JP2023135979A - 光学式センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で複数波長により複数種類の情報を取得する光学式センサを提供する。【解決手段】光学式センサは、平面にマトリクス状に配列された複数の画素PXを備える受光部(センサ部610)と、ピンホールが設けられた第1ピンホール層602と、第1透過層604と、ピンホールが設けられた第2ピンホール層606と、第2ピンホール層の上に配置され、光を透過する第2透過層608と、第2透過層の上の複数の画素とそれぞれ重なる位置に配置された第1群及び第2群に夫々属する複数のマイクロレンズ610と、を含む。第1群及び第2群に属する複数のマイクロレンズのうち一方は、第1波長帯の光を透過する第1波長選択部612であり、第1群に属する複数のマイクロレンズと第2群に属する複数のマイクロレンズのうちの他方と、第1透過層と、第2透過層と、のうちの少なくとも1つは、第2波長帯の光を透過する第2波長選択部614である。【選択図】図7

Description

本発明は、光学式センサに関する。
光学式センサによれば、特定波長帯の光を測定対象に照射し、該測定対象からの反射光や透過光をセンシングすることにより、所定の情報を取得することができる。例えば、光学式センサは、可視光を指に照射し、反射光や透過光をセンシングすることにより指紋の情報を取得できる。また、光学式センサは、近赤外光を指に照射し、透過光をセンシングすることにより静脈の情報を取得することもできる。
また、散乱光から平行光のみを取り出す方法として、コリメータを用いる方法がある(下記特許文献1参照)。
国際公開第2019/167145号
光学式センサは、複数の波長帯の光を、間隔を空けて順に測定対象に照射し、該測定対象からの反射光や透過光をそれぞれセンシングすることにより、測定対象に関する複数種類の情報を取得することができる。しかしながら、そのようにすると、複数種類の情報を全て取得するまで時間が長く掛かってしまうという問題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、短時間で複数波長により複数種類の情報を取得することができる光学式センサを提供することにある。
本開示の一側面に係る光学式センサは、平面にマトリクス状に配列された複数の画素を備え、測定対象からの光を受光する受光部と、前記複数の画素とそれぞれ重なる位置にピンホールが設けられた第1ピンホール層と、前記第1ピンホール層の上に配置され、光を透過する第1透過層と、前記複数の画素とそれぞれ重なる位置にピンホールが設けられ、前記第1透過層の上に配置された第2ピンホール層と、前記第2ピンホール層の上に配置され、光を透過する第2透過層と、前記第2透過層の上の前記複数の画素とそれぞれ重なる位置に配置された第1群に属する複数のマイクロレンズ及び第2群に属する複数のマイクロレンズと、を含み、前記第1群に属する複数のマイクロレンズと前記第2群に属する複数のマイクロレンズのうち一方は、第1波長帯の光を透過する第1波長選択部であって、前記第1群に属する複数のマイクロレンズと前記第2群に属する複数のマイクロレンズのうちの他方と、前記第1透過層と、前記第2透過層と、のうちの少なくとも1つは、第2波長帯の光を透過する第2波長選択部である、ことを特徴とする。
本開示によれば、短時間で複数波長により複数種類の情報を取得することができる。
光学式センサの概略を示す平面図である。 光学式センサの構成例を示すブロック図である。 光学式センサを示す回路図である。 検出領域の一部の回路図である。 図1のV-V線切断面を示す部分断面図である。 第1実施形態に係るマイクロレンズアレイの俯瞰図である。 光学式センサの平面図及び断面図と、透過率について説明するための図である。 センサ出力の時間変化を表す図である。 変形例1乃至3に係る光学式センサの断面図である。 変形例4及び5に係る光学式センサの平面図である。 フォトリソグラフィ法によるマイクロレンズアレイの製造方法を示す図である。 インクジェット法によるマイクロレンズアレイの製造方法を示す図である。 第2実施形態について説明するための図である。 第3実施形態について説明するための図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
さらに、本発明の詳細な説明において、ある構成物と他の構成物の位置関係を規定する際、「上に」「下に」とは、ある構成物の直上あるいは直下に位置する場合のみでなく、特に断りの無い限りは、間にさらに他の構成物を介在する場合を含むものとする。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学式センサ1の概略を示す平面図である。図1に示すように、光学式センサ1は、樹脂基板100と、受光部10と、ゲート線駆動回路15と、信号線選択回路16と、制御回路26と、電源回路28と、検出回路48と、フレキシブルプリント基板300と、制御基板400と、を有する。
樹脂基板100には、フレキシブルプリント基板300を介して制御基板400が電気的に接続される。フレキシブルプリント基板300には、検出回路48が設けられている。制御基板400には、制御回路26及び電源回路28が設けられている。制御回路26は、受光部10、ゲート線駆動回路15及び信号線選択回路16に制御信号を供給して、受光部10の検出動作を制御する。検出回路48及び制御回路26は、例えば、IC(Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)である。電源回路28は、電源電圧を受光部10、ゲート線駆動回路15及び信号線選択回路16に供給する。
樹脂基板100は、検出領域DAと額縁領域PAとを有する。検出領域DAは、受光部10が設けられる領域である。額縁領域PAは、検出領域DAの外側の領域であり、受光部10が設けられない領域である。
額縁領域PAは、折曲領域BAと端子領域TAとを有する。折曲領域BAと端子領域TAとは、額縁領域PAの一端に設けられる。折曲領域BA及び端子領域TAには、検出領域DAに繋がる配線が配置される。端子領域TAにおいて、樹脂基板100とフレキシブルプリント基板300とが接続される。
受光部10は、平面にマトリクス状に配列された複数の画素PXを備え、測定対象からの光を受光する。具体的には、受光部10は、第1方向Dxおよび該第1方向Dxと平面視で直交する第2方向Dyに沿ってマトリクス状に配置された複数の画素PXを備え、測定対象からの光を受光する。第1方向Dxは、ゲート線GCLの延伸方向であり、第2方向Dyは、信号線SGLの延伸方向である。複数の画素PXは、検出領域DAにマトリクス状に配列される。複数の画素PXは、フォトダイオードである光センサ30(図4参照)を含み、それぞれに照射される光に応じた電気信号を出力する。各画素PXは、それぞれに照射される光に応じた電気信号を第1検出信号Vdetとして信号線選択回路16に出力する。また、各画素PXは、ゲート線駆動回路15から供給されるゲート駆動信号Vgclに従って検出を行う。
ゲート線駆動回路15及び信号線選択回路16は、額縁領域PAに設けられる。具体的には、ゲート線駆動回路15は、額縁領域PAのうち信号線SGLの延伸方向(第2方向Dy)に沿って延在する領域に設けられる。信号線選択回路16は、額縁領域PAのうちゲート線GCLの延伸方向(第1方向Dx)に沿って延在する領域に設けられ、受光部10と折曲領域BAとの間に設けられる。
図2は、本発明の第1実施形態に係る光学式センサ1の構成例を示すブロック図である。図2に示すように、光学式センサ1は、さらに検出制御部11と検出部40とを有する。検出制御部11の機能の一部又は全部は、制御回路26に含まれる。また、検出部40の機能の一部又は全部は、制御回路26に含まれる。
検出制御部11は、ゲート線駆動回路15、信号線選択回路16及び検出部40にそれぞれ制御信号を供給し、これらの動作を制御する回路である。検出制御部11は、スタート信号STV、クロック信号CK、リセット信号RST等の各種制御信号をゲート線駆動回路15に供給する。また、検出制御部11は、選択信号ASW等の各種制御信号を信号線選択回路16に供給する。
ゲート線駆動回路15は、各種制御信号に基づいてゲート線GCLを駆動する回路である。ゲート線駆動回路15は、複数のゲート線GCLを順次又は同時に選択し、選択されたゲート線GCLにゲート駆動信号Vgclを供給する。これにより、ゲート線駆動回路15は、ゲート線GCLに接続された画素PXを選択する。
信号線選択回路16は、複数の信号線SGLを順次又は同時に選択するスイッチ回路である。信号線選択回路16は、例えばマルチプレクサである。信号線選択回路16は、検出制御部11から供給される選択信号ASWに基づいて、選択された信号線SGLと検出回路48とを接続する。これにより、信号線選択回路16は、画素PXの第1検出信号Vdetを検出部40に出力する。
検出部40は、信号処理部44と、記憶部45と、座標抽出部46と、検出タイミング制御部47と、検出回路48と、を備える。検出タイミング制御部47は、検出制御部11から供給される制御信号に基づいて、信号処理部44と、座標抽出部46と、検出回路48と、が同期して動作するように制御する。
検出回路48は、例えばアナログフロントエンド回路(AFE:Analog Front End)である。検出回路48は、少なくとも検出信号増幅部42及びA/D変換部43の機能を有する信号処理回路である。検出信号増幅部42は、第1検出信号Vdetを増幅する。A/D変換部43は、検出信号増幅部42から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
信号処理部44は、検出回路48の出力信号に基づいて、受光部10に入力された所定の物理量を検出する論理回路である。信号処理部44は、指Fgが検出面に接触又は近接した場合に、検出回路48からの信号に基づいて指Fgや掌の表面の凹凸を検出できる。また、信号処理部44は、検出回路48からの信号に基づいて生体に関する情報を検出できる。生体に関する情報は、例えば、指Fgや掌の血管像、脈波、脈拍、血中酸素飽和度等である。また、信号処理部44は、第1検出信号Vdetと第2検出信号Vdet-Rとの差分の信号ΔVを演算する。
記憶部45は、信号処理部44で演算された信号を一時的に保存する。また、記憶部45は、過去の第1検出信号Vdet、第2検出信号Vdet-R及び差分の信号ΔVに関する情報を記憶する。記憶部45は、例えばRAM(Random Access Memory)、レジスタ回路等であってもよい。
座標抽出部46は、信号処理部44において指Fgの接触又は近接が検出されたときに、指Fg等の表面の凹凸の検出座標を求める論理回路である。また、座標抽出部46は、指Fgや掌の血管の検出座標を求める論理回路である。座標抽出部46は、受光部10の各光センサ30から出力される第1検出信号Vdetを組み合わせて、指Fg等の表面の凹凸の形状を示す二次元情報を生成する。なお、座標抽出部46は、検出座標を算出せずにセンサ出力Voとして第1検出信号Vdet及び第2検出信号Vdet-Rを出力してもよい。
次に、光学式センサ1の回路構成例及び動作例について説明する。図3は、光学式センサ1を示す回路図である。図4は、検出領域の一部の回路図である。なお、図4では、検出回路48の回路構成も併せて示している。
図3に示すように、受光部10は、マトリクス状に配列された複数の部分検出領域PAAを有する。複数の部分検出領域PAAには、それぞれ光センサ30が設けられている。
ゲート線GCLは、第1方向Dxに延在し、第1方向Dxに配列された複数の部分検出領域PAAと接続される。また、複数のゲート線GCL(1)、GCL(2)、…、GCL(8)は、第2方向Dyに配列され、それぞれゲート線駆動回路15に接続される。なお、以下の説明において、複数のゲート線GCL(1)、GCL(2)、…、GCL(8)を区別して説明する必要がない場合には、単にゲート線GCLと表す。また、図3では説明を分かりやすくするために、8本のゲート線GCLを示しているが、あくまで一例であり、ゲート線GCLは、M本(Mは8以上、例えばM=256)配列されていてもよい。
信号線SGLは、第2方向Dyに延在し、第2方向Dyに配列された複数の部分検出領域PAAの光センサ30に接続される。また、複数の信号線SGL(1)、SGL(2)、…、SGL(12)は、第1方向Dxに配列されて、それぞれ信号線選択回路16及びリセット回路17に接続される。なお、以下の説明において、複数の信号線SGL(1)、SGL(2)、…、SGL(12)を区別して説明する必要がない場合には、単に信号線SGLと表す。
また、説明を分かりやすくするために、12本の信号線SGLを示しているが、あくまで一例であり、信号線SGLは、N本(Nは12以上、例えばN=252)配列されていてもよい。また、センサの解像度は例えば508dpi(dot per inch)とされ、セル数は252×256とされる。また、図3では、信号線選択回路16とリセット回路17との間に受光部10が設けられている。これに限定されず、信号線選択回路16とリセット回路17とは、信号線SGLの同じ方向の端部にそれぞれ接続されていてもよい。
ゲート線駆動回路15は、スタート信号STV、クロック信号CK、リセット信号RST1等の各種制御信号を、検出制御部11から受け取る。ゲート線駆動回路15は、各種制御信号に基づいて、複数のゲート線GCL(1)、GCL(2)、…、GCL(8)を時分割的に順次選択する。ゲート線駆動回路15は、選択されたゲート線GCLにゲート駆動信号Vgclを供給する。これにより、ゲート線GCLに接続された複数の第1スイッチング素子Trにゲート駆動信号Vgclが供給され、第1方向Dxに配列された複数の部分検出領域PAAが、検出対象として選択される。
なお、ゲート線駆動回路15は、指紋の検出及び異なる複数の生体に関する情報(脈波、脈拍、血管像、血中酸素飽和度等)のそれぞれの検出モードごとに、異なる駆動を実行してもよい。例えば、ゲート線駆動回路15は、複数のゲート線GCLを束ねて駆動してもよい。
具体的には、ゲート線駆動回路15は、制御信号に基づいて、ゲート線GCL(1)、GCL(2)、…、GCL(8)のうち、所定数のゲート線GCLを同時に選択してもよい。例えば、ゲート線駆動回路15は、6本のゲート線GCL(1)からゲート線GCL(6)を同時に選択し、ゲート駆動信号Vgclを供給する。ゲート線駆動回路15は、選択された6本のゲート線GCLを介して、複数の第1スイッチング素子Trにゲート駆動信号Vgclを供給する。これにより、第1方向Dx及び第2方向Dyに配列された複数の部分検出領域PAAを含むグループ領域PAG1、PAG2が、それぞれ検出対象として選択される。ゲート線駆動回路15は、所定数のゲート線GCLを束ねて駆動し、所定数のゲート線GCLごとに順次ゲート駆動信号Vgclを供給する。以下、グループ領域PAG1、PAG2のようにそれぞれ異なるグループ領域の各々の位置を特に区別しない場合、グループ領域PAGと記載する。
信号線選択回路16は、複数の選択信号線Lselと、複数の出力信号線Loutと、第2スイッチング素子TrSと、を有する。複数の第2スイッチング素子TrSは、それぞれ複数の信号線SGLに対応して設けられている。6本の信号線SGL(1)、SGL
(2)、…、SGL(6)は、共通の出力信号線Lout1に接続される。6本の信号線SGL(7)、SGL(8)、…、SGL(12)は、共通の出力信号線Lout2に接続される。出力信号線Lout1、Lout2は、それぞれ検出回路48に接続される。
ここで、信号線SGL(1)、SGL(2)、…、SGL(6)を第1信号線ブロックとし、信号線SGL(7)、SGL(8)、…、SGL(12)を第2信号線ブロックとする。複数の選択信号線Lselは、1つの信号線ブロックに含まれる第2スイッチング素子TrSのゲートにそれぞれ接続される。また、1本の選択信号線Lselは、複数の信号線ブロックの第2スイッチング素子TrSのゲートに接続される。
具体的には、選択信号線Lsel1、Lsel2、…、Lsel6は、それぞれ信号線SGL(1)、SGL(2)、…、SGL(6)に対応する第2スイッチング素子TrSと接続される。また、選択信号線Lsel1は、信号線SGL(1)に対応する第2スイッチング素子TrSと、信号線SGL(7)に対応する第2スイッチング素子TrSと、に接続される。選択信号線Lsel2は、信号線SGL(2)に対応する第2スイッチング素子TrSと、信号線SGL(8)に対応する第2スイッチング素子TrSと、に接続される。
検出制御部11は、選択信号ASWを順次選択信号線Lselに供給する。これにより、信号線選択回路16は、第2スイッチング素子TrSの動作により、1つの信号線ブロックにおいて信号線SGLを時分割的に順次選択する。また、信号線選択回路16は、複数の信号線ブロックでそれぞれ1本ずつ信号線SGLを選択する。このような構成により、光学式センサ1は、検出回路48を含むIC(Integrated Circuit)の数、又はICの端子数を少なくすることができる。
なお、信号線選択回路16は、複数の信号線SGLを束ねて検出回路48に接続してもよい。具体的には、検出制御部11は、選択信号ASWを同時に選択信号線Lselに供給する。これにより、信号線選択回路16は、第2スイッチング素子TrSの動作により、1つの信号線ブロックにおいて複数の信号線SGL(例えば6本の信号線SGL)を選択し、複数の信号線SGLと検出回路48とを接続する。これにより、各グループ領域PAGで検出された信号が検出回路48に出力される。この場合、グループ領域PAG単位で複数の部分検出領域PAA(光センサ30)からの信号が統合されて検出回路48に出力される。
ゲート線駆動回路15及び信号線選択回路16の動作により、グループ領域PAGごとに検出を行うことで、1回の検出で得られる第1検出信号Vdetの強度が向上するのでセンサ感度を向上させることができる。また、検出に要する時間を短縮することができる。このため、光学式センサ1は、検出を短時間で繰り返し実行することができるので、S/N比を向上させることができ、又、脈波等の生体に関する情報の時間的な変化を精度よく検出することができる。
リセット回路17は、基準信号線Lvr、リセット信号線Lrst及び第3スイッチング素子TrRを有する。第3スイッチング素子TrRは、複数の信号線SGLに対応して設けられている。基準信号線Lvrは、複数の第3スイッチング素子TrRのソース又はドレインの一方に接続される。リセット信号線Lrstは、複数の第3スイッチング素子TrRのゲートに接続される。
検出制御部11は、リセット信号RST2をリセット信号線Lrstに供給する。これにより、複数の第3スイッチング素子TrRがオンになり、複数の信号線SGLは基準信号線Lvrと電気的に接続される。電源回路28は、基準信号COMを基準信号線Lvrに供給する。これにより、複数の部分検出領域PAAに含まれる付加容量Cad(図4参照)に基準信号COMが供給される。
図4に示すように、部分検出領域PAAは、光センサ30と、付加容量Cadと、第1スイッチング素子Trとを含む。図4では、複数のゲート線GCLのうち、第2方向Dyに並ぶ2つのゲート線GCL(m)、GCL(m+1)を示す。また、複数の信号線SGLのうち、第1方向Dxに並ぶ2つの信号線SGL(n)、SGL(n+1)を示す。部分検出領域PAAは、ゲート線GCLと信号線SGLとで囲まれた領域である。第1スイッチング素子Trは、光センサ30に対応して設けられる。第1スイッチング素子Trは、薄膜トランジスタTFT(図5参照)により構成されるものであり、この例では、nチャネルのMOS(Metal Oxide Semiconductor)型のTFT(Thin Film Transistor)で構成されている。
第1方向Dxに並ぶ複数の部分検出領域PAAに属する第1スイッチング素子Trのゲートは、ゲート線GCLに接続される。第2方向Dyに並ぶ複数の部分検出領域PAAに属する第1スイッチング素子Trのソースは、信号線SGLに接続される。第1スイッチング素子Trのドレインは、光センサ30のカソード及び付加容量Cadに接続される。
光センサ30のアノードには、電源回路28からセンサ電源信号VDDSNSが供給される。また、信号線SGL及び付加容量Cadには、電源回路28から、信号線SGL及び付加容量Cadの初期電位となる基準信号COMが供給される。
部分検出領域PAAに光が照射されると、光センサ30には光量に応じた電流が流れ、これにより付加容量Cadに電荷が蓄積される。第1スイッチング素子Trがオンになると、付加容量Cadに蓄積された電荷に応じて、信号線SGLに電流が流れる。信号線SGLは、信号線選択回路16の第2スイッチング素子TrSを介して検出回路48に接続される。これにより、光学式センサ1は、部分検出領域PAAごとに、又はグループ領域PAGごとに光センサ30に照射される光の光量に応じた信号を検出できる。
検出回路48の検出信号増幅部42は、信号線SGLから供給された電流の変動を電圧の変動に変換して増幅する。検出信号増幅部42の非反転入力部(+)には、固定された電位を有する基準電位Vrefが入力される。反転入力端子(-)には、出力スイッチSSWがON状態のときに、信号線SGLが接続される。基準電位Vrefとして基準信号COMと同じ信号が入力される。また、検出信号増幅部42は、容量素子Cb及びリセットスイッチRSWを有する。1行分の信号読み出しが完了すると、リセットスイッチRSWがオンになり、容量素子Cbの電荷がリセットされる。
続いて、光学式センサ1の断面構成について説明する。図5は、第1実施形態における図1のV-V線切断面を示す部分断面図である。なお、図5では、マイクロレンズアレイ600(後述)を省略している。また、図5では、検出領域DAの一部及び額縁領域PAの一部が断面視において示されている。前述の通り、検出領域DAは複数の画素PXを有し、額縁領域PAは折曲領域BA及び端子領域TAを有する。各画素PXは、対応する一の下部電極210と、対応する一の薄膜トランジスタTFTとを有する。また、回路層CLはバリア無機膜110乃至無機絶縁膜180を有し、有機光電変換層OPLは下部電極210乃至上部電極230を有する。
なお、図5では、第2方向Dyにおける切断面が示されているが、検出領域DAについては、第1方向Dyにおいて切断した場合も図4と同様の断面構造が観察される。また、図5では、断面構造を見易くするため、一部の層のハッチングを省略している。
ここからは、樹脂基板100乃至封止膜260の積層構造を下層から順を追って説明する。まず、樹脂基板100の上に設けられる回路層CLについて説明する。
樹脂基板100上に、バリア無機膜110が積層されている。樹脂基板100は、ポリイミドにより形成される。ただし、シート型光学式センサとして十分な可撓性を有する基材であれば、樹脂基板100は、他の樹脂材料を用いて形成されてもよい。一方、バリア無機膜110は、第1無機膜111(例えばシリコン酸化膜)、第2無機膜112(例えばシリコン窒化膜)及び第3無機膜113(シリコン酸化膜)の三層積層構造である。第1無機膜111は基材との密着性向上のため、第2無機膜112は外部からの水分及び不純物のブロック膜として、第3無機膜113は第2無機膜112中に含有する水素原子が半導体層131側に拡散しないようにするブロック膜として、それぞれ設けられるが、特にこの構造に限定するものではない。さらに積層があってもよいし、単層あるいは二層積層としてもよい。
後述する薄膜トランジスタTFTを形成する箇所に合わせて付加膜120を形成してもよい。付加膜120は、薄膜トランジスタTFTのチャネル裏面からの光の侵入等による薄膜トランジスタTFTの特性の変化を抑制したり、導電材料で形成して所定の電位を与えることで、薄膜トランジスタTFTにバックゲート効果を与えたりすることができる。ここでは、第1無機膜111を形成した後、薄膜トランジスタTFTが形成される箇所に合わせて付加膜120を島状に形成し、その後第2無機膜112及び第3無機膜113を積層することで、バリア無機膜110に付加膜120を封入するように形成しているが、この限りではなく、樹脂基板100上にまず付加膜120を形成し、その後にバリア無機膜110を形成してもよい。
バリア無機膜110上には、薄膜トランジスタTFTが画素PX毎に形成されている。薄膜トランジスタTFTは、半導体層131と、ゲート電極132と、ソース電極133と、ドレイン電極134と、を有する。ポリシリコン薄膜トランジスタを例に挙げて、ここではNchトランジスタのみを示しているが、Pchトランジスタを同時に形成してもよい。薄膜トランジスタTFTの半導体層131は、チャネル領域とソース・ドレイン領域との間に低濃度不純物領域又は真性半導体領域を設けた構造をとる。なお、ゲート電極132は、各画素PXにおいて、ゲート線GCLが半導体層131と電気的に接続する部分である。同様に、ソース電極133は、各画素PXにおいて、信号線SGLが半導体層131と電気的に接続する部分である。
半導体層131とゲート電極132との間には、ゲート絶縁膜140が設けられている。ここでは、ゲート絶縁膜140としてはシリコン酸化膜を用いる。ゲート電極132は、MoWから形成された第1配線層W1の一部である。第1配線層W1は、ゲート電極132に加え、第1保持容量線CsL1を有する。第1保持容量線CsL1と半導体層131(ソース・ドレイン領域)との間で、ゲート絶縁膜140を介して、保持容量Csの一部が形成される。
ゲート電極132の上に、層間絶縁膜150が形成されている。層間絶縁膜150は、シリコン窒化膜及びシリコン酸化膜が積層した構造をとる。折曲領域BAに相当する箇所では、バリア無機膜110乃至層間絶縁膜150はパターニングにより除去されている。折曲領域BAに相当する箇所では、樹脂基板100を構成するポリイミドが露出している。なお、バリア無機膜110をパターニングにより除去する際、ポリイミド表面が一部浸食されて膜減りを生ずる場合が有る。
層間絶縁膜150の端部における段差部分及びバリア無機膜110の端部における段差部分のそれぞれの下層には、配線パターンが形成されている。引き回し配線RWは、段差部分を横切る際に配線パターンの上を通る。層間絶縁膜150とバリア無機膜110との間には、例えばゲート電極132があり、バリア無機膜110と樹脂基板100との間には、例えば付加膜120があるので、それらの層を利用して配線パターンを形成する。
層間絶縁膜150の上に、ソース電極133、ドレイン電極134及び引き回し配線RWとなる部分を含む第2配線層W2が形成されている。ここでは、Ti、Al及びTiの三層積層構造を採用する。層間絶縁膜150を介して、第1保持容量線CsL1(第1配線層W1の一部)と第2保持容量線CsL2(第2配線層W2の一部)とで、保持容量Csの他の一部が形成される。引き回し配線RWは、折曲領域BAを経由して端子領域TAまで延在しており、フレキシブルプリント基板300等を接続する端子部Tを形成している。
なお、引き回し配線RWは、折曲領域BAを横切って端子部Tに到達するように形成されるため、層間絶縁膜150及びバリア無機膜110の段差部分を横切る。前述したとおり、段差部分には例えば付加膜120による配線パターンが形成されている。したがって、引き回し配線RWが段差の凹部で段切れを生じたとしても、該配線パターンにコンタクトすることで電気的な接続を維持することができる。
ソース電極133、ドレイン電極134及び層間絶縁膜150を覆うように、平坦化膜160が設けられている。平坦化膜160は、CVD(Chemical Vapor Deposition)等により形成される無機絶縁材料に比べ、表面の平坦性に優れることから、感光性アクリル等の樹脂が用いられる。平坦化膜160は、画素コンタクト部170、上部電極コンタクト部171、折曲領域BA及び端子領域TAでは除去されている。
平坦化膜160の上に、酸化インジウムスズ(Indium Tin Oxide:ITO)からなる透明導電膜190が画素PX毎に形成されている。透明導電膜190は、相互に分離された第1透明導電膜191及び第2透明導電膜192を含む。
第1透明導電膜191は、画素コンタクト部170において、平坦化膜160の除去により表面が露出した第2配線層W2と電気的に接続する。一方、第2透明導電膜192は、後述する下部電極210の下方(さらに無機絶縁膜180の下方)、画素コンタクト部170の隣に設けられている。そして、透明導電膜190及び平坦化膜160の上に、無機絶縁膜180(シリコン窒化膜)が、画素コンタクト部170の開口を除いて第1透明導電膜191を被覆するように設けられる。
第2透明導電膜192、無機絶縁膜180及び下部電極210は平面視で重なっており、これらによって付加容量Cadが形成される。
なお、透明導電膜190を端子部Tの表面にも形成し、第3透明導電膜193としてもよい。端子部Tの表面に形成される第3透明導電膜193は、第3透明導電膜193を形成するより後の工程において配線露出部がダメージを負わないように保護することを目的の一として設けられ得る。
無機絶縁膜180の上には、画素コンタクト部170における無機絶縁膜180の開口を介してドレイン電極134に導通するように、下部電極210が画素PX毎に設けられる。下部電極210は、反射電極として形成され、酸化インジウム亜鉛膜、Ag膜、酸化インジウム亜鉛膜の三層積層構造になっている。ここで、酸化インジウム亜鉛膜に代わって酸化インジウムスズ膜を用いてもよい。下部電極210は、画素コンタクト部170から側方に拡がり、薄膜トランジスタTFTの上方に至る。
下部電極210の上には、有機材料層220が設けられている。有機材料層220は、下から順に、下部キャリア輸送層221と、有機受光層222と、上部キャリア輸送層223と、を含む。表面照射型構造を採用する場合には、下部キャリア輸送層221を正孔輸送層、上部キャリア輸送層223を電子輸送層とするが、裏面照射型構造を採用する場合には、下部キャリア輸送層221を電子輸送層、上部キャリア輸送層223を正孔輸送層とする。有機受光層222の形成方法としては、蒸着による形成であってもよいし、溶媒分散の上での塗布形成であってもよい。ここでは、検出領域DAを覆う全面にベタ形成されるが、この限りではない。
有機材料層220の上には、上部電極230が各画素PXに共通に形成されている。表面照射型構造を採用する場合には、上部電極230は透明とする必要がある。ここでは、有機材料層220と接する面にPEDOT:PSSを形成した後、Ag、Al等の金属材料を用い、入射光が透過する程度の薄膜として上部電極230を形成する。上部電極230は、検出領域DAに設けられた有機材料層220上から、額縁領域PAに設けられた上部電極コンタクト部171上にわたって形成される。そして、上部電極コンタクト部171において、第2配線層W2の引き回し配線RWと電気的に接続され、最終的には端子部Tに引き出される。
上部電極230の上に、封止膜260が形成されている。封止膜260は、外部より侵入する水分等から有機材料層220を保護することを機能の一としており、ガスバリア性の高いものが要求される。ここでは、シリコン窒化膜を含む積層構造として、シリコン窒化膜、有機樹脂、シリコン窒化膜の積層構造とする。シリコン窒化膜と有機樹脂との間には、密着性向上を目的の一として、シリコン酸化膜やアモルファスシリコン層を設けてもよい。ただし、受光面側に設けられる膜となるため、検出対象となる波長の光に対して吸収等の作用を及ぼさない材料が好ましい。
続いて、図6乃至図7(c)を参照しながら第1実施形態に係るマイクロレンズアレイ600について説明する。図6は、マイクロレンズアレイ600の俯瞰図である。図7(a)は、透過する光の波長を説明するための光学式センサ1の平面図である。図7(b)は、図7のVII―VII断面を示す模式図である。図7(c)は、透過率について説明するための図である。図中「Red」は、マイクロレンズアレイ600の第1波長選択部612の透過率を示し、「NIR」は、マイクロレンズアレイ600の第2波長選択部614の透過率を示し、「無色」は、マイクロレンズアレイ600の第1透過層604及び第2透過層608の透過率を示す。
なお、図7(a)では、光学式センサ1の一部(4行5列の領域)のみを記載しており、マイクロレンズアレイ600を透過する光の波長をハッチで表現している。また、図7(b)では、マイクロレンズ610とピンホールと画素PXの位置関係が分かるように、図5で示した各層を省略して記載しており、センサ部601については画素PXのみ記載している。
光学式センサ1は、マイクロレンズアレイ600とセンサ部601を含み、センサ部601は、図5に示す樹脂基板100から封止膜260までを含む。マイクロレンズアレイ600は、第1ピンホール層602と、第1透過層604と、第2ピンホール層606と、第2透過層608と、複数のマイクロレンズ610と、を含む。マイクロレンズアレイ600とセンサ部601は、光学用透明粘着剤(OCA : Optical Clear Adhesive)などの透明接着層(図示なし)により接着される。また、後述する製造方法にて説明するように、第2透過層608と複数のマイクロレンズ610との間には、透明基板1100や樹脂層が配置されてもよい。
第1ピンホール層602は、複数の画素PXとそれぞれ重なる位置にピンホールが設けられる。具体的には、例えば、第1ピンホール層602は、可視光及び赤外線を遮蔽する材料で形成される。第1ピンホール層602は、厚さが例えば2μmであり、各画素PXと平面視で重なる位置にピンホールを有する。第1ピンホール層602に設けられるピンホールの径は、例えば、5μmである。
第1透過層604は、第1ピンホール層602の上に配置され、光を透過する。具体的には、例えば、第1透過層604は、第1ピンホール層602の上に、可視光及び赤外線の全波長領域を透過する材料で形成される。第1透過層604は、第1ピンホール層602のピンホールにも充填され、厚さは例えば、20μmである。
第2ピンホール層606は、複数の画素PXとそれぞれ重なる位置にピンホールが設けられ、第1透過層604の上に配置される。具体的には、例えば、第2ピンホール層606は、可視光及び赤外線を遮蔽する材料で形成される。第2ピンホール層606は、厚さが例えば2μmであり、各画素PXと平面視で重なる位置にピンホールを有する。第2ピンホール層606に設けられるピンホールの径は、例えば、10μmである。
第2透過層608は、第2ピンホール層606の上に配置され、光を透過する。具体的には、例えば、第2透過層608は、第2ピンホール層606の上に、可視光及び赤外線の全波長領域を透過する材料で形成される。第2透過層608は、第2ピンホール層606のピンホールにも充填され、厚さは例えば、30μmである。
複数のマイクロレンズ610は、第2透過層608の上に複数の画素PXとそれぞれ重なる位置に配置される。具体的には、例えば、複数のマイクロレンズ610は、扁平な球体状の形状であり、入射した可視光や赤外光を集光する。集光された光は、第2透過層608、第2ピンホール層606のピンホール、第1透過層604、第1ピンホール層602のピンホールをこの順で通過し、画素PXに照射される。
また、複数のマイクロレンズ610は、第1群に属する複数のマイクロレンズ610及び第2群に属する複数のマイクロレンズ610と、を含む。第1実施形態では、第1群と第2群とは平面的に並ぶよう設けられる。具体的には、例えば、図6及び図7(a)に示すように、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2方向Dyに向かって並べて配置される。同様に、第2群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2方向Dyに向かって並べて配置される。第1群に属する複数のマイクロレンズ610,612と、第2群に属する複数のマイクロレンズ610とは、第1方向Dxに向かって2列ごとに交互に配置される。
本開示では、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と第2群に属する複数のマイクロレンズ610のうち一方は、第1波長帯の光を透過する第1波長選択部612である。また、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と第2群に属する複数のマイクロレンズ610のうちの他方と、第1透過層604と、第2透過層608と、のうちの少なくとも1つは、第2波長帯の光を透過する第2波長選択部614である。
第1実施形態では、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は第1波長選択部612であり、第2群に属する複数のマイクロレンズ610は第2波長選択部614である。具体的には、例えば、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、第1波長帯(例えば、660nmを中心とする640nmから680nm)の光のみを透過する第1波長選択部612である。第2群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2波長帯(例えば、850nmを中心とする830nmから870nm)の光のみを透過する第2波長選択部614である。図7(c)の図中「Red」は、第1波長選択部612の透過率を示し、「NIR」は、第2波長選択部614の透過率を示し、「無色」は、第1透過層604及び第2透過層608の透過率を示す。
上記のように、複数のマイクロレンズ610は入射した光を集光し、集光した光は第1ピンホール層602の各ピンホール及び第2ピンホール層606の各ピンホールを透過する。すなわち、画素PXの部分検出領域PAAに入射する光のうち、斜め方向から入射する成分は遮断され、垂直方向から入射する成分のみが部分検出領域PAAに到達する。従って、マイクロレンズアレイ600は、コリメータとして機能する。
また、第1波長選択部612と平面視で重なる領域に存在する部分検出領域PAAには、第1波長帯(例えば、660nmを中心とする640nmから680nm)の光のみが到達する。第2波長選択部614と平面視で重なる領域に存在する部分検出領域PAAには、第2波長帯(例えば、850nmを中心とする830nmから870nm)の光のみが到達する。これにより、第1実施形態に係る光学式センサ1は、複数波長による複数種類の情報を取得することができる。
以上のように、第1波長選択部612及び第2波長選択部614を有する光学式センサ1によって、短時間で複数波長による複数種類の情報を取得することができる。なお、従来技術においても、複数の波長帯の光を、間隔を空けて順に測定対象に照射し、該測定対象からの反射光や透過光をそれぞれセンシングすることにより、測定対象に関する複数種類の情報を取得することが可能であった。しかしながら、本開示によれば、短時間で複数波長により複数種類の情報を取得することができる。
図8(a)は、従来技術(時分割)におけるセンサ出力の時間変化を表す図であり、図8(b)は、本開示におけるセンサ出力の時間変化を表す図である。図8(a)及び図8(b)の縦軸はセンサ出力Voであり、横軸は時間である。ここで、座標抽出部46が、センサ出力Voとして第1検出信号Vdetを出力するものとする。
図8(a)に示すように、従来技術によれば、850nmの光を発するLEDと、660nmの光を発するLEDとが交互に点灯される。センサ出力Voは、LEDがON状態になるとともに増加し始め、LEDの光量に応じた一定の電圧まで増加し、その後安定する。その後、全ての部分検出領域PAAから出力されるセンサ出力Voが1回(または所定の複数回)ずつ取得される。そして、電源回路28が複数の部分検出領域PAAに含まれる付加容量Cad(図4参照)に基準信号COMが供給されるタイミングで、LEDをOFF状態とする。
LEDがOFF状態になるとセンサ出力Voは、徐々に低下し、一定時間経過後、初期の出力電圧値(例えば0V)となる。複数種類の情報を取得するためには、850nmの光と660nmの光によるセンサ出力Voが混在することを避ける必要がある。従って、660nmの光を発するLEDをON状態とするには850nmの光の発するLEDをOFF状態とした後一定時間が必要である。同様に、850nmの光を発するLEDをON状態とするには660nmの光の発するLEDをOFF状態とした後一定時間が必要である。従って、従来技術によれば、LEDの切り替えに時間を要する。
一方、本開示によれば、図8(b)に示すように、660nmの光を発するLEDと850nmの光を発するLEDを同時に常時ON状態としても、第1波長選択部612と対応する画素PXのセンサ出力Voと、第2波長選択部614と対応する画素PXのセンサ出力Voと、に基づいて、複数種類の情報を取得することができる。従って、時間当たりの検出精度を向上することができる。
さらに、660nmの光と850nmの光をともに発するLED(例えば白色LED)を用いることにより、個別の波長の光を発するLEDを設ける必要がなくなる。
なお、上記では、第1波長帯が第2波長帯よりも短く、第1波長帯が赤の光であり、第2波長帯が赤外光である場合を例として説明したが、第1波長帯と第2波長帯の帯域は、光学式センサ1の用途に応じて適宜設定可能である。
また、上記においては、1個のマイクロレンズ610、第1ピンホール層602の1個のピンホール及び第2ピンホール層606の1個のピンホールの組み合わせ(以下1組のマイクロレンズ610等と呼称する)が、1個の画素PXと対応する場合について説明したが、これに限られない。例えば、1組のマイクロレンズ610等が、2行2列の4個の画素PXと対応していてもよい。また、2行2列の4組のマイクロレンズ610等が、1個の画素PXと対応していてもよい。
[変形例1]
図9(a)は、第1実施形態の変形例1に係る光学式センサ1の断面図であって、上記実施形態1の図7(b)に相当する図である。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
変形例1では、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた第1ピンホール層602のピンホールは、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた第1ピンホール層602のピンホールよりも、径が小さい。これにより、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた画素PXには、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた画素PXよりも、光学式センサ1の表面に対して高い入射角度で入射した光が到達する。すなわち、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等は、第2群に属する1組のマイクロレンズ610等よりもコリメート性能が高い一方、透過率は低い。
一般的に、指紋認証と静脈認証は、それぞれ被写体の形態が異なるため、要求される解像度が異なる。例えば指紋認証に必要とされる解像度は500dpiである。静脈認証に必要とされる解像度は、静脈が指紋よりも太いため、これよりも低い解像力で良い。また、1組のマイクロレンズ610等は、コリメート性能が低いほど透過率が高くなる。従って、指紋を撮影するためのコリメータはコリメート性能が高く、光量の減衰が大きい静脈を撮影するためのコリメータはコリメート性能が低くなるように設計することが好ましい。
変形例1によれば、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等は、第2群に属する1組のマイクロレンズ610等よりもコリメート性能が高くすることができる。従って、第1波長帯を第2波長帯よりも短く設定し、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等を指紋認証に用い、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等を静脈認証に用いる変形例1は、指紋認証と静脈認証を同時に行う場合に最適である。
[変形例2]
図9(b)は、第1実施形態の変形例2に係る光学式センサ1の断面図であって、上記実施形態1の図7(b)に相当する図である。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
変形例1では、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2群に属する複数のマイクロレンズ610よりも径が大きく高さが同一である。変形例2の構成によれば、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた画素PXには、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた画素PXよりも、光学式センサ1の表面に対して高い入射角度で入射した光が到達する。従って、変形例1と同様に、第1波長帯を第2波長帯よりも短く設定し、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等を指紋認証に用い、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等を静脈認証に用いる変形例2は、指紋認証と静脈認証を同時に行う場合に最適である。
[変形例3]
図9(c)は、第1実施形態の変形例2に係る光学式センサ1の断面図であって、上記実施形態1の図7(b)に相当する図である。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
変形例3では、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2群に属する複数のマイクロレンズ610よりも高さが低く、径が同一である。変形例3の構成によれば、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた画素PXには、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と対応する位置に設けられた画素PXよりも、光学式センサ1の表面に対して高い入射角度で入射した光が到達する。従って、変形例1と同様に、第1波長帯を第2波長帯よりも短く設定し、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等を指紋認証に用い、第1群に属する1組のマイクロレンズ610等を静脈認証に用いる変形例3は、指紋認証と静脈認証を同時に行う場合に最適である。なお、変形例1乃至変形例3の構成は、組み合わせて適用されてもよい。
[変形例4]
図10(a)は、第1実施形態の変形例4に係る光学式センサ1の平面図であって、上記実施形態1の図7(a)に相当する図である。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
変形例4では、第1群に属するマイクロレンズ610のそれぞれの四方に第2群に属するマイクロレンズ610が配置される。具体的には、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、奇数行奇数列に配置される。第2群に属する複数のマイクロレンズ610は、偶数行偶数列に配置される。変形例4においても、光学式センサ1は、複数波長による複数種類の情報を取得することができる。第1群に属するマイクロレンズ610と第2群に属するマイクロレンズ610の配置レイアウトは、変形例4のレイアウトに限られず適宜変更可能である。
[変形例5]
図10(b)は、第1実施形態の変形例5に係る光学式センサ1の平面図であって、上記実施形態1の図7(a)に相当する図である。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
変形例5では、マイクロレンズ610は、さらに、第2透過層608の上の複数の画素PXとそれぞれ重なる位置に配置された第3群に属する複数のマイクロレンズ610を含む。具体的には、マイクロレンズ610は、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と、第3群に属する複数のマイクロレンズ610と、を含む。上記と同様、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は第1波長選択部612であり、第2群に属する複数のマイクロレンズ610は第2波長選択部614である。第3群に属する複数のマイクロレンズ610は、第3波長帯の光を透過する第3波長選択部1000である。第3波長選択部1000は、例えば、第3波長帯(例えば、555nmを中心とする535nmから575nm)の光のみを透過する樹脂である。
第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2方向Dyに向かって並べて配置される。第2群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2方向Dyに向かって並べて配置される。第3群に属する複数のマイクロレンズ610は、第2方向Dyに向かって並べて配置される。第1群に属する複数のマイクロレンズ610と、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と、第3群に属する複数のマイクロレンズ610と、はこの順で、第1方向Dxに向かって3列ごとに交互に配置される。なお、図10(b)に示した配置レイアウトは一例であり、適宜変更可能である。
変形例5によれば、3種の波長によって3種類の情報を取得することができる。従って、上記実施形態と比較して、同じ測定時間でより多くの情報を取得することができる。
続いて、第1実施形態にかかるマイクロレンズアレイ600の製造方法について説明する。図11は、フォトリソグラフィ法によるマイクロレンズアレイ600の製造方法を説明するための図である。
まず透明基板1100の全面に、マイクロレンズ610の材料が塗布される。ここでは、第1波長選択部612であるマイクロレンズ610の材料が透明基板1100の全面に塗布されるものとする。また、フォトリソグラフィ法によってマイクロレンズアレイ600が製造される場合、マイクロレンズ610の材料は感光性樹脂1102である。続いて、透明基板1100全体を加熱(プリベーク)する。これにより、マイクロレンズ610の材料に含まれる溶媒が蒸発する。
次に、第1波長選択部612であるマイクロレンズ610の配置レイアウトと対応するパターンが形成されたフォトマスクが、透明基板1100に配置される。さらに、透明基板1100に対して紫外線を照射する。これにより、フォトマスクのパターン1108が形成されていない領域に存在するマイクロレンズ610の材料が露光される。
次に、現像を行う。具体的には、透明基板1100全体を現像液に浸すことで、露光されたマイクロレンズ610の材料を溶解する。これにより、露光されていない領域に存在するマイクロレンズ610の材料が透明基板1100上に残される。透明基板1100上に残されたマイクロレンズ610の材料は、断面視で略矩形状である。
次に、熱処理を行う。具体的には、透明基板1100上に残されたマイクロレンズ610の材料が液体状に変化する温度で、透明基板1100を加熱する。マイクロレンズ610の材料は、表面張力により、扁平な球状の形態に変形する。その後、冷却することにより、図6に示す形状の第1波長選択部612であるマイクロレンズ610が形成される。
なお、図示しないが、同様の工程を繰り返すことにより、第2波長選択部614であるマイクロレンズ610が透明基板1100上に形成される。最後に、マイクロレンズ610が形成された透明な透明基板1100を、別途製造した第1ピンホール層602から第2透過層608までの積層に対して貼り合わせることにより、マイクロレンズアレイ600が完成する。
図12は、インクジェットによるマイクロレンズアレイ600の製造方法を説明するための図である。
まず、モールド1200を準備する。モールド1200は、マイクロレンズ610の配置レイアウトと対応する形状であって、各マイクロレンズ610と対応する位置にくぼみを有する。
次に、モールド1200の各くぼみに対して、マイクロレンズ610の材料をインクジェット法により塗布する。例えば、第1群に属する複数のマイクロレンズ610の材料と、第2群に属する複数のマイクロレンズ610の材料とが、図面上右側に向かって2列ごとに交互に塗布される。
次に、樹脂で形成された透明な基部1202をモールド1200全体に塗布する。ここでは、例えばスリットコート法により、樹脂で形成された基部1202がモールド1200全体に塗布される。
次に、基部1202をモールド1200から分離する。分離の際、複数のマイクロレンズ610は、基部1202に付着し、モールド1200から分離する。最後に、マイクロレンズ610が付着した透明な基部1202を、別途製造した第1ピンホール層602から第2透過層608までの積層に対して貼り合わせることにより、マイクロレンズアレイ600が完成する。
上記においては、フォトリソグラフィ法及びインクジェット法によるマイクロレンズアレイ600の製造方法について説明したが、本開示では、他の製造方法によってマイクロレンズアレイ600が製造されてもよい。
[第2実施形態]
続いて、第2実施形態について説明する。図13(a)は、第2実施形態に係る光学式センサ1の俯瞰図である。図13(b)は、透過率について説明するための図である。図中「Red」は、マイクロレンズアレイ600の第1波長選択部612の透過率を示し、「NIR」は、マイクロレンズアレイ600の第2波長選択部614の透過率を示し、「ハイパスフィルタ」は、マイクロレンズアレイ600の第1透過層604及び第2透過層608の透過率を示す。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
第1実施形態と同様、第1群に属する複数のマイクロレンズ610は第1波長選択部612であり、第2群に属する複数のマイクロレンズ610は第2波長選択部614である。図13(a)では、第1群に属する複数のマイクロレンズ610と、第2群に属する複数のマイクロレンズ610と、第1方向Dxに向かって1列ごとに交互に配置されているが、配置レイアウトは適宜変更可能である。
第2実施形態では、第1透過層604及び第2透過層608の少なくとも一方は、第1波長帯の光と第2波長帯の光の双方を透過し、第1波長帯及び第2波長帯以外の波長帯の所定の波長帯の光を遮蔽するフィルタである。具体的には、例えば、第2実施形態における第1透過層604及び第2透過層608は、図13(b)に示すようにハイパスフィルタ1300であって、例えば、640nmより波長の短い光を遮蔽し、640nmより長い波長の光を透過する。すなわち、ハイパスフィルタ1300は、第1波長選択部612及び第2波長選択部614の双方を透過する光を透過する一方で、第1波長選択部612及び第2波長選択部614で遮蔽されるべき波長の光であるが、何らかの原因で透過してしまった光を遮蔽する。
従って、第2実施形態では第1実施形態と同様に、第1波長選択部612と平面視で重なる領域に存在する部分検出領域PAAには、第1波長帯(例えば、660nmを中心とする640nmから680nm)の光のみが到達する。また、第2波長選択部614と平面視で重なる領域に存在する部分検出領域PAAには、第2波長帯(例えば、850nmを中心とする830nmから870nm)の光のみが到達する。
第2実施形態によれば、第1実施形態における可視光及び赤外線の全波長領域を透過する透過部に代えて、ハイパスフィルタ1300が設けられる。第1波長選択部612及び第2波長選択部614を透過しない波長の光を、ハイパスフィルタ1300によって遮蔽することで、光学濃度を向上させることができる。
なお、第1透過層604及び第2透過層608は、第1波長選択部612及び第2波長選択部614が透過する光の波長を透過すればよいため、ハイパスフィルタ1300に限られず、バンドパスフィルタやローパスフィルタであってもよい。
[第3実施形態]
続いて、第3実施形態について説明する。図14(a)は、第3実施形態に係る光学式センサ1の俯瞰図である。図14(b)は、透過率について説明するための図である。図中「Magenta」は、第1群に属するマイクロレンズ610の透過率を示し、「無色」は、第2群に属するマイクロレンズ610の透過率を示し、「Yellow」は、第1透過層604及び第2透過層608の透過率を示す。上記実施形態1と同様の構成については、説明を省略する。
第3実施形態では、第1群または第2群のいずれか一方に属する複数のマイクロレンズ610は第1波長選択部612である。具体的には、例えば第1群に属する複数のマイクロレンズ610は第1波長選択部612である。第1群に属する複数のマイクロレンズ610は、第1波長帯(例えば、500nm以下及び700nm以上)の光のみ透過する。一方、第2群に属する複数のマイクロレンズ610は可視光及び赤外線の全波長領域を透過する。
また、第1透過層604及び第2透過層608の少なくとも一方は、第2波長選択部614である。具体的には、第1透過層604及び第2透過層608は、第2波長帯(例えば、500nm以上)の光のみ透過する第2波長選択部614である。
第3実施形態によれば、第1群に属するマイクロレンズアレイ600と対応する画素PXには、赤色の光が入射する。また、第2群に属するマイクロレンズアレイ600と対応する画素PXには、黄色の光が入射する。第3実施形態のように、第1群または第2群のいずれか一方に属する複数のマイクロレンズ610を透明にしても、第1透過層604及び第2透過層608の少なくとも一方を第2波長選択部614とすることにより、光学式センサ1は、複数波長による複数種類の情報を取得することができる。
本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。例えば、上述の各実施形態に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除若しくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略若しくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
1 光学式センサ、10 受光部、11 検出制御部、15 ゲート線駆動回路、16 信号線選択回路、17 リセット回路、26 制御回路、28 電源回路、30 光センサ、40 検出部、42 検出信号増幅部、43 A/D変換部、44 信号処理部、45 記憶部、46 座標抽出部、47 検出タイミング制御部、48 検出回路、100 樹脂基板、110 バリア無機膜、111 第1無機膜、112 第2無機膜、113 第3無機膜、120 付加膜、131 半導体層、132 ゲート電極、133 ソース電極、134 ドレイン電極、140 ゲート絶縁膜、150 層間絶縁膜、160 平坦化膜、170 画素コンタクト部、171 上部電極コンタクト部、180 無機絶縁膜、190 透明導電膜、191 第1透明導電膜、192 第2透明導電膜、193 第3透明導電膜、210 下部電極、220 有機材料層、221 下部キャリア輸送層、222 有機受光層、223 上部キャリア輸送層、230 上部電極、260 封止膜、300 フレキシブルプリント基板、400 制御基板、600 マイクロレンズアレイ、601 センサ部、602 第1ピンホール層、604 第1透過層、606 第2ピンホール層、608 第2透過層、610 マイクロレンズ、612 第1波長選択部、614 第2波長選択部、1000 第3波長選択部、1100 透明基板、1102 感光性樹脂、1104 プリベーク後の感光性樹脂、1106 露光された感光性樹脂、1108 フォトマスクのパターン、1200 モールド、1202 基部、1300 ハイパスフィルタ、ASW 選択信号、BA 折曲領域、Cad 付加容量、Cb 容量素子、CK クロック信号、CL 回路層、COM 基準信号、Cs 保持容量、CsL1 第1保持容量線、CsL2 第2保持容量線、DA 検出領域、GCL ゲート線、Lout 出力信号線、Lrst リセット信号線、Lsel 選択信号線、Lvr 基準信号線、OPL 有機光電変換層、PA 額縁領域、PAA 部分検出領域、PAG グループ領域、PX 画素、RST リセット信号、RST1 リセット信号、RST2 リセット信号、RSW リセットスイッチ、RW 引き回し配線、SGL 信号線、SSW 出力スイッチ、STV スタート信号、T 端子部、TA 端子領域、TFT 薄膜トランジスタ、Tr 第1スイッチング素子、TrS 第2スイッチング素子、TrR 第3スイッチング素子、VDDSNS センサ電源信号、Vdet 第1検出信号、Vgcl ゲート駆動信号、Vo センサ出力、Vref 基準電位、W1 第1配線層、W2 第2配線層。

Claims (9)

  1. 平面にマトリクス状に配列された複数の画素を備え、測定対象からの光を受光する受光部と、
    前記複数の画素とそれぞれ重なる位置にピンホールが設けられた第1ピンホール層と、
    前記第1ピンホール層の上に配置され、光を透過する第1透過層と、
    前記複数の画素とそれぞれ重なる位置にピンホールが設けられ、前記第1透過層の上に配置された第2ピンホール層と、
    前記第2ピンホール層の上に配置され、光を透過する第2透過層と、
    前記第2透過層の上の前記複数の画素とそれぞれ重なる位置に配置された第1群に属する複数のマイクロレンズ及び第2群に属する複数のマイクロレンズと、を含み、
    前記第1群に属する複数のマイクロレンズと前記第2群に属する複数のマイクロレンズのうち一方は、第1波長帯の光を透過する第1波長選択部であって、
    前記第1群に属する複数のマイクロレンズと前記第2群に属する複数のマイクロレンズのうちの他方と、前記第1透過層と、前記第2透過層と、のうちの少なくとも1つは、第2波長帯の光を透過する第2波長選択部である、
    ことを特徴とする光学式センサ。
  2. 前記第1群に属する複数のマイクロレンズは前記第1波長選択部であり、
    前記第2群に属する複数のマイクロレンズは前記第2波長選択部であり、
    前記第1群と前記第2群とは平面的に並ぶよう設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の光学式センサ。
  3. 前記第1群に属する複数のマイクロレンズは前記第1波長選択部であり、
    前記第2群に属する複数のマイクロレンズは前記第2波長選択部であり、
    前記第1群に属する前記マイクロレンズのそれぞれの四方に前記第2群に属する前記マイクロレンズが配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の光学式センサ。
  4. 前記第1群に属する複数のマイクロレンズは前記第1波長選択部であり、
    前記第2群に属する複数のマイクロレンズは前記第2波長選択部であり、
    前記第1透過層及び前記第2透過層の少なくとも一方は、前記第1波長帯の光と前記第2波長帯の光の双方を透過し、前記第1波長帯及び前記第2波長帯以外の波長帯の所定の波長帯の光を遮蔽するフィルタである、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の光学式センサ。
  5. 前記第1波長帯は、前記第2波長帯よりも短く、
    前記第1群に属する複数のマイクロレンズと対応する位置に設けられた前記第1ピンホール層のピンホールは、前記第2群に属する複数のマイクロレンズと対応する位置に設けられた前記第1ピンホール層のピンホールよりも、径が小さい、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光学式センサ。
  6. 前記第1波長帯は、前記第2波長帯よりも短く、
    前記第1群に属する複数のマイクロレンズは、前記第2群に属する複数のマイクロレンズよりも径が大きい、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光学式センサ。
  7. 前記第1波長帯は、前記第2波長帯よりも短く、
    前記第1群に属する複数のマイクロレンズは、前記第2群に属する複数のマイクロレンズよりも高さが低い、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学式センサ。
  8. さらに、前記第2透過層の上の前記複数の画素とそれぞれ重なる位置に配置された第3群に属する複数のマイクロレンズを含み、
    前記第3群に属する複数のマイクロレンズは、第3波長帯の光を透過する第3波長選択部である、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光学式センサ。
  9. 前記第1群または前記第2群のいずれか一方に属する複数のマイクロレンズは前記第1波長選択部であり、
    前記第1透過層及び前記第2透過層の少なくとも一方は、前記第2波長選択部である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の光学式センサ。

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