JP2023120619A - サンドイッチパネル製造用離型フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】サンドイッチパネルのピンホールを低減できるサンドウィッチパネル製造用離型フィルムを提供する。【解決手段】本発明の離型フィルム25は、サンドウィッチパネル製造用であって、少なくとも一方の面に第1離型層11aを備え、第1離型層11aは、ポリエステル樹脂、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリプロピレン樹脂の中から選ばれる1種または2種以上を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、サンドイッチパネル製造用離型フィルムに関する。
サンドイッチパネルは、断面が六角形の壁で構成された中空状のハニカムコアと、このハニカムコアの両面に接合された一対のプリプレグ等の表皮材とで構成されている。軽量で高剛性な特徴をもつサンドイッチパネルは、例えば航空機用の構造部材などに使用されている。
サンドイッチパネルの製造方法としては、各種の手法が開示されている。一般的な手法として、例えば、特許文献1に記載の技術がある。同文献には、高品質かつ低コストでボイドの残存を低減する点から、ハニカムコアの上下面にプリプレグが積層された未硬化の複合材ハニカムサンドイッチパネルを真空バックで覆い、オートクレーブ内に配置した後、前記真空バック内を真空引きし、該真空引きを継続しながら、前記オートクレーブにより加熱・加圧する方法が開示されている。
特開2020-1268公報
近年、サンドイッチパネルに求められる要求は益々高まっている。なかでも、サンドイッチパネルの表面に残存するボイドは、ピンホールと呼ばれ、サンドイッチパネルの外観を損ねるといった問題があった。特許文献1に開示される技術においても、サンドイッチパネルの表面のピンホールを低減する点で改善の余地があった。
本発明者は、ピンホールをより高水準で低減すべく鋭意検討を行った結果、ハニカムコアとプリプレグを積層一体化する際に特定の離型フィルムを用いることが有効であることを見出した。すなわち、プリプレグを構成する繊維基材の織目による凹凸がサンドイッチパネルでのピンホールの一要因となることに着目し、コア層とプリプレグを一体化する際に離型フィルムを用いることで、当該離型フィルムが上記凹凸に追従しプリプレグの表面をより均一に加熱加圧できる結果、ボイドがプリプレグの表面に顕在化しピンホールとなることを抑制できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、
少なくとも一方の面に第1の離型層を備えるサンドウィッチパネル製造用であって、
前記第1の離型層は、ポリエステル樹脂、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリプロピレン樹脂の中から選ばれる1種または2種以上を含み、サンドウィッチパネル製造用離型フィルムが提供される。
本発明は、サンドウィッチパネルのピンホールを低減できるサンドウィッチパネル製造用離型フィルムを提供できる。
本実施形態の離型フィルムの断面を模式的に示す断面図である。 本実施形態の離型フィルムの使用方法を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。図面はあくまで説明用のものである。図面中の各部材の形状や寸法比などは、必ずしも現実の物品と対応するものではない。
本明細書中、数値範囲の説明における「a~b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1~5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本明細書に例示する各成分及び材料は、特に断らない限り、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<サンドウィッチパネル製造用離型フィルム>
図1は、本実施形態のサンドウィッチパネル製造用離型フィルム(以下、「離型フィルム」ともいう)25の断面を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の離型フィルム25は、一方の離型面を構成する第1離型層11aと、クッション層12と、他方の離型面を構成する第2離型層11bとがこの順に積層された構成を備える。本実施形態において、第1離型層11aとクッション層12との間に接着層13a、第2離型層11bとクッション層12との間に接着層13bがそれぞれ配置されている。
なお、本実施形態においては、接着層13、および第2離型層11bを備える例について説明するが、本発明はこれに限定されない。
離型フィルム25の厚みは、50~300μmであることが好ましく、100~200μmであることがより好ましい。離型フィルム25の厚みを上記下限値以上とすることで、サンドウィッチパネル製造時における適度な強度が得られるとともに、離型性と追従性のバランスを良好に、サンドウィッチパネルの外観を向上できる。離型フィルム25の厚みを上記上限値以下とすることにより、取扱い性・加工性を良好に保持できる。
また離型フィルム25の厚みは、後述するコア層10の一方の面側に配置されたプリプレグ20全体の厚みに対して、20~80%であることが好ましく、40~70%であることがより好ましく、45~65%であることがさらに好ましい。これにより、サンドウィッチパネルの製造過程において、プリプレグ20に対しより一層追従できる。その結果、サンドウィッチパネルにおけるピンホールの発生を低減できる。
以下、各構成について説明する。
[第1離型層]
本実施形態において第1離型層11aは、離型フィルム25の一方の面を形成し、離型フィルム25を金型に配置した際に、サンドウィッチパネル側となる。
第1離型層11aの厚みは、10~100μmであることが好ましく、15~70μmであることがより好ましく、20~50μmであることがさらに好ましい。
第1離型層11aの厚みを上記下限値以上とすることにより、離型フィルム25に必要な離型性を付与する事が出来る。一方、第1離型層11aの厚みを上記上限値以下とすることで、離型フィルム25の剛性を制御し、貼りつき抑制と離型性のバランスを良好にできる。
離型フィルム25全体の厚み(μm)に対する第1離型層11aの厚み(μm)は、0.1~0.4が好ましく、0.15~0.35がより好ましい。これにより、後述のプリプレグ20表面への追従性を高めるとともに、良好な離型性が保持される。
本実施形態において第1離型層11aは、離型層形成用樹脂組成物である、第1樹脂組成物から構成される。
また、第1離型層11aは、第1樹脂組成物から構成される延伸または未延伸フィルムである。延伸または未延伸とするかは、適宜設定することができるが、フィルムの剛性を向上させるときは延伸フィルム、成形性を向上させるときは未延伸フィルムとすることが好ましい。また、延伸は逐次二軸延伸、同時二軸延伸、およびチューブラー延伸等の公知の方法を用いて製造することが出来る。
以下、第1樹脂組成物の詳細について説明する。
第1樹脂組成物は、ポリエステル樹脂、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリプロピレン樹脂の中から選ばれる1種または2種以上を含む。
なかでも、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂を含むことが好ましい。
第1樹脂組成物は、上述した樹脂の他に、離型フィルム25の特性を損なわない範囲でその他の成分を含んでもよい。その他の成分としては限定されないが、粒子、カップリング剤、酸触媒、溶媒、帯電防止剤、レベリング剤、分散剤、顔料、染料、酸化防止剤、難燃剤、熱伝導性向上剤等を適宜配合することができる。
[第2離型層11b]
本実施形態において第2離型層11bは、離型フィルム25の他方の面を形成し、離型フィルム25を金型に配置した際に、金型に接する側の面となる。
第2離型層11bの厚みは、10~100μmであることが好ましく、15~70μmであることがより好ましく、20~50μmであることがさらに好ましい。
第2離型層11bの厚みを上記下限値以上とすることにより、剛性を高めて貼りつき性を良好にできる。一方、第2離型層11bの厚みを上記上限値以下とすることで、離型フィルム25の柔軟性を向上し、良好な型追従性を得られやすくなる。
離型フィルム25全体の厚み(μm)に対する第1離型層11bの厚み(μm)は、0.1~0.4が好ましく、0.15~0.35がより好ましい。これにより、後述の金型に対する良好な離型性が保持される。
第2離型層11bの厚みは、第1離型層11aと同じであってもよく、異なるものであってもよいが、離型フィルム25の反りを抑制し、取り扱い性を良好にする点から、同じであることが好ましい。
また、第2離型層11bは、第2樹脂組成物から構成される延伸または未延伸フィルムである。延伸または未延伸とするかは、適宜設定することができるが、フィルムの剛性を向上させるときは延伸フィルム、成形性を向上させるときは未延伸フィルムとすることが好ましい。また、延伸は逐次二軸延伸、同時二軸延伸、およびチューブラー延伸等の公知の方法を用いて製造することが出来る。
以下、第2樹脂組成物の詳細について説明する。
第2樹脂組成物としては、上記の第1樹脂組成物で挙げられたものと同様の材料を挙げることができる。また、第2樹脂組成物は、第1樹脂組成物と同じであっても互いに異なるものであってもよいが、離型フィルム25の取扱い性を良好にする点から、第2樹脂組成物は、第1樹脂組成物と同じ材料・組成であることが好ましい。
[クッション層12]
クッション層12は、離型フィルム25の離型面を構成する第1離型層11aと第2離型層11bの間に位置する樹脂層である。離型フィルム25に適度なクッション性等を付与し、サンドウィッチパネルの表面形状に追従することで良好な外観が得られる。
クッション層12の厚みは、20~100μmであることが好ましく、40~90μmであることがより好ましく、50~80μmであることがさらに好ましい。
離型フィルム25全体の厚み(μm)に対するクッション層12の厚み(μm)は、0.3~0.8が好ましく、0.40~0.70がより好ましく、0.45~0.60がさらに好ましい。これにより、後述のプリプレグ20への追従性を高め、ピンホールの発生を効果的に抑制できる。
クッション層12の軟化点が50~160℃であることが好ましい。軟化点を50℃以上とすることにより、プレス時に離型フィルム25の端面より樹脂がシミ出すことを抑制し、プレス熱盤等に付着する等の2次汚染を低減できる。一方、軟化点を160℃以下とすることにより良好な成形性が保持できる。
クッション層12が単独の樹脂から構成される場合、軟化点は当該樹脂の融点となる。
クッション層12は、クッション層用樹脂組成物を用いてフィルム状に形成されたものであることが好ましい。フィルムの形成方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができ、例えば、押出、インフレーション、カレンダーリング等の公知の方法を適用することができる。
また、クッション層12は、延伸フィルム、または未延伸フィルムから構成されてもよく、いずれにするかは適宜設定することができる。例えば、フィルムの剛性を向上させるときは延伸フィルム、成形性を向上させるときは未延伸フィルムとすることが好ましい。また、延伸は逐次二軸延伸、同時二軸延伸、およびチューブラー延伸等の公知の方法を用いて製造することが出来る。
クッション層用樹脂組成物としては、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
上記のポリオレフィン樹脂は、エチレン、プロピレン、およびブテン等のα-オレフィンに由来する構造単位を有する樹脂であり、公知のものを用いることができる。ポリオレフィン樹脂としては、具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、および線上低密度ポリエチレン(mLLPE)などのポリエチレン(PE);ポリプロピレン(PP);ポリビニルアルコール(PVA);エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA);エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA);エチレン-アクリル酸共重合体(EAA);エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA);エチレン-アクリル酸エチル共重合体(EEA);エチレン-メタクリル酸共重合体(EMAA);アイオノマー樹脂;エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)、環状オレフィン樹脂(COP)などが挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、エチレン-アクリル酸メチル共重合体(EMA);エチレン-アクリル酸共重合体(EAA);エチレン-メタクリル酸メチル共重合体(EMMA);エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA);ポリプロピレン(PP)が好ましい。
上記のポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリエチレンテレフタレートグリコール樹脂(PETG)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート樹脂(PTT)、ポリヘキサメチレンテレフタレート樹脂(PHT)、および共重合ポリエチレンテレフタレート・イソフタレート樹脂(PET/PEI)の中から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
上記のポリアミド樹脂としては、例えば、脂肪族ポリアミド、芳香族ポリアミド等が挙げられる。脂肪族ポリアミドの具体例としては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6-6,6共重合体、ポリアミド11、およびポリアミド12などが挙げられる。
[接着層]
接着層13は、第1離型層11aが離型フィルム25から剥離することを抑制するために用いられる第1離型層11aと接着層13とのラミネート強度が200~2000g/25mm幅である。ラミネート強度を上記下限値以上とすることにより、離型フィルム25の使用後サンドウィッチパネルと剥離する際に、第1離型層11aが剥離しサンドウィッチパネル側に残ってしまうことを抑制できる。
また、同様に、第2離型層11bと接着層13とのラミネート強度が200~2000g/25mm幅であることが好ましい。これにより、離型フィルム25の使用後サンドウィッチパネルと剥離する際に、第2離型層11bが剥離し、金型側に残ってしまうことを抑制できる。
接着層13は、融点を50℃以上130℃未満に有する樹脂(a)、融点を130℃以上180℃未満に有する樹脂(b)、融点を180℃以上300℃以下に有する樹脂(c)を含むものである。樹脂(a)としては、例えばエチレン-メタクリル酸メチル共重合体、樹脂(b)としては、例えばポリプロピレン、樹脂(c)としては、例えばポリ4-メチル1-ペンテン樹脂を含むものが挙げられる。樹脂(a)、樹脂(b)、樹脂(c)の混合比(質量部)は、特に限定されないが、(a):(b):(c)=4~7:2~4:1~3が好ましく、(a):(b):(c)=4.5~6.5:2.5~3.5:1.5~2.5がより好ましい。
<離型フィルムの製造方法>
次に、本実施形態の離型フィルム25の製造方法について説明する。
離型フィルム25の製造方法は、公知の方法を用いることができるが、例えば、共押出法、押出ラミネート法、ドライラミネート法、インフレーション法、インフレーション押出法、Tダイ押出法等の公知の方法を用いて製造することができる。または、上記のように、各層をフィルム状に形成したのちに、公知の方法で、各フィルムを積層して離型フィルム25としてもよい。
<離型フィルムの使用方法・サンドウィッチパネルの製造方法>
次に、図2を用いて、本実施形態の離型フィルム25を用いて、サンドウィッチパネル100を製造する方法について説明する。
<サンドイッチパネルの製造方法>
本実施形態のサンドイッチパネル100の製造方法は、以下の工程を含む。
(工程1)ハニカム構造を有するシート状のコア層10と、シート状の複数のプリプレグ20とを準備する工程、
(工程2)コア層10の両面にそれぞれ、プリプレグ20を1層以上積層配置して積層体とし、当該積層体の最外層に離型フィルム25を配置する工程、
(工程3)離型フィルム25とともに前記積層体に対して加熱加圧処理を行う工程。
以下、各工程について説明する。
(工程1)コア層10およびプリプレグ20の準備
コア層用基材を準備する。コア層用基材は、ハニカム構造を有するものであり、アラミド繊維から形成されることが好ましい。
ハニカム構造を備える基材を準備し、バインダー樹脂を当該基材に含浸させる。その後、基材を乾燥させ、コア層10が得られる。
一方で、プリプレグ用基材を準備する。プリプレグ用基材としては、繊維基材が挙げられる。バインダー樹脂を当該プリプレグ用基材に含浸し、その後乾燥させることで、Bステージ状態のプリプレグ20が得られる。
コア層10およびプリプレグ20において、バインダー樹脂の含浸方法は、例えば、バインダー樹脂を溶媒に溶かし、得られたバインダー溶液をスプレーノズルなどの噴射装置を用いてバインダー基材に噴射して塗工する方法;当該バインダー溶液中にバインダー基材を浸漬する方法;ナイフコーター、コンマコーター等の各種コーターにより当該バインダー溶液をバインダー基材に塗工する方法;転写ロールにより当該バインダー溶液をバインダー基材に転写する方法等が挙げられる。なかでも、当該バインダー溶液中にバインダー基材を浸漬する方法が好ましい。
また、加熱乾燥する条件としては特に限定されないが、通常100~220℃、好ましくは120~190℃で2~10分間行う。
[バインダー溶液]
バインダー溶液は、バインダー樹脂などを公知の有機溶剤に溶解したものであり、公知のものを用いることができる。
バインダー樹脂は、熱硬化性樹脂が好ましく、例えば、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂およびフラン樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。
上記のフェノール樹脂は、縮合水が生じやすくボイドが発生しやすい傾向があるが、本実施形態のサンドイッチパネルの製造方法によれば、フェノール樹脂を用いた場合であっても、ボイドがサンドイッチパネルの表面に残存し、ピンホールとなることを効果的に低減できる。
上記のフェノール樹脂としては、分子内にフェノール性水酸基を1つ以上有する化合物が含まれ、例えば、ノボラック型フェノール、ノボラック型クレゾール、ノボラック型ナフトールなどのノボラック樹脂;ビスフェノールF、ビスフェノールAなどのビスフェノール樹脂;パラキシリレン変性フェノール樹脂などのフェノールアラルキル樹脂;ジメチレンエーテル型レゾール、メチロール型フェノール等のレゾール型フェノール樹脂;水溶性フェノール樹脂;上記樹脂等をさらにメチロール化させた化合物などが挙げられる。
また、上記の水溶性フェノール樹脂としては、具体的にはリグニン、リグニン誘導体、リグニン分解物およびこれらの変性物の中から選ばれる1種または2種以上を用いて合成されるフェノール樹脂が挙げられる。例えば、リグニン変性物としては、例えば、特公昭48-22340号公報に開示されるものが挙げられる。リグニン変性フェノール樹脂は、後述するリグニン類と、フェノール類と、アルデヒド類とを、触媒の存在下で反応させて得られる。
リグニン誘導体は、バイオマスを分解して得られたものが好ましい。バイオマスは光合成の過程で大気中の二酸化炭素を取り込み固定化したものであることから、バイオマスは大気中の二酸化炭素の増加抑制に寄与しており、バイオマスを工業的に利用することによって、地球温暖化の抑制に寄与することができる。バイオマスとしては、リグノセルロース系バイオマスが挙げられる。リグノセルロース系バイオマスとしては、リグニンを含有する植物の葉、樹皮、枝及び木材、並びにこれらの加工品等が挙げられる。リグニンを含有する植物としては、上述の広葉樹、針葉樹、及びイネ科植物等が挙げられる。
上記のエポキシ樹脂は、プリプレグ20の力学特性、および耐熱性の向上の点から好ましい。エポキシ樹脂としては特に限定されず、公知のものを用いることができる。
上記のフラン樹脂は、フルフラール、またはフルフラールを還元して得られるフルフリルアルコールを出発物質とする重合物あるいはその前駆体(オリゴマー)である。フラン樹脂としては、例えば、フルフリルアルコール型、フルフリルアルコール・フルフラール共縮合型、フルフリルアルコール・アルデヒド共縮合型、フルフラール・ケトン共縮合型、フルフラール・フェノール共縮合型、フルフリルアルコール・尿素共縮合型、フルフリルアルコール・フェノール共縮合型等が挙げられる。また、変性フラン樹脂としては、例えばエポキシ変性、フェノール変性、アルデヒド変性、尿素変性、メラミン変性等のものが挙げられる。
上記の熱硬化性樹脂は、天然物または合成物を原料として用いたものであってもよい。なかでも、天然物由来の原料を用いた樹脂であってもよい。天然物由来の樹脂としては、例えば、リグニン変性フェノール樹脂、バイオマス由来のフルフラールから得られるフラン樹脂等が挙げられる。
また、バインダー溶液には、上記の熱硬化性樹脂以外に、他の添加剤を含むことができる。添加剤としては、特に限定されないが、例えば、無機充填材などの充填材、ゴム、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
(工程2)積層体の形成と離型フィルムの配置
次に、図2(a)に示すように、コア層10の両面にそれぞれ準備したプリプレグ20を積層配置して積層体を形成し、当該積層体の最外層にそれぞれ離型フィルム25を配置する。
離型フィルム25は、第1離型層11aがプリプレグ20(のちのサンドウィッチパネル100)側、第2離型層11bが金型側となるように配置されることが好ましい。離型フィルム25は、加熱加圧時にプリプレグ20に対して追従するように加熱加圧され、その後、剥離される。また、離型フィルム25は、後述の金属板30に対しても良好な離型性を有する。
本実施形態においては、離型フィルム25を用いることで、加熱加圧時にプリプレグ20の微細な凹凸などに対して離型フィルム25が高度に追従できより一層均一に加熱加圧を施すことができるため、ボイドが表面に顕在化してピンホールとなることを抑制できる。また、かりにプリプレグ20の内部にボイドが発生していたとしても、離型フィルム25とプリプレグ20との界面の隙間が低減されるため、表面にボイドが顕在化することを抑制できる。
なお、かりにプリプレグ20の内部にボイドが残存していたとしても、プリプレグ20はその後硬化されるため、得られるサンドイッチパネル100の表面に顕在化することはない。
なお、プリプレグ20は、コア層10の一方の面側において、1枚であってもよく、複数枚を積層してもよい。積層数は特に限定されないが、コア層10の一方の面側において、2~5枚程度を積層することが好適である。また、プリプレグ20が複数である場合、各プリプレグ20は同一の材料および厚みのものであってもよく、互いに異なるものであってもよい。また、コア層10の各面上に配置するプリプレグ20の積層数は、互いに同じ(コア層10を中心とした対称構造)であてもよく、異なるものであってもよい。
なお、本実施形態では離型フィルム25を積層体の両最外層に配置した例について説明するが、離型フィルム25は積層体の少なくとも一方の最外層側に配置されればよい。
(工程3)加熱加圧処理
続けて、図2(b)に示すように、離型フィルム25とともに上記の積層体に対して金属板30により加熱加圧処理を行う。すなわち、積層されたシート状のプリプレグ20の上下面から、離型フィルム25を介して加熱加圧し、プリプレグ20を硬化させコア層10と一体化する。これにより、プリプレグ20の硬化物40とコア層10とが強固に接合されたサンドイッチパネル100とすることができる。また、プリプレグ20の一部がコア層40の内部に陥入し、プリプレグ20とコア層10との密着性を高めることができる。
加熱加圧処理は、好ましくは110~150℃、0.1~3.0MPaであり、より好ましくは120~140℃、0.3~1.0MPaである。
加熱加圧処理の温度、および圧力を上記下限値以上とすることにより、プリプレグ20の硬化物40とコア層10とを強固に一体化できる。
一方、加熱加圧処理の温度、および圧力を上記上限値以下とすることにより、プリプレグ20の破損を抑制しつつ、適切に一体化できる。
また、本実施形態おいて、離型フィルム25を介することで、プリプレグ20の全面により一層均一に圧力をかけることができ、サンドイッチパネル100の表面にボイドが顕在化し、サンドイッチパネル100の表面にピンホールが生じることを効果的に抑制できる。なかでも、プリプレグ20の繊維基材の織目による凹凸部分に離型フィルム25が追従することでより均一に圧力が付加でき、ボイドがサンドイッチパネル100の表面に生じることを抑制できる。また、かりにプリプレグ20の一部がコア層10の内部に陥入することでプリプレグ20の表面に凹部が生じたとしても、本実施形態においては離型フィルム25を用いることにより、同様にして、ピンホールの発生を抑制できる。
金属板30は、公知のものを用いることができるが、例えば、SUS板、ブリキ板、アルミニウム板、およびマグネシウム板等の金属板が挙げられる。
また、金属板30の膜厚は、特に限定されないが、例えば、0.5mm以上10mm以下でもよく、0.8mm以上5mm以下でもよく、1.0mm以上2.0mm以下でもよい。このような範囲内とすることにより、剛性と熱伝導性のバランスを図ることができる。
その後、図2(c)に示すように、離型フィルム25および金属板30を分離することによって、サンドイッチパネル100が得られる。また、離型フィルム25は、良好な離型性を有するため、サンドイッチパネル100が金属板30に貼り付くことが抑制され、サンドイッチパネル100を容易に取り出すことができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することができる。また、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
以下、本発明について実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(1)離型フィルムの原料
・ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂(TPX):品番MX004(三井化学株式会社製)
・エチレン-メチルアクリレート共重合体(EMMA):品番アクリフトWH102[融点60℃](住友化学工業株式会社製)
・ポリエチレン(PE):スミカセンL211[融点100℃](住友化学工業株式会社株)製)
・エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA);VAC10%エバフレックスV5716RC[融点65℃](三井デュポンポリケミカル株式会社製)
・ポリプロピレン(PP):ノーブレンFH1016(住友化学工業株式会社製)
(2)離型フィルムの作製
<実施例1>
3台の押出機それぞれに、第1離型層としてTPX、第1接着層にTPXとPPとEMMAの混合物、クッション層としてEMMAを供給することにより3層ダイス共押出し、表1に示した層構成および厚みとなるように離型フィルムを作成した。
<実施例2>
5台の押出機それぞれに、第1離型層としてTPX、第1接着層としてTPXとPPとEMMAの混合物(TPX/PP/EMMA=5/3/2(質量部))、クッション層としてPE、第2接着層としてTPXとPPとEMMAの混合物(TPX/PP/EMMA=5/3/2(質量部))、第2離型層としてTPXを供給することにより5層ダイス共押出し、表1に示した層構成および厚みとなるように離型フィルムを作成した。
<実施例3~4>
クッション層の材料を表1に示すものの変更した以外は、実施例2と同様にして各離型フィルムを作成した。
(3)サンドウィッチパネルの作製
まず、以下手順でプリプレグを作製した。フェノール樹脂1(レゾール型フェノール樹脂、Durez社製「34370」)を配合し、ガラス繊維(#7781、HEXCEL社製)に含浸させて、シート状のプリプレグ(厚さ250μm)を得た。当該プリプレグはBステージ状態であった。
次に、得られたプリプレグを用いて、以下の手順でサンドイッチパネルを作製した。
ハニカムコア(アラミド繊維、厚み:10mm、HRH-10-1/8-3.0(HEXCEL社製)、面積:1m×3m)の両面に上記で作製したプリプレグをそれぞれ配置し積層体を得た。
続いて、上記で得られた各離型フィルムを得られた積層体の上下面に配置し、さらに上下面にSUS板(厚み:1.5mm、Rz:1.0μm)を押し当て、機械プレスを用い、0.3MPa、130℃、60分で加熱加圧を行い、プリプレグを硬化させて、コア層とプリプレグとを一体化した。その後、離型フィルムおよびSUS板を分離して、各サンドイッチパネルを得た。
(4)評価
上記のサンドイッチパネルについて、以下の評価を行った。評価結果を表1に示す。
・ピンホールの測定(外観)
得られたサンドイッチパネルの表面側となる面について拡大鏡(4倍)を用いて観察し、ピンホールの数を測定し、密度を算出し、以下の評価基準に従い評価した。
◎:10個/cm未満
○:10個/cm以上50個/cm未満
×:50個/cm
Figure 2023120619000002
10 コア層
20 プリプレグ
25 離型フィルム
30 金属板
40 硬化物
100 サンドイッチパネル

Claims (9)

  1. 少なくとも一方の面に第1の離型層を備えるサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記第1の離型層は、ポリエステル樹脂、ポリ4-メチル1-ペンテン樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリプロピレン樹脂の中から選ばれる1種または2種以上を含む、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  2. 請求項1に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記第1の離型層上に接する接着層をさらに備え、前記第1の離型層と前記接着層とのラミネート強度が200~2000g/25mm幅である、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  3. 請求項1または2に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記サンドウィッチパネル製造用離型フィルムの厚みが50~300μmである、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記接着層は、融点を50℃以上130℃未満に有する樹脂(a)、融点を130℃以上180℃未満に有する樹脂(b)、融点を180℃以上300℃以下に有する樹脂(c)を含む、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記第1の離型層の厚みは、10~100μmである、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記第1の離型層とは反対側の面に設けられた第2の離型層と、前記第1の離型層および前記第2の離型層の間に設けられたクッション層と、をさらに備える、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  7. 請求項6に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記クッション層の軟化点が50~160℃である、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  8. 請求項6または7に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記クッション層の厚みは、20~100μmである、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載のサンドウィッチパネル製造用離型フィルムであって、
    前記サンドウィッチパネルは航空機用に用いられる、サンドウィッチパネル製造用離型フィルム。
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