JP2023120123A - 機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置 - Google Patents

機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置 Download PDF

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Abstract

【課題】汚泥の減量と資源化利用を組み合わせることで、下水処理場において高度減量技術を適用するとともに、窒素・リン元素を効率よく回収し、しかも安定的に作動することができ、管理を簡便なものとする、機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置を提供する。【解決手段】相互に接続された機械式回転ディスクユニット1と超音波破砕ユニット2からなり、機械式回転ディスクユニットは上から下へ順にメインモータ11と作動台12と回転ディスク室13とを含み、超音波破砕ユニットは、その中央部に位置する作動室21と、作動室の中央部の外側に固定して套設された超音波処理ドラム22と、超音波処理ドラムの外側に回動可能に套設されたスラリードラム23から構成された装置である。【選択図】図1

Description

本発明は汚泥処理の技術分野に関し、具体的には、機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破
砕用一体型装置に関する。
活性汚泥法及びそれに基づく改良法は都市下水処理に最も広く使用されている方法である
。下水から溶解性やコロイド状態の生物化学処理可能な有機物及び活性汚泥に吸着され得
る懸濁物質やその他の物質を除去することができ、またリン元素や窒素元素の一部も除去
することができる。この方法は、工業廃水処理における窒素及びリンの除去工程にも適用
できる。しかし、下水処理後には副産物である活性汚泥が大量発生する。
現在、中国で主に使用されている汚泥処置方法は高度脱水と埋立処理を組み合わせたもの
であり、この方法は簡単で低コストである反面、汚泥の品質が変わり、資源化には不利で
あり、一方、経済的に遅れている地域ではまだ焼却と灰利用を組み合わせた処理方法が使
われており、処理速度は速く、処理量は大きいが、深刻な煙気汚染をもたらし、現在汚泥
処置を実施可能な装置やシステムはまだ成熟したシステムがなく、どのように中国の汚泥
の品質が悪く、生物化学性が低く、適用性が悪いという問題はまだ解決しなければならな
い。
上記した問題に対して、本発明は機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置を
提供する。
本発明の技術案は以下のとおりである。
機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置であって、
相互に接続された機械式回転ディスクユニットと超音波破砕ユニットとを含み、
前記機械式回転ディスクユニットは、上から下へ順次メインモータと、作動台と、回転デ
ィスク室とを含み、前記作動台の上面の中心にフレームが設けられ、前記フレームの上面
の中心にベースが設けられ、前記メインモータは前記ベースの上方に位置し、メインモー
タの出力軸はベース、フレーム及び作動台を順次貫通してから前記回転ディスク室の内部
の中心まで延伸し、
前記回転ディスク室の内部のトップに第1の固定ディスクが設けられ、第1の固定ディス
クの下面は対称的に設置された2つの連結棒を介して第2の固定ディスクに固定して接続
され、第1の固定ディスクと前記第2の固定ディスクとの間に回動ディスクが設けられ、
前記回動ディスクの上面の中心はメインモータの出力軸の底部に固定して接続され、フレ
ームの上面の一側に第1のノズルが設けられ、回転ディスク室の底部の中心に第2のノズ
ルが設けられ、前記第2のノズルの下端は前記超音波破砕ユニットに接続され、
前記超音波破砕ユニットは、その中央部に位置する作動室と、前記作動室の中央部の外側
に固定して套設される超音波処理ドラムと、前記超音波処理ドラムの外側に回動可能に套
設されるスラリードラムとを含み、前記作動室の先端は前記第2の泥案内管の末端に接続
され、第2の泥案内管は作動室の内部の先端の底部に設けられた第1の泥排出口まで延伸
し、前記第1の泥排出口は超音波処理ドラムを貫通し、前記スラリードラムの内部は複数
のスラリー処理タンクに等分され、前記スラリー処理タンクのそれぞれの先端のうち第1
の泥排出口に対応する位置に第1の泥供給口が設けられ、作動室の内部の後端のトップに
第2の泥排出口が設けられ、スラリー処理タンクのそれぞれの後端のうち前記第2の泥排
出口に対応する位置に第2の泥供給口が設けられ、超音波処理ドラムの底部に第1の電気
押し板が設けられ、前記第1の電気押し板の上方に位置する超音波処理ドラムの内部に第
1の超音波発生器及び加熱器が設けられ、スラリー処理タンクのそれぞれにおいて前記第
1の電気押し板に対応する位置に第2の電気押し板が設けられ、第2の泥排出口には作動
室の末端を貫通する泥排出管が設けられ、
前記作動室の末端のトップに駆動モータが設けられ、前記駆動モータの出力端に回動歯車
が設けられ、前記回動歯車は前記スラリードラムの外側壁に設けられたスロットと噛み合
って接続され、前記超音波処理ドラムの外壁の前側と後側のそれぞれに制限リングが設け
られ、スラリードラムの内側壁に前記制限リングに回動可能に接続される制限溝が設けら
れ、前記超音波処理ドラムの両端は設けられた4組の接続板を介して作動室の4つの側壁
に1対1で対応して接続され、それぞれの前記スラリー処理タンクの内部の両端ともにミ
クロポーラス気泡発生装置が設けられる。
本発明の一態様としては、前記作動台の下面の4隅のそれぞれに支持腿が設けられ、前記
回転ディスク室の底部には底蓋が設けられ、前記底蓋は対称的に設置された2組のネジに
よって回転ディスク室の側壁に固定して接続され、前記作動台とフレームとの間にゴム板
が設けられ、フレームとベースは周方向に設置される4組の内ボルトによって接続され、
フレームと作動台は周方向に設置される6組の外ボルトによって接続され、前記メインモ
ータの出力軸とフレームとの回動接続箇所にキーが設けられ、前記第1の固定ディスクと
メインモータの出力軸との間にはリップ状シールリングが設けられる。
本出願では、底蓋が対称的に設置された2組のネジによって回転ディスク室の側壁に固定
して接続されることにより、密封性及び装置全体の安定性が高まり、シールリングが設置
されることにより、作動中に機械式回転ディスクユニットの密封性を高く確保する。
本発明の一態様としては、前記第1の泥排出口において、前記超音波処理ドラムの位置に
第1の泥排出口の開閉を制御する第1の電磁弁が設けられ、前記第1の泥供給口にはその
開閉を制御する第2の電磁弁が設けられ、前記第2の泥排出口において、超音波処理ドラ
ムの位置に第2の泥排出口の開閉を制御する第3の電磁弁が設けられ、前記第2の泥供給
口にはその開閉を制御する第4の電磁弁が設けられ、前記作動室の前部と後部の両方の底
部に支持枠が設けられる。
本出願では、電磁弁が設置されることにより、操作者により制御されやすくなり、装置の
自動化のレベルが高まり、監視しやすくなり、安定性が高い。
本発明の一態様としては、前記第1の固定ディスクは、その外周に設けられたO形シール
リングを介してフレームに密封接続され、前記第1のノズルの上端には泥供給管が設けら
れ、前記泥供給管の中央部には第1の泥案内管が設けられ、前記第1の泥案内管の末端は
作動台の外部に位置するサンプリング瓶に接続され、前記第2のノズルの下端には第2の
泥案内管が設けられ、前記第2の泥案内管の中央部に設けられた分岐管は前記サンプリン
グ瓶の底部に接続され、第2の泥案内管の末端は前記超音波破砕ユニットに接続され、前
記泥供給管と第1の泥案内管との間に第1の弁が設けられ、前記分岐管と第2の泥案内管
との間に第2の弁が設けられる。
本出願では、第1の弁、第2の弁は汚泥処理中のいつでも少量のサンプルを採取して監視
することを可能とする。
本発明の一態様としては、前記スラリー処理タンクは合計3~6個設けられ、それぞれの
スラリー処理タンクの内部の両端ともに第2の超音波発生器が設けられている。
本出願では、駆動モータによって超音波処理ドラムを回動駆動し、超音波処理の効果を高
めるとともに、さまざまな超音波処理モードを可能とし、内蔵された第2の超音波発生器
により、各スラリー処理タンクの完全な密閉状態で超音波処理を行うことが可能となる。
本発明の一態様としては、前記第1の超音波発生器の前側と後側のそれぞれに1組の加熱
器が設けられ、第1の超音波発生器及び加熱器は全て前記作動室内のトップに設けられた
電気伸縮棒によって昇降制御される。
本出願では、熱処理により超音波処理の効率を補助的に向上させることができる。
本発明の一態様としては、前記回動ディスクの下面には複数の導流溝が設けられ、前記導
流溝は第2の固定ディスクの中心から縁部まで延在し、「口」字状に設けられる。
本出願では、導流溝が設置されることにより、作動室における液体の滞在時間を長くしな
がら、液体が高速でディスクの壁と衝突することを増加させる。
本発明の有益な効果は以下のとおりである。
(1)本発明の汚泥細胞破砕用一体型装置は、機械‐超音波併用により、汚泥の減量と資
源化利用を組み合わせることで、下水処理場において高度減量技術を適用するとともに、
窒素・リン元素を効率よく回収し、しかも安定的に作動することができ、管理を簡便なも
のとし、今後の開発に適合し、汚泥の最大減量は70%であり、リン元素の放出量は85
%に達する。
(2)本発明の汚泥細胞破砕用一体型装置は、機械高速回転ディスクの作動中、4000
rpm/minの高回転速度によって形成された流体の速度勾配によって流体剪断力を発
生させ、活性汚泥EPS構造に作用し、可溶性細胞外ポリマー(SPS)、ルーズ型細胞
外ポリマー(LB‐EPS)、密着型細胞外ポリマー(TB‐EPS)を破壊することに
より、最終的には細胞構造を破壊し、細胞内の物質を溶出し、本発明に採用されている回
転/静止ディスクシステムでは、固定ディスクと回転ディスクの壁面には、それぞれ境界
層が形成されており、回転/静止ディスクの間隔が大きい場合、境界層の間にコア領域が
形成され、回転ディスクの境界層内では、遠心力の作用により、液体はディスク面の径方
向に沿って外側に流れ、負圧効果により、液体は固定ディスクの孔を通って境界層に入り
、ディスクの径方向に沿って外側に流れ、コア領域内の流体は剛体のように回転ディスク
の回転角速度ωより小さい速度で回転し、しかも境界層が薄いほど、径方向速度と角速度
が大きく、固定ディスクの境界層における流体の剪断力が大きい。
(3)本発明の汚泥細胞破砕用一体型装置は、駆動モータにより超音波処理ドラムを回転
駆動し、超音波処理効果を向上させるとともに、さまざまな超音波処理モードを可能とし
、それぞれの汚泥処理タンクの完全な密閉状態で超音波処理を行うことができ、また、熱
処理により超音波処理効率を補助的に向上させることができる。
(4)本発明の汚泥細胞破砕用一体型装置は、回転ディスクの下面の導流溝を設けること
により、作動室における液体の滞在時間を長くすると同時に、液体がディスク壁に高速で
衝突することを増加させ、液体中の粒子径が大きいほど運動エネルギーの損失が大きく、
衝突速度が小さく、回転ディスクの摩耗の程度が軽い。
本発明の全体構造の模式図である。 本発明の回転ディスク室の内部構造の模式図である。 本発明の機械式回転ディスクユニットの内部構造の断面図である。 本発明の超音波破砕ユニットからスラリードラムを省略したときの底部構造の模式図である。 本発明の超音波破砕ユニットからスラリードラムを省略したときのトップ構造の模式図である。 本発明の超音波破砕ユニットからスラリードラムを省略したときの内部構造の断面図である。 本発明の超音波破砕ユニット及びスラリードラムの内部構造の断面図である。 本発明の図7中のA-A矢視断面図である。 本発明の回動ディスクの底部構造の模式図である。
実施例1
図1に示すように、機械‐超音波併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置は、相互に接続
された機械式回転ディスクユニット1と超音波破砕ユニット2とを含み、
機械式回転ディスクユニット1は、上から下へ順次メインモータ11と、作動台12と、
回転ディスク室13とを含み、メインモータ11は市販の高速回転モータであり、作動台
12の下面の4隅のそれぞれに支持脚121が設けられ、作動台12の上面の中心にフレ
ーム14が設けられ、フレーム14の上面の中心にベース15が設けられ、メインモータ
11はベース15の上方に位置し、メインモータ11の出力軸111はベース15、フレ
ーム14及び作動台12を順次貫通してから回転ディスク室13の内部の中心まで延伸し

図2、3、9に示すように、回転ディスク室13の内部のトップに第1の固定ディスク1
31が設けられ、第1の固定ディスク131は、その外周に設けられたO形シールリング
134を介してフレーム14に密封接続され、第1の固定ディスク131の下面は対称的
に設置された2つの連結棒135を介して第2の固定ディスク132に固定して接続され
、第1の固定ディスク131と第2の固定ディスク132との間に回動ディスク133が
設けられ、回動ディスク133の上面の中心はメインモータ11の出力軸111の底部に
固定して接続され、フレーム14の上面の一側に第1のノズル141が設けられ、第1の
ノズル141の上端には泥供給管16が設けられ、泥供給管16の中央部には第1の泥案
内管31が設けられ、第1の泥案内管31の末端は作動台12の外部に位置するサンプリ
ング瓶3に接続され、回転ディスク室13の底部の中心に第2のノズル136が設けられ
、第2のノズル136の下端には第2の泥案内管32が設けられ、第2の泥案内管32の
中央部に設けられた分岐管33はサンプリング瓶3の底部に接続され、回転ディスク室1
3の底部には底蓋137が設けられ、底蓋137は対称的に設置された2組のネジ138
によって回転ディスク室13の側壁に固定して接続され、作動台12とフレーム14との
間にゴム板17が設けられ、フレーム14とベース15は周方向に設置される4組の内ボ
ルト142によって接続され、フレーム14と作動台12は周方向に設置される6組の外
ボルト143によって接続され、メインモータ11の出力軸111とフレーム14との回
動接続箇所にキー144が設けられ、第1の固定ディスク131とメインモータ11の出
力軸111との間にはリップ状シールリング139が設けられ、泥供給管16と第1の泥
案内管31との間に第1の弁34が設けられ、分岐管33と第2の泥案内管32との間に
第2の弁35が設けられ、回動ディスク133の下面には複数の導流溝1331が設けら
れ、導流溝1331は第2の固定ディスク132の中心から縁部まで延在し、「口」字状
に設けられ、第2の泥案内管32の末端は超音波破砕ユニット2に接続され、
図4~8に示すように、超音波破砕ユニット2は、その中央部に位置する作動室21と、
作動室21の中央部の外側に固定して套設される超音波処理ドラム22と、超音波処理ド
ラム22の外側に回動可能に套設されるスラリードラム23とを含み、作動室21の先端
は第2の泥案内管32の末端に接続され、第2の泥案内管32は作動室21の内部の先端
の底部に設けられた第1の泥排出口211まで延伸し、第1の泥排出口211は超音波処
理ドラム22を貫通し、スラリードラム23の内部は4つのスラリー処理タンク231に
等分され、それぞれのスラリー処理タンク231の先端のうち第1の泥排出口211に対
応する位置に第1の泥供給口232が設けられ、作動室21の内部の後端のトップに第2
の泥排出口212が設けられ、スラリー処理タンク231のそれぞれの後端のうち第2の
泥排出口212に対応する位置に第2の泥供給口233が設けられ、超音波処理ドラム2
2の底部に第1の電気押し板221が設けられ、第1の電気押し板221の上方に位置す
る超音波処理ドラム22の内部に1組の第1の超音波発生器24及び2組の加熱器25が
設けられ、スラリー処理タンク231のそれぞれにおいて第1の電気押し板221に対応
する位置に第2の電気押し板234が設けられ、第2の泥排出口212には作動室21の
末端を貫通する泥排出管26が設けられ、第1の泥排出口211において、超音波処理ド
ラム22の位置に第1の泥排出口211の開閉を制御する第1の電磁弁213が設けられ
、第1の泥供給口232にはその開閉を制御する第2の電磁弁235が設けられ、第2の
泥排出口212において、超音波処理ドラム22の位置に第2の泥排出口212の開閉を
制御する第3の電磁弁214が設けられ、第2の泥供給口233にはその開閉を制御する
第4の電磁弁236が設けられ、作動室21の前部と後部の両方の底部に支持枠215が
設けられ、
作動室21の末端のトップに駆動モータ4が設けられ、駆動モータ4は市販の歯車減速モ
ータであり、駆動モータ4の出力端に回動歯車41が設けられ、回動歯車41はスラリー
ドラム23の外側壁に設けられたスロット237と噛み合って接続され、超音波処理ドラ
ム22の外壁の前側と後側のそれぞれに制限リング222が設けられ、スラリードラム2
3の内側壁に制限リング222に回動可能に接続される制限溝238が設けられ、超音波
処理ドラム22の両端は設けられた4組の接続板223を介して作動室21の4つの側壁
に1対1で対応して接続され、電気伸縮棒28は合計3組設けられ、出力端が第1の超音
波発生器24と加熱器25に1対1で対応して接続され、それぞれのスラリー処理タンク
231の内部の両端ともにミクロポーラス気泡発生装置が設けられ、ミクロポーラス気泡
発生装置は市販ミクロポーラス気泡発生装置について構造を調整したものであり、本発明
のスラリー処理タンク231の内部構造に適合する。
実施例2
本実施例は、実施例1に比べて、スラリー処理タンク231が合計3つ設けられる点は異
なる。
実施例3
本実施例では、実施例1に比べて、スラリー処理タンク231が合計5つ設けられる点は
異なる。
実施例4
本実施例では、実施例1に比べて、スラリー処理タンク231が合計6つ設けられる点は
異なる。
実施例5
本実施例では、実施例1に比べて、スラリー処理タンク231のそれぞれの内部の両端に
1つの磁気撹拌装置が設けられる点は異なり、磁気撹拌装置は市販の磁気撹拌ロッドにつ
いて構造を調整したものであり、本発明のスラリー処理タンク231の内部構造に適合で
き、それぞれのスラリー処理タンク231の内部の両端ともに第2の超音波発生器27が
設けられ、前記第1の超音波発生器24の前側と後側のそれぞれに1組の加熱器25が設
けられ、第1の超音波発生器24、第2の超音波発生器27、及び加熱器25は全て市販
品であり、第1の超音波発生器24及び加熱器25は全て作動室21内のトップに設けら
れた電気伸縮棒28によって昇降制御され、電気伸縮棒28は市販電気パターである。
実施例6
本実施例では、実施例1に比べて、スラリー処理タンク231のそれぞれの内部の両端に
1つの磁気撹拌装置が設けられる点は異なり、磁気撹拌装置は市販の磁気撹拌棒の構造を
調整したものであり、本発明のスラリー処理タンク231の内部構造に適合できる。
作動原理:
以下、本発明の汚泥細胞破砕用一体型装置の作動原理を簡単に説明し、使用に際しては、
まず、泥供給管16を介して回転ディスク室13の内部に処理対象の汚泥を注入し、注入
量を回転ディスク室13の内部体積の80~90%とし、次に、第1の弁34を閉じて、
メインモータ11を起動させ、出力軸111を4000rpm/minの高回転数で回動
させ、回動ディスクが回動すると、回動ディスク133及び第1の固定ディスク131、
第2の固定ディスク132との壁面にはそれぞれ境界層が形成され、回動ディスク133
と第1の固定ディスク131、第2の固定ディスク132との間の距離が大きい場合、境
界層の間にコア領域が形成され、回動ディスク133の境界層内では、遠心力の作用によ
り、液体はディスク面の径方向に沿って外側に流れ、負圧効果により、液体は第2の固定
ディスク132の孔を通って境界層に入り、ディスク面の径方向に沿って外側に流れ、コ
ア領域内の流体は剛体のように回転ディスク133の回転角速度ωより小さい速度で回転
し、高回転数によって形成された流体の速度勾配によって流体剪断力を発生させ、活性汚
泥EPS構造に作用し、可溶性細胞外ポリマー(SPS)、ルーズ型細胞外ポリマー(L
B‐EPS)、密着型細胞外ポリマー(TB‐EPS)を破壊することにより、最終的に
は細胞構造を破壊し、細胞内の物質を溶出する。
層流の場合の流体力学モデルを構築し、円柱座標系下、成分形式として次のように作成す
る:
Figure 2023120123000002
乱流の場合の流体力学モデルを構築し、円柱座標系下、成分形式として次のように作成す
る:
Figure 2023120123000003
乱流の場合の流体力学モデルを構築し、静止ディスクの境界層の流体剪断応力が次のよう
である:
Figure 2023120123000004
モデルにより、静止ディスクの境界層の流体剪断力は主に境界層の厚さ、径方向速度、角
速度と相関し、しかも境界層が薄いほど、径方向速度と角速度が大きく、静止ディスクの
境界層の流体剪断力が大きいことが明らかになった。
回転ディスクと静止ディスクの境界層の流体質量保存に基づいて、回転ディスクの境界層
の流体速度分布を計算し、流体剪断力分布を次の式で算出できる:
Figure 2023120123000005
液体中の粒子の粒子径が大きいほど、運動エネルギーの損失が大きく、衝突速度が小さく
、回転ディスク133への摩耗の程度が軽い。
処理中の汚泥サンプルを検出する際に、第1の弁34を開いて汚泥の一部をサンプリング
瓶3内に吸引し、
第2の弁35を開いて、機械式回転ディスクユニット1で処理された汚泥が第2の泥案内
管32を介して超音波破砕ユニット2の内部に入り、第1の電磁弁213を開くことで第
1の泥排出口211を開き、これに対応する一組のスラリー処理タンク231の第2の電
磁弁235を開いて第1の泥供給口232を開き、汚泥をスラリー処理タンク231内に
入れ、その後、上記と同様の方法によって、次の一組のスラリー処理タンク231を汚泥
で満たし、各組のスラリー処理タンク231の内部が汚泥で満たされると、超音波処理を
開始し、
超音波処理において、スラリー処理タンク231を密閉させて第2の超音波発生器27を
起動させることにより密閉式超音波処理を行うことができ、このような場合、超音波処理
のパワーが低いが、駆動モータ4の回動歯車41と連携してスラリードラム23を回動駆
動することにより、超音波処理の効率を向上させ、低いエネルギー消費量で良好な処理効
果を果たすことができ、
超音波高度処理を支援するために熱処理を必要とする場合、高度処理を必要とするスラリ
ー処理タンク231を超音波処理ドラム22の真下に回動し、第1の電気押し板221及
び第2の電気押し板234を起動させ、電気伸縮棒28を起動させて第1の超音波発生器
24と加熱器25をスラリー処理タンク231に降ろし、第1の超音波発生器24及び加
熱器25を起動させて超音波処理及び加熱補助処理を行い、高度処理後の汚泥は機械式回
転ディスクユニット1内に戻り窒素・リン除去用の炭素として補充することができ、実質
的には汚泥産量を減らす。
処理後の汚泥を排出する際には、第3の電磁弁214及び第4の電磁弁236を開き、第
2の泥排出口212と第2の泥供給口233を合わせ、スラリー処理タンク231の内部
の汚泥を泥排出管26に排出して回収する。
実験例
本発明の実施例1~5における汚泥細胞破砕用一体型装置について性能を試験し、汚泥最
大減量及びリン元素放出量を検出し、また、一般的な超音波破砕装置の試験結果と比較し
、比較結果を表1に示す。
表1 実施例1~5及び比較例における実験結果
Figure 2023120123000006
表1のデータから分かるように、本発明の実施例1~5における汚泥細胞破砕用一体型装
置は、比較例における市販の一般的な超音波破砕装置と比較して、汚泥最大減量もリン元
素放出量も顕著に向上した。
さらに実施例1~4を比較した結果、スラリー処理タンク231の配置数が増加するに伴
い、汚泥最大減量及びリン元素放出量が向上したものの、配置数の増加によりコストが高
まり、しかも、配置される組数が6個になると、むしろ汚泥処理効果を低下させることが
分かり、このため、総合的に考慮して実施例1におけるスラリー処理タンク231の配置
数を決定した。
実施例1及び5を比較した結果、実施例5では、第2の超音波発生器27及び加熱器25
が付加的に設置されており、これらの設置により汚泥最大減量がある程度向上したが、リ
ン元素放出量には悪影響を与えてしまい、したがって、実際の生産に応じて設置するか否
かを決定することが分かった。
1-機械式回転ディスクユニット
11-メインモータ
111-出力軸
12-作動台
121-支持腿
13-回転ディスク室
131-第1の固定ディスク
132-第2の固定ディスク
133-回動ディスク
1331-導流溝
134-O形シールリング
135-連結棒
136-第2のノズル
137-底蓋
138-ネジ
139-リップ状シールリング
14-フレーム
141-第1のノズル
142-内ボルト
143-外ボルト
144-キー
15-ベース
16-泥供給管
17-ゴム板
2-超音波破砕ユニット
21-作動室
211-第1の泥排出口
212-第2の泥排出口
213-第1の電磁弁
214-第3の電磁弁
215-支持枠
22-超音波処理ドラム
221-第1の電気押し板
222-制限リング
223-接続板
23-スラリードラム
231-スラリー処理タンク
232-第1の泥供給口
233-第2の泥供給口
234-第2の電気押し板
235-第2の電磁弁
236-第4の電磁弁
237-スロット
238-制限溝
24-第1の超音波発生器
25-加熱器
26-泥排出管
27-第2の超音波発生器
28-電気伸縮棒
3-サンプリング瓶
31-第1の泥案内管
32-第2の泥案内管
33-分岐管
34-第1の弁
35-第2の弁
4-駆動モータ
41-回動歯車

Claims (7)

  1. 相互に接続された機械式回転ディスクユニット(1)と超音波破砕ユニット(2)とを
    含み、
    前記機械式回転ディスクユニット(1)は、上から下へ順次メインモータ(11)と、
    作動台(12)と、回転ディスク室(13)とを含み、前記作動台(12)の上面の中心
    にフレーム(14)が設けられ、前記フレーム(14)の上面の中心にベース(15)が
    設けられ、前記メインモータ(11)は前記ベース(15)の上方に位置し、メインモー
    タ(11)の出力軸(111)はベース(15)、フレーム(14)及び作動台(12)
    を順次貫通してから前記回転ディスク室(13)の内部の中心まで延伸する機械‐超音波
    併用に基づく汚泥細胞破砕用一体型装置であって、
    前記回転ディスク室(13)の内部のトップに第1の固定ディスク(131)が設けら
    れ、第1の固定ディスク(131)の下面は対称的に設置された2つの連結棒(135)
    を介して第2の固定ディスク(132)に固定して接続され、第1の固定ディスク(13
    1)と前記第2の固定ディスク(132)との間に回動ディスク(133)が設けられ、
    前記回動ディスク(133)の上面の中心はメインモータ(11)の出力軸(111)の
    底部に固定して接続され、フレーム(14)の上面の一側に第1のノズル(141)が設
    けられ、回転ディスク室(13)の底部の中心に第2のノズル(136)が設けられ、前
    記第2のノズル(136)の下端は前記超音波破砕ユニット(2)に接続され、
    前記超音波破砕ユニット(2)は、その中央部に位置する作動室(21)と、前記作動
    室(21)の中央部の外側に固定して套設される超音波処理ドラム(22)と、前記超音
    波処理ドラム(22)の外側に回動可能に套設されるスラリードラム(23)とを含み、
    前記作動室(21)の先端は前記第2の泥案内管(32)の末端に接続され、第2の泥案
    内管(32)は作動室(21)の内部の先端の底部に設けられた第1の泥排出口(211
    )まで延伸し、前記第1の泥排出口(211)は超音波処理ドラム(22)を貫通し、前
    記スラリードラム(23)の内部は複数のスラリー処理タンク(231)に等分され、前
    記スラリー処理タンク(231)のそれぞれの先端のうち第1の泥排出口(211)に対
    応する位置に第1の泥供給口(232)が設けられ、作動室(21)の内部の後端のトッ
    プに第2の泥排出口(212)が設けられ、スラリー処理タンク(231)のそれぞれの
    後端のうち前記第2の泥排出口(212)に対応する位置に第2の泥供給口(233)が
    設けられ、超音波処理ドラム(22)の底部に第1の電気押し板(221)が設けられ、
    前記第1の電気押し板(221)の上方に位置する超音波処理ドラム(22)の内部に第
    1の超音波発生器(24)及び加熱器(25)が設けられ、スラリー処理タンク(231
    )のそれぞれにおいて前記第1の電気押し板(221)に対応する位置に第2の電気押し
    板(234)が設けられ、第2の泥排出口(212)には作動室(21)の末端を貫通す
    る泥排出管(26)が設けられ、
    前記作動室(21)の末端のトップに駆動モータ(4)が設けられ、前記駆動モータ(
    4)の出力端に回動歯車(41)が設けられ、前記回動歯車(41)は前記スラリードラ
    ム(23)の外側壁に設けられたスロット(237)と噛み合って接続され、前記超音波
    処理ドラム(22)の外壁の前側と後側のそれぞれに制限リング(222)が設けられ、
    スラリードラム(23)の内側壁に前記制限リング(222)に回動接続される制限溝(
    238)が設けられ、前記超音波処理ドラム(22)の両端は設けられた4組の接続板(
    223)を介して作動室(21)の4つの側壁に1対1で対応して接続され、それぞれの
    前記スラリー処理タンク(231)の内部の両端ともにミクロポーラス気泡発生装置が設
    けられる、
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記作動台(12)の下面の4隅のそれぞれに支持腿(121)が設けられ、前記回転デ
    ィスク室(13)の底部には底蓋(137)が設けられ、前記底蓋(137)は対称的に
    設置された2組のネジ(138)によって回転ディスク室(13)の側壁に固定して接続
    され、作動台(12)とフレーム(14)との間にゴム板(17)が設けられ、フレーム
    (14)とベース(15)は周方向に設置される4組の内ボルト(142)によって接続
    され、フレーム(14)と作動台(12)は周方向に設置される6組の外ボルト(143
    )によって接続され、前記メインモータ(11)の出力軸(111)とフレーム(14)
    との回動接続箇所にキー(144)が設けられ、前記第1の固定ディスク(131)とメ
    インモータ(11)の出力軸(111)との間にはリップ状シールリング(139)が設
    けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1の泥排出口(211)において、前記超音波処理ドラム(22)の位置に第1の
    泥排出口(211)の開閉を制御する第1の電磁弁(213)が設けられ、前記第1の泥
    供給口(232)にはその開閉を制御する第2の電磁弁(235)が設けられ、前記第2
    の泥排出口(212)において、超音波処理ドラム(22)の位置に第2の泥排出口(2
    12)の開閉を制御する第3の電磁弁(214)が設けられ、前記第2の泥供給口(23
    3)にはその開閉を制御する第4の電磁弁(236)が設けられ、前記作動室(21)の
    前部と後部の両方の底部に支持枠(215)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に
    記載の装置。
  4. 前記第1の固定ディスク(131)は、その外周に設けられたO形シールリング(134
    )を介してフレーム(14)に密封接続され、前記第1のノズル(141)の上端には泥
    供給管(16)が設けられ、前記泥供給管(16)の中央部には第1の泥案内管(31)
    が設けられ、前記第1の泥案内管(31)の末端は作動台(12)の外部に位置するサン
    プリング瓶(3)に接続され、前記第2のノズル(136)の下端には第2の泥案内管(
    32)が設けられ、前記第2の泥案内管(32)の中央部に設けられた分岐管(33)は
    前記サンプリング瓶(3)の底部に接続され、第2の泥案内管(32)の末端は前記超音
    波破砕ユニット(2)に接続され、前記泥供給管(16)と第1の泥案内管(31)との
    間に第1の弁(34)が設けられ、前記分岐管(33)と第2の泥案内管(32)との間
    に第2の弁(35)が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  5. 前記スラリー処理タンク(231)は合計3~6個設けられ、それぞれのスラリー処理タ
    ンク(231)の内部の両端ともに第2の超音波発生器(27)が設けられている、こと
    を特徴とする請求項1に記載の装置。
  6. 前記第1の超音波発生器(24)の前側と後側のそれぞれに1組の加熱器(25)が設け
    られ、第1の超音波発生器(24)及び加熱器(25)は全て前記作動室(21)内のト
    ップに設けられた電気伸縮棒(28)によって昇降制御される、ことを特徴とする請求項
    1に記載の装置。
  7. 前記回動ディスク(133)の下面には複数の導流溝(1331)が設けられ、前記導流
    溝(1331)は第2の固定ディスク(132)の中心から縁部まで延在し、「口」字状
    に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
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