JP2023130026A - 埋込方法及び処理システム - Google Patents

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佳紀 森貞
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Abstract

【課題】凹部に埋め込んだ流動性膜の改質時に凹部の構造を保護する。【解決手段】凹部に膜を埋め込む方法であって、(a)前記凹部を有する基板を準備し、(b)前記凹部の内部に前記凹部の底面から所定の厚さの第1の流動性膜を形成し、(c)前記凹部の上面及び上部側面に保護膜を形成し、(d)前記第1の流動性膜をプラズマにさらすことにより前記第1の流動性膜に第1の改質を行い、(e)前記第1の改質を行った後、前記凹部の内部に第2の流動性膜を形成すること、を含む埋込方法が提供される。【選択図】図1

Description

本開示は、埋込方法及び処理システムに関する。
例えば、特許文献1は、成膜ガスとしての酸素含有シリコン化合物ガスと非酸化性の水素含有ガスとを少なくとも非酸化性の水素含有ガスをプラズマ化した状態で反応させて流動性のシラノールコンパウンドを基板上へ成膜し、基板をアニールしてシラノールコンパウンドを絶縁膜にすることを提案する。
国際公開第2021/010004号
本開示は、凹部に埋め込んだ流動性膜の改質時に凹部の構造を保護することができる技術を提供する。
本開示の一の態様によれば、凹部に膜を埋め込む方法であって、(a)前記凹部を有する基板を準備し、(b)前記凹部の内部に前記凹部の底面から所定の厚さの第1の流動性膜を形成し、(c)前記凹部の上面及び上部側面に保護膜を形成し、(d)前記第1の流動性膜をプラズマにさらすことにより前記第1の流動性膜に第1の改質を行い、(e)前記第1の改質を行った後、前記凹部の内部に第2の流動性膜を形成すること、を含む埋込方法が提供される。
一の側面によれば、凹部に埋め込んだ流動性膜の改質時に凹部の構造を保護することができる。
一実施形態に係る埋込方法STの一例を示すフローチャート。 一実施形態に係る埋込方法STを説明するための膜の断面図。 保護膜がない場合の流動性膜の改質を説明するための図。 流動性膜を成膜及び改質してSiO膜を形成する際の反応例を示す図。 図4の流動性膜の改質を説明するための図。 流動性膜を成膜及び改質してSiN膜を形成する際の反応例を示す図。 流動性膜を成膜及び改質してBN膜を形成する際の反応例を示す図。 流動性膜を成膜及び改質してSiC膜を形成する際の反応例を示す図。 一実施形態に係る処理システムの構成例を示す図。 一実施形態に係るチャンバAを有する処理装置の構成例を示す図。 一実施形態に係るチャンバBを有する処理装置の構成例を示す図。
以下、図面を参照して本開示を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
本明細書において平行、直角、直交、水平、垂直、上下、左右などの方向には、実施形態の効果を損なわない程度のずれが許容される。角部の形状は、直角に限られず、弓状に丸みを帯びてもよい。平行、直角、直交、水平、垂直、円、一致には、略平行、略直角、略直交、略水平、略垂直、略円、略一致が含まれてもよい。
[埋込方法ST]
まず、図1及び図2を参照して一実施形態に係る埋込方法STについて説明する。図1は、一実施形態に係る埋込方法STの一例を示すフローチャートである。図2は、一実施形態に係る埋込方法STを説明するための膜の断面図である。図1で実行される埋込方法STでは、例えば図2(a)に示すような基板100の凹部101内に流動性CVDの技術を用いて流動性膜を埋め込み、当該流動性膜を改質して絶縁膜等を形成する。この埋込処理は、後述する制御部(図9、図10、図11参照)により実行される。
(ステップS1)
まず、図1のステップS1において、制御部は、凹部101を有する基板100を準備する。準備される基板100は特に限定されないが、シリコン等の半導体基板が例示される。基板100としては、表面に微細な立体構造を有するものを用い得る。微細な立体構造とは、微細パターンが形成された構造を挙げることができる。微細パターンは例えば図2(a)に示すように、凹部101を有する。凹部101は、例えば、トレンチやホールであってよい。下地は特に制限されない。
凹部101は、上面101a、底面101b及び側面101cから構成され、凹部101の上部に開口する開口部101dを有する。ステップS1において、基板100はチャンバAに搬入される。チャンバAは、第1のチャンバの一例であり、例えば後述する図10のチャンバAが構成例として挙げられる。
次に、図1のステップS2において、制御部は、凹部101内に所定の厚さの流動性膜を形成する。凹部101内に最初に形成される流動性膜を第1の流動性膜ともいい、流動性膜200aの符号で示す。例えば図2(b)に示すように、凹部101内に所定の厚さHの流動性膜200aが形成される。厚さHが凹部101の上面101aから底面101bまでの深さの半分よりも厚いと、流動性膜を改質するときに、奥側(底面101b側)の流動性膜の改質が不十分になったり、改質の状態が表面から奥に向かってグラデーション状に変化したりする場合がある。よって、流動性膜200aの厚さHは、凹部101の上面101aから底面101bまでの深さの半分以下であることが好ましい。
次に、図1のステップS3において、制御部は、凹部101の上面101a及び側面101cの上部に保護膜201を形成する。例えば図2(c)に示すように、基板100は、チャンバAからチャンバBに移送され、チャンバB内で凹部101の上面101a及び側面101cの上部に保護膜201が形成される。側面101cの上部は、少なくとも側面101cの中央よりも上であり、例えば凹部101にて上向きに開口した開口部101dの上部周辺の領域である。以下、凹部101の側面101cの上部を上部側面ともいう。これにより、凹部101の上面101a及び上部側面は保護膜201により覆われ、側面101cの少なくとも中央より下は保護膜201が形成されていない。チャンバBは、第2のチャンバの一例であり、例えば後述する図11のチャンバBが構成例として挙げられる。
保護膜201は、凹部101内に埋め込む流動性膜と同じ膜種である。ただし、保護膜201は、流動性膜と異なる膜種であってもよい。例えば流動性膜は、SiO、SiN、SiC、SiOCH、SiOC、BN、TiO、AlOのいずれかであってよい。同様に保護膜201は、SiO、SiN、SiC、SiOCH、SiOC、BN、TiO、AlOのいずれかであってよい。流動性膜がSiO膜のとき、保護膜201は、同一膜種のSiO膜であってもよいし、異なる膜種のSiN膜等であってもよい。
次に、図1のステップS4において、制御部は、基板100をプラズマにさらすことにより第1の流動性膜を改質する。第1の流動性膜の改質を、第1の改質ともいう。ステップS4を実行中、凹部101の上面101a及び上部側面は保護膜201により保護されている。
例えば図2(d)に示すように、基板100をチャンバB内にて生成したプラズマにさらすことでプラズマ中のラジカル、電子及びイオンにより化学的及び物理的な反応が促進され、流動性膜200aが改質される。これにより、流動性膜200aは、液体から固体に変化し、かつ、良質な膜特性を有する均一な膜に改質される。なお、図2(d)の例では、チャンバBに設けられた加熱部(ヒータ等)により基板100が加熱される。この場合、流動性膜200aは、プラズマのエネルギー及び熱エネルギーにより改質される。図2(d)に示すプラズマによる流動性膜の改質と熱による流動性膜の改質とは、同一のチャンバB内で同時に行うことができる。加えて、図2(c)に示す保護膜の形成と、図2(d)に示すプラズマ及び熱による流動性膜の改質とは、同一のチャンバBで行うことができる。
次に、図1のステップS5において、制御部は、基板100をチャンバBからチャンバAへ搬送し、チャンバA内にて凹部101内に次の流動性膜を形成する。凹部101内に次に形成される流動性膜を第2の流動性膜ともいい、流動性膜200bの符号で示す。例えば図2(e)に示すように、凹部101内の流動性膜200aの上に流動性膜200bが形成される。流動性膜200bは、流動性膜200aと同じ膜種であってよい。
次に、図1のステップS6において、制御部は、基板100をチャンバAからチャンバBへ搬送し、チャンバB内にて基板100をプラズマにさらすことで流動性膜200bを改質する。流動性膜200bの改質を第2の改質ともいう。
なお、図2(f)の例では、基板100をプラズマにさらし、かつ加熱部(ヒータ等)により基板100が加熱される。ステップS6を実行中、凹部101の上面101a及び上部側面は保護膜201にて保護されている。
次に、図1のステップS7において、制御部は、流動性膜の成膜を設定回数繰り返したかを判定する。設定回数はステップS2の流動性膜200a及びステップS5の流動性膜200bの形成の2回を含めて予め設定された回数n(n≧2)繰り返される。ステップS7において、制御部は、設定回数n繰り返されていないと判定すると、ステップS5に戻り、基板100をチャンバBからチャンバAへ搬送し、第3の流動性膜を形成する。その後、ステップS6に進み、基板100をチャンバAからチャンバBへ搬送し、第3の流動性膜に改質(第3の改質)を行う。ステップS5及びステップS6を繰り返した後、ステップS7において、制御部は、設定回数n繰り返されたと判定すると、本処理を終了する。
以上に説明した凹部101に膜を埋め込む方法は、(a)凹部101を有する基板を準備し、(b)凹部101の内部に凹部101の底面101bから所定の厚さの流動性膜200aを形成し、(c)凹部101の上面101a及び上部側面(側面101cの上部)に保護膜201を形成し、(d)流動性膜200aをプラズマにさらすことにより流動性膜200aに第1の改質を行い、(e)第1の改質を行った後、凹部101の内部に流動性膜200bを形成すること、を含む。
この埋込方法において、(c)の保護膜201の形成は、(b)の流動性膜200aの形成前に実行してもよいし、(b)の流動性膜200aの形成後に実行してもよい。
また、この埋込方法において、(e)の流動性膜200bの形成後に(f)流動性膜200bをプラズマにさらすことにより流動性膜200bに第2の改質を行ってもよい。
更に、この埋込方法において、(e)の流動性膜200bの形成と(f)の流動性膜200bの改質とを繰り返し、凹部101の底面101bから複数の流動性膜を積層し、改質してもよい。流動性膜200a、200bを含む複数の流動性膜を総称して流動性膜200ともいう。
以上の埋込方法STによれば、図2(g)に示すように、積層された複数の流動性膜200(第1の流動性膜200a、第2の流動性膜200b、第3の流動性膜・・・)のそれぞれが改質されて形成された絶縁膜300を凹部101に埋め込むことができる。改質には、流動性膜の固化及び膜特性の変化が含まれる。絶縁膜300の成膜後、平坦化(CMP)処理により保護膜201は除去されてもよい。ただし、保護膜201は除去しなくてもよい。また、保護膜201の一部は凹部101の内部に残ってもよい。
図3は、保護膜が形成されていない場合の流動性膜200の改質を説明するための図である。流動性膜200の形成後、流動性膜200の改質時にプラズマを使用する場合、図3に示すように、基板100をプラズマにさらすことでプラズマ中のラジカル、電子及びイオンにより化学的及び物理的な反応が促進され、流動性膜200が改質される。
特に比較的エネルギーの高いイオンを流動性膜200に衝突させることで、流動性膜200の表面だけでなく奥側まで均一に膜を改質できる。しかしながら、エネルギーの高いイオンは凹部101の上面101aや上部側面にも作用する。一方、凹部101の上面101aや上部側面に形成された流動性膜200はないか、又は少ない。ここで、凹部101が形成された構造物がエネルギーに強い場合には問題はないが、凹部101を有する構造物がもろい場合がある。この場合、凹部101の上面101a及び上部側面にラジカル、電子及びイオンが衝突し、上面101aや側面101cの上部にダメージを与えてしまう。
これに対して、リモートプラズマによりラジカルだけを基板100に供給することも考えられる。これによればイオンによる凹部101を有する構造物への物理的ダメージを少なくできる。ただし、リモートプラズマではチャンバへの輸送時にある程度のラジカルが消失するため、凹部101に供給されるラジカル量が減ってしまう。
そこで、本開示の埋込方法STでは、流動性膜200の改質時、凹部101の上面101a及び上部側面を保護膜201により保護する。これにより、改質中にプラズマのラジカル、電子及びイオンにより凹部101の上面101a及び上部側面がダメージを受けることを回避できる。よって、本開示の埋込方法STでは、凹部101に供給されるラジカル量、イオン量を減らすことなく、基板上に形成されたデバイス素子構造に与えるダメージを防止又は抑制しながら、凹部101へ絶縁膜300を埋め込むことができる。
次に、図4及び図5を参照して、(1)流動性膜の成膜条件、(2)保護膜の成膜条件及び(3)流動性膜の改質条件について説明する。図4は、流動性膜を成膜及び改質してSiO膜を形成する際の反応例を示す図である。図5は、図4の流動性膜の改質を説明するための図である。図4及び図5では、SiOの絶縁膜を形成する例に挙げて説明する。
(1)流動性膜の成膜条件
(ガス種)
流動性膜200を成膜するために、チャンバAには、図4(a)に示すように、成膜ガスとしての酸素含有シリコン化合物ガスと非酸化性の水素含有ガスとが供給される。図4(a)の例では、成膜ガスは、アルキル基(R)を有するSi-O骨格のテトラエトキシシラン(TEOS;Si(OC)と、シラン(SiH)ガスである。TEOSガス及びシランガスは酸素含有シリコン化合物ガスの一例である。水素含有ガスの一例として水素(H)ガスを供給してもよい。
酸素含有シリコン化合物ガスの他の例としては、テトラメトキシシラン(TMOS;Si(OCH)、メチルトリメトキシシラン(MTMOS;Si(OCHCH)、ジメチルジメトキシシラン(DMDMOS;Si(OCH(CH)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリメトキシシラン(SiH(O)、トリメトキシ・ジシロキサン(Si(OCHOSi(OCH)等を挙げることができる。これらの化合物は、単独で用いてもよいし、2以上を組み合わせて用いてもよい。
水素含有ガスの例としては、Hガス、NHガスを挙げることができ、これら単独であっても、2以上の組み合わせであってもよい。酸素含有シリコン化合物、及び水素含有ガスの他、He、Ne、Ar、Kr、Nのような不活性ガスをチャンバ内に供給してもよい。水素含有ガスは、Hガス、NHガス、SiHガスから選択された少なくとも1種、または、これらの少なくとも1種に、さらにOガス、NO、NO、CO、およびHO等の酸素含有ガスの少なくとも1種を添加ガスとして加えてもよい。
プラズマを生成し、流動性膜200の成膜をCVDにより実施する。プラズマ生成手法は特に限定されず、容量結合プラズマ、誘導結合プラズマ、マイクロ波プラズマ等種々の手法を用いることができる。また、プラズマは、少なくとも水素含有ガスがプラズマ化されていればよい。すなわち、成膜ガスと水素含有ガスの両方をプラズマ化してもよいし、水素含有ガスのみをプラズマ化してもよい。
ここでは、TEOS、シラン(SiH)ガス、Hガスを供給し、Hガスをプラズマ化させる。かかるプラズマによる反応によって、流動性のシラノールコンパウンドが流動性膜200として基板上へ成膜される。ここでは、シラノールコンパウンドとは、Si-OH基を有するシリコン含有モノマーおよびオリゴマー(多量体)をいう。
具体的には、図4(a)及び(b)に示すように、TEOS、シランガスは、Hガスから生成されたプラズマ中のHラジカル(H)と反応し、アルキル基及び水素が脱離し、シラノールコンパウンドのモノマー(例えばオルトケイ酸やメチルトリオール)となる。また、プラズマとの反応により、成膜ガスとして導入したTEOSの一部が重合してポリシラノールオリゴマーとなるとともに、ポリシラノールオリゴマーからも同様に炭化水素基等が脱離し、シラノールコンパウンドのオリゴマーとなる。このようにして基板100上に生成されたモノマー及び低蒸気圧オリゴマー状態のシラノールコンパウンドは流動性を有し、流動性膜200として凹部101に埋め込まれる。
(温度及び圧力)
流動性膜200の流動性を確保する観点から、流動性膜200の成膜時、基板100の温度(又は載置台の温度)は、250℃以下に制御することが好ましく、より好ましくは-10℃~100℃であり、さらに好ましくは-10℃~50℃である。また、流動性膜200の成膜時、チャンバA内の圧力は、10Pa~2600Paが好ましい。
(2)保護膜の成膜条件
保護膜201は、凹部101の上面101a及び上部側面に選択的に成膜されること、すなわち、低カバレッジであることと、流動性膜200の改質時にプラズマに暴露されるためプラズマ耐性があることが重要である。また、保護膜201の成膜条件は、流動性膜200との関係、流動性膜200の改質条件との関係で定まる。
例えば、流動性膜200との関係では、保護膜201は、流動性膜200と同一の膜種であってもよい。例えば流動性膜200がSi及びOを含むシラノールコンパウンド(図4(b)参照)の場合、SiOの保護膜を形成してもよい。この場合、流動性膜200を形成するときに使用したガスと同一のガスを保護膜の形成に使用できる。
保護膜201は、流動性膜200と異なる膜種を形成してもよい。例えば流動性膜200の改質条件との関係において、改質ガスにHガス等の水素含有ガスを使用する場合(図4(c)参照)、SiOの流動性膜200に対してSiNの保護膜を形成してもよい。この場合、シランガスと、窒素含有ガス(例えばNH(アンモニア)ガス及び/又はN(窒素)ガス等)とを保護膜の形成に使用できる。
凹部101への絶縁膜300の埋め込みが完了し(図2(g)参照)、その後に保護膜201をCMP処理により除去する場合、保護膜201は流動性膜200と同一の膜種を形成してもよいし、異種の膜種を形成してもよい。一方、凹部101への絶縁膜300の埋込が完了したときに、保護膜201がある程度除去されていれば、CMP処理により保護膜201を除去するステップを省略できる。この場合には、凹部101への絶縁膜300の埋込が完了するまでの間に保護膜201がある程度消耗していくような、流動性膜200と異なる膜種、又は同一膜種であるが膜密度が異なる膜種であって流動性膜200との選択比がとれる保護膜201を形成することが好ましい。
低カバレッジかつプラズマ耐性のある保護膜201を成膜するために、保護膜201は、流動性膜200と同一膜種及び異種膜種にかかわらず、流動性膜200よりも膜密度が高くなる条件、及び/又は凹部101の上面101a側にガスが吸着する条件で成膜することが好ましい。
保護膜201の膜密度を向上させる成膜条件の一つとしては、保護膜201の成膜時には、流動性膜200の成膜時に供給する高周波やマイクロ波のパワーよりも高い高周波やマイクロ波のパワーに制御することが挙げられる。また、低カバレッジの保護膜201を成膜する条件の一つとしては。保護膜201の成膜時には、流動性膜200の成膜時に正制御したチャンバA内の圧力よりも高圧にチャンバB内の圧力を制御することが挙げられる。
(ガス種)
流動性膜と同じ膜種の保護膜を形成する場合、ガス種は流動性膜の成膜条件で示したガス種と同じであってよい。例えばSiOの流動性膜と同じ保護膜を形成する場合、流動性膜の成膜に使用するガスと同じ酸素含有シリコン化合物ガスを使用してよい。また、異なる酸素含有シリコン化合物ガスを使用してもよい。SiOの流動性膜と異なる膜種の保護膜を形成する場合、保護膜の膜種に応じて異なるガスを使用する。例えばSiOの流動性膜に対してSiNの保護膜を形成する場合、保護膜の成膜時にはシランガス及びアンモニア(NH)ガスを使用してもよい。
プラズマを生成し、保護膜の成膜をCVDにより実施する。プラズマ生成手法は特に限定されず、容量結合プラズマ、誘導結合プラズマ、マイクロ波プラズマ等種々の手法を用いることができる。成膜ガスと水素含有ガスの両方をプラズマ化してもよいし、水素含有ガスのみをプラズマ化してもよい。水素含有ガスのみをプラズマ化する場合は、水素含有ガスをチャンバ外でプラズマ化し、リモートプラズマとしてチャンバ内に導入し、成膜ガスをそのままチャンバに供給すればよい。
(温度及び圧力)
保護膜201の成膜時に制御する基板の温度帯は、流動性膜200の改質時に制御する基板の温度帯と同じである。このため、保護膜201の成膜及び流動性膜200の改質は同一のチャンバBで行うことができる。一方、流動性膜200の成膜は、保護膜201の成膜及び流動性膜200の改質で使用する温度帯よりも低温に基板の温度を制御する。従って、保護膜201の成膜及び流動性膜200の改質を行うチャンバBは、流動性膜200の成膜を行うチャンバAとは別チャンバとなる。流動性膜200の成膜時、基板100の温度は250℃以下に制御されるため、保護膜201の成膜時、チャンバAの基板100の温度は250℃よりも高いことが好ましい。なお、保護膜201の成膜時の基板100の温度は、250℃よりも高ければ、流動性膜の改質時の基板100の温度と同じであってもよいし、異なってもよい。ただし、保護膜201の成膜時の基板の温度と流動性膜の改質時の基板の温度とは同じ又は温度差が小さいことが好ましい。これにより、温度制御に要する時間を短縮でき、スループットを高めることができる。
保護膜201の成膜時、例えば、カバレッジが悪い条件を採用する。これにより、凹部101の上面101a及び上部側面を覆うように保護膜201を形成できる。
(3)流動性膜の改質条件
流動性膜200の改質では、ラジカル、電子及びイオンを流動性膜200に供給する。これにより、図4(c)及び図5に示すように、シラノールコンパウンドに脱水縮合反応やアルキル基Rの切断が生じる。これにより、余分な物質であるHOやR-Hが気相となって揮発し(図5のDesorption)、Si-O-Si結合が形成され(図5のDensification)、絶縁膜としてSiとOのネットワーク構造を有するSiO膜が形成される。
特に、本開示では、プラズマと熱により流動性膜200を改質する。熱により流動性膜200を改質する処理(熱(アニール)処理:図5のThermal Cure)は、基板100を加熱することにより、凹部101に埋め込まれたシラノールコンパウンドをシリコン系の絶縁膜に変化させる。熱処理では、熱エネルギーにより流動性膜200の分子を振動させて、その振動エネルギーで余分な物質を脱離させる。熱はイオン等による叩き込みがないため、凹部101を有する構造物への物理的なダメージが少ない。
これに対して、プラズマにより流動性膜200を改質する処理(プラズマ処理:図5のPlasma Cure)は、プラズマ中の活性種(ラジカル、電子、イオン)のエネルギーを用いて流動性膜200の改質反応を促す。ラジカルとイオンとは、流動性膜200の改質において似たような作用を持つが、ラジカルは流動性膜200の表面近くで作用するのに対して、イオンは流動性膜200の奥まで引き込んで作用する。これにより、改質にプラズマを用いると流動性膜200の表面から奥まで改質が促進され、良質な膜に改質できる。
特に、プラズマ及び熱のエネルギーの両方を使って流動性膜200の改質を行うことで、プラズマのエネルギーにより流動性膜の表面及び奥側の改質を促進し、かつ、熱エネルギーにより分子を振動させることで反応が促進される。
かかるプラズマ及び熱を用いた流動性膜200の改質によれば、凹部101に埋め込まれた絶縁膜300の膜特性を向上させ、基板100上に形成するデバイス素子の処理性能を高めることができる。また、流動性膜200の改質に要する処理時間を短縮できる。また、保護膜201により凹部101の上面101a及び上部側面にイオン等が衝突して凹部101が形成されたデバイス素子構造にダメージを与えることなく流動性膜200の改質を実現できる。
なお、流動性膜200の改質は、基板100に熱(アニール)処理を行った後にプラズマ処理を行ってもよいし、プラズマ処理を行った後に熱処理を行ってもよい。なお、流動性膜200の改質は、プラズマのみを用いてもよいし、熱のみを用いてもよい。
(ガス種)
流動性膜200の改質時、流動性膜200の成膜時に使用したガスのうち、Siを含む原料ガスを除いたガスでプラズマを生成してもよい。例えば、TEOSとシランガスとのシランダブルソースを成膜ガスとして、更に水素(H)ガスとアルゴン(Ar)ガスとを流動性膜200の成膜時に使用した場合、流動性膜200の改質では、HガスとArガスを供給しプラズマを生成してもよい。
プラズマ処理及び熱処理の雰囲気は特に限定されないが、非酸化性雰囲気で行うことが好ましい。ここで、非酸化性雰囲気とは下地を酸化させないガス雰囲気をいい、下地を酸化させない範囲であれば酸素を含んでいてもよい。非酸化性雰囲気としては、例えば、Ar、He、N等の不活性ガス雰囲気が好ましい。
(温度及び圧力)
流動性膜200の改質は、すでに説明したように、流動性膜200を成膜したチャンバAとは別のチャンバBにて行うことが好ましい。このとき、チャンバB内の基板100の温度は、流動性膜200の成膜時に使用した基板の温度250℃よりも高い温度に制御する。250℃より高い温度であれば、保護膜201の成膜時と同一温度であってもよいし、異なる温度であってもよい。
なお、流動性膜200の改質では、プラズマ処理と熱処理に加えて、紫外線(UV)照射を組み合わせてもよい。本実施形態によれば、酸素含有シリコン化合物ガスと非酸化性の水素含有ガスとを、少なくとも水素含有ガスをプラズマ化した状態で反応させて、流動性のシラノールコンパウンドを基板上へ生成する。プラズマ及び熱により流動性膜200を改質して均一で良質なSiO膜等の絶縁膜を形成することができる。流動性膜200の改質にプラズマを使用する際、凹部101の上面101aと開口部101dの上部周辺をプラズマから保護することができる。これにより、デバイス素子構造にダメージを与えることなく、良質な絶縁膜300を形成できる。
また、本開示の埋込方法STでは、保護膜201の形成と流動性膜200の改質との両方を同一のチャンバBで処理できる。これにより、保護膜201と同一膜をチャンバBの内壁等にプリコートできる。よって、チャンバBの内壁等を保護膜により保護した状態で比較的大きなダメージを与える水素プラズマを使用して、凹部101の構造物及びチャンバBの内部の両方を保護しながら、流動性膜200の改質を促進できる。これにより、例えばアルミニウム等の金属で形成されたチャンバBの内壁を水素プラズマ中のイオン等で叩くことによってチャンバB内が金属汚染されることを回避できる。
(絶縁膜の種類)
以上の埋込方法STにより流動性膜200の成膜及び改質を行って形成される絶縁膜300としては、SiO膜、SiN膜、SiC膜、SiOCH膜、SiOC膜、BN膜、TiO膜、AlO膜を挙げることができる。
図6は、流動性膜200を成膜及び改質してSiN膜を形成する際の反応例を示す図である。図7は、流動性膜200を成膜及び改質してBN膜を形成する際の反応例を示す図である。図8は、流動性膜200を成膜及び改質してSiC膜を形成する際の反応例を示す図である。
図6のSiN膜を形成する際、流動性膜200を成膜するために、チャンバAには、図6(a)に示すように、成膜ガスとしてアルキル基(R)を有するSi-N骨格の有機アミノシランと、シラン(SiH4)ガスのダブルソースガスが供給され、更に水素含有ガス及びアルゴンガスが供給される。有機アミノシランの一例としては、ジエチルアミノトリメチルシラン、ジメチルアミノトリメチルシラン、エチルメチルアミノトリメチルシラン、ビスターシャリーブチルアミノシラン、トリスジメチルアミノシラン、2,2,4,4,6,6-ヘキサメチルシクロトリシラザン、1,3-ジイソピルアミノ-2,4-ジメチルシクロシラザン等が挙げられる。
図6(a)及び(b)に示すように、有機アミノシランは、水素含有ガスのプラズマ(H及びNHラジカル)と反応し、Si-HとN-R(及びN-C)のボンドが切れてアルキル基及び水素が脱離したモノマー及びオリゴマーの流動性膜200を形成する。
図6(c)に示すように、ラジカル、電子及びイオンをチャンバBに供給し、流動性膜200をプラズマにさらして改質する。また、基板100を加熱し、流動性膜200を熱処理(アニール)する。これにより、NHやアルキル基Rの切断が生じ、NHやR-Hは気相となって揮発し、Si-N-Si結合が形成される。この結果、絶縁膜300としてSiとNのネットワーク構造を有するSiN膜が形成される。
図7のBN膜を形成する際、流動性膜200を成膜するために、チャンバAには、図7(a)に示すように、成膜ガスとしてアルキル基(R)を有するB-N骨格の有機アミノボランガスと、ジボランガスのダブルソースガスが供給され、更に水素含有ガス及びアルゴンガスが供給される。有機アミノボランの一例としては、トリスジメチルアミノボラン、トリスエチルメチルアミノボラン、ボラジン等が挙げられる。
図7(a)及び(b)に示すように、有機アミノボランは、水素含有ガスのプラズマ(H及びNHラジカル)と反応し、B-HとN-R(及びN-C)のボンドが切れてアルキル基及び水素が脱離したモノマー及びオリゴマーの流動性膜200となる。
図7(c)に示すように、ラジカル、電子及びイオンをチャンバBに供給し、流動性膜200をプラズマにさらして改質する。また、基板100を加熱し、流動性膜を熱処理(アニール)する。これにより、NHやアルキル基Rの切断が生じ、NHやR-Hは気相となって揮発し、B-N-B結合が形成され、絶縁膜300としてBとNのネットワーク構造を有するBN膜が形成される。
図8のSiC膜を形成する際、流動性膜200を成膜するために、チャンバAには、図8(a)に示すように、成膜ガスとしてダブルソースガスが供給され、更に水素含有ガス及びアルゴンガスが供給される。図8(a)の例では、成膜ガスは、Si-C骨格の有機シリコン含有ガスと、シランガスのダブルソースガスである。有機シリコン含有ガスの一例としては、ビスジクロロシリルメチレン、ビストリメチルシリルアミン等が挙げられる。
図8(a)及び(b)に示すように、有機シリコン含有ガスは、水素含有ガスのプラズマ(Hラジカル)と反応し、Si-HとC-Hのボンドが切れて水素が脱離したモノマー及びオリゴマーの流動性膜200となる。
図8(c)に示すように、ラジカル、電子及びイオンを流動性膜200に供給し、流動性膜200をプラズマにさらして改質する。また、基板100を加熱し、流動性膜を熱処理(アニール)する。これにより、CHやHは気相となって揮発し、C-Si-C結合が形成され、絶縁膜300としてSiとCのネットワーク構造を有するSiC膜が形成される。
TiO膜を形成する場合、チタン化合物、テトラキスジメチルアミノチタン、TiCp(NMe、TiMeCp(NMe、四塩化チタンのいずれかからなるチタン含有ガスと水素含有ガスとを、少なくとも水素含有ガスをプラズマ化した状態で反応させて、流動性の酸素を含むチタン化合物を基板上へ成膜することと、その後、基板を改質して酸素を含むチタン化合物を絶縁膜とする。
AlO膜を形成する場合、アルミニウム化合物、AIClNH、(NHAIF、Al(i-Bu)のいずれかからなるアルミニウム含有ガスと、水素含有ガスとを、少なくとも水素含有ガスをプラズマ化した状態で反応させて、流動性の酸素を含むアルミニウム化合物を基板上へ成膜することと、その後基板を改質して酸素を含むアルミニウム化合物を絶縁膜とする。
[処理システム]
次に、埋込方法STを実行する処理システムの構成例について、図9を参照しながら説明する。図9は、一実施形態に係る処理システム400の構成例を示す図である。処理システム400は、2つの処理装置401、402を含み、処理装置401、402において本開示の埋込方法STが実行される。ただし、図9の処理システム400の構成は本開示の埋込方法STを実行するシステム構成の一例であり、他の構成を取り得る。
処理システム400は、チャンバAを有する処理装置401と、チャンバBを有する処理装置402、真空搬送室411、ロードロック室431~433、大気搬送室440、ロードポート451~454及び制御部110を有する。
処理装置401、402は、それぞれゲートバルブG11、G12を介して真空搬送室411と接続されている。処理装置401、402内は所定の真空雰囲気に減圧され、その内部にて基板100に所望の処理を施す。処理装置401は、図1のステップS1、ステップS2及びステップS5に示す流動性膜200の成膜を実行し、基板100の凹部101に流動性膜200を形成するように構成される(図2(a)、(b)及び(e)参照)。
処理装置402は、図1のステップS3を実行し、凹部101に形成された流動性膜200を改質する前に凹部101の上面及び上部側面を部分的に成膜し、保護膜201を形成するように構成される(図2(c)参照)。また、処理装置402は、ステップS4及びステップS6を実行し、凹部101の上面及び上部側面を保護膜201により保護した状態で、流動性膜200の改質を実行するように構成される(図2(d)及び(f)参照)。処理装置401、402にてステップS5とステップS6とを設定回数繰り返すことで、流動性膜200の成膜及び改質が繰り返されることで、流動性膜200の成膜、固化及び改質が行われ、均一な膜特性の絶縁膜300が凹部101内に埋め込まれる(図2(g)参照)。なお、処理装置401、402の構成例については、図10、図11を用いて後述する。
真空搬送室411内は、所定の真空雰囲気に減圧されている。真空搬送室411には、減圧状態で基板100を搬送可能な搬送機構412が設けられている。搬送機構412は、処理装置401、402、ロードロック室431~433に対して、基板100を搬送する。搬送機構412は、例えば2つの搬送アームを有する。ただし、搬送アームは1つでもよい。
ロードロック室431~433は、それぞれゲートバルブG21~G23を介して真空搬送室411と接続され、ゲートバルブG31~G33を介して大気搬送室440と接続されている。ロードロック室431~433内は、大気雰囲気と真空雰囲気とを切り替えることができるようになっている。
大気搬送室440内は、大気雰囲気となっており、例えば清浄空気のダウンフローが形成されている。大気搬送室440内には、基板100のアライメントを行う図示しないアライナが設けられてもよい。また、大気搬送室440には、搬送機構442が設けられている。搬送機構442は、例えば1つの搬送アームを有する。ただし、搬送アームは2つ又はそれ以上でもよい。搬送機構442は、ロードロック室431~433、ロードポート451~454のキャリアC、アライナに対して、基板100を搬送する。
ロードポート451~454は、大気搬送室440の長辺の壁面に設けられている。ロードポート451~454には、基板100が収容されたキャリアC又は空のキャリアCが取り付けられる。キャリアCとしては、例えばFOUP(Front Opening Unified Pod)を利用できる。
制御部110は、処理システムの各部を制御する。例えば、制御部110は、処理装置401、402の動作、搬送機構412,442の動作、ゲートバルブG11、G12,G21~G23,G31~G33の開閉、ロードロック室431~433内の雰囲気の切り替え等を実行する。
[処理装置]
次に、流動性膜200の成膜を実行する処理装置401の構成例について図10を参照しながら説明する。図10は、一実施形態に係る処理装置401の構成例を示す図である。処理装置401はチャンバAを有する。
処理装置401は、制御部120の制御により図1のS2及びステップS5の処理を実行し、減圧状態のチャンバA内で基板100の凹部101に流動性膜200を形成する装置である。
ただし、図10の処理装置401の構成は一例であり、処理装置401は、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Micro Surface Wave Plasma、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプのプラズマ処理装置でも適用可能である。
図10のチャンバAは接地されている。チャンバA内には、基板100を水平に載置するための載置台3が設けられている。載置台3は金属製であり、内部に基板100の温調を行う温調器4が設けられている。載置台3はチャンバAを介して接地されている。温調器4は、載置台3に埋設された例えばヒータであり、加熱部の一例である。
チャンバAの底面には排気管5が接続され、この排気管5にはチャンバA内の圧力制御機能を有する排気機構6が接続されている。チャンバAの側壁には、基板100が搬送される搬送口7が形成されており、搬送口7はゲートバルブ8により開閉される。
チャンバAの上部には載置台3に対向するようにガスシャワーヘッド9が設けられている。ガスシャワーヘッド9は、内部にガス室9aを有し、底面に複数のガス吐出孔9bを有する。ガスシャワーヘッド9とチャンバAの天壁との間は、絶縁部材35で絶縁されている。
ガスシャワーヘッド9には、ガス流路34を介してガス供給部31が接続されている。ガス供給部31は、例えば成膜ガスである酸素含有シリコン化合物ガス、および非酸化性の水素含有ガスを供給する。上述した添加ガスを加えてもよい。また、キャリアガス、希釈ガス、プラズマ生成ガス等として不活性ガスを供給してもよい。これらのガスは、ガス供給部31からガス流路34を介してガスシャワーヘッド9のガス室9aに至り、ガス吐出孔9bを介してチャンバA内に吐出される。ガスシャワーヘッド9には、整合器32を介してRF(高周波)電源33が接続されている。RF電源33は、例えば13.56MHzの高周波電力をガスシャワーヘッド9に印加する。ガスシャワーヘッド9に高周波電力が印加されることにより、ガスシャワーヘッド9と載置台3との間に高周波電界が形成され、ガスシャワーヘッド9から吐出されたガスによる容量結合プラズマが生成される。
このような処理装置401においては、基板100を載置台3上に載置し、温調器4により基板100の温度を250℃以下、例えば-10~100℃に制御し、圧力を130~2600Paに制御する。ガス供給部31から酸素含有シリコン化合物ガスと非酸化性の水素含有ガスとをガスシャワーヘッド9を介してチャンバA内に供給するとともに、RF電源33から高周波電力をガスシャワーヘッドに供給する。これにより、酸素含有シリコン化合物ガスおよび水素含有ガスのプラズマが生成される。そして、これらの反応により流動性のシラノールコンパウンド(流動性膜200)が基板100上へ成膜され、基板100に形成された凹部101にシラノールコンパウンドが埋め込まれる。
<流動性膜の成膜条件例>
流動性膜200の成膜条件例について説明する。図10に示す処理装置401を用い、酸素含有シリコン化合物としてTEOS及びシランガスを用い、水素含有ガスとしてHを用いる。また、不活性ガスとしてArガスを用いて、流動性CVDによりアスペクト比6.5のトレンチ構造を有する基板にシラノールコンパウンドの成膜を行う。このときの成膜条件として以下を例示する。
載置台(基板)温度:30℃
圧力:4Torr(533Pa)
RF電源:周波数:13.56MHz、パワー:300W
[処理装置]
次に、保護膜201の成膜及び流動性膜200の改質を実行する処理装置402の構成例について図11を参照しながら説明する。図11は、一実施形態に係る処理装置402の構成例を示す図である。処理装置402はチャンバBを有する。
処理装置402は、制御部130の制御により図1のステップS3の処理を実行し、減圧状態のチャンバB内で基板100の凹部101の上面101a及び上部側面に保護膜201を形成する装置である。また、処理装置402は、制御部130の制御により図1のステップS4及びステップS6の処理を実行し、減圧状態のチャンバB内で凹部101内の流動性膜200を改質する装置である。
図11の処理装置402の構成は一例であり、処理装置402は、Capacitively Coupled Plasma(CCP)、Inductively Coupled Plasma(ICP)、Micro Surface Wave Plasma、Electron Cyclotron Resonance Plasma(ECR)、Helicon Wave Plasma(HWP)のいずれのタイプのプラズマ処理装置でも適用可能である。
図11の処理装置402は、マイクロ波により表面波プラズマを形成してウェハに対して上記の保護膜形成及び改質のプラズマ処理を行うマイクロ波プラズマ処理装置である。
処理装置402は、気密に構成されたアルミニウム等の金属材料からなる略円筒状の接地されたチャンバBと、該チャンバB内にマイクロ波を導入して表面波プラズマを形成するためのマイクロ波プラズマ源2とを備える。チャンバBの天壁10aは、金属製の本体部に、複数のマイクロ波放射機構42の誘電体部材(以下、誘電体窓56という。)が嵌め込まれて構成されている。これにより、マイクロ波プラズマ源2は天壁10aの複数の誘電体窓56を介してチャンバB内にマイクロ波を導入するようになっている。
処理装置402は制御部130を有する。制御部130は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、処理装置402における半導体ウェハを一例とする基板Wの処理を制御するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカード等のコンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部130にインストールされたものであってもよい。
チャンバB内には、基板Wを水平に支持するサセプタ(載置台)11が、チャンバBの底部中央に絶縁部材12aを介して立設された筒状の支持部材12により支持された状態で設けられている。サセプタ11及び支持部材12を構成する材料は、例えば、表面をアルマイト処理(陽極酸化処理)したアルミニウム等の金属や内部に高周波用の電極を有した絶縁性材料(セラミックス等)である。
また、図示はしていないが、サセプタ11には、温度制御機構、基板Wの裏面に熱伝達用のガスを供給するガス流路、基板Wを搬送するために昇降する昇降ピン等が設けられている。さらに、基板Wを静電吸着するための静電チャックが設けられていてもよい。
さらにまた、サセプタ11には、整合器13を介して高周波バイアス電源14が電気的に接続されている。この高周波バイアス電源14からサセプタ11に高周波電力が供給されることにより、基板W側にプラズマ中のイオンが引き込まれる。なお、高周波バイアス電源14はプラズマ処理の特性によっては設けなくてもよい。この場合は、サセプタ11としてAlNのようなセラミックス等からなる絶縁性部材を用いたとしても電極は不要である。
チャンバBの底部側方には排気管15が接続されており、この排気管15には真空ポンプを含む排気装置16が接続されている。この排気装置16を作動させることにより、チャンバB内を排気することができ、チャンバB内を減圧して所定の圧力に設定することができる。また、チャンバBの側壁10bには、基板Wの搬出入を行うための搬入出口17と、この搬入出口17を開閉するゲートバルブ18とが設けられている。
また、処理装置402は、チャンバBの天壁10aからチャンバB内に所定のガスを吐出するための第1のガスシャワー部21と、チャンバB内の天壁10aとサセプタ11の間の位置からガスを導入する第2のガスシャワー部22と、を有する。さらに、処理装置402は、チャンバB内の天壁10aとサセプタ11の間の位置であって第2のガスシャワー部22より外側の位置からガスを導入する第3のガスシャワー部23を備える。
第1のガスシャワー部21は、第1のガス供給部81から配管83を介してArガス等の励起用ガス(プラズマ生成用ガス)や、処理ガスのうち高エネルギーで解離させたいガスからなる第1のガスが供給され、これらをチャンバB内に吐出する。また、第2のガスシャワー部22及び第3のガスシャワー部23は、第2のガス供給部82から、それぞれ配管84及び配管85を介して、処理ガスのうち、過剰解離を防ぎたいガスである第2のガスが供給され、それらをチャンバB内へ吐出する。
酸素含有シリコン化合物としてTEOSとシランガスを用い、水素含有ガスとしてHガスを用い、不活性ガスとしてArガスを用いて保護膜201を形成する場合を例に挙げる。保護膜201の成膜時、第2のガスシャワー部22及び/又は第3のガスシャワー部23からは、保護膜201を成膜するための処理ガスとして、例えば流動性膜200の成膜に使用したガス、つまり、TEOSとシランガスを供給する。また、第1のガスシャワー部21からは、Hガス及びArガスを供給する。
流動性膜200の改質時、第2のガスシャワー部22及び/又は第3のガスシャワー部23が供給するガスのうちTEOSとシランガスの供給を停止する。第1のガスシャワー部21からは、引き続きHガス及びArガスを供給する。
マイクロ波プラズマ源2は、複数経路に分配してマイクロ波を出力するマイクロ波出力部30と、マイクロ波出力部30から出力されたマイクロ波を伝送するマイクロ波伝送部40とを有する。
マイクロ波出力部30は、マイクロ波電源と、マイクロ波発振器と、アンプと、分配器とを有する。マイクロ波電源は、マイクロ波発振器に対して電力を供給する。マイクロ波発振器は、所定周波数(例えば860MHz)のマイクロ波を例えばPLL発振させる。アンプは、発振されたマイクロ波を増幅する。分配器では、マイクロ波の損失ができるだけ起こらないように、入力側と出力側のインピーダンス整合を取りながらアンプで増幅されたマイクロ波を分配する。なお、マイクロ波の周波数としては、860MHzの他に、915MHz等、700MHzから3GHzの範囲の種々の周波数を用いることができる。
マイクロ波伝送部40は、複数のアンプ部41と、アンプ部41に対応して設けられた複数のマイクロ波放射機構42とを有する。マイクロ波放射機構42は、例えば、天壁10aの中央に1個、該中央のものを中心とした円周上に等間隔で6個、合計7個、配置されている。なお、本例では、中心のマイクロ波放射機構42と外周のマイクロ波放射機構42との間の距離と、外周のマイクロ波放射機構42間の距離とは等しくなるよう、これらは配置されている。
アンプ部41は、分配器にて分配されたマイクロ波を各マイクロ波放射機構42に導く。マイクロ波放射機構42は、同軸管51を有する。同軸管51は、筒状の外側導体51a及びその中心に設けられた棒状の内側導体51bからなる同軸状のマイクロ波伝送路を有する。マイクロ波放射機構42は、アンプ部41で増幅されたマイクロ波を、同軸管51に給電する給電アンテナ(図示せず)、を有する。さらに、マイクロ波放射機構42は、負荷のインピーダンスをマイクロ波電源の特性インピーダンスに整合させるチューナと、同軸管からのマイクロ波をチャンバB内に放射するアンテナ部とを有する。
アンテナ部は、同軸管51の下端部に設けられており、チャンバBの天壁10aの金属部分に嵌め込まれている。アンテナ部は、誘電体窓56を有し、誘電体窓56を透過したマイクロ波により、チャンバB内の誘電体窓56の直下部分に表面波プラズマが生成される。
<保護膜の成膜条件例>
保護膜201の成膜条件例について説明する。図11に示す構造の処理装置402を使用して、例えば流動性膜200の成膜に使用した成膜ガスを用いて保護膜201を形成する。この場合、酸素含有シリコン化合物としてTEOSとシランガスを用い、水素含有ガスとしてHガスを用い、不活性ガスとしてArガスを用いる。このときの成膜条件として以下を例示する。
載置台(基板)温度:250℃~450℃(250℃よりも高い温度)
圧力:10Pa~100Pa
マイクロ波出力部:周波数:860MHz、パワー:1000W~3000W
保護膜の成膜条件例に基づき、チャンバB内にてプラズマが生成される。また、載置台11が載置台11内部の図示しないヒータにより加熱される。これにより、保護膜201が成膜される。その後、次の流動性膜200の改質が行われる。
<流動性膜の改質条件例>
流動性膜200の改質条件例について説明する。図11に示す構造の処理装置402を用い、例えば保護膜201の成膜に使用したガスのうち、ダブルソースガスの供給のみを停止して流動性膜200の改質を行ってもよい。つまり、TEOS及びシランガスの供給を停止し、Hガス及びArガスを供給する。このときの改質条件として以下を例示する。
載置台(基板)温度:250℃~450℃(250℃よりも高い温度)
圧力:10Pa~100Pa
マイクロ波出力部:周波数:860MHz、パワー:1000W~3000W
[制御部]
図9の制御部110、図10の制御部120、図11の制御部130は、本開示において述べられる種々のステップ(工程)を処理システム400、処理装置401、処理装置402に実行させるコンピュータ実行可能な命令を処理する。制御部110は、図1の各ステップ及びここで述べられる種々のステップを実行するように処理システム400の各要素を制御するように構成され得る。制御部120は、図1の特定のステップ及びここで述べられる種々のステップを実行するように処理装置401の各要素を制御するように構成され得る。制御部130は、図1の特定のステップ及びここで述べられる種々のステップを実行するように処理装置402の各要素を制御するように構成され得る。
一実施形態において、制御部110の一部又は全てが処理システム400に含まれてもよい。制御部120の一部又は全てが処理装置401に含まれてもよい。制御部130の一部又は全てが処理装置402に含まれてもよい。
制御部110、120、130は一体として構成され、処理システム400、処理装置401、処理装置402に実行させるコンピュータ実行可能な命令を統括的に処理するプロセッサであってもよい。
制御部110、120、130のそれぞれは、図示しない処理部、記憶部及び通信インターフェースを含んでもよい。制御部110、120、130は、例えばコンピュータにより実現される。処理部は、記憶部からプログラムを読み出し、読み出されたプログラムを実行することにより種々の制御動作を行うように構成され得る。このプログラムは、予め記憶部に格納されていてもよく、必要なときに、媒体を介して取得されてもよい。取得されたプログラムは、記憶部に格納され、処理部によって記憶部から読み出されて実行される。媒体は、コンピュータ2aに読み取り可能な種々の記憶媒体であってもよく、通信インターフェースに接続されている通信回線であってもよい。処理部は、CPU(Central Processing Unit)又はプロセッサであってもよい。記憶部は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。通信インターフェースは、LAN(Local Area Network)等の通信回線を介して処理装置401、402間で通信してもよい。
以上に説明したように、本実施形態の埋込方法によれば、凹部101に埋め込んだ流動性膜200の改質前に凹部101の上面101a及び上部側面に保護膜201を形成する。これにより、流動性膜200の改質時に凹部101の構造をプラズマから保護することができる。
今回開示された実施形態に係る埋込方法及び処理システムは、すべての点において例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。上記複数の実施形態に記載された事項は、矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
100 基板
101 凹部
101a (凹部の)上面
101b (凹部の)底面
101c (凹部の)側面
101d (凹部の)開口部
200 流動性膜
201 保護膜
300 絶縁膜
400 処理システム
401 処理装置(チャンバA)
402 処理装置(チャンバB)

Claims (16)

  1. 凹部に膜を埋め込む方法であって、
    (a)前記凹部を有する基板を準備し、
    (b)前記凹部の内部に前記凹部の底面から所定の厚さの第1の流動性膜を形成し、
    (c)前記凹部の上面及び上部側面に保護膜を形成し、
    (d)前記第1の流動性膜をプラズマにさらすことにより前記第1の流動性膜に第1の改質を行い、
    (e)前記第1の改質を行った後、前記凹部の内部に第2の流動性膜を形成すること、を含む埋込方法。
  2. 前記(c)は、前記(b)の後又は前記(b)の前に実行する、
    請求項1に記載の埋込方法。
  3. 前記(c)にて形成される保護膜は、前記第1の流動性膜及び前記第2の流動性膜と同じ膜種であって、前記第1の流動性膜及び前記第2の流動性膜よりも膜密度が高い、
    請求項1又は請求項2に記載の埋込方法。
  4. (f)前記第2の流動性膜をプラズマにさらすことにより前記第2の流動性膜に第2の改質を行う、
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載の埋込方法。
  5. 前記(d)と前記(f)とは、前記プラズマにさらすことと前記基板を加熱することにより前記第1の流動性膜及び前記第2の流動性膜を改質する、
    請求項4に記載の埋込方法。
  6. 前記(e)と前記(f)とを繰り返し、前記凹部の底面ら上面まで複数の流動性膜を積層し、前記複数の流動性膜を改質する、
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の埋込方法。
  7. 前記(b)と前記(e)とは、第1のチャンバにて実行し、
    前記(d)と前記(f)とは、前記第1のチャンバと異なる第2のチャンバにて実行する、
    請求項4乃至6のいずれか1項に記載の埋込方法。
  8. 前記(c)と前記(d)とは、前記第2のチャンバにて実行する、
    請求項7に記載の埋込方法。
  9. 前記(c)は、前記第2のチャンバの圧力を、前記第1のチャンバの圧力よりも高く制御して前記保護膜を形成する、
    請求項8に記載の埋込方法。
  10. 前記(c)は、前記第2のチャンバの載置台の温度を、前記第1のチャンバの載置台の温度よりも高く制御して前記保護膜を形成する、
    請求項8又は請求項9に記載の埋込方法。
  11. 前記(b)と前記(e)とは、前記第1のチャンバの載置台の温度を250℃以下に制御し、
    前記(c)と前記(d)と前記(f)とは、前記第2のチャンバの載置台の温度を250℃よりも高い温度に制御する、
    請求項10に記載の埋込方法。
  12. 前記第1の流動性膜と前記第2の流動性膜は同じ膜種である、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の埋込方法。
  13. 前記保護膜の膜種は、SiO、SiN、SiC、SiOCH、SiOC、BN、TiO、AlOのいずれかである、
    請求項1乃至12のいずれか1項に記載の埋込方法。
  14. 前記第1の流動性膜及び前記第2の流動性膜の膜種は、SiO、SiN、SiC、SiOCH、SiOC、BN、TiO、AlOのいずれかである、
    請求項1乃至13のいずれか1項に記載の埋込方法。
  15. 前記(b)は、前記凹部の上面から底面までの深さの半分以下の厚さの前記第1の流動性膜を形成する、
    請求項1乃至14のいずれか1項に記載の埋込方法。
  16. 第1のチャンバと第2のチャンバと制御部とを有し、凹部に膜を埋め込む方法を実行する処理システムであって、
    前記制御部は、
    (a)前記第1のチャンバに前記凹部を有する基板を準備し、
    (b)前記第1のチャンバにおいて前記凹部の内部に前記凹部の底面から所定の厚さの第1の流動性膜を形成し、
    (c)前記第2のチャンバにおいて前記凹部の上面及び上部側面に保護膜を形成し、
    (d)前記第2のチャンバにおいて前記第1の流動性膜をプラズマにさらすことにより前記第1の流動性膜に第1の改質を行い、
    (e)前記第1の改質を行った後、前記第1のチャンバにおいて前記凹部の内部に第2の流動性膜を形成することを制御する、
    処理システム。
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