JP2023142097A - マイクロミラーデバイス及び光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ミラー部の角度検出精度を向上させることを可能とするマイクロミラーデバイス及び光走査装置を提供する。【解決手段】マイクロミラーデバイスは、ミラー部と、一対の第1支持部と、一対の可動枠と、一対の第2支持部と、駆動部と、固定枠と、固定枠よりも厚みが薄く、第1軸又は第2軸に沿って延伸して駆動部と固定枠とを接続する一対の接続部と、上部電極の形状及び位置が第1軸及び第2軸を中心として線対称の関係にある4つの圧電センサと、を備える。接続部の延伸方向を第1方向とし、第1方向に直交し、かつ平面内にある方向を第2方向とし、固定枠と接続部との境界の第2方向への長さをHとした場合に、4つの圧電センサの各々は、少なくとも一部が、第1軸と第2軸のうち第1方向と平行な軸から第2方向にH/2以内の範囲にあり、かつ、固定枠上に配置されている。【選択図】図9

Description

本開示の技術は、マイクロミラーデバイス及び光走査装置に関する。
シリコン(Si)の微細加工技術を用いて作製される微小電気機械システム(Micro Electro Mechanical Systems:MEMS)デバイスの1つとしてマイクロミラーデバイス(マイクロスキャナともいう。)が知られている。このマイクロミラーデバイスは小型かつ低消費電力であることから、レーザーディスプレイ、レーザープロジェクタ、光干渉断層計などへの幅広い応用が期待されている。
マイクロミラーデバイスの駆動方式は様々であるが、圧電体の変形を利用した圧電駆動方式は、他の方式に比べて発生するトルクが高く、高スキャン角が得られるとして有望視されている。特に、レーザーディスプレイのように高いスキャン角が必要な場合には、圧電駆動方式のマイクロミラーデバイスを共振駆動することにより、より高いスキャン角が得られる。
レーザーディスプレイに用いられる一般的なマイクロミラーデバイスは、ミラー部と、圧電方式のアクチュエータとを備える(例えば、特許文献1参照)。ミラー部は、互いに直交する第1軸及び第2軸の周りに揺動自在である。アクチュエータは、外部から供給される駆動電圧に応じて、ミラー部を、第1軸及び第2軸の周りに揺動させる。
2軸のマイクロミラーデバイスは、2軸駆動時に各軸周りのミラー部の角度をリアルタイムに検出するために角度センサを設けることが必須である。特に、圧電方式のアクチュエータを用いるマイクロミラーデバイスにおいては、角度センサとして圧電センサを用いることが好ましい。これは、アクチュエータと同じ圧電素子により形成される圧電センサを用いることで、マイクロミラーデバイスの作製プロセスの簡略化、小型化等を図ることができるためである。圧電センサは、ミラー部の揺動によって生じる応力を電圧信号に変換して出力する。
特開2017-132281号公報
従来のマイクロミラーデバイスでは、圧電センサは、高い応力が加わる箇所であるミラー部を支持する支持部(例えば、トーションバー)の近傍、アクチュエータの近傍等に配置されている。しかしながら、このような箇所に圧電ミラーを配置した場合には、圧電センサから出力される電圧信号に、周囲の配線からの混信、検出対象以外の他の軸周りの信号成分の重畳等によるノイズ成分が多く含まれることがある。この電圧信号にノイズ成分が多く含まれると、ミラー部の角度検出精度が低下してしまう。
本開示の技術は、ミラー部の角度検出精度を向上させることを可能とするマイクロミラーデバイス及び光走査装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示のマイクロミラーデバイスは、入射光を反射する反射面を有するミラー部と、ミラー部の静止時における反射面を含む平面内にある第1軸上でミラー部と接続され、かつミラー部を第1軸周りに揺動可能に支持する一対の第1支持部と、第1支持部に接続され、第1軸を挟んで対向した一対の可動枠と、上記平面内であって第1軸に直交する第2軸上で可動枠に接続され、かつミラー部と第1支持部と可動枠とを第2軸周りに揺動可能に支持する一対の第2支持部と、可動枠を囲んで配置された駆動部と、駆動部を囲んで配置された固定枠と、固定枠よりも厚みが薄く、第1軸又は第2軸に沿って延伸して駆動部と固定枠とを接続する一対の接続部と、上部電極、圧電膜、及び下部電極により構成され、上部電極の形状及び位置が第1軸及び第2軸を中心として線対称の関係にある4つの圧電センサと、を備え、接続部の延伸方向を第1方向とし、第1方向に直交し、かつ上記平面内にある方向を第2方向とし、固定枠と接続部との境界の第2方向への長さをHとした場合に、4つの圧電センサの各々は、少なくとも一部が、第1軸と第2軸のうち第1方向と平行な軸から第2方向にH/2以内の範囲にあり、かつ、固定枠上に配置されている。
4つの圧電センサは、第1軸又は第2軸を中心として線対称の関係にある一対の圧電センサの上部電極又は下部電極から得られる電圧信号を加算又は減算することによるミラー部の角度検出信号の生成に用いられることが好ましい。
4つの圧電センサは、第1軸又は第2軸を中心として線対称の関係にある一対の圧電センサの上部電極又は下部電極が、金属配線を介して接続されていることが好ましい。
駆動部は、第2軸を挟んで対向し、かつ圧電素子を有する一対の第1アクチュエータと、第1アクチュエータを囲んで配置され、第1軸を挟んで対向し、かつ圧電素子を有する一対の第2アクチュエータと、を備えることが好ましい。
駆動部は、第2アクチュエータがミラー部に第1軸周りの回転トルクを作用させ、かつ第1アクチュエータが可動枠に第2軸周りの回転トルクを作用させることにより、ミラー部を第1軸周り及び第2軸の周りにそれぞれ揺動させることが好ましい。
本開示の光走査装置は、上記いずれかのマイクロミラーデバイスと、駆動部を駆動するプロセッサと、を備える光走査装置であって、プロセッサは、駆動部に駆動信号を与えることにより、ミラー部を第1軸及び第2軸の周りにそれぞれ揺動させ、4つの圧電センサのうち、第1軸又は第2軸を中心として線対称の関係にある一対の圧電センサの上部電極又は下部電極から得られる電圧信号を加算又は減算することにより、ミラー部の角度検出信号を生成する。
本開示の技術によれば、ミラー部の角度検出精度を向上させることを可能とするマイクロミラーデバイス及び光走査装置を提供することができる。
光走査装置の概略図である。 駆動制御部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 マイクロミラーデバイスの外観斜視図である。 マイクロミラーデバイスを光入射側から見た平面図である。 図4のA-A線に沿った断面図である。 ミラー部が第1軸周りに回動した状態を示す断面図である。 第1駆動信号及び第2駆動信号の一例を示す図である。 圧電センサの構成を概略的に示す断面図である。 圧電センサの平面形状の一例を示す平面図である。 固定枠と第2接続部との境界を裏面側から見た部分拡大図である。 角度検出信号の生成処理の一例を示す図である。 マイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。 マイクロミラーデバイスの構成要素の寸法に関するパラメータを示す図である。 パラメータの具体的な設定値を示す図である。 第1比較例に係るマイクロミラーデバイスの構成を示す平面図である。 第1比較例に係る圧電センサの平面形状を示す平面図である。 第2比較例に係るマイクロミラーデバイスの構成を示す平面図である。 第2比較例に係る圧電センサの平面形状を示す平面図である。 第2比較例に係る圧電センサの平面形状を示す平面図である。 第1角度検出信号及び第2角度検出信号の検出結果を示す図である。
添付図面に従って本開示の技術に係る実施形態の一例について説明する。
図1は、一実施形態に係る光走査装置10を概略的に示す。光走査装置10は、マイクロミラーデバイス(以下、MMD(Micro Mirror Device)という。)2と、光源3と、駆動制御部4とを有する。光走査装置10は、駆動制御部4の制御に従って、光源3から照射された光ビームLBをMMD2により反射することにより被走査面5を光走査する。被走査面5は、例えばスクリーンである。
MMD2は、第1軸aと、第1軸aに直交する第2軸aとの周りに、ミラー部20(図3参照)を揺動させることを可能とする圧電型2軸駆動方式のマイクロミラーデバイスである。以下、第1軸aと平行な方向をX方向、第2軸aと平行な方向をY方向、第1軸a及び第2軸aに直交する方向をZ方向という。
光源3は、光ビームLBとして、例えばレーザ光を発するレーザ装置である。光源3は、MMD2のミラー部20が静止した状態において、ミラー部20が備える反射面20A(図3参照)に垂直に光ビームLBを照射することが好ましい。
駆動制御部4は、光走査情報に基づいて光源3及びMMD2に駆動信号を出力する。光源3は、入力された駆動信号に基づいて光ビームLBを発生してMMD2に照射する。MMD2は、入力された駆動信号に基づいて、ミラー部20を第1軸a及び第2軸aの周りに揺動させる。
詳しくは後述するが、駆動制御部4は、ミラー部20を第1軸a及び第2軸aの周りにそれぞれ共振させることにより、ミラー部20で反射される光ビームLBは、被走査面5上においてリサージュ波形を描くように走査される。この光走査方式は、リサージュスキャン方式と呼ばれる。
光走査装置10は、例えば、リサージュスキャン方式のレーザーディスプレイに適用される。具体的には、光走査装置10は、AR(Augmented Reality)グラス又はVR(Virtual Reality)グラス等のレーザースキャンディスプレイに適用可能である。
図2は、駆動制御部4のハードウェア構成の一例を示す。駆動制御部4は、CPU(Central Processing Unit)40、ROM(Read Only Memory)41、RAM(Random Access Memory)42、光源ドライバ43、及びMMDドライバ44を有する。CPU40は、ROM41等の記憶装置からプログラム及びデータをRAM42に読み出して処理を実行することにより、駆動制御部4の全体の機能を実現する演算装置である。CPU40は、本開示の技術に係るプロセッサの一例である。
ROM41は、不揮発性の記憶装置であり、CPU40が処理を実行するためのプログラム、及び前述の光走査情報等のデータを記憶している。RAM42は、プログラム及びデータを一時的に保持する揮発性の記憶装置である。
光源ドライバ43は、CPU40の制御に従って、光源3に駆動信号を出力する電気回路である。光源ドライバ43においては、駆動信号は、光源3の照射タイミング及び照射強度を制御するための駆動電圧である。
MMDドライバ44は、CPU40の制御に従って、MMD2に駆動信号を出力する電気回路である。MMDドライバ44においては、駆動信号は、MMDドライバ44のミラー部20を揺動させるタイミング、周期、及び振れ角を制御するための駆動電圧である。
CPU40は、光走査情報に基づいて光源ドライバ43及びMMDドライバ44を制御する。光走査情報は、被走査面5に走査する光ビームLBの走査パターンと、光源3の発光タイミングとを含む情報である。
また、CPU40は、MMD2に設けられた後述する4つの圧電センサ51~54の各々から出力される電圧信号に基づいて、ミラー部20の第1軸a及び第2軸aの周りの角度を表す角度検出信号を生成する。CPU40は、生成した角度検出信号に基づいて、駆動信号を補正する。
次に、図3~図5を用いて第1実施形態に係るMMD2の構成を説明する。図3は、MMD2の外観斜視図である。図4は、MMD2を光入射側から見た平面図である。図5は、図4のA-A線に沿った断面図である。
図3に示すように、MMD2は、ミラー部20、一対の第1支持部21、一対の可動枠22、一対の第2支持部23、一対の第1アクチュエータ24、一対の第2アクチュエータ25、一対の第1接続部26A、一対の第2接続部26B、及び固定枠27を有する。MMD2は、いわゆるMEMSスキャナである。
ミラー部20は、入射光を反射する反射面20Aを有する。反射面20Aは、ミラー部20の一面に設けられた、例えば、金(Au)又はアルミニウム(Al)等の金属薄膜で形成されている。反射面20Aの形状は、例えば、第1軸aと第2軸aとの交点を中心とした円形状である。
第1軸a及び第2軸aは、例えば、ミラー部20が静止した静止時において反射面20Aを含む平面内に存在する。MMD2の平面形状は、矩形状であって、第1軸aを中心として線対称であり、かつ第2軸aを中心として線対称である。
一対の第1支持部21は、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aを中心として線対称な形状である。また、第1支持部21の各々は、第1軸aを中心として線対称な形状である。第1支持部21は、第1軸a上でミラー部20と接続されており、ミラー部20を第1軸a周りに揺動可能に支持している。
一対の可動枠22は、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aを中心として線対称となる形状である。可動枠22の各々は、第2軸aを中心として線対称な形状である。また、可動枠22の各々は、ミラー部20の外周に沿って湾曲している。可動枠22の両端はそれぞれ第1支持部21に接続されている。
第1支持部21と可動枠22とは、互いに接続されることにより、ミラー部20を囲んでいる。なお、ミラー部20、第1支持部21、及び可動枠22は、可動部60を構成している。
一対の第2支持部23は、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aを中心として線対称な形状である。第2支持部23の各々は、第2軸aを中心として線対称な形状である。第2支持部23は、第2軸a上で可動枠22に接続されており、ミラー部20を有する可動部60を、第2軸a周りに揺動可能に支持している。また、第2支持部23の両端はそれぞれ第1アクチュエータ24に接続されている。
一対の第1アクチュエータ24は、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aを中心として線対称な形状である。また、第1アクチュエータ24は、第1軸aを中心として線対称な形状である。第1アクチュエータ24は、可動枠22及び第1支持部21の外周に沿って形成されている。第1アクチュエータ24は、圧電素子を備えた圧電駆動方式のアクチュエータである。
なお、図3及び図4では、第1アクチュエータ24が第1軸aの付近で分離されているように見えるが、第1アクチュエータ24は、不図示の配線により、第1軸aを挟んで電気的に接続されている。
第2支持部23と第1アクチュエータ24とは、互いに接続されることにより、可動部60を囲んでいる。
一対の第2アクチュエータ25は、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aを中心として線対称な形状である。また、第2アクチュエータ25は、第2軸aを中心として線対称な形状である。第2アクチュエータ25は、第1アクチュエータ24及び第2支持部23の外周に沿って形成されている。第2アクチュエータ25は、圧電素子を備えた圧電駆動方式のアクチュエータである。
なお、図3及び図4では、第2アクチュエータ25が第2軸a付近で分離されているように見えるが、第2アクチュエータ25は、不図示の配線により、第2軸aを挟んで電気的に接続されている。
一対の第1接続部26Aは、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aを中心として線対称な形状である。また、第1接続部26Aの各々は、第1軸aを中心として線対称な形状である。第1接続部26Aは、第1軸aに沿って配置されており、第1軸a上で、第1アクチュエータ24と第2アクチュエータ25とを接続している。
一対の第2接続部26Bは、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aを中心として線対称な形状である。また、第2接続部26Bの各々は、Y方向に延伸しており、かつ第2軸aを中心として線対称な形状である。第2接続部26Bは、第2軸aに沿って配置されており、第2軸a上で、第2アクチュエータ25と固定枠27とを接続している。なお、本実施形態では、Y方向が本開示の技術に係る「延伸方向」に対応する。
第2アクチュエータ25と第2接続部26Bとは、互いに接続されることにより、可動部60、及び第1アクチュエータ24を囲んでいる。第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25は、可動枠22を囲んで配置された駆動部を構成している。
固定枠27は、外形が矩形状の枠状部材であって、第1軸a及び第2軸aをそれぞれ中心として線対称な形状である。固定枠27は、第2アクチュエータ25及び第2接続部26Bの外周を囲んでいる。すなわち、固定枠27は、駆動部を囲んで配置されている。
第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25は、それぞれ圧電素子を有する圧電アクチュエータである。一対の第1アクチュエータ24は、ミラー部20及び可動枠22に第2軸a周りの回転トルクを作用させることにより、可動部60を第2軸a周りに揺動させる。一対の第2アクチュエータ25は、ミラー部20、可動枠22、及び第1アクチュエータ24に第1軸a周りの回転トルクを作用させることにより、ミラー部20を第1軸a周りに揺動させる。
図4に示すように、第1支持部21は、揺動軸21Aと、一対の連結部21Bとで構成されている。揺動軸21Aは、第1軸aに沿って延伸した、いわゆるトーションバーである。揺動軸21Aは、一端がミラー部20に接続されており、他端が連結部21Bに接続されている。
一対の連結部21Bは、第1軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第1軸aを中心として線対称な形状である。連結部21Bは、一端が揺動軸21Aに接続されており、他端が可動枠22に接続されている。連結部21Bは、折り返し構造を有している。連結部21Bは、折り返し構造により弾性を有するため、ミラー部20が第1軸a周りに揺動する際に、揺動軸21Aにかかる内部応力を緩和する。
第2支持部23は、揺動軸23Aと、一対の連結部23Bとで構成されている。揺動軸23Aは、第2軸aに沿って延伸した、いわゆるトーションバーである。揺動軸23Aは、一端が可動枠22に接続されており、他端が連結部23Bに接続されている。
一対の連結部23Bは、第2軸aを挟んで対向する位置に配置されており、かつ、第2軸aを中心として線対称な形状である。連結部23Bは、一端が揺動軸23Aに接続されており、他端が第1アクチュエータ24に接続されている。連結部23Bは、折り返し構造を有している。連結部23Bは、折り返し構造により弾性を有するため、ミラー部20が第2軸a周りに揺動する際に、揺動軸23Aにかかる内部応力を緩和する。
また、ミラー部20には、反射面20Aの外側に、反射面20Aの外周に沿って複数のスリット20B,20Cが形成されている。複数のスリット20B,20Cは、第1軸a及び第2軸aをそれぞれ中心として線対称となる位置に配置されている。スリット20Bは、ミラー部20が揺動することにより反射面20Aに生じる歪を抑制する作用を有する。
一対の第2接続部26Bの近傍には、ミラー部20の角度を検出するための角度センサとして、4つの圧電センサ51~54が設けられている。圧電センサ51~54は、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25と同様に、圧電素子により形成されている。圧電センサ51~54は、第1軸a及び第2軸aをそれぞれ中心として線対称の関係にある。具体的には、圧電センサ51,52は、一対の第2接続部26Bの一方の近傍に配置され、かつ位置及び形状が第2軸aを中心として線対称の関係にある。圧電センサ53,54は、一対の第2接続部26Bの他方の近傍に配置され、かつ位置及び形状が第2軸aを中心として線対称の関係にある。圧電センサ51,52と圧電センサ53,54とは、位置及び形状が第1軸aを中心として線対称の関係にある。
図3及び図4では、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25に駆動信号を与えるための配線及び電極パッドについては図示を省略している。また、圧電センサ51~54から出力される電圧信号を取得するための配線及び電極パッドについても図示を省略している。これらの電極パッドは、固定枠27上に複数設けられる。
図5に示すように、MMD2は、例えばSOI(Silicon On Insulator)基板30をエッチング処理することにより形成されている。SOI基板30は、単結晶シリコンからなる第1シリコン活性層31の上に、酸化シリコン層32が設けられ、酸化シリコン層32の上に単結晶シリコンからなる第2シリコン活性層33が設けられた基板である。
ミラー部20、第1支持部21、可動枠22、第2支持部23、第1アクチュエータ24、第2アクチュエータ25、第1接続部26A、及び第2接続部26Bは、SOI基板30からエッチング処理により第1シリコン活性層31及び酸化シリコン層32を除去することで残存した第2シリコン活性層33により形成されている。第2シリコン活性層33は、弾性を有する弾性部として機能する。固定枠27は、第1シリコン活性層31、酸化シリコン層32、及び第2シリコン活性層33の3層で形成されている。すなわち、ミラー部20、第1支持部21、可動枠22、第2支持部23、第1アクチュエータ24、第2アクチュエータ25、第1接続部26A、及び第2接続部26Bは、それぞれ固定枠27よりも厚みが薄い。本開示において、厚みとは、Z方向への幅をいう。
第1アクチュエータ24は、第2シリコン活性層33上に形成された圧電素子(図示せず)を含む。圧電素子は、第2シリコン活性層33上に、下部電極、圧電膜、及び上部電極が順に積層された積層構造を有する。第2アクチュエータ25は、第1アクチュエータ24と同様の構成である。
下部電極及び上部電極は、例えば、金(Au)又は白金(Pt)等の金属で形成されている。圧電膜は、例えば、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)で形成されている。下部電極及び上部電極は、配線及び電極パッドを介して、前述の駆動制御部4に電気的に接続されている。
下部電極は、配線及び電極パッドを介して駆動制御部4に接続され、グランド電位が付与される。上部電極には、駆動制御部4から駆動電圧が印加される。
圧電膜は、分極方向に正又は負の電圧が印加されると、印加電圧に比例した変形(例えば、伸縮)が生じる。すなわち、圧電膜は、いわゆる逆圧電効果を発揮する。圧電膜は、駆動制御部4から上部電極に駆動電圧が印加されることにより逆圧電効果を発揮して、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25を変位させる。
図6は、一対の第2アクチュエータ25の一方の圧電膜を伸張させ、他方の圧電膜を収縮させることにより、第2アクチュエータ25に、第1軸a周りの回転トルクを発生させる例を示している。このように、一対の第2アクチュエータ25の一方と他方とが互いに逆方向に変位することにより、ミラー部20が第1軸aの周りに回動する。
また、図6は、一対の第2アクチュエータ25の変位方向と、ミラー部20の回動方向とが互いに逆方向である逆位相の共振モード(以下、逆位相回動モードという。)で、第2アクチュエータ25を駆動した例である。これに対して、一対の第2アクチュエータ25の変位方向と、ミラー部20の回動方向とが同じ方向である同位相の共振モードを、同位相回動モードという。本実施形態では、逆位相回動モードで第2アクチュエータ25を駆動する。
ミラー部20の第1軸a周りの振れ角θは、駆動制御部4が第2アクチュエータ25に与える駆動信号(以下、第1駆動信号という。)により制御される。第1駆動信号は、例えば正弦波の交流電圧である。第1駆動信号は、一対の第2アクチュエータ25の一方に印加される駆動電圧波形V1A(t)と、他方に印加される駆動電圧波形V1B(t)とを含む。駆動電圧波形V1A(t)と駆動電圧波形V1B(t)は、互いに逆位相(すなわち位相差180°)である。
なお、ミラー部20の第1軸a周りの振れ角θは、反射面20Aの法線Nが、YZ平面においてZ方向に対して傾斜する角度に対応する。以下、振れ角θを、回動角度θともいう。
第1アクチュエータ24は、第2アクチュエータ25と同様に、逆位相の共振モードで駆動される。ミラー部20の第2軸a周りの振れ角は、駆動制御部4が第1アクチュエータ24に与える駆動信号(以下、第2駆動信号という。)により制御される。第2駆動信号は、例えば正弦波の交流電圧である。第2駆動信号は、一対の第1アクチュエータ24の一方に印加される駆動電圧波形V2A(t)と、他方に印加される駆動電圧波形V2B(t)とを含む。駆動電圧波形V2A(t)と駆動電圧波形V2B(t)は、互いに逆位相(すなわち位相差180°)である。
図7は、第1駆動信号及び第2駆動信号の一例を示す。図7(A)は、第1駆動信号に含まれる駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)を示す。図7(B)は、第2駆動信号に含まれる駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)を示す。
駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)は、それぞれ次のように表される。
1A(t)=Voff1+Vsin(2πfd1t)
1B(t)=Voff1+Vsin(2πfd1t+α)
ここで、Vは振幅電圧である。Voff1はバイアス電圧である。fd1は駆動周波数(以下、第1駆動周波数という。)である。tは時間である。αは、駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)の位相差である。本実施形態では、例えば、α=180°とする。
駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)が一対の第2アクチュエータ25に印加されることにより、ミラー部20は、第1駆動周波数fd1で第1軸a周りに揺動する。
駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)は、それぞれ次のように表される。
2A(t)=Voff2+Vsin(2πfd2t+φ)
2B(t)=Voff2+Vsin(2πfd2t+β+φ)
ここで、Vは振幅電圧である。Voff2はバイアス電圧である。fd2は駆動周波数(以下、第2駆動周波数という。)である。tは時間である。βは、駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)の位相差である。本実施形態では、例えば、β=180°とする。また、φは、駆動電圧波形V1A(t)及びV1B(t)と、駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)との位相差である。また、本実施形態では、例えば、Voff1=Voff2=0Vとする。
駆動電圧波形V2A(t)及びV2B(t)が一対の第1アクチュエータ24に印加されることにより、ミラー部20を含む可動部60は、第2駆動周波数fd2で第2軸a周りに揺動する。
第1駆動周波数fd1は、ミラー部20の第1軸a周りの共振周波数に一致するように設定される。第2駆動周波数fd2は、ミラー部20の第2軸a周りの共振周波数に一致するように設定される。本実施形態では、第1駆動周波数fd1は、第2駆動周波数fd2より大きい。
図8は、圧電センサ51の構成を概略的に示す。圧電センサ51は、下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72を含んで構成されている。下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72は、第2シリコン活性層33上に順に積層されている。下部電極70及び上部電極72は、例えば、金(Au)又は白金(Pt)等の金属で形成されている。圧電膜71は、例えば、圧電材料であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)で形成されている。
上部電極72は、絶縁膜73で覆われている。絶縁膜73には、上部電極72の一部を露出させる開口73Aが形成されている。絶縁膜73上には、金属で形成された電極配線74が設けられている。電極配線74は、開口73Aを介して上部電極72に接続されている。下部電極70は、第2シリコン活性層33上に形成された電極配線75に接続されている。電極配線75には、グランド電位が付与される。
下部電極70は、例えば、厚みが150nmである。上部電極72は、例えば、厚みが200nmである。圧電膜71は、例えば、厚みが2μmである。絶縁膜73は、例えば、厚みが600nmである。電極配線74,75は、例えば、それぞれ厚みが400nmである。
下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72は、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25の下部電極、圧電膜、及び上部電極と、同一の製造工程により製造される。
圧電膜71は、ミラー部20が揺動する際に加わる応力を、圧電効果により電圧信号に変換する。この結果、ミラー部20の角度に応じた電圧信号が上部電極72から取得される。
圧電センサ52~54は、圧電センサ51と同様の構成である。
図9は、圧電センサ51,52の平面形状の一例を示す。なお、図9では、絶縁膜73、第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25に駆動信号を与えるための配線などの図示は省略している。
下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72の位置及び形状は、第2軸aを中心として線対称の関係にある。固定枠27と第2接続部26Bとの境界27AのX方向への長さをHとした場合に、圧電センサ51,52の各々は、少なくとも一部が第2軸aからX方向にH/2以内の範囲にある。また、圧電センサ51,52の各々は、境界27Aにまたがって配置されている。すなわち、圧電センサ51,52の各々は、少なくとも一部が固定枠27上に配置されている。
圧電センサ51の上部電極72に接続された電極配線74と、圧電センサ52の上部電極72に接続された電極配線74とは、それぞれ電極パッド76に接続されている。また、圧電センサ51の下部電極70と、圧電センサ52の下部電極70とは、電極配線75を介して接続されている。電極配線75は、グランド電位を付与するための電極パッド(図示せず)に接続されている。圧電センサ51,52の上部電極72から得られる電圧信号は、電極配線74及び電極パッド76を介してMMD2の外部に出力される。電極パッド76は、固定枠27上に配置されている。
また、圧電センサ51,52は、第2軸a上には存在せず、互いに離隔している。圧電センサ51の圧電膜71と、圧電センサ52の圧電膜71とのX方向への間隔Lは、例えば、30μmである。
圧電センサ53,54は、位置及び形状が第1軸aを中心として圧電センサ51,52の位置及び形状と線対称であること以外は、圧電センサ51,52と同様の構成である。
本実施形態では、Y方向が本開示の技術に係る「第1方向」に対応し、X方向が本開示の技術に係る「第2方向」に対応する。また、電極配線75が本開示の技術に係る「金属配線」に対応する。
上記のように、圧電センサ51~54の各々は、少なくとも一部が固定枠27上に配置されているので、上部電極72と電極パッド76との間を接続する電極配線74の長さが短くなる。これにより、固定枠27及び第2接続部26Bに配置される図示しない配線(第1アクチュエータ24及び第2アクチュエータ25に駆動信号を与えるための配線など)からの混信が抑制される。
図10は、固定枠27と第2接続部26Bとの境界27Aを、裏面側から見た部分拡大図である。固定枠27と第2接続部26Bとは厚みが異なるため、両者の段差部分に境界27Aが形成されている。本実施形態では、境界27Aは、半円状である。
図11は、CPU40による角度検出信号の生成処理の一例を示す。例えば、CPU40は、圧電センサ51の上部電極72から得られる電圧信号V1から、圧電センサ53の上部電極72から得られる電圧信号V3を減算することにより、第1軸a周りのミラー部20の角度を表す第1角度検出信号S1を生成する。また、CPU40は、圧電センサ51の上部電極72から得られる電圧信号V1から、圧電センサ52の上部電極72から得られる電圧信号V2を減算することにより、第2軸a周りのミラー部20の角度を表す第2角度検出信号S2を生成する。
電圧信号V1と電圧信号V3とに含まれる第1軸a周りの信号成分(検出対象成分)は互いに位相である。これに対して、電圧信号V1と電圧信号V3とに含まれる第2軸a周りの信号成分(ノイズ成分)は同位相である。したがって、電圧信号V1から電圧信号V3を減算することにより、検出対象成分が増幅されるとともに、検出対象以外の他の軸周りの信号成分であるノイズ成分が低減される。
電圧信号V1と電圧信号V2とに含まれる第2軸a周りの信号成分(検出対象成分)は互いに位相である。これに対して、電圧信号V1と電圧信号V2とに含まれる第1軸a周りの信号成分(ノイズ成分)は同位相である。したがって、電圧信号V1から電圧信号V2を減算することにより、検出対象成分が増幅されるとともに、検出対象以外の他の軸周りの信号成分であるノイズ成分が低減される。
以上のようにMMD2を構成することにより、ミラー部20の角度検出精度が向上する。この効果を検証するために、本出願人は、サンプルを作製して実験を行った。図12及び図13は、実験に用いたサンプルの各構成要素の幅及び長さ等に関するパラメータを示す。図14は、パラメータの具体的な設定値を示す。
また、ミラー部20の直径を1.5mm、SOI基板30の厚みを430μm、第2シリコン活性層33の厚みを60μm、酸化シリコン層32の厚みを40μmとした。また、固定枠27の一辺の長さを5.2mmとした。
また、本出願人は、図9に示す境界27Aの長さHを770μmとし、間隔Lを変えることにより、比率L/Hが異なる複数のサンプルを作製した。
[第1比較例]
また、本出願人は、第1比較例として、上記実施形態に係るMMD2とは、圧電センサの位置が異なるMMD2Aについてサンプルを作製した。
図15は、第1比較例に係るMMD2Aの構成を示す。図15において、上記実施形態に係るMMD2と同一の機能を奏する構成要素には同一の符号を付している。
第1比較例に係るMMD2Aでは、圧電センサ51~54に代えて、圧電センサ81~84が設けられている。圧電センサ81~84は、第2アクチュエータ25の近傍に配置されている。4つの圧電センサ81~84は、位置及び形状が第1軸a及び第2軸aを中心として線対称の関係にある。
図16は、圧電センサ81の平面形状を示す。圧電センサ81は、上記実施形態の圧電センサ51と同様に、下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72により構成されている。下部電極70は、グランド電位が付与される電極配線75に接続されている。上部電極72は、電極配線74を介して、固定枠27上に設けられた電極パッドに接続されている。圧電センサ82~84は、圧電センサ81と同様の構成である。
MMD2Aのその他の構成要素の幅及び長さ等は、上記実施形態に係るMMD2と同一である。
本比較例においても、圧電センサ81~84から電圧信号V1~V4がそれぞれ出力される。CPU40は、電圧信号V1から電圧信号V3を減算することにより第1角度検出信号S1を生成し、電圧信号V1から電圧信号V2を減算することにより第2角度検出信号S2を生成する。
[第2比較例]
また、本出願人は、第2比較例として、上記実施形態に係るMMD2とは、圧電センサの位置が異なるMMD2Bについてサンプルを作製した。
図17は、第2比較例に係るMMD2Bの構成を示す。図17において、上記実施形態に係るMMD2と同一の機能を奏する構成要素には同一の符号を付している。
第2比較例に係るMMD2Bでは、圧電センサ51~54に代えて、圧電センサ91a,91b,92a,92bが設けられている。圧電センサ91a,91bは、固定枠27上で、かつ第2軸a上に配置されている。圧電センサ91a,91bは、第1軸aを中心として線対称の関係にある。圧電センサ92a,92bは、固定枠27上で、かつ第1軸a上に配置されている。圧電センサ92a,92bは、第2軸aを中心として線対称の関係にある。
図18は、圧電センサ91aの平面形状を示す。圧電センサ91aは、上記実施形態の圧電センサ51と同様に、下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72により構成されている。下部電極70は、グランド電位が付与される電極配線75に接続されている。上部電極72は、電極配線74を介して電極パッド76に接続されている。圧電センサ91bは、圧電センサ91aと同様の構成である。
図19は、圧電センサ92aの平面形状を示す。圧電センサ92aは、上記実施形態の圧電センサ51と同様に、下部電極70、圧電膜71、及び上部電極72により構成されている。下部電極70は、グランド電位が付与される電極配線75に接続されている。上部電極72は、電極配線74を介して、固定枠27上に設けられた電極パッドに接続されている。圧電センサ92bは、圧電センサ92aと同様の構成である。
MMD2Bのその他の構成要素の幅及び長さ等は、上記実施形態に係るMMD2と同一である。
本比較例では、圧電センサ91a,91bから電圧信号V1a,V1bがそれぞれ出力され、圧電センサ92a,92bから電圧信号V2a,V2bがそれぞれ出力される。CPU40は、電圧信号V1aから電圧信号V1bを減算することにより第1角度検出信号S1を生成し、電圧信号V2aから電圧信号V2bを減算することにより第2角度検出信号S2を生成する。
[実験結果]
上記実施形態、第1比較例、及び第2比較例について、真空チャンバ内で各サンプルを駆動することにより、逆位相の共振モードでミラー部20を第1軸a及び第2軸aの周りに揺動させた。駆動時のミラー部20にレーザ光を照射しながら、反射光の広がり角度からミラー部20の角度を算出した。同時に、圧電センサの下部電極70をグランド電位とし、上部電極72に生じる電圧値の変化をオシロスコープで確認した。
そして、ミラー部20の第1軸a周りの振れ角が±17度で、かつ第2軸a周りの振れ角が±11.5度の際に、各圧電センサから出力される電圧信号に基づき、オシロスコープ上で上述の減算処理を行うことにより、第1角度検出信号S1及び第2角度検出信号S2を生成した。また、第1角度検出信号S1及び第2角度検出信号S2に含まれる第1軸a周りの周波数成分(以下、第1軸成分という。)の強度と、第2軸a周りの周波数成分(以下、第2軸成分という。)の強度とを、オシロスコープのFFT機能を用いて検出した。
図20は、各サンプルについての第1角度検出信号S1及び第2角度検出信号S2の検出結果を示す。第1角度検出信号S1における他軸感度は、第2軸成分を第1軸成分で割った値である。第2角度検出信号S2における他軸感度は、第1軸成分を第2軸成分で割った値である。
サンプル番号1~6は、上記実施形態に係るMMD2で、間隔Lを変えることにより比率L/Hを異ならせたものである。サンプル番号1~5は、L/H<1であるので、圧電センサの少なくとも一部が第2軸aからX方向にH/2以内の範囲にある。サンプル番号6は、L/H=1であるので、圧電センサは第2軸aからX方向にH/2以内の範囲には存在しない。サンプル番号7は、第1比較例に係るMMD2Aである。サンプル番号8は、第2比較例に係るMMD2Bである。
ARグラス用レーザーディスプレイへの応用を考えた場合、他軸感度は0.1以下であることが望ましい。サンプル番号1~8のうち、第1角度検出信号S1における他軸感度と第2角度検出信号S2における他軸感度との両方が0.1以下となるものは、サンプル番号1~5である。図20に示す結果によれば、上記実施形態に係るMMD2において、圧電センサの少なくとも一部を第2軸aからX方向にH/2以内の範囲とし、さらには間隔Lを小さくすることにより、ミラー部20の角度検出精度が向上することが分かる。
なお、上記実施形態では、圧電センサ51~54は、一対の第2接続部26Bの近傍に設けられているが、これに代えて、一対の第1接続部26Aの近傍に設けられていてもよい。すなわち、圧電センサ51,52は、一対の第1接続部26Aの一方の近傍に配置され、かつ位置及び形状が第1軸aを中心として線対称の関係にあってもよい。圧電センサ53,54は、一対の第1接続部26Aの他方の近傍に配置され、かつ位置及び形状が第1軸aを中心として線対称の関係にあってもよい。この場合、圧電センサ51~54の各々は、少なくとも一部が第1軸aからY方向にH/2以内の範囲にあればよい。この場合におけるHは、固定枠27と第1接続部26Aとの境界のY方向への長さである。
また、上記実施形態では、電圧信号V1から電圧信号V3を減算することにより第1角度検出信号S1を生成し、電圧信号V1から電圧信号V2を減算することにより第2角度検出信号S2を生成している。これに代えて、電圧信号V1と電圧信号V2とを加算することにより第1角度検出信号S1を生成し、電圧信号V1から電圧信号V3を減算することにより第2角度検出信号S2を生成することも可能である。このように、電圧信号V1~V4を加算又は減算することにより、第1角度検出信号S1及び第2角度検出信号S2を生成することができる。
また、上記実施形態では、第2軸を中心として線対称の関係にある一対の圧電センサの下部電極が、金属配線としての電極配線を介して接続されている。これに代えて、第2軸を中心として線対称の関係にある一対の圧電センサの上部電極を、金属配線としての電極配線を介して接続してもよい。この場合、一対の圧電センサの下部電極から得られる電圧信号を用いて角度検出信号を生成することが可能である。
なお、上記実施形態において、駆動制御部4のハードウェア構成は種々の変形が可能である。駆動制御部4の処理部は、1つのプロセッサで構成されてもよいし、同種または異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせで構成されてもよい。プロセッサには、CPU、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)、専用電気回路等が含まれる。CPUは、周知のとおりソフトウエア(プログラム)を実行して各種の処理部として機能する汎用的なプロセッサである。PLDは、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の、製造後に回路構成を変更可能なプロセッサである。専用電気回路は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願および技術規格は、個々の文献、特許出願および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
2,2A,2B マイクロミラーデバイス
3 光源
4 駆動制御部
5 被走査面
10 光走査装置
20 ミラー部
20A 反射面
20B,20C スリット
21 第1支持部
21A 揺動軸
21B 連結部
22 可動枠
23 第2支持部
23A 揺動軸
23B 連結部
24 第1アクチュエータ
25 第2アクチュエータ
26A 第1接続部
26B 第2接続部
27 固定枠
30 SOI基板
31 第1シリコン活性層
32 酸化シリコン層
33 第2シリコン活性層
40 CPU
41 ROM
42 RAM
43 光源ドライバ
44 ドライバ
51~54 圧電センサ
60 可動部
70 下部電極
71 圧電膜
72 上部電極
73 絶縁膜
73A 開口
74,75 電極配線
76 電極パッド
81~84 圧電センサ
91a,91b,92a,92b 圧電センサ
LB 光ビーム
N 法線
第1軸
第2軸

Claims (6)

  1. 入射光を反射する反射面を有するミラー部と、
    前記ミラー部の静止時における前記反射面を含む平面内にある第1軸上で前記ミラー部と接続され、かつ前記ミラー部を前記第1軸周りに揺動可能に支持する一対の第1支持部と、
    前記第1支持部に接続され、前記第1軸を挟んで対向した一対の可動枠と、
    前記平面内であって前記第1軸に直交する第2軸上で前記可動枠に接続され、かつ前記ミラー部と前記第1支持部と前記可動枠とを前記第2軸周りに揺動可能に支持する一対の第2支持部と、
    前記可動枠を囲んで配置された駆動部と、
    前記駆動部を囲んで配置された固定枠と、
    前記固定枠よりも厚みが薄く、前記第1軸又は前記第2軸に沿って延伸して前記駆動部と前記固定枠とを接続する一対の接続部と、
    上部電極、圧電膜、及び下部電極により構成され、前記上部電極の形状及び位置が前記第1軸及び前記第2軸を中心として線対称の関係にある4つの圧電センサと、
    を備え、
    前記接続部の延伸方向を第1方向とし、前記第1方向に直交し、かつ前記平面内にある方向を第2方向とし、前記固定枠と前記接続部との境界の前記第2方向への長さをHとした場合に、4つの前記圧電センサの各々は、少なくとも一部が、前記第1軸と前記第2軸のうち前記第1方向と平行な軸から前記第2方向にH/2以内の範囲にあり、かつ、前記固定枠上に配置されている、
    マイクロミラーデバイス。
  2. 4つの前記圧電センサは、前記第1軸又は前記第2軸を中心として線対称の関係にある一対の前記圧電センサの前記上部電極又は前記下部電極から得られる電圧信号を加算又は減算することによる前記ミラー部の角度検出信号の生成に用いられる、
    請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  3. 4つの前記圧電センサは、前記第1軸又は前記第2軸を中心として線対称の関係にある一対の前記圧電センサの前記上部電極又は前記下部電極が、金属配線を介して接続されている、
    請求項1に記載のマイクロミラーデバイス。
  4. 前記駆動部は、
    前記第2軸を挟んで対向し、かつ圧電素子を有する一対の第1アクチュエータと、
    前記第1アクチュエータを囲んで配置され、前記第1軸を挟んで対向し、かつ圧電素子を有する一対の第2アクチュエータと、
    を備える
    請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載のマイクロミラーデバイス。
  5. 前記駆動部は、
    前記第2アクチュエータが前記ミラー部に前記第1軸周りの回転トルクを作用させ、かつ前記第1アクチュエータが前記可動枠に前記第2軸周りの回転トルクを作用させることにより、前記ミラー部を前記第1軸周り及び前記第2軸の周りにそれぞれ揺動させる、
    請求項4に記載のマイクロミラーデバイス。
  6. 請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載のマイクロミラーデバイスと、
    前記駆動部を駆動するプロセッサと、
    を備える光走査装置であって、
    前記プロセッサは、前記駆動部に駆動信号を与えることにより、前記ミラー部を前記第1軸及び前記第2軸の周りにそれぞれ揺動させ、
    4つの前記圧電センサのうち、前記第1軸又は前記第2軸を中心として線対称の関係にある一対の前記圧電センサの前記上部電極又は前記下部電極から得られる電圧信号を加算又は減算することにより、前記ミラー部の角度検出信号を生成する、
    光走査装置。
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