JP2023127161A - 圧電発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】電圧-容量特性が直線でない可変容量素子を使用して圧電発振器を構成した場合であっても所望の電圧-周波数特性を得る。【解決手段】圧電発振器は、第1端子と第2端子とを備える圧電振動子と、カソードが圧電振動子の第1端子に接続された第1可変容量素子と、カソードが圧電振動子の第2端子に接続された第2可変容量素子と、電圧値を可変可能な直流電源と、第1可変容量素子のカソードと圧電振動子の第1端子との接続点に一端が接続され、他端が電源に接続された第1抵抗と、ゲートが直流電源の正極側端子に接続され、ドレインが直流電源とは異なる電源に接続され、ソースが第2抵抗に接続されたトランジスタと、一端がトランジスタのソースに接続され、他端が接地された第2抵抗と、一端がトランジスタのソースと第2抵抗との接続点に接続され、他端が第2可変容量素子のカソードと圧電振動子の第2端子との接続点に接続された第3抵抗とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、圧電発振器に関するものである。
従来、オンチップの可変容量素子を使用したVCXO(Voltage Controlled Xtal Oscillator)等の電圧制御型の可変発振器(VCO:Voltage Controlled Oscillator。以下、圧電発振器とも記載する。)があった。このような圧電発振器に用いられる可変容量素子としては、例えば特許文献1に記載されたような、階段接合の可変容量ダイオード(バリキャップ)が知られている。
特開2005-183813号公報
このような階段接合の可変容量素子を使用して圧電発振器を構成した場合、電圧が低い領域では可変容量素子の合成容量が急激に変化し、電圧が高い領域では可変容量素子の合成容量が頭打ちになってしまう。すなわち、階段接合の可変容量素子を使用した場合、電圧-容量特性が直線的ではなかった。電圧-容量特性が直線的でない可変容量素子を使用した場合、圧電発振器の電圧-周波数特性が直線とはならず、所望の特性が得られないといった問題があった。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされた発明であり、電圧-容量特性が直線でない可変容量素子を使用して圧電発振器を構成した場合であっても、所望の電圧-周波数特性を得ることが可能な圧電発振器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る圧電発振器は、第1端子と第2端子とを備える圧電振動子と、カソードが前記圧電振動子の前記第1端子に接続された第1可変容量素子と、カソードが前記圧電振動子の前記第2端子に接続された第2可変容量素子と、直流電圧源と、前記第1可変容量素子のカソードと前記圧電振動子の前記第1端子との接続点に一端が接続され、他端が前記直流電圧源に接続された第1抵抗と、ゲートが前記直流電圧源の正極側端子に接続され、ドレインが前記直流電圧源とは異なる電源に接続され、ソースが第2抵抗に接続されたトランジスタと、一端が前記トランジスタのソースに接続され、他端が接地された第2抵抗と、一端が前記トランジスタのソースと第2抵抗との接続点に接続され、他端が前記第2可変容量素子のカソードと前記圧電振動子の前記第2端子との接続点に接続された第3抵抗とを備える。
本発明の一態様に係る圧電発振器において、前記トランジスタは、nチャネル型のMOS-FETである。
本発明の一態様に係る圧電発振器において、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、いずれも可変容量ダイオードである。
本発明の一態様に係る圧電発振器において、前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、互いに同等の電気的特性を有する。
本発明の一態様に係る圧電発振器において、前記直流電圧源が印加する電圧の範囲は、前記トランジスタの動作閾値電圧の2倍以上である。
本発明によれば、電圧-容量特性が直線でない可変容量素子を使用して圧電発振器を構成した場合であっても、所望の電圧-周波数特性を得ることが可能な圧電発振器を提供することができる。
実施形態に係る圧電発振器の回路構成の一例を示す回路図である。 実施形態に係る圧電発振器が備える可変容量素子の電圧-容量特性の一例を示すグラフである。 実施形態に係る圧電発振器の圧電振動子の両端における電圧-周波数特性の一例を示すグラフである。 実施形態に係る圧電発振器の電圧-周波数特性の一例を示すグラフである。 従来技術に係る圧電発振器の回路構成の一例を示す回路図である。 従来技術に係る圧電発振器が備える可変容量素子の電圧-容量特性の一例を示すグラフである。 従来技術に係る圧電発振器の電圧-周波数特性の一例を示すグラフである。
[従来技術]
まず、図5から図7を参照しながら、従来技術に係る圧電発振器9について説明する。従来技術に係る圧電発振器9は、印加される電圧に応じた高周波信号を出力する。一例として、圧電発振器9は可変容量素子(可変容量ダイオード、又はバリキャップ)を用いた電圧制御を行うVCXO(Voltage Controlled Xtal Oscillator、電圧制御水晶発振器)であってもよい。
図5は、従来技術に係る圧電発振器の回路構成の一例を示す回路図である。同図を参照しながら、圧電発振器9の回路構成について説明する。
圧電発振器9は、圧電振動子91と、直流電源92と、抵抗931と、抵抗932と、インバータ94と、抵抗95と、コンデンサ96と、コンデンサ97と、可変容量素子98と、可変容量素子99とを備える。
圧電振動子91は、所定の電圧が印加されることにより発振する。圧電振動子91は、例えば水晶振動子である。直流電源92は、直流電力を出力する直流電圧源である。直流電源92は、圧電振動子91の両端に所定の電圧を印加する。直流電源92は、例えば0[V(ボルト)]から3.3[V]の電圧を印加する。抵抗931は直流電源92の正極側端子と圧電振動子91の一端との間に接続され、抵抗932は直流電源92の正極側端子と圧電振動子91の他端との間に接続される。インバータ94は、コンデンサ96を介して圧電振動子91の一端に接続され、コンデンサ97を介して圧電振動子91の他端に接続される。抵抗95は、インバータ94の入力端子と出力端子との間に接続される帰還抵抗である。可変容量素子98のカソードKは、圧電振動子91、抵抗932及びコンデンサ96の接続点に接続される。可変容量素子99のカソードKは、圧電振動子91、抵抗931及びコンデンサ97の接続点に接続される。可変容量素子98及び可変容量素子99のアノードAは接地される。
図6は、従来技術に係る圧電発振器が備える可変容量素子の電圧-容量特性の一例を示すグラフである。同図を参照しながら、圧電発振器9が備える可変容量素子の電圧-容量特性の一例について説明する。同図には、横軸を可変容量素子に印加される電圧、縦軸を可変容量素子の容量として、圧電発振器9が備える可変容量素子98又は可変容量素子99の電圧-容量特性の一例を示す。以下の説明において、可変容量素子98又は可変容量素子99を区別しない場合は、単に可変容量素子と記載する場合がある。
図6には、圧電発振器9が2つの異なる可変容量素子を用いた場合における電圧-容量特性をそれぞれ曲線C61、曲線C62として示す。曲線C61に示される特性を有する可変容量素子と、曲線C62に示される特性を有する可変容量素子とは、pn接合面における不純物濃度分布が異なる。
具体的には、接合容量の電圧特性C∝V^-nにおいて、曲線C61は、n=1/2である階段接合を用いた可変容量素子の特性の一例を示し、曲線C62は、n=2である超階段接合を用いた可変容量素子の特性の一例を示す。
曲線C61に示されるように、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧が低い領域において急激に容量が変化し、電圧が高い領域においては容量の変化が小さくなる(以降の説明において、変化量が小さくなることを「頭打ちになる」とも記載する。)。すなわち、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧に応じて、電圧の変化に対する容量の変化が異なる。換言すれば、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧-容量特性が直線的でない。
一方、曲線C62に示されるように、超階段接合を用いた可変容量素子は、電圧が低い領域であっても、電圧が高い領域であっても、容量の変化量が略一定である。ここで、容量の変化量が略一定である範囲とは、電圧の変化に対する容量の変化量が電圧に応じて変化せず一定であるとみなすことができる範囲である。すなわち、超階段接合を用いた可変容量素子は、電圧の変化量に対する容量の変化量が電圧に依存しない。換言すれば、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧-容量特性が直線的である。
なお、図6に示す横軸は、例えば0[V]から3.3[V]程度であってもよい。また、図6に示す縦軸は、例えば0[pF(ピコファラッド)]から10[pF]等であってもよい。
図7は、従来技術に係る圧電発振器の電圧-周波数特性の一例を示すグラフである。同図を参照しながら、従来技術に係る圧電発振器9の電圧-周波数特性の一例について説明する。同図には、横軸を可変容量素子に印加される電圧、縦軸を圧電振動子91の発振周波数として、圧電発振器9の電圧-周波数特性の一例を示す。
なお発振周波数はf=1/2π√LC∝1/√V^-nである。
同図には、n=1/2である階段接合を用いた可変容量素子の電圧-容量特性を曲線C71として、n=2である超階段接合を用いた可変容量素子の電圧-容量特性を曲線C62として示す。
曲線C71に示すように、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧が低い領域において急激に周波数が変化し、電圧が高い領域において周波数の変化が小さくなる。すなわち、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧に応じて、電圧の変化に対する周波数の変化量が異なる。換言すれば、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧-周波数特性が直線的でない。
一方、曲線C72に示すように、超階段接合を用いた可変容量素子は、電圧が低い領域であっても、電圧が高い領域であっても、周波数の変化量が略一定である。ここで、周波数の変化量が略一定である範囲とは、電圧の変化量に対する周波数の変化量が電圧に応じて変化せず一定であるとみなすことができる範囲である。すなわち、超階段接合を用いた可変容量素子は、電圧の変化量に対する周波数の変化量が電圧に依存しない。換言すれば、階段接合を用いた可変容量素子は、電圧-周波数特性が直線的である。
[実施形態]
本実施形態では、曲線C61又は曲線C71で示したような特性を有する階段接合を用いた可変容量素子を使用して圧電発振器を構成した場合であっても、所望の電圧-周波数特性を得ることが可能な圧電発振器1を提供することを目的とする。換言すれば、電気的特性の悪い可変容量素子を使用した場合であっても、所望の電圧-周波数特性を得ることが可能な圧電発振器を提供することを目的とする。
図1から図4を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、実施形態に係る圧電発振器の回路構成の一例を示す回路図である。同図を参照しながら、圧電発振器1の回路構成の一例について説明する。圧電発振器1は、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19にそれぞれ異なる電圧が印加される点において、従来技術に係る圧電発振器9とは異なる。
圧電発振器1は、具体的には可変容量素子を用いた電圧制御を行うVCXOであってもよい。以降の説明で圧電発振器1はVCXOであるとして説明するが、圧電発振器1はこの一例に限定されない。例えば、圧電発振器1は、VXO(Variable Xtal Oscillator)等の発振器であってもよい。
圧電発振器1は、圧電振動子11と、直流電源12と、第1抵抗13と、トランジスタ21と、第2抵抗22と、第3抵抗23と、インバータ14と、抵抗15と、コンデンサ16と、コンデンサ17と、第1可変容量素子18と、第2可変容量素子19とを備える。
圧電発振器1は、電圧が印加されることにより発振する。圧電発振器1は、例えば水晶振動子である。圧電振動子11は、第1端子111と、第2端子112とを備える。第1端子111をXTと、第2端子112をXTNとも記載する。
直流電源12は、直流電力を出力する直流電圧源である。直流電源12は、接続される負荷によらず一定の電圧を出力可能な定電圧源であってもよい。直流電源12は正極側端子121と負極側端子122とを備え、負極側端子122は接地される。
第1抵抗13は、一端が第1可変容量素子18のカソードKと圧電振動子11の第1端子111とコンデンサ16との接続点(以下、接続点P1と記載する。)に接続され、他端が直流電源12の正極側端子121に接続される。
第1可変容量素子18は、可変容量ダイオード(バリキャップ)であってもよい。第1可変容量素子18は、アノードA及びカソードKを備える。第1可変容量素子18のカソードKは、接続点P1において圧電振動子11の第1端子111に接続される。第1可変容量素子18のアノードAは、接地される。
第2可変容量素子19は、可変容量ダイオード(バリキャップ)であってもよい。第2可変容量素子19は、アノードA及びカソードKを備える。第2可変容量素子19のカソードKは、接続点P3において圧電振動子11の第2端子112に接続される。第2可変容量素子19のアノードAは、接地される。
なお、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19は、互いに同様の構造を有することにより、互いに同等の電気的特性を有していてもよい。電気的特性とは、例えば、電圧-容量特性であってもよい。
なお、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19は、互いに異なる構造を有することにより、互いに異なる電気的特性を有していてもよい。
トランジスタ21は、直流電源12の出力電圧に応じて、第2可変容量素子19に印加される電圧を制御する。トランジスタ21は、例えばnチャネル型のMOS-FET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor;金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ)であってもよい。トランジスタ21は、ゲートGが直流電源12の正極側端子と第1抵抗13との接続点に接続され、ドレインDが電源24に接続され、ソースSが第2抵抗22と第3抵抗23との接続点(以下、接続点P2と記載する。)に接続される。電源24は、直流電源12とは異なる電源であってもよい。
第2抵抗22は、一端がトランジスタ21のソースSに接続され、他端が接地される。
第3抵抗23は、一端がトランジスタ21のソースSと第2抵抗22との接続点P2に接続され、他端が第2可変容量素子19のカソードKと圧電振動子11の第2端子112との接続点(以下、接続点P3と記載する。)に接続される。
インバータ14は、入力端子141と出力端子142とを備える。入力端子141は、コンデンサ16を介して第1可変容量素子18のカソードKに接続される。出力端子142は、コンデンサ17を介して第2可変容量素子19のカソードKに接続される。抵抗15は、インバータ14と並列に(すなわち、一端が入力端子141に、他端が出力端子142に)接続される帰還抵抗である。
次に、図2から図4を参照しながら、圧電発振器1の電気的特性について説明する。なお、図2から図4に示すグラフは、回路シミュレーションにより得られた結果を示すグラフである。
図2は、実施形態に係る圧電発振器が備える可変容量素子の電圧-容量特性の一例を示すグラフである。同図を参照しながら、圧電発振器1が備える第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19の電圧-容量特性の一例について説明する。以下の説明において、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19を区別しない場合は、単に可変容量素子と記載する場合がある。
なお、図2に示す横軸として0から1の範囲で示すが、例えば0[V]から3.3[V]程度であってもよい。また、図2に示す縦軸として0から2の範囲で示すが、例えば0[pF]から10[pF]等であってもよい。
曲線C21は、第1可変容量素子18についての電圧-容量特性を示す。曲線C22は、第2可変容量素子19についての電圧-容量特性を示す。曲線C23は、第1可変容量素子18と第2可変容量素子19の合成容量についての電圧-容量特性を示す。
同図に示す特性は、一例としてトランジスタ21の動作閾値電圧VTN(すなわち、ゲート閾値電圧VGS(TH))が0.5である場合の一例について説明する。
また、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19はいずれも階段接合を用いた可変容量素子である。
第1可変容量素子18には、直流電源12の出力電圧が第1抵抗13を介して印加される。したがって、曲線C21に示される第1可変容量素子18の電圧-容量特性は、階段接合を用いた可変容量素子の特性を有する。すなわち、第1可変容量素子18の電圧-容量特性は、電圧が低い領域において急激に容量が変化し、電圧が高い領域において容量の変化が小さくなる。換言すれば、曲線C21は直線的でない。
第2可変容量素子19には、トランジスタ21及び第3抵抗23を介して電源24の電圧が印加される。直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTN以下である範囲(例えば、0から0.5)において、トランジスタ21はオフであるため。第2可変容量素子19のカソードKは、第2抵抗22及び第3抵抗23を介して接地される。したがって、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTN以下である範囲において、第2可変容量素子19の容量は最大値(例えば2.0)となる。
直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTNを超えると、トランジスタ21がオンし、電源24の電圧が第3抵抗23を介して第2可変容量素子19のカソードKに印加される。したがって、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTNを超える範囲において、第2可変容量素子19の容量は直流電源12の出力電圧に応じて変化する。
第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19の合成容量としては、曲線C23に示すように、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTN以下である範囲(すなわち電圧が低い領域)において急激に容量が変化する第1可変容量素子18の容量と、容量が大きく一定の値である第2可変容量素子19の容量とが合成される。
また、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTNを超える範囲(すなわち電圧が高い領域)において容量の変化が頭打ちとなった第1可変容量素子18の容量と、急激に容量が変化する第2可変容量素子19の容量とが合成される。
したがって、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19の合成容量としては、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTN以下であっても変化するし、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTNを超えても頭打ちにならない。よって、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19の合成容量としては、直線に近い電圧-容量特性が得られる。
なお、直流電源12が印加する電圧の範囲は、トランジスタ21の動作閾値電圧VTNより大きい。より好適には、直流電源12が印加する電圧の範囲は、トランジスタ21の動作閾値電圧VTNの2倍以上であってもよい。
図3は、実施形態に係る圧電発振器の圧電振動子の両端における電圧-周波数特性の一例を示すグラフである。同図を参照しながら、圧電発振器1の圧電振動子11の両端における電圧-周波数特性の一例について説明する。曲線C31は第1端子111における電圧VXTの周波数特性を示す。曲線C32は第2端子112における電圧VXTNの周波数特性を示す。
なお、図3に示す横軸として0から1の範囲で示すが、例えば0[V]から3.3[V]程度であってもよい。また、図3に示す縦軸として0から1の範囲で示すが、例えば0[MHz(メガヘルツ)]から8[MHz]等であってもよい。
曲線C31に示すように、第1端子111における電圧VXTが大きくなると、周波数も比例して大きくなる。一方、曲線C32に示すように、第2端子112における電圧VXTNは、電圧が0から0.3の範囲において0であり、電圧が0.3を超えた点から周波数も比例して大きくなる。すなわち、電圧VXTNは電圧VXTに遅れて立ち上がる。
換言すれば、第1端子111には直流電源12の出力電圧が第1抵抗13を介して直接的に印加されるため、直流電源12の出力電圧が大きくなると電圧VXTも対応して大きくなる。一方、第2端子112には、トランジスタ21がオンした後でなければ電圧が印加されない。したがって、電圧VXTNはトランジスタ21の動作閾値電圧VTNの分、電圧VXTより遅れて立ち上がる。
図4は、実施形態に係る圧電発振器の電圧-周波数特性の一例を示すグラフである。同図を参照しながら、圧電発振器1の電圧-周波数特性の一例について説明する。曲線C4は圧電発振器1の電圧-周波数特性を示す。
なお、図4に示す横軸として0から1の範囲で示すが、例えば0[V]から3.3[V]程度であってもよい。また、図4に示す縦軸として1から2の範囲で示すが、例えば8[MHz]から16[MHz]等であってもよい。
曲線C4に示すように、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTN以下である範囲(すなわち電圧が低い領域)において周波数が十分に変化し、動作閾値電圧VTNを超える範囲(すなわち電圧が高い領域)においても周波数が十分に変化している。すなわち、圧電発振器1の電圧-周波数特性は、電圧が低い領域においても周波数が変化し、電圧が高い領域においても周波数の変化量が頭打ちとならない。
[実施形態の効果のまとめ]
以上説明したように、本実施形態に係る圧電発振器1は、圧電振動子11と、第1可変容量素子18と、第2可変容量素子19と、直流電源(直流電圧源)12と、第1抵抗13と、トランジスタ21と、第2抵抗22と、第3抵抗23とを備える。圧電発振器1は、トランジスタ21を備えることにより、第1可変容量素子18に印加される電圧と、第2可変容量素子19に印加させる電圧とを異ならせる。具体的には、圧電発振器1は、トランジスタ21を備えることにより、第1可変容量素子18より遅れて第2可変容量素子19に電圧を印加する。すなわち、圧電発振器1は、電圧が低い領域においては第1可変容量素子18に電圧を印加することにより容量の変化量を確保し、電圧が高い領域において第2可変容量素子19に電圧を印加し始めることにより容量の変化量を確保する。
したがって、圧電発振器1は、電圧が高い領域において第1可変容量素子18の電圧-容量特性が頭打ちになった場合であっても、トランジスタ21を介して第2可変容量素子19に電圧を印加することにより、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19の合成容量を可変させることができる。
換言すれば、圧電発振器1は、電圧-容量が直線でない階段接合の第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19を使用した場合であっても、直線的な電圧-周波数特性を得ることができる。
よって、本実施形態によれば、電圧-容量特性が直線でない階段接合の可変容量素子を使用して圧電発振器を構成した場合であっても、所望の電圧-周波数特性を得ることができる。
また、上述した実施形態によれば、トランジスタ21は、nチャネル型のMOS-FETである。したがって、圧電発振器1は、バイポーラトランジスタを用いた場合のように電力損失が大きくなく、時間的な遅れも小さいため、好適に、所望の電圧-周波数特性を得ることができる。
また、上述した実施形態によれば、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19は、いずれも可変容量ダイオード(バリキャップ)である。したがって、本実施形態によれば、コストをかけて超階段接合の可変容量ダイオードを開発しなくても、電圧-容量特性が直線でない階段接合の可変容量ダイオードを用いて、所望の電圧-周波数特性を得ることができる。
また、上述した実施形態によれば、第1可変容量素子18及び第2可変容量素子19は、同様の構造を有することにより同等の電気的特性を有する。したがって、本実施形態によれば、構造物のレイアウトを容易に行うことができる。
また、上述した実施形態によれば、直流電源12が印加する電圧の範囲は、トランジスタ21の動作閾値電圧VTNの2倍以上である。換言すれば、直流電源12は、トランジスタ21の動作閾値電圧VTNの2倍以上の電圧に可変することができる。したがって、本実施形態によれば、第1可変容量素子18の容量の変化が頭打ちになる前の電圧において、第2可変容量素子19の容量が合成される。したがって、圧電発振器1によれば、直線的な電圧-容量特性を得ることができる。
なお、上述した実施形態では、電圧VXTNが電圧VXTより遅れて立ち上がる場合の構成について説明したが、電圧VXTが電圧VXTNより遅れて立ち上がるよう構成してもよい。この場合、トランジスタ21、第2抵抗22及び第3抵抗23の構成を第1抵抗13と入れ替えることにより構成してもよい。
トランジスタ21、第2抵抗22及び第3抵抗23の構成を第1抵抗13と入れ替えることにより、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTN以下である範囲においては第2可変容量素子19の容量が変化し、直流電源12の出力電圧がトランジスタ21の動作閾値電圧VTNを超える範囲においては、可変する第1可変容量素子18の容量が合成され、直線的な電圧-容量特性を得ることができ、ひいては電圧-周波数特性を得ることができる。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
1…圧電発振器、11…圧電振動子、111…第1端子、112…第2端子、12…直流電源、13…第1抵抗、14…インバータ、141…入力端子、142…出力端子、15…抵抗、16…コンデンサ、17…コンデンサ、18…第1可変容量素子、19…第2可変容量素子、21…トランジスタ、22…第2抵抗、23…第3抵抗、24…電源、P1、P2、P3…接続点

Claims (5)

  1. 第1端子と第2端子とを備える圧電振動子と、
    カソードが前記圧電振動子の前記第1端子に接続された第1可変容量素子と、
    カソードが前記圧電振動子の前記第2端子に接続された第2可変容量素子と、
    直流電圧源と、
    前記第1可変容量素子のカソードと前記圧電振動子の前記第1端子との接続点に一端が接続され、他端が前記直流電圧源に接続された第1抵抗と、
    ゲートが前記直流電圧源の正極側端子に接続され、ドレインが前記直流電圧源とは異なる電源に接続され、ソースが第2抵抗に接続されたトランジスタと、
    一端が前記トランジスタのソースに接続され、他端が接地された第2抵抗と、
    一端が前記トランジスタのソースと第2抵抗との接続点に接続され、他端が前記第2可変容量素子のカソードと前記圧電振動子の前記第2端子との接続点に接続された第3抵抗と
    を備える圧電発振器。
  2. 前記トランジスタは、nチャネル型のMOS-FETである
    請求項1に記載の圧電発振器。
  3. 前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、いずれも可変容量ダイオードである
    請求項1又は請求項2に記載の圧電発振器。
  4. 前記第1可変容量素子及び前記第2可変容量素子は、互いに同等の電気的特性を有する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の圧電発振器。
  5. 前記直流電圧源が印加する電圧の範囲は、前記トランジスタの動作閾値電圧の2倍以上である
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の圧電発振器。
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