JP2023132754A - 液体吐出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッドを移動可能な小型の機構を提供する。【解決手段】画像記録装置100は、筐体30と、インクを吐出するヘッドモジュール49と、固定フレーム201と、ヘッドモジュール49を支持する可動フレーム202と、固定フレーム201と可動フレーム202とを連結するクロスリンク機構204と、クロスリンク機構204と連結されたリンク機構205と、を備える。【選択図】図9

Description

本発明は、液体吐出装置に関する。
液体吐出装置には、インクジェット方式の画像記録装置がある。画像記録装置では、記録ヘッドのノズルからシートへインクを噴出する。記録ヘッドの回復処理などのために、キャッピング部材などに対して記録ヘッドを相対的に昇降する昇降機構がある(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1に開示された昇降装置10は、記録ヘッド支持部材10Bの各隅に、記録ヘッド6Y~6Tの昇降動の方向に沿ってそれぞれ設けられた4本のスクリューシャフト22を備える。各スクリューシャフト22にはプーリ24が螺合されている。ステッピングモータ36の回転によりプーリ24が回転すると、記録ヘッド支持部材10Bが昇降する。これに伴い、記録ヘッド支持部材10Bに支持されている記録ヘッド6Y~6Tが昇降する。
特開2002-307668号公報
特許文献1に開示された昇降装置10において、プーリ24がスクリューシャフト22から脱落しないように、スクリューシャフト22は、記録ヘッド支持部材10Bの昇降範囲に対して十分に長い。したがって、スクリューシャフト22は、記録ヘッド支持部材10Bから上方へ、昇降範囲より長く突出することとなる。その結果、記録ヘッド支持部材10Bの上方にスペースを設ける必要があり、装置が大型化しやすい。
本発明は、前述された事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ヘッドを移動可能な小型の機構を提供することにある。
(1) 本発明に係る液体吐出装置は、本体と、液体を吐出するヘッドと、上記ヘッドを支持しており、第1支持孔および第1ガイド孔を有する可動フレームと、第2支持孔および第2ガイド孔を有しており、上記本体に固定された固定フレームと、上記可動フレームと上記固定フレームとを連結するクロスリンク機構と、リンク機構と、を備える。上記クロスリンク機構は、上記第1支持孔に挿通された第1シャフトと、上記第1ガイド孔に挿通されて上記第1ガイド孔に沿って移動可能であり、上記第1シャフトと平行な第2シャフトと、上記第2支持孔に挿通されており、上記第1シャフトと平行な第3シャフトと、上記第2ガイド孔に挿通されて上記第2ガイド孔に沿って移動可能であり、上記第1シャフトと平行な第4シャフトと、上記第1シャフトと上記第4シャフトとを繋ぐ第1リンクと、上記第2シャフトと上記第3シャフトとを繋ぐ第2リンクと、上記第1リンクと上記第2リンクとを連結しており、上記第1シャフトと平行な第5シャフトと、を有している。上記可動フレームは、さらに第3支持孔を有している。上記リンク機構は、上記第3支持孔に挿通されており、上記第2シャフトと平行な第6シャフトと、上記第2シャフトと平行な第7シャフトと、上記第2シャフトと上記第7シャフトとを繋ぐ第3リンクと、上記第6シャフトと上記第7シャフトとを繋ぐ第4リンクと、を有している。上記第1シャフトは、第1方向へ延びている。上記可動フレームは、上記第1方向と直交する第2方向へ移動する。
クロスリンク機構の起伏により固定フレームに対して可動フレームが移動するに伴ってヘッドが移動する。リンク機構により、第1シャフトと第2シャフトとの平行が維持される。その結果、可動フレームの移動においてヘッドの傾きが抑制される。
(2) 上記可動フレームは、上記第1方向に沿った主面を有する板体と、上記板体から上記第2方向に沿って延びるガイド板と、を有しており、上記ガイド板は、上記第1ガイド孔および上記第3支持孔を有していてもよい。
第1ガイド孔および第3支持孔がガイド板に形成されることにより、寸法誤差を可及的に抑え、その結果、可動フレームの移動においてヘッドの傾きが抑制される。
(3) 上記固定フレームに、上記可動フレームの上記第2方向の位置を検知する検知部材が設けられており、上記検知部材は、上記可動フレームの外形における上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向における上記ヘッドの中央に位置してもよい。
可動フレームの第2方向の位置の検知において、第1方向周りのガタツキの影響を少なくできる。
(4) 上記液体吐出装置は、上記ヘッドにおいて液体を吐出する開口が位置するノズル面に対して上記第3方向へ移動しつつ上記ノズル面を拭うワイパを更に備えてもよい。
ワイパによりヘッドのノズル面に付着した液体が拭われる。ヘッドの第2方向の位置が精度よく検知されることにより、ワイパがノズル面に安定して接触する。
(5) 上記液体吐出装置は、上記固定フレームに回転自在に支持されており、上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向へ延びるリードスクリューと、上記リードスクリューに螺合されて上記第3方向に沿って移動可能なスライド部材と、上記スライド部材と上記第4シャフトを連結する連結部材と、上記リードスクリューの上記第3方向の一端と当接する第1当接部材と、上記リードスクリューの上記第3方向の他端と当接する第2当接部材と、を更に備えていてもよい。
アクチュエータによりリードスクリューが回転されると、スライド部材が第3方向へ移動する。スライド部材の移動が連結部材を介して第2シャフトに伝達されることにより、第3シャフトと第4シャフトとの距離が変動して、クロスリンク機構が起伏する。第1当接部材および第2当接部材との当接によってリードスクリューの第3方向のガタツキが抑制される。これにより、クロスリンク機構によりヘッドが第2方向へ精度よく移動される。
(6) 上記ヘッドは、ヘッドホルダを介して上記可動フレームに支持されており、上記ヘッドホルダは、上記本体に形成された穴に進入する位置決め部材を有しており、上記液体吐出装置は、上記第1方向における上記位置決め部材が上記穴を区画する壁に当接する当接向き、および上記第2方向における上向きに上記可動フレームを付勢する弾性部材と、を更に備えていてもよい。
弾性部材が可動フレームを当接向きに付勢することにより、ヘッドが第1方向に位置決めされるとともに、弾性部材が可動フレームを上向きに付勢することにより、クロスリンク機構が可動フレームを上向きに移動するときの負荷が軽減される。
(7) 上記第3リンクは、上記第1方向の両端にそれぞれ位置しており、上記第2方向と、上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向とに沿って延びる一対の第1アーム部と、上記第1方向に沿って延びて一対の上記第1アーム部を連結する第1連結部と、を有しており、上記第4リンクは、上記第1方向の両端にそれぞれ位置しており、上記第2方向と、上記第3方向とに沿って延びる一対の第2アーム部と、上記第1方向に沿って延びて一対の上記第2アーム部を連結する第2連結部と、を有していてもよい。
本発明によれば、ヘッドを移動可能な小型の機構が実現できる。
図1は、本発明の実施形態に係る画像記録装置100の外観斜視図である。 図2は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッドユニット38が記録位置であり、第1支持機構51が第1回動位置であり、メンテナンス機構60が待機位置である状態を示す。 図3は、ヘッドユニット38の底面図である。 図4は、第2回動位置の第1支持機構51及び第2支持機構52の平面図である。 図5は、第2回動位置の第1支持機構51及びメンテナンス機構60の正面図である。 図6は、メンテナンス機構60の斜視図である。 図7は、メンテナンス機構60の底面図である。 図8は、昇降機構48の外観斜視図である。 図9は、昇降機構48の外観斜視図である。 図10は、昇降機構48の平面図である。 図11は、可動フレーム202、クロスリンク機構204およびリンク機構205の外観斜視図である。 図12は、可動フレーム202、クロスリンク機構204およびリンク機構205の外観斜視図である。 図13は、図6のXIII-XIII断面を示す断面図である。 図14は、図7のXIV-XIV断面を示す断面図である。 図15は、昇降機構48の右側面図である。 図16は、昇降機構48の右側面図である。 図17は、画像記録装置100のブロック図である。 図18は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッドユニット38が記録位置であり、第1支持機構51が第2回動位置であり、メンテナンス機構60が待機位置である状態を示す。 図19は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッドユニット38が記録位置であり、第1支持機構51が第2回動位置であり、メンテナンス機構60が待機位置とメンテナンス位置の間の位置である状態を示す。 図20は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッドユニット38が記録位置であり、第1支持機構51が第2回動位置であり、メンテナンス機構60が第1支持機構51に支持された位置である状態を示す。 図21は、図1のII-II断面を示す断面図であって、ヘッドユニット38が被キャッピング位置であり、第1支持機構51が第1回動位置であり、メンテナンス機構60がメンテナンス位置である状態を示す。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の一実施態様にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で実施態様を変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。また、以下の説明においては、画像記録装置100が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7(第2方向の一例)が定義され、排出口33が設けられている側を手前側(前面)として前後方向8(第3方向の一例)が定義され、画像記録装置100を手前側(前面)から見て左右方向9(第1方向の一例)が定義される。
[画像記録装置100の外観構成]
図1に示される画像記録装置100(液体吐出装置の一例)は、インクジェット記録方式でロール体37(図2参照)をなすシートSに画像を記録する。
図1に示されるように、画像記録装置100は、筐体30(本体の一例)を備える。筐体30は、上筐体31及び下筐体32を備える。上筐体31及び下筐体32は、全体として概ね直方体形状であって、卓上に載置可能な大きさである。すなわち、画像記録装置100は、卓上に載置されて使用されるのに適している。もちろん、画像記録装置100は、床面やラックに載置されて使用されてもよい。なお、筐体30の内部には、各部材を支持するためのフレームが適宜設けられてもよい。
図2、図3に示されるように、上筐体31は、下筐体32によって回動可能に支持されている。上筐体31は、後下端部に設けられ且つ左右方向9に延びる回動軸15周りに、図2に示される閉位置と、図3に示される開位置とに回動可能である。なお、上筐体31が回動する構成は、回動軸15によるものに限らず、例えば蝶番などによって回動してもよい。
図2に示されるように、上筐体31が閉位置のとき、上筐体31の内部空間31Aと下筐体32の内部空間32Aとが、外部に対して遮蔽される。図3に示されるように、上筐体31が開位置のとき、上筐体31の内部空間31Aと下筐体32の内部空間32Aとが、外部に対して露出される。
図1に示されるように、下筐体32の前面32Fには、左右方向9に長いスリット状の排出口33が形成されている。排出口33からは、画像記録済みのシートS(図2参照)が排出される。
上筐体31の前面31Fには、操作パネル44が設けられている。ユーザは、操作パネル44に、画像記録装置100を動作させたり各種設定を確定したりするための入力を行う。
[画像記録装置100の内部構成]
図2に示されるように、内部空間31A,32Aには、ホルダ35、テンショナ45、搬送ローラ対36、搬送ローラ対40、ヘッドユニット38、第1支持機構51、第2支持機構52、インクタンク34、洗浄液タンク76、廃液タンク77、及びメンテナンス機構60などが配置されている。図2には示されていないが、内部空間32Aには、図17に示されるコントローラ130が配置されている。コントローラ130は、画像記録装置100の動作を制御するものである。
なお、内部空間32Aにおいて、ヘッドユニット38よりも搬送向き8Aの下流側には、図示しない定着ユニット、画像センサ、及びカッタ等が位置する。定着ユニットは、ヒータや紫外線照射装置であり、シートS上のインクをシートSに定着させる。定着ユニットがヒータの場合、インクは、熱によりシートS上に膜を形成する樹脂を含有する。定着ユニットが紫外線照射装置の場合、インクは、紫外線の照射により硬化する樹脂を含有する。画像センサは、シートS上に記録された画像を光学的に読み取って、読み取り結果を示す画像データをコントローラ130に出力する。カッタは、画像記録済みのシートSをカットする。
内部空間32Aには、隔壁41が設けられている。隔壁41は、内部空間32Aの後下部を仕切って、シート収容空間32Cを区画する。シート収容空間32Cは、隔壁41、下筐体32により包囲され、ヘッドユニット38などから隔離された空間である。
シート収容空間32Cには、ロール体37が収容される。ロール体37は、芯管と、長尺のシートSとを有している。シートSは、芯管の軸芯の周方向にロール状に芯管に巻回されている。シートSは、画像記録装置100が画像を記録可能な最小幅から最大幅までの幅をとり得る。すなわち、シート収容空間32Cには、幅が異なる複数種類のロール体37が収容可能である。なお、ロール体37は、芯管を有さず、シートSがホルダ35に装着可能にロール状に巻回されていてもよい。また、シート収容空間32Cには、ファンフォールド紙が収容可能であってもよい。図1に示されるように、下筐体32の右面32Rには、右カバー35Aが位置する。右カバー35Aの開閉により、シート収容空間32Cに位置するホルダ35等が露出したり遮蔽されたりする。
図2に示されるように、シート収容空間32Cは、後部において上方へ向かって開口している。詳細には、隔壁41と後面32Bとの間、すなわち、ロール体37の後端の上方に隙間42が形成されている。シートSは、搬送ローラ対36,40が回転することで、ロール体37の後端から上方に引き出され隙間42を介してテンショナ45へと案内される。
テンショナ45は、内部空間32Aの後部において隔壁41よりも上方に位置する。テンショナ45は、下筐体32の外側を向いている外周面45Aを有している。外周面45Aは、左右方向9においてシートの最大幅以上の大きさであり、通紙中心(シートSの左右方向9における中心)に対して互いに対称な形状を有している。外周面45Aの上端は、上下方向7において搬送ローラ対36のニップDと概ね同じ上下位置にある。
外周面45Aには、ロール体37から引き出されたシートSが掛けられ当接する。シートSは、外周面45Aに沿って前方に湾曲して、搬送向き8Aに延びて搬送ローラ対36に案内される。搬送向き8Aは、前後方向8に沿う前向きである。テンショナ45は、周知の手法により、シートSにテンションを与える。
テンショナ45の前方には、搬送ローラ対36が位置する。搬送ローラ対36は、搬送ローラ36Aとピンチローラ36Bとを有する。搬送ローラ36A、及びピンチローラ36Bは、外周面45Aの上端と概ね同じ上下位置で当接する。
搬送ローラ対36の前方には、搬送ローラ対40が位置する。搬送ローラ対40は、搬送ローラ40Aとピンチローラ40Bとを有する。搬送ローラ40A、及びピンチローラ40Bは、外周面45Aの上端と概ね同じ上下位置で当接する。
搬送ローラ36A,40Aは、搬送モータ53(図17参照)から駆動力が伝達されて回転する。搬送ローラ対36は、テンショナ45から搬送向き8Aに延びるシートSをニップしつつ回転することにより、搬送面43Aに沿う搬送向き8Aに送り出す。搬送ローラ対40は、搬送ローラ対36から送り出されたシートSをニップしつつ回転することにより搬送向き8Aに送り出す。また、搬送ローラ対36,40の回転により、シートSは、シート収容空間32Cから隙間42を通ってテンショナ45に向けて引き出される。
図2に示されるように、内部空間32Aには、外周面45Aの上端から排出口33に至る搬送路43が形成されている。搬送路43は、搬送向き8Aに沿ってほぼ直線的に延びており、シートSが通過可能な空間である。詳細には、搬送路43は、搬送向き8A及び左右方向9に拡がり且つ搬送向き8Aに長い搬送面43Aに沿っている。なお、図2では、搬送面43Aは、搬送路43を示す二点鎖線で示されている。搬送路43は、上下方向7に離れて位置するガイド部材(不図示)や、ヘッドユニット38、搬送ベルト101などによって区画されている。
ヘッドユニット38は、搬送路43の上方において搬送ローラ対36よりも搬送向き8Aの下流側に位置する。ヘッドユニット38は、複数のノズル38Aを有する。複数のノズル38Aから、インクが搬送ベルト101に支持されたシートSへ向かって下方へ吐出される。これにより、シートSに画像が記録される。ヘッドユニット38の詳細な構成は、後に説明される。
第1支持機構51は、搬送路43の下方において搬送ローラ対36よりも搬送向き8Aの下流に位置する。第1支持機構51は、ヘッドユニット38の下方に、ヘッドユニット38と対向している。第1支持機構51は、搬送ベルト101と支持部104を有する。搬送ベルト101は、搬送ローラ対36によって搬送向き8Aに搬送されてヘッドユニット38の直下に位置するシートSを支持する。搬送ベルト101は、支持しているシートSを搬送向き8Aに搬送する。支持部104は、メンテナンス機構60を支持可能である。第1支持機構51の詳細な構成は、後に説明される。
第2支持機構52は、搬送ローラ対40の下方に位置しており、下筐体32に支持されることによって下筐体32の内部に固定されている。第2支持機構52は、メンテナンス機構60を支持可能である。第2支持機構52の詳細な構成は、後に説明される。
インクタンク34は、インクを貯留している。インクは、顔料などを含む液体である。インクは、顔料を均一に分散させるに適した粘度を有している。顔料は、インクの色となるものである。インクタンク34から不図示のチューブを通じてインクがヘッドユニット38に供給される。
洗浄液タンク76は、洗浄液を貯留している。洗浄液は、ヘッドユニット38のノズル38Aを洗浄するときに使用される。廃液タンク77は、ノズル38Aを洗浄した洗浄液を廃液として貯留するためのものである。
メンテナンス機構60は、ヘッドユニット38のメンテナンスを行うためのものである。メンテナンス機構60は、移動可能に構成されており、ヘッドユニット38のメンテナンスが行われるときにヘッドユニット38の直下に移動される(図21参照)。
ヘッドユニット38のメンテナンスは、パージ処理、浸漬処理、及びワイピング処理などである。パージ処理は、図21に示されるように、メンテナンス機構60の後述するキャップ62によってノズル38Aを被覆した上で吸引ポンプによってノズル38Aからインクを吸引する処理である。浸漬処理は、キャップ62がノズル38Aを被覆した状態でキャップ62に供給された洗浄液にノズル38Aを浸漬する処理である。ワイピング処理は、メンテナンス機構60の後述するスポンジワイパ64及びゴムワイパ63によってヘッドユニット38の後述するヘッドモジュール49の下面50(ノズル面の一例)を払拭する処理である。メンテナンス機構60の構成は、後に詳細に説明される。
[ヘッドユニット38]
図2及び図3に示されるヘッドユニット38は、概ね左右方向9に長い直方体形状である。図2及び図3に示されるように、ヘッドユニット38は、昇降機構48と、3つのヘッドモジュール49A,49B,49C(ヘッドの一例)と、を備えている。以下、3つのヘッドモジュール49A,49B,49Cを総称して、ヘッドモジュール49とも称する。なお、ヘッドモジュール49の数は、3つに限らず、例えば1つでもよい。昇降機構48の詳細な構成は後述される。
図2及び図3に示されるように、ヘッドモジュール49は、昇降機構48によって支持されている。ヘッドモジュール49は、左右方向9において搬送路43に面して配置されている。ヘッドモジュール49A,49Bは、搬送向き8Aにおいて同位置に配置されている。ヘッドモジュール49A,49Bは、左右方向9に間隔を空けて配置されている。ヘッドモジュール49Cは、ヘッドモジュール49A,49Bよりも搬送向き8Aの下流側に配置されている。ヘッドモジュール49Cは、左右方向9において隣り合う2個のヘッドモジュール49A,49Bの間に配置されている。ヘッドモジュール49Cの左端は、ヘッドモジュール49Aの右端より左方に位置している。ヘッドモジュール49Cの右端は、ヘッドモジュール49Bの左端より右方に位置している。つまり、左右方向9において、ヘッドモジュール49Cの端部と、ヘッドモジュール49A,49Bの端部とは重複している。
各ヘッドモジュール49A,49B,49Cは、複数のノズル38Aを備えている。各ノズル38Aは、各ヘッドモジュール49A,49B,49Cの下面50に開口されている。下面50は、前後方向8、及び左右方向9に拡がる面である。上述したように、複数のノズル38Aから、インクが第1支持機構51の搬送ベルト101に支持されたシートSへ向かって下方へ吐出されて、シートSに画像が記録される。なお、複数のノズル38Aの配置や数は、図2及び図3に示された配置や数に限らない。
ヘッドモジュール49は、昇降機構48により、上下方向7に沿って、記録位置、被キャッピング位置、被ワイピング位置、及び上退避位置に移動する。記録位置は、搬送ベルト101に支持されたシートSに画像を記録するときのヘッドユニット38の位置である。被キャッピング位置は、ヘッドモジュール49がメンテナンス機構60のキャップ62によって覆われるときのヘッドユニット38の位置である。被キャッピング位置は、記録位置より上方の位置(記録位置よりも第1支持機構51から離れた位置)である。被ワイピング位置は、メンテナンス機構60のスポンジワイパ64及びゴムワイパ63がヘッドモジュール49の下面50を払拭するときのヘッドユニット38の位置である。被ワイピング位置は、被キャッピング位置より上方の位置である。上退避位置は、ヘッドユニット38をメンテナンス機構60から完全に離間させるときのヘッドユニット38の位置である。上退避位置は、被ワイピング位置より上方の位置である。昇降機構48の詳細な構成は、後に説明される。
[第1支持機構51]
図2、図4、及び図5に示されるように、第1支持機構51は、搬送ベルト101、駆動ローラ102、従動ローラ103、支持部104、ギヤ105、及びギヤ106を備えている。なお、各図において、ギヤ105,106の歯の図示は省略されている。
駆動ローラ102及び従動ローラ103は、支持部104によって回転可能に支持されている。駆動ローラ102及び従動ローラ103は、前後方向8(搬送向き8A)に互いに離間している。搬送ベルト101は、無端ベルトである。搬送ベルト101は、駆動ローラ102、及び従動ローラ103に張架される。搬送ベルト101は、左右方向9において、搬送路43内に配置されている。
駆動ローラ102は、搬送モータ53(図17参照)によって与えられる駆動力により回転し、搬送ベルト101を回動させる。搬送ベルト101の回動に伴い、従動ローラ103が回転する。搬送ベルト101は、搬送面108を有している。搬送面108は、搬送ベルト101の外周面における上側の部分であり、搬送向き8Aに沿って延びている。搬送面108は、搬送路43を挟んでヘッドユニット38のノズル38Aと対向している。搬送面108が搬送向き8Aへと移動するように、駆動ローラ102は回転する。また、搬送面108は、搬送ローラ対36,40の間で搬送されるシートSを下方から支持しつつ、シートSに搬送力を与える。これによって、搬送ベルト101は、搬送路43に位置するシートSを搬送面108に沿う搬送向き8Aに搬送する。
図2及び図4に示されるように、支持部104は、軸109Aを備えている。軸109Aは、下筐体32によって回転可能に支持されている。軸109Aは、左右方向9(搬送向き8Aと直交し且つヘッドモジュール49の下面50と平行な方向)に延びている。軸109Aは、駆動ローラ102より搬送向き8Aの上流に設けられている。軸109Aは、搬送ローラ対36より下方に位置している。
軸109Aは、軸モータ59(図17参照)から駆動力が伝達されて回転する。軸109Aが回転することによって、支持部104は軸109A周りに回動する。支持部104が回動することによって、搬送ベルト101、駆動ローラ102、従動ローラ103、ギヤ105、及びギヤ106も回動する。つまり、第1支持機構51が回動する。第1支持機構51の回動先端51Aは、軸109Aよりも搬送向き8Aの下流に位置している。
第1支持機構51は、図2、図21に示される第1回動位置と、図18~図20に示される第2回動位置に回動可能である。
図2に示されるように、第1支持機構51が第1回動位置のとき、搬送ベルト101の搬送面108は前後方向8に沿って延びている。これにより、搬送ベルト101は、搬送路43に位置するシートSを前方に搬送することが可能である。
図18~図20に示されるように、第1支持機構51が第2回動位置のとき、第1支持機構51の回動先端51Aが第1回動位置のとき(図2参照)よりも下方に位置している。これにより、搬送ベルト101の搬送面108は、前方へ向かうにしたがって下方へ向かう傾斜方向6に沿って延びている。なお、傾斜方向6は、左右方向9に直交し且つ搬送向き8Aと交差する向きである。
図4及び図5に示されるように、支持部104は、本体109と、立壁110,111とを備えている。なお、以下の支持部104の説明では、第1支持機構51が第2回動位置であるとする。本体109は、概ね板状の部材であり、軸109Aを備えている。立壁110は、本体109の左端部から上方へ立設されている。立壁111は、本体109の右端部から上方へ立設されている。立壁110,111は、傾斜方向6に沿って延びている。
立壁110,111は、左右方向9において、搬送路43外に配置されている。立壁110,111は、駆動ローラ102及び従動ローラ103を回転可能に支持している。
立壁110は、上面110Aを備える。立壁111は、第1上面111Aと第2上面111Bとを備える。第2上面111Bは、左右方向9において、第1上面111Aと異なる位置にある。上面110A及び第1上面111Aは、メンテナンス機構60を支持して、メンテナンス機構60の移動をガイドする。第2上面111Bは、メンテナンス機構60の後述のラック154と対向可能な位置にある。第2上面111Bに、開口112が形成されている。開口112からギヤ105Aの一部が上方に突出している。ギヤ105Aは、対向する位置にあるラック154と噛合可能である。
上面110A、第1上面111A、および第2上面111Bには、前後方向8に沿って延びる凹溝113,114,115(穴の一例)が形成されている。凹溝115は、上面110Aに形成されて前後方向8に延びる1本の溝である。凹溝113は、第1上面111Aに形成されて前後方向8に延びる1本の溝である。凹溝114は、第2上面111Bに形成されて前後方向8に延びる1本の溝である。凹溝113と凹溝114とは、ギヤ105Aを挟んで前後方向8に沿って並んでいる。凹溝113,114,115には、昇降機構48の位置決めピン208が進入する。
図5に示されるように、ギヤ105,106は、第1支持機構51の支持部104によって回転可能に支持されている。ギヤ105は、左右方向9に沿って並んだギヤ105A,105Bで構成されている。ギヤ105A及びギヤ105Bは、互いに同軸に配置されている。ギヤ105Aは、ギヤ105Bと一体回転する。なお、ギヤ105Aは、ギヤ105Bに対して回転方向に遊びを有してもよい。ギヤ105Bは、ギヤ106と噛合している。ギヤ106は、直接的にまたは他のギヤなどを介して第1モータ55(図17参照、モータの一例)と繋がっており、第1モータ55から駆動力を付与される。
[第2支持機構52]
図2に示されるように、第2支持機構52は、全体として傾斜方向6に延びた状態で配
置されている。
図2及び図4に示されるように、第2支持機構52は、本体115と、立壁116,117と、ギヤ118,119,120とを備えている。なお、各図において、ギヤ118,119,120の歯の図示は省略されている。
本体115は、概ね板状の部材であり、下筐体32に固定されている。立壁116は、本体115の左端部から上方へ立設されている。立壁117は、本体115の右端部から上方へ立設されている。立壁116,117は、傾斜方向6に沿って延びている。
立壁116は、左右方向9において、第1支持機構51の立壁110と同位置である。立壁117は、左右方向9において、第1支持機構51の立壁111と同位置である。
立壁116は、上面116Aを備える。立壁117は、第1上面117Aと第2上面117Bとを備える。第2上面117Bは、左右方向9において、第1上面117Aと異なる位置にある。
第1支持機構51が第2回動位置のとき、第1上面117Aは、第1支持機構51の立壁111の第1上面111Aと傾斜方向6に沿って並んでおり、且つ第1上面111Aと同一平面上にある。つまり、第1上面117A及び第1上面111Aは、直線的に並んでいる。第1支持機構51が第2回動位置のとき、第2上面117Bは、第1支持機構51の立壁111の第2上面111Bと傾斜方向6に沿って並んでおり、且つ第2上面111Bと同一平面上にある。つまり、第2上面117B及び第2上面111Bは、直線的に並んでいる。
上面116A及び第1上面117Aは、メンテナンス機構60を支持して、メンテナンス機構60の移動をガイドする。第2上面117Bは、メンテナンス機構60のラック154と対向可能な位置にある。図4に示されるように、第2上面117Bに、開口123,124が形成されている。開口124は、開口123より前方に位置している。開口123からギヤ118の一部が上方に突出している。開口124からギヤ119の一部が上方に突出している。ギヤ118,119は、対向する位置にあるラック154と噛合可能である。
図2及び図4に示されるように、ギヤ118,119,120は、第2支持機構52の本体115によって回転可能に支持されている。ギヤ118は、左右方向9に沿って並んだギヤ118A,118Bで構成されている。ギヤ118A及びギヤ118Bは、互いに同軸に配置されている。ギヤ118Aは、ギヤ118Bと一体回転する。なお、ギヤ118Aは、ギヤ118Bに対して回転方向に遊びを有してもよい。ギヤ119は、左右方向9に沿って並んだギヤ119A,119Bで構成されている。ギヤ119A及びギヤ119Bは、互いに同軸に配置されている。ギヤ119Aは、ギヤ119Bと一体回転する。なお、ギヤ119Aは、ギヤ119Bに対して回転方向に遊びを有してもよい。ギヤ120は、ギヤ118B,119Bに噛合している。これにより、ギヤ120が回転したときに、ギヤ118,119は同方向に回転する。ギヤ120は、直接的にまたは他のギヤなどを介して第2モータ56と繋がっており、第2モータ56から駆動力を付与される。
[メンテナンス機構60]
図5、図6に示されるように、メンテナンス機構60は、支持体61、スポンジワイパ64、ゴムワイパ63、及びキャップ62を備えている。なお、以下のメンテナンス機構60の説明では、メンテナンス機構60が第2回動位置の第1支持機構51及び第2支持機構52によって支持されているとする。
[支持体61]
支持体61は、底台61Aと、底台61Aに載置される本体61Bと、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63を本体61Bに保持するワイパホルダ61Cと、を有する。底台61Aは、上方が開口された箱型形状を有する。
底台61Aの下面121は、第1支持機構51の立壁110の上面110Aおよび立壁111の第1上面111Aに上方から当接可能である。これにより、メンテナンス機構60は、第1支持機構51によって支持可能である。また、下面121は、第2支持機構52の立壁116上面116Aおよび立壁117の第1上面117Aに上方から当接可能である。これにより、メンテナンス機構60は、第2支持機構52によって支持可能である。
底台61Aは、ラック154を備えている。ラック154は、底台61Aの下面121の右端に形成されている。図7に示されるように、ラック154は、下面121において傾斜方向6に沿って延びている。ラック154は、第1支持機構51の立壁111の第2上面111Bと上下に対向可能である(図5参照)。
ラック154は、ギヤ105Aと噛合可能である。ラック154とギヤ105Aとが噛合した状態でギヤ105Aが回転することによって、メンテナンス機構60は、第1支持機構51に対して上面110A及び第1上面111Aに沿って摺動する。つまり、メンテナンス機構60の移動は、第1支持機構51の上面110A及び第1上面111Aによってガイドされる。
ラック154は、第2支持機構52の立壁117の第2上面117Bと上下に対向可能である。ラック154は、ギヤ118Aおよびギヤ119Aと噛合可能である。ラック154とギヤ118A及びギヤ119Aの少なくとも一方とが噛合した状態でギヤ105Aが回転することによって、メンテナンス機構60は、第2支持機構52に対して上面116A及び第1上面117Aに沿って摺動する。つまり、メンテナンス機構60の移動は、第2支持機構52の上面116A及び第1上面111Aによってガイドされる。
これにより、メンテナンス機構60は、後述するように、図2に示される待機位置、図21に示されるメンテナンス位置に移動可能である。メンテナンス位置及びワイピング位置のメンテナンス機構60は、ヘッドユニット38のヘッドモジュール49の下面50と上下方向7に対向している。
図6に示されるように、本体61Bは、上方が開放された略箱形形状である。本体61Bは、底台61Aよりも小さい。本体61Bは、底台61Aに載置された状態で底台61Aに固定されている。各図には現れていないが、本体61Bには、洗浄液タンク76に貯留される洗浄液が流通可能な流路が形成されている。流路には、供給チューブ175を通じて洗浄液タンク76から洗浄液が供給され、戻りチューブ176を通じて流路から洗浄液タンク76へ洗浄液が戻される。不図示の吸引ポンプにより、流路と洗浄液タンク76との間で洗浄液が循環される。流路を通じてスポンジワイパ64へ洗浄液が供給される。
ワイパホルダ61Cは、3つのスポンジワイパ64A,64B,64C、3つのゴムワイパ63A,63B,63C、および3つのキャップ62A,62B,62Cをそれぞれ保持する。スポンジワイパ64は、液体を吸収して保持する多孔質体であるスポンジによって形成されている。本実施形態では、スポンジワイパ64は、3つ(64A、64B、64C)設けられている。なお、スポンジワイパ64の数は、3つに限らず上述したヘッドユニット38のヘッドモジュール49の数に合わせて設定される。以下、3つのスポンジワイパ64A,64B,64Cを総称して、スポンジワイパ64とも称する。スポンジワイパ64は、左右方向9の長さが傾斜方向6及び上下方向7の長さよりも長い直方体状である。スポンジワイパ64の上下方向7の長さは、傾斜方向6の長さよりも長い。スポンジワイパ64の下部は本体61Bの流路内に進入している。
ゴムワイパ63は、液体を吸収して保持しない弾性体であるゴムによって形成されている。本実施形態では、ゴムワイパ63は、3つ(63A、63B、63C)設けられている。なお、ゴムワイパ63の数は、3つに限らず上述したヘッドユニット38のヘッドモジュール49の数に合わせて設定される。以下、3つのゴムワイパ63A、63B、63Cを総称して、ゴムワイパ63とも称する。
ゴムワイパ63は、上下方向7及び左右方向9に拡がる平板状に形成されている。ゴムワイパ63の傾斜方向6の長さは、スポンジワイパ64の傾斜方向6の長さよりも短い。これにより、ゴムワイパ63は、ワイピング処理時においてヘッドモジュール49の下面50に当接したときに、屈曲しやすくなっている。ゴムワイパ63の左右方向9の長さは、スポンジワイパ64の左右方向9の長さよりも僅かに長い。
キャップ62は、ゴムやシリコンなどの弾性体で構成されている。キャップ62は、上方が開放された箱形形状である。本実施形態では、キャップ62は、3つのキャップ62A,62B,62Cで構成されている。なお、キャップ62の数は、3つに限らず上述したヘッドユニット38のヘッドモジュール49の数に合わせて設定される。以下、3つのキャップ62A,62B,62Cを総称して、キャップ62とも称する。
キャップ62の底板69には、洗浄液Lがキャップ62に流入する流入口(図示省略)と洗浄液Lがキャップ62から流出する流出口(図示省略)とが形成されている。流入口には、供給チューブ175の一端が接続されている。供給チューブ175の他端は、洗浄液タンク76に接続されている。流出口には、廃液チューブ178の一端が接続されている。廃液チューブ178の他端は、廃液タンク77に接続されている。不図示の吸引ポンプが駆動されることにより、キャップ62の流出口から廃液タンク77へ液体が吸引される。
[昇降機構48]
昇降機構48は、ヘッドモジュール49を支持して、ヘッドモジュール49を上下方向7に移動させる。図8から図10に示されるように、昇降機構48は、固定フレーム201、可動フレーム202、ヘッドホルダ203、クロスリンク機構204、リンク機構205、およびセンサ206を備える。
固定フレーム201は、板金材が折り曲げ加工されたものであり、下筐体32に固定されている。固定フレーム201は、前後方向8および左右方向9に拡がる概ね矩形の基板210を有しており、基板210の後側の左右方向9の両端に下方へそれぞれ延びる突片211,212が形成されている。突片211,212は左右方向9に間隔を空けて位置する。突片211,212はそれぞれ前後方向8に沿って延びている。突片211,212には、左右方向9に貫通する第2ガイド孔213,214がそれぞれ形成されている。第2ガイド孔213,214は、上下方向7の寸法よりも前後方向8の寸法が長い長孔である。
基板210は、前端が下方へ折り曲げられた折曲部215を有している。折曲部215の左右方向9の両端には、後方へ向かってそれぞれ延びる突片216,217が形成されている。突片216,217は左右方向9に間隔を空けて位置する。突片216,217はそれぞれ前後方向8に沿って延びている。突片216,217には、左右方向9に貫通する第2支持孔218,219(図10参照)がそれぞれ形成されている。
基板210の前後方向8の中央付近には、検知部材220が取り付けられている。検知部材220は、基板210に固定される固定部221と固定部221から下方へ延びる被検知部222とを有している。被検知部222は、右方へ突出する被検知片223(検知部材の一例)を有している。被検知片223は、上下方向7において右端の位置が異なっており、上下方向7に離れて位置する遮光部223A,223Bと、遮光部223A,223Bとの間の空間である透光部223Cとを有する。遮光部223A,223Bは、可動フレーム202が支持するセンサ206の発光部と受光部との間に位置して赤外光を遮光し得る。透光部223Cは、センサ206の発光部と受光部との間に位置して赤外光を透光し得る。センサ206が、遮光部223A,223Bの各上端および下端を検知することにより、可動フレーム202が上下方向7に移動する過程において、昇降機構48によって昇降されるヘッドモジュール49の4つの位置が検知可能である。センサ206により検知される4つの位置は、それぞれ記録位置、被キャッピング位置、被ワイピング位置、および上退避位置である。
被検知部222は当接片224を有する。当接片224は、被検知片223から後方に離れた位置にある。当接片224は、可動フレーム202が支持するスイッチ207に当接または離間することにより、スイッチ207をオンまたはオフにする。図15に示されるように、可動フレーム202が最も上方の位置にあるとき、すなわち上待避位置に位置するときに、当接片224がスイッチ207のレバー207Aに当接して、レバー207Aが下方へ回動されてスイッチ207がオンとなる。このとき、遮光部223Aは、センサ206の光路よりも下方にあり、センサ206はハイレベル信号を出力する。コントローラ130は、スイッチ207がオンであり、センサ206がハイレベル信号を出力していることに基づいて、可動フレーム202が上待避位置にあると判定する。
図15に示される位置から図16に示される位置へ向かって可動フレーム202が下方へ移動する過程において、当接片224はスイッチ207のレバー207Aから離れ、レバー207Aが上方へ回動されてスイッチ207がオフとなる。その後、可動フレームが被キャッピング位置に到達すると、遮光部223Aがセンサ206の光路に進入して、センサ206がローレベル信号を出力する。さらに可動フレーム202が下方へ移動して可動フレーム202が被ワイピング位置に到達すると、遮光部223Aがセンサ206の光路を通過して透光部223Cがセンサ206の光路に位置する。これにより、センサ206はハイレベル信号を出力する。さらに可動フレーム202が下方へ移動して可動フレーム202が記録位置に到達すると、遮光部223Bがセンサ206の光路に進入して、センサ206はローレベル信号を出力する。このように、スイッチ207の信号とセンサ206の信号とに基づいて、コントローラ130は可動フレーム202の位置、すなわちヘッドモジュール49の位置を判定する。
図10に示されるように、被検知片223は、可動フレーム202の外形における前後方向8の中央に位置している。また、被検知片223は、可動フレーム202の外形における左右方向9の中央より若干右方に位置している。
可動フレーム202は、板金材が折り曲げ加工されたものであり、クロスリンク機構204により固定フレーム201と連結されている。可動フレーム202は、前後方向8および左右方向9に拡がる主面を有する概ね矩形の基板230(板体の一例)を有している。基板230の後側において左右方向9に離れた一部分は切り起こされて、上方へそれぞれ延びる突片231,232(ガイド板の一例)が形成されている。突片231,232は左右方向9に間隔を空けて位置する。突片231,232はそれぞれ前後方向8に沿って延びている。突片231,232には、左右方向9に貫通する第1ガイド孔233,234がそれぞれ形成されている。第1ガイド孔233,234は、上下方向7の寸法よりも前後方向8の寸法が長い長孔である。突片231,232には、第1ガイド孔233,234の後方において左右方向9に貫通する第3支持孔235,236がそれぞれ形成されている。
基板230の前端の左右方向9の両端に、上方へ延びる突片237,238が形成されている。突片237,238は左右方向9に間隔を空けて位置する。突片237,238はそれぞれ前後方向8に沿って延びている。突片237,238には、左右方向9に貫通する第1支持孔239,240がそれぞれ形成されている。
可動フレーム202の下面には、ヘッドホルダ203が固定されている。ヘッドホルダ203はヘッドモジュール49を支持する合成樹脂の成型品である。ヘッドホルダ203は、可動フレーム202と概ね同じ矩形の外形の箱形状であり、下面に形成された貫通孔からヘッドモジュール49を下方へ露出している。ヘッドホルダ203の左右方向9の両端部分には、下面から下方へ突出する複数の位置決めピン208(位置決め部材)が設けられている。本実施形態では、ヘッドホルダ203の右側において前後方向8に間隔を空けて3本の位置決めピン208が位置しており、ヘッドホルダ203の左側において前後方向8に間隔を空けて2本の位置決めピン208が位置している。各位置決めピン208は、凹溝113,114,115(図4参照)のいずれかに進入する。
[クロスリンク機構204]
以下、クロスリンク機構204およびリンク機構205の構成が図8から図16が参照されつつ説明されるが、図8から図16において、部材の重なりなどにより参照符号が示せない場合に参照符号が省略されている。
固定フレーム201と可動フレーム202とはクロスリンク機構204により連結されている。図8から図12に示されるように、クロスリンク機構204は、第1シャフト251、第2シャフト252、第3シャフト253、第4シャフト254、第5シャフト255、第1リンク256、および第2リンク257を有している。
第1シャフト251は、可動フレーム202の第1支持孔239,240に回転自在に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第1支持孔239,240の内径は、第1シャフト251の外径と同程度である。
第2シャフト252は、可動フレーム202の第1ガイド孔233,234に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第2シャフト252は、第1ガイド孔233,234に案内されて前後方向8に移動可能である。
第3シャフト253は、固定フレーム201の第2支持孔218,219に回転自在に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第2支持孔218,219の内径は、第3シャフト253の外径と同程度である。
第4シャフト254は、固定フレーム201の第2ガイド孔213,214に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第4シャフト254は、第2ガイド孔213,214に案内されて前後方向8に移動可能である。
第5シャフト255は、第1リンク256の貫通孔277と第2リンク257の貫通孔278に回転自在に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第1シャフト251、第2シャフト252、第3シャフト253、第4シャフト254、第5シャフト255は、それぞれ平行である。
第1リンク256は、左右方向9の両端にそれぞれ位置して上下方向7および前後方向8に沿って延びるアーム部260,261と、左右方向9に沿って延びてアーム部260,261を連結する連結部262と、を有する。
アーム部260,261は、左右方向9に離れており、平行に延びている。本実施形態では、アーム部260,261は、後方に行くにつれて上方へ向かうように傾斜している。アーム部260,261の前端部には貫通孔263,264がそれぞれ形成されている。貫通孔263,264には、第1シャフト251が回転自在に挿通されている。アーム部260,261の後端部には貫通孔265,266がそれぞれ形成されている。貫通孔265,266には、第4シャフト254が回転自在に挿通されている。これにより、第1リンク256は、第1シャフト251と第4シャフト254とを繋いでいる。アーム部260,261の前後方向8の中央付近には貫通孔267,268がそれぞれ形成されている。貫通孔267,268には、第5シャフト255が回転自在に挿通されている。
連結部262は、アーム部260,261の前側部分と繋がっている。アーム部260,261の後ろ側部分には連結部262がなく、アーム部260,261の左右方向9の間に第2リンク257が位置している。
第2リンク257は、左右方向9の両端にそれぞれ位置して上下方向7および前後方向8に沿って延びるアーム部270,271と、左右方向9に沿って延びてアーム部270,271を連結する連結部272と、を有する。
アーム部270,271は、左右方向9に離れており、平行に延びている。本実施形態では、アーム部260,261は、後方に行くにつれて下方へ向かうように傾斜している。アーム部270,271の前端部には貫通孔273,274がそれぞれ形成されている。貫通孔273,274には、第3シャフト253が回転自在に挿通されている。アーム部270,271の後端部には貫通孔275,276がそれぞれ形成されている。貫通孔275,276には、第2シャフト252が回転自在に挿通されている。これにより、第2リンク257は、第2シャフト252と第3シャフト253とを繋いでいる。アーム部270,271の前後方向8の中央付近には貫通孔277,278がそれぞれ形成されている。貫通孔277,278には、第5シャフト255が回転自在に挿通されている。第5シャフト255により、第1リンク256と第2リンク257とが連結されて、アーム部260,261とアーム部270,271とが交差している。
図8から図10,図13および図14に示されるように、固定フレーム201の前端部下方へ向かって折り曲げられて支持片241が形成されている。固定フレーム201の前後方向8の中央付近は、切り込まれて下方へ折り曲げられて支持片242が形成されている。図13および図14に示されるように、支持片241,242は前後方向8に離れて位置しており、前後方向8に沿って延びるリードスクリュー243を回転自在に支持している。リードスクリュー243の前端部にはギヤ244が固定されている。ギヤ244は、ヘッドモータ54(図17参照)の駆動力が伝達されることにより前後方向8を軸線として回転し、ギヤ244とともにリードスクリュー243が前後方向8を軸線として回転する。
固定フレーム201の前側には、支持片245(第1当接部材の一例)が取り付けられている。支持片245は下方へ折り曲げられて、支持片241の前方において支持片241と対向している。支持片245は、リードスクリュー243の前端と当接して、リードスクリュー243の前後方向8の位置決めをしている。
固定フレーム201において支持片242が折り曲げられることにより形成された開口には、支持片246(第2当接部材の一例)が取り付けられている。支持片246は下方へ折り曲げられて、支持片242の後方において支持片242と対向している。支持片246は、リードスクリュー243の後端と当接して、リードスクリュー243の前後方向8の位置決めをしている。
リードスクリュー243の外周には雄ネジが形成されており、この雄ネジに螺合する雌ネジが内周面に形成された円筒形状のスライド部材247が、リードスクリュー243に螺合されている。スライド部材247は、固定フレーム201の下方において前後方向8に延びる連結部材248によって、第4シャフト254と連結されている。
ヘッドモータ54の駆動力が伝達されてリードスクリュー243が回転すると、スライド部材247が前後方向8に移動する。図13に示される位置からスライド部材247が前方へ移動すると、第4シャフト254も第2ガイド孔213,214に沿って前方へ移動して、第1リンク256が起立するように第1シャフト251周りに回動する(図13における反時計回り)。第1シャフト251の回動に伴って第5シャフト255が前方へ移動する。これにより、第2シャフト252も第1ガイド孔233,234に沿って前方へ移動して、第2リンク257が起立するように第3シャフト253周りに回動する(図13における時計回り)。これにより、可動フレーム202が固定フレーム201に対して下方に移動し、可動フレーム202に伴ってヘッドモジュール49が下方へ移動する。
ヘッドモータ54の逆向きの駆動力が伝達されて、図14に示される位置からスライド部材247が後方へ移動すると、第4シャフト254も第2ガイド孔213,214に沿って後方へ移動して、第1リンク256が東福するように第1シャフト251周りに回動する(図14における時計回り)。第1シャフト251の回動に伴って第5シャフト255が後方へ移動する。これにより、第2シャフト252も第1ガイド孔233,234に沿って後方へ移動して、第2リンク257が倒伏するように第3シャフト253周りに回動する(図14における反時計回り)。これにより、可動フレーム202が固定フレーム201に対して上方に移動し、可動フレーム202に伴ってヘッドモジュール49が上方へ移動する。
[リンク機構205]
リンク機構205は、第6シャフト280、第7シャフト281、第3リンク282、および第4リンク283を有する。
第6シャフト280は、可動フレーム202の第3支持孔235,236に回転自在に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第3支持孔235,236の内径は、第6シャフト280の外径と同程度である。
第7シャフト281は、第3リンク282の貫通孔290,291と第4リンク283の貫通孔295,296に回転自在に挿通されて左右方向9に沿って延びている。第6シャフト280および第7シャフト281は、第2シャフト252と平行である。
第3リンク282は、左右方向9の両端にそれぞれ位置して上下方向7および前後方向8に沿って延びるアーム部285,286(第1アーム部の一例)と、左右方向9に沿って延びてアーム部285,286を連結する連結部287(第1連結部の一例)と、を有する。
アーム部285,286は、左右方向9に離れており、平行に延びている。本実施形態では、アーム部285,286は、後方に行くにつれて上方へ向かうように傾斜している。アーム部285,286の前端部には貫通孔288,289がそれぞれ形成されている。貫通孔288,289には、第2シャフト252が回転自在に挿通されている。アーム部285,286の後端部には貫通孔290,291がそれぞれ形成されている。貫通孔290,291には、第7シャフト281が回転自在に挿通されている。これにより、第3リンク282は、第2シャフト252と第7シャフト281とを繋いでいる。
第4リンク283は、左右方向9の両端にそれぞれ位置して上下方向7および前後方向8に沿って延びるアーム部292,293(第2アーム部の一例)と、左右方向9に沿って延びてアーム部292,293を連結する連結部294(第2連結部の一例)と、を有する。
アーム部292,293は、左右方向9に離れており、平行に延びている。本実施形態では、アーム部292,293は、後方に行くにつれて下方へ向かうように傾斜している。アーム部292,293の前端部には貫通孔295,296がそれぞれ形成されている。貫通孔295,296には、第7シャフト281が回転自在に挿通されている。アーム部292,293の後端部には貫通孔297,298がそれぞれ形成されている。貫通孔297,298には、第6シャフト280が回転自在に挿通されている。これにより、第4リンク283は、第6シャフト280と第7シャフト281とを繋いでいる。
第3リンク282と第4リンク283とは、第2シャフト252と第6シャフト280との距離の変化に応じて姿勢変化する。図13に示されるように、第2シャフト252が第1ガイド孔233,234の後端付近に位置するときには、第3リンク282は、第2シャフト252周りに起立するように回動しており、また、第4リンク283は、第6シャフト280周りに起立するように回動している。図14に示されるように、第2シャフト252が第1ガイド孔233,234の前端付近に位置するときには、第3リンク282は、第2シャフト252周りに倒伏するように回動しており、また、第4リンク283は、第6シャフト280周りに倒伏するように回動している。このような第2シャフト252の移動において、第3リンク282および第4リンク283により、第2シャフト252が第6シャフト280と平行な姿勢に保持される。すなわち、第2シャフト252が左右方向9に対して傾くことが抑制される。
図8から図14に示されるように、固定フレーム201と第2リンク257との間にはコイルバネ209が張り渡されている。図8から図10に示されるように、固定フレーム201に形成されたフック249にコイルバネ209の上端が係止されている。図11および図12に示されるように、第2リンク257の連結部272にはフック279が形成されている。図13および図14に示されるように、フック279にコイルバネ209の下端が係止されている。コイルバネ209は、固定フレーム201に対して第2リンク257を上向きかつ右向きに付勢している。コイルバネ209の右向きの付勢により、第2リンク257を介して可動フレーム202も右向き(当接向きの一例)に付勢される。その結果、位置決めピン208が、凹溝113,114,115の左端を区画する壁に当接する。
[コントローラ130]
図17に示されるように、コントローラ130は、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131の各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送モータ53、ヘッドモータ54(アクチュエータの一例)、第1モータ55、第2モータ56、第1ポンプモータ58、及び軸モータ59が接続されている。
ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号を生成し、この駆動信号を元に各モータを制御する。各モータは、ASIC135からの駆動信号によって正転又は逆転する。コントローラ130は、搬送モータ53の駆動を制御して、ホルダ35、搬送ローラ36A、搬送ローラ40A、及び駆動ローラ102を回転させる。コントローラ130は、ヘッドモータ54の駆動を制御して、リードスクリュー243を回転させ、ヘッドモジュール49を上下方向7に沿って移動させる。コントローラ130は、第1モータ55の駆動を制御して、第1支持機構51のギヤ106を回転させる。コントローラ130は、第2モータ56の駆動を制御して、第2支持機構52のギヤ120を回転させる。コントローラ130は、軸モータ59の駆動を制御して、第1支持機構51を回動させる。
また、ASIC135には、圧電素子57が接続されている。圧電素子57は、不図示のドライブ回路を介してコントローラ130により給電されることで動作する。コントローラ130は、圧電素子57への給電を制御し、複数のノズル38Aから選択的にインク滴を吐出させる。
[メンテナンス機構60の移動]
メンテナンス機構60は、第2支持機構52に支持された状態で第2支持機構52に対して摺動することによって傾斜方向6に沿って待機位置とクリーニング終了位置とに移動可能である。つまり、第2支持機構52は、待機位置、クリーニング終了位置、及び前記
の両位置の間に位置するメンテナンス機構60を支持可能である。
図2に示されるように、待機位置のメンテナンス機構60は、第1支持機構51の回動先端51Aよりも前方(搬送向き8Aの下流)に位置している。換言すると、待機位置のメンテナンス機構60は、第1支持機構51の回動先端51Aに対して第1支持機構51の軸109Aの反対に位置する。待機位置のメンテナンス機構60は、第2支持機構52に支持されている。このとき、ラック154は、ギヤ118,119双方と噛合している。
メンテナンス機構60は、第2支持機構52と第2回動位置の第1支持機構51との間で受け渡しされることによって待機位置とメンテナンス位置とに移動可能である。待機位置は、メンテナンス位置から退避した位置である。
軸モータ59が駆動されて、図18に示されるように、第1支持機構51が第2回動位置となる。このとき、第2支持機構52の第1上面117Aは、第1支持機構51の第1上面111Aと傾斜方向6に沿って並んでおり、第2支持機構52の第2上面117Bは、第1支持機構51の第2上面111Bと傾斜方向6に沿って並んでおり、第2支持機構52の上面116Aは、第1支持機構51の上面110Aと傾斜方向6に沿って並んでいる。この状態で第2モータ56が駆動されて、ギヤ120が図18において反時計回りに回転すると、ギヤ118,119が図18において時計回りに回転する。これにより、図19に示されるように、待機位置のメンテナンス機構60は、後傾斜向き4へ移動する。
図20に示されるように、メンテナンス機構60が第1支持機構51のみに支持された状態において、軸モータ59が駆動されることによって、第1支持機構51が第2回動位置から第1回動位置へ回動される。これにより、図21に示されるように、メンテナンス機構60は、メンテナンス位置に位置する。メンテナンス位置のメンテナンス機構60は、ヘッドユニット38と第1回動位置の第1支持機構51との間に位置している。なお、メンテナンス機構60がメンテナンス位置から待機位置へ移動するときは、上記と逆の動作が実行される。
メンテナンス機構60は、第1回動位置の第1支持機構51に支持された状態で第1支持機構51に対して摺動することによってメンテナンス位置とワイピング位置とに移動可能である。ワイピング位置は、メンテナンス位置よりも前方(待機位置側)の位置である。つまり、第1支持機構51は、メンテナンス位置、ワイピング位置、及び前記の両位置の間に位置するメンテナンス機構60を支持可能である。
[画像記録処理]
以下に、シートSに画像が記録されるときの処理(画像記録処理)が説明される。
画像記録処理が実行されていないとき、画像記録装置100は待機状態である。待機状態のとき、図21に示されるように、ヘッドユニット38は被キャッピング位置に位置しており、第1支持機構51はメンテナンス機構60を支持した状態で第1回動位置に位置しており、メンテナンス機構60はメンテナンス位置に位置している。このとき、キャップ62は、ノズル38Aを覆っている。
コントローラ130は、操作パネル44や、画像記録装置100とLANなどによって接続された情報処理装置などの外部から、シートSに画像を記録する旨の命令を受け取ると、メンテナンス機構60をメンテナンス位置から待機位置へ移動させる。そして、コントローラ130は、第1支持機構51を第2回動位置から第1回動位置へ回動させる。
次に、コントローラ130は、ヘッドユニット38を下方へ移動させることによって被キャッピング位置から記録位置へ移動させる。そして、シートSの搬送を開始して、シートSがヘッドユニット38の直下に位置する状態でノズル38Aからインクを吐出する。これによりシートSに画像が記録される。
[パージ処理]
以下に、ノズル38Aからインクを吸引するパージ処理が説明される。
画像記録処理が実行されていないとき、画像記録装置100が待機状態である。待機状態のとき、図21に示されるように、ヘッドユニット38は被キャッピング位置に位置しており、第1支持機構51はメンテナンス機構60を支持した状態で第1回動位置に位置しており、メンテナンス機構60はメンテナンス位置に位置している。このとき、キャップ62は、ノズル38Aを覆っている。
待機状態のときに、コントローラ130は、パージ処理を、所定タイミングでまたは外部からの命令を受け取ったときに実行する。以下では、画像記録装置100が待機状態のときに、コントローラ130が外部からパージ処理を実行する旨の命令を受け取ったときの処理が説明される。
パージ処理において、コントローラ130は、吸引ポンプを駆動させる。これにより、ノズル38A内のインクが吸引されて、キャップ62とヘッドモジュール49の下面50とによって形成された空間から廃液チューブ178を通ってインクが廃液タンク77に排出される。これにより、インクの固化によるノズル38Aの目詰まりを防止している。
[浸漬処理]
パージ処理の後、コントローラ130は、ヘッドモジュール49のノズル38Aを洗浄液Lに浸漬する浸漬処理を実行する。具体的には、コントローラ130は、吸引ポンプ74を駆動させる。これにより、洗浄液タンク76から供給チューブ175を通してキャップ62A,62B,62Cに洗浄液Lが供給され、ヘッドモジュール49のノズル38Aが洗浄液Lに浸漬される。その結果、ノズル38Aに付着しているインクは、洗浄液Lに溶解して洗浄液Lとともに廃液タンク77に排出される。
[ワイピング処理]
浸漬処理の後、コントローラ130は、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63がヘッドユニット38のヘッドモジュール49の下面50を払拭するワイピング処理を実行する。具体的には、コントローラ130は、最初に、ヘッドユニット38を上方へ移動させることによって被キャッピング位置から被ワイピング位置へ移動させる。これにより、キャップ62がヘッドモジュール49の下面50から離間する。
次いで、コントローラ130は、吸引ポンプを駆動する。これにより、洗浄液タンク76から供給チューブ175を通して洗浄液Lがスポンジワイパ64に供給される。
次に、コントローラ130は、メンテナンス機構60をメンテナンス位置からワイピング位置へ移動させる。メンテナンス機構60がメンテナンス位置からワイピング位置へ移動する過程において、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63の先端部(上端部)がヘッドモジュール49の下面50に当接しつつ下面50に対して摺動する。これにより、各ヘッドモジュール49A,49B,49Cの下面50が払拭される。その結果、下面50に付着した液体や異物などが取り除かれる。
次に、コントローラ130は、ヘッドユニット38を上方へ移動させることによって被ワイピング位置から上退避位置へ移動させる。これにより、ヘッドモジュール49Aの下面50は、スポンジワイパ64及びゴムワイパ63よりも上方に位置する。
次に、コントローラ130は、メンテナンス機構60を前後方向8に沿って後方へ移動させることにより、メンテナンス機構60をワイピング位置からメンテナンス位置へ移動させる。
[本実施形態の作用効果]
本実施形態によれば、クロスリンク機構204の起伏により固定フレーム201に対して可動フレーム202が移動するに伴ってヘッドモジュール49が移動する。リンク機構205により、第1シャフト251と第2シャフト252との平行が維持される。その結果、可動フレーム202の移動においてヘッドモジュール49の傾きが抑制される。
また、第1ガイド孔233,234および第3支持孔235,236が突片231,232に形成されることにより、寸法誤差を可及的に抑え、その結果、可動フレーム202の移動においてヘッドモジュール49の傾きが抑制される。
また、被検知片223が、可動フレーム202の外形における前後方向8の中央に位置するので、可動フレーム202の上下方向7の位置の検知において、前後方向8周りのガタツキの影響を少なくできる。
また、ゴムワイパ63およびスポンジワイパ64によりヘッドモジュール49の下面50に付着したインクや洗浄液が拭われるときに、ヘッドモジュール49の上下方向7の位置が精度よく検知されることにより、ゴムワイパ63およびスポンジワイパ64がヘッドモジュール49の下面50に安定して接触する。
また、ヘッドモータ54によりリードスクリュー243が回転されると、スライド部材247が前後方向8へ移動する。スライド部材247の移動が連結部材248を介して第2シャフト252に伝達されることにより、第3シャフト253と第4シャフト254との距離が変動して、クロスリンク機構204が起伏する。支持片241,242との当接によってリードスクリュー243の前後方向8のガタツキが抑制される。これにより、クロスリンク機構204によりヘッドモジュール49が上下方向7へ精度よく移動される。
また、コイルバネ209が可動フレーム202を右向きに付勢することにより、ヘッドモジュール49が左右方向9に位置決めされるとともに、コイルバネ209が可動フレーム202を上向きに付勢することにより、クロスリンク機構204が可動フレーム202を上向きに移動するときの負荷が軽減される。
[変形例]
画像記録装置100では、ワイパとしてゴムワイパ63およびスポンジワイパ64を備えているが、必ずしも2種類のワイパを有しなくてもよい。また、ワイピング処理におけるメンテナンス機構60の移動方向は限定されず、また、停止しているメンテナンス機構60に対してヘッドユニット38が移動してもよい。また、ヘッドモジュール49のメンテナンスのために移動するメンテナンス機構60は一例であり、メンテナンス機構の移動方向や構成は適宜変更されもよい。
30・・・筐体(本体)
49・・・ヘッドモジュール(ヘッド)
50・・・下面(ノズル面)
63・・・ゴムワイパ(ワイパ)
64・・・スポンジワイパ(ワイパ)
100・・・画像記録装置(液体吐出装置)
112,113,114・・・凹溝(穴)
201・・・固定フレーム
202・・・可動フレーム
203・・・ヘッドホルダ
204・・・クロスリンク機構
205・・・リンク機構
206・・センサ
208・・・位置決めピン
209・・・コイルバネ
213,214・・・第2ガイド孔
218,219・・・第2支持孔
223・・・被検知片(検知部材)
230・・・基板(板体)
231,232・・・突片(ガイド板)
233,234・・・第1ガイド孔
235,236・・・第3支持孔
239,240・・・第1支持孔
241,242・・・支持片(第1当接部材、第2当接部材)
243・・・リードスクリュー
247・・・スライド部材
248・・・連結部材
251・・・第1シャフト
252・・・第2シャフト
253・・・第3シャフト
254・・・第4シャフト
255・・・第5シャフト
256・・・第1リンク
257・・・第2リンク
280・・・第6シャフト
281・・・第7シャフト
282・・・第3リンク
283・・・第4リンク
285・・・アーム部(第1アーム部)
286・・・アーム部(第1アーム部)
287・・・連結部(第1連結部)
292・・・アーム部(第2アーム部)
293・・・アーム部(第2アーム部)
294・・・連結部(第2連結部)

Claims (7)

  1. 本体と、
    液体を吐出するヘッドと、
    上記ヘッドを支持しており、第1支持孔および第1ガイド孔を有する可動フレームと、
    第2支持孔および第2ガイド孔を有しており、上記本体に固定された固定フレームと、
    上記可動フレームと上記固定フレームとを連結するクロスリンク機構と、
    リンク機構と、を備えており、
    上記クロスリンク機構は、
    上記第1支持孔に挿通された第1シャフトと、
    上記第1ガイド孔に挿通されて上記第1ガイド孔に沿って移動可能であり、上記第1シャフトと平行な第2シャフトと、
    上記第2支持孔に挿通されており、上記第1シャフトと平行な第3シャフトと、
    上記第2ガイド孔に挿通されて上記第2ガイド孔に沿って移動可能であり、上記第1シャフトと平行な第4シャフトと、
    上記第1シャフトと上記第4シャフトとを繋ぐ第1リンクと、
    上記第2シャフトと上記第3シャフトとを繋ぐ第2リンクと、
    上記第1リンクと上記第2リンクとを連結しており、上記第1シャフトと平行な第5シャフトと、を有しており、
    上記可動フレームは、さらに第3支持孔を有しており、
    上記リンク機構は、
    上記第3支持孔に挿通されており、上記第2シャフトと平行な第6シャフトと、
    上記第2シャフトと平行な第7シャフトと、
    上記第2シャフトと上記第7シャフトとを繋ぐ第3リンクと、
    上記第6シャフトと上記第7シャフトとを繋ぐ第4リンクと、を有しており、
    上記第1シャフトは、第1方向へ延びており、
    上記可動フレームは、上記第1方向と直交する第2方向へ移動する液体吐出装置。
  2. 上記可動フレームは、上記第1方向に沿った主面を有する板体と、上記板体から上記第2方向に沿って延びるガイド板と、を有しており、
    上記ガイド板は、上記第1ガイド孔および上記第3支持孔を有する請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 上記固定フレームに、上記可動フレームの上記第2方向の位置を検知する検知部材が設けられており、
    上記検知部材は、上記可動フレームの外形における上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向における上記ヘッドの中央に位置する請求項1または2に記載の液体吐出装置。
  4. 上記ヘッドにおいて液体を吐出する開口が位置するノズル面に対して上記第3方向へ移動しつつ上記ノズル面を拭うワイパを更に備える請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 上記固定フレームに回転自在に支持されており、上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向へ延びるリードスクリューと、
    上記リードスクリューに螺合されて上記第3方向に沿って移動可能なスライド部材と、
    上記スライド部材と上記第4シャフトを連結する連結部材と、
    上記リードスクリューの上記第3方向の一端と当接する第1当接部材と、
    上記リードスクリューの上記第3方向の他端と当接する第2当接部材と、を更に備えた請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出装置。
  6. 上記ヘッドは、ヘッドホルダを介して上記可動フレームに支持されており、
    上記ヘッドホルダは、上記本体に形成された穴に進入する位置決め部材を有しており、
    上記第1方向における上記位置決め部材が上記穴を区画する壁に当接する当接向き、および上記第2方向における上向きに上記可動フレームを付勢する弾性部材と、を更に備えた請求項1から5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 上記第3リンクは、
    上記第1方向の両端にそれぞれ位置しており、上記第2方向と、上記第1方向および上記第2方向と直交する第3方向とに沿って延びる一対の第1アーム部と、
    上記第1方向に沿って延びて一対の上記第1アーム部を連結する第1連結部と、を有しており、
    上記第4リンクは、
    上記第1方向の両端にそれぞれ位置しており、上記第2方向と、上記第3方向とに沿って延びる一対の第2アーム部と、
    上記第1方向に沿って延びて一対の上記第2アーム部を連結する第2連結部と、を有する請求項1から6のいずれかに記載の液体吐出装置。
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