JP2023122875A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッチの寿命を延ばすことができる車両の制御装置を提供することを課題とする。【解決手段】油圧制御される複数のクラッチを有した車両の制御装置において、係合状態に制御されている前記複数のクラッチの何れかがスリップするおそれのあるスリップ発生位置に関する情報を取得する取得部と、前記複数のクラッチのそれぞれについて、スリップ発生時の発熱量の累積値である累積発熱量を算出し、当該クラッチの許容発熱量に対する前記累積発熱量の割合であるダメージ率を算出する算出部と、前記スリップ発生位置を走行する際に、前記複数のクラッチのうち前記ダメージ率が最大以外の前記クラッチに供給される油圧を制御することにより当該クラッチをスリップさせる油圧制御部と、を備えた車両の制御装置。【選択図】図3
Description
本発明は、車両の制御装置に関する。
油圧制御される複数のクラッチを有した車両が知られている(例えば特許文献1参照)。
例えば波状路面を走行している際に、係合状態に制御されている複数のクラッチのうち何れかが意図せずにスリップする場合がある。このようなスリップが同じクラッチに繰り替えし発生すると、そのクラッチにダメージが蓄積されて、クラッチの寿命が短くなるおそれがある。
そこで本発明は、クラッチの寿命を延ばすことができる車両の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的は、油圧制御される複数のクラッチを有した車両の制御装置において、係合状態に制御されている前記複数のクラッチの何れかがスリップするおそれのあるスリップ発生位置に関する情報を取得する取得部と、前記複数のクラッチのそれぞれについて、スリップ発生時の発熱量の累積値である累積発熱量を算出し、当該クラッチの許容発熱量に対する前記累積発熱量の割合であるダメージ率を算出する算出部と、前記スリップ発生位置を走行する際に、前記複数のクラッチのうち前記ダメージ率が最大以外の前記クラッチに供給される油圧を制御することにより当該クラッチをスリップさせる油圧制御部と、を備えた車両の制御装置によって達成できる。
本発明によれば、クラッチの寿命を延ばすことができる車両の制御装置を提供できる。
[ハイブリッド車両の概略構成]
図1は、ハイブリッド車両1の概略構成図である。ハイブリッド車両1には、エンジン10から駆動輪13までの動力伝達経路に、K0クラッチ14、モータ15、発進クラッチ18、及び変速機19が順に設けられている。エンジン10及びモータ15はハイブリッド車両1の走行用動力源として搭載されている。エンジン10は、例えばV型6気筒ガソリンエンジンであるが気筒数はこれに限定されず、直列型のガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。K0クラッチ14、モータ15、発進クラッチ18、及び変速機19は、変速ユニット11内に設けられている。変速ユニット11と左右の駆動輪13とは、ディファレンシャル12及びドライブシャフト12aを介して駆動連結されている。
図1は、ハイブリッド車両1の概略構成図である。ハイブリッド車両1には、エンジン10から駆動輪13までの動力伝達経路に、K0クラッチ14、モータ15、発進クラッチ18、及び変速機19が順に設けられている。エンジン10及びモータ15はハイブリッド車両1の走行用動力源として搭載されている。エンジン10は、例えばV型6気筒ガソリンエンジンであるが気筒数はこれに限定されず、直列型のガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。K0クラッチ14、モータ15、発進クラッチ18、及び変速機19は、変速ユニット11内に設けられている。変速ユニット11と左右の駆動輪13とは、ディファレンシャル12及びドライブシャフト12aを介して駆動連結されている。
K0クラッチ14は、同動力伝達経路上のエンジン10とモータ15との間に設けられている。K0クラッチ14は、作動油(以下、単にATF(Automatic Transmission Fluid)と称する)の供給圧に応じて、解放、スリップ、又は係合することにより、エンジン10とモータ15との動力伝達状態を切り替える。係合とは、K0クラッチ14の一対の摩擦材が連結しエンジン10とモータ15が同じ回転数となっている状態である。解放とは、K0クラッチ14の一対の摩擦材が離間した状態である。スリップとは、エンジン10とモータ15とが所定の回転数差を有してK0クラッチ14の一対の摩擦材が互いに摺接した状態である。
モータ15は、インバータ17を介してバッテリ16に接続されている。モータ15は、バッテリ16からの給電に応じて車両の駆動力を発生するモータとして機能し、更にエンジン10や駆動輪13からの動力伝達に応じてバッテリ16に充電する電力を発電する発電機としても機能する。モータ15とバッテリ16との間で授受される電力は、インバータ17により調整されている。
インバータ17は、後述するECU100によって制御され、バッテリ16からの直流電圧を交流電圧に変換し、またはモータ15からの交流電圧を直流電圧に変換する。モータ15がトルクを出力する力行運転の場合、インバータ17はバッテリ16の直流電圧を交流電圧に変換してモータ15に供給される電力を調整する。モータ15が発電する回生運転の場合、インバータ17はモータ15からの交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ16に供給される電力を調整する。
発進クラッチ18は、同動力伝達経路上のモータ15と変速機19との間に設けられている。発進クラッチ18は、ATFの供給圧に応じて、解放、スリップ、又は係合することにより、モータ15と変速機19の動力伝達状態を切り替える。係合とは、発進クラッチ18の一対の摩擦材が連結しエンジン10とモータ15が同じ回転数となっている状態である。解放とは、発進クラッチ18の一対の摩擦材が離間した状態である。スリップとは、モータ15と変速機19の入力軸とが所定の回転数差を有して発進クラッチ18の一対の摩擦材が互いに摺接した状態である。尚、発進クラッチ18の代わりに、ロックアップクラッチを有したトルクコンバータを設けてもよい。
変速機19は、ギア段の切替えにより変速比を多段階に切替える有段式の自動変速機であるが、これに限定されず無段式の自動変速機であってもよい。変速機19は、動力伝達経路上の発進クラッチ18と駆動輪13の間に設けられている。変速機19には所定のギア段を形成するための複数のクラッチが設けられており、これらのクラッチもATFの供給圧に応じて、解放、スリップ、又は係合する。
変速ユニット11には、更にオイルポンプ21と油圧制御機構22とが設けられている。オイルポンプ21で発生したATFの油圧は、油圧制御機構22を介して、K0クラッチ14、発進クラッチ18、及び変速機19にそれぞれ供給されている。油圧制御機構22には、K0クラッチ14、発進クラッチ18、及び変速機19のそれぞれの油圧回路と、それらのATFの油圧を制御するための各種の油圧制御弁と、が設けられている。
ハイブリッド車両1にはECU(Electronic Control Unit)100が設けられている。ECU100は、車両の走行制御に係る各種演算処理を行う演算処理回路と、制御用のプログラムやデータが記憶されたメモリと、を備える電子制御ユニットである。ECU100は車両の制御装置の一例であり、詳しくは後述する取得部、算出部、及び油圧制御部を機能的に実現する。
ECU100は、エンジン10及びモータ15の駆動を制御する。具体的にはECU100は、エンジン10のスロットル開度、点火時期、燃料噴射量を制御することにより、エンジン10のトルクや回転数を制御する。ECU100は、インバータ17を制御してモータ15とバッテリ16との間での電力の授受量を調整することで、モータ15の回転数やトルクを制御する。またECU100は、油圧制御機構22の制御を通じて、K0クラッチ14や発進クラッチ18、変速機19内のクラッチの駆動制御を行う。
ECU100には、イグニッションスイッチ71、クランク角センサ72、モータ回転数センサ73、入力軸回転数センサ74、出力軸回転数センサ75からの信号が入力される。クランク角センサ72は、エンジン10のクランクシャフトの回転数を検出する。モータ回転数センサ73は、モータ15の回転数を検出する。入力軸回転数センサ74は、変速機19の入力軸の回転数を検出する。出力軸回転数センサ75は、変速機19の出力軸の回転数を検出する。
ECU100には、ナビゲーション装置80が電気的に接続されている。ナビゲーション装置80は、地図データが記憶されたメモリを内蔵し、ハイブリッド車両1の位置情報を取得するGPS(Global Positioning System)受信機を内蔵している。ECU100は、送受信ユニット90を介して所定のデータを外部サーバ200に無線送信すると共に、外部サーバ200から送受信ユニット90を介して所定の情報を無線受信する。
ECU100は、モータモード及びハイブリッドモードの何れかの走行モードでハイブリッド車両を走行させる。モータモードでは、ECU100はK0クラッチ14を解放し、モータ15の動力により走行する。ハイブリッドモードでは、ECU100はK0クラッチ14を係合状態に切り替えて少なくともエンジン10の動力により走行する。尚、ハイブリッドモードには、エンジン10のみの動力で走行するモードや、モータ15を力行運転させてエンジン10及びモータ15の双方を動力源として走行するモードを含む。
ハイブリッド車両1に搭載されている何れかのクラッチが、波状路面走行時にスリップする場合がある。このような意図しないスリップが繰り返し同じクラッチに発生すると、そのクラッチの寿命が短くなる。そこでECU100は以下のような制御を実行する。
[スリップ発生時の制御]
図2は、スリップ発生時での制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの間に繰り返し実行される。ECU100は、K0クラッチ14、発進クラッチ18、及び変速機19内のクラッチの何れかでスリップが発生したか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、これらのクラッチでの一対の摩擦材のそれぞれの回転数に所定値以上の差がある場合に、スリップが発生していると判定される。摩擦材のそれぞれの回転数は各種センサにより検出される。例えばK0クラッチ14の場合には、クランク角センサ72とモータ回転数センサ73とにより検出される回転数に基づいて、上記の判定が行われる。発進クラッチ18の場合には、モータ回転数センサ73と入力軸回転数センサ74とにより検出される回転数に基づいて、上記の判定が行われる。変速機19内のクラッチの場合には、入力軸回転数センサ74と出力軸回転数センサ75とにより検出される回転数に基づいて、上記の判定が行われる。ステップS1でNoの場合には本制御は終了する。
図2は、スリップ発生時での制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの間に繰り返し実行される。ECU100は、K0クラッチ14、発進クラッチ18、及び変速機19内のクラッチの何れかでスリップが発生したか否かを判定する(ステップS1)。具体的には、これらのクラッチでの一対の摩擦材のそれぞれの回転数に所定値以上の差がある場合に、スリップが発生していると判定される。摩擦材のそれぞれの回転数は各種センサにより検出される。例えばK0クラッチ14の場合には、クランク角センサ72とモータ回転数センサ73とにより検出される回転数に基づいて、上記の判定が行われる。発進クラッチ18の場合には、モータ回転数センサ73と入力軸回転数センサ74とにより検出される回転数に基づいて、上記の判定が行われる。変速機19内のクラッチの場合には、入力軸回転数センサ74と出力軸回転数センサ75とにより検出される回転数に基づいて、上記の判定が行われる。ステップS1でNoの場合には本制御は終了する。
ステップS1でYesの場合、ECU100は車速が所定速度以上であるか否かを判定する(ステップS2)。所定速度とは、ハイブリッド車両1がスタックしていないことを示す最低速度である。ステップS2でNoの場合には、ハイブリッド車両1がスタックしたことによりクラッチがスリップしたものとみなして、本制御は終了する。
ステップS2でYesの場合には、ECU100は所定の情報を外部サーバ200に送信する(ステップS3)。所定の情報とは、スリップ発生時での自車両の走行位置、スリップ発生時での自車両の運転状態に関する情報、スリップが発生したクラッチに関する情報等である。自車両の走行位置とは、GPS受信機が示すハイブリッド車両1の現在位置である。スリップ発生時での自車両の運転状態に関する情報とは、例えば、ハイブリッド車両1の車速、エンジン10とモータ15とへの要求トルク、変速機19でのギア段等である。スリップが発生したクラッチに関する情報とは、例えば、スリップが発生したクラッチ、スリップ発生時のそのクラッチへの指示油圧及び実油圧等である。
尚、外部サーバ200は自車両である本ハイブリッド車両1や、ハイブリッド車両1と同じ車種の複数の他車両からこれらの情報を収集して、本車種でのクラッチのスリップが発生するおそれがある走行位置に関するスリップ発生位置データを生成する。また外部サーバ200は、取得した要求トルクにギア段を乗算することにより、スリップ発生時でのドライブシャフト12aのトルクを算出する。また外部サーバ200は、スリップ発生時のそのクラッチへの指示油圧と実油圧との差分から、スリップの発生がクラッチの故障等によるものか否かを判定する。差分が大きい場合にはスリップの発生がクラッチの故障等によるものと判定された場合には、そのスリップ発生位置を上述のスリップ発生位置データから除外する。外部サーバ200は、このように生成されたスリップ発生位置データにスリップ発生時でのドライブシャフトトルクを関連付けて、ハイブリッド車両1を含む同種の車両に送信する。
次にECU100はスリップしたクラッチのダメージ率Qrateを算出する(ステップS4)。Qrate[‐]は、以下の式(1)に表すように、許容発熱量Qlimit[J/cm2/s]に対する累積発熱量Qnow[J/cm2/s]の割合である。
Qlimitは、クラッチ毎に予め定められている。Qnowは、スリップ発生時のクラッチの発熱量Q[J/cm2/s]の累積値である。
Qlimitは、クラッチ毎に予め定められている。Qnowは、スリップ発生時のクラッチの発熱量Q[J/cm2/s]の累積値である。
Qは、以下の式(2)により算出される。
Tin[N・m]は、クラッチの互いにスリップする摩擦材のトルクの差分である。ΔNは、スリップ時での摩擦材の回転数差[rpm]である。A[cm2]は、摩擦材の接触面積である。nは、摩擦材の枚数[‐]である。尚、許容発熱量Qlimit、累積発熱量Qnow、及び発熱量Qは、いずれも単位面積当たりの値である。尚、Tinは、K0クラッチ14がスリップした場合にはエンジントルクが相当する。またTinは、発進クラッチ18がスリップした場合にはエンジントルクとモータトルクとの合計値に相当する。Tinは、変速機19内のクラッチがスリップした場合には、エンジントルクとモータトルクとの合計値に変速機19で制御されているギア比を乗算した値が相当する。従って、K0クラッチ14が解放したモータモードで走行中に発進クラッチ18や変速機19内のクラッチがスリップした場合には、エンジントルクはゼロとしてTinが算出される。ステップS4は、算出部が実行する処理の一例である。
Tin[N・m]は、クラッチの互いにスリップする摩擦材のトルクの差分である。ΔNは、スリップ時での摩擦材の回転数差[rpm]である。A[cm2]は、摩擦材の接触面積である。nは、摩擦材の枚数[‐]である。尚、許容発熱量Qlimit、累積発熱量Qnow、及び発熱量Qは、いずれも単位面積当たりの値である。尚、Tinは、K0クラッチ14がスリップした場合にはエンジントルクが相当する。またTinは、発進クラッチ18がスリップした場合にはエンジントルクとモータトルクとの合計値に相当する。Tinは、変速機19内のクラッチがスリップした場合には、エンジントルクとモータトルクとの合計値に変速機19で制御されているギア比を乗算した値が相当する。従って、K0クラッチ14が解放したモータモードで走行中に発進クラッチ18や変速機19内のクラッチがスリップした場合には、エンジントルクはゼロとしてTinが算出される。ステップS4は、算出部が実行する処理の一例である。
[スリップ発生位置を走行する際の制御]
図3は、スリップ発生位置の走行時での制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの間に繰り返し実行される。ECU100は、外部サーバ200から送信されたスリップ発生位置データを受信する(ステップS11)。ステップS11は、取得部が実行する処理の一例である。
図3は、スリップ発生位置の走行時での制御の一例を示したフローチャートである。本制御は、イグニッションがオンの間に繰り返し実行される。ECU100は、外部サーバ200から送信されたスリップ発生位置データを受信する(ステップS11)。ステップS11は、取得部が実行する処理の一例である。
次にECU100は、ハイブリッド車両1がスリップ発生位置を走行するか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、GPS受信機が示すハイブリッド車両1の現在位置が、スリップ発生位置から数メートル以内の近傍でスリップ発生位置に接近していることを示しているか否かが判定される。ステップS12でNoの場合には本制御を終了する。
ステップS11でYesの場合には、ECU100はハイブリッド車両1のドライブシャフト12aのトルクが、外部サーバ200から送信されたスリップ発生位置データに関連付けられたドライブシャフトトルク以上であるか否かを判定する(ステップS13)。自車両のドライブシャフト12aのトルクは、エンジン10とモータ15とへの要求トルクにギア比を乗算することにより算出される。ステップS13でNoの場合には、ドライブシャフトトルクが低くハイブリッド車両1がスリップ発生位置を走行してもスリップは発生しにくいものとみなされ、本制御は終了する。
ステップS13でYesの場合には、上述したステップS2と同様にECU100は車速が所定速度以上であるか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14でNoの場合には、ハイブリッド車両1がスタックしたことによりクラッチがスリップしたものとみなして、本制御は終了する。
ステップS14でYesの場合には、ECU100は各クラッチについて指示油圧と実油圧との差分が所定値以下であるか否かを判定する(ステップS15)。所定値とは、そのクラッチが正常であるとみなすことができる指示油圧と実油圧との差分の最大値である。ステップS15でNoの場合には、何れかのクラッチに故障等の異常が生じているものとみなして本制御を終了する。
ステップS15でYesの場合には、何れのクラッチも正常であるものとみなして、ECU100は、K0クラッチ14、発進クラッチ18、及び変速機19内の複数のクラッチのうち、ダメージ率が最小のクラッチを意図的にスリップさせる(ステップS16)。具体的には、ECU100は、油圧制御機構22を制御することによりダメージ率が最小のクラッチへの指示油圧を低下させる。このようにしてダメージ率が最小のクラッチを意図的にスリップさせることにより、それ以外のダメージ率の高いクラッチでのスリップの発生を抑制して、それらのクラッチの寿命を延ばすことができる。ステップS16は、油圧制御部が実行する処理の一例である。
次に、意図的にスリップさせたダメージ率が最小であるクラッチのダメージ率を、上述したステップS4と同様の方法により算出し直す(ステップS17)。このように意図的にスリップさせたクラッチについてもダメージ率を算出し直すことにより、ダメージ率を更新することができ、スリップ発生位置の走行の際に常に同じクラッチを意図的にスリップさせる事態を回避できる。
上記ステップS16ではダメージ率が最小のクラッチをスリップさせたが、これに限定されず、ダメージ率が最大のクラッチ以外のクラッチをスリップさせればよい。例えば、ダメージ率が最小のクラッチをスリップさせた場合にハイブリッド車両1にショックが生じる場合等の運転状態へ影響が大きい場合には、2番目にダメージ率が小さいクラッチをスリップさせてもよい。
上記実施例では、単一のECU100によりハイブリッド車両を制御する場合を例示したが、これに限定されず、例えばエンジン10を制御するエンジンECU、モータ15を制御するモータECU、K0クラッチ14を制御するクラッチECU等の複数のECUによって、上述した制御を実行してもよい。
上記実施例では車両の一例としてハイブリッド車両1を例に説明したが、これに限定されずエンジン車両や電気自動車に上記実施例の内容を適用してもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 ハイブリッド車両
10 エンジン
15 モータ
18 発進クラッチ
19 変速機
100 ECU(取得部、算出部、油圧制御部)
10 エンジン
15 モータ
18 発進クラッチ
19 変速機
100 ECU(取得部、算出部、油圧制御部)
Claims (1)
- 油圧制御される複数のクラッチを有した車両の制御装置において、
係合状態に制御されている前記複数のクラッチの何れかがスリップするおそれのあるスリップ発生位置に関する情報を取得する取得部と、
前記複数のクラッチのそれぞれについて、スリップ発生時の発熱量の累積値である累積発熱量を算出し、当該クラッチの許容発熱量に対する前記累積発熱量の割合であるダメージ率を算出する算出部と、
前記スリップ発生位置を走行する際に、前記複数のクラッチのうち前記ダメージ率が最大以外の前記クラッチに供給される油圧を制御することにより当該クラッチをスリップさせる油圧制御部と、を備えた車両の制御装置。
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Publication Number | Publication Date |
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JP2023122875A true JP2023122875A (ja) | 2023-09-05 |
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