JP2023120522A - 亜鉛めっき鋼板の製造方法 - Google Patents

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武士 松田
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Abstract

【課題】化成処理皮膜に着色成分を含まずとも、亜鉛めっき鋼板表面の処理により様々な色味を発現することを目的とする。そのための製造技術を開発する。【解決手段】NaOHを2.5~8.0mol/L、Znイオンを0.2~0.7mol/L含有し、液温35℃以下のアルカリ水溶液中で、亜鉛めっき鋼板を陽極として、電流密度30~100A/dm2で電気量200C/dm2以上の電解を行う。【選択図】なし

Description

本発明は、アルカリ水溶液中で亜鉛めっき鋼板を陽極として電解し、亜鉛めっき鋼板表面に酸化皮膜を形成する方法に関するものである。
亜鉛めっき鋼板は、家電製品、自動車、建材などの広範な用途で使用されている。中でも、各種化成処理後に無塗装で使用される家電用途向けにおいては、表面外観に優れることが要求される。各種化成処理後の外観は化成処理前の亜鉛めっき外観に大きく左右されるため、化成処理前の外観が重要である。電気亜鉛めっきにおいては亜鉛結晶の微細な凹凸による拡散反射により、金属光沢の少ない白色美麗な外観を有することが知られている。
一方で、近年商品の独自性を表現するために、色味の異なる鋼板のニーズが高まっている。そこで、色味の異なる鋼板とするために、表面を着色した着色鋼板の検討がなされている。着色鋼板の製造方法に関して、特許文献1には皮膜中にカーボンブラックを含む着色層を形成して着色する方法が開示されている。
特許文献2には鋼板上に各種顔料を含む着色層を形成する技術が開示されている。
特開2010-65254号公報 特開2000-107684号公報
特許文献1に開示されている黒色鋼板においては、白色度を制御することはできても、色味を発現することは困難であった。また、皮膜中に色調のための成分を含有する必要がある。
特許文献2に開示されている技術でも、皮膜中に色味を発現するための成分を含有する必要がある。
皮膜中に着色顔料を添加する手法においては、色味を発現するためにある程度の膜厚が必要となる。また、近年は鋼板に求められる品質も向上しており、皮膜中に色味を発現するためのみの成分が含有されていることで、品質性能を高度に維持する事が難しい。そこで、本発明では、化成処理皮膜に着色成分を含まずとも、亜鉛めっき鋼板表面の処理により様々な色味を発現することを課題とした。
ここで、色味は一般に、Lab表色系のa値、b値で評価されることが多い。
a値、b値は色味の強弱を表し、a値がプラス(+)側だと赤味を表し、マイナス(-)側だと緑味を表す。 b値はプラス(+)側だと黄味を表し、マイナス(-)側だと青味を表す。
本発明で色味を発現するとは √((a値)+(b値))が5以上の場合を言う。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、亜鉛めっき鋼板に色味を発現する方法について鋭意研究を重ねた。その結果、亜鉛めっき鋼板を特定組成のアルカリ水溶液中で陽極として電解処理することで、様々な色味が得られることを見出した。
本発明はこのような知見に基づきなされたもので、その要旨は以下の通りである。
[1]アルカリ水溶液中で亜鉛めっき鋼板を陽極として電解し、亜鉛めっき鋼板表面に酸化皮膜を形成する方法であって、NaOHを2.5~8.0mol/L、Znイオンを0.2~0.7mol/L含有し、液温35℃以下のアルカリ水溶液中で、電流密度30~100A/dmで電気量200C/dm以上の電解を行う亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[2]電解処理を行う前の鋼板の表面粗度パラメータRaが1.2μm以下、PPIが200以下である[1]に記載の亜鉛めっき鋼板の製造方法。
[3]陽極電解後の亜鉛めっき鋼板表面のLab表色系のa値とb値が下記式(1)を満足する色味である[1]または[2]に記載の亜鉛めっき鋼板の製造方法。
√((a値)+(b値))≧5 (1)
従来、チタンなどは表面に酸化皮膜を形成し、その厚みを変化させることで様々な色味を発現している。亜鉛めっき鋼板において、同様に表面に酸化膜厚を形成し、その厚みを変化させることで様々な色味を発現できないか鋭意検討を進めた。その結果、亜鉛めっき鋼板をアルカリ水溶液かつ液中に亜鉛イオンを含有する液の中で陽極電解することで、酸化膜を形成し、様々な色味を発現できることを知見した。
アルカリ溶液成分としてNaOHが選択されるのは強い塩基性を持つ物質であるためである。また、亜鉛イオンが必要な理由は明確になっていないが、液中に亜鉛イオンが一定量以上存在することで、陽極電解時に亜鉛の液中への溶解を抑制している可能性が考えられる。
色味を発現する程度の酸化膜厚を形成させるには、液中に一定濃度以上のNaOHとZnイオンが必要である。所定量以上のNaOHおよびZnイオン濃度は、酸化膜厚との相関は見られない。また、所定の一定以上の電流密度で電解する必要がある。酸化膜厚が形成する条件においては、電気量の増加に伴い酸化膜厚が厚くなる。形成した酸化皮膜は透明度が高く、光の干渉作用によって色味が発現していると考えられる。そのため、酸化膜厚の厚みによって色味は変化する。また、同じ酸化膜厚であっても、電解条件によって表面状態が異なり、同じ色味となるわけではない。
√((a値)+(b値))≧5とするには酸化膜厚がSiO換算で50nmとなることが必要である。
本発明により、化成皮膜に着色顔料を含むことなく、様々な色味を発現できる亜鉛めっき鋼板が製造できるようになった。
本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されない。
先ず、亜鉛めっき鋼板の製造方法について説明する。亜鉛めっきは電気亜鉛めっき、溶融亜鉛めっき、PVD、CVDなど特に限定されず、適宜好ましい方法を採用すればよい。電気亜鉛めっきの処理条件は特に限定されず、適宜好ましい条件を採用すればよい。
ここで、亜鉛めっきが施される鋼板の鋼種は特に限定されるものではなく、低炭素鋼、極低炭素鋼、IF鋼、各種合金元素を添加した高張力鋼板等の種々の鋼板を用いることができる。また、前記鋼板は、熱延鋼板、冷延鋼板のいずれも用いることができる。鋼板の厚さは特に限定されないが、家電、自動車車体、建材等の用途に用いる観点から、0.4~5.0mmが好ましい。
次に、電解を行う工程について説明する。電解を行うアルカリ水溶液には、水酸化ナトリウムを2.5mol/L以上8.0mol/L以下含有する必要がある。水酸化ナトリウムが2.5mol/L未満であれば、目的の色味を発現することができない。水酸化ナトリウムが8.0mol/Lを超えると、液のアルカリ性が強く、取り扱いが難しい。アルカリ水溶液中には亜鉛イオンを0.2mol/L以上8.0mol/L以下含有する必要がある。亜鉛イオン源として添加する物質は特に規定されず、溶液中に溶解すればよい。例として、酸化亜鉛、水酸化亜鉛などを用いることができる。亜鉛イオンが0.2mol/L未満であれば、目的の色味を発現することができない。8.0mol/Lを超える濃度溶解させることは困難である。液温は35℃以下とする必要がある。35℃を超えると、表面に形成する酸化皮膜形態が異なり、色味を発現することができない。電流密度は30A/dm以上、100A/dm以下とする必要がある。30A/dm未満の領域では、色味を発現することができない。100A/dmを超える電流密度では、亜鉛めっきの溶解が促進され、亜鉛めっき減少が大きくなってしまう。
電気量は200C/dm以上とする必要がある。200C/dm未満では色味を発現するために十分な酸化膜厚を形成することができない。また、電気量は1000C/dm以下が好ましい。1000C/dmを超えると亜鉛めっきの溶解が促進され、亜鉛めっき減少が大きくなってしまう。
陰極にはニッケル、ニッケル合金等を使用することが出来る。強塩基性の液を用いるため、耐アルカリ性に優れる電極の使用が好ましい。
電解を行う亜鉛めっき鋼板の表面粗さは、Raが1.2μm以下、PPIが200以下が好ましい。これらの条件を満たさないほどに表面の凹凸が大きくなると、美麗な外観が得られないためである。
電解後の亜鉛めっき鋼板は、必要に応じて、めっき表面に無機系皮膜、有機系皮膜、又はこれらの複合皮膜を有してもよい。
以下、本発明を実施例により説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されない。
素材鋼板として、板厚0.6mmの冷延鋼板を下地とする片面当たりのめっき付着量20g/mの電気亜鉛めっき鋼板(EG1、EG2)を用いた。EG1のRaは1.0μm、PPIは170であり、EG2のRaは1.3μm、PPIは220である。表1に示す液中で、亜鉛めっき鋼板を陽極として電解を行い、水洗、乾燥を行った。陰極にはニッケル板を用いた。
以上のようにして得られた試験片について、以下の評価を行った。得られた結果を、表1に示す。
(1)色調の観察
分光色彩計(日本電色工業(株)製 SD7000)を用い、SCE(正反射光除去)モードで測定した値をハンター色差式によりL値、a値、b値を算出した。色味の発現については下記で判定した。
○:色味発現 √((a値)+(b値))が5以上
×:色味発現なし√((a値)+(b値))が5未満
(2)酸化膜厚の測定
酸化膜厚が96nmの熱酸化SiO膜が形成されたSiウエハを参照物質として用い、蛍光X線分析装置でO・Kα X線を測定することで、SiO換算の酸化膜厚を求めた。
Figure 2023120522000001
表1に示すように、本発明例はいずれも色味が発現したのに対し、比較例では色味が発現しなかった。また、Raが1.2μm以下、PPIが200以下であるEG1は、Raが1.2μm超、PPIが200超であるEG2と比較して、同じ電解条件下での色味の発現が大きくなった。
本発明の亜鉛めっき鋼板は、化成処理皮膜中に着色材料を含有させること無く、目的とする色味を発現できることから、商品の独自性を表現するために、色味の異なる鋼板が必要とされる用途分野で有用なめっき鋼板である。

Claims (3)

  1. アルカリ水溶液中で亜鉛めっき鋼板を陽極として電解し、亜鉛めっき鋼板表面に酸化皮膜を形成する方法であって、NaOHを2.5~8.0mol/L、Znイオンを0.2~0.7mol/L含有し、液温35℃以下のアルカリ水溶液中で、電流密度30~100A/dmで電気量200C/dm以上の電解を行う亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  2. 電解処理を行う前の鋼板の表面粗度パラメータRaが1.2μm以下、PPIが200以下である請求項1に記載の亜鉛めっき鋼板の製造方法。
  3. 陽極電解後の亜鉛めっき鋼板表面のLab表色系のa値とb値が下記式(1)を満足する色味である請求項1または2に記載の亜鉛めっき鋼板の製造方法。
    √((a値)+(b値))≧5 (1)
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