JP2023125510A - 中敷き - Google Patents

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信也 牧田
Shinya Makita
敦郎 松▲崎▼
Atsuro Matsuzaki
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Abstract

【課題】靴の足入れ空間の全長及び周長のサイズ調節が可能な中敷きを提供する。【解決手段】靴20に用いられる中敷き10は、本体11aと本体11aのつま先部分に設けられた突起部11bとを備える第1の中敷き11と、第1の中敷き11の上に配置される第2の中敷き12とを備える。第1の中敷き11及び第2の中敷き12は靴20内に着脱可能であり、且つ第2の中敷き12のみで使用することが可能であり、第1の中敷き11と第2の中敷き12とを靴20内に配置することで、靴20の足入れされる空間の全長及び周長を、第2の中敷き12のみが配置された場合と比較して小さくすることができる。【選択図】図1

Description

本開示は、靴に使用される中敷きに関し、特に靴の足入れ空間のサイズ調節が可能な中敷きに関する。
従来、靴は足のサイズ毎に製造されており、足のサイズに合わせたものを選んで買う必要がある。特に、子どもの場合は成長に合わせて短期間で靴を買い換えなければならず、1つの靴を長期間履くことができないという問題がある。このため、特許文献1では、ゆるめの靴の指先を調節して履きやすくするための中敷きが開示されている。
実開平6-48406号公報
特許文献1の中敷きでは、つま先形状のフェルトが中敷き前方に取り付けられており、子供の足の成長に合わせて、フェルトを剥がすことでサイズの調節を行っている。この場合、足長方向の長さ調節しかできないという問題があった。
靴をより着用者の足にフィットさせるためには、靴の足入れ空間について、足長に対応する全長だけでなくワイズに対応する周長についても調節可能であることが求められている。また、左右で足のサイズが異なる、医療用にサイズ調節が必要である等、子ども用に限られず大人用の靴でも、同様に靴の足入れ空間の全長だけでなく周長についても調節可能であることが求められている。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、靴の足入れ空間の全長及び周長のサイズ調節が可能な中敷きを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示に係る中敷きは、
靴に用いられる中敷きであって、
本体と前記本体のつま先部分に設けられた突起部とを備える第1の中敷きと、前記第1の中敷きの上に配置される第2の中敷きと、を備え、
前記第1の中敷き及び前記第2の中敷きは前記靴内に着脱可能であり、且つ前記第2の中敷きのみで使用することが可能であり、
前記第1の中敷きと前記第2の中敷きとを前記靴内に配置することで、前記靴の足入れされる空間の全長及び周長を、前記第2の中敷きのみが配置された場合と比較して小さくする、
ことを特徴とする。
本開示によれば、靴の足入れ空間の全長及び周長のサイズ調節が可能な中敷きを提供することができる。
実施形態に係る中敷きを用いた靴の分解斜視図である。 図2(a)は実施形態に係る中敷きの平面図であり、図2(b)は図2(a)に示すIIB-IIB線断面図である。 図3(a)は第1の中敷きと第2の中敷きとが配置された構成を説明する図であり、図3(b)は第1の中敷きを外した構成を説明する図である。
以下、図を参照して、本実施形態に係る中敷き10について説明する。本実施形態では、中敷き10が用いられる靴20として、ジュニア用のトレッキングシューズを例に挙げて説明する。
また、本明細書において、足入れ空間25の全長は、足長に対応するものであって、着用者の足長に対し設計上の余裕を持たせた寸法を指す。また、足入れ空間25の周長は、ワイズ(足囲)に対応するものであり、着用者のワイズに対し設計上の余裕を持たせた寸法を指す。全長及び周長について、足長及びワイズに対して余裕を持たせる程度は、靴20の設計に応じて変更することができる。
本実施形態に係る中敷き10は、靴20内に設けられる。ここで、図1は靴20の分解斜視図である。靴20は、図1に示すように、中敷き10と、アッパー21と、ソール22と、を備える。アッパー21は、天然皮革、合成皮革、又は繊維から形成される。また、アッパー21は、面ファスナーからなる固定部21aと、舌部21bとを備える。固定部21aの構成は任意であり、紐から構成されてもよい。ソール22は、例えばゴムからなる。アッパー21とソール22とは、接着又は縫合されることで固定されており、アッパー21及びソール22に囲まれた空間25(図3(a)参照)に着用者の足が挿入される。この際、固定部21aを外し、舌部21bを引くことによって容易に空間25内に足を入れることができる。
中敷き10は、図1に示すように靴20のソール22上に配置される。中敷き10は、第1の中敷き11及び第2の中敷き12を備え、図1及び図2(a)に示すように、第2の中敷き12が第1の中敷き11上に配置される。本実施形態では、第1の中敷き11及び第2の中敷き12は、いずれも靴20内において取り外し可能に配置される。詳細に後述するように、靴20の足入れのための空間25を小さくする場合は、第1の中敷き11と第2の中敷き12とを組み合わせて使用し、空間25を大きくする場合は、第1の中敷き11を外し、第2の中敷き12のみを使用することができる。
第1の中敷き11は、図1に示すように、平坦な板状の本体11aと、本体11aのつま先部分に設けられた突起部11bとを備える。本体11aと突起部11bとは接着剤等によって接合されることもできるが、使用時に突起部11bが本体11aから外れることを防ぐために、本体11aと突起部11bとは一体成形されることが好ましい。第1の中敷き11は、樹脂から形成される。第1の中敷き11は柔らかく、衝撃吸収性を有する樹脂から形成されることが好ましく、例えば、EVA樹脂(エチレン酢酸ビニル共重合樹脂)、EVA樹脂発泡体等から形成される。
また、図2(a)に示すように、第1の中敷き11の長さ(図2(a)に示す上下方向の長さ)は、第2の中敷き12と比較し、図3(a)に示す第1の中敷き11と第2の中敷き12との両方を使用した状態では、つま先の部分が突起部11bの部分だけ大きく形成される。第2の中敷き12はカップ型中敷きであり、図1及び図2(b)に示すように部分的に周縁部が傾斜している。このため、第1の中敷き11の外形状は、第2の中敷き12の底面の外形状に沿って形成される。
第2の中敷き12は、カップ型の中敷きであり、図1及び図2(b)に示すように、着用者の足、特に踵が位置する部分から土踏まずが位置する部分にかけて周縁が中心より高く形成されている。これにより、第2の中敷き12を着用者の足の周囲、特に踵の周囲に沿わせることができ、着用感を向上させることができる。
また、図2(b)に示すように第2の中敷き12は、EVA樹脂発泡体、ウレタン、スポンジ等の発泡体から構成される第1の層12aと、織布又は不織布から構成される第2の層12bとを備える。第2の中敷き12のうち第1の層12aが第1の中敷き11の本体11aと対向して配置され、第1の中敷き11に接触する。このように第1の層12aとして発泡体を使用することにより、第2の中敷き12と第1の中敷き11との間に摩擦を生じさせ、靴20の着用中に第2の中敷き12が第1の中敷き11上で滑ることを抑制することができる。また、第1の中敷き11を外して第2の中敷き12のみを使用する場合も、第2の中敷き12とソール22の表面との間で摩擦を生じさせることができるため、靴20の着用中に第2の中敷き12がソール22の表面上で滑ることを抑制させることができる。
本実施形態では、第1の中敷き11の着脱により、靴20の空間25の大きさを調節するため、第1の中敷き11の本体11aの厚みと、突起部11bとの大きさは、空間25において、所望の全長の変化及び周長の変化を得られるように設定される。
具体的には、第1の中敷き11を設けた場合の靴20の空間25のサイズが、第1の中敷き11を外した場合の空間25のサイズから、1サイズ又はハーフサイズ小さくなるように、第1の中敷き11の突起部11bの大きさと、本体11aの厚みが設計されることが好ましい。なお、靴20のサイズは、例えば、JIS規格(JISS5037:1998)に基づいて設定してもよい。また、突起部11bの高さは、図3(a)に示すように、つま先部分のスペースと同程度とする。取り外しを容易とするため、アッパー21の内壁から離間するように設計されることが好ましい。
次に、靴20において、第1の中敷き11と第2の中敷き12とが設けられた状態を図3(a)に示し、第1の中敷き11を取り外し、第2の中敷き12のみが設けられた状態を図3(b)に示す。ここで、図3(a)に示すように、第1の中敷き11と第2の中敷き12とを設けた場合において、足入れされる空間25の全長はL1であり、周長はW1である。一方、図3(b)に示すように、第1の中敷き11を外し、第2の中敷き12が設けられた場合の足入れされる空間25の全長はL2であり、周長はW2である。
図3(a)に示すように、第1の中敷き11が設けられることにより、上に設けられた第2の中敷き12は、図3(b)と比較して第1の中敷き11の本体11aの厚みの分だけ、アッパー21に接近する。これにより、図3(b)に示す周長W2と比較し、図3(a)に示す周長W1を小さくすることができる。加えて、図3(a)に示すように、第1の中敷き11の突起部11bが長さLpを有することによって、空間25の全長L1を、図3(b)に示す全長L2と比較して短くすることができる。このようにして、第1の中敷き11を設けることによって、第1の中敷き11を外した場合と比較して空間25の全長及び周長を小さくすることができる。従って、空間25の全長及び周長を調節することができる。
このように、本実施形態の中敷き10では、第1の中敷き11の着脱により、靴20の空間25の大きさを調節することができ、空間25において、所望の全長の変化及び周長の変化を得ることができる。また、第1の中敷き11を柔らかく衝撃吸収性のある樹脂から形成することにより、靴20内で着用者の足が靴20の前方にずれた場合であっても、突起部11bの当たりが柔らかく、着用感の悪化を抑制することもできる。
本実施形態の中敷き10を使用することで、空間25のサイズ調節が可能となるため、特にジュニアシューズでは、短期間での買い換えが不要となり、従来と比較して長い期間着用することができ、優れた効果を有する。加えて、トレッキングシューズのような一般に高価とされる靴では、特に優位な効果を有する。
本発明は上述した実施形態に限られず、様々な変形が可能である。上述した実施形態では、靴20として、ジュニア用のトレッキングシューズを例に挙げて説明したが、これに限られない。左右で足のサイズが異なる、医療用にサイズ調節が必要である等、サイズの調節が求められる靴であれば、任意の靴に使用することができる。加えて、中敷き10が用いられる靴20は、ジュニア用に限られず、例えば大人用であってもよい。
また、第2の中敷き12としては、カップ型の中敷きを例に挙げて説明したが、これに限らず全体に平坦なシート状の中敷きを用いてもよい。また、第2の中敷き12は、図2(b)に示すような2層構造に限らず、1つ又は3つ以上の層から構成されてもよい。
10・・・中敷き、11・・・第1の中敷き、11a・・・本体、11b・・・突起部、12・・・第2の中敷き、12a・・・第1の層、12b・・・第2の層、20・・・靴、21・・・アッパー、21a・・・固定部、21b・・・舌部、22・・・ソール、25・・・空間

Claims (1)

  1. 靴に用いられる中敷きであって、
    本体と前記本体のつま先部分に設けられた突起部とを備える第1の中敷きと、前記第1の中敷きの上に配置される第2の中敷きと、を備え、
    前記第1の中敷き及び前記第2の中敷きは前記靴内に着脱可能であり、且つ前記第2の中敷きのみで使用することが可能であり、
    前記第1の中敷きと前記第2の中敷きとを前記靴内に配置することで、前記靴の足入れされる空間の全長及び周長を、前記第2の中敷きのみが配置された場合と比較して小さくする、
    ことを特徴とする中敷き。
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