下であり、好ましくは60m/分以上100m/分以下、より好ましく70m/分以上90m/分以下である。本実施形態では、上述の搬送速度が乾燥部40における乾燥速度に対応する。
なお、乾燥部40は、本発明に係る積層体の製造方法における乾燥工程の一例である。
紙基材供給部50は、図2のステップS4が実行され、乾燥した樹脂フィルム11の一方の面に紙基材51を貼り合わせる。具体的には、供給ロールPRに巻き取られたウェブ状の紙基材51が製造ラインに連続的に投入され、搬送された樹脂フィルム11と紙基材51が貼合ロール52(上部ロール52A、下部ロール52B)を通過することで、乾燥した樹脂フィルム11の接着剤13が塗付された面に紙基材51が貼り合わされる。
樹脂フィルム11に貼り合わせる紙基材51の坪量は、上述のように、10g/m以上200g/m以下であり、好ましくは15g/m以上180g/m以下、より好ましくは20g/m以上150g/m以下である。
なお、紙基材供給部50は、本発明に係る積層体の製造方法における貼合工程の一例である。
これにより、シーラント層11Cを含む樹脂フィルム11が接着剤31を介して紙基材51に貼り合わされた積層体61が得られる。なお、積層体61は、本発明に係る積層体の製造方法で製造される積層体の一例である。
積層体巻取部60は、図2のステップS5が実行され、得られた積層体61を巻取ロールTRに巻き取る。これにより、本実施形態に係る積層体の製造方法は、終了する。
本実施形態の製造方法では、上述のように、接着剤31が塗布された樹脂フィルム11を70℃以下の温度で乾燥する乾燥工程を含むことで、樹脂フィルムと紙基材をドライラミネートで積層することができる。そのため、本実施形態では、積層体における樹脂フィルムと紙基材の接着性を高めることができる。
また、乾燥工程における乾燥温度を70℃以下にすることで、シーラント層11Cを含む樹脂フィルム11に接着剤31を塗布した場合でも、乾燥時に樹脂フィルム11の端部がカールするのを抑制することができる。そのため、本実施形態では、ドライラミネートによる樹脂フィルムと紙基材の貼り合せが容易になる。
本実施形態の製造方法では、上述のように、乾燥工程において樹脂フィルムを100m/分以下の速度で乾燥することで、上述の乾燥工程における乾燥温度が70℃以下の場合でも、樹脂フィルム11に塗布された接着剤31の溶剤を十分に除去することができる。そのため、本実施形態では、乾燥時の樹脂フィルム11のカールを抑制する効果を向上させることができる。
本実施形態の製造方法では、上述のように、シーラント層11Cが樹脂フィルム1の接着剤31が塗布されない他方の面に積層されていることで、樹脂フィルム1の紙基材51が積層される面と反対側の面にシーラント層11Cを露出させることができる。そのため、本実施形態では、積層体61の紙基材51が積層された側と反対側の面に露出するシーラントを形成することができるため、積層体61を用いた製品のシール加工が容易になる。
本実施形態の製造方法では、上述のように、樹脂フィルム11の厚みに対するシーラント層11Cの厚みの比が0.4以上1.0以下であることで、乾燥時の樹脂フィルム11のカールを抑制しながら、得られた積層体61のシール性を向上させることができる。
本実施形態の製造方法では、上述のように、樹脂フィルム11に含まれるシーラント層11Cがポリエチレンを含むことで、積層体61の質感が硬くなるのを抑制することができる。また、ポリエチレンを含むシーラント層11Cはシール温度を低くすることができるため、積層体61のシール加工性を向上させることができる。
本実施形態の製造方法では、上述のように、樹脂フィルム11に貼り合わせる紙基材51の坪量が10g/m以上200g/m以下であることで、積層体61に紙基材51が積層された場合でも、積層体61の質感が硬くなりすぎず、積層体61に使用するプラスチックを減量することができる。
以下、本発明について、さらに実施例を用いて具体的に説明する。実施例、参考例の評価は、以下の試験により行った。
[積層体]
図3の装置100により、シーラント層を含む樹脂フィルムが接着剤を介して紙基材に貼り合わされた積層体を製造した。
[接着性]
シーラント層を含む樹脂フィルムと紙基材との接着性を確認した。接着性は、以下の基準で評価した。
A 接着した
B 接着しなかった
[カール抑制]
乾燥時にシーラント層を含む樹脂フィルムの端部がカールするか否かを確認した。カール抑制は、以下の基準で評価した。
A カールしなかった
B カールした
[実施例1]
接着剤を樹脂フィルム側に塗布し、乾燥温度を45℃、乾燥速度を70~100m/分として、樹脂フィルムを乾燥した。結果を表1に示す。
[比較例1]
接着剤を紙基材側に塗布し、乾燥温度を80~90℃、乾燥速度を100m/分を超える速度にして、紙基材を乾燥した。結果を表1に示す。
[比較例2]
接着剤を樹脂フィルム側に塗布し、乾燥温度を80~90℃、乾燥速度を100m/分を超える速度にして、樹脂フィルムを乾燥した。結果を表1に示す。
Figure 2023144859000002
表1から、接着剤を塗布した樹脂フィルムを乾燥温度45℃、乾燥速度70~100m/分で乾燥したものに紙基材を貼り合わせた積層体は、接着性、カール抑制ともに良好であった(実施例1)。
一方、接着剤を塗布した紙基材は、塗布した接着剤を紙基材が吸収するため、接着性が不良であった(比較例1)。また、接着剤を塗布した樹脂フィルムを乾燥温度80~90℃で乾燥したものに紙基材を貼り合わせたものは、カール抑制が不良であり、接着性は確認しなかった(比較例2)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
100 装置
10 樹脂フィルム供給部
FR 供給ロール
11 樹脂フィルム(樹脂フィルム層)
11A バリア層
11B 中間層
11C シーラント層
20 搬送部
21、22、23、24、25 ロール
30 接着剤塗工部
C 容器
31 接着剤
31A、31B、31C 接着剤層
32 塗工ロール
32A 上部ロール
32B 下部ロール
40 乾燥部(オーブン)
50 紙基材供給部
PR 供給ロール
51 紙基材(紙基材層)
52 貼合ロール
52A 上部ロール
52B 下部ロール
60 積層体巻取部
TR 巻取ロール
61 積層体

Claims (6)

  1. 少なくともシーラント層を含む樹脂フィルムが接着剤を介して紙基材に貼り合わされた積層体の製造方法であって、
    前記接着剤を前記樹脂フィルムの一方の面に塗布する塗布工程と、
    前記接着剤が塗布された前記樹脂フィルムを70℃以下の温度で乾燥する乾燥工程と、
    乾燥した前記樹脂フィルムの前記一方の面に前記紙基材を貼り合わせる貼合工程と、を有する、
    積層体の製造方法。
  2. 前記乾燥工程で、前記樹脂フィルムを100m/分以下の速度で乾燥する、
    請求項1に記載の積層体の製造方法。
  3. 前記シーラント層は、前記樹脂フィルムの前記一方の面と反対側の面に積層されている、
    請求項1または2に記載の積層体の製造方法。
  4. 前記樹脂フィルムの厚みに対する前記シーラント層の厚みの比が0.4以上1.0以下である、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
  5. 前記シーラント層は、ポリエチレンを含む、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
  6. 紙基材の坪量が10g/m以上200g/m以下である、
    請求項1乃至5のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
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