JP2023121448A - 伸縮性導電部材及びその製造方法 - Google Patents

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Manabu Ito
由美 中山
Yumi Nakayama
宏典 石川
Hironori Ishikawa
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Abstract

【課題】電気的特性に優れた伸縮性導電部材を提供すること。【解決手段】伸縮性導電部材は、伸縮性基材3と、前記伸縮性基材3上に設けられた、導電性材料221を含んだ複数のバンドルとを備え前記複数のバンドルは前記バンドルの径方向に配列し、前記複数のバンドルの各々は径が200乃至800nmの範囲内にある。【選択図】図12

Description

本発明は、伸縮性導電部材及びその製造方法に関する。
近年、IoT (Internet of Things)の進展に伴い、従来のような硬い電子部材だけでなく、3次元曲面へ実装可能な伸縮性に優れた電子部材への期待が高まっている。
また遠隔医療の進展などに伴い、人体の表面に長時間添付して生体情報を継続的に取得するソフトセンサが注目を浴びている。
例えば、非特許文献1にはポリジメチルシロキサン(PDMS)と銀とを含んだ導電性ペーストを伸縮性基板に印刷して伸縮性の電子部材を得ることが記載されている。
また、特許文献1には、エラストマーとカーボンナノチューブとを含み、エラストマー中に、直径0.5~80nmの炭素繊維から構成され中心部位から炭素繊維が三次元的に延びているカーボンナノチューブによる連続的な導電路が形成された柔軟な電極が記載されている。
特開2008-198425号公報
A. Larmagnac, et al.、「Stretchable electronics based on Ag-PDMS composites.」、Scientific Reports、 4, 7254 (2014)
本発明は、電気的特性に優れた伸縮性導電部材を提供することを目的とする。
本発明の一側面によると、伸縮性基材と、前記伸縮性基材上に設けられた、導電性材料を含んだ複数のバンドルとを備え前記複数のバンドルは前記バンドルの径方向に配列し、前記複数のバンドルの各々は径が200乃至800nmの範囲内にある伸縮性導電部材が提供される。
本発明の他の側面によると、前記導電性材料はカーボンナノチューブを含んだ上記側面に係る伸縮性導電部材が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブである上記側面に係る伸縮性導電部材が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記伸縮性基材はオレフィン系エラストマー、ジメチルポリシロキサン、ニトリルゴム及びウレタンからなる群より選択される1以上を含んだ上記側面の何れかに係る伸縮性導電部材が提供される。
本発明の更に他の側面によると、第1主面とその裏面である第2主面とを有している液体透過性の剥離シートを準備することと、前記第1主面上に導電性材料を含んだ導電膜を形成することと、前記導電膜を伸縮性基材へ転写することと、前記導電膜と前記伸縮性基材とを含んだ積層体を一方向に伸縮させることとを含み、前記導電膜の形成は、前記導電性材料と分散媒とを含んだ分散液を前記第1主面へ噴霧することと、前記分散液の前記第1主面への噴霧と同時に又は前記分散液の前記第1主面への噴霧の直後に、前記第2主面への吸引により前記第1主面上の前記分散媒を除去することを含んだ伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記伸縮は、前記伸縮性基材の伸びが50乃至100%の範囲内となるように前記積層体を引張ることを含んだ上記側面に係る伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記伸縮は2回以上行う上記側面の何れかに係る伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記噴霧及び前記吸引は、前記第1主面に液膜が形成されないように行う上記側面の何れかに係る伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記噴霧及び前記吸引は、前記剥離シートと前記導電膜との積層体に前記分散媒の一部が残留するように行う上記側面の何れかに係る伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記導電性材料はカーボンナノチューブを含んだ上記側面の何れかに係る伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明の更に他の側面によると、前記カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブである上記側面の何れかに係る伸縮性導電部材の製造方法が提供される。
本発明によれば、電気的特性に優れた伸縮性導電部材が提供される。
導電膜転写シートの製造装置を示すブロック図。 図1に示す製造装置の斜視図。 図1及び図2の製造装置が含んでいる支持部材の平面図。 図3の支持部材上に剥離シートを設置した様子を示す平面図。 図4の構造において剥離シート上に導電膜を形成した様子を示す平面図。 導電膜転写シートの一例を示す断面図。 支持部材の吸引孔の径を小さくした場合に導電膜に生じ得る構造の一例を示す斜視図。 支持部材の吸引孔の径を大きくした場合に導電膜に生じ得る構造の一例を示す斜視図。 転写工程の一例を示す断面図。 転写によって得られる物品の一例を示す断面図。 比較例1に係る伸縮性導電部材の顕微鏡写真。 例1に係る伸縮性導電部材の顕微鏡写真。 表面抵抗値と伸縮回数との関係を表すグラフ。 表面抵抗値の変化率を示すグラフ。 参考例において形成した導電膜を撮像することにより得られた中間調画像。 比較例において形成した導電膜を撮像することにより得られた中間調画像。
以下に、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、上記側面の何れかをより具体化したものである。以下に記載する事項は、単独で又は複数を組み合わせて、上記側面の各々に組み入れることができる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、下記の構成部材の材質、形状、及び構造等によって限定されるものではない。本発明の技術的思想には、請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
なお、同様又は類似した機能を有する要素については、以下で参照する図面において同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。また、図面は模式的なものであり、或る方向の寸法と別の方向の寸法との関係、及び、或る部材の寸法と他の部材の寸法との関係等は、現実のものとは異なり得る。
<1>伸縮性導電部材
本発明の一実施形態に係る伸縮性導電部材は、伸縮性基材と、伸縮性基材上に設けられた複数のバンドルとを備えている。
伸縮性基材は、切断時伸びが50%以上である。切断時伸びは、JIS K6251:2017に規定されている方法に準じた方法で測定される値である。伸縮性基材は、例えば、フィルム状である。
伸縮性基材は、一例によると、エラストマーからなる。エラストマーは、オレフィン系エラストマー、ジメチルポリシロキサン、ニトリルゴム及びウレタンからなる群より選ばれる1以上であることが好ましい。オレフィン系エラストマーは、例えば、三井化学株式会社製アブソートーマーEP1001を押し出し成型して膜厚80μmにフィルム化した基材である。
伸縮性基材がエラストマーからなる場合、伸縮性基材の表面に、切断時伸びが50%未満であるフィルムがパターン状、例えば、島状に設けられていてもよい。このようなフィルムを設けた場合、伸縮性基材の伸縮性を損なわずに伸縮性基材の機械的強度を向上させることができる。
伸縮性基材は、他の例によると、エラストマー以外の材料からなる。この場合、伸縮性基材を一方向に伸長させたときに伸縮性基材に網状構造を生じるように、伸縮性基材には1以上の切れ目又は貫通孔が設けられていることが好ましい。エラストマー以外の材料は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン及びポリイミド等の高分子である。
なお、伸縮性基材は、絶縁性であってもよく導電性であってもよい。
複数のバンドルは、その長さ方向がほぼ一致しており、バンドルの径方向に配列している。
複数のバンドルの各々は、径が200乃至800nmの範囲内にある。バンドルの径は400乃至800nmの範囲内にあることがより好ましい。
複数のバンドルの各々の径が200乃至800nmの範囲内にあることは、以下の方法によって確認する。
先ず、10,000倍乃至100,000倍の倍率で、伸縮性導電部材の上面からバンドルを撮像する。次に、得られた画像において、任意の3か所で測定したバンドルの径が、何れも200乃至800nmの範囲内にあれば、複数のバンドルの各々の径が200乃至800nmの範囲内にあると判断する。
バンドルは、導電性材料を含んでいる。導電性材料は、繊維状材料を含んでいることが好ましい。この繊維状材料は、導電性繊維を含んでいることが好ましい。また、導電性材料は、炭素材料を含んでいることが好ましい。
導電性繊維としては、例えば、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノホーン、カーボンナノワイヤ、カーボンナノファイバ、及びグラファイトフィブリル等の炭素繊維、白金、金、銀、及びニッケル等の金属からなるナノチューブやナノワイヤ等の金属繊維、シリコンからなるナノチューブやナノワイヤ等のシリコン繊維、並びに、酸化亜鉛等の金属酸化物からなるナノチューブやナノワイヤ等の金属酸化物繊維を挙げることができる。導電性繊維は1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
導電性繊維は、直径が0.3乃至100nmの範囲内にあることが好ましく、長さが0.1乃至20μmの範囲内にあることが好ましく、0.1乃至10μmの範囲内にあることがより好ましい。これらの導電性繊維のなかでも、カーボンナノチューブは、直径が0.3乃至80nmと極めて細く、アスペクト比も大きい。そのため、カーボンナノチューブは、光透過を阻害することが極めて少なく、透明な導電膜を得る観点から好ましい。更に、カーボンナノチューブは導電性に優れるため、導電膜の表面抵抗値も小さくすることができる。導電膜については、後述する。
上記のカーボンナノチューブには、多層カーボンナノチューブ(Multi-walled carbon nanotube;MWNT)と単層カーボンナノチューブ(Single-walled carbon nanotube;SWNT)とがある。
多層カーボンナノチューブ(MWNT)は、直径が異なり、同心状に配置された多数の円筒状カーボン壁からなるチューブである。各カーボン壁において、炭素原子の配列は六角網目構造を形成している。或る多層カーボンナノチューブでは、カーボン壁が渦巻き状に巻かれて多層となっている。好ましい多層カーボンナノチューブは、カーボン壁が2乃至30層重なったものであり、より好ましくはカーボン壁が2乃至15層重なったものである。上記の多層カーボンナノチューブを使用することにより、優れた光線透過率を持つ導電膜を形成することができる。なお、導電性材料として多層カーボンナノチューブを含んだ導電膜では、カーボンナノチューブは、通常、互いから分離して分散している。また、2乃至3本の多層カーボンナノチューブが束を形成し、これら束が分散している場合もある。
単層カーボンナノチューブ(SWNT)は、単層の円筒状カーボン壁からなる。単層カーボンナノチューブは、多層カーボンナノチューブと比較して抵抗値が低く、より好ましい。単層カーボンナノチューブのカーボン壁においても、炭素原子の配列は六角網目構造を形成している。なお、導電性材料として単層カーボンナノチューブを含んだ導電膜において、カーボンナノチューブを互いから分離して分散させることは困難である。そのような導電膜では、2本以上のチューブが束を形成し、その束がお互いに絡み合っている。これらの束は凝集することがなく、互いが複雑に絡み合ってもいない。好ましい単層カーボンナノチューブの束は、10乃至50本のカーボンナノチューブが集まったものである。単層カーボンナノチューブとして、互いから分離して分散するものも好適に使用することができる。
導電性材料は、単層カーボンナノチューブを含んでいることが好ましい。導電性材料として単層カーボンナノチューブを使用した場合、多層カーボンナノチューブを使用した場合と比較してバンドルを形成しやすい。この理由としては、多層カーボンナノチューブが互いに対して滑りやすいからであることが考えられる。
通常、カーボンナノチューブは、金属型と半導体型とが混在した状態で生成される。金属型を高濃度で含んだカーボンナノチューブを使用した場合、高い導電率を有する伸縮性導電部材が得られる。また、金属型のカーボンナノチューブを選択的に用いた場合、低い抵抗率と高い透明性を達成しやすい。
導電性材料は、導電性助剤を更に含んでいてもよい。導電性助剤は、伸縮性導電部材の導電性及びバンドルの強度を向上させる。
導電性助剤としては、例えば、PEDOT/PSS(ポリ(3、4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホナート))、ポリピロール及びポリアニリン等の導電性ポリマー、金、銀及び銅等の金属の微粒子及びこれら金属の合金の微粒子、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム亜鉛、酸化インジウムタングステン等の導電性金属酸化物の微粒子、並びに金属酸化物の前駆体などが挙げられる。
<2>伸縮性導電部材の製造方法
以下、上述した伸縮性導電部材の製造方法の一例について説明する。
伸縮性導電部材は、剥離シートと剥離シート上に設けられた導電膜とを含んだ導電膜転写シートから導電膜を伸縮性基材へ転写し、その後、導電膜と伸縮性基材との積層体を一方向に伸縮させることで得られる。
先ず、導電膜転写シートの製造方法について説明する。導電膜転写シートは以下に説明する製造装置を用いて製造することができる。
図1は、導電膜転写シートの製造装置を示すブロック図である。図2は、図1に示す製造装置の斜視図である。図3は、図1及び図2の製造装置が含んでいる支持部材の平面図である。
図1及び図2に示す製造装置1は、導電膜転写シート2を製造するための装置である。後で詳述するように、導電膜転写シート2は、剥離シート21と導電膜22とを含んでいる。製造装置1は、導電性材料と分散媒とを含んだ分散液を剥離シート21へ噴霧することにより、剥離シート21上に導電膜22を形成する。なお、図2において、剥離シート21の2つの主面のうち、導電膜22側の面は第1主面であり、その裏面は第2主面である。
製造装置1は、支持部材11と、噴霧装置12と、吸引装置13と、コントローラ14とを含んでいる。
支持部材11は、ここでは、板状の部材である。支持部材11は、他の形状を有していてもよい。
支持部材11は、第1部分P1と第2部分P2とを含んでいる。第1部分P1は、枠形状を有している。第2部分P2は、第1部分P1によって取り囲まれている。ここでは、第2部分P2は、四角形状を有している。
第2部分P2には、複数の吸引孔Hが設けられている。後述するように、吸引装置13は、剥離シート21の第2主面への吸引を、これら吸引孔Hを介して行う。
支持部材11は、支持面を有している。なお、図2及び図3において、X方向及びY方向は、支持面に対して平行であり且つ互いに交差する方向である。また、Z方向は、X方向及びY方向に対して垂直な方向である。ここでは、X方向及びY方向は互いに対して垂直であり、Z方向は重力方向に対して平行な方向であるとする。
支持面は、第2主面と向き合う第1領域と、第1領域を取り囲んだ第2領域とを含んでいる。ここでは、第1領域は、第1部分P1の上面のうち剥離シート21と接触している領域であり、第2領域は、第1部分P1の上面のうち剥離シート21と接触していない領域である。吸引孔Hの一部は第1領域で開口し、吸引孔Hの残りは第2領域で開口している。
吸引孔Hの径は、30乃至800μmの範囲内にあることが好ましく、200乃至600μmの範囲内にあることがより好ましい。後述するように、吸引孔Hの径を小さくすると、噴霧装置12による分散液Lの噴霧及び吸引装置13による吸引を行った場合に、特には、複数枚の剥離シート21に対して導電膜22の形成を連続して行った後に、他の剥離シート21に対する噴霧装置12による分散液Lの噴霧及び吸引装置13による吸引を更に行った場合に、この剥離シート21の第1主面に液膜が形成され易くなる。液膜が形成されると、第1主面上で液の量に偏りを生じ、その結果、導電膜22における導電性材料の分布の均一性が低下する可能性がある。吸引孔Hの径を大きくすると、吸引孔Hの位置で剥離シート21が凹み、これに伴い、吸引孔Hの位置で導電膜22も凹む可能性がある。
支持部材11の材質は、分散液Lが含んでいる分散媒に対して非溶解性であればよい。支持部材11には、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、及びポリエチレンテレフタレートなどの高分子材料、鉄、ニッケル、タングステン、及びアルミニウムなどの金属材料やSUSなどのステンレス鋼、ガラス、石英、並びにセラミックス材料などを用いることができる。支持部材11は、複合材からなるものであってもよい。
噴霧装置12は、剥離シート21の第1主面へ、導電性材料と分散媒とを含んだ分散液Lを噴霧する。ここでは、噴霧装置12は、剥離シート21の第1主面と向き合うように設置されたノズルヘッド121を含んでいる。
噴霧装置12に採用する噴霧方式に制限はない。噴霧装置12では、例えば、エアスプレー方式、エアレススプレー方式、静電スプレー方式、又は、超音波により液体を振動させて、液滴を霧化する超音波スプレー方式を採用することができる。噴霧装置12がノズルヘッド121を有している場合、導電性材料がノズルを詰まらせることがないように、ノズル径及びノズル間距離は、0.2乃至0.5mmの範囲内にあることが好ましく、0.3乃至0.4mmの範囲内にあることがより好ましい。
噴霧装置12は、ノズルヘッド121をZ方向に対して垂直な方向へ移動させる移動機構を更に含むことができる。移動機構は、ノズルヘッド121をX方向及びY方向の何れか一方へ移動させるものであってもよく、X方向及びY方向の双方へ移動させるものであってもよい。移動機構を設けることにより、導電膜22における導電性材料の分布の均一性を高めることや、大面積の導電膜22を形成することが可能となる。
吸引装置13は、分散液の第1主面への噴霧と同時に又は分散液の第1主面への噴霧の直後に、第2主面への吸引により第1主面上の分散媒を除去する。吸引装置13は、ポンプと、ポンプを支持部材11へ接続する流路とを含むことができる。吸引装置13は、吸引孔Hを介して吸引を行う。
コントローラ14は、処理部14Aと記憶部14Bとを含んでいる。
処理部14Aは、中央処理装置(CPU)を含んでいる。記憶部14Bは、処理部14Aに接続されている。記憶部14Bは、処理部14Aが読み込むプログラムや、処理部14Aから供給されたデータを記憶する不揮発性メモリを含んでいる。
コントローラ14は、噴霧装置12及び吸引装置13に接続されている。コントローラ14は、図示しない入力装置を介してオペレータが入力する指令等に基づいて、噴霧装置12及び吸引装置13の動作を制御する。
製造装置1は、前処理装置を更に含むことができる。この前処理装置は、噴霧装置12が分散液を噴霧するのに先立って、分散液が含んでいる分散媒と相溶する液体を剥離シート21へ供給するものである。前処理装置が剥離シート21へ液体を供給する方法に制限はない。一例によれば、前処理装置は、噴霧によって剥離シート21へ液体を供給する。
製造装置1は、支持部材11をZ方向に対して垂直な方向へ移動させる移動機構を更に含むことができる。そのような移動機構を設けた場合、噴霧装置12の移動機構について上述したのと同様に、導電膜22における導電性材料の分布の均一性を高めることや、大面積の導電膜22を形成することが可能となる。製造装置1が移動機構を更に含んでいる場合、例えば、ノズルヘッド121と支持部材11とを同時に又は交互に移動させることができる。製造装置1が移動機構を更に含んでいる場合、噴霧装置12の移動機構は省略してもよい。
製造装置1は、支持部材11上に設置され、三次元網目構造を有する多孔層を更に含むことができる。この多孔層は、噴霧及び吸引の際に支持部材11と剥離シート21との間に介在する。多孔層は三次元網目構造を有しているので、この多孔層において、流体は、厚さ方向及び面内方向の双方へ移動可能である。それ故、多孔層を設けると、吸引装置13が吸引孔Hを介して剥離シート21へ及ぼす吸引力の面内均一性を高めることができる。
多孔層の材質に制限はない。多孔層は、例えば、ニッケル、アルミニウム、銅、ニッケル-クロム合金、及びニッケル-錫合金などの金属又は合金からなる。
多孔層の平均孔径は、0.1乃至1.0mmの範囲内にあることが好ましく、0.2乃至0.5mmの範囲内にあることがより好ましい。ここで、多孔層の平均孔径は、多孔層を電子顕微鏡で撮像することにより得られる画像から、空孔の各々について外接する最小の円の直径を求め、これら直径を算術平均することにより得られる値である。
以上、製造装置1について述べた。
図1乃至図3を参照しながら説明した製造装置1を使用すると、例えば、以下の方法により、導電膜転写シート2を製造することができる。
図4は、図3の支持部材上に剥離シートを設置した様子を示す平面図である。図5は、図4の構造において剥離シート上に導電膜を形成した様子を示す平面図である。図6は、導電膜転写シートの一例を示す断面図である。
この方法では、先ず、剥離シート21を準備する。剥離シート21は、液体透過性である。具体的には、剥離シート21は、分散液Lが含んでいる導電性材料を透過させることなしに、分散液Lが含んでいる分散媒を厚さ方向へ透過させ得る。一例によれば、剥離シート21は、多孔質シートである。
剥離シート21の具体例としては、多孔質メンブレンフィルタや不織布フィルタが挙げられる。
剥離シート21の材質としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)及びPVDF(ポリビニリデンフルオライド)等のフッ素樹脂、PVDC(ポリビニリデンクロライド)、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、セルロース、セルロースアセテート、並びにポリカーボネートが挙げられる。剥離シート21は、PTFE、PVDF又はセルロースからなるものであることが好ましく、PTFEからなるものであることがより好ましい。
剥離シート21として多孔質メンブレンフィルタを使用する場合、その孔径は、0.05乃至5.0μmの範囲内にあることが好ましく、0.1乃至2.0μmの範囲内にあることがより好ましい。ここで孔径は、JIS K3832に規定されているバブルポイント試験法に準じた方法で測定される値である。
剥離シート21の厚さに制限はない。剥離シート21としては、例えば、厚さが10乃至200μmの範囲内にあるものを使用することができる。
次に、剥離シート21を製造装置1に設置する。具体的には、図4に示すように、剥離シート21を第2部分P2上に載置する。ここで、剥離シート21の2つの主面のうち、第2部分P2と接触させる面は第2主面であり、他方の主面は第1主面である。
剥離シート21は、第2部分P2の上面が、第2主面と向き合う第1領域と、第1領域を取り囲んだ第2領域とを含むように設置することが好ましい。この場合、吸引孔Hの一部は第1領域で開口し、吸引孔Hの残りは第2領域で開口することになる。このような配置によると、噴霧装置12による噴霧及び吸引装置13による吸引の際に、剥離シート21の全体が支持部材11に対して確実に固定される。
なお、剥離シート21を、一部のみ第2部分P2上に位置し、残りの部分が第1部分P1上に位置するように支持部材11上に載置した場合、噴霧装置12の噴霧によって生じる気流で、剥離シート21のうち第1部分P1上に位置した部分が支持部材11から浮き上がる可能性がある。そして、剥離シート21の他の部分も、支持部材11から浮き上がる可能性がある。このような浮き上がりは、導電膜22における導電性材料の分布の均一性を低下させ得る。
剥離シート21を、一部のみ第2部分P2上に位置し、残りの部分が第1部分P1上に位置するように支持部材11上に載置した場合、剥離シート21の縁部を治具で支持部材11に対して押し付ければ、上記の浮き上がりを防止できる。しかしながら、この場合、分散液が治具の側面へ広がり、治具の近傍において導電性材料がより多く分布した導電膜22が得られる可能性がある。この導電性材料がより多く分布した部分は、後工程において裁断することで除去可能であるが、この場合、工程数が増加する。
また、上記の通り、支持部材11と剥離シート21との間には、三次元網目構造を有している多孔層を介在させることが好ましい。多孔層を設けると、吸引装置13が吸引孔Hを介して剥離シート21へ及ぼす吸引力の面内均一性を高めることができる。
次に、第1主面上に、導電性材料221を含んだ導電膜22を形成する。これにより、図2、図5及び図6に示す導電膜転写シート2を得る。
具体的には、噴霧装置12は、導電性材料221と分散媒とを含んだ分散液Lを、第1主面へ噴霧する。吸引装置13は、噴霧装置12による分散液Lの第1主面への噴霧と同時に又は分散液Lの第1主面への噴霧の直後に、第2主面への吸引を行う。例えば、吸引装置13が吸引を開始した後に、噴霧装置12は噴霧を開始する。そして、噴霧装置12が噴霧を停止した後に、吸引装置13は吸引を停止する。コントローラ14は、吸引装置13が吸引を開始するタイミング及び吸引を停止するタイミングを制御するとともに、噴霧装置12が噴霧を開始するタイミング及び噴霧を停止するタイミングを制御する。このようにして、第1主面上に導電性材料221を堆積させて、図5及び図6に示す導電膜22を得るとともに、第1主面上の分散媒を速やかに除去する。
分散液Lは、導電性材料を1種のみ含んでいてもよく、複数種の導電性材料を含んでいてもよい。分散液Lにおける導電性材料221の濃度は、例えば、0.001乃至0.5質量%の範囲内とする。
分散媒は、導電性材料221を分散させ得る液体であればよい。分散媒としては、例えば、水、アセトン、メチルエチルケトン、及び、アルコールが挙げられる。分散媒は、これらから選択される2種以上の混合液であってもよい。これらのなかでも、水及びアルコールが好ましく、特に、水はカーボンナノチューブを比較的均一に分散できることからより好ましい。アルコールは、メタノール、エタノール及びイソプロパノールのように極性が高いものが好ましい。分散媒としては、水、アルコール、又はそれらの混合液を使用することが好ましい。
分散液Lは、例えば、導電性材料を含んだ溶液に、導電性材料が均一な分散状態を保ちながら分散媒を加えることにより得られる。
分散液Lの噴霧に先立ち、上述した前処理装置による前処理を行ってもよい。この前処理は、剥離シート21を支持部材11上へ載置する前に行ってもよく、剥離シート21を支持部材11上へ載置した後に行ってもよい。噴霧装置12が分散液を噴霧するのに先立って、分散液Lが含んでいる分散媒と相溶する液体を剥離シート21へ供給しておくと、分散液Lは剥離シート21によって弾かれ難くなり、導電膜22における導電性材料221の分布の均一性が向上する。
前処理において剥離シート21へ供給する液体としては、例えば、分散媒について例示したものを使用することができる。一例によれば、この液体として、水、アルコール、又はそれらの混合液を使用する。
上記の方法では、吸引装置13による第2主面への吸引は、好ましくは、第1主面に液膜が形成されないように行う。即ち、吸引装置13による第2主面への吸引は、好ましくは、第1主面へ供給された分散液Lが含んでいる分散媒が、第1主面へ到達してから速やかに剥離シート21へ浸透するように行う。第1主面に液膜が形成されると、以下に説明するように、導電膜22における導電性材料の分布の均一性が低下する。
図7は、支持部材の吸引孔の径を小さくした場合に導電膜に生じ得る構造の一例を示す斜視図である。
上記の通り、支持部材11の吸引孔Hの径を小さくすると、噴霧装置12による分散液Lの噴霧及び吸引装置13による吸引を行った場合に、剥離シート21の第1主面に液膜が形成され易くなる。そのような液膜が形成される条件下で、ノズルヘッド121をX方向へ移動させながら分散液Lの噴霧を行うと、分散液Lの噴霧によって生じる気流に起因して、第1主面上に滞留している液は、例えば、噴霧開始側から噴霧終了側へ移動し得る。その結果、導電膜22では、導電性材料221は、噴霧開始側と比較して噴霧終了側においてより多く分布する可能性がある。即ち、図7に示すように、導電膜22は、噴霧開始側と比較して噴霧終了側においてより厚くなる可能性がある。
図8は、支持部材の吸引孔の径を大きくした場合に導電膜に生じ得る構造の一例を示す斜視図である。
支持部材11の吸引孔Hの径を大きくすると、第1主面に液膜は形成され難くなる。しかしながら、この場合、図8に示すように、吸引孔Hの位置で剥離シート21が凹み、これに伴い、吸引孔Hの位置で導電膜22も凹む可能性がある。
上記の方法において、噴霧装置12による分散液Lの噴霧及び吸引装置13による吸引は、以下に説明するように、剥離シート21と導電膜22との積層体に分散媒の一部が残留するように行うことが好ましい。
次に、図9に示すように、導電膜22を伸縮性基材3へ転写する。図10は、転写によって得られる物品の一例を示す断面図である。
具体的には、先ず、図9に示すように、導電膜転写シート2の導電膜22を伸縮性基材3に接触させる。このとき、導電膜転写シート2と伸縮性基材3とは、導電膜22と伸縮性基材3との間に気泡が入らないよう圧着させることが好ましい。
次に、加熱により、剥離シート21と導電膜22とに含まれる分散媒を除去する。分散媒を除去すると、ファンデルワールス力によって、導電膜22は伸縮性基材3と強固に接合する。この加熱は、ホットプレートを利用して行ってもよく、熱風を利用して行ってもよい。
その後、導電膜22から剥離シート21を剥離する。これにより、図10に示す物品を得る。
上記の転写では、分散媒の除去により、導電性材料221と伸縮性基材3との間に作用するファンデルワールス力を大きくする。従って、導電膜転写シート2は分散媒を含んでいることが好ましい。それ故、噴霧装置12による分散液Lの噴霧及び吸引装置13による吸引は、剥離シート21と導電膜22との積層体に分散媒の一部が残留するように行うことが好ましい。
噴霧装置12による分散液Lの噴霧及び吸引装置13による吸引は、剥離シート21の質量を100質量部とした場合に、剥離シート21と導電膜22との積層体に、50乃至200質量部の分散媒が残留するように行うことが好ましく、100乃至180質量部の分散媒が残留するように行うことがより好ましく、120乃至170質量部の分散媒が残留するように行うことが更に好ましい。
導電膜転写シート2の完成から転写までの期間内に、導電膜転写シート2から分散媒が失われるのを防止することが好ましい。例えば、分散媒を含んだ導電膜転写シート2を、アルミラミネートパウチなどの保存袋や密封ケースなどに入れて、密閉状態で保管してもよい。或いは、上記の期間内に、導電膜転写シート2を、これが含んでいる分散媒と同等の液体中に浸漬させておいてもよい。
次に、導電膜22と伸縮性基材3とを含んだ積層体を一方向に伸縮させる。具体的には、上記の積層体の両端を把持して積層体を一方向に引張り、その後、引張る力を弱めるか、又は引張る力をゼロにする。これにより、積層体を元の状態へと縮める。伸縮は、伸縮性基材3の伸びが50乃至100%の範囲内となるように積層体を引張ることを含むことが好ましい。上記の伸びが50%未満である場合、表面抵抗値が大きくなりやすい。上記の伸びが100%よりも大きい場合、導電膜22が断裂することがある。また、伸縮性基材3の機械的強度が低下することがある。
また、上記の伸縮は2回以上行うことが好ましく、3乃至10回行うことがより好ましい。伸縮を2回以上行った場合、伸縮に伴う表面抵抗値の変化が生じにくい伸縮性導電部材が得られる。伸縮を2回以上行う場合、伸縮方向は同一方向とする。
なお、11回以上伸縮を行った場合においても、伸縮に伴う表面抵抗値の変化量は小さい。従って、製造コストの観点から、伸縮回数は10回以下であることが好ましい。
上述した伸縮を行った場合、導電性材料221を含んだ複数のバンドルが形成される。複数のバンドルは、その長さ方向が伸縮性基材3の伸長方向に対して略垂直であり、且つ、バンドルの径方向に隙間をあけて配列している。伸長方向に対して略垂直な方向とは、例えば、伸長方向に対して80乃至100°傾いた方向である。
以上、伸縮性導電部材の製造方法について述べた。
上述した導電膜転写シート2を用いた転写では、伸縮性基材3の種類によっては導電膜22に含有される分散液との親和性が悪く、転写ができない、または一部転写不良が起こるなどの不具合が生じる可能性がある。この場合は、導電膜転写シート2の剥離シート21及び導電膜22に含まれる分散媒を、伸縮性基材3との親和性が良好な液体で置換することで対処することができる。導電膜転写シート2に含まれる分散媒の他の液体への置換は、例えば、以下のように行うことができる。
ここでは、導電膜転写シート2との親和性が良好な「他の液体」が、分散媒と相溶する液体(以下において、「第2液体」という。)である場合と、分散媒と相溶しない液体(以下において、「第3液体」という。)である場合とに分けて説明する。ここで、「相溶する」とは、分散媒と第2液体を混合した場合に、双方が分離せず、界面が形成されないことを意味する。例えば、分散媒が水である場合、第2液体はエタノールである。また、「相溶しない」とは、分散媒と第3液体を混合した場合に、双方が分離し、界面が形成されることを意味する。例えば、分散媒が水である場合、第3液体はトルエンである。
導電膜転写シート2に含まれる分散媒を、分散媒と相溶する第2液体で置換する方法としては、まず、上述した方法で得られた分散媒を含む導電膜転写シート2に対し、第2液体を導電膜22上に噴霧する。この噴霧により、剥離シート21と導電膜22とに含まれる分散媒を第2液体で洗い流し、剥離シート21と導電膜22とに含まれる分散媒を第2液体で置換する。次いで、剥離シート21の第2主面側から第2液体の一部を除去する。これにより、導電膜転写シート2に含まれる分散媒が第2液体で置換され、剥離シート21と導電膜22とが第2液体で湿潤している導電膜転写シートを得ることができる。第2液体の噴霧は、上述した分散液の噴霧方法と同様の方法で行うことができる。剥離シート21の第2主面側からの第2液体の除去は、上述した分散媒の吸引方法と同様の方法で行うことができる。
導電膜転写シート2に含まれる分散媒を、分散媒と相溶しない第3液体で置換する方法としては、相溶する液体で順次置換していくことにより実施することができる。すなわち、分散媒と第3液体の双方に相溶する第2液体を使用して第1液体を第2液体で置換し、次いで第2液体を第3液体で置換する。
具体的には、上述した方法で分散媒が第2液体に置換された導電膜転写シートに対し、第3液体を導電膜22上に塗布する。この噴霧により、剥離シート21と導電膜22とに含まれる第2液体を第3液体で洗い流し、剥離シート21と導電膜22とに含まれる第2液体を第3液体で置換する。次いで、剥離シート21の第2主面側から第3液体の一部を除去する。これにより、導電膜転写シートに含まれる第2液体が第3液体で置換され、剥離シート21と導電膜22とが第3液体で湿潤している導電膜転写シートを得ることができる。第3液体の噴霧は、上述した分散液の噴霧方法と同様の方法で行うことができる。剥離シート21の第2主面側からの液体の除去は、上述した分散媒の除去方法と同様の方法で行うことができる。
<3>効果
上記の方法では、剥離シート21の第1主面への分散液Lの供給を噴霧によって行い、噴霧と同時に又は噴霧の直後に、剥離シート21の第2主面への吸引により第1主面上の分散媒を除去する。それ故、塗布法を利用しているにも拘わらず、導電性材料221が均一に分布した導電膜22を製造することができる。このため、このような導電膜22と伸縮性基材3とを含んだ積層体を一方向に伸縮させた場合、バンドルの径が均一な伸縮性導電部材、具体的には、バンドルの径が200乃至800nmの範囲内にある伸縮性導電部材が得られる。また、上記の場合、バンドルは均一に分布している。このような伸縮性導電部材は、伸縮性導電部材の面内方向における電気的特性が均一である。具体的には、上記の伸縮性導電部材は、バンドルの長さ方向及び径方向の各々において電気的特性が均一である。また、このような伸縮性導電部材では、伸縮による表面抵抗値の変化が生じにくい。
上述した伸縮性導電部材は、例えば、生体信号取得等のための伸縮センサ用の電極、フレキシブル液晶ディスプレイ用の電極、フレキシブル有機エレクトロルミネッセンス用の電極、並びに、電磁波遮断膜及び伸縮性エレクトロニクスデバイス等の静電防止層等に使用することができる。
また、上述した伸縮性導電部材は一例によると透明である。このような伸縮性導電部材は、光の透過が必要な伸縮性透明導電部材、例えば、太陽電池の電極、特にペロブスカイト系太陽電池の入射光側の透明電極に使用することができる。
また、上記の方法では、塗布法により剥離シート21上に導電膜22を形成する。それ故、この方法によると、高い生産性で導電膜転写シートを製造することができ、従って、高い生産性で伸縮性導電部材を製造することができる。
以下に、本発明の具体例を記載する。
(試験例:伸縮性導電部材の作製)
(例1)
<1-1>分散液の調製
カーボンナノチューブの水分散液として、直径が1乃至3nmの単層カーボンナノチューブ(SWNT)を準備した。この液体は、半導体型カーボンナノチューブと金属型カーボンナノチューブとを含んでいる。この液体を、純水で0.02質量%に希釈して分散液Lを得た。
<1-2>導電膜転写シートの製造
先ず、図1乃至図3を参照しながら説明した製造装置1の支持部材11上に、液体透過性の剥離シート21を載置した。
支持部材11としては、吸引孔Hの径が0.2μmであるものを使用した。噴霧装置12にノズル径が0.3mmのエアブラシを使用した。剥離シート21としては、直径が47mmであり、厚さが65μmであり、孔径が0.2μmであるPTFE製フィルタを使用した。剥離シート21は、第2部分P2の上面が、第2主面と接する第1領域と、第1領域を取り囲み、第2主面と接触しない第2領域とを含むように設置した。
その後、上記の分散液L及び製造装置1を使用して、剥離シート21上に導電膜22を形成した。吸引装置13による吸引は、噴霧装置12による噴霧を開始する前に開始するとともに、噴霧装置12による噴霧を終了した後に終了した。
剥離シート21の質量を100質量部とした場合における、導電膜転写シートが含む分散媒の量は160質量部であった。
<1-3>転写
次に、得られた導電膜転写シートを図9及び図10を参照しながら説明した方法により、伸縮性基材上に転写した。具体的には、先ず、導電膜転写シートと伸縮性基材とを、導電膜と伸縮性基材との間に気泡が生じないよう適当な圧力で貼り合わせた。次に、導電膜転写シートと伸縮性基材との積層体を約90°に熱したホットプレートで乾燥させた。次に、剥離シートを上記の積層体の端からゆっくり剥離した。このようにして、導電膜を伸縮性基材に転写した。伸縮性基材としては、オレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用した。オレフィン系エラストマーとしては、三井化学株式会社製アブソートーマーEP1001を押し出し成型してフィルム化した基材を使用した。
<1-4>伸縮
次に、得られた導電膜と伸縮性基材との積層体から、長辺の長さが100mmであり、短辺の長さが50mmである試験片を切り出した。次に、試験片を伸縮させた。具体的には、先ず、試験片をその長辺方向へ伸縮性基材の伸びが50%となるように引張り、この状態を60秒間保持した。その後、試験片に加える引張り力をゼロにした。伸縮は3回行った。
以上の方法により、例1に係る伸縮性導電部材を得た。
(例2)
伸縮回数を3回から10回へ変更したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例3)
伸縮性基材の伸びが50%となるように試験片を引張る代わりに、伸縮性基材の伸びが100%となるように試験片を引張ったこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例4)
伸縮性基材の伸びが50%となるように試験片を引張る代わりに、伸縮性基材の伸びが100%となるように試験片を引張り、伸縮回数を3回から10回へ変更したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例5)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用する代わりに、ポリメチルジメチルポリシロキサンからなり、厚さが100μmである基材を使用したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例6)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用する代わりに、ポリメチルジメチルポリシロキサンからなり、厚さが100μmである基材を使用し、伸縮回数を3回から10回へ変更したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例7)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用する代わりに、ニトリルゴムからなり、厚さが1mmである白色の基材を使用したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例8)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用する代わりに、ニトリルゴムからなり、厚さが1mmである白色の基材を使用し、伸縮回数を3回から10回へ変更したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例9)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなる基材を使用する代わりに、ウレタンからなる基材を使用したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(例10)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなる基材を使用する代わりに、ウレタンからなる基材を使用し、伸縮回数を3回から10回へ変更したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(比較例1)
試験片の伸縮を省略したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(比較例2)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用する代わりに、ポリメチルジメチルポリシロキサンからなり、厚さが100μmである基材を使用し、試験片の伸縮を省略したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(比較例3)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなり、厚さが80μmである基材を使用する代わりに、ニトリルゴムからなり、厚さが1mmである白色の基材を使用し、試験片の伸縮を省略したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(比較例4)
伸縮性基材としてオレフィン系エラストマーからなる基材を使用する代わりに、ウレタンからなる基材を使用し、試験片の伸縮を省略したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得た。
(比較例5)
伸縮性基材の代わりに伸縮性に乏しい基材を使用し、伸縮回数を3回から1回に変更したこと以外は例1と同様の方法により伸縮性導電部材を得ようとした。伸縮性に乏しい基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、厚さが125μmである基材を使用した。しかしながら、導電膜とPETからなる基材との積層体を伸長させたところ、積層体が破断した。
(表面抵抗値の測定)
例1乃至10及び比較例1乃至4に係る伸縮性導電部材について、四端子法によって表面抵抗値を測定した。
(バンドルの径の測定)
先ず、例1乃至10及び比較例1乃至4に係る伸縮性導電部材について、導電膜が設けられた面に、観測中の帯電を防止するために白金を5秒間スパッタリングした。次に、これら伸縮性導電部材の上記面について、走査電子顕微鏡を用いて印加電圧5kVで撮像した。次に、得られた画像からバンドルの径を測定した。バンドルの径は、画像中の任意の3か所におけるバンドルの径を算術平均することにより得た。
表面抵抗値及びバンドルの径についての結果を以下の表1及び2に纏める。
上記の表2に記載した通り、上記の比較例1乃至4に係る伸縮性導電部材ではバンドルが形成されなかった。
また、上述した方法によって、バンドルの径が200乃至800nmの範囲内にあるか確認したところ、例1乃至例10に係る伸縮導電性部材は、何れもバンドルの径が200乃至800nmの範囲内にあった。
図11は、比較例1に係る伸縮性導電部材の導電膜を撮像して得られた顕微鏡写真である。図12は、例1に係る伸縮性導電部材のバンドルを撮像して得られた顕微鏡写真である。図12における方向Dは、引張り方向であり、D1はバンドルの径である。
図11に示すように、伸縮を省略した場合、導電性材料が面内に均一に散在している。一方、図12に示すように、導電膜と伸縮性基材との積層体を伸縮した場合にはバンドルが確認できた。また、複数のバンドルはバンドルの径方向に配列していた。
図13は、例1乃至10及び比較例1乃至4に係る伸縮性導電部材について、表面抵抗値と伸縮回数との関係を示すグラフである。図14は、例1乃至10及び比較例1乃至4に係る伸縮性導電部材についての、伸縮による表面抵抗値の変化率を示すグラフである。具体的には、上記の伸縮性導電部材についての、伸縮を省略した場合、即ち、伸縮回数が0回である場合における表面抵抗値に対する3回伸縮後における表面抵抗値との比と、3回伸縮後における表面抵抗値と10回伸縮後における表面抵抗値との比を示すグラフである。
図14に示すように、伸縮回数が0回である場合における表面抵抗値に対する、3回伸縮後における表面抵抗値は2倍以上であった。一方、3回伸縮後における表面抵抗値に対する10回伸縮後における表面抵抗値は2倍未満であった。このように、例1乃至10に係る伸縮性導電部材では、伸縮による表面抵抗値の変化が生じにくい。
(参考例:導電膜の均一性について)
<1>導電膜転写シートの製造
(参考例1)
図1乃至図3を参照しながら説明した製造装置1の支持部材11上に、液体透過性の剥離シート21を載置した。
支持部材11としては、吸引孔Hの径が30μmであるものを使用した。噴霧装置12には、ノズル径が0.4mmの二流体スプレーを使用した。噴霧装置12には、ノズルヘッド121をZ方向に対して垂直な方向へ移動させる移動機構を設けた。吸引装置13には、真空エジェクタを4つ使用した。
剥離シート21としては、長辺の長さが300mm、短辺の長さが210mmの長方形状を有し、厚さが100μmであり、孔径が1μmであるPTFE製メンブレンフィルタを使用した。剥離シート21は、第2部分P2の上面が、第2主面と接する第1領域と、第1領域を取り囲み、第2主面と接触しない第2領域とを含むように設置した。また、支持部材11と剥離シート21との間には、ニッケルを含み、三次元網目構造を有している多孔層を設置した。この多孔層は、平均孔径が0.85mmであり、1インチ当たりのセル数が26乃至34個の範囲内にあった。
その後、上記の分散液L及び製造装置1を使用して、剥離シート21上に導電膜22を形成した。吸引装置13による吸引は、噴霧装置12による噴霧を開始する前に開始するとともに、噴霧装置12による噴霧を終了した後に終了した。導電膜22の形成は、20枚の剥離シート21に対して連続して行った。
また、支持部材11として、吸引孔Hの径が30μmであるものを使用する代わりに、吸引孔Hの径が450μmであるものを使用したこと以外は、上記と同様の方法により、導電膜22の形成を20枚の剥離シート21に対して連続して行った。
更に、支持部材11として、吸引孔Hの径が30μmであるものを使用する代わりに、吸引孔Hの径が800μmであるものを使用したこと以外は、上記と同様の方法により、導電膜22の形成を20枚の剥離シート21に対して連続して行った。
吸引孔Hの径を、30μm、450μm及び800μmの何れとしても、1枚目の剥離シートから20枚目の剥離シートまで、分散液Lの噴霧及び吸引時に剥離シート21上に液膜を生じることはなかった。
(比較例6)
吸引装置による吸引を行う代わりに、分散液の噴霧後にホットプレートによる加熱を行って剥離シートから分散媒を除去したこと以外は、上記の参考例と同様の方法により、剥離シート上に導電膜を形成した。
<2>導電膜の観察
上記の参考例において形成した導電膜22の各々を肉眼で観察した。また、これら導電膜22の一部について、電子カメラによる撮像と走査電子顕微鏡による撮像とを行った。上記の比較例6において形成した導電膜についても、肉眼による観察と電子カメラによる撮像とを行った。
図15は、参考例において形成した導電膜を撮像することにより得られた中間調画像である。図16は、比較例6において形成した導電膜を撮像することにより得られた中間調画像である。
比較例6では、分散液Lの噴霧後、剥離シートの表面から分散媒が速やかに除去されることはなかった。この場合、図16に示すように、カーボンナノチューブの面内分布が不均一な導電膜が得られた。このような導電膜を用いて伸縮性導電膜を作製した場合、カーボンナノチューブの面内分布が不均一であることに起因して、伸縮性導電部材の面内方向における電気的特性は不均一となると考えられる。
これに対し、参考例では、分散液Lの噴霧及び吸引時に剥離シートの表面から分散媒が速やかに除去された。この場合、図15に示すように、カーボンナノチューブの面内分布が均一な導電膜22が得られた。そして、これら導電膜22の表面は、吸引孔Hに対応した凹みは生じておらず、平坦であった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の発明が含まれており、開示される複数の構成要件から選択された組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、課題が解決でき、効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
1…製造装置、2…導電膜転写シート、3…伸縮性基材、11…支持部材、12…噴霧装置、13…吸引装置、14…コントローラ、14A…処理部、14B…記憶部、21…剥離シート、22…導電膜、121…ノズルヘッド、221…導電性材料、H…吸引孔、P1…第1部分、P2…第2部分。

Claims (11)

  1. 伸縮性基材と、前記伸縮性基材上に設けられた、導電性材料を含んだ複数のバンドルとを備え、
    前記複数のバンドルは前記バンドルの径方向に配列し、前記複数のバンドルの各々は径が200乃至800nmの範囲内にある伸縮性導電部材。
  2. 前記導電性材料はカーボンナノチューブを含んだ請求項1に記載の伸縮性導電部材。
  3. 前記カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブである請求項2に記載の伸縮性導電部材。
  4. 前記伸縮性基材はオレフィン系エラストマー、ジメチルポリシロキサン、ニトリルゴム及びウレタンからなる群より選択される1以上を含んだ請求項1乃至3の何れか1項に記載の伸縮性導電部材。
  5. 第1主面とその裏面である第2主面とを有している液体透過性の剥離シートを準備することと、
    前記第1主面上に導電性材料を含んだ導電膜を形成することと、
    前記導電膜を伸縮性基材へ転写することと、
    前記導電膜と前記伸縮性基材とを含んだ積層体を一方向に伸縮させることと
    を含み、
    前記導電膜の形成は、
    前記導電性材料と分散媒とを含んだ分散液を前記第1主面へ噴霧することと、
    前記分散液の前記第1主面への噴霧と同時に又は前記分散液の前記第1主面への噴霧の直後に、前記第2主面への吸引により前記第1主面上の前記分散媒を除去することと
    を含んだ伸縮性導電部材の製造方法。
  6. 前記伸縮は、前記伸縮性基材の伸びが50乃至100%の範囲内となるように前記積層体を引張ることを含んだ請求項5に記載の伸縮性導電部材の製造方法。
  7. 前記伸縮は2回以上行う請求項5又は6に記載の伸縮性導電部材の製造方法。
  8. 前記噴霧及び前記吸引は、前記第1主面に液膜が形成されないように行う請求項5乃至7の何れか1項に記載の伸縮性導電部材の製造方法。
  9. 前記噴霧及び前記吸引は、前記剥離シートと前記導電膜との積層体に前記分散媒の一部が残留するように行う請求項5乃至8の何れか1項に記載の伸縮性導電部材の製造方法。
  10. 前記導電性材料はカーボンナノチューブを含んだ請求項5乃至9の何れか1項に記載の伸縮性導電部材の製造方法。
  11. 前記カーボンナノチューブは単層カーボンナノチューブである請求項10に記載の伸縮性導電部材の製造方法。
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