JP2023135843A - 粘接着剤組成物 - Google Patents

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Yusuke Takahashi
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Chiaki Takano
啓之 栗村
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Abstract

【課題】異種材料間での良好な接着性を得つつ、低温耐衝撃性を向上できる接着剤組成物を提供する。【解決手段】(A)(メタ)アクリル系モノマーおよび/またはエポキシ系モノマーと、(B)エラストマーと、を含有し、冷間圧延鋼板(SPCC)からなる金属片から作製した試験片11について、JIS Z 2242に基づくシャルピー衝撃試験機を使用して測定した衝撃エネルギーEが、1.7J/cm2以上である粘接着剤組成物とする。【選択図】図1

Description

本発明は、粘接着剤組成物に関する。
従来、異種材料からなる部品が接着剤を用いて接合された複合体が知られている。例えば、金属は軽量かつ頑丈な特性を有するものの加工性、コストが高くなる傾向がある一方で、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、軽量でありつつも機械的強度が高く、また、防錆性に優れる等の特性を有する。このようなCFRPと金属等の異種材料からなる複合体は、両材料の特性が得られるため、あらゆる産業分野での開発が進んでいる。それ故、かかる複合体に用いられる接着剤に求められる要求はますます高まっている。
そのうちの一例として、近年のゴルフクラブヘッドには、ゴルフボールを打撃する面にはチタン、鋼、またはアルミニウム合金等の金属が用いられるものの、その他の本体部分にはCFRPが用いられ、両者が接着剤で接合されたものが知られている。
一方、アクリル系接着剤やエポキシ系接着剤は、金属に対する接着性が良好であることが知られている。例えば、特許文献1には、航空機の構造材に用いられる接着剤であって、高度における極寒での耐衝撃性と接着性を得る観点から、(メタ)アクリル系接着剤成分またはエポキシ系接着剤成分と、イミン構造を有する変性ポリビニルアセタールとを含有する接着剤が開示されている。
特開2020-180306号公報
しかしながら、特許文献1に開示される接着剤は、異種材料からなる複合体における接着性に着目したものではなかった。また、例えば、複合体からなるゴルフクラブヘッドに用いられる接着剤は、接着部分にわずかなズレが生じた場合であっても打球に大きな影響が生じるため、打撃時の瞬間的な衝撃の繰り返しや温度変化等にも耐えうる高度な耐衝撃性が求められる傾向があった。
本発明者は、異種材料間での良好な接着性を得つつ、低温耐衝撃性を向上する観点から、鋭意検討を行った結果、類似した組成の粘接着剤組成物であっても、異種材料間での良好な接着性と低温耐衝撃性が得られるものとそうでないものとが存在することを判明した。そして、これらを区別すべく要件を検討した結果、所定の条件の衝撃接着試験によって得られる衝撃エネルギーという新たな指標を考案し、かかる指標が所定の数値範囲となる粘接着剤組成物とすることが有効であることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の接着剤組成物を提供する。
[1]
(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーの中から選ばれる1種または2種以上の反応成分(A)と、エラストマー(B)と、を含有する、粘接着剤組成物であって、
当該粘接着剤組成物は、以下の手順1で測定される衝撃エネルギーEが1.7J/cm以上となるように構成された、粘接着剤組成物。
・手順1
(i)当該粘接着剤組成物を用いて以下の試験片を作製する。
冷間圧延鋼板(SPCC)からなる金属片(縦37.5mm、横10mm、厚み1.6mm)2枚を用意する。両金属片を長手方向に平行に配置し、一方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域と、他方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域とを当該粘接着剤組成物を用いて、温度23℃、相対湿度50RH%の条件で接着して、24時間養生し、試験片を作製する。また、粘接着剤組成物による層厚みは0.25mmとする。
(ii)JIS Z 2242に基づくシャルピー衝撃試験機を使用して、前記試験片を台座に固定する。このとき、当該試験片の上側の金属片の下面と、当該台座との間に、高さ1.85mmのスペーサーを配置し、当該試験片を水平に保持する。
(iii)前記試験片の接着部分に以下の条件でハンマをあて、前記試験片の破断後のハンマの振り上げ角βを測定し、式(1)から衝撃エネルギーE[J/cm]を算出する。ただし、ハンマの振り上げ角βの測定は、前記試験片を-10℃で1時間冷却した後5秒以内に行うものとする。
衝撃エネルギーE=吸収エネルギー/粘接着面積
=(WR(cosβ-cosα)-L)/S (1)
・条件
W:ハンマの重量72.0671N
R:回転軸中心線から重心までの距離0.4m
α:ハンマの持ち上げ角137°
L:ハンマの運動中に失った試験機の摩擦損失0.09J
S:粘接着面積1cm
[2]
[1]に記載の粘接着剤組成物であって、
当該接着剤組成物は、以下の手順2で求められるせん断変位率a(%)が、13%以上となるように構成された、粘接着剤組成物。
・手順2
JIS K 6850に基づき、当該粘接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行い、せん断変位(mm)を測定したときの、当該粘接着剤組成物を用いて形成された粘接着層の厚み(mm)に対するせん断変位(mm)の割合を、せん断変位率a(%)とする。
[3]
[1]または[2]に記載の粘接着剤組成物であって、
JIS K 6850に基づき、当該粘接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行ったときの、引張せん断接着強度b(MPa)が、25MPa以上である、粘接着剤組成物。
[4]
[1]乃至[3]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
B型粘度計を用いて10rpm、25℃で測定される当該粘接着剤組成物の粘度が4万~25万mPa・sである、粘接着剤組成物。
[5]
[1]乃至[4]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
以下の式(2)により算出されるチクソ値が2.6以上である、粘接着剤組成物。
チクソ値=(25℃、回転速度1rpmでの粘度)/(25℃、回転速度10rpmでの粘度) (2)
[6]
[1]乃至[5]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
前記反応成分(A)と前記エラストマー(B)の合計含有量100質量部に対する、前記エラストマー(B)の含有量が15~35質量部である、粘接着剤組成物。
[7]
[1]乃至[6]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
前記エラストマー(B)が、メチル(メタ)アクリレート・ブタジエン・スチレン共重合、ブタジエンゴム、(メタ)アクリロニトリル共重合体および変性ポリビニルアルコールからなる群から選択される1種または2種以上を含む、粘接着剤組成物。
[8]
[1]乃至[7]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
重合開始剤(C)をさらに含む、粘接着剤組成物。
[9]
[1]乃至[8]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
流動性調整剤(D)をさらに含む、粘接着剤組成物。
[10]
[1]乃至[9]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
前記流動性調整剤(D)が、シリカ微粒子、石英ビーズ、ガラスビーズ、ガラス繊維、窒化ホウ素、窒化アルミ、アルミナ、ポリエチレンビーズ、およびコアシェルゴム粒子の中から選ばれる1種または2種以上を含む、粘接着剤組成物。
[11]
[10]に記載の粘接着剤組成物であって、
前記流動性調整剤(D)の含有量は、前記反応成分(A)と前記エラストマー(B)の合計含有量100質量部に対して、1~10質量部である、粘接着剤組成物。
[12]
[1]乃至[11]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
還元剤(E)をさらに含む、粘接着剤組成物。
[13]
[1]乃至[12]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
硬化剤または硬化促進剤をさらに含む、粘接着剤組成物。
[14]
[1]乃至[13]いずれか一つに記載の粘接着剤組成物であって、
ゴルフクラブの組み立てに使用されるゴルフクラブ用粘接着剤組成物。
本発明によれば、異種材料間での良好な接着性を得つつ、低温耐衝撃性を向上できる粘接着剤組成物が提供できる。
衝撃エネルギーEの測定方法を説明する模式図である。
本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書中、「(メタ)アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表す。「(メタ)アクリレート」等の類似の表記についても同様である。本明細書中、「アクリル」との表記は、アクリルとメタクリルの両方を包含する概念を表すことともある。
本実施形態の粘接着剤組成物としては、例えば、粘接着剤組成物、粘着剤組成物、接着剤組成物が挙げられる。これらの中では、接着剤組成物が好ましい。以下、接着剤組成物について説明する。以下、粘着とは接着のことをいうこともあり、接着とは粘着のことをいうこともある。
<<接着剤組成物>>
本実施形態の接着剤組成物は、(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーの中から選ばれる1種または2種以上の反応成分(A)と、エラストマー(B)と、を含有し、以下の手順1で測定される衝撃エネルギーEが1.7J/cm以上となるように構成されたものである。
こうすることにより、本実施形態の接着剤組成物は、異種材料間での良好な接着性を得つつ、低温耐衝撃性を向上できる。詳細なメカニズムは明らかではないが、本実施形態の接着剤組成物においては、(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーの中から選ばれる1種または2種以上の反応成分(A)と、エラストマー(B)によって適度な密着性が得られるとともに、柔軟性および機械的強度のバランスが向上し、これに加えさらに所定の衝撃エネルギーEにより低温環境下での瞬間的かつ部分的な繰り返しの衝撃に対する異種材料間での接着性が適切に制御される結果、異種材料間での良好な接着性を得つつも、低温耐衝撃性を向上できると推測される。
・手順1
(i)当該接着剤組成物を用いて以下の試験片を作製する。
冷間圧延鋼板(SPCC)からなる金属片(縦37.5mm、横10mm、厚み1.6mm)2枚を用意する。両金属片を長手方向に平行に配置し、一方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域と、他方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域とを当該接着剤組成物を用いて、温度23℃、相対湿度50RH%の条件で接着して、24時間養生し、試験片を作製する。また、接着剤組成物による層厚みは0.25mmとする。
(ii)JIS Z 2242に基づくシャルピー衝撃試験機を使用して、前記試験片を台座に固定する。このとき、当該試験片の上側の金属片の下面と、当該台座との間に、高さ1.85mmのスペーサーを配置し、当該試験片を水平に保持する。
(iii)前記試験片の接着部分に以下の条件でハンマをあて、前記試験片の破断後のハンマの振り上げ角βを測定し、式(1)から衝撃エネルギーE[J/cm]を算出する。ただし、ハンマの振り上げ角βの測定は、前記試験片を-10℃で1時間冷却した後5秒以内に行うものとする。
粘着剤組成物を用いた場合、接着面積は粘着面積になる。
衝撃エネルギーE=吸収エネルギー/接着面積
=(WR(cosβ-cosα)-L)/S (1)
・条件
W:ハンマの質量72.0671N
R:回転軸中心線から重心までの距離0.4m
α:ハンマの持ち上げ角137°
L:ハンマの運動中に失った試験機の摩擦損失0.09J
S:接着面積1cm
より詳細には(i)まず、当該接着剤組成物を用いて所定の試験片を作製する。試験片は、所定の方法で両金属片を接着し24時間養生する。接着剤組成物による層厚みは、厚み調整用のテフロン(登録商標)テープを用いることで調整することができる。また、接着剤組成物による層厚みは養生後の厚みを意図する。
続いて、(ii)JIS Z 2242に準拠して、試験および測定を行い、衝撃エネルギーを算出する。シャルピー衝撃試験機としては、株式会社米倉製作所製シャルピー衝撃試験機「50CR(定格容量:50J)」等が挙げられる。
例えば、図1に示すように、互いに離隔した台座10を跨ぐように試験片11を固定するとともに、試験片11の金属片が水平になるように、上側となる金属片の下にスペーサー12を配置する。スペーサー12の厚みは、上記の金属片の厚み(1.6mm)と上記の接着剤組成物による層厚み(0.25mm)とを足した数値となる。また、試験片11は、金属片の接着部分にハンマが当たるように台座10に固定される。ハンマは、離隔した台座10の間を通過するようにして、試験片11の接着部分に水平方向から当たるように構成されている。
(iii)の式(1)は、JIS Z 2242の7頁、8.2.1の(1)に準ずる。ハンマの運動中に失った試験機の摩擦損失Lは、試験片がない状態で同試験を行い測定した吸収エネルギーを意図し、試験機の機械的な摩擦や空気抵抗等により損失したエネルギーを示す。試験片11を-10℃で1時間冷却した後5秒以内にハンマの振り上げ角βの測定を行うことで、低温時の耐衝撃性をより高水準で特定できる。
本実施形態の衝撃エネルギーEは、1.7J/cm以上であり、好ましくは2.0J/cm以上であり、より好ましくは2.5J/cm以上である。
一方、衝撃エネルギーEの上限値は特に限定されないが、良好な加工性を保持する点から、好ましくは15J/cm以下であり、より好ましくは10J/cm以下であり、さらに好ましくは8J/cm以下である。
本実施形態の衝撃エネルギーEは、材料の選択、公知の方法を適宜組み合わせた製法上の工夫を行うことで実現することができる。例えば、反応成分(A)の選択、選択された反応成分(A)に応じたエラストマー(B)の配合比の調整、または、製造工程において本実施形態の接着剤組成物を構成する各原料の混合のタイミング、攪拌条件、温度設定等を制御することが挙げられる。より具体的は、例えば、攪拌速度を上げて微分散させた後に他の原料を添加することで両者の相溶性を高めたり、所望の成分の濃度を高めたりすることが一例として挙げられる。
ただし、本実施形態の接着剤組成物は、かかる材料や製造方法に限定されるものではない。
本実施形態の接着剤組成物は、B型粘度計を用いて10rpm、25℃で測定される当該接着剤組成物の粘度が、好ましくは4万~25万mPa・sであり、より好ましくは5万~22万mPa・sであり、さらに好ましくは7万~20万mPa・sである。
接着剤組成物の当該粘度を、上記下限値以上とすることにより、異種材料間での低温耐衝撃性を向上しつつ、液だれを抑制し、接着特性が得られやすくなる。また取扱性を向上できる。
一方、接着剤組成物の当該粘度を、上記上限値以下とすることにより、良好な接着特性を保持できる。
本実施形態の接着剤組成物は、以下の式(2)により算出されるチクソ値が、好ましくは2.6以上であり、より好ましくは2.8以上であり、さらに好ましくは3.0以上である。
チクソ値=(25℃、回転速度1rpmでの粘度)/(25℃、回転速度10rpmでの粘度) (2)
接着剤組成物の当該チクソ値を、上記下限値以上とすることにより、異種材料間での低温耐衝撃性を向上しつつ、液だれを抑制し、接着特性が得られやすくなる。また取扱性を向上できる。
一方、接着剤組成物の当該チクソ値の上限値は特に限定されないが、良好な取扱い性、安定性を保持する点から、好ましくは6.0以下である。
本実施形態の接着剤組成物は、以下の手順2で求められるせん断変位率a(%)が、好ましくは13%以上であり、より好ましくは20%以上であり、さらに好ましくは35%以上である。
・手順2
JIS K 6850に基づき、当該接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行い、せん断変位(mm)を測定したときの、当該接着剤組成物を用いて形成された接着層の厚み(mm)に対するせん断変位(mm)の割合を、せん断変位率a(%)とする。
本実施形態の接着剤組成物は、せん断変位率a(%)を上記下限値以上とすることにより、低温下での瞬間的な衝撃に対する耐久性を向上しやすくなる。
また、本実施形態の接着剤組成物は、JIS K 6850に基づき、当該接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行ったときの、引張せん断接着強度b(MPa)が、好ましくは25MPa以上であり、より好ましくは30MPa以上であり、さらに好ましくは33MPa以上である。
上記物性を備える本実施形態の接着剤組成物は、材料の選択、公知の方法を適宜組み合わせた製法上の工夫を行うことで実現することができる。
以下、本実施形態の接着剤組成物に含まれる各成分について詳細を説明する。
<反応成分(A)>
本実施形態の接着剤組成物は、(メタ)アクリル系モノマー、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーの中から選ばれる1種または2種以上の反応成分(A)を含む。接着剤組成物の用途等に応じて(メタ)アクリル系モノマー、およびエポキシ系モノマーを併用してもよい。
[(メタ)アクリル系モノマーおよびそのオリゴマー]
本実施形態はアクリル系接着剤成分として、単官能、2官能または3官能以上の(メタ)アクリル系モノマーや、これらの(メタ)アクリル系モノマーが複数個結合した(メタ)アクリルオリゴマーを含有する。(メタ)アクリル系接着剤成分はラジカル重合可能な成分である。
(メタ)アクリル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸またはその誘導体、(メタ)アクリルアミドまたはその誘導体等が挙げられ、1種または2種以上を混合して用いてもよい。
上記の(メタ)アクリル酸誘導体としては、例えば、次のようなものが挙げられる。
(i)以下の式(1)で表される単量体。
Z-O-R (1)
(式中、Zは(メタ)アクリロイル基、CH=CHCOOCH-CH(OH)CHO-基またはCH=C(CH)COOCH-CH(OH)CHO-基を示し、Rは水素、炭素数1~20のアルキル基、シクロアルキル基、ベンジル基、フェニル基、テトラヒドロフルフリル基、グリシジル基、ジシクロペンチル基、ジシクロペンテニル基、(メタ)アクリロイル基およびイソボルニル基を示す)
このような単量体としては例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンチル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニル、グリセロール(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレートおよび(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
(ii)以下の式(2)で表される単量体。
Z-O-(RO)-R (2)
(式中、ZおよびRは前述の通りである。Rは-C-、-C-、-CHCH(CH)-、-C-または-C12-を示し、pは1~25の整数を表す)
このような単量体としては例えば、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートおよび1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(iii)以下の式(3)で表される単量体。
Figure 2023135843000002
(式中、ZおよびRは前述の通りである。Z’は(メタ)アクリロイル基、CH=CHCOOCH-CH(OH)CHO-基またはCH=C(CH)COOCH-CH(OH)CHO-基を示し、R’は-C-、-C-、-CHCH(CH)-、-C-または-C12-を示し、R、R’は水素または炭素数1~4のアルキル基を示し、q+q’は0~20の整数を表し、好ましくは0~8の整数を表す。Z、Z’は同一でも異なってもよい。R、R’は同一でも異なってもよい。R、R’は同一でも異なってもよい。)
このような単量体としては例えば、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシテトラエトキシフェニル)プロパンおよび2,2-ビス(4-(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
(iv)上記(i)、(ii)または(iii)記載の単量体に含まれない多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル。
このような単量体としては例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートおよびジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(v)(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタンプレポリマー。
このような単量体は、例えば水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステル、有機ポリイソシアネートおよび多価アルコールを反応することにより得られる。
ここで水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては例えば、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルおよび(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル等が挙げられる。
上記の有機ポリイソシアネートとしては例えば、トルエンジイソシアネート、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートおよびイソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
上記の多価アルコールとしては例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールおよびポリエステルポリオール等が挙げられる。
(vi)以下の式(4)で表される酸性リン酸化合物。
Figure 2023135843000003
(式中、RはCH=CRCO(OR)m-基を示し、nは1または2の整数を表す。
なお、Rは水素またはメチル基、Rは-C-、-C-、-CHCH(CH)-、-C-、-C12-、または-C-O(CO)C10-を示し、mは1~10の整数を表す。)
式(4)で示される酸性リン酸化合物としては例えば、アシッドホスホオキシエチル(メタ)アクリレート、アシッドホスホオキシプロピル(メタ)アクリレートおよびビス(2-(メタ)アクリロイルオキシエチル)フォスフェート等が挙げられる。
上記の(i)~(vi)の単量体は、1種または2種以上を使用することができる。これらの中では、接着性が大きく、接着後の被着体の接着歪みが小さい点で、(i)、(iii)および(vi)からなる群の1種または2種以上が好ましく、(i)、(iii)および(vi)を併用することがより好ましい。(i)と(iii)を併用した場合、その組成比は質量比で(i):(iii)=50~95:5~50が好ましく、60~80:20~40がより好ましい。(vi)の使用量は、(i)と(iii)の合計100質量部に対して0.05~10質量部が好ましく、0.1~5質量部がより好ましい。
[エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマー]
本実施形態はエポキシ系接着剤成分として、エポキシ系モノマー、またはこれらのエポキシ系モノマーが複数個結合したエポキシオリゴマーを含有してもよい。
エポキシ系モノマーとしては、例えば、ビスフェノールA系、ビスフェノールF系、ビスフェノールAD系、ブロム含有ビスフェノールA系等のビスフェノール系、フェノールノボラック系、クレゾールノボラック系、ポリフェノール系、直鎖脂肪族系、ブタジエン系、ウレタン等のグリシジルエステル型エポキシモノマー;ヘキサヒドロフタル酸グリシジルエステル、ダイマー型グリシジルエステル、芳香族系、環状脂肪族系等の脂肪族グリシジルエステル型のエポキシモノマー;エステル系、高分子量エーテルエステル系、エーテルエステル系、ブロム系ノボラック系等のメチル置換型エポキシモノマー;複素環型のエポキシモノマー;トリグリシジルイソシアヌレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン等のグリシジルアミン型のエポキシモノマー;エポキシ化ポリブタジエン、エポキシ大豆油等の線状脂肪族型エポキシモノマー;環状脂肪族型エポキシモノマー、ナフタレン系ノボラック型エポキシモノマー;ジグリシジルオキシナフタレン型エポキシモノマー等が挙げられる。これらのエポキシ系モノマーは、1種または2種以上を混合して用いてもよい。
<エラストマー(B)>
本実施形態において、エラストマー(B)を用いることにより、接着剤組成物の靭性を高め、密着性、接着性を向上させることができる。また、エラストマー(B)は反応成分(A)に可溶であることが好適である。
エラストマー(B)としては、メチル(メタ)アクリレート・ブタジエン・スチレン共重合(MBS樹脂等)、ブタジエンゴム、ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体(NBR(ニトリルゴム)等)、メチル(メタ)アメタクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(MABS樹脂等)等の(メタ)アクリロニトリル共重合体、および変性ポリビニルアルコールからなる群から選択される1種または2種以上を挙げることができる。なかでも、相溶性の点から、ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体、メチル(メタ)アクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、メチル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体からなる群の1種または2種以上が好ましく、ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体、メチル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体からなる群の1種または2種以上がより好ましく、ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体、メチル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体を併用することがさらに好ましい。ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体、メチル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体を併用する場合、その併用割合は、ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体、メチル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体の合計100質量部中、ブタジエン・(メタ)アクリロニトリル共重合体:メチル(メタ)アクリレート・(メタ)アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体=10~90:10~90が好ましく、25~75:25~75がより好ましく、40~60:40~60がさらに好ましい。
反応成分(A)と、エラストマー(B)との合計含有量100質量部に対する、エラストマー(B)の含有量は、好ましくは15~35質量部であり、より好ましくは15~30質量部であり、さらに好ましくは15~28質量部である。
当該エラストマー(B)の含有量を、上記下限値以上とすることにより、応力緩和性が良好になる。一方、当該エラストマー(B)の含有量を上記上限値以下とすることにより、塗工性が良好になる。
本実施形態の接着剤組成物は、さらに以下の成分を含んでもよい。
<重合開始剤(C)>
本実施形態の接着剤組成物は、反応成分(A)を反応させるための重合開始剤(C)を含有することが好ましい。
なかでも重合開始剤(C)としては、ラジカル重合開始剤が好ましい。ラジカル重合開始剤としては、熱ラジカル重合開始剤が好ましい。熱ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物は、加熱によって分解して遊離ラジカルを発生し、(メタ)アクリル系モノマーおよびそのオリゴマーへの付加反応を起こすことで、接着剤の硬化を促進させることができる。
有機過酸化物としては、本実施形態の接着剤組成物の貯蔵安定性を向上させる点から、1時間の半減期を得るための分解温度(1時間半減期温度)が100℃以上のものを用いることが好ましい。
有機過酸化物としては、例えば、t-ブチルパーオキシベンゾエート(1時間半減期温度:125℃)、t-ブチルパーオキシアセテート(1時間半減期温度:121℃)、t-ブチルパーオキシラウレート(1時間半減期温度:118℃)等のパーオキシエステル類、1,1-ジ(t-ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(1時間半減期温度:111℃)、1,1-ジ(t-ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン(1時間半減期温度:107℃)等のパーオキシケタール類、p-メンタンハイドロパーオキサイド(1時間半減期温度:151℃)、クメンハイドロパーオキサイド(1時間半減期温度:188℃)、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド(1時間半減期温度:173℃)等のハイドロパーオキサイド類を挙げることができる。なかでも、安定性の点で、クメンハイドロパーオキサイドが好ましい。
重合開始剤(C)の含有量は、反応成分(A)100質量部に対して0.1~20質量部が好ましく、1~10質量部がより好ましく、1.2~8質量部がさらに好ましい。
重合開始剤(C)の含有量を上記下限値以上とすることにより、硬化速度を向上しやすくなる。一方、重合開始剤(C)の含有量を上記上限値以下とすることにより、良好な貯蔵安定性が保持できる。
<流動性調整剤(D)>
流動性調整剤(D)は、本実施形態の接着剤組成物の粘性、チキソトロピー性、流動性等を調整するために用いられる。
流動性調整剤(D)としては、例えば、シリカ微粒子、石英ビーズ、ガラスビーズ、ガラス繊維、窒化ホウ素、窒化アルミ、アルミナ、ポリエチレンビーズ、およびコアシェルゴム粒子の中から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。なかでも、強度を保持しつつ、経時で安定した粘性を発揮できる点から、シリカ微粒子、コアシェルゴム粒子からなる群の1種または2種以上が好ましく、シリカ微粒子がより好ましい。これらの流動性調整剤は表面処理されたものを用いてもよい。こうすることで、増粘効果が得られ、経時での粘度低下を抑制し、接着剤組成物の製造時に凝集が生じるのを抑制できる。
流動性調整剤(D)の含有量は、前記反応成分(A)と前記エラストマー(B)の合計含有量100質量部に対して、1~10質量部であることが好ましく、2~8質量部であることがより好ましく、3~6質量部であることがさらに好ましい。
流動性調整剤(D)の含有量を上記下限値以上とすることにより、接着剤組成物の使用時の取り扱い性が良好になり、たれ落ち等を抑制しやすくなる。
一方、流動性調整剤(D)の含有量を上記上限値以下とすることにより、接着剤組成物の対象物への塗布性が良好に保持される。
[還元剤(E)]
還元剤(E)は、重合開始剤(C)と反応し、ラジカルを発生するものであればよく、公知の還元剤を使用できる。還元剤(E)としては、例えば、第3級アミン、チオ尿素誘導体および遷移金属塩等が挙げられる。
上記の第3級アミンとしては例えば、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンおよびN,N-ジメチルパラトルイジン等が挙げられる。
上記のチオ尿素誘導体としては例えば、2-メルカプトベンズイミダゾール、メチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素およびエチレンチオ尿素等が挙げられる。
上記の遷移金属塩としては、例えば、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸銅およびバナジルアセチルアセトナート等が挙げられる。これらの中では、反応性の点で、遷移金属塩が好ましい。遷移金属塩の中では、バナジルアセチルアセトナートがより好ましい。
還元剤(E)の含有量は、反応成分(A)100質量部に対して0.05~15質量部が好ましく、0.5~5質量部がより好ましい。
還元剤(E)の含有量を上記下限値以上とすることにより、硬化速度を高めることができる。一方、還元剤(E)の含有量を上記上限値以下とすることにより、保管時に硬化が進んでしまうことを抑制し、良好な貯蔵安定性を保持できる。
<硬化剤または硬化促進剤>
本実施形態の接着剤組成物が、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーを含む場合、これらを硬化または効果を促進させるための硬化剤または硬化促進剤を用いることができる。
硬化剤または硬化促進剤は、エポキシ樹脂の硬化用に一般的に用いられるものを広く用いることができ、例えば、酸無水物、フェノ-ル性水酸基含有樹脂、リン化合物、イミダゾール化合物、ポリアミン化合物、アミド化合物、イミダゾリン化合物、尿素系化合物、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。
上記の酸無水物としては、例えば、オクテニル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、無水ハイミック酸、無水メチルナジック酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
上記のフェノ-ル性水酸基含有樹脂は、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂(ザイロック樹脂)、ナフトールアラルキル樹脂、トリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール-フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール-クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)、ビフェニル変性ナフトール樹脂(ビスメチレン基でフェノール核が連結された多価ナフトール化合物)、アミノトリアジン変性フェノール樹脂(メラミン、ベンゾグアナミン等でフェノール核が連結された多価フェノール化合物)やアルコキシ基含有芳香環変性ノボラック樹脂(ホルムアルデヒドでフェノール核およびアルコキシ基含有芳香環が連結された多価フェノール化合物)等の多価フェノール化合物が挙げられる。
上記のリン化合物は、例えば、エチルホスフィン、ブチルホスフィン等のアルキルホスフィン、フェニルホスフィン等の第1ホスフィン;ジメチルホスフィン、ジプロピルホスフィン等のジアルキルホスフィン;ジフェニルホスフィン、メチルエチルホスフィン等の第2ホスフィン;トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等の第3ホスフィン、リン酸エステル等が挙げられる。
上記のイミダゾール化合物は、例えば、イミダゾール、1-メチルイミダゾール、2-メチルイミダゾール、3-メチルイミダゾール、4-メチルイミダゾール、5-メチルイミダゾール、1-エチルイミダゾール、2-エチルイミダゾール、3-エチルイミダゾール、4-エチルイミダゾール、5-エチルイミダゾール、1-n-プロピルイミダゾール、2-n-プロピルイミダゾール、1-イソプロピルイミダゾール、2-イソプロピルイミダゾール、1-n-ブチルイミダゾール、2-n-ブチルイミダゾール、1-イソブチルイミダゾール、2-イソブチルイミダゾール、2-ウンデシル-1H-イミダゾール、2-ヘプタデシル-1H-イミダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1,3-ジメチルイミダゾール、2,4-ジメチルイミダゾール、2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-フェニルイミダゾール、2-フェニル-1H-イミダゾール、4-メチル-2-フェニル-1H-イミダゾール、2-フェニル-4-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール、1-シアノエチル-2-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-エチル-4-メチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-ウンデシルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニルイミダゾール、2-フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2-フェニル-4,5-ジヒドロキシメチルイミダゾール、2-フェニル-4-メチル-5-ヒドロキシメチルイミダゾール、1-シアノエチル-2-フェニル-4,5-ジ(2-シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1-ドデシル-2-メチル-3-ベンジルイミダゾリウムクロライド、1-ベンジル-2-フェニルイミダゾール塩酸塩等が挙げられる。
硬化剤または硬化促進剤は単独で用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
硬化剤の含有量は硬化剤の官能基当量および選択した反応成分(A)の反応性基当量(例えば、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーの場合はエポキシ当量)を元に計算される。一般的には、硬化剤または硬化促進剤の含有量は、例えば、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマー100質量部に対して0.1~20質量部が好ましく、1~10質量部がより好ましく、2~8質量部がさらに好ましい。
硬化剤または硬化促進剤の含有量を、上記下限値以上とすることにより、良好な硬化が得られる。一方、硬化剤または硬化促進剤の含有量を、上記上限値以下とすることにより、接着剤組成物によって得られる接着層の保存安定性を良好にできる。
<その他>
本実施形態の接着剤組成物は、上記の成分の他、パラフィン類、酸化防止剤、重合禁止剤、無機微粒子、無機フィラー、紫外線吸収剤、シリコン系添加剤、フッ素系添加剤、難燃剤、可塑剤、シランカップリング剤、有機ビーズ、脱泡剤、防曇剤、着色剤、および有機溶剤等を含有していてもよい。これら各種成分は所望の性能に応じて任意の量を添加してよい。
上記のパラフィン類は、本実施形態の接着剤組成物の空気に接している部分の硬化を迅速にするために使用することができる。パラフィン類としては例えば、パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、カルナバろう、蜜ろう、ラノリン、鯨ろう、セレシンおよびカンデリラろう等が挙げられる。これらの中では、パラフィンが好ましい。パラフィン類の融点は40~100℃が好ましい。
パラフィン類の含有量は、反応成分(A)100質量部に対して0.1~5質量部が好ましい。パラフィン類の含有量を、上記下限値以上とすることにより、空気に接している部分の硬化が良好になる。一方、パラフィン類の含有量を、上記上限値以下とすることにより、接着強度を良好に保持できる。
上記の酸化防止剤は、貯蔵安定性を改良する目的で用いられる。酸化防止剤としては例えば、p-メトキシフェノール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、2,6-ジターシャリーブチル-p-クレゾール、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-ターシャリーブチルフェノール)、トリフェニルホスファイト、フェノチアジンおよびN-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン等が挙げられる。
酸化防止剤の含有量は、反応成分(A)100質量部に対して0.001~3質量部が好ましい。酸化防止剤の含有量を、上記下限値以上とすることにより、酸化防止効果が得られる。一方、酸化防止剤の含有量を、上記上限値以下とすることにより、良好な接着性を保持できる。
重合禁止剤は、貯蔵安定性を向上させるために用いられる。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、t-ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、キンヒドロン、p-ベンゾキノン、トルキノン、6-t-ブチル-2,4-キシレノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-t-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス[6-(1-メチルシクロヘキシル-p-クレゾール)]、4-ヒドロキシー2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-オキシル等を挙げることができる。
重合禁止剤の含有量は、反応成分(A)100質量部に対して、0.01~2質量部であることが好ましく、0.02~1質量部であることがより好ましく、0.05~1質量部であることがさらに好ましい。
[製造方法]
本実施形態の接着剤組成物は、上記の各種の成分を、ポットミル、ボールミル、ビーズミル、ロールミル、ホモジナイザー、スーパーミル、ホモディスパー、プラネタリーミキサー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いて均一に混合することにより調製することができる。
混合方法は、原料成分に応じて適宜設定され、各成分を一括で混合する方法、任意の成分を混合した後、残りの成分を一括または順次混合する方法等、種々の方法を採用することができる。また、混合時の攪拌速度、攪拌時間、温度等の設定も、原料に応じて適宜調整される。
[使用態様]
本実施形態の本発明の実施態様として、好ましくは、二剤型の接着剤組成物として使用することが挙げられる。二剤型については、本実施形態の接着剤組成物の必須成分全てを貯蔵中は混合せず、接着剤組成物を第一剤および第二剤に分け、第一剤に重合開始剤を、第二剤に還元剤を別々に貯蔵する。二剤型は貯蔵安定性に優れる点で好ましい。この場合、両剤を同時にまたは別々に塗布して接触、硬化することによって、二剤型の接着剤組成物として使用できる。
[用途]
本実施形態の接着剤組成物により被着体を接合して接合体を作製することができる。被着体の各種材料については、紙、木材、セラミック、ガラス、陶磁器、ゴム、樹脂、モルタル、コンクリートおよび金属等制限はなく、異なる種類の材料を好適に接着することができる。なかでも、金属とプラスチックとを接合する用途が好適である。
また、本実施形態の接着剤組成物はゴルフクラブの組み立てに使用されることが好ましい。ゴルフクラブは異種材料同士が接合され、組み立てられるが、この際、本実施形態の接着剤組成物を用いることで、異種材料間での良好な接着性を得つつ、低温耐衝撃性を向上できる。例えば、金属製シャフトの外側にゴムや樹脂からできたグリップ材を貼着したり、CFPR(炭素繊維強化プラスチック)製の本体部と金属製のフェース部とを接着したりしてゴルフクラブヘッドを作製すること等が挙げられる。瞬時の衝撃に対する高い耐衝撃性を得る点から、ゴルフクラブヘッドを作製する用途に適応されることが好ましい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
次に、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
<原料>
各実施例および比較例の接着剤組成物で用いられた原料は、以下の通りである。
・反応成分(A)
A-1:メタクリル酸メチル(三菱ケミカルホールディングス社製「メタクリル酸メチル」)
A-2:ビスAエチレンオキサイド10変性ジメタクリレート(新中村化学工業社製「NKエステルBPE-500」;化学式は以下参照、式中、q+q’は10を示す。)
Figure 2023135843000004
A-3:2-ヒドロキシエチルメタクリレート(日本触媒社製「メタクリル酸2-ヒドロキシエチル」)
A-4:ジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(昭和電工マテリアルズ社製「DH600」)
A-5:2-ヒドロキシエチルメタクリレートとリン酸のエステル(城北化学工業社製「JPA-514」;化学式は以下参照、式中、nは1と2を示す。)
Figure 2023135843000005
・エラストマー(B)
B-1:NBR(ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、JSR社製「N220S」)
B-2:MABS(メチルメタクリレート・アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、デンカ社製「BL-20」)
・重合開始剤(C)
C-1:クメンハイドロパーオキサイド(日油社製「パークミルH-80」)
・流動性調整剤(D)
D-1:表面処理シリカ(「アエロジルR974」日本アエロジル社製)
・還元剤(E)
E-1:バナジルアセチルアセトナート
<接着剤組成物の調製>
[実施例1]
表1に示す処方(質量部)に従い、各原料を用いて、以下の手順1で接着剤組成物(A剤およびB剤)を調製した。
(i)A剤の調製方法
メタクリル酸メチル(A-1)、NBR(B-1)を秤量しプラネタリーミキサー(井上製作所製PLM-5、ストレートタイプの攪拌翼を装着)内に投入した。23℃、30min(10rpm)で攪拌したのち、70℃に昇温し、そのまま1時間攪拌した。その後、35℃まで冷却し、液温が35℃になった事を確認してからMABS樹脂(B-2)を投入した。攪拌速度を10rpmから41rpmに上げて1時間攪拌した。その後、BisAエチレンオキサイド10変性ジメタクリレート(A-2)を投入し、30min攪拌した。さらに、表面処理シリカ(D-1)を添加し、1時間攪拌した後、攪拌速度を22rpmに下げた。最後にクメンハイドロパーオキサイド(C-1)を添加し、30min攪拌し、樹脂組成物(A剤)を得た。
(ii)B剤の調製方法
上記「A剤の調製方法」において、クメンハイドロパーオキサイド(C-1)の代わりに、2-ヒドロキシエチルメタクリレートとリン酸のエステル(A-5)およびバナジルアセチルアセトナート(E-1)を添加した事以外は、同様の調製方法で、樹脂組成物(B剤)を得た。
[実施例2]
処方を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)を調製した。
[比較例1]
実施例1のBisAエチレンオキサイド10変性ジメタクリレート(A-2)の代わりに、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(A-3)およびジシクロペンテニルオキシエチルメタクリレート(A-4)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)を調製した。
[実施例3]
処方を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)をそれぞれ調製した。
[比較例2~3]
処方を表1に示す通りに変更した以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)をそれぞれ調製した。
[比較例4]
実施例1の製造方法において、BisAエチレンオキサイド10変性ジメタクリレート(A-2)を、メタクリル酸メチル(A-1)の投入時に合わせて同時に投入したこと以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)を調製した。
[比較例5]
実施例1の製造方法において、すべての工程において液温を23℃とした以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)を調製した。
[比較例6]
実施例1の製造方法において、すべての工程において攪拌速度を10rpmとした以外は、実施例1と同様にして、接着剤組成物(A剤およびB剤)を調製した。
<評価および測定>
A剤とB剤を混合して得られた各接着剤組成物について、以下の評価および測定を行った。
(1)衝撃エネルギーEの測定
(i)当該接着剤組成物を用いて以下の試験片を作製した。
冷間圧延鋼板(SPCC)からなる金属片(縦37.5mm、横10mm、厚み1.6mm)2枚を用意した。両金属片を長手方向に平行に配置し、一方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域と、他方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域とを当該接着剤組成物を用いて、温度23℃、相対湿度50RH%の条件で接着し24時間養生し、試験片を作製した。また、接着剤組成物による層厚みは、養生後の厚みが0.25mmになるように調整した。
(ii)JIS Z 2242に基づくシャルピー衝撃試験機(株式会社米倉製作所製シャルピー衝撃試験機「50CR(定格容量:50J)」)を使用して、前記試験片を台座に固定した。このとき、当該試験片の上側の金属片の下面と、当該台座との間に、高さ1.85mmのスペーサーを配置し、当該試験片を水平に保持した。
(iii)前記試験片の接着部分に以下の条件でハンマをあて、前記試験片の破断後のハンマの振り上げ角βを測定し、式(1)から衝撃エネルギーE[J/cm]を算出した。ただし、ハンマの振り上げ角βの測定は、前記試験片を-10℃で1時間冷却した後5秒以内に行った。
衝撃エネルギーE=吸収エネルギー/接着面積
=(WR(cosβ-cosα)-L)/S (1)
・条件
W:ハンマの重量72.0671N
R:回転軸中心線から重心までの距離0.4m
α:ハンマの持ち上げ角137°
L:ハンマの運動中に失った試験機の摩擦損失0.09J
S:接着面積1cm
(2)粘度、チクソ値
B型粘度計(Blookfield社製、「RVDV2T」)を用いて、1rpm(25℃)、10rpm(25℃)でそれぞれ粘度を測定した。チクソ値は、以下の式(2)に当てはめて算出した。
チクソ値=(25℃、回転速度1rpmでの粘度)/(25℃、回転速度10rpmでの粘度) (2)
(3)引張せん断試験
・JIS K 6850に基づき、当該接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行い、せん断変位(mm)を測定した。また、当該接着剤組成物による接着層の厚みは、0.1mmとした。測定されたせん断変位(mm)を接着層の厚み(0.1mm)で除した割合(%)をせん断変位率a(%)とした。
・JIS K 6850に基づき、当該接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行い、引張せん断接着強度b(MPa)を測定した。
(4)異種材料間での低温耐衝撃性
フェース部をチタンとするCFPRからなるゴルフクラブコンポジットヘッドを試作した。フェース部のチタンと、CFPRとを上記で得られた接着剤組成物によって接合し、23℃50RH%で24時間養生した。その後、-10℃で120分冷却したのち速やかにゴルフクラブコンポジットヘッドのフェース部に170km/hで3,000回ゴルフボールを当てて、試験を行った。その後、接合部の剥がれの有無について以下の基準で評価した。
・基準
◎(A):接合部の剥がれ、ひび割れ、陥没、変形が見られず、試験前後で接合部に外観上の変化が認められなかった。
○(B):接合部に変形が見られたが、接合部の剥がれ、ひび割れ、陥没は認められなかった。
△(C):接合部の剥がれ、ひび割れ、陥没等の外観上の破損が認められ、試験後の接合部に明らかな変化が認められた。
Figure 2023135843000006
Figure 2023135843000007
実施例1~3の接着剤組成物は、衝撃エネルギーEがそれぞれ、4.1,3.1,1.8[J/cm]であったため、異種材料間での低温耐衝撃性の評価結果が、比較例の接着剤組成物よりも良好であった。
10 台座
11 試験片
12 スペーサー

Claims (14)

  1. (メタ)アクリル系モノマー、エポキシ系モノマーおよびそのオリゴマーの中から選ばれる1種または2種以上の反応成分(A)と、エラストマー(B)と、を含有する、粘接着剤組成物であって、
    当該粘接着剤組成物は、以下の手順1で測定される衝撃エネルギーEが1.7J/cm以上となるように構成された、粘接着剤組成物。
    ・手順1
    (i)当該粘接着剤組成物を用いて以下の試験片を作製する。
    冷間圧延鋼板(SPCC)からなる金属片(縦37.5mm、横10mm、厚み1.6mm)2枚を用意する。両金属片を長手方向に平行に配置し、一方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域と、他方の前記金属片の短手端部から10mm四方の領域とを当該粘接着剤組成物を用いて、温度23℃、相対湿度50RH%の条件で接着して、24時間養生し、試験片を作製する。また、粘接着剤組成物による層厚みは0.25mmとする。
    (ii)JIS Z 2242に基づくシャルピー衝撃試験機を使用して、前記試験片を台座に固定する。このとき、当該試験片の上側の金属片の下面と、当該台座との間に、高さ1.85mmのスペーサーを配置し、当該試験片を水平に保持する。
    (iii)前記試験片の粘接着部分に以下の条件でハンマをあて、前記試験片の破断後のハンマの振り上げ角βを測定し、式(1)から衝撃エネルギーE[J/cm]を算出する。ただし、ハンマの振り上げ角βの測定は、前記試験片を-10℃で1時間冷却した後5秒以内に行うものとする。
    衝撃エネルギーE=吸収エネルギー/粘接着面積
    =(WR(cosβ-cosα)-L)/S (1)
    ・条件
    W:ハンマの重量72.0671N
    R:回転軸中心線から重心までの距離0.4m
    α:ハンマの持ち上げ角137°
    L:ハンマの運動中に失った試験機の摩擦損失0.09J
    S:粘接着面積1cm
  2. 請求項1に記載の粘接着剤組成物であって、
    当該粘接着剤組成物は、以下の手順2で求められるせん断変位率a(%)が、13%以上となるように構成された、粘接着剤組成物。
    ・手順2
    JIS K 6850に基づき、当該粘接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行い、せん断変位(mm)を測定したときの、当該粘接着剤組成物を用いて形成された粘接着層の厚み(mm)に対するせん断変位(mm)の割合を、せん断変位率a(%)とする。
  3. 請求項1または2に記載の粘接着剤組成物であって、
    JIS K 6850に基づき、当該粘接着剤組成物を用いて引張せん断試験(SPCC同士、-10℃)を行ったときの、引張せん断接着強度b(MPa)が、25MPa以上である、粘接着剤組成物。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    B型粘度計を用いて10rpm、25℃で測定される当該粘接着剤組成物の粘度が4万~25万mPa・sである、粘接着剤組成物。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    以下の式(2)により算出されるチクソ値が2.6以上である、粘接着剤組成物。
    チクソ値=(25℃、回転速度1rpmでの粘度)/(25℃、回転速度10rpmでの粘度) (2)
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    前記反応成分(A)と前記エラストマー(B)の合計含有量100質量部に対する、前記エラストマー(B)の含有量が15~35質量部である、粘接着剤組成物。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    前記エラストマー(B)が、メチル(メタ)アクリレート・ブタジエン・スチレン共重合、ブタジエンゴム、(メタ)アクリロニトリル共重合体および変性ポリビニルアルコールからなる群から選択される1種または2種以上を含む、粘接着剤組成物。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    重合開始剤(C)をさらに含む、粘接着剤組成物。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    流動性調整剤(D)をさらに含む、粘接着剤組成物。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    前記流動性調整剤(D)が、シリカ微粒子、石英ビーズ、ガラスビーズ、ガラス繊維、窒化ホウ素、窒化アルミ、アルミナ、ポリエチレンビーズ、およびコアシェルゴム粒子の中から選ばれる1種または2種以上を含む、粘接着剤組成物。
  11. 請求項10に記載の粘接着剤組成物であって、
    前記流動性調整剤(D)の含有量は、前記反応成分(A)と前記エラストマー(B)の合計含有量100質量部に対して、1~10質量部である、粘接着剤組成物。
  12. 請求項1乃至11いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    還元剤(E)をさらに含む、粘接着剤組成物。
  13. 請求項1乃至12いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    硬化剤または硬化促進剤をさらに含む、粘接着剤組成物。
  14. 請求項1乃至13いずれか一項に記載の粘接着剤組成物であって、
    ゴルフクラブの組み立てに使用されるゴルフクラブ用粘接着剤組成物。
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