JP2023124664A - 真空維持装置、及び、蒸気タービンシステムの改造方法 - Google Patents

真空維持装置、及び、蒸気タービンシステムの改造方法 Download PDF

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雅之 加藤
Masayuki Kato
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Abstract

【課題】蒸気タービンが一時的に停止する場合において、復水器の真空を維持するための消費電力を抑制できる真空維持装置、及び、蒸気タービンシステムの改造方法を提供する。【解決手段】蒸気タービンの停止中に復水器の真空を維持するための真空維持装置であって、停止中の蒸気タービンから復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニットに接続される第1端、及び、復水器に接続される第2端を有するグランド蒸気導管と、凝縮ユニットを真空ポンプに接続する排気管とを備える。【選択図】図6

Description

本開示は、真空維持装置、及び、蒸気タービンシステムの改造方法に関する。
従来、蒸気タービン、復水器、及びグランド蒸気コンデンサを備える蒸気タービンシステムが知られている。例えば、特許文献1に開示される蒸気タービンシステムでは、蒸気タービンを回転駆動させた蒸気を復水器が冷却海水を利用して復水すると共に、蒸気タービンから排出されるグランド蒸気をグランド蒸気コンデンサが復水を利用して凝縮する。
特開昭60-069486号公報
蒸気タービンが停止する場合であっても、グランド蒸気が蒸気タービンに継続して供給されることが好ましい。また、グランド蒸気の少なくとも一部が復水器に流入する構成が上記の蒸気タービンシステムに採用される場合には、蒸気タービンの停止後も冷却海水を用いて復水器内のグランド蒸気を凝縮させる必要がある。しかし、冷却海水を復水器に供給する駆動源は、蒸気タービンシステムの定格運転を前提に設計されているため、電力を大きく消費する可能性がある。
本開示の目的は、蒸気タービンが一時的に停止する場合において、復水器の真空を維持するための消費電力を抑制できる真空維持装置、及び、蒸気タービンシステムの改造方法を提供することである。
本開示の少なくとも一実施形態に係る真空維持装置は、
蒸気タービンの停止中に復水器の真空を維持するための真空維持装置であって、
停止中の前記蒸気タービンから前記復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニットに接続される第1端、及び、前記復水器に接続される第2端を有するグランド蒸気導管と、
前記凝縮ユニットを真空ポンプに接続する排気管と
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービンシステムの改造方法は、
蒸気タービンの出口側に設けられる復水器と、停止中の前記蒸気タービンから前記復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニットとをグランド蒸気導管を用いて接続するステップと、
真空ポンプと前記凝縮ユニットとを排気管を用いて接続するステップと
を備える。
本開示によれば、蒸気タービンが一時的に停止する場合において、復水器の真空を維持するための消費電力を抑制できる真空維持装置、及び、蒸気タービンシステムの改造方法を提供できる。
一実施形態に係る蒸気タービンシステムの概念図である。 一実施形態に係るボイラに設けられた熱交換器の概略図である。 一実施形態に係る改造前の蒸気タービンシステムを示す概念図である。 一実施形態に係る低圧給水加熱器の詳細を示す概念図である。 一実施形態に係る脱気器の詳細を示す概念図である。 第1実施形態に係る改造後の蒸気タービンシステムを示す概念図である。 一実施形態に係る蒸気タービンシステムの改造方法を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る改造後の蒸気タービンシステムを示す概念図である。 第3実施形態に係る改造後の蒸気タービンシステムを示す概念図である。 他の実施形態に係る蒸気タービンシステムの改造方法を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
なお、同様の構成については同じ符号を付し説明を省略することがある。
<1.蒸気タービンシステムの概要>
図1は、本開示の一実施形態に係る蒸気タービンシステム1の概略図である。本実施形態の蒸気タービンシステム1は、電力供給対象に電力を供給するための火力発電プラントである。蒸気タービンシステム1を構成するボイラ10は、固体燃料を粉砕した微粉燃料をバーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成することが可能なボイラである。固体燃料としては、バイオマス燃料や石炭などが使用される。
ボイラ10は、火炉11と燃焼装置20と燃焼ガス通路12を有している。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉11の内壁面を構成する火炉壁101は、複数の伝熱管と、伝熱管同士を接続するフィンとで構成され、微粉燃料の燃焼により発生した熱を、伝熱管の内部を流通する水や蒸気と熱交換して回収すると共に、火炉壁101の温度上昇を抑制している。
燃焼装置20は、火炉11の下部領域に設置されている。本実施形態では、燃焼装置20は、火炉壁101に装着された複数のバーナ21A、21B、21C、21D、21E、21F(以下、一括して「バーナ21」と記載する場合がある。)を有している。バーナ21は、火炉11の周方向に沿って均等間隔で配設されたもの(例えば、四角形の火炉11の各コーナ部に設置された4個)を1セットとして、鉛直方向に沿って複数段配置されている。なお、図1では、図示の都合上、1セットのバーナのうちの2個のみを記載し、各セットに符合21A、21B、21C、21D、21E、21Fを付している。火炉の形状やバーナの段数、一つの段におけるバーナの数、バーナの配置などは、この実施形態に限定されるものではない。
バーナ21A、21B、21C、21D、21E、21Fは、それぞれ、複数の微粉燃料供給管22A、22B、22C、22D、22E、22F(以下、一括して「微粉燃料供給管22」と記載する場合がある。)を介して、複数のミル(粉砕機)31A、31B、31C、31D、31E、31F(以下、一括して「ミル31」と記載する場合がある。)に連結されている。ミル31は、例えば、内部に粉砕テーブル(図示省略)が駆動回転可能に支持されていて、粉砕テーブルの上方に複数の粉砕ローラ(図示省略)が粉砕テーブルの回転に連動回転可能に支持されて構成されている竪型ローラミルである。粉砕ローラと粉砕テーブルが協働して粉砕された固体燃料は、ミル31に供給される一次空気(搬送用ガス、酸化性ガス)により、ミル31が備える分級機(図示省略)に搬送される。分級機では、バーナ21での燃焼に適した粒径以下の微粉燃料と、該粒径より大きな粗粉燃料とに分級される。微粉燃料は、分級機を通過して、一次空気と共に微粉燃料供給管22を介してバーナ21に供給される。分級機を通過しなかった粗粉燃料は、ミル31の内部で、自重により粉砕テーブル上に落下し、再粉砕される。
バーナ21の装着位置における火炉11の炉外側には、風箱(エアレジスタ)23が設けられており、この風箱23には風道(空気ダクト)24の一端部が連結されている。風道24の他端部には、押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)32が連結されている。押込通風機32から供給された空気は、風道24に設置された空気予熱器42で加熱され(詳細は後述する)、風箱23を介してバーナ21に二次空気(燃焼用空気、酸化性ガス)として供給され、火炉11の内部に投入される。
燃焼ガス通路12は、火炉11の鉛直方向上部に連結されている。燃焼ガス通路12には、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器として、過熱器102A、102B、102C(以下、一括して「過熱器102」と記載する場合がある。)、再熱器103A、103B(以下、一括して「再熱器103」と記載する場合がある。)、節炭器104が設けられており、火炉11で発生した燃焼ガスと各熱交換器の内部を流通する給水や蒸気との間で熱交換が行われる。なお、各熱交換器の配置や形状は、図1に記載した形態に限定されない。
燃焼ガス通路12の下流側には、熱交換器で熱回収された燃焼ガスが排出される煙道13が連結されている。煙道13には、風道24との間に空気予熱器(エアヒータ)42が設けられており、風道24を流れる空気と、煙道13を流れる燃焼ガスとの間で熱交換を行い、ミル31に供給する一次空気やバーナ21に供給する二次空気を加熱することで、水や蒸気との熱交換後の燃焼ガスから、さらに熱回収を行う。
また、煙道13には、空気予熱器42よりも上流側の位置に、脱硝装置43が設けられていてもよい。脱硝装置43は、アンモニア、尿素水等の窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を、煙道13内を流通する燃焼ガスに供給し、還元剤が供給された燃焼ガス中の窒素酸化物(NOx)と還元剤との反応を、脱硝装置43内に設置された脱硝触媒の触媒作用により促進させることで、燃焼ガス中の窒素酸化物を除去、低減するものである。煙道13の空気予熱器42より下流側には、ガスダクト41が連結されている。ガスダクト41には、燃焼ガス中の灰などを除去する電気集じん機などの集じん装置44や硫黄酸化物を除去する脱硫装置46などの環境装置、また、それらの環境装置に排ガスを導くための誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)45が設けられている。ガスダクト41の下流端部は、煙突47に連結されており、環境装置で処理された燃焼ガスが、排ガスとして系外に排出される。
ボイラ10において、複数のミル31が駆動すると、粉砕、分級された微粉燃料が、一次空気と共に微粉燃料供給管22を介してバーナ21に供給される。また、空気予熱器42で加熱された二次空気が、風道24から風箱23を介してバーナ21に供給される。バーナ21は、微粉燃料と一次空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込むと共に、二次空気を火炉11に吹き込む。火炉11に吹き込まれた微粉燃料混合気が着火し、二次空気と反応することで火炎を形成する。火炉11内の下部領域で火炎が形成され、高温の燃焼ガスが火炉11内を上昇し、燃焼ガス通路12に流入する。なお、本実施形態では、酸化性ガス(一次空気、二次空気)として空気を用いるが、空気よりも酸素割合が多いものや逆に少ないものであってもよく、供給される燃料量に対する酸素量の比率を適正な範囲に調整することで、火炉11において安定した燃焼が実現される。
燃焼ガス通路12に流入した燃焼ガスは、燃焼ガス通路12の内部に配置された過熱器102、再熱器103、節炭器104で水や蒸気と熱交換した後、煙道13に排出され、脱硝装置43で窒素酸化物が除去され、空気予熱器42で一次空気及び二次空気と熱交換した後、さらにガスダクト41に排出され、集じん装置44で灰などが除去され、脱硫装置46で硫黄酸化物が除去された後、煙突47から系外に排出される。なお、燃焼ガス通路12における各熱交換器及び煙道13からガスダクト41における各装置の配置は、燃焼ガス流れに対して、必ずしも上述の記載順に配置されなくともよい。
次に、熱交換器として、燃焼ガス通路12に設けられた過熱器102、再熱器103、節炭器104について詳細に説明する。図2は、ボイラ10に設けられた熱交換器を表す概略図である。
なお、図1では燃焼ガス通路12内の各熱交換器(過熱器102A、102B、102C、再熱器103A、103B、103C、節炭器104)の位置を正確に示しているものではなく、各熱交換器の燃焼ガス流れに対する配置順も図1の記載に限定されるものではない。
図2に示すように、本実施形態の蒸気タービンシステム1は、ボイラ10に設けられた熱交換器と、ボイラ10で生成した蒸気によって回転駆動される蒸気タービン111と、蒸気タービン111に連結され蒸気タービン111の回転力によって発電を行う発電機113とを備える。
ボイラ10で生成した蒸気により回転駆動される蒸気タービン111は、例えば、高圧タービン111Aと中圧タービン111Bと低圧タービン111Cとから構成される。ボイラ10の過熱器102で加熱された蒸気が高圧タービン111Aを回転駆動した後、ボイラ10の再熱器103で再過熱され、中圧タービン111B、及び低圧タービン111Cを回転駆動する。低圧タービン111Cには、復水器112が連結されており、低圧タービン111Cを回転駆動した蒸気が、この復水器112で冷却水との熱交換によって凝縮されて復水となる。復水器112は、ボイラ給水ライン65を介して節炭器104に連結されている。ボイラ給水ライン65には、例えば、復水ポンプ(CP)121、低圧給水加熱器122、ボイラ給水ポンプ(BFP)123、高圧給水加熱器124が設けられている。低圧給水加熱器122と高圧給水加熱器124には、蒸気タービン111を駆動した蒸気の一部が抽気されて、抽気ライン(図示省略)を介して熱源として供給され、節炭器104へ供給される給水が加熱される。
例えば、ボイラ10が貫流ボイラの場合について説明する。節炭器104は、火炉壁101を構成する伝熱管に連結されている。節炭器104で加熱された給水は、火炉壁101を構成する伝熱管を通過する際に、火炉11内の火炎から輻射を受けて加熱され、汽水分離器125へと導かれる。汽水分離器125にて分離された蒸気は、過熱器102へと供給され、汽水分離器125にて分離されたドレン水は、汽水分離器ドレンタンク126へ流入し、ドレン水ラインL2を介して復水器112へと導かれる。
また、貫流ボイラの起動時や低負荷運転時等においては、節炭器104から供給される給水が、火炉壁101を構成する伝熱管を通過する際に全量が蒸発せず、汽水分離器125に水位が存在する運転状態(ウエット運転状態)となることがある。このウエット運転状態においては、汽水分離器125で分離され、汽水分離器ドレンタンク126に排出されたドレン水は、ボイラ循環ポンプ(BCP)127を用いて循環ラインL6により、ボイラ給水ライン65の途中に合流させることで、節炭器104から火炉壁101を構成する伝熱管へと循環して供給してもよい。
燃焼ガスが燃焼ガス通路12を流れるとき、この燃焼ガスは、過熱器102、再熱器103、節炭器104で熱回収される。一方、ボイラ給水ポンプ(BFP)123から供給された給水は、節炭器104で予熱された後、火炉壁101を構成する伝熱管を通過する際に加熱されて蒸気となり、汽水分離器125に導かれる。汽水分離器125で分離された蒸気は、第1過熱器102A、第2過熱器102B、第3過熱器102Cに導入され、燃焼ガスによって過熱される。過熱器102で生成された過熱蒸気は、蒸気供給ラインとしての上流供給管56を介して高圧タービン111Aに供給され、高圧タービン111Aを回転駆動する。高圧タービン111Aから排出された蒸気(排出蒸気)は、蒸気排出ラインとしての排出管160を介してボイラ10に排出される。排出管160からボイラ10に流れた蒸気は、第1再熱器103A、第2再熱器103Bに導入されて再度過熱される。再過熱された蒸気は、蒸気供給ラインとしての下流供給管57を介して、中圧タービン111Bを経て低圧タービン111Cに供給され、中圧タービン111Bおよび低圧タービン111Cを回転駆動する。蒸気タービン111の回転軸は、発電機113を回転駆動して、発電が行われる。低圧タービン111Cから排出された蒸気は、復水器112で冷却されることで復水となり、ボイラ給水ライン65を介して、再び、節炭器104に送られる。
上述した実施形態では、本発明のボイラを、燃料に固体燃料を使用するボイラとして説明した。ボイラに使用される固体燃料としては、石炭、バイオマス燃料、石油コークス(PC:Petroleum Coke)燃料、石油残渣などが使用される。
なお、ボイラの燃料としては、固体燃料に限らず、重油、軽油、重質油などの石油類や工場廃液などの液体燃料も使用することができる。また、天然ガスや各種石油ガス、製鉄プロセスなどで発生する副生ガスなどの気体燃料も使用することができる。
さらに、これらの各種燃料を組み合わせて使用する混焼ボイラにも適用することができる。本設備は蒸気タービンを使用する設備であれば、ボイラの型式に関わらず仕様が出来るため、ガスタービンの排ガスを利用して排熱回収ボイラにより蒸気を発生させて蒸気タービンを駆動させるGTCCや原子力発電所においても適用することが出来る。
<2.蒸気タービンシステム1の一時的な停止>
図3は、本開示の一実施形態に係る蒸気タービンシステム1を示す概念図である。本実施形態では、太陽光エネルギーであってもよい再生可能エネルギーによって発電された電力が電力供給対象に供給されるタイミングで、蒸気タービンシステム1による発電は一時的に停止し、蒸気タービン111の運転(回転)も一時的に停止する。このとき、蒸気タービン111のタービン車室に外気が流入しないよう、グランド蒸気の供給が蒸気タービン111の停止後も継続されることが望ましい。グランド蒸気の少なくとも一部が復水器112に流入する実施形態において、グランド蒸気の供給を継続するのであれば、グランド蒸気を凝縮する処理も継続し、復水器112の真空を維持することが望ましい。これにより、蒸気タービンシステム1による発電を再開する際の所要時間を短縮できるためである。しかし、蒸気タービンシステム1の定格運転を前提に設計された、復水器112の管巣に冷却水を供給するための冷却水系統170(後述)を、蒸気タービン111の停止後も稼働し続けるのは消費電力の観点から好ましくない。そこで、本発明者らは、蒸気タービン111の停止時において、復水器112とは別の熱交換器を利用してグランド蒸気を凝縮する着想を得た。本着想によれば蒸気タービン111の停止中、復水器112と該熱交換器は互いに連通し、該熱交換器を真空にできれば復水器112の真空は維持される。本発明者らはさらに検討を深め、上記の着想を実現するための真空維持装置50を想到するに至った。真空維持装置50は、復水器112とは別の熱交換器である凝縮ユニット60を真空にするように構成される。この凝縮ユニット60は、停止中の蒸気タービン111から復水器112に流入するグランド蒸気を凝縮するように構成される(詳細は後述する)。
本開示の一実施形態に係る真空維持装置50は、既存の蒸気タービンシステム1に改造を施すことで追設可能である。図3は、本開示の一実施形態に係る改造前の蒸気タービンシステム1の概念図である。なお、図3では、図1または図2の少なくとも一方で示される構成要素の一部が図示されていないが、図示されていない構成要素が図3で示される蒸気タービンシステム1から除外される訳ではない。図示されていない構成要素は、図3で例示される構成要素に適宜組み込まれても何ら問題ない(図6、図9、図8も同様である)。
<3.改造前の蒸気タービンシステム1の詳細の例示>
図3を参照し、改造前の蒸気タービンシステム1の詳細を例示する。蒸気タービンシステム1は、復水器112の管巣に冷却水を供給するための冷却水系統170を備える。冷却水系統170は、例えば海または真水であってもよい冷却水を給水源(図示外)から管巣に供給するための冷却水ポンプ171を備える。給水源は海または冷却塔などである。詳細な図示は省略するが、冷却水系統170は、冷却水ポンプ171と復水器112の間に設けられる給水用ポンプ、または、復水器112の下流側に設けられる排水用ポンプの少なくとも一方をさらに備えてもよい。
蒸気タービンシステム1は、グランド蒸気コンデンサ55、復水器112から排出される復水をグランド蒸気コンデンサ55に導く復水導管301、及び、復水導管301に設けられる復水ポンプ302を備える。グランド蒸気コンデンサ55は、復水ポンプ302によって供給される復水を利用してグランド蒸気を凝縮するように構成される。グランド蒸気の供給系について説明すると、グランド蒸気は、グランド蒸気ヘッダ195から蒸気タービン111のシール部115に供給される。より具体的には、グランド蒸気ヘッダ195から高圧タービン111A、中圧タービン111B、及び低圧タービン111Cのシール部115にグランド蒸気が供給されて、供給されるグランド蒸気の一部がグランド蒸気コンデンサ55へと導かれる。本例では、低圧タービン111Cのシール部115から低圧タービン111Cのタービン車室に流入したグランド蒸気が復水器112に流入し、蒸気タービン111に供給される他のグランド蒸気は、復水器112に流入することなくグランド蒸気コンデンサ55に流れる。なお、シール部115は、タービン車室を収容するケーシングの軸支部とタービンロータとの間に形成される空間をシールする機構である。また、グランド蒸気ヘッダ195では、蒸気タービン111が定格運転する時と、一時的に停止する時とで、供給される蒸気が異なる。具体的な一例として、蒸気タービン111の定格運転時、グランド蒸気ヘッダ195には、蒸気タービン111(より具体的には高圧タービン111A)から抽気された蒸気が供給される。他方で、蒸気タービン111の一時的な停止時、グランド蒸気ヘッダ195には、ボイラ10の内部で残留する蒸気、または、所内ボイラ(図示外)から供給される蒸気が供給される。
グランド蒸気コンデンサ55に貯留される復水をボイラ給水としてボイラ10に導く給水ラインは、ボイラ給水ライン65である。ボイラ給水ライン65には、ボイラ給水を加熱するための給水加熱器120と、ボイラ給水を送るためのボイラ給水ポンプ123とが設けられる。給水加熱器120は、ボイラ給水ポンプ123よりも上流に位置する低圧給水加熱器122と、ボイラ給水ポンプ123よりも下流に位置する高圧給水加熱器124とを含む。低圧給水加熱器122には、抽出蒸気が給水と熱交換することで生成される凝縮水を復水器112に導くための導管228が接続される。高圧給水加熱器124にも、同様の機能を有する導管(図示外)が接続されている。さらに、ボイラ給水ポンプ123と低圧給水加熱器122との間のボイラ給水ライン65には、脱気器129が設けられる。脱気器129は、抽出蒸気が給水と熱交換することで生成される凝縮水を復水器112に導くための導管119が接続される。低圧給水加熱器122と脱気器129の構成の詳細は後述する。
一実施形態に係る蒸気タービンシステム1は、補給水タンク181と、ボイラ給水ライン65から分岐して補給水タンク181と連通するように設けられる流入ライン187と、補給水タンク181から流出する補給水を復水器112とに導くための流出ライン188と、流出ライン188に設けられる給水ポンプ189とを備える。ボイラ給水ライン65から流入ライン187を流れるボイラ給水は、補給水として補給水タンク181に流入する。補給水タンク181に貯留される補給水は、給水ポンプ189の駆動により流出ライン188を流れて復水器112に流入する。
蒸気タービンシステム1の定格運転時におけるボイラ給水の流れを説明すると、グランド蒸気コンデンサ55から排出されるボイラ給水は、低圧給水加熱器122、脱気器129、及び高圧給水加熱器124を経由してボイラ10に供給される。ボイラ給水がボイラ10にて過熱されることで得られる過熱蒸気は、蒸気タービン111などを経由して復水器112に戻る。復水器112にて生成される復水はグランド蒸気コンデンサ55に戻る。また、ボイラ給水ライン65を流れるボイラ給水に余剰がある場合は、補給水タンク181に流入して復水器112に補給水として供給される。このように、ボイラ給水ライン65を流れるボイラ給水は、蒸気タービンシステム1を流れる。
蒸気タービン111の出口側に設けられる復水器112は、開閉弁106が設けられる復水器排気管105を介して真空ポンプ89と連通する。定格運転中、開閉弁106は開いており、真空ポンプ89の駆動によって、復水器112内は真空にされる。
<4.低圧給水加熱器122の詳細の例示>
図4は、一実施形態に係る低圧給水加熱器122の詳細を示す概念図である。本例では、複数の低圧給水加熱器122が、ボイラ給水ライン65に直列に設けられる。同図で図示される低圧給水加熱器122の個数は2個であるが、3個、4個、または5個以上であってよい。各低圧給水加熱器122は、互いに仕切られた給水入口室と給水出口室とが内部に形成される給水容器227と、蒸気タービン111の運転中に抽出蒸気が流入するように構成される胴体224と、胴体224の内部と給水容器227の内部とを仕切るように設けられる管板225と、胴体224によって収容される伝熱管221とを備える。伝熱管221の入口は、給水入口室に連通するよう管板225に接続されており、伝熱管221の出口は、給水出口室に連通するよう管板225に接続されている。ボイラ給水ライン65を流れるボイラ給水は、給水入口室を経由して伝熱管221を流れる過程で、胴体224に流入する抽出蒸気によって加熱される。加熱されたボイラ給水は給水出口室を経由して低圧給水加熱器122から流出する。胴体224内で抽出蒸気の凝縮により生成される凝縮水は、胴体224に接続される導管228に排出される。なお、給水加熱器120を構成する高圧給水加熱器124も、低圧給水加熱器122と同様の構成を有する。説明の重複を避けるためその具体的構成の説明を割愛する。
<5.脱気器129の詳細の例示>
図5は、一実施形態に係る脱気器129の詳細を示す概念図である。脱気器129は、ボイラ給水と抽出蒸気とが流入する脱気塔128と、ボイラ給水ライン65から供給されるボイラ給水を脱気塔128内部でスプレーする給水スプレー管131と、脱気塔128と連通する貯水タンク127と、蒸気タービン111の抽出蒸気を脱気塔128内部及び貯水タンク127の内部でスプレーする蒸気スプレー管132とを含む。脱気塔128内では、スプレーされたボイラ給水と抽出蒸気とが攪拌されてボイラ給水の加熱が行われる。また、脱気塔128の下方に位置する貯水タンク127に貯留されるボイラ給水内で蒸気スプレー管132が抽出蒸気を噴射することでボイラ給水はさらに加熱される。上述の導管119は、貯水タンク127に接続されており、抽出蒸気の凝縮により生成される凝縮水をボイラ給水と共に復水器112に導くように構成される。
なお、図5で例示される脱気器129は二胴型であるが、脱気塔128と貯水タンク127と互いに一体的に形成される単胴型が採用されてもよい。
<6.改造後の蒸気タービンシステム2の第1の例示>
図6は、第1実施形態に係る改造後の蒸気タービンシステム2A(2)を示す概略図である。蒸気タービンシステム2Aは、既存の蒸気タービンシステム1に真空維持装置50A(50)を追設することで実現される。即ち、蒸気タービンシステム2は、蒸気タービンシステム1(図3参照)の構成要素に加えて、真空維持装置50A(50)を備える。停止中の蒸気タービン111から復水器112に流入するグランド蒸気は、凝縮ユニット60によって凝縮される。後述するように、凝縮ユニット60は蒸気タービンシステム1の既存の構成要素を改造することで実現されてもよいし(図6、図8参照)、蒸気タービンシステム1の改造に伴って新設される構成要素であってもよい(図9参照)。いずれの実施形態においても真空維持装置50は、復水器112と連通する凝縮ユニット60の内部を真空にすることで、復水器112内部の真空を蒸気タービン111の停止後も維持する。
第1実施形態に係る凝縮ユニット60A(60)は、既存の給水加熱器120(より詳細な一例として低圧給水加熱器122)を改造することで実現される。以下の説明では、低圧給水加熱器122を凝縮ユニット60Aという場合がある。
真空維持装置50A(50)は、復水器112から凝縮ユニット60A(60)にグランド蒸気を導くためのグランド蒸気導管70A(70)を備える。このグランド蒸気導管70は、凝縮ユニット60Aに接続される第1端71A(71)、及び、復水器112に接続される第2端72A(72)を有する。より詳細には、第1端71Aは、低圧給水加熱器122(凝縮ユニット60A)の胴体224に接続される。また、真空維持装置50Aは、凝縮ユニット60Aを真空ポンプ89に接続する排気管75A(77)をさらに備える。より詳細には、排気管75Aの上流端は、低圧給水加熱器122(凝縮ユニット60A)の胴体224に接続され、排気管75Aの下流端は復水器排気管105に接続されており、真空維持装置50と復水器112は、排気管75Aと復水器排気管105とによって接続される。
また、本実施形態に係るグランド蒸気導管70Aと排気管75Aにはそれぞれ、蒸気タービン111の停止中に開くように構成される蒸気弁79A(79)と排気弁78A(78)とが設けられている。
蒸気タービン111が停止することに伴って、蒸気タービンシステム2Aは以下のように作動する。蒸気タービン111の回転が減速(あるいは停止)したのち、復水器112に流入する蒸気がグランド蒸気のみになったと判断したオペレータは、蒸気タービンシステム2のコントローラに所定の指令を入力する。そして、コントローラによる制御により、蒸気弁79Aが開き、その後、冷却水ポンプ171が停止する。さらにコントローラによる制御により、排気弁78Aが開き、開閉弁106が閉じる。真空ポンプ89は蒸気タービン111の減速前から駆動をしており、蒸気タービン111の停止中に復水器112に流入するグランド蒸気は、グランド蒸気導管70Aを介して凝縮ユニット60A(低圧給水加熱器122)の胴体224に導かれる。このとき、コントローラによる制御により給水ポンプ189と復水ポンプ302が駆動しており、グランド蒸気コンデンサ55から凝縮ユニット60Aに十分なボイラ給水が供給されて、凝縮ユニット60A内でグランド蒸気は凝縮される。凝縮水は導管228に排出されて復水器112に戻る。また、凝縮ユニット60A内のガスは、真空ポンプ89の駆動により排気管75Aに排出されるので、凝縮ユニット60Aの内部は真空にされる。従って、蒸気タービン111の停止後も復水器112の真空は維持される。なお、凝縮ユニット60Aを通過したボイラ給水は、脱気器129と導管119を経由して復水器112に戻る。
図7は、真空維持装置50を追設するための蒸気タービンシステム1の改造方法を示すフローチャートである。以下の説明では、ステップを「S」と略記する場合がある。
はじめに、蒸気タービン111の出口側に設けられる復水器112と、凝縮ユニット60A(60)とをグランド蒸気導管70A(70)を用いて接続する(S11)。具体的には、グランド蒸気導管70Aの第1端71A(71)を凝縮ユニット60Aの胴体224に接続し、グランド蒸気導管70Aの第2端72A(72)を復水器112に接続する。上述した蒸気弁79A(79)がグランド蒸気導管70A(70)に設けられるタイミングは、グランド蒸気導管70A(70)を凝縮ユニット60A(60)と復水器112とに接続する前であってもよいし後であってもよい。
次いで、真空ポンプ89と凝縮ユニット60A(60)とを排気管75A(77)を用いて接続する(S13)。具体的には、排気管75Aの上流端を凝縮ユニット60A(60)の胴体224に接続し、下流端を復水器排気管105に接続する。上述した排気弁78A(78)が排気管75A(77)に設けられるタイミングは、排気管75A(77)を凝縮ユニット60A(60)と復水器排気管105に接続する前であってもよいし後であってもよい。これにより、真空維持装置50A(50)の追設が完了する。なお、S11とS13の順番は入れ替わってもよい。
上記構成によれば、蒸気タービン111の一時的な停止後も蒸気タービン111の真空を維持しようとする場合には、真空ポンプ89が駆動することにより、蒸気タービン111のシール部115に流入したグランド蒸気の一部は復水器112内に流入し、凝縮ユニット60に導かれて凝縮される。そして、凝縮ユニット60内のガスは真空ポンプ89の駆動により排気管75に排出され、復水器112内の真空は維持される。このように、蒸気タービン111の停止時に真空ポンプ89が駆動すれば、蒸気タービン111を回転駆動させた蒸気を定格運転時でも冷却できる冷却水系統170は、グランド蒸気を凝縮するために作動する必要がない。従って、蒸気タービン111が一時的に停止する場合において、復水器112の真空を維持するための消費電力を抑制できる。また、既設の蒸気タービンシステム1に、真空維持装置50を追設する場合には、グランド蒸気導管70の第2端72を復水器112に接続させればよいので、例えば第2端72を蒸気タービン111のシール部115に接続させる場合に比べて追設工事を容易化することができる。
なお後述するように、凝縮ユニット60は、脱気器129であってもよいし(図8参照)、新設の構成要素であってもよい(図9参照)。また、凝縮ユニット60は、低圧給水加熱器122に代えて高圧給水加熱器124であってもよいし、蒸気タービンシステム2の系外にある海水または真水を用いてグランド蒸気を凝縮させる熱交換器であってもよい。いずれの実施形態であっても上記利点は得られる。
また、真空ポンプ(89)は復水器と共用することに限定されず、独立した真空ポンプを別途設置してもよい。
上述したように、低圧給水加熱器122である凝縮ユニット60A(60)は、蒸気タービン111の停止中においてもボイラ給水を用いてグランド蒸気を凝縮するように構成される。上記構成によれば、蒸気タービン111の定格運転時にも使用されるボイラ給水がグランド蒸気の凝縮に利用されるので、凝縮ユニット60の冷却系統の構成を簡易化できる。また、例えば、真空維持装置50が既存の蒸気タービンシステム1に追設される場合には、追設工事を簡易化できる。
なお後述するように、凝縮ユニット60は、脱気器129であってもよいし(図8参照)、新設の構成要素であってもよい(図9参照)。また、凝縮ユニット60は、低圧給水加熱器122に代えて高圧給水加熱器124であってもよい。いずれの実施形態であっても上記利点は得られる。
上述したように、低圧給水加熱器122である凝縮ユニット60A(60)は、蒸気タービン111の運転中に、蒸気タービン111の抽出蒸気とボイラ給水とが流入するように構成される。凝縮ユニット60は、蒸気タービン111の停止中にボイラ給水を用いて凝縮させる機能に加えて、蒸気タービン111の運転中に抽気蒸気を用いてボイラ給水を加熱する機能を備える。従って、凝縮ユニット60がグランド蒸気を凝縮させる専用ユニットである場合に比べて、蒸気タービンシステム2の構成を簡易化できる。また、例えば真空維持装置50が既存の蒸気タービンシステム1に追設される場合には、抽気蒸気とボイラ給水とが流入する既存の熱交換器である低圧給水加熱器122を改造すればよく、追設工事を簡易化できる。
なお後述するように、凝縮ユニット60は、脱気器129であってもよいし(図8参照)、新設の構成要素であってもよい(図9参照)。いずれの実施形態であっても、上記利点は得られる。
上述したように、凝縮ユニット60Aは給水加熱器120であり、より具体的には低圧給水加熱器122である。上記構成によれば、蒸気タービン111の回転中に抽気蒸気を用いてボイラ給水を加熱するように構成される給水加熱器120が、蒸気タービン111の停止中にボイラ給水を用いてグランド蒸気を凝縮させる凝縮ユニット60として機能する。従って、真空維持装置50が組み込まれる蒸気タービンシステム2の構成を簡易化できる。また、例えば真空維持装置50が既存の蒸気タービンシステム1に追設される場合には、既存の給水加熱器120を改造すればよく、追設工事を簡易化できる。
一実施形態に係る凝縮ユニット60Aは低圧給水加熱器122である。つまり、グランド蒸気導管70の第1端71と排気管75の上流端は低圧給水加熱器122の胴体224に接続される。上記構成によれば、低圧給水加熱器122が凝縮ユニット60であることにより、例えば高圧給水加熱器124が凝縮ユニット60である場合に比べて、復水器112と凝縮ユニット60との間で循環するボイラ給水の流路長を短くすることが可能となる。より具体的には、低圧給水加熱器122を通過したボイラ給水は、高圧給水加熱器124よりも上流に位置する脱気器129と、導管119とを経由して復水器112に戻るので、ボイラ給水の流路長を短くすることができる。
一実施形態に係るグランド蒸気導管70Aの第1端71Aと、排気管75Aの上流端は、直列に配置される複数の低圧給水加熱器122(図4参照)の最も上流に位置する低圧給水加熱器122の胴体224に接続される。上記構成によれば、復水器112と凝縮ユニット60との間で接続するグランド蒸気導管70A(70)の流路長を短くすることが可能となる。
<7.改造後の蒸気タービンシステム2の第2の例示>
図8は、第2実施形態に係る改造後の蒸気タービンシステム2B(2)を示す概念図である。蒸気タービンシステム2Bは、真空維持装置50Aに代えて、真空維持装置50Bを備える。蒸気タービンシステム2Bの凝縮ユニット60B(60)は、既存の脱気器129を改造することによって実現される。以下の説明では、脱気器129を凝縮ユニット60Bという場合がある。
真空維持装置50B(50)のグランド蒸気導管70B(70)は、凝縮ユニット60Bに接続される第1端71B(71)、及び、復水器112に接続される第2端72B(72)を有する。本例の第1端71Bは貯水タンク127に接続される。第1端71Bは、貯水タンク127の内部でスプレーするためのグランド蒸気スプレー管(図示外)に接続される。グランド蒸気スプレー管は、既存設備としての上述の蒸気スプレー管132(図5参照)と同一でもよいし、追設により設けられるスプレー管でもよい。また、真空維持装置50Bは、貯水タンク127と復水器112とを接続する排気管75B(77)を備える。排気管75Bの上流端は、貯水タンク127に接続される。排気管75Bの下流端は、排気管75Aの下流端と同様の接続構造を有しており、復水器排気管105に接続される。なお、第1端71Bは、貯水タンク127に代えて脱気塔128に接続されてもよい。
また、本実施形態に係るグランド蒸気導管70Bと排気管75Bにはそれぞれ、蒸気タービン111の停止中に開くように構成される蒸気弁79B(79)と排気弁78B(78)とが設けられている。
蒸気タービン111が停止することに伴って、蒸気タービンシステム2Bは以下のように作動する(蒸気タービンシステム2Aと同様の作動については説明を簡略化または割愛する)。復水器112に流入する蒸気がグランド蒸気のみになったと判断されると、コントローラによる制御により、蒸気弁79Bが開き、その後、冷却水ポンプ171が停止する。さらにコントローラによる制御により、排気弁78Bが開き、開閉弁106が閉じる。真空ポンプ89の駆動により、蒸気タービン111の停止中に復水器112に流入するグランド蒸気は、グランド蒸気導管70Bを介して凝縮ユニット60B(脱気器129)に導かれる。給水ポンプ189と復水ポンプ302の駆動により凝縮ユニット60B(脱気器129)に十分なボイラ給水が供給されて、凝縮ユニット60B内でグランド蒸気は凝縮されて、導管119に排出される。なお、ボイラ給水ライン65から脱気器129に流入したボイラ給水も、導管119を介して復水器112に戻される。
真空維持装置50Bを追設するための蒸気タービンシステム1の改造方法は、図7を用いて説明可能である。以下では、第1の例示で説明した改造方法とは異なる改造に絞って説明する。S11では、グランド蒸気導管70の第1端71B(71)は、低圧給水加熱器122に代えて脱気器129(より具体的には貯水タンク127)に接続される。S13では、排気管75B(75)の上流端は低圧給水加熱器122に代えて、脱気器129(より具体的には貯水タンク127)に接続される。
<8.改造後の蒸気タービンシステム2の第3の例示>
図9は、第3実施形態に係る改造後の蒸気タービンシステム2C(2)を示す概念図である。蒸気タービンシステム2Cは、真空維持装置50Aに代えて、真空維持装置50Cを備える。蒸気タービンシステム2Cの凝縮ユニット60C(60)は、蒸気タービンシステム1を改造することによって新設される構成要素である。
真空維持装置50Cは、蒸気弁79C(79)が設けられるグランド蒸気導管70C(70)と、排気弁78C(78)が設けられる排気管75C(75)とを含み、凝縮ユニット60Cはタンク61を含む。グランド蒸気導管70Cは、タンク61に接続される第1端71C(71)と、復水器112とに接続される第2端72C(72)とを含む。また、排気管75Cの上流端はタンク61に接続される。排気管75Cの下流端は、排気管75Aの下流端と同様の接続構造を有し、復水器排気管105に接続される。
本実施形態の真空維持装置50Cは、ボイラ給水ライン65から分岐してタンク61と連通するように設けられ、タンク61にボイラ給水を導くための分岐管85と、分岐管85にもうけられる弁86とを備える。弁86は、蒸気タービン111の停止時に開くように構成されており、ボイラ給水ライン65を流れるボイラ給水が蒸気タービン111の停止時にタンク61に流入することができる。また、真空維持装置50は、タンク61から排出される凝縮水が流れる排水管80をさらに備える。排水管80は、タンク61に接続される一端81、及び、復水器112に接続される他端82を含む。
蒸気タービン111が停止することに伴って、蒸気タービンシステム2Cは以下のように作動する(蒸気タービンシステム2Aと同様の作用については説明を簡略化または割愛する)。復水器112に流入する蒸気がグランド蒸気のみになったと判断されると、コントローラによる制御により、蒸気弁79Cが開き、その後、冷却水ポンプ171が停止する。さらにコントローラによる制御により、排気弁78Cが開き、開閉弁106が閉じる。真空ポンプ89の駆動により、蒸気タービン111の停止中に復水器112に流入するグランド蒸気は、グランド蒸気導管70Cを介して凝縮ユニット60C(タンク61)に導かれる。また、コントローラの制御により弁86が開く。給水ポンプ189の駆動により分岐管85を介してタンク61に十分なボイラ給水が供給されて、凝縮ユニット60C内でグランド蒸気は凝縮されて、排水管80に排出される。
図10は、本開示の一実施形態に係る真空維持装置50Cを追設するための蒸気タービンシステム1の改造方法を示すフローチャートである。はじめに、凝縮ユニット60Cが設置される(S20)。その後、S21が実行される。なお、S21は、S11(図7参照)と類似するステップである。具体的には、復水器112と、凝縮ユニット60Cとをグランド蒸気導管70Cを用いて接続する(S21)。より詳細には、グランド蒸気導管70Cの第1端71Cを凝縮ユニット60Cのタンク61に接続し、グランド蒸気導管70Cの第2端72Cを復水器112に接続する。
次いで、S23が実行される。S23は、S13(図7参照)と類似するステップである。具体的には、真空ポンプ89と凝縮ユニット60Cとを排気管75Cを用いて接続する(S23)。より詳細には、排気管75Cの上流端を凝縮ユニット60Cのタンク61に接続し、排気管75Cの下流端を復水器排気管105に接続する。
次いで、排水管80を設置する(S25)。具体的には、排水管80の一端81をタンク61に接続し、他端82を復水器112に接続する。次いで、ボイラ給水ライン65と凝縮ユニット60Cのタンク61とを分岐管85を用いて接続する(S27)。上述した弁86が分岐管85に設けられるタイミングは、分岐管85をタンク61とボイラ給水ライン65に接続する前であってもよいし後であってもよい。これにより、真空維持装置50C(50)の追設が完了する。なお、S25は、S21またはS23のいずれかの前に実行されてもよいし、S27は、S21~S25のいずれかの前に実行されてもよい。
上記構成によれば、蒸気タービン111が停止することに伴って弁86が開くと、ボイラ給水の一部が分岐管85を流れてタンク61に流入し、グランド蒸気を凝縮させることができる。そして、ボイラ給水とタンク61内で生成される凝縮水は、排水管80から排出される。また、タンク61内のガスは、真空ポンプ89の駆動によって排気管75に排出されるので、復水器112の真空は維持される。以上のように、蒸気タービン111の停止中にグランド蒸気を凝縮する専用の凝縮ユニット60が設けられるので、グランド蒸気の凝縮に特化した凝縮ユニット60を設計しやすい。従って、蒸気タービン111の停止時においてグランド蒸気を凝縮する性能を向上することができる。
上述したように、排水管80は、タンク61に接続される一端81、及び、復水器112に接続される他端82を含む。上記構成によれば、タンク61から排出されるボイラ給水及び凝縮水を復水器112に回収させることができる。
<9.まとめ>
上述した幾つかの実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握されるものである。
1)本開示の少なくとも一実施形態に係る真空維持装置(50)は、
蒸気タービン(111)の停止中に復水器(112)の真空を維持するための真空維持装置であって、
停止中の前記蒸気タービンから前記復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニット(60)に接続される第1端(71)、及び、前記復水器に接続される第2端(72)を有するグランド蒸気導管(70)と、
前記凝縮ユニットを真空ポンプ(89)に接続する排気管(75)と
を備える。
上記1)の構成によれば、蒸気タービンの一時的な停止後も蒸気タービンの真空を維持しようとする場合には、真空ポンプが駆動することにより、蒸気タービンのシール部(125)に流入したグランド蒸気の一部は復水器内に流入し、凝縮ユニットに導かれて凝縮される。そして、凝縮ユニット内のガスは真空ポンプの駆動により排気管に排出され、復水器内の真空は維持される。このように、蒸気タービンの停止時に真空ポンプが駆動すれば、蒸気タービンを回転駆動させた蒸気を定格運転時であっても冷却できる設計がなされた復水器用の冷却水系統(170)は、グランド蒸気を凝縮するために作動する必要がない。従って、蒸気タービンが一時的に停止する場合において、復水器の真空を維持するための消費電力を抑制できる。また、既設の蒸気タービンシステム(1)に、真空維持装置を追設する場合には、グランド蒸気導管の第2端を復水器に接続させればよいので、例えば第2端を蒸気タービンのシール部に接続させる場合に比べて追設工事を容易化することができる。
2)幾つかの実施形態では、上記1)に記載の真空維持装置であって、
前記凝縮ユニットは、前記復水器から排出される復水を含むボイラ給水を用いて前記グランド蒸気を凝縮するように構成される。
上記2)の構成によれば、蒸気タービンの定格運転時にも使用されるボイラ給水がグランド蒸気の凝縮に利用されるので、凝縮ユニットの冷却系統の構成を簡易化できる。また、例えば、真空維持装置が既存の蒸気タービンシステムに追設される場合には、追設工事を簡易化できる。
3)幾つかの実施形態では、上記2)に記載の真空維持装置であって、
前記凝縮ユニットは、前記蒸気タービンの運転中に、前記蒸気タービンの抽気蒸気とボイラ給水とが流入するように構成される。
上記3)の構成によれば、凝縮ユニットは、蒸気タービンの停止中にボイラ給水を用いて凝縮させる機能に加えて、蒸気タービンの運転中に抽気蒸気を用いてボイラ給水を加熱する機能を備える。従って、凝縮ユニットがグランド蒸気を凝縮させる専用ユニットである場合に比べて、真空維持装置が組み込まれる蒸気タービンシステム(2)の構成を簡易化できる。また、例えば真空維持装置が既存の蒸気タービンシステムに追設される場合には、抽気蒸気とボイラ給水とが流入する既存の熱交換器を改造すればよく、追設工事を簡易化できる。
4)幾つかの実施形態では、上記3)に記載の真空維持装置であって、
前記凝縮ユニットは、ボイラ給水が流れる伝熱管(221)と、前記伝熱管を収容すると共に前記抽気蒸気が流入するように構成される胴体(224)とを含む給水加熱器(120)であり、
前記グランド蒸気導管と前記排気管は、前記胴体に接続される。
上記4)の構成によれば、蒸気タービンの回転中に抽気蒸気を用いてボイラ給水を加熱するように構成される給水加熱器が、蒸気タービンの停止中にボイラ給水を用いてグランド蒸気を凝縮させる凝縮ユニットとして機能する。従って、真空維持装置が組み込まれる蒸気タービンシステムの構成を簡易化できる。また、例えば真空維持装置が既存の蒸気タービンシステムに追設される場合には、既存の給水加熱器を改造すればよく、追設工事を簡易化できる。
5)幾つかの実施形態では、上記4)に記載の真空維持装置であって、
前記給水加熱器は、前記ボイラ給水を送るためのポンプの上流に配置される低圧給水加熱器(122)であり、
前記グランド蒸気導管と前記排気管は、前記低圧給水加熱器の前記胴体に接続される。
上記5)の構成によれば、低圧給水加熱器が凝縮ユニットであることにより、復水器と凝縮ユニットとの間で循環するボイラ給水の流路長を短くすることが可能となる。
6)幾つかの実施形態では、上記5)に記載の真空維持装置であって、
前記グランド蒸気導管と前記排気管は、直列に配置される複数の前記低圧給水加熱器のうち最も上流に位置する前記低圧給水加熱器の前記胴体に接続される。
上記6)の構成によれば、復水器と凝縮ユニットとの間で循環するボイラ給水の流路長をより短くすることが可能となる。
7)幾つかの実施形態では、上記3)に記載の真空維持装置であって、
前記凝縮ユニットは、脱気塔と、前記脱気塔の内部で前記ボイラ給水をスプレーするための給水スプレー管(131)と、前記脱気塔と連通すると共に前記ボイラ給水を貯留する貯水タンク(127)と、前記脱気塔及び前記貯水タンクの内部で抽出蒸気をスプレーする抽出蒸気スプレー管(132)とを含む脱気器(129)であり、
前記グランド蒸気導管の前記第1端は、前記脱気塔または前記貯水タンクに接続され、
前記排気管は、前記貯水タンクに接続される。
上記7)の構成によれば、蒸気タービンの回転中に抽気蒸気を用いてボイラ給水を脱気するように構成される脱気器が、蒸気タービンの停止中にボイラ給水を用いてグランド蒸気を凝縮させる凝縮ユニットとして機能する。従って、真空維持装置が組み込まれる蒸気タービンシステムの構成を簡易化できる。また、例えば真空維持装置が既存の蒸気タービンシステムに追設される場合には、既存の脱気器を改造すればよく、追設工事を簡易化できる。
8)幾つかの実施形態では、上記2)に記載の真空維持装置であって、
前記凝縮ユニットは、前記グランド蒸気導管と前記排気管とが接続されるタンク(61)を含み、
前記真空維持装置は、
ボイラ給水ライン(65)から分岐して前記タンクと連通するように設けられ、前記タンクに前記ボイラ給水を導くための分岐管(85)と、
前記分岐管に設けられる弁(86)と、
前記タンクから排出される凝縮水が流れる排水管(80)とを備える。
上記8)の構成によれば、蒸気タービンが停止することに伴って弁が開くと、ボイラ給水の一部が分岐管を流れてタンクに流入し、グランド蒸気を凝縮させることができる。そして、ボイラ給水とタンク内で生成される凝縮水は、排水管から排出される。また、タンク内のガスは、真空ポンプの駆動によって排気管に排出されるので、復水器の真空は維持される。以上のように、蒸気タービンの停止中にグランド蒸気を凝縮する専用の凝縮ユニットが設けられるので、グランド蒸気の凝縮に特化した凝縮ユニットを設計しやすい。従って、蒸気タービンの停止時においてグランド蒸気を凝縮する性能を向上することができる。
9)幾つかの実施形態では、上記8)に記載の真空維持装置であって、
前記排水管は、前記タンクに接続される一端(81)、及び、前記復水器に接続される他端(82)を含む。
上記9)の構成によれば、タンクから排出されるボイラ給水及び凝縮水を復水器に回収させることができる。
10)本開示の少なくとも一実施形態に係る蒸気タービンシステム(1)の改造方法は、
蒸気タービン(111)の出口側に設けられる復水器(112)と、停止中の前記蒸気タービンから前記復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニット(60)とをグランド蒸気導管(70)を用いて接続するステップ(S11、S21)と、
真空ポンプと前記凝縮ユニットとを排気管を用いて接続するステップ(S13、S23)と
を備える。
上記10)の構成によれば、上記1)と同様の理由によって、蒸気タービンの一時的な停止時において復水器の真空を維持するための消費電力を抑制できる蒸気タービンシステムの改造方法が実現される。
1、2 :蒸気タービンシステム
10 :ボイラ
50 :真空維持装置
60 :凝縮ユニット
61 :タンク
65 :ボイラ給水ライン
70 :グランド蒸気導管
71 :第1端
72 :第2端
75 :排気管
80 :排水管
81 :一端
82 :他端
85 :分岐管
86 :弁
89 :真空ポンプ
111 :蒸気タービン
112 :復水器
119 :導管
120 :給水加熱器
122 :低圧給水加熱器
127 :貯水タンク
128 :脱気塔
129 :脱気器
131 :給水スプレー管
132 :蒸気スプレー管
160 :排出管
170 :冷却水系統
195 :グランド蒸気ヘッダ
221 :伝熱管
224 :胴体
228 :導管

Claims (10)

  1. 蒸気タービンの停止中に復水器の真空を維持するための真空維持装置であって、
    停止中の前記蒸気タービンから前記復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニットに接続される第1端、及び、前記復水器に接続される第2端を有するグランド蒸気導管と、
    前記凝縮ユニットを真空ポンプに接続する排気管と
    を備える真空維持装置。
  2. 前記凝縮ユニットは、前記復水器から排出される復水を含むボイラ給水を用いて前記グランド蒸気を凝縮するように構成される
    請求項1に記載の真空維持装置。
  3. 前記凝縮ユニットは、前記蒸気タービンの運転中に、前記蒸気タービンの抽気蒸気とボイラ給水とが流入するように構成される
    請求項2に記載の真空維持装置。
  4. 前記凝縮ユニットは、ボイラ給水が流れる伝熱管と、前記伝熱管を収容すると共に前記抽気蒸気が流入するように構成される胴体とを含む給水加熱器であり、
    前記グランド蒸気導管と前記排気管は、前記胴体に接続される
    請求項3に記載の真空維持装置。
  5. 前記給水加熱器は、前記ボイラ給水を送るためのポンプの上流に配置される低圧給水加熱器であり、
    前記グランド蒸気導管と前記排気管は、前記低圧給水加熱器の前記胴体に接続される
    請求項4に記載の真空維持装置。
  6. 前記グランド蒸気導管と前記排気管は、直列に配置される複数の前記低圧給水加熱器のうち最も上流に位置する前記低圧給水加熱器の前記胴体に接続される
    請求項5に記載の真空維持装置。
  7. 前記凝縮ユニットは、脱気塔と、前記脱気塔の内部でボイラ給水をスプレーするための給水スプレー管と、前記脱気塔と連通すると共にボイラ給水を貯留する貯水タンクと、前記脱気塔及び前記貯水タンクの内部で抽出蒸気をスプレーする抽出蒸気スプレー管とを含む脱気器であり、
    前記グランド蒸気導管の前記第1端は、前記脱気塔または前記貯水タンクに接続され、
    前記排気管は、前記貯水タンクに接続される
    請求項3に記載の真空維持装置。
  8. 前記凝縮ユニットは、前記グランド蒸気導管と前記排気管とが接続されるタンクを含み、
    前記真空維持装置は、
    ボイラ給水ラインから分岐して前記タンクと連通するように設けられ、前記タンクに前記ボイラ給水を導くための分岐管と、
    前記分岐管に設けられる弁と、
    前記タンクから排出される凝縮水が流れる排水管と
    を備える請求項2に記載の真空維持装置。
  9. 前記排水管は、前記タンクに接続される一端、及び、前記復水器に接続される他端を含む
    請求項8に記載の真空維持装置。
  10. 蒸気タービンの出口側に設けられる復水器と、停止中の前記蒸気タービンから前記復水器に流入するグランド蒸気を凝縮するための凝縮ユニットとをグランド蒸気導管を用いて接続するステップと、
    真空ポンプと前記凝縮ユニットとを排気管を用いて接続するステップと
    を備える蒸気タービンシステムの改造方法。
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