JP2023132540A - 化粧用組成物 - Google Patents

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Shoji Yoshizaki
茂 町田
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Abstract

【課題】高い保湿効果を発揮することが可能であり、且つ、使用感にも優れた化粧用組成物を提供すること。【解決手段】(A)セルロースナノファイバー、(B)多価アルコール、(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含む化粧用組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、肌に保湿効果を付与すると共に、入浴等の直後でも好適に使用可能な化粧用組成物に関する。
近年、環境の変動、季節的な要因等により、肌の乾燥が進行する機会が多い。肌の水分が減少すると乾燥肌となり、外部からの刺激に敏感に反応して、肌トラブルの原因となる。
そこで、高い保湿効果が与えるために、グリセリン等の多価アルコール、糖類誘導体、アミノ酸誘導体等の保湿成分を配合した化粧料が提案されている(例えば、特許文献1~3)。
特開2018―203628号公報 特開2017-14120号公報 国際公開第2016/104693号
肌の最上層である角質層は自重の約3倍の水分を蓄えることが可能であり、例えば、入浴直後には、角質層はそのような多量の水分を保持している。したがって、肌の水分量を、入浴直後のような状態に維持することは、美容のみならず、肌を健康に維持する意味においても重要である。
そこで、化粧料に含まれる保湿成分の量を増大させることが考えられる。
しかし、保湿成分を多量に配合する化粧料は、保湿効果を有するものの、ベタついてしまい、使用感が低下する。
また、入浴直後等の濡れた肌には水が存在するために、肌に塗布しても化粧料が流れやすい。したがって、化粧料中の保湿成分が肌に留まりにくく、保湿効果を十分に発揮することが困難である。また、化粧料が流れてしまうと、フィット感等の使用感も低下する。
本発明は、高い保湿効果を発揮可能であり、且つ、使用感にも優れた化粧用組成物を提供することを目的とする。特に、本発明は、高い保湿効果を発揮すると共に、肌上に水が存在する状態であっても、ベタツキ感が無く、フィット感が高い、優れた使用感を与えることができる化粧用組成物を提供することを目的とする。
本発明の目的は、
(A)セルロースナノファイバー
(B)多価アルコール
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
を含む化粧用組成物によって達成することができる。
前記セルロースナノファイバーが竹由来であることが好ましい。
前記セルロースナノファイバーの重合度が300超であることが好ましい。
前記(A)セルロースナノファイバーの配合量が組成物の全質量を基準として0.001質量%~0.089質量%であることが好ましい。
前記(B)多価アルコールの配合量が組成物の全質量を基準として8.0質量%~14.0質量%であることが好ましい。
前記(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量が組成物の全質量を基準として0.5質量%~7.5質量%であることが好ましい。
本発明の化粧用組成物は、高い保湿効果を発揮することが可能であり、且つ、使用感にも優れる。特に、本発明の化粧用組成物は、高い保湿効果を発揮すると共に、肌上に水が存在する状態であっても、ベタツキ感が無く、フィット感が高い、優れた使用感を与えることができる。
例えば、本発明の化粧用組成物は、経時的に高い水分保能力を備え、且つ、シットリ感、エモリエント感といった保湿感を提供することができる。一方、本発明の化粧用組成物は、保湿成分に由来するベタツキ感を抑制することができる。また、本発明の化粧用組成物は、入浴直後のように肌上に水が存在する状態であっても、肌に良好に留まることが可能であり、良好なフィット感を与えることができる。更に、本発明の化粧用組成物は良好な伸び感も付与することができる。
本発明の化粧用組成物は、保湿効果に優れているので、肌の柔軟性を高めることができる。
本発明の化粧用組成物は、入浴直後の半乾き状態のように肌上に水が存在する状態であっても、肌に良好に留まることができるので、肌上の水を完全に除去せずとも、好適に使用することができる。特に、洗顔直後、入浴直後に、タオル等で肌上の水を完全に拭き取ると、タオル等と肌との摩擦により、微細な肌荒れが生じ、経時的に炎症を生じて、シミ等の原因となり得るが、本発明の化粧用組成物の使用前には肌上の水を完全に拭き取る必要はないので、そのようなおそれがない。
本発明の化粧用組成物は、保湿用化粧料として使用することができ、例えば、乳液、美容液、クリーム、ボディリンス、マッサージ用化粧料等の形態として使用することができる。
本発明者らは鋭意検討の結果、(A)セルロースナノファイバー、(B)多価アルコール、(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を組み合わせて使用することにより、高い保湿効果を発揮可能であり、且つ、使用感にも優れる化粧用組成物を提供可能であることを見出し、本発明を完成した。
斯くして、本発明の化粧用組成物は、
(A)セルロースナノファイバー
(B)多価アルコール
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
を含む化粧用組成物である。
以下、各成分について詳述する。
[セルロースナノファイバー]
本発明の組成物は(A)セルロースナノファイバーを含む。(A)セルロースナノファイバーとして、1種類のセルロースナノファイバーを使用してもよく、2種類以上のセルロースナノファイバーを併用してもよい。
本発明で使用される(A)セルロースナノファイバーは、ナノサイズ(1μm未満)の繊維幅を有するセルロース繊維である。
(A)セルロースナノファイバーの繊維幅(平均繊維径)は1nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましく、10nm以上が更により好ましい。(A)セルロースナノファイバーの繊維幅は100nm以下が好ましく、90nm以下がより好ましく、80nm以下が更により好ましい。セルロースナノファイバーの繊維幅は1~100nmが好ましく、5~90nmがより好ましく、10~80nmが更により好ましい。繊維幅は電子顕微鏡像に基づいて測定することができる。例えば、電子顕微鏡像中の100本のセルロースナノファイバーを選定し、各ファイバーについて繊維幅を目視で計測して、計測値の平均値を繊維幅とすることができる。
(A)セルロースナノファイバーの繊維長(平均繊維長)は200nm以上が好ましく、500nm以上がより好ましく、1000nm以上が更により好ましい。繊維長は電子顕微鏡像に基づいて測定することができる。例えば、電子顕微鏡像中の100本のセルロースナノファイバーを選定し、各ファイバーについて繊維長を目視で計測して、計測値の平均値を繊維長とすることができる。
(A)セルロースナノファイバーのアスペクト比は10以上が好ましく、30以上がより好ましく、50以上が更により好ましく、70以上が更により好ましく、90以上が更により好ましい。
(A)セルロースナノファイバーの製造方法は特には限定されるものではないが、例えば、木材、藁(麦、稲等)、トウモロコシ、綿花、サトウキビ、竹等の植物繊維を、リファイナー、高圧ホモジナイザー等を用いる機械的解繊法、或いは、セルロース原料をTEMPO(2,2,6,6-テトラメチル-1-ピペリジン-N-オキシラジカル)及び次亜塩素酸ナトリウムとの共存下で処理することでセルロースのミクロフィブリルの表面にカルボキシル基を導入し、次いで当該カルボキシル基が導入されたセルロース原料を水中にてミキサー等で処理する化学的解繊法により微細化してセルロースナノファイバーを得ることができる。
(A)セルロースナノファイバーは、機械的解繊法、特に、水中対向衝突法により得られたものであることが好ましい。水中対向衝突法は、例えば、植物繊維の懸濁液を複数のノズルから高圧で噴射して衝突させることにより実施可能であり、衝突時に発生するエネルギーにより、植物繊維間の弱い結合を開裂することで植物繊維の微細化を行うことができる。
(A)セルロースナノファイバーは両親媒性を有するものが好ましい。両親媒性のセルロースファイバーは、親水性及び疎水性の両方の作用を有するので、乳化機能を有し、親水性成分のみならず、油性成分を良好に取り込むことができる。
(A)セルロースナノファイバーが竹由来であることが好ましい。なお、竹パルプの繊維は、その形状において、他の植物パルプに比し縦長の形状を有する。その繊維の縦横比(縦の長さ/横の長さ)は、竹パルプが約85に対し、針葉樹パルプ約50、広葉樹パルプ約32である。
例えば、水と竹パルプを水中対向衝突法により微細化することで、繊維径が10~100nmで、全質量を基準として1質量%のセルロースナノファイバーの分散液を得ることができる。水中対向衝突法により、竹パルプ内のミクロフィブリル中の(ファンデルワールス力による弱い結合によって集合している)セルロースの疎水性部分間を主に開裂(他の親水性部分を残しつつ)するために、このセルロースナノファイバーの表面には疎水性部分が比較的多く現れる。一方、セルロースには親水性部分が存在する。したがって、このセルロースナノファイバーは両親媒性を示す。また、もともと、竹パルプは汎用されている木材由来パルプに比べてアモルファスな不定形結晶が多いため、竹パルプ由来のセルロースナノファイバーは上記両親媒性を示すとともに、汎用されている木材由来のセルロースナノファイバーに比べ、乳化能力が高く、水分調整能力も高い。
(A)セルロースナノファイバーの重合度は300超が好ましく、400超がより好ましく、500超が更により好ましい。ここでの重合度とは、セルロースの最小構成単位である「β-グルコース2分子」の連結数である。本発明において重合度は、銅エチレンジアミン溶液を用いた粘度法で求めることができる。
(A)セルロースナノファイバーとして市販品を用いてもよく、「ナノフォレスト-S」(中越パルプ工業(株)製)、「Cellenpia」(日本製紙(株)製)等が挙げられる。
本発明の化粧用組成物は、(A)セルロースナノファイバーを、組成物の全質量(全重量)を基準として、例えば、0.0005質量(重量)%~0.0895質量(重量)%の範囲で含むことができ、好ましくは0.001質量(重量)%~0.089質量(重量)%含むことができる。
[多価アルコール]
本発明の組成物は(B)多価アルコールを含む。(B)多価アルコールとして、1種類の多価アルコールを使用してもよく、2種類以上の多価アルコールを併用してもよい。
(B)多価アルコールは糖アルコールではない。
(B)多価アルコールとしては、二価アルコール又は三価アルコールを使用することができる。二価アルコールとしては、プロパンジオール、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ペンタンジオール、ペンチレングリコール、1,2-ヘキサングリコール、1,2-オクタンジオール等が挙げられる。三価アルコールとしてはグリセリン等が挙げられる。
(B)多価アルコールとして市販品を用いてもよく、例えば、デュポン社製「Zemea Select(登録商標)Propanediol」(プロパンジオール);ダイセル化学工業(株)製「1,3-ブチレングリコール」、高級アルコール工業(株)製「ハイシュガーケインBG」、IMCDジャパン合同会社製「1,3-ブタンジオール」(1,3-ブチレングリコール);交洋ファインケミカル(株)製「DPG」、AGC(株)製「DPG―FC」、ダウ・ケミカル日本(株)/ダウ・東レ(株)製「DIPROPYLENE GLYCOL」(ジプロピレングリコール);シムライズ社製「ハイドロライト(登録商標)5」(ペンチレングリコール);感光社(株)製「KMO-6」(1,2-ヘキサンジオール);シムライズ社製「シムジオール(登録商標)68」(1,2-ヘキサンジオールと1,2-オクタンジオールの混合物);阪本薬品工業(株)製「化粧品用濃グリセリン」(グリセリン)等を例示することができる。
(B)多価アルコールとしては、グリセリン、プロパンジオール、ペンタンジオール、又は、これらの混合物が好ましい。特に、グリセリン、プロパンジオール及びペンタンジオールの混合物が好ましい。
本発明の化粧用組成物は、(B)多価アルコールを、組成物の全質量(全重量)を基準として、例えば、5.0質量(重量)%~17.0質量(重量)%含むことができ、好ましくは8.0質量(重量)%~14.0質量(重量)%、より好ましくは11.0質量(重量)%~14.0質量(重量)%含むことができる。
[ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油]
本発明の組成物は(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を含む。(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油として、1種類のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を使用してもよく、2種類以上のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を併用してもよい。
本発明で使用される(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、ヒマシ油に水素添加して得られる硬化ヒマシ油に酸化エチレン(エチレンオキサイド)を付加重合して得られたものである。
酸化エチレンの重合数は特には限定されるものではないが、10~100が好ましく。20~80がより好ましく、30~70が更により好ましい。
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油は、非イオン性界面活性剤として機能することができる。
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油のHLB値は特には限定されるものではないが、8.0~18.0の範囲が好ましく、9.0~17.0の範囲がより好ましく、10.0~16.0の範囲が更により好ましい。
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の具体例としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油10、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油20、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油30、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60等が挙げられる。
(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油として市販品を用いてもよく、市販品としては、例えば、NIKKOL HCO-20、NIKKOL HCO-30、NIKKOL HCO-40、NIKKOL HCO-50、NIKKOL HCO-60、NIKKOL=HCO-80、NIKKOL HCO-100(以上、日光ケミカルズ(株)製)、エマノーン CH-25、エマノーン CH-40、エマノーン CH-60、エマノーン CH-80(以上、花王(株)製)等が挙げられる。
本発明の化粧用組成物は、(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を、組成物の全質量(全重量)を基準として、例えば、0.1質量(重量)%~7.9質量(重量)%含むことができ、好ましくは0.5質量(重量)%~7.5質量(重量)%含むことができる。
[任意成分]
本発明の組成物は任意成分を含むこともできる。
任意成分としては、例えば、水、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン類、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、(C)成分以外の非イオン性界面活性剤、保湿剤、増粘剤、被膜剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、アルカリ剤(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化物等の無機アルカリ剤)等のpH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、香料、顔料、染料等を挙げることができる。
液体油脂としては、例えば、パルミチン酸エチルヘキシル(商品名:NIKKOL IOP、日光ケミカルズ(株)製等)、トリエチルヘキサノイン(商品名:NIKKOL Trifat S-308、日光ケミカルズ(株)製等)等の大気圧下の室温(25℃)で液体の油が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば、ステアラミドプロピルジメチルアミン(商品名:NIKKOLアミドアミンMPS 日光ケミカルズ(株)製、商品名:SP インクロマインSD MBAL クローダジャパン(株)製、商品名:パルナーSDPA ミヨシ油脂(株)製等)が挙げられる。
(C)成分以外の非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート20(商品名:NIKKOL TL-10 日光ケミカルズ(株)製、商品名:レオドール TW-L120 花王(株)製、商品名:ノニオン LT-20 日油(株)製、商品名:SP ツイーン20 MBAL クローダジャパン(株)製等)、ステアリン酸グリセリル(商品名:NIKKOL MGS-ASEV、NIKKOL MGS-BV)等が挙げられる。
本発明の化粧用組成物は水中油型エマルションの形態であることが好ましい。
本発明の化粧用組成物の形態は特に限定されるものではなく、液状、ゲル状、クリーム状等の各種の流体の形態とすることができる。
本発明の組成物は皮膚用であることが好ましい。ここでの「皮膚」には、通常の皮膚に加えて、唇等の外皮上の粘膜も含まれる。更に、本発明の化粧用組成物はスキンケアのために使用されることが好ましく、保湿のために使用されることがより好ましい。
以下、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
表1及び表2に示される実施例1~11及び比較例1の化粧用組成物(乳液)を、表1及び表2に示される成分を混合して調製した。なお、表2には実施例5の処方を再掲する。
表1及び表2中の「多価アルコール混合物」は、グリセリン:プロパンジオール:ペンタンジオール=4:5:2の重量割合で調整した混合物である。また、表1中のカルボマーはLUBRIZOL社製カーボポール940である。
表1及び表2に示される成分の量に関する数値は全て原料としての重量(質量)%に基づくものである。なお、「精製水」の「残部」とは、化粧用組成物のうち表1及び表2に示される成分以外は全て精製水であるという意味である。
Figure 2023132540000001
Figure 2023132540000002
実施例1~11及び比較例1の各組成物の肌水分量及び使用感を評価した。評価法は以下のとおりである。
(肌水分量)
ノーマル肌の10名の女性(20歳~50歳)パネルに、ぬるま湯で洗顔後、タオルで抑える程度の半乾き状態の肌に、実施例1~11の化粧用組成物(乳液)及び比較例1の化粧用組成物(乳液)を、顔にそれぞれ2g程度塗布し、マッサージしながら擦り込んだ後10分間放置し、サイバースキンチェッカーPT((株)ジャパンギャルズ製)で水分量を測定した。24時間後にも同様に水分量を測定した。この機器は、肌の水分量を肌センサーで測定し、水分量を%単位で表示する。顔の額、頬、顎に肌センサーを当て、表面水分と深部水分を測定し、その平均値を肌水分量とした。
次に、下記の基準にて、実施例1~11及び比較例1の各化粧料を評価した。
(イ)10分後の肌の水分量
水分量が非常にある 81%~100% 5点
水分量がかなりある 61%~80% 4点
水分量が普通 41%~60% 3点
水分量があまりない 21%~40% 2点
水分量が非常にない 0%~20% 1点
(ロ)24時間後の肌の水分量
水分量が非常にある 81%~100% 5点
水分量がかなりある 61%~80% 4点
水分量が普通 41%~60% 3点
水分量があまりない 21%~40% 2点
水分量が非常にない 0%~20% 1点
そして、全パネルの評価に基づき、以下の判定基準に従って、総合評価を行った。

全パネルの評価の平均値
総合評価
平均値が4.0以上 ◎
平均値が3.0以上4.0未満 ○
平均値が2.0以上3.0未満 △
平均値が2.0未満 ×
結果を表3及び表4に示す。
(使用感)
ノーマル肌の10名の女性(20歳~50歳)パネルに、ぬるま湯で洗顔後、タオルで抑える程度の半乾き状態の肌に、実施例1~11の化粧用組成物(乳液)及び比較例1の化粧用組成物(乳液)を、顔にそれぞれ2g程度塗布し、マッサージしながら擦り込んだ後、使用感を評価した。具体的には、シットリ感、エモリエント感、ベタツキ感(ベタツキの無さ)、塗布後の伸び感、肌へのフィット感、について、下記に示す5段階の絶対評価(*1)で評価し、平均値を算出した。
*1:絶対評価の評点

5:非常によい
4:良い
3:良いか悪いかどちらとも言えない
2:やや悪い
1:悪い
次に、上記平均値により、下記に示す4段階の判定基準(*2)に基づき、使用感を判定した。
*2:判定基準

4.0~5.0:非常に良いとして◎印を付した。
3.0~4.0未満:良いとして○印を付した。
2.0~3.0未満:どちらとも言えないとして△印を付した。
1.0~2.0未満:悪いとして×印を付した。
結果を表3及び表4に示す。なお、表4には実施例5の結果を再掲する。
Figure 2023132540000003
Figure 2023132540000004
[結果]
本発明に対応する実施例1~11の組成物は、比較例1に比べ、水分保持量及び使用感の全てについて良好な性能を発揮した。特に、実施例5の組成物は、水分保持量及び使用感について、実施例1~11の組成物の中で最も好ましい。
一方、従来品である比較例1は、例えば、水分保持力において24時間後に著しく低下してしまう。これは、皮膚にしっかりしたバリヤが形成されないためにバリヤ機能が劣り水分が蒸散したためと考えられる。また、使用感においても劣るのは、比較例1の処方では水が残っている皮膚上では化粧効果が発揮できないためと考えられる。
詳細を以下に述べる。
(水分保持量)
半乾きの肌に組成物を塗布するため、10分後の水分量は実施例の全てで非常に良好乃至良好であるが、実施例1では、セルロースナノファイバー及び多価アルコールの配合量が少なめであるために他の実施例よりも若干劣っていたと考えられる。24時間後の水分量については、実施例2~11において水分保持力が高いが、実施例1においては若干劣る。セルロースナノファイバー及び多価アルコールの配合量が少なめであるために他の実施例よりも若干劣っていたと考えられる。
(シットリ感)
実施例3、5及び6で非常に良好であるが、実施例2及び7~11では良好であり、実施例1及び4は若干劣っていた。シットリ感は多価アルコールの量が関係しており、実施例1及び4では多価アルコールの配合量が少ないことが影響していると考えられる。
(エモリエント感)
実施例2~11で良好であるが、実施例1で若干劣っている。多価アルコールの配合量が少なく、それを保持するセルロースナノファイバーの配合量が少ないことが影響していると考えられる。
(ベタツキ感)
実施例5で非常に良好であり、実施例1、2、4、6~8、10及び11で良好であるが、実施例3及び9で若干劣っている。多価アルコールが高配合されるとベタツキ感が出ると考えられる。
(伸び感)
実施例5及び11で非常に良好であり、実施例2~4、6及び10で良好である。一方、実施例1及び7~9で若干劣っている。セルロースナノファイバーを高配合すると伸び感が若干低下すると考えられる。実施例1は、セルロースナノファイバーは少ないが、多価アルコールも少なめであるために伸び感が若干低下したと考えられる。
(フィット感)
実施例5及び11は非常に良好であり、実施例2~4、6~8及び10では良好であり、実施例1及び9は若干劣っている。本発明においてフィット感は重要な使用感であるが、セルロースナノファイバーを比較的多めに配合し、多価アルコールの配合量を中程度に抑え、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の量を高めることで、肌が半乾き状態でも塗布後にすべらず、フィットすることができると考えられる。
[総合評価]
実施例5が最も優れており、実施例6が次に優れており、実施例2~4、7、8、10及び11も優れている。実施例1及び9は若干劣っているが、許容範囲内である。
表3及び表4の結果から、本発明の組成物中のセルロースナノファイバーの配合量は、0.001重量%~0.089重量%とすることが好適であり、0.045重量%~0.089重量%がより好適であることが分かる。
表3及び表4の結果から、本発明の組成物中の多価アルコールの配合量は8.0重量%~14.0重量%とすることが好適であり、11.0重量%~14.0重量%がより好適であることが分かる。
表3及び表4の結果から、本発明の組成物中のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の配合量は0.5重量%~7.5重量%とすることが好適であり、4.0重量%~7.5重量%がより好適であることが分かる。

Claims (6)

  1. (A)セルロースナノファイバー
    (B)多価アルコール
    (C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
    を含む化粧用組成物。
  2. 前記(A)セルロースナノファイバーが竹由来である、請求項1記載の化粧用組成物。
  3. 前記(A)セルロースナノファイバーの重合度が300超である、請求項1又は2記載の化粧用組成物。
  4. 前記(A)セルロースナノファイバーの量が、組成物の全質量を基準として、0.001質量%~0.089質量%である、請求項1乃至3のいずれかに記載の化粧用組成物。
  5. 前記(B)多価アルコールの量が、組成物の全質量を基準として、8.0質量%~14.0質量%である、請求項1乃至4のいずれかに記載の化粧用組成物。
  6. 前記(C)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の量が、組成物の全質量を基準として、0.5質量%~7.5質量%である、請求項1乃至5のいずれかに記載の化粧用組成物。
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