JP2023144781A - 情報提供システム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023144781000001
【課題】ユーザの目的地への移動行程においてユーザに生じているストレスを考慮したタイミングと内容による情報の提供を行うことによって、効果的な情報の提供を行うことを可能にした情報提供システムを提供する。
【解決手段】目的地への移動を行うユーザの目的地への移動行程に対して、情報を提供する提供タイミングと提供する情報の内容を設定する一方で、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出し、検出されたストレスの大きさに基づいて、提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正し、現在のユーザの目的地への移動に対する進捗状況が提供タイミングを満たした場合に、ユーザに対して設定された内容の情報を提供するように構成する。
【選択図】図18

Description

本発明は、目的地への移動を行うユーザに対して情報を提供する情報提供システムに関する。
近年では店舗の収益を向上させる手段としてLTV(Life Time Value)を向上させることが注目されている。LTVを向上させる、即ち店舗への来店を促し且つ顧客単価を向上させる為には、目的地へ向かうユーザに対して目的地での購買意欲を増加させるための各種情報を提供することが非常に有効である。そこで、例えば特開2007-64810号公報には、ユーザが目的地への移動を開始すると、生成されたシナリオに従って目的地の歴史や文化、目的地までのルート情報、目的地で販売されている商品、目的地で行われているサービスやイベント等の各種情報をユーザに提供する技術について開示されている。
特開2007-64810号公報(第6-8頁、図2、図4)
ここで、上記特許文献1では上述したような目的地に関する様々な情報を予め生成されたシナリオに従い移動開始からの経過時間に従って提供を行っている。しかしながら、経過時間に従って情報の提供を行うとすると、移動が順調に行えている状況であれば問題ないが、例えば車両が渋滞等に遭遇してユーザが思うような移動が行えないストレスが生じている状況において、移動が滞っているのにも関わらずシナリオに従って情報提供が繰り返し行われることとなる。その結果、情報提供に対してユーザが煩わしさを感じてしまう問題があった。
本発明は前記従来における問題点を解消するためになされたものであり、ユーザの目的地への移動行程においてユーザに生じているストレスを考慮したタイミングと内容による情報の提供を行うことによって、効果的な情報の提供を行うことを可能にした情報提供システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため本発明に係る情報提供システムは、目的地への移動を行うユーザの目的地への移動行程に対して、情報を提供する提供タイミングと提供する情報の内容を設定する提供設定手段と、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出するストレス検出手段と、前記ストレス検出手段により検出されたストレスの大きさに基づいて、前記提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正する提供修正手段と、現在のユーザの目的地への移動に対する進捗状況が前記提供タイミングを満たした場合に、ユーザに対して設定された内容の情報を提供する情報提供手段と、を有する。
尚、「ユーザの目的地への移動行程」とは、出発地から目的地まで移動する移動経路であっても良いし、移動経路に沿って移動する際のスケジュール(移動計画)であっても良い。更に、移動経路は事前に探索されたユーザが実際に通過する予定の経路であっても良いし、出発地と目的地を直線で結んだ疑似的な経路であっても良い。
前記構成を有する本発明に係る情報提供システムによれば、ユーザの目的地への移動行程において情報を提供する提供タイミングと提供する情報の内容を設定するとともに、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスの大きさに基づいて、提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正することによって、ユーザにストレスが生じている状況においても情報の提供によってユーザに煩わしさを感じさせることを防止できる。
本実施形態に係る情報提供システムを示した概略構成図である。 本実施形態に係る情報提供システムの構成を示したブロック図である。 配信情報DBに記憶される広告情報の一例を示した図である。 ユーザ道程DBに記憶されるユーザ道程情報の一例を示した図である。 本実施形態に係る通信端末の制御系を模式的に示すブロック図である。 本実施形態に係る情報提供処理プログラムのフローチャートである。 広告情報の出力態様の一例を示した図である。 ユーザの目的地への移動行程の一例を示した図である。 ユーザの目的地への移動行程を複数の区間に分割する例を示した図である。 クロスセルとアップセルとダウンセルを用いた提供コンテンツの設定方法を説明した図である。 クロスセルとアップセルとダウンセルを用いた提供コンテンツの設定方法を説明した図である。 情報提供の対象となる情報提供地点を変更することによる提供コンテンツの設定方法を説明した図である。 提供タイミングの設定方法を説明した図である。 ストレスによる提供修正処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。 次回の提供タイミングを取り消す例を示した図である。 次回の提供タイミングまでの時間間隔を長くする例を示した図である。 次回の提供タイミングにおいて提供する提供コンテンツを差し替える例を示した図である。 これまでの移動行程でユーザに生じたストレスである第1のストレスSと現時点でユーザに生じているストレスである第2のストレスSを夫々軸とした直交座標系を示した図である。
以下、本発明に係る情報提供システムについて具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る情報提供システム1の概略構成について図1を用いて説明する。図1は本実施形態に係る情報提供システム1を示した概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る情報提供システム1は、広告情報提供センタ2が有する広告情報提供サーバ(情報提供装置)3と、広告等の情報提供の対象となる地点である情報提供地点4と、ユーザ5が所持する通信端末6と、を基本的に有する。また、広告情報提供サーバ3と通信端末6は通信ネットワーク網7を介して互いに電子データを送受信可能に構成されている。尚、通信端末6としては例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、車載器であるナビゲーション装置等がある。また、以下の説明ではユーザ5が移動する場合には車両で移動することを前提とするが、車両以外の移動手段で移動しても良いし、徒歩で移動しても良い。
ここで、広告情報提供サーバ3は、情報提供システム1における情報の送受信を管理するサーバ装置である。広告情報提供サーバ3は、全国各地の情報提供地点4に関する情報を配信情報DB8に記憶する。尚、本実施形態では特に情報提供地点4を広告する広告情報をユーザ5に提供する情報として配信情報DB8に記憶するが、情報提供地点4に関する情報であれば広告情報以外(例えば駐車場情報、施設の混雑情報等)であっても良い。そして、広告情報提供サーバ3は通信ネットワーク網7を介してDBに記憶された広告情報を、通信端末6(ユーザ)に対して提供(配信)する。尚、広告情報提供サーバ3は情報提供地点4毎に存在しても良いし、一のサーバが複数の情報提供地点4に関する広告情報を配信するようにしても良い。
また、情報提供地点4は、本実施形態の情報提供システム1において広告情報の提供対象となる地点である。具体的な施設であっても良いし観光スポット等の施設が特定されない地点であっても良い。但し本実施形態では、ジャンルや規模については限定されないが、商品やサービスを顧客に対して有料で提供する施設とする。情報提供地点4は、自らの施設の新たな広告情報を生成したり、広告情報の更新を行う場合には、必要な情報を広告情報提供サーバ3に対して配信し、広告情報提供サーバ3が備える配信情報DB8を更新する。
一方、通信端末6は、ユーザ5が所持し、ユーザ5がスケジュールを入力することによってスケジュールを登録及び管理する機能やナビ機能等を備えた情報端末が用いられ、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ、車載器であるナビゲーション装置等が該当する。特に通信端末6がスマートフォン等のアプリケーションを実行可能な端末である場合には、アプリケーションの一つとして目的地を入力することによってユーザが目的地までの移動の道程において広告情報の提供を受けることが可能となるアプリケーションプログラムがインストールされている。尚、これらの広告情報の提供を受ける機能は、目的地までの移動案内を行うナビ機能の一部としても良いし、ナビ機能とは異なるアプリケーションプログラムにより実行されても良い。
また、通信ネットワーク網7は全国各地に配置された多数の基地局と、各基地局を管理及び制御する通信会社とを含み、基地局及び通信会社を有線(光ファイバー、ISDN等)又は無線で互いに接続することにより構成されている。ここで、基地局は通信端末6との通信をするトランシーバー(送受信機)とアンテナを有する。そして、基地局は通信会社の間で無線通信を行う一方、通信ネットワーク網7の末端となり、基地局の電波が届く範囲(セル)にある通信端末6の通信を広告情報提供サーバ3との間で中継する役割を持つ。
そして、上記構成を有する情報提供システム1における基本的な広告情報提供の流れを説明すると、ユーザ5の操作に基づいて通信端末6において目的地が設定され目的地への移動が開始されると、ナビ機能により目的地への移動案内が行われる一方で、広告情報提供サーバ3は、目的地やその他の情報提供地点4の広告情報を該ユーザ5の通信端末6へと配信する。広告情報を配信する具体的なタイミングや配信する情報の内容はユーザの目的地への移動行程に基づいて設定され、基本的には移動行程全体に対して偏りがないように定期的なタイミングで配信される。但し、後述のように目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスに応じて配信のタイミングや配信する情報の内容を修正することも行う。そして、配信された広告情報は通信端末6において出力され、ユーザ5に提供される。詳細については後述する。
続いて、情報提供システム1における広告情報提供サーバ3の構成について図2を用いてより詳細に説明する。広告情報提供サーバ3は、図2に示すようにサーバ制御部11と、サーバ制御部11に接続された情報記録手段としての配信情報DB8と、ユーザ道程DB13と、地図情報DB14と、サーバ側通信装置15とを備える。
サーバ制御部11は、広告情報提供サーバ3の全体の制御を行う制御ユニット(MCU、MPU等)であり、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラムのほか、後述の情報提供処理プログラム(図6)等が記録されたROM23、ROM23から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ24等の内部記憶装置を備えている。尚、サーバ制御部11は、後述の通信端末6の制御部とともに処理アルゴリズムとしての各種手段を有する。例えば、提供設定手段は、目的地への移動を行うユーザの目的地への移動行程に対して、情報を提供する提供タイミングと提供する情報の内容を設定する。ストレス検出手段は、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出する。提供修正手段は、検出されたストレスの大きさに基づいて、提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正する。情報提供手段は、現在のユーザの目的地への移動に対する進捗状況が提供タイミングを満たした場合に、ユーザに対して設定された内容の情報を提供する。
また、配信情報DB8は、前述したように全国各地の情報提供の対象となる地点である情報提供地点4に関する広告情報を格納した記憶手段である。広告情報としては、通信端末6において広告として出力される音声、画像、動画等のデータ(内容としては取り扱う商品の情報、イベントに関する情報、施設の紹介情報等)に加えて、情報提供地点4(広告主)を特定する為の情報(地図上の情報提供地点の位置座標、ジャンル、ID等)についても含む。また、一の情報提供地点4に対して内容の異なる複数の広告情報が格納される場合もある。更に、広告情報にはスマートフォン等の携帯端末に広告情報を取得させるための誘導を行うURLを示す2次元コードについて含めても良い。URLによりアクセス可能なウェブページには該当する情報提供地点4の広告情報を配信情報DB8から抽出して表示するようにする。
例えば図3は配信情報DB8に記憶される広告情報の一例を示した図である。図3に示す例では、情報提供地点4の一つである施設A(ジャンル:商業施設)が提供する広告情報として”2233”の広告情報があることを示す。また、施設B(ジャンル:飲食店)が提供する広告情報として”2234”の広告情報があることを示す。また、施設C(ジャンル:ドラッグストア)が提供する広告情報として”2235”の広告情報があることを示す。尚、通信端末6において広告を出力する形態としては様々な形態があるが、以下の実施例では広告として通信端末6において広告画像を出力する場合を例に挙げて説明する。
また、広告情報の配信手段としては、上述したように予め収録及び生成して配信情報DB8に格納しておいた画像データや音声データを所定の出力タイミングで通信端末6へ配信することも可能であるが、リアルタイムで人が話す内容を配信しても良い。即ち、情報提供を行う担当のコンシェルジュを設定し、施設や商品を説明するコンシェルジュの音声や映像を配信しても良い。
一方、ユーザ道程DB13は、広告情報提供サーバ3と通信可能に接続された通信端末6を所持する各ユーザ5の“目的地への道程に関する情報”を記憶する記憶手段である。具体的には、ユーザ5が目的地への移動を開始する或いは開始した移動開始地点の座標、目的地への移動を開始する或いは開始した日時、ユーザ5の現在位置、ユーザ5が移動する目的地、これまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様、直近の停車状況に関する情報が記憶される。特に“目的地”については位置座標、名称、ジャンル等が記憶される。また、“これまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様”としては、移動開始時点における目的地までの所要時間、移動開始時点における目的地への到着予定時刻、現時点における目的地への到着予定時刻、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間(移動開始時点と比べてどの程度早く或いは遅くなったか)等が記憶される。また、“直近の停車状況”については直近N(例えば5とする)回の停車に要した時間(N回前の停車時から現在までの経過時間)が記憶される。また、通信端末6において目的地までの移動経路が設定されている場合には、設定された移動経路についても今後のユーザの行動を示すものとしてユーザに紐づけられてユーザ道程DB13に記憶される。例えば図4はユーザ道程DB13に記憶されるユーザ道程情報の一例を示した図である。
図4に示す例では例えば『ID:10001』のユーザ5は、『○○モール(ジャンル:商業施設)』を目的地としており、2022年の10月21日の12時半に(x11,y11)から移動を開始し、現在は(X1,Y1)に位置することを示している。同様に他のユーザの目的地までの道程に関する情報についても記憶されている。尚、ユーザが移動する目的地は、ユーザが通信端末6の目的地設定画面(図示せず)において必要事項を入力することによって登録することが可能であり、登録された内容は通信端末6から広告情報提供サーバ3へと適宜送信され、更にユーザに紐づけられてユーザ道程DB13に格納される。移動開始地点、移動開始日時、移動経路についても同様に通信端末6から取得される。また、ユーザの現在位置や直近の停車状況については通信端末6から定期的に受信して更新される。また、移動開始時点における目的地までの所要時間、移動開始時点における目的地への到着予定時刻、現時点における目的地への到着予定時刻については、通信端末6から取得しても良いし、移動開始地点と移動開始時刻とユーザの現在位置と目的地までの移動経路に関する情報から広告情報提供サーバ3が算出しても良い。移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間についても通信端末6から取得しても良いし、広告情報提供サーバ3が算出しても良い。但し、ユーザ道程DB13に上記全ての情報を“目的地への道程に関する情報”として記憶する必要はなく、例えば目的地に関する情報とユーザの現在位置を特定する情報とこれまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様と直近の停車状況に関する情報のみを記憶するようにしても良い。
そして、ユーザ道程DB13に記憶されたユーザ道程情報は、配信情報DB8に格納された広告情報を通信端末6に対して配信する際に、ユーザの目的地への移動に対する移動予定経路や移動の進捗状況を特定する為に用いられる。更に、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出する為にも用いられる。
また、地図情報DB14は、地図情報が記憶される記憶手段である。地図情報は、道路網を始めとして経路探索、経路案内及び地図表示に必要な各種情報から構成されている。例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、施設等の地点に関する地点データ、地図を表示するための地図表示データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ等からなる。
そして、サーバ制御部11は、通信端末6から経路探索要求を受信した場合には、上記地図情報DB14に格納された地図情報を用いて出発地から目的地までの経路探索を行うことも可能である。具体的には、通信端末6において目的地が設定された場合に、通信端末6から広告情報提供サーバ3へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が経路探索要求とともに送信される。そして経路探索要求を受信した広告情報提供サーバ3は、広告情報提供サーバ3の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。その後、特定された推奨経路を要求元の通信端末6へと送信する。そして、通信端末6は受信した推奨経路を案内経路に設定し、案内経路に従って移動案内を行う。それによって、経路探索時点において通信端末6が有する地図情報が古いバージョンの地図情報であったり、通信端末6が地図情報自体を有さない場合であっても、広告情報提供サーバ3が有する最新バージョンの地図情報に基づいて適切な案内経路を設定することが可能となる。
但し、通信端末6が地図情報を有する場合には上記経路探索処理を広告情報提供サーバ3でなく通信端末6で行うことも可能である。また、上記経路探索処理は広告情報提供サーバ3ではなく、地図情報を備える他のサーバで行うようにしても良い。その場合には広告情報提供サーバ3において地図情報DB14は必ずしも必要でない。
一方、サーバ側通信装置15は情報の送受信対象となる通信端末6と通信ネットワーク網7を介して通信を行う為の通信装置である。また、通信端末6以外にインターネット網等に対する通信も可能である。
次に、ユーザ5が所有する通信端末6の概略構成について図5を用いて説明する。図5は本実施形態に係る通信端末6の制御系を模式的に示すブロック図である。尚、以下では特に通信端末6がナビゲーション装置である場合を例に挙げて説明する。
図5に示すように本実施形態に係るナビゲーション装置(通信端末6)は、ナビゲーション装置が搭載された車両の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して車両周辺の地図や交通情報等を表示する液晶ディスプレイ35と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ36と、記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37と、広告情報提供センタ2やVICS(登録商標)センタ等の情報センタとの間で通信を行う通信モジュール38と、を有する。
以下に、ナビゲーション装置が有する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、車速センサ42、ステアリングセンサ43、ジャイロセンサ44等からなり、現在の車両の位置、方位、車両の走行速度、現在時刻等を検出することが可能となっている。ここで、特に車速センサ42は、車両の移動距離や車速を検出する為のセンサであり、車両の駆動輪の回転に応じてパルスを発生させ、パルス信号をナビゲーションECU33に出力する。そして、ナビゲーションECU33は発生するパルスを計数することにより駆動輪の回転速度や移動距離を算出する。尚、上記4種類のセンサをナビゲーション装置が全て備える必要はなく、これらの内の1又は複数種類のセンサのみをナビゲーション装置が備える構成としても良い。
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された地図情報DB45やキャッシュ46や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。尚、データ記録部32をハードディスクの代わりにフラッシュメモリやメモリーカードやCDやDVD等の光ディスクを有しても良い。また、地図情報DB45は外部のサーバに格納させ、ナビゲーション装置が通信により取得する構成としても良い。
ここで、地図情報DB45は、例えば、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、経路の探索や変更に係る処理に用いられる探索データ、施設に関する施設データ、地図を表示するための地図表示データ、各交差点に関する交差点データ、地点を検索するための検索データ等が記憶された記憶手段である。
一方、ナビゲーションECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)33は、ナビゲーション装置の全体の制御を行う電子制御ユニットであり、演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うにあたってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、後述の情報提供処理プログラム(図6)等が記録されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置を備えている。
操作部34は、走行開始地点としての出発地及び走行終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)を有する。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。尚、操作部34は液晶ディスプレイ35の前面に設けたタッチパネルを有しても良い。また、マイクと音声認識装置を有しても良い。
また、液晶ディスプレイ35には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、案内経路(移動予定経路)に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。本実施形態では特に目的地への移動行程において、目的地やその他の情報提供地点4に関する広告情報の表示についても行う。尚、液晶ディスプレイ35の代わりに、HUDやHMDを用いても良い。
また、スピーカ36は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて案内経路(移動予定経路)に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能なドライブである。そして、読み取ったデータに基づいて音楽や映像の再生、地図情報DB45の更新等が行われる。尚、DVDドライブ37に替えてメモリーカードを読み書きする為のカードスロットを設けても良い。
また、通信モジュール38は、交通情報センタ、例えば、VICSセンタやその他の外部センタ等から送信された交通情報等を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、車車間で通信を行う車車間通信装置や路側機との間で通信を行う路車間通信装置も含む。また、車両の現在位置情報や広告情報等を広告情報提供サーバ3との間で送受信するのにも用いられる。
続いて、前記構成を有する情報提供システム1において、広告情報提供サーバ3及び通信端末6が実行する情報提供処理プログラムについて図6に基づき説明する。図6は本実施形態に係る情報提供処理プログラムのフローチャートである。ここで、情報提供処理プログラムは、車両のACC電源(accessory power supply)がONされた後に実行され、目的地へと移動する車両の乗員に対して広告情報を提供するプログラムである。但し、通信端末6がナビゲーション装置以外である場合には、通信端末6において広告情報をユーザに提供する為の所定のアプリケーションプログラム(例えばナビゲーションアプリ或いは広告情報提供のための専用のアプリ)の起動操作が行われた後に実行される。尚、以下の図6及び図14にフローチャートで示されるプログラムは、広告情報提供サーバ3や通信端末6が備えているRAMやROMに記憶されており、CPU21或いはCPU51により実行される。
先ず、図6に基づいて通信端末6のCPU51が実行する情報提供処理プログラムについて説明する。ステップ(以下、Sと略記する)1においてCPU51は、車両の乗員による操作部34の操作に基づいて目的地の入力を行う。また上記目的地の入力については、目的地への移動開始前である必要は無く、目的地への移動を開始した後であっても良い。
また、前記S1において目的地の入力が行われると並行して目的地までの推奨経路の探索についても行われる。推奨経路の探索は通信端末6で行っても良いし、広告情報提供サーバ3等の外部のサーバで行っても良い。例えば広告情報提供サーバ3にて行う場合には、通信端末6において目的地が入力されると、通信端末6から広告情報提供サーバ3へと出発地や目的地等の経路探索に必要な情報が経路探索要求とともに送信される。そして経路探索要求を受信した広告情報提供サーバ3は、広告情報提供サーバ3の有する地図情報を用いて経路探索を行い、出発地から目的地までの推奨経路を特定する。その後、特定された推奨経路を要求元の通信端末6へと送信する。そして、通信端末6は探索された推奨経路を案内経路に設定し、以後は目的地に到着するまで案内経路に従って移動案内を行う。
次に、S2においてCPU51は、前記S1で入力された“ユーザが移動する目的地”を特定する目的地情報を広告情報提供サーバ3へと送信する。ここで、目的地情報には、目的地情報の送信元の通信端末6を特定する端末IDと、前記S1で入力された“ユーザが移動する目的地”を特定する情報(例えば目的地の座標、ID、施設名など)と、ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)地点と日時が含まれている。更に、通信端末6において設定されている案内経路(ユーザの移動予定経路)についても併せて送信する。但し、案内経路の探索を広告情報提供サーバ3で行った場合については案内経路の送信は不要である。尚、ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)地点と日時については、ユーザの現在位置と現在時刻としても良いし、ユーザが入力しても良いし、登録されたスケジュールやユーザの移動履歴に基づいて通信端末6側で判定しても良い。また、前記S1で目的地が入力されたのが目的地への移動開始後であった場合については、ユーザの現在位置と現在時刻(目的地への入力時点のユーザの位置と時刻)をユーザが目的地への移動を開始する地点と日時とみなしても良い。
そして、広告情報提供サーバ3は後述のように通信端末6から送信された目的地情報に基づいて、通信端末6に対して提供する広告情報の選択並びに配信が行われる(S11~S22)。詳細については後述する。
その後、S3においてCPU51は、広告情報提供サーバ3から配信された広告情報を受信する。ここで、前記S3で受信する広告情報は、広告情報提供サーバ3が有する配信情報DB8から抽出された広告情報であり、特に広告情報提供サーバ3によって提供タイミングを満たしたと判定されたタイミングで配信される。また、配信される広告情報の内容についてはユーザの目的地への移動の進捗状況や目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを考慮して選択されるが、基本的には目的地が情報提供地点4であれば目的地に該当する広告情報となる。また、提供タイミングを満たしたか否かの判定は、移動を開始してからの経過時間に基づいて判定される。特に本実施形態では後述のように予め設定された配信インターバル(例えば7分30秒間隔)に従って提供タイミングが決められている。尚、提供タイミングを満たしたか否かの判定は広告情報提供サーバ3ではなく通信端末6で行っても良い。
続いてS4においてCPU51は、広告情報提供サーバ3から配信された広告情報を出力する。本実施形態では特に広告情報として広告画像の画像データが配信されるので、配信された広告画像を液晶ディスプレイ35に対して表示する。具体的には液晶ディスプレイ35に対して目的地までの移動案内を行う移動案内画面(地図画像や案内経路など)が表示されている状態で、提供タイミングになると画面の一部或いは全部に広告画像が表示される。例えば、図7に広告情報の出力例を示す。
図7に示すように液晶ディスプレイ35の左側には広告情報の出力前から表示されていた車両の移動案内を行う移動案内画面61が継続して表示される。一方で、液晶ディスプレイ35の右側には広告情報を表示した広告情報画面62が新たに表示される。広告情報画面62には、前記S3において広告情報提供サーバ3から広告情報として受信した広告画像63が表示され、広告画像63には例えば情報提供地点4の施設名、情報提供地点4を紹介する画像、イベントや商品の説明文章を含む。広告情報画面62に広告情報の表示される情報提供地点4については、基本的に目的地が情報提供地点4であれば目的地に該当する情報提供地点4となる。但し、ユーザの目的地への移動の進捗状況によっては目的地以外(例えば移動経路周辺)の情報提供地点4としても良い。また、後述のように目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスが高い場合についてはストレスが軽減できるような施設(カフェ等の休憩施設)に該当する情報提供地点4となる場合もある。詳細については後述する。また、広告情報画面62にはユーザの操作を伴うコンテンツとしてURL送信ボタン64と2次元コード65についても表示される。尚、URL送信ボタン64をユーザが操作すると、ユーザが所持する携帯端末に対して、広告情報画面62に広告情報が表示されている情報提供地点4のより詳細な広告情報が開示されたウェブページにアクセスする為のURLを送信することが可能となる。また、URL送信ボタン64によって送信対象となるURLは2次元コード65でも示されている。従って、乗員が2次元コード65を携帯端末の内蔵のカメラで読み取ることによっても、上記ウェブページへのアクセスが可能となる。
そして、URL送信ボタン64によって送信されたURLからウェブページにアクセスする、或いは2次元コード65を携帯端末の内蔵のカメラで読み取ることによってウェブページへのアクセスを行うと、携帯端末には前記S4で通信端末6において出力された情報よりもより詳細な広告情報が出力される。或いは、情報提供地点4で利用可能なクーポンを表示する。尚、携帯端末に対して出力する広告情報は上記以外の情報でも良く、広告情報に該当しない情報提供地点4の位置を示した地図画像や情報提供地点4のあるエリアの天気予報を表示しても良い。
また、前記S4では液晶ディスプレイ35に対して広告情報画面62が表示されるのに合わせて、情報提供地点4の広告内容を説明する音声についても出力するのが望ましい。尚、広告情報としては画像以外に音声や動画を液晶ディスプレイ35に表示することにより行うことも可能であるが、移動案内中においてはできる限り移動案内を妨げない態様で出力するのが望ましい。
また、広告情報の出力態様としては、上述したように予め収録及び生成して広告情報提供サーバ3に格納しておいた音声データや映像データを出力することも可能であるが、リアルタイムで人が話す内容を出力しても良い。即ち、情報提供を行う担当のコンシェルジュを設定し、施設や商品を説明するコンシェルジュの音声や映像を出力しても良い。
その後、S5においてCPU51は、ユーザが目的地までの移動を終了したか否か、即ちユーザが目的地に到着したか否かを判定する。具体的には、通信端末6の現在位置が目的地から所定距離以内(例えば50m以内)となった場合に目的地に到達したと判定する。
そして、ユーザが目的地までの移動を終了した、即ちユーザが目的地に到着したと判定された場合(S5:YES)には、当該情報提供処理プログラムを終了する。それに対して、ユーザが目的地までの移動を継続している、即ちユーザが目的地に到着していないと判定された場合(S5:NO)にはS3へと戻り、継続して広告情報の提供を行う。また、目的地の到着後もしばらくの間(例えば到着後10分以内)については情報の提供について継続して行っても良い。
次に、広告情報提供サーバ3のCPU21が実行する情報提供処理プログラムについて説明する。尚、以下のS11~S23の各処理は、通信端末6からの対応する情報を受信したタイミングで開始される。従って、各ステップの実施順序は必ずしもステップ番号の小さい順に実施されるとは限らない。
先ず、S11においてCPU21は、通信端末6から送信される目的地情報を受信する。尚、目的地情報には、目的地情報の送信元の通信端末6を特定する端末IDと、前記S2で入力された“ユーザが移動する目的地”を特定する情報(例えば目的地の座標、ID、施設名など)と、ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)地点と日時とが含まれている。また、案内経路の探索を広告情報提供サーバ3で行っていない場合については、通信端末6において設定されている案内経路(ユーザの移動予定経路)の情報についても併せて送信される。
次に、S12においてCPU21は、通信端末6において設定されている案内経路(ユーザの移動予定経路)と地図情報とVICSセンタ等の外部の交通情報センタから取得した交通情報とに基づいて、移動開始時点における目的地までの所要時間、及び移動開始時点における目的地への到着予定時刻について夫々算出する。尚、ユーザが目的地への移動を開始する地点と日時については前記S11で目的地情報とともに取得する。但し、移動開始時点における目的地までの所要時間、及び移動開始時点における目的地への到着予定時刻については広告情報提供サーバ3で算出せずに通信端末6から取得するようにしても良い。
次に、S13においてCPU21は、前記S11で受信した目的地情報、前記S12で算出された移動開始時点における目的地までの所要時間、及び移動開始時点における目的地への到着予定時刻についてユーザ道程DB13(図4)にユーザの“目的地への道程に関する情報”として格納する。また、通信端末6において設定されている案内経路についても取得して、ユーザの目的地までの移動予定経路としてユーザ道程DB13に格納する。尚、以降において広告情報提供サーバ3は、前記S13でユーザ道程DB13に記憶された情報と定期的に通信端末6から取得する現在位置情報(停車したか否かを特定する情報も含む)とに基づいて、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況を特定することが可能となる。
その後、S14においてCPU21は、前記S11で受信した目的地情報の送信元のユーザを対象にして、ユーザ道程DB13に格納された移動開始日時、移動予定経路、目的地までの所要時間、目的地への到着予定時刻等を読み出し、ユーザの目的地への移動行程を生成する。尚、前記S14において生成する移動行程は時間軸に対して目的地までのユーザの移動を示した行程(即ちスケジュール)であり、具体的には図8に示すように“ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)日時”、“ユーザが目的地へ到着すると予想される日時”、“総移動時間”を含む。
また、ユーザの移動予定経路が取得できない場合についてはユーザの現在位置から目的地までを直線で結んだ線分をユーザの移動予定経路と疑似的に設定し、疑似的な移動予定経路をユーザが一定速度で目的地に向かって移動すると仮定して“ユーザが目的地への移動を開始する(或いは開始した)日時”、“ユーザが目的地へ到着すると予想される日時”、“総移動時間”を算出し、ユーザの目的地への移動行程としても良い。
次に、S15においてCPU21は、前記S14で生成されたユーザの目的地への移動行程について、移動行程の長さ(即ち総移動時間)に応じた数からなる複数の区間に区分する。前述したように本実施形態では移動行程は時間軸で特定されているので移動行程の区分も距離ではなく時間基準で行われる。以下に移動行程の区分方法の詳細について説明する。
先ず、図9に示すようにユーザの目的地への移動行程を大きく以下の(A)~(C)に区分する。
(A)移動行程の始点から第1区分点までの間の『出発開始区間』
(B)第2区分点から移動行程の終点までの間の『到着直前区間』
(C)第1区分点から第2区分点までの間の『中間区間』
尚、第1区分点は移動を開始してから所定時間後とし、第2区分点は目的地に到着する所定時間前とする。所定時間は5分とするが、所定時間は移動行程の長さによって変更しても良く、例えば総移動時間の1/10としても良い。
また、『中間区間』は移動行程の長さに応じて複数の区間に更に区分しても良い。『中間区間』の区分方法としては例えば以下の(a)~(c)のパターンがある。
(a)均等(同一長さ)に所定数に分割する。例えば中間区間の長さが90分であって、3つに分割する場合には30分毎の計3つの区間に区分する。尚、中間区間を分割する分割数については例えば中間区間の長さによって決定し、中間区間の長さが30分以下であれば“1(分割なし)”、30分より長く1時間以下であれば“2”、1時間より長く2時間以下であれば“3”、2時間より長く3時間以下であれば“4”(以下1時間ごとに+1)とする。但し、中間区間を分割する分割数については移動行程に含まれる道路の道路種別について考慮しても良い。例えば一般道を移動する中間区間については上記のように分割し、高速道路については分割数をより少なく(即ち1区間当たりの長さをより長く)しても良い。例えば高速道路を移動する中間区間の長さが1時間以下であれば“1(分割なし)”、1時間より長く2時間以下であれば“2”、2時間より長く3時間以下であれば“3”、3時間より長く4時間以下であれば“4”(以下1時間ごとに+1)とする。
(b)目的地に近づく程より短くなるように分割する。例えば中間区間の長さが90分である場合には、50分、30分、10分の計3つの区間に区分する。尚、中間区間を分割する分割数については上記(a)と同じ基準を採用する。
(c)固定長さで分割する。例えば中間区間の長さが90分であって、固定長さが40分である場合には、40分、40分、10分(余り)の計3つの区間に区分する。この場合に上記固定長さは中間区間を区分する区間の長さの上限値に相当し、上限値の範囲内で中間区間が区分されることとなる。
続いて、S16においてCPU21は、前記S15で区分されたユーザの目的地への移動行程の各区間に対して、提供対象となる広告情報の内容(提供コンテンツ)を設定する。尚、各区間に対して全て異なる提供コンテンツを設定しても良いし、複数の区間に対して同じ提供コンテンツを設定しても良い。ここで提供コンテンツについては、基本的に目的地が情報提供地点4であれば目的地に該当する情報提供地点4の広告情報が設定される。但し、ユーザ情報(性別、年代、家族構成、職業、興味のある事項等)やユーザの購買履歴に基づいて、各区間毎にユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報を設定するのが望ましい。ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報の設定は、例えば以下の方法により行われる。
先ずCPU21は目的地におけるユーザの購買履歴に基づいて“ユーザが過去に購入した商品”を特定する。尚、目的地の購買履歴が存在しない場合には、他の施設での購買履歴を用いる。また、ユーザの購買履歴に加えてユーザのプロファイルデータ等についても参照して“ユーザが過去に購入した商品”ではなく“これからユーザが購入しようと考えている商品”を推定するようにしても良い。尚、ユーザの購買履歴については例えば情報提供地点4が有する購買履歴データから該当するユーザの購買履歴を取得する。また、プロファイルデータは、ユーザのウェブの閲覧履歴、行動履歴(移動履歴、スケジュール)等を通信端末6から収集することによって、ユーザの“性別”、“年代”、“家族構成”、“職業”、“興味のある事項”等を特定したデータである。そして、特定された“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準に以下のようにクロスセル、アップセル、ダウンセルを用い、ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報を選択する。
ここで、図11に示すように横軸に商品の種類、縦軸にグレード(価格帯)を規定したグラフにおいて、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準にして同じグレードで異なる種類の商品を選択することを『クロスセル』という。尚、クロスセルによる商品の選択ではユーザが現時点でどの種類の商品に関心を持っているかについて購買履歴とプロファイルデータを用いることによって推定して選択するのが望ましい。また、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準にして同じ種類でよりグレードの高い商品を選択することを『アップセル』という。更に、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”を基準にして同じ種類でよりグレードの低い商品を選択することを『ダウンセル』という。
そして、前記S16においてCPU21は、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況に合わせて、上記クロスセル、アップセル、ダウンセルに該当する各商品に関する広告情報を、ユーザにとって広告効果が高いと推定される広告情報として選択する。例えば、図11はユーザの目的地への移動行程を『出発開始区間』と『中間区間』と『到着直前区間』の3つに区分した場合に設定される提供コンテンツの例であり、『出発開始区間』については確実に目的地へと移動させる(目的地を他に変更させない)目的で、金銭的にユーザにメリットを感じさせるダウンセルで選択した商品に関する広告情報を提供コンテンツに設定する。また、『中間区間』についてはユーザの購買意欲を高める目的でアップセルで選択した商品に関する広告情報を提供コンテンツに設定する。一方、『到着直前区間』については、ユーザが目的とする商品以外の商品についても購入させる目的でクロスセルで選択した商品に関する広告情報を提供コンテンツに設定する。
即ち、上記例では“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”と同じ種類でよりグレードが低い商品に関する広告情報を出発地(ユーザの移動開始地点)から近いタイミングで出力し、“ユーザが過去に購入した商品”又は“これからユーザが購入しようと考えている商品”と同じ種類でよりグレードが高い商品に関する広告情報についてはより目的地に近づいたタイミングで出力する。それによって、リピート率の向上、並びに顧客単価の上昇を図り、LTVを向上させる効果も期待できる。
尚、図11に示す例では提供コンテンツとして目的地が情報提供地点4であれば目的地に該当する情報提供地点4の広告情報を設定しているが、目的地以外の情報提供地点4の広告情報を設定しても良い。そして前記S16では区間毎に広告情報の提供対象となる情報提供地点4を変えるように提供コンテンツを設定しても良い。例えば、図12に示すように目的地への移動開始直後の『出発開始区間』では車両の乗員は目的地への関心が高いと推定され、また出発直後に他の場所への立ち寄りを考えることは基本的に無いので、目的地(但し目的地が情報提供地点4である場合のみ)に該当する情報提供地点4の広告情報を提供コンテンツに設定する。また、目的地への移動を開始してからしばらく経過した『中間区間』については、車両の乗員は移動途中での休憩や食事への関心が高いと推定されるので、車両の現在位置周辺、或いは移動経路の周辺にある情報提供地点4の広告情報を提供コンテンツに設定する。また、目的地へ接近した『到着直前区間』については、車両の乗員は目的地に到着した後の観光や買い物への関心が高いと推定されるので、目的地の周辺にある情報提供地点4の広告情報を提供コンテンツに設定する。
その結果、図12に示すように車両の目的地への移動に対する進捗状況に従って、通信端末6に対して広告情報の提供される情報提供地点4は変化することとなる。また、目的地以外の情報提供地点4の広告情報を提供コンテンツとして設定する場合には、情報提供地点4のジャンルについても考慮して提供コンテンツを設定するのが望ましい。例えば、図12に示すように『中間区間』で広告情報の提供対象となる情報提供地点Aや情報提供地点Bについては、特に乗員が休憩や食事に用いると推定される飲食店や喫茶店のみを対象としても良い。また、『到着直前区間』で広告情報の提供対象となる情報提供地点Cや情報提供地点Dについては、特に観光スポットや商店のみを対象としても良い。
続いて、S17においてCPU21は、広告情報をユーザに提供する提供タイミングとして配信インターバルを設定する。ここで、本実施形態では広告情報の提供タイミングを、図13に示すように移動開始直後に最初の提供タイミングを設定し、その後は所定時間T間隔で提供タイミングを設定する。時間Tが配信インターバルであり、例えば7分30秒とする。尚、配信インターバルは固定値でなくても良く、例えば移動行程の全長に応じて変更しても良い。上記提供タイミングは前記S15で区分された全ての区間(『出発開始区間』、『中間区間』、『到着直前区間』)に対して設定される。
次に、S18においてCPU21は、後述の“ストレスによる提供修正処理(図14)”を実行する。尚、“ストレスによる提供修正処理”は、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出し、検出されたストレスの大きさに基づいて、前記S17で設定された提供タイミングと前記S16で設定された提供コンテンツの少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正する処理である。詳細については後述する。
続いて、S19においてCPU21は、ユーザ道程DB13に格納されたユーザ道程情報に基づいて、前記S11で受信した目的地情報の送信元のユーザの目的地までの移動に対する進捗状況を特定する。具体的には移動を開始してからの経過時間を特定し、更にユーザの目的地への移動行程を前記S15で区分した複数の区間の内、どの区間にユーザが位置するのか特定する。尚、前記S18以降の処理はユーザが目的地に到着するまで一定間隔で行われ、ユーザの目的地への移動に対する進捗状況は随時最新の状態へと更新される。
次に、S20においてCPU21は、前記S19で取得したユーザの目的地までの移動に対する進捗状況に基づいて、前記S11で受信した目的地情報の送信元のユーザに対して広告情報を配信する提供タイミングを満たしたか否かを判定する。前述したように本実施形態では基本的に配信インターバルである時間T間隔で提供タイミングが設定される(図13)ので、前回の広告情報の配信が行われてから配信インターバルが経過した時点で提供タイミングを満たすこととなる。但し、前記S18の“ストレスによる提供修正処理(図14)”においてユーザに生じているストレスが大きいと判定された場合には、提供タイミングが前記S17で設定された内容から変更される或いはキャンセルされる場合もある。その場合には変更後の提供タイミングに基づいて前記S20の判定処理が行われる。
そして、広告情報をユーザに対して配信する提供タイミングを満たしたと判定された場合(S20:YES)には、S21へと移行する。それに対して、広告情報をユーザに対して配信する提供タイミングを満たしていないと判定された場合(S20:NO)には、広告情報の配信を行うことなくS23へと移行する。
S21においてCPU21は、前記S19で取得したユーザの目的地までの移動に対する進捗状況に基づいて、配信情報DB8に格納されている広告情報の内、提供対象とする広告情報を抽出する。尚、前記S16ではユーザの目的地への移動行程を区分する区間毎に配信コンテンツが設定されており、ユーザが現在位置する区間に対応する配信コンテンツ(広告情報)が抽出される。但し、前記S18の“ストレスによる提供修正処理(図14)”においてユーザに生じているストレスが大きいと判定された場合には、提供コンテンツが前記S16で設定された内容から変更される場合もある。その場合には変更後の提供コンテンツが抽出される。
その後、S22においてCPU21は、前記S21で配信情報DB8より抽出した広告情報を、前記S11で受信した目的地情報の送信元の通信端末6に対して送信する。広告情報を受信した通信端末6では、前述のように広告情報が出力されることとなる(図7参照)。尚、前記S22ではユーザの乗車する車両が停車していること条件として広告情報を送信しても良い。即ち、提供タイミングを満たし且つユーザが乗車する車両が停車した状態であることを条件として広告情報を送信しても良い。また、停車の理由については基本的に問わず、信号待ちで停車した場合でも良いし、渋滞で停車した場合であっても良い。但し、一時停止などのごく短い時間の停車については除外するのが望ましい。その場合に、通信端末6における広告情報の出力は車両が停車したタイミングで開始されるが、その後に車両が走行を開始した後もしばらく出力した状態を維持するのが望ましい。
その後、S23においてCPU21は、ユーザが目的地までの移動を終了したか否か、即ちユーザが目的地に到着したか否かを判定する。具体的には、目的地情報の送信元の通信端末6から定期的に取得するユーザの現在位置と目的地の座標とを比較し、目的地情報の送信元の通信端末6の現在位置が目的地から所定距離以内(例えば50m以内)となった場合に目的地に到達したと判定する。
そして、ユーザが目的地までの移動を終了した、即ちユーザが目的地に到着したと判定された場合(S23:YES)には、当該情報提供処理プログラムを終了する。それに対して、ユーザが目的地までの移動を継続している、即ちユーザが目的地に到着していないと判定された場合(S23:NO)にはS18へと戻り、継続して広告情報の提供を行う。
次に、前記S18において実行されるストレスによる提供修正処理のサブ処理について図14に基づき説明する。図14はストレスによる提供修正処理のサブ処理プログラムのフローチャートである。
先ず、S31においてCPU21は、ユーザ道程DB13からこれまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様を取得する。尚、ユーザ道程DB13には前述したように“これまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様”として、移動開始時点における目的地までの所要時間、移動開始時点における目的地への到着予定時刻、現時点における目的地への到着予定時刻、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間(移動開始時点と比べてどの程度早く或いは遅くなったか)が記憶されている(図4)。
尚、“移動開始時点における目的地までの所要時間”、“移動開始時点における目的地への到着予定時刻”については目的地情報を受信したタイミングである前記S12で算出されてユーザ道程DB13に記憶される。
一方、“現時点における目的地への到着予定時刻”については通信端末6から定期的に送信されるユーザの現在位置情報に基づいて所定間隔(例えば1分間隔)で算出され、ユーザ道程DB13に記憶される。
また、“移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数”については、上記現時点における目的地への到着予定時刻が算出される度にそれまでの到着予定時刻と比較し、異なる時刻が算出された場合に+1カウントする。
また、“移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間”については、上記現時点における目的地への到着予定時刻が算出される度に移動開始時点における目的地への到着予定時刻と比較し、その差分(移動開始時点と比べてどの程度早く或いは遅くなったか)が算出されてユーザ道程DB13に記憶される。
続いて、S32においてCPU21は、前記S31で取得された“これまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様”に基づいて、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスの内、特にこれまでの移動行程でユーザに生じたストレスである第1のストレスSを算出する。具体的には以下の式(1)により算出する。
第1のストレスS=K×(S/T)×α・・・・(1)
K=移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数、S=移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間(遅くなれば正、早くなれば負)、T=移動開始時点における目的地までの所要時間、α=係数
尚、係数αの大きさは移動開始時点における目的地までの所要時間によって決定され、所要時間が長い程大きい値となる。例えば30分以下は『1』、30分より長く60分以下は『2』、60分より長い場合は『3』とする。
例えば、移動開始時点における目的地までの所要時間が60分、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間が+12分(移動開始時より12分遅くなる)、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数が10回とすると、第1のストレスSとして『4』が算出される。一方、移動開始時点における目的地までの所要時間が60分、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変動時間が-6分(移動開始時より6分早くなる)、移動開始から現時点までの到着予定時刻の変更回数が10回とすると、第1のストレスSとして『-2』が算出される。
上記式(1)で算出される第1のストレスSの値は移動開始直後に比べて予想到着時刻が遅れるほど、また到着予定時刻が遅れる回数が多い程、大きくなり、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスが高いことを示している。例えば、移動経路において長時間の渋滞が発生している場合には徐々に到着予定時刻は遅くなっていくので、第1のストレスSの値が大きくなる。一方で、第1のストレスSの値は移動開始直後に比べて予想到着時刻が早くなるほど、また到着予定時刻が早くなる回数が多い程、小さくなり、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスが低いことを示している。例えば、移動経路が空いておりほぼ停車することなく走行できれば徐々に到着予定時刻は早くなるので、第1のストレスSの値が小さくなる。
次に、S33においてCPU21は、ユーザ道程DB13から直近の停車態様を取得する。尚、ユーザ道程DB13には前述したように“直近の停車態様”として、直近N(例えば5とする)回の停車に要した時間(N回前の停車時から現在までの経過時間)が記憶されている(図4)。
尚、車両が停車したことを示す情報はユーザの現在位置情報とともに通信端末6から定期的に送信される。従って、CPU21は定期的に通信端末6から取得した停車情報に基づいてN回前の停車時から現在までの経過時間を算出し、ユーザ道程DB13に記憶する。
続いて、S34においてCPU21は、前記S33で取得された“直近の停車態様”に基づいて、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスの内、特に現時点でユーザに生じているストレスである第2のストレスSを算出する。具体的には以下の式(2)により算出する。
第2のストレスS=N/X・・・・(2)
X=直近N回の停車に要した時間(N回前の停車時から現在までの経過時間)
上記式(2)で算出される第2のストレスSの値は直近N回の停車間隔の平均時間の逆数を示している。そして、停車間隔の平均時間が短い程、第2のストレスSの値は大きくなるが、頻繁に停車を繰り返す(即ち加速と減速を繰り返す)ことによって現時点でユーザに生じているストレスが高いことを示している。一方、停車間隔の平均時間が長い程、第2のストレスSの値は小さくなるが、停車が少なく順調に走行することによって現時点でユーザに生じているストレスが低いことを示している。
その後、S35においてCPU21は、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W以上であって、且つ前記S34で算出された第2のストレスSについても所定の閾値W以上であるか否かを判定する。尚、閾値W及び閾値Wについては適宜設定可能であるが、例えば過去の統計データからユーザが出力される広告情報に対して煩わしさを感じないストレスの上限値とする。
そして、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W以上であって、且つ前記S34で算出された第2のストレスSについても所定の閾値W以上であると判定された場合(S35:YES)には、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスが大きく且つ現在のストレスも大きいと推定し、S36へと移行する。S36においてCPU21は、次回予定されていた提供タイミングを取り消す。次回の提供タイミングを取り消した後に図15に示すように配信インターバルのカウントを改めて開始する。尚、図14に示すストレスによる提供修正処理はユーザが目的地に到着するまで一定間隔で行われるので、第1のストレスSが閾値W以上且つ第2のストレスSが閾値W以上の状態が解除されない限りは、配信インターバルのカウントは初期化され続ける(広告情報の配信は行われない)こととなる。
一方、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W未満、或いは前記S34で算出された第2のストレスSが所定の閾値W未満であると判定された場合(S35:NO)には、S37へと移行する。
S37においてCPU21は、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W未満である一方、前記S34で算出された第2のストレスSが所定の閾値W以上であるか否かを判定する。
そして、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W未満である一方、前記S34で算出された第2のストレスSが所定の閾値W以上であると判定された場合(S37:YES)には、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスはそれほど大きくないが、現在生じているストレスは大きいと推定し、S38へと移行する。S38においてCPU21は、次回の提供タイミングまでの配信インターバルを延長する(次回の提供タイミングまでの時間間隔をより長くする)。尚、図16に示すように延長対象とするのは次回の提供タイミングまでの配信インターバルのみである。従って、次々回以降の提供タイミングについては配信インターバルはそのままで到着予定時刻側にスライドされる。また、延長する時間βは例えば1分(ストレスによる提供修正処理の実行間隔)とする。尚、図14に示すストレスによる提供修正処理はユーザが目的地に到着するまで一定間隔で行われるので、第2のストレスSが閾値W以上の状態が継続する限りは、次回の提供タイミングまでの配信インターバルは徐々に伸び続け(広告情報の配信は行われない)、第2のストレスSが閾値W未満となった後に広告情報の配信が行われることとなる。
一方、前記S34で算出された第2のストレスSが所定の閾値W未満であると判定された場合(S37:NO)には、S39へと移行する。
S39においてCPU21は、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W以上である一方、前記S34で算出された第2のストレスSが所定の閾値W未満であるか否かを判定する。
そして、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W以上である一方、前記S34で算出された第2のストレスSが所定の閾値W未満であると判定された場合(S39:YES)には、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスは大きかったが、現在生じているストレスは小さいと推定し、S40へと移行する。S40においてCPU21は、図17に示すように次回の提供タイミングまでの配信インターバルは変えずに、次回の提供タイミングで配信する配信コンテンツを変更する。変更後の配信コンテンツは、ユーザの現在位置或いは移動予定経路の周辺にあってユーザのストレスが軽減できるような施設に該当する情報提供地点4の広告情報とし、例えば休憩や食事に用いると推定される飲食店や喫茶店の広告情報とする。
一方、前記S32で算出された第1のストレスSが所定の閾値W未満、且つ前記S34で算出された第2のストレスSについても所定の閾値W未満であると判定された場合(S39:NO)には、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスはそれほど大きくなく、現在生じているストレスも小さいと推定し、提供タイミングや提供コンテンツの修正を行うことなくS19へと移行する。
上述したS35~S40の処理では、図18に示すように目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスについて、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスである第1のストレスSと現時点でユーザに生じているストレスである第2のストレスSを夫々軸とした直交座標系において第1象限、第2象限、第3象限、第4象限の4つの領域に区分される。そして、第1象限、第2象限、第3象限、第4象限に対して各ストレスの大きさに基づいた適切な広告情報の配信の制御内容を紐づけ、ユーザのストレスの状況に当てはまる象限に紐づけられた配信制御を行う。その結果、ユーザにストレスが生じている状況においても広告情報の提供によってユーザに煩わしさを感じさせることを防止できる。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る情報提供システム1、広告情報提供サーバ3及び広告情報提供サーバ3で実行されるコンピュータプログラムでは、目的地への移動を行うユーザの目的地への移動行程に対して、情報を提供する提供タイミングと提供する情報の内容を設定する(S14~S17)一方で、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出し(S31~S34)、検出されたストレスの大きさに基づいて、提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正し(S35~S40)、現在のユーザの目的地への移動に対する進捗状況が提供タイミングを満たした場合に、ユーザに対して設定された内容の情報を提供する(S19~S22)ので、ユーザにストレスが生じている状況においても情報の提供によってユーザに煩わしさを感じさせることを防止できる。
また、検出されるストレスは、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスである第1のストレスと、現時点でユーザに生じているストレスである第2のストレスとを含み、第1のストレスの大きさと第2のストレスの大きさの組み合わせに基づいて、提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方を修正するので、過去のこれまでの移動行程でユーザに生じたストレスと現時点で生じているストレスの2軸でストレスの大きさを考慮することにより、ユーザのストレスの状況に合わせたより適切な態様での情報の提供が可能となる。
また、第1のストレスが閾値以上且つ第2のストレスが閾値以上の場合に、次回の提供タイミングを取り消す(S36)ので、特に過去のこれまでの移動行程でユーザに生じたストレスと現時点で生じているストレスの両方が大きい場合には、情報の提供自体を行わせないことによりユーザに煩わしさを感じさせることを防止できる。
また、第1のストレスが閾値未満且つ第2のストレスが閾値以上の場合に、次回の提供タイミングまでの時間間隔がより長くなるように変更する(S38)ので、特に現時点でユーザに生じているストレスが大きい場合については、情報の提供タイミングを遅らせることによりユーザに煩わしさを感じさせることを防止できる。
また、第1のストレスが閾値以上且つ第2のストレスが閾値未満の場合に、提供する情報の内容をユーザのストレスを軽減する為の施設に関する情報へと変更する(S40)ので、特に過去のこれまでの移動行程でユーザに生じたストレスが大きい場合については、ストレスを軽減可能な施設についての情報の提供を行うことによりユーザに煩わしさを感じさせることを防止できる。
また、第1のストレスは、これまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様に基づいて算出されるとともに、到着予定時刻が遅くなる方向へ変更される回数が多い程、高いストレスが算出され、第2のストレスは、直近所定回数の停車間隔の平均時間に基づいて算出されるとともに、停車間隔の平均時間が短い程、高いストレスが算出されるので、過去のこれまでの移動行程でユーザに生じたストレスと現時点で生じているストレスを正確に推定することが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本実施形態ではユーザの目的地への移動行程について図8に示すように時間軸に対して目的地までのユーザの移動を示した行程(即ちスケジュール)であるが、距離を軸にした行程(即ちユーザの目的地までの移動予定経路)としても良い。また、その場合にはS15の移動行程の区分やS17の提供タイミングの設定は距離を基準に行われる。
また、本実施形態ではユーザの目的地への移動行程を区分する場合に、『出発開始区間』、『到着直前区間』、『中間区間』の大きく3つに区分しているが、区分する数は2、或いは4以上としても良い。
また、本実施形態ではユーザに対して出力対象としているのは、広告主である情報提供地点4が商品や興行物などを広く知らせ、人の関心を引きつけること目的として発する広告情報であるが、ユーザの行動を支援できるのであれば広告情報以外の情報を出力しても良い。例えば広告目的でなく施設の場所を案内する情報や施設の混雑状況を案内する情報や駐車場を案内する情報等であっても良い。また、目的地までの経路を案内する情報であっても良いし、目的地のあるエリアの天気情報であっても良い。
また、本実施形態では、目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを上記式(1)及び式(2)により算出しているが、ストレスの算出方法としては他の方法でも良く、例えばカメラによりユーザの表情を撮像し、ユーザの表情からストレスを推定しても良い。
また、本実施形態では、ユーザの目的地の入力操作に基づいて今回の移動におけるユーザの目的地を設定しているが、ユーザの過去の行動履歴等に基づいてユーザの目的地を推測して設定しても良い。例えば、過去に同じ曜日の同じ時間帯にユーザが頻繁に同一の施設を訪れている場合には、今回の移動の目的地についても同施設であると推測できる。また、夕方以降にショッピングモール等の自宅以外の施設から移動を開始する場合には自宅を目的地と推測することも可能である。
また、本実施形態では、ユーザが車両に乗車している状態であることを前提とするが、車両以外の移動手段(例えば電車など)に乗車している状態であっても良いし、徒歩で移動している状態であっても良い。
また、本実施形態では、広告情報提供サーバ3が広告情報の配信条件を満たしたと判定した場合に、その都度出力対象となる広告情報を通信端末6へと送信しているが、目的地情報を受信した時点で今回の走行で出力する予定の全ての広告情報を予め通信端末6へと送信しておくようにしても良い。
また、本実施形態では、通信端末6を車載器であるナビゲーション装置に適用した例について説明したが、広告情報を出力する機能を有していれば他の種類の通信端末に対して適用することも可能である。例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット型端末、パーソナルコンピュータ等に適用することが可能である。また、ナビゲーション装置以外に適用する場合には、ユーザが車で移動する以外の状況、例えば徒歩で移動する状況においても実施可能である。
また、本実施形態では、S14~S21の広告情報の抽出処理を広告情報提供サーバ3が行う構成としているが、通信端末6が行っても良い。
1…情報提供システム、3…広告情報提供サーバ、4…情報提供地点、5…ユーザ、6…通信端末、8…配信情報DB、11…サーバ制御部、13…ユーザ道程DB、21…CPU、22…RAM、23…ROM、63…広告画像

Claims (6)

  1. 目的地への移動を行うユーザの目的地への移動行程に対して、情報を提供する提供タイミングと提供する情報の内容を設定する提供設定手段と、
    目的地への移動に伴ってユーザに生じたストレスを検出するストレス検出手段と、
    前記ストレス検出手段により検出されたストレスの大きさに基づいて、前記提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方をユーザのストレスが軽減する方向へと修正する提供修正手段と、
    現在のユーザの目的地への移動に対する進捗状況が前記提供タイミングを満たした場合に、ユーザに対して設定された内容の情報を提供する情報提供手段と、を有する情報提供システム。
  2. 前記ストレス検出手段により検出されるストレスは、これまでの移動行程でユーザに生じたストレスである第1のストレスと、現時点でユーザに生じているストレスである第2のストレスとを含み、
    前記提供修正手段は、前記第1のストレスの大きさと第2のストレスの大きさの組み合わせに基づいて、前記提供タイミングと提供する情報の内容の少なくとも一方を修正する請求項1に記載の情報提供システム。
  3. 前記提供修正手段は、第1のストレスが閾値以上且つ第2のストレスが閾値以上の場合に、次回の前記提供タイミングを取り消す請求項2に記載の情報提供システム。
  4. 前記提供設定手段は、所定の時間間隔で前記提供タイミングを設定し、
    前記提供修正手段は、第1のストレスが閾値未満且つ第2のストレスが閾値以上の場合に、次回の前記提供タイミングまでの時間間隔がより長くなるように変更する請求項2に記載の情報提供システム。
  5. 前記提供修正手段は、第1のストレスが閾値以上且つ第2のストレスが閾値未満の場合に、提供する情報の内容をユーザのストレスを軽減する為の施設に関する情報へと変更する請求項2に記載の情報提供システム。
  6. 前記第1のストレスは、これまでの移動行程で生じた目的地への到着予定時刻の変更態様に基づいて算出されるとともに、到着予定時刻が遅くなる方向へ変更される回数が多い程、高いストレスが算出され、
    前記第2のストレスは、直近所定回数の停車間隔の平均時間に基づいて算出されるとともに、停車間隔の平均時間が短い程、高いストレスが算出される請求項2乃至請求項5のいずれかに記載の情報提供システム。
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