JP2023137885A - エチレン・1-ブテン共重合体組成物およびその用途 - Google Patents

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Takashi Sugawara
聖人 土屋
Kiyoto TSUCHIYA
達弥 坂井
Tatsuya Sakai
公憲 野田
Kiminori Noda
隆博 近藤
Takahiro Kondo
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Abstract

【課題】ソールなどの履物用部品の用途に好適であり、軽量性、熱収縮性、圧縮永久ひずみ、機械的強度等の特性にバランスよく優れ、かつ、衝撃緩衝特性に優れる架橋発泡体を製造し得る組成物、該組成物を用いた発泡体、積層体、およびこれらを用いた履物、履物用部品を提供すること。【解決手段】A-a~A-dの要件を満たすエチレン・1-ブテン共重合体(A)と、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)と、エチレン・極性モノマー共重合体(C)とを含み、質量比(A)/(C)が、1/99~39/61である、エチレン・1-ブテン共重合体組成物。(A-a)炭素数1000個あたりのビニル基含有量が0.025~0.3個(A-b)MFR10/MFR2.16が7~20(A-c)密度が0.890~0.910g/cm3(A-d)MFR2.16が0.01~100g/10分【選択図】なし

Description

本発明は、エチレン・1-ブテン共重合体組成物、該組成物の発泡体、該発泡体の製造方法、積層体、履物および履物用物品に関する。
履物や履物用部品、具体的には、スポーツシューズ等の靴底(主にミッドソール)には、軽量で、長期間の使用による変形を抑え、過酷な使用条件に耐え得る機械的強度および反発弾性を有することが求められるため、樹脂の架橋発泡体が使用されている。
靴底用には従来、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を過酸化物架橋した架橋発泡体が広く使用されている。このエチレン・酢酸ビニル共重合体を用いて成形される架橋発泡体は、比較的比重が高く、かつ圧縮永久ひずみが大きいため、例えば靴底に用いた場合、重く、かつ長期の使用により靴底が圧縮され反発弾性等の機械的強度が失われていくという問題がある。このため、エチレン・酢酸ビニル共重合体系の発泡体の圧縮永久ひずみや機械的強度をさらに向上させる目的で、エチレン・酢酸ビニル共重合体よりも架橋効率の良い、エチレン・1-ブテンゴム(EBR)、エチレン・オクテンゴム(EOR)などのポリオレフィン系ゴムのブレンドが試みられてきた。
また、結晶性が低い材料ほど反発弾性が良いことが知られているため、特に高い反発弾性が求められる場合には、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)と、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)とのブレンドが試みられてきた。しかしながらこの場合には、熱収縮性や機械的強度が不足する問題があり、結晶性の高いポリオレフィン系ゴムをさらに添加して機械的強度を補う必要がある場合があった。
一方で、エチレン・α-オレフィン共重合体は、従来より種々の用途に用いられている。例えば、エチレン・α-オレフィン共重合体を用いた架橋発泡体は、機械的強度が高く、軽量でかつ柔軟であることから、建築用外装材、内装材、ドアグラスランなどの自動車部品、包装材料、日用品などに用いられている。ここで、架橋を伴わない発泡体は、軽量化は達成されるものの機械的強度は低いため、発泡体を前述のような用途に用いる場合には、樹脂の架橋反応を行うことにより、発泡体内の分子鎖を結合させ、機械的強度の向上が図られている。
本願出願人は、エチレン・α-オレフィン共重合体を用いた架橋発泡体が、より軽量な履物用部品素材として好適であることを見出し、従来より種々検討している。具体的には、エチレン系重合体とEPDMとからなる組成物からなる発泡体(特許文献1参照)、ビニル基を有するエチレン・α-オレフィン共重合体を含む組成物からなる発泡体(特許文献2、特許文献3参照)が、低比重で圧縮永久ひずみが小さく、履物用部品に好適であることを見出している。
また、特許文献4には、ビニル基を有するエチレン・α-オレフィン共重合体を含む発泡性配合物を用いて得た、高硬度および低圧縮永久ひずみを有する架橋発泡体が、履物用途などに有用なことが記載されている。
国際公開第2007/132731号 国際公開第2015/129414号 特開2008-308619号公報 特表2015-521670号公報
本発明は、ソールなどの履物用部品の用途に好適であり、軽量性、熱収縮性、圧縮永久ひずみ、機械的強度等の特性にバランスよく優れ、かつ、衝撃緩衝特性に優れる架橋発泡体を製造し得る組成物、該組成物を用いた発泡体、積層体、およびこれらを用いた履物、履物用部品を提供することを課題としている。
本発明は、例えば、以下の〔1〕~〔14〕に関する。
〔1〕 下記(A-a)、(A-b)、(A-c)および(A-d)の要件をすべて満たすエチレン・1-ブテン共重合体(A)と、
エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)と、
エチレン・極性モノマー共重合体(C)と
を含み、
前記エチレン・1-ブテン共重合体(A)と、前記エチレン・極性モノマー共重合体(C)との質量比[(A)/(C)]が、1/99~39/61である、
エチレン・1-ブテン共重合体組成物:
(A-a)1H-NMRにより求められる炭素数1000個あたりのビニル基含有量が0.025~0.3個である;
(A-b)MFR10/MFR2.16が7~20である(ただし、MFR10は、ASTM D1238に準拠して、190℃、10kg荷重で測定したメルトフローレートであり、MFR2.16は、ASTM D1238に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレートである);
(A-c)密度が0.890~0.910g/cm3である;
(A-d)ASTM D1238に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR2.16)が0.01~100g/10分である。
〔2〕 前記エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)が、下記(B-a)および(B-b)の少なくとも1つの要件を満たす、〔1〕に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物:
(B-a)エチレン由来の構成単位の含有量が60~95質量%である;
(B-b)JIS K 6395:2010に準拠して、100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が50~120である。
〔3〕 前記エチレン・1-ブテン共重合体(A)と、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)との質量比[(A)/(B)]が、1/99~80/20である、〔1〕または〔2〕に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物。
〔4〕 さらに、発泡剤(D)および架橋剤(E)から選ばれる少なくとも1種を含む、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物。
〔5〕 さらに架橋剤(E)を含み、
前記エチレン・1-ブテン共重合体組成物100質量%に対する架橋剤(E)の含有量が、0.1~0.6質量%である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物。
〔6〕 〔4〕または〔5〕に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物を架橋発泡させて得られた発泡体。
〔7〕 比重が0.10~0.21である、〔6〕に記載の発泡体。
〔8〕 JIS K 6262:2013に準拠して、23℃で測定した圧縮永久ひずみが60%以下である、〔6〕または〔7〕に記載の発泡体。
〔9〕 ASTM D3574に準拠して測定した層間引き裂き強度が2.5kg/cm以上である、〔6〕~〔8〕のいずれかに記載の発泡体。
〔10〕 〔6〕~〔9〕のいずれかに記載の発泡体からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる少なくとも1種の素材からなる層とを有する積層体。
〔11〕 〔6〕~〔9〕のいずれかに記載の発泡体または〔10〕に記載の積層体を用いてなる履物。
〔12〕 〔6〕~〔9〕のいずれかに記載の発泡体または〔10〕に記載の積層体を用いてなる履物用部品。
〔13〕 前記履物用部品が、インソール、ハーフインソール、ミッドソール、インナーソールまたはアウトソールである、〔12〕に記載の履物用部品。
〔14〕 〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物を発泡させる工程を含む発泡体の製造方法。
本発明によれば、ソールなどの履物用部品の用途に好適であり、軽量性、熱収縮性、圧縮永久ひずみ、機械的強度等の特性にバランスよく優れ、かつ、これらの特性との両立が困難である衝撃緩衝特性に優れる架橋発泡体を製造し得る組成物、該組成物を用いた発泡体、積層体、およびこれらを用いた履物、履物用部品を提供することができる。
本発明によれば、衝撃緩衝特性に優れる架橋発泡体を製造することができるため、該架橋発泡体を履物または履物用部品に用いることで、履き心地性に優れる履物および履物用部品を提供することができる。
≪エチレン・1-ブテン共重合体組成物≫
本発明に係るエチレン・1-ブテン共重合体組成物(以下「本組成物」ともいう。)は、エチレン・1-ブテン共重合体(A)と、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)と、エチレン・極性モノマー共重合体(C)とを含む。また必要に応じて、下記任意成分をさらに含むことができる。
<エチレン・1-ブテン共重合体(A)>
エチレン・1-ブテン共重合体(A)(以下、単に「(A)成分」ともいう。)は、下記(A-a)、(A-b)、(A-c)および(A-d)の要件をすべて満たす共重合体であれば特に制限されない。
(A)成分は、エチレンと、1-ブテンとのみを共重合してなる共重合体であることが好ましい。
本組成物に用いる、(A)成分は、1種でも、2種以上でもよい。
(A)成分中のエチレン由来の構成単位の含有量(エチレン含有量)は特に限定されないが、該(A)成分の全構成単位100モル%に対し、通常60~99モル%、好ましくは70~98モル%、より好ましくは75~97モル%である。
また、(A)成分中の1-ブテン由来の構成単位の含有量(1-ブテン含有量)は、該(A)成分の全構成単位100モル%に対し、通常1~40モル%、好ましくは2~30モル%、より好ましくは3~25モル%である。前記1-ブテン含有量は、例えば、13C-NMR測定により求めることができる。13C-NMR測定は、具体的には下記実施例に記載の方法で行われる。
(A)成分は、下記要件(A-a)、(A-b)、(A-c)および(A-d)を同時に満たし、さらに下記要件(A-e)および(A-f)から選ばれる少なくとも1つを満たすことが好ましく、下記要件(A-e)および(A-f)を満たすことがより好ましい。
(A-a)1H-NMRにより求められる炭素数1000個あたりのビニル基含有量が0.025~0.3個である。
(A-b)MFR10/MFR2.16が7~20である。
(A-c)密度が0.890~0.910g/cm3である。
(A-d)メルトフローレート(MFR2.16)が0.01~100g/10分である。
(A-e)分子量分布(Mw/Mn)が1.5~3.5である。
(A-f)融点(Tm)が70~130℃である。
・(A-a)ビニル基含有量
(A)成分の1H-NMRにより求められる炭素数1000個(1000C)あたりのビニル基含有量は、0.025個以上であり、好ましくは0.026個以上、より好ましくは0.027個以上、さらに好ましくは0.028個以上、特に好ましくは0.03個以上であり、0.3個以下であり、好ましくは0.2個以下、より好ましくは0.15個以下、さらに好ましくは0.1個以下、特に好ましくは0.09個以下である。
ビニル基含有量(ビニル型二重結合量)の具体的な測定方法は、後述する実施例において詳述する。
(A)成分において、ビニル基は通常該共重合体の末端部に存在する。(A)成分は、炭素数1000個あたりのビニル基含有量が前記範囲であり、架橋性を有する。ビニル基の含有量が前記範囲にあると、機械的強度に優れる成形体や架橋発泡体が得られる。ビニル基含有量が、(A)成分の炭素数1000個あたり0.3個以下の場合、加熱成形時の架橋や重合体主鎖の切断が少なくなり、成形加工性に優れる。ビニル基含有量が、(A)成分の炭素数1000個あたり0.025個以上の場合、架橋がしやすくなり、圧縮永久ひずみ(CS)や機械的強度に優れる成形体や架橋発泡体が得られる。
・(A-b)MFR10/MFR2.16
(A)成分のMFR10/MFR2.16は、7~20であり、好ましくは7.2~15、より好ましくは7.5~12である。
ここで、MFR10は、ASTM D1238に準拠して、190℃、10kg荷重で測定したメルトフローレート(g/10分)であり、MFR2.16は、ASTM D1238に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(g/10分)である。
MFR10/MFR2.16は、(A)成分の長鎖分岐の程度の指標の一つとなると考えられている値であり、MFR10/MFR2.16値が前記範囲にあると、長鎖分岐を有するといえる。MFR10/MFR2.16値が小さいと、長鎖分岐が少ないといえる。MFR10/MFR2.16値が7以上である(A)成分を多く含む組成物から架橋発泡体を製造する場合には、得られる架橋発泡体の形状の精度が高くなり、寸法安定性に優れる架橋発泡体を容易に得ることができる。また、MFR10/MFR2.16値が20以下である(A)成分を用いる場合、強度などの物性に優れる架橋発泡体を容易に得ることができる。
・(A-c)密度
(A)成分の密度は、0.890g/cm3以上であり、好ましくは0.895g/cm3以上、より好ましくは0.897g/cm3以上、さらに好ましくは0.900g/cm3以上であり、0.910g/cm3以下であり、好ましくは0.909g/cm3以下、より好ましくは0.908g/cm3以下、さらに好ましくは0.907g/cm3以下である。
なお、(A)成分の密度は、ASTM D1505に準拠して、23℃で測定した値である。
密度が前記範囲を満たす(A)成分を用いる場合には、剛性や機械強度に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができるため好ましい。
・(A-d)メルトフローレート(MFR2.16
(A)成分のASTM D1238に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR2.16)は、0.01g/10分以上であり、好ましくは0.05g/10分以上、より好ましくは0.08g/10分以上、さらに好ましくは0.1g/10分以上、特に好ましくは0.2g/10分以上であり、100g/10分以下であり、好ましくは50g/10分以下、より好ましくは25g/10分以下、さらに好ましくは10g/10分以下、特に好ましくは5g/10分以下である。
(A)成分のMFR2.16は、分子量が大きいほど小さくなる傾向にある。MFR2.16が前記上限値以下であると、強度に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができ、MFR2.16が前記下限値以上であると、(A)成分の溶融成形時の流動性が向上する点で好ましい。
・(A-e)Mw/Mn
(A)成分の、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求められる重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比として算出される分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.5~3.5、より好ましくは1.5~3.0である。
Mw/Mnが前記範囲にあると、(A)成分の溶融成形性および得られる成形体や架橋発泡体の強度が向上する点で好ましい。
・(A-f)融点(Tm)
(A)成分の示差走査熱量(DSC)測定による吸熱曲線から求められる融点(Tm)は、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上、さらに好ましくは85℃以上であり、好ましくは130℃以下、より好ましくは120℃以下、さらに好ましくは110℃以下である。
(A)成分の融点が前記範囲にあると、反発弾性率と熱収縮率とにバランスよく優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができるため好ましい。
[エチレン・1-ブテン共重合体(A)の製造方法]
(A)成分は、前述の要件(A-a)、(A-b)、(A-c)および(A-d)を満たす共重合体であればよく、その製造方法は特に限定されないが、その好適例としては、オレフィン重合用触媒の存在下、特に国際公開第2021/085225号に記載のオレフィン重合用触媒の存在下で、エチレンと、1-ブテンとを共重合させることにより製造する方法が挙げられる。
前記共重合は、例えば、溶媒の共存下で溶液重合することによって行うことができる。この際の重合温度は特に限定されないが、例えば、100℃以上、好ましくは120℃以上である。このような温度で共重合反応を行うと、MFR10/MFR2.16が大きく、また、ビニル基含有量の多い(A)成分を容易に得ることができるため好ましい。
本組成物中の(A)成分の含有量は、軽量性、熱収縮性、圧縮永久ひずみ、機械的強度等の特性および衝撃緩衝特性(履き心地性)にバランスよく優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができる等の点から、本組成物100質量%中、好ましくは1~20質量%、より好ましくは1~10質量%である。
<エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)>
エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)(以下、単に「(B)成分」ともいう。)は、エチレンと、炭素数3~20のα-オレフィンと、非共役ポリエンとを構成成分として用いて得られた共重合体ゴムである。
(B)成分は、さらに、前記エチレン、炭素数3~20のα-オレフィンおよび非共役ポリエンの他に、他の共重合可能なモノマーを、本発明の目的を損なわない範囲で用いて得られた共重合体であってもよい。
本組成物に用いる、(B)成分は、1種でも、2種以上でもよい。
(B)成分は、無定形または低結晶性のランダムな弾性共重合体ゴムであることが好ましい。このような(B)成分としては、公知の広角X線回折法により求めた結晶化度が通常10%未満の共重合体が好適に用いられる。
(B)成分のエチレン由来の構成単位の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは52質量%以上、さらに好ましくは55質量%以上、特に好ましくは60質量%以上であり、好ましくは95質量%以下、より好ましくは85質量%以下、さらに好ましくは83質量%以下、特に好ましくは80質量%以下である。(B)成分のエチレン由来の構成単位の含有量は、特に60~95質量%の範囲にあるという要件(B-a)を満たすことが好ましい。ここで、エチレン由来の構成単位と、炭素数3~20のα-オレフィン由来の構成単位と、非共役ポリエン由来の構成単位との合計を100質量%とする。
(B)成分のエチレン由来の構成単位とα-オレフィン由来の構成単位の質量比[エチレン由来の構成単位/α-オレフィン由来の構成単位]は特に制限されないが、好ましくは55/45~85/15であり、より好ましくは60/40~83/17である。
エチレン由来の構成単位の含有量が前記範囲にある、特に前記要件(B-a)を満たす(B)成分を用いると、熱収縮率が小さく、機械的特性に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができるため好ましい。
炭素数3~20のα-オレフィンとしては、直鎖状または分岐状のα-オレフィン、例えば、プロピレン、1-ブテン、2-ブテン、1-ペンテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、3-メチル-1-ペンテン、1-オクテン、1-デセン、1-ドデセンが挙げられる。これらの中では、炭素数3~10のα-オレフィンが好ましく、プロピレン、1-ブテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテンおよび1-オクテンが特に好ましい。
炭素数3~20のα-オレフィンは、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
非共役ポリエンの具体例としては、ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキサジエン、シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネンが挙げられる。
非共役ポリエンは、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(B)成分の非共役ポリエン由来の構成単位の含有量は、通常0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.11質量%以上であり、通常30質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。なお、ここでエチレン由来の構成単位と炭素数3~20のα-オレフィン由来の構成単位と非共役ポリエン由来の構成単位との合計を100質量%とする。
(B)成分としては、適度な架橋構造を形成し得る本組成物を容易に得ることができる等の点から、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン・1-ブテン・非共役ジエン共重合体ゴムが好ましく、特にエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム、中でも、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴム、エチレン・プロピレン・ビニルノルボルネン共重合体ゴムが好ましく、さらにはエチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体ゴムが好ましい。
(B)成分の135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]は、好ましくは1.0~10.0dl/g、より好ましくは1.5~7dl/gである。
(B)成分のDSCの吸熱曲線から求められる融点(Tm)は特に制限されないが、存在しないかまたは120℃未満であることが好ましい。
(B)成分の、JIS K 6395:2010の方法により100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)は、好ましくは10以上、より好ましくは30以上、さらに好ましくは45以上、特に好ましくは50以上であり、好ましくは300以下、より好ましくは200以下、さらに好ましくは150以下、特に好ましくは120以下である。(B)成分は、このうち特に、該ムーニー粘度(ML1+4)が50~120の範囲にあるという要件(B-b)を満たすことが好ましい。
(B)成分のムーニー粘度(ML1+4)が前記下限値以上、特に50以上である場合には、熱収縮率が低く、機械的特性に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができるため好ましい。また、(B)成分のムーニー粘度が前記上限値以下、特に120以下である場合には、得られる本組成物の溶融成形時の流動性が良好となるため好ましい。
(B)成分は、前記要件(B-a)および(B-b)の少なくとも1つの要件を満たすことが好ましく、(B-a)および(B-b)を同時に満たすことがより好ましい。
(B-a)エチレン由来の構成単位の含有量が60~95質量%である。
(B-b)JIS K 6395:2010に準拠して、100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が50~120である。
(B)成分のヨウ素価は、好ましくは3~30g/100g、より好ましくは5~25g/100gである。
(B)成分のヨウ素価が前記範囲にあると、得られる本組成物がバランスよく架橋され易く、成形性とゴム弾性に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができるため好ましい。
(B)成分は、例えば、オレフィン重合用触媒の存在下に、エチレンと、1種または2種以上の炭素数3~20のα-オレフィンと、1種または2種以上の非共役ポリエンとを共重合させることにより得ることができる。
本組成物中の(B)成分の含有量は特に限定されないが、(A)成分との質量比[(A)/(B)]は、好ましくは1/99~80/20であり、その下限値は、より好ましくは2/98、さらに好ましくは3/97、特に好ましくは4/96、とりわけ好ましくは5/95であり、その上限値は、より好ましくは50/50、さらに好ましくは30/70、特に好ましくは20/80、とりわけ好ましくは15/85である。
(A)成分と(B)成分との質量比が前記範囲を満たす場合には、反発弾性率と、熱収縮率と、機械特性とにバランスよく優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができるため好ましい。
また、(B)成分の含有量は、本組成物100質量%中、好ましくは10~70質量%、より好ましくは30~60質量%である。
<エチレン・極性モノマー共重合体(C)>
本組成物は、エチレン・極性モノマー共重合体(C)(以下、単に「(C)成分」ともいう。)を含有する。
(C)成分を用いることで、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる少なくとも1種の素材からなる層との接着性に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができ、積層体として好適に用いることができる。
本組成物に用いる、(C)成分は、1種でも、2種以上でもよい。
(C)成分における極性モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸塩、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸アミド、ビニルエステル、一酸化炭素、二酸化硫黄が挙げられる。具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、イタコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸、これら不飽和カルボン酸のリチウム、ナトリウム、カリウム等の1価金属の塩やマグネシウム、カルシウム、亜鉛等の多価金属の塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n-ブチル、アクリル酸イソオクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル、マレイン酸ジメチル等の不飽和カルボン酸エステル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、一酸化炭素、二酸化硫黄が挙げられる。
極性モノマーは、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
(C)成分の具体例としては、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸共重合体、前記エチレン・不飽和カルボン酸共重合体のカルボキシル基の一部または全部が前記金属で中和されたアイオノマー、エチレン・アクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体、エチレン・アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン・アクリル酸n-ブチル共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレン・アクリル酸イソブチル・メタクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸n-ブチル・メタクリル酸共重合体等のエチレン・不飽和カルボン酸エステル・不飽和カルボン酸共重合体およびそのカルボキシル基の一部または全部が前記金属で中和されたアイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のエチレン・ビニルエステル共重合体が挙げられる。
これらの中では、エチレンと、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸塩、不飽和カルボン酸エステルおよび酢酸ビニルから選ばれる少なくとも1種の極性モノマーとの共重合体が好ましく、特に、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体またはそのアイオノマー、エチレン・(メタ)アクリル酸・(メタ)アクリル酸エステル共重合体またはそのアイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体が好ましく、柔軟性、接着性およびコスト等の点から、エチレン・酢酸ビニル共重合体(エチレンビニルアセテート共重合体)が最も好ましい。
極性モノマーの種類によっても異なるが、(C)成分の極性モノマー由来の構成単位の含有量は、通常1~50質量%、好ましくは5~45質量%である。
(C)成分がエチレン・酢酸ビニル共重合体である場合、エチレン・酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル含有量(VA含量)は、通常10~40質量%、好ましくは15~35質量%、さらに好ましくは20~30質量%である。
成形加工性、機械的強度などを考慮すると、(C)成分のメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、190℃、荷重2.16kg)は、好ましくは0.05~500g/10分、より好ましくは0.1~100g/10分である。
また、(C)成分がエチレン・酢酸ビニル共重合体である場合、該エチレン・酢酸ビニル共重合体のメルトフローレート(ASTM D1238に準拠、190℃、荷重2.16kg)は、好ましくは0.1g/10分以上、より好ましくは0.3g/10分以上、さらに好ましくは0.5g/10分以上であり、好ましくは50g/10分以下、より好ましくは20g/10分以下、さらに好ましくは5g/10分以下である。
エチレンと、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、ビニルエステルなどとの共重合体は、高温、高圧下のラジカル共重合により得ることができる。
また、エチレンと、不飽和カルボン酸の金属塩の共重合体(アイオノマー)は、エチレン・不飽和カルボン酸共重合体と、相当する金属化合物とを反応させることにより得ることができる。
特に(C)成分が、エチレンと不飽和カルボン酸の共重合体である場合、引き裂き強度、ならびに、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる少なくとも1種の素材からなる層との接着性に優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができる。
本組成物中の(C)成分の含有量は特に制限されないが、(A)成分との質量比[(A)/(C)]は、1/99~39/61であり、好ましくは2/98~29/71、より好ましくは3/97~19/81である。
(A)成分と(C)成分との質量比が前記範囲を満たす場合には、成形性に優れる本組成物を容易に得ることができ、軽量性、圧縮永久ひずみ、機械的強度、衝撃緩衝特性等の特性にバランスよく優れる成形体や架橋発泡体を容易に得ることができる。
また、(C)成分の含有量は、本組成物100質量%中、好ましくは10~70質量%、より好ましくは30~60質量%である。
<任意成分>
本組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、前述した各成分以外のその他の成分を任意成分として含有してもよく、例えば、発泡剤(D)、発泡助剤、架橋剤(E)、架橋助剤(F)、フィラー、耐熱安定剤、耐候安定剤、難燃剤、塩酸吸収剤、顔料、前述の(A)~(C)成分以外の樹脂等の任意成分を含有してもよい。
任意成分としては、オレフィン系樹脂に添加し得る添加剤として公知のものが挙げられる。
任意成分を用いる場合、本組成物に用いる任意成分はそれぞれ、1種でも、2種以上でもよい。
<発泡剤(D)>
本組成物は、必要に応じて発泡剤(D)を含んでもよい。
発泡剤(D)を含有する本組成物は、発泡体、架橋発泡体の製造に好適に用いられる。
本組成物に発泡剤(D)を用いる場合、本組成物に用いる発泡剤(D)は、1種でも、2種以上でもよい。
発泡剤(D)としては、化学発泡剤、物理発泡剤のいずれも用いることができる。
化学発泡剤の具体例としては、
アゾジカルボンアミド(ADCA)、
1,1'-アゾビス(1-アセトキシ-1-フェニルエタン)、
ジメチル-2,2'-アゾビスブチレート、
ジメチル-2,2'-アゾビスイソブチレート、
2,2'-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタン)、
1,1'-アゾビス(シクロヘキサン-1-カルボニトリル)、
2,2'-アゾビス[N-(2-カルボキシエチル)-2-メチル-プロピオンアミジン]等のアゾ化合物;
N,N'-ジニトロソペンタメチレンテトラミン(DPT)等のニトロソ化合物;
4,4'-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、
ジフェニルスルホン-3,3'-ジスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体;
p-トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物;
トリヒドラジノトリアジン等の有機系熱分解型発泡剤;
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸水素塩;
炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の炭酸塩;
亜硝酸アンモニウム等の亜硝酸塩、
水素化合物等の無機系熱分解型発泡剤が挙げられる。
これらの中でも、アゾジカルボンアミド(ADCA)、炭酸水素ナトリウムが特に好ましい。
化学発泡剤は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
また、発泡時に化学反応を必ずしも伴わない発泡剤である物理発泡剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の各種脂肪族炭化水素類;ジクロロエタン、ジクロロメタン、四塩化炭素等の各種塩化炭化水素類;フロン等の各種フッ化塩化炭化水素類などの有機系物理発泡剤、空気、二酸化炭素、窒素、アルゴン、水などの無機系物理発泡剤が挙げられる。これらの中でも、蒸気にする必要が無く、安価で、環境汚染、発火の可能性が極めて少ない、二酸化炭素、窒素、アルゴンが特に好ましい。
物理発泡剤は、1種を用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
発泡剤(D)として物理発泡剤を用いると、発泡剤の分解残さがないため、本組成物の架橋発泡時における金型汚れを防止することができる。しかも、物理発泡剤は、粉状ではないので、混練性に優れている。また、この物理発泡剤を用いると、得られる発泡体の異臭(例:ADCA分解時に生成するアンモニア臭)を抑制することができる。
発泡剤(D)として、前記のような化学発泡剤を用いる場合、臭気、金型汚れ等の悪影響を生じない範囲で用いること好ましい。
また、物理発泡剤と化学発泡剤とを組み合わせて用いてもよい。
物理発泡剤の貯蔵方法としては、小規模な生産であれば、二酸化炭素、窒素などをボンベに入った状態で使用し、射出成形機および押出成形機等に減圧弁を通して供給することができる。また、ポンプ等により昇圧し、射出成形機および押出成形機等に供給してもよい。
また、大規模に発泡製品を製造する設備であれば、液化二酸化炭素、液化窒素等の貯蔵タンクを設置し、熱交換機を通し、気化し、配管を通して減圧弁により射出成形機および押出成形機等に供給してもよい。
液状の物理発泡剤の場合、貯蔵圧力としては、0.13~100MPaの範囲が好ましい。
本組成物が発泡剤(D)を含有する場合、発泡剤(D)の種類にもよるが、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および、必要により用いられるその他の樹脂成分の合計100質量部(すなわち全樹脂成分100質量部)に対して、発泡剤(D)の使用量は、好ましくは0.1~30質量部、より好ましくは0.1~25質量部、さらに好ましくは0.5~20質量部である。
発泡剤(D)として化学発泡剤を用いる場合、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および、必要により用いられるその他の樹脂成分の合計100質量部(すなわち全樹脂成分100質量部)に対して、化学発泡剤の使用量は、好ましくは0.1~30質量部、より好ましくは0.5~20質量部、さらに好ましくは1.0~15質量部である。
ただし、化学発泡剤の使用量は、使用する発泡剤の種類・グレードにより発生ガス量が異なるため、目的の発泡倍率により、適宜増減され得る。
また、発泡剤(D)として物理発泡剤を用いる場合、物理発泡剤の使用量は、所望の発泡倍率に応じて、適宜決定されるが、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および、必要により用いられるその他の樹脂成分の合計100質量部(すなわち全樹脂成分100質量部)に対して、好ましくは0.1~15質量部、より好ましくは0.5~10質量部である。
本組成物は、必要に応じて、発泡剤(D)とともに発泡助剤を含有してもよい。発泡助剤は、発泡剤(D)の分解温度の低下、分解促進、気泡の均一化などの作用をする。このような発泡助剤としては、例えば、酸化亜鉛(ZnO)、ステアリン酸亜鉛、サリチル酸、フタル酸、ステアリン酸、シュウ酸等の有機酸、尿素またはその誘導体が挙げられる。本組成物に発泡助剤を用いる場合、本組成物に用いる発泡助剤は、1種でも、2種以上でもよい。
本組成物が発泡助剤を含有する場合、その含有量は、発泡助剤と発泡剤(D)との質量比[発泡助剤/発泡剤(D)]が、好ましくは1/30~50/1、より好ましくは1/20~10/1、さらに好ましくは1/15~5/1となる量で用いることが望ましい。なお、2種以上の発泡助剤を用いる場合、全ての発泡助剤の合計の質量と発泡剤(D)との質量比が前記範囲にあればよい。
<架橋剤(E)>
本組成物は、必要に応じて架橋剤(E)を含んでもよい。
架橋剤(E)を含有する本組成物は、架橋成形体、架橋発泡体の製造に好適に用いられる。
本組成物に架橋剤(E)を用いる場合、本組成物に用いる架橋剤(E)は、1種でも、2種以上でもよい。
架橋剤(E)としては、架橋剤として作用するラジカル発生剤を特に制限なく用いることができる。
架橋剤(E)としては、有機過酸化物が好ましく用いられ、具体例としては、
ジクミルペルオキシド、
ジ-t-ブチルペルオキシド、
2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキサン、
2,5-ジメチル-2,5-ジ-(t-ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、
1,3-ビス(t-ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、
1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、
n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルペルオキシ)バレレート、
ベンゾイルペルオキシド、
p-クロロベンゾイルペルオキシド、
2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、
t-ブチルペルオキシベンゾエート、
t-ブチルペルベンゾエート、
t-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、
ジアセチルペルオキシド、
ラウロイルペルオキシド、
t-ブチルクミルペルオキシド等の有機ペルオキシドが挙げられる。これらの中でも、ジクミルペルオキシドが好ましい。
本組成物が架橋剤(E)を含有する場合、その含有量は、樹脂成分の特性や所望の架橋程度に応じて適宜決定されるが、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および、必要により用いられるその他の樹脂成分の合計100質量部(すなわち全樹脂成分100質量部)に対して、好ましくは0.1~2.0質量部、より好ましくは0.1~1.5質量部、さらに好ましくは0.2~1.0質量部である。
本組成物が架橋剤(E)を含有する場合、その含有量は、本組成物100質量%に対し、好ましくは0.1~0.6質量%であり、より好ましくは0.2~0.5質量%、さらに好ましくは0.23~0.45質量%である。
架橋剤(E)の量については、多量に添加した場合には樹脂成分の架橋度が高くなり、流動性が低下することによって成形体や架橋発泡体の製造が困難になる場合や、得られる成形体や架橋発泡体の機械強度が悪化する場合がある。一方、少量に添加した場合には樹脂成分の架橋度が低くなり、流動性が高すぎることによって成形体や架橋発泡体の製造が困難になる場合や、得られる成形体や架橋発泡体の耐久性(圧縮永久ひずみ)が悪化する場合がある。架橋剤(E)を前記範囲で含有する本組成物を用いると、適度な架橋構造を有する成形体や架橋発泡体を容易に製造することができ、前記の通り通常両立が困難な機械強度、耐久性のバランスに優れる発泡体を容易に製造することができる。
<架橋助剤(F)>
本組成物が、架橋剤(E)を含む場合には、架橋剤(E)とともに必要に応じて架橋助剤(F)を含有することも好ましい。
本組成物に架橋助剤(F)を用いる場合、本組成物に用いる架橋助剤(F)は、1種でも、2種以上でもよい。
架橋助剤(F)としては、例えば、硫黄、p-キノンジオキシム、p,p'-ジベンゾイルキノンジオキシム、N-メチル-N-4-ジニトロソアニリン、ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン-N,N'-m-フェニレンジマレイミド等のペルオキシ架橋用助剤;ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、ビニルブチラート、ビニルステアレート等のビニルモノマー;エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等の多官能性メタクリレートモノマー;が挙げられる。これらの中でも、トリアリルシアヌレート(TAC)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)が好ましい。
本組成物が架橋助剤(F)を含有する場合、その含有量は、架橋助剤(F)と架橋剤(E)との質量比[架橋助剤(F)/架橋剤(E)]が、好ましくは1/100~1/1、より好ましくは1/80~4/5、さらに好ましくは1/60~2/3、特に好ましくは1/40~1/2となる量で用いることが望ましい。
<本組成物の調製>
本組成物は、前述した各成分を公知の方法により逐次または同時に混合して調製することができる。
本組成物は、ペレット状、シート状等の形態とすることも好ましい。
本組成物のペレットは、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および、必要により用いられる、発泡剤(D)、架橋剤(E)、架橋助剤(F)等の任意成分を、前述した割合によりヘンシェルミキサー等で混合し、バンバリーミキサー、ロール、押出機等の混練機で、発泡剤(D)や架橋剤(E)等が分解しない温度にて溶融可塑化し、均一に混合分散させて造粒機により造粒することで製造できる。
本組成物のシートは、例えば、前記のようにして得られたペレットを押出機やカレンダー成形機を用いてシート状に成形することで製造できる。また、本組成物を構成する各成分を、ブラベンダーなどで混練した後、カレンダーロールでシート状に成形する方法、プレス成形機でシート化する方法、または押出機を用いて混練した後、Tダイまたは環状ダイ等を通してシート化する方法などにより、未架橋かつ未発泡状態の発泡性シートを製造することもできる。
このシート成形時においては、発泡剤(D)および架橋剤(E)の分解温度以下でシート成形することが好ましく、具体的には、樹脂成分が溶融状態となる温度条件(例:100~130℃)に設定してシート成形することが好ましい。
本組成物は、射出成形や発泡成形などの各種成形用途に用いることができ、また、架橋体や架橋発泡体の製造に好適に用いることができる。
なお、架橋体や架橋発泡体の製造の際には、本組成物を架橋および/または発泡させるが、架橋および/または発泡の方法としては後述するように、例えば、熱処理による架橋、電離性放射線架橋が挙げられる。熱処理による架橋の場合には、本組成物中に、架橋剤(E)および架橋助剤(F)を配合することが好ましい。また、電離性放射線による架橋の場合には、本組成物に、架橋助剤(F)を配合する場合がある。
<本組成物の用途>
本組成物は、各種成形体、発泡体の製造に好適であり、特に架橋成形体、架橋発泡体の製造に好適であって、従来公知の用途に制限なく用いることができる。
本組成物(本組成物を用いた成形体、発泡体(特に架橋発泡体)、積層体)の用途の具体例としては、自動車内装表皮材、ウェザーストリップスポンジ、ボディパネル、ステアリングホイール、サイドシールド等の自動車内外装部品;地盤改良用シート、上水板、騒音防止壁等の土木・建材部品;工業部品;靴底、サンダル等の履物用部品;電線被覆材、コネクター、キャッププラグ等の電気・電子部品;ゴルフクラブグリップ、野球バットグリップ、水泳用フィン、水中眼鏡等のスポーツ・レジャー用品;ガスケット、防水布、ガーデンホース、ベルト、水切りシート、化粧用パフ等の雑貨が挙げられ、特に、靴底、靴のインソール、ハーフインソール、ミッドソール、インナーソール、アウトソールなどの履物用部品として好適に用いることができる。
≪発泡体≫
本発明に係る発泡体は、本組成物を発泡させて得られた発泡体であり、本組成物を発泡させることで製造することができる。
前記発泡体は、非架橋発泡体であってもよく、架橋発泡体であってもよいが、架橋発泡体であることが好ましい。
発泡体の製造には、発泡剤(D)および架橋剤(E)から選ばれる少なくとも1種を含む本組成物を用いることが好ましい。
発泡体の製造に用いられる本組成物は、未架橋かつ未発泡状態であり、溶融状態であってもよいし、また、冷却固化したペレットまたはシートであってもよい。
前記発泡体(非架橋発泡体または架橋発泡体)の製造方法については特に制限されないが、例えば、以下の方法により製造することができる。
一次発泡体を製造する方法としては、例えば、130~200℃に保持された金型に、前記シートを金型の容積に対して1.0~1.2体積%となるように裁断して、金型内に挿入し、金型の型締め圧力を例えば30~300kgf/cm2とし、保持時間を例えば10~90分の条件として、一次発泡体(非架橋または架橋発泡体)を製造する方法、すなわち熱処理により発泡体(非架橋または架橋発泡体)を製造する方法が挙げられる。なお保持時間は、金型の厚さに依存するため、この範囲を超えて、適宜増減され得る。
前記金型の形状は特に制限されないが、通常、シートが得られるような形状を有する金型が挙げられる。この金型は、溶融樹脂および発泡剤分解時に発生するガスが抜けないように、完全に密閉された構造とすることが好ましい。また、型枠としては、内面にテーパーが付いている型枠が、樹脂の離型性の面から好ましい。
また、前記方法以外にも、本組成物を押出し機から押出し、大気中に解放すると同時に発泡させる押出し発泡法により、前記発泡体を製造する方法、すなわち熱処理により発泡体を製造することもできる。
さらに、本組成物を、発泡剤(D)および架橋剤(E)の分解温度以下で金型内に射出して、金型内で、例えば130~200℃程度の温度に保って架橋発泡させる方法(射出発泡法)により発泡体を製造する方法、すなわち熱処理により発泡体を製造することもできる。
前記方法により得られた発泡体を、圧縮成形等により所定の形状にすることができる。この際の圧縮成形条件の一例としては、金型温度が130~200℃、型締め圧力が30~300kgf/cm2、圧縮時間が5~60分、圧縮比が1.1~3.0、好ましくは1.3~2の条件が挙げられる。
また、電離性放射線照射による架橋方法により架橋発泡体を製造する方法としては、例えば、有機系熱分解型発泡剤である発泡剤(D)を含む本組成物を、有機系熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融混練し、得られた混練物を例えばシート状に成形し、シート状の発泡体を得て、次いで、得られたシート状の発泡体に電離性放射線を所定量照射してシート状発泡体を架橋させた後、得られたシート状の架橋発泡体を有機系熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させることによって、シート状の架橋発泡体を製造する方法、すなわち熱処理により発泡体を製造する方法が挙げられる。
前記電離性放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、電子線、中性子線、X線が挙げられる。この中でも、コバルト-60のγ線、電子線が好ましい。
前記のような製造法の中でも、本組成物を熱処理して発泡体を得ることが好ましい。
前記発泡体の形状としては、例えば、シート状、厚物ボード状、ネット状、型物が挙げられる。
前記のようにして得られた発泡体について、圧縮成形等により所定形状を付与することにより二次発泡体を製造することができる。この際の圧縮成形条件の一例としては、金型温度が130~200℃、型締め圧力が30~300kgf/cm2、圧縮時間が5~60分、圧縮比が1.1~3.0の条件が挙げられる。
前記発泡体の比重は、好ましくは0.10以上、より好ましくは0.13以上、さらに好ましくは0.15以上であり、好ましくは0.21以下、より好ましくは0.207以下、さらに好ましくは0.205以下である。
発泡体の比重については、低いほど軽量となり、かつ衝撃緩衝特性(履き心地性)に優れる点で望ましいが、圧縮永久ひずみや層間引き裂き強度が低下する傾向にある。比重が前記範囲にある発泡体は、通常両立が困難な軽量性、衝撃緩衝特性(履き心地性)、圧縮永久ひずみ、および層間引き裂き強度のバランスに優れるため後述する積層体、履物および履物用部品に好適に用いられる。
該比重は、具体的には下記実施例に記載の方法で測定される。
また、前記発泡体について、下記実施例のようにその5箇所の比重を測定した場合、該5箇所の比重の最大値と最小値との差は、好ましくは0.08以下、より好ましくは0.06以下である。該差は、発泡体の品質の均一性の尺度であるといえ、該差が前記範囲にあると、品質(硬度、機械物性、圧縮永久ひずみなど)が一定である発泡体であるといえ好ましい。
前記発泡体の圧縮永久ひずみ(CS)は、好ましくは60%以下である。この圧縮永久ひずみが低いほど、長期の使用による変形が生じ難くなるため好ましく、その下限は特に制限されないが、通常30%以上である。
前記発泡体のASTM D3574に準拠して測定した層間引き裂き強度は、好ましくは2.5kg/cm以上である。
この層間引き裂き強度が高いほど機械強度に優れるため好ましく、その上限は特に制限されないが、通常5.0kg/cm以下である。
≪積層体≫
本発明に係る積層体は、前記発泡体からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる少なくとも1種の素材からなる層とを有する積層体である。
前記のポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革は、特に制限はなく、従来公知のポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革、人工皮革を用いることができる。このような積層体は、特に履物および履物用部品の用途に好適である。
≪履物および履物用部品≫
本発明に係る履物および履物用部品は、前記発泡体または積層体を用いてなる。該履物および履物用部品は、前記発泡体または積層体を用いているため、軽量で、長期間の使用による変形を抑えることができる。
前記履物としては、例えば、靴(シューズ)およびサンダルが挙げられる。
前記履物の好適例としては、スポーツ用シューズが挙げられる。該スポーツ用シューズとしては、例えば、陸上競技用シューズ、マラソンシューズ、バスケットシューズ、テニスシューズ、ゴルフシューズ、ウォーキングシューズ、マリンシューズ、トレッキングシューズ、ランニングシューズが挙げられる。この中でもランニングシューズが好ましい。
前記履物用部品としては、例えば、靴底、靴のインソール、ハーフインソール、ミッドソール、インナーソール、アウトソールが挙げられる。
また、前記履物用部品の好適例としては、前述のスポーツ用シューズの部品が挙げられ、ランニングシューズ用のインソール、ハーフインソール、ミッドソール、インナーソール、アウトソールがより好ましい。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
[共重合体の物性評価]
以下の実施例および比較例において、共重合体の各種物性は以下のようにして測定、評価した。
・1-ブテン含有量、エチレン含有量およびジエン含有量
エチレン・1-ブテン共重合体(A)の1-ブテン含有量、ならびに、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)のエチレン含有量およびジエン含有量は、以下の条件で13C-NMR測定を行い、得られたスペクトルの解析により算出した。
装置:ブルカー・バイオスピン社製、AVANCEIIIcryo-500型核磁気共鳴装置
測定核:13C(125MHz)
測定モード:シングルパルスプロトンブロードバンドデカップリング
パルス幅:45°(5.00μ秒)
ポイント数:64k
測定範囲:250ppm(-55~195ppm)
繰り返し時間:5.5秒
積算回数:128回
測定溶媒:オルトジクロロベンゼン/ベンゼン-d6(4/1[v/v])
試料濃度:ca.60mg/0.6mL
測定温度:120℃
ウインドウ関数:exponential(BF:1.0Hz)
ケミカルシフト基準:δδシグナル(29.73ppm)
・ビニル基含有量
エチレン・1-ブテン共重合体(A)のビニル基含有量は、以下の条件で1H-NMR測定を行い、得られたスペクトルの解析により算出した。
装置:ブルカー・バイオスピン社製、AVANCEIIIcryo-500型核磁気共鳴装置
測定核:1H(500MHz)
測定モード:wetdc(WETオフセット:1.2ppm)
パルス幅:90°
ポイント数:32k
測定範囲:20ppm(-9~11ppm)
繰り返し時間:7.0秒
積算回数:128回
測定溶媒:2.5mM Cr(acac)3含有オルトジクロロベンゼン-d4
試料濃度:ca.20mg/0.6mL
測定温度:120℃
ウインドウ関数:exponential(BF:1.0Hz)
ケミカルシフト基準:オルトジクロロベンゼン(7.1ppm)
ここで、二重結合に由来するシグナルとして、下記ビニル型二重結合、ビニリデン型二重結合、2置換オレフィン型二重結合および3置換オレフィン型二重結合が観測される。各シグナルの積分強度から二重結合量を定量した。なお、エチレン・1-ブテン共重合体(A)の主鎖メチレンシグナルをケミカルシフト基準(1.2ppm)とした。
Figure 2023137885000001
〔各式中、*は水素原子以外の原子との結合手を示す。〕
各水素原子a~eのピークは、下記付近に観測される。
・水素原子aのピーク:4.60ppm
・水素原子bのピーク:4.85ppm
・水素原子cのピーク:5.10ppm
・水素原子dのピーク:5.25ppm
・水素原子eのピーク:5.70ppm
二重結合量の定量式は、以下のとおりである。
・ビニル型二重結合量={(シグナルbの積分強度)+(シグナルeの積分強度)}/3
・ビニリデン型二重結合量=(シグナルaの積分強度)/2
・2置換オレフィン型二重結合量=(シグナルdの積分強度)/2
・3置換オレフィン型二重結合量=(シグナルcの積分強度)
これらの結果から、炭素数1000個(1000C)あたりのビニル基含有量(ビニル型二重結合量)を求めた。
・密度d
共重合体の密度d(kg/m3)は、ASTM D1505に準拠し、23℃にて測定した。
・MFR
共重合体のMFR(メルトフローレート、g/10分)は、ASTM D1238に準拠し、190℃にて測定した。2.16kg荷重での測定値をMFR2.16、10kg荷重での測定値をMFR10とした。
・分子量分布(Mw/Mn)
共重合体のMwおよびMnを、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、オルトジクロロベンゼン溶媒を用いて、140℃にて測定し、Mw/Mnを算出した。
MwおよびMnは、具体的には、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAllianceGPC-2000型を用い、以下のようにして測定した。
分離カラムは、カラムサイズがいずれも直径7.5mm、長さ300mmである、東ソー(株)製の、TSKgel GNH6-HTを2本、およびTSKgel GNH6-HTLを2本用い、カラム温度は140℃とし、移動相には、酸化防止剤としてBHT(武田薬品工業(株)製)0.025質量%を含むo-ジクロロベンゼン(富士フィルム和光純薬(株)製)を用いて、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/10mlとし、試料注入量は500μlとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量がMw<1000およびMw>4×106の場合には東ソー(株)製を用い、1000≦Mw≦4×106の場合にはプレッシャーケミカル社製を用いた。
・融点(Tm)
示差走査熱量計〔セイコーインスツル(株)製、DSC220〕を用いて、約5.0mgの試料を窒素雰囲気下で30℃から昇温速度10℃/minで200℃まで昇温し、その温度で10分間保持した。さらに降温速度10℃/minで30℃まで冷却し、その温度で5分間保持した後、昇温速度10℃/minで200℃まで昇温した。この2度目の昇温の際に観測される吸熱ピークを融解ピークとし、融解ピークが現れる温度を融点(Tm)とした。
・ムーニー粘度(ML1+4
エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)のムーニー粘度(ML1+4)は、JIS K 6395:2010の方法により100℃で測定を行った。
・ヨウ素価
JIS K 0070:1992に従って、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)のヨウ素価(g/100g)を測定した。
・極限粘度[η]
エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)の極限粘度[η](dl/g)は、デカリン溶媒を用いて135℃で測定した。
具体的には、共重合体ゴム約20mgをデカリン15mlに溶解し、135℃のオイルバス中で比粘度ηspを測定した。このデカリン溶液にデカリン溶媒を5ml追加して希釈後、同様にして比粘度ηspを測定した。この希釈操作をさらに2回繰り返し、下記式(1)に示すように、濃度(C)を0に外挿した時のηsp/C値を極限粘度[η]とした。
[η]=lim(ηsp/C) (C→0) ・・・(1)
[架橋発泡体の物性評価]
以下の実施例および比較例において、架橋発泡体の各種物性は以下のようにして測定、評価した。
・比重
架橋発泡体の比重は、JIS K 7222:2005に従って測定した。
該比重の測定に用いたサンプルは、架橋発泡体の面積の最も大きい面の四辺からそれぞれ20mm以上内側であり、かつ、架橋発泡体の表面から2.5mm以上内側の部位からサンプリングした。
測定は架橋発泡体の5箇所からサンプルを作製して比重を測定した際の平均とした。
・アスカーC硬度
アスカーC硬度は、JIS K 7312:1996付属書2に記載の「スプリング硬さ試験タイプC試験方法」に従って、23℃環境下にて測定を行った。
・反発弾性率
反発弾性率は、JIS K 6255:2013に準拠して測定を行った。サンプルは下記圧縮永久ひずみ(CS)に使用するサンプルと同じ方法で作製したサンプルを用い、23℃雰囲気下にて測定を行った。
・層間引き裂き強度
層間引き裂き強度は、ASTM D3574に準拠して、試験温度23℃環境下で、試験機として205X型万能試験機((株)インテスコ製)を用いて測定を行った。
具体的には、架橋発泡体を、長さ90mm、幅25mm、厚み15mmの短冊状に切り出したサンプルにおいて、該サンプルの片側端部から水平方向(長さ方向)に30mm切り込みを入れ、つまみを形成した。当該つまみを試験機チャック(チャック間距離30mm)に把持し、試験速度50mm/minで厚み方向に引き裂いた。層間引き裂き強度S(kg/cm)は次式にて計算した。
S=S0/S1
S0:引裂き応力(kg)
S1:サンプル幅(cm)
・圧縮永久ひずみ(CS)
圧縮永久ひずみ(CS)は、JIS K 6262:2013に準拠して測定を行った。サンプルは、架橋発泡体をφ30mm、厚み15mm以上の円柱形に切り出し、円柱の2つの平行平面につき、片方の平面を切り取ることで厚み10mmとしたものを用いた。
発泡体から円柱形への切り出し、および、平行平面の表面からの発泡体の切り取りは、円柱抜きダンベル型を使用した。
得られたサンプルの厚みと、得られたサンプルを、50℃環境にて50%圧縮した状態で6時間静置した後、圧力を解放してから30分後のサンプルの厚みとを測定した。圧縮永久ひずみ(CS)(%)は、以下の式により算出した。
CS=(t0-t1)/(t0-t2)×100
t0:測定に用いたサンプルの厚み(mm)
t1:サンプルを圧縮装置から取り出してから30分後のサンプルの厚み(mm)
t2:スペーサー厚み(mm)
・熱収縮率
架橋発泡体の縦方向の長さと、該架橋発泡体を70℃環境にて60分間熱処理した後、23℃環境下に取り出してから30分後の架橋発泡体の縦方向の長さとを測定した。熱収縮率(Sh)(%)は、以下の式により算出した。
Sh=s1/s0×100
s0:熱処理前のサンプル縦長さ(mm)
s1:熱処理後のサンプル縦長さ(mm)
・履き心地パラメータFmaxおよびTFmax
走行時の踵着地におけるランニングシューズ用のミッドソールとしての衝撃緩衝特性を評価するため、架橋発泡体に対し、剛体を一定の高さから落下させる落錘式衝撃試験を実施した。
架橋発泡体を、縦50mm、横50mm、高さ(厚み)10mmの形状にカットしたものを2枚重ね、測定サンプルとした。
落錘式衝撃試験機(早坂理工(株)製、HR-1387)を用いて、測定サンプルを、縦50mm、横50mmの面が試験台に接するように試験台に置いた状態で、測定サンプルの該面とは反対側の上面に向けて、試験台に対して垂直上方からφ50mm円筒状の錘を自由落下させた。体重60kgのランナーの走行を想定し、錘の落下開始位置は測定サンプル上面から5cmの高さとし、落錘の質量は10kgとした。試験台に備えたロードセルで、錘と測定サンプルの衝突時における、伝搬応力値と伝搬応力到達時間を測定した。このときの最大伝搬応力値をFmax(N)、最大伝搬応力の到達時間をTFmax(ms)とした。
Fmaxは、着地時における架橋発泡体(例:ミッドソール)を伝播した足への反力に相当するといえる。架橋発泡体の安定性が高いほど、Fmaxが低下し、底つきを感じにくい。
また、TFmaxは、着地時に架橋発泡体(例:ミッドソール)を伝播して足に反力が到達するまでの時間に相当するといえる。架橋発泡体の衝撃緩和性が高いほど、TFmaxが増加し、クッション性が高いといえる。
[実施例1]
<エチレン・1-ブテン共重合体(A-1)の製造>
攪拌羽根を備えた内容積100Lのステンレス製重合器(攪拌回転数=250rpm)を用いて、重合温度130℃、重合圧力2.5MPaGで、連続的にエチレンと1-ブテンとの共重合を行った。重合器側部より毎時、脱水精製したヘキサンを22L、エチレンを4.8kg、1-ブテンを2.0kgの速度で、また、水素を100NL、ジ(p-トリル)メチレン(シクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル)ジルコニウムジクロリドを0.003mmol、メチルアルミノキサンをアルミニウム換算で1.5mmol、トリイソブチルアルミニウムを5mmolの速度で連続的に供給し、共重合反応を行った。生成したエチレン・1-ブテン共重合体のヘキサン溶液を、重合器側壁部に設けられた排出口を介して、重合器内溶液量28Lを維持するように液面制御弁の開度を調節しながら連続的に排出した。得られたエチレン・1-ブテン共重合体のヘキサン溶液を加熱器に導いて180℃に昇温し、触媒失活剤として、毎時、メタノールを80mL添加して重合を停止させ、減圧した脱揮工程に連続的に移送して乾燥することにより、エチレン・1-ブテン共重合体(A-1)を得た。
得られたエチレン・1-ブテン共重合体(A-1)は、1-ブテン含有量が5.3モル%、炭素数1000個あたりのビニル基含有量が0.049個、MFR2.16が0.5g/10分、MFR10が3.9g/10分、MFR10/MFR2.16が7.8、密度dが0.905g/cm3、Mw/Mnが2.1、融点が94℃、収量が毎時7.0kgであった。
<エチレン・1-ブテン共重合体組成物および架橋発泡体の製造>
前記で得たエチレン・1-ブテン共重合体(A-1)2.5質量部、エチレン・プロピレン・5-エチリデン-2-ノルボルネン共重合体ゴム(B-1)(EPDM、商品名:三井EPT3092PM、三井化学(株)製、エチレン含有量=65質量%、ジエン含有量=4.6質量%、ムーニー粘度(ML1+4)=90、ヨウ素価=9.5g/100g、極限粘度=2.6dl/g、融点=29℃)47.5質量部、エチレンビニルアセテート共重合体(C-1)(VA含量=25質量%、MFR(190℃、2.16kg荷重)=2g/10分、商品名:エバフレックスEV360、三井・ダウ ポリケミカル(株)製)50質量部、酸化亜鉛3.0質量部、ステアリン酸1.0質量部、酸化チタン3.0質量部、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)(商品名:M-60[TAIC含量:60質量%]、日本化成(株)製)0.1質量部、ジクミルペルオキシド(DCP)0.3質量部、および、アゾジカルボンアミド1.8質量部からなる混合物を、ロールにより、ロール表面温度120℃で10分間混練した後、シート状に成形することで、シート状のエチレン・1-ブテン共重合体組成物を得た。
得られたエチレン・1-ブテン共重合体組成物のシートをプレス金型(金型サイズ:縦140mm、横65mm、厚み10mm)に充填し、180kg/cm2、170℃の条件で、15分間加圧および加熱することで、架橋発泡体を得た。なお、架橋発泡体は脱圧時に発泡し、厚みは15mm以上となった。
得られた架橋発泡体の、比重、アスカーC硬度、反発弾性率、層間引き裂き強度、圧縮永久ひずみ、熱収縮率、FmaxおよびTFmaxを前記方法に従って測定した。その結果を表1に併せて示す。
[実施例2]
実施例1において、アゾジカルボンアミドを2.1質量部用いたこと以外は、実施例1と同様にしてエチレン・1-ブテン共重合体組成物および架橋発泡体の製造ならびに物性の評価を行った。結果を表1に併せて示す。
[比較例1]
実施例1において、エチレン・1-ブテン共重合体(A-1)および共重合体ゴム(B-1)を用いず、エチレンビニルアセテート共重合体(C-1)100質量部、ジクミルペルオキシド0.7質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして共重合体組成物および架橋発泡体の製造ならびに物性の評価を行った。結果を表1に併せて示す。
[比較例2]
実施例1において、エチレン・1-ブテン共重合体(A-1)を用いず、共重合体ゴム(B-1)50質量部、エチレンビニルアセテート共重合体(C-1)50質量部、アゾジカルボンアミド2.1質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして共重合体組成物および架橋発泡体の製造ならびに物性の評価を行った。結果を表1に併せて示す。
[比較例3]
エチレン・1-ブテン共重合体(A-1)2.5質量部の代わりに、エチレン・1-オクテン共重合体1(商品名:Engage8450、ダウ・ケミカル社製)2.5質量部を用い、アゾジカルボンアミド2.1質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして共重合体組成物および架橋発泡体の製造ならびに物性の評価を行った。結果を表1に併せて示す。
[比較例4]
実施例1において、エチレン・1-ブテン共重合体(A-1)2.5質量部の代わりに、エチレン・1-オクテン共重合体2(商品名:Engage8540、ダウ・ケミカル社製)2.5質量部を用い、アゾジカルボンアミド2.1質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして共重合体組成物および架橋発泡体の製造ならびに物性の評価を行った。結果を表1に併せて示す。
Figure 2023137885000002
前記の実施例および比較例より、特定のエチレン・1-ブテン共重合体と、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムと、エチレン・極性モノマー共重合体とを含有する本組成物を用いた場合には、比較例1~4と比べ、軽量性、熱収縮性、圧縮永久ひずみ、機械的強度等の特性および衝撃緩衝特性(履き心地性)といった特性をバランスよく有する傾向が認められた。具体的には、比較例1は圧縮永久ひずみが大きく、比較例2~4は熱収縮率が大きく、さらに、比較例2および3はFmaxの値も大きい結果となり、前記特性の総合的なバランスに劣るといえる。
本組成物は、各種成形体、発泡体の製造に好適であり、特に架橋成形体、架橋発泡体の製造に好適であって、従来公知の用途に制限なく用いることができる。
本組成物、および、本組成物を用いた成形体、発泡体(架橋発泡体)、積層体の用途の具体例としては、自動車内装表皮材、ウェザーストリップスポンジ、ボディパネル、ステアリングホイール、サイドシールド等の自動車内外装部品;地盤改良用シート、上水板、騒音防止壁等の土木・建材部品;工業部品;靴底、サンダル等の履物用部品;電線被覆材、コネクター、キャッププラグ等の電気・電子部品;ゴルフクラブグリップ、野球バットグリップ、水泳用フィン、水中眼鏡等のスポーツ・レジャー用品;ガスケット、防水布、ガーデンホース、ベルト、水切りシート、化粧用パフ等の雑貨が挙げられ、特に、靴底、靴のインソール、ハーフインソール、ミッドソール、インナーソール、アウトソールなどの履物用部品として好適に用いることができる。

Claims (14)

  1. 下記(A-a)、(A-b)、(A-c)および(A-d)の要件をすべて満たすエチレン・1-ブテン共重合体(A)と、
    エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)と、
    エチレン・極性モノマー共重合体(C)と
    を含み、
    前記エチレン・1-ブテン共重合体(A)と、前記エチレン・極性モノマー共重合体(C)との質量比[(A)/(C)]が、1/99~39/61である、
    エチレン・1-ブテン共重合体組成物:
    (A-a)1H-NMRにより求められる炭素数1000個あたりのビニル基含有量が0.025~0.3個である;
    (A-b)MFR10/MFR2.16が7~20である(ただし、MFR10は、ASTM D1238に準拠して、190℃、10kg荷重で測定したメルトフローレートであり、MFR2.16は、ASTM D1238に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレートである);
    (A-c)密度が0.890~0.910g/cm3である;
    (A-d)ASTM D1238に準拠して、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR2.16)が0.01~100g/10分である。
  2. 前記エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)が、下記(B-a)および(B-b)の少なくとも1つの要件を満たす、請求項1に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物:
    (B-a)エチレン由来の構成単位の含有量が60~95質量%である;
    (B-b)JIS K 6395:2010に準拠して、100℃で測定したムーニー粘度(ML1+4)が50~120である。
  3. 前記エチレン・1-ブテン共重合体(A)と、エチレン・炭素数3~20のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム(B)との質量比[(A)/(B)]が、1/99~80/20である、請求項1または2に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物。
  4. さらに、発泡剤(D)および架橋剤(E)から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物。
  5. さらに架橋剤(E)を含み、
    前記エチレン・1-ブテン共重合体組成物100質量%に対する架橋剤(E)の含有量が、0.1~0.6質量%である、請求項1~4のいずれか1項に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物。
  6. 請求項4または5に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物を架橋発泡させて得られた発泡体。
  7. 比重が0.10~0.21である、請求項6に記載の発泡体。
  8. JIS K 6262:2013に準拠して、23℃で測定した圧縮永久ひずみが60%以下である、請求項6または7に記載の発泡体。
  9. ASTM D3574に準拠して測定した層間引き裂き強度が2.5kg/cm以上である、請求項6~8のいずれか1項に記載の発泡体。
  10. 請求項6~9のいずれか1項に記載の発泡体からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる少なくとも1種の素材からなる層とを有する積層体。
  11. 請求項6~9のいずれか1項に記載の発泡体または請求項10に記載の積層体を用いてなる履物。
  12. 請求項6~9のいずれか1項に記載の発泡体または請求項10に記載の積層体を用いてなる履物用部品。
  13. 前記履物用部品が、インソール、ハーフインソール、ミッドソール、インナーソールまたはアウトソールである、請求項12に記載の履物用部品。
  14. 請求項1~5のいずれか1項に記載のエチレン・1-ブテン共重合体組成物を発泡させる工程を含む発泡体の製造方法。
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