JP2023137763A - 放電検出装置及び放電検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】放電を適切に検出する。【解決手段】放電検出装置は、放電検出部と、波形伸張回路と、判定回路と、を備える。前記放電検出部は、電極と、前記電極と接触し摺動可能な摺動体と、の間における放電を検出する金属電極を有する。前記波形伸張回路は、前記放電検出部から出力される放電波形を時間方向に伸ばす。前記判定回路は、前記波形伸張回路の出力について、信号値が第 1 しきい値を超え、かつ、前記第 1 しきい値を超えた時間が第 1 時間よりも長い間保持される場合に、前記摺動体において放電が発生したと判定する。【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、放電検出装置及び放電検出方法に関する。
異なる 2 つの電機部品をお互いに接触させ、その電気部品間で通電しながら修道する摺動通電機構は、回転電機のブラシとコレクタリング (スリップリング) 等に代表されるように、可動部がある電機の通電方法として、多岐の分野の種々の電機製品に用いられている。このような摺動通電機構では、摺動により電気部品が次第に摩耗していくことから点検や交換といった保守作業が必要となる。
しかしながら、電気部品の摩耗状態は、電機の運転条件、周辺環境、摺動接触部の接触断面の状態によって大きく変わり、個々の部品に流れる電流の大きさが異なれば、摩耗する速度も変わる。この摺動通電機構の機能停止は、電流の流れが断続されることから、電機の停止を伴い、重大事故の発生を招く可能性がある。また、摺動通電機構が機能停止し、電流の流れが断続され始めるタイミングにおいては、異なる 2 つの電気部品が互いに接触している部分で火花放電を生じることが明らかになっており、電機摺動部品の状態監視を行い、火花放電を検出することで異常を検出することができる。
検出装置は、ごく短時間で発生する火花放電を早期に精度よく自動的に検出することが望ましい。このため、検出装置は、火花放電によるインパルス波を高速に正しく検出することが望まれるが、高速動作をする検出装置を構成するためには高速なサンプリングが可能である電子部品が必要となり装置のコストが高くなる。さらには、発生の予測が不可能な火花放電を検出するために高速に実行されるサンプリング結果を格納する大容量の記憶装置が必要となり、この記憶容量の確保においてもコストが高くなる。
一実施形態は、放電を適切に検出する装置を提案する。
一実施形態によれば、放電検出装置は、放電検出部と、波形伸張回路と、判定回路と、を備える。前記放電検出部は、電極と、前記電極と接触し摺動可能な摺動体と、の間における放電を検出する金属電極を有する。前記波形伸張回路は、前記放電検出部から出力される放電波形を時間方向に伸ばす。前記判定回路は、前記波形伸張回路の出力について、信号値が第 1 しきい値を超え、かつ、前記第 1 しきい値を超えた時間が第 1 時間よりも長い間保持される場合に、前記摺動体において放電が発生したと判定する。
以下、図面を参照して実施形態について説明する。本開示において、「以上」「以下」との用語が用いられることがあるが、これらの用語は、それぞれ「より大きい (高い)」「より小さい (低い)」等と矛盾しない範囲において読み替えてもよい。また、逆も同様に読み替えてもよい。
図1は、一実施形態に係る回転電機を用いた発電機を模式的に示す図である。図1は、限定されない一例として示したものであり、本開示における放電検出は、この構成の回転電機に限定されるものではなく、摺動する機構を備え、放電又は火花放電が発生する虞がある装置に対して用いることができる。
発電機 1 は、固定子 10 と、回転子 12 と、回転部 14 と、静止部 16 と、を備える。
固定子 10 は、発電機 1 において固定されて設置される。回転子 12 は、固定子 10 の間、又は、固定子 10 内において回転可能に設置される。回転子 12 が励磁することで、固定子 10 の内側において、回転子 12 が軸を中心に回転する。回転子 12 が回転部 14 内において回転することで、固定子 10 において電流を発生させ、適切な交流の出力を行う。また、固定子 10 に永久磁石を用いた場合には、回転子 12 が回転部 14 内において回転することで、回転子 12 において電流を発生させ、回転部 14 を介して出力を行う。
回転部 14 は、回転子 12 とともに回転する。回転部 14 は、例えば、スリップリングである。
静止部 16 は、回転部 14 の電極部 14aと接触して設置される電極である。回転部 14と静止部 16 との間において電極同士が摺動接触する。静止部 16 は、例えば、ブラシ型の電極であり、この静止部 16 を介して電極部 14a に励磁電流が流れることで、回転子 12 が励磁し、磁束 (電磁石) を形成する。
この回転部 14 と静止部 16 との摺動通電部において、放電が発生することがある。本開示における放電検出装置は、この放電を適切に検出する。
図2は、一実施形態に係る放電検出装置を模式的に示すブロック図である。放電検出装置 2 は、放電検出部 200 と、フィルタ回路 202 と、整流回路 204 と、波形伸張回路 206 と、クリア回路 208 と、電圧計 210 と、判定回路 212 と、クリア時間設定回路 214 と、を備える。放電検出装置 2 は、摺動接触している箇所における放電を検出する。放電検出装置 2 は、例えば、摺動接触している箇所における火花放電を検出する。
このうち、フィルタ回路 202 と、整流回路 204 と、クリア回路 208 と、クリア時間設定回路 214 は、任意に備えることができる回路である。すなわち、放電検出装置 2 は、最小の構成として、放電検出部 200 と、波形伸張回路 206 と、電圧計 210 と、判定回路 212 と、を備えていればよい。
(第 1 実施形態)
第 1 実施形態として、上記のうち最小の構成である放電検出部 200 と、波形伸張回路 206 と、電圧計 210 と、判定回路 212 と、を備える放電検出装置 2 について説明する。この場合、図2におけるフィルタ回路 202 、整流回路 204 、クリア回路 208 、クリア時間設定回路 214 は、省略される。すなわち、波形伸張回路 206 は、放電検出部 200 の出力に接続され、電圧計 210 は、波形伸張回路 206 の出力に接続され、判定回路 212 は、電圧計 210 の出力に接続される。以下の実施形態においても接続について詳しい説明を省略することがあるが、図2等に基づいて適切な構成要素同士で接続される。
第 1 実施形態として、上記のうち最小の構成である放電検出部 200 と、波形伸張回路 206 と、電圧計 210 と、判定回路 212 と、を備える放電検出装置 2 について説明する。この場合、図2におけるフィルタ回路 202 、整流回路 204 、クリア回路 208 、クリア時間設定回路 214 は、省略される。すなわち、波形伸張回路 206 は、放電検出部 200 の出力に接続され、電圧計 210 は、波形伸張回路 206 の出力に接続され、判定回路 212 は、電圧計 210 の出力に接続される。以下の実施形態においても接続について詳しい説明を省略することがあるが、図2等に基づいて適切な構成要素同士で接続される。
放電検出部 200 は、図1における回転部 14 の電極部 14a と、この電極部 14a と摺動接触する (すなわち、この電極部 14a と接触し摺動可能な) 静止部 16 (摺動部) との間における摺動接触部の放電を検出する金属電極を有する。放電検出部 200 は、例えば、この摺動接触部からの放電を捕捉可能な距離に配置される。火花放電を検知する場合には、放電検出部 200 は、例えば、摺動接触部において発生した火花が金属電極上に飛散する位置に配置される。また、物理的に大きな形状の放電検出部 200 を用いた場合には、図1における回転部 14 の電極部 14a と、この電極部 14a と摺動接触する静止部 16 との間における摺動接触部を有する発電機 1 の筐体と距離が離れた場所 (発電機 1 の外部) で放電を捕捉可能な距離に配置される
波形伸張回路 206 は、放電検出部 200 から出力される放電波形を時間方向に伸張する回路である。波形伸張回路 206 は、所謂積分回路で構成されてもよい。積分回路で構成することで、周波数の特性を破壊することなく、波形だけを時間方向に伸張することができる。
図3は、波形伸張回路 206 の入出力波形の一例を示す図である。波形伸張回路 206 は、インパルス状の波形の信号が入力されると、この波形を時間方向に伸張した波形の信号を出力する。このような波形の伸張は、所定時定数を設定した積分回路により実現することが可能である。
下図は、バンドパスフィルタ (又はローパスフィルタ) を用いた比較例であり、インパルス状の波形の信号が入力されると、バンドパスフィルタによりある帯域の周波数成分が出力されることが示される。バンドパスフィルタによると、この図に示すように、例えば、定めた周波数成分以外が除去されるので、波形を維持することができない。また、定めた周波数成分以外が除去されることにより、図に示されるように、波形に負値が発生する。
このことから、波形伸張回路を用いて高周波成分を除去することなく信号の波形を伸張することにより、適切に振幅及び波形を維持しつつ時間方向へと波形を伸張することができる。波形伸張回路 206 は、所定の時間の間で電圧を蓄積する電圧保持時定数回路を備えてもよい。この時定数に基づいて、波形伸張回路 206 は、電圧を蓄積し、適切に波形を時間方向に伸張して出力する。
図2に戻り、電圧計 210 は、波形伸張回路 206 の出力に接続され、波形伸張回路 206 の出力する波形の電圧を計測して出力する。この計測結果は、判定回路 212 へと出力される。電圧計 210 は、波形伸張回路 206 の電圧保持時定数の 1 / 2 以下のサンプリング時間で、放電波形の検出をして保持するサンプリング方式の電圧計を有してもよい。
判定回路 212 は、波形伸張回路 206 が出力する波形に基づいて、放電が発生したか否かを判定する回路である。判定回路 212 は、例えば、電圧計 210 により電圧情報として出力される波形伸張回路 206 の出力波形を判定に用いる。判定回路 212 は、信号の電圧の絶対値が第 1 しきい値を超えている時間を計測する。判定回路 212 は、電圧が第 1 しきい値を超えている時間が第 1 時間よりも長い場合に、摺動接触部において、放電が発生したと判定する。
以上のように、本実施形態によれば、摺動接触部において放電 (例えば、火花放電) が発生した場合に、摺動接触部付近の検出部から出力された信号を時間方向に伸張し、この伸張した信号の振幅の大きさ、及び、大きい振幅を有する時間の長さを判定することで、雑音等の他の要因によらずに、適切に放電を検出することができる。また、上記に説明した回路は、サンプリング速度が高速であるコストの高い素子を用いることなく実装することが可能である。このため、放電検出の精度を下げることなく、放電検出装置 2 のコストを下げることが可能となる。
電機摺動部品が備えられる電機の設置環境においては、他の電機や大電力装置の動作による雑音が発生する。発生した雑音は、放射や伝導により、放電検出部 200 に伝播する可能性があり、この場合、放電検出部 200 が捕捉する波形に影響を与える。摺動接触部からの放電と、これらの雑音の影響は、その信号値が大きく異なる。このため、このような場合であっても、少なくとも上記の構成を有することで、放電検出装置 2 は、適切に摺動接触部からの放電を検出することができる。
(第 2 実施形態)
放電検出装置 2 は、第 1 実施形態の最小構成に加え、整流回路 204 を備えてもよい。
放電検出装置 2 は、第 1 実施形態の最小構成に加え、整流回路 204 を備えてもよい。
整流回路 204 は、放電検出部 200 と波形伸張回路 206 との間において物理的に絶縁された絶縁部を有して備えられる。すなわち、整流回路 204 は、波形伸張回路 206 の入力側において、接続端が波形伸張回路 206 の内部電気回路と物理的に絶縁された状態で、放電検出部 200 から出力される信号を波形伸張回路 206 へと出力する整流器である。
整流回路 204 は、例えば、差動入力により信号を受信し、この差動入力された信号の振幅について、絶対値を抽出して、波形伸張回路 206 へと出力する。具体的な回路構成の一例については、後述にて説明する。
以上のように、本実施形態によれば、波形伸張部に入力する波形を正の成分に変換して入力することができる。正の成分の波形を用いることで、放電検出部 200 から出力された信号が正負両方向に変化する波形であっても、波形伸張回路 206 で片方向のみに変化する波形を伸張することが可能となり、事前に定められた時定数で電圧を保持することでインパルス状の放電検出信号を低周波の電気信号に変換することが可能となる。
(第 3 実施形態)
放電検出装置 2 は、前述の各実施形態の構成に加え、フィルタ回路 202 を備えてもよい。
放電検出装置 2 は、前述の各実施形態の構成に加え、フィルタ回路 202 を備えてもよい。
フィルタ回路 202 は、放電検出部 200 が出力した信号について、第 2 しきい値よりも大きい成分を有する信号部分を選択的に透過させる回路であってもよい。波形伸張回路 206 は、第 2 しきい値よりも大きい成分を有する信号を時間方向に伸張する。
このようなフィルタ回路 202 を有することで、前述の各実施形態において振幅の小さい雑音成分をより精度よく排除した状態で、摺動接触部からの放電を検出することが可能となる。なお、第 2 しきい値は、第 1 しきい値と同じ値であってもよいし、第 1 しきい値よりも小さい又は大きい値であってもよい。
また、フィルタ回路 202 は、波形伸張回路 206 及び電圧計 210 の回路に備えられる素子破壊を回避する観点から、所定振幅以上の振幅を有する波形を除去する振幅制限回路を備えてもよい。例えば、フィルタ回路 202 は、所定振幅以上の振幅を、所定振幅に飽和させて出力してもよい。この振幅制限を実現するフィルタ回路 202 は、図2のように、放電検出部 200 の出力に接続されるのではなく、別の例として、波形伸張回路 206 の前段、又は、電圧計 210 の前段に配置されてもよい。
このようなフィルタ回路 202 を備えることで、高耐圧ではない素子を用いて、放電の検出を実現することが可能となる。この結果、放電検出装置 2 のコストをさらに削減することができる。
また、別の例として、フィルタ回路 202 は、雑音成分を除去するべく、所定の周波数帯域の電気信号を選択的に透過させるバンドパスフィルタ回路を備えてもよい。
上記にいくつかの例として挙げた回路は、それぞれ適切に組み合わせて構成されてもよい。フィルタ回路 202 は、一例として、振幅を第 2 しきい値よりも高くするとともに、第 2 しきい値よりも高い振幅である所定振幅に飽和させる処理をする回路として構成されてもよい。
(第 4 実施形態)
放電検出装置 2 は、前述の各実施形態の構成に加え、クリア回路 208 を備えてもよい。
放電検出装置 2 は、前述の各実施形態の構成に加え、クリア回路 208 を備えてもよい。
クリア回路 208 は、波形伸張回路 206 と、電圧計 210 との間に接続される。クリア回路 208 は、電圧計が検知した電圧信号が、第 1 しきい値を超えてから第 2 時間経過した後に、波形伸張回路 206 に保持されている電圧信号を初期値、例えば、接地電圧にクリアする回路である。
図4は、クリア回路 208 を備える場合と、前述までの実施形態によるクリア回路 208 を備えない場合とにおいて、伸張波形からのしきい値による検出の一例を示す図である。本実施形態に係るクリア回路 208 を備えることにより、判定回路 212 は、第 1 しきい値を超える電圧値が連続して発生している場合においても、適切に複数の放電が発生したことを検出することができる。
クリア回路 208 は、第 1 時間よりも長い時間間隔で波形伸張回路 206 の出力をクリアしてもよい。別の例として、放電検出装置 2 は、さらに、クリア時間設定回路 214 を備えていてもよい。クリア回路 208 は、例えば、波形伸張回路 206 内に備えられる時定数を決定するキャパシタを放電することで、次の波形と重畳されないように信号処理を実行する。
クリア時間設定回路 214 は、電圧計 210 のサンプリング時間から、クリア時間を設定し、クリア回路 208 へと送信する。電圧計 210 のサンプリング時間が固定されている場合には、このクリア時間設定回路 214 は、必須の構成ではない。一方で、電圧計 210 のサンプリング時間が可変であったり、又は、電圧計 210 のサンプリング時間が変動したりする場合がある。
このような場合においても、クリア時間設定回路 214 が電圧計 210 のサンプリング時間を取得することで、適切な伸張波長のクリアをすることが可能となる。クリア時間設定回路 214 は、例えば、第 1 時間よりも長く、電圧計 210 のサンプリング時間よりも短い第 2 時間を設定し、この第 1 所定値を超えてから第 2 時間経過したタイミングにおいて、クリア回路 208 に伸張波長をクリアするタイミング信号を出力する。
クリア時間設定回路 214 は、電圧計 210 のサンプリング時間を計測し、判定回路 212 から放電を検出した判定信号を受信したタイミングに基づいて、クリアするタイミングをクリア回路 208 へと送信してもよい。クリア回路 208 は、クリア時間設定回路 214 から取得した第 2 時間に基づいて、波形伸張回路 206 が出力した信号において、第 1 しきい値を超えてから第 2 時間のタイミングで電圧値を接地電圧に設定する。
図4の右図に示されるように、連続的に放電が発生している場合、伸張された波形においては、減衰しつつある信号に新たな放電に起因する波形が重ね合わされることがある。このような場合、右下図にあるように、所定のしきい値 (第 1 しきい値) において信号波形を比較して出力すると 1 つ 1 つの波形ではなく、連続した大きな波形として抽出する。
本実施形態のように、クリア回路 208 による伸張した波形のクリア指示をすることで、適切に、連続して発生した放電を 1 つ 1 つ分割して抽出することが可能となる。摺動接触部による放電は、上述のように、例えば、火花放電であり、このような火花放電は、連続して発生することが多い。このため、本実施形態に係るクリア回路 208 を備え、連続した火花を 1 つ 1 つ切り分けて判定をすることで、より精度のよい放電の検出をすることが可能となる。
このため、判定回路 212 は、放電の発生の有無とともに、放電の発生回数、又は、放電の発生間隔のうち少なくとも 1 つに基づいて、放電の検出をより精度よく実行することが可能となる。
(第 5 実施形態)
前述の各実施形態においては、放電検出装置 2 における回路の構成について説明した。本実施形態では、この回路の全体的な接続を説明する。
前述の各実施形態においては、放電検出装置 2 における回路の構成について説明した。本実施形態では、この回路の全体的な接続を説明する。
図5は、一実施形態に係る放電検出装置 2 の全体的な経路を模式的に示す図である。
放電検出部 200 は、金属電極として、 1 対の平衡金属電極を有していてもよい。 1 つの平衡金属電極は、摺動接触部からの放電からの放電を適切にこの電極で捕捉できる位置に配置される。この場合、放電検出部 200 は、一方の電極又は双方の電極において放電を捕捉した場合に、この捕捉した信号を、平衡線路を経路として伝播する。
経路が平衡線路である場合、この平衡線路は、放電検出部 200 の後段において、例えば、摺動接触部以外からのノイズ信号が伝播信号に重畳されないように、シールドを備えていてもよい。このシールドは、例えば、図1の発電機 1 に用いる場合には、この発電機 1 の内部において適切に備えられてもよい。もちろん、発電機 1 の外部から放電検出装置 2 の内部の一部においてもシールドが備えられることを排除するものではない。
平衡線路により伝播される信号は、フィルタ回路 202 に入力される。このタイミングにおいて、接地電圧を中心に、正負の信号を有する信号として処理されてもよい。
物理的に絶縁領域を有する整流回路 204 は、例えば、電磁トランスフォーマーを図に示すように接続することで、正負の信号値の絶対値を抽出する。この整流回路 204 の動作は、一般的な整流回路と同様であるので、詳細な説明は、省略する。
この信号が、波形伸張回路 206 に入力される。波形伸張回路 206 は、絶対値の信号として表される波形を、時間軸方向に伸張して出力する。
この後に、電圧計 210 を介して電圧に変換された信号を、判定回路 212 が判定することで、放電検出出力を実行する。判定回路 212 は、必要に応じて、適切な外部のデバイス等に放電検出結果を通知する。
また、必要があれば、クリア時間設定回路 214 及びクリア回路 208 により、伸張された波形がクリアされて、判定が実行される。
一実施形態においては、このように、経路を平衡線路とすることが可能である。
(第 6 実施形態)
前述した各実施形態は、それぞれの構成が 1 つずつ備えられる構成であったが、これに限定されるものではない。
前述した各実施形態は、それぞれの構成が 1 つずつ備えられる構成であったが、これに限定されるものではない。
放電検出装置 2 は、複数の放電検出部 200 を備えていてもよい。複数の放電検出部 200 から出力された信号は、適切な線路により各構成回路に接続される。複数の放電検出部 200 のうち、少なくとも 1 つは、第 5 実施形態に記載した平衡金属電極を有していてもよく、この場合、平衡金属電極に接続される線路は、平衡線路であってもよい。
複数の放電検出部 200 からの出力を参照することで、放電の位置に偏りがあったり、また、 1 つの放電検出部 200 においては検出できない放電を他の放電検出部 200 でカバーできたり、といった効果を奏する。
また、別の例として、放電検出装置 2 は、放電検出部 200 の出力を複数に分岐させて、それぞれの分岐において、信号処理した結果を比較して、放電が発生したことを検出してもよい。例えば、フィルタ回路 202 から判定回路 212 までを分岐ごとに備えてもよい。分岐ごとに、これらの回路のパラメータ等を変更することもできる。
このように、複数の線路により異なる状況の放電を適切に検出することも可能である。分岐ごとに備えられる複数の判定回路 212 のうち少なくとも 1 つの判定回路 212 は、他の判定回路 212 からの出力を取得し、複数の判定回路 212 の判定結果に基づいて放電が検出されたか否かを判定してもよい。この判定は、ルールベースに基づく判定でもよいし、適切に機械学習された学習済みのモデルを用いる判定であってもよい。
さらに、複数の放電検出部 200 に対して、異なるパラメータを有する複数の線路により分岐がされていてもよい。
なお、前述の各実施形態において説明した構成を用いた放電検出方法についても、当然に、本開示の内容に含まれる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1: 発電機、
10: 固定子、
12: 回転子、
14: 回転部、
16: 静止部、
2: 放電検出装置、
200: 放電検出部、
202: フィルタ回路、
204: 整流回路、
206: 波形伸張回路、
208: クリア回路、
210: 電圧計、
212: 判定回路、
214: クリア時間設定回路
10: 固定子、
12: 回転子、
14: 回転部、
16: 静止部、
2: 放電検出装置、
200: 放電検出部、
202: フィルタ回路、
204: 整流回路、
206: 波形伸張回路、
208: クリア回路、
210: 電圧計、
212: 判定回路、
214: クリア時間設定回路
Claims (13)
- 電極と、前記電極と接触し摺動可能な摺動体と、の間における放電を検出する金属電極を有する、放電検出部と、
前記放電検出部から出力される放電波形を時間方向に伸ばす、波形伸張回路と、
前記波形伸張回路の出力について、信号値が第 1 しきい値を超え、かつ、前記第 1 しきい値を超えた時間が第 1 時間よりも長い間保持される場合に、前記摺動体において放電が発生したと判定する、判定回路と、
を備える放電検出装置。 - 前記波形伸張回路に接続され、出力する波形の電圧を計測する、電圧計、
をさらに備え、
前記判定回路は、前記電圧計から出力される電圧に基づいて、放電が発生したことを判定する、
請求項1に記載の放電検出装置。 - 前記波形伸張回路は、所定電圧保持時定数を有する積分回路であり、
前記電圧計は、前記所定電圧保持時定数の 1 / 2 以下のサンプリング時間で、前記放電波形の検出をして保持する、
請求項2に記載の放電検出装置。 - 前記波形伸張回路と、前記電圧計との間に、前記電圧計により検知した電圧信号が前記第 1 しきい値を超えてから第 2 時間が経過後に、前記所定電圧保持時定数で保持されている前記電圧信号を、初期値に戻す、
請求項3に記載の放電検出装置。 - 前記放電検出部と、前記波形伸張回路との間に接続され、前記放電検出部が捕捉した放電信号の波形について、第 2 しきい値よりも大きい成分を有する信号の部分を選択的に透過する、フィルタ、
をさらに備え、
前記波形伸張回路は、前記フィルタを介した前記放電検出部の出力に対して処理をする、
請求項2から請求項4のいずれかに記載の放電検出装置。 - 前記放電検出部が捕捉した放電信号について、所定振幅を有する電気信号に制限する、振幅制限回路、
を、前記波形伸張回路の前段、又は、前記電圧計の前段に備える、
請求項2から請求項5のいずれかに記載の放電検出装置。 - 前記放電検出部に接続され、前記放電検出部が捕捉した放電信号について、所定周波数帯域の信号を選択的に抽出する、帯域通過フィルタ回路、
を備える、請求項2から請求項6のいずれかに記載の放電検出装置。 - 前記放電検出部は、前記金属電極として 1 対の平衡金属電極を有する、
請求項2から請求項7のいずれかに記載の放電検出装置。 - 複数の前記放電検出部を備え、
前記複数の放電検出部から出力された信号に基づいて信号処理をした結果を比較して、放電が発生したことを検出する、
請求項2から請求項7のいずれかに記載の放電検出装置。 - 前記複数の放電検出部のうち少なくとも 1 つは、 1 対の平衡金属電極を有し、当該 1 対の平衡金属電極を有する前記放電検出部からの出力、及び、それぞれの回路間を、平衡線路により接続する、
請求項9に記載の放電検出装置。 - 前記放電検出部の出力を複数に分岐させ、それぞれの分岐において信号処理をした結果を比較して、放電が発生したことを検出する、
請求項2から請求項8のいずれかに記載の放電検出装置。 - 前記波形伸張回路の入力側において、接続端が前記波形伸張回路の内部電気回路と物理的に絶縁され、電気信号を伝達する、絶縁部、
を備える、請求項2から請求項11のいずれかに記載の放電検出装置。 - 金属電極を有する放電検出部が、電極と、前記電極と接触し摺動可能な摺動体と、の間における放電を検出し、
波形伸張回路が、前記放電検出部から出力される放電波形を時間方向に伸ばし、
判定回路が、前記波形伸張回路の出力について、信号値が第 1 しきい値を超え、かつ、前記第 1 しきい値を超えた時間が第 1 時間よりも長い間保持される場合に、前記摺動体において放電が発生したと判定する、
放電検出方法。
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US17/931,171 US12007444B2 (en) | 2022-03-18 | 2022-09-12 | Spark discharge detection device having waveform extension circuit and spark discharge detection method |
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