JP2023139637A - 基板乾燥方法と基板処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板を適切に乾燥できる基板乾燥方法と、基板を適切に処理できる基板処理方法とを提供することを目的とする。【解決手段】本発明は、基板乾燥方法と基板処理方法に関する。基板乾燥方法は、パターンPが形成された基板Wを乾燥するためのものである。基板乾燥方法は、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を備える。塗布工程では、乾燥補助液Fが基板Wに塗布される。乾燥補助液Fは、紫外線硬化性材料を含む。硬化工程では、基板W上の乾燥補助液Fに紫外線が照射される。硬化工程では、基板W上に固化膜Hが形成される。熱分解工程では、固化膜Hが加熱されることによって、固化膜Hは熱分解される。熱分解工程では、基板Wが乾燥される。【選択図】図5

Description

本発明は、基板乾燥方法と基板処理方法に関する。基板は、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。
特許文献1は、基板を処理する基板処理方法を開示する。特許文献1の基板処理方法は、処理工程と置換工程と除去工程を備える。処理工程は、基板にリンス液を供給する。置換工程は、基板上のリンス液を有機溶剤に置換する。除去工程は、基板から有機溶剤を除去する。除去工程によって、基板は乾燥される。
特開2012-156561公報
従来の基板処理方法であっても、基板を適切に処理できない場合があった。例えば、基板がパターンを有する場合、従来の基板処理方法であっても、パターンが倒壊する場合があった。例えば、パターンが微細であるとき、従来の基板処理方法であっても、パターンの倒壊を十分に抑制できない場合があった。
このような事情に鑑みてなされたものであって、本発明は、基板を適切に乾燥できる基板乾燥方法と、基板を適切に処理できる基板処理方法とを提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。すなわち、本発明は、パターンが形成された基板を乾燥する基板乾燥方法であって、紫外線硬化性材料を含む乾燥補助液を前記基板に塗布する塗布工程と、前記基板上の前記乾燥補助液に紫外線を照射して、前記基板上に固化膜を形成する硬化工程と、前記固化膜を加熱することによって前記固化膜を熱分解し、前記基板を乾燥させる熱分解工程と、を備える基板乾燥方法である。
基板乾燥方法は、パターンが形成された基板を乾燥するためのものである。基板乾燥方法は、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を備える。塗布工程では、乾燥補助液が基板に塗布される。乾燥補助液は、紫外線硬化性材料を含む。硬化工程では、基板上の乾燥補助液に紫外線が照射される。硬化工程では、基板上に固化膜が形成される。熱分解工程では、基板上の固化膜が加熱されることによって、固化膜は熱分解される。熱分解工程では、基板が乾燥される。
上述の通り、基板乾燥方法は塗布工程と硬化工程を備える。このため、固化膜は基板上に好適に形成される。さらに、固化膜は、基板のパターンを好適に支持する。基板乾燥方法はさらに熱分解工程を備える。このため、固化膜は好適に熱分解される。よって、固化膜は基板から好適に除去される。したがって、パターンが保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、基板乾燥方法によれば、基板は適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記固化膜は、熱分解性を有することが好ましい。熱分解工程では、固化膜は好適に熱分解される。よって、基板は一層適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程では、前記固化膜は、前記固化膜の熱分解温度以上の温度で加熱されることが好ましい。熱分解工程では、固化膜は一層好適に熱分解される。よって、基板は一層適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程では、前記固化膜は700度以上の温度で加熱されることが好ましい。固化膜の加熱温度を固化膜の熱分解温度以上とすることは、容易である。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程では、前記固化膜を熱分解することによって、前記固化膜は前記基板から除去されることが好ましい。熱分解工程の後、固化膜は基板に残らない。よって、熱分解工程の後、清浄な基板が得られる。したがって、基板は一層適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程では、前記固化膜は、ガス化することが好ましい。熱分解工程では、固化膜は基板から好適に除去される。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程では、前記固化膜は複数の粒子に分解され、前記粒子は前記基板から浮遊することが好ましい。熱分解工程では、固化膜は基板から好適に除去される。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程では、前記固化膜は、溶融することなく、前記基板から除去されることが好ましい。固化膜が熱分解されるとき、パターンに作用する力は一層低い。よって、固化膜が熱分解されるときにおいても、パターンは好適に保護される。
上述の基板乾燥方法において、前記硬化工程では、前記紫外線硬化性材料は重合体になり、前記固化膜は、前記重合体を含み、前記熱分解工程では、前記重合体は熱分解されることが好ましい。硬化工程では、紫外線硬化性材料は重合体になる。固化膜は、紫外線硬化性材料の重合体を含む。このため、硬化工程では、固化膜が好適に形成される。熱分解工程では、紫外線硬化性材料の重合体は熱分解される。よって、熱分解工程では、固化膜は好適に熱分解される。
上述の基板乾燥方法において、前記紫外線硬化性材料は、液体であることが好ましい。紫外線硬化性材料から乾燥補助液を得ることは容易である。
上述の基板乾燥方法において、前記紫外線硬化性材料は、ポリマーを含まないことが好ましい。紫外線硬化性材料の液体を得ることは容易である。
上述の基板乾燥方法において、前記紫外線硬化性材料は、イソボルニルアクリレートであることが好ましい。紫外線硬化性材料がイソボルニルアクリレートであるとき、パターンは一層好適に保護される。
よって、基板は一層適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記紫外線硬化性材料は、イソボルニルアクリレートモノマーであることが好ましい。基板は一層適切に乾燥される。さらに、紫外線硬化性材料の液体を得ることは一層容易である。
上述の基板乾燥方法において、前記乾燥補助液は、溶媒を含まないことが好ましい。このため、硬化工程および熱分解工程では、基板上に溶媒は存在しない。したがって、硬化工程および熱分解工程において、パターンを保護することは一層容易である。
上述の基板乾燥方法において、乾燥補助液は、重合開始剤をさらに含むことが好ましい。硬化工程では、重合開始剤は紫外線硬化性材料の重合を促進する。よって、硬化工程では、固化膜は速やかに形成される。
上述の基板乾燥方法において、前記硬化工程の終了時、前記乾燥補助液の一部は前記基板上に残り、前記熱分解工程では、さらに、前記硬化工程の終了時に基板上に残った前記乾燥補助液を蒸発させることが好ましい。硬化工程の終了時に乾燥補助液の一部が基板上に残る場合であっても、熱分解工程では基板は適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記乾燥補助液の沸点は、前記固化膜の熱分解温度よりも低いことが好ましい。熱分解工程では、乾燥補助液が蒸発し、その後、固化膜が熱分解される。言い換えれば、熱分解工程では、乾燥補助液が蒸発するまで、固化膜は実質的に熱分解されない。よって、熱分解工程では、乾燥補助液が蒸発するまで、パターンは固化膜によって保護される。したがって、基板は適切に乾燥される。
上述の基板乾燥方法において、前記紫外線硬化性材料の沸点は、前記固化膜の熱分解温度よりも低いことが好ましい。熱分解工程では、固化膜が熱分解される前に、乾燥補助液は好適に蒸発する。
上述の基板乾燥方法において、前記硬化工程の終了時、前記乾燥補助液の全部は前記基板から消失することが好ましい。例えば、硬化工程の終了時、乾燥補助液の全部は固化膜に変化することが好ましい。このため、熱分解工程では、基板上に乾燥補助液は存在しない。したがって、熱分解工程において、パターンを保護することは一層容易である。
上述の基板乾燥方法において、前記熱分解工程は、基板を第1温度で加熱する第1工程と、前記第1温度よりも高い第2温度で前記固化膜を加熱する第2工程を備えることが好ましい。第1工程では基板は加熱される。このため、第1工程において、乾燥補助液は基板から確実に蒸発する。第1工程において、乾燥補助液は基板から確実に除去される。仮に硬化工程の終了時に乾燥補助液の一部が基板上に残った場合であっても、基板上に残った乾燥補助液の全部は、第1工程において基板から除去される。硬化工程の終了時に基板上に残った乾燥補助液の全部は、固化膜に変化せずに、基板から除去される。このため、第2工程では、基板上に乾燥補助液は存在しない。したがって、第2工程においてパターンを保護することは一層容易である。第1工程では、基板は第1温度で加熱される。第2工程では、固化膜は第2温度で加熱される。第1温度は第2温度よりも低い。よって、第1工程では、固化膜の熱分解は好適に防止される。したがって、第1工程では、パターンは固化膜によって好適に保護される。他方、第2温度は第1温度よりも高い。よって、第2工程では、固化膜は好適に熱分解される。
上述の基板乾燥方法において、前記第1温度は、前記固化膜の熱分解温度未満であることが好ましい。第1工程では、固化膜の熱分解は一層確実に防止される。
上述の基板乾燥方法において、前記第1温度は、前記乾燥補助液の沸点以上であることが好ましい。第1工程では、乾燥補助液は基板から一層確実に除去される。
上述の基板乾燥方法において、前記第1温度は、前記紫外線硬化性材料の沸点以上であることが好ましい。第1工程では、乾燥補助液は基板から一層確実に除去される。
上述の基板乾燥方法において、前記第2温度は、前記固化膜の熱分解温度以上であることが好ましい。前記第2工程では、前記固化膜は一層好適に熱分解される。
本発明は、パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、前記基板に処理液を供給する処理液供給工程と、請求項1から14のいずれかに記載の前記基板乾燥方法を実行する乾燥工程と、を備える基板処理方法である。
基板処理方法は、パターンが形成された基板を処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と乾燥工程を備える。処理液供給工程では、処理液が基板に供給される。乾燥工程では、上述の基板乾燥方法が実行される。具体的には、乾燥工程は、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を備える。よって、パターンが保護された状態で、基板は乾燥される。
以上の通り、基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。
上述の基板処理方法において、前記塗布工程では、基板から処理液を除去することが好ましい。このため、硬化工程および熱分解工程では、基板上に処理液は存在しない。よって、硬化工程および熱分解工程において、パターンを保護することは一層容易である。
本発明の基板乾燥方法によれば、基板は適切に乾燥される。本発明の基板処理方法によれば、基板は適切に処理される。
基板の一部を模式的に示す図である。 実施形態の基板処理装置の内部を示す平面図である。 基板処理装置の制御ブロック図である。 処理ユニットの構成を示す図である。 実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。 塗布工程における基板を模式的に示す図である。 硬化工程における基板を模式的に示す図である。 硬化工程における基板を模式的に示す図である。 熱分解工程における基板を模式的に示す図である。 熱分解工程における基板を模式的に示す図である。 熱分解工程における基板を模式的に示す図である。 熱分解工程における基板を模式的に示す図である。 実施例と比較例によって処理された各基板の評価を示すグラフである。 変形実施形態の熱分解工程の手順を示すフローチャートである。 変形実施形態の処理ユニットの構成を示す図である。 変形実施形態の基板処理装置の左部の構成を示す左側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の基板乾燥方法と基板処理方法を説明する。
<1.基板>
基板Wは、例えば、半導体ウエハ、液晶ディスプレイ用基板、有機EL(Electroluminescence)用基板、FPD(Flat Panel Display)用基板、光ディスプレイ用基板、磁気ディスク用基板、光ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板、太陽電池用基板である。基板Wは、薄い平板形状を有する。基板Wは、平面視で略円形状を有する。
図1は、基板Wの一部を模式的に示す図である。基板Wは、パターンPを有する。パターンPは、基板Wの表面WSに形成される。パターンPは、例えば、凹凸形状を有する。
パターンPは、例えば、複数の凸部Aを有する。各凸部Aは、基板Wの一部である。各凸部Aは、構造体である。各凸部Aは、例えば、単結晶シリコン膜、シリコン酸化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(SiN)およびポリシリコン膜の少なくともいずれかで構成される。各凸部Aは、表面WSから隆起する。複数の凸部Aは、互いに離れている。
各凸部Aは、基端部A1と先端部A2を有する。基端部A1は、表面WSに接続される。各凸部Aは基端部A1から先端部A2に延びる。
凸部Aは、高さAHを有する。高さAHは、基端部A1から先端部A2までの長さである。
パターンPは、複数の凹部Bを有する。各凹部Bは、空間である。複数の凹部Bは、例えば、互いに連通していてもよい。あるいは、複数の凹部Bは、互いに遮断されていてもよい。凹部Bは、凸部Aによって区画される。凹部Bは、凸部Aの周囲に位置する。凹部Bは、隣り合う2つ以上の凸部Aの間に位置する。
パターンPが上方を向くとき、各凸部Aは上方に延びる。パターンPが上方を向くとき、各凸部Aは側方に配列される。パターンPが上方を向くとき、基端部A1は凸部Aの下端部に相当する。パターンPが上方を向くとき、先端部A2は凸部Aの上端部に相当する。パターンPが上方を向くとき、凹部Bは上方に開放されている。
基端部A1は、「パターンPの基端部」と呼ばれてもよい。先端部A2は、「パターンPの先端部」と呼ばれてもよい。高さAHは、「パターンPの高さ」と呼ばれてもよい。
<2.基板処理装置1の概要>
図2は、実施形態の基板処理装置1の内部を示す平面図である。基板処理装置1は、基板Wに処理を行う。基板処理装置1における処理は、乾燥処理を含む。
基板処理装置1は、インデクサ部3と処理ブロック7を備える。処理ブロック7はインデクサ部3に接続される。インデクサ部3は、処理ブロック7に基板Wを供給する。処理ブロック7は、基板Wに処理を行う。インデクサ部3は、処理ブロック7から基板Wを回収する。
本明細書では、便宜上、インデクサ部3と処理ブロック7が並ぶ方向を、「前後方向X」と呼ぶ。前後方向Xは水平である。前後方向Xのうち、処理ブロック7からインデクサ部3に向かう方向を「前方」と呼ぶ。前方と反対の方向を「後方」と呼ぶ。前後方向Xと直交する方向を、「幅方向Y」と呼ぶ。幅方向Yは水平である。「幅方向Y」の一方向を適宜に「右方」と呼ぶ。右方とは反対の方向を「左方」と呼ぶ。前後方向Xおよび幅方向Yを区別しない場合には、単に「水平方向」と呼ぶ。水平方向に対して垂直な方向を「鉛直方向Z」と呼ぶ。各図では、参考として、前、後、右、左、上、下を適宜に示す。
インデクサ部3は、複数(例えば、4つ)のキャリア載置部4を備える。各キャリア載置部4はそれぞれ、1つのキャリアCを載置する。キャリアCは、複数枚の基板Wを収容する。キャリアCは、例えば、FOUP(Front Opening Unified Pod)、SMIF(Standard Mechanical Interface)、または、OC(Open Cassette)である。
インデクサ部3は、搬送機構5を備える。搬送機構5は、キャリア載置部4の後方に配置される。搬送機構5は、基板Wを搬送する。搬送機構5は、キャリア載置部4に載置されるキャリアCにアクセスするように構成される。
搬送機構5はハンド5aとハンド駆動部5bを備える。ハンド5aは、基板Wを支持する。ハンド駆動部5bは、ハンド5aに連結される。ハンド駆動部5bは、ハンド5aを移動させる。ハンド駆動部5bは、例えば、前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zにハンド5aを移動させる。ハンド駆動部5bは、例えば、水平面内においてハンド5aを回転させる。
処理ブロック7は、搬送機構8を備える。搬送機構8は、基板Wを搬送する。搬送機構8は、搬送機構5から基板Wを受け、かつ、搬送機構5に基板Wを渡すように構成される。
搬送機構8は、ハンド8aとハンド駆動部8bを備える。ハンド8aは、基板Wを支持する。ハンド駆動部8bは、ハンド8aに連結される。ハンド駆動部8bは、ハンド8aを移動させる。ハンド駆動部8bは、例えば、前後方向X、幅方向Yおよび鉛直方向Zにハンド8aを移動させる。ハンド駆動部8bは、例えば、水平面内においてハンド8aを回転させる。
処理ブロック7は、複数の処理ユニット11を備える。処理ユニット11は、搬送機構8の側方に配置される。各処理ユニット11は、基板Wに処理を行う。
各処理ユニット11は、基板保持部13を備える。基板保持部13は、基板Wを保持する。
搬送機構8は、各処理ユニット11にアクセスするように構成される。搬送機構8は、基板保持部13に基板Wを渡し、かつ、基板保持部13から基板Wを取るように構成される。
図3は、基板処理装置1の制御ブロック図である。基板処理装置1は、制御部10を備える。制御部10は、搬送機構5、8および処理ユニット11に、通信可能に接続される。制御部10は、搬送機構5、8と処理ユニット11を制御する。
制御部10は、各種処理を実行する中央演算処理装置(CPU)、演算処理の作業領域となるRAM(Random-Access Memory)、固定ディスク等の記憶媒体等によって実現されている。制御部10は、記憶媒体に予め格納される各種の情報を有する。制御部10が有する情報は、例えば、搬送条件情報と処理条件情報を含む。搬送条件情報は、搬送機構5、8のオペレーションに関する条件を規定する。処理条件情報は、処理ユニット11のオペレーションに関する条件を規定する。処理条件情報は、処理レシピとも呼ばれる。
基板処理装置1の動作例を簡単に説明する。
インデクサ部3は、処理ブロック7に基板Wを供給する。具体的には、搬送機構5は、キャリアCから処理ブロック7の搬送機構8に基板Wを渡す。
搬送機構8は、処理ユニット11に基板Wを分配する。具体的には、搬送機構8は、搬送機構5から、各処理ユニット11の基板保持部13に基板Wを搬送する。
処理ユニット11は、基板保持部13によって保持された基板Wを処理する。処理ユニット11は、例えば、基板Wに乾燥処理を行う。
処理ユニット11が基板Wを処理した後、搬送機構8は、各処理ユニット11から基板Wを回収する。具体的には、搬送機構8は、各基板保持部13から基板Wを取る。そして、搬送機構8は、搬送機構5に基板Wを渡す。
インデクサ部3は、処理ブロック7から基板Wを回収する。具体的には、搬送機構5は、搬送機構8からキャリアCに基板Wを搬送する。
<3.処理ユニット11の構成>
図4は、処理ユニット11の構成を示す図である。各処理ユニット11は、同一の構造を有する。処理ユニット11は、枚葉式に分類される。すなわち、各処理ユニット11は、一度に1枚の基板Wのみを処理する。
処理ユニット11は、筐体12を備える。筐体12は、略箱形状を有する。基板Wは、筐体12の内部において、処理される。
筐体12の内部は、例えば、常圧に保たれる。このため、基板Wは、例えば、常圧の環境の下で処理される。ここで、常圧は、標準大気圧(1気圧、101325Pa)を含む。常圧は、例えば、0.7気圧以上で、1.3気圧以下の範囲内の気圧である。本明細書では、絶対真空を基準とした絶対圧力で、圧力を示す。
上述した基板保持部13は、筐体12の内部に設置される。基板保持部13は、1枚の基板Wを保持する。基板保持部13は、基板Wを略水平姿勢で保持する。
基板保持部13は、基板保持部13が保持する基板Wの下方に位置する。基板保持部13は、基板Wの下面WS2および基板Wの周縁部の少なくともいずれかと接触する。基板保持部13は、基板Wの上面WS1と接触しない。ここで、上面WS1は、上方を向く。下面WS2は、下方を向く。上面WS1は、表面WSの一部である。下面WS2は、表面WSの他の一部である。
基板保持部13の構成例を説明する。基板保持部13は、支持部材14を備える。支持部材14は、板形状を有する。支持部材14は、水平方向に延びる。図示を省略するが、支持部材14は、平面視において、基板Wと略同じ大きさを有する。支持部材14は、平面視において、円環形状を有する。支持部材14は、開口を形成する。開口は、平面視において、支持部材14の中央に位置する。
基板保持部13は、複数の保持ピン15を備える。各保持ピン15は、支持部材14に支持される。各保持ピン15は、支持部材14の周縁部に配置される。各保持ピン15は、支持部材14から上方に延びる。各保持ピン15は基板Wを保持する。基板Wが保持ピン15に保持されるとき、基板Wは支持部材14の上方に位置する。
処理ユニット11は、回転駆動部17を備える。回転駆動部17の少なくとも一部は、筐体12の内部に設置される。回転駆動部17は、基板保持部13に連結される。回転駆動部17は、基板保持部13を回転させる。基板保持部13によって保持される基板Wは、基板保持部13と一体に回転する。基板保持部13によって保持される基板Wは、例えば、回転軸線D回りに回転する。回転軸線Dは、例えば、基板Wの中心を通る。回転軸線Dは、例えば、鉛直方向Zに延びる。
回転駆動部17の構成例を説明する。回転駆動部17は、軸部18とモータ19を備える。軸部18は、支持部材14に接続される。軸部18は、支持部材14から下方に延びる。軸部18は、回転軸線D上に延びる。軸部18は、いわゆる中空軸である。軸部18は、筒形状を有する。軸部18は、中空部を形成する。中空部は、軸部18の内部に位置する。モータ19は、軸部18に連結される。モータ19は、回転軸線D回りに軸部18を回転する。
処理ユニット11は、供給部21a、21bを備える。供給部21a、21bはそれぞれ、基板保持部13によって保持される基板Wに、液体を供給する。供給部21a、21bはそれぞれ、基板保持部13によって保持される基板Wの上面WS1に、液体を供給する。
供給部21aは、処理液Lを供給する。処理液Lは、基板Wを処理するために用いられる。処理液Lは、例えば、基板Wを洗浄するために用いられる。処理液Lは、例えば、洗浄液である。処理液Lは、例えば、リンス液である。
処理液Lは、例えば、有機溶剤である。処理液Lは、例えば、アルコールである。処理液Lは、例えば、イソプロピルアルコール(IPA)である。
処理液Lは、例えば、脱イオン水である。処理液Lは、例えば、SC1である。SC1は、アンモニアと過酸化水素と脱イオン水の混合液である。
供給部21bは、乾燥補助液Fを供給する。乾燥補助液Fは、基板Wを乾燥させるために用いられる。乾燥補助液Fは、基板Wを乾燥させることを補助する機能を有する。乾燥補助液Fは、液体である。乾燥補助液Fは、常温において、液体である。
乾燥補助液Fは、紫外線硬化性材料を含む。紫外線硬化性材料は、紫外線硬化性を有する。紫外線硬化性材料は、未だ、紫外線によって、硬化されていない。紫外線硬化性材料は、紫外線によって重合する性質を有する。紫外線硬化性材料は、紫外線によって硬化する性質を有する。紫外線硬化性材料は、紫外線によって樹脂化する性質を有する。
紫外線硬化性材料は、モノマーおよびオリゴマーの少なくともいずれかを含む。紫外線硬化性材料中のモノマーおよびオリゴマーの少なくともいずれかは、紫外線によって重合する性質を有する。紫外線硬化性材料は、ポリマーを含まない。紫外線硬化性材料は、高分子を含まない。紫外線硬化性材料は、高分子化合物を含まない。
紫外線硬化性材料は、液体である。紫外線硬化性材料は、常温において、液体である。
紫外線硬化性材料は、例えば、イソボルニルアクリレート(Isobornyl Acrylate)である。紫外線硬化性材料は、例えば、イソボルニルアクリレートモノマーである。
乾燥補助液Fは、重合開始剤を含む。重合開始剤は、「光重合開始剤」と呼ばれてもよい。重合開始剤は、紫外線硬化性材料の重合を開始させる。
重合開始剤は、例えば、固体である。重合開始剤は、例えば、常温において、固体である。重合開始剤は、例えば、粉末である。乾燥補助液F中の重合開始剤は、例えば、紫外線硬化性材料に溶解される。乾燥補助液Fにおける重合開始剤の濃度は、例えば、1wt%以上である。乾燥補助液Fにおける重合開始剤の濃度は、例えば、10wt%以下である。
重合開始剤は、例えば、1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(1-Hydroxycyclohexyl Phenyl Ketone)である。
乾燥補助液Fは、溶媒を含まない。溶媒は、例えば、有機溶剤および脱イオン水の少なくともいずれかである。上述の通り、紫外線硬化性材料は液体である。このため、乾燥補助液Fを生成するために、紫外線硬化性材料を溶媒に溶解させる必要はない。上述の通り、重合開始剤は紫外線硬化性材料に溶解される。このため、乾燥補助液Fを生成するために、重合開始剤を溶媒に溶解させる必要はない。
例えば、乾燥補助液Fは、紫外線硬化性材料と重合開始剤のみからなる。
供給部21aは、ノズル22aを備える。ノズル22aは、処理液Lを吐出する。供給部21bは、ノズル22bを備える。ノズル22bは、乾燥補助液Fを吐出する。
ノズル22a、22bはそれぞれ、筐体12の内部に設置される。ノズル22a、22bはそれぞれ、待機位置と処理位置に移動可能である。図4は、待機位置に位置するノズル22a、22bを実線で示す。図4は、処理位置に位置するノズル22a、22bを破線で示す。待機位置は、例えば、基板保持部13に保持される基板Wの上方から外れた位置である。処理位置は、例えば、基板保持部13に保持される基板Wの上方の位置である。
乾燥補助液Fは、筐体12の内部において、使用される。上述の通り、筐体12の内部は、例えば、常圧に保たれる。このため、乾燥補助液Fは、例えば、常圧の環境の下で、使用される。処理液Lも、例えば、常圧の環境の下で、使用される。
供給部21aは、配管23aと弁24aを備える。配管23aは、ノズル22aに接続される。弁24aは、配管23aに設けられる。弁24aが開くとき、ノズル22aは処理液Lを吐出する。弁24aが閉じるとき、ノズル22aは処理液Lを吐出しない。同様に、供給部21bは、配管23bと弁24bを備える。配管23bは、ノズル22bに接続される。弁24bは、配管23bに設けられる。弁24bは、乾燥補助液Fの吐出を制御する。
供給部21aは、供給源25aに接続される。供給源25aは、例えば、配管23aに接続される。供給源25aは、供給部21aに処理液Lを送る。同様に、供給部21bは、供給源25bに接続される。供給源25bは、例えば、配管23bに接続される。供給源25bは、供給部21bに乾燥補助液Fを送る。
配管23aの少なくとも一部は、筐体12の外部に設けられてもよい。配管23bも、配管23aと同様に配置されてもよい。弁24aは、筐体12の外部に設けられてもよい。弁24bも、弁24aと同様に配置されてもよい。供給源25aは、筐体12の外部に設けられてもよい。供給源25bも、供給源25aと同様に配置されてもよい。
供給源25aは、複数の処理ユニット11に対して、処理液Lを供給してもよい。あるいは、供給源25aは、1つの処理ユニット11のみに、処理液Lを供給してもよい。供給源25bについても、同様である。
供給源25aは、基板処理装置1の要素であってもよい。例えば、供給源25aは、基板処理装置1の内部に設置されてもよい。あるいは、供給源25aは、基板処理装置1の要素でなくてもよい。例えば、供給源25aは、基板処理装置1の外部に設置されてもよい。同様に、供給源25bは、基板処理装置1の要素であってもよい。あるいは、供給源25bは、基板処理装置1の要素でなくてもよい。
供給部21aは、「処理液供給部」と呼ばれてもよい。供給部21bは、「乾燥補助液供給部」と呼ばれてもよい。
処理ユニット11は、照射部31を備える。照射部31は、基板保持部13によって保持される基板Wに、紫外線を照射する。具体的には、照射部31は、基板保持部13によって保持される基板Wの上面WS1に、紫外線を照射する。
図4は、紫外線を二点鎖線で模式的に示す。照射部31は、紫外線を下方に照射する。照射部31による紫外線の照射域は、基板Wの上面WS1と同等以上に大きい。照射部31による紫外線の照射域は、基板Wの上面WS1の全体に及ぶ。基板Wの上面WS1の全体は、照射部31の紫外線を、同時に受ける。
照射部31の構成例を説明する。照射部31は、発光部32を備える。発光部32は、基板保持部13の上方に設けられる。発光部32は、基板保持部13に保持される基板Wの上方に設けられる。発光部32は、例えば、筐体12の内部に設置される。
例えば、発光部32は、基板保持部13に保持される基板Wに対して、水平方向に移動しない。例えば、発光部32は、基板保持部13に保持される基板Wに対して、鉛直方向Zに移動しない。例えば、発光部32は、筐体12に固定されている。
発光部32は、1つ以上の光源33を備える。光源33は、紫外線を発生する。光源33は、例えば、ランプである。ランプは、例えば、キセノンランプである。光源33は、例えば、発光ダイオード(LED)である。
発光部32は、ハウジング34を備える。ハウジング34は、光源33を支持する。ハウジング34は、略箱形状を有する。ハウジング34は、光源33を収容する。
発光部32は、出射面35を備える。出射面35は、光源33の紫外線を出射する。出射面35は、紫外線を下方に出射する。出射面35は、紫外線の透過を許容する。出射面35は、例えば、石英ガラスで構成される。出射面35は、例えば、ハウジング34の底部に配置される。出射面35は、基板保持部13に保持される基板Wの上方に配置される。出射面35は、水平方向に延びる。出射面35は、平面視において、基板保持部13に保持される基板Wの全部と重なる。
照射部31は電源36を備える。電源36は発光部32(具体的には光源33)に電気的に接続される。電源36は発光部32に電力を供給する。電源36は、発光部32を制御する。電源36は、例えば、紫外線の照射および非照射の間で発光部32を切り換える。電源36は、例えば、紫外線の強度を調整する。電源36は、例えば、紫外線の照射時間を調整する。
処理ユニット11は、加熱部41を備える。加熱部41は、基板保持部13によって保持される基板Wを、加熱する。
加熱部41の構成例を説明する。加熱部41は、ヒータ42を備える。ヒータ42は、熱を発生する。ヒータ42は、例えば、抵抗ヒータである。ヒータ42は、例えば、電気ヒータである。ヒータ42は、例えば、電熱線を含む。ヒータ42は、基板保持部13に保持される基板Wの下方に配置される。ヒータ42は、基板保持部13に保持される基板Wの下面WS2と向かい合う。ヒータ42は、水平方向に延びる。ヒータ42が加熱する加熱範囲は、基板Wの全体に及ぶ。ヒータ42は、基板Wの全体を、均一に加熱する。
加熱部41は、支持部材43と軸部44を備える。支持部材43は、ヒータ42を支持する。支持部材43は、板形状を有する。支持部材43は、水平方向に延びる。支持部材43は、基板保持部13に保持される基板Wの下方に位置する。支持部材43は、支持部材14の上方に位置する。図示を省略するが、支持部材14は、平面視において、基板Wと略同じ大きさを有する。軸部44は、支持部材43に接続される。軸部44は、支持部材43から下方に延びる。軸部44は、回転軸線D上に延びる。軸部44は、支持部材14の開口を貫通する。軸部44は、軸部18の中空部に挿入される。軸部18が回転するときであっても、軸部44は回転しない。このため、ヒータ42および支持部材43も、回転しない。軸部44は、例えば、筐体12に固定されている。
加熱部41は、電源45を備える。電源45は、ヒータ42に電気的に接続される。電源45は、ヒータ42に電力を供給する。電源45は、ヒータ42を制御する。電源45は、例えば、加熱および非加熱の間でヒータ42を切り換える。電源45は、例えば、ヒータ42の出力を調整する。電源45は、例えば、ヒータ42による加熱温度を調整する。電源45は、例えば、ヒータ42による加熱時間を調整する。
処理ユニット11は、さらに、不図示のカップを備えてもよい。カップは、筐体12の内部に設置される。カップは、基板保持部13の側方に配置される。カップは、基板保持部13の外方を囲む。カップは、基板保持部13に保持される基板Wから飛散した液体を受け止める。
図3を参照する。制御部10は、回転駆動部17を制御する。制御部10は、供給部21a、21bを制御する。制御部10は、弁24a、24bを制御する。制御部10は、照射部31を制御する。制御部10は、電源36を制御する。制御部10は、加熱部41を制御する。制御部10は、電源45を制御する。
<4.処理ユニット11の動作例>
図4、5を参照する。図5は、実施形態の基板処理方法の手順を示すフローチャートである。基板処理方法は、処理液供給工程と乾燥工程を備える。乾燥工程は、処理液供給工程の後に実行される。乾燥工程は、本発明における基板乾燥方法に相当する。処理液供給工程および乾燥工程は、処理ユニット11によって実行される。処理ユニット11は、制御部10の制御にしたがって、動作する。
ステップS1:処理液供給工程
処理液Lが基板Wに供給される。
基板保持部13は、基板Wを保持する。回転駆動部17は、基板保持部13を回転させる。供給部21aは、基板保持部13によって保持される基板Wに処理液Lを供給する。照射部31は紫外線を照射しない。加熱部41は基板Wを加熱しない。
基板Wは、略水平姿勢で保持される。基板Wは、基板保持部13と一体に回転する。処理液Lは、基板Wの上面WS1に供給される。基板Wが回転しているので、処理液Lは上面WS1の全体に円滑に広がる。例えば、処理液Lは、基板Wを洗浄する。
そして、供給部21aは、基板Wに対する処理液Lの供給を停止する。
処理液供給工程では、筐体12の内部は、例えば、常温に保たれる。このため、処理液供給工程では、基板Wは、例えば、常温の環境の下で、処理される。処理液Lは、常温の環境の下で、使用される。ここで、常温は、室温を含む。常温は、例えば、5℃以上で35℃以下の範囲内の温度である。常温は、例えば、10℃以上で30℃以下の範囲内の温度である。常温は、例えば、15℃以上で25℃以下の範囲内の温度である。
処理液供給工程の終了時、処理液Lは、基板W上に存在する。基板Wは、濡れた状態にある。基板Wは、乾燥された状態にない。
ステップS2:乾燥工程
濡れた状態の基板Wを乾燥する。乾燥工程は、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を備える。
ステップS11:塗布工程
乾燥補助液Fが基板Wに塗布される。
基板保持部13は、基板Wを保持する。回転駆動部17は、基板保持部13および基板Wを回転させる。供給部21bは、基板保持部13によって保持される基板Wに乾燥補助液Fを供給する。照射部31は紫外線を照射しない。加熱部41は基板Wを加熱しない。
乾燥補助液Fは、基板Wの上面WS1に供給される。基板Wが回転しているので、乾燥補助液Fは上面WS1の全体に円滑に広がる。乾燥補助液Fは、基板Wから処理液Lを除去する。基板W上の処理液Lは、乾燥補助液Fに置き換えられる。
そして、供給部21bは、基板Wに対する乾燥補助液Fの供給を停止する。回転駆動部17は、基板保持部13および基板Wの回転を停止する。基板Wは、静止する。
塗布工程では、筐体12の内部は、例えば、常温に保たれる。このため、塗布工程では、基板Wは、例えば、常温の環境の下で、処理される。乾燥補助液Fは、例えば、常温の環境の下で、基板Wに塗布される。
図6は、塗布工程における基板Wを模式的に示す図である。基板Wが基板保持部13に保持されるとき、パターンPは基板Wの上面WS1に位置する。基板Wが基板保持部13に保持されるとき、パターンPは上方を向く。
乾燥補助液Fは、基板W上に存在する。パターンPは、乾燥補助液Fと接触する。凸部Aは、乾燥補助液Fと接触する。
なお、処理液Lは、既に、乾燥補助液Fによって、基板Wから除去された。このため、処理液Lは、基板W上に存在しない。処理液Lは、凹部Bに残らない。
基板W上の乾燥補助液Fは、液膜Gを形成する。液膜Gは、基板W上に位置する。液膜Gは、上面WS1上に位置する。液膜Gは、上面WS1を覆う。
塗布工程では、さらに、液膜Gの厚みを調整してもよい。液膜Gの厚みは、例えば、数百μm以下の範囲に調整される。液膜Gの厚みは、例えば、数十μm以上の範囲に調整される。例えば、供給部21bが乾燥補助液Fを基板Wに供給しながら、液膜Gの厚みを調整してもよい。例えば、供給部21bが乾燥補助液Fの供給を停止した後に、液膜Gの厚みを調整してもよい。例えば、基板Wの回転速度を調節することによって、液膜Gの厚みを調整してもよい。例えば、基板Wの回転時間を調節することによって、液膜Gの厚みを調整してもよい。
液膜Gの厚みは、例えば、パターンPの高さ(具体的には、凸部Aの高さAH)よりも十分に大きい。液膜Gの厚みは、例えば、パターンPの高さの数十倍以上である。
パターンPの全部は、液膜Gに浸漬される。凸部Aの全部は、液膜Gに浸漬される。
パターンPは、気体と接触しない。パターンPは、気液界面と接触しない。このため、毛管力はパターンPに作用しない。毛管力は、例えば、乾燥補助液Fの表面張力である。
凸部Aは、気体と接触しない。凸部Aは、気液界面と接触しない。このため、毛管力は凸部Aに作用しない。
凹部Bは、液膜Gで満たされる。凹部Bの全部は、液膜Gのみで満たされる。
ステップS12:硬化工程
基板W上の乾燥補助液Fに紫外線を照射する。基板W上に固化膜が形成される。
基板保持部13は、基板Wを保持する。照射部31は、基板保持部13によって保持される基板Wに紫外線を照射する。回転駆動部17は、基板保持部13および基板Wを回転させない。加熱部41は基板Wを加熱しない。
硬化工程では、筐体12の内部は、例えば常温に、保たれる。このため、硬化工程では、基板Wは、例えば、常温の環境の下で、処理される。固化膜は、例えば常温の環境の下で、形成される。
図7は、硬化工程における基板Wを模式的に示す図である。基板Wの上面WS1は、紫外線にさらされる。基板W上の乾燥補助液Fは、紫外線にさらされる。乾燥補助液Fの重合開始剤は、活性種を発生する。活性種は、例えば、ラジカルである。活性種は、乾燥補助液Fの紫外線硬化性材料の重合反応を開始させる。紫外線硬化性材料の重合反応が進むにしたがって、紫外線硬化性材料の重合度は増加する。基板W上の乾燥補助液Fの流動性は低下する。基板W上の乾燥補助液Fは固くなる。基板W上の乾燥補助液Fは硬化する。
やがて、紫外線硬化性材料は重合体になる。紫外線硬化性材料の重合体は、紫外線硬化性材料の硬化物に相当する。紫外線硬化性材料の重合体は、高分子に相当する。紫外線硬化性材料の重合体は、高分子化合物に相当する。
紫外線硬化性材料の重合体は、固化膜Hを構成する。固化膜Hは、紫外線硬化性材料の重合体を含む。
言い換えれば、紫外線硬化性材料の重合反応によって、乾燥補助液Fは固化膜Hに変化する。重合反応によって、液膜Gは固化膜Hに変化する。重合反応によって、乾燥補助液Fは減少する。重合反応によって、液膜Gは薄くなる。
固化膜Hは、固体である。固化膜Hは、常温で、固体である。固化膜Hは、「硬化膜」と呼ばれてもよい。固化膜Hは、「樹脂膜」と呼ばれてもよい。
固化膜Hは、熱分解性を有する。固化膜Hは、常温よりも高い熱分解温度を有する。固化膜Hの熱分解温度は、乾燥補助液Fの沸点よりも高い。乾燥補助液Fの沸点は、常温よりも高い。固化膜Hの熱分解温度は、紫外線硬化性材料の沸点よりも高い。紫外線硬化性材料の沸点は、常温よりも高い。固化膜Hの熱分解温度は、例えば、100度以上である。固化膜Hの熱分解温度は、例えば、200度以上である。固化膜Hの熱分解温度は、例えば、400度以上である。固化膜Hの熱分解温度は、例えば、700度以上である。
例えば、固化膜Hは、実質的に、弾性を有しない。例えば、固化膜Hは、実質的に、変形しない。あるいは、固化膜Hは、弾性を有してもよい。
固化膜Hは、基板W上に形成される。固化膜Hは、上面WS1上に形成される。固化膜Hは、上面WS1を覆う。
固化膜Hは、パターンPの上方に形成される。固化膜Hは、パターンPを覆う。乾燥補助液Fは、凹部Bに残っている。
固化膜Hは、厚みを有する。固化膜Hの厚みは、パターンPの高さ(具体的には、凸部Aの高さAH)よりも十分に大きい。固化膜Hの厚みは、例えば、パターンPの高さの数十倍以上である。
固化膜Hの厚みは、過度に大きくない。固化膜Hの厚みは、例えば、数百μm以下である。
パターンPの先端部(具体的には、凸部Aの先端部A2)は、固化膜Hと接触する。パターンPの先端部は、固化膜Hに連結される。パターンPの先端部は、例えば、固化膜Hに接着される。パターンPの先端部は、例えば、固化膜Hにリンクされる。固化膜Hは、パターンPの複数の先端部をブリッジする。固化膜Hは、パターンPの先端部同士をつなぐ橋に相当する。このため、パターンP(具体的には、凸部A)は、固化膜Hに好適に支持される。
パターンPの基端部(具体的には、凸部Aの基端部A1)は、乾燥補助液Fと接触する。パターンPの基端部は、固化膜Hと接触しない。パターンPの基端部が固化膜Hに接触しなくても、パターンPは固化膜Hに好適に支持される。
例えば、硬化工程の終了時において、乾燥補助液Fの一部は基板W上に残ってもよい。あるいは、硬化工程の終了時において、乾燥補助液Fの全部は基板Wから消失してもよい。
硬化工程の終了時に乾燥補助液Fの一部が基板W上に残るケースを、「ケース1」と呼ぶ。硬化工程の終了時に乾燥補助液Fの全部が基板Wから消失するケースを、「ケース2」と呼ぶ。
ケース1を説明する。図7は、ケース1の硬化工程の終了時の基板Wの模式図に相当する。ケース1の場合、パターンPの一部のみが、固化膜Hに接触する。ケース1の場合、凸部Aの一部のみが、固化膜Hに接触する。
ケース2を説明する。図8は、硬化工程における基板Wを模式的に示す図である。図8は、ケース2における硬化工程の終了時の基板Wの模式図に相当する。固化膜Hは、基板W上において、さらに成長する。固化膜Hは、例えば、凹部Bにおいて、下方に延びる。基板W上の乾燥補助液Fは、さらに減少する。液膜Gは、さらに薄くなる。
やがて、乾燥補助液Fの全部は、基板Wから消失する。乾燥補助液Fの全部は、例えば、固化膜Hに変化する。液膜Gの全部は、基板W上から消失する。液体は、基板W上に存在しない。パターンPは、液体と接触しない。凸部Aは、液体と接触しない。
凹部Bは、固化膜Hで満たされる。凹部Bの全部は、固化膜Hのみで満たされる。
パターンPの全部は、固化膜Hと接触する。パターンPの全部は、固化膜Hに連結される。パターンPの全部は、例えば、固化膜Hに接着される。パターンPの全部は、例えば、固化膜Hにリンクされる。このため、パターンPは、固化膜Hに一層好適に支持される。
凸部Aの全部は、固化膜Hと接触する。凸部Aの全部は、固化膜Hに連結される。凸部Aの全部は、例えば、固化膜Hに接着される。凸部Aの全部は、例えば、固化膜Hにリンクされる。このため、凸部Aは、固化膜Hに一層好適に支持される。
ステップS13:熱分解工程
基板W上の固化膜Hは加熱される。固化膜Hは熱分解される。基板Wは乾燥される。
基板保持部13は、基板Wを保持する。加熱部41は、基板保持部13によって保持される基板Wを加熱する。回転駆動部17は、基板保持部13および基板Wを回転させない。照射部31は紫外線を照射しない。
基板保持部13によって保持される基板Wを介して、固化膜Hは加熱される。固化膜Hの温度は、例えば、常温から、上昇する。固化膜Hの温度は、例えば、固化膜Hの熱分解温度以上の温度まで、上昇する。
固化膜Hは、固化膜Hの熱分解温度以上の温度で加熱される。例えば、固化膜Hは、100度以上の温度で加熱される。例えば、固化膜Hは、200度以上の温度で加熱される。例えば、固化膜Hは、400度以上の温度で加熱される。例えば、固化膜Hは、700度以上の温度で加熱される。
ケース1における熱分解工程を具体的に説明する。ケース1では、図7に示す通り、硬化工程の終了時において、乾燥補助液Fの一部は基板W上に残っている。
図9は、熱分解工程における基板Wを模式的に示す図である。乾燥補助液Fの沸点は、固化膜Hの熱分解温度よりも低い。このため、固化膜Hの熱分解に先だって、乾燥補助液Fが蒸発する。硬化工程の終了時に基板W上に残った乾燥補助液Fは、蒸発する。硬化工程の終了時に基板W上に残った乾燥補助液Fは、固化膜Hに変化せずに、蒸発する。
乾燥補助液Fが蒸発するとき、固化膜Hは実質的に熱分解しない。乾燥補助液Fが蒸発するとき、固化膜HはパターンPを支持する。乾燥補助液Fが蒸発するとき、固化膜Hは凸部Aを支持する。すなわち、乾燥補助液Fが蒸発するとき、パターンPは固化膜Hによって保護される。乾燥補助液Fが蒸発するとき、凸部Aは固化膜Hによって保護される。よって、乾燥補助液Fが蒸発するとき、パターンPは倒壊しない。乾燥補助液Fが蒸発するとき、凸部Aは倒壊しない。
熱分解工程において乾燥補助液Fが蒸発するとき、パターンPは乾燥補助液Fと気体との間の気液界面と接触してもよい。パターンPが気液界面と接触するとき、乾燥補助液Fの毛管力はパターンPに作用する。しかしながら、熱分解工程において乾燥補助液Fが蒸発するとき、パターンPは固化膜Hによって支持される。このため、仮に熱分解工程において毛管力がパターンPに作用しても、固化膜HはパターンPの倒壊を防止する。よって、仮に熱分解工程において毛管力がパターンPに作用しても、パターンPは倒壊しない。
やがて、乾燥補助液Fは、基板Wから除去される。乾燥補助液Fは、固化膜Hに変化せずに、基板Wから除去される。乾燥補助液Fは、基板Wから消失する。筐体12内の気体Jは、凹部Bに入る。乾燥補助液Fの全部が基板Wから消失するまで、固化膜HはパターンPを保護する。乾燥補助液Fの全部が基板Wから消失するまで、固化膜Hは凸部Aを保護する。
図10は、熱分解工程における基板Wを模式的に示す図である。乾燥補助液Fが基板Wから除去された後、固化膜Hが熱分解される。固化膜Hは徐々に減少する。固化膜Hは徐々に薄くなる。固化膜Hは徐々に基板Wから除去される。固化膜Hは徐々に基板Wから消失する。
具体的には、固化膜H中の紫外線硬化性材料の重合体は、熱分解される。紫外線硬化性材料の重合体は、解重合される。紫外線硬化性材料の重合体の分子量は、減少する。
例えば、固化膜Hはガス化する。例えば、紫外線硬化性材料の重合体は、ガス化する。
例えば、固化膜Hは、複数の粒子に分解される。例えば、紫外線硬化性材料の重合体は、複数の粒子に分解される。複数の粒子は、基板Wから浮遊する。浮遊する粒子は、例えば、煙を形成する。
例えば、固化膜Hは、溶融することなく、基板Wから除去される。例えば、紫外線硬化性材料の重合体は、溶融することなく、基板Wから除去される。
固化膜Hが熱分解されるとき、固化膜HはパターンPに有意な力を作用しない。固化膜Hが熱分解されるとき、パターンPに作用する力は低い。固化膜Hが熱分解されるとき、固化膜Hは凸部Aに有意な力を作用しない。固化膜Hが熱分解されるとき、凸部Aに作用する力は低い。
図11は、熱分解工程における基板Wを模式的に示す図である。最終的に、固化膜Hの全部は、基板Wから除去される。基板Wの上面WS1は、気体Jに露出する。パターンPの全部は、気体Jに露出する。凸部Aの全部は、気体Jに露出する。凹部Bの全部は、気体Jのみで満たされる。液体は、基板W上に存在しない。基板Wは、乾燥される。乾燥工程は終了する。
ケース2における熱分解工程を説明する。ケース2では、図8に示す通り、硬化工程の終了時において、乾燥補助液Fの全部は基板Wから消失してしまう。
図12は、熱分解工程における基板Wを模式的に示す図である。固化膜Hは、熱分解される。固化膜Hは徐々に減少する。固化膜Hは徐々に薄くなる。固化膜Hは徐々に基板Wから除去される。固化膜Hは徐々に基板Wから消失する。
便宜上、図11を参照する。最終的に、固化膜Hの全部は、基板Wから除去される。基板Wは、乾燥される。乾燥工程は終了する。
<5.乾燥処理方法の技術的意義>
実施例と比較例1-3によって、実施形態の乾燥処理方法の技術的意義を説明する。
実施例の条件を説明する。実施例では、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を含む一連の処理を基板Wに行う。
塗布工程では、乾燥補助液Fは、イソボルニルアクリレートモノマーと1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンのみからなる。イソボルニルアクリレートモノマーは、紫外線硬化性材料に相当する。1-ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンは、重合開始剤に相当する。重合開始剤と紫外線硬化性材料の質量比は、以下の通りである。
重合開始剤:紫外線硬化性材料=4:100(質量比)
硬化工程では、紫外線は、365nmの波長を有する。紫外線は、342mW/cmの強度を有する。紫外線は、10分間、基板W上の乾燥補助液Fに照射される。
熱分解工程では、基板Wおよび固化膜Hは、700度で加熱される。基板Wおよび固化膜Hは、1時間、加熱される。
比較例1の条件を説明する。比較例1では、第1液供給工程とスピン乾燥工程を含む一連の処理を基板Wに行う。第1液供給工程では、脱イオン水が基板Wに供給される。スピン乾燥工程では、基板Wを回転させることによって、基板W上の脱イオン水を振り切り、基板Wを乾燥させる。
比較例2の条件を説明する。比較例2では、第2液供給工程とスピン乾燥工程を含む一連の処理を基板Wに行う。第2液供給工程では、イソプロピルアルコールが基板Wに供給される。スピン乾燥工程では、基板Wを回転させることによって、基板W上のイソプロピルアルコールを振り切り、基板Wを乾燥させる。
比較例3の条件を説明する。比較例3では、第3液供給工程と凝固工程と昇華工程を含む一連の処理を基板Wに行う。第3液供給工程では、tert-ブタノールの液体が基板Wに供給される。なお、tert-ブタノールの液体は、tert-ブタノールのみからなる。tert-ブタノールの液体は、tert-ブタノール以外の物質(例えば、溶媒)を含まない。凝固工程では、基板Wは冷却される。凝固工程では、tert-ブタノールは基板W上で凝固する。凝固工程では、tert-ブタノールの固体が基板W上に形成される。昇華工程では、基板Wを収容するチャンバが真空引きされる。昇華工程では、チャンバの気圧は、常圧よりも低くなる。昇華工程では、基板W上のtert-ブタノールの固体は、昇華する。昇華工程では、tert-ブタノールは、固体から、液体を経ずに、気体に変化する。tert-ブタノールの昇華により、基板Wは乾燥される。
実施例と比較例1-3で処理された各基板Wは、倒壊率Eによって、評価された。
倒壊率Eは、以下のようにして求められる。観察者は、1つ以上の局所エリアにおいて、パターンPを観察する。局所エリアは、基板Wの微小領域である。局所エリアは、例えば、走査型電子顕微鏡によって50,000倍に拡大される。観察者は、局所エリアにおける凸部Aを1つずつ観察する。観察者は、各凸部Aを、倒壊した凸部Aおよび倒壊してない凸部Aのいずれかに分類する。観察された凸部Aの数を、NAとする。倒壊した凸部Aの数を、NBとする。数NBは、数NA以下である。倒壊率Eは、数NAに対する数NBの割合である。倒壊率Eは、例えば、次式によって、規定される。
E=NB/NA*100 (%)
図13は、実施例と比較例1-3によって処理された各基板Wの評価を示すグラフである。具体的には、図13は、実施例と比較例1-3における倒壊率Eを示す。
実施例の倒壊率Eは、10%未満であった。実施例の倒壊率Eは、数%であった。比較例1の倒壊率Eは、100%であった。比較例2、3の倒壊率Eもそれぞれ、100%であった。
図13から以下のことが知見される。実施例では、パターンPの倒壊は好適に抑制される。実施例では、比較例1-3に比べて、パターンPは好適に保護される。実施例では、パターンが好適に保護された状態で、基板Wは乾燥される。
比較例1ではパターンPの全部が倒壊した。この理由は、スピン乾燥工程において、脱イオン水の毛管力がパターンPに作用したためと推察される。
比較例2ではパターンPの全部が倒壊した。この理由は、スピン乾燥工程において、イソプロピルアルコールの毛管力がパターンPに作用したためと推察される。
比較例3では、昇華工程において、液体は基板W上に存在しない。よって、昇華工程では、毛管力がパターンPに作用しない。しかしながら、比較例3ではパターンPの全部が倒壊した。昇華工程において液体が基板W上に存在しない場合であっても、パターンPが倒壊することがあることを、比較例3は示す。固体が基板Wから除去されるときに毛管力がパターンPに作用しない場合であっても、パターンPが倒壊することがあることを、比較例3は示す。
<6.実施形態の効果>
基板乾燥方法は、パターンPが形成された基板Wを乾燥するためのものである。基板乾燥方法は、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を備える。塗布工程では、乾燥補助液Fが基板Wに塗布される。乾燥補助液Fは、紫外線硬化性材料を含む。硬化工程では、基板W上の乾燥補助液Fに紫外線が照射される。硬化工程では、基板W上に固化膜Hが形成される。熱分解工程では、基板W上の固化膜Hが加熱されることによって、固化膜Hは熱分解される。熱分解工程では、基板Wが乾燥される。
上述の通り、基板乾燥方法は塗布工程と硬化工程を備える。このため、固化膜Hは基板W上に好適に形成される。さらに、固化膜Hは、基板WのパターンPを好適に支持する。基板乾燥方法はさらに熱分解工程を備える。このため、固化膜Hは好適に熱分解される。よって、固化膜Hは基板Wから好適に除去される。具体的には、固化膜Hは、パターンPに有意な力を作用させずに、基板Wから除去される。したがって、パターンPが保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、基板乾燥方法によれば、基板Wは適切に乾燥される。
固化膜Hは、熱分解性を有する。このため、熱分解工程では、固化膜Hは好適に熱分解される。よって、基板Wは一層適切に乾燥される。
熱分解工程では、固化膜Hは、固化膜Hの熱分解温度以上の温度で加熱される。このため、熱分解工程では、固化膜Hは一層好適に熱分解される。よって、基板Wは一層適切に乾燥される。
熱分解工程では、固化膜Hは700度以上の温度で加熱される。このため、固化膜Hの加熱温度を固化膜Hの熱分解温度以上とすることは、容易である。
熱分解工程では、固化膜Hを熱分解することによって、固化膜Hは基板Wから除去される。このため、熱分解工程の後、固化膜Hは基板Wに残らない。熱分解工程の後、固化膜Hの残渣も基板Wに残らない。よって、熱分解工程の後、清浄な基板Wが得られる。したがって、基板Wは一層適切に乾燥される。
熱分解工程では、固化膜Hは、ガス化する。このため、熱分解工程では、固化膜Hは基板Wから好適に除去される。
熱分解工程では、固化膜Hは複数の粒子に分解される。熱分解工程では、粒子は基板Wから浮遊する。このため、熱分解工程では、固化膜Hは基板Wから好適に除去される。
熱分解工程では、固化膜Hは、溶融することなく、基板Wから除去される。このため、固化膜Hが熱分解されるとき、パターンPに作用する力は一層低い。よって、固化膜Hが熱分解されるときにおいても、パターンPは好適に保護される。
硬化工程では、紫外線硬化性材料は重合体になる。固化膜Hは、紫外線硬化性材料の重合体を含む。このため、硬化工程では、固化膜Hが好適に形成される。
熱分解工程では、紫外線硬化性材料の重合体は熱分解される。言い換えれば、熱分解工程では、紫外線硬化性材料の重合体は解重合される。熱分解工程では、紫外線硬化性材料の重合体の分子量は低下する。よって、熱分解工程では、固化膜Hは好適に熱分解される。
紫外線硬化性材料は、液体である。このため、紫外線硬化性材料から乾燥補助液Fを得ることは容易である。例えば、乾燥補助液Fを得るために、溶媒を使用することを要しない。例えば、溶媒を使用せずに、乾燥補助液Fは得られる。
紫外線硬化性材料は、ポリマーを含まない。このため、紫外線硬化性材料の液体を得ることは容易である。
紫外線硬化性材料は、イソボルニルアクリレートである。実施例で説明した通り、紫外線硬化性材料がイソボルニルアクリレートであるとき、パターンPは一層好適に保護される。よって、基板Wは一層適切に乾燥される。
紫外線硬化性材料は、イソボルニルアクリレートモノマーである。このため、基板Wは一層適切に乾燥される。さらに、紫外線硬化性材料の液体を得ることは一層容易である。
乾燥補助液Fは、溶媒を含まない。このため、塗布工程では、溶媒は基板Wに塗布されない。硬化工程および熱分解工程では、溶媒は基板W上に存在しない。よって、硬化工程および熱分解工程では、溶媒の毛管力はパターンPに作用しない。すなわち、硬化工程および熱分解工程では、パターンPに作用する力は一層低減される。したがって、硬化工程および熱分解工程においてパターンPを保護することは、一層容易である。
乾燥補助液Fは、重合開始剤をさらに含む。重合開始剤は、紫外線硬化性材料の重合を促進する。よって、硬化工程では、固化膜Hは速やかに形成される。
ケース1の硬化工程の終了時、乾燥補助液Fの一部は基板W上に残る。熱分解工程では、硬化工程の終了時に基板W上に残った乾燥補助液Fを蒸発させる。このため、硬化工程において乾燥補助液Fの一部が基板W上に残る場合であっても、熱分解工程では基板Wは適切に乾燥される。
乾燥補助液Fの沸点は、固化膜Hの熱分解温度よりも低い。このため、ケース1の熱分解工程では、乾燥補助液Fが蒸発し、その後、固化膜Hが熱分解される。言い換えれば、ケース1の熱分解工程では、乾燥補助液Fが蒸発するまで、固化膜Hは実質的に熱分解されない。よって、ケース1の熱分解工程では、乾燥補助液Fが蒸発するまで、パターンPは固化膜Hによって保護される。具体的には、ケース1の熱分解工程では、乾燥補助液Fが蒸発するまで、パターンPは固化膜Hによって支持される。したがって、ケース1の場合であっても、基板Wは適切に乾燥される。
紫外線硬化性材料の沸点は、固化膜Hの熱分解温度よりも低い。このため、熱分解工程では、固化膜Hが熱分解される前に、乾燥補助液Fは好適に蒸発する。
ケース2の硬化工程の終了時、乾燥補助液Fの全部は基板Wから消失する。例えば、ケース2の硬化工程の終了時、乾燥補助液Fの全部は固化膜Hに変化する。このため、ケース2の熱分解工程では、基板W上に乾燥補助液Fは存在しない。よって、ケース2の熱分解工程では、乾燥補助液Fの毛管力はパターンPに作用しない。すなわち、ケース2の熱分解工程では、パターンPに作用する力は一層低減される。したがって、ケース2の熱分解工程において、パターンPを保護することは一層容易である。
照射部31の照射域は、基板Wの全体に及ぶ。このため、基板W上の乾燥補助液Fの全体にわたって、紫外線を均一に照射できる。よって、固化膜Hは、基板Wの全体にわたって、均一に形成される。固化膜Hは、上面WS1の全体にわたって、均一に形成される。さらに、基板W上の乾燥補助液Fの全体は、紫外線に同時にさらされる。このため、硬化工程では、固化膜Hが速やかに形成される。よって、硬化工程の時間は、好適に短縮される。
塗布工程では、基板W上の乾燥補助液Fは、液膜Gを形成する。液膜Gは、パターンPの高さよりも十分に大きい厚みを有する。パターンPの全部は、液膜Gに浸漬される。このため、塗布工程では、パターンPは、気液界面と接触しない。よって、塗布工程では、乾燥補助液Fの毛管力はパターンPに作用しない。したがって、塗布工程においても、パターンPは好適に保護される。塗布工程においても、パターンPの倒壊は好適に防止される。
固化膜Hの厚みは過度に大きくない。例えば、固化膜Hの厚みは数百μm以下である。よって、熱分解工程では、固化膜Hは速やかに熱分解される。熱分解工程の時間は、好適に短縮される。
塗布工程では、液膜Gの厚みを調整する。硬化工程では、液膜Gの少なくとも一部は固化膜Hに変化する。このため、固化膜Hの厚みは好適に調整される。
基板処理方法は、パターンPが形成された基板Wを処理するためのものである。基板処理方法は、処理液供給工程と乾燥工程を備える。処理液供給工程では、処理液Lが基板Wに供給される。乾燥工程では、上述の基板乾燥方法が実行される。具体的には、乾燥工程は、塗布工程と硬化工程と熱分解工程を備える。よって、パターンPが保護された状態で、基板Wは乾燥される。
以上の通り、基板処理方法によれば、基板Wは適切に処理される。
塗布工程では、基板Wから処理液Lを除去する。このため、硬化工程および熱分解工程では、基板W上に処理液Lは存在しない。よって、硬化工程および熱分解工程において、パターンPを保護することは一層容易である。
<7.変形実施形態>
本発明は、実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施形態では、乾燥補助液Fは、重合開始剤を含む。但し、これに限られない。例えば、乾燥補助液Fは、重合開始剤を含まなくてもよい。例えば、紫外線硬化性材料が重合開始剤を伴わずに重合を開始する場合、乾燥補助液Fは重合開始剤を含むことを要しない。例えば、乾燥補助液Fは、紫外線硬化性材料のみからなる。
(2)上述した実施形態の熱分解工程において、固化膜Hの温度の上昇曲線を、適宜に、選択、変更してもよい。以下では、2つの変形実施形態を説明する。
(2-1)熱分解工程では、固化膜Hの温度は、連続的に上昇する。本変形実施形態によれば、固化膜Hの温度を急速に上昇させることは容易である。このため、固化膜Hは一層速やかに熱分解される。よって、熱分解工程の時間は効果的に短縮される。したがって、基板Wは効率良く乾燥される。
(2-2)熱分解工程では、固化膜Hの温度は、段階的に、上昇する。
図14は、変形実施形態の熱分解工程の手順を示すフローチャートである。具体的には、熱分解工程は、第1工程(ステップS21)と第2工程(ステップS22)を含む。
第1工程では、基板Wを第1温度で加熱する。第1工程では、例えば、基板Wの温度は、常温から第1温度に上昇する。第1工程では、例えば、固化膜Hの温度も、常温から第1温度に上昇する。第1温度は、固化膜Hの熱分解温度よりも低い。第1温度は、乾燥補助液Fの沸点以上である。第1温度は、紫外線硬化性材料の沸点以上である。
第2工程は、第1工程の後に実行される。第2工程では、固化膜Hを第2温度で加熱する。第2温度は、第1温度よりも高い。第2温度は、固化膜Hの熱分解温度以上である。第2工程では、例えば、固化膜Hの温度は、第1温度から第2温度に上昇する。
本変形実施形態では、第1工程において、乾燥補助液Fは基板Wから確実に蒸発する。第1工程において、乾燥補助液Fは基板から確実に除去される。仮に、硬化工程の終了時に乾燥補助液Fの一部が基板W上に残った場合であっても、基板W上に残った乾燥補助液Fの全部は、第1工程において基板Wから除去される。硬化工程の終了時に基板W上に残った乾燥補助液Fの全部は、固化膜Hに変化せずに、基板Wから除去される。このため、第2工程では、基板W上に乾燥補助液Fは存在しない。したがって、第2工程においてパターンPを保護することは一層容易である。
第1温度は第2温度よりも低い。よって、第1工程では、固化膜Hの熱分解は好適に防止される。したがって、第1工程では、パターンPは固化膜Hによって好適に保護される。
第1温度は、固化膜Hの熱分解温度未満である。このため、第1工程では、固化膜Hの熱分解は一層確実に防止される。
第1温度は、乾燥補助液Fの沸点以上である。このため、第1工程では、乾燥補助液Fは一層確実に除去される。
第1温度は、紫外線硬化性材料の沸点以上である。このため、第1工程では、乾燥補助液Fは一層確実に除去される。
第2温度は第1温度よりも高い。よって、第2工程では、固化膜Hは好適に熱分解される。
第2温度は、固化膜Hの熱分解温度以上である。このため、第2工程では、固化膜Hは一層好適に熱分解される。
(3)実施形態では、照射部31の照射域は、基板Wの上面WS1よりも広い。実施形態の照射部31は、基板保持部13に保持される基板Wに対して、水平方向に移動しない。実施形態の照射部31は、基板保持部13に保持される基板Wに対して、鉛直方向Zに移動しない。但し、これに限られない。例えば、照射部31の照射域は、基板Wの上面WS1よりも小さくてもよい。例えば、照射部31は、基板保持部13に保持される基板Wに対して、水平方向に移動してもよい。例えば、照射部31は、基板保持部13に保持される基板Wに対して、鉛直方向Zに移動してもよい。
図15は、変形実施形態の処理ユニットの構成を示す図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。照射部31は、発光部52を備える。発光部52は、紫外線を照射する。発光部52による紫外線の照射域は、基板Wの上面WS1よりも小さい。発光部52は、実施形態の発光部32よりも小型である。発光部52は、不図示の電源36に電気的に接続される。
照射部31は、移動機構53を備える。移動機構53は、発光部52を移動させる。移動機構53は、例えば、第1位置Q1と第2位置Q2と第3位置Q3に、発光部52を移動させる。第1位置Q1は、側面視において、基板保持部13に保持される基板Wの第1側部の上方である。第2位置Q2は、側面視において、基板保持部13に保持される基板Wの第2側部の上方である。第2位置Q2は、第1位置Q1と同じ高さである。第3位置Q3は、第1位置Q1および第2位置Q2よりも高い。
移動機構53は、例えば、水平移動機構54と鉛直移動機構55を備える。水平移動機構54は、発光部52を支持する。水平移動機構54は、発光部52を水平方向に移動させる。鉛直移動機構55は、水平移動機構54を支持する。鉛直移動機構55は、水平移動機構54を鉛直方向Zに移動させる。
発光部52の移動例を説明する。処理液供給工程および塗布工程では、発光部52は第3位置Q3に位置する。このため、ノズル22a、22bが処理位置に移動するとき、ノズル22a、22bは発光部52と干渉しない。硬化工程では、発光部52は第3位置Q3から第1位置Q1に移動する。そして、発光部52が紫外線を照射しながら、発光部52は第1位置Q1から第2位置Q2に移動する。紫外線の照射域は、基板W上を移動する。その結果、紫外線は、基板Wの上面WS1の全体に照射される。紫外線は、基板W上の乾燥補助液Fの全体に照射される。
本変形実施形態によれば、発光部52は比較的に小さい。よって、処理ユニット11を小型化することは容易である。
(4)実施形態では、加熱部41は、基板Wを介して、固化膜Hを加熱する。但し、これに限られない。例えば、加熱部41は、固化膜Hを直接的に加熱してもよい。例えば、加熱部41は、基板Wを介さずに、固化膜Hに熱を伝達してもよい。
(5)実施形態では、加熱部41は、基板Wの下面WS2と向かい合う。但し、これに限られない。加熱部41は、基板Wの上面WS1と向かい合ってもよい。本変形実施形態によれば、加熱部41は、乾燥補助液Fおよび固化膜Hの少なくともいずれかを直接的に加熱する。加熱部41は、基板Wを介さずに、乾燥補助液Fおよび固化膜Hの少なくともいずれかに熱を伝達する。
(6)実施形態では、塗布工程と硬化工程と熱分解工程は、同じ処理ユニット11で実行された。但し、これに限られない。例えば、塗布工程を実行する処理ユニットは、硬化工程を実行する処理ユニットと異なってもよい。例えば、塗布工程を実行する処理ユニットは、熱分解工程を実行する処理ユニットと異なってもよい。例えば、硬化工程を実行する処理ユニットは、熱分解工程を実行する処理ユニットと異なってもよい。例えば、1つの熱分解工程が、2つの処理ユニットを用いて、実行されてもよい。
図16は、変形実施形態の基板処理装置1の左部の構成を示す左側面図である。なお、実施形態と同じ構成については同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
処理ブロック7は、処理ユニット11a、11b、11c、11dを備える。
処理ユニット11aは、基板保持部13と回転駆動部17と供給部21a、21bを備える。処理ユニット11aでは、処理液供給工程と塗布工程が実行される。
処理ユニット11bは、基板保持部13と照射部31を備える。処理ユニット11bでは、硬化工程が実行される。
処理ユニット11cは、加熱部61を備える。加熱部61は、基板Wを加熱する。加熱部61は、ホットプレート62とヒータ63を備える。ホットプレート62は、水平方向に延びる。ホットプレート62は、平面視において、基板Wと略同じ大きさを有する。基板Wは、ホットプレート62上に載置される。ホットプレート62は、基板Wを水平姿勢で支持する。ヒータ63は、ホットプレート62に取り付けられる。ヒータ63は、ホットプレート62上の基板Wを加熱する。処理ユニット11cでは、熱分解工程が実行される。より詳しくは、処理ユニット11cでは、第1工程が実行される。
処理ユニット11dは、基板収容器71と基板支持部72と加熱部73を備える。基板Wは、基板収容器71の内部に収容される。基板収容器71は、例えば、筒形状を有する。基板収容器71は、例えば、チューブ形状を有する。基板収容器71は、紫外線の透過を許容する。基板収容器71は、例えば、石英ガラスで構成される。基板支持部72は、基板収容器71の内部に設置される。基板支持部72は、例えば、基板収容器71に支持される。基板支持部72は、基板Wを水平姿勢で支持する。加熱部73は、基板収容器71の外部に設置される。加熱部73は、基板収容器71の周囲に配列される。加熱部73は、例えば、赤外線を照射する。赤外線は、基板収容器71を透過する。加熱部73は、例えば、基板Wの全体に、赤外線を照射する。加熱部73は、例えば、基板W上の乾燥補助液Fに、赤外線を照射する。加熱部73は、例えば、基板W上の固化膜Hに、赤外線を照射する。加熱部73は、例えば、ランプヒータである。処理ユニット11dでは、熱分解工程が実行される。より詳しくは、処理ユニット11dでは、第2工程が実行される。
図示を省略するが、搬送機構8は、処理ユニット11a、11b、11c、11dにアクセスするように構成される。
基板処理装置1の動作例を説明する。まず、搬送機構8は、処理ユニット11aに基板Wを搬送する。搬送機構8は、処理ユニット11aの基板保持部13に基板Wを渡す。処理ユニット11aは、処理液供給工程と塗布工程を基板Wに行う。供給部21aは処理液Lを基板Wに供給する。その後、供給部21bは乾燥補助液Fを基板Wに塗布する。
次に、搬送機構8は、処理ユニット11aから処理ユニット11bに基板Wを搬送する。搬送機構8は、処理ユニット11aの基板保持部13から基板Wを取る。搬送機構8は、処理ユニット11bの基板保持部13に基板Wを渡す。処理ユニット11bは、硬化工程を基板Wに行う。照射部31は、基板W上の乾燥補助液Fに紫外線を照射する。基板W上に固化膜Hが形成される。
次に、搬送機構8は、処理ユニット11bから処理ユニット11cに基板Wを搬送する。搬送機構8は、処理ユニット11bの基板保持部13から基板Wを取る。搬送機構8は、処理ユニット11cのホットプレート62に基板Wを載置する。処理ユニット11cは、熱分解工程を基板Wに行う。例えば、処理ユニット11cは、第1工程を基板Wに行う。加熱部61(具体的には、ヒータ63)は、基板Wを第1温度で加熱する。基板W上に残存する乾燥補助液Fは、基板Wから除去される。
次に、搬送機構8は、処理ユニット11cから処理ユニット11dに基板Wを搬送する。搬送機構8は、処理ユニット11cのホットプレート62から基板Wを取る。搬送機構8は、処理ユニット11dの基板支持部72に基板Wを渡す。処理ユニット11dは、熱分解工程を基板Wに行う。例えば、処理ユニット11dは、第2工程を基板Wに行う。加熱部73は、基板Wを第2温度で加熱する。基板W上の固化膜Hは、加熱される。基板W上の固化膜Hは、熱分解される。基板Wは、乾燥される。
(7)実施形態の硬化工程では、基板Wは回転しなかった。但し、これに限られない。硬化工程では、基板Wは回転してもよい。硬化工程では、基板Wを回転させながら、基板W上の乾燥補助液Fに紫外線を照射してもよい。
(8)実施形態の熱分解工程では、基板Wは回転しなかった。但し、これに限られない。熱分解工程では、基板Wは回転してもよい。熱分解工程では、基板Wを回転しながら、基板W上の固化膜Hを熱分解してもよい。
(9)実施形態では、処理液Lの例が説明された。但し、これに限られない。例えば、処理液Lは、薬液であってもよい。例えば、処理液Lは、エッチング液であってもよい。
(10)実施形態の処理液供給工程では、1つの処理液Lが基板Wに供給された。但し、これに限られない。処理液供給工程では、複数の処理液が基板Wに供給されてもよい。例えば、処理液供給工程では、第1処理液が基板Wに供給され、その後、第2処理液が基板Wに供給されてもよい。
(11)実施形態では、乾燥工程の前に処理液供給工程が実行された。但し、これに限られない。例えば、乾燥工程の前に処理液供給工程が実行されなくてもよい。例えば、処理液供給工程は省略されてもよい。
(12)実施形態では、乾燥工程を実行するとき、液体(例えば、処理液L)が基板W上に存在した。すなわち、塗布工程では、濡れた状態の基板Wに、乾燥補助液Fが供給された。但し、これに限られない。例えば、乾燥工程を実行するとき、液体(例えば、処理液L)は、基板W上に存在しなくてもよい。例えば、塗布工程では、乾燥された状態の基板Wに乾燥補助液Fが供給されてもよい。
(13)実施形態において、基板W上のパターンPは、例えば、基板処理方法が実行される前に基板Wに形成されてもよい。あるいは、パターンPは、例えば、処理液供給工程において、基板Wに形成されてもよい。
(14)実施形態および上記(1)から(13)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
1 … 基板処理装置
10 … 制御部
11、11a、11b、11c、11d … 処理ユニット
13 … 基板保持部
21a… 供給部(処理液供給部)
21b… 供給部(乾燥補助液供給部)
31 … 照射部
41、61、73 … 加熱部
F … 乾燥補助液
G … 液膜
H … 固化膜
L … 処理液
W … 基板
WS … 基板の表面
WS1 … 基板の上面
P … パターン
A … 凸部

Claims (15)

  1. パターンが形成された基板を乾燥する基板乾燥方法であって、
    紫外線硬化性材料を含む乾燥補助液を前記基板に塗布する塗布工程と、
    前記基板上の前記乾燥補助液に紫外線を照射して、前記基板上に固化膜を形成する硬化工程と、
    前記固化膜を加熱することによって前記固化膜を熱分解し、前記基板を乾燥させる熱分解工程と、
    を備える
    基板乾燥方法。
  2. 請求項1に記載の基板乾燥方法において、
    前記固化膜は、熱分解性を有する基板乾燥方法。
  3. 請求項1または2に記載の基板乾燥方法において、
    前記熱分解工程では、前記固化膜は、前記固化膜の熱分解温度以上の温度で加熱される基板乾燥方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記熱分解工程では、前記固化膜を熱分解することによって、前記固化膜は前記基板から除去される基板乾燥方法。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記熱分解工程では、前記固化膜は、ガス化する基板乾燥方法。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記熱分解工程では、前記固化膜は複数の粒子に分解され、前記粒子は前記基板から浮遊する基板乾燥方法。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記熱分解工程では、前記固化膜は、溶融することなく、前記基板から除去される基板乾燥方法。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記硬化工程では、前記紫外線硬化性材料は重合体になり、
    前記固化膜は、前記重合体を含み、
    前記熱分解工程では、前記重合体は熱分解される基板乾燥方法。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記紫外線硬化性材料は、液体である基板乾燥方法。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記紫外線硬化性材料は、ポリマーを含まない基板乾燥方法。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記紫外線硬化性材料は、イソボルニルアクリレートである基板乾燥方法。
  12. 請求項1から11のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記紫外線硬化性材料は、イソボルニルアクリレートモノマーである基板乾燥方法。
  13. 請求項1から12のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    前記乾燥補助液は、溶媒を含まない基板乾燥方法。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の基板乾燥方法において、
    乾燥補助液は、重合開始剤をさらに含む基板乾燥方法。
  15. パターンが形成された基板を処理する基板処理方法であって、
    前記基板に処理液を供給する処理液供給工程と、
    請求項1から14のいずれかに記載の前記基板乾燥方法を実行する乾燥工程と、
    を備える基板処理方法。
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