JP2023121592A - ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置 - Google Patents

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弘祐 岡崎
Hirosuke Okazaki
勝彦 植田
Katsuhiko Ueda
佑斗 中村
Yuto Nakamura
健太 南家
Kenta Minamiya
和樹 平
Kazuki Taira
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Abstract

【課題】 ミスショットの改善、及び/又は、ナイスショットのさらなる向上に役立つシャフトを提案することが可能なゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等を提供する。【解決手段】 ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置200であって、スイングセンサ100からの第1計測値と、弾道測定装置400で計測されたゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得する取得部201と、第1計測値に基づいて、複数のスイングそれぞれのスイング特徴量を算出する算出部202と、第2計測値に基づいて、複数のスイングの優劣を判別する優劣判別部203と、スイングの優劣に基づいて、複数のスイングに重みを設定する重み付け部204と、スイング特徴量と重みとに基づいて、ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定する決定部205とを含む。【選択図】 図2

Description

本開示は、ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等に関する。
下記特許文献1及び2は、ゴルファのスイングに基づいて当該ゴルファにマッチしたシャフトを選定するためのシャフトのフィッティング方法や装置を提案している。このフィッティング方法では、センサがグリップに取り付けられたゴルフクラブでゴルフボールを打撃して取得される前記センサからの計測値を、コンピュータの受信手段で得る工程と、前記計測値から得られるスイング特徴量を用いてゴルファにマッチしたシャフトを、前記コンピュータの演算処理手段で選定する工程とを含む。
また、特許文献1及び2では、フィッティングを希望するゴルファに所定数(例えば5球)のボールを試打させ、各打球時に算出したスイング特徴量の平均を当該ゴルファのスイング特徴量として設定している。
特許第6087132号公報 特許第6911298号公報
ゴルファは、常に同じスイングができるわけではない。特に、ラウンド時には、ミスショットもしばしば発生する。したがって、ミスショット時のスイングに適するシャフト、すなわち、これまではミスショットにつながっていたスイングをした場合であっても、大きな飛距離と小さい左右のずれを有する打球を提供しうるシャフトを選択肢として提供することは重要である。
然るに、上記フィッティング方法では、ゴルファのスイングが、平均されたスイング特徴量で決定されている。このため、スイング計測時に、ミスショットの回数よりもナイスショットの回数が多ければ、ミスショットのスイング特徴量が弱められ、ひいては、ミスショットの改善により特化したシャフトを提案することができない。
また、上記とは逆に、ゴルファがナイスショットをさらに向上させるようなシャフトを追求する場合がある。このような場合、上記フィッティング方法では、ナイスショットの回数よりもミスショットの回数が多ければ、ナイスショットのスイング特徴量が弱められ、ひいては、ナイスショットのさらなる向上に特化したシャフトを提案することができない。
本開示は、以上のような実情に鑑み案出なされたもので、ミスショットの改善、及び/又は、ナイスショットのさらなる向上に役立つシャフトを提案することが可能なゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等を提供することを主たる目的としている。
本開示は、ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置であって、弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得する取得部と、前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出する算出部と、前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別する優劣判別部と、前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定する重み付け部と、前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定する決定部とを含む、ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置である。
本開示のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置では、上記の構成を採用したことにより、ミスショットの改善、及び/又は、ナイスショットのさらなる向上に役立つシャフトを提案することが可能なゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置等を提供することを主たる目的としている。
本実施形態のゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステムを示す全体構成図である。 本実施形態のフィッティングシステムのブロック図である。 スイング中のシャフトの撓みの挙動を説明する図である。 スイングにおける時間経過とコック方向の角速度との関係を示すグラフである。 第1ないし第4特徴量と、それに適したEI値との関係を示すグラフである。 シャフトの平面図である。 EI値-IFCの変換表である。 表示部に表示されたフィッティング結果の一例である。 あるゴルファの打撃結果である。
以下、本開示の実施の一形態が図面に基づき説明される。
実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本開示の内容理解のためのものであって、本開示は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。また、複数の実施形態については、明細書を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。
図1は、本実施形態のゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステム1を示す全体構成図を示す。また、図2は、本実施形態のフィッティングシステム1のブロック構成図を示す。本実施形態のフィッティングシステム1及びフィッティング方法は、フィッティングを希望するゴルファ3のスイングを計測し、このスイングに適したゴルフクラブ2のシャフト22の仕様を選定することができる。したがって、本開示のフィッティングシステム1は、ゴルファ3のスイングに対応するシャフト22を提案し、ひいては、ゴルファ3の打球の飛距離や方向性を改善する。とりわけ、本実施形態のフィッティングシステム1は、ゴルファ3のミスショットを改善するシャフトを推奨することを主たる目的として構成されている。
図1及び2に示されるように、本実施形態のフィッティングシステム1は、例えば、ゴルフクラブ2に装着可能なスイングセンサ100と、フィッティング装置200と、表示部300と、弾道測定装置400とを含む。
[ゴルフクラブ]
ゴルフクラブ2は、例えば、グリップ21、シャフト22及びヘッド23を有する。本実施形態では、ゴルフクラブ2として、ウッド型のゴルフクラブが示される。他の実施形態では、ゴルフクラブ2は、アイアン型やパター型であっても良い。
[スイングセンサ]
スイングセンサ100は、例えば、図1に示されるように、ゴルフクラブ2に装着可能に構成される。本実施形態のスイングセンサ100は、ゴルフクラブ2のグリップ21又はシャフト22に着脱自在とされる。スイングセンサ100は、ゴルファ3のスイング動作を妨げないように、小型かつ軽量に構成されるのが望ましい。
本実施形態のスイングセンサ100は、スイング中のゴルフクラブ2から、所定の物理量である第1計測値を計測することができる。図2に示されるように、本実施形態のスイングセンサ100は、角速度計測部101を含み、第1計測値がスイング中のゴルフクラブ2の角速度である場合を示す。好ましい態様では、スイングセンサ100は、ゴルフクラブ2に関連付けられた3次元の局所座標系の少なくとも1軸回りの角速度を計測することができる。他の態様では、特許文献2に記載されるように、上記物理量は、ゴルフクラブ2の加速度、及び/又は地磁気であっても良い。
図1に示されるように、局所座標系は、例えば、z軸がゴルフクラブ2のシャフト22の軸方向、x軸がヘッド23のトウ・ヒール方向、y軸がゴルフクラブ2のアドレス時の目標飛球方向に沿う方向とされても良い。本実施形態のスイングセンサ100は、スイング中の上記3軸それぞれの周りの角速度を所定のサンプリング周期(例えば、1ミリ秒)で計測することができる。
したがって、ゴルファ3が、スイングセンサ100が取り付けられたゴルフクラブ2で、複数回、ゴルフボール4を打撃するスイングを行うと、前記第1計測値がスイングセンサ100でそれぞれ計測され得る。スイング回数は、2回以上であれば特に制限されないが、好ましくは3回以上、さらに好ましくは5回以上とされても良い。
図2に示されるように、本実施形態のスイングセンサ100は、さらに、計測された第1計測値をフィッティング装置200に提供するための通信部102を備える。通信部102は、スイング動作の妨げないように、無線方式が望ましい。他の態様では、通信部102は、有線方式であっても良い。また、スイングセンサ100は、通信部102に代えて、又は、通信部102とともに、取り外し可能な記憶媒体(図示省略)を備えていても良い。この場合、第1計測値は、記憶媒体に一旦記憶され、この記憶媒体を介して、フィッティング装置200に取り込まれても良い。
[弾道測定装置]
弾道測定装置400は、複数回のスイングによって打撃されたゴルフボール4のそれぞれの弾道に関する情報である第2計測値を計測することができる。ゴルフボール4の「弾道に関する情報」とは、ゴルフクラブで打撃されたゴルフボール4の運動状態を特定するデータであり、例えば、第1弾道情報及び/又は第2弾道情報を含む。
第1弾道情報は、打撃されたゴルフボール4の飛距離又はこれに対応する情報を含む。ゴルフボール4の飛距離は、飛距離そのものの情報の他、打撃されたゴルフボール4の諸情報(例えば、打ち出し角、ボール速度、バックスピン量等の情報)から近似的に計算された値であって良い。
第2弾道情報は、打撃されたゴルフボールの予め定められた目標飛球線に対する左右のずれ又はこれに対応する情報を含む。ゴルフボール4の左右のずれは、ずれ量そのものの情報の他、打撃されたゴルフボール4の諸情報(打ち出し角、ボール速度、バックスピン量、サイドスピン量等の情報)から近似的に計算された値であって良い。
図1及び図2に示されるように、弾道測定装置400は、例えば、目標飛球線を挟んで、ゴルファ3とは反対側に設置される。弾道測定装置400は、例えば、カメラ及び制御装置(図示省略)を含む計測部401を備える。計測部401は、ヘッド23や打撃されたゴルフボール4を撮像し、かつ、撮像されたデータを解析することで、第2計測値を計測することができる。また、弾道測定装置400は、スイング中のゴルフクラブ2のヘッド23がゴルフボール4を打撃するときの速度であるヘッド速度(以下、「HS」と表記する場合がある。)も計測することができる。このような弾道測定装置400としては、市販されている種々の弾道測定器を用いることができ、例えば、「SkyTrak」(スカイトラック,エルエルシー社の登録商標)など、小型かつ持ち運び自在な可搬性を有するものが好適である。
図2に示されるように、本実施形態の弾道測定装置400は、第2計測値をフィッティング装置200に提供するための通信部402をさらに備える。本実施形態の通信部402は、無線方式であるが、ケーブルを用いた有線方式であっても良い。また、弾道測定装置400は、通信部402に代えて、又は、通信部402とともに、取り外し可能な記憶媒体(図示省略)を備えていても良い。この場合、第2計測値は、記憶媒体を介して、フィッティング装置200に取り込まれても良い。
[フィッティング装置]
本実施形態のフィッティング装置200は、スイングセンサ100及び弾道測定装置400から、それぞれ第1計測値及び第2計測値を取得し、予め定められた処理を実行する。フィッティング装置200は、例えば、コンピュータであって、とりわけ、汎用性のある様々なパーソナルコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン、さらには専用端末として実現され得る。
図2に示されるように、フィッティング装置200は、スイングセンサ100及び弾道測定装置400からそれぞれ第1計測値及び第2計測値を取得する取得部201と、第1計測値に基づいて、スイング特徴量を算出する算出部202と、第2計測値に基づいて、複数のスイングの優劣を判別する優劣判別部203と、スイングの優劣に基づいて、複数のスイングに重みを設定する重み付け部204と、スイング特徴量と重みとに基づいて、ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定する決定部205とを含む。
また、本実施形態のフィッティング装置200は、記憶部206(後述)と、入力部207と、制御部208とをさらに含む。記憶部206は、例えば、フィッティングプログラムや各種マスターデータ(後述)等が記憶される不揮発性の第1記憶部206A(詳細は後述する)と、作業用メモリとしての役割を果たす揮発性の第2記憶部206Bとを含む。入力部207は、例えば、キーボード、マウス、タブレットの仮想キーボード等で構成される。制御部208は、前記プログラムにしたがって、前記各部を動作させるもので、例えば、セントラルプロセッサ(CPU)で構成される。
[取得部]
取得部201は、無線方式により、スイングセンサ100の通信部102及び弾道測定装置400の通信部402と通信可能に構成されている。したがって、取得部201は、スイングセンサ100及び弾道測定装置400で計測された第1計測値及び第2計測値を、それぞれ、通信部102及び402を介して、取得するステップを実行できる。取得部201は、取得した第1計測値及び第2計測値を記憶部206に記憶させる。
[算出部]
算出部202は、取得部201で取得された第1計測値に基づいて、複数のスイングそれぞれのスイング特徴量を算出するステップを実行することができる。スイング特徴量は、ゴルファ3のスイング動作を定量的に特徴づける特徴量である。スイング特徴量は、このような特徴量であれば、特に限定されない。本実施形態では、特許文献1及び2で既に詳述されているスイング特徴量が採用される。以下、このスイング特徴量が簡単に説明される。
一般に、ゴルファ3のスイングは、アドレス、トップ、インパクトと推移する。その際、ゴルフクラブ2のシャフト22には、ヘッド23の慣性により、曲げが生じる。この曲げは、スイングの過程において、トップからインパクトに向けてシャフト22の手元側から先端側に伝わる。図3には、スイング過程における、テイクバック(トップ)からインパクトまでのゴルファ3の手とシャフト22の一部が示される。図3では、シャフト22の曲げの大きな箇所が仮想線で囲まれている。
図3において、スイングのトップに至った時点1では、シャフト22の手元付近げに曲が生じる。次に、切り返しからダウンスイング初期の時点2に至ると、曲げはシャフト22の先端側にやや移動する。さらに、ゴルファ3の腕が水平になる時点3では、曲げはシャフト22の中央よりも先端側に移動する。さらに、インパクト直前の時点4では、曲げはシャフト22の先端付近まで移動する。
上述のようなスイング中のシャフト22の曲げの位置の変化を考慮し、本実施形態では、スイングの特徴として、トップ付近からインパクトに至るダウンスイング中のコック方向の角速度ωyに着目している。具体的には、スイングの時間経過にしたがって、いくつかの時点での角速度ωyに着目している。ここで、スイングの「トップ付近」とは、トップ直前の所定時間及びトップ直後の所定時間を含む時間帯を意味しており、具体的には、例えばトップ-50msから、トップ+50msまでの100msの時間帯を意味する。
図4は、あるスイングについてアドレスからインパクトまでの時間(s)とスイング中のゴルフクラブ2のコック方向の角速度ωy(deg/s)との関係を示す。本実施形態では、図4に示されるように、1スイングあたりのスイング特徴量として、次の4つの第1ないし第4特徴量F1~F4を含む。
第1特徴量F1は、トップ付近のコック方向の角速度ωyの傾きである。第1特徴量F1は、例えば、トップから50ms前の角速度ωyと、トップから50ms後の角速度ωyとの和で求めることができる。なお、トップを境として、スイング中のゴルフクラブ2の角速度の向きが変わる。したがって、上記和を求める際には、事前に、トップよりも前の角速度にマイナス符号が付される。
第2特徴量F2は、トップから、角速度ωyが最大となる時点までの当該角速度ωyの平均値である。第2特徴量F2は、トップからインパクトまでの角速度ωyにおける最大値を求め、トップから、この最大値となる時点までの角速度ωyの累積値を、トップから、前記最大値となる時点までの時間で除すことにより求めることができる。
第3特徴量F3は、角速度ωyが最大となる時点からインパクトまでの当該角速度ωyの平均値である。第3特徴量F3は、前記最大値となる時点からインパクトまでの角速度ωyの累積値を、前記最大値となる時点からインパクトまでの時間で除すことにより求めることができる。
第4特徴量F4は、トップからインパクトまでの角速度ωyの平均値である。この第4特徴量F4は、トップからインパクトまでの角速度ωyの累積値を、トップからインパクトまでの時間で除すことにより求めることができる。
本実施形態では、スイングが複数回行われることから、スイング毎のスイング特徴量、すなわち、複数のスイング特徴量が記憶部206に記憶される。各スイング特徴量は、それぞれ第1ないし第4特徴量F1~F4を含むのは上述のとおりである。
[優劣判別部]
本実施形態の優劣判別部203は、第2計測値に基づいて、複数のスイングの優劣を判別するステップを実行することができる。
優劣判別部203は、例えば、第1弾道情報(すなわち、打撃されたゴルフボール4の飛距離に関する情報)に基づいて、スイングの優劣を判別することができる。より具体的には、優劣判別部203は、例えば、各スイングを、打撃されたゴルフボール4の飛距離でソートとし、飛距離が大きいスイングほど、優秀なスイングとして判別することができる。この基準にしたがい、優劣判別部203は、例えば、最も優れるスイングを第1スイングとし、また、最も劣るスイングを第2スイングとしてそれぞれ判別することができる。
他の態様では、優劣判別部203は、例えば、第2弾道情報(すなわち、打撃されたゴルフボール4の予め定められた目標飛球線に対する左右のずれに関する情報)に基づいて、スイングの優劣を判別することができる。より具体的には、優劣判別部203は、例えば、各スイングを、打撃されたゴルフボール4の左右のずれの大きさでソートとし、ずれ量が小さいスイングほど、優秀なスイングとして判別することができる。この基準にしたがい、優劣判別部203は、最も優れるスイングを第1スイングとし、また、最も劣るスイングを第2スイングとしてそれぞれ判別することができる。
さらに他の態様では、優劣判別部203は、第1弾道情報及び第2弾道情報の両方を用いて、スイングの優劣を判別しても良い。この場合、例えば、第1弾道情報及び/又は第2弾道情報にそれぞれ係数などを乗じて足し合わせた評価値を計算し、この評価値に基づいて、スイングの優劣を判別することができる。
[重み付け部]
重み付け部204は、優劣判別部203で判別されたスイングの優劣に基づいて、複数のスイングに重みを設定するステップを実行することができる。重みは、フィッティングの目的に応じて設定される係数である。重みは、フィッティング結果が、フィッティングシステム1の目的により合致するよう特定のスイングを際立たせる。本実施形態では、重みは、複数のスイングそれぞれに設定される。重みは、例えば、その値が大きいほど、当該スイングが際立つように用いられる。
本実施形態のフィッティングシステム1は、ミスショットを改善するシャフトを推奨することを主たる目的とする。このため、本実施形態の重み付け部204は、複数のスイングの中で最も劣ると判別された第2スイングの重みw2を、最も優れると判別された第1スイングの重みw1よりも大きく設定する(w2>w1)。これにより、重み付け部204は、第2スイングを、第1スイングよりも際立たせることができる。
各スイングに設定される重みw1、w2(以下、これらを総称で重みwiということがある。)の具体的な値については、目的に応じて適宜調整されるもので、特に制限されない。本実施形態では、最も大きな重みw2が2.0とされ、最も小さな重みw1が0.5とされている。
[決定部]
決定部205は、複数のスイング特徴量と、重みwiとに基づいて、ゴルファに推奨すべきシャフト22の仕様を特定する第1シャフト指標を決定するステップを実行することができる。
本実施形態の決定部205は、複数のスイング特徴量それぞれに適したシャフトを特定するための複数のシャフト指標を決定するステップを実行する第1決定部205Aと、複数のシャフト指標を、重みを考慮して重み付け平均することにより、第1シャフト指標を決定するステップを実行する第2決定部205Bとを含む。
[第1決定部]
本実施形態では、一つのシャフト指標は、シャフト22の軸方向の4箇所の位置(後述)での曲げ剛性値(以下、「EI値」ということがある。)からなる。したがって、一つのシャフト指標は、4つのEI値のセットである。4つのEI値が特定されることで、シャフト22の仕様を具体的に特定するのに役立つ。また、複数のシャフト指標とは、4つのEI値のセットであるシャフト指標が複数あることを意味し、したがって、複数のシャフト22の仕様を特定することができる。
また、あるスイング特徴量に適したシャフトとは、事前に特定されたヘッド23を有するゴルフクラブ2で当該スイング特徴量に対応するスイングをしたときに、打球の飛距離がより大きく、かつ、左右のずれがより小さくなるようなシャフトを意味する。特定のヘッド23は、例えば、ゴルファ3が既に使用しているヘッド23でも良いし、使用を予定しているヘッドでも良い。
図5は、算出部で算出された第1ないし第4特徴量F1~F4と、それに適したシャフト指標との関係式を示す。これらの関係式は、予め定められた複数のヘッド速度帯(図5において、「HS」で示される。)ごとに定められている。本実施形態では、ヘッド速度帯は、3つ又は4つに区分されている。また、これらの関係式は、予め、第1記憶部206Aに記憶されている。
特許文献1及び2で開示されているように、多数の打撃試験の結果の分析を通して、ゴルファ3の第1ないし第4特徴量F1~F4と、そのスイングに適したシャフト22の軸方向の所定の位置でのEI値の分布との関係は大凡特定することができる。以下、この点について簡単に説明する。
図6は、シャフト22の平面図である。図6に示されるように、シャフト22のEI値の軸方向の分布は、シャフト22を4つの領域a~dに仮想区分したときに、各領域a~dの代表的なEI値として特定することができる。具体的には、領域aないしdのEI値は、それぞれ、シャフト22のチップ端22aから軸方向に36インチ、26インチ、16インチ及び6インチの位置P1~P4で測定される。これらの各位置P1~P4でのEI値は、それぞれ第1ないし第4特徴量F1~F4と相関関係があることが判明している。
そこで、本実施形態では、打撃試験の結果を回帰(単回帰)することにより、特定のヘッド23を前提として、図5に示したように、ヘッド速度帯毎に、各第1ないし第4特徴量F1~F4と、それに適するシャフト22の軸方向の各位置P1~P4でのEI値との関係を示す関係式(近似式)が予め算出され、これが第1記憶部206Aに記憶されている。なお、測定点であるシャフト22の軸方向の位置P1~P4は、上記の態様に限定されるわけではなく、上記の位置を基準に±2インチ程度で変更されても良い。また、各位置でのEI値は、特許文献1に記載された方法で測定される。
図5から明らかなように、各関係式は、第1ないし第4特徴量F1~F4が大きくなると、それに比例してシャフト22の各位置P1~P4でのEI値も大きくなる(シャフト22が硬くなる)関係を示す。また、各関係式は、ヘッド速度が大きくなるほど、それに適するシャフト22の各位置P1~P4でのEI値も大きくなる(シャフト22が硬くなる)関係を示す。本実施形態の各関係式は、いずれも一次式が採用されているが、これに限定されるものではない。また、図5の各関係式において、上記ヘッド速度帯の区分は例示であり、区分の数や具体的なヘッド速度の範囲は、適宜変更されても良い。
以上のとおり、第1決定部205Aは、第1ないし第4特徴量F1~F4と、ゴルファの平均のヘッドスピードと、上記関係式とに基づいて、複数のスイングにそれぞれに適したシャフト指標を決定することができる。より具体的には、本実施形態では、1スイングあたり1つのシャフト指標が決定され、1つのシャフト指標は、軸方向の各位置P1~P4での4つのEI値を含む。
[第2決定部]
第2決定部205Bは、第1決定部205Aで決定された複数のシャフト指標を、上述の重みwiを考慮して重み付け平均することにより、ゴルファに推奨すべき第1シャフト指標を決定する。本実施形態の第1シャフト指標も、シャフト22の軸方向の4箇所の位置P1~P4でのEI値のセットからなる。
具体的には、第1シャフト指標のシャフト軸方向の位置P1でのEI値(EI(P1))は、以下のような重み付け平均によって、決定することができる。
EI(P1)=(w1・EI1(P1)+w2・EI2(P1))/(w1+w2)
ここで、w1及びw2は、それぞれ、第1スイング及び第2スイングの重み、EI1(P1)及びEI2(P1)は、それぞれ、第1スイング及び第2スイングについて第1特徴量F1から決まるEI値である。
同様に、第1シャフト指標のシャフト軸方向の位置P2でのEI値(EI(P2))も、以下のような重み付け平均によって、決定することができる。
EI(P2)=(w1・EI1(P2)+w2・EI2(P2))/(w1+w2)
ここで、EI1(P2)及びEI2(P2)は、それぞれ、第1スイング及び第2スイングについて第2特徴量F2から決まるEI値である。
また、第1シャフト指標の位置P3及びP4でのEI値(EI(P3))及び(EI(P4))も上記と同様に重み付け平均によって、決定することができる。これにより、4つのEI値であるEI(P1)、EI(P2)、EI(P3)及びEI(P4)のセットからなる第1シャフト指標が決定される。
本実施形態の第1シャフト指標は、ミスショットと判別された第2スイングのシャフト指標の重みw2が、第1スイングのシャフト指標の重みw1よりも大きく設定されていることから、第2スイングにより適したシャフト22を特定するのに役立つ。このようなシャフト22は、第2スイングをしたときでも、より飛距離が大きく、かつ、より左右のずれが少ない打球を提供するのに役立つ。
本実施形態の第2決定部205Bは、より好ましい態様として、第1シャフト指標に基づいて、さらに「IFC」を決定する。IFCは、International Flex Cord(インターナショナル・フレックス・コード)の略であり、シャフト22の軸方向の各位置P1~P4でのEI値の範囲をより汎用化ないし一般化した指標である。
第1シャフト指標の各位置P1~P4でのEI値は、図7に示されるようなEI値-IFC変換表によって、IFCの値(0~9の整数)へと変換される。図7から明らかなように、IFCは、その数値が大きいほどシャフトが硬いことを意味する。また、IFCは、シャフト22の各領域aないしdのIFCの値を4つ順番に並べた4桁の数字(例えば、「5655」等)で、ある曲げ剛性の分布を有するシャフト22を特定することができる。
[表示部]
表示部300は、例えば、ディスプレイである。制御部208は、決定された第1シャフト指標又はこれに対応する指標(例えば、IFC)を表示部300に表示するステップを実行することができる。図8は、表示部300によるフィッティング結果の表示の一例を示す。図8に示されるように、本実施形態の表示部300には、推奨されるシャフト22のIFCが視覚的に表示される。本実施形態の表示部300には、推奨シャフトとしてIFC「5655」が表示されている。他の態様では、表示部300には、IFCに代えて、第1シャフト指標、すなわちシャフト軸方向の位置P1~P4の4箇所のEI値が表示されても良い。
また、本実施形態では、制御部208は、表示部300に、スイング中の「コックの動き」を表示させることができる。この「コックの動き」は、スイング特徴量における第1ないし第4特徴量F1~F4の大きさに対応している。
さらに、本実施形態では、制御部208は、表示部300に、推奨されるIFCを満足するシャフトの1ないし複数を一覧(適合シャフト一覧)として表示させることができる。このような適合シャフト一覧の表示は、IFCとそれに適合するシャフトの品番等とを関連付けたデータベースを予め第1記憶部206Aに記憶させておくことで容易に実現できる。
以上のように、本実施形態のフィッティングシステム1、フィッティング装置200及びフィッティング方法によれば、ゴルファ3のミスショットの改善に役立つシャフト22を提案することが可能である。
[第1実施形態の変形例]
フィッティングシステム1は、例えば、ナイスショットをさらに向上させることに特化したシャフトを推奨するように構成されても良い。このような実施形態の場合、重み付け部204は、複数のスイングの中で最も優れると判別された第1スイングの重みw1を、最も劣ると判別された第2スイングの重みw2よりも大きく設定し(w1>w2)、これらの重みを用いて第1シャフト指標を決定すれば良い。
このような実施形態の第1シャフト指標は、ナイスショットと判断され得る第1スイングのシャフト指標の重みw1が、第2スイングのシャフト指標の重みw2よりも大きく設定されていることから、第1スイングにより適したシャフトを特定するのに役立つ。このようなシャフト22は、第1スイングをしたときに、より飛距離が大きく、かつ、より左右のずれが少ない打球を提供するのに役立つ。
[第2実施形態]
第2実施形態は、決定部205の機能が、第1実施形態とは異なっているが、その他の部分は、第1実施形態と同一である。第2実施形態の決定部205は、第1決定部205Aと第2決定部205Bとからなる。これは、フィッティングプログラムの変更によって、容易に実現され得る。
第2実施形態の第1決定部205Aは、複数のスイングについて算出された複数のスイング特徴量を、重みを考慮して重み付け平均することにより第1スイング特徴量を決定する。具体的には、第1スイング特徴量の第1特徴量F1aは、以下のような重み付け平均によって、決定することができる。
F1a=(w1・F1+w2・F1)/(w1+w2)
ここで、w1及びw2は、それぞれ、第1スイング及び第2スイングの重み、F1及びFIは、それぞれ、第1スイング及び第2スイングの第1特徴量である。
同様に、第1スイング特徴量の第2特徴量F2aは、以下のような重み付け平均によって、決定することができる。
F2a=(w1・F2+w2・F2)/(w1+w2)
ここで、F2及びF2は、それぞれ、第1スイング及び第2スイングの第2特徴量である。
また、第1スイング特徴量の第3特徴量F3a及び第4特徴量F4aも上記と同様に重み付け平均によって、決定することができる。これにより、第1ないし第4特徴量F1a、F2a、F3a及びF4aのセットからなる第1スイング特徴量が決定される。
また、第2実施形態の第2決定部205Bは、前記第1スイング特徴量に基づいて、第1シャフト指標を決定する。すなわち、第1実施形態では、複数のスイング特徴量から複数のシャフト指標を決定し、これを重み付け平均した。一方、第2実施形態では、複数のスイング特徴量を先に重み付け平均して一つの第1スイング特徴量を計算し、この第1スイング特徴量に基づいて第1シャフト指標を決定する。このような実施形態のフィッティングシステム1、フィッティング装置200及びフィッティング方法においても、大きな重みが設定されたスイングに適したシャフトを提案することができる。
[第1実施形態及び第2実施形態の変形例]
上記実施形態では、ゴルファ3に適したシャフト22を選定するために、シャフト指標として、シャフト22の曲げ剛性値に関する指標が用いられた。しかしながら、本開示は、シャフト指標として、曲げ剛性に関する指標に変えて、又は、曲げ剛性に関する指標とともに本件出願当時に既に知られている様々な指標を採用することができる。このような指標は、例えば、シャフト22(及び又はゴルフクラブ2)の重量や慣性モーメントであっても良い。これらのシャフト指標のフィッティングは、例えば、特許文献2のように公知の手法にしたがって、行われれば良い(なお、ここに、上記特許文献1及び2の全ての内容を参照により引用する。)。
以上、本開示の実施形態が詳細に説明されたが、本開示は、上記の具体的な開示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、種々変更して実施することができる。
図9には、あるゴルファがゴルフクラブでゴルフボールを打撃するスイングを4回行い、そのときの弾道を示す。実施例のフィッティングシステムの優劣判別部は、4回のスイングから、ナイスショットである第1スイングと、ミスショットである第2スイングとをそれぞれ図示のとおり判別した。
第1スイングは、飛距離が最も大きく、かつ、左右のずれ量が最も小さい。また、第2スイングでは、飛距離が最も小さく、かつ、打球が右方向にずれており、ずれ量も最も大きい。
<比較例1>
比較例1のフィッティングシステムでは、4回のスイングのスイング特徴量を算術平均し(重みなし)、その平均値から第1シャフト指標を決定した。このときのIFCは「5655」であった。
<比較例2>
比較例2のフィッティングシステムでは、ミスショットと判別しうる第2スイングのスイング特徴量のみに基づいて、第1シャフト指標を決定した。このときのIFCは「4644」であった。一般に、シャフトのチップ端側のEI値が小さい場合、ゴルフボールを捕まえやすくなり、打球が左方向に飛びやすい傾向がある。比較例2のフィッティング装置では、比較例1に比べて、シャフトの軸方向の位置P2を除き、他の3つの位置で1ポイントIFC値が小さくなっている。したがって、比較例2では、打球が右方向に飛びにくいシャフトが提案されている。一方、比較例2の推奨するシャフトでは、打球が過度に左方向に飛ぶ可能性がある。
<実施例>
実施例では、打撃結果の中で、第1スイングの重みw1を0.5とし、第2スイングの重みを2.0とした。そして、請求項2の態様にしたがって重み付け平均することにより、第1シャフト指標が決定された。このときのIFCは「5645」であった。実施例で推奨するシャフトは、比較例1が推奨するシャフトに比べ、シャフト軸方向の位置P3のみでIFC値が1ポイント低くなっている。したがって、実施例が推奨するシャフトの仕様は、打球時、ボールを捕まえやすくして打球の右方向のずれを抑制しつつ、打球が過度に左方向の飛ぶ可能性を減らすことができる。
[付記]
本開示は以下の態様を含む。
[本開示1]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置であって、
弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得する取得部と、
前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出する算出部と、
前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別する優劣判別部と、
前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定する重み付け部と、
前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定する決定部とを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示2]
前記決定部は、複数の前記スイング特徴量それぞれに適したシャフトを特定するための複数のシャフト指標を決定する第1決定部と、
複数の前記シャフト指標を、前記重みを考慮して重み付け平均することにより、前記第1シャフト指標を決定する第2決定部とを含む、本開示1に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示3]
前記決定部は、複数の前記スイング特徴量を、前記重みを考慮して重み付け平均することにより第1スイング特徴量を決定する第1決定部と、
前記第1スイング特徴量に基づいて、前記第1シャフト指標を決定する第2決定部とを含む、本開示1に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示4]
前記第2計測値は、前記ゴルフボールの飛距離に関する第1弾道情報を含み、
前記優劣判別部は、前記第1弾道情報に基づいて、前記スイングの優劣を判別する、本開示1ないし3のいずれかに記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示5]
前記第2計測値は、前記ゴルフボールの予め定められた目標飛球線に対する左右のずれに関する第2弾道情報を含み、
前記優劣判別部は、前記第2弾道情報に基づいて、前記スイングの優劣を判別する、本開示1ないし4のいずれかに記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示6]
前記優劣判別部は、複数の前記スイングから、最も優れる第1スイングと、最も劣る第2スイングとを判別し、
前記重み付け部は、前記第2スイングの重みを前記第1スイングの重みよりも大きく設定する、本開示1ないし5のいずれかに記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示7]
前記優劣判別部は、複数の前記スイングから、最も優れる第1スイングと、最も劣る第2スイングとを判別し、
前記重み付け部は、前記第1スイングの重みを前記第2スイングの重みよりも大きく設定する、本開示1ないし5のいずれかに記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示8]
前記第1シャフト指標が、前記シャフトの曲げ剛性に関する指標を含む、本開示1ないし7のいずれかに記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示9]
前記第1シャフト指標が、前記シャフトの重量に関する指標を含む、本開示1ないし8のいずれかに記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
[本開示10]
本開示1ないし9のいずれか1項に記載された前記フィッティング装置を含む、ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングシステムであって、
前記第1計測値を計測するための前記スイングセンサと、
前記第2計測値を計測するための前記弾道測定装置と、
前記第1シャフト指標又はこれに対応する指標を表示する表示部とを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステム。
[本開示11]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング方法であって、
弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得するステップと、
前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出するステップと、
前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別するステップと、
前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定するステップと、
前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定するステップとを含む、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
[本開示12]
前記第1シャフト指標又はこれに対応する指標を表示するステップをさらに含む、本開示11に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
[本開示13]
ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングプログラムであって、
弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得するステップと、
前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出するステップと、
前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別するステップと、
前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定するステップと、
前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定するステップと、
をコンピュータに実行させる、
ゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
[本開示14]
前記第1シャフト指標又はこれに対応する指標を表示するステップをさらに含む、本開示13に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
1 フィッティングシステム
2 ゴルフクラブ
3 ゴルファ
4 ゴルフボール
5 スイング
22 シャフト
100 スイングセンサ
200 フィッティング装置
201 取得部
202 算出部
203 優劣判別部
204 重み付け部
205 決定部
205A 第1決定部
205B 第2決定部
F1~F4 第1ないし第4特徴量

Claims (14)

  1. ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング装置であって、
    弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得する取得部と、
    前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出する算出部と、
    前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別する優劣判別部と、
    前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定する重み付け部と、
    前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定する決定部とを含む、
    ゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  2. 前記決定部は、複数の前記スイング特徴量それぞれに適したシャフトを特定するための複数のシャフト指標を決定する第1決定部と、
    複数の前記シャフト指標を、前記重みを考慮して重み付け平均することにより、前記第1シャフト指標を決定する第2決定部とを含む、請求項1に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  3. 前記決定部は、複数の前記スイング特徴量を、前記重みを考慮して重み付け平均することにより第1スイング特徴量を決定する第1決定部と、
    前記第1スイング特徴量に基づいて、前記第1シャフト指標を決定する第2決定部とを含む、請求項1に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  4. 前記第2計測値は、前記ゴルフボールの飛距離に関する第1弾道情報を含み、
    前記優劣判別部は、前記第1弾道情報に基づいて、前記スイングの優劣を判別する、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  5. 前記第2計測値は、前記ゴルフボールの予め定められた目標飛球線に対する左右のずれに関する第2弾道情報を含み、
    前記優劣判別部は、前記第2弾道情報に基づいて、前記スイングの優劣を判別する、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  6. 前記優劣判別部は、複数の前記スイングから、最も優れる第1スイングと、最も劣る第2スイングとを判別し、
    前記重み付け部は、前記第2スイングの重みを前記第1スイングの重みよりも大きく設定する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  7. 前記優劣判別部は、複数の前記スイングから、最も優れる第1スイングと、最も劣る第2スイングとを判別し、
    前記重み付け部は、前記第1スイングの重みを前記第2スイングの重みよりも大きく設定する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  8. 前記第1シャフト指標が、前記シャフトの曲げ剛性に関する指標を含む、請求項1ないし7のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  9. 前記第1シャフト指標が、前記シャフトの重量に関する指標を含む、請求項1ないし8のいずれか1項に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれか1項に記載された前記フィッティング装置を含む、ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングシステムであって、
    前記第1計測値を計測するための前記スイングセンサと、
    前記第2計測値を計測するための前記弾道測定装置と、
    前記第1シャフト指標又はこれに対応する指標を表示する表示部とを含む、
    ゴルフクラブのシャフトのフィッティングシステム。
  11. ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティング方法であって、
    弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得するステップと、
    前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出するステップと、
    前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別するステップと、
    前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定するステップと、
    前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定するステップとを含む、
    ゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
  12. 前記第1シャフト指標又はこれに対応する指標を表示するステップをさらに含む、請求項11に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティング方法。
  13. ゴルファに適したゴルフクラブのシャフトを選定するためのフィッティングプログラムであって、
    弾道測定装置が設置された環境で、スイングセンサが取り付けられたゴルフクラブを用い、複数回、ゴルフボールを打撃するスイングを行って取得される前記スイングセンサからの第1計測値と、前記弾道測定装置で計測された前記ゴルフボールの弾道に関する第2計測値とを取得するステップと、
    前記第1計測値に基づいて、複数の前記スイングそれぞれのスイング特徴量を算出するステップと、
    前記第2計測値に基づいて、複数の前記スイングの優劣を判別するステップと、
    前記スイングの優劣に基づいて、複数の前記スイングに重みを設定するステップと、
    前記スイング特徴量と前記重みとに基づいて、前記ゴルファに推奨すべきシャフトの仕様を特定する第1シャフト指標を決定するステップと、
    をコンピュータに実行させる、
    ゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
  14. 前記第1シャフト指標又はこれに対応する指標を表示するステップをさらに含む、請求項13に記載のゴルフクラブのシャフトのフィッティングプログラム。
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