JP2023130578A - 液状物投与デバイス - Google Patents

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Tomoyuki Uchida
秀宣 秋濱
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Abstract

Figure 2023130578000001
【課題】脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスにおける先端部シール特性などの要求特性を改善して、実用的な液状物投与デバイスの実現に寄与すること。
【解決手段】本発明によって提供される液状物投与デバイス10の一態様では、脳組織内へ挿し入れられるインナチューブ12において保護チューブ26の先端開口から突出した突出先端にシール部材42を装着し、インナチューブ12と保護チューブ26との隙間に入り込む隙間シール部44と、保護チューブ26の外周面に広がる被覆シール部46とを、かかるシール部材42に一体形成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備え、脳組織内への薬液等の液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスに関するものである。
近年では、疾患治療などの目的で脳組織内へ薬液等の液状物を直接的に投与するデバイスの研究や開発が行われている。例えばアルツハイマー病やAADC欠損症などの神経疾患の治療法の一つとして、薬剤、遣伝子治療用ウイルスベクター、移植細胞などを定位的脳手術により脳内の目標部位に注入することが検討されており、その施術のために特定のデバイスを用い、外部から経皮的に脳内へ挿し入れられるカニューレを通じて、薬剤等の液状体を脳組織内へ直接に投与することが検討されている。
ところで、かくの如き脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスには、特別な機能や特性等が要求される。具体的には、脳への負担や損傷リスクを抑えるために充分に小径でありつつ、挿し入れ等に際して充分な強度を備える必要がある。また、脳内への液状物を注入して投与するに際して、カニューレ内への逆流を防止して微小な規定量の薬液等を確実に脳内に投与する必要がある。また、脳への悪影響を回避するために生体毒性には充分に注意する必要がある。また、投与される薬液等が貴重であることなどから、施術後のデバイス内への薬液等残留量を抑えてローデッドとされる必要がある。また、要求特性を満足しつつ、施術の作業性や製造の容易性などを確保することも重要である。
ところが、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスについて、要求される特性を充分に達成し得るものが、未だ開発されていないのが実情である。
例えば、特開2015-173972号公報(特許文献1)には、極細管の外側を保護管や経違い管で覆った2重チューブ構造のカニューレを備えた構造が開示されているが、未だアイデアの着想段階に過ぎず、上述の如き実用上の問題点を解決し得る程に具体的な構造を開示するものではなかった。
特開2015-173972号公報
ここにおいて、本発明は、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスに要求される特性の少なくとも一つを改善して実用的な液状物投与デバイスの実現に寄与し得る、新規な構成を有する液状物投与デバイスを提供することを、課題とするものである。
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。
本発明の態様1は、以下のとおりである。
脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備え、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、
前記カニューレの前記先端部分が、前記液状物の流通用の内腔を有する樹脂製のインナチューブと、該インナチューブに外挿される硬質の保護チューブとを含んで構成されており、
該インナチューブの先端が該保護チューブの先端から突出しており、該インナチューブの突出先端の外周面に固着されたシール部材には、該インナチューブと該保護チューブとの隙間に入り込んだ隙間シール部と、該保護チューブの外周面に広がる被覆シール部とが一体形成されている液状物投与デバイス。
本態様によれば、保護チューブの先端から突出させたインナチューブの突出先端を利用してシール部材を外挿装着させたことで、インナチューブを通じての液状物の通路への悪影響を回避しつつシール部材を装着できる。しかも、当該シール部材に一体形成された隙間シール部と被覆シール部とによって、インナチューブの突出先端が短くてもシール部材を安定して装着することができる。加えて、隙間シール部と被覆シール部で保護チューブを径方向で挟むことで、シール部材のインナチューブ及び保護チューブへの固着力を有利に確保できると共に、シール部材の装着状態への安定性を向上できる。また、隙間シール部は、外周側を保護チューブと被覆シール部で2重に覆われて、インナチューブと保護チューブとの間で径方向に挟まれて配されることから、インナチューブと保護チューブとの隙間に対して良好な流体密性を発揮して、インナチューブを通じて脳内に投与された液状物の逆流による当該隙間への入り込みを効果的に防止することが可能になる。
本発明の態様2は、以下のとおりである。
前記カニューレの先端部分では、前記シール部材によって、前記インナチューブと前記保護チューブとの間に要求される固定力が接着剤を用いないで達成されている前記態様1に記載の液状物投与デバイス。
本態様によれば、接着剤を用いる必要がなくなり、接着剤の細胞毒性の課題が回避され得ることとなり、面倒な接着剤の選定などの作業も不要となる。
本発明の態様3は、以下のとおりである。
前記保護チューブから突出した前記インナチューブの突出先端の長さが1mm未満である前記態様1又は2に記載の液状物投与デバイス。
本態様によれば、インナチューブにおいて、保護チューブで被覆補強されていない突出先端部の長さを短くすることで、小径薄肉とされるインナチューブやそこに外挿されたシール部材における損傷リスクなどが軽減され得る。
なお、インナチューブの先端は、保護チューブから少しでも突出していれば良いが、インナチューブの先端突出量が過度に小さくなると、そこに外挿状態で配されるシール部材の耐久性や信頼性等への悪影響も懸念されることから、インナチューブの突出先端の長さは0.1mm以上とされることが望ましい。
本発明の態様4は、以下のとおりである。
脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備え、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、
前記カニューレの前記先端部分が、前記液状物の流通用の内腔を有する樹脂製のインナチューブと、該インナチューブに外挿される硬質の保護チューブとを含んで構成されており、
該保護チューブには、長さ方向の複数箇所において先端側から基端側に向かって内外径が次第に拡径するテーパ状部が設けられており、
最も先端側に位置する該テーパ状部が該保護チューブの先端領域に設けられていると共に、
最も基端側に位置する該テーパ状部が該保護チューブの先端領域を超える領域に設けられている液状物投与デバイス。
本態様によれば、保護チューブにおいて、例えば脳内に挿入される先端部分の外径を小さくして脳へのダメージを抑えつつ、基端部分の特に脳内に挿入されない部分では外径を大きくして強度(インナチューブへの補強作用を含む)を効率的に確保することが可能になる。しかも、外径が変化する部分は、長さ方向で次第に変化するテーパ状部とされていることから、脳への挿入に際してのダメージをより軽減することができる。
本発明の態様5は、以下のとおりである。
前記保護チューブが長さ方向の全長に亘って連続した金属製の単一部材からなる一体形成品である前記態様4に記載の液状物投与デバイス。
本態様によれば、複数の金属管を溶接等で接合した長さ方向で複数の連結部材からなる保護チューブに比して、外周表面を滑らかにすることが可能であり、製品毎の表面性状のばらつきも抑えられて品質の向上と安定化も図られ得る。
本発明の態様6は、以下のとおりである。
脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備えており、該カニューレの基端側には液状物投与装置に接続されるコネクタが設けられた、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、
前記コネクタには、先端側底壁から基端側に向かって周壁で囲まれた接続用空間に突出する突出ボス部が形成されており、前記カニューレにおける前記液状物の流通用の内腔に連通される液状物用通孔が該突出ボス部を貫通して設けられている液状物投与デバイス。
本態様によれば、コネクタの内部の実質的な容積が突出ボス部によって減少されることから、例えば液状物を投与する施術に際して、施術後に液状物通路内に残留する液物量の容積を少なくすることができる。特に脳内へ投与される薬液等は非常に貴重で高価になることから、本発明が対象とする脳組織内への液状物の投与に用いられるデバイスにおいては、施術後に薬液等が残留するデッドスペースを抑えるローデッド特性が重要とされる。
本発明の態様7は、以下のとおりである。
前記コネクタにおける前記突出ボス部の周囲における前記周壁との間の空間が、前記液状物投与装置におけるシリンジの雄チップが差し入れられる環状空間とされている前記態様6に記載の液状物投与デバイス。
本態様によれば、突出ボス部を設けたことに起因するシリンジの接続特性への悪影響が回避されると共に、突出ボス部の周囲の環状空間に雄チップが差し入れられることで、コネクタ内における液状物の実質的な残留容積を一層低減させることができる。
本発明によれば、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスに要求される特性の少なくとも一つが改善されることとなり、例えば特許文献1に記載されたものに比して、より実用的な液状物投与デバイスが提供可能となる。
本発明の一実施形態としての液状物投与デバイスを示す全体説明図であって、(a)は正面説明図であり、(b)は平面説明図であり、(c)は(b)におけるC-C断面説明図である。 図1に示された液状物投与デバイスにおけるカテーテルの先端側部分を拡大して示す縦断面図であって、(a)は保護チューブ先端側を示す図であり、(b)は保護チューブ基端側を示す図である。 図1に示された液状物投与デバイスにおけるカテーテルの基端側部分を拡大して示す縦断面図である。 図1に示された実施形態の液状物投与デバイスにおいて用いられ得る、コネクタの別態様を例示する縦断面図である。
以下、本発明をより詳細に明らかにするために、図面を参照した実施形態に基づいて説明する。
先ず、図1には、本発明の一つの例示的な実施形態である液状物投与デバイス10の全体が示されている。また、かかる液状物投与デバイス10の先端部分が図2に拡大図示されていると共に、基端部分が図3に拡大図示されている。かかる液状物投与デバイス10は、薬液等の液状物を脳内の目標部位に注入する施術に用いられるものであって、外部から経皮的に脳内へ挿し入れられるカニューレが、インナチューブ12と外側被覆チューブ14とからなる二重の管体構造をもって構成されている。
インナチューブ12は、薬液等の流通用の内腔を有する樹脂製のチューブであり、カニューレの先端から基端まで連続した単一のチューブで構成されている。インナチューブ12の材質は特に限定されないが、要求される無毒性や湾曲柔軟性、折れやキンクに対する強度特性などに加えて、微小な規定量の薬液を送出し且つローデッドが達成されるように極小径で全長に亘って一定径の滑らかな内周面を有するものが好ましい。
具体的には、インナチューブ12としては、例えばポリイミド系の樹脂チューブであって、内径が0.1~0.5mm程度で、筒壁厚さが0.01~0.1mm程度のものが好適に採用され得る。また、インナチューブ12の長さは、施術作業性を考慮して1~2m程度とされることが望ましい。
また、インナチューブ12の基端には、外部管路が接続されて、当該外部管路からインナチューブ12の内腔へ薬液等の液状物が供給される。本実施形態では、インナチューブ12の基端にコネクタ16が装着されており、コネクタ16を介して、外部管路が接続されるようになっている。
コネクタ16の構造は特に限定されないが、例えば特許文献1に記載の如き薬液供給装置が用いられることを想定して、薬液供給用のシリンジの雄ルアーが接続可能なキャップ形状のコネクタ16が採用され得る。本実施形態のコネクタ16は、周壁18にルアーロック用のねじ部が形成されていると共に、底壁20から外部に突出する細筒状のポート部22に対してブラント針(ノンベベル針)24が内挿されて嵌着固定されている。
そして、かかるコネクタ16のブラント針24に対して、インナチューブ12の基端部分が挿し入れられて嵌着されることで、コネクタ16の内部空間がインナチューブ12の内腔に連通されて接続されている。なお、コネクタ16のポート部22に対するブラント針24の固着や、ブラント針24に対するインナチューブ12の固着及び外部空間に対するシールは、圧入によって実現されていても良いし、必要に応じて接着剤を用いて実現されても良い。
前記外側被覆チューブ14は、全体が中空筒形状とされて、インナチューブ12を実質的に全長に亘って覆って保護している。本実施形態では、外側被覆チューブ14が、先端側を構成する中空筒形状の保護チューブ26と基端側を構成する中空筒形状のアウタチューブ28とによって構成された連結構造乃至は複合構造とされている。
保護チューブ26は、施術時の操作力の程度では実質的に変形しない程度の強度や剛性を有する硬質の材質で形成されている。また、例えばMRI等の使用を考慮すると非磁性金属やセラミック、合成樹脂などの非磁性材が好適である。なお、X線等の使用も考慮するとX線透過性の高い硬質樹脂などで形成しても良い。尤も、外径寸法を一層小さくする等の観点からは、金属などが好ましく、本実施形態ではステンレス鋼(SUS)が採用されている。
本実施形態の金属製の保護チューブ26は、押出しや引抜き又は順送プレスなどの塑性加工によって全長及び全周に亘って連続した筒状の一体物として形成されている。このような塑性加工の一体物からなる保護チューブ26は、例えば径寸法の異なる分割筒材を相互に溶着等で連結して形成された連結物に比して、軸方向中間部分に溶接痕などがない滑らかな内外周表面を有することが望ましい。また、長手平板状の素板を丸めてから突き合わせ部分を長さ方向に連続して溶接することによって形成される管体に比しても、滑らかな内外周表面が実現され得る。
また、保護チューブ26は、施術に際して、先端部分が脳内に差し入れられると共に、基端部分が脳内に差し入れられずに人体から外部に露出したままとされるように、全長が設定されている。保護チューブ26で覆われた領域ではカニューレの曲げが実質的に阻害されることとなり、保護チューブ26の全長が長くなり過ぎると施術作業性への悪影響が懸念されることから、保護チューブ26の全長は10~30cmの範囲内に設定されることが望ましい。
さらに、保護チューブ26は、先端部分と基端部分とで径寸法(内径寸法及び外径寸法)が異なっており、脳に差し入れられる先端部分が小径とされることで脳への損傷軽減等が図られていると共に、人体から外部に露出される基端部分では大径とされることで強度確保等が図られている。特に本実施形態の保護チューブ26は、複数の異なる内外径寸法を有するストレート部分30,32,34が、先端側から基端側に向かって拡径するテーパ状部分36,38を介してつながった形状とされている。なお、ストレート部分とテーパ状部分との数や位置、長さなどは限定されない。
例えば本実施形態の保護チューブ26には、第一テーパ状部分36と第二テーパ状部分38の計2つのテーパ状部分が長さ方向で離隔して設けられており、先端に位置する先端ストレート部分30と、中間に位置する中間ストレート部分32と、基端に位置する基端ストレート部分34との計3つのストレート部分が長さ方向においてそれぞれテーパ状部分を挟んで設けられている。
先端ストレート部分30は、施術に際して脳内へ挿入が想定される部分とされている。脳への負担やリスク軽減などを考慮して、先端ストレート部分30は、インナチューブ12の内挿を実現しつつ充分に小径とすることが望ましい。具体的には、先端ストレート部分30の外径寸法Daを1mm以下とすることが望ましい。
また、先端ストレート部分30の外径寸法を充分に小さく抑えつつ強度を確保し且つ脳への負担軽減などを考慮すると、先端ストレート部分30の長さ寸法は20mm以下にすることが好適であり、例えば先端から第一テーパ状部分36までの長さ(先端ストレート部分30の長さ)Laは、3~20mmの範囲内に設定することが望ましい。
中間ストレート部分32は、先端ストレート部分30よりも大径とされて強度確保されるものの、施術に際して脳内へ挿入されても差し支えない程度の外径寸法をもって形成されることが望ましく、例えば外径寸法Dbを1.5mm以下とすることが望ましい。
また、中間ストレート部分32は、少なくとも基端は脳内に挿入されないように長さを設定されることが望ましい。例えば施術に際して脳内への挿入が想定される長さをインナチューブ12の先端から60mmとすると、中間ストレート部分32の基端がインナチューブ12の先端から80mm以上の位置に設定されることが望ましく、中間ストレート部分32の長さLbを50~150mmの範囲内に設定することが望ましい。
基端ストレート部分34は、施術の際にも脳内へ挿入されずに体外に位置する部分であって、施術操作に邪魔にならない程度の太さや長さをもって強度を確保できるようにされる。例えば、かかる基端ストレート部分34の先端は、保護チューブ26の先端から80mmを超える位置に設定されることが望ましく、基端ストレート部分34の基端は、保護チューブ26の先端から150mm以上の位置に設定されることが望ましい。また、基端ストレート部分34は、中間ストレート部分32よりも大径とされて、外径寸法Dcが1.0~3.0mmの範囲内とされることが望ましく、長さLcを50~150mmの範囲内に設定することが望ましい。
第一及び第二のテーパ状部分36,38は、中心軸に対する傾斜角度θa,θbを3~30度の範囲内に設定することが望ましく、それによって生体組織への負担や損傷リスクの軽減が図られると共に、施術時の生体へのカニューレ挿入をよりスムーズに行うことが可能になる。
なお、第一及び第二のテーパ状部分36,38の長さ寸法は、テーパ傾斜角度の設定値と、隣り合うストレート部分の径寸法とによって決定されるものであって限定されないが、何れのストレート部分の長さよりも短い長さ寸法とされることが望ましい。また、かかる第一及び第二のテーパ状部分36,38の位置は、保護チューブ26の先端から10~60mmの領域(先端領域)内に第一のテーパ状部分36が設けられると共に、保護チューブ26の先端から60mmを超える領域内に第二のテーパ状部分38が設けられることが望ましい。
上述のように複数のストレート部分30,32,34と複数のテーパ状部分36,38を含んで軸方向に延びる保護チューブ26は、施術に際して脳内の目的位置に達する先端位置と体外に残って操作部を提供する基端位置とを実現するように全長Lが設定される。かかる全長Lは、想定される施術内容などによっても異なるが、一般に150~300mmの範囲内に設定されることが望ましい。
そして、上述の如き好適な寸法形状をもって各複数のストレート部分30,32,34や複数のテーパ状部分36,38が形成された保護チューブ26では、例えば、一般に想定される施術に際して脳内に挿入される可能性が大きい領域(例えば先端から6cmの長さ領域)について保護チューブの外径を小さく抑えて脳へのダメージ抑制を図り、特に最深部へ挿入される最先端ストレート部分を充分に小径と為しつつ、脳内への挿入可能性が残る領域の基端側では僅かに大径とすることで脳へのダメージ回避と強度確保との両立を図ることができる。また、脳内への挿入リスクのない基端部分では充分な強度確保と施術者の視野確保等の両立などを図るのに一層適切な形状が実現可能とされる。
なお、参考までに一つの例示的な態様では、上述の如き好適な寸法形状の範囲内において、保護チューブ26の先端のストレート部分30の外径寸法Daが1.0mm以下とされ、該保護チューブ26の先端から6cmの位置における外径寸法Dbが該Daよりも大きく且つ1.5mm以下とされ、該保護チューブ26の基端のストレート部分の外径寸法Dcが該Dbよりも大きく且つ3.0mm以下とされる。
更にまた、本実施形態の保護チューブ26では、先端ストレート部分30の肉厚寸法が、少なくとも基端ストレート部分34の肉厚寸法に比して薄肉とされている。これにより、脳内に差し入れられる先端部分において、インナチューブ12が挿通可能な内径寸法を確保しつつ外径寸法を小さく抑えることができる。一方、体外に位置する基端部分において、保護チューブ26の強度や剛性の確保が容易とされる。
そして、このような保護チューブ26は、インナチューブ12の先端部分へ外挿状態で装着されており、かかる装着状態において、インナチューブ12の先端は僅かに保護チューブ26の先端開口から突出している。かかるインナチューブ12の突出先端40には、シール部材42が外挿状態で、且つインナチューブ12の先端開口を塞がない状態で装着されている。
このシール部材42は、保護チューブ26から突出したインナチューブ12の突出先端40を略全体に亘って覆う軸方向長さの円環状部を有しており、シール部材42の内周面はインナチューブ12の外周面に密着状態で重ね合わされている。また、シール部材42の外径は、保護チューブ26の外径と略同じか僅かに大きくされている。
さらに、シール部材42には、内周部分において軸方向基端側に向かって延びる略円筒状の隙間シール部44と、外周部分において軸方向基端側に向かって延びる略円筒状の被覆シール部46が一体的に形成されている。そして、隙間シール部44が、インナチューブ12と保護チューブ26との径方向の隙間に入り込んで、当該隙間を充填して封止するように広がっている。一方、被覆シール部46は、保護チューブ26の外周面に密着状態で重ね合わされて基端側に向かって延び出している。
隙間シール部44と被覆シール部46を有するシール部材42は、例えば熱可塑性の樹脂やエラストマで形成することが望ましく、例えば加熱溶融状態でインナチューブ12と保護チューブ26との径方向の隙間へ充填させることによって隙間シール部44を形成することも可能である。これにより、例えばシール部材42の隙間シール部44を形成後にインナチューブ12と保護チューブ26との径方向の隙間へ押し入れるよりも、シール部材42の装着が容易となる。なお、熱可塑性樹脂を加熱溶融状態でインナチューブ12と保護チューブ26との径方向の隙間へ充填させて隙間シール部44を形成する場合には、インナチューブ12を、少なくともシール部材42よりも高融点の熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂とすることが望ましい。また、隙間シール部44と被覆シール部46を有するシール部材42は、複数の分割体を相互に熱溶着等して一体化されることで形成されていても良い。
特に本実施形態では、シール部材42の隙間シール部44が、インナチューブ12と保護チューブ26との径方向の隙間を充填するように両部材へ密着状態で装着されていることから、カニューレの先端部分においてインナチューブ12と保護チューブ26との相互の固定が、接着剤を用いることなく実現されている。更に本実施形態では、インナチューブ12の突出先端40の外周面に対してシール部材42の内周面が密着状態で装着されていると共に、被覆シール部46と隙間シール部44とが保護チューブ26の内外周面にそれぞれ密着状態とされて、保護チューブ26が被覆シール部46と隙間シール部44との間で挟まれていることにより、シール部材42によるインナチューブ12と保護チューブ26との相互固定力がより効果的に発揮され得る。
なお、インナチューブ12の突出先端40における保護チューブ26からの突出長さは、長過ぎるとインナチューブ12の変形強度の確保等が難しくなることから、1mm未満とすることが望ましい。また、かかる突出先端40が短すぎると、シール部材42の厚さ寸法の確保や装着安定性の確保などが難しくなることから、0.1mm以上とすることが望ましい。
一方、前述の保護チューブ26の基端側に接続されて、保護チューブ26と協働して外側被覆チューブ14を構成するアウタチューブ28は、施術に際して体内に挿入されるものでないが、施術操作性を阻害しない程度に軟質で湾曲変形が許容されると共に、インナチューブ12の折れやキンクなどを防止して保護し得るように、柔軟性や強度などの特性が要求される。
そこで、かかるアウタチューブ28としては、樹脂製チューブが好適に採用されるが、アウタチューブ28は、先端側が保護チューブ26へ固着されると共に、基端側がコネクタ16に固着されることから、それら他部材に対する接着等による固着の容易さも要求される。更に、アウタチューブ28には、極めて細く強度も小さいインナチューブ12を内挿して組み付ける必要があることから、インナチューブ12の挿通容易性も考慮されるべきである。
このような要求特性を考慮して、本実施形態では、かかるアウタチューブ28として、径方向で多層の複合材構造を有するチューブが採用されている。具体的には、最内層48には、透明で低摩擦性を有する樹脂層として、例えばテフロン系の樹脂材が好適に採用される。また、最外層50には、適切な可撓性と強度の他に視認性を考慮して有色で接着剤の適用範囲が広くインナチューブ12に対する保護性能の高い樹脂層として、例えば比較的安価で成形性が良好なポリアミド系の樹脂材が好適に採用される。なお、本実施形態のアウタチューブ28は、内層48と外層50の2層構造とされているが、中間層として更に異なる材質層や、編組層を設けて3層以上の積層チューブとしても良い。
また、アウタチューブ28の長さや内外径の寸法は特に限定されないが、インナチューブ12の挿通や施術の作業性等を考慮して1~2mの範囲内の長さと、0.5~3mmの範囲内の外径寸法とされることが望ましい。好適には、アウタチューブ28は、全長に亘って略一定の径寸法をもって延びる単一構造の湾曲可能なストレートチューブによって構成される。
本実施形態では、アウタチューブ28の先端部分が、保護チューブ26の基端側開口から所定長さで挿し入れられて、相互に内外層状態で固着されている。かかる内外挿部分では、圧入によって固着しても良いが、本実施形態では、アウタチューブ28の先端部分が保護チューブ26の基端部分に挿入されて、アウタチューブ28の外周面と保護チューブ26の内周面とが接着剤を用いて固着されている。
特にアウタチューブ28において、保護チューブ26への接着面を構成する外層50がポリアミド系樹脂とされていることから、接着剤を公知のなかから適宜に選択することができる。保護チューブ26が金属材である場合も考慮して、例えば2液混合タイプのアクリル系接着剤やエポキシ系接着剤、有機溶剤を含まないホットメルタイプの接着剤など、公知の接着剤が適宜に採用され得る。
一方、アウタチューブ28の基端部分は、コネクタ16のブラント針24に外挿されて、アウタチューブ28の基端面がコネクタ16のポート部22の先端面に突き合わせた状態で、相互に固着されている。アウタチューブ28とブラント針24は、相互の圧入で嵌着固定されても良いが、必要に応じて接着される。本実施形態では、接着の処理時間短縮を考慮して、光硬化型の接着剤が採用されている。
具体的には、例えば紫外線硬化型のアクリル系又はエポキシ系の公知の接着剤を用いることができる。なお、本実施形態では、アウタチューブ28の基端部分において光透過率の低い有色の外層50が除去されて、光透過率の高い内層48が外周面に露出されている。これにより、硬化処理に際して外部から照射される光を接着部位へ効率的に照射可能とされている。尤も、光硬化型の接着剤を採用する場合でも、アウタチューブ28の基端部分が光透過性を有していれば良く、例えばアウタチューブ28の基端部分のみを無色(無着色の透明を含む)の外層50として形成することも可能であり、或いはアウタチューブ28の全長に亘って無色の外層50を採用して、必要に応じて基端部分を除く領域の表面に塗膜を形成しても良い。
このように保護チューブ26とアウタチューブ28から構成された外側被覆チューブ14を採用したことで、カニューレ先端部分では要求される強度や剛性等が保護チューブ26によって確保すると共に、カニューレ中間部分から基端部分にかけては要求される可撓性等がアウタチューブ28によって確保しつつ、インナチューブ12に対する保護性能が達成される。
また、かかる外側被覆チューブ14は、インナチューブ12に対して、先端部分と基端部分とでそれぞれ実質的に相互固定されているが、長さ方向の中間部分では相互に固定されずに径方向で僅かな隙間を隔てて配設されている。これにより、施術時の操作などに際してインナチューブ12へ作用する外力が効果的に回避又は軽減され得て、インナチューブ12の損傷リスクが抑えられると共に、湾曲変形に際しても良好な柔軟性が達成され得る。
なお、本実施形態では、アウタチューブ28の長さ方向両端部分における保護チューブ26及びコネクタ16への接続部位には、それぞれ薄肉筒状の接続部カバーチューブ52が外挿状態で装着されている。かかる接続部カバーチューブ52により、接続部位の段差や隙間が覆われて接続の強度や安定性の向上が図られており、また、アウタチューブ28の両端の保護チューブ26やコネクタ16への接続部位を補強することで、材質や剛性の変化する接続部位におけるカニューレの局所的な折れ曲がりやキンクの防止なども図られている。また、接続部カバーチューブ52として熱収縮チューブなどを採用することで、接続部位における強度や信頼性の向上を図ることもできる。
ところで、施術に際して用いられる薬液などの液状物が貴重で高価な場合も多いことから、施術後にデバイス内に残留する液状物の量を抑えることが望ましい。上述の如き液状物投与デバイス10においては、液状物の流路を構成するインナチューブ12の内径寸法を小さくすることは重要であるが、それに加えて、外部流路との接続部位であるコネクタ16にも着目することが望ましい。
かかる点に鑑みた別態様のコネクタ54の一例を、図4に示す。かかるコネクタ54は、前記実施形態の液状物投与デバイス10で例示したコネクタ16に代えて採用され得るものであることから、コネクタ単体のみを説明する。また、前記実施形態で例示したコネクタ16と同様な構造とされた部材や部位については、同一の符号を付しておく。
すなわち、図4に例示するコネクタ54は、底壁20の中央から基端側に向かって軸方向内方に突出する突出ボス部56が形成されている。かかる突出ボス部56は、コネクタ54において、周壁18で囲まれた接続用空間に突出している。そして、ブラント針24が挿通された液状物の流通用の通孔58が、底壁20を貫通して直線的に基端側に延びて、突出ボス部56を貫通しており、突出ボス部56の突出先端面に開口されている。
このようなコネクタ54では、突出ボス部56の周囲において周壁18との間に存在する環状の空間が、前述の如き液状物投与装置におけるシリンジ60の雄チップ62が、接続に際して差し入れられる差入れ領域64とされている。かかる接続状態では、突出ボス部56が、シリンジ60の雄チップ62内に差し入れられることとなる。
それ故、コネクタ54へシリンジ60を接続してインナチューブ12の内腔へ外部流路を連通させて薬液等を脳内へ投与する施術を行った際に、コネクタ54内における薬液等の流路容積が、突出ボス部56の体積分だけ軽減されるのであり、その結果、かかる体積分だけ、装置内に残留する薬液等の量が抑えられてローデッド化が図られ得ることとなる。
なお、突出ボス部56の突出高さや外周長などの具体的形状は、接続されるシリンジ等の雄チップの形状などに応じて適宜に調節可能であり、限定されるものでない。また、かかる突出ボス部56は、その外周面において、雄チップ62の外周面に対して密着して当接することが望ましく、それによって、例えば雄チップ62からコネクタ54内の空間への薬液の漏出を防止することが可能になる。なお、突出ボス部56の外周面やコネクタ54の底壁20の内面などにシール部材を配することで、雄チップ62からコネクタ54内の空間への薬液の漏出を防止するようにしても良い。
以上、本発明の実施形態を例示したが、本発明はかかる記載によって限定的に解釈されるものでない。例えば、前記実施形態ではインナチューブ12の突出先端40が、軸方向の略全長に亘ってシール部材42で覆われていたが、インナチューブ12の先端をシール部材42の先端から更に突出させても良い。また、シール部材42の外周面形状を、先細状のテーパ形状としてシール部材42の先端面の面積を小さくすることも可能である。
また、前記実施形態では、前記インナチューブの材質がポリイミドであり、前記保護チューブの材質がステンレスであり、前記シール部材の材質が熱可塑性樹脂である液状物投与デバイスが例示されていたが、各部材の具体的材質は限定されない。尤も、かくの如き例示された各部材の材質を選定した態様によれば、ポリイミド系の樹脂材料で形成されたインナチューブを採用することで、脳内に投与される微量の液状物の通路が有利に実現可能になる。具体的には、例えば0.2mm以下の内径を有し、且つ薄肉で径寸法の公差が小さい、極細チューブを容易に実用化することが可能になる。また、ステンレス系の金属材料で形成された保護チューブを採用することで、薄肉で且つインナチューブの保護及び補強が有利に実現可能になる。また、熱可塑性樹脂で形成されたシール部材を採用することで、例えばインナチューブと保護チューブとの隙間に対して加熱溶融した熱可塑性樹脂を入り込ませて隙間シール部を形成することもできて、シール部材によるシール性能の向上と製造の容易化を図ることも可能になる。
また、シール部材42における隙間シール部44や被覆シール部46の長さ寸法などの具体的形状は限定されない。前記実施形態では、被覆シール部46が基端側に向かって、保護チューブ26の第一テーパ状部分36まで延びており、それによって被覆シール部46を形成したことに起因する外周面の段差が回避されていたが、第一テーパ状部分36に達しない軸方向長さで被覆シール部46を形成することも可能である。なお、被覆シール部46の外周面にも先端に向かって小径化するテーパ面を付しても良い。また、被覆シール部46の外径寸法は限定されないが、前記実施形態のように第一テーパ状部分36の最大外径寸法よりも小さいことが望ましい。なお、被覆シール部46は、周方向において部分的に設けられていても良いし、シール部材42において被覆シール部46は必須でなく、隙間シール部44だけを設けても良い。
また、カニューレの先端部分におけるシール部材42の装着部位において、シール部材のシール強度を更に上げる等の目的で、シール部材42とインナチューブ12及び/又は保護チューブ26との間に接着剤を用いてもよい。
また、前記実施形態では、脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備え、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、前記カニューレの前記先端部分が、前記液状物の流通用の内腔を有する樹脂製のインナチューブと、該インナチューブに外挿される硬質の保護チューブとを含んで構成されており、該保護チューブの基端側から延び出した該インナチューブの基端側にはコネクタが接続されていると共に、該保護チューブと該コネクタとの間にはアウタチューブが配されて、該アウタチューブが該インナチューブに外挿されており、該アウタチューブが、フッソ系樹脂の内層とポリアミド系樹脂の外層とを有する積層樹脂とされている液状物投与デバイスが例示的に開示されていたが、かかる開示範囲に限定されるものでない。
尤も、かかる開示範囲における液状物投与デバイスの態様によれば、インナチューブに外挿されて保護するアウタチューブについて、積層構造を採用して内周面と外周面とに要求される、互いに異なる特別な特性を実現し得た。具体的には、アウタチューブの内周面について、フッソ系樹脂の内層として摩擦抵抗を抑えることで、インナチューブの挿通作業性の向上を図ることができると共に、施術等に際して湾曲変形する際に発生するインナチューブとアウタチューブとの相互間での滑りを良くして、全体として柔軟な湾曲特性を実現し得る。また、アウタチューブの外周面について、ポリアミド系樹脂の外層として耐久性や耐キンク性(耐折れ性)などの機械的特性のチューニングを容易にすることができると共に、例えば視認性などを考慮した着色の設定自由度の実現や、保護チューブへの接着容易性なども達成され得る。
なお、上記した開示範囲における液状物投与デバイスの態様では、例えば「前記アウタチューブの先端部分が前記保護チューブの基端部分に差し入れられて接着されている一方、該アウタチューブの基端部分が前記コネクタに設けられた中空針に対して外挿されていると共に、該アウタチューブの基端部分は光透過性とされて光硬化性接着剤で該中空針に対して接着されている態様」や「前記アウタチューブの先端部分における前記保護チューブとの接続部位と、該アウタチューブの基端部分における前記コネクタとの接続部位とに、それぞれ接続部カバーチューブが外嵌装着されている態様」の少なくとも一方が併せて採用され得る。前者の態様を採用することで、アウタチューブの先端側は、例えば外層を構成するポリアミド系樹脂に対して充分な接着力を示す公知の各種接着剤を用いて保護チューブへ容易に接着することが可能になる一方、アウタチューブの基端側は、光硬化性接着剤を用いて中空針に対して速やかに且つ強固に接着することが可能になる。後者の態様を採用することで、アウタチューブの長さ方向両端の接着部位を接続部カバーチューブで覆うことにより、各接着部位を保護して接着強度の安定化を図ることができると共に、アウタチューブの保護チューブやコネクタへの接続部位を補強することで外力作用時における当該接続部位のキンク(折れ)防止などの効果も期待できる。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、理解されなければならない。
10 液状物投与デバイス
12 インナチューブ
14 外側被覆チューブ
16 コネクタ
18 周壁
20 底壁
22 ポート部
24 ブラント針
26 保護チューブ
28 アウタチューブ
30 先端ストレート部分
32 中間ストレート部分
34 基端ストレート部分
36 第一テーパ状部分
38 第二テーパ状部分
40 突出先端
42 シール部材
44 隙間シール部
46 被覆シール部
48 最内層
50 最外層
52 接続部カバーチューブ
54 コネクタ
56 突出ボス部
58 通孔
60 シリンジ
62 雄チップ
64 差入れ領域

Claims (7)

  1. 脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備え、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、
    前記カニューレの前記先端部分が、前記液状物の流通用の内腔を有する樹脂製のインナチューブと、該インナチューブに外挿される硬質の保護チューブとを含んで構成されており、
    該インナチューブの先端が該保護チューブの先端から突出しており、該インナチューブの突出先端の外周面に固着されたシール部材には、該インナチューブと該保護チューブとの隙間に入り込んだ隙間シール部と、該保護チューブの外周面に広がる被覆シール部とが一体形成されている液状物投与デバイス。
  2. 前記カニューレの前記先端部分では、前記シール部材によって、前記インナチューブと前記保護チューブとの間に要求される固定力が接着剤を用いないで達成されている請求項1に記載の液状物投与デバイス。
  3. 前記保護チューブから突出した前記インナチューブの突出先端の長さが1mm未満である請求項1又は2に記載の液状物投与デバイス。
  4. 脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備え、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、
    前記カニューレの前記先端部分が、前記液状物の流通用の内腔を有する樹脂製のインナチューブと、該インナチューブに外挿される硬質の保護チューブとを含んで構成されており、
    該保護チューブには、長さ方向の複数箇所において先端側から基端側に向かって内外径が次第に拡径するテーパ状部が設けられており、
    最も先端側に位置する該テーパ状部が該保護チューブの先端領域に設けられていると共に、
    最も基端側に位置する該テーパ状部が該保護チューブの先端領域を超える領域に設けられている液状物投与デバイス。
  5. 前記保護チューブが長さ方向の全長に亘って連続した金属製の単一部材からなる一体形成品である請求項4に記載の液状物投与デバイス。
  6. 脳組織内へ先端部分が挿し入れられるカニューレを備えており、該カニューレの基端側には液状物投与装置に接続されるコネクタが設けられた、脳組織内への液状物の投与に用いられる液状物投与デバイスであって、
    前記コネクタには、先端側底壁から基端側に向かって周壁で囲まれた接続用空間に突出する突出ボス部が形成されており、前記カニューレにおける前記液状物の流通用の内腔に連通される液状物用通孔が該突出ボス部を貫通して設けられている液状物投与デバイス。
  7. 前記コネクタにおける前記突出ボス部の周囲における前記周壁との間の空間が、前記液状物投与装置におけるシリンジの雄チップが差し入れられる環状空間とされている請求項6に記載の液状物投与デバイス。
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