JP2023143737A - 毛髪用洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】芳香族スルホン酸又はその塩を用いつつ、毛髪へ適用した際に、洗浄時からすすぎ時及び洗浄後にわたって、優れた性能を発揮する毛髪用洗浄剤組成物に関する。【解決手段】次の成分(A)及び(B):(A)芳香族スルホン酸又はその塩 1質量%以上8質量%以下(B)平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩 4質量%以上25質量%以下を含有し、かつ5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが1以上5未満である毛髪用洗浄剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、毛髪用洗浄剤組成物に関する。
従来より、所望の作用をもたし得ることで知られる芳香族スルホン酸又はその塩は、毛髪に適用するための組成物において、多々用いられている。
例えば、特許文献1には、キシレンスルホン酸ナトリウムを粘度調整剤として含み、アニオン界面活性剤と、プロパンやイソブタン等の発泡剤とを各々特定量で含む発泡組成物が開示されており、ヘアケア組成物として有効量の活性物質を適正に送達させるべく、泡密度の特定の範囲への調整を図っている。また特許文献2には、アミノ基等を有するスルファニル酸等の芳香族スルホン酸化合物又はその塩を含む組成物が開示されており、毛髪等のケラチン繊維を縮毛矯正又はストレート化し、扱いやすさや滑らかさをケラチン繊維に付与することを試みている。
ところで、毛髪に対する紫外線やドライヤーの熱等の刺激、或いは加齢による頭皮の衰えや毛穴の変化等によって生じる毛髪の歪みや縮みは、頑固なくせ毛やうねりの原因となり得る。近年では、益々こうした毛髪のクセやうねりを緩和し、ストレートで艶やまとまりのある若々しい毛髪を実現することが強く望まれつつある。
特表2019-505546号公報 特開2019-73443号公報
しかしながら、上記特許文献1では、毛髪におけるくせやうねりを緩和しようとするにあたり、何らの検討もなされておらず、充分に改善の余地がある。また上記特許文献2に記載の技術であっても、充分な効果を得るには、ある程度の時間を要することを余儀なくされる。そのため、日々使用を繰り返す上では、未だ使用者に過度な負担がかかる状況にある。このように、使用者への負担を軽減しつつ、毛髪におけるくせやうねりを充分に緩和することのできる毛髪用の洗浄剤は、未だ実現されるには至っていない。
したがって、本発明は、芳香族スルホン酸又はその塩を用いつつ、毛髪へ適用した際に、洗浄時からすすぎ時及び洗浄後にわたって、優れた性能を発揮する毛髪用洗浄剤組成物に関する。
そこで本発明者は、種々検討したところ、芳香族スルホン酸又はその塩と特定の内部オレフィンスルホン酸又はその塩とを各々特定量で含有し、かつpHを特定の範囲とすることにより、一回あたり比較的短時間の使用であっても、毛髪におけるくせやうねりを効果的に緩和することのできる毛髪用洗浄剤組成物が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)及び(B):
(A)芳香族スルホン酸又はその塩 1質量%以上8質量%以下
(B)平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩 4質量%以上25質量%以下
を含有し、かつ5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが1以上5未満である毛髪用洗浄剤組成物を提供するものである。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物によれば、一回の使用に要する時間の短縮を可能にしつつも、有効かつ迅速に毛髪におけるくせやうねりを緩和することができる。また、毛髪用洗浄剤として十分な起泡量及び洗浄後のすすぎ時における毛髪のきしみを低減することもできる。したがって、日々繰り返される使用において、使用者への負担を有効に軽減しながら、ストレートで艶やまとまりのある若々しい毛髪を容易に実現することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、成分(A)として、芳香族スルホン酸又はその塩を1質量%以上8質量%以下含有する。かかる成分(A)により、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を有効かつ迅速に発揮させることができる。
成分(A)としては、具体的には、例えば、ベンゼンスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸又はその塩、アズレンスルホン酸又はその塩、並びにベンゾフェノンスルホン酸又はその塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。かかる成分(A)の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩(NH4+)、有機アンモニウム塩等が挙げられる。
ベンゼンスルホン酸又はその塩としては、より具体的には、例えば、ベンゼンスルホン酸、o-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、エチルベンゼンスルホン酸、2,4,6-トリメチルベンゼンスルホン酸、及びこれらの塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
ナフタレンスルホン酸又はその塩としては、より具体的には、例えば、1-又は2-ナフタレンスルホン酸(α-又はβ-ナフタレンスルホン酸)、2,7-ナフタレンジスルホン酸、1,5-ナフタレンジスルホン酸、2,6-ナフタレンジスルホン酸、1-ナフトール-2-スルホン酸、1-ナフトール-4-スルホン酸、2-ナフトール-6-スルホン酸、2-ナフトール-7-スルホン酸、2,3-ジヒドロキシナフタレン-6-スルホン酸、1,7-ジヒドロキシナフタレン-3-スルホン酸、J酸(2-アミノ-5-ナフトール-7-スルホン酸)、1-アミノ-2-ナフトール-4-スルホン酸、1-ナフチルアミン-4-スルホン酸、ブロエナーズ酸(2-ナフチルアミン-6-スルホン酸)、クレーブズ酸(1-ナフチルアミン-7-スルホン酸)、2-ナフチルアミン-1-スルホン酸、1-ナフチルアミン-6-スルホン酸、1-ナフチルアミン-8-スルホン酸、2,7-ジアミノ-1-ナフトール-3-スルホン酸、7,8-ジアミノ-1-ナフトール-3-スルホン酸、6-メチル-2-ナフタレンスルホン酸、4-エチル-1-ナフタレンスルホン酸、5-イソプロピル-1-ナフタレンスルホン酸、5-ブチル-2-ナフタレンスルホン酸、並びにこれらの塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
アズレンスルホン酸又はその塩としては、より具体的には、例えば、グアイアズレンスルホン酸、1-アズレンスルホン酸、3-アセチル-7-イソプロピル-1-アズレンスルホン酸、3-(2-ヒドロキシエチル)-7-イソプロピル-1-アズレンスルホン酸、3-メチル-7-イソプロピル-1-アズレンスルホン酸、7-イソプロピル-1-アズレンスルホン酸、1,4-ジメチル-7-イソプロピル-2-アズレンスルホン酸、1,3-アズレンジスルホン酸、3-ホルミル-4,6,8-トリメチル-1-アズレンスルホン酸、並びにこれらの塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
ベンゾフェノンスルホン酸又はその塩としては、より具体的には、例えば、o-クロロベンゾフェノンスルホン酸、p-クロロベンゾフェノンスルホン酸、2-ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、4-ヒドロキシベンゾフェノンスルホン酸、2-アミノベンゾフェノンスルホン酸、4-アミノベンゾフェノンスルホン酸、2-メチルベンゾフェノンスルホン酸、4-メトキシベンゾフェノンスルホン酸、4,4’-ジメチルベンゾフェノンスルホン酸、並びにこれらの塩等から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。
これら成分(A)のなかでも、後述する成分(B)とともに、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を相乗的に発揮させる観点から、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、o-トルエンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、及びこれらの塩から選ばれる1種又は2種以上がより好ましい。
成分(A)の含有量は、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を有効かつ迅速に発揮させる観点から、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、1質量%以上であって、好ましくは1.5質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、8質量%以下であって、好ましくは6質量%以下であり、より好ましくは4質量%以下である。そして、成分(A)の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、1質量%以上8質量%以下であって、好ましくは1.5~6質量%であり、より好ましくは2~4質量%である。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、成分(B)として、平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩を4質量%以上25質量%以下含有する。すなわち、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩は、平均二重結合位置が特定の極限られた範囲の原料オレフィンを出発原料として、これをスルホン化することにより得られる化合物であり、具体的には、原料オレフィンをスルホン化したのち、中和及び加水分解することにより得られる化合物である。
平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、2-アミノエタノール塩、2-アミノメチルプロパンジオール塩等の有機アミン塩;リジン塩、アルギニン塩等の塩基性アミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。これらの炭素数16の内部オレフィンスルホン酸塩は、必ずしも最初から塩の形でなくともよく、製造中における中和反応によって生ずる塩を用いてもよい。
なかでも、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸の塩としては、成分(A)とともに毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を有効に高める観点から、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩及び2-アミノエタノール塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましく、ナトリウム塩及びカリウム塩から選ばれる1種又は2種がより好ましく、ナトリウム塩がさらに好ましく、すなわち炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムがさらに好ましい。
また、こうした炭素数16の原料オレフィンから得られる生成物である、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩は、主として炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩(ヒドロキシ体、略称「HAS」)と炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩(オレフィン体、略称「IOS」)の混合物である。
なお、成分(B)の出発原料である炭素数16の原料オレフィンは、主として二重結合の位置が炭素鎖の内部にあるが、二重結合の位置が炭素鎖の1位に存在する、いわゆるα-オレフィンを微量に含有する場合もある。かかる原料オレフィンをスルホン化すると、主にβ-サルトンが生成し、β-サルトンの一部は、γ-サルトン、オレフィンスルホン酸へと変化する。さらにこれらβ-サルトン、γ-サルトン及びオレフィンスルホン酸は、中和・加水分解工程において、炭素数16のヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩と炭素数16のオレフィンスルホン酸又はその塩へと転換する(例えば、J. Am. Oil Chem. Soc. 69, 39(1992))。また、得られるヒドロキシアルカンスルホン酸又はその塩のヒドロキシ基は、アルカン鎖の内部にあり、オレフィンスルホン酸又はその塩の二重結合はオレフィン鎖の内部にある。
したがって、本明細書では、これらの各生成物及びそれらの混合物を総称して、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩とする。
スルホン化されることによって成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩を形成する炭素数16の原料オレフィンは、平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である。平均二重結合位置がこのような値を示す炭素数16の原料オレフィンは、微量に含まれ得る1位も含め、2位~8位にわたり二重結合位置がブロードな分布を有する。
なお、原料オレフィンにおける二重結合位置及びその分布は、ガスクロマトグラフ質量分析計(略称「GC-MS」)を用いた測定により、確認することができる。具体的には、ガスクロマトグラフ分析計(以下、GCと省略)により炭素鎖長及び二重結合位置の異なる各成分を正確に分離し、それぞれを質量分析計(略称「MS」)にかけることにより、その二重結合位置を同定することができ、その各々GCピーク面積から求める。
一方、かかる原料オレフィンをスルホン化することにより得られる成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩では、スルホン化により導入されるスルホン酸基の位置が炭素鎖の内部に存在するほど分離に困難を伴うため、確立的な分析方法が存在しないのが現状である。しかしながら、成分(B)におけるスルホン酸基の位置は、原料オレフィンにおける二重結合位置にほぼ対応し、1位も含め2位~8位にわたり過度に偏在することなくブロードな分布を示すものと充分に推認される。そのため、本発明において、出発原料である原料オレフィンにおける平均二重結合位置の値を元に、成分(B)を規定するものである。
本発明で用いる成分(B)は、上記のような平均二重結合位置の値、すなわちブロードな二重結合分布を有する原料オレフィンから得られる内部オレフィンスルホン酸又はその塩であって、炭素鎖においてスルホン酸基が過度に偏在することなくブロードな位置に存在する。炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、炭素鎖の末端寄りにスルホン酸基が偏在すると、長尺化した炭素鎖の増大により融点が上昇して析出しやすくなるおそれがある。また炭素鎖の内部寄りにスルホン酸基が偏在すると、洗浄時の泡質やすすぎ時の毛髪の感触が損なわれ、洗髪効果が低下するおそれがある。しかしながら、上記原料オレフィンから得られる成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩であれば、炭素鎖においてスルホン酸基が過度に偏在することなくブロードな位置に存在し、スルホン酸基の結合位置から末端までの炭素鎖が種々長さを有する内部オレフィンスルホン酸又はその塩が適度に混在してなる。そのため、成分(A)とも相まって、洗浄時からすすぎ時及び洗浄後にわたり、優れた洗髪効果を発現することができる。成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合においても、上記と同様である。
なお、成分(B)の出発原料である炭素数16の原料オレフィンにおける平均二重結合位置(単位:位、略称「DBP」)とは、かかる炭素数16の原料オレフィン全量中に存在する、各炭素数16の原料オレフィンの二重結合位置の平均値を意味する。具体的には、炭素数16の原料オレフィンにおける平均二重結合位置とは、下記式(1)により求められる値である。
Figure 2023143737000001
(式(1)中、nは、炭素数16の原料オレフィンに存在する二重結合の位置を表す整数(単位:位)を示す。Cnは、炭素数16の原料オレフィン全量100質量%中における、二重結合がn位に存在する炭素数16の原料オレフィンの含有量(単位:質量%)を示す。)
成分(B)を形成する炭素数16の原料オレフィンにおける平均二重結合位置は、優れた洗髪効果の発揮を確保する観点から、3.9位以上であって、好ましくは4.0位以上であり、4.4位以下であって、好ましくは4.3位以下であり、より好ましくは4.2位以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおける平均二重結合位置は、3.9位以上4.4位以下であって、好ましくは4.0~4.4位であり、より好ましくは4.0~4.3位であり、さらに好ましくは4.0~4.2位である。
また、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が2位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは20質量%以上であり、好ましくは35質量%以下であり、より好ましくは32質量%以下であり、さらに好ましくは24質量%以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が2位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは10~35質量%であり、より好ましくは15~32質量%であり、さらに好ましくは20~24質量%である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が3位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは14質量%以上であり、さらに好ましくは16質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは24質量%以下であり、さらに好ましくは19質量%以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が3位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは10~30質量%であり、より好ましくは14~24質量%であり、さらに好ましくは16~19質量%である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が4位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは17質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは19質量%以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が4位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは10~30質量%であり、より好ましくは15~25質量%であり、さらに好ましくは17~19質量%である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が5位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上であり、さらに好ましくは13質量%以上であり、好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは19質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が5位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5~25質量%であり、より好ましくは10~19質量%であり、さらに好ましくは13~15質量%である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が6位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、さらに好ましくは11質量%以上であり、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは13質量%以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が6位である原料オレフィンの含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5~20質量%であり、より好ましくは7~15質量%であり、さらに好ましくは11~13質量%である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が7位又は8位である原料オレフィンの合計含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、さらに好ましくは12質量%以上であり、好ましくは25質量%以下であり、より好ましくは22質量%以下であり、さらに好ましくは16質量%以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が7位又は8位である原料オレフィンの合計含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5~25質量%であり、より好ましくは7~22質量%であり、さらに好ましくは12~16質量%である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が3~5位である原料オレフィンの含有量と、二重結合位置が6~8位である原料オレフィンの含有量との質量比(原料オレフィン3~5位/原料オレフィン6~8位)は、好ましくは1.0以上であり、より好ましくは1.3以上であり、さらに好ましくは1.7以上であり、好ましくは4.0以下であり、より好ましくは3.5以下であり、さらに好ましくは2.2以下である。そして、炭素数16の原料オレフィンにおいて、二重結合位置が3~5位である原料オレフィンの含有量と、二重結合位置が6~8位である原料オレフィンの含有量との質量比(原料オレフィン3~5位/原料オレフィン6~8位)は、好ましくは1.0~4.0であり、より好ましくは1.3~3.5であり、さらに好ましくは1.7~2.2である。
炭素数16の原料オレフィンにおいて、不可避的に存在し得る、二重結合位置が1位の原料オレフィン(α-オレフィン)の含有量は、炭素数16の原料オレフィン中に、好ましくは5.0質量%未満であり、より好ましくは3.0質量%未満であり、さらに好ましくは2.5質量%未満であり、或いは炭素数16の原料オレフィンにおいて、α-オレフィンを含有しないのが好ましい。
なお、上記炭素数16の原料オレフィンは、炭素数16のアルコールの脱水反応により生成する二重結合位置が1位の原料オレフィン(α-オレフィン)を異性化(二重結合移行)することにより得ることができる。具体的には、1-ヘキサデカノール100質量部に対し、アルミナ等の固体酸触媒を好ましくは0.5質量部以上、より好ましくは2質量部以上、好ましくは15質量部以下、より好ましくは10質量部以下投入し、また好ましくは0.5~15質量部、より好ましくは2~10質量部投入する。
次いで、好ましくは220℃以上、より好ましくは260℃以上、好ましくは350℃以下にて、また好ましくは220~350℃、より好ましくは260~350℃にて攪拌して、好ましくは1時間以上、より好ましくは3時間以上、好ましくは30時間以下、より好ましくは10時間以下、また好ましくは1~30時間、より好ましくは3~10時間異性化反応を行う。反応終了後の生成物を適宜蒸留することにより、上記炭素数16の原料オレフィンを得ることができる。
上記炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が1位以上4位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは40質量%以上であり、より好ましくは50質量%以上であり、さらに好ましくは55質量%以上であり、好ましくは75質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは68質量%以下である。そして、上記炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が1位以上4位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは40質量%以上75質量%以下であり、より好ましくは50~70質量%であり、さらに好ましくは55~68質量%である。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、スルホン酸基が1位以上4位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸ナトリウムの含有量についても、上記と同様である。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは13質量%以上であり、さらに好ましくは17質量%以上であり、好ましくは35質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは25質量%以下である。そして、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは10質量%以上35質量%以下であり、より好ましくは13~30質量%であり、さらに好ましくは17~25質量%である。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、スルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸ナトリウムの含有量についても、上記と同様である。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が3位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは11質量%以上であり、さらに好ましくは15質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。そして、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が3位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは5質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは11~25質量%であり、さらに好ましくは15~20質量%である。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、スルホン酸基が3位に存在する内部オレフィンスルホン酸ナトリウムの含有量についても、上記と同様である。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が4位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは15質量%以上であり、より好ましくは18質量%以上であり、さらに好ましくは19質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは23質量%以下である。そして、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が4位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは15質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは18~25質量%であり、さらに好ましくは19~23質量%である。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、スルホン酸基が4位に存在する内部オレフィンスルホン酸ナトリウムの含有量についても、上記と同様である。
なお、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が1位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量は、成分(B)中に、好ましくは5.0質量%未満であり、より好ましくは3.0質量%未満であり、さらに好ましくは2.5質量%未満であり、或いは成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、スルホン酸基が1位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩を含有しないのが好ましい。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、スルホン酸基が1位に存在する内部オレフィンスルホン酸ナトリウムの含有量についても、上記と同様であり、或いはスルホン酸基が1位に存在する内部オレフィンスルホン酸ナトリウムを含有しないのが好ましい。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、ヒドロキシ体(HAS)の含有量とオレフィン体(IOS)の含有量との質量比(ヒドロキシ体/オレフィン体)は、生産性向上と不純物低減の観点から、好ましくは50/50~100/0であり、より好ましくは60/40~100/0であり、さらに好ましくは70/30~100/0であり、またさらに好ましくは75/25~100/0であり、またより好ましくは75/25~95/5である。
なお、かかる質量比(ヒドロキシ体/オレフィン体)は、HPLCにより成分(B)からヒドロキシ体とオレフィン体を分離し、それぞれをMSにかけて得られるHPLC-MSピーク面積を元にして求められる。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、ヒドロキシ体(HAS)の含有量とオレフィン体(IOS)の含有量との質量比(ヒドロキシ体/オレフィン体)についても、上記と同様である。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩は、原料オレフィンをスルホン化することにより得られることから、かかる成分(B)中には未反応の原料オレフィン及び無機化合物が残存する可能性がある。これらの成分の含有量は少ないほうが好ましい。成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合においても、同様である。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、未反応の原料オレフィンの含有量は、成分(B)中に、好ましくは5.0質量%未満であり、より好ましくは3.0質量%未満であり、さらに好ましくは1.5質量%未満であり、またさらに好ましくは1.0質量%未満である。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、未反応の原料オレフィンの含有量についても、上記と同様である。
成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩において、無機化合物の含有量は、成分(B)中に、好ましくは7.5質量%未満であり、より好ましくは5.0質量%未満であり、さらに好ましくは3.0質量%未満であり、またさらに好ましくは2.0質量%未満であり、またより好ましくは1.6質量%未満である。
成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムである場合、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムにおける、無機化合物の含有量についても、上記と同様である。
成分(B)の含有量は、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を有効かつ迅速に発揮させる観点から、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、4質量%以上であり、25質量%以下であって、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは18質量%以下であり、さらに好ましくは16質量%以下である。そして、成分(B)の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、4質量%以上25質量%以下であって、好ましくは4~20質量%であり、より好ましくは4~18質量%であり、さらに好ましくは4~16質量%である。
成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との合計含有量((A)+(B))は、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を一層有効かつ迅速に発揮させる観点から、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは8質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上であり、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。そして、成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との合計含有量((A)+(B))は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは5~30質量%であり、より好ましくは8~25質量%であり、さらに好ましくは10~20質量%である。
成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))は、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を一層有効かつ迅速に発揮させる観点、毛髪用洗浄剤として十分な泡量を発生させる観点、及び洗浄後のすすぎ時における毛髪のきしみをも低減する観点から、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.08以上であり、さらに好ましくは0.13以上であり、よりさらに好ましくは0.15以上であり、好ましくは2以下であり、より好ましくは1.5以下であり、さらに好ましくは1.0以下であり、よりさらに好ましくは0.8以下である。そして、成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))は、好ましくは0.05以上2以下であり、より好ましくは0.08~1.5であり、さらに好ましくは0.13~1.0であり、よりさらに好ましくは0.15~0.8である。
なお、成分(B)の炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩は、炭素数16の上記原料オレフィンを三酸化硫黄と反応させてスルホン化することにより得られ、具体的には、原料オレフィンをスルホン化した後、中和し、次いで加水分解することにより得ることができる。
より具体的には、上記原料オレフィンをスルホン化する際の三酸化硫黄の使用量は、成分(B)の収率を向上させる観点及び反応性を向上させる観点から、原料オレフィン1モルに対し、好ましくは0.8モル以上であり、より好ましくは0.9モル以上であり、さらに好ましくは0.95モル以上である。また、上記原料オレフィンをスルホン化する際の三酸化硫黄の使用量は、経済性の観点及び成分(B)の不要な着色を抑制する観点から、好ましくは1.2モル以下であり、より好ましくは1.1モル以下であり、さらに好ましくは1.05モル以下である。そして、上記原料オレフィンをスルホン化する際の三酸化硫黄の使用量は、原料オレフィン1モルに対し、好ましくは0.8~1.2モルであり、より好ましくは0.9~1.1モルであり、さらに好ましくは0.95~1.05モルである。
上記原料オレフィンをスルホン化する際の反応温度は、三酸化硫黄及び成分(B)の凝固を防ぐ観点から、好ましくは0℃以上であり、また成分(B)の不要な着色を抑制する観点から、好ましくは50℃以下である。そして、原料オレフィンをスルホン化する際の反応温度は、好ましくは0~50℃である。
中和では、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、2-アミノエタノール等のアルカリ化合物を反応させる。かかるアルカリ化合物の添加量は、原料オレフィンや無機塩等の不純物の生成を抑制する観点、及び反応性を向上させる観点から、スルホン酸基1モルに対し、好ましくは1.0モル倍量以上であり、より好ましくは1.03モル倍量以上である。また、アルカリ化合物の添加量は、経済性の観点、及び原料オレフィンや無機塩等の不純物の生成を抑制する観点から、スルホン酸基1モルに対し、好ましくは2.5モル倍量以下であり、より好ましくは2.0モル倍量以下であり、さらに好ましくは1.5モル倍量以下である。そして、アルカリ化合物の添加量は、スルホン酸基1モルに対し、好ましくは1.0~2.5モル倍量であり、より好ましくは1.03~2.0モル倍量であり、さらに好ましくは1.03~1.5モル倍量である。
中和における、スルホン化した原料オレフィンとアルカリ化合物との混合の際の温度、及び反応温度は、副反応による内部オレフィンや無機塩等の不純物の生成を抑制する観点から、好ましくは40℃以下であり、より好ましくは35℃以下であり、さらに好ましくは30℃以下であり、またさらに好ましくは25℃以下であり、反応性を向上させる観点から、好ましくは0℃以上であり、より好ましくは10℃以上であり、さらに好ましくは15℃以上であり、またさらに好ましくは20℃以上である。またスルホン化した原料オレフィンとアルカリ化合物とを混合する際の温度、及び反応温度は、好ましくは0~40℃であり、より好ましくは10~35℃であり、さらに好ましくは15~30℃であり、またさらに好ましくは20~25℃である。
中和後に行う加水分解での反応温度は、水の存在下、反応性を向上させる観点から、好ましくは120℃以上であり、より好ましくは140℃以上であり、さらに好ましくは160℃以上である。また、加水分解での反応温度は、生成物の分解を抑制する観点から、好ましくは220℃以下であり、より好ましくは180℃以下である。そして、加水分解での反応温度は、好ましくは120~220℃であり、より好ましくは140~180℃であり、さらに好ましくは160~180℃である。
加水分解での反応時間は、反応を完結させる観点から、好ましくは30分間以上であり、より好ましくは45分間以上である。また、加水分解での反応時間は、生産性を向上させる観点から、好ましくは240分間以下であり、より好ましくは180分間以下であり、さらに好ましくは120分間以下であり、またさらに好ましくは90分間以下である。そして、加水分解での反応時間は、好ましくは30~240分間であり、より好ましくは45~180分間であり、さらに好ましくは45~120分間であり、またさらに好ましくは45~90分間である。これらの反応は、連続して行うことができる。また反応終了後は、抽出、洗浄等により精製することができる。
なお、成分(B)が炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムであって、かかる炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムを得る場合においても、上記と同様である。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、さらに脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有することができる。これにより、有効かつ迅速な毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を発揮させることができ、また毛髪用洗浄剤組成物の塗布時の泡量を増加させ、すすぎ時の毛髪のきしみを低減することもできる。
脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステルの脂肪酸残基の炭素数は、好ましくは8以上であり、より好ましくは10以上であり、好ましくは18以下であり、より好ましくは14以下である。また、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステルにおけるエチレンオキシ基の平均付加モル数は、好ましくは5以上であり、より好ましくは10以上であり、好ましくは50以下であり、より好ましくは30以下である。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、次の一般式(2)で表されるものを用いることができる。
1-O-(CH2CH2-O)m-H・・・(2)
(式(2)中、R1は炭素数8以上18以下の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、mは平均値で5以上50以下の数を示す。)
一般式(2)において、R1の炭素数は、有効かつ迅速な毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を発揮させる観点から、好ましくは10以上であり、より好ましくは12以上であり、好ましくは16以下であり、より好ましくは14以下である。
かかる脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステルとしては、具体的には、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、ポリソルベート20)、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、ポリソルベート40)、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(例えば、ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(例えば、ポリソルベート80)が挙げられる。
なかでも、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を迅速に高める観点から、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタンが好ましく、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタンがより好ましい。
また、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレン(5)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(7)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(13)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(12)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(13)オレイルエーテルが挙げられる。
なかでも、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を迅速に高める観点から、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテルが好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテルがより好ましい。
これら脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上の含有量は、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を迅速に高める観点から、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。そして、これら脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは0.1~15質量%であり、より好ましくは0.2~12質量%であり、さらに好ましくは0.5~10質量%である。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、さらに塩基性アミノ酸を含有することができる。これにより、有効かつ迅速な毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を発揮させることができる。かかる成分としては、アルギニン、リシン、ヒスチジン、グアニジン等が挙げられる。なかでも、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果を有効かつ迅速に高める観点から、アルギニンが好ましい。
塩基性アミノ酸の含有量は、髪におけるくせやうねりの緩和効果を有効かつ迅速に高める観点から、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1.0質量%以上であり、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である。そして、塩基性アミノ酸の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは0.5~15質量%であり、より好ましくは1.0~12質量%であり、さらに好ましくは1.0~10質量%である。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、さらに水を含有するのが好ましい。これにより、毛髪用洗浄剤組成物の各含有成分を良好に分散又は溶解させ、毛髪への浸透性を促進させることができる。水としては、イオン交換水や蒸留水等が挙げられる。
水の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは10質量%以上であり、より好ましくは30質量%以上であり、さらに好ましくは50質量%以上であり、好ましくは95質量%以下である。そして、水の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは10~95質量%であり、より好ましくは30~95質量%であり、さらに好ましくは50~95質量%である。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物では、毛髪におけるくせやうねりの優れた緩和効果を保持しつつ、保存安定性が損なわれるのを回避する観点から、脂肪酸又はその塩の含有を制限するのが好ましい。かかる脂肪酸又はその塩としては、炭素数8以上22以下の脂肪酸又はその塩が挙げられる。具体的には、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸及びこれらの塩であり、脂肪酸の塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩から選ばれる無機塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩などの有機アミン塩が挙げられる。
かかる脂肪酸又はその塩の含有量は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは2.5質量%以下であり、より好ましくは1.5質量%以下であり、さらに好ましくは0.1質量%以下である。
また、本発明の毛髪用洗浄剤組成物が脂肪酸又はその塩を含有する場合、保存安定性の観点から、かかる脂肪酸又はその塩全量中における炭素数14の脂肪酸又はその塩の含有量は、好ましくは80質量%未満であり、より好ましくは50質量%未満であり、さらに好ましくは20質量%未満である。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、本発明の効果を阻害しない範囲で、上記成分の他、毛髪用の洗浄剤に通常配合される成分を含有することができる。かかる成分としては、例えば、上記成分以外の界面活性剤、酸化防止剤、油剤、抗フケ剤、ビタミン剤、殺菌剤、抗炎症剤、防腐剤、キレート剤、保湿剤、パール剤、セラミド類、香料、紫外線吸収剤、pH調整剤等が挙げられる。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが1以上5未満である。これにより、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中の含有成分の毛髪への浸透を効果的かつ効率的に促進することができる。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物を5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHは、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中の含有成分の毛髪への浸透を効果的かつ効率的に促進する観点から、1以上であって、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、5未満であって、好ましくは4.5以下であり、より好ましくは4以下である。そして、本発明の毛髪用洗浄剤組成物を5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHは、1以上5未満であって、好ましくは2~4.5であり、より好ましくは3~4である。
なお、本発明の毛髪用洗浄剤組成物を5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHとは、具体的には、実施例に記載の方法により測定される値を意味する。
また、本発明の毛髪用洗浄剤組成物は、髪のくせ及び又はうねりを抑制するための組成物としても極めて有用性が高い。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物を用いて髪のくせ及び又はうねりを抑制するには、具体的には、例えば、本発明の毛髪用洗浄剤組成物を毛髪に塗布した後、毛髪をすすぐ方法を実施すればよい。
より具体的には、まず本発明の毛髪用洗浄剤組成物を手のひらにのせ、両手をこすりあわせて適宜泡立てた後、毛髪に塗布してもよい。また、本発明の毛髪用洗浄剤組成物を毛髪へ良好に伸展させる観点から、ブラシ等の道具を用いて予め毛髪の絡まりを解いておくことが好ましく、また水を用いて予め毛髪を濡らしておくことが好ましい。毛髪に塗布する本発明の毛髪用洗浄剤組成物の量は、1回あたり毛髪100gに対して、0.2g以上50g以下が好ましい。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物を毛髪に塗布した後、手のひらを用いて洗髪してもよく、ブラシ等の道具を用いて洗髪してもよい。
毛髪用洗浄剤組成物を毛髪に塗布した後、毛髪をすすぐまでに要する時間は、本発明の毛髪用洗浄剤組成物であれば、有効かつ迅速に毛髪におけるくせやうねりを充分に緩和することができることから、好ましくは1分以上であり、10分以下であってもよく、さらに5分以下であってもよい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の毛髪用洗浄剤組成物を開示する。
[1]次の成分(A)及び(B):
(A)芳香族スルホン酸又はその塩 1質量%以上8質量%以下
(B)平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩 4質量%以上25質量%以下
を含有し、かつ5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが1以上5未満である毛髪用洗浄剤組成物。
[2]次の成分(A)及び(B):
(A)芳香族スルホン酸又はその塩 1質量%以上6質量%以下
(B)平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩 4質量%以上25質量%以下
を含有し、成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))が0.08以上1.5以下であり、かつ5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが2以上4.5未満である毛髪用洗浄剤組成物。
[3]次の成分(A)及び(B):
(A)芳香族スルホン酸又はその塩 2質量%以上4質量%以下
(B)平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩 4質量%以上25質量%以下
を含有し、成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))が0.13以上1.0以下であり、かつ5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが3以上4未満である毛髪用洗浄剤組成物。
[4]成分(A)が、好ましくはベンゼンスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸又はその塩、アズレンスルホン酸又はその塩、並びにベンゾフェノンスルホン酸又はその塩等から選ばれる1種又は2種以上であり、成分(A)の塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、アルミニウム塩、アンモニウム塩(NH4+)、又は有機アンモニウム塩である上記[1]~[3]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[5]成分(B)が、好ましくはアルカリ金属塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩から選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩及び2-アミノエタノール塩から選ばれる1種又は2種以上であり、さらに好ましくはナトリウム塩及びカリウム塩から選ばれる1種又は2種であり、またさらに好ましくはナトリウム塩である上記[1]~[4]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[6]成分(A)の含有量が、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは1.5質量%以上であり、より好ましくは2質量%以上であり、好ましくは6質量%以下であり、より好ましくは4質量%以下である上記[1]~[5]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[7]成分(B)の含有量が、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは18質量%以下であり、さらに好ましくは16質量%以下である上記[1]~[6]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[8]成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))が、好ましくは0.05以上であり、より好ましくは0.08以上であり、さらに好ましくは0.13以上であり、よりさらに好ましくは0.15以上であり、好ましくは2以下であり、より好ましくは1.5以下であり、さらに好ましくは1.0以下であり、よりさらに好ましくは0.8以下である上記[1]~[7]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[9]5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが、好ましくは2以上であり、より好ましくは3以上であり、5未満であって、好ましくは4.5以下であり、より好ましくは4以下である上記[1]~[8]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[10]さらに脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上を含有する上記[1]~[9]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[11]脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンエステル及びポリオキシエチレンアルキルエーテルから選ばれる1種又は2種以上の含有量が、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である上記[10]の毛髪用洗浄剤組成物。
[12]さらに塩基性アミノ酸を含有する上記[1]~[11]いずれか1の毛髪用洗浄剤組成物。
[13]塩基性アミノ酸の含有量が、本発明の毛髪用洗浄剤組成物中に、好ましくは0.5質量%以上であり、より好ましくは1.0質量%以上であり、好ましくは15質量%以下であり、より好ましくは12質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下である上記[12]の毛髪用洗浄剤組成物。
[14]上記[1]~[12]の毛髪用洗浄剤組成物を毛髪に塗布した後、毛髪をすすぐ、髪のくせ及び又はうねりの抑制方法。
[15]上記[1]~[12]の毛髪用洗浄剤組成物を毛髪に塗布した後、毛髪をすすぐ、髪のくせ及び又はうねりを抑制するための使用。
以下、本発明について、実施例に基づき具体的に説明する。なお、表中に特に示さない限り、各成分の含有量は質量%を示す。
[各種物性の測定方法]
(i)原料オレフィンの二重結合位置の測定方法
原料オレフィンの二重結合位置は、ガスクロマトグラフィー(以下、GCと省略)により測定した。具体的には、原料オレフィンに対しジメチルジスルフィドを反応させることでジチオ化誘導体とした後、各成分をGCで分離した。結果、それぞれのピーク面積より原料オレフィンの二重結合位置を求めた。
なお、測定に使用した装置および分析条件は次の通りである。GC装置(商品名:HP6890,HEWLETT PACKARD社製)、カラム(商品名:Ultra-Alloy-1HTキャピラリーカラム30m×250μm×0.15μm,フロンティア・ラボ社製)、検出器(水素炎イオン検出器(FID))、インジェクション温度300℃、ディテクター温度350℃、He流量4.6mL/分
(ii)内部オレフィンスルホン酸ナトリウムのスルホン酸基結合位置に応じた含有量の測定方法
スルホン酸基が結合している内部オレフィンスルホン酸ナトリウムについて、そのスルホン酸基結合位置に応じた各内部オレフィンスルホン酸ナトリウム含有量は、高速液体クロマトグラフィー/質量分析計(HPLC-MS)により測定した。具体的には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によりスルホン酸基が結合しているヒドロキシ体を分離し、それぞれを質量分析計(MS)にかけることで同定した。結果、そのHPLC-MSピーク面積から各々の含有量を求めた。
なお、測定に使用した装置及び条件は次の通りであった。HPLC装置「LD20ASXR」(島津製作所社製)、カラム「ODS Hypersil(登録商標)」(4.6×250mm、粒子サイズ:3μm、サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)、サンプル調製(メタノールで1000倍希釈)、溶離液A(10mM酢酸アンモニウム添加水)、溶離液B(10mM酢酸アンモニウム添加 メタクリロニトリル/水=95/5(v/v)溶液)、グラジェント(0分(A/B=60/40)→15.1~20分(30/70)→20.1~30分(60/40)、MS装置「LCMS-2020」(島津製作所社製)、ESI検出(陰イオン検出m/z:321.10(炭素数16又は18の(A)成分))、カラム温度(40℃)、流速(0.5mL/min)、インジェクション容量(5μL)
(iii)ヒドロキシ体/オレフィン体の質量比の測定方法
内部オレフィンスルホン酸ナトリウムのヒドロキシ体/オレフィン体の質量比は、HPLC-MSにより測定した。具体的には、HPLCによりヒドロキシ体とオレフィン体を分離し、それぞれをMSにかけることで同定した。結果、そのHPLC-MSピーク面積から各々の割合を求めた。
なお、測定に使用した装置および条件は次の通りである。HPLC装置(商品名:アジレントテクノロジー1100、アジレントテクノロジー社製)、カラム(商品名:L-columnODS4.6×150mm、一般財団法人化学物質評価研究機構製)、サンプル調製(メタノールで1000倍希釈)、溶離液A(10mM酢酸アンモニウム添加水)、溶離液B(10mM酢酸アンモニウム添加メタノール)、グラジェント(0分(A/B=30/70%)→10分(30/70%)→55分(0/100%)→65分(0/100%)→66分(30/70%)→75分(30/70%))、MS装置(商品名:アジレントテクノロジー1100MS SL(G1946D)、アジレントテクノロジー社製)、MS検出(陰イオン検出 m/z60-1600、UV240nm)
(iv)原料オレフィンの含有量の測定方法
内部オレフィンスルホン酸ナトリウム中の未反応原料オレフィンの含有量は、GCにより測定した。具体的には、内部オレフィンスルホン酸ナトリウム水溶液にエタノールと石油エーテルを添加した後、抽出し石油エーテル相にオレフィンを得た。結果、そのGCピーク面積から原料オレフィンを定量した。
なお、測定に使用した装置および分析条件は次の通りである。GC装置(商品名:アジレントテクノロジー6850,アジレントテクノロジー社製)、カラム(商品名:Ultra-Alloy-1HTキャピラリーカラム15m×250μm×0.15μm,フロンティア・ラボ社製)、検出器(水素炎イオン検出器(FID))、インジェクション温度300℃、ディテクター温度350℃、He流量3.8mL/分
(v)無機化合物の含有量の測定方法
無機化合物の含有量は、電位差滴定や中和滴定により測定した。具体的には、NaSOの含有量は、硫酸根(SO 2-)を電位差滴定によって求めることで定量した。また、NaOHの含有量は、希塩酸で中和滴定することで定量した。
(vi)毛髪用洗浄剤組成物におけるpHの測定方法
得られた毛髪用洗浄剤組成物について、各々水を用いて5質量%の水溶液となるように調製し、よく攪拌した後、pHメーター(東亜ディーケーケー社製、HM-30R)を用いて25℃にて測定した。
[製造例b1:炭素数16の原料オレフィンb1の製造]
攪拌装置付きフラスコに1-ヘキサデカノール(製品名:カルコール6098、花王社製)7000g(28.9モル)、固体酸触媒としてγ-アルミナ(STREM Chemicals,Inc社製)350g(原料アルコールに対して5質量%)を仕込み、攪拌下、280℃にて系内に窒素(7000mL/min)を流通させながら8時間反応を行った。反応終了後のアルコール転化率は100%であった。得られた粗アルケン内部オレフィンを蒸留用フラスコに移し、136~160℃/4.0mmHgで蒸留することでオレフィン純度100%の炭素数16の原料オレフィンa1を得た。得られた原料オレフィンa1の二重結合分布は、C1位1.8質量%、C2位21.8質量%、C3位18.7質量%、C4位18.6質量%、C5位14.3質量%、C6位11.4質量%、C7、8位の合計が13.6質量%であり、平均二重結合位置が4.17であった。
[製造例b2:炭素数16の原料オレフィンb2の製造]
反応時間を7.5時間に変更した以外、製造例b1と同様にして、オレフィン純度100%の炭素数16の原料オレフィンb2を得た。得られた原料オレフィンb2の二重結合分布は、C1位2.4質量%、C2位23.2質量%、C3位18.7質量%、C4位18.2質量%、C5位13.9質量%、C6位11.2質量%、C7、8位の合計が12.4質量%であり、平均二重結合位置が4.08であった。
[製造例b3:炭素数16の原料オレフィンb3の製造]
反応時間を8.5時間に変更した以外、製造例b1と同様にして、オレフィン純度100%の炭素数16の原料オレフィンb3を得た。得られた原料オレフィンb3の二重結合分布は、C1位2.3質量%、C2位20.7質量%、C3位16.8質量%、C4位17.5質量%、C5位14.7質量%、C6位12.9質量%、C7、8位の合計が15.2質量%であり、平均二重結合位置が4.28であった。
[製造例b4:炭素数16の原料オレフィンb4の製造]
反応時間を6.5時間に変更した以外、製造例b1と同様にして、オレフィン純度100%の炭素数16の原料オレフィンb4を得た。得られた原料オレフィンb4の二重結合分布は、C1位2.3質量%、C2位29.7質量%、C3位22.7質量%、C4位17.3質量%、C5位11.1質量%、C6位8.0質量%、C7、8位の合計が9.0質量%であり、平均二重結合位置が3.70であった。
[製造例b5:炭素数16の原料オレフィンb5の製造]
反応時間を9.5時間に変更した以外、製造例b1と同様にして、オレフィン純度100%の炭素数16の原料オレフィンb5を得た。得られた原料オレフィンb5の二重結合分布は、C1位0.9質量%、C2位19.2質量%、C3位16.1質量%、C4位15.7質量%、C5位16.6質量%、C6位13.2質量%、C7、8位の合計が18.4質量%であり、平均二重結合位置が4.50であった。
[製造例b6:炭素数18の原料オレフィンb6の製造]
攪拌装置付きフラスコに1-オクタデカノール(製品名:カルコール8098、花王社製)7000g(25.9モル)、固体酸触媒としてγ-アルミナ(STREM Chemicals,Inc社製)700g(原料アルコールに対して10質量%)を仕込み、攪拌下、280℃にて系内に窒素(7000mL/min)を流通させながら11時間反応を行った。反応終了後のアルコール転化率は100%であった。得られた粗アルケン内部オレフィンを蒸留用フラスコに移し、148~158℃/0.5mmHgで蒸留することでオレフィン純度100%の炭素数18の原料オレフィンb6を得た。得られた原料オレフィンb6の二重結合分布は、C1位1.8質量%、C2位26.4質量%、C3位21.1質量%、C4位17.5質量%、C5位11.7質量%、C6位8.3質量%、C7位5.9質量%、C8、9位の合計が7.4質量%であり、平均二重結合位置が4.00であった。
得られた原料オレフィンb1~b6の各物性値を表1に示す。
Figure 2023143737000002
[製造例1:炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB1の製造]
製造例b1で得られた原料オレフィンb1を、外部にジャケットを有する薄膜式スルホン化反応器に入れ、反応器外部ジャケットに10℃の冷却水を通液する条件下で三酸化硫黄ガスを用いてスルホン化反応を行った。スルホン化反応の際のSO/内部オレフィンのモル比は1.01に設定した。得られたスルホン化物を、理論酸価に対して1.04モル倍量の水酸化ナトリウム(アルカリ剤)で調製したアルカリ水溶液と混合し、連続法にて30℃にて1時間中和した。得られた中和物をオートクレーブ中で170℃にて1時間加熱して加水分解を行い、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB1を得た。得られた炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB1中に含有される原料オレフィンの含有量は0.4質量%、無機化合物は0.39質量%であった。
[製造例2:炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB2の製造]
原料オレフィンとして、製造例b2で得られた原料オレフィンb2を用いた以外、製造例1と同様にして、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB2を得た。得られた炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB2中に含有される原料オレフィンの含有量は0.7質量%、無機化合物は0.49質量%であった。
[製造例3:炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB3の製造]
原料オレフィンとして、製造例b3で得られた原料オレフィンb3を用いた以外、製造例1と同様にして、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB3を得た。得られた炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB3中に含有される原料オレフィンの含有量は0.5質量%、無機化合物は0.54質量%であった。
[製造例4:炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB4の製造]
原料オレフィンとして、製造例b4で得られた原料オレフィンb4を用いた以外、製造例1と同様にして、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB4を得た。得られた炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB4中に含有される原料オレフィンの含有量は0.4質量%、無機化合物は0.41質量%であった。
[製造例5:炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB5の製造]
原料オレフィンとして、製造例b5で得られた原料オレフィンb5を用いた以外、製造例1と同様にして、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB5を得た。得られた炭素数16の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB5中に含有される原料オレフィンの含有量は0.3質量%、無機化合物は0.43質量%であった。
[製造例6:炭素数18の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB6の製造]
原料オレフィンとして、製造例b6で得られた原料オレフィンb6を用いた以外、製造例1と同様にして、炭素数18の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB6を得た。得られた炭素数18の内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB6中に含有される原料オレフィンの含有量は0.5質量%、無機化合物は0.45質量%であった。
得られた内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB1~B6の各物性値を表2に示す。
Figure 2023143737000003
[実施例1~12、比較例1~9]
適宜必要に応じて得られた内部オレフィンスルホン酸ナトリウムB1~B6を用い、表3~表4に示す組成の毛髪用洗浄剤組成物を常法により調製した。具体的には、成分(A)、成分(B)、及び適量の水、必要に応じてその他の成分をビーカーに取り、60~80℃に加温して混合し、室温まで冷却した後、水分を補充して、各毛髪用洗浄剤組成物を得た。
得られた毛髪用洗浄剤組成物を用い、日々繰り返される短時間のヘアケアを想定して、以下の1)~7)の操作を行い、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果、塗布時の起泡量、及びすすぎ時の髪のきしまない程度について、評価を行った。
結果を表3及び表4に示す。
《くせ緩和率》
1)カールしたコーカシアン毛(Kerling international haarfabrik社製、European-natural hair remis curly 30~35cm)を平らな板上に置き、上方から見た時の変曲点となる場所で切り出し(以下、Cカール毛と称する)、これをイオン交換水に20分間浸漬した後、20℃50%RHにて24時間以上静置した。
2)Cカール毛を1mm方眼紙上に置いて上方より撮影を行い、得られた画像を用いてCカール毛を円弧に見立てた時の、かかる円弧に内接する円の直径Dを測定した。
3)次に、Cカール毛を40℃の毛髪用洗浄剤組成物に5分間浸漬した後、イオン交換水に1分間浸漬した。
4)上記3)の操作を5回繰り返した。
5)次いで、得られたCカール毛をイオン交換水に20分浸漬した後、20℃50%RHにて24時間以上静置した。
6)次いで、得られたCカール毛を円弧に見立てた時の、かかる円弧に内接する円の直径Dを測定し、直径D/直径Dの値を算出した。
7)上記1)~6)の操作を別途切り出した5本のCカール毛に対して行い、その平均値をくせ緩和率として求め、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果の評価の指標とした。
なお、得られたくせ緩和率の値が1.10以上であると、1回あたりの使用が比較的短時間であっても、毛髪におけるくせやうねりの緩和効果に優れると判断できる。
《塗布時の起泡量》
日本人女性の毛髪(約15~20cm)20gを束ねた毛束を水で濡らした後、得られた毛髪洗浄剤組成物1gを手に取り、毛髪洗浄剤組成物を頭髪に十分行き渡させる様に手を動かしてシャンプーを行った。この時に発生する泡の量について、専門パネラー(3名)により以下の評価基準にしたがって評価を行い、その平均値を求めた。
・評価基準
5:多い
4:やや多い
3:どちらでもない
2:やや少ない
1:少ない
《すすぎ時の髪のきしまない程度》
日本人女性の毛髪(約15~20cm)20gを束ねた毛束を水で十分に濡らした後、得られた毛髪洗浄剤組成物1gを手に取り、毛髪洗浄剤組成物を頭髪に十分行き渡させる様に手を動かしてシャンプーを行った。その後、すすいだ時に手櫛を通したときの髪のきしまない程度について、専門パネラー(3名)により以下の評価基準にしたがって評価を行い、その平均値を求めた。
・評価基準
5:すすぎ終わりまで、髪がきしまない
4:すすぎはじめからすすぎ終わりの間の3/4の時間が過ぎたあたりから、髪がきしむ
3:すすぎはじめからすすぎ終わりの間の半分の時間が過ぎたあたりから、髪がきしむ
2:すすぎはじめからすすぎ終わりの間の1/4の時間が過ぎたあたりから、髪がきしむ
1:すすぎはじめから、髪がきしむ
Figure 2023143737000004
Figure 2023143737000005

Claims (7)

  1. 次の成分(A)及び(B):
    (A)芳香族スルホン酸又はその塩 1質量%以上8質量%以下
    (B)平均二重結合位置が3.9位以上4.4位以下である炭素数16の原料オレフィンをスルホン化してなる、炭素数16の内部オレフィンスルホン酸又はその塩 4質量%以上25質量%以下
    を含有し、かつ5質量%の水溶液としたときの25℃におけるpHが1以上5未満である毛髪用洗浄剤組成物。
  2. 成分(A)の含有量と成分(B)の含有量との質量比((A)/(B))が、0.05以上2以下である請求項1に記載の毛髪用洗浄剤組成物。
  3. スルホン酸基が1位以上4位以下に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量が、成分(B)中に40質量%以上75質量%以下である請求項1又は2に記載の毛髪用洗浄剤組成物。
  4. スルホン酸基が2位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量が、成分(B)中に10質量%以上35質量%以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の毛髪用洗浄剤組成物。
  5. スルホン酸基が3位に存在する内部オレフィンスルホン酸又はその塩の含有量が、成分(B)中に5質量%以上30質量%以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の毛髪用洗浄剤組成物。
  6. 成分(B)中における、内部オレフィンスルホン酸又はその塩のヒドロキシ体の含有量と内部オレフィンスルホン酸又はその塩のオレフィン体の含有量との質量比(ヒドロキシ体/オレフィン体)が、50/50~100/0である請求項1~5のいずれか1項に記載の毛髪用洗浄剤組成物。
  7. 髪のくせ及び又はうねりを抑制するための、請求項1~6のいずれか1項に記載の毛髪用洗浄剤組成物。
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