JP2023135655A - 状態判定装置、モータ駆動システム、冷凍システム、ファンシステム、状態判定方法 - Google Patents
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- H02P29/024—Detecting a fault condition, e.g. short circuit, locked rotor, open circuit or loss of load
Abstract
Description
図1は、実施形態によるモータ駆動システム(10)の構成を例示する。モータ駆動システム(10)は、交流電源(60)から供給された電力を用いて三相交流のモータ(50)を駆動する。モータ(50)は、機器(70)に搭載される。例えば、モータ(50)は、IPMモータ(Interior Permanent MagnetMotor)である。機器(70)には、機器(70)の動作を制御する制御装置(71)が設けられる。この例では、モータ駆動システム(10)は、モータ駆動装置(20)と、状態判定装置(30)とを備える。
モータ駆動装置(20)は、モータ(50)を駆動する。具体的には、モータ駆動装置(20)は、交流電源(60)から供給された電力を所定の周波数および電圧を有する出力交流電力(三相交流電力)に変換し、出力交流電力をモータ(50)に供給する。この例では、モータ駆動装置(20)は、コンバータ(21)と、直流部(22)と、インバータ(23)とを有する。
モータ駆動装置(20)には、相電流検出部(41)や電気角周波数検出部(42)などの各種センサが設けられる。
状態判定装置(30)は、モータ(50)または機器(70)の状態を判定する。状態判定装置(30)は、制御部(31)を備える。なお、この例では、状態判定装置(30)は、モータ(50)または機器(70)の状態の判定に加えて、モータ駆動装置(20)を制御してモータ(50)を制御する。
制御部(31)は、判定処理を行う。判定処理において、制御部(31)は、モータ(50)の電流または電圧に基づく信号の第1周波数成分(C1)に基づいて、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定する。判定処理は、状態判定方法の一例である。
特定状態は、モータ(50)の電流または電圧に基づく信号の第1周波数成分(C1)に変動(例えば振幅変動)が現れる状態である。第1周波数成分(C1)は、モータ(50)の機械角周波数(fm)の1倍未満の特定周波数成分(Cs)と関連のある周波数成分である。
この例では、制御部(31)は、制御処理を行う。制御処理では、制御部(31)は、モータ駆動装置(20)を制御してモータ(50)を制御する。具体的には、制御部(31)は、モータ(50)の電気角周波数(ω)の指令値などの目標指令値、モータ駆動装置(20)に設けられた各種センサの検出信号などを入力する。そして、制御部(31)は、目標指令値、各種センサの検出信号などに基づいて、インバータ(23)のスイッチング動作を制御してインバータ(23)からモータ(50)に供給される交流電力を制御する。
また、制御部(31)は、判定処理において、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であると判定すると、対処動作を行う。対処動作は、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であることを示す第1情報を出力する出力動作と、モータ(50)の運転条件を変更する変更動作とのうち少なくとも一方の動作である。
以上のように、実施形態のモータ駆動システム(10)では、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定することができる。具体的には、モータ(50)により回転駆動される回転軸または回転軸の軸受が摩耗している状態を検出することができる。
次に、モータ(50)の電流または電圧に基づく信号の具体例について説明する。この信号は、直流信号と、交流信号とに大別される。
直流信号の例としては、「モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)に相関する信号」と、「モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)に相関する信号」と、「モータ(50)の電力に相関する信号」が挙げられる。
モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)に相関する信号の具体例としては、電流ベクトル振幅(Ia),電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2),相電流振幅(I),相電流実効値(Irms)などが挙げられる。
電流ベクトル振幅(Ia)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)に基づいて導出される。また、電流ベクトル振幅(Ia)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を固定座標系に変換して得られるα相電流(iα)およびβ相電流(iβ)に基づいて導出されてもよい。また、電流ベクトル振幅(Ia)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電流(iM)およびT軸電流(iT)に基づいて導出されてもよい。また、電流ベクトル振幅(Ia)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電流(id)およびq軸電流(iq)に基づいて導出されてもよい。具体的には、電流ベクトル振幅(Ia)は、次の式のように表現できる。
電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)に基づいて導出される。また、電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を固定座標系に変換して得られるα相電流(iα)およびβ相電流(iβ)に基づいて導出されてもよい。また、電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電流(iM)およびT軸電流(iT)に基づいて導出されてもよい。また、電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電流(id)およびq軸電流(iq)に基づいて導出されてもよい。具体的には、電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2)は、次の式のように表現できる。
相電流振幅(I)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)のうち1つの相電流(例えばU相電流(iu))と、相電流の位相(ωi)とに基づいて導出される。なお、相電流の位相(ωi)は、例えば、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)に基づいて導出される。具体的には、相電流振幅(I)は、次の式のように表現できる。
相電流実効値(Irms)は、相電流振幅(I)に基づいて導出される。具体的には、相電流実効値(Irms)は、次の式のように表現できる。
以上の説明では、電流ベクトル振幅(Ia)がモータ(50)の三相の相電流(iu,iv,iw)に基づいて導出される場合を例に挙げたが、電流ベクトル振幅(Ia)は、モータ(50)の三相の相電流(iu,iv,iw)のうち二相の相電流に基づいて導出されてもよい。また、電流ベクトル振幅(Ia)は、モータ駆動装置(20)に設けられた直流電流検出部(例えばシャント抵抗、図示を省略)により検出されるインバータ(23)の直流電流に基づいて導出されてもよい。電流ベクトル振幅の二乗値(Ia2)についても同様である。
モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)と相関する信号の具体例として、電圧ベクトル振幅(Va),電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2),相電圧振幅(V),相電圧実効値(Vrms)などが挙げられる。
電圧ベクトル振幅(Va)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)に基づいて導出される。また、電圧ベクトル振幅(Va)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を固定座標系に変換して得られるα相電圧(Vα)およびβ相電圧(Vβ)に基づいて導出されてもよい。また、電圧ベクトル振幅(Va)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電圧(VM)およびT軸電圧(VT)に基づいて導出されてもよい。また、電圧ベクトル振幅(Va)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電圧(Vd)およびq軸電圧(Vq)に基づいて導出されてもよい。具体的には、電圧ベクトル振幅(Va)は、次の式のように表現できる。
電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)に基づいて導出される。また、電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を固定座標系に変換して得られるα相電圧(Vα)およびβ相電圧(Vβ)に基づいて導出されてもよい。また、電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電圧(VM)およびT軸電圧(VT)に基づいて導出されてもよい。また、電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電圧(Vd)およびq軸電圧(Vq)に基づいて導出されてもよい。具体的には、電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2)は、次の式のように表現できる。
相電圧振幅(V)は、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)のうち1つの相電圧(例えばU相電圧(Vu))と、相電圧の位相(ωv)とに基づいて導出される。なお、相電圧の位相(ωv)は、例えば、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)に基づいて導出される。具体的には、相電圧振幅(V)は、次の式のように表現できる。
相電圧実効値(Vrms)は、相電圧振幅(V)に基づいて導出される。具体的には、相電圧実効値(Vrms)は、次の式のように表現できる。
以上の説明では、電圧ベクトル振幅(Va)がモータ(50)の三相の相電圧(Vu,Vv,Vw)に基づいて導出される場合を例に挙げたが、電圧ベクトル振幅(Va)は、モータ(50)の三相の相電圧(Vu,Vv,Vw)のうち二相の相電圧に基づいて導出されてもよい。電圧ベクトル振幅の二乗値(Va2)についても同様である。
モータ(50)の電力に相関する信号の例として、瞬時電力(p),瞬時虚電力(q),皮相電力(S),有効電力(P),無効電力(Q)などが挙げられる。
瞬時電力(p)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)とに基づいて導出される。また、瞬時電力(p)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を固定座標系に変換して得られるα相電流(iα)およびβ相電流(iβ)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を固定座標系に変換して得られるα相電圧(Vα)およびβ相電圧(Vβ)とに基づいて導出されてもよい。また、瞬時電力(p)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電流(iM)およびT軸電流(iT)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電圧(VM)およびT軸電圧(VT)とに基づいて導出されてもよい。また、瞬時電力(p)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電流(id)およびq軸電流(iq)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電圧(Vd)およびq軸電圧(Vq)とに基づいて導出されてもよい。具体的には、瞬時電力(p)は、次の式のように表現できる。
瞬時虚電力(q)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を固定座標系に変換して得られるα相電流(iα)およびβ相電流(iβ)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を固定座標系に変換して得られるα相電圧(Vα)およびβ相電圧(Vβ)とに基づいて導出される。また、瞬時虚電力(q)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電流(iM)およびT軸電流(iT)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を一次磁束の向きに基づいた角度により座標変換して得られるM軸電圧(VM)およびT軸電圧(VT)とに基づいて導出されてもよい。また、瞬時虚電力(q)は、モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電流(id)およびq軸電流(iq)と、モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)を磁極位置の向きに基づいた角度により座標変換して得られるd軸電圧(Vd)およびq軸電圧(Vq)とに基づいて導出されてもよい。具体的には、瞬時虚電力(q)は、次の式のように表現できる。
皮相電力(S)は、相電圧実効値(Vrms)と相電流実効値(Irms)とに基づいて導出される。具体的には、皮相電力(S)は、次の式のように表現できる。
有効電力(P)は、相電圧実効値(Vrms)と、相電流実効値(Irms)と、相電圧と相電流との位相差(φ1)とに基づいて導出される。相電圧と相電流との位相差(φ1)は、1つの相電圧(例えばU相電圧(Vu))と1つの相電流(例えばU相電流(iu))との位相差であり、相電流の位相(ωi)および相電圧の位相(ωv)とに基づいて導出される。具体的には、有効電力(P)は、次の式のように表現できる。
無効電力(Q)は、相電圧実効値(Vrms)と、相電流実効値(Irms)と、相電圧と相電流との位相差(φ1)とに基づいて導出される。相電圧と相電流との位相差(φ1)は、例えば、U相電圧(Vu)とU相電流(iu)との位相差であり、相電流の位相(ωi)および相電圧の位相(ωv)とに基づいて導出される。具体的には、無効電力(Q)は、次の式のように表現できる。
モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)をモータ(50)の相電流(iu,iv,iw)の位相(ωi・t)で座標変換して得られる電流(iγ,iδ)は、次の式のように表現できる。
モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)をモータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)の位相(ωv・t)で座標変換して得られる電圧(Vγ,Vδ)は、次の式のように表現できる。
モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)をモータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)の位相(ωv・t)で座標変換して得られる電流(iζ,iη)は、次の式のように表現できる。
モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)をモータ(50)の相電流(iu,iv,iw)の位相(ωi・t)で座標変換して得られる電圧(Vζ,Vη)は、次の式のように表現できる。
永久磁石による電機子鎖交磁束に合わせて座標変換したdq軸磁束(λd,λq)と、永久磁石の電機子鎖交磁束と電機子反作用を合成した電機子鎖交磁束ベクトルの大きさλ0は、次の式のように表現できる。次の式の「Ld」はd軸インダクタンスであり、「Lq」はq軸インダクタンスである。
また、直流信号は、モータ(50)の相電流や相電圧や線電流や線間電圧を3相2相変換し、さらに、回転座標変換を施した直流信号であってもよい。例えば、直流信号は、モータ(50)の相電流を3相2相変換したα軸電流およびβ軸電流を、モータ(50)の回転子の磁極の向きに基づく角度で回転座標変換したd軸電流およびq軸電流であってもよい。また、直流信号は、α軸電流およびβ軸電流を、モータ(50)の回転子の一次磁束の向きに基づく角度で回転座標変換したM軸電流およびT軸電流であってもよい。
交流信号の例としては、「モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)」と、「モータ(50)の相電圧(Vu,Vv,Vw)」と、「各相の鎖交磁束(Ψfu,Ψfv,Ψfw)」とが挙げられる。
次に、判定処理について、4つの具体例(第1~第4判定処理)を挙げて説明する。なお、以下では、第1周波数成分(C1)の振幅に基づいて判定処理が行われる場合を例に挙げて説明する。以下の説明における「第1周波数成分(C1)」は、「第1周波数成分(C1)の振幅」のことである。
次に、図5を参照して、第1判定処理について説明する。第1判定処理では、制御部(31)は、第1周波数成分(C1)の瞬時値に基づいて、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定する。具体的には、制御部(31)は、予め定められた検出周期毎に以下の処理(ステップ(S11)~ステップ(S13))を行う。
制御部(31)は、第1周波数成分(C1)の瞬時値を取得する。
次に、制御部(31)は、ステップ(S11)において取得された第1周波数成分(C1)の瞬時値が予め定められた上限値以上であるか否かを判定する。第1周波数成分(C1)の瞬時値が上限値以上である場合には、ステップ(S13)の処理が行われる。一方、そうでない場合には、第1判定処理が終了する。
ステップ(S12)において第1周波数成分(C1)の瞬時値が上限値以上である場合、制御部(31)は、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であると判定する。そして、制御部(31)は、対処動作を行う。
図6および図7を参照して、第2判定処理について説明する。第2判定処理では、制御部(31)は、第1周波数成分(C1)の変化率に基づいて、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定する。具体的には、制御部(31)は、予め定められた検出周期毎に以下の処理(ステップ(S21)~ステップ(S23))を繰り返し行う。
制御部(31)は、第1周波数成分の変化率を取得する。例えば、制御部(31)は、第1周波数成分(C1)の瞬時値を時間で微分することで第1周波数成分(C1)の変化率を導出する。図7の例では、時刻(t1,t2,t3)の各々において第1周波数成分(C1)の変化率が変化する。
制御部(31)は、ステップ(S21)において取得された第1周波数成分(C1)の変化率が予め定められた上限値以上であるか否かを判定する。第1周波数成分(C1)の変化率が上限値以上である場合には、ステップ(S23)の処理が行われる。一方、そうでない場合には、第2判定処理が終了する。図7の例では、時刻(t2)において第1周波数成分(C1)の変化率が上限値以上となる。
ステップ(S22)において第1周波数成分(C1)の変化率が上限値以上である場合、制御部(31)は、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であると判定する。そして、制御部(31)は、対処動作を行う。
図8および図9を参照して、第3判定処理について説明する。第3判定処理では、制御部(31)は、第1周波数成分(C1)が上限値以上となる時間を累積して得られる累積時間に基づいて、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定する。具体的には、制御部(31)は、予め定められた検出周期毎に以下の処理(ステップ(S31)~ステップ(S33))を繰り返し行う。
制御部(31)は、第1周波数成分(C1)が上限値以上となる時間の累積値(累積時間)を取得する。
次に、制御部(31)は、ステップ(S31)において取得された累積時間(この例ではカウント値)が予め定められた閾値を上回るか否かを判定する。累積時間が閾値を上回る場合には、ステップ(S33)の処理が行われる、一方、そうでない場合には、第3判定処理が終了する。図9の例では、制御部(31)は、時刻(t11)においてカウント値が閾値を上回ると判定する。
ステップ(S32)において累積時間が閾値を上回る場合、制御部(31)は、制御部(31)は、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であると判定する。そして、制御部(31)は、対処動作を行う。
図10および図11を参照して、第4判定処理について説明する。第4判定処理では、制御部(31)は、予め定められた判定時間内において第1周波数成分(C1)が予め定められた上限値以上となる時間が占める割合(時間割合)に基づいて、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定する。具体的には、制御部(31)は、予め定められた検出周期毎に以下の処理(ステップ(S41)~ステップ(S43))を繰り返し行う。
制御部(31)は、判定時間内において第1周波数成分が上限値以上となる時間が占める割合(時間割合)を取得する。
次に、制御部(31)は、ステップ(S41)において取得された時間割合(判定時間内において第1周波数成分が上限値以上となる時間が占める割合)が予め定められた閾値を上回るか否かを判定する。時間割合が閾値を上回る場合には、ステップ(S43)の処理が行われる。一方、そうでない場合には、第4判定処理が終了する。
ステップ(S42)において時間割合が閾値を上回る場合、制御部(31)は、モータ(50)または機器(70)の状態が特定状態であると判定する。そして、制御部(31)は、対処動作を行う。
図12は、冷凍システム(RR)の構成を例示する。冷凍システム(RR)は、冷媒が充填された冷媒回路(RR1)と、モータ駆動装置(20)と、状態判定装置(30)とを備える。
図13は、ファンシステム(FF)の構成を例示する。ファンシステム(FF)は、ファン(FF1)と、モータ駆動装置(20)と、状態判定装置(30)とを備える。
図14に示すように、モータ(50)により回転駆動される回転軸(55)を支持する軸受(80)は、滑り軸受であってもよい。言い換えると、モータ(50)は、滑り軸受により支持される回転軸(55)を回転駆動するものであってもよい。滑り軸受は、軸受(80)の一例である。
以上の説明において、判定処理は、複数(図3および図4の例では2つ)の第1周波数成分(C1)の各々に基づいて行われてもよいし、複数の第1周波数成分(C1)のいずれかに基づいて行われてもよい。また、判定処理は、直流信号および交流信号の一方のみに基づいて行われてもよいし、直流信号および交流信号の各々に基づいて行われてもよい。
20 モータ駆動装置
30 状態判定装置
31 制御部
41 相電流検出部
42 電気角周波数検出部
50 モータ
60 交流電源
C1 第1周波数成分
Cs 特定周波数成分
RR 冷凍システム
FF ファンシステム
Claims (11)
- モータ駆動装置(20)により駆動されるモータ(50)または前記モータ(50)を搭載する機器(70)の状態を判定する状態判定装置であって、
前記モータ(50)の電流または電圧に基づく信号の第1周波数成分(C1)に基づいて、前記モータ(50)または前記機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定する制御部(31)を備え、
前記信号が直流信号である場合、前記第1周波数成分(C1)の周波数は、特定周波数成分(Cs)の周波数であり、
前記信号が交流信号である場合、前記第1周波数成分(C1)の周波数は、前記信号の基本波周波数(f0)から前記特定周波数成分(Cs)の周波数を減算して得られる周波数、または、前記信号の基本波周波数(f0)に前記特定周波数成分(Cs)の周波数を加算して得られる周波数であり、
前記特定周波数成分(Cs)は、前記モータ(50)の機械角周波数(fm)の1倍未満の周波数成分である
状態判定装置。 - 請求項1の状態判定装置において、
前記モータ(50)は、滑り軸受により支持される回転軸(55)を回転駆動する
状態判定装置。 - 請求項1の状態判定装置において、
前記直流信号は、前記モータ(50)の相電流(iu,iv,iw)の各々の二乗値の総和の平方根を示す
状態判定装置。 - 請求項1の状態判定装置において、
前記特定周波数成分(Cs)の周波数は、前記モータ(50)の機械角周波数(fm)に特定比率を乗算して得られる周波数である
状態判定装置。 - 請求項4の状態判定装置において、
前記特定比率は、自然数の逆数で表される分数比率である
状態判定装置。 - 請求項1の状態判定装置において、
前記特定状態は、前記モータ(50)により回転駆動される回転軸または前記回転軸の軸受が摩耗している状態である
状態判定装置。 - 請求項4の状態判定装置において、
前記特定状態は、前記モータ(50)により回転駆動される回転軸または前記回転軸の軸受が摩耗している状態であり、
前記特定比率は、1/3、または、2/3である
状態判定装置。 - 機器(70)に搭載されたモータ(50)を駆動するモータ駆動装置(20)と、
前記モータ(50)または前記機器(70)の状態を判定する状態判定装置(30)とを備え、
前記状態判定装置(30)は、請求項1~7のいずれか1つの状態判定装置である
モータ駆動システム。 - 圧縮機(CC)を有する冷媒回路(RR1)と、
前記圧縮機(CC)に搭載されたモータ(50)を駆動するモータ駆動装置(20)と、
前記モータ(50)または前記圧縮機(CC)の状態を判定する状態判定装置(30)とを備え、
前記状態判定装置(30)は、請求項1~7のいずれか1つの状態判定装置である
冷凍システム。 - ファン(FF)と、
前記ファン(FF)に搭載されたモータ(50)を駆動するモータ駆動装置(20)と、
前記モータ(50)または前記ファン(FF)の状態を判定する状態判定装置(30)とを備え、
前記状態判定装置(30)は、請求項1~7のいずれか1つの状態判定装置である
ファンシステム。 - モータ駆動装置(20)により駆動されるモータ(50)または前記モータ(50)を搭載する機器(70)の状態を判定する状態判定方法であって、
前記モータ(50)の電流または電圧に基づく信号の第1周波数成分(C1)を取得し、
前記第1周波数成分(C1)に基づいて、前記モータ(50)または前記機器(70)の状態が特定状態であるか否かを判定し、
前記信号が直流信号である場合、前記第1周波数成分(C1)の周波数は、特定周波数成分(Cs)の周波数であり、
前記信号が交流信号である場合、前記第1周波数成分(C1)の周波数は、前記信号の基本波周波数(f0)から前記特定周波数成分の周波数を減算して得られる周波数、または、前記信号の基本波周波数(f0)に前記特定周波数成分の周波数を加算して得られる周波数であり、
前記特定周波数成分(Cs)は、前記モータ(50)の機械角周波数(fm)の1倍未満の周波数成分である
状態判定方法。
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