JP2023135209A - モータ及びファン装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属製のモータカバーが変形してもドライバ回路のショートを回避する機電一体型のモータを提供する。【解決手段】モータは、モータブラケットの表面側に固定されたシャフトと、シャフトに回転自在に支持されたロータと、ロータを回転させるための磁界を発生する複数のコイルが巻装されたステータと、コイルによる磁界の発生を制御するドライバ回路が表面に実装された基板と、モータブラケットの裏面との間に基板を収容する収容空間を形成する導電性のドライバケースと、モータブラケットに対面する基板の表面側に配置されて、ドライバ回路及びコイルを接続するターミナルと、裏面側から基板を貫通して、ターミナルを基板に接触させて固定する導電性の固定部材と、基板の裏面側で且つ固定部材を囲むように配置されて、固定部材よりドライバケースに近い位置まで突出する絶縁性のドライバ用インシュレータとを備える。【選択図】図4

Description

本発明は、モータ、及びモータを搭載したファン装置に関する。
モータを駆動させるためのドライバ回路を一体化した、所謂「機電一体型」のモータが知られている。このようなモータにおいて、ドライバ回路の被水を防止するためのカバーとして、放熱性に優れた金属製のカバーが採用されることがある(例えば、特許文献1を参照)。また、ドライバ回路とモータのコイルとを接続するターミナルを、金属製のネジで基板に固定することがある(例えば、特許文献2を参照)。
特開2010-57345号公報 特開2020-122426号公報
上記構成のモータは、例えば、自動車などに搭載される冷却ファンを回転させるモータとして利用される。このような用途に用いられるモータに特許文献1、2の技術を併用すると、自動車の衝突事故などの外力によって変形したモータカバーがターミナルを固定するネジに接触して、ドライバ回路がショートするという課題がある。
そこで、本発明の目的は、ドライバ回路を一体化した機電一体型のモータにおいて、金属製のモータカバーが変形してもドライバ回路のショートを回避する技術を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、モータブラケットと、前記モータブラケットの表面側に固定されたシャフトと、前記シャフトに回転自在に支持されたロータと、前記ロータの内側で前記モータブラケットの表面側に固定されて、前記ロータを回転させるための磁界を発生する複数のコイルが巻装されたステータと、前記コイルによる磁界の発生を制御するドライバ回路が表面に実装された基板と、前記モータブラケットの裏面側に固定されて、前記モータブラケットとの間に前記基板を収容する収容空間を形成する導電性のドライバケースとを備えるモータにおいて、前記モータブラケットに対面する前記基板の表面側に配置されて、前記ドライバ回路及び前記コイルを接続するターミナルと、裏面側から前記基板を貫通して、前記ターミナルを前記基板に接触させて固定する導電性の固定部材と、前記基板の裏面側で且つ前記固定部材を囲むように配置されて、前記固定部材より前記ドライバケースに近い位置まで突出する絶縁性のドライバ用インシュレータとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、ドライバ回路を一体化した機電一体型のモータにおいて、金属製のモータカバーが変形してもドライバ回路のショートを回避することができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
実施形態に係るファン装置の一構成例を示す外観斜視図である。 モータ及びファンの分解斜視図である。 ロータヨークを除いた状態のモータの構成を示す表面側の斜視図である。 モータの縦断面図である。 ドライバ用インシュレータの位置におけるモータブラケット及びドライバケースの縦断面図である。 モータブラケットの裏面側に配置される構成部品の分解斜視図である。 ドライバ用インシュレータの斜視図である。
以下、本発明の実施形態に係るファン装置の一態様として、例えば自動車などの車両に搭載され、ラジエータ内を流れるエンジンの冷却水などを冷却するファン装置について説明する。
(ファン装置1の全体構成)
まず、図1および図2を参照して、ファン装置1の全体構成を説明する。図1は、実施形態に係るファン装置1の一構成例を示す外観斜視図である。図2は、モータ2及びファン3の分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、ファン装置1は、駆動源であるモータ2と、モータ2により回転駆動されて冷却風を生成するファン3とを備える。ファン装置1は、例えば、モータ2がエンジンに対面し、ファン3がラジエータに対面するように、エンジンルーム内に配置される。
ファン3は、複数のネジ10によってモータ2に締結される。ネジは、ファン3の表側(モータ2と対向する側とは反対側)から、ファン3の中心部となるボス部31に形成されたネジ孔を通って、モータ2のロータヨーク232に締結される。なお、ファン3をモータ2に締結する締結部材として必ずしもネジ10を用いる必要はなく、ファン3がモータ2に締結可能であれば、ネジの数や締結部材の種類については特に制限はない。
ファン3は、シャフト21の軸心上を回転中心としてロータ23と一体に回転するボス部31と、ボス部31の外周から放射状に張り出された複数(本実施形態では7枚)の羽根32と、隣り合う羽根32同士を先端側で連結する複数(本実施形態では7つ)の連結部材33とを有する。
ボス部31は、円盤形状の円盤部311と、円盤部311の外縁からモータ2に向けて突出すると共に、複数の羽根32が取り付けられた円筒形状の周壁部312とを含む。ファン3がモータ2に取り付けられると、円盤部311はロータヨーク232の連結壁232Cに対面し、周壁部312はロータヨーク232の外周壁232Aを囲む。
(モータ2の構成)
次に、図3及び図4を参照して、モータ2の構成を説明する。図3は、ロータヨーク232を除いた状態のモータ2の構成を示す表面側の斜視図である。図4は、モータ2の縦断面図である。
図3及び図4に示すように、モータ2は、アウターロータ型のブラシレスモータ11と、ドライバ回路12が実装された基板13とを備える、所謂「機電一体型」の電動モータである。
ブラシレスモータ11は、モータブラケット14に支持されている。ブラシレスモータ11は、モータブラケット14の厚み方向の一方側(表面側)に配置されている。モータブラケット14の厚み方向の他方側(裏面側)には、複数のネジによって、ドライバケース15が締結されている。これにより、モータブラケット14の裏面とドライバケース15との間には、基板13を収容する収容空間が形成される。
すなわち、基板13は、モータブラケット14を挟んでブラシレスモータ11の構成部品21~24と反対側(モータブラケット14の裏面側)に配置されている。なお、ドライバケース15は、導電性を有すると共に、外力が加わった際に弾性変形して破断しにくい材料(例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス鋼など)で形成される。
また、モータブラケット14の端部には、外部ハーネスが接続される2つのコネクタが一体になったコネクタユニット16が取り付けられている。ブラシレスモータ11、ドライバ回路12、及びコネクタユニット16は、電気的に接続されている。
図3及び図4に示すように、ブラシレスモータ11は、シャフト21と、シャフト21の外周に設けられた複数のベアリング22と、シャフト21の軸心周りにベアリング22を介して回転自在に支持されたロータ23と、ロータ23と径方向に所定の間隔を隔てて固定された環状のステータ24とを有する。
シャフト21は、モータブラケット14の表面側に固定された固定軸である。以下、モータ2の構成要素に関する説明において、シャフト21の軸方向を単に「軸方向」とし、シャフト21の軸心を中心とした径方向を単に「径方向」とし、シャフト21の軸心を中心とした周方向を単に「周方向」とする。
図4に示すように、ロータ23は、ステータ24の外周を囲むように周方向に等間隔に並んで配置された複数の永久磁石231と、複数の永久磁石231を支持すると共に、シャフト21に回転自在に支持されたロータヨーク232とを有する。
ロータヨーク232は、シャフト21の軸心と同心になるようにモータブラケット14の表面側に配置されている。また、ロータヨーク232は、複数のベアリング22を介してシャフト21に回転自在に支持されている。さらに、ロータヨーク232は、外周壁232Aと、内周壁232Bと、連結壁232Cとを備える。
外周壁232Aは、円筒形状の外形を呈する。また、外周壁232Aは、ステータ24より径方向の外側に配置される。さらに、外周壁232Aは、複数の永久磁石231を内周面で支持している。換言すれば、複数の永久磁石231は、周方向に所定の間隔を隔てて外周壁232Aの内周面に固定されている。
内周壁232Bは、円筒形状の外形を呈する。また、内周壁232Bは、ステータ24より径方向の内側に配置される。さらに、内周壁232Bは、複数のベアリング22を介してシャフト21に回転自在に支持される。
連結壁232Cは、円盤形状の外形を呈する。また、連結壁232Cは、外周壁232A及び内周壁232Bの軸方向の一端同士を接続する。さらに、連結壁232Cは、ステータ24を挟んでモータブラケット14と反対側に配置される。そして、連結壁232Cは、軸方向に所定の間隔を隔ててステータ24に対向配置される。
ステータ24は、外周壁232A、内周壁232B、連結壁232C、及びモータブラケット14の表面で囲まれた空間に収容されている。また、ステータ24は、複数の永久磁石231より径方向の内側において、モータブラケット14の表面側に固定されている。さらに、ステータ24は、径方向に所定の隙間を隔てて複数の永久磁石231に対面している。
ステータ24は、円筒形状のステータコア241と、ステータコア241の径方向の外側に突出した複数のティースに対して軸方向の両側に装着された絶縁性のステータ用インシュレータ242と、ステータ用インシュレータ242上に巻回された導電性のコイル243とを有する。
ステータ24は、コイル243に電流が流れることにより磁界を発生する。そして、コイル243で発生した磁界と、複数の永久磁石231との間に生じる引力及び斥力によって、ロータヨーク232がシャフト21の軸心を中心として回転する。
ドライバ回路12は、複数のコイル243による磁界の発生を制御する。ドライバ回路12は、モータブラケット14に対面する基板13の表面に面実装された複数の電子部品(例えば、トランジスタ、ダイオード、抵抗器など)で構成される。なお、ドライバ回路12を構成する電子部品は、ドライバケース15に対面する基板13の裏面側には配置されていない。
図5は、ドライバ用インシュレータ40の位置におけるモータブラケット14及びドライバケース15の縦断面図である。図6は、モータブラケット14の裏面側に配置される構成部品の分解斜視図である。
図5及び図6に示すように、基板13の表面には、ターミナル25A、25B、25Cが取り付けられている。ターミナル25A、25B、25Cは、ドライバ回路12とコイル243とを電気的に接続する。ブラシレスモータ11は、複数のコイル243に3相(U相、V相、W相)の電力を供給するために、3つのターミナル25A、25B、25Cを有する。すなわち、ブラシレスモータ11は、3相交流モータである。
図5に示すように、ターミナル25A、25B、25Cは、ネジ26A、26B、26Cによって、基板13に接触した状態で固定される。図6に示すように、ネジ26A、26B、26Cは、外周面に雄ネジが形成された円柱形状の軸部27A、27B、27Cと、軸部27A、27B、27Cの基端側に設けられた頭部28A、28B、28Cとで構成される。
そして、基板13を厚み方向に貫通する貫通孔13A、13B、13Cに基板13の裏面側から軸部27A、27B、27Cを挿入し、基板13の表面側でターミナル25A、25B、25Cを挟んでナットを螺合することによって、基板13にターミナル25A、25B、25Cが固定される。一方、頭部28A、28B、28Cは、基板13の裏面からドライバケース15側に突出している。なお、ネジ26A、26B、26Cは、金属などの導電性の材料で構成されている。
さらに、基板13の裏面と、頭部28A、28B、28Cとの間には、ワッシャ29A、29B、29Cと、ドライバ用インシュレータ40とが介在している。ワッシャ29A、29B、29Cは、金属で形成されたリング形状の部材であって、ネジ26A、26B、26Cが緩まないように、基板13と頭部28A、28B、28Cとの間に配置される。ネジ26A、26B、26C、ワッシャ29A、29B、29C、及び不図示のナットは、ターミナル25A、25B、25Cを基板13に接触させて固定する導電性の固定部材の一例である。但し、固定部材の構成部品の組み合わせは、前述の例に限定されない。
(ドライバ用インシュレータ40の構成)
図7は、ドライバ用インシュレータ40の斜視図である。本実施形態に係るドライバ用インシュレータ40は、底壁41A、41B、41Cと、周壁42A、42B、42Cと、ボス43A、43B、43Bと、爪44A、44B、44Cと、ブリッジ45A、45Bとで構成される。ドライバ用インシュレータ40は、絶縁性を有する材料(例えば、樹脂)で形成されている。
ドライバ用インシュレータ40は、3つのターミナル25A、25B、25Cそれぞれに対応付けて、底壁41A、41B、41C、周壁42A、42B、42C、ボス43A、43B、43B、及び爪44A、44B、44Cを、3組備える。各組の構成要素は共通するので、以下、底壁41A、周壁42A、ボス43A、爪44Aについて説明する。
底壁41Aは、ワッシャ29Aの形状に対応する円盤形状の外形を呈する。周壁42Aの中央には、厚み方向に貫通する開口46Aが形成されている。開口46Aの直径は、ネジ26Aの軸部27Aの直径より大きく、頭部28Aの直径より小さい。すなわち、軸部27Aは開口46Aを通過可能で、頭部28Aは開口46Aを通過できない。
周壁42Aは、底壁41Aの厚み方向の一方側(ドライバケース15側)において、開口46Aを囲むように配置されている。周壁42Aは、円筒形状の外形を呈する。より詳細には、周壁42Aは、底壁41Aから突出し、且つ周方向に連続している。また、周壁42Aの突出量は、頭部28Aの高さより高い。すなわち、ネジ26A及びドライバ用インシュレータ40を基板13の裏面に取り付けると、周壁42Aの先端は、ネジ26Aの頭部28Aよりドライバケース15に近い位置に配置される。さらに、周壁42Aの内径寸法は、ワッシャ29Aの外形寸法と同一か僅かに大きい。
ボス43Aは、底壁41Aの厚み方向の他方側(基板13側)において、開口46Aを囲むように形成されている。すなわち、ボス43Aは、底壁41Aから周壁42Aと反対向きに突出する。ボス43Aは、円筒形状の外形を呈する。ボス43Aの内径寸法は、軸部27Aの直径より僅かに大きい。また、ボス43Aの外形寸法は、基板13に形成された貫通孔13Aの直径より僅かに小さい。さらに、ボス43Aの突出量は、基板13の厚み寸法より小さい。
爪44Aは、周壁42Aの周方向に離間した複数の位置(例えば、3箇所)に、所定の間隔(例えば、120°)を隔てて形成されている。また、爪44Aは、周壁42Aの内周面から径方向内側に突出している。複数の爪44Aの先端を結んだ仮想円の直径は、ワッシャ29Aの外形寸法より僅かに小さい。さらに、爪44Aは、底壁41Aとの間に軸方向の隙間を隔てて形成されている。底壁41Aと爪44Aとの間の隙間は、ワッシャ29Aの厚みより僅かに大きい。
ブリッジ45Aは、隣接する周壁42A、32Bを接続する。同様に、ブリッジ45Bは、隣接する周壁42B、42Cを接続する。これにより、ドライバ用インシュレータ40の構成部品が一体化される。なお、本実施形態では、3つの周壁42A、42B、42Cを直線的に接続した例を説明するが、3つの周壁42A、42B、42Cの位置は、ターミナル25A、25B、25Cのレイアウトによって適宜変更される。
(モータ2の組立手順)
次に、基板13、ドライバケース15、ターミナル25A~25C、ネジ26A~26C、ワッシャ29A~29C、及びドライバ用インシュレータ40を組み立てる手順を説明する。
まず、基板13の表面にターミナル25A~25Cを取り付ける。これにより、ターミナル25A~25Cがドライバ回路12に電気的に接続される。また、ワッシャ29A~29Cを、周壁42A~42Cの内側に嵌め込んで爪44A~44Cを乗り越えさせる。これにより、底壁41A~41Cとの爪44A~44Cとの間にワッシャ29A~29Cが保持される。
次に、基板13の裏面側から貫通孔13A~13Cにボス43A~43Cを挿入する。これにより、底壁41A~41Cのボス43A~43Cが形成された面が、基板13の裏面に接する。そして、ワッシャ29A~29Cの開口、底壁41A~41Cの開口46A~46C、ボス43A~43Cの内部空間、及び基板13の貫通孔13A~13Cが連通する。
次に、基板13の裏面側から貫通孔13A~13Cにネジ26A~26Cを挿入する。より詳細には、軸部27A~27Cの先端を、ワッシャ29A~29Cの開口、底壁41A~41Cの開口46A~46C、ボス43A~43Cの内部空間、及び基板13の貫通孔13A~13Cに挿入する。そして、基板13の表面側において、ターミナル25A~25Cを挟んでネジ26A~26Cとナットとを螺合する。これにより、ターミナル25A~25Cが基板13の表面に接触した状態で固定される。
次に、ターミナル25A~25Cをコイル243に電気的に接続する。さらに、モータブラケット14とドライバケース15とを、基板13を挟んで接合する。これにより、基板13が収容空間に収容される。
上記の実施形態によれば、例えば以下の作用効果を奏する。
上記の実施形態によれば、頭部28A~28Cよりドライバケース15に近い位置まで突出する周壁42A~42Cで頭部28A~28Cを囲むことによって、外力によってドライバケース15が基板13側に変形したとしても、ドライバケース15が頭部28A~28Cより先に周壁42A~42Cに当たる。これにより、ドライバケース15が頭部28A~28Cに接触して、ドライバ回路12がショートするのを回避できる。
なお、上記の実施形態では、周方向に連続する周壁42A~42Cで頭部28A~28Cを囲む例を説明したが、ドライバケース15と頭部28A~28Cとが接触するのを防止するためのドライバ用インシュレータ40の構成は、前述の例に限定されない。他の例として、ドライバ用インシュレータ40は、頭部28A~28Cを囲む位置において、周方向に所定の間隔を隔てて配置される複数の突起を有していてもよい。そして、複数の突起は、頭部28A~28Cよりドライバケース15に近い位置まで突出していればよい。
また、基板13にターミナル25A~25Cを固定する固定部材の構成部品のうち、ドライバケース15に最も近いのは、ネジ26A~26Cの頭部28A~28Cに限定されない。すなわち、周壁42A~42Cは、固定部材の構成部品のうち、ドライバケース15に最も近い位置に配置されている部品(例えば、ワッシャ29A~29C)より、さらにドライバケース15に近い位置まで突出していればよい。
また、上記の実施形態によれば、ワッシャ29A~29Cを保持するための爪44A~44Cを設けることによって、ワッシャ29A~29Cを取り付けた状態のドライバ用インシュレータ40を基板13に組み付けることができる。これにより、基板13に対するドライバ用インシュレータ40の組付け作業が容易になる。但し、爪44A~44Cは省略可能である。
また、上記の実施形態によれば、基板13の貫通孔13A~13Cに挿入されるボス43A~43Cを設けることによって、基板13に対してドライバ用インシュレータ40を容易に位置決めすることができる。但し、ボス43A~43Cは省略可能である。
また、上記の実施形態によれば、複数の周壁42A~42Cをブリッジ45A、45Bで接続することによって、ドライバ用インシュレータ40の構成部品が一体化される。これにより、基板13に対するドライバ用インシュレータ40の組付け作業がさらに容易になる。但し、ブリッジ45A、45Bを省略して、3組の底壁41A~41C及び周壁42A~42Cを独立させてもよい。
なお、本実施形態に係るドライバ用インシュレータ40は、ドライバケース15の変形量が比較的小さい場合に、ドライバケース15とネジ26A~26Cとの接触を防止するのに役立つ。しかしながら、ドライバケース15が大きく変形した場合には、ドライバケース15とネジ26A~26Cとが接触して、ドライバ回路12がショートする可能性がある。
そこで、本実施形態に係るドライバ回路12は、コイル243に電力を出力する出力回路(例えば、6つのトランジスタで構成される回路)と、出力回路に過電流が流れたことを検知して出力回路への電力の供給を停止する、所謂「回路オープン故障検知回路」とを有していてもよい。これにより、ドライバ用インシュレータ40だけでは回避できないほどドライバケース15が大きく変形したとしても、ドライバ回路12に過電流が流れ続けるのを防止できる。なお、回路オープン故障検知回路の構成は既に周知なので、詳細な説明は省略する。
なお、上記の実施形態では、エンジンで駆動される車両にファン装置1を搭載した例を説明したが、ファン装置1は、モータ、蓄電池、または燃料電池などで駆動される車両に搭載されてもよい。また、ファン装置1の用途として、ラジエータに冷却風を供給する例を説明したが、ファン装置1の用途はこれに限定されない。さらに、上記の実施形態では、モータ2の用途として、ファン3を回転駆動するファンモータの例を説明したが、モータ2の用途はこれに限定されない。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、本実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、本実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。またさらに、本実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1 :ファン装置
2 :モータ
3 :ファン
10,26A,26B,26C :ネジ
11 :ブラシレスモータ
12 :ドライバ回路
13 :基板
13A,13B,13C :貫通孔
14 :モータブラケット
15 :ドライバケース
16 :コネクタユニット
21 :シャフト
22 :ベアリング
23 :ロータ
24 :ステータ
25A,25B,25C :ターミナル
27A,27B,27C :軸部
28A,28B,28B :頭部
29A,29B,29C :ワッシャ
31 :ボス部
32 :羽根
33 :連結部材
40 :ドライバ用インシュレータ
41A,41B,41C :底壁
42A,42B,42C :周壁
43A,43B,43C :ボス
44A,44B,44C :爪
45A,45B :ブリッジ
46A,46B,46C :開口
231 :永久磁石
232 :ロータヨーク
232A :外周壁
232B :内周壁
232C :連結壁
241 :ステータコア
242 :ステータ用インシュレータ
243 :コイル
311 :円盤部
312 :周壁部

Claims (7)

  1. モータブラケットと、
    前記モータブラケットの表面側に固定されたシャフトと、
    前記シャフトに回転自在に支持されたロータと、
    前記ロータの内側で前記モータブラケットの表面側に固定されて、前記ロータを回転させるための磁界を発生する複数のコイルが巻装されたステータと、
    前記コイルによる磁界の発生を制御するドライバ回路が表面に実装された基板と、
    前記モータブラケットの裏面側に固定されて、前記モータブラケットとの間に前記基板を収容する収容空間を形成する導電性のドライバケースとを備えるモータにおいて、
    前記モータブラケットに対面する前記基板の表面側に配置されて、前記ドライバ回路及び前記コイルを接続するターミナルと、
    裏面側から前記基板を貫通して、前記ターミナルを前記基板に接触させて固定する導電性の固定部材と、
    前記基板の裏面側で且つ前記固定部材を囲むように配置されて、前記固定部材より前記ドライバケースに近い位置まで突出する絶縁性のドライバ用インシュレータとを備えることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記固定部材は、頭部及び軸部を有するネジを含み、
    前記ドライバ用インシュレータは、
    前記軸部が進入する開口が形成され、前記基板の裏面に接する底壁と、
    前記開口を囲む位置で前記底壁から前記ドライバケースに向けて突出し、且つ周方向に連続する周壁とを備えることを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    前記固定部材は、前記頭部及び前記底壁の間に介在するリング形状のワッシャを含み、
    前記ドライバ用インシュレータは、前記周壁の内周面の周方向に離間した位置に形成され、前記底壁との間に前記ワッシャを保持する複数の爪を有することを特徴とするモータ。
  4. 請求項2または3に記載のモータにおいて、
    前記ドライバ用インシュレータは、前記開口を囲む位置で前記底壁から前記周壁と反対向きに突出して、前記基板を厚み方向に貫通する貫通孔に進入するボスを備えることを特徴とするモータ。
  5. 請求項2~4のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    複数の前記コイルに3相の電力を供給するために3つの前記ターミナルを備え、
    前記ドライバ用インシュレータは、
    3つの前記ターミナルそれぞれに対応する3組の前記底壁及び前記周壁と、
    隣接する前記周壁を接続するブリッジとを備えることを特徴とするモータ。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記ドライバ回路は、前記コイルに電力を出力する出力回路に過電流が流れたことを検知して、前記出力回路への電力の供給を停止することを特徴とするモータ。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載のモータと、
    前記モータにより回転駆動されて、冷却風を生成するファンとを備えることを特徴とするファン装置。
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